JPWO2011039817A1 - 回転軸の振動減衰機構 - Google Patents

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Abstract

レイアウトの制約を受け難く、かつ、摩擦接触部による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することのできる回転軸の振動減衰機構を提供するために、入力側端部(11a)に入力されるトルクを出力側端部(11b)から出力するシャフト(11)と、シャフト(11)に固定される固定部(21)および回転軸(11)に摩擦接触する摩擦接触部(22)を有する減衰部材(20)と、を備えた回転軸の振動減衰機構において、摩擦接触部(22)が予め定めた接触圧でシャフト(11)に接触するよう摩擦接触部(22)をシャフト(11)に付勢する締付けバンド(25)を設けている。

Description

本発明は、回転軸の振動減衰機構、特に摩擦接触部により振動を減衰する回転軸の振動減衰機構に関する。
従前より、車両用ドライブシャフトの中間シャフトに、ギヤ音やこもり音対策として曲げ振動減衰機能を持つダイナミックダンパが装着されることが多かった。しかし、このドライブシャフトの中間シャフトは、一般に単なる鋼棒であり減衰項のない回転軸であるため、駆動系の捩り振動によるいわゆるジャラ音(rattling noise;中・高変速段での加減速中に駆動系捩り共振によりトランスミッション内の空転歯車対が衝突して生じるジャラジャラという異音)やシャクリ等が問題となっていた。
一方、車両の駆動系捩り振動の減衰機構として、例えばエンジンと変速歯車組との間に配置され、入力部と出力部の相対捩れ角が小さいときに、第1弾性部材および第1摩擦発生機構によって相対的に小さいヒステリシスを発生させる1段目の特性となり、入力部と出力部の相対捩れ角が大きいときに、第1弾性部材よりばね圧の大きい第2弾性部材と第1摩擦発生機構より大きな摩擦を生じる第2摩擦発生機構とによって相対的に大きいヒステリシスを発生させる2段目の特性となるように構成されたダンパディスク方式のものが知られていた。
このダンパディスク方式の振動減衰機構においては、例えば第1摩擦発生機構が半径方向に湾曲した皿ばね状の付勢部材を有し、一方、入力側部材および出力側部材であるフランジおよび第1円板プレートの相対捩れ角が所定角度を超えるときにフランジを第1円板プレートから軸方向に離れるように移動させるハブ移動機構部が設けられている。そして、そのハブ移動機構部が作動するとき、フランジを挟んで第1円板プレートに連結された第2プレートと湾曲した断面を有する付勢部材との当接位置(半径方向の支点位置)が徐々に変化することで、付勢部材とフランジの摩擦により生じるヒステリシストルクが無段階に放射線状に増加して、1段目の特性と2段目の特性との切替時に捩り特性が滑らかに変化するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、ダンパディスク方式の振動減衰機構は、径方向の寸法が大きくなるため、レイアウト上の制約を受け易く、ドライブシャフトの中間シャフトに装着するには不向きであった。
そこで、振動減衰機構のレイアウトの制約を受け難くするように、動力伝達軸に形成した中空穴の内部に振動減衰機構を設けたものが提案されている。
この振動減衰機構は、第1軸の中空穴に挿入された第2軸が、その一端部で第1軸の内周面部に固定されるとともにそれより他端側では第1軸の内周面部に対し環状隙間を隔てるよう離間し、その環状隙間に環状の摩擦部材を装填した構造を有している。そして、その摩擦部材は、第1軸と第2軸との相対捩れに応じてヒステリシストルクを発生し、そのヒステリシストルクの大きさが、第2軸の捩り剛性と、第1軸の入力側端部および出力側端部の間の捩れ角とに比例するように設定されるものとなっている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−100874号公報 特開2006−3813
しかしながら、上述のように動力伝達軸の径方向の寸法を抑えることでレイアウトの制約を受け難くした従来の回転軸の振動減衰機構にあっても、次のような問題がある。
振動減衰機構の摩擦部材が第1軸の中空穴内で第1軸と第2軸とに広範囲に摩擦接触する状態で両軸の相対捩れ角に応じたヒステリシストルクが発生するので、摩擦部材と両軸との接触圧のばらつきや変化によって、発生するヒステリシストルクが大きくばらついたり変化したりしてしまう。
そればかりか、摩擦部材の摩耗の進行が摩擦部材の軸方向の一端側と他端側とで大きく異なるものとなり、第1軸と第2軸の相対捩れ角が最も大きくなる位置(軸方向位置)付近で摩擦部材の摩耗が大きく進行してしまう。そのため、使用期間が経過するにつれて振動減衰機構の減衰機能の低下が顕著になる。
