JPWO2012056616A1 - 光記録媒体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の光記録媒体の製造装置は、光記録媒体の基板を載置する回転テーブルと、前記回転テーブルの回転中、光透過膜層を形成するための樹脂を滴下する滴下手段とを備え、前記滴下手段は、前記基板の内側と前記基板の側面とに樹脂を滴下する。本発明により、スピンコート工程において、光記録媒体の側面の全周にて断面形状が均一であるUV硬化樹脂層が形成される。

Description

本発明は、ブルーレイディスク等の光記録媒体に対してUV(Ultraviolet:紫外線)硬化樹脂により光透過膜層を形成する製造装置、及び製造方法に関する。
光記録媒体の製造において、光記録媒体に対してUV硬化樹脂により光透過膜層を形成する工程では、スピンコーティング法(スピンコート法)が通常利用されている。
光透過膜層を形成する工程のスピンコーティング法では、光記録媒体の中心付近にUV硬化樹脂を滴下させつつ、スピンテーブル及びそれに載置される光記録媒体を高速回転させる。この高速回転で生じる遠心力により、滴下されたUV硬化樹脂は光記録媒体の外周全体に向かって高速で引き延ばされる。このとき、UV硬化樹脂は、同心円を広げるように一様に引き延ばされるのが好ましい。
しかしながら、UV硬化樹脂粘度や基板温度などの諸条件に拠っては、UV硬化樹脂が、同心円状に一様に広がらないことがある。図9(a)は、高速回転する光記録媒体21の中心付近に滴下されたUV硬化樹脂31が、遠心力により外周に向かって引き延ばされる様子の例を示す平面図である。図9(a)に示すように、UV硬化樹脂31は、非一様に、例えば、半径方向に多数の凸部及び凹部を生じつつ引き延ばされることもある。そうすると、図9(b)の光記録媒体の側面付近に係る部分拡大図に示すように、UV硬化樹脂は光記録媒体の側面では不均一に塗布されることになる。
また、スピンテーブル及び光記録媒体の高速回転の後、スピンテーブルが停止すると、UV硬化樹脂の表面張力によりUV硬化樹脂の全体が中心方向に引き戻され、これにより特に光記録媒体の周縁付近にてUV硬化樹脂の僅かな盛り上がりを生じることが多い。
このような、非一様な引き延ばしの発生や周縁付近での盛り上がりの発生を防ぐためにへら(端面塗布手段)を利用する、光記録媒体の製造方法及び製造装置が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されるへら(端面塗布手段)は、光記録媒体の周縁部まで拡がってきたUV硬化樹脂を受け止め、受け止めたUV硬化樹脂を光記録媒体の端面(側面)にまで引き延ばして端面(端面)に均一な厚さで塗布しようとするものである。
特開2007−226859号公報
しかしながら、上述のように、UV硬化樹脂を遠心力により周縁付近まで拡げた上で、拡げられたUV硬化樹脂をへら等により光記録媒体の側面に塗布しようとしても、側面においてUV硬化樹脂を均一な厚さにすることは非常に困難である。ここでの、側面においてUV硬化樹脂が均一な厚さである、ということは、光記録媒体側面の全周においてUV硬化樹脂層の断面形状が均一である、ということである。
UV硬化樹脂が側面に均一な厚さで塗布されないと、光記録媒体の上面の周縁付近にやはりUV硬化樹脂の盛り上がりが生じやすい。また、光記録媒体の側面とUV硬化樹脂層との境界からUV硬化樹脂の剥離が起こりやすくなる。更に、これらのことは光記録媒体の外観上の品質の低下に繋がる。
従来のスピンコーティング法における上述の問題点を考慮して、本発明は、光記録媒体の側面の全周にて均一にUV硬化樹脂層を塗布できる、光記録媒体の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光記録媒体の製造装置は、
光記録媒体の基板を載置する回転テーブルと、
前記回転テーブルの回転中、光透過膜層を形成するための樹脂を滴下する滴下手段と
を備え、
前記滴下手段は、前記基板の内側と前記基板の側面とに前記樹脂を滴下する。
また、本発明の光記録媒体の製造方法は、
光記録媒体の基板上に光透過膜層を形成する方法であって、
回転テーブル上に前記基板を載置するステップと、
前記回転テーブルの回転中に、前記基板の内側に前記光透過膜層を形成するための樹脂を滴下するステップと、
前記回転テーブルの回転中に、前記基板の側面に前記光透過膜層を形成するための樹脂を滴下するステップと
を含む。
本発明に係る光記録媒体の製造装置および製造方法は、光記録媒体の内周付近だけでなく、光記録媒体の側面全周にUV硬化樹脂を滴下するので、光記録媒体の側面の全周にて均一にUV硬化樹脂層を形成することができる。
光記録媒体の製造の全体工程を概略示す図 (a)本発明の実施の形態1に係る、光記録媒体に対して光透過膜層を形成するための製造装置の概略の構成を示す縦断面図、(b)内側ノズル移動機構の概略図、及び(c)側面ノズル移動機構の概略図 エア噴出し口からエアが噴出する際の、基板及び回転テーブルの周縁部分、並びに、突起部上端部分の拡大縦断面図 スピンコート工法を行うときの、モータ部(並びに、回転テーブル及び基板)の回転速度(rpm)の時間変化を示すグラフ図 振り切り硬化装置の概略の構成を示すための振り切り硬化装置の縦断面図 回転テーブル及び基板が回転しているときの、遮光マスク、及び、基板の周縁部分の様子を示す縦断面図 基板の周縁部分及び側面にて、盛り上がり部分が振り切られたときの、基板の周縁部分の様子を示す縦断面図 完全硬化装置の概略の構成を示すための完全硬化装置の縦断面図 (a)高速回転する光記録媒体の中心付近に滴下されたUV硬化樹脂が遠心力により外周に向かって引き延ばされる様子の例を示す平面図、(b)遠心力により外周に向かって引き延ばされたUV硬化樹脂が、光記録媒体の側面では不均一に塗布される様子を示す、光記録媒体の側面付近の部分拡大斜視図
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
1.実施の形態1
1.1.光記録媒体の製造工程
最初に、光記録媒体の製造の全体工程について説明する。図1は、光記録媒体の製造の全体工程を概略示す図である。以下に説明する製造方法により製造される光記録媒体は、基板上に情報信号層が設けられ該基板に対して光を照射して情報信号の記録及び/又は再生が行われる円盤状の記録媒体であり、例としてブルーレイディスクが取り上げられる。図1に示すように、光記録媒体の製造の全体工程は、基板の成形工程、スパッタリング工程、光透過膜層工程、及び、裏面スパッタ工程を含み、各工程はこの順序で行われる。
成形工程では、射出成形機(図示せず)と射出成形金型(図示せず)によって、所定の凹凸パターンを有する基板11が射出成形される。基板11は、例えば、厚さ1.1mm、直径120mm、中心孔径15mmのポリカーボネイト樹脂からなる。射出成形された基板11は、冷却機構(図示せず)によって冷却される。
スパッタリング工程では、冷却された基板11に対して、スパッタリング装置(図示せず)によって反射膜12が形成される。反射膜12は、アルミニウムや銀などから成る0.1μm以下の薄膜である。基板11に対して、反射膜12に加えてその他の薄膜が形成されることもある。反射膜12が形成されたのち、基板11は冷却機構(図示せず)によって再度冷却される。
