JP2006012264A - 光記録媒体製造装置及び光記録媒体の製造方法 - Google Patents

光記録媒体製造装置及び光記録媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 光記録媒体に中心孔を形成する工程で基板に割れやヒビが生じたり、中心孔の形成位置がずれたりすることのない光記録媒体製造装置を提供する。
【解決手段】 本発明による光記録媒体製造装置10は、一方の面にガイド溝を有する基板を成型する成型装置11と、ガイド溝を用いて位置決めしながら、基板の他方の面側に少なくとも紫外線硬化性樹脂を主成分とする層を形成する成膜装置12と、ガイド溝に沿って基板を切断することにより基板に中心孔を形成する中心孔形成装置13とを備えている。本発明によれば、後から形成する中心孔をガイド溝に沿って形成していることから、基板に割れやヒビが生じたり、中心孔の形成位置がずれたりすることなく、精度の高い中心孔を簡単に形成することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は光記録媒体製造装置及び光記録媒体の製造方法に関し、特に、中心孔を持つ光記録媒体の製造装置及び製造方法に関する。
CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)に代表される光記録媒体は、通常、反射層や保護層など各種の層を基板上に順次形成することにより作製される。このうち、CDやDVDに用いられる保護層や、次世代型の光記録媒体に用いられる光透過層は、所定厚みのシートを貼り付けたり、回転塗布法(スピンコート法)によって形成される。CDやDVDに用いられる保護層や、次世代型の光記録媒体に用いられる光透過層は、通常、紫外線硬化性樹脂によって構成され、スピンコート法により未硬化の紫外線硬化性樹脂(塗膜)を均一に塗布した後、紫外線を照射することによって形成される。
スピンコート法により形成される塗布膜の膜厚は、塗布液の供給位置がディスクの中心に近いほど均一となるため、膜厚精度を高めるためには、できるかぎりディスクの中心に近い位置に紫外線硬化性樹脂を供給することが好ましい(特許文献1)。膜厚のばらつきは、CDやDVDに用いられる保護層ではあまり問題とならないが、次世代型の光記録媒体に用いられる光透過層では大きな問題となる。
特開2003−99991号公報
しかしながら、一般的な光記録媒体には「中心孔」が設けられていることから、塗布液の供給位置を完全な中心部とすることは困難である。このような問題は、中心孔を基板の射出成型時に設けるのではなく、スピンコート法により光透過層等を形成した後に設けることにより解決することができる。
ところが、中心孔を後から形成する場合、中心孔の形成過程で基板に割れやヒビが生じたり、中心孔の形成位置がずれたりするといった問題が生じることがある。後者の問題は、基板を射出成型する際、中心孔を形成すべき領域内に位置決め用の貫通孔を形成しておくことである程度解決することができるが、スピンコート法により形成する塗布膜の膜厚精度をよりいっそう高めるためには、このような貫通孔すら持たない基板を用いることが好ましいと言える。
したがって、本発明の目的は、中心孔の形成工程で基板に割れやヒビが生じたり、中心孔の形成位置がずれたりすることのない光記録媒体製造装置及び光記録媒体の製造方法を提供することである。
本発明による光記録媒体製造装置は、一方の面にガイド溝を有する基板を成型する成型装置と、前記ガイド溝を用いて位置決めしながら、前記基板の他方の面側に少なくとも紫外線硬化性樹脂を主成分とする層を形成する成膜装置と、前記ガイド溝に沿って前記基板を切断することにより前記基板に中心孔を形成する中心孔形成装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明による光記録媒体の製造方法は、一方の面にガイド溝を有する基板を成型する第1のステップと、前記ガイド溝を用いて位置決めしながら、前記基板の他方の面側に少なくとも紫外線硬化性樹脂を主成分とする層を形成する第2のステップと、前記ガイド溝に沿って中心孔を形成する第3のステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、後から形成する中心孔をガイド溝に沿って形成していることから、基板に割れやヒビが生じたり、中心孔の形成位置がずれたりすることなく、精度の高い中心孔を簡単に形成することが可能となる。尚、「紫外線硬化性樹脂を主成分とする」とは、当該層を構成する最も多い材料が紫外線硬化性樹脂であることを意味する。
