JPWO2011077543A1 - ファスナーストリンガーの縫製方法及びファスナー被着製品の製造方法、並びに、ファスナー被着製品及びミシンフット - Google Patents

ファスナーストリンガーの縫製方法及びファスナー被着製品の製造方法、並びに、ファスナー被着製品及びミシンフット Download PDF

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Abstract

本発明に係るファスナーストリンガーの縫製方法は、ファスナーストリンガー(21)を被着体(10)の上に重ねた状態でファスナーストリンガー(21)及び被着体(10)をミシン(30)の縫製部に搬送すること、前記ミシン(30)の縫製部にはエレメント案内部(37d) が配され、前記ファスナーテープ(22)をテープ折曲部(22b) が開く方向に折り曲げて前記エレメント列(23)を前記エレメント案内部(37d) に案内し、前記ファスナーテープ(22)を前記被着体(10)に縫い付けることを含んでいる。これにより、縫製糸(15)により形成される縫製線を所定の位置に配置して、ファスナーテープ(22)と被着体(10)とを容易に且つ効率的に縫製することができる。

Description

本発明は、被着体にファスナーストリンガーを縫製する縫製方法、同縫製方法によりファスナーストリンガーが縫着された被着体からファスナー被着製品を製造する製造方法、並びに、その製造方法により得られるファスナー被着製品、及び前記縫製方法にて使用されるミシンフットに関する。
一般に、スライドファスナーは、噛合した左右のエレメント列がファスナーテープのテープ表面側に配されて露出する通常タイプのスライドファスナーと、噛合した左右のエレメント列を外側から見えないように隠蔽することができる隠しタイプのスライドファスナー(所謂、隠しスライドファスナー)との2種類の代表的なタイプに大別される。このうち、隠しスライドファスナーは、その隠蔽性から製品のデザイン性を妨げないという利点を生かして、各種衣類や靴等の製品に好適に使用され、また近年では、自動車や列車の座席シート用シートカバー等にも使用されてきている。
このような隠しスライドファスナーの一例が、特開2006−247279号公報(特許文献1)において実施例の1つとして開示されている。
この特許文献1に記載されている隠しスライドファスナー60は、図9に示したように、左右一対のファスナーストリンガー61と、左右のファスナーストリンガー61を開閉することが可能な図示しないスライダーとを有している。
左右の各ファスナーストリンガー61は、帯状のファスナーテープ62と、ファスナーテープ62に固定糸64を用いて縫着された連続エレメント63とを備えている。前記ファスナーテープ62は、テープ主体部62aと、テープ主体部62aの一側縁からテープ幅方向へ延設され、U字状に折り曲げられたテープ折曲部62bと、テープ折曲部62bから更に延設され、連続エレメント63が縫着されるエレメント取付部62cとをそれぞれ有している。
前記連続エレメント63は、噛合頭部63aと、噛合頭部63aから延出した上下脚部63b,63cと、互いに隣接するファスナーエレメント間を連結する連結部63dとを有している。また、この連続エレメント63は、上脚部63bの上面に固定糸64を収容する凹部63eを形成するとともに、下脚部63cの下面から上脚部63bまでの高さを所定の条件に設定している。
このような特許文献1の隠しスライドファスナー60によれば、左右の連続エレメント63を噛合させたときに、左右のファスナーテープ62におけるテープ折曲部62b同士を密接させることができる。これにより、密接させた左右のテープ折曲部62bによって連続エレメント63を隠して、隠しスライドファスナー60の外面(露出面)側から見えないようにすることができる。このため、製品の意匠性が連続エレメント63によって影響を受けることを防止できる。
更に特許文献1では、連続エレメント63をファスナーテープ62に縫着する固定糸64が、上脚部63bに形成した凹部63eに収容されて保護されるため、スライダーを摺動させたときに、同スライダーと固定糸64とが干渉することを防止できる。このため、スライダーの摺動性が低下することを防ぐとともに、スライダーの摺動動作により固定糸64が磨耗することや損傷することを防止できる。
なお、このような隠しスライドファスナー60をシートカバー等の被着体に取り付ける場合、ファスナーテープ62のテープ主体部62aの外面(上面)側に製品が配されるように、隠しスライドファスナー60のファスナーテープ62と被着体のファスナー取付部とが縫製される。
一方、実用新案登録第3152100号公報(特許文献2)では、左右の連続エレメントに被覆帯が取り付けられたスライドファスナーが開示されている。
この特許文献2に記載されているスライドファスナー70は、図10に示したように、左右一対のファスナーテープ72にコイル状の連続エレメント73が取着された一対のファスナーストリンガー71と、左右の連続エレメント73の上面側に取り付けられる被覆体74と、左右の連続エレメント73に沿って摺動可能に配された図示しないスライダーとを有している。
左右のファスナーテープ72は、テープ主体部72aと、U字状に折り曲げられたテープ折曲部72bと、連続エレメント73が縫着されるエレメント取付部72cとをそれぞれ有している。連続エレメント73は、固定糸75を用いてファスナーテープ72のエレメント取付部72cに縫着されており、噛合頭部と、上下脚部と、連結部とを有している。被覆体74は、固定糸75によって、連続エレメント73とともに、エレメント取付部72cに縫着されている。
このような特許文献2のスライドファスナー70は、前記特許文献1のような隠しスライドファスナー60とは異なり、シートカバー等の製品に取り付ける場合、左右のファスナーテープ72における密接したテープ折曲部72bよりも外部側に連続エレメント73が配される。
また、上述の被覆体74付きスライドファスナー70は、シートカバー等の被着製品に取り付ける場合、ファスナーテープ72のテープ折曲部72bの内側に、U字状に折り曲げられた表皮材等の被着体76が挟み込まれるようにして、隠しスライドファスナー70のファスナーテープ72と被着体76とが縫製される。
従って、特許文献2のスライドファスナー70では、テープ折曲部72bよりも外部側に配される連続エレメント73の上面側に被覆体74が更に取り付けられているため、連続エレメント73を外部から見えないように隠すことができる。しかも、被覆体74が被着体76の表面よりも高い位置に配されるため、ファスナー被着製品に対して立体感のある装飾を施すことが可能となる。
なお、この特許文献2には、ファスナーストリンガー71のファスナーテープ72を被着体76に縫着する際に、縫製糸77を用いて、ファスナーテープ72のテープ主体部72aと被着体76とをファスナー被着製品の裏面側(内部に隠れる側)で、且つ、ファスナーテープ72のテープ折曲部72bに近い位置にて縫製を行う必要がある。しかし、特許文献2においてはその縫製方法に関する説明が詳細になされておらず、通常のミシンを用いて上述のような縫製を行うためには、複雑な縫製作業が必要とされる。
特開2006−247279号公報 実用新案登録第3152100号公報
従来、自動車のシートカバー等の被着製品にスライドファスナーが用いられる場合、エレメント列が製品のデザインに影響を与えないようにするために、噛合状態にあるエレメント列が外部から見えないようにする前記特許文献1のような隠しスライドファスナー60を使用することが一般的であり、また、前記特許文献2のように連続エレメント73を被覆体74で覆い隠すことも考えられる。