光透過膜層工程では、反射膜12が形成された基板11上に、スピンコートによって光透過膜層13が形成される。光透過膜層13は、例えば、略100μmの厚さから成るUV硬化樹脂層である。UV硬化樹脂層は、95〜98μmの厚さのカバー層と、2〜5μmの厚さのハードコート層からなる。よって、光透過膜層工程は、カバー層を形成するための光透過膜層工程と、ハードコート層を形成するための光透過膜層工程とからなる。
更に、カバー層を形成するための光透過膜層工程は、スピンコート工程、振り切り硬化工程、及び、完全硬化工程からなる。これらのうち、本実施の形態1に係る光記録媒体の製造装置は、スピンコート工程を行うための製造装置である。
裏面スパッタ工程では、光透過膜層13が形成された基板11の表面の反対面上に、防湿膜14が形成される。防湿膜14は、吸湿により基板11が反ることを防ぐために吸湿を防止する膜である。
本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置は、カバー層を形成するための光透過膜層工程を構成するスピンコート工程、振り切り硬化工程、及び、完全硬化工程のうち、スピンコート工程を行うための製造装置である。特に、本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置は、光記録媒体の側面の全周にて均一にUV硬化樹脂層を形成できる製造装置である。
1.2.光記録媒体の製造装置の構成
本発明の実施の形態1に係る製造装置について説明する。図2(a)は、本実施の形態に係る、光記録媒体に対して光透過膜層を形成するための製造装置の概略の構成を示す縦断面図である。
本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置2は、ベース部210、モータ部27、回転テーブル22、センターピン23、センターキャップ24、内側ノズル25、及び、側面ノズル26を含む。
ベース部210の中心部に載置されるモータ部27の回転軸20は、その上端部にて円板形の回転テーブル22の下面中心部と結合している。これにより、モータ部27は、回転テーブル22を高速で若しくは低速で回転させることができる。回転テーブル22の上面中心部には、回転テーブル22上に保持される反射膜形成済み基板21(以下、基板21と言う)の保持位置を、基板21の中心孔を介して規制するセンターピン23が設けられている。回転テーブル22は、基板21を、例えば真空吸着により、回転テーブル22に対して動かないように保持する。
回転テーブル22は、図2(a)に示すように、基板21よりも径が小さい円板形を有する。センターピン23を基板21の中心孔に嵌め込んで、回転テーブル22がその上で基板21を保持する際には、基板21の外周部分は回転テーブル22の側面よりも外方向にはみ出すことになる。そのはみ出す部分の直下には、図2(a)に示すように、ベース部210からのエア噴出し手段30が設けられている。エア噴出し手段30内部には、後で説明するように、通気孔211が設けられている。
センターピン23と、基板21の中心孔付近は、その外径が18mm〜25mm程度であるセンターキャップ24により覆われる。センターキャップ24の下面に設けられる凹部と、センターピン23の頭部の凸部とは、密着するように夫々形成されている。従って、センターキャップ24の位置も、センターピン23により規制される。センターキャップ24とセンターピン23は、両方が永久磁石であるように、又は、一方が永久磁石であり他方が金属であるように構成されている。よって、センターキャップ24は、センターピン23上、及び基板21の中心孔近傍上で、センターピン23及び基板21に対して動かないように保持される。なお、センターキャップ24は、磁力ではなく、真空吸着力により、センターピン23及び基板21に吸着して動かなくされるように構成されていてもよい。センターキャップ24の上面は、下方に広がる円垂体の形状を有する。
特に、本実施の形態では、基板21の内側、即ち、中心孔近傍にUV硬化樹脂31を滴下する内側ノズル25と、基板21の側面にUV硬化樹脂31を滴下する側面ノズル26とが設けられている。内側ノズル25と側面ノズル26は、図2(b)(c)に示すように、それぞれノズル移動機構25a、26aにより駆動される。内側ノズル25は、基板21の内側の位置にて、即ち、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の位置にて、UV硬化樹脂31を滴下できるように、内側ノズル移動機構25aによりその配置位置を適宜移動される。
また、側面ノズル26は、UV硬化樹脂31を基板21の側面に滴下する。基板21の回転により側面ノズル26から滴下されるUV硬化樹脂は、基板21の側面全周に塗布される。側面ノズル26は、基板21側面にてUV硬化樹脂31を滴下できるように、側面ノズル移動機構26aによりその配置位置を適宜移動される。
側面ノズル26が、UV硬化樹脂31を基板21の側面全周に塗布する際に、UV硬化樹脂31が基板21の下面(即ち、裏面)へ回り込むことを防ぐために、エア噴出し手段30の内部に設けられた通気孔211からエアが噴出される。
図3は、エア噴出し手段30上端からエアが噴出する際の、基板21及び回転テーブル22の外周部分、並びに、エア噴出し手段30上端部分の拡大縦断面図である。エア噴出し手段30の上端部分は、基板21下面に数mm程度にまで近接するように構成されている。更に、エア噴出し手段30においては、ベース部210の中心側下方から外側上方へ流れる気流が、基板21側面の下端の少し内側に当たり、それが基板21側面の下端において外に向かう水平方向の気流となるように、通気孔211が設けられている。
基板21側面に塗布されるUV硬化樹脂や、基板21上面に形成されるUV硬化樹脂層のUV硬化樹脂は、基板21側面を伝って基板21の裏側へと回り込み易い。基板21の裏面にUV硬化樹脂が付着すると、外観上の不良を引き起こしてしまう。そこで、図3に示すようにエア噴出し手段30の上端部分及び通気孔211が構成されていることにより、UV硬化樹脂31が基板21の下面(裏面)へ回り込むことを防ぐエアの噴出が効果的に行われる。
1.3.光記録媒体の製造装置の動作
本実施の形態に係る製造装置2の、スピンコート工程における動作を説明する。
まず、基板21が、基板搬送機構(図示せず)によって回転テーブル22上に移載される。基板21は回転テーブル22上に移載される際に、センターピン23によってその位置を規制される。回転テーブル22は、基板保持機構、例えば真空吸着機構(図示せず)によって、基板21をその上に保持する。
センターキャップ24は、キャップ搬送機構(図示せず)によって、センターピン23と基板21の中心孔を覆うように移載される。センターキャップ24もセンターピン23によってその位置を規制される。センターキャップ24とセンターピン23とは、例えば磁力により密着する。
センターキャップ24が基板21上に配置されると、内側ノズル移動機構25aによって内側ノズル25の先端が、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の所定位置へ移動される。また、側面ノズル移動機構26aによって側面ノズル26の先端が、基板21の側面近傍へ移動される。この直後にモータ部27の動力により、回転テーブル22及び基板21が回転を始める。
