JP2004095108A - 光学記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録反射膜を覆う薄いカバー層を所望の厚さに形成できる光学記録媒体の製造方法。
【解決手段】回転テーブル10の低速回転でセンターカバー20上に液状UV樹脂を塗布する。、高速回転に移行する前に、中速回転で液状UV樹脂層を半径方向に拡げることで、UV樹脂層への空気の巻き込み(取り込み)をなくす。また、回転テーブル10の高速回転終了前にセンターカバー20の外側に仮UV照射を行い、UV樹脂層の表層部を硬化させる。センターカバー20の脱着と同時にUV樹脂層をセンターカバー20外周に沿ってスムーズに剪断でき、ディスク基板41外周縁位置のUV樹脂層の表面張力による変形(盛り上がり)を抑制し、カバー層の内外周における膜厚差を3μm以下にする。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザーディスクやDVD(デジタルビデオディスク)などの光学記録媒体およびその製造方法に係わり、特に大容量の情報を記録できる光学記録媒体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザーディスクやCDやDVDでは、図11に示すように、例えば厚さ1.2mmの透明なディスク基板1に記録情報となるピットやグルーブ等の凹凸(以下、ピット等という)2が形成され、その上に記録反射膜である金属反射膜3が形成され、さらにその上に厚さ数μmの保護膜4が積層形成された構造で、ディスク基板1側(図11下側)から情報を読み取るようになっている。
【0003】
これらのディスクを製造する従来の一般的な方法としては、まずピット等を形成したスタンパを用いてプラスチック樹脂を射出成形や加圧成形して、ピット等を転写したディスク基板1を作成する。ついで、ディスク基板1のピット等の凹凸2形成面にスパッタ法や真空蒸着法等によりアルミニウムなど記録反射膜である金属反射膜3を積層する。最後にスピナーを用いたスピンコーティングにより金属反射膜3上に保護膜材料である液状の紫外線硬化型樹脂(以下、UV樹脂という)を塗布し、さらに紫外線(以下、UVという)を照射して保護膜4を硬化させる。
【0004】
なお、スピンコーティングは、ディスク基板を載置した回転テーブルを低速回転させつつディスク基板の記録反射膜上に液状UV樹脂を塗布した後、回転テーブルを高速回転させてディスク基板(の記録反射膜)全体に液状UV樹脂層をコーティングする方法で、量産に適することから広く利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そして最近では、図12に示すように、ディスク基板1の表面に情報記録部となる記録反射膜(金属反射膜)5が形成され、その上に情報読み取り面側となる所定厚さの透明なカバー層6が形成された、小型かつ高密度記録方式の光学記録媒体が開発されつつある。この高密度記録方式の光学記録媒体における情報の読み取りには開口度(NA)の大きな光学系を用いるため、カバー層6表面の僅かな凹凸でも再生信号の大幅な劣化につながることから、金属反射膜5を覆うカバー層6表面は傾斜のない平滑面であることが必要である。さらに、金属反射膜5における情報を正確に読み取るためには、カバー層6の厚さH1は、従来の光学記録媒体における情報読み取り面側のディスク基板1(図11参照)の厚さ1.2mmに比べると非常に薄く、カバー層6の表面から金属反射膜5までの距離(カバー層6の厚さ)H1を使用レーザーの波長,対物レンズの開口数,カバー層6の屈折率に応じた所定値(例えば100μm)となるように正確に形成する必要がある。そして、カバー層6における内周と外周における膜厚差が、例えば3μm(膜厚100μmの3%)以下という高精度が要求されている。
【0006】
発明者は、量産に最適な従来公知のスピンコーティング法によって、ディスク基板1の金属反射膜5上へのカバー層6の形成を試みたが、5〜10μm程度の極薄の膜の形成についてはほぼ均一の厚さに形成できるが、100μmという厚さでは半径方向に膜厚差が生じて、均一な所定の厚さをもつカバー層を形成できなかった。
【0007】
発明者がその原因を検討したところ、従来公知のスピンコーティング法では、図13に示すように、スピンコーターの回転テーブル7に載置したディスク基板1の中央部寄りに液状UV樹脂8を周方向に均一となるように塗布するものの、ディスク基板1には中央円孔1aがあるため液状UV樹脂8をリング状に塗布せざるを得ず、液状UV樹脂を周方向に均一に塗布するには限界があって、これがカバー層6の膜厚を均一にできない原因と考えられる。
【0008】
そこで発明者は、図4に示すように、スピンコーターの回転テーブル中央部に、ディスク基板のセンター孔を覆う脱着可能なセンターカバーを装着することで、ディスク基板(のセンターカバー)の中央部に液状UV樹脂を塗布する方法を考えた。
【0009】
しかし、従来公知のスピンコーティング法に図4に示すセンターカバーを利用する方法では、センターカバーを用いない従来公知のスピンコーティング方法に比べてカバー層6の膜厚を均一化できるものの、以下の新たな問題が提起された。
