JP2005302206A - 情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置 - Google Patents

情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005302206A
JP2005302206A JP2004119413A JP2004119413A JP2005302206A JP 2005302206 A JP2005302206 A JP 2005302206A JP 2004119413 A JP2004119413 A JP 2004119413A JP 2004119413 A JP2004119413 A JP 2004119413A JP 2005302206 A JP2005302206 A JP 2005302206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin material
layer
recording medium
resin
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004119413A
Other languages
English (en)
Inventor
Kentaro Iida
健太郎 飯田
Mamoru Usami
守 宇佐美
Seiichi Idesawa
聖一 出沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2004119413A priority Critical patent/JP2005302206A/ja
Publication of JP2005302206A publication Critical patent/JP2005302206A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

【課題】低粘度の樹脂材料を用いたスピンコートにおいても均一な厚みの樹脂層を形成し得る情報記録媒体製造方法を提供する。
【解決手段】基材11の一面側に形成された情報層12の上に樹脂層を形成して情報記録媒体を製造する際に、基材11を回転させ、その状態における基材11の外縁部側から中心部側に向けて吐出口43bを移動させつつ吐出口43bから樹脂材料R2を吐出させて基材11の一面側に樹脂材料R2を滴下し、滴下した樹脂材料R2をスピンコートし、スピンコートした樹脂材料R2を硬化させることによって樹脂層を形成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、基材の一面側に形成された情報層の上に樹脂層が形成された情報記録媒体を製造する情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置に関するものである。
この種の情報記録媒体製造方法として、特開2002−298453号公報に開示された光記録媒体の製造方法が知られている。この製造方法によって樹脂層を形成する際には、まず、基板を回転台上に載置する。次に、基板を低速で回転させている状態で、未硬化の樹脂を基板のほぼ中心部に滴下する。次いで、基板を高速回転させることによって樹脂をスピンコートした(展延させた)後に、展延させた樹脂を硬化(半硬化)させる。これにより、樹脂層が形成される。
特開2002−298453号公報(第3頁、第4図)
ところが、従来の製造方法には、以下の問題点がある。すなわち、この製造方法では、基板の中心部に滴下した樹脂をスピンコートすることによって樹脂層を形成している。一方、記録密度の向上等を目的として、近年では、光記録媒体に対する記録データの書き込みおよび読み出しに用いる光ピックアップ用の対物レンズのNA(開口数)を高めることにより、レーザー光におけるスポット径の小径化が図られている。このような高NAの対物レンズを備えた光ピックアップでは、対物レンズを情報層に近接させる必要があるため、近年の光記録媒体では、情報層を覆う樹脂層(光透過層)が薄厚に形成されると共に、光透過層の傷付きを防止するために光透過層を覆うようにして極薄厚のハードコート層が形成されている。この場合、このハードコート層は、極薄厚に形成するために、粘度の低い樹脂を用いて従来の製造方法と同様にしてスピンコートによって形成される。しかしながら、ハードコート層を従来の製造方法によって形成したときには、ハードコート層用の樹脂の粘度が低いため、例えば図9に示すように、基板の中心部に滴下した樹脂が低速で回転している基板の遠心力によってスピンコート(高速回転)の開始前に基板の外縁部側に向かって不均一に展延させられる。