モータ部27は、概略、図4に示すように回転速度を変化させる。図4は、スピンコート工法を行うときの、モータ部20(並びに、回転テーブル22及び基板21)の回転速度(rpm)の時間変化を示すグラフ図である。モータ部27により、まず、回転テーブル22及び基板21は、区間Aにて30〜150rpm(回転/分)の低速回転を行い、その後、区間Bにてそれより高速回転である1000〜4000rpm(回転/分)の高速回転を行う。
図4の区間Aの低速回転時において、内側ノズル25からのUV硬化樹脂31が、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上に滴下される。低速ではあるが、センターキャップ24及び基板21は回転しているから、内側ノズル25から滴下されたUV硬化樹脂31は、センターキャップ24上面の円垂体の斜面の全周と基板21の内周付近の全周に塗布されることになる。
更に、この区間Aにおいて、側面ノズル26からもUV硬化樹脂31が滴下され、基板21の側面全周に塗布される。このとき、基板21の側面全周に塗布されるUV硬化樹脂31が、基板21の裏面へ回り込むことを防ぐために、図3の矢印に示すように、エア噴出し手段30の下方から基板21側面の下端に向かって、水平方向の気流が通気孔211から噴出される。
続いて、図4の区間Bの高速回転時には、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上に滴下されたUV硬化樹脂31は、遠心力によって基板21上面の外周に向かって展延される。このときの回転速度はUV硬化樹脂粘度や基板温度などに依存するが、UV硬化樹脂の展延によってできるだけ均一な厚さのUV硬化樹脂層が形成されるように回転速度が決定される。
更に、この区間Bの際には、側面ノズル26から基板21の側面の全周に塗布されたUV硬化樹脂31のうち余分なものが、高速回転による遠心力によって振り切られる。このような振り切りによって、基板21の側面の全周に均一にUV硬化樹脂層が形成される。なお、このときにも、基板21の側面の全周に塗布されているUV硬化樹脂31が、基板21の裏面へ回り込むことを防ぐために、エア噴出し手段30の下方から基板21側面の下端に向かって、水平方向の気流が通気孔211から噴出される(図3参照)。
モータ部42による回転テーブル22、基板21及びセンターキャップ24の回転によって、基板21の上面及び側面に均一なUV硬化樹脂層が形成された後、キャップ搬送機構(図示せず)によってセンターキャップ24が除去される。
以上のように、基板21上面にUV硬化樹脂層31を形成して、本実施の形態に係る製造装置2のスピンコート工程を行う動作は完了する。
1.4.振り切り硬化工程と完全硬化工程
実施の形態1に係る製造装置2によりスピンコート工程が行われた後、振り切り硬化工程と完全硬化工程が行われる。振り切り硬化工程は、図5に示す振り切り硬化装置4により行われ、完全硬化工程は、図8に示す完全硬化装置7により行われる。
ブルーレイディスクなどの基板では、UV硬化樹脂層を含む光透過膜層の平坦度が、レーザーによる書込品質及び再生品質に大きい影響を与える。しかしながら、スピンコート工程のみを施した基板(ブルーレイディスク)においては、UV硬化樹脂の表面張力によって基板外周の周縁部分にてUV硬化樹脂の盛り上がりが発生しやすい。この盛り上がり部分を除去するために、振り切り硬化装置4によって振り切り硬化工程が行われる。更に、UV硬化樹脂層を完全に硬化するために、完全硬化装置7によって完全硬化工程が行われる。
振り切り硬化工程と完全硬化工程のうち、先ず振り切り硬化工程を行うために、図2(a)に示す実施の形態1に係る製造装置2において基板21に対するスピンコート工程が完了した後、基板21は搬送機構(図示せず)により、図5に示す振り切り硬化装置4へ移載される。後で説明するように、基板21は振り切り硬化装置4の回転テーブル41上で保持される。
1.4.1.振り切り硬化装置の構成
図5は、振り切り硬化装置4の概略の構成を示すための、振り切り硬化装置4の縦断面図である。図5に示す振り切り硬化装置4は、覆い部45、モータ部42、回転テーブル41、センターピン47、第1のUV照射部43、及び、遮光マスク44を含む。
覆い部45は上端が開口する略円筒形状であり、その内部に回転テーブル41、及びモータ部42の回転軸の一部を配置する。覆い部45の中心部に載置されるモータ部42の回転軸46は、その上端部にて円板形の回転テーブル41の下面中心部と結合している。これにより、モータ部42は、回転テーブル41を回転させ得る。回転テーブル41の上面中心部には、回転テーブル41上に保持される基板21の保持位置を、基板21の中心孔を介して規制するセンターピン47が設けられている。回転テーブル41は、基板21を、例えば真空吸着により、回転テーブル41に対して動かないように保持する。
回転テーブル41の鉛直上方には、第1のUV照射部43、及び、遮光マスク44が設けられる。第1のUV照射部43は下面から紫外線を照射する。紫外線を照射するための下面は、基板21の外径と略同じ、若しくはそれより少し大きい外径を有する、円形状である。遮光マスク44は、第1のUV照射部43の下面から照射される紫外線の一部を遮光する部材であり、リング形状を有する。このリング形状は、後で説明するように、基板21の外周の周縁部分を覆い隠すような形状であり、その内径は118mm〜119mmである。
1.4.2.振り切り硬化装置の動作
次に、振り切り硬化装置4の、振り切り硬化工程における動作を説明する。
覆い部45、モータ部42、回転テーブル41、及び、回転テーブル41上に保持された基板21は、昇降装置(図示せず)によって、遮光マスク44直下へ移動される。このとき、基板21と遮光マスク44との間隙が0.5mm〜1.5mmとなるようにまで、上記移動が為される。
次に、回転テーブル41及び基板21をモータ部42によって回転させる。図6は、回転テーブル41及び基板21が回転しているときの、遮光マスク44、及び、基板21の外周の周縁部分の様子を示す縦断面図である。UV硬化樹脂層のうち、紫外線を受ける部分は半硬化状態部51となる。一方、遮光マスク44は、UV硬化樹脂層のうち基板21の周縁部分、特に、UV硬化樹脂の盛り上がり32を生じている部分に対して、紫外線の遮光を行う。従って、UV硬化樹脂層のうち基板21の周縁部分は、未硬化状態部52となる。この未硬化状態部52の内のUV硬化樹脂の盛り上がり32部分は、回転の遠心力によって外方向に展延し、徐々にUV硬化樹脂層から除去される(即ち、振り切られる)。回転を続けることにより、図7に示すように、基板21の周縁部分及び側面では、全周において、盛り上がり部分の無い、均一なUV硬化樹脂層が形成される。図7は、基板21の周縁部分及び側面にて、盛り上がり部分が振り切られたときの、基板21の周縁部分の様子を示す縦断面図である。この時点で、振り切り硬化工程が完了する。
振り切り硬化工程完了後、基板21は、搬送機構(図示せず)により、図8に示す完全硬化装置7へ移載される。後で説明するように、基板21は完全硬化装置7の台座71上で保持される。
1.4.3.完全硬化装置の構成
図8は、完全硬化装置7の概略の構成を示すための、完全硬化装置7の縦断面図である。図8に示す完全硬化装置7は、モータ部73、台座71、センターピン74、及び、第2のUV照射部72を含む。