ところで、スライドファスナーに用いられるエレメント列や、エレメント列を縫製する縫製糸は、様々な色彩を与えることが可能であるため、スライドファスナーが取り付けられる被着製品のデザイン等に応じて、エレメント列や縫製糸の色を容易に変更することが可能である。
そこで、近年では隠しスライドファスナーが多く用いられているシートカバー等の被着製品に対して、エレメント列を隠さずに、敢えて外部に表出するようにスライドファスナーを縫着することにより、その被着製品に新たな意匠性を持たせるという試みが出てきている。
一方、例えば従来のミシンを用いてファスナーストリンガーを表皮材等の被着体に縫着する場合、従来から一般的に用いられているミシン用のミシンフットでは、そのミシンフットの形状から、スライドファスナーのファスナーテープと表皮材等の被着体とを縫製する縫製位置(縫製線)をエレメント列から離間させなければならず、被着体とエレメント列とを接近させて縫製を行うことが困難であった。
従って、上述のようにスライドファスナーのエレメント列を外部に表出させるようにスライドファスナーを被着体に縫い付けた場合、縫製後に得られるファスナー被着製品は、エレメント列が外部に表出するだけでなく、ファスナーテープも必然的に外部に表出して構成されることになる。
しかし、同スライドファスナーのファスナーテープがエレメント列とともに外部に表出してしまうと、スライドファスナーが取着された左右の被着体が互いに大きく離間することや、被着体とファスナーテープとの間に段差が形成されることなどにより、ファスナー被着製品の見栄えが悪くなるという問題や、製品の意匠性が却って低下するという問題が生じてしまう。
そこで、本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、エレメント列が表出すると同時にファスナーテープが表出しないように隠されたファスナー被着製品を得ることが可能なようにファスナーストリンガーを被着体に縫着するファスナーストリンガーの縫製方法、及び、その縫製方法によりファスナーストリンガーが縫着された被着体からファスナー被着製品を製造する製造方法、並びに、その製造方法により得られるファスナー被着製品、及び前記縫製方法にて使用するミシンフットを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるファスナーストリンガーの縫製方法は、基本的な構成として、テープ主体部とエレメント取付部との間にU字状に折り曲げられたテープ折曲部を備えたファスナーテープと、前記テープ折曲部から噛合頭部を外方に突出させて前記エレメント取付部の少なくとも第1テープ面に取着されたエレメント列とを有するファスナーストリンガーを、シート状の被着体に対してミシンにより縫着するファスナーストリンガーの縫製方法であって、前記ファスナーストリンガーにおける前記テープ主体部の前記第1テープ面とは反対の第2テープ面及び前記エレメント列と、前記被着体の外部に露呈する面とを対面させて前記ファスナーストリンガーを前記被着体の上に重ねること、前記ファスナーストリンガーを前記被着体に重ねた状態で、前記ファスナーストリンガー及び前記被着体を前記ミシンの縫製部に向けて搬送すること、前記ミシンの縫製部には前記エレメント列を挿通可能な溝状のエレメント案内部が配され、前記ファスナーテープを前記テープ折曲部が開く方向に折り曲げて、前記エレメント列を前記エレメント案内部に案内し、前記ファスナーテープを前記被着体に縫い付けること、を含んでなることを最も主要な特徴とするものである。
この場合、本発明に係るファスナーストリンガーの縫製方法は、前記ファスナーストリンガーとして、前記エレメント列が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープの前記第1テープ面に縫着されたファスナーストリンガーを用いることを含んでいることが好ましい。
本発明に係るファスナーストリンガーの縫製方法は、前記エレメント案内部の深さ方向に配される第1側面部及び第2側面部に、前記エレメント列の噛合頭部及び連結部が対向するように、前記エレメント列を前記被着体に対して上下脚部が平行となる姿勢で前記エレメント案内部内に挿通させながら、前記ファスナーテープを前記被着体に縫い付けることを含んでいることが好ましい。
また、本発明に係るファスナーストリンガーの縫製方法は、前記第2側面部は、前記第1側面部よりもミシン針から離れた位置に形成されており、前記ミシンの前記エレメント案内部に前記エレメント列を挿通させる際に、前記第2側面部にて前記エレメント列を支持することを含んでいることが好ましい。
更に同縫製方法では、前記ミシンの前記エレメント案内部に前記エレメント列を挿通させる際に、前記エレメント列の前記噛合頭部の位置が前記連結部よりも高くなるように、前記エレメント列を前記被着体に対して所定の角度で傾斜させることを含んでいることが好ましい。
また、本発明により提供されるファスナー被着製品の製造方法は、上述の構成を有するファスナーストリンガーの縫製方法により前記ファスナーストリンガーが縫着された前記被着体を前記ファスナーテープの前記テープ折曲部に従って折り曲げること、及び、左右一対の前記ファスナーストリンガーにスライダーを取り付けてスライドファスナーを構成することを少なくとも含むことにより、前記被着体に前記スライドファスナーが取着されたファスナー被着製品を製造することを最も主要な特徴とするものである。
更に、本発明によれば、上述の構成を有するファスナー被着製品の製造方法により製造され、前記エレメント列が外部に表出したファスナー被着製品を提供することができる。
また、本発明により提供されるファスナー被着製品は、基本的な構成として、U字状に折り曲げられた左右の被着体にスライドファスナーが縫着され、前記スライドファスナーは、テープ主体部とエレメント取付部との間にU字状に折り曲げられたテープ折曲部を備えたファスナーテープにエレメント列が取着された左右のファスナーストリンガーと、前記エレメント列に沿って摺動可能に取着されたスライダーとを有し、前記エレメント列は、その噛合頭部を前記ファスナーテープの前記テープ折曲部から外方に突出させた状態で、前記エレメント取付部の少なくとも第1テープ面側に配されてなるファスナー被着製品であって、前記ファスナーテープにおける前記テープ折曲部の内側に、前記被着体の一部が折り曲げられて収容され、左右の前記エレメント列を噛合させたときに、左右の前記ファスナーテープの前記テープ折曲部同士が密接し、その密接した左右の前記テープ折曲部よりも外部に露呈する側に前記エレメント列が配されて外部に表出してなることを最も主要な特徴とするものである。
この場合、前記エレメント列は、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープの前記第1テープ面に縫着されていることが好ましい。
次に、本発明により提供されるミシンフットは、基本的な構成として、テープ主体部とエレメント取付部との間にU字状に折り曲げられたテープ折曲部を備えたファスナーテープと、前記エレメント取付部の少なくとも第1テープ面に、前記テープ折曲部から噛合頭部を外方に突出させて取着されたエレメント列とを有するファスナーストリンガーを被着体に縫い付けるミシンに使用されるミシンフットであって、前記エレメント列と前記ファスナーテープの一部とを挿通可能な溝状のエレメント案内部が、前記ミシンにより前記ファスナーストリンガー及び前記被着体が搬送される方向に沿って形成され、前記エレメント案内部の内壁面は、同エレメント案内部内を挿通させる前記エレメント列の一端部に形成された噛合頭部に対向する第1側面部と、前記エレメント列の前記噛合頭部とは反対側の端部に対向する第2側面部と、前記エレメント案内部の底部側に配され、前記第1側面部と前記第2側面部とを連結する上面部とを有してなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明のミシンフットは、前記エレメント列が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープの前記第1テープ面に縫着されている前記ファスナーストリンガーを前記被着体に縫い付けるミシンに使用されていることが好ましい。