したがって、この状態の基板を高速回転したときには、不均一に展延させられた樹脂がその状態でさらに展延されるため、ハードコート層の厚みが不均一となるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、低粘度の樹脂材料を用いたスピンコートにおいても均一な厚みの樹脂層を形成し得る情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく本発明に係る情報記録媒体製造方法は、基材の一面側に形成された情報層の上に樹脂層を形成して情報記録媒体を製造する際に、前記基材を回転させ、その状態における当該基材の外縁部側から中心部側に向けて吐出口を移動させつつ当該吐出口から樹脂材料を吐出させて当該基材の前記一面側に当該樹脂材料を滴下し、当該滴下した樹脂材料をスピンコートし、当該スピンコートした樹脂材料を硬化させることによって前記樹脂層を形成する。
この場合、前記吐出口から吐出させる樹脂材料の吐出量および当該吐出口の移動速度を一定またはほぼ一定に維持しつつ当該吐出口が前記中心部側に近付くに従って前記基材の回転速度を徐々に上昇させることができる。
また、前記情報層を覆うようにして光透過層を形成し、当該光透過層の上に保護層として前記樹脂層を形成することができる。
さらに、前記光透過層を形成するための光透過層用樹脂材料を前記一面側にスピンコートし、当該スピンコートした光透過層用樹脂材料を半硬化させ、その状態の当該光透過層用樹脂材料の上に前記保護層を形成することができる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造装置は、基材の一面側に形成された情報層の上に樹脂層を形成して情報記録媒体を製造可能に構成され、前記基材を回転させる回転機構と、樹脂材料を吐出口から吐出させると共に当該吐出口を移動させる吐出機構と、前記回転機構および前記吐出機構の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記回転機構を制御して前記基材を回転させている状態において、前記吐出機構を制御して前記基材の外縁部側から中央部側に向けて前記吐出口を移動させつつ当該吐出口から前記樹脂材料を吐出させて当該基材の前記一面側に当該樹脂材料を滴下させると共に、前記回転機構を制御して当該滴下した樹脂材料をスピンコートさせ、かつ当該樹脂材料を硬化させることによって前記樹脂層を形成する。
本発明に係る情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置によれば、回転させている基材の外縁部側から中心部側に向けて吐出口を移動させつつ樹脂材料を吐出させることにより、その滴下位置の軌跡が基材の一面側における外縁部側から中心部側に向けて規則的な螺旋を描くようにして樹脂材料を滴下することができる。したがって、基材の中心部に樹脂材料を滴下する従来の製造方法とは異なり、低粘度の樹脂材料を用いたスピンコートにおいても樹脂材料を均一に展延させることができる結果、樹脂層を十分に均一の厚みに形成することができる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法によれば、樹脂材料の吐出量および吐出口の移動速度を一定(ほぼ一定)に維持しつつ基材の回転速度を徐々に上昇させることにより、吐出口に対して移動する基材の線速度が一定(ほぼ一定)となるため、基材の一面側における外縁部側から中心部側に向かって単位面積当りに一定量(ほぼ一定量)の樹脂材料を滴下することができる。したがって、樹脂層をさらに均一の厚みに形成することができる。
さらに、本発明に係る報記録媒体製造方法によれば、情報層を覆うようにして形成した光透過層の上に上記の方法によって保護層としての樹脂層を形成することにより、極薄厚に形成する必要のある保護層としての例えばハードコート層を十分に均一の厚みに形成することができる。
また、本発明に係る情報記録媒体製造方法によれば、光透過層用樹脂材料をスピンコートした後に半硬化状態とし、その光透過層用樹脂材料の上に保護層を形成することにより、光透過層と保護層とを十分に馴染ませることができるため、硬化後における両者の剥離を確実に防止することができる。
以下、本発明に係る情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置の最良の形態について、図面を参照して説明する。
