JP2532940Y2 - クラッチ - Google Patents

クラッチ

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JP2532940Y2 JP1990082139U JP8213990U JP2532940Y2 JP 2532940 Y2 JP2532940 Y2 JP 2532940Y2 JP 1990082139 U JP1990082139 U JP 1990082139U JP 8213990 U JP8213990 U JP 8213990U JP 2532940 Y2 JP2532940 Y2 JP 2532940Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、自動車や自動二輪車等に使用される、ゴム
ダンパを含むクラッチに関するものである。
[従来の技術] エンジンの動力を断続するため自動車等に装備される
クラッチには、普通、ゴムやスプリング等の弾性体から
なるダンパ(緩衝器)が内蔵されている。ダンパは、エ
ンジンのクランク軸の回転変動やクラッチの接続にとも
なうショックを、その弾性変形によって吸収(緩衝)す
るものである。弾性体としてゴムを使用するゴムダンパ
は、環状のゴム部材として形成され、クラッチ内の動力
伝達経路にある一の回転部材における複数の穴に他の回
転部材の柱状突出物がそれぞれ挿入された継手部分にお
いて、各穴と各突出物との間に介装される。そして、自
身の変形によってショックを吸収しやすいよう、比較的
軟質のゴムが用いられ、またその外周面に変形しろとし
ての切り込みやくぼみなどが形成されるのが通常であ
る。
ダンパに関し必要な条件としては、できるだけソフ
トにショックを吸収できること、クラッチに大きな負
荷トルクがかかる場合にも弾性体の変形量が過大になら
ず、その耐用性が損なわれないこと−があげられる。上
述のとおり通常のゴムダンパが軟らかく変形しやすいよ
うに形成されるのは、を満たすためである。しかしな
がら、そうしたダンパで・をともに満足するのは容
易でないことから、ダンパもしくはその関連部分には、
従来、上記を満たすための工夫が施されている。
上記の工夫として代表的なものは、金属製のストッ
パーピンの使用である。すなわち、上記二つの回転部材
のうち一方にピンを固定するとともに他方にはそれより
も大きめの穴をあけ、隙間を介して両者を係合させるの
である。二つの回転部材が一定角度だけ相対回転したと
き穴の縁(内面)にピンが当たり、それ以上の相対回転
を止めてダンパの過大な変形を防止する。つまり、こう
したピンが前述した通常のダンパに併用されることによ
り、前記・の条件がともに満たされるわけである。
また、実開平1−80849号公報にも、上記のための
工夫が紹介されている。すなわち、を満たすための軟
質のゴムダンパとともに、変形しにくい硬質のゴムを材
料とし、一方の回転部材の柱状突出物との間に空隙がで
きる寸法に形成した別のゴムダンパが、クラッチ内に配
備されている。軟質・硬質の二種類のダンパを併用し、
それぞれを前記・のために機能させるのである。し
たがってこの硬質ゴムダンパは、前述した金属製ストッ
パーピンの係合部分に代わって配備されるものだといえ
る。
[考案が解決しようとする課題] 前述のの条件を金属製のストッパーピンにて満たそ
うとすると、ピンと穴の寸法設定が極めて難しく、両者
の加工・取付けにも高い精度が要求される。両者間の隙
間が(回転方向に)小さすぎると、わずかなトルク変動
でも両者が当たるので金属的な打音が頻発し、逆にその
隙間が大きすぎると、ゴムダンパの変形量が過大となっ
てその耐久性に影響がでるからである。
また、前記公報(実開平1−80849号)のように硬質
のゴムダンパを使用するならば、その材料として、かな
りの硬度をもつ特殊なゴムが必要である。一方の回転部
材に設けられた穴と他方の回転部材からの突出物との間
に単なる環状のゴム部材を介装する場合には、ゴムの外
周面と穴との間にスベリが生じてゴムダンパが変形しや
すいゆえ、よほど硬いゴムでない限り前記に関して十