完全硬化装置7の中心部に載置されるモータ部73の回転軸75は、その上端部にて台座71の下面中心部と結合している。これにより、モータ部73は、台座71を回転させ得る。台座71の上面中心部には、台座71上に保持される基板21の保持位置を、基板21の中心孔を介して規制するセンターピン74が設けられている。
台座71の鉛直上方には、第2のUV照射部72が設けられる。第2のUV照射部72も下面から紫外線を照射する。紫外線を照射するための下面は、基板21の外径と略同じ、若しくはそれより少し大きい外径を有する、円形状である。
1.4.4.完全硬化装置の動作
次に、完全硬化装置7の、完全硬化工程を行う動作を説明する。
基板21のUV硬化樹脂層31は、完全硬化装置7へ移載された直後には、半硬化状態部51と未硬化状態部52とを含んでいる。完全硬化装置7への移載後、台座71上に保持された基板21のUV硬化樹脂層31は、第2のUV照射部72の下面からの紫外線照射によって完全硬化される。このとき、基板21上面において、照射される紫外線光量の面内分布を一様にするために、モータ部73で台座71及び基板21を回転させる。UV硬化樹脂層の完全硬化により、完全硬化工程が完了する。
なお、図8に示す完全硬化装置7において、台座71の外側近傍に紫外線反射のための反射板を設けるようにしてもよい。そして、第2のUV照射部72により基板21の上面のUV硬化樹脂層31を紫外線で照射しつつ、反射板により、第2のUV照射部72が照射する紫外線を適宜反射させて基板21の特に側面のUV硬化樹脂層31を照射するようにしてもよい。このようにすれば、基板21に形成されたUV硬化樹脂層31の全体を効率よく迅速に硬化できる。
1.5.その後の工程
以上のように、スピンコート工程、振り切り硬化工程、及び、完全硬化工程を完了させることにより、カバー層を形成するための光透過膜層工程が完了する。更に、この後、ハードコート層を形成するための光透過膜層工程を完了させることにより、図1に示す光透過膜層工程が完了する。光透過膜工程の後には、裏面スパッタリング工程が行われる。
1.6.本実施の形態のまとめ
以上のように、本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置2は、スピンコート工程において、光記録媒体の中心孔付近、即ち、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の位置でのUV硬化樹脂の滴下に加えて、基板21の側面全周にUV硬化樹脂を滴下する。このように基板側面においてもUV硬化樹脂を滴下することにより、基板21の側面の全周にて均一にUV硬化樹脂層を形成することができる。
更に、本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置2により製造された基板21に対して、振り切り硬化工程及び完全硬化工程を行うことにより、基板周縁部における盛り上がりがなく、更に基板側面部からのUV硬化樹脂の剥離が発生しない、ブルーレイディスク等の光記録媒体を得ることができる。
2.その他の実施の形態
本発明に係る光記録媒体の製造装置は、上述の実施の形態1に係る製造装置2に限定されるものではない。実施の形態1に係る光記録媒体の製造装置2では、UV硬化樹脂を滴下するための2本のノズル(内側ノズル25、側面ノズル26)が設けられているが、設けられるノズルが1本であってもよい。
設けられるノズルが1本である場合、まず、ノズルが移動機構(図示せず)によってセンターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の位置に配置される。そして、図4に示す区間Aの低速回転時において、ノズルはセンターキャップ24上面の円垂体の斜面上にUV硬化樹脂を滴下し、その直後に、ノズルは移動機構(図示せず)によって更に基板21の側面付近に移動されて基板21の側面全周にUV硬化樹脂を滴下する。この後、図4に示す区間Bの高速回転が行われれば、実施の形態1に係る製造装置と同様に、基板21上面には均一な厚さのUV硬化樹脂層が形成され、基板21の側面の全周には断面形状が均一であるUV硬化樹脂層が形成される。
なお、設けられるノズルが1本である場合には、ノズルがまず移動機構によって基板21の側面付近に配置されて、基板21の側面全周にUV硬化樹脂を滴下し、その直後に、移動機構によってセンターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の位置に移動されて、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上にUV硬化樹脂を滴下する、というように構成されてもよい。このように設けられるノズルが1本であれば、光記録媒体の製造装置の構成を簡素にすることができる。
また、本発明の別の実施の形態に係る光記録媒体の製造装置では、側面ノズルが複数本設けられてもよい。この実施の形態に係る製造装置では、例えば、2本の側面ノズルが、移動機構により基板を挟んで側面上の対称な位置に配置された上で、UV硬化樹脂の滴下を行う。このように、側面ノズルが複数本設けられれば、より迅速に側面へのUV硬化樹脂層の形成を行うことができる。また、内側ノズルが複数本設けられてもよい。
なお、上記の実施の形態では、滴下手段であるノズルにより滴下されるUV硬化樹脂を用いて光透過膜層を形成した。しかし、光透過膜層を構成する樹脂がUV硬化樹脂以外の樹脂であっても、本発明の思想を適用することができる。
本発明は、ブルーレイディスク等の光記録媒体に対してUV硬化樹脂による光透過膜層を均一に形成する製造装置および製造方法に有用である。
11・・・基板、12・・・反射膜、13・・・光透過膜層、21・・・基板、22・・・回転テーブル、23・・・センターピン、24・・・センターキャップ、25・・・内側ノズル、26・・・側面ノズル、27・・・モータ部、30・・・エア噴出し手段、31・・・UV硬化樹脂層、32・・・UV硬化樹脂の盛り上がり、41・・・回転テーブル、42・・・モータ部、43・・・第1のUV照射部、44・・・遮光マスク、45・・・覆い部、47・・・センターピン、51・・・半硬化状態部、52・・・未硬化状態部、71・・・台座、72・・・第2のUV照射部、73・・・モータ部、74・・・センターピン、210・・・ベース部、211・・・通気孔。
本発明は、ブルーレイディスク等の光記録媒体に対してUV(Ultraviolet:紫外線)硬化樹脂により光透過膜層を形成する製造装置、及び製造方法に関する。
光記録媒体の製造において、光記録媒体に対してUV硬化樹脂により光透過膜層を形成する工程では、スピンコーティング法(スピンコート法)が通常利用されている。
光透過膜層を形成する工程のスピンコーティング法では、光記録媒体の中心付近にUV硬化樹脂を滴下させつつ、スピンテーブル及びそれに載置される光記録媒体を高速回転させる。この高速回転で生じる遠心力により、滴下されたUV硬化樹脂は光記録媒体の外周全体に向かって高速で引き延ばされる。このとき、UV硬化樹脂は、同心円を広げるように一様に引き延ばされるのが好ましい。