最初に、光記録媒体1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す光記録媒体1は、本発明に係る情報記録媒体製造方法(以下、「製造方法」ともいう)に従って製造される情報記録媒体の一例であって、主要な機能層としての情報層12と、情報層12を覆うようにしてに形成された光透過層13と、光透過層13の上に形成されたハードコート層14とが基材11の一面側に積層されて構成されている。また、光記録媒体1は、同図に示すように、ハードコート層14側からレーザービームが照射されることによって記録データの記録および読出しが可能に構成されている。基材11は、後述する情報記録媒体製造装置21(以下、「製造装置21」ともいう)の基材作製装置22によって例えばポリカーボネートを射出成形することで作製される。この場合、基材11は、例えば、直径が120mm程度で厚みが1.2mm程度の円板状(平板形状)に形成されている。また、同図に示すように、基材11の中心部には、ドライブ装置に装着するための直径15mm程度の装着用の中心孔11aが形成されている。さらに、基材11の表面には、配列ピッチが例えば0.32μmのグルーブパターン(図示せず)が形成されている。
情報層12は、一例として、反射層、誘電体層および相変化型記録層等で構成される機能層であって、製造装置21の情報層形成装置23によって例えばスパッタ法で形成される。光透過層13は、製造装置21の樹脂層形成装置24により、例えば紫外線硬化型の樹脂材料R1(一例として、ウレタンアクリレート)をスピンコート法で情報層12を覆うようにして塗布した後に、紫外線を照射して硬化させることで形成される。この場合、光透過層13は、一例として、その厚みが100μmに規定されている。ハードコート層14は、本発明における樹脂層に相当し、光透過層13の上に例えば紫外線硬化型の樹脂材料R2(一例として、ウレタンアクリレートと無機微粒子(例えばシリカ)との混合物)をスピンコート法で極薄く(例えば2μm)塗布した後に、紫外線を照射して硬化させることで形成される。この場合、樹脂材料R2としては、ハードコート層14を極薄く形成するために、低粘度のものが用いられる。
次に、本発明に係る製造方法に従って光記録媒体1を製造する製造装置21の構成について、図面を参照して説明する。
図2に示す製造装置21は、本発明に係る情報記録媒体製造装置の一例であって、基材作製装置22、情報層形成装置23、樹脂層形成装置24を備えて構成されている。基材作製装置22は、例えば、射出成形機で構成されて、図1に示す基材11を射出成形によって作製する。情報層形成装置23は、例えば、スパッタ装置で構成されて、一例として、反射層、誘電体層および相変化型記録層等で構成される情報層12をスパッタ法によって形成する。
樹脂層形成装置24は、図3に示すように、ターンテーブル31、モータ32、吐出機構33、紫外線照射機構34、記憶部35、制御部36、操作部37および閉塞部材38(図4参照)を備え、光透過層13およびハードコート層14を形成する。ターンテーブル31は、全体として円板状に形成されて、図4に示すように、その上面における中心部には、基材11の中心孔11aに嵌め込み可能な環状突起31aが形成されている。また、ターンテーブル31の下面における中心部には、モータ32の回転軸(図示せず)に連結されるシャフト31bが取り付けられている。モータ32は、制御部36によって制御されて、ターンテーブル31を回転させる。この場合、ターンテーブル31およびモータ32によって本発明における回転機構が構成される。
吐出機構33は、図3に示すように、樹脂材料供給部41a,41b、移動機構42および吐出口43a,43bを備えて構成されている。樹脂材料供給部41aは、制御部36によって制御されて、光透過層13形成用の樹脂材料R1を吐出口43aに供給することにより、吐出口43aから樹脂材料R1を吐出させて基材11(情報層12)の上に滴下する。樹脂材料供給部41bは、制御部36によって制御されて、ハードコート層14形成用の樹脂材料R2(以下、樹脂材料R1,R2を区別しないときには「樹脂材料R」ともいう)を吐出口43bに供給することにより、吐出口43bから樹脂材料R2を吐出させて基材11(光透過層13)の上に滴下する。移動機構42は、制御部36によって制御されて、ターンテーブル31(ターンテーブル31に載置された基材11)の上方において吐出口43a,43bを移動させる。
紫外線照射機構34は、エネルギー線照射機構の一例であって、ターンテーブル31の上方に配設されている。また、紫外線照射機構34は、制御部36の制御に従ってターンテーブル31(ターンテーブル31に載置された基材11)に向けて紫外線(エネルギー線の一例)を照射することにより、基材11の表面にスピンコートされた樹脂材料Rを硬化させる。記憶部35は、樹脂材料R1,R2の供給量、ターンテーブル31の回転数や回転時間および紫外線の照射量等を含む光透過層13およびハードコート層14の形成に必要な形成条件が記述された形成条件テーブルを記憶する。