【0010】
まず第1に、液状UV樹脂を塗布した後、直ちに高速回転に移行するため、UV樹脂と被膜形成面(金属反射膜5の凹凸面)との密着性(濡れ性)が不十分な状態でUV樹脂に大きな遠心力が作用し、UV樹脂が外周方向に引っ張られる際に、UV樹脂とディスク基板の被膜形成面(金属反射膜5の凹凸面)間に存在する空気がUV樹脂層中に巻き込まれ(取り込まれ)て、測定誤差の原因となる気泡がカバー層6中に残存してしまう。
【0011】
第2に、スピンコーティング終了後のUV照射工程に移行する前に、センターカバーを脱着する必要があるが、センターカバーおよびディスク基板にコーティングしたUV樹脂層が柔らかいので、センターカバーを脱着する際にセンターカバーの外周位置でUV樹脂層をスムーズに剪断分離できない。
【0012】
第3に、スピンコーティング終了後にUV樹脂層8aはUV照射されることで硬化してカバー層となるが、スピンコーティング終了後、UV照射が開始されるまでの僅かな時間の間に、図14符号8bに示すように、ディスク基板外周縁部のUV樹脂層が表面張力により僅かに盛り上がり、UV樹脂層外周縁部8bが盛り上がった形態でUV照射されるため、カバー層6の均一化に限界があって、目標とする値(例えば、膜厚100μmのカバー層の内周と外周との膜厚差が3μm以下)を達成することはできない。
【0013】
そこで発明者は、ディスク基板(のセンターカバー)にUV樹脂を塗布した後、直ちに高速回転に移行するのではなく、中速回転でゆっくりとUV樹脂層を半径方向に拡げた後、スピンコートのための高速回転に移行したところ、空気がUV樹脂層中に取り込まれにくく気泡として残存しないことが確認された。
【0014】
また、スピンコーティング終了後のUV照射工程移行前、詳しくは、回転テーブルの高速回転終了時の減速中に、短時間の仮UV照射を行った後、UV照射工程に移行するようにしたところ、センターカバーを脱着する際にUV樹脂層をセンターカバー外周位置でスムーズに剪断分離できるとともに、UV樹脂層外周縁部が盛り上がった形態とならないことが確認された。
【0015】
即ち、発明者の試作した装置および方法によって前記した第1,第2,第3の問題を解決できることが確認されたので、本発明を提案するに至ったものである。
【0016】
本発明は前記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、情報記録部である記録反射膜が情報読み取り面側となる均一厚さのカバー層で覆われた製造の容易な光学記録媒体およびその製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するために、請求項1に係る光学記録媒体においては、ディスク基板を載置した回転テーブルを低速回転させつつディスク基板上にカバー層形成用の液状UV樹脂を塗布した後、前記回転テーブルを高速回転させて前記ディスク基板の記録反射膜全体に液状UV樹脂をコーティングするスピンコーティング工程と、前記スピンコーティング工程終了後にUV照射してUV樹脂層を硬化するUV照射工程とを備えた光学記録媒体の製造方法において、
前記スピンコーティング工程では、前記回転テーブルの中央凹部に装着したセンターカバーで前記ディスク基板の中央円孔を覆い、回転テーブルを低速回転させつつ前記センターカバー上に液状UV樹脂を塗布し、次いで前記回転テーブルを中速回転させて液状UV樹脂層を半径方向に拡げた後、前記回転テーブルを高速回転させるように構成した。
【0018】
(作用) 回転テーブルが低速回転することで、ディスク基板(のセンターカバー)に塗布された液状UV樹脂はセンターカバー全体に円形に拡がる。そして回転テーブルが中速回転することで、液状UV樹脂層は作用する遠心力(中速回転に対応する比較的小さい遠心力)により半径方向に引っ張られて、ゆっくりとその径を拡げて金属反射膜(の凹凸)と密着して馴染んだ形態となる。このとき、液状UV樹脂層はゆっくりと拡がるので、UV樹脂層と金属反射膜間の空気をUV樹脂層中に巻き込む(取り込む)ことがない。そして、回転テーブルが高速回転に移行すると、液状UV樹脂層は作用する遠心力(高速回転に対応する大きな遠心力)により半径方向に引っ張られるので、ディスク基板の外周寄りではUV樹脂層と金属反射膜間の空気をUV樹脂層中に巻き込む(取り込む)ことになるが、UV樹脂層中に取り込まれた空気は、作用する大きな遠心力によってUV樹脂ミストとともに半径方向外方に吹き飛ばされて、UV樹脂層中に気泡として残存しない。なお、UV樹脂層における、回転テーブルの中速回転によって拡がった領域では、金属反射膜(の凹凸)との密着性(馴染み)が良好であるため、回転テーブルが高速回転することで空気をUV樹脂層中に巻き込む(取り込む)ことはない。
【0019】