しかしながら、UV硬化樹脂粘度や基板温度などの諸条件に拠っては、UV硬化樹脂が、同心円状に一様に広がらないことがある。図9(a)は、高速回転する光記録媒体21の中心付近に滴下されたUV硬化樹脂31が、遠心力により外周に向かって引き延ばされる様子の例を示す平面図である。図9(a)に示すように、UV硬化樹脂31は、非一様に、例えば、半径方向に多数の凸部及び凹部を生じつつ引き延ばされることもある。そうすると、図9(b)の光記録媒体の側面付近に係る部分拡大図に示すように、UV硬化樹脂は光記録媒体の側面では不均一に塗布されることになる。
また、スピンテーブル及び光記録媒体の高速回転の後、スピンテーブルが停止すると、UV硬化樹脂の表面張力によりUV硬化樹脂の全体が中心方向に引き戻され、これにより特に光記録媒体の周縁付近にてUV硬化樹脂の僅かな盛り上がりを生じることが多い。
このような、非一様な引き延ばしの発生や周縁付近での盛り上がりの発生を防ぐためにへら(端面塗布手段)を利用する、光記録媒体の製造方法及び製造装置が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されるへら(端面塗布手段)は、光記録媒体の周縁部まで拡がってきたUV硬化樹脂を受け止め、受け止めたUV硬化樹脂を光記録媒体の端面(側面)にまで引き延ばして端面(端面)に均一な厚さで塗布しようとするものである。
特開2007−226859号公報
しかしながら、上述のように、UV硬化樹脂を遠心力により周縁付近まで拡げた上で、拡げられたUV硬化樹脂をへら等により光記録媒体の側面に塗布しようとしても、側面においてUV硬化樹脂を均一な厚さにすることは非常に困難である。ここでの、側面においてUV硬化樹脂が均一な厚さである、ということは、光記録媒体側面の全周においてUV硬化樹脂層の断面形状が均一である、ということである。
UV硬化樹脂が側面に均一な厚さで塗布されないと、光記録媒体の上面の周縁付近にやはりUV硬化樹脂の盛り上がりが生じやすい。また、光記録媒体の側面とUV硬化樹脂層との境界からUV硬化樹脂の剥離が起こりやすくなる。更に、これらのことは光記録媒体の外観上の品質の低下に繋がる。
従来のスピンコーティング法における上述の問題点を考慮して、本発明は、光記録媒体の側面の全周にて均一にUV硬化樹脂層を塗布できる、光記録媒体の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光記録媒体の製造装置は、
光記録媒体の基板を載置する回転テーブルと、
前記回転テーブルの回転中、光透過膜層を形成するための樹脂を滴下する滴下手段と
を備え、
前記滴下手段は、前記基板の内側と前記基板の側面とに前記樹脂を滴下する。
また、本発明の光記録媒体の製造方法は、
光記録媒体の基板上に光透過膜層を形成する方法であって、
回転テーブル上に前記基板を載置するステップと、
前記回転テーブルの回転中に、前記基板の内側に前記光透過膜層を形成するための樹脂を滴下するステップと、
前記回転テーブルの回転中に、前記基板の側面に前記光透過膜層を形成するための樹脂を滴下するステップと
を含む。
本発明に係る光記録媒体の製造装置および製造方法は、光記録媒体の内周付近だけでなく、光記録媒体の側面全周にUV硬化樹脂を滴下するので、光記録媒体の側面の全周にて均一にUV硬化樹脂層を形成することができる。
光記録媒体の製造の全体工程を概略示す図 (a)本発明の実施の形態1に係る、光記録媒体に対して光透過膜層を形成するための製造装置の概略の構成を示す縦断面図、(b)内側ノズル移動機構の概略図、及び(c)側面ノズル移動機構の概略図 エア噴出し口からエアが噴出する際の、基板及び回転テーブルの周縁部分、並びに、突起部上端部分の拡大縦断面図 スピンコート工法を行うときの、モータ部(並びに、回転テーブル及び基板)の回転速度(rpm)の時間変化を示すグラフ図 振り切り硬化装置の概略の構成を示すための振り切り硬化装置の縦断面図 回転テーブル及び基板が回転しているときの、遮光マスク、及び、基板の周縁部分の様子を示す縦断面図 基板の周縁部分及び側面にて、盛り上がり部分が振り切られたときの、基板の周縁部分の様子を示す縦断面図 完全硬化装置の概略の構成を示すための完全硬化装置の縦断面図 (a)高速回転する光記録媒体の中心付近に滴下されたUV硬化樹脂が遠心力により外周に向かって引き延ばされる様子の例を示す平面図、(b)遠心力により外周に向かって引き延ばされたUV硬化樹脂が、光記録媒体の側面では不均一に塗布される様子を示す、光記録媒体の側面付近の部分拡大斜視図
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
1.実施の形態1
1.1.光記録媒体の製造工程
最初に、光記録媒体の製造の全体工程について説明する。図1は、光記録媒体の製造の全体工程を概略示す図である。以下に説明する製造方法により製造される光記録媒体は、基板上に情報信号層が設けられ該基板に対して光を照射して情報信号の記録及び/又は再生が行われる円盤状の記録媒体であり、例としてブルーレイディスクが取り上げられる。図1に示すように、光記録媒体の製造の全体工程は、基板の成形工程、スパッタリング工程、光透過膜層工程、及び、裏面スパッタ工程を含み、各工程はこの順序で行われる。
成形工程では、射出成形機(図示せず)と射出成形金型(図示せず)によって、所定の凹凸パターンを有する基板11が射出成形される。基板11は、例えば、厚さ1.1mm、直径120mm、中心孔径15mmのポリカーボネイト樹脂からなる。射出成形された基板11は、冷却機構(図示せず)によって冷却される。
スパッタリング工程では、冷却された基板11に対して、スパッタリング装置(図示せず)によって反射膜12が形成される。反射膜12は、アルミニウムや銀などから成る0.1μm以下の薄膜である。基板11に対して、反射膜12に加えてその他の薄膜が形成されることもある。反射膜12が形成されたのち、基板11は冷却機構(図示せず)によって再度冷却される。
光透過膜層工程では、反射膜12が形成された基板11上に、スピンコートによって光透過膜層13が形成される。光透過膜層13は、例えば、略100μmの厚さから成るUV硬化樹脂層である。UV硬化樹脂層は、95〜98μmの厚さのカバー層と、2〜5μmの厚さのハードコート層からなる。よって、光透過膜層工程は、カバー層を形成するための光透過膜層工程と、ハードコート層を形成するための光透過膜層工程とからなる。
更に、カバー層を形成するための光透過膜層工程は、スピンコート工程、振り切り硬化工程、及び、完全硬化工程からなる。これらのうち、本実施の形態1に係る光記録媒体の製造装置は、スピンコート工程を行うための製造装置である。
裏面スパッタ工程では、光透過膜層13が形成された基板11の表面の反対面上に、防湿膜14が形成される。防湿膜14は、吸湿により基板11が反ることを防ぐために吸湿を防止する膜である。
本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置は、カバー層を形成するための光透過膜層工程を構成するスピンコート工程、振り切り硬化工程、及び、完全硬化工程のうち、スピンコート工程を行うための製造装置である。特に、本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置は、光記録媒体の側面の全周にて均一にUV硬化樹脂層を形成できる製造装置である。
1.2.光記録媒体の製造装置の構成
本発明の実施の形態1に係る製造装置について説明する。図2(a)は、本実施の形態に係る、光記録媒体に対して光透過膜層を形成するための製造装置の概略の構成を示す縦断面図である。