制御部36は、操作部37の操作によって設定された光透過層13およびハードコート層14の各厚み目標値にそれぞれ対応付けられた形成条件を記憶部35から読み出すと共に、読み出した形成条件に従い、モータ32、吐出機構33および紫外線照射機構34を制御する。操作部37は、光透過層13およびハードコート層14の各厚み目標値を入力するための入力ボタン等の各種操作ボタンを備えて構成され、これらの操作ボタンの操作に応じた操作信号を制御部36に出力する。閉塞部材38は、光透過層13およびハードコート層14の形成に際して、ターンテーブル31に載置した基材11の中心孔11aを閉塞するための部材であって、図4に示すように、円錐状の本体部38aと、本体部38aの表面における中心部に形成された中心軸38bと、本体部38aの底面における中央部に形成された円柱状の凸部38cとを備えて構成されている。
次に、製造装置21を用いて光記録媒体1を製造する製造方法について、図面を参照して説明する。
まず、製造装置21の基材作製装置22を用いて、例えばポリカーボネートを射出成形することによって基材11を作製する。この場合、基材作製装置22の射出成形用金型内にセットされたスタンパー(いずれも図示せず)の凹凸パターンが転写されて、基材11の一面側にグルーブパターンが形成される。次に、製造装置21の情報層形成装置23を用いて、反射層、誘電体層、相変化型記録層および誘電体層をスパッタ法によってこの順序で基材11の一面側に積層して情報層12を形成する。
次いで、製造装置21の樹脂層形成装置24を用いて情報層12を覆うようにして光透過層13を形成する。具体的には、まず、図4に示すように、情報層12が形成された面を上向きにした状態で、ターンテーブル31の環状突起31aに中心孔11aを嵌め込んで基材11を載置する。続いて、環状突起31aの内側に閉塞部材38の凸部38cを嵌め込むことによって基材11の中心孔11aを閉塞する。次に、操作部37を操作して、光透過層13の厚み目標値である100μmを入力する。これに応じて、制御部36が、100μmの厚み目標値に対応付けられた形成条件を記憶部35から読み出す。次いで、制御部36は、読み出した形成条件に従ってモータ32を制御することにより、例えば120rpmの低速回転速度でターンテーブル31を回転させる。続いて、制御部36は、図5に示すように、吐出機構33の移動機構42を制御して、吐出口43aを閉塞部材38の本体部38aの上方に移動させた後に、形成条件に従って樹脂材料供給部41aを制御して、樹脂材料R1を所定量だけ吐出口43aに供給させる。この際に、吐出口43aから樹脂材料R1が吐出されて、図6に示すように、ターンテーブル31の回転に伴って回転させられている基材11(閉塞部材38における本体部38aの外周面)に樹脂材料R1が平面視環状に滴下される。
次に、制御部36は、モータ32の回転数を上昇させて、例えば、回転テーブルを4000rpmの高速回転速度で3秒間回転させる。この際に、回転に伴う遠心力によって樹脂材料R1が基材11の外縁部側に向けてほぼ均一の厚みにスピンコートされる。次いで、制御部36は、形成条件に従って紫外線照射機構34を制御して樹脂材料R1(基材11)に向けて紫外線を照射させる。この場合、紫外線の照射量は、樹脂材料R1が半硬化状態(完全に硬化しない状態)となるように規定されている。これにより、紫外線の照射によって樹脂材料R1が半硬化して、半硬化状態の光透過層13が形成される。なお、紫外線を照射する際に、図外のマスク部材によって閉塞部材30を覆うことにより、閉塞部材30に付着している樹脂材料R1の半硬化による閉塞部材30と基材11との固着が防止されている。
続いて、樹脂層形成装置24を用いて光透過層13の上にハードコート層14を形成する。具体的には、最初に、操作部37を操作して、ハードコート層14の厚み目標値である2μmを入力する。これに応じて、制御部36が、2μmの厚み目標値に対応付けられた形成条件を記憶部35から読み出す。次いで、制御部36は、読み出した形成条件に従ってモータ32を制御することにより、例えば120rpmの低速回転速度でターンテーブル31を回転させる。続いて、制御部36は、図7に示すように、吐出機構33の移動機構42を制御して、吐出口43bを基材11の外縁部側の上方(同図に示す位置A)に移動させる。