成膜装置は、前記紫外線硬化性樹脂を主成分とする層をスピンコート法により形成する回転塗布装置を含んでいることが好ましい。本発明では、基板の中心孔が後から形成されるので、前記紫外線硬化性樹脂を主成分とする層の膜厚精度を高めることが可能となる。また、成膜装置は、基板と前記紫外線硬化性樹脂を主成分とする層との間に機能層を形成するスパッタリング装置をさらに含んでいることが好ましい。
また、成型装置は、ガイド溝に囲まれた領域に貫通孔を持たない基板を成型することが好ましい。これによれば、塗布液を基板のほぼ中央に供給することができることから、紫外線硬化性樹脂を主成分とする層の膜厚精度をよりいっそう高めることが可能となる。
このように、本発明によれば、基板に位置決め用のガイド溝を形成しておき、基板に成膜した後、ガイド溝に沿って中心孔を形成していることから、基板に割れやヒビが生じたり、中心孔の形成位置がずれたりすることなく、精度の高い中心孔を簡単に形成することが可能となる。このため、本発明は、スピンコート法により形成する光透過層に高い膜厚精度が要求される次世代型の光記録媒体の製造に特に好適である。また、本発明は、位置決め用の貫通孔を用いることなく成膜が可能な再生専用型光記録媒体の製造にも特に好適である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態による光記録媒体製造装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態による光記録媒体製造装置10は、再生専用の次世代型光記録媒体を製造するための装置であり、図1に示すように、成型装置11と、成膜装置12と、中心孔形成装置13によって構成され、仕掛品が各装置内をこの順に通過することによって、順次加工がなされる。
図2は、本実施形態による光記録媒体製造装置10により製造される光記録媒体20の構造を概略的に示す切り欠き斜視図である。
光記録媒体20は外径が約120mm、厚みが約1.2mmである円盤状の光記録媒体であり、図2に示すように、中心孔29を有する支持基板21と、支持基板21の表面に設けられた反射層(機能層)22と、反射層22の表面に設けられた光透過層23とを備えて構成されている。このような構成を有する光記録媒体20は、波長λが380nm〜450nm、好ましくは約405nmであるレーザビーム30を光透過層23の表面である光入射面23aより照射することによってデータの再生を行うことが可能な再生専用の光記録媒体である。光記録媒体20からのデータの再生においては、開口数が0.7以上、好ましくは0.85程度の対物レンズ31が用いられ、これによって、レーザビーム30の波長をλ、対物レンズ31の開口数をNAとした場合、λ/NA≦640nmに設定される。
以下、本実施形態による光記録媒体製造装置10を用いた光記録媒体20の製造方法について説明する。
まず、成型装置11によって支持基板21を射出成型する。支持基板21は、光記録媒体20に求められる厚み(約1.2mm)を確保するために用いられる厚さ約1.1mmの円盤状の基板であり、図2に示すように、その一方の面21aには、その中心部近傍から外縁部に向けて、或いは、外縁部から中心部近傍に向けて、データの内容を示す複数のピット21bが螺旋状又は同心円状に形成されている(図2では、ピット21bの大きさを強調して表している)。支持基板21の材料としては、射出成型が可能な樹脂が用いられる。このような樹脂としてはポリカーボネート樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。中でも、加工性などの点からポリカーボネート樹脂やオレフィン樹脂が特に好ましい。但し、支持基板21は、レーザビーム30の光路とはならないことから、高い光透過性を有している必要はない。
図3は、成型装置11によって射出成型された支持基板21の略断面図である。