分でないからである。しかも、もしそのゴムが硬すぎた
なら、上述のストッパーピンと穴との関係と同じく打音
などが生じる。
本考案の目的は、ゴムダンパの寸法設定や加工・取付
け、ならびにゴム材料の選定等について、これまでより
も構成容易なクラッチを提供することである。
[課題を解決するための手段] 本考案の請求項1のクラッチは、上述のように回転部
材間に環状のゴムダンパが装着されたクラッチであっ
て、ゴムダンパとして、 a)ゴムの外周面にリング状の補強部材が接着される
とともに、クラッチへの装着状態で、ゴムダンパ自身
の内周面と上記突出物との間に、上記二つの回転部材が
相対回転する向きの隙間を有するゴムダンパと、 b)ゴムの外周面にリング状の補強部材が接着されてい
ないゴムダンパとが、 それぞれ一以上装着されたものである。
かかるクラッチについてはさらに請求項2のように、
すべてのゴムダンパのゴムが同質であるのもよい。また
請求項3のように、前記と同様に二つの回転部材間に環
状のゴムダンパが装着されたクラッチであって、ゴムダ
ンパとして、ゴムの外周面にリング状の補強部材が接着
されるとともに、クラッチへの装着状態で、ゴムダンパ
自身の内周面と上記突出物との間に、上記二つの回転部
材が相対回転する向きの隙間であり、それら回転部材間
の回転変位が増すほどゴムダンパ・突出物間の接触面積
が増すような形の隙間を有するゴムダンパが、一種類の
み装着されている、といったクラッチも好ましい。
[作用] 本考案の請求項1のクラッチが備えているa)のゴム
ダンパは、上記のとおり外周面にリング状の補強部材
が接着されているので、ゴムの外周面と補強部材との間
にスベリが生じない。つまりゴムの外周が補強部材によ
って拘束されている状態なので、そのゴムは、内側から
柱状突出物で圧迫されても簡単には変形しない。したが
って、ゴム自体がさほど硬い材料のものでなくても、機
能上、そのa)のゴムダンパには高い剛性が備わり、小
さな変形量で大きな力(トルク)を受けることができ
る。また装着状態におけるこのゴムダンパは、上記の
ように内周面と柱状突出物との間に隙間を有するため、
上のような高剛性を発揮するまでに、二つの回転部材間
に一定量の相対回転を許容する。
したがって、前記a)のゴムダンパは、従来の金属製
ストッパーピンや硬質ゴムダンパが果たしている機能−
すなわち、二つの回転部材間に一定量だけ相対回転を許
容しながら、自身の剛性でトルクを受けることにより前
述のの条件(過大変形の防止)を満たす機能−をな
す。しかも本ゴムダンパは、剛性が高いもののゴム自体
が高硬度ではないため、従来のストッパーピンや硬質ゴ
ムダンパとは異なり、打音等に配慮して寸法や取付けの
精度を高める必要がない。
請求項1のこのクラッチは、以上に述べたように前記
a)のゴムダンパに前述のの機能をさせるとともに、
外周面に補強部材を接着していない前記b)のゴムダン
パにの機能をなさしめる。後者のゴムダンパは、補強
部材を接着されていないため、変形しやすくてソフトに
ショックを吸収するのに対し、前者のゴムダンパは、外
周面に補強部材を接着されているため上記のとおり剛性
が高く、大きなトルクを支え得るからである。具体的に
言うと、前者(前記a))のゴムダンパの内周面と回転
部材の柱状突出物との間にある隙間がゼロになるまで
は、後者(前記b))のゴムダンパが各回転部材の係合
部間で変形することにより、トルク変動等のショックを
ソフトに吸収する。そして前者のゴムダンパの内周面と
上記柱状突出物とが接触した時点から、そのゴムダンパ
が高い剛性によって回転部材間の変位を制限するのであ
る。剛性は高くても、ゴムの硬度自体については前者の
ゴムダンパも高くするに及ばないので、接触時に高い打
音が発生する恐れはない。
請求項2のクラッチでは、すべての(つまり、前記
・の機能をするそれぞれの)ゴムダンパについて同質
のゴムを材料とすることができるので、製造時ならびに
将来の必要時に材料調達等が容易で、コストの低減にも
有利である。機能の異なるゴムダンパにこのように同質
のゴムを使用できるのは、上記(請求項1)にいう前者
(前記a))のゴムダンパ(補強部材を接着したもの)