前記第2,第3の目的を達成するために、請求項2に係る光学記録媒体の製造方法おいては、ディスク基板を載置した回転テーブルを低速回転させつつディスク基板上にカバー層形成用の液状UV樹脂を塗布した後、前記回転テーブルを高速回転させて前記ディスク基板の記録反射膜全体に液状UV樹脂をコーティングするスピンコーティング工程と、前記スピンコーティング工程終了後にUV照射してUV樹脂層を硬化するUV照射工程とを備えた光学記録媒体の製造方法において、
前記スピンコーティング工程では、前記回転テーブルの中央凹部に装着したセンターカバーで前記ディスク基板の中央円孔を覆い、回転テーブルを低速回転させつつ前記センターカバー上に液状UV樹脂を塗布した後、前記回転テーブルを高速回転させるが、前記回転テーブルの高速回転終了前に前記ディスク基板上のUV樹脂層だけに仮UV照射し、前記回転テーブルの停止後、前記センターカバーを回転テーブルの中央凹部から脱着して、前記UV照射工程に移行するように構成した。
【0020】
(作用)回転テーブルの高速回転終了後、UV照射が開始されるまでの間に、ディスク基板外周縁部のUV樹脂層が表面張力により僅かに盛り上がった形態となるおそれがあるが、UV樹脂層に表面張力が作用する前である回転テーブルの高速回転終了前に、ディスク基板上のUV樹脂層だけに仮UV照射を行う(センターカバー上のUV樹脂層には仮UV照射を行わない)ことで、ディスク基板上のUV樹脂層の表層部が硬化する。即ち、ディスク基板からセンターカバーにかけてコーティングされているUV樹脂層は、センターカバーの外周を境として外側では仮UV照射により表面硬化が進行し、内側では柔らかい表面未硬化状態である。このため、スピンコーティング工程終了後、センターカバーを回転テーブルの中央凹部から脱着する際に、ある程度硬化の進行したセンターカバー外周外側のUV樹脂層に対し、センターカバー外周内側の柔らかいUV樹脂層を上方に剪断するため、センターカバーの外周に沿ってUV樹脂層をスムーズに分離できる。
【0021】
また、スピンコーティング工程終了後、UV照射工程に移行するまでの間に、ディスク基板上のUV樹脂層に表面張力が作用するが、ディスク基板外周縁部の既に表面の硬化したUV樹脂層が表面張力により変形する(盛り上がる)ことはない。
【0022】
したがって、その後のUV照射工程によって硬化したUV樹脂層(カバー層)の表面は、半径方向に平滑な面となる。
【0023】
前記第1,第2および第3の目的を達成するために、請求項3に係る光学記録媒体の製造方法おいては、ディスク基板を載置した回転テーブルを低速回転させつつディスク基板上にカバー層形成用の液状UV樹脂を塗布した後、前記回転テーブルを高速回転させて前記ディスク基板の記録反射膜全体に液状UV樹脂をコーティングするスピンコーティング工程と、前記スピンコーティング工程終了後にUV照射してUV樹脂層を硬化するUV照射工程とを備えた光学記録媒体の製造方法において、
前記スピンコーティング工程では、前記回転テーブルの中央凹部に装着したセンターカバーで前記ディスク基板の中央円孔を覆い、回転テーブルを低速回転させつつ前記センターカバー上に液状UV樹脂を塗布し、次いで前記回転テーブルを中速回転させて液状UV樹脂層を半径方向に拡げた後、前記回転テーブルを高速回転させるが、前記回転テーブルの高速回転終了前に前記ディスク基板上のUV樹脂層だけに仮UV照射し、前記回転テーブルの停止後、前記センターカバーを回転テーブルの中央凹部から脱着して、前記UV照射工程に移行するように構成した。
【0024】
(作用)前記した請求項1と同様の作用により、回転テーブルの高速回転によって空気がUV樹脂層中に巻き込(取り込)まれることはないし、前記した請求項2と同様の作用により、センターカバーを回転テーブルの中央凹部から脱着する際に、センターカバーの外周に沿ってUV樹脂層をスムーズに剪断分離できるとともに、スピンコーティング工程終了後、UV照射工程に移行するまでの間に、ディスク基板外周縁部のUV樹脂層が表面張力によって変形することもない。
【0025】
請求項4においては、請求項2または3に記載の光学記録媒体の製造方法において、前記仮UV照射を、前記回転テーブルの高速回転終了時の減速中に行うように構成した。
【0026】
(作用)回転テーブルの高速回転終了時の減速中は、コーティングしたUV樹脂層に高速回転中に作用するほどの大きな遠心力は作用しない。このため、コーティングしたUV樹脂層全体が均一の膜厚に落ち着いた形態の下で、仮UV照射されて、UV樹脂層表層部が硬化する。
【0027】
請求項5においては、請求項1〜4のいずれかに記載の光学記録媒体の製造方法において、前記センターカバーを、前記回転テーブルの中央凹部と係合する係合凸部と、前記ディスク基板の中央円孔を覆う円盤状スカート部と、センターカバーを装脱着する際の摘み部として機能するセンターピンを備えるように構成した。
【0028】
(作用)センターピンを掴んでセンターカバーを昇降動作させることで、回転テーブルの中央凹部に対しセンターカバーを装脱着できる。
【0029】
請求項6に係る光学記録媒体においては、ディスク基板に積層形成された記録反射膜が情報読み取り面側となる所定厚さの光透過性カバー層で覆われた光学記録媒体であって、
請求項1〜5のいずれかに記載の方法によって、前記カバー層をディスク基板に一体化するように構成した。