本発明は、かかる従来の問題を解消すべくなされたもので、レイアウトの制約を受け難く、しかも、摩擦接触部による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することのできる回転軸の振動減衰機構を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的達成のため、入力側端部に入力されるトルクを出力側端部から出力する回転軸と、前記回転軸に固定される固定部および前記回転軸に摩擦接触する摩擦接触部を有する減衰部材と、を備えた回転軸の振動減衰機構において、前記摩擦接触部が予め定めた接触圧で前記回転軸に接触するよう前記摩擦接触部を前記回転軸に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とするものである。
この構成により、摩擦接触部の回転軸への接触圧が付勢手段によって安定して付与されることになり、摩擦接触部の摩耗や回転軸および摩擦接触部の組合せ寸法のばらつきに影響されることなく、摩擦接触部による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することが可能になる。また、ダンパディスクタイプの摩擦減衰機構に比べて、径寸法を抑えることができ、レイアウトの制約も受け難いものとなる。
上記構成を有する本発明の回転軸の振動減衰機構においては、前記減衰部材の前記摩擦接触部が、前記固定部に対して前記回転軸の軸方向に離間するように配置されていることが好ましい。
この構成により、摩擦接触部の回転軸への接触圧のみならず、回転軸の振動時における摩擦接触部の回転軸との相対的な摩擦移動量が安定確保されることになり、安定した減衰性能が発揮されることになる。なお、ここにいう回転軸の振動時における摩擦接触部の回転軸との相対的な摩擦移動量は、回転軸の捩れ振動時における摩擦接触部と回転軸との相対的な捩れ方向の摩擦移動量と、回転軸の曲げを伴う振動時における摩擦接触部と回転軸との相対的な軸方向の摩擦移動量とのうち少なくとも1つを含むものである。
本発明の回転軸の振動減衰機構は、好ましくは、前記付勢手段が、前記固定部に対し前記回転軸の軸方向に離間する位置で、前記摩擦接触部を前記回転軸の半径方向に付勢する付勢力を前記減衰部材に加えるものである。
この構成により、簡素な締付け用のリング等を用いて摩擦接触部に適度の接触圧を付与できる。また、例えば固定部に揺動可能にまたは撓み可能に支持された一端部および摩擦接触部より固定部から離れた他端部を有する腕部材を介して摩擦接触部に付勢力を加えるようにすれば、摩擦接触部より固定部から離れた位置に小さな付勢力を加えるだけで、摩擦接触部における有効な摩擦接触圧が得られる。
本発明の回転軸の振動減衰機構においては、前記減衰部材が、前記摩擦接触部と前記固定部との間で前記回転軸の軸方向に延在する少なくとも1つの撓み腕部を有し、前記摩擦接触部が、前記撓み腕部を介して前記固定部に支持されるとともに、前記撓み腕部の撓みに応じて前記回転軸の半径方向に変位可能であることが好ましい。
この構成により、簡素な締付け用のリング等を用いて、あるいは、撓み腕部に十分な接触圧を付与できる程度の初期の撓み量(弾性変形量)を設定することで、摩擦接触部に適度の接触圧を長期にわたり安定的に付与できる。なお、少なくとも1つの撓み腕部は、より好ましくは、等角度間隔に配される2つ以上の撓み腕部である。
また、この回転軸の振動減衰機構においては、前記減衰部材の前記固定部が、前記回転軸を取り囲む環状に形成され、前記減衰部材が、前記固定部および前記撓み腕部によって前記回転軸の軸方向に延在するよう形成された少なくとも1つのスリットを有しているのがよい。
この構成により、撓み腕部を回転軸の半径方向の厚さに対して周方向に幅広く形成することが容易にでき、摩擦接触部の摩擦抵抗を十分に担持できる高剛性の撓み腕部とすることができるとともに、筒状の素材にスリットを形成することで少なくとも1つの摩擦接触部および少なくとも1つの撓み腕部を有する減衰部材を容易に製作できる。
前記減衰部材が前記撓み腕部を有する場合、前記付勢手段が、前記回転軸および前記撓み腕部の周囲に延在する略環状に形成されるとともに、前記摩擦接触部を前記回転軸の半径方向に付勢する弾性リング部材によって構成されているのが好ましい。
この構成により、簡素な弾性リング部材を用いて摩擦接触部に適度の接触圧を長期にわたり安定的に付与できる。
この回転軸の振動減衰機構においては、前記弾性リング部材が、Cリング状に形成されるとともに、該Cリング状の両端部に係合する結合部材によって前記両端部が離間距離調節可能に結合されているのがよい。
この構成により、弾性リング部材の減衰部材への組付けが容易化されるとともに、摩擦接触部の摩擦接触圧が最適に調節可能になる。
本発明の回転軸の振動減衰機構においては、前記減衰部材の前記摩擦接触部が、前記回転軸の外周面に摩擦接触するものであるのが好ましい。
この構成により、既存の回転軸に上記構成を有する摩擦減衰機構を容易に装着できる。
