JPWO2011129423A1 - 交流電動機の回転子位相速度推定装置 - Google Patents

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Abstract

回転子位相速度推定装置は、高周波電圧印加手段、高周波電流基本波成分振幅抽出手段、相関信号生成手段、および、回転子位相生成手段を備える。高周波電圧印加手段は、高周波電圧を交流電動機へ印加する。高周波電流基本波成分振幅抽出手段は、固定子電流から第1次フーリエ係数相当値を抽出する。相関信号生成手段は、フーリエ係数相当値を利用して相関信号を生成する。回転子位相生成手段は、相関信号を用いて、回転子の位相、速度の推定値を生成する。

Description

本発明は、駆動周波数より高い周波数の高周波電流に対し回転子が突極特性を示す交流電動機(例えば、回転子に永久磁石を有する永久磁石同期電動機、巻線形同期電動機、同期リラクタンス電動機、回転子に永久磁石と界磁巻線とをもつハイブリッド界磁形同期電動機、誘導電動機など)のための駆動制御装置に使用される回転子の位相(位置と同義)、速度を、位置速度センサを利用することなくすなわちセンサレスで、推定するための回転子位相速度推定装置に関する。
交流電動機の高性能な制御は、いわゆるベクトル制御法により達成することができる。ベクトル制御法には、回転子の位相あるいはこの微分値である速度の情報が必要であり、従来よりエンコーダ等の位置速度センサが利用されてきた。しかし、この種の位置速度センサの利用は、信頼性、軸方向の容積、センサケーブルの引回し、コスト等の観点において、好ましいものではなく、位置速度センサを必要としない、いわゆるセンサレスベクトル制御法の研究開発が長年に行なわれてきた。
有力なセンサレスベクトル制御法として、駆動周波数より高い周波数の高周波電圧を電動機に強制印加し、この応答である高周波電流を検出・処理して回転子位相等を推定する高周波電圧印加法が、これまで、種々、開発・報告されてきた。
推定すべき回転子位相は回転子の任意の位置に定めてよいが、回転子が突極特性を示す場合には、回転子の負突極位相または正突極位相の何れかを回転子位相に選定するのが一般的である。当業者には周知のように、負突極位相と正突極位相の間には、電気的に±π/2(rad)の位相差があるに過ぎず、何れかの位相が判明すれば、他の位相は自ずと判明する。以上を考慮の上、以降では、特に断らない限り、回転子の負突極位相を回転子位相とする。
広義の高周波電圧印加法は、印加すべき高周波電圧の生成法を定めた狭義高周波電圧印加法と、印加高周波電圧の応答である高周波電流を処理し回転子位相推定値の生成を定めた位相推定法との組合せとして構成される。狭義高周波電圧印加法に利用される印加高周波電圧としては、直流成分がゼロでかつ一定高周波数の交番高周波電圧が利用されることが多い。交番高周波電圧の代表的信号形状としては、正弦形状、矩形状が知られている。
正弦形状の高周波電圧を印加する狭義高周波電圧印加法としては、一般化楕円形高周波電圧印加法、一定真円形高周波電圧印加法(一定振幅の真円形高周波電圧印加法)、直線形高周波電圧印加法等が知られている。高周波数ωをもつ正弦形状高周波電圧を、座標速度ωγのγδ準同期座標系(回転子位相にゼロ位相差で代表される一定の位相差で同期を目指したγ軸とこれに直交したδ軸とからなる座標系)上で電圧印加する場合、一般化楕円形高周波電圧印加法による正弦形状高周波電圧は次式で表現される(本明細書では、高周波電圧、高周波電流に関連した信号等には、信号等に脚符hを付して、これを明示している)。
Figure 2011129423
また、一定真円形高周波電圧印加法による正弦形状高周波電圧は次式で表現される。
Figure 2011129423
また、直線形高周波電圧印加法による正弦形状高周波電圧は次式で表現される。
Figure 2011129423
上に式(1)〜式(3)を用いて疑義のない形で明示したように、いずれの高周波電圧もベクトル各要素の信号は、余弦関数あるいは正弦関数の三角関数で表現される正弦形状をなしている。このときの三角関数の変数は、高周波数ωの時間積分値であるωtである。すなわち、
Figure 2011129423
正弦形状の高周波電圧は、式(1)〜式(3)に限定されるものではなく、式(1)〜式(3)を組み合わせたものを含め種々考えることができる。例えば、式(2)および式(3)の組み合わせにより、次の高周波電圧を得ることもできる。
Figure 2011129423
式(5)の高周波電圧は、式(1)の高周波電圧を簡略化したもの、すなわち強制的にωγ=0としたもの、ととらえることもできる。
矩形状の高周波電圧は、正弦形状の高周波電圧の表現法を参考にするならば、次のように符号関数sgn(・)を用いて表現することができる。
Figure 2011129423
式(6)の矩形状高周波電圧においても、正弦形状高周波電圧と同様に、直流成分は存在せずゼロである。
高周波電圧を印加するには、高周波電圧指令値を駆動用電圧指令値に重畳加算して固定子電圧指令値を合成し、合成した固定子電圧指令値を電力変換器(インバータ)への入力とすればよい。これにより、高周波電圧を電動機に印加することができる。本発明が扱う狭義高周波電圧印加法は、式(1)〜式(6)で表現されるような高周波電圧を印加するものである。これらの高周波電圧は、「その基本波成分がγδ準同期座標系上で楕円軌跡を描く」という特徴を有する。楕円は、一般には、その短軸と長軸との比が異なる。本発明では、真円軌跡は短長軸の比が1の楕円軌跡として扱っている。同様に、直線軌跡は、短長軸比がゼロの楕円軌跡として扱っている。
高周波電圧の交流電動機への印加に伴い、この応答として高周波電流が発生する。高周波電流に対して突極特性を示す交流電動機においては、高周波電流が突極特性の影響を受け、ひいては高周波電流が突極位相情報すなわち回転子位相情報をもつことになる。回転子位相情報を内包する高周波電流の処理を通じ、所期の回転子位相情報を抽出することができる。