【0030】
(作用)ディスク基板に積層形成された記録反射膜が、気泡が残存せず、内周と外周における膜厚差が非常に小さい均一な厚さの光透過性カバー層で覆われた構造となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施例である小型かつ高密度記録方式の光学記録媒体である光ディスクの縦断面図、図2〜図9は、図1に示す高密度記録方式の光学記録媒体である光ディスク40の製造方法の実施例を示し、図2は同製造方法におけるスピンコーティング工程に用いるスピンコーター全体の要部構成図、図3はスピンコーターの要部である回転テーブルの縦断面図、図4〜図8はスピンコーティング工程を説明する工程説明図で、図4はセンターカバーを回転テーブルに装着する状態の説明図、図5はディスク基板の中央円孔を覆うセンターカバー上に液体状UV樹脂を塗布する状態の説明図、図5(a)は回転テーブルを低速回転させることでセンターカバー上に塗布される液体状UV樹脂を説明する説明図、図6は回転テーブルを中速回転さらには高速回転する状態の説明図、図7は回転テーブルの高速回転終了時の減速中に仮UV照射する状態の説明図、図8はスピンコーティング工程終了後にセンターカバーを回転テーブルから脱着する状態の説明図、図9はスピンコーティング工程における回転テーブルの回転速度を制御するタイムチャートである。
【0033】
図1において、この光ディスク40は、ディスク基板41の表面に情報記録部となる記録反射膜(金属反射膜)42が形成され、その上に情報読み取り面となる透明な厚さ100μmのカバー層Cが形成された構造である。この高密度記録方式の光ディスクの情報の読み取りには開口度(NA)の大きな光学系を用いるため、カバー層C表面の僅かな凹凸やカバー層C内の僅かな気泡の存在によっても再生信号の大幅な劣化につながることから、金属反射膜42を覆うカバー層Cの表面は傾斜のない平滑面に形成され、カバー層C内には気泡が確実に残存しない形態に構成されている。
【0034】
さらに、金属反射膜42における情報を正確に読み取ることができるように、カバー層C表面から金属反射膜42までの距離(カバー層Cの厚さ)Tは、従来の光学記録媒体(図11参照)における情報読み取り面側のディスク基板の厚さ1.2mmに比べると非常に薄く、使用レーザーの波長(405nm),対物レンズの開口数(0.85),カバー層Cの屈折率(約1.5)に対応した所定値(100μm)で、カバー層Cの内周と外周における膜厚差が3μm以下という高精度に形成されている。
【0035】
なお、この光ディスク40は、まずピット等を形成したスタンパを用いてポリカーボネイト等のプラスチック樹脂を射出成形や加圧成形して、ピット等を転写したディスク基板41を作成する。ついで、ディスク基板41のピット等の凹凸形成面にスパッタ法や真空蒸着法等によりアルミニウムなど記録反射膜である金属反射膜42を積層する。次に、後述するスピンコーティング工程により金属反射膜42上にカバー層形成材料である液状UV樹脂を塗布し、さらにUV照射工程により液状UV樹脂層を硬化させることで、カバー層Cをディスク基板41に一体化するようになっている。
【0036】
図2において、このスピンコーターは、金属反射膜42が積層形成されたディスク基板41を下方から支持して回転させる回転テーブル10と、回転テーブル10の外周囲に配置されたミスト回収部18と、ミスト回収部18の外側に配置されるとともに、回転テーブル10の上方に接近動作可能な液体UV樹脂供給ノズル30および仮UV照射器32で主として構成されている。
【0037】
回転テーブル10は、駆動モータMによって回転するスピンドル11の先端部に固定されており、スピンドル11は回転テーブル10の下方に配置された円筒状の筒部13で回転可能に支承されている。回転テーブル10のディスク載置面10aの中央寄りには、図3に示すように、ドーナツ形状のラバー層12が積層一体されるとともに、周方向4カ所に吸気孔14が開口(吸気孔14は1カ所のみ図示)し、スピンドル11に設けられた吸気通路(図示せず)を介して吸気孔14に負圧が作用することで、回転テーブル10のディスク載置面10aにディスク基板41が吸着固定保持される。
【0038】
また、回転テーブル10の中央部には、図3に示すように、センターカバー20を装着するための段付き係合凹部10bが設けられており、係合凹部10bの内周面には、スプリング15により付勢された鋼球16が設けられて、係合凹部10bに装着されたセンターカバー20を抜け止めするとともに、スプリング15の付勢力以上の力でセンターカバー20を上方に引っ張ることで、センターカバー20を係合凹部10bから脱着できるように構成されている。
【0039】
センターカバー20は、図4,図8に示すように、回転テーブル10の係合凹部10aに整合する段付き係合凸部22にセンターピン24が垂設されるとともに、円盤状のスカート部26を有し、係合凸部22の外周には、回転テーブル10側の鋼球が係合する係合溝23が周設されている。そして、図示しないロボットアームがセンターピン24をクランプして回転テーブル10の中央部上方まで前進し、昇降動作することで、センターカバー20(の係合凸部22)を回転テーブル10の係合凹部10bに装脱着できる。