本発明のミシンフットにおいて、前記エレメント案内部の前記第2側面部は、前記エレメント列を挿通させるときに前記エレメント列を支持していることが好ましい。また、前記エレメント案内部の前記第1側面部は、前記ミシンフットの押さえ面から前記第2側面部よりも深く形成されていることが好ましい。更に、前記エレメント案内部の前記第1及び第2側面部は、前記ミシンフットの押さえ面に対して、60°以上85°以下の角度で傾斜して配されていることが好ましい。
本発明におけるファスナーストリンガーの縫製方法では、エレメント列を有するファスナーストリンガーを被着体に対してミシンを用いて縫着する際に、先ず、ファスナーストリンガーにおけるテープ主体部の第2テープ面及びエレメント列と、被着体の外部に露呈する面とを対面させてファスナーストリンガーを前記被着体の上に重ね、エレメント列がファスナーテープのエレメント取付部と被着体との間に配された状態で、そのファスナーストリンガー及び被着体をミシンの縫製部(ミシンフット)に向けて搬送する。
この場合、ミシンの縫製部にはエレメント列を挿通可能な溝状のエレメント案内部が配されているため、ファスナーストリンガー及び被着体をミシンフットに向けて搬送するときに、ファスナーテープをテープ折曲部が開く方向に折り曲げてエレメント列をエレメント案内部に案内する。その後、ミシンのエレメント案内部に、エレメント列とファスナーテープの一部とを挿通させながら、ファスナーテープを被着体に縫い付ける。
上述のようにしてファスナーストリンガーを被着体に縫い付ける本発明の縫製方法であれば、縫製糸により形成される縫製線が所定の位置に配されるようにして、ファスナーテープのテープ本体部と被着体とを容易に且つ効率的に縫製することができる。そして、ファスナーストリンガーを被着体に縫着した後に、被着体をファスナーテープのテープ折曲部に従って折り曲げることによって、例えば同ファスナーストリンガーを用いてスライドファスナーを構成したときに、エレメント列を外面(露出面)側に表出させ、且つ、同エレメント列及び表皮材によってファスナーテープを隠して外面側から見え難く、又は見えなくすることが可能となる。
なお、本発明におけるエレメント列は、連続エレメント(例えば、コイルエレメント又はジグザグエレメント)とし、このエレメント列がファスナーテープの一表面に縫着されている。これにより、エレメント列がテープ表面(第1テープ面)から大きく隆起して見えるため、見栄えの良いファスナーストリンガーを得ることができる。
このような本発明に係る縫製方法において、ミシンの縫製部(ミシンフット)におけるエレメント案内部の第1側面部及び第2側面部に、エレメント列の噛合頭部及び連結部が対向するように、エレメント列を被着体に対して上下脚部が平行となる姿勢(横たえた姿勢)でエレメント案内部内に挿通させながら、ファスナーテープを被着体に縫い付ける。エレメント列を上述のような姿勢でエレメント案内部内に挿通させながらファスナーテープを被着体に縫い付けることにより、ファスナーテープと被着体との縫製を、縫製線が所定の位置に配されるようにして安定して且つ円滑に行うことができる。
なお本発明において、被着体に対してエレメント列の上下脚部が平行となる姿勢とは、エレメント列がエレメント案内部内に挿通するときの姿勢を判り易く説明するための表現であり、上下脚部が被着体に対して厳密に平行となる場合だけでなく、上下脚部が被着体に対して傾斜しているものの、その傾斜角度が小さく(例えば30°以下)、上下脚部が被着体に略平行となる場合も含むものとする。
また、本発明に係る縫製方法において、第2側面部は、第1側面部よりもミシン針から離れた位置に形成されており、ミシンのエレメント案内部にエレメント列を挿通させる際に、同エレメント案内部の第2側面部にてエレメント列を支持する。これにより、エレメント案内部内にエレメント列を安定して挿通させることができ、それによって、縫製線の位置を安定させて縫製を円滑に行うことができる。
また本発明では、ミシンのエレメント案内部にエレメント列を挿通させる際に、エレメント列の噛合頭部の位置が連結部よりも高くなるように、エレメント列を被着体に対して所定の角度で傾斜させる。
本発明では、上述のようにファスナーストリンガー及び被着体をミシンフットに向けて搬送するときに、ファスナーテープをテープ折曲部が開く方向に折り曲げて、エレメント列をエレメント案内部に案内する。このため、エレメント列はエレメント案内部内を挿通するときに、ファスナーテープに対してテープ折曲部を元の折り曲げ状態に戻す方向の力が働くとともに、エレメント列を挿通しているエレメント案内部に対しては、その戻す方向の力に対応する反力が作用する。
このような場合において、エレメント列を被着体に対して傾斜させた状態でエレメント案内部内を挿通させることにより、テープ折曲部を元の折り曲げ状態に戻す方向の力を小さくするとともに、エレメント案内部に対して作用する反力も小さくすることができる。これにより、エレメント案内部は、当該反力の影響を小さくすることができるため、エレメント列を所定の姿勢に保ちながら安定して挿通させることができるとともに、縫製糸により形成される縫製線の位置をより安定させることができる。
次に、本発明により提供されるファスナー被着製品の製造方法では、上述のファスナーストリンガーの縫製方法によりファスナーストリンガーが縫着された被着体をファスナーテープのテープ折曲部に従って折り曲げる。更に、左右一対のファスナーストリンガーにスライダーを取り付けてスライドファスナーを構成することにより、ファスナー被着製品を製造する。
このような本発明に係るファスナー被着製品の製造方法であれば、左右のエレメント列を噛合させたときに、左右のファスナーテープにおけるテープ折曲部同士が密接するとともに、その密接したテープ折曲部の外面(露出面)側に左右のエレメント列が外部に表出するように配されるファスナー被着製品を容易に且つ安定して製造することができる。
そして、上述のファスナー被着製品の製造方法により製造された本発明のファスナー被着製品は、左右のエレメント列を噛合させたときに、同エレメント列を、密接したテープ折曲部の外面(露出面)側に配されて外部に表出させることができる。しかも、同ファスナー被着製品のファスナーテープは、噛合した左右のエレメント列の裏面側、及び表皮材の裏面側に配されるため、外部から(露出面側から)見え難く、又は見えないように容易に隠すことができる。これにより、ファスナー被着製品に新たな意匠性を与えることができるとともに、ファスナーテープの露出に起因する被着製品の見栄えやデザインが悪くなるという問題を容易に解消することができる。
また、本発明に係るファスナー被着製品は、U字状に折り曲げられた左右の被着体にスライドファスナーが縫着されている。この場合、スライドファスナーのエレメント列は、その噛合頭部をファスナーテープのテープ折曲部から外方に突出させた状態で、エレメント取付部の少なくとも第1テープ面側に配されている。
更に、同ファスナー被着製品では、ファスナーテープにおけるテープ折曲部の内側に被着体の一部が折り曲げられて収容されており、左右のエレメント列を噛合させたときに、左右のファスナーテープのテープ折曲部同士が密接し、その密接したテープ折曲部よりも外部に露呈する側にエレメント列が配されて外部に表出している。