交流電動機の固定子端子から検出された固定子電流は、駆動周波数の駆動用電流と高周波数の高周波数電流とを含んでいる。高周波電流からの回転子位相情報の抽出には、一般には、抽出に先立って、固定子電流から高周波電流のみを分離抽出ことが要求される。従来では、固定子電流から高周波電流の分離抽出には、代表的な動的処理であるフィルタリング処理を利用するのが一般的であった(後掲の特許文献1〜5、非特許文献1を参照)。
固定子電流からの高周波電流の分離抽出のみを考える場合には、分離抽出におけるフィルタ(ハイパス、バンドパス)の利用は自然である。特に、分離抽出すべき高周波電流の周波数が既知一定の場合には、合理的にさえ映る。ところが、推定系の安定な動作を考慮する場合、推定系への高周波電流分離抽出用フィルタの導入は必ずしも容易なことではない。たとえば、位相の遅れ・進みの変動なくバンドパスフィルタを用いて固定子電流から所期の高周波電流を分離抽出するには、特に他の周波数成分の混入を排除した形で分離抽出するには、バンドパスフィルタの帯域幅を狭くすることが求められる。一方、狭帯域幅は推定系を不安定化しやすい。反対に、推定系の安定性を重視するには、帯域幅を広くすることが求められる。一方、広い帯域幅は、所定周波数の高周波電流以外の成分も同時に取り込むことになり、精度よい推定を困難とする。
非特許文献1に詳説されているように、従来、高周波電流分離抽出用バンドパスフィルタの設計は試行錯誤的になされ、この適切な設計には多くの手間が必要とされている(非特許文献1参照)。しかも、印加高周波電圧の高周波数を変更する度に、試行錯誤的な手間を必要とするバンドパスフィルタの再設計が必要とされている(非特許文献1参照)。
高周波電流分離抽出にハイパスフィルタを用いる場合には、一般には、ハイパスフィルタの不可避的性質により、抽出された高周波電流が位相進みを起こすことになり、ひいては正しい位相推定が困難となる。また、高周波電流の周波数以遠の諸成分も同時に取り込むことになり、精度よい推定が困難となる。
回転子の位相あるいは速度の推定においては、回転子位相と相関をもつ相関信号との間の正相関領域に対しても、注意を払う必要がある。正相関領域が狭いということは、外乱トルク等により回転子位相が正相関領域外に出やすいことを意味する。回転子位相が一度正相関領域外に出た場合には、推定系による安定的な位相推定は一切保証されない。安定推定に一度失敗すると、安定推定に復帰しないことが通常である。先行発明である特許文献1〜5、非特許文献1等に提示された従来の回転子位相推定法の多くでは、γδ準同期座標系上で評価した回転子位相と相関を有する相関信号との間における正相関領域は、θγに関し高々±π/4(rad)であり、大変狭い(後述の図1〜3参照)。
回転子の位相あるいは速度の推定においては、位相推定法のみならず、位相推定法と共に推定系を構成する高周波電圧印加法にも注意を払う必要がある。実現性の観点からは、高周波電圧印加法は、簡単でなくてはならない。ところが、先行発明は、特許文献3〜5の「振幅とパルス幅とが等しく極性が互いに異なる2つのパルス電圧からなる矩形波の交番高周波電圧を、電動機に対して複数のベクトル方向に印加する」のように煩雑な高周波電圧印加手段を必要とするものもあった。
特許第4178834号公報 特開2007−185080号公報 特開2009−171680号公報 特開2009−273254号公報 特開2009−273283号公報 Y.Chen, L.Wang, and L Kong: "Research of Position Sensorless Control of PMSM Based on High Frequency Signal Injection", Proc. of International Conference of Electrical Machines and Systems (ICEMS 2008), pp.3973−3977 (2008−10) 新中新二:「永久磁石同期モータのベクトル制御技術(下巻、センサレス駆動の真髄)」、産業図書 (2008−12)
本発明は上記背景の下になされたものであり、その目的は以下の通りである。
(1)固定子電流から高周波電流を分離抽出するための動的処理を必要としない、あるいは高周波成分のみを精度よく抽出するような狭帯域フィルタを一切必要としない、原理的に高い安定性を持ちかつ位相遅れ・進みを伴わない位相速度推定装置を提供する。
(2)広い正相関領域を持ちうる相関信号の生成が可能な、突発的外乱により推定不安定化を起こし難い位相速度推定装置を提供する。
(3)簡単な高周波電圧印加手段が利用可能な、実現容易な位相速度推定装置を提供する。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、駆動周波数より高い周波数の高周波電流に対し回転子が突極特性を示す交流電動機のための、固定子電圧印加と固定子電流検出の機能を備えた駆動制御装置に使用される回転子位相速度推定装置であって、回転する回転子の位相にゼロ位相差で代表される一定の位相差で同期を目指したγ軸とこれに直交したδ軸とからなるγδ準同期座標系上で、直流成分がゼロでかつ高周波数ωを基本周波数とする高周波電圧を駆動用電圧に重畳して該交流電動機へ印加するようにした高周波電圧印加手段と、固定子電流を該駆動制御装置より得て、固定子電流あるいは固定子電流を処理して得た高周波電流相当値のγ軸要素とδ軸要素の両要素に対して、高周波数ωを基本周波数とするフーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出する高周波電流基本波成分振幅抽出手段と、γ軸、δ軸要素から抽出した該フーリエ係数相当値を利用して、該γδ準同期座標系上で評価した回転子位相と相関を有する相関信号を生成する相関信号生成手段と、該相関信号を用いて、該γδ準同期座標系の位相と、