【0040】
また、円盤状のスカート部26は、図5(a)に示すように、回転テーブル10に載置されたディスク基板41の中央円孔41aからスタンパ押さえの溝41bを越えた位置まで覆う大きさに形成されており、回転テーブル10のディスク載置面10aに吸着固定したディスク基板41の中央円孔41aの周縁部をセンターカバー20が覆う形態にして、ディスク基板41の中央部(センターカバー20の中央部)に液体UV樹脂を塗布できるようになっている。
【0041】
また、円盤状のスカート部26は、中央が最も高く周縁ほど低い曲面に形成されて、回転テーブル10の回転によりスカート部26上の液体UV樹脂がスカート部26外側のディスク基板41にスムーズに導かれるようになっている。
【0042】
UV樹脂供給ノズル30は、回転テーブル10の上方において、センターカバー20のセンターピン24に接近した位置から、図5(a)仮想線で示す位置(スカート部26外周縁位置)まで等速でゆっくりと移動できるようになっており、この間に回転テーブル10が低速で等速回転することで、図5および図5(a)に示すように、センターカバー20のスカート部26外周を僅かに越えた位置まで、液体UV樹脂がドーム形に塗布される。
【0043】
またモータMの回転速度は、図示しない制御ユニットによって、図9に示すように、低速、中速、高速の3段階に制御されている。
【0044】
即ち、UV樹脂供給ノズル30からセンターカバー20上に液体UV樹脂を供給する時は、センターカバー20全体に均一に塗布できるように、回転テーブル10は低速(例えば、30r.p.m.)で回転し、センターカバー20上の液体UV樹脂を外側に拡げる時は、UV樹脂と金属反射膜42の凹凸間の空気をUV樹脂層中にできるだけ巻き込まない(取り込まない)ように、また金属反射膜42の凹凸に液体UV樹脂ができるだけ密着する(馴染む)ように、回転テーブル10は中速(例えば、100〜400r.p.m.)で回転し、スピンコーティングの際は、液体UV樹脂にできるだけ大きな遠心力が作用して均一な膜厚となるように、回転テーブル10は高速(例えば、800〜2000r.p.m.)で回転するように制御されている。
【0045】
また、仮UV照射器32は、図2,7に示すように、回転テーブル10にほぼ整合する大きさの筒状ケース33内中央上方にUV照射ランプ34が設けられ、筒状ケース33の下方開口部の中央部には、フレーム36によって懸吊保持されたUV遮光カバー38が設けられ、UV遮光カバー38は、センターカバー20のスカート部26の外径よりも僅かに大きく形成されている。そして、回転テーブル10の高速回転による液体UV樹脂のスピンコーティング終了後に、図7に示すように、仮UV照射器32が回転テーブル10に接近した位置となって、UV遮光カバー38がセンターカバー20全体を覆った形態において、微小時間だけ仮UV照射が行われる。
【0046】
このとき、UV照射ランプ34の照射光は、センターカバー20からディスク基板10全体にコーティングされたUV樹脂層の内、スカート部26外周より外側にだけ照射されて、遮光カバー38で覆われたスカート部26外周より内側には照射されないので、スカート部26外周の外側におけるUV樹脂層では表面硬化が進み、一方、スカート部26外周の内側におけるUV樹脂層では、まだ硬化の進行していない柔らかい状態に保持される。
【0047】
このため、後に詳しく説明するが、その後のセンターカバー20の脱着の際に、スカート部26の外周に沿ってUV樹脂層をスムーズに剪断分離できる。
【0048】
また、センターカバー20を脱着した後に、ディスク基板10にコーティングしたUV樹脂層を硬化させるUV照射工程に移行するが、ディスク基板10に形成されているUV樹脂層は表面硬化が進んでいるため、UV照射工程に至るまでの間に表面張力が作用してディスク基板10外周縁部におけるUV樹脂層が盛り上がる等というという問題は起こらない。
【0049】
ミスト回収部18は、回転テーブル10の下方外周囲を取り囲むように配設されたインナーカバー18aと、回転テーブル10およびインナーカバー18aの外周囲を取り囲むように配設されたアウターカバー18bで構成され、アウターカバー18bの底部には、図示しない排気通路が設けられて、回転テーブル10を高速回転させるスピンコーティングの際に飛散する液状UV樹脂のミストを回収できるようになっている。
【0050】
次に、図2〜9を参照して、スピンコーティング工程により、ディスク基板41の記録反射膜である金属反射膜42上にカバー層形成材料である液状UV樹脂をコーティングし、さらにUV照射工程により液状UV樹脂層を硬化させることで、カバー層Cをディスク基板41に一体化する手順を説明する。
【0051】
まず、図3に示すように、ディスク基板41を回転テーブル10のディスク載置面10aにセットする。次に、図4に示すように、センターカバー20を回転テーブル10の係合凹部10bに装着する。
【0052】