本発明の回転軸の振動減衰機構においては、前記回転軸が中空穴を有し、前記減衰部材の前記摩擦接触部が、前記回転軸の前記中空穴の内周面に摩擦接触するものであっても好ましい。
この構成により、既存の中空回転軸に上記構成を有する摩擦減衰機構を容易に装着できる。なお、この場合、減衰部材の摩擦接触部は、回転軸の中空穴の内方側から付勢手段によって放射外方向に付勢されることになり、付勢手段は、例えばCリング状の弾性リング部材やC形断面を有する弾性略円筒部材等を縮径させて摩擦接触部の内方側に組み込んで構成することができるが、摩擦接触部の端部が固定部側の端部より放射外方に位置するように湾曲した少なくとも1つの撓み腕部を有する減衰部材を構成することで、付勢手段を減衰部材に一体化することができる。
本発明によれば、摩擦接触部の回転軸への接触圧を付勢手段によって安定して付与するようにしているので、摩擦接触部の摩耗や回転軸および摩擦接触部の組合せ寸法のばらつきに影響されることなく、摩擦接触部による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することができ、しかも、ダンパディスクタイプに比べてレイアウトの制約も受け難いものにできる。その結果、レイアウトの制約を受け難く、しかも、摩擦接触部による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することのできる回転軸の振動減衰機構を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る回転軸の振動減衰機構を装備した車両用ドライブシャフトの片側断面図である。 図1のII−II矢視断面図である。 図2のIII−III矢視断面図である。 図1のa部を示すドライブシャフトの部分拡大片側断面図である。 図1のb部を示すドライブシャフトの部分拡大片側断面図である。 本発明の第2実施形態に係る回転軸の振動減衰機構の要部正面断面図である。 図5AのV−V矢視断面図である。 本発明の第3実施形態に係る回転軸の振動減衰機構の要部正面図である。 図6AのVI−VI矢視断面図である。 本発明の第4実施形態に係る回転軸の振動減衰機構の要部正面断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3、図4Aおよび図4Bに、本発明の第1実施形態に係る回転軸の振動減衰機構を示している。本実施形態は、車両の左右のFF用ドライブシャフトのうち相対的に長尺となる片側のドライブシャフトの中間シャフトを回転軸として、その回転軸に本発明の振動減衰機構を装着したものである。
図1に示すように、ドライブシャフト10は、センターシャフト11と、センターシャフト11の一端側(図1中で右端側;図4A参照)に設けられたトリポード型の等速ジョイント12と、センターシャフト11の他端側(図1中で左端側;図4B参照)に設けられたバーフィールド型の等速ジョイント13と、を備えている。また、トリポード型の等速ジョイント12は駆動側の回転軸であるFFトランスミッションのディファレンシャル機構部(図示していない)に、バーフィールド型の等速ジョイント13は車輪側に、それぞれ接続されるようになっている。すなわち、ドライブシャフト10は、駆動側の等速ジョイント12を介してディファレンシャル機構部側からセンターシャフト11に入力される回転トルクを、被駆動側の等速ジョイント13を介して車輪側に伝達するようになっている。なお、トリポード型の等速ジョイント12およびバーフィールド型の等速ジョイント13は、それぞれ公知のものと同様な構成を有するものであるので、その詳細な構成の説明は省略する。
センターシャフト11は、例えば鋼製の中実丸棒からなり、入力側端部11aに入力されるトルクを出力側端部11bから出力する回転軸(動力伝達軸、トルク伝達軸)となっている。このセンターシャフト11の入力側端部11aおよび出力側端部11bは、等速ジョイント12,13を接続するための両端側のスプライン嵌合部となっている。センターシャフト11は、また、外部に露出する中間軸部11cを有しており、この中間軸部11cの両端部近傍において、等速ジョイント12,13のダストブーツ12b,13bの端部がセンターシャフト11に締付部材12f,13fにより締結・固定されている。
センターシャフト11の中間軸部11cには、センターシャフト11と同様な材料、例えば鋼製の略管状もしくは略円筒状の減衰部材20が設けられている。
この減衰部材20は、センターシャフト11に例えば締まり嵌め状態で固定される固定部21と、センターシャフト11に例えば中間嵌め状態で摩擦接触する他端側の摩擦接触部22とを有しており、摩擦接触部22が予め定めた接触圧でセンターシャフト11に接触するようになっている。
具体的には、固定部21は減衰部材20の一端側に配置されており、摩擦接触部22は固定部21に対してセンターシャフト11の軸方向に離間するよう減衰部材20の他端側に配置されている。