回転子位相の推定値あるいは回転子位相と基本的に微積分関係にある回転子速度の推定値の少なくとも何れかの推定値とを、生成する回転子位相生成手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、駆動周波数より高い周波数の高周波電流に対し回転子が突極特性を示す交流電動機のための、固定子電圧印加と固定子電流検出の機能を備えた駆動制御装置に使用される回転子位相速度推定装置であって、回転する回転子の位相にゼロ位相差で代表される一定の位相差で同期を目指したγ軸とこれに直交したδ軸とからなるγδ準同期座標系上で、直流成分がゼロでかつ高周波数ωを基本周波数とする高周波電圧を駆動用電圧に重畳して該交流電動機へ印加するようにした高周波電圧印加手段と、固定子電流を該駆動制御装置より得て、固定子電流あるいは固定子電流を処理して得た高周波電流相当値のγ軸要素、δ軸要素のいずれかの1つの要素に対して、高周波数ωを基本周波数とするフーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出する高周波電流基本波成分振幅抽出手段と、抽出した該フーリエ係数相当値を該γδ準同期座標系上で評価した回転子位相と相関を有する相関信号として扱い、該フーリエ係数相当値自体あるいはこの数倍値を用いて、該γδ準同期座標系の位相と、回転子位相の推定値あるいは回転子位相と基本的に微積分関係にある回転子速度の推定値の少なくとも何れかの推定値とを、生成する回転子位相生成手段と、を備えることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載の回転子位相速度推定装置であって、該高周波電圧印加手段における該高周波電圧を、高周波数ωの時間積分値を変数とする三角関数で表現された正弦形状電圧とすることを特徴とする。
請求項1の発明の効果を、数式を用いて説明する。図1を考える。同図には、d軸(主軸)が回転子位相と位相差なく完全同期したdq同期座標系、α軸(主軸)位相が固定子のu相巻線位相と同一のαβ固定座標系、回転子の位相にゼロ位相差で代表される一定の位相差で同期を目指したγ軸(主軸)をもつγδ準同期座標系を描画している。同図では、γδ準同期座標系の回転子の瞬時速度はωγで表現している。また、回転子はγ軸に対し、ある瞬時に位相θγをなしているものとしている。回転方向の極性は、主軸(γ軸)から副軸(δ軸)への回転を正方向とする。
以下の説明では、一般性を失うことなく、γδ準同期座標系はゼロ位相差で回転子位相に同期を目指すものとする。換言するならば、dq同期座標系への収斂を目指すものとする。また、電動機はゼロ速度を含め正方向へ回転するもの、さらには、回転子位相推定のために駆動用電圧に重畳される高周波電圧の基本周波数ωは正とする。本前提は、説明の簡明化を図るためのものであり、これにより説明の一般性を失うことも、本発明原理の本質を失うこともない。以上の前提は、式(1)〜式(6)に示した高周波電圧にも当然のことながら適用する。正弦形状をもつ高周波電圧の表現は、余弦関数(cos関数)、正弦関数(sin関数)のいずれの三角関数を用いても可能であるが、本発明の説明では、説明の簡明性を確保すべく、式(1)〜式(5)に示した高周波電圧のように、印加電圧のγ軸要素(第1要素)を余弦関数で表現するものとする。また、印加電圧のγ軸要素(第1要素)を基準に、他の信号の位相を表現するものとする。
請求項1の発明の要件の1つを形成しているフーリエ級数とフーリエ係数に関し、この要点を説明する。フーリエ級数は、複素フーリエ級数と三角フーリエ級数が存在するが、その本質は同一である。本発明の効果の説明には、簡単のため三角フーリエ級数を利用する。周期Tをもつ周期信号f(t)を考える。本信号は、次のように三角フーリエ級数展開される。
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
三角フーリエ係数a、bの決定を定めた式(7b)および式(7c)におけるtは、周期信号が定義されている時間域における任意の時刻である。
式(1)の一般化楕円形高周波電圧を、高周波電流に対し回転子が突極特性を示す交流電動機に印加する場合には、印加高周波電圧の応答として次の高周波電流が流れる。
Figure 2011129423
Figure 2011129423
上式におけるL、Lは高周波電流に対するd軸、q軸インダクタンスであり、L、Lは、d軸、q軸インダクタンスと次の関係をもつ同相、鏡相インダクタンスである。
Figure 2011129423
式(2)の一定真円形高周波電圧を、高周波電流に対し回転子が突極特性を示す交流電動機に印加する場合には、この応答として次の高周波電流が流れる。
Figure 2011129423
Figure 2011129423
式(3)の直線形高周波電圧を、高周波電流に対し回転子が突極特性を示す交流電動機に印加する場合には、この応答として次の高周波電流が流れる。
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
式(8)、式(10)および式(11)より理解されるように、正弦形状の高周波電圧を印加した場合、この応答たる高周波電流は一般に以下のように表現することができる。
Figure 2011129423
上式における脚符γ、δは、γδ準同期座標系上の2x1ベクトルとしての高周波電流のγ軸要素、δ軸要素を意味する。また、式(12)におけるIは、高周波電圧、周波数、固定子インダクタンス等に起因する振幅成分である。また、a,b,c,dは回転子位相を包含する振幅成分である。これらの具体値は、式(8)、式(10)および式(11)が示す通りである。式(12)で記述された高周波電流は、楕円軌跡を描く。図2に、γδ準同期座標系上の高周波電流の軌跡の一例を描画した。
γδ準同期座標系上で、高周波電圧を駆動用電圧に重畳印加することを考える。これに対応した固定子電流iは、式(12)より、次のように記述される。