次に、図5,図5(a)に示すように、UV樹脂供給ノズル30を前進させてセンターカバー20の中心近傍に位置させ、回転テーブル10を低速で等速回転させつつ、UV樹脂供給ノズル30をセンターカバー20のスカート部26外周位置まで半径方向外方にゆっくりと等速で移動させつつ液体UV樹脂を供給する。
【0053】
次いで、図6に示すように、回転テーブル10が中速回転して、液体UV樹脂が広がり、さらに回転テーブル10が高速回転して、センターカバー20のスカート部26からディスク基板41の全体にスピンコーティングされてUV樹脂層が形成される。そして、UV樹脂供給ノズル30が後退するとともに、回転テーブル10が低速回転から中速回転に移行すると、仮UV照射器32が前進し下降して、図7に示すように、回転テーブル10上にセットされる。そして、図9に示すように、回転テーブル10の高速回転が終了した時の減速中に、仮UV照射器32のシャッターが開き、微小時間(例えば0.9秒間)UV照射を行う。例えば、回転テーブル10が減速開始後0.5秒で完全停止する場合、減速開始時3秒前を起点とした3.1秒後に仮UV照射器32のシャッターが開き、シャッターが閉じるまでの所定時間(例えば0.9秒間)だけUV照射を行う。仮UV照射が終了すると、仮UV照射器32は上昇して後退する。
【0054】
次いで、図8に示すように、センターカバー20を脱着し、ディスク基板41を回転テーブル10から取り出して、図示しないUV照射装置にセットする。そして、約3秒間UV照射してUV樹脂層を硬化させることで、カバー層Cを形成する。
【0055】
このように本実施例方法では、スピンコーティング工程において、回転テーブル10を低速回転,中速回転,高速回転と3段階に回転速度を制御することで、ディスク基板41に形成するUV樹脂層に空気を取り込まないようになっている。
【0056】
即ち、回転テーブル10が低速回転することで、ディスク基板10(のセンターカバー20)に塗布された液状UV樹脂はセンターカバー20(のスカート部26)の全体に円形に拡がる。そして回転テーブル10が中速回転することで、液状UV樹脂層は作用する遠心力(中速回転に対応する比較的小さい遠心力)により半径方向に引っ張られて、ゆっくりとその径を拡げて金属反射膜42(の凹凸)と密着して馴染んだ形態となる。このとき、液状UV樹脂層はゆっくりと拡がるので、UV樹脂層と金属反射膜42間の空気をUV樹脂層中に巻き込む(取り込む)ことがない。そして、回転テーブル10が高速回転に移行すると、液状UV樹脂層は作用する遠心力(高速回転に対応する大きな遠心力)により半径方向に引っ張られるので、ディスク基板10の外周寄りではUV樹脂層と金属反射膜42間の空気をUV樹脂層中に巻き込む(取り込む)ことになるが、UV樹脂層中に取り込まれた空気は、作用する大きな遠心力によってUV樹脂ミストとともに半径方向外方に吹き飛ばされて、UV樹脂層中に気泡として残存しない。なお、UV樹脂層における、回転テーブル10の中速回転によって拡がった領域では、金属反射膜42(の凹凸)との密着性(馴染み)が良好であるため、回転テーブル10が高速回転することで空気をUV樹脂層中に巻き込む(取り込む)ことはない。
【0057】
また、本実施例方法では、回転テーブル10の高速回転終了時の減速中にディスク基板41にコーティングしたUV樹脂層だけに仮UV照射し、回転テーブル10の停止後、センターカバー20を回転テーブル10の中央凹部10bから脱着して、UV照射工程に移行するようにすることで、センターカバー20のスムーズな脱着およびUV樹脂層のスムーズな剪断分離、並びにUV樹脂層に対する表面張力の影響を回避するようになっている。
【0058】
即ち、従来方法では、回転テーブル10の高速回転終了後、UV照射が開始されるまでの間に、ディスク基板41外周縁部のUV樹脂層が表面張力により僅かに盛り上がった形態となるおそれがあるが、本実施例方法では、UV樹脂層に表面張力が作用する前である回転テーブル10の高速回転終了時の減速中に、ディスク基板41上のUV樹脂層だけに仮UV照射を行う(センターカバー20上のUV樹脂層には仮UV照射を行わない)ことで、ディスク基板41上のUV樹脂層の表層部が硬化する。このため、ディスク基板41からセンターカバー20(スカート部26)にかけてコーティングされているUV樹脂層は、センターカバー20(スカート部26)の外周を境として外側では仮UV照射により表面硬化が進行し、内側では柔らかい表面未硬化状態である。
【0059】
特に、本実施例方法では、高速回転終了時の減速中に仮UV照射を行うので、仮UV照射されるUV樹脂層には、高速回転中に作用する遠心力よりも小さい遠心力が作用しているにとどまり、ディスク基板41表面全体のUV樹脂層が均一の膜厚に落ち着いた形態の下で仮UV照射されて、表面硬化するので、センターカバー20外側のUV樹脂層の膜厚が半径方向に差がでることは全くない。
【0060】