次に、制御部36は、形成条件に従い、樹脂材料供給部41bを制御して吐出口43bに対する樹脂材料R2の供給を開始させる。この場合、制御部36は、単位時間当たりの樹脂材料R2の供給量がほぼ一定(一定)となるように樹脂材料供給部41bを制御する。また、制御部36は、樹脂材料供給部41bによる樹脂材料R2の供給開始に同期して移動機構42を制御して、吐出口43bを基材11の中心部に向けて一定の速度で移動させる。この際に、制御部36は、吐出口43bが基材11の中心部に近付くに従ってターンテーブル31の回転速度を徐々に上昇させるようにモータ32を制御する。次いで、制御部36は、図7に示すように、吐出口43bが閉塞部材38よりもやや外周側(同図に示す位置B)に移動したときに、樹脂材料供給部41bおよび移動機構42を制御して、樹脂材料R2の供給および吐出口43bの移動を停止させる。これにより、同図に示すように、光透過層13(基材11)の表面に樹脂材料R2が滴下される。この場合、基材11を回転させている状態において基材11の外縁部側から中心部側に向けて樹脂材料R2を吐出させつつ吐出口43bを移動させるため、その滴下位置の軌跡が規則的な螺旋を描くようにして樹脂材料R2が滴下される。また、樹脂材料R2の供給量および吐出口43bの移動速度を一定に維持しつつターンテーブル31の回転速度を徐々に上昇させることで、吐出口43bに対して移動する基材11の線速度がほぼ一定となる。このため、基材11の一面側における外縁部側から中心部側に向かって単位面積当りに一定量(ほぼ一定量)の樹脂材料R2が滴下される。一方、滴下された樹脂材料R2は、その粘度が低いため、基材11の回転(低速回転)に伴う僅かな遠心力によって基材11の外縁部側に徐々に展延させられる。この場合、その滴下位置の軌跡が規則的な螺旋を描くようにして樹脂材料R2が滴下され、かつ単位面積当りにほぼ一定量の樹脂材料R2が滴下されているため、樹脂材料R2がほぼ均等に展延させられる。このため、例えば、吐出口43bが図7に示す位置Cに移動させられた状態では、図8に示すように、内周部がほぼ真円のドーナツ状に樹脂材料R2が展延させられる。
次に、制御部36は、モータ32の回転数を上昇させて、例えば、回転テーブルを4000rpmの高速回転速度で3秒間回転させることによって樹脂材料R2をスピンコートする。この場合、上記したように、低速回転の状態において樹脂材料R2がほぼ均等に展延させられているため、高速回転に伴う遠心力によって樹脂材料R2が基材11の外縁部に向けて均一の厚みに展延させられる。また、半硬化状態の光透過層13の上に樹脂材料R2を積層するため、光透過層13と樹脂材料R2との接着性が向上する結果、光透過層13および樹脂材料R2を硬化させた際の両者の剥離が確実に防止される。次いで、制御部36は、形成条件に従って紫外線照射機構34を制御して樹脂材料R2に向けて紫外線を照射させる。この場合、紫外線の照射量は、半硬化状態の光透過層13と、樹脂材料R2とが完全に硬化する量に規定されている。なお、紫外線を照射させる際に、図外のマスク部材によって閉塞部材30を覆うことにより、閉塞部材30に付着している樹脂材料R1(および樹脂材料R2)の硬化による閉塞部材30と基材11との固着が防止されている。この結果、光透過層13が完全に硬化すると共に、樹脂材料R2が完全に硬化してハードコート層14が形成されて、光記録媒体1が完成する。
このように、この光記録媒体1の製造方法および製造装置21によれば、回転させている基材11の外縁部側から中心部側に向けて吐出口43bを移動させつつ樹脂材料R2を吐出させることにより、その滴下位置の軌跡が基材11の一面側における外縁部側から中心部側に向けて規則的な螺旋を描くようにして樹脂材料R2を滴下することができるため、基材の中心部に樹脂材料を滴下する従来の製造方法とは異なり、低粘度の樹脂材料R2を用いたスピンコートにおいても樹脂材料R2を均一に展延させることができる結果、ハードコート層14を十分に均一の厚みに形成することができる。
また、この光記録媒体1の製造方法および製造装置21によれば、樹脂材料R2の吐出量および吐出口43bの移動速度をほぼ一定に維持しつつ基材11の回転速度を徐々に上昇させることにより、単位面積当りにほぼ一定量の樹脂材料R2を滴下することができるため、ハードコート層14をさらに均一の厚みに形成することができる。
さらに、この光記録媒体1の製造方法および製造装置21によれば、情報層12を覆うようにして形成した光透過層13の上に上記の方法によってハードコート層14を形成することにより、極薄厚に形成する必要のあるハードコート層14を十分に均一の厚みに形成することができる。
また、この光記録媒体1の製造方法および製造装置21によれば、樹脂材料R1をスピンコートした後に半硬化状態とし、その樹脂材料R1の上にハードコート層14を形成することにより、光透過層13とハードコート層14とを十分に馴染ませることができるため、硬化後における両者の剥離を確実に防止することができる。
