JP2016078990A - エレベータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイドレールの据付けに関する作業負担の不要な増大を招来することなく、非常止め装置の作動力を確保する。【解決手段】主ロープ4によって釣合おもり6とつるべ式に連結されたかご5の昇降を案内する一対のかご用ガイドレール7が上下方向に敷設されたエレベータ1に、一対のかご用ガイドレール7に並行して上下方向に敷設された一対のかご制動用レール21と、かご5が定格速度を超過したときに作動され、かご用ガイドレール7およびかご制動用レール21の各々にそれぞれの制動子である一対の楔片10Aを押圧させてかご5を制動する複数のかご非常止め装置10と、を備える構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、いわゆるつるべ式エレベータに関する。
従来から、主ロープによってかごと釣合おもりとがつるべ式に連結されたエレベータが知られている。かかるエレベータにおいて、かご及び釣合おもりの各々は、一対ずつ上下方向に敷設された専用のガイドレールにそれぞれ案内されて互いに逆方向へ昇降する。
通常、かごの下部には、当該かごが定格速度を超過して下降したときに作動する非常止め装置がガイドレール各々に対応してそれぞれ設けられている。また、例えば、かごの最下停止階が建物の中層部に位置するようなエレベータでは、釣合おもり側にも非常止め装置が設けられていることもある。非常止め装置は、一般的には、一対の楔片からなる制動子を、ガイドレール各々をそれぞれ挟み込むように押圧させて、当該ガイドレールと制動子との間にそれぞれ生じる摩擦力により、かご(釣合おもり)を強制的に制動するように構成されている。
ところで、近年、建物の高層化・大規模化に伴い、かごの積載容量の大きい大容量型エレベータへの需要が高まっている。上記のようなつるべ式エレベータでは、通常、かごの積載容量の50%に達した場合のかご側の総重量と、釣合おもり側の総重量とがつり合うように設計される。したがって、大容量型のつるべ式エレベータでは、かご側の総重量が大容量化に伴って大きくなる上、前記つり合いを得るのに必要な釣合おもり側の総重量も増大することとなる。その結果、従来のガイドレールの強度では、非常止め装置の作動時に加わる圧縮荷重に耐えられずに変形、破損するおそれがあり、非常止め装置の作動力を負担させることが困難となる可能性がある。
そこで、かご及び釣合おもりをそれぞれ案内するガイドレールを一対ずつ増設し(例えば、下記特許文献1および2)、これに応じて、非常止め装置もそれぞれ増設することが考えられる。そうすれば、非常止め装置の作動力の負担を分担させるガイドレールの数が増えるため、非常止め装置の作動時に1つのガイドレールあたりに加わる圧縮荷重を低減させることができる。これにより、従来と同等の強度を有するガイドレールであっても、非常止め装置の作動力を確保することが可能となる。
しかしながら、上記したように、大容量型エレベータは高層建物に設置されることが多く、これに伴ってガイドレールの各々も上下方向に長大になるところ、ガイドレール各々の据付精度が低いと、エレベータの乗り心地が悪化するといった弊害が生じる。よって、上記のようにガイドレールを増設する場合には、前記弊害が生じないように、すべてのガイドレールについて高精度な据付けが要求されることとなり、ガイドレール据付け時の作業負担が増大する。
特開2010−149968号公報 国際公開第2005/056457号
本発明は、上記の課題に鑑み、ガイドレールの据付けに関する作業負担の不要な増大を招来することなく、非常止め装置の作動力を確保することが可能なエレベータを提供することを目的とする。
本発明は、主ロープによって釣合おもりとつるべ式に連結されたかごの昇降を案内する一対のかご用ガイドレールが上下方向に敷設されたエレベータであって、前記一対のかご用ガイドレールに並行して上下方向に敷設された一対のかご制動用レールと、前記かごが定格速度を超過したときに作動され、前記かご用ガイドレールおよび前記かご制動用レールの各々にそれぞれの制動子を押圧させて前記かごを制動する複数のかご非常止め装置と、を備えることを特徴とする。