Figure 2011129423
固定子電流iは駆動用電流i1fと高周波電流i1hのベクトル和として表現されている。なお、脚符fは、駆動用信号であることを示している。
式(13)においては、回転子位相情報は高周波成分の振幅a,b,c,dに含まれている。これら振幅は、式(7b)および式(7c)に与えたフーリエ係数の決定手法を流用し、次のように抽出することができる。
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
式(14)の定積分は、実際的には、離散時間的に近似遂行される。離散時間化のためのサンプリング周期Tが式(22)の周期Tと次のように整数Nの関係にあるとする。
Figure 2011129423
このとき、次の式(17a)の定積分は、式(17b)のようにサンプリング周期ごとに離散近似遂行される。
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
ここにt=kTであり、z−1は式(17c)に明示したように遅れ演算子である。rは、多くの場合、マイコンが扱える1未満の最大値である。
請求項1の発明における高周波電流基本波成分振幅抽出手段は、固定子電流を駆動制御装置より得て、固定子電流あるいは固定子電流を処理して得た高周波電流相当値のγ軸要素とδ軸要素の両要素に対して、高周波数ωを基本周波数とするフーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出する。より具体的には、式(13)の固定子電流に対して、式(14)のフーリエ係数処理を施し、この第1次フーリエ係数相当値
Figure 2011129423
を抽出する。式(14)のフーリエ係数処理は、実際的には、この相当処理の1つである式(17)のような離散時間近似で遂行する。請求項1の発明においては、後に詳しく説明するように、第1次フーリエ係数相当値を定める式(14)および式(17a)の積分係数ω/π、式(17b)の近似積分係数2/Nを撤去あるいは変更することが可能である。積分係数等の撤去・変更を考慮し、本発明では、第1次フーリエ係数自体に代わって、第1次フーリエ係数相当値という用語を使用している。
式(14)の定積分処理は、ローパスフィルタ処理で近似的に遂行することも可能であることを指摘しておく。式(17a)の定積分処理とローパスフィルタF(s)による処理との間には、一般に次の近似が成立する。
Figure 2011129423
請求項1の発明では、式(18)のような近似処理をも考慮して、「フーリエ級数展開相当の処理」という表現を利用している。
以上の説明より既に明白なように、フーリエ係数相当値は、固定子電流自体にフーリエ級数展開相当の処理を施して得ている。すなわち、必ずしも高周波電流を予め抽出する必要はない。仮に、直流カットフィルタで高周波電流をあらまし抽出する場合にも、推定系の安定性を損なわない十分に帯域の広い直流カットフィルタの利用が可能である。すなわち、高周波電流をあらまし抽出するような粗い処理で十分である。
以上の説明では、印加すべき高周波電圧として、高周波数ωの時間積分値を変数とする三角関数で表現された電圧(代表的な例は式(1)〜式(5))を考え、第1次フーリエ係数相当値の生成を説明した。フーリエ級数展開相当の処理は、基本波成分以外の高調波成分の影響を排除する能力がある点を考慮するならば、フーリエ級数展開相当の処理を受ける高周波電流は、基本波成分以外の高周波成分を含んでよいこと意味する。このような高周波電流を発生する高周波電圧を印加する高周波電圧印加手段は、請求項1の発明に明記しているように、直流成分がゼロでかつ高周波数ωを基本周波数とする高周波電圧を駆動用電圧に重畳して該交流電動機へ印加できるのであればよい。非正弦形状の高周波電圧としては、例えば、式(6)のものを考えることができる。
請求項1の発明では、相関信号生成手段により、γ軸、δ軸要素から抽出したフーリエ係数相当値を利用して、該γδ準同期座標系上で評価した回転子位相と相関を有する相関信号を生成している。正相関領域の拡大と演算負荷の低減を重視した相関信号pの生成法としては、少なくとも次のものが存在する。
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
本相関信号は実質的に回転子位相θγと同一である。すなわち、本相関信号は、いずれの高周波電圧印加法においても、最大の正相関領域±π/2(rad)を有する。さらには印加高周波電圧の振幅、周波数に不感、モータパラメータに不感という特徴を備える。演算負荷も比較的小さい。反面、高周波電流の正相成分と逆相成分の振幅が実質的に同一となるような高周波電圧印加法には利用できないという、やや汎用性に欠ける点がある。
汎用性と正相関領域を重視した相関信号pの生成法としては、少なくとも次のものが存在する。
Figure 2011129423
式(22)の相関信号は高周波電流の楕円軌跡の長軸位相θγeでもあり(図2参照)、回転子位相を強い正相関を有する。すべての高周波電圧印加法に適用できるという汎用性も有する。一方、本相関信号は、式(19)〜式(21)に比較し演算負荷が少々増大するという特徴を有する。参考までに、式(1)の一般化高周波電圧を利用した場合の応答である式(8)の高周波電流から式(22)の相関信号pを生成した場合について、回転子位相と相関信号との相関特性を、楕円係数KをK=0.5と選定して図3Aに示した。
正相関領域と演算負荷を重視した相関信号pの生成法としては、少なくとも次のものが存在する。
Figure 2011129423
式(23)の相関信号は、式(22)の相関信号と同等の正相関領域を有するが、式(22)と比較し演算負荷が低減されている。式(23)を式(19)および式(20)と比較する場合、演算負荷に関しては、これは同程度である。汎用性(楕円係数Kの選択範囲)に関しては、式(23)が優れているが、正相関領域に関しては、式(19)および式(20)が優れている。なお、楕円係数KをK=1と選定する場合には、式(23)は式(19)および式(20)と同一となる。