このような本発明のファスナー被着製品であれば、左右のエレメント列を噛合させたときに、噛合したエレメント列及び被着体によりファスナーテープを外部から見え難く、又は見えないようにすることができる。このため、同ファスナー被着製品は、エレメント列の表出により従来とは違った意匠性を有するとともに、ファスナーテープの露出に起因する見栄えやデザインの問題を容易に解消できる。
この場合、エレメント列が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、ファスナーテープの第1テープ面に縫着されていることにより、エレメント列が第1テープ面から大きく隆起して見えるため、ファスナー被着製品の見栄えを良くすることができる。
特に本発明では、ファスナーテープを見えなく、又は見え難くし、被着体とエレメントとの色彩、或いは、被着体とエレメントとエレメントを縫着する縫製糸との色彩をそれぞれ異なる色彩とすることにより、意匠性に優れたファスナー被着製品を提供することができる。
次に、本発明に係るミシンフットでは、エレメント列とファスナーテープの一部とを挿通可能な溝状のエレメント案内部がファスナーストリンガーの搬送方向に沿って形成されている。また、そのエレメント案内部の内壁面は、エレメント列の一端部に形成された噛合頭部に対向する第1側面部と、エレメント列の噛合頭部とは反対側の端部に対向する第2側面部と、エレメント案内部の底部側に配され、第1側面部と第2側面部とを連結する上面部とを有している。
このような本発明のミシンフットによれば、ファスナーストリンガーと被着体との縫製を行う際に、ファスナーストリンガーのファスナーテープをそのテープ折曲部が開く方向に折り曲げた状態で安定して押えるとともに、第1及び第2側面部と上面部とにより、エレメント列を被着体に対して上下脚部が平行となる姿勢(横たえた姿勢)に保持しながら、同エレメント列をエレメント案内部内に挿通させることができる。これにより、縫製線が所定の位置に配されるようにしてファスナーテープを被着体に容易に且つ安定して縫着することができる。
この場合、本発明のミシンフットは、エレメント列が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、ファスナーテープの第1テープ面に縫着されているファスナーストリンガーを被着体に縫い付けるミシンに対して特に好適に使用される。これにより、縫製後のファスナー被着製品では、エレメント列が第1テープ面から大きく隆起して見えるため、その見栄えを良くすることができる。
このような本発明のミシンフットにおいて、エレメント案内部の第2側面部は、エレメント列を挿通させるときにエレメント列を支持する。これにより、エレメント案内部内にエレメント列を安定して挿通させることができ、それによって、縫製線の位置を安定させながら縫製を円滑に行うことができる。
また、同ミシンフットにおいて、エレメント案内部の第1側面部は、ミシンフットの押さえ面から第2側面部よりも深く形成されている。これにより、エレメント列をエレメント案内部内に挿通させながらファスナーストリンガーと被着体の縫製を行う際に、テープ折曲部を元の折り曲げ状態に戻す方向の力を小さくするとともに、ミシンフットに対して作用する反力も小さくすることができる。このため、当該ミシンフットは、エレメント列を所定の姿勢に保ちながら安定して挿通させることができるとともに、縫製線の位置をより安定させることができる。
更に、同ミシンフットにおいて、エレメント案内部の第1及び第2側面部は、ミシンフットの押さえ面に対して、60°以上85°以下の角度、好ましくは75°以上80°以下の角度で傾斜して配されている。なお本発明において、押さえ面に対する第1及び第2側面部の傾斜角度は、押さえ面に対して第1側面部又は第2側面部の鋭角側の角度を言う。
この押さえ面に対する第1及び第2側面部の傾斜角度を60°以上に設定することにより、エレメント案内部の第2側面部を確実に形成することができる。このため、同第2側面部でエレメント列を確実に支持できるとともに、第1及び第2側面部と上面部とによって、エレメント列をより安定して所定の姿勢に保持することができる。
一方、押さえ面に対する第1及び第2側面部の傾斜角度を85°以下に設定することにより、エレメント列をエレメント案内部内に挿通させる際に、テープ折曲部を元の折り曲げ状態に戻す方向の力を容易に小さくでき、また、ミシンフットに対して作用する反力も容易に小さくすることができる。
図1は、本発明に係るファスナー被着製品の使用形態の1つである自動車用シートカバーを示す斜視図である。 図2は、同シートカバーの要部における断面を拡大して示す断面斜視図である。 図3は、同シートカバーに取り付けられたスライドファスナーの断面図である。 図4は、本発明に係るミシンフットを備えたミシンにおける縫製部を拡大して示した要部斜視図である。 図5は、同ミシンフットを斜め上方から見た斜視図である。 図6は、同ミシンフットを斜め下方から見た斜視図である。 図7は、同ミシンフットの断面図である。 図8は、縫製時におけるミシンフット、ファスナーストリンガー、及び被着体の状態を模式的に示す断面図である。 図9は、従来の隠しスライドファスナーを示す断面図である。 図10は、被覆体が取り付けられた従来のスライドファスナーを示す断面斜視図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下の実施形態では、エレメント列として連続エレメントであるコイル状のエレメントがファスナーテープに縫着されている場合について説明しているが、本発明はこれに限定されず、コイル状のエレメントの代わりに、ジグザグ状のエレメントを連続エレメントとして用いることも可能である。また、エレメント列は、連続エレメントではなく、合成樹脂材料をファスナーテープに射出成形によって固定された複数のエレメントであっても良い。更に、以下の実施形態では、ファスナー被着製品が自動車用シートカバーである場合について説明しているが、本発明はその他のファスナー被着製品に対しても同様に適用することができる。
ここで、図1は、本実施形態に係るファスナー被着製品としての自動車用シートカバーを示す斜視図である。図2は、同シートカバーの要部における断面を拡大して示す断面斜視図である。また、図3は、同シートカバーに取り付けられたスライドファスナーの断面図である。
本実施形態の自動車用シートカバー1は、自動車用シート2のクッション体3の表面に被せて取り付けられるように構成されており、クッション体3を被覆する複数のシート状の表皮材10と、それらの表皮材10間を連結する連結部23d材となるスライドファスナー20とを有している。
特に、本実施形態のシートカバー1では、自動車用シート2の稜線部2aとなる部位にスライドファスナー20が配されており、そのスライドファスナー20が配されている稜線部2aに沿って、スライドファスナー20の後述する連続エレメント23が外部に表出して配されている。
本実施形態のシートカバー1には、スライドファスナー20が取り付けられる被着体として,所定の形状に裁断された複数枚のシート状の表皮材10が用いられている。各表皮材10は、弾性を備えた発泡ポリウレタンからなる内側の図示しないクッション層と、外面(露出面)側に配される合成樹脂製の図示しない表皮層とを有している。また、この表皮材10は、クッション層と表皮層の全体で2mm以上10mm以下の厚さを有するように形成されている。なお、本発明において、被着体となる表皮材10の材質、形状、厚さなどは特に限定されるものではなく、必要に応じて任意に変更することができる。
また、スライドファスナー20が取り付けられる表皮材10は、図2及び図3に示すように、クッション体3を覆って露出面(外面)を形成する本体部11と、本体部11の一側縁から延設され、クッション体3側にU字状に折り曲げられる折曲部12と、折曲部12から更に延設され、本体部11の裏面側に配される折返し部13とを有している。この場合、表皮材10の折曲部12は、ファスナーテープ22の後述するテープ折曲部22bの折り曲げ状態に従うように折り曲げられ、且つ、同テープ折曲部22bの内側(内周側)に潜り込んで収容された状態で保持されている。