本発明のエレベータでは、前記一対のかご用ガイドレールおよび前記一対のかご制動用レールの各々が、前記かごを間に挟んだ両側にそれぞれ配設されていることを特徴としてもよい。
本発明のエレベータでは、前記かご用ガイドレールおよび前記かご制動用レールの各々が、前記かごの重心からの水平距離が等しい位置に配置されていることを特徴としてもよい。
また、本発明は、主ロープによってかごとつるべ式に連結された釣合おもりの昇降を案内する一対の釣合おもり用ガイドレールが上下方向に敷設されたエレベータであって、前記一対の釣合おもり用ガイドレールに並行して上下方向に敷設された一対の釣合おもり制動用レールと、前記釣合おもりが定格速度を超過したときに作動され、前記釣合おもり用ガイドレールおよび前記釣合おもり制動用レールの各々にそれぞれの制動子を押圧させて前記釣合おもりを制動する複数の釣合おもり非常止め装置と、を備えることを特徴とするものであってもよい。
本発明のエレベータにおいて、前記釣合おもりは、水平方向に間隔をあけて並列配置された少なくとも2つのおもり枠が、平面視において、前記かご側で相互に連結された一体構造を成し、前記釣合おもり用ガイドレールの各々が、前記2つのおもり枠を間に挟んだ両側にそれぞれ配置されているとともに、前記釣合おもり制動用レールの各々が、前記2つのおもり枠が対向する空間にそれぞれ配置されていることを特徴としてもよい。
本発明のエレベータによれば、ガイドレールとは別に制動用レールを設けたことで、本来的にはすべてガイドレール側に負担させていた非常止め装置の作動力の一部を、制動用レール側にも分担させることができる。これにより、非常止め装置の作動時に1つのガイドレールあたりに加わる圧縮荷重を低減させることができるため、従来と同等の強度を有するガイドレールであっても、制動用レールと協働して非常止め装置の作動力を確保することが可能となる。また、制動用レールは、非常止め装置の作動力を分担するためのものであり、かご及び釣合おもりの昇降を案内する役割を担う必要はない。このため、制動用レールについては、ガイドレールほどの高精度な据付けは不要となる。よって、ガイドレールの据付けに関する作業負担の不要な増大を招来することもない。
実施形態に係るエレベータの概略構成図である。 上記エレベータを構成するかごの概略平面図である。 上記エレベータに設けられた非常止め装置の側面図である。 図2におけるA−A線に沿って切断した断面図であって、上記非常止め装置の(a)通常時および(b)作動時を示す図である。 他の実施形態に係るエレベータの概略構成図である。 図5に示すエレベータを構成する釣合おもりの概略平面図である。 上記エレベータの変形例を示す概略平面図である。
以下、本発明に係るエレベータの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態のエレベータ1において、昇降路の上側にある機械室には、巻上機2が設置されている。巻上機2の駆動シーブ3には、主ロープ4が巻き掛けられている。主ロープ4の一端部にはかご5が、他端部には釣合おもり6が、それぞれ連結されている。機械室より下方の昇降路には、その頂部から底部に亘って、かご5の昇降を案内する一対のかご用ガイドレール7が上下方向に敷設されている。なお、図1では、一対のかご用ガイドレール7および後述する一対のかご制動用レール21の内、紙面手前側のかご用ガイドレール7とかご制動用レール21の図示は省略している。
かご用ガイドレール7の各々は、かご5を間に挟んだ両側にそれぞれ配設されている。かご用ガイドレール7の各々は、所定長さを有する断面「T」字形をした複数の形鋼材から構成されており、各形鋼材がその長手方向を上下方向にして連続するように、レールブラケット(不図示)を介して建物側の構造物(不図示)に固定されている。かご用ガイドレール7の先端面7Eおよび両側面7L,7Rには、それぞれガイドローラ8(詳しくは図3)が当接される案内面が形成されている。かご用ガイドレール7の各々は、それぞれの案内面が何れも昇降路内の基準鉛直線(不図示)に対する高い平行度を保持した状態となるように、高精度に芯出しされた据付けがなされている。