そして、スピンコーティング工程終了後、センターカバー20を回転テーブル10の中央凹部10bから脱着(上方に持ち上げる)する際に、ある程度硬化の進行したセンターカバー20(スカート部26)外周外側のUV樹脂層に対し、センターカバー20(スカート部26)外周内側の柔らかいUV樹脂層をスカート部26の外周位置で上方に剪断するため、センターカバー20(スカート部26)の外周に沿ってUV樹脂層をスムーズに分離できる。
【0061】
また、スピンコーティング工程終了後、UV照射工程に移行するまでの間に、ディスク基板41上のUV樹脂層に表面張力が作用するが、ディスク基板41外周縁部の既に表面の硬化したUV樹脂層が表面張力により変形する(盛り上がる)ことはない。
【0062】
したがって、その後のUV照射工程によって硬化したUV樹脂層であるカバー層Cの表面は半径方向に平滑な面で、しかも平均膜厚100μmに対し内外周における膜厚差が3μmという非常に高精度のカバー層Cが得られる。
【0063】
このように、本実施例に示す製造方法によれば、製造された光ディスクの情報読み取り面側の表面(カバー層Cの表面)から金属反射膜42までの距離が設計値通りの正確な値(100μm)に高精度に形成することができるので、現在注目されているGaN系青紫色半導体レーザ用等の高情報量光ディスクの製造に有効である。
【0064】
なお、カバー層Cの膜厚は、液体UV樹脂の粘性と回転テーブル10の速度(特に高速回転速度)および回転時間を調節することで、任意の厚さに形成できる。
【0065】
また、前記センターカバー20の抜け止め保持手段は、スプリング15で付勢された鋼球16で構成されているが、例えば図10に示すように、回転テーブル10の中央凹部10b内に、ディスク載置面10aに開口するような吸気孔14と同様な吸気孔17を設けて、負圧によって吸着固定保持するようにしてもよい。そして、センターカバー20を負圧で吸着固定保持する場合は、負圧の作用をONN/OFFすることでセンターカバー20の固定と固定解除を行えるので、センターカバー20の装脱着が容易である。
【0066】
また、前記実施例方法では、スピン工程における仮UV照射は、回転テーブルの高速回転終了時の減速中に行うように構成されているが、回転テーブルの高速回転終了前に行うものであれば、回転テーブルの高速回転終了時の減速中に限るものではない。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に係る光学記録媒体の製造方法によれば、回転テーブルを低速回転させてセンターカバー上に液体UV樹脂が塗布された後、回転テーブルを中速回転させて液体UV樹脂層をディスク基板の記録反射膜に馴染ませつつ半径方向に拡大した後、回転テーブルを高速回転させて液体UV樹脂層をディスク基板の記録反射膜上にコーティングするので、コーティングされたUV樹脂層中に気泡が取り込まれず、カバー層中に気泡が残存しない光学記録媒体を製造できる。
【0068】
請求項2に係る光学記録媒体の製造方法よれば、回転テーブルの高速回転終了時の減速中に仮UV照射することで、センターカバーの脱着とコーティングしたUV樹脂層の剪断とをスムーズに行うことができるとともに、ディスク基板外周縁部におけるUV樹脂層が表面張力の影響を受けて変形することもないので、内周と外周における膜厚差が非常に小さい均一な厚さのカバー層を備えた光学記録媒体を製造できる。
【0069】
請求項3に係る光学記録媒体の製造方法よれば、カバー層中に気泡が残存しないとともに、内周と外周における膜厚差が非常に小さい均一な厚さのカバー層を備えた光学記録媒体を製造できる。
【0070】
請求項4に係る光学記録媒体によれば、内周と外周における膜厚差が極めて小さい均一な厚さのカバー層を備えた光学記録媒体を製造できる。
【0071】
請求項5に係る光学記録媒体によれば、ピンを掴んでセンターカバーを昇降動作させることで、回転テーブルの中央凹部に対しセンターカバーを装脱着できるので、スピンコーティング工程ひいては光学記録媒体の製造ラインを自動化に便利である。
【0072】
請求項6に係る光学記録媒体によれば、光学記録媒体のカバー層中に気泡が残存しないとともに、カバー層は内周と外周における膜厚差が非常に小さい均一な厚さに形成されているので、測定誤差のない光学記録媒体を提供できる。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である小型かつ高密度記録方式の光学記録媒体である光ディスクの縦断面図である。
【図2】図1に示す高密度記録方式の光学記録媒体である光ディスクの製造方法におけるスピンコーティング工程に用いるスピンコーター全体の要部構成図である。
【図3】スピンコーターの要部である回転テーブルの縦断面図である。
【図4】センターカバーを回転テーブルに装着する状態の説明図である。
【図5】ディスク基板の中央円孔を覆うセンターカバー上に液体状UV樹脂を塗布する状態の説明図である。
【図5(a)】回転テーブルを低速回転させることでセンターカバー上に塗布される液体状UV樹脂を説明する説明図である。
【図6】回転テーブルを中速回転さらには高速回転する状態の説明図である。
【図7】回転テーブルの高速回転終了時の減速中に仮UV照射する状態の説明図である。