すべての高周波電圧印加法に利用できるという高い汎用性を維持しつつ、演算負荷を低減した相関信号としては、少なくとも次のものが存在する。
Figure 2011129423
図3Bに、回転子位相と本相関信号との相関特性を示した。本相関信号は、汎用性と簡略化の代償として、正相関領域が大きく低下する。大きい突極比r=−L/L=0.5の電動機の場合には1.2(rad)の比較的大きな正相関領域が確保されているが、小さい突極比r=0.1の電動機の場合には0.8(rad)程度の正相関領域しか得られてない。
式(19)〜式(24)に例示した正相関信号生成法は、生成原理より明らかなように、高周波成分振幅(第1次フーリエ係数)
Figure 2011129423
の相対比を利用している。したがって、これらの正相関信号生成法を利用する場合には、第1次フーリエ係数相当値を定める式(14)および式(17a)の積分係数ω/π、式(17b)の近似積分係数2/Nを撤去あるいは変更することが可能である。
請求項1の発明では、回転子位相生成手段により、相関信号を用いて、γδ準同期座標系の位相と、回転子位相の推定値あるいは回転子位相と基本的に微積分関係にある回転子速度の推定値の少なくとも何れかの推定値とを、生成する。回転子位相生成手段は、簡単には、一般化積分形PLL法に基づき構成すればよい。一般化積分形PLL法(非特許文献2等を参照)は次式で与えられる。
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
相関信号の生成に、印加高周波電圧の振幅、高周波数の影響が排除されていることより容易に理解されるように、印加高周波電圧の振幅、高周波数の変更に伴い位相制御器C(s)を変更・再設計する必要は一切ない。
本発明による場合には、位相制御器は、次の1次制御器(PI制御器)で十分な性能を得ることができる。
Figure 2011129423
式(25b)のωγはγδ準同期座標系の速度であり、式(25c)の
Figure 2011129423
は、γδ準同期座標系のα軸から評価した位相である。これら信号は、式(25c)より明白なように、互いに微積分の関係にある。γδ準同期座標系はdq同期座標系への追随を目指した座標系であるので、これらはそれぞれ回転子の速度推定値、位相推定値となる。
以上の説明より明らかなように、請求項1の発明は、位相速度推定装置に以下の特性を付与できるという効果を与えることができる。
(1)固定子電流から高周波電流を分離抽出するための動的処理を必要としない、あるいは高周波成分のみを精度よく抽出するような狭帯域フィルタを一切必要としない、原理的に高い安定性を持ちかつ位相遅れ・進みを伴わない位相速度推定が可能。
(2)式(19)〜式(21)に代表例を例示したように、広い正相関領域を持ちうる相関信号の生成が可能な、突発的外乱により推定不安定化を起こし難い位相速度推定が可能。
(3)式(1)〜式(6)に代表例を例示したように簡単な高周波電圧印加手段が利用可能で、式(14)〜式(26)を用いて説明したよう位相速度推定の実現が容易(後に、図4〜8を用いた実施形態例を通じ再度説明)。
つづいて請求項2の発明の効果を説明する。請求項1の発明に対する請求項2の発明の違いは2点ある。第1の違いは、「高周波電流基本波成分振幅抽出手段が、固定子電流あるいは固定子電流を処理して得た高周波電流相当値のγ軸要素、δ軸要素のいずれかの1つの要素に対して、高周波数ωを基本周波数とするフーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出する」点にある。請求項1の発明においては、γ軸要素とδ軸要素の両要素に対して、フーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出した。これに対して、請求項2の発明は、γ軸要素、δ軸要素のいずれかの1つの要素に対して、フーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出する。
請求項1の発明に対する請求項2の発明の第2の違いは、「フーリエ係数相当値をγδ準同期座標系上で評価した回転子位相と相関を有する相関信号として扱い、フーリエ係数相当値自体あるいはこの数倍値を用いて回転子位相推定値等生成する」点にある。請求項1の発明においては、「γ軸、δ軸要素から抽出したフーリエ係数相当値を利用して、γδ準同期座標系上で評価した回転子位相と相関を有する相関信号を生成する相関信号生成手段が必要であった。これに対して、請求項2の発明では、フーリエ係数相当値自体あるいはこの数倍値を相関信号として扱うために、相関信号生成手段が必要でない。
請求項2の発明における相関信号としては、固定子電流あるいは固定子電流を処理して得た高周波電流相当値のδ軸要素のみから得た次のものを考えることができる。
Figure 2011129423
ここに、Kγは、信号を数倍するための任意値の係数である。
請求項2の発明における相関信号としては、固定子電流あるいは固定子電流を処理して得た高周波電流相当値のγ軸要素のみから得た次のものを考えることができる。
Figure 2011129423
ここに、Kδは、信号を数倍するための任意値の係数である。式(28)の関係を利用するには、「θγがゼロでない場合には、bがゼロでない」という条件が必要であり、使用できる高周波電圧が制約される。
請求項2の発明による場合、正相関信号pの生成に要求される演算負荷は、請求項1の発明によるいずれの相関信号より小さく最小である。しかしながら、この第1代償として、「回転子位相と本信号の正相関領域は最小となる」との短所を生じる。第2代償として、本相関信号は、他の正相関信号が相殺排除しえた振幅情報Iを含むことになる。この振幅情報Iは、印加高周波電圧の振幅、周波数等を含む。このため、相関信号pを利用したPLLを安定的に構成するには、高周波電圧の振幅、周波数を変更するたびに、PLLの再設計が求められる。