上記したエレベータ1は、巻上機2のモータ(不図示)によって駆動シーブ3が回転駆動されると、これに伴って主ロープ4が走行し、主ロープ4によって釣合おもり6とつるべ式に連結されたかご5が、一対のかご用ガイドレール7に案内されて昇降路内を釣合おもり6とは逆方向に昇降する。なお、エレベータ1では、釣合おもり6側にも、その昇降を案内する一対の釣合おもり用ガイドレール9(図2では不図示)が上下方向に敷設されている。釣合おもり用ガイドレール9に関する説明については後述する。
かご5の下側には、一組のかご非常止め装置10(以下、単に「非常止め装置10」と称す)が一対のかご用ガイドレール7各々に対応して設けられている。非常止め装置10の各々は、かご5が定格速度を超過した速度で下降したとき、これを検知した調速機11によって、それぞれが機械的に連動して作動されるように構成されている。
調速機11のガバナシーブ12とガバナシーブ12の下方に位置するテンションシーブ13との間には、無端状のガバナロープ14が巻き掛けられている。テンションシーブ13には、おもり15が吊下されており、ガバナロープ14は、これらの自重によって主ロープ4と平行に緊張した状態で張架されている。ガバナロープ14の一部には、非常止め装置10の作動レバー16が固定されている。作動レバー16を介してかご5側と接続されたガバナロープ14は、かご5の昇降移動に同期してかご5と同速度で走行する。このとき、ガバナロープ14の走行速度と同速度で回転されるガバナシーブ12の回転速度を検出することによって、かご5の昇降速度が検知される。
調速機11において、ガバナシーブ12の下側にはロープ把持機構17が設けられている。ロープ把持機構17は、かご5の下降速度が定格速度を超えたことが検知されると、その速度が当該定格速度の1.4倍を超えないうちにガバナロープ14を把持し、ガバナロープ14の走行を停止させる。かご5が下降し続けるにもかかわらず、ガバナロープ14の走行が停止されると、ガバナロープ14に固定された作動レバー16が、かご5に対して相対的に引き上げられる。これがトリガ動作となって、非常止め装置10の各々が、当該トリガ動作に同期して作動されることとなる。
図3に示すように、かご5の床板5Pは、形鋼材からなる支持枠18によって支持されている。支持枠18の長手方向における両端部の下面には、支持枠18よりも短尺な形鋼材からなる固定部材19が、それぞれ取り付けられている。非常止め装置10の各々は、締結具(不図示)によって、各固定部材19の下側のフランジ19Fに固定されている。一組の非常止め装置10は、リンク機構20を介して相互に連結されていて、上記トリガ動作によって一方(図3では、紙面に向かって左側)が作動されると、リンク機構20によって他方が連動して両者が同じタイミングで作動するようになっている。
図4(a)に示すように、非常止め装置10は、対応するかご用ガイドレール7の両側面7L,7Rを間に挟んだ両側に配置された一対の楔片10Aからなる制動子を有する。楔片10Aの各々には、上記トリガ動作に同期連動して引き上げられるリフトレバー(不図示)がそれぞれ接続されている。リフトレバーは、接続ロッド(不図示)を介して作動レバー16と接続されている。当該リフトレバーによって一対の楔片10Aが引き上げられると、図4(b)に示すように、各楔片10Aはくわえ金10Bに当接し、くさび効果によってかご用ガイドレール7の両側面7L,7Rに押し付けられる。その結果、かご用ガイドレール7の両側面7L,7Rと、これら両側面7L,7Rを挟み込むように押圧する一対の楔片10Aとの間に生じる摩擦力によって、定格速度を超えた速度で下降するかご5が強制的に制動される。
図1および図2に戻り、エレベータ1は、一対のかご用ガイドレール7に加え、一対のかご制動用レール21を別途備えている。かご制動用レール21の各々は、かご5が昇降路内を移動可能な範囲に亘って、一対のかご用ガイドレール7に並行して上下方向に敷設されている。また、かご5の下側には、上記した一組の非常止め装置10と同様の構成からなる、もう一組の非常止め装置10が、一対のかご制動用レール21各々に対応して設けられている。エレベータ1は、調速機11と同様の構成からなる他の調速機(不図示)を有し、当該他の調速機によって、かご制動用レール21に対応する非常止め装置10の各々が、それぞれ機械的に連動して作動するように構成されている。