【図8】スピンコーティング工程終了後にセンターカバーを回転テーブルから脱着する状態の説明図である。
【図9】スピンコーティング工程における回転テーブルの回転速度を制御するタイムチャートである。
【図10】センターカバー固定保持手段の他の実施例を示す断面図である。
【図11】従来の光ディスクの拡大縦断面図である。
【図12】最近開発されつつある高密度記録方式の光学記録媒体である光ディスクの縦断面図である。
【図13】スピンコーティング工程において液体UV樹脂を塗布する様子の説明図である。
【図14】スピンコーティング工程後にディスク基板外周縁部のUV樹脂層が表面張力により盛り上がる様子の説明図である。
【符号の説明】
10 回転テーブル
10a 回転テーブルのディスク載置面
10b 回転テーブル中央の係合凹部
14 吸気孔
M 回転テーブル駆動用モータ
15 センターカバー抜け止め手段である鋼球
16 センターカバー抜け止め手段であるスプリング
17 センターカバー抜け止め手段である吸気孔
20 センターカバー
22 センターカバーの係合凸部
24 センターピン
26 円盤状スカート部
30 UV樹脂供給ノズル
32 仮UV照射器
34 UV照射ランプ
38 UV遮光カバー
40 光ディスク
41 ディスク基板
42 記録反射膜である金属反射膜
C カバー層

Claims (6)

  1. ディスク基板を載置した回転テーブルを低速回転させつつディスク基板上にカバー層形成用の液状UV樹脂を塗布した後、前記回転テーブルを高速回転させて前記ディスク基板の記録反射膜全体に液状UV樹脂をコーティングするスピンコーティング工程と、前記スピンコーティング工程終了後にUV照射してUV樹脂層を硬化するUV照射工程とを備えた光学記録媒体の製造方法において、
    前記スピンコーティング工程では、前記回転テーブルの中央凹部に装着したセンターカバーで前記ディスク基板の中央円孔を覆い、回転テーブルを低速回転させつつ前記センターカバー上に液状UV樹脂を塗布し、次いで前記回転テーブルを中速回転させて液状UV樹脂層を半径方向に拡げた後、前記回転テーブルを高速回転させることを特徴とする光学記録媒体の製造方法。
  2. ディスク基板を載置した回転テーブルを低速回転させつつディスク基板上にカバー層形成用の液状UV樹脂を塗布した後、前記回転テーブルを高速回転させて前記ディスク基板の記録反射膜全体に液状UV樹脂をコーティングするスピンコーティング工程と、前記スピンコーティング工程終了後にUV照射してUV樹脂層を硬化するUV照射工程とを備えた光学記録媒体の製造方法において、
    前記スピンコーティング工程では、前記回転テーブルの中央凹部に装着したセンターカバーで前記ディスク基板の中央円孔を覆い、回転テーブルを低速回転させつつ前記センターカバー上に液状UV樹脂を塗布した後、前記回転テーブルを高速回転させるが、前記回転テーブルの高速回転終了前に前記ディスク基板にコーティングしたUV樹脂層だけに仮UV照射し、前記回転テーブルの停止後、前記センターカバーを回転テーブルの中央凹部から脱着して、前記UV照射工程に移行することを特徴とする光学記録媒体の製造方法。
  3. ディスク基板を載置した回転テーブルを低速回転させつつディスク基板上にカバー層形成用の液状UV樹脂を塗布した後、前記回転テーブルを高速回転させて前記ディスク基板の記録反射膜全体に液状UV樹脂をコーティングするスピンコーティング工程と、前記スピンコーティング工程終了後にUV照射してUV樹脂層を硬化するUV照射工程とを備えた光学記録媒体の製造方法において、
    前記スピンコーティング工程では、前記回転テーブルの中央凹部に装着したセンターカバーで前記ディスク基板の中央円孔を覆い、回転テーブルを低速回転させつつ前記センターカバー上に液状UV樹脂を塗布し、次いで前記回転テーブルを中速回転させて液状UV樹脂層を半径方向に拡げた後、前記回転テーブルを高速回転させるが、前記回転テーブルの高速回転終了前に前記ディスク基板にコーティングしたUV樹脂層だけに仮UV照射し、前記回転テーブルの停止後、前記センターカバーを回転テーブルの中央凹部から脱着して、前記UV照射工程に移行することを特徴とする光学記録媒体の製造方法。
  4. 前記仮UV照射は、前記回転テーブルの高速回転終了時の減速中に行うことを特徴とする請求項2または3に記載の光学記録媒体の製造方法。
  5. 前記センターカバーは、前記回転テーブルの中央凹部と係合する係合凸部と、前記ディスク基板の中央円孔を覆う円盤状スカート部と、センターカバーを装脱着する際の摘み部として機能するピンを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学記録媒体の製造方法。
  6. ディスク基板に積層形成された記録反射膜が情報読み取り面側となる所定厚さの光透過性カバー層で覆われた光学記録媒体であって、
    前記カバー層は、請求項1〜5のいずれかの方法によってディスク基板に一体化されたことを特徴とする光学記録媒体。
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