以上の説明より明らかなように、請求項2の発明は、位相速度推定装置に、請求項1の発明と同様な特性を付与できるという効果を与えることができる。上に説明した代償を請求されるが、請求項2の発明は、位相速度推定装置に、請求項1の発明と同様な特性を最小の演算付加で付与できるという効果をもたらす。
つづいて請求項3の発明の効果を説明する。請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載の回転子位相速度推定装置において、使用する高周波電圧を、高周波数ωの時間積分値を変数とする三角関数で表現された正弦形状電圧とするものである。三角関数で表現された正弦形状の高周波電圧を印加する場合には、対応の高周波電流は、式(8)、式(10)および式(11)が示す通り、高周波基本波成分のみである。すなわち、高周波電流は高調波成分を含まない。このため、高周波電流に起因する銅損等の損失、騒音は最小となる。ひいては、請求項3の発明によれば、位相速度推定装置に、請求項1、請求項2の効果を、最小損失、最小騒音でもたらすことができるという効果が得られる。
図1は、3種の座標系と回転子位相の1関係例を示す図である。 図2は、高周波電流の基本波成分軌跡の1例を示す図である。 図3Aは、相関信号と回転子位相との間の相関特性を示す図である。 図3Bは、相関信号と回転子位相との間の相関特性を示す図である。 図4は、1実施例における駆動制御装置の基本構成を示すブロック図である。 図5は、1実施例における位相速度推定器の基本構成を示すブロック図である。 図6は、1実施例における位相速度推定器の基本構成を示すブロック図である。 図7は、1実施例における位相速度推定器の基本構成を示すブロック図である。 図8は、1実施例における位相速度生成器の基本構成を示すブロック図である。
1 交流電動機
2 電力変換器
3 電流検出器
4a 3相2相変換器
4b 2相3相変換器
5a ベクトル回転器
5b ベクトル回転器
6 電流制御器
7 指令変換器
8 速度制御器
9 バンドストップフィルタ
10 位相速度推定器
10−1 高周波電圧指令器
10−2 高周波基本成分振幅抽出器
10−3 相関信号生成器
10−4 位相同期器
10−5 ローパスフィルタ
10−6 直流カットフィルタ
11 係数器
12 余弦正弦信号発生器
以下、図面を用いて、本発明の実施例を詳細に説明する。代表的な交流電動機である永久磁石同期電動機に対し、本発明の回転子位相速度推定装置を備えた駆動制御装置の1例を図4に示す。本発明の主眼は回転子位相速度推定装置にあるが、電動機駆動制御システム全体における回転子位相速度推定装置の位置づけを明示すべく、あえて、駆動制御装置を含む電動機駆動制御システム全体から説明する。1は交流電動機を、2は電力変換器を、3は電流検出器を、4a、4bは夫々3相2相変換器、2相3相変換器を、5a、5bは共にベクトル回転器を、6は電流制御器を、7は指令変換器を、8は速度制御器を、9はバンドストップフィルタを、10は本発明を利用した位相速度推定器を、11は係数器を、12は余弦正弦信号発生器を、各々示している。図4では、1の電動機を除く、2から12までの諸機器が駆動制御装置を構成している。本図では、簡明性を確保すべく、2x1のベクトル信号を1本の太い信号線で表現している。以下のブロック図表現もこれを踏襲する。
電流検出器3で検出された3相の固定子電流は、3相2相変換器4aでαβ固定座標系上の2相電流に変換された後、ベクトル回転器5aで回転子位相へゼロ位相差で位相同期を目指したγδ準同期座標系の2相電流に変換される。変換電流からバンドストップフィルタ9を利用して高周波電流を排除して駆動用電流を得て、これを電流制御器6へ送る。電流制御器6は、γδ準同期座標系上の駆動用2相電流が、各相の電流指令値に追随すべくγδ準同期座標系上の駆動用2相電圧指令値を生成する。ここで、位相速度推定器10から受けた2相の高周波電圧指令値を、駆動用2相電圧指令値に重畳させ、重畳合成した2相電圧指令値を、ベクトル回転器5bへ送る。5bでは、γδ準同期座標系上の重畳合成の電圧指令値をαβ固定座標系の2相電圧指令値に変換し、2相3相変換器4bへ送る。4bでは、2相電圧指令値を3相電圧指令値に変換し、電力変換器2への最終指令値として出力する。電力変換器2は、指令値に応じた電力を発生し、交流電動機1へ印加しこれを駆動する。
位相速度推定器10は、ベクトル回転器5aの出力である固定子電流を受けて(必要に応じて、駆動用電流の指令値も受けて)、回転子位相推定値、回転子の電気速度推定値、及び高周波電圧指令値を出力している。回転子位相推定値は、余弦正弦信号発生器12で余弦・正弦信号に変換された後、γδ準同期座標系を決定づけるベクトル回転器5a、5bへ渡される。これは、回転子位相推定値をγδ準同期座標系の位相とすることを意味する。
γδ準同期座標系上の2相電流指令値は、当業者には周知のように、トルク指令値を指令変換器7に通じ変換することにより得ている。速度制御器8には、位相速度推定器10からの出力信号の1つである回転子速度推定値(電気速度推定値)が、一定値である極対数Npの逆数を係数器11を介して乗じられ機械速度推定値に変換された後、送られている。図4の本例では、速度制御システムを構成した例を示しているので、速度制御器8の出力としてトルク指令値を得ている。当業者には周知のように、制御目的がトルク制御にあり速度制御システムを構成しない場合には、速度制御器8は不要である。この場合には、トルク指令値が外部から直接印加される。