減衰部材20の固定部21は、センターシャフト11の中間軸部11cの一端部を取り囲む円環状に形成されている。また、減衰部材20は、その他端側から固定部21に向って凹状をなす少なくとも1つのスリット、例えば一対の等角度間隔のスリット20a,20b(図2参照)を有しており、摩擦接触部22は両スリット20a,20bによって複数の円弧状摩擦接触部22a,22bに分割され、スリット20a,20bの内底部より減衰部材20の一端側に固定部21が配されている。すなわち、減衰部材20の複数のスリット20a,20bは、固定部21および撓み腕部23a,23bによって、それぞれセンターシャフト11の軸方向に延在するように形成されている(図3参照)。
さらに、減衰部材20は、固定部21と複数の円弧状摩擦接触部22a,22bとの間に、複数の円弧状摩擦接触部22a,22bと略同一の円弧状断面を有する複数(少なくとも1つ)の撓み腕部23a,23bを有している。そして、複数の円弧状摩擦接触部22a,22bは、それぞれ対応する撓み腕部23a,23bを介して固定部21に一体に連結されるとともに固定部21に支持されている。
ここで、複数の撓み腕部23a,23bは、複数の円弧状摩擦接触部22a,22bよりも半径方向の肉厚が薄く、また、固定部21よりも半径方向の肉厚が薄くなっている。また、複数の撓み腕部23a,23bは固定部21および複数の円弧状摩擦接触部22a,22bと同一の外周面を形成しており、複数の撓み腕部23a,23bとセンターシャフト11の中間軸部11cの間には略円筒状の空間gが形成されている。
一方、減衰部材20の他端側の外周には、複数の円弧状摩擦接触部22a,22bを取り囲む金属製のCリング状断面の締付けバンド25が装着されている。この締付けバンド25は、互いに対向しつつ略平行に離間する両端部25a,25bを有しており、両端部25a,25bのうちいずれか一方が締付け調整ねじ26(結合部材)の首部を回転自在に保持するとともに締付け調整ねじ26の頭部26hに当接し、両端部25a,25bのうちいずれか他方が締付け調整ねじ26のねじ部26sにねじ結合している。
また、締付けバンド25は、センターシャフト11および撓み腕部23a,23bの周囲に延在する略環状に形成されるとともに、締付け調整ねじ26の締付け量を調節することで両端部25a,25bの離間距離を調節できるようになっている。
ここで、締付けバンド25は、両端部25a,25bが互いに接近する方向に付勢されるときに減衰部材20の摩擦接触部22をセンターシャフト11の半径方向に付勢する弾性リング部材となっており、この締付けバンド25と両端部25a,25bの離間距離を調節可能な締付け調整ねじ26とは、減衰部材20の摩擦接触部22をセンターシャフト11に予め設定した接触圧で接触させるように押圧・付勢する押圧機構30(付勢手段)を構成している。
この押圧機構30は、固定部21に対しセンターシャフト11の軸方向に離間する位置で、摩擦接触部22をセンターシャフト11の半径方向の中心側に付勢する付勢力を締付けバンド25を介して減衰部材20に加えることができる。
摩擦接触部22の複数の円弧状摩擦接触部22a,22bは、この押圧機構30からの押圧・付勢力を受けて撓み腕部23a,23bにセンターシャフト11の半径方向中心側への撓みを生じさせ、その撓み腕部23a,23bの撓みに応じてセンターシャフト11の半径方向に変位できるようになっている。
これら複数の円弧状摩擦接触部22a,22bは、それぞれ初期形状において、センターシャフト11の外周面部11fに摩擦接触するように、このセンターシャフト11の外周面部11fの半径と同一のもしくはそれに近い内周面半径を有しており、少なくとも押圧機構30の締付けバンド25によってセンターシャフト11側に付勢されるとき、それぞれの帯状の内周面の全域でセンターシャフト11の外周面部11fに均等に接触するようその内周面の曲率半径を変化させる弾性変形が可能になっている。
なお、本実施形態では、押圧機構30の締付けバンド25から摩擦接触部22への締付けが解除されたとき、複数の撓み腕部23a,23bがそれぞれセンターシャフト11の外周面部11fに対し平行に延在するとともに、複数の円弧状摩擦接触部22a,22bがそれぞれの帯状の内周面の略全域でセンターシャフト11の外周面部11fに非常に小さい接触圧で均等に接触するように設定されている。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態においては、FFトランスミッションのディファレンシャル機構部側から駆動側の等速ジョイント12を介してセンターシャフト11に回転トルクが入力されると、その回転トルクが被駆動側の等速ジョイント13を介して車輪側に伝達される。