の剛性を、材料自体の物性によってではなくその構造
(補強部材の接着)によって高めるからにほからならな
い。
請求項3のクラッチでは、装着されたただ一種類のゴ
ムダンパが前記・の両方の機能を果たす。このゴム
ダンパにも比較的軟質のゴムが使用できるが、上の作用
はつぎのように説明することができる。すなわち、まず
二つの回転部材間の相対的な回転変位がわずかなうち
は、ゴムダンパ・柱状突出物間の接触面積が少ないた
め、その接触部付近の局部的なゴムの弾性によってゴム
ダンパはソフトな衝撃吸収性(の機能)を発揮する。
引き続き大きなトルクを受けて上記の回転変位が増すと
きは、隙間の形に基づいて当該ゴムダンパと突出物との
接触面積が増加し、ゴムダンパは、外周が補強部材で拘
束されていることに基づく高い剛性(の機能)を発揮
する。なおこのクラッチでは、他の種類のゴムダンパを
併用する必要がないので、製造やメンテナンスが容易で
ありコスト上のメリットももたらされる。
[実施例] 第1図(a)・(b)および第2図は、本考案の第一
実施例に関する図面である。うち第1図(b)は、自動
二輪車のクラッチ10を示す断面図であるが、まずは本図
に基づいて、このクラッチ10の概要から説明する。
クラッチ10は、エンジンにおけるクランク軸1上のク
ランクギヤ2と変速機の入力軸3との間に配備されて、
前者から後者への動力を継続するものであり、つぎの構
造を有する。すなわちまず、クランクギヤ2に噛み合う
クラッチギヤ11が軸3上にブッシュ5を介し回転自在に
支持され、そのギヤ11に対して、後述するゴムダンパ21
・22などを介しクラッチハウジング12が取り付けられて
いる。ハウジング12の内側には、軸方向にのみ移動自在
に複数の摩擦板13が組み込まれ、各摩擦板13の間に別の
摩擦板14がはさまれている。クラッチハブ15は、スプラ
イン15aを介して軸3に通されており、その外周付近
に、上記の摩擦板14がやはり軸方向にのみ移動自在に組
み付けられている。軸3に対し同軸上で出入りするよう
挿入されたリリースロッド18上には、軸受16aにより回
転自在な状態に加圧板16が取り付けられている。その加
圧板16が、クラッチハブ15に装着されたスプリング17に
よって図の左方に押されているため、常態では摩擦板13
・14が互いに圧接しあって前記の動力を伝達する。一
方、図示しないリリース手段によってロッド18が図の右
方へ引かれ、加圧板16も右方へ移動すると、摩擦板13・
14が離れることによりこのクラッチ10による動力伝達が
断たれる。
クラッチギヤ11とクラッチハウジング12とは、嵌め合
い(すきまばめ)部分11p・12pにおいて同心に組み合わ
されたうえ、下記のように係合しあっている。すなわ
ち、ギヤ11に設けられた複数(合計六つ)の穴11a・11b
に対し、その内側に入るようハウジング12に形成された
複数(同数)のボス(柱状突出物)12a・12bが、間にゴ
ムダンパ21・22を介装して挿入されている。図中、符号
12c・12dはダンパ脱落防止用のプレート、符号12e・12f
はプレート支持用のピンである。
上記二種類のうち一方(三個)のゴムダンパ22は、第
1図(a)のように、環状のゴムのみで形成された従来
どおりのものである。すなわちゴムダンパ22は、変形し
やすい比較的軟質(硬度がたとえばHs60°程度)のゴム
が使用され、ハウジング12の径方向に長い長円形のボス
12bに内周面の全面が密着し、外周面は、円形の穴11bと
の接触部分(ギヤ11の径方向の両端部)と、ゴムダンパ
22の変形しろとしての間隙部分(上記以外の部分)とを
有するよう形成されて、穴11bとボス12bとの間に嵌め込
まれている。軟質のゴムであるうえ変形しろがあるの
で、エンジン(クランク軸1)の回転変動などによるシ
ョックを、極めてソフトに吸収する。
そしてもう一方の種類のゴムダンパ21は、ギヤ11とハ
ウジング12との間の相対回転変位が一定量に達したの
ち、つまりゴムダンパ22の変形が大きくなったのちに、
高い剛性を発揮してギヤ11・ハウジング12間の変位を制
限するよう構成したものである。
ギヤ11の円形の穴11aとハウジング12の円柱形ボス12a