図3に示すように、成型装置11によって射出成型された支持基板21は、いわゆる中心孔を有しておらず、その一方の面21aは、ピット21b(図3では図示せず)を除き、平坦面となっている。支持基板21の他方の面21cには、円環形のガイド溝21dが形成されている。ガイド溝21dの深さとしては、特に限定されるものではないが、0.4mm以上、1.05mm以下に設定することが好ましく、その径は、15mm程度に設定することが好ましい。尚、この段階で中心孔を形成していないのは、内周のスパッタマスクを支持基板自体にではなく、スパッタリング装置内に設けることができるからである。
成型装置11によって射出成型された支持基板21は、図示しない冷却装置によって室温近辺まで冷却された後、成膜装置12へ搬送される。このとき、支持基板21に割れやヒビが無いかどうか、検査することが好ましい。
図4は、成膜装置12の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、成膜装置12は、スパッタリング装置14と、ディスペンサー90と、回転塗布装置100と、紫外線照射装置15によって構成されており、支持基板21がこれら装置内をこの順に通過することによって、支持基板21の一方の表面21aに反射層22及び光透過層23が形成される。
図5は、スパッタリング時の様子を模式的に示す断面図である。
図5に示すように、スパッタリングを行う際には、支持基板21の一方の表面21aがターゲット14aと対向するよう、ガイド溝21dと係合する突起14bを持った支持具14cによって支持基板21を固定し、さらに、マスク14dによって表面21aの外周部及び内周部を覆う。この状態でスパッタリングを行うことにより、支持基板21の一方の表面21aのうち、マスク14dによって覆われた領域を除く全面に反射層22が形成される。反射層22の材料としては、銀(Ag)を主成分とする合金や、アルミニウム(Al)を主成分とする合金などを用いることができる。本明細書では、機能層(本実施形態では反射層22)が形成された支持基板21を「光記録媒体用中間体(20a)」と呼ぶ。
反射層22の形成が完了すると、光記録媒体用中間体をディスペンサー90へ搬送する。
図6は、ディスペンサー90の構造を概略的に示す断面図である。
ディスペンサー90は、紫外線硬化性樹脂を光記録媒体用中間体20aの表面(反射層22側)に供給するための装置であり、図6に示すように、紫外線硬化性樹脂40を供給するノズル91と、支持基板21のガイド溝21dと係合する突起92aを持ったステージ92によって構成されている。ノズル91は突起92aの真上に位置しており、このためガイド溝21dが突起92aと係合すると、ノズル91は光記録媒体用中間体20aの中心部の真上に位置することになる。したがって、ノズル91より紫外線硬化性樹脂40が滴下されると、紫外線硬化性樹脂40は光記録媒体用中間体20aのほぼ中心部分に供給されることになる。
図7は、回転塗布装置100の構造を概略的に示す断面図である。
回転塗布装置100は、ディスペンサー90によって供給された紫外線硬化性樹脂40を光記録媒体用中間体20aの表面に塗り広げるとともに、これを半硬化させるための装置であり、スピンカップ110と、駆動部120と、紫外線ランプ130によって構成されている。
スピンカップ110は、下部カバー111、上部カバー112及び収容部113によって構成されており、下部カバー111には第1の開口部111aが形成され、上部カバー112には第2の開口部112aが形成されている。図7及び略上面図である図8に示すように、第1の開口部111a及び第2の開口部112aはいずれも円形であり、光記録媒体用中間体20aとほぼ同心円となる構造を有している。
ここで、光記録媒体用中間体20aの径をD0、第1の開口部111aの径をD1、第2の開口部112aの径をD2とすると、これらD0、D1及びD2の関係は、
D2<D0<D1
に設定されている。このことは、光記録媒体用中間体20aを第2の開口部112aから、つまり上側からスピンカップ110内に搬入することができず、第1の開口部111aから、つまり下側からスピンカップ110内に搬入する必要があることを意味する。一般的な回転塗布装置では、第2の開口部112aに対応する開口部の径(D2)が光記録媒体用中間体の径(D0)よりも十分に大きく(D2>D0)、このため、光記録媒体用中間体を上側からスピンカップ内に搬入可能であるのと対照的である。