本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置2は、ベース部210、モータ部27、回転テーブル22、センターピン23、センターキャップ24、内側ノズル25、及び、側面ノズル26を含む。
ベース部210の中心部に載置されるモータ部27の回転軸20は、その上端部にて円板形の回転テーブル22の下面中心部と結合している。これにより、モータ部27は、回転テーブル22を高速で若しくは低速で回転させることができる。回転テーブル22の上面中心部には、回転テーブル22上に保持される反射膜形成済み基板21(以下、基板21と言う)の保持位置を、基板21の中心孔を介して規制するセンターピン23が設けられている。回転テーブル22は、基板21を、例えば真空吸着により、回転テーブル22に対して動かないように保持する。
回転テーブル22は、図2(a)に示すように、基板21よりも径が小さい円板形を有する。センターピン23を基板21の中心孔に嵌め込んで、回転テーブル22がその上で基板21を保持する際には、基板21の外周部分は回転テーブル22の側面よりも外方向にはみ出すことになる。そのはみ出す部分の直下には、図2(a)に示すように、ベース部210からのエア噴出し手段30が設けられている。エア噴出し手段30内部には、後で説明するように、通気孔211が設けられている。
センターピン23と、基板21の中心孔付近は、その外径が18mm〜25mm程度であるセンターキャップ24により覆われる。センターキャップ24の下面に設けられる凹部と、センターピン23の頭部の凸部とは、密着するように夫々形成されている。従って、センターキャップ24の位置も、センターピン23により規制される。センターキャップ24とセンターピン23は、両方が永久磁石であるように、又は、一方が永久磁石であり他方が金属であるように構成されている。よって、センターキャップ24は、センターピン23上、及び基板21の中心孔近傍上で、センターピン23及び基板21に対して動かないように保持される。なお、センターキャップ24は、磁力ではなく、真空吸着力により、センターピン23及び基板21に吸着して動かなくされるように構成されていてもよい。センターキャップ24の上面は、下方に広がる円垂体の形状を有する。
特に、本実施の形態では、基板21の内側、即ち、中心孔近傍にUV硬化樹脂31を滴下する内側ノズル25と、基板21の側面にUV硬化樹脂31を滴下する側面ノズル26とが設けられている。内側ノズル25と側面ノズル26は、図2(b)(c)に示すように、それぞれノズル移動機構25a、26aにより駆動される。内側ノズル25は、基板21の内側の位置にて、即ち、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の位置にて、UV硬化樹脂31を滴下できるように、内側ノズル移動機構25aによりその配置位置を適宜移動される。
また、側面ノズル26は、UV硬化樹脂31を基板21の側面に滴下する。基板21の回転により側面ノズル26から滴下されるUV硬化樹脂は、基板21の側面全周に塗布される。側面ノズル26は、基板21側面にてUV硬化樹脂31を滴下できるように、側面ノズル移動機構26aによりその配置位置を適宜移動される。
側面ノズル26が、UV硬化樹脂31を基板21の側面全周に塗布する際に、UV硬化樹脂31が基板21の下面(即ち、裏面)へ回り込むことを防ぐために、エア噴出し手段30の内部に設けられた通気孔211からエアが噴出される。
図3は、エア噴出し手段30上端からエアが噴出する際の、基板21及び回転テーブル22の外周部分、並びに、エア噴出し手段30上端部分の拡大縦断面図である。エア噴出し手段30の上端部分は、基板21下面に数mm程度にまで近接するように構成されている。更に、エア噴出し手段30においては、ベース部210の中心側下方から外側上方へ流れる気流が、基板21側面の下端の少し内側に当たり、それが基板21側面の下端において外に向かう水平方向の気流となるように、通気孔211が設けられている。
基板21側面に塗布されるUV硬化樹脂や、基板21上面に形成されるUV硬化樹脂層のUV硬化樹脂は、基板21側面を伝って基板21の裏側へと回り込み易い。基板21の裏面にUV硬化樹脂が付着すると、外観上の不良を引き起こしてしまう。そこで、図3に示すようにエア噴出し手段30の上端部分及び通気孔211が構成されていることにより、UV硬化樹脂31が基板21の下面(裏面)へ回り込むことを防ぐエアの噴出が効果的に行われる。
1.3.光記録媒体の製造装置の動作
本実施の形態に係る製造装置2の、スピンコート工程における動作を説明する。
まず、基板21が、基板搬送機構(図示せず)によって回転テーブル22上に移載される。基板21は回転テーブル22上に移載される際に、センターピン23によってその位置を規制される。回転テーブル22は、基板保持機構、例えば真空吸着機構(図示せず)によって、基板21をその上に保持する。
センターキャップ24は、キャップ搬送機構(図示せず)によって、センターピン23と基板21の中心孔を覆うように移載される。センターキャップ24もセンターピン23によってその位置を規制される。センターキャップ24とセンターピン23とは、例えば磁力により密着する。
センターキャップ24が基板21上に配置されると、内側ノズル移動機構25aによって内側ノズル25の先端が、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の所定位置へ移動される。また、側面ノズル移動機構26aによって側面ノズル26の先端が、基板21の側面近傍へ移動される。この直後にモータ部27の動力により、回転テーブル22及び基板21が回転を始める。
モータ部27は、概略、図4に示すように回転速度を変化させる。図4は、スピンコート工法を行うときの、モータ部20(並びに、回転テーブル22及び基板21)の回転速度(rpm)の時間変化を示すグラフ図である。モータ部27により、まず、回転テーブル22及び基板21は、区間Aにて30〜150rpm(回転/分)の低速回転を行い、その後、区間Bにてそれより高速回転である1000〜4000rpm(回転/分)の高速回転を行う。
図4の区間Aの低速回転時において、内側ノズル25からのUV硬化樹脂31が、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上に滴下される。低速ではあるが、センターキャップ24及び基板21は回転しているから、内側ノズル25から滴下されたUV硬化樹脂31は、センターキャップ24上面の円垂体の斜面の全周と基板21の内周付近の全周に塗布されることになる。
更に、この区間Aにおいて、側面ノズル26からもUV硬化樹脂31が滴下され、基板21の側面全周に塗布される。このとき、基板21の側面全周に塗布されるUV硬化樹脂31が、基板21の裏面へ回り込むことを防ぐために、図3の矢印に示すように、エア噴出し手段30の下方から基板21側面の下端に向かって、水平方向の気流が通気孔211から噴出される。
続いて、図4の区間Bの高速回転時には、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上に滴下されたUV硬化樹脂31は、遠心力によって基板21上面の外周に向かって展延される。このときの回転速度はUV硬化樹脂粘度や基板温度などに依存するが、UV硬化樹脂の展延によってできるだけ均一な厚さのUV硬化樹脂層が形成されるように回転速度が決定される。