との間に介装されるこのゴムダンパ21は、第2図のよう
に、ゴムの外周面にリング状の鉄製の補強部材21aを
焼付けにより接着し、内側には長円孔21bを設けてい
る。このは、ゴムの外周部を拘束してゴムダンパ21の
剛性を高める手段である。剛性が高いと、このゴムダン
パ21自身の変形が小さく、またゴムダンパ22の過大変形
も防止されるので、両者ともに損傷しにくくなる。な
お、によると、ゴム自体が硬くなくてもダンパとして
の剛性は高くなるので、このゴムダンパ21においてもゴ
ムダンパ22のと同じゴム(硬度も同じもの)を材料とし
ている。また上記の点は、第1図(a)のように、ボ
ス12aとの間に回転方向の隙間を設けてギヤ11・ハウジ
ング12間に相当角度の相対回転を許容したものである。
クラッチ10にたとえば急激なトルクがかかった場合、ギ
ヤ11とハウジング12とがゴムダンパ22を変形させながら
この隙間の分だけ相対回転し、その間にゴムダンパ22に
よる緩衝作用がなされる。長円孔21bの長径がボス12aの
移動する向き(ギヤ11の周方向)に一致してズレること
がなく、上記の隙間が確保されるように、ゴムダンパ21
は、向きを定めたうえ補強部材21aを穴11aに圧入するこ
とによりギヤ11に固定している(こうすると、穴11a内
にゴムを直接に接着するよりも容易に取り付けられ
る)。
以上のようなゴムダンパ21・22を併用しているため、
このクラッチ10では、(ダンパ22の作用で)トルク変
動がソフトに吸収され、かつ、(ダンパ21の作用で)
両ゴムダンパ21・22の耐久性が損なわれることなく大ト
ルクの伝達が可能である。
つづく第3図は、本考案の第二実施例に関する図面で
ある。この例では、先の第1図・第2図に示したのと同
じゴムダンパ21が、先のダンパ22とは別のゴムダンパ23
とともにクラッチ内に配備されている。ゴムダンパ23
は、クラッチギヤ11における穴11cやボス12gの形状、さ
らにはゴムダンパ23自身の形状も先のダンパ22と異なる
が、やはり軟質のゴムが使用されたうえ穴11cとの間に
ゴムダンパ23の変形しろが設けてあり、上記の機能を
なすものである。一方のゴムダンパ21は、前記と同じ圧
入その他の手段によりギヤ11に固定されてこのゴムダン
パ23と併用され、上記例におけるのと同様にに機能を
なす。
この例のように、ゴムダンパ21は上記の機能をなす
各種のゴムダンパとともにクラッチ内に配備されて、有
効にの機能を果たす。
第4図は本考案の第三実施例を示すもので、クラッチ
内に、前記およびの機能をなす一種類(六個)のゴ
ムダンパ24が配備された図である。
ゴムダンパ24は、クラッチギヤ11における六箇所の円
形の穴11dと、クラッチハウジング12と一体で長円形
(長径をハウジング12の径方向に合わせている)の六箇
所のボス12hとの間にそれぞれ介装したもので、つぎの
とおり構成している。すなわち、接着剤を用いてゴムの
外周面に金属製の補強部材24aを接着するとともに、内
周面には真円孔24bを設けている。真円孔24bの直径はボ
ス12hの長径よりやや小さくし、ゴムが少し弾性変形す
ることにより図のようにボス12hの両端部に接触するも
のとした。このためゴムダンパ24の内周面とボス12hと
の間には、ボス12hの両側(ギヤ11の周方向に見て前
後)に三日月形の隙間ができている。なお、このダムダ
ンパ24については、穴11d内で回ってもボス12hとの関係
が変わらないため、穴11dに対する特別な固定手段はと
っていない。
ゴムダンパ24には特に硬質なゴムを使用してはいない
ので、ギヤ11・ハウジング12間にトルクが作用すると、
ゴムダンパ24の内側においてボス12hが一方へ移動し、
次第に上記隙間の一方が小さくなっていく。この際、ゴ
ムダンパ24は、ギヤ11とハウジング12との相対回転量
(回転差)がわずかなうちは、ボス12hと一部(西端
部)のみで接触するので、その接触部付近の局部的なゴ
ムの弾性によってソフトな衝撃吸収性を発揮し、上記
相対回転量が増えてボス12hとの接触部位が拡大するに
つれ、ゴムの外周が補強部材24aで拘束されていること