駆動部120は、光記録媒体用中間体20aを第1の開口部111aからスピンカップ110内に搬入するとともに、スピンカップ110内に搬入された光記録媒体用中間体20aを回転させる役割を果たす。具体的に説明すると、駆動部120は、ボールスライド軸121と、ボールスライド軸121を駆動する上下用モータ122と、ボールスライド軸121に連動するスライドユニット123と、スライドユニット123に固定された回転用モータ124と、回転用モータ124により駆動される回転軸125と、回転軸125に固定されたスピンテーブル126とを備えている。図7に示すように、スピンテーブル126の表面には、支持基板21のガイド溝21dと係合する突起126aが設けられており、これにより光記録媒体用中間体20aを正しく位置決めしつつ、図示しないチャッキング機構により固定することが可能となる。
紫外線ランプ130は、上部カバー112に設けられた第2の開口部112aを介して、光記録媒体用中間体20aの表面に塗布された紫外線硬化性樹脂40に紫外線を照射するためのランプである。
図9は、ディスペンサー90及び回転塗布装置100の動作を説明するためのフローチャートである。
まず、図6に示したディスペンサー90を用いて光記録媒体用中間体20aの表面(反射層22側)の中心部に紫外線硬化性樹脂40(塗布液)を供給した後(ステップS1)、光記録媒体用中間体20aを回転塗布装置100に搬送し、スピンテーブル126に載置する(ステップS2)。ディスペンサー90から回転塗布装置100への搬送は、支持基板21の他方の面21c及び側面の少なくとも一方を支持しながら、スピンテーブル126がスピンカップ110の下部カバー111よりもさらに下側に保持された状態、つまり搬入/搬出位置にて行われる。図7には、スピンテーブル126及び光記録媒体用中間体20aが搬入/搬出位置に保持された状態が示されている。
次に、上下用モータ122による駆動によりスピンテーブル126を上昇させ、光記録媒体用中間体20aを回転位置まで移動させた後(ステップS3)、回転用モータ124によってスピンテーブル126を回転させる(ステップS4)。スピンテーブル126及び光記録媒体用中間体20aが回転位置に保持された状態は図10に示されている。図10に示すように、回転位置とは、光記録媒体用中間体20aが第1の開口部111aを下側から通過し、スピンカップ110に収容される位置であり、この場合、光記録媒体用中間体20aと第2の開口部112aとの距離はL1である。
光記録媒体用中間体20aを回転させると、その表面に供給されていた紫外線硬化性樹脂40がほぼ均一(約100μm)に塗り広げられ、図10に示すように、余分な紫外線硬化性樹脂40は遠心力によって振り切られ、収容部113に溜められる。このスピンコートにおいては、ディスペンサー90によって光記録媒体用中間体20aのほぼ中心部分に紫外線硬化性樹脂40が供給されていることから、非常に良好な膜厚均一性を得ることが可能となる。
次に、スピンテーブル126を回転させたまま、上下用モータ122による駆動によりスピンテーブル126をさらに上昇させ、光記録媒体用中間体20aを照射位置まで移動させた後(ステップS5)、紫外線ランプ130を点灯(或いは図示しないシャッタを開放)する(ステップS6)。このとき照射する紫外線の量は、光記録媒体用中間体20aの表面にスピンコートされた紫外線硬化性樹脂40が完全に硬化しない程度の量、例えば、積算光量を300mJ程度に設定する。スピンテーブル126及び光記録媒体用中間体20aが照射位置に保持された状態は図11に示されている。図11に示すように、照射位置は回転位置よりもさらに上方であり、光記録媒体用中間体20aと第2の開口部112aとの距離をL2とすると、回転位置におけるこれらの距離L1と照射位置におけるこれらの距離L2との関係は、
L1>L2
となっている。
光記録媒体用中間体20aが照射位置に保持されると、紫外線ランプ130より照射される紫外線131のうち、光記録媒体用中間体20aの最外周よりもさらに径方向外側の空間へ放射される紫外線131aは、上部カバー112によって遮られ、スピンカップ110内には届かない。このため、遠心力によって光記録媒体用中間体20aの径方向外側の空間へ振り切られた紫外線硬化性樹脂40には紫外線が照射されず、振り切られた紫外線硬化性樹脂40は全く硬化しない。したがって、紫外線硬化性樹脂40が光記録媒体用中間体20aの最外周部分を超えた部分で硬化することがないので、このような不要部分を除去する工程が不要となる。また、より多くの塗布液を回収することも可能となる。