かご制動用レール21の各々は、一対のかご用ガイドレール7と同様に、かご5を間に挟んだ両側にそれぞれ配設されている。また、かご制動用レール21の各々は、所定長さを有する断面「T」字形をした複数の形鋼材から構成されており、各形鋼材がその長手方向を上下方向にして連続するように、レールブラケット(不図示)を介して建物側の構造物(不図示)に固定されている。
一方、一対のかご制動用レール21は、専ら非常止め装置10の作動力を分担させることを目的として設けられているため、上記した一対のかご用ガイドレール7のように、かご5の昇降を案内する手段としての用途・機能を有する必要はない。すなわち、かご制動用レール21の両側面21L,21Rが、一対の楔片10Aを押し付けられたとき、かご5を強制的に制動するための摩擦力を生じさせる制動面としての機能を果たしさえすればそれで足りる。よって、かご制動用レール21の各々は、その先端面21Eおよび両側面21L,21Rと非常止め装置10とをエレベータ1の通常運転時に非接触状態に保持し得る隙間が確保されている限り、かご用ガイドレール7よりもラフに据付けがなされていても構わない。
エレベータ1において、かご用ガイドレール7およびかご制動用レール21の各々は、かご5の重心Gからの水平距離がほぼ等しい位置に配置されている。かご5の下側に配設された上記二組の非常止め装置10は、何れもほぼ同じタイミングで作動されるところ、各レール7,21を上記の配置とすることで、各非常止め装置10の作動時にそれぞれ対応するレール7,21に加わる圧縮荷重の大きさが概ね均等化されることとなる。このため、レール7,21各々についての強度設計が容易となり、また、形鋼材の共通化を図ることができるといった利点が得られる。
上記構成からなるエレベータ1によれば、一対のかご用ガイドレール7とは別に、一対のかご制動用レール21を設けたことで、本来的にはすべてかご用ガイドレール7に負担させていた非常止め装置10の作動力の一部を、かご制動用レール21にも分担させることができる。これにより、非常止め装置10の作動時に1つのかご用ガイドレール7あたりに加わる圧縮荷重を低減させることができるため、従来と同等の強度を有するかご用ガイドレール7であっても、かご制動用レール21と協働して非常止め装置10の作動力を確保することが可能となる。よって、かご5が大型化されたとしても、かご5を安全に制動することができる。
また、エレベータ1において、かご制動用レール21は、専ら非常止め装置10の作動力を分担するためのものであり、かご用ガイドレール7のように、かご5の昇降を案内する役割を担う必要はない。このため、かご制動用レール21については、かご用ガイドレール7のように、昇降路内の基準鉛直線に対する高い平行度を保持した状態に芯出しされた高精度な据付けが不要であることは勿論のこと、他のレール7,21各々に対する芯出しその他調整作業も比較的ラフに行うことができる。よって、かご制動用レール21をエレベータ1の構成として別途付加することに起因し、かご用ガイドレール7の据付けに関する作業負担の不要な増大を招来することもない。
また、上記実施形態に係るエレベータ1では、かご5が定格速度を超過した速度で下降したときに作動する非常止め装置10の作動力の一部を分担させるために、かご制動用レール21が設けられているが、これと同様の目的で、釣合おもり6側に、その制動のための専用レールが設けられた形態で実施することもできる。なお、以下の説明において、上記したエレベータ1と共通する構成については同一の符号を付すとともに、その詳細な説明は省略し、必要に応じて言及するに止めることとする。
図5および図6に示すように、他の実施形態に係るエレベータ22には、主ロープ4によってかご5とつるべ式に連結された釣合おもり6の昇降を案内する一対の釣合おもり用ガイドレール9が上下方向に敷設されている。エレベータ22の釣合おもり6は、水平方向に間隔をあけて並列配置された2つのおもり枠6A,6Bが、平面視において、かご5に近い側で連結部材6Cによって相互に連結された一体構造を成す構成となっている。