エンジンが中高変速段、例えば3速、4速または5速の変速段で加減速されるとき、従来であれば、駆動系の捩り共振によりトランスミッション内の空転歯車対が歯車衝突することでいわゆるジャラ音(ジャラジャラという異音)が発生することがあったが、本実施形態では、摩擦接触部22の複数の円弧状摩擦接触部22a,22bのセンターシャフト11への接触圧が、押圧機構30から摩擦接触部22への押圧・付勢力によって安定して付与されることになり、摩擦接触部22の摩耗やセンターシャフト11および摩擦接触部22の組合せ寸法のばらつき等に影響されることなく、摩擦接触部22による減衰性能を長期間安定して保持することが可能になる。
また、ダンパディスクタイプの摩擦減衰機構に比べて、径寸法を十分に抑えることができるとともに、ゴム弾性体等も使用しないで済むことから、レイアウトの制約を受け難く、しかも、ゴム弾性体の劣化による性能低下も回避できることとなる。
また、減衰部材20の摩擦接触部22が、固定部21に対してセンターシャフト11の軸方向に離間することから、摩擦接触部22のセンターシャフト11への接触圧のみならず、センターシャフト11の捩り振動時あるいは曲げ振動における摩擦接触部22のセンターシャフト11との相対的な摩擦移動量が安定確保されることになり、安定した減衰性能が発揮されることになる。
なお、ここにいうセンターシャフト11の振動時における摩擦接触部22のセンターシャフト11との相対的な摩擦移動量は、センターシャフト11の捩れ振動時における摩擦接触部22とセンターシャフト11との相対的な捩れ方向の摩擦移動量と、センターシャフト11の曲げを伴う振動時における摩擦接触部22とセンターシャフト11との相対的な軸方向の摩擦移動量とのうち少なくとも1つを含むものである。
本実施形態では、さらに、押圧機構30が、固定部21に対しセンターシャフト11の軸方向に離間する位置で、摩擦接触部22をセンターシャフト11の半径方向に付勢するので、簡素な締付けバンド25を用いて摩擦接触部22に適度の接触圧を付与できる。
特に、摩擦接触部22の複数の円弧状摩擦接触部22a,22bが、撓み腕部23a,23bを介して固定部21に支持されるとともに、撓み腕部23a,23bの撓みに応じてセンターシャフト11の半径方向に変位可能であるので、締付けバンド25を用いて、あるいは、撓み腕部23a,23bに十分な接触圧を付与できる程度の初期の撓み量(弾性変形量)を設定することで、摩擦接触部22に適度の接触圧を長期にわたり安定的に付与できる。
また、略円筒状の素材にスリット20a,20bを形成する程度で、撓み腕部23a,23bをセンターシャフト11の半径方向の厚さに対して周方向に幅広く形成することが容易にできるとともに、摩擦接触部22の摩擦抵抗を十分に担持できる捩り方向には高剛性の撓み腕部23a,23bとすることができ、円弧状摩擦接触部22a,22bおよび撓み腕部23a,23bを有する減衰部材20を容易に製作できることになる。
さらに、押圧機構30の締付けバンド25が、センターシャフト11および撓み腕部23a,23bの周囲に延在する略環状に形成されるとともに、摩擦接触部22がセンターシャフト11を半径方向に付勢する弾性リング部材となっているので、この締付けバンド25を用いて摩擦接触部22に適度の接触圧を長期にわたり安定的に付与できる。
また、Cリング状の締付けバンド25の両端部25a,25bが締付け調整ねじ26によって離間距離調節可能に結合されているので、締付けバンド25の減衰部材20への組付けが容易化されるとともに、摩擦接触部22の摩擦接触圧が最適に調節可能になる。
さらに、減衰部材20の摩擦接触部22が、センターシャフト11の外周面部11fに摩擦接触するので、既存の中実のセンターシャフト11に上記構成を有する摩擦減衰機構を容易に装着できる。
このように、本実施形態の回転軸の振動減衰機構によれば、摩擦接触部22のセンターシャフト11への接触圧を押圧機構30によって安定して付与するので、摩擦接触部22の摩耗やセンターシャフト11および摩擦接触部22の組合せ寸法のばらつきに影響されることなく、摩擦接触部22による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することができ、しかも、ダンパディスクタイプに比べて十分に小径となるからレイアウトの制約も受け難いものにできる。その結果、レイアウトの制約を受け難く、かつ、摩擦接触部22による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することのできる回転軸の振動減衰を提供することができる。
(第2実施形態)
図5Aおよび図5Bは、本発明の第2実施形態に係る回転軸の振動減衰機構を示している。本実施形態は、上述の第1実施形態と同様にドライブシャフトの中間シャフトを回転軸とするものの、減衰部材が2つの略半円筒体に分割可能に構成された点で第1実施形態とは相違する。すなわち、
図5Aおよび図5Bに示すように、本実施形態では、センターシャフト11の中間軸部11cに、センターシャフト11と同様な材料、例えば鋼製の略管状もしくは略円筒状の減衰部材40が装着されている。