しかも、照射位置にある光記録媒体用中間体20aと第2の開口部112aとの距離(L2)が非常に近いことから回折の影響が少なく、このため、紫外線131を照射する領域と遮蔽する領域との境界を高精度に調整することが可能となる。紫外線131を照射する領域と遮蔽する領域との境界は、光記録媒体用中間体20aの最外周と一致させることが理想であるが、多少のマージンを考慮して、光記録媒体用中間体20aの最外周から僅かに内側に設定しても構わない。以上により、光記録媒体用中間体20aの表面に塗布された紫外線硬化性樹脂40はその流動性が大幅に低下し、半硬化した状態となる。
このようにして半硬化が完了すると、回転用モータ124によるスピンテーブル126の回転を停止し(ステップS7)、図7に示す搬送/搬入位置までこれらを移動させる(ステップS8)。
以上が、ディスペンサー90及び回転塗布装置100の動作である。
このようにして、紫外線硬化性樹脂40の半硬化が完了すると、光記録媒体用中間体20aを回転塗布装置100から紫外線照射装置15へ搬送する。
紫外線照射装置15へ搬送された光記録媒体用中間体20aは、十分な量の紫外線、例えば、積算光量3000mJ程度の紫外線が照射され、これによって紫外線硬化性樹脂40が完全に硬化して光透過層23となる。このとき、半硬化によって紫外線硬化性樹脂40の流動性が十分に低下していることから、回転塗布装置100から紫外線照射装置15へ搬送する間に、表面張力によって塗膜がディスクの最外周部分で盛り上がるといった問題が生じることはない。このため、次世代型の光記録媒体に用いられる光透過層のように、膜厚の比較的厚い層を高精度に形成することが可能となる。
以上により、成膜装置12(スパッタリング装置14、ディスペンサー90、回転塗布装置100及び紫外線照射装置15)を用いた反射層22及び光透過層23の成膜が完了する。
成膜が完了した光記録媒体用中間体20aは、中心孔形成装置13へ搬送される。中心孔形成装置13は中心孔29を形成するための装置であり、図12に示すように、ガイド溝21dに沿って支持基板21(及び光透過層23)の中心部を除去する。これにより、光記録媒体用中間体20aには中心孔29が形成され、図2に示す光記録媒体20が完成する。中心孔形成装置13では、ガイド溝21dに沿った支持基板21及び光透過層23の切断を行っていることから、精度の高い中心孔29を簡単に形成することが可能となる。
以上により、光記録媒体製造装置10を用いた一連の製造工程が完了する。
このように、本実施形態による光記録媒体製造装置10は、支持基板21に位置決め用のガイド溝21dを形成しておき、スピンコート法によって光透過層23を形成した後、ガイド溝21dに沿って中心孔29を形成していることから、支持基板21に割れやヒビが生じたり、中心孔29の形成位置がずれたりすることなく、精度の高い中心孔29を簡単に形成することが可能となる。また、スピンコートを行う時点では、支持基板21に中心孔29や位置決め用の貫通孔が形成されていないことから、塗布液である紫外線硬化性樹脂40を光記録媒体用中間体20aのほぼ中央に供給することができる。これにより、膜厚精度が非常に高い光透過層23を形成することが可能となる。
次に、本発明の好ましい他の実施形態について説明する。
本実施形態による光記録媒体製造装置の概要は、成膜装置12の構成が異なっている他は、上記実施形態による光記録媒体製造装置10と同様である。まず、本実施形態による光記録媒体製造装置によって製造される光記録媒体の構造について説明する。
図13は、本実施形態による光記録媒体製造装置によって製造される光記録媒体50の構造を概略的に示す切り欠き斜視図である。図13に示すように、光記録媒体50は、光透過層23の表面にハードコート層24が設けられている他は、図2に示した光記録媒体20と同様の構成を有している。したがって、光記録媒体50ではハードコート層24の表面が光入射面24aとなる。