なお、本発明に係る情報記録媒体製造方法および製造装置21は上記の方法や構成に限定されない。例えば、光透過層13の形成に際して、樹脂材料R1を基材11の中心部に滴下した例について上記したが、ハードコート層14の形成方法と同様にして、その滴下位置の軌跡が基材11の外縁部側から中心部側に向けて螺旋を描くようにして樹脂材料R1を滴下することもできる。
また、本発明におけるエネルギー線は、上記の紫外線に限定されず、紫外線硬化型の樹脂材料Rに代えて、電子線硬化型の樹脂材料や熱線硬化型の樹脂材料を用いることで、電子線や熱線を硬化用のエネルギー線として使用することができる。また、エネルギー線を照射することなく所定時間放置することによって樹脂材料を硬化(半硬化)させる方法(自然乾燥する方法)を採用することもできる。さらに、情報層12が1層だけ形成された光記録媒体1を製造する例について上記したが、本発明における情報記録媒体には、複数の情報層が形成された多層情報記録媒体も含まれる。この場合、各情報層間にスペーサ層を形成する際に本発明を適用することができる。また、本発明に係る情報記録媒体としては、上記の光記録媒体1の構成に限定されず、基材にピットを形成して反射膜(本発明における情報層に相当する)を積層した再生専用の記録媒体も含まれる。
光記録媒体1の断面図である。 製造装置21の構成を示すブロック図である。 樹脂層形成装置24の構成を示すブロック図である。 基材11、ターンテーブル21および閉塞部材38の断面図である。 樹脂材料R1を滴下している状態の基材11、ターンテーブル21および閉塞部材38の断面図である。 樹脂材料R1を滴下した基材11の平面図である。 樹脂材料R2を滴下している状態の基材11、ターンテーブル21および閉塞部材38の断面図である。 樹脂材料R2を滴下している状態の基材11の平面図である。 従来の製造方法によって樹脂を滴下した状態の基板の平面図である。
符号の説明
1 光記録媒体
11 基材
12 情報層
13 光透過層
14 ハードコート層
21 製造装置
31 ターンテーブル
32 モータ
33 吐出機構
36 制御部
43a,43b 吐出口
R2 樹脂材料

Claims (5)

  1. 基材の一面側に形成された情報層の上に樹脂層を形成して情報記録媒体を製造する際に、
    前記基材を回転させ、その状態における当該基材の外縁部側から中心部側に向けて吐出口を移動させつつ当該吐出口から樹脂材料を吐出させて当該基材の前記一面側に当該樹脂材料を滴下し、当該滴下した樹脂材料をスピンコートし、当該スピンコートした樹脂材料を硬化させることによって前記樹脂層を形成する情報記録媒体製造方法。
  2. 前記吐出口から吐出させる樹脂材料の吐出量および当該吐出口の移動速度を一定またはほぼ一定に維持しつつ当該吐出口が前記中心部側に近付くに従って前記基材の回転速度を徐々に上昇させる請求項1記載の情報記録媒体製造方法。
  3. 前記情報層を覆うようにして光透過層を形成し、当該光透過層の上に保護層として前記樹脂層を形成する請求項1または2記載の情報記録媒体製造方法。
  4. 前記光透過層を形成するための光透過層用樹脂材料を前記一面側にスピンコートし、当該スピンコートした光透過層用樹脂材料を半硬化させ、その状態の当該光透過層用樹脂材料の上に前記保護層を形成する請求項3記載の情報記録媒体製造方法。
  5. 基材の一面側に形成された情報層の上に樹脂層を形成して情報記録媒体を製造可能に構成され、
    前記基材を回転させる回転機構と、樹脂材料を吐出口から吐出させると共に当該吐出口を移動させる吐出機構と、前記回転機構および前記吐出機構の動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記回転機構を制御して前記基材を回転させている状態において、前記吐出機構を制御して前記基材の外縁部側から中央部側に向けて前記吐出口を移動させつつ当該吐出口から前記樹脂材料を吐出させて当該基材の前記一面側に当該樹脂材料を滴下させると共に、前記回転機構を制御して当該滴下した樹脂材料をスピンコートさせ、かつ当該樹脂材料を硬化させることによって前記樹脂層を形成する情報記録媒体製造装置。
JP2004119413A 2004-04-14 2004-04-14 情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置 Withdrawn JP2005302206A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004119413A JP2005302206A (ja) 2004-04-14 2004-04-14 情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004119413A JP2005302206A (ja) 2004-04-14 2004-04-14 情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005302206A true JP2005302206A (ja) 2005-10-27