この減衰部材40は、センターシャフト11に例えば締まり嵌め状態で固定される固定部41と、センターシャフト11に例えば中間嵌め状態で摩擦接触する摩擦接触部42とを有しており、摩擦接触部42が予め定めた接触圧でセンターシャフト11に接触するようになっている。
具体的には、固定部41は減衰部材40の一端側に配置されており、摩擦接触部42は固定部41に対してセンターシャフト11の軸方向に離間するよう減衰部材40の他端側に配置されている。
図5Bに示すように、この減衰部材40は、一対の略半円筒体46,47を固定部41側の突片部46f,47fで互いに溶接(もしくはボルト締結)して環状の固定部41を構成する一方で、複数の円弧状摩擦接触部42a,42bを複数の撓み腕部43a,43bを介して固定部41に支持させることで、これら略半円筒体46,47の間に等角度間隔のスリット40a,40bを形成している。
ここで、複数の撓み腕部43a,43bは、複数の円弧状摩擦接触部42a,42bよりも半径方向の肉厚が薄く、また、固定部41よりも半径方向の肉厚が薄くなっている。また、複数の撓み腕部43a,43bは固定部41および複数の円弧状摩擦接触部42a,42bと同一の外周面を形成しており、複数の撓み腕部43a,43bとセンターシャフト11の中間軸部11cの間には略円筒状の空間gが形成されている。
その他の構成は、上述の第1実施形態と同一である。
本実施形態においても、摩擦接触部42のセンターシャフト11への接触圧を押圧機構30によって安定して付与するので、摩擦接触部42の摩耗やセンターシャフト11および摩擦接触部42の組合せ寸法のばらつきに影響されることなく、摩擦接触部42による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することができる。したがって、レイアウトの制約を受け難く、かつ、摩擦接触部42による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することのできる回転軸の振動減衰を提供することができる。
さらに、本実施形態では、減衰部材40を分割構造としているので、減衰部材40のセンターシャフト11への組付けを容易化できる。
(第3実施形態)
図6Aおよび図6Bは、本発明の第3実施形態に係る回転軸の振動減衰機構を示している。本実施形態は、上述の第1実施形態と同様にドライブシャフトの中間シャフトを回転軸とし、上述の第1実施形態と同様に分割構造の減衰部材を用いるものであるが、減衰部材がプレス加工部品からなる点で第1、第2実施形態とは相違する。
すなわち、図6Aおよび図6Bに示すように、本実施形態では、センターシャフト11の中間軸部11cに、例えば鋼板をプレス加工した略管状もしくは略円筒状の減衰部材60が装着されている。
この減衰部材60は、センターシャフト11に例えば締まり嵌め状態で固定される一端側の固定部61と、センターシャフト11に例えば中間嵌め状態で摩擦接触する他端側の摩擦接触部62とを有しており、摩擦接触部62が予め定めた接触圧でセンターシャフト11に接触するようになっている。
具体的には、図6Bに示すように、減衰部材60は、一対の板金製の略半円筒体66,67を固定部61側の突片部66f,67fで互いに溶接して環状の固定部61を構成する一方で、複数の円弧状摩擦接触部62a,62bを複数の撓み腕部63a,63bを介して固定部61に支持させることで、これら略半円筒体66,67の間に等角度間隔のスリット60a,60bを形成している。
この場合、複数の撓み腕部63a,63b、複数の円弧状摩擦接触部62a,62bおよび突片部66f,67fは、すべて同じ板厚であるが、それぞれに必要な内周面の曲率半径に加工されている。したがって、複数の撓み腕部63a,63bは固定部61および複数の円弧状摩擦接触部62a,62bとは外周面の半径が相違する。
その他の構成は、上述の第1実施形態と同一である。
本実施形態においても、上述の第1、第2実施形態と同様な効果が期待できる。また、一対の板金製の略半円筒体66,67によって減衰部材60を構成しているので、減衰部材60のセンターシャフト11への組付けを容易化できることに加えて、減衰機構のコストの低減と軽量化が可能になる。
(第4実施形態)
図7は、本発明の第4実施形態に係る回転軸の振動減衰機構を示している。本実施形態は、動力伝達をなす中空の回転軸の内部に減衰機構を設けるものである。
図7において、回転軸70は、例えば鋼製の中空丸棒からなり、図示しない歯車またはスプライン歯等によって入力側端部71aに入力されるトルクを出力側端部71bから出力するようになっている。この回転軸70の中空穴72内には、回転軸70と同様な材料、例えば鋼製の略管状もしくは略円筒状の減衰部材80が設けられている。
減衰部材80は、回転軸70の内周面部70fに例えば締まり嵌め状態で固定されるフランジ状の固定部81と、回転軸70の内周面部70fに例えば中間嵌め状態で摩擦接触する他端側のフランジ状の摩擦接触部82とを有しており、摩擦接触部82が予め定めた接触圧で回転軸70の内周面部70fに接触するようになっている。
