JP2015013713A - コンペンチェーン装置及びエレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】重量のアンバランスを解消させつつ、昇降路内レイアウトの自由度を向上させ得るコンペンチェーン装置を提案する。
【解決手段】乗りかごと釣合い錘とをつるべ式に昇降するエレベータ装置の乗りかごと釣合い錘とに各々取り付けられるコンペンチェーン装置において、コンペンチェーン装置は、乗りかご側チェーンと、釣合い錘側チェーンとを備え、乗りかご側チェーンは、一端が乗りかご下部に接続されることにより乗りかご下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置され、釣合い錘側チェーンは、一端が釣合い錘下部に接続されることにより釣合い錘下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置されることを特徴とするコンペンチェーン装置。
【選択図】図1
【解決手段】乗りかごと釣合い錘とをつるべ式に昇降するエレベータ装置の乗りかごと釣合い錘とに各々取り付けられるコンペンチェーン装置において、コンペンチェーン装置は、乗りかご側チェーンと、釣合い錘側チェーンとを備え、乗りかご側チェーンは、一端が乗りかご下部に接続されることにより乗りかご下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置され、釣合い錘側チェーンは、一端が釣合い錘下部に接続されることにより釣合い錘下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置されることを特徴とするコンペンチェーン装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、コンペンチェーン装置及びエレベータ装置に関する。
一般にエレベータ装置は、機械室又は昇降路内に設置した巻上機のシーブにロープを巻き掛けて、シーブとロープとの間の摩擦力により乗りかごを昇降させるように構成される。
シーブを基点として乗りかご側と釣合い錘側とに分け、乗りかご側及び釣合い錘側のそれぞれの重量について考察すると、乗りかごが最下階付近に位置する場合、ロープの重量が乗りかご側に多くかかり、逆に釣合い錘が最下階付近に位置する場合、ロープの重量が釣合い錘側に多くかかる。このように乗りかご及び釣合い錘の昇降に伴って、ロープの重量が乗りかご側と釣合い錘側とにアンバランスに加わることになる。
この重量のアンバランスを補償(解消)するために、コンペンチェーン装置がしばしば用いられる。コンペンチェーン装置は主として一本のチェーンから構成され、チェーンの一端を乗りかご下部に接続してチェーンが乗りかご下部から垂れ下がるように設置し、一方でチェーンの他端を釣合い錘の下部に接続してチェーンが釣合い錘下部から垂れ下がるように設置して構成される。
ここで特許文献1には、チェーンの揺れを減少させることを目的として、乗りかご下部にチェーンの一端を接続するとともに、他端を昇降路壁に接続し、一方で釣合い錘下部に別のチェーンの一端を接続するとともに、他端を昇降路壁に接続して構成されるコンペンチェーン装置が開示されている。
また特許文献2には、チェーンの腐食防止、耐久性及び信頼性の向上を目的として、チェーンを管で被覆するコンペンチェーン装置が開示されている。
しかし、特許文献1に記載のコンペンチェーン装置は、チェーンの揺れを減少させることを目的として構成されたものであり、また特許文献2に記載のコンペンチェーン装置は、チェーンの腐食防止等を目的として構成されたものである。従ってコンペンチェーン装置として重量のアンバランスを解消させるための工夫が充分であるとは言えない。
また従来ある一般的なコンペンチェーン装置は、チェーンの一端を乗りかごに垂下し、もう一端を釣合い錘に垂下するものである。従ってコンペンチェーン装置の構造上、乗りかごと釣合い錘とが常にチェーンでつながった状態となるため、昇降路内の機器配置においてレイアウト上の制約を受けるという課題がある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、重量のアンバランスを解消させつつ、昇降路内のレイアウトの自由度を向上させ得るコンペンチェーン装置を提案するものである。