本発明の核心は、回転子位相速度推定装置と実質同義である位相速度推定器10にある。速度制御、トルク制御の何れにおいても、位相速度推定器10には何らの変更を要しない。また、駆動対象電動機を他の交流電動機とする場合にも位相速度推定器10には何らの変更を要しない。以下では、速度制御、トルク制御等の制御モードに関し一般性を失うことなく、更には、駆動対象の交流電動機に対して一般性を失うことなく、位相速度推定器10の実施例について説明する。
図5に、請求項1、3の発明を利用した位相速度推定器10の1実施例を示した。本位相速度推定器10は、基本的には、高周波電圧印加手段を実現した高周波電圧指令器(HFVCと表示)10−1、高周波電流基本波成分振幅抽出手段を実現した高周波基本成分振幅抽出器10−2、相関信号生成手段を実現した相関信号生成器10−3、回転子位相生成手段を実現した位相同期器10−4の4機器から構成されている。
高周波電圧指令器10−1は、回転子位相推定値を基軸(γ軸)位相とする2軸直交のγδ準同期座標系上で高周波電圧指令値を生成している。図4に示したように、高周波電圧指令器10−1は、駆動制御装置内の機器5b、4b、2と共に、高周波電圧印加を遂行している。高周波電圧指令器で生成される高周波電圧指令値としては、たとえば式(1)〜式(6)に基づくつぎのものを利用すればよい。
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
Figure 2011129423
請求項3の発明を利用し、三角関数で表現された正弦形状電圧を印加する場合には、高周波電圧指令値としてたとえば式(1)〜式(5)に基づく式(29)〜式(32)を利用すればよい。γδ準同期座標系の速度ωγは、回転子速度推定値として利用される。実際的には、座標系速度自体ωγに代わって、このローパスフィルタ処理信号を速度推定値としてもよい。このときのローパスフィルタ10−5は、通常は、簡単な1次フィルタでよい。図5では、ローパスフィルタ10−5利用は設計者に一任されている点を考慮し、これを破線ブロックで示した。式(29)では、高周波電圧指令値は、γδ準同期座標系速度ωγに代わって回転子速度を利用して、生成するものとしている。なお、図5では、高周波電圧指令器による速度情報の必要性は使用する高周波電圧に依存する点を考慮して、高周波電圧指令器への速度情報信号線は破線で示した。
高周波電圧指令値が駆動用電圧指令値に重畳されて、電力変換器を介して高周波電圧が交流電動機に印加され、ひいては高周波電流が流れる(図4参照)。高周波電流は、固定子電流に含まれている。高周波電流の基本波成分振幅抽出の役割を担っているのが、高周波基本成分振幅抽出器10−2である。図5の実施例における高周波基本成分振幅抽出器は、式(14)を式(17)に従って離散的に実現している。すなわち、固定子電流のγ軸要素とδ軸要素の両要素に対して、高周波数ωを基本周波数とするフーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を、高周波電流基本波成分振幅として、抽出している。第1次フーリエ係数相当値の抽出に必要な位相情報ωtは、図5に明示しているように、高周波電圧指令器10−1から得ている。位相ωtに代わって、この余弦信号、正弦信号を得るようにしてもよい。抽出すべき第1次フーリエ係数相当値の個数は、固定子電流のγ軸要素とδ軸要素の各要素に対して少なくとも1個以上である。この点を考慮して、図5では、高周波基本成分振幅抽出器10−2の出力信号をベクトル信号線(太線)で表現している。
高周波基本成分振幅抽出器10−2の出力信号である第1次フーリエ係数相当値は、相関信号生成器10−3へ送られる。相関信号生成器は、たとえば、式(19)〜式(24)のいずれかに従って相関信号pを生成し、これを位相同期器10−4に向け出力する。
回転子位相生成手段たる位相同期器は、一般化積分形PLL(式(25))に忠実に従い実現されている。すなわち、相関信号を入力として得て、γδ準同期座標系の速度ωγと回転子位相推定値
Figure 2011129423
とを出力している。
図6に、請求項1、3の発明による第2実施例を示した。固定子電流を構成する主要成分は、定常的にはゼロ周波数の駆動用電流と高周波電流基本波成分とである。高周波基本成分振幅抽出器10−2により、高周波電流基本波成分の振幅が抽出される。抽出対象外の主要成分を予めあらましながら除去することにより、高周波電流基本波成分振幅の抽出精度を上げることが期待される。図6はこの観点からの実施例である。図6の実施例と図5の実施例との違いは、高周波基本成分振幅抽出器10−2への入力信号にあるに過ぎない。他に関しては、同一である。
図6の実施例における高周波基本成分振幅抽出器10−2は、固定子電流を処理して得た高周波電流相当値(すなわち、固定子電流から駆動用電流指令値を減算処理して得た高周波電流相当値)のγ軸要素とδ軸要素の両要素に対して、高周波数ωを基本周波数とするフーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出するようにしている。
図7に、請求項1、3の発明による第3実施例を示した。図7の実施例と図5の実施例との違いは、高周波基本成分振幅抽出器10−2への入力信号にあるに過ぎない。他に関しては、同一である。図7の実施例は、図6の実施例と同様の観点から、高周波基本成分振幅抽出器10−2への入力信号から、直流成分を除去している。ただし、直流成分の除去には、直流カットフィルタ10−6を利用している。本フィルタは、十二分に広帯域のバンドパスフィルタ、ハイパスフィルタで代用することが可能である。十二分の広帯域性により、本フィルタの導入が位相推定系の安定性に特別な悪影響を与えることはない。
図7の実施例における高周波基本成分振幅抽出器10−2は、固定子電流を処理して得た高周波電流相当値(すなわち、固定子電流を直流カットフィルタで処理して得た高周波電流相当値)のγ軸要素とδ軸要素の両要素に対して、高周波数ωを基本周波数とするフーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出するものとなっている。
