JPWO2011013810A1 - 半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置 - Google Patents

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Abstract

成膜チャンバ(13a,13b)内で六フッ化タングステンガスとモノシランガスとを用いて基板(S)における他の部位よりも導電性が高い部位上にタングステンからなる薄膜を選択的に成膜する成膜処理が実行される。該成膜処理を実行した後に、フッ素を含有するクリーニングガスを用いて成膜チャンバ(13a,13b)の内部を清浄化するクリーニング処理が実行される。成膜処理及びクリーニング処理が交互に繰り返して実行される。これらクリーニング処理とそれに続く成膜処理との間に、モノシランガスと不活性ガスとを一定期間供給することにより、クリーニング処理により生じたフッ化物を成膜チャンバ(13a,13b)からパージするパージ処理が実行される。

Description

本発明は、半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置に関する。本発明は、特に、半導体装置上の所望の領域にのみ選択的にタングステンを成膜する技術である、選択化学気相成長法(選択CVD法)を用いて半導体装置を製造する方法及びその半導体装置の製造装置に関する。
半導体装置は、シリコン等の半導体材料からなる基板を具備する。半導体装置において、能動素子や受動素子などの複数の構成要素が絶縁膜に挟まれるように基板上に積層されている。そしてこれらの構成要素を電気的に互いに接続するために、上記構成要素をむすぶように多数の貫通孔が前記絶縁膜に形成されている。具体的には、基板に設けられたトランジスタやメモリーセルといった能動素子と同基板に積層された多層配線との間には、能動素子及び多層配線を電気的に接続するためのコンタクトホールが形成されている。また、多層配線構造における配線間の絶縁層には、配線を互いに電気的に接続するためのビアホールが形成されている。このビアホール内には、例えば低コストでの製造が要求されるDRAMにおいてはアルミニウム(Al)が埋め込まれることが多い。また、ロジック動作等の高速性能が要求されるデバイスにおいては銅(Cu)が、ビアホール内に埋め込まれることが多い。この埋め込まれた金属材料が上記能動素子と配線との間、あるいは多層配線構造における配線間の電気的な接続を図る配線として機能している。一般的には、タングステンは、熱に対する高い安定性を有するため、埋め込み配線材料として用いられている。
こうした配線の形成方法としては、従来からブランケットCVD法が広く用いられている。このブランケットCVD法は、上記コンタクトホール若しくはビアホールが形成された絶縁層の全表面上に配線材料を成長させるためのグルー層として窒化チタン(TiN)膜を成膜する工程と、このグルー層の全表面上に配線材料、例えばタングステンからなる薄膜を形成する工程と、不要な部位の配線材料を除去する工程とを含む。このようにブランケットCVD法では、絶縁層の全表面上にタングステンの薄膜が形成されるため、上記コンタクトホール及びビアホールの開口部周縁にタングステン膜が成長する。それにより、上記各ホールの開口面積が狭められる、いわゆるオーバーハングが生じることとなる。オーバーハングの発生によりこれらホールの内部に進入可能なタングステンの量が制限されるため、ホールの埋め込みが不十分となる場合がある。ホールの埋め込み不良は、ホールの直径が小さくなるほど、特に40nm以下であるときに顕著になる。加えて、上記ブランケットCVD法では、成膜後の配線材料の除去工程が必須であり、その分だけ半導体装置の製造工数が増加する。加えて、この除去された材料の分だけ同半導体装置の製造に係る費用も嵩むことともなる。
そこで近年では、選択CVD法が実施されるようになっている(例えば特許文献1)。選択CVD法は、上記コンタクトホールあるいはビアホールのように、配線材料からなる薄膜の形成が必要な部位にのみ薄膜を形成する技術である。この選択CVD法によれば、半導体装置の製造に係る工数の削減と同製造に係る費用の低減との両立が可能である。
特開平10−229054号公報
前記選択CVD法にあっては、上記成膜処理の繰り返しにより、この成膜処理が実行されるチャンバの内壁又は同チャンバ内に設けられた部材にも配線材料、例えばタングステンの薄膜が形成されることとなる。このチャンバ内の部材に付着したタングステンは、所定の条件が成立するとその付着部位から剥離する。剥離したタングステンは、成膜処理の対象として新たにチャンバ内に搬送された基板上に付着して、その品質を劣化させることがある。
そこで、こうした問題を解消するために、上記チャンバ内において所定枚数の基板に対し成膜処理が実行される毎に、若しくは所定回数の成膜処理が実行される毎に同チャンバの内部を清浄化するクリーニング処理が実行されている。詳細には、フッ素(F)、六フッ化ケイ素(SF)、三フッ化窒素(NF)、あるいは三フッ化塩素(ClF)等のフッ素を含有するクリーニングガス、若しくはこれらのガスを高周波(RF)プラズマによりイオン化したガスが上記チャンバ内に供給される。これにより、そのガスがチャンバの内部に付着したタングステンと反応する。この反