かかる課題を解決するために、本発明におけるコンペンチェーン装置は、乗りかごと釣合い錘とをつるべ式に昇降するエレベータ装置の乗りかごと釣合い錘とに各々取り付けられ、コンペンチェーン装置は、乗りかご側チェーンと、釣合い錘側チェーンとを備え、乗りかご側チェーンは、一端が乗りかご下部に接続されることにより乗りかご下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置され、釣合い錘側チェーンは、一端が釣合い錘下部に接続されることにより釣合い錘下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置されることを特徴とする。
またかかる課題を解決するために、本発明におけるエレベータ装置は、乗りかごと釣合い錘とをつるべ式に昇降するエレベータ装置であって、乗りかごと釣合い錘とに各々取り付けられるコンペンチェーン装置を備え、コンペンチェーン装置は、乗りかご側チェーンと、釣合い錘側チェーンとを備え、乗りかご側チェーンは、一端が乗りかご下部に接続されることにより乗りかご下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置され、釣合い錘側チェーンは、一端が釣合い錘下部に接続されることにより釣合い錘下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置されることを特徴とする。
本発明によれば、重量のアンバランスを解消させつつ、昇降路内のレイアウトの自由度を向上させることができる。
図1は、本実施の形態におけるエレベータ装置100の全体構成を示す。
まずエレベータ装置100の一般的な動作について説明する。エレベータ装置100は、巻上機モータ5の動力により、巻上機シーブ6及びプーリ7を介して主ロープ4を摩擦駆動し、この主ロープ4に吊り下がっている乗りかご1を乗りかご用ガイドレール3に沿って乗りかご側ガイド装置2で案内しながら昇降するように動作する。
まずエレベータ装置100の一般的な動作について説明する。エレベータ装置100は、巻上機モータ5の動力により、巻上機シーブ6及びプーリ7を介して主ロープ4を摩擦駆動し、この主ロープ4に吊り下がっている乗りかご1を乗りかご用ガイドレール3に沿って乗りかご側ガイド装置2で案内しながら昇降するように動作する。
またエレベータ装置100は、巻上機シーブ6を基準とした場合に乗りかご1側とは逆側において、巻上機シーブ6及びプーリ7を介して主ロープ4に吊り下がっている釣合い錘10を釣合い錘用ガイドレール8に沿って釣合い錘側ガイド装置9で案内しながら昇降するように動作する。
なお図1においては、巻上機シーブ6が昇降路内下部にある2:1ローピングの場合を図示しているが、これに限らず、例えば1:1ローピングなどのような他のローピング構成の場合であっても、また巻上機シーブ6が上部に設置してある場合であってもよい。
次いで本実施の形態におけるコンペンチェーン装置について説明する。コンペンチェーン装置は、巻上機シーブ6を基準として、乗りかご1側に固定金具12、チューブ13及び乗りかご側チェーン14を備え、釣合い錘10側に固定金具15、チューブ16及び釣合い錘側チェーン17を備えて構成される。
乗りかご1側においては、乗りかご側チェーン14の一端が乗りかご1に垂下され、他端は昇降路内にブラケットなどの固定金具12を用いて固定されたチューブ13内を通って昇降路内の上方に向けて配設される。そして乗りかご側チェーン14の他端側は固定されていないので乗りかご側チェーン14はチューブ13内を移動することができる。一方釣合い錘10側についても、釣合い錘側チェーン17の一端が釣合い錘10に垂下され、他端は昇降路内にブラケットなどの固定金具15を用いて固定されたチューブ16内を通って昇降路内の上方に向けて配設される。そして乗りかご側チェーン14と同様に釣合い錘側チェーン17の他端側は固定されていないので釣合い錘側チェーン17はチューブ16内を移動することができる。
図2は、本実施の形態におけるコンペンチェーン装置の原理構成を示す。なおここでは釣合い錘10側について説明するが、原理は乗りかご1側についても同様である。またここでは乗りかご1が最上階付近に位置し、釣合い錘10が最下階付近に位置する場合における釣合い錘側チェーン17について説明する。