つづいて、請求項2、3の発明を利用した位相速度推定器10の1実施例を説明する。図8にこれを示した。本位相速度推定器10は、基本的には、高周波電圧印加手段を実現した高周波電圧指令器(HFVCと表示)10−1、高周波電流基本波成分振幅抽出手段を実現した高周波基本成分振幅抽出器10−2、回転子位相生成手段を実現した位相同期器10−4の3機器から構成されている。図8と、請求項2、3の発明を利用した位相速度推定器10の1実施例である図5とのシステム構成上の主要な違いは、次の2点である。すなわち、第1点は、高周波基本成分振幅抽出器10−2への入力信号は、固定子電流のγ軸要素、δ軸要素のいずれか1つの要素である。第2点は、図8の位相速度推定器は、図5における相関信号生成器10−3を有しない。
図8と、請求項2、3の発明を利用した位相速度推定器10の1実施例である図5との信号処理上の違いは、高周波基本成分振幅器10−2にある。図8の実施例では、高周波基本成分振幅器には式(27)あるいは式(28)が離散時間実現(式(17)参照)により実装されており、フーリエ係数相当値自体あるいはこの数倍値が相関信号として出力されている。他の信号処理に関しては、図5の実施例と同一であるので、省略する。
図8では、高周波基本成分振幅器10−2への入力信号は、固定子電流自体(γ軸要素、δ軸要素のいずれか1つの要素)であった。これに代わって、固定子電流を処理して得た高周波電流相当値(γ軸要素、δ軸要素のいずれか1つの要素)を利用していてもよい。固定子電流を処理して得た高周波電流相当値(γ軸要素、δ軸要素のいずれか1つの要素)を得る方法としては、たとえば、図6のように駆動用電流指令値を利用して減算処理する方法、図7のように固定子電流を直流カットフィルタ(広帯域のバンドパスあるいはハイパスフィルタで置換可能)を用いる方法がある。これら方法の詳細は図6、図7と同様であり、これまでの説明より当業者には容易に理解できるので、これ以上の説明は省略する。
図4〜図8を用いた実施例では、交流電動機として永久磁石同期電動機を用いた。一般には、駆動すべき交流電動機(回転子に永久磁石を有する永久磁石同期電動機、巻線形同期電動機、同期リラクタンス電動機、回転子に永久磁石と界磁巻線とをもつハイブリッド界磁形同期電動機、誘導電動機など)によって駆動制御装置は異なる。しかし、本発明による回転子位相推定装置(位相速度推定器10)は、これらの駆動制御装置のいずれに対しても、基本的に無修正で利用できる。本発明による回転子位相推定装置(位相速度推定器10)のこれら駆動制御装置における利用法は、当業者には、図4〜図8を用いた実施例より容易に理解できるので、これ以上の説明を省略する。
本発明は、交流電動機をセンサレス駆動する応用の中で、特に、ゼロ速度を含む低速域で高トルク発生を必要とする用途に好適である。

Claims (3)

  1. 駆動周波数より高い周波数の高周波電流に対し回転子が突極特性を示す交流電動機のための、固定子電圧印加と固定子電流検出の機能を備えた駆動制御装置に使用される回転子位相速度推定装置であって、
    回転する回転子の位相にゼロ位相差で代表される一定の位相差で同期を目指したγ軸とこれに直交したδ軸とからなるγδ準同期座標系上で、直流成分がゼロでかつ高周波数ωを基本周波数とする高周波電圧を駆動用電圧に重畳して該交流電動機へ印加するようにした高周波電圧印加手段と、
    固定子電流を該駆動制御装置より得て、固定子電流あるいは固定子電流を処理して得た高周波電流相当値のγ軸要素とδ軸要素の両要素に対して、高周波数ωを基本周波数とするフーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出する高周波電流基本波成分振幅抽出手段と、
    γ軸、δ軸要素から抽出した該フーリエ係数相当値を利用して、該γδ準同期座標系上で評価した回転子位相と相関を有する相関信号を生成する相関信号生成手段と、
    該相関信号を用いて、該γδ準同期座標系の位相と、回転子位相の推定値あるいは回転子位相と基本的に微積分関係にある回転子速度の推定値の少なくとも何れかの推定値とを、生成する回転子位相生成手段と、
    を備えることを特徴とする回転子位相速度推定装置。
  2. 駆動周波数より高い周波数の高周波電流に対し回転子が突極特性を示す交流電動機のための、固定子電圧印加と固定子電流検出の機能を備えた駆動制御装置に使用される回転子位相速度推定装置であって、
    回転する回転子の位相にゼロ位相差で代表される一定の位相差で同期を目指したγ軸とこれに直交したδ軸とからなるγδ準同期座標系上で、直流成分がゼロでかつ高周波数ωを基本周波数とする高周波電圧を駆動用電圧に重畳して該交流電動機へ印加するようにした高周波電圧印加手段と、
    固定子電流を該駆動制御装置より得て、固定子電流あるいは固定子電流を処理して得た高周波電流相当値のγ軸要素、δ軸要素のいずれかの1つの要素に対して、高周波数ωを基本周波数とするフーリエ級数展開相当の処理を施してこの第1次フーリエ係数相当値を抽出する高周波電流基本波成分振幅抽出手段と、
    抽出した該フーリエ係数相当値を該γδ準同期座標系上で評価した回転子位相と相関を有する相関信号として扱い、該フーリエ係数相当値自体あるいはこの数倍値を用いて、該γδ準同期座標系の位相と、回転子位相の推定値あるいは回転子位相と基本的に微積分関係にある回転子速度の推定値の少なくとも何れかの推定値とを、生成する回転子位相生成手段と、
    を備えることを特徴とする回転子位相速度推定装置。
  3. 該高周波電圧印加手段における該高周波電圧を、高周波数ωの時間積分値を変数とする三角関数で表現された正弦形状電圧とすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の回転子位相速度推定装置。
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