更に、この区間Bの際には、側面ノズル26から基板21の側面の全周に塗布されたUV硬化樹脂31のうち余分なものが、高速回転による遠心力によって振り切られる。このような振り切りによって、基板21の側面の全周に均一にUV硬化樹脂層が形成される。なお、このときにも、基板21の側面の全周に塗布されているUV硬化樹脂31が、基板21の裏面へ回り込むことを防ぐために、エア噴出し手段30の下方から基板21側面の下端に向かって、水平方向の気流が通気孔211から噴出される(図3参照)。
モータ部42による回転テーブル22、基板21及びセンターキャップ24の回転によって、基板21の上面及び側面に均一なUV硬化樹脂層が形成された後、キャップ搬送機構(図示せず)によってセンターキャップ24が除去される。
以上のように、基板21上面にUV硬化樹脂層31を形成して、本実施の形態に係る製造装置2のスピンコート工程を行う動作は完了する。
1.4.振り切り硬化工程と完全硬化工程
実施の形態1に係る製造装置2によりスピンコート工程が行われた後、振り切り硬化工程と完全硬化工程が行われる。振り切り硬化工程は、図5に示す振り切り硬化装置4により行われ、完全硬化工程は、図8に示す完全硬化装置7により行われる。
ブルーレイディスクなどの基板では、UV硬化樹脂層を含む光透過膜層の平坦度が、レーザーによる書込品質及び再生品質に大きい影響を与える。しかしながら、スピンコート工程のみを施した基板(ブルーレイディスク)においては、UV硬化樹脂の表面張力によって基板外周の周縁部分にてUV硬化樹脂の盛り上がりが発生しやすい。この盛り上がり部分を除去するために、振り切り硬化装置4によって振り切り硬化工程が行われる。更に、UV硬化樹脂層を完全に硬化するために、完全硬化装置7によって完全硬化工程が行われる。
振り切り硬化工程と完全硬化工程のうち、先ず振り切り硬化工程を行うために、図2(a)に示す実施の形態1に係る製造装置2において基板21に対するスピンコート工程が完了した後、基板21は搬送機構(図示せず)により、図5に示す振り切り硬化装置4へ移載される。後で説明するように、基板21は振り切り硬化装置4の回転テーブル41上で保持される。
1.4.1.振り切り硬化装置の構成
図5は、振り切り硬化装置4の概略の構成を示すための、振り切り硬化装置4の縦断面図である。図5に示す振り切り硬化装置4は、覆い部45、モータ部42、回転テーブル41、センターピン47、第1のUV照射部43、及び、遮光マスク44を含む。
覆い部45は上端が開口する略円筒形状であり、その内部に回転テーブル41、及びモータ部42の回転軸の一部を配置する。覆い部45の中心部に載置されるモータ部42の回転軸46は、その上端部にて円板形の回転テーブル41の下面中心部と結合している。これにより、モータ部42は、回転テーブル41を回転させ得る。回転テーブル41の上面中心部には、回転テーブル41上に保持される基板21の保持位置を、基板21の中心孔を介して規制するセンターピン47が設けられている。回転テーブル41は、基板21を、例えば真空吸着により、回転テーブル41に対して動かないように保持する。
回転テーブル41の鉛直上方には、第1のUV照射部43、及び、遮光マスク44が設けられる。第1のUV照射部43は下面から紫外線を照射する。紫外線を照射するための下面は、基板21の外径と略同じ、若しくはそれより少し大きい外径を有する、円形状である。遮光マスク44は、第1のUV照射部43の下面から照射される紫外線の一部を遮光する部材であり、リング形状を有する。このリング形状は、後で説明するように、基板21の外周の周縁部分を覆い隠すような形状であり、その内径は118mm〜119mmである。
1.4.2.振り切り硬化装置の動作
次に、振り切り硬化装置4の、振り切り硬化工程における動作を説明する。
覆い部45、モータ部42、回転テーブル41、及び、回転テーブル41上に保持された基板21は、昇降装置(図示せず)によって、遮光マスク44直下へ移動される。このとき、基板21と遮光マスク44との間隙が0.5mm〜1.5mmとなるようにまで、上記移動が為される。
次に、回転テーブル41及び基板21をモータ部42によって回転させる。図6は、回転テーブル41及び基板21が回転しているときの、遮光マスク44、及び、基板21の外周の周縁部分の様子を示す縦断面図である。UV硬化樹脂層のうち、紫外線を受ける部分は半硬化状態部51となる。一方、遮光マスク44は、UV硬化樹脂層のうち基板21の周縁部分、特に、UV硬化樹脂の盛り上がり32を生じている部分に対して、紫外線の遮光を行う。従って、UV硬化樹脂層のうち基板21の周縁部分は、未硬化状態部52となる。この未硬化状態部52の内のUV硬化樹脂の盛り上がり32部分は、回転の遠心力によって外方向に展延し、徐々にUV硬化樹脂層から除去される(即ち、振り切られる)。回転を続けることにより、図7に示すように、基板21の周縁部分及び側面では、全周において、盛り上がり部分の無い、均一なUV硬化樹脂層が形成される。図7は、基板21の周縁部分及び側面にて、盛り上がり部分が振り切られたときの、基板21の周縁部分の様子を示す縦断面図である。この時点で、振り切り硬化工程が完了する。
振り切り硬化工程完了後、基板21は、搬送機構(図示せず)により、図8に示す完全硬化装置7へ移載される。後で説明するように、基板21は完全硬化装置7の台座71上で保持される。
1.4.3.完全硬化装置の構成
図8は、完全硬化装置7の概略の構成を示すための、完全硬化装置7の縦断面図である。図8に示す完全硬化装置7は、モータ部73、台座71、センターピン74、及び、第2のUV照射部72を含む。
完全硬化装置7の中心部に載置されるモータ部73の回転軸75は、その上端部にて台座71の下面中心部と結合している。これにより、モータ部73は、台座71を回転させ得る。台座71の上面中心部には、台座71上に保持される基板21の保持位置を、基板21の中心孔を介して規制するセンターピン74が設けられている。
台座71の鉛直上方には、第2のUV照射部72が設けられる。第2のUV照射部72も下面から紫外線を照射する。紫外線を照射するための下面は、基板21の外径と略同じ、若しくはそれより少し大きい外径を有する、円形状である。
1.4.4.完全硬化装置の動作
次に、完全硬化装置7の、完全硬化工程を行う動作を説明する。
基板21のUV硬化樹脂層31は、完全硬化装置7へ移載された直後には、半硬化状態部51と未硬化状態部52とを含んでいる。完全硬化装置7への移載後、台座71上に保持された基板21のUV硬化樹脂層31は、第2のUV照射部72の下面からの紫外線照射によって完全硬化される。このとき、基板21上面において、照射される紫外線光量の面内分布を一様にするために、モータ部73で台座71及び基板21を回転させる。UV硬化樹脂層の完全硬化により、完全硬化工程が完了する。
なお、図8に示す完全硬化装置7において、台座71の外側近傍に紫外線反射のための反射板を設けるようにしてもよい。そして、第2のUV照射部72により基板21の上面のUV硬化樹脂層31を紫外線で照射しつつ、反射板により、第2のUV照射部72が照射する紫外線を適宜反射させて基板21の特に側面のUV硬化樹脂層31を照射するようにしてもよい。このようにすれば、基板21に形成されたUV硬化樹脂層31の全体を効率よく迅速に硬化できる。