釣合い錘側チェーン17は、チューブ16内に配設されることにより、図2において横方向の動きが拘束されるので、チェーンの一部18の自重分がチェーン17の長手方向に加わり釣合い錘10を押し上げる方向に働く。この押上げる力が働く原理はチューブ内に入れられた水の水面高さが異なる位置にあった場合、低いほうの水面上にあるものを押し上げようとするのと同様の原理である。そのため、釣合い錘10が最下階付近に位置する場合に主ロープ4の重量により生じる乗りかご側と釣合い錘側との間でアンバランスとなった重量の一部を相殺して、重量のアンバランスを解消することができる。
またチューブ16の伸縮部19は、乗りかご1や釣合い錘10の昇降に伴って伸縮する。よって乗りかご1や釣合い錘10の昇降にともなって、釣合い錘側チェーン17に加わる圧縮荷重を釣合い錘側チェーン17の長手方向に伝えて、釣合い錘10を押し上げることができる。
以上のように本実施の形態によるコンペンチェーン装置によれば、従来のように乗りかご側と釣合い錘側とで垂下させた上で連結していたコンペンチェーンを、乗りかご側と釣合い錘側とに分割して設置するようにしたので、乗りかごと釣合い錘とがそれぞれ互いに配置上の影響を受けず、昇降路内の機器配置の自由度を向上させるとともに、コンペンチェーンによる引っ掛かり、絡まり又は騒音を減少させることができる。
またコンペンチェーンをチューブ内に通し、そのチューブを昇降路内において下方から上方に向けて設置して固定するようにしたので、チューブでコンペンチェーンの横方向への動きを拘束し、昇降路内に固定したチューブの中でコンペンチェーンの自重分を圧縮荷重としてコンペンチェーンの長手方向に伝え、乗りかご側と釣合い錘側との間で生じる重量のアンバランスの一部を相殺して、重量のアンバランスを解消することができる。
またコンペンチェーンの自重分を圧縮荷重としてコンペンチェーンの長手方向に伝えるようにしたので、コンペンチェーンの質量を従来よりも軽くした場合であっても、重量のアンバランスを解消することができる。よってコストを削減することができる。
またコンペンチェーンの質量を軽くしながら、重量のアンバランスを解消するようにすれば、トラクション能力を向上させ、モータ容量を減らしてエレベータ装置100内の各機器を小型化することができる。
1 乗りかご
2 乗りかご側ガイド装置
3 乗りかご用ガイドレール
4 主ロープ
5 巻上機
6 綱車
7 プーリ
8 釣合い錘用ガイドレール
9 釣合い錘側ガイド装置
10 釣合い錘
11 昇降路壁
12 乗りかご側ブラケット
13 乗りかご側チューブ
14 乗りかご側チェーン
15 釣合い錘側ブラケット
16 釣合い錘側チューブ
17 釣合い錘側チェーン
18 釣合い錘側チェーンの一部
19 釣合い錘側チューブ伸縮部
2 乗りかご側ガイド装置
3 乗りかご用ガイドレール
4 主ロープ
5 巻上機
6 綱車
7 プーリ
8 釣合い錘用ガイドレール
9 釣合い錘側ガイド装置
10 釣合い錘
11 昇降路壁
12 乗りかご側ブラケット
13 乗りかご側チューブ
14 乗りかご側チェーン
15 釣合い錘側ブラケット
16 釣合い錘側チューブ
17 釣合い錘側チェーン
18 釣合い錘側チェーンの一部
19 釣合い錘側チューブ伸縮部
Claims (4)
- 乗りかごと釣合い錘とをつるべ式に昇降するエレベータ装置の前記乗りかごと前記釣合い錘とに各々取り付けられるコンペンチェーン装置において、
前記コンペンチェーン装置は、
乗りかご側チェーンと、釣合い錘側チェーンとを備え、
前記乗りかご側チェーンは、
一端が前記乗りかご下部に接続されることにより前記乗りかご下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置され、
前記釣合い錘側チェーンは、
一端が前記釣合い錘下部に接続されることにより前記釣合い錘下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置される
ことを特徴とするコンペンチェーン装置。 - 乗りかご側チューブと、釣合い錘側チューブとを備え、
前記乗りかご側チューブは、
前記乗りかご側チェーンを覆うように設置され、
前記乗りかご側チェーンは、
前記乗りかご側チューブ内を通って、一端が前記乗りかご下部に接続され、他端が前記乗りかごの昇降にともなって昇降方向に所定距離だけ移動し、
前記釣合い錘側チューブは、
前記釣合い錘側チェーンを覆うように設置され、
前記釣合い錘側チェーンは、
前記釣合い錘側チューブ内を通って、一端が前記釣合い錘下部に接続され、他端が前記釣合い錘の昇降にともなって昇降方向に所定距離だけ移動する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンペンチェーン装置。 - 前記乗りかご側チューブは、