釣合おもり用ガイドレール9の各々は、2つのおもり枠6A,6Bを間に挟んだ両側にそれぞれ配設されている。釣合おもり用ガイドレール9の各々は、所定長さを有する断面「T」字形をした複数の形鋼材から構成されており、各形鋼材がその長手方向を上下方向にして連続するように、レールブラケット(不図示)を介して建物側の構造物(不図示)に固定されている。釣合おもり用ガイドレール9の先端面9Eおよび両側面9L,9Rには、それぞれガイドローラ8が当接される案内面が形成されている。釣合おもり用ガイドレール9の各々は、それぞれの案内面が何れも昇降路内の基準鉛直線(不図示)に対する高い平行度を保持した状態となるように、高精度に芯出しされた据付けがなされている。
また、エレベータ22は、一対の釣合おもり用ガイドレール9に加え、一対の釣合おもり制動用レール23(図6)を別途備えている。釣合おもり制動用レール23の各々は、釣合おもり6が昇降路内を移動可能な範囲に亘って、一対の釣合おもり用ガイドレール9に並行して上下方向に敷設されている。
釣合おもり制動用レール23の各々は、2つのおもり枠6A,6Bが対向する空間Sにそれぞれ配置されている。また、釣合おもり制動用レール23の各々は、一対の釣合おもり用ガイドレール9と同様に、所定長さを有する断面「T」字形をした複数の形鋼材から構成されており、各形鋼材がその長手方向を上下方向にして連続するように、レールブラケット(不図示)を介して建物側の構造物(不図示)に固定されている。一対の釣合おもり制動用レール23の用途・機能および据付けに対し要求される精度レベルについては、上記したかご制動用レール21と同様である。なお、2つのおもり枠6A,6Bがかご5に近い側でのみ連結されている理由は、前記レールブラケットによって釣合おもり6の昇降が阻害されるのを防ぐためである。
エレベータ22において、釣合おもり6の下側には、一対の釣合おもり用ガイドレール9および一対の釣合おもり制動用レール23の各々に対応して複数の釣合おもり非常止め装置24(以下、単に「非常止め装置24」と称す)がそれぞれ設けられている。非常止め装置24の各々は、上記した非常止め装置10と同様の構成からなる。すなわち、非常止め装置24の各々は、リンク機構(不図示)によって相互に連結されていて、釣合おもり6が定格速度を超過したとき、これを検知した調速機11によって、それぞれ機械的に連動して作動するように構成されている。非常止め装置24の各々が作動されると、釣合おもり用ガイドレール9および釣合おもり制動用レール23の各々にそれぞれの制動子、すなわち一対の楔片24Aが押圧され、その結果、定格速度を超えた速度で下降する釣合おもり6が強制的に制動されることとなる。
かかるエレベータ22によれば、上記実施形態に係るエレベータ1と同様、釣合おもり用ガイドレール9の据付けに関する作業負担の不要な増大を招来することなく、非常止め装置24各々の作動力を確保することが可能となる。また、釣合おもり6の下降を強制的に制動することによって、定格速度を超える速度で上昇移動するかご5の更なる上昇を抑えることができる。このため、エレベータ22は、かご5側の総重量がかご5の積載容量の50%に満たないような状況下(例えば、かご5の室内に積載荷重が存在しない状況下)で釣合おもり6側の総重量との間に生じるアンバランスが顕在化しやすい大容量型エレベータでの実施に有利である。
なお、上記した各実施形態に係るエレベータ1,22は、専ら非常止め装置10,24の作動力の一部を分担させるための制動用レール21,23が、かご5側もしくは釣合おもり6側のいずれか一方にのみ設けられていたが、図7に示すエレベータ25のように、かご5側と釣合おもり6側の両方に制動用レール21,23を備えた形態で実施しても構わない。
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
(1)各ガイドレール7,9および各制動用レール21,23それぞれに対応する非常止め装置10,24の数は、必ずしも1対1の関係である必要はない。例えば、1つのレールにつき2つ以上の非常止め装置の作動力を負担させるような構成であってもよい。