1.5.その後の工程
以上のように、スピンコート工程、振り切り硬化工程、及び、完全硬化工程を完了させることにより、カバー層を形成するための光透過膜層工程が完了する。更に、この後、ハードコート層を形成するための光透過膜層工程を完了させることにより、図1に示す光透過膜層工程が完了する。光透過膜工程の後には、裏面スパッタリング工程が行われる。
1.6.本実施の形態のまとめ
以上のように、本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置2は、スピンコート工程において、光記録媒体の中心孔付近、即ち、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の位置でのUV硬化樹脂の滴下に加えて、基板21の側面全周にUV硬化樹脂を滴下する。このように基板側面においてもUV硬化樹脂を滴下することにより、基板21の側面の全周にて均一にUV硬化樹脂層を形成することができる。
更に、本実施の形態に係る光記録媒体の製造装置2により製造された基板21に対して、振り切り硬化工程及び完全硬化工程を行うことにより、基板周縁部における盛り上がりがなく、更に基板側面部からのUV硬化樹脂の剥離が発生しない、ブルーレイディスク等の光記録媒体を得ることができる。
2.その他の実施の形態
本発明に係る光記録媒体の製造装置は、上述の実施の形態1に係る製造装置2に限定されるものではない。実施の形態1に係る光記録媒体の製造装置2では、UV硬化樹脂を滴下するための2本のノズル(内側ノズル25、側面ノズル26)が設けられているが、設けられるノズルが1本であってもよい。
設けられるノズルが1本である場合、まず、ノズルが移動機構(図示せず)によってセンターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の位置に配置される。そして、図4に示す区間Aの低速回転時において、ノズルはセンターキャップ24上面の円垂体の斜面上にUV硬化樹脂を滴下し、その直後に、ノズルは移動機構(図示せず)によって更に基板21の側面付近に移動されて基板21の側面全周にUV硬化樹脂を滴下する。この後、図4に示す区間Bの高速回転が行われれば、実施の形態1に係る製造装置と同様に、基板21上面には均一な厚さのUV硬化樹脂層が形成され、基板21の側面の全周には断面形状が均一であるUV硬化樹脂層が形成される。
なお、設けられるノズルが1本である場合には、ノズルがまず移動機構によって基板21の側面付近に配置されて、基板21の側面全周にUV硬化樹脂を滴下し、その直後に、移動機構によってセンターキャップ24上面の円垂体の斜面上方の位置に移動されて、センターキャップ24上面の円垂体の斜面上にUV硬化樹脂を滴下する、というように構成されてもよい。このように設けられるノズルが1本であれば、光記録媒体の製造装置の構成を簡素にすることができる。
また、本発明の別の実施の形態に係る光記録媒体の製造装置では、側面ノズルが複数本設けられてもよい。この実施の形態に係る製造装置では、例えば、2本の側面ノズルが、移動機構により基板を挟んで側面上の対称な位置に配置された上で、UV硬化樹脂の滴下を行う。このように、側面ノズルが複数本設けられれば、より迅速に側面へのUV硬化樹脂層の形成を行うことができる。また、内側ノズルが複数本設けられてもよい。
なお、上記の実施の形態では、滴下手段であるノズルにより滴下されるUV硬化樹脂を用いて光透過膜層を形成した。しかし、光透過膜層を構成する樹脂がUV硬化樹脂以外の樹脂であっても、本発明の思想を適用することができる。
本発明は、ブルーレイディスク等の光記録媒体に対してUV硬化樹脂による光透過膜層を均一に形成する製造装置および製造方法に有用である。
11・・・基板、12・・・反射膜、13・・・光透過膜層、21・・・基板、22・・・回転テーブル、23・・・センターピン、24・・・センターキャップ、25・・・内側ノズル、26・・・側面ノズル、27・・・モータ部、30・・・エア噴出し手段、31・・・UV硬化樹脂層、32・・・UV硬化樹脂の盛り上がり、41・・・回転テーブル、42・・・モータ部、43・・・第1のUV照射部、44・・・遮光マスク、45・・・覆い部、47・・・センターピン、51・・・半硬化状態部、52・・・未硬化状態部、71・・・台座、72・・・第2のUV照射部、73・・・モータ部、74・・・センターピン、210・・・ベース部、211・・・通気孔。

Claims (8)

  1. 光記録媒体の基板を載置する回転テーブルと、
    前記回転テーブルの回転中、光透過膜層を形成するための樹脂を滴下する滴下手段と
    を備え、
    前記滴下手段は、前記基板の内側と前記基板の側面とに前記樹脂を滴下することを特徴とする光記録媒体の製造装置。
  2. 前記回転テーブルは、第1の回転速度で回転し、前記第1の回転速度による回転後、前記第1の回転速度よりも高速である第2の回転速度で回転し、
    前記滴下手段は、前記第1の回転速度による回転中に前記樹脂を滴下することを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体の製造装置。
  3. 前記滴下手段は、内側ノズルと側面ノズルとを含み、
    前記内側ノズルが前記基板の内側に配置され、前記側面ノズルが前記基板の側面に配置されることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体の製造装置。
  4. 前記回転テーブルが前記基板よりも外径が小さい円板形を有しており、
    前記回転テーブル上に前記基板が載置される際に前記回転テーブルの外周側面よりはみ出る基板部分の直下の位置に、エアの噴出を行うエア噴出し手段が、設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体の製造装置。
  5. 光記録媒体の基板上に光透過膜層を形成する方法であって、
    回転テーブル上に前記基板を載置するステップと、
    前記回転テーブルの回転中に、前記基板の内側に前記光透過膜層を形成するための樹脂を滴下するステップと、
    前記回転テーブルの回転中に、前記基板の側面に前記光透過膜層を形成するための樹脂を滴下するステップと
    を含む
    光記録媒体の製造方法。
  6. 前記回転テーブルを、第1の回転速度で回転し、前記第1の回転速度による回転後、前記第1の回転速度よりも高速である第2の回転速度で回転するステップを、更に含み、
    前記滴下するステップは、前記第1の回転速度による回転中に前記樹脂を滴下することを特徴とする請求項5に記載の光記録媒体の製造方法。
  7. 更に、前記樹脂が滴下される際、及びその直後に前記基板の外周部分の下方からエアを噴出するステップを含む請求項5に記載の光記録媒体の製造方法。
  8. 更に、前記基板に樹脂を塗布した後、前記基板の周縁部分に対して紫外線の遮光を行いつつ、塗布された樹脂層に紫外線を照射し、同時に、前記基板を回転するステップを含む請求項6に記載の光記録媒体の製造方法。
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