Family

ID=35333501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004119413A Withdrawn JP2005302206A (ja) 2004-04-14 2004-04-14 情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005302206A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008090987A (ja) * 2006-10-05 2008-04-17 Tohoku Pioneer Corp 光ディスクの製造装置および製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008090987A (ja) * 2006-10-05 2008-04-17 Tohoku Pioneer Corp 光ディスクの製造装置および製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8088438B2 (en) Resin layer formation method, resin layer formation device, and disk manufacturing method
JP4338688B2 (ja) 光情報記録媒体の製造方法
CN101151669A (zh) 多层信息记录介质及其制造装置以及制造方法
WO2005018901A1 (ja) 成形金型、光ディスク用基板及び光ディスク
JP3742813B2 (ja) 光情報記録媒体の製造方法及び製造装置
JPWO2008007564A1 (ja) インクジェット塗布装置、多層情報記録媒体およびその製造方法
JP2005317053A (ja) 光ディスクの作製方法及び光ディスク装置
KR100923816B1 (ko) 다층 광정보 기록매체의 제조방법
JP2005302206A (ja) 情報記録媒体製造方法および情報記録媒体製造装置
JP4227980B2 (ja) 光情報記録媒体の製造方法
WO2003028024A1 (fr) Procede de production d'un support d'enregistrement optique multicouche et systeme de production d'un support d'enregistrement optique multicouche
US7323124B2 (en) Optical disc cover layer formation method and optical disc cover layer formation device
JP2003091888A (ja) 光記録媒体の製造方法および光記録媒体製造装置
JP5476484B2 (ja) 光記録媒体の製造装置及び製造方法
US8470427B2 (en) Manufacturing method of information recording medium and information recording medium
JP2004095108A (ja) 光学記録媒体の製造方法
JP4531645B2 (ja) 光学記録媒体の製造方法
JP2004039050A (ja) 光記録媒体、光記録媒体の製造方法及び製造装置
JP4783193B2 (ja) 被覆膜形成方法
JP2004164802A (ja) 光記録ディスクの製造方法
JP2009199639A (ja) 光情報記録媒体の製造方法及び製造装置並びに光情報記録媒体
JP4774364B2 (ja) 光ディスクの製造装置及びその製造方法
JP2006012264A (ja) 光記録媒体製造装置及び光記録媒体の製造方法
JP2004164727A (ja) 光学記録媒体の製造方法
JP2006040397A (ja) 情報記録媒体の製造方法および情報記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070323

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20070807

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761