(2)ガイドレール7,9は、それぞれ一対あれば十分であるのに対し、制動用レール21,23については必ずしも一対である必要はなく、かご5の積載容量、かご5の昇降速度、釣合おもり6の総重量などの条件に応じて適宜増設してもよい。その際には、制動用レール21,23の増設数に応じて、非常止め装置10,24も必要数だけ増設されることとなる。
(3)かご5と釣合おもり6との相対的な位置関係は上記の実施形態に限られず、建物側のエレベータ設置スペースの形態(昇降路の平面積など)に応じて適宜設計変更することができる。例えば、釣合おもり6は、かご5の側面側に配置されていてもよい。また、釣合おもりを、平面視で略L字状に配置された2つのおもり枠を相互に連結した一体構造を成すような構成とし、当該釣合おもりを、かご5の角部に対向する位置に配置することもできる。
(4)釣合おもり6を構成するおもり枠の数は、3以上の複数であっても構わない。この場合、各ガイドレール9および各制動用レール23の配置は、釣合おもり6の昇降をスムーズに案内できる限り特に限定されず、適宜配置を変更することが可能である。
(5)上記実施形態では、かご5側および釣合おもり6側の案内装置が何れもガイドローラ8であったが、当該案内装置は、コ字状をした樹脂製のスライディングガイドシューであってもよい。また、上記の説明では、いずれも機械室を有するエレベータの実施形態を例示しているが、機械室なしエレベータであっても構わない。
1,22,25 エレベータ
4 主ロープ
5 かご
6 釣合おもり
6A,6B おもり枠
7 かご用ガイドレール
9 釣合おもり用ガイドレール
10 かご非常止め装置
21 かご制動用レール
23 釣合おもり制動用レール
24 釣合おもり非常止め装置

Claims (5)

  1. 主ロープによって釣合おもりとつるべ式に連結されたかごの昇降を案内する一対のかご用ガイドレールが上下方向に敷設されたエレベータであって、
    前記一対のかご用ガイドレールに並行して上下方向に敷設された一対のかご制動用レールと、
    前記かごが定格速度を超過したときに作動され、前記かご用ガイドレールおよび前記かご制動用レールの各々にそれぞれの制動子を押圧させて前記かごを制動する複数のかご非常止め装置と、
    を備えることを特徴とするエレベータ。
  2. 前記一対のかご用ガイドレールおよび前記一対のかご制動用レールの各々が、前記かごを間に挟んだ両側にそれぞれ配設されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ。
  3. 前記かご用ガイドレールおよび前記かご制動用レールの各々が、前記かごの重心からの水平距離が等しい位置に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータ。
  4. 主ロープによってかごとつるべ式に連結された釣合おもりの昇降を案内する一対の釣合おもり用ガイドレールが上下方向に敷設されたエレベータであって、
    前記一対の釣合おもり用ガイドレールに並行して上下方向に敷設された一対の釣合おもり制動用レールと、
    前記釣合おもりが定格速度を超過したときに作動され、前記釣合おもり用ガイドレールおよび前記釣合おもり制動用レールの各々にそれぞれの制動子を押圧させて前記釣合おもりを制動する複数の釣合おもり非常止め装置と、
    を備えることを特徴とするエレベータ。
  5. 前記釣合おもりは、水平方向に間隔をあけて並列配置された少なくとも2つのおもり枠が、平面視において、前記かご側で相互に連結された一体構造を成し、
    前記釣合おもり用ガイドレールの各々が、前記2つのおもり枠を間に挟んだ両側にそれぞれ配置されているとともに、
    前記釣合おもり制動用レールの各々が、前記2つのおもり枠が対向する空間にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項4に記載のエレベータ。
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