図14は、本実施形態による光記録媒体製造装置に含まれる成膜装置12の構成を概略的に示すブロック図である。図14に示すように、本実施形態では、上流側からこの順に配置されたスパッタリング装置14、第1のディスペンサー90、第1の回転塗布装置100、第2のディスペンサー190、第2の回転塗布装置200及び紫外線照射装置15によって成膜装置12が構成されている。スパッタリング装置14、第1のディスペンサー90、第1の回転塗布装置100及び紫外線照射装置15は、上記実施形態で用いたスパッタリング装置14、ディスペンサー90、回転塗布装置100及び紫外線照射装置15と同じ装置である。したがって、上記実施形態における回転塗布装置100と紫外線照射装置15との間に、第2のディスペンサー190と第2の回転塗布装置200が挿入された構成であると言える。
本実施形態では、第1のディスペンサー90によって第1の紫外線硬化性樹脂が光記録媒体用中間体に供給され、第1の回転塗布装置100によってこれがスピンコートされ、さらに半硬化される。半硬化状態の第1の紫外線硬化性樹脂は、その後光透過層23となる。この点は、上記実施形態と同様である。
次に、第2のディスペンサー190によって、半硬化した第1の紫外線硬化性樹脂の表面に、ハードコート層24の材料である第2の紫外線硬化性樹脂を供給し、第2の回転塗布装置200によってこれをスピンコートする。以上により、半硬化状態である第1の紫外線硬化性樹脂の表面に、未硬化状態である第2の紫外線硬化性樹脂が重ねて塗布された状態となる。
そして、紫外線照射装置15を用いて第1の紫外線硬化性樹脂及び第2の紫外線硬化性樹脂を完全に硬化させれば、光透過層23及びハードコート層24が形成される。ここで、ハードコート層24の材料である第2の紫外線硬化性樹脂を半硬化させることなく、紫外線照射装置15によって直ちに完全硬化させているのは、ハードコート層24の厚みが光透過層23に比べて十分に薄いため(1〜5μm)、回転を停止しても最外周部分での盛り上がりがあまり生じないからである。
このように、本実施形態では、成膜装置12によって半硬化状態の第1の紫外線硬化性樹脂及び未硬化状態の第2の紫外線硬化性樹脂を重ねて塗布していることから、紫外線照射装置15を用いた紫外線の照射により、光透過層23及びハードコート層24が同時に形成される。これにより、光透過層23とハードコート層24の界面が連続的となる(層がはっきりと別れない)ことから、ハードコート層24に熱膨張係数の差によるクラックが生じにくくなる。また、本実施形態でも、中心孔形成装置13を用いてガイド溝21dに沿って中心孔29を形成していることから、支持基板21に割れやヒビが生じたり、中心孔29の形成位置がずれたりすることなく、精度の高い中心孔29を簡単に形成することが可能となる。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記各実施形態では、再生専用の次世代型光記録媒体を製造する場合を例に説明したが、本発明による光記録媒体製造装置や本発明による光記録媒体の製造方法によって製造される光記録媒体がこれに限定されるものではなく、他の種類の光記録媒体を製造することも可能である。つまり、本発明は、中心孔を最後に形成し得る光記録媒体全般の製造に有効であると言える。したがって、記録可能な光記録媒体を製造する場合に本発明を適用することも可能であるし、CD型やDVD型の光記録媒体を製造する場合に本発明を適用することも可能である。記録可能な光記録媒体の場合、「機能層」には記録層が含まれることになる。但し、中心孔を後から形成するのは、光透過層に高い膜厚精度が要求されるためである点を考慮すれば、本発明は、次世代型光記録媒体の製造に特に有効であると言える。
また、上記各実施形態では、紫外線硬化性樹脂を供給するディスペンサーとこれをスピンコートする回転塗布装置がそれぞれ別個の装置であるが、紫外線硬化性樹脂の供給とスピンコートを一つの装置によって行っても構わない。
また、上記各実施形態では、紫外線照射装置によって紫外線硬化性樹脂を完全に硬化させているが、この段階で紫外線硬化性樹脂を完全に硬化させることは必須でなく、半硬化状態の紫外線硬化性樹脂をさらに硬化させれば足りる。
さらに、ガイド溝21dの形状としては円環形に限定されるものではなく、支持基板21の位置決めができ、且つ、中心孔29を形成する際のガイドとなり得る限り、他の形状であっても構わない。例えば、中心孔29となるべき領域の全体を他の領域よりも薄くし、これをガイド溝として利用することも可能である。