本実施形態のシートカバー1に用いられるスライドファスナー20は、左右一対のファスナーストリンガー21と、左右のファスナーストリンガー21を開閉することが可能なスライダー28とを有している。また、左右の各ファスナーストリンガー21は、帯状のファスナーテープ22と、左右それぞれのファスナーテープ22に固定糸25を用いて縫着されたコイル状の連続エレメント(エレメント列)23とを備えている。
ファスナーテープ22は、第1テープ面と第2テープ面とを有する細幅に織成又は編成された帯状体である。このファスナーテープ22は、表皮材10とクッション体3との間に配されるテープ主体部22aと、テープ主体部22aの一側縁から延設され、U字状に折り曲げられたテープ折曲部22bと、テープ折曲部22bの一側縁から延設され、連続エレメント23が第1テープ面側に縫着されるエレメント取付部(テープ側縁部)22cとを有している。
また、ファスナーテープ22は、後述するように、そのテープ主体部22aと表皮材10の折返し部13とを縫製糸15で縫うことによって表皮材10に縫着されており、その縫製糸15によってファスナーテープ22と表皮材10とを縫着する縫製線(ステッチライン)が形成されている。この場合、ファスナーテープ22は、表皮材10の折曲部12を覆うように配されている。
なお、本発明において、ファスナーテープ22と表皮材10とを縫着する縫製線(縫製糸15)は、ファスナーテープ22におけるテープ主体部22a及びテープ折曲部22bの領域内と、表皮材10における折返し部13及び折曲部12の領域内とに形成することができる。特に本実施形態では、ファスナーテープ22を外部に表出させないようにするために、左右の連続エレメント23を噛合させた状態におけるシートカバーの横断面を見た場合に(図2及び図3を参照)、左右の連続エレメント23の連結部23dに対応するテープ主体部22aの位置よりも、噛合頭部23a側(内側)の領域に縫製線が配されることが好ましく、更には、ファスナーテープ22のエレメント取付部22c側のテープ端縁に対応するテープ主体部22aの位置よりも、噛合頭部23a側(内側)の領域に縫製線が配されることが特に好ましい。
エレメント列を構成する連続エレメント23は、ポリエステル等の合成樹脂製のモノフィラメントをコイル状に成形することにより形成されている。この連続エレメント23は、噛合頭部23aと、同噛合頭部23aから延設された上下脚部23b,23cと、上脚部23b又は下脚部23cの端部を、隣接するファスナーエレメントの下脚部23c又は上脚部23bと連結する連結部23dとを有している。
この連続エレメント23は、上下脚部23b,23c間に芯紐24を挿通した後に、噛合頭部23aを帯状のファスナーテープ22のテープ本体部11に向けた状態で、上下脚部23b,23cをファスナーテープ22のエレメント取付部22cに固定糸25の二重環縫いにより縫い付けることによって、ファスナーテープ22に取り付けられている。
そして、連続エレメント23がファスナーテープ22に取り付けられた後、ファスナーテープ22をテープ折曲部22bでU字状に折り曲げ、更に、その折り曲げられた形態のファスナーテープ22に熱セットが施されることにより、連続エレメント23の噛合頭部23aがファスナーテープ22のテープ折曲部22bから外方に突出した状態となる。これにより、左右の連続エレメント23の噛合頭部23a同士を噛み合わせることが可能となり、また、左右の連続エレメント23を噛合させたときに、左右のファスナーテープ22のテープ折曲部22b同士を密接させることが可能となる。
またこの場合、連続エレメント23は、ファスナーテープ22のエレメント取付部22cにおける第1テープ面に縫着されているため、同連続エレメント23は、ファスナーテープ22の表面(第1テープ面)に対して大きく膨出している。
本実施形態のスライドファスナー20に使用されるスライダー28は、スライダー胴体28aと、スライダー胴体28aに回動可能に保持される図示しない引手とを備えている。
また、スライダー胴体28aは、上翼板28bと、上翼板28bの左右側縁に沿って垂設された逆L字形断面のフランジ28cと、上翼板28bの前端中央部から下方に垂設された図示しない案内柱と、案内柱の下端部から左右方向に延設された図示しないエレメントガイド部と、上翼板28bの上面にスライダー28摺動方向に沿って配された門型の図示しない引手取付柱とを有している。
このような本実施形態のシートカバー1におけるスライドファスナー20は、ファスナーテープ22の連続エレメント23が配されていない側の第2テープ面と、表皮材10の外部に露呈する側の面とを対面するように合わせられた状態で、縫製糸15を用いてファスナーテープ22のテープ主体部22aを表皮材10の折返し部13に縫うことによって、表皮材10に縫着されている。
更に、ファスナーテープ22を表皮材10に縫着した後に、表皮材10は、ファスナーテープ22のテープ折曲部22bの折り曲げ状態に従うように折り曲げられているため、表皮材10の折曲部12がファスナーテープ22のテープ折曲部22bの内側(内周側)に入り込んで収容される。
この場合、上述のようにファスナーテープ22のテープ主体部22aと表皮材10の折返し部13とが直接縫着されており、それ以外の部分、例えばファスナーテープ22のエレメント取付部22cと表皮材10の本体部11とは縫着されてない。このため、スライダー28は、エレメント取付部22cと表皮材10との間に左右のフランジ28cを容易に挿入することができ、それによって、連続エレメント23に沿って摺動可能に左右のファスナーストリンガー21に取り付けられる。
上述のような表皮材10とスライドファスナー20とを有する本実施形態のシートカバー1は、左右の連続エレメント23を噛合させてスライドファスナー20を閉鎖したときに、左右のファスナーテープ22のテープ折曲部22b同士が密接するとともに、その密接した左右のテープ折曲部22bよりも外部に露呈する側に、噛合状態の左右の連続エレメント23が配される。
このため、スライドファスナー20が閉鎖している状態においては、シートカバー1を外面(露出面)側から見たときに、噛合している左右の連続エレメント23は外部に表出し、一方、左右のファスナーテープ22は、左右の連続エレメント23と左右の表皮材10とによって覆い隠されて見えなく(又は、見え難く)することができる。
次に、本実施形態に係るシートカバー1を製造する方法について説明する。
先ず、スライドファスナー20における一方のファスナーストリンガー21を、一方の表皮材10にミシン30を用いて縫い付ける。ここで、ファスナーストリンガー21と表皮材10の縫製を行うミシン30について、図4〜図8を参照しながら説明する。
なお、以下のミシン30における説明においては、縫製対象物(ファスナーストリンガー21及び表皮材10)にミシン針31を刺通させる方向を下方、同ミシン針31を縫製対象物から引き抜く方向を上方と規定する。また、縫製対象物を搬送する方向を後方、その反対の方向を前方と規定する。更に、上下方向及び前後方向に直交する方向を左右方向(又は幅方向)と規定する。
本実施形態において使用されるミシン30は、上下方向及び前後方向に移動可能に装着されたミシン針31と、ミシン針31の動きに連動して移動する押え棒32と、押え棒32の下端に配され、縫製対象物を上方から押さえるミシンフット(中押さえ部)33と、ミシンフット33が上昇しているときに縫製対象物をミシンフット33の代わりに上方から押さえることが可能な外押さえ部34と、縫製対象物を載置する針板35と、針板35に形成された図示しない開口部内に配された図示しない下送り部とを、同ミシン30の縫製部に有している。