具体的には、固定部81は減衰部材80の一端側に配置されており、摩擦接触部82は固定部81に対して回転軸70の軸方向に離間するよう減衰部材80の他端側に配置されている。
減衰部材80の固定部81は、回転軸70の内周面部70fに沿って円環状に形成されている。また、減衰部材80は、その他端側から固定部81に向って凹状をなす少なくとも1つのスリット、例えば一対の等角度間隔のスリット80b等(図7に片側のみ図示)を有しており、摩擦接触部82は両スリット80b等によって複数の円弧状摩擦接触部82a,82bに分割され、スリット80b等の内底部より減衰部材80の一端側に固定部81が配されている。
さらに、減衰部材80は、固定部81と複数の円弧状摩擦接触部82a,82bとの間に、複数の円弧状摩擦接触部82a,82bと略同一の円弧状断面を有する複数の撓み腕部83a,83bを有している。そして、複数の円弧状摩擦接触部82a,82bは、それぞれ対応する撓み腕部83a,83bを介して固定部81に一体に連結されるとともに固定部81に支持されている。すなわち、減衰部材80の複数のスリット80b等は、固定部81および撓み腕部83a,83bによって、それぞれ回転軸70の軸方向に延在するように形成されている。
ここで、複数の撓み腕部83a,83bは、複数の円弧状摩擦接触部82a,82bよりも半径方向の肉厚が薄く、また、固定部81よりも半径方向の肉厚が薄くなっている。また、複数の撓み腕部83a,83bは固定部81および複数の円弧状摩擦接触部82a,82bと同一の内周面を形成しており、複数の撓み腕部83a,83bと回転軸70の内周面部70fの間には略円筒状の空間giが形成されている。
一方、減衰部材80の他端側の内周には、複数の円弧状摩擦接触部82a,82bを内側から放射外方に押圧・付勢する金属製のCリング状断面の環状押圧ばね85(付勢手段)が装着されている。
本実施形態においては、摩擦接触部82の回転軸70への接触圧を環状押圧ばね85によって安定して付与するので、摩擦接触部82の摩耗や回転軸70および摩擦接触部82の組合せ寸法のばらつきに影響されることなく、摩擦接触部82による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することができ、しかも、減衰部材80が回転軸70の内方に配置されることで、レイアウトの制約を受け難くなる。その結果、レイアウトの制約を受けることなく、摩擦接触部82による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することのできる回転軸の振動減衰を提供することができる。
なお、上述の各実施形態では、摩擦接触部22,42,62,82がいずれも減衰部材20,40,60,80の他端部に位置していたが、図5Aに仮想線で示す延長部46p,47pのように摩擦接触部42より他端側に撓み腕部を延長し、その端部に押圧機構30の締付けバンド25より締付け力が小さいか締付け調整ねじ26に代わる引張りばねのばね定数が小さい締付けバンド25pを設けてもよい。そのようにしても、摩擦接触部22等における有効な摩擦接触圧が得られる。
また、撓み腕部23a,23b(他の撓み腕部43a,43b,63a,63b,83a,83bでもよい)は、一端側で固定部21に揺動可能に支持されてもよい。
さらに、上述の第1〜第3実施形態では、締付けバンド25による押圧・付勢力を締付け調節ねじ26によって調節するようにしていたが、締付け調節ねじ26に代えて両端部25a,25bを互いに接近する方向に付勢する引張りばねや板ばね等の結合部材を設けてもよい。
あるいは、摩擦接触部22(他の摩擦接触部42,62,82でもよい)に対して十分な接触圧を付与できる程度に撓み腕部23a,23bにおける初期の撓み量(組付け時の弾性変形量)を大きく設定することで、摩擦接触部22に適度の接触圧を長期にわたり安定的に付与するようにもできる。例えば、減衰部材80の摩擦接触部82は、中空回転軸70の中心側から環状押圧ばね85により放射外方向に付勢されるが、自由状態において摩擦接触部82の端部が固定部81側の端部より放射外方に位置するように湾曲した撓み腕部83a,83bを有する減衰部材80を構成することで、環状押圧ばね85に代えて撓み腕部83a,83bにばね機能を持たせることができる。
少なくとも1つ、例えば2つのスリット20a,20b等が3つ以上であってもよく、複数の撓み腕部23a,23b等が3つ以上設けられてもよいことはいうまでもない。
さらに、上述の各実施形態では、減衰部材20,40,60,80の摩擦接触部22等がセンターシャフト11の中間軸部11cの外周面部11fあるいは中空回転軸70の内周面部70fに向って突出し、直接に摩擦接触するものとした。L字形断面やT字形断面型の環状部材を回転軸の外周面部に装着してその内周面に摩擦接触部を摩擦接触させたり、L字形断面やT字形断面型の環状部材を中空回転軸の内周面部に装着してその環状内壁部分の外周面に摩擦接触部を摩擦接触させたりすることも考えられる。