一端が前記乗りかごの昇降にともなって伸縮し、他端が昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に延在して設置され、
前記釣合い錘側チューブは、
一端が前記釣合い錘の昇降にともなって伸縮し、他端が昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に延在して設置される
ことを特徴とする請求項2に記載のコンペンチェーン装置。 - 乗りかごと釣合い錘とをつるべ式に昇降するエレベータ装置において、
前記乗りかごと前記釣合い錘とに各々取り付けられるコンペンチェーン装置を備え、
前記コンペンチェーン装置は、
乗りかご側チェーンと、釣合い錘側チェーンとを備え、
前記乗りかご側チェーンは、
一端が前記乗りかご下部に接続されることにより前記乗りかご下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置され、
前記釣合い錘側チェーンは、
一端が前記釣合い錘下部に接続されることにより前記釣合い錘下部から垂下され、他端は昇降路内において上向きとなるように設置されるとともに昇降方向に所定距離だけ移動可能に設置される
ことを特徴とするエレベータ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013140383A JP2015013713A (ja) | 2013-07-04 | 2013-07-04 | コンペンチェーン装置及びエレベータ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013140383A JP2015013713A (ja) | 2013-07-04 | 2013-07-04 | コンペンチェーン装置及びエレベータ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015013713A true JP2015013713A (ja) | 2015-01-22 |
Family
ID=52435792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013140383A Pending JP2015013713A (ja) | 2013-07-04 | 2013-07-04 | コンペンチェーン装置及びエレベータ装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2015013713A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113387263A (zh) * | 2021-06-28 | 2021-09-14 | 嘉世达电梯有限公司 | 一种具有鱼鳔式对重平衡系统的曳引电梯 |
CN116061382A (zh) * | 2023-02-10 | 2023-05-05 | 南通迅达橡塑制造有限公司 | 一种安全性高阻燃耐候电梯平衡补偿链裹塑成型装置及其使用方法 |
-
2013
- 2013-07-04 JP JP2013140383A patent/JP2015013713A/ja active Pending
Cited By (4)
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CN113387263A (zh) * | 2021-06-28 | 2021-09-14 | 嘉世达电梯有限公司 | 一种具有鱼鳔式对重平衡系统的曳引电梯 |
CN113387263B (zh) * | 2021-06-28 | 2023-01-24 | 嘉世达电梯有限公司 | 一种具有鱼鳔式对重平衡系统的曳引电梯 |
CN116061382A (zh) * | 2023-02-10 | 2023-05-05 | 南通迅达橡塑制造有限公司 | 一种安全性高阻燃耐候电梯平衡补偿链裹塑成型装置及其使用方法 |
CN116061382B (zh) * | 2023-02-10 | 2023-11-14 | 南通迅达橡塑制造有限公司 | 一种安全性高阻燃耐候电梯平衡补偿链裹塑成型装置及其使用方法 |
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