このミシン30は、ミシン針31を縫製対象物に刺通した状態のまま、ミシンフット33及び図示しない下送り部で縫製対象物を押さえて、同縫製対象物をミシン針31と一緒に後方に送ることが可能で、更に、ミシンフット33及び図示しない下送り部が前方に移動する際には外押さえ部34が縫製対象物を押さえることが可能な、所謂総合送りミシンとして構成されている。
また、同ミシン30に装着されるミシンフット33は、押え棒32に固定された固定部36と、固定部36に上下方向へ揺動可能に軸着されたフット本体37と、フット本体37を先端に向けて下方へ傾斜させるように付勢する図示しない弾性部材とを有している。
ミシンフット33におけるフット本体37は、図5〜図7に示したように、略L字状に形成されており、固定部36に軸着される基端部37aと、基端部37aの下端に配された押圧部37bとを有している。また、フット本体37の押圧部37bには、上下方向(ミシン針31の刺通方向)に貫通し、ミシン針31の挿通を可能とする針孔37cが形成されている。
更に、同押圧部37bには、ファスナーストリンガー21の連続エレメント23とファスナーテープ22の一部とを挿通可能なエレメント案内部37dが、ミシン30によるファスナーストリンガー21及び表皮材10の搬送方向(前後方向)に沿って形成されている。
この場合、エレメント案内部37dは、フット本体37を前方側から見たときに(図7を参照)、押圧部37bの押え面となる底面37fから左斜め上方へ向けて溝状に凹設されている。また、エレメント案内部37dは、その下端部の一部が針孔37cの下端部に重なるようにして、針孔37cの左側に配されている。なお、エレメント案内部37dにおける底面37f側の端部(下端部)には面取りが施されている。
このエレメント案内部37dの内壁面は、底面37fからエレメント案内部37dの深さ方向(左斜め上方向)に形成された第1及び第2側面部38a,38bと、エレメント案内部37dの底部側に形成された上面部38cとを有している。また、エレメント案内部37dの内壁面において、第1側面部38aは、エレメント案内部37dの針孔37c側に配され、第2側面部38bは、エレメント案内部37dの針孔37cとは反対の側に配されている。
この場合、第1側面部38aと第2側面部38bとは略平行に配されており、第1側面部38aの底面37fからの長さ(深さ)は、第2側面部38bの底面37fからの長さ(深さ)よりも長く(深く)形成されている。また、第1及び第2側面部38a,38bは、押圧部37bの底面37fに対して、60°以上85°以下の角度(好ましくは75°以上80°以下の角度)で針孔37cから離れる方向に向けて傾斜して配されている。
同エレメント案内部37dの上面部38cは、第1側面部38aの上端から第2側面部38bの上端に亘って形成されており、左右の曲面部分と、その間に配された平面部分とを有している。この場合、上面部38cの平面部分は、押圧部37bの底面37fに対して、5°以上30°以下の角度で傾斜して配されている。
また、本実施形態において、エレメント案内部37dの後端部(出口側の端部)は、前端部よりも広く形成されている。具体的には、エレメント案内部37dの後端部37gでは、第1側面部38aと第2側面部38bとの間の間隔を、第2側面部38bに形成された段部を介して拡大するとともに、エレメント案内部37dの深さ方向の寸法を、上面部38cに形成された段部を介して増大させることによって、エレメント案内部37dが幅方向及び深さ方向に広く形成されている。
そして、上述のようなミシン30を用いてファスナーストリンガー21と表皮材10とを縫製する場合、先ず、ファスナーストリンガー21におけるファスナーテープ22のテープ主体部22aの第2テープ面及び連続エレメント23と、表皮材10の外部に露呈する面とを対面させてファスナーストリンガー21を表皮材10の上に重ねる。このとき、連続エレメント23は、ファスナーテープ22のエレメント取付部22cと表皮材10の間に配された状態となる。
更に、ファスナーストリンガー21が表皮材10の上に重ねられた状態で、そのファスナーストリンガー21及び表皮材10を、ミシン30の針板35に載置してミシンフット33に向けて搬送する。この場合、ミシン30による縫製を開始する前に、ファスナーストリンガー21のテープ長さ方向の一端部(後端部)において、ファスナーテープ22のテープ主体部22aをミシンフット33の底面37fで押さえるとともに、ファスナーテープ22をテープ折曲部22bが開く方向に折り曲げながら連続エレメント23とファスナーテープ22のエレメント取付部22cとを、ミシンフット33のエレメント案内部37d内に導入する。
ファスナーストリンガー21の後端部を上述のような状態にセットした後、ファスナーストリンガー21及び表皮材10を、ミシンフット33及び図示しない下送り部によって順次後方に送る。これにより、連続エレメント23とエレメント取付部22cとは、先行してエレメント案内部37d内に導入された連続エレメント23とエレメント取付部22cにつられて、ファスナーテープ22をテープ折曲部22bが開く方向に強制的に折り曲げて、連続エレメント23を噛合頭部23aと連結部23dとの相対的な位置関係が略反対向きとなるように順次回転させながら、連続エレメント23とファスナーテープ22のエレメント取付部22cとがエレメント案内部37dに案内される。
なお、本発明では、連続エレメント23とエレメント取付部22cとをエレメント案内部37dに案内する際に、ファスナーテープ22をより円滑に折り曲げることが可能となるように、ミシン30の縫製部にファスナーテープ22の折り曲げを補助するテープ折り曲げ補助部を設けることも可能である。
上述のように連続エレメント23とエレメント取付部22cとがエレメント案内部37dに案内されることにより、図8に示したように、連続エレメント23は、噛合頭部23aがエレメント案内部37dの第1側面部38aに対向し、連結部23dがエレメント案内部37dの第2側面部38bに対向し、上脚部23bがエレメント案内部37dの上面部38cに対向する姿勢でエレメント案内部37d内に円滑に進入する。更に、同エレメント案内部37d内では、連続エレメント23が上述のような姿勢を保持しながら後方(ファスナーストリンガー21及び表皮材10の搬送方向)に向けて走行する。
このとき、連続エレメント23は、その連結部23dと上脚部23bの連結部23d側の端部とが、エレメント案内部37dの第2側面部38bと上面部38cの第2側面部38b側の曲面部分とによって支持されながら、噛合頭部23aが上下脚部23b,23cに対して幅方向を向くように上下脚部23b,23cが表皮材10の面に対して略平行となる姿勢でエレメント案内部37d内を挿通する。
そして、エレメント案内部37d内に連続エレメント23及びエレメント取付部22cを挿通させながらファスナーストリンガー21と表皮材10を後方へ送るとともに、ミシン針31をファスナーストリンガー21及び表皮材10の送り動作に合わせて上下方向に往復運動させる。これにより、縫製糸15により形成される縫製線が所定の位置に配されるようにして、ファスナーストリンガー21のファスナーテープ22を表皮材10に容易に且つ効率的に縫い付けることができる。
なお、本実施形態において、エレメント案内部37dにおける第1及び第2側面部38a,38bは、上述のように、押圧部37bの底面37fに対して60°以上85°以下の角度(好ましくは75°以上80°以下の角度)で傾斜して配されている。このため、エレメント案内部37d内を挿通する連続エレメント23は、上下脚部23b,23cが表皮材10の面に対して略平行となる姿勢を保持しながら走行するものの、厳密には、噛合頭部23aの位置が連結部23dの位置よりも高くなるように、上下脚部23b,23cが表皮材10の面に対して例えば5°以上30°以下の角度で傾斜した姿勢を保持しながら走行する。