以上説明したように、本発明の回転軸の振動減衰機構は、摩擦接触部の回転軸への接触圧を付勢手段によって安定して付与するようにしているので、摩擦接触部の摩耗や回転軸および摩擦接触部の組合せ寸法のばらつきに影響されることなく、摩擦接触部による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することができるとともに、ダンパディスクタイプに比べてレイアウトの制約も受け難いものにでき、その結果、レイアウトの制約を受け難く、しかも、摩擦接触部による減衰性能をばらつきなく長期間安定して保持することのできる回転軸の振動減衰機構を提供することができるという効果を奏するものであり、回転軸の振動減衰機構、特に摩擦接触部により振動を減衰する回転軸の振動減衰機構全般に有用である。
10 ドライブシャフト(回転軸)
11 センターシャフト(回転軸)
11a;71a 入力側端部
11b;71b 出力側端部
11c 中間軸部
11f 外周面部
12,13 等速ジョイント
12b,13b ダストブーツ
20;40;60;80 減衰部材
20a,20b;40a,40b;60a,60b;80b スリット
21;41;61;81 固定部
22a,22b;42a,42b;62a,62b;82a,82b 円弧状摩擦接触部
22,42,62,82 摩擦接触部
23a,23b;43a,43b;63a,63b;83a,83b 撓み腕部(腕部)
25,25p 締付けバンド
25a,25b 両端部
26 締付け調整ねじ(結合部材)
26h 頭部
30 押圧機構
46,47;66,67 略半円筒体
46f,47f;66f,67f 突片部
70 中空回転軸(回転軸)
70f 内周面部
72 中空穴
特開平9−100874号公報 特開2006−38138号公報
また、本発明の回転軸の振動減衰機構においては、前記減衰部材の前記摩擦接触部が、前記固定部に対して前記回転軸の軸方向に離間するように配置されている。

Claims (9)

  1. 入力側端部に入力されるトルクを出力側端部から出力する回転軸と、
    前記回転軸に固定される固定部および前記回転軸に摩擦接触する摩擦接触部を有する減衰部材と、を備えた回転軸の振動減衰機構において、
    前記摩擦接触部が予め定めた接触圧で前記回転軸に接触するよう前記摩擦接触部を前記回転軸に付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする回転軸の振動減衰機構。
  2. 前記減衰部材の前記摩擦接触部が、前記固定部に対して前記回転軸の軸方向に離間するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回転軸の振動減衰機構。
  3. 前記付勢手段が、前記固定部に対し前記回転軸の軸方向に離間する位置で、前記摩擦接触部を前記回転軸の半径方向に付勢する付勢力を前記減衰部材に加えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転軸の振動減衰機構。
  4. 前記減衰部材が、前記摩擦接触部と前記固定部との間で前記回転軸の軸方向に延在する少なくとも1つの撓み腕部を有し、
    前記摩擦接触部が、前記撓み腕部を介して前記固定部に支持されるとともに、前記撓み腕部の撓みに応じて前記回転軸の半径方向に変位可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1の請求項に記載の回転軸の振動減衰機構。
  5. 前記減衰部材の前記固定部が、前記回転軸を取り囲む環状に形成され、
    前記減衰部材が、前記固定部および前記撓み腕部によって前記回転軸の軸方向に延在するよう形成された少なくとも1つのスリットを有していることを特徴とする請求項4に記載の回転軸の振動減衰機構。
  6. 前記付勢手段が、前記回転軸および前記撓み腕部の周囲に延在する略環状に形成されるとともに、前記摩擦接触部を前記回転軸の半径方向に付勢する弾性リング部材によって構成されていることを特徴とする請求項4に記載の回転軸の振動減衰機構。
  7. 前記弾性リング部材が、Cリング状に形成されるとともに、該Cリング状の両端部に係合する結合部材によって前記両端部が離間距離調節可能に結合されていることを特徴とする請求項6に記載の回転軸の振動減衰機構。
  8. 前記減衰部材の前記摩擦接触部が、前記回転軸の外周面に摩擦接触することを特徴とする請求項1ないし請求項7のうちいずれか1の請求項に記載の回転軸の振動減衰機構。
  9. 前記回転軸が中空穴を有し、
    前記減衰部材の前記摩擦接触部が、前記回転軸の前記中空穴の内周面に摩擦接触することを特徴とする請求項1ないし請求項7のうちいずれか1の請求項に記載の回転軸の振動減衰機構。
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