に基づく全体的な剛性をボス12hに及ぼす。つまりこの
ゴムダンパ24は、他のゴムダンパと併用しなくても、
ソフトなショック吸収、過大変形の防止−という二つ
の必要条件を満たすことになる。なお、この例ではゴム
ダンパが一種類でよいため、穴11dやボス12hなどの形成
が容易であった。
以上、三つの実施例を紹介したが、本考案はこれらに
限らず種々の態様で実施することができる。たとえば、
イ)環状の補強部材(前記の符号21a・24a)として、各
種金属のほか樹脂なども採用できる。ロ)考案のゴムダ
ンパに使用するゴムの硬さは、クラッチに作用する負荷
トルクなどを考慮して設定されるので、併用されるゴム
ダンパ(前記の符号22・23)よりも硬い場合があるほ
か、逆に軟らかい場合もあり得る。ハ)クラッチギヤと
クラッチハウジングとの間に限らず、クラッチ内で動力
伝達経路にある適当な二つの回転部材間に配備される。
ニ)ゴムダンパのクラッチ内配備数を問わないことは言
うまでもない。
[考案の効果] 本考案のクラッチでは、ゴムダンパとして特別に硬い
ゴムは使用せず、その外周部を拘束することによって必
要な剛性をもたせるので、金属製のストッパーピンを用
いる場合のような厳密な寸法設定や加工・取付けが不要
なうえ、特殊な、したがって高価なゴム材料を使用する
必要がない。また、打音がほとんど発生しないというメ
リットもある。
さらに請求項2のクラッチによると、すべてのゴムダ
ンパに同質のゴムを使用できるので、材料調達等が容易
でコスト上有利である。請求項3のクラッチでは、装着
するゴムダンパが、構造を含めてただ一種類で足りるの
で、製造やコスト上のメリットがさらに顕著である。
【図面の簡単な説明】
添付の図面はいずれも本考案の実施例に関するものであ
る。第1図(a)は第一の実施例としてゴムダンパを含
むクラッチの要部を示す断面図(同図(b)におけるa
−a断面図)、同図(b)はクラッチの縦断面図、そし
て第2図は第1図のゴムダンパについての斜視図であ
る。また、第3図は第二の実施例に関して第1図(a)
と同じように見たクラッチの要部断面図、第4図は第三
の実施例に関する同様の断面図である。 10……クラッチ、11……クラッチギヤ(回転部材)、11
a・11d……穴、12……クラッチハウジング(回転部
材)、12a・12h……ボス(柱状突出物)、21・24……ゴ
ムダンパ、21a・24a……補強部材。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力伝達経路にある二つの回転部材のうち
    一方の回転部材に設けられた複数の穴と、他方の回転部
    材の複数の柱状突出物との各係合部に、環状のゴムダン
    パが装着されたクラッチであって、 上記ゴムダンパとして、 a)ゴムの外周面にリング状の補強部材が接着されると
    ともに、クラッチへの装着状態で、ゴムダンパ自身の内
    周面と上記突出物との間に、上記二つの回転部材が相対
    回転する向きの隙間を有するゴムダンパと、 b)ゴムの外周面にリング状の補強部材が接着されてい
    ないゴムダンパとが、 それぞれ一以上装着されたことを特徴とするクラッチ。
  2. 【請求項2】すべてのゴムダンパのゴムが同質である請
    求項1に記載のクラッチ。
  3. 【請求項3】動力伝達経路にある二つの回転部材のうち
    一方の回転部材に設けられた複数の穴と、他方の回転部
    材の複数の柱状突出物との各係合部に、環状のゴムダン
    パが装着されたクラッチであって、 上記ゴムダンパとして、 ゴムの外周面にリング状の補強部材が接着されるととも
    に、クラッチへの装着状態で、ゴムダンパ自身の内周面
    と上記突出物との間に、上記二つの回転部材が相対回転
    する向きの隙間であり、それら回転部材間の回転変位が
    増すほどゴムダンパ・突出物間の接触面積が増すような
    形の隙間を有するゴムダンパが、 一種類のみ装着されていることを特徴とするクラッチ。
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