この場合、底面37fに対する第1及び第2側面部38a,38bの傾斜角度αが60°以上(好ましくは75°以上)に設定されていることにより、エレメント案内部37dの第2側面部38bを所定の長さ(深さ)で確実に形成することができる。これにより、エレメント案内部37dに連続エレメント23を挿通させながらファスナーストリンガー21と表皮材10を縫製する際に、第2側面部38bで連続エレメント23を確実に支持するとともに、第1及び第2側面部38a,38bと上面部38cとによって、連続エレメント23を所定の角度で傾斜した姿勢に安定して保持しながら後方に送ることができる。このため、縫製糸15によって形成される縫製線が蛇行することを防いで、ファスナーストリンガー21を表皮材10に安定して縫着することができる。
一方、図8に示したように、エレメント案内部37dに連続エレメント23を挿通させるときに、ファスナーテープ22は、テープ折曲部22bが開く方向に折り曲げられた状態でテープ本体部11がミシンフット33の押圧部37bで押えられるとともに、エレメント取付部22cをエレメント案内部37d内に挿通させて後方に搬送される。
この場合、同ファスナーテープ22のテープ折曲部22bでは、その折り曲げられている形態が熱セットによって固定されている。このため、連続エレメント23がエレメント案内部37dを挿通する際には、ファスナーテープ22自体にテープ折曲部22bを元の折り曲げ状態に戻す方向の力が作用するとともに、連続エレメント23を挿通しているエレメント案内部37dに対しては、その戻す方向の力に対応する反力(抵抗力)が作用する。
このような場合において、底面37fに対する第1及び第2側面部38a,38bの傾斜角度αが85°以下(好ましくは80°以下)に設定されていることにより、エレメント案内部37dに連続エレメント23を挿通させたときに、テープ折曲部22bが開く角度をより小さくして、ファスナーテープ22の弾性変形量を少なくすることができる。
このため、テープ折曲部22bを元の折り曲げ状態に戻す方向の力をより小さくするとともに、ミシンフット33に対して作用する反力もより小さくすることができる。これにより、連続エレメント23を所定の姿勢に保ちながら安定して後方に挿通させることができるため、ファスナーストリンガー21と表皮材10を縫製する際に、縫製線を所定の位置に形成しながらファスナーストリンガー21を表皮材10に安定して縫着することができる。
なお、ファスナーテープ22が表皮材10に縫い付けられた後も、連続エレメント23はエレメント案内部37dを挿通するが、本実施形態のミシンフット33では、前述したようにエレメント案内部37dの後端部37gが前端部よりも、エレメント案内部37dの幅方向及び深さ方向に広く形成されている。
この場合、連続エレメント23がエレメント案内部37dに沿って後端部に移動したときに、テープ折曲部22bが、熱セットされている元の折り曲げ状態に戻る方向に徐々に折り曲がるため、エレメント案内部37dの後端部にて、連続エレメント23がミシンフット33に対して作用する力を小さくすることができる。それによって、例えばミシンフット33の位置がぶれて縫製線が蛇行するなどの不具合が発生する可能性を小さくでき、より安定してファスナーストリンガー21を表皮材10に縫着することができる。
そして、上述のようにしてファスナーストリンガー21をその長さ方向の全体に亘って表皮材10に縫い付けた後、同表皮材10をファスナーテープ22のテープ折曲部22bに従って折り曲げる。更に、表皮材10の折り曲げ状態を維持するために、必要に応じて表皮材10に熱セットを施す。これにより、連続エレメント23の噛合頭部23aを、ファスナーテープ22のテープ折曲部22bから外方に突出させた状態に保持することができる。
その後、上述のようにファスナーストリンガー21が縫着され、U字状に折り曲げられた表皮材10を左右1組で組み合わせ、その組み合わせたファスナーストリンガー21の連続エレメント23に沿ってスライダー28を摺動可能に取り付ける。これにより、図1〜図4に示した本実施形態に係る上述のシートカバー1が得られる。
このようにして得られた本実施形態のシートカバー1は、スライダー28を摺動させて左右の連続エレメント23を噛合させてスライドファスナー20を閉鎖したときに、左右のファスナーテープ22のテープ折曲部22b同士が当接するとともに、その当接した左右のテープ折曲部22bよりも外部に露呈する側に、噛合状態の左右の連続エレメント23が配される。
このため、シートカバー1を外面側から見たときに、噛合している左右の連続エレメント23は外部にくっきりと表出させることができ、一方、左右のファスナーテープ22は、左右の連続エレメント23と左右の表皮材10とによって覆い隠されて見えなく(又は、見え難く)することができる。更に、本実施形態のシートカバー1は、ファスナーテープ22と表皮材10を縫着している縫製線(縫製糸15)も外部から見えなくことができる。
従って、本実施形態のシートカバー1は、ファスナーテープ22を極力外面に表出させずに連続エレメント23のみを外面に表出させることによって新たな意匠性を有するとともに、ファスナーテープ22の露出や縫製線の露出に起因する見栄えの低下やデザイン性の低下を防ぐことができるため、例えば、従来にはなかった商品価値を自動車用シート2に与えることが可能となる。更に、表皮材10に対し、連続エレメント23や固定糸25の色彩を変化させることにより、高いデザイン性を有する製品を提供できる。
更にまた、同シートカバー1におけるスライダー28は、左右のフランジ28cがエレメント取付部22cと表皮材10との間に挿入されて左右のファスナーストリンガー21に取り付けられている。これにより、スライダー28の摺動性が良好となり、スライドファスナー20の開閉操作を容易に且つ円滑に行うことができる。
なお、上述の実施形態では、ファスナーストリンガー21を表皮材10に縫着する場合、上述のように総合送りミシン30に本発明のミシンフット33を装着して、ファスナーストリンガー21と表皮材10の縫製を行っている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば所謂上下送りミシンと呼ばれているミシンに、本発明のミシンフット33を装着して、ファスナーストリンガー21と表皮材10の縫製を行うことも可能である。
1 シートカバー
2 自動車用シート
2a 稜線部
3 クッション体
10 表皮材
11 本体部
12 折曲部
13 折返し部
15 縫製糸
20 スライドファスナー
21 ファスナーストリンガー
22 ファスナーテープ
22a テープ主体部
22b テープ折曲部
22c エレメント取付部
23 連続エレメント(エレメント列)
23c 噛合頭部
23b 上脚部
23c 下脚部
23d 連結部
24 芯紐
25 固定糸
28 スライダー
28a スライダー胴体
28b 上翼板
28c フランジ
30 ミシン
31 ミシン針
32 押え棒
33 ミシンフット
34 外押さえ部
35 針板
36 固定部
37 フット本体
37a 基端部
37b 押圧部
37c 針孔
37d エレメント案内部
37f 底面
37g 後端部
38a 第1側面部
38b 第2側面部
38c 上面部
α 傾斜角度

Claims (14)

  1. テープ主体部(22a) とエレメント取付部(22c) との間にU字状に折り曲げられたテープ折曲部(22b) を備えたファスナーテープ(22)と、前記テープ折曲部(22b) から噛合頭部(23c) を外方に突出させて前記エレメント取付部(22c) の少なくとも第1テープ面に取着されたエレメント列(23)とを有するファスナーストリンガー(21)を、シート状の被着体(10)に対してミシン(30)により縫着するファスナーストリンガー(21)の縫製方法であって、