本発明の好ましい実施形態による光記録媒体製造装置10の構成を示すブロック図である。 光記録媒体製造装置10により製造される光記録媒体20の構造を概略的に示す切り欠き斜視図である。 成型装置11によって射出成型された支持基板21の略断面図である。 成膜装置12の構成を示すブロック図である。 スパッタリング装置14内の構造を模式的に示す断面図である。 ディスペンサー90の構造を概略的に示す断面図である。 回転塗布装置100の構造を概略的に示す断面図である。 回転塗布装置100の略上面図である。 ディスペンサー90及び回転塗布装置100の動作を説明するためのフローチャートである。 光記録媒体20が回転位置に保持された状態を示す略断面図である。 光記録媒体20が照射位置に保持された状態を示す略断面図である。 中心孔形成装置13により除去する領域を示す断面図である。 本発明の好ましい他の実施形態による光記録媒体製造装置により製造される光記録媒体50の構造を概略的に示す切り欠き斜視図である。 成膜装置12の他の構成を概略的に示すブロック図である。
符号の説明
10 光記録媒体製造装置
11 成型装置
12 成膜装置
13 中心孔形成装置
14 スパッタリング装置
14a ターゲット
14b 突起
14c 支持具
14d マスク
15 紫外線照射装置
20,50 光記録媒体
20a 光記録媒体用中間体
21 支持基板
21a 支持基板の一方の表面
21b ピット
21c 支持基板の他方の表面
21d ガイド溝
22 反射層
23 光透過層
23a,24a 光入射面
24 ハードコート層
29 中心孔
30 レーザビーム
31 対物レンズ
40 紫外線硬化性樹脂
90,190 ディスペンサー
91 ノズル
92 ステージ
92a 突起
100,200 回転塗布装置
110 スピンカップ
111 下部カバー
111a 第1の開口部
112 上部カバー
112a 第2の開口部
113 収容部
120 駆動部
121 ボールスライド軸
122 上下用モータ
123 スライドユニット
124 回転用モータ
125 回転軸
126 スピンテーブル
130 紫外線ランプ
131 紫外線
131a 遮蔽される紫外線

Claims (6)

  1. 一方の面にガイド溝を有する基板を成型する成型装置と、
    前記ガイド溝を用いて位置決めしながら、前記基板の他方の面側に少なくとも紫外線硬化性樹脂を主成分とする層を形成する成膜装置と、
    前記ガイド溝に沿って前記基板を切断することにより前記基板に中心孔を形成する中心孔形成装置と、を備えることを特徴とする光記録媒体製造装置。
  2. 前記成膜装置は、前記紫外線硬化性樹脂を主成分とする層を形成する回転塗布装置を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体製造装置。
  3. 前記成膜装置は、前記基板と前記紫外線硬化性樹脂を主成分とする層との間に機能層を形成するスパッタリング装置をさらに含んでいることを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体製造装置。
  4. 前記成型装置は、前記ガイド溝に囲まれた領域に貫通孔を持たない基板を成型することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光記録媒体製造装置。
  5. 一方の面にガイド溝を有する基板を成型する第1のステップと、
    前記ガイド溝を用いて位置決めしながら、前記基板の他方の面側に少なくとも紫外線硬化性樹脂を主成分とする層を形成する第2のステップと、
    前記ガイド溝に沿って中心孔を形成する第3のステップと、を備えることを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  6. 前記紫外線硬化性樹脂を主成分とする層をスピンコート法により形成することを特徴とする請求項5に記載の光記録媒体の製造方法。
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JP2009039617A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Yasuhiko Aoyama スピンコーター

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