    前記ファスナーストリンガー(21)における前記テープ主体部(22a) の前記第1テープ面とは反対の第2テープ面及び前記エレメント列(23)と、前記被着体(10)の外部に露呈する面とを対面させて前記ファスナーストリンガー(21)を前記被着体(10)の上に重ねること、
    前記ファスナーストリンガー(21)を前記被着体(10)に重ねた状態で、前記ファスナーストリンガー(21)及び前記被着体(10)を前記ミシン(30)の縫製部に向けて搬送すること、
    前記ミシン(30)の縫製部には前記エレメント列(23)を挿通可能な溝状のエレメント案内部(37d) が配され、前記ファスナーテープ(22)を前記テープ折曲部(22b) が開く方向に折り曲げて、前記エレメント列(23)を前記エレメント案内部(37d) に案内し、前記ファスナーテープ(22)を前記被着体(10)に縫い付けること、
    を含んでなることを特徴とするファスナーストリンガーの縫製方法。
  2. 前記ファスナーストリンガー(21)として、前記エレメント列(23)が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープ(22)の前記第1テープ面に縫着されたファスナーストリンガーを用いることを含んでなる請求項1記載のファスナーストリンガーの縫製方法。
  3. 前記エレメント案内部(37d) の深さ方向に配される第1側面部(38a) 及び第2側面部(38b) に、前記エレメント列(23)の噛合頭部(23c) 及び連結部(23d) が対向するように、前記エレメント列(23)を前記被着体(10)に対して上下脚部が平行となる姿勢で前記エレメント案内部(37d) 内に挿通させながら、前記ファスナーテープ(22)を前記被着体(10)に縫い付けることを含んでなる請求項2記載のファスナーストリンガーの縫製方法。
  4. 前記第2側面部(38b) は、前記第1側面部(38a) よりもミシン針(31)から離れた位置に形成されており、前記ミシン(30)の前記エレメント案内部(37d) に前記エレメント列(23)を挿通させる際に、前記第2側面部(38b) にて前記エレメント列(23)を支持することを含んでなる請求項3記載のファスナーストリンガーの縫製方法。
  5. 前記ミシン(30)の前記エレメント案内部(37d) に前記エレメント列(23)を挿通させる際に、前記エレメント列(23)の前記噛合頭部(23c) の位置が前記連結部(23d) よりも高くなるように、前記エレメント列(23)を前記被着体(10)に対して所定の角度で傾斜させることを含んでなる請求項3記載のファスナーストリンガーの縫製方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のファスナーストリンガー(21)の縫製方法により前記ファスナーストリンガー(21)が縫着された前記被着体(10)を前記ファスナーテープ(22)の前記テープ折曲部(22b) に従って折り曲げること、及び、左右一対の前記ファスナーストリンガー(21)にスライダー(28)を取り付けてスライドファスナー(20)を構成することを少なくとも含むことにより、前記被着体(10)に前記スライドファスナー(20)が取着されたファスナー被着製品(1) を製造することを特徴とするファスナー被着製品の製造方法。
  7. 請求項6記載のファスナー被着製品の製造方法により製造され、前記エレメント列(23)が外部に表出してなることを特徴とするファスナー被着製品。
  8. U字状に折り曲げられた左右の被着体(10)にスライドファスナー(20)が縫着され、前記スライドファスナー(20)は、テープ主体部(22a) とエレメント取付部(22c) との間にU字状に折り曲げられたテープ折曲部(22b) を備えたファスナーテープ(22)にエレメント列(23)が取着された左右のファスナーストリンガー(21)と、前記エレメント列(23)に沿って摺動可能に取着されたスライダー(28)とを有し、前記エレメント列(23)は、その噛合頭部(23c) を前記ファスナーテープ(22)の前記テープ折曲部(22b) から外方に突出させた状態で、前記エレメント取付部(22c) の少なくとも第1テープ面側に配されてなるファスナー被着製品(1) であって、
    前記ファスナーテープ(22)における前記テープ折曲部(22b) の内側に、前記被着体(10)の一部が折り曲げられて収容され、
    左右の前記エレメント列(23)を噛合させたときに、左右の前記ファスナーテープ(22)の前記テープ折曲部(22b) 同士が密接し、その密接した左右の前記テープ折曲部(22b) よりも外部に露呈する側に前記エレメント列(23)が配されて外部に表出してなる、
    ことを特徴とするファスナー被着製品。
  9. 前記エレメント列(23)は、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープ(22)の前記第1テープ面に縫着されてなる請求項8記載のファスナー被着製品。
  10. テープ主体部(22a) とエレメント取付部(22c) との間にU字状に折り曲げられたテープ折曲部(22b) を備えたファスナーテープ(22)と、前記エレメント取付部(22c) の少なくとも第1テープ面に、前記テープ折曲部(22b) から噛合頭部(23c) を外方に突出させて取着されたエレメント列(23)とを有するファスナーストリンガー(21)を被着体(10)に縫い付けるミシン(30)に使用されるミシンフット(33)であって、
    前記エレメント列(23)と前記ファスナーテープ(22)の一部とを挿通可能な溝状のエレメント案内部(37d) が、前記ミシン(30)により前記ファスナーストリンガー(21)及び前記被着体(10)が搬送される方向に沿って形成され、
    前記エレメント案内部(37d) の内壁面は、同エレメント案内部(37d) 内を挿通させる前記エレメント列(23)の一端部に形成された噛合頭部(23c) に対向する第1側面部(38a) と、前記エレメント列(23)の前記噛合頭部(23c) とは反対側の端部に対向する第2側面部(38b) と、前記エレメント案内部(37d) の底部側に配され、前記第1側面部(38a) と前記第2側面部(38b) とを連結する上面部(38c) とを有してなる、
    ことを特徴とするミシンフット。
  11. 前記エレメント列(23)が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープ(22)の前記第1テープ面に縫着されている前記ファスナーストリンガー(21)を前記被着体(10)に縫い付けるミシン(30)に使用されてなる請求項10記載のミシンフット。
  12. 前記エレメント案内部(37d) の前記第2側面部(38b) は、前記エレメント列(23)を挿通させるときに前記エレメント列(23)を支持してなる請求項10記載のミシンフット。
  13. 前記エレメント案内部(37d) の前記第1側面部(38a) は、前記ミシンフット(33)の押さえ面(37f) から前記第2側面部(38b) よりも深く形成されてなる請求項10記載のミシンフット。
  14. 前記エレメント案内部(37d) の前記第1及び第2側面部(38a,38b) は、前記ミシンフット(33)の押さえ面(37f) に対して、60°以上85°以下の角度で傾斜して配されてなる請求項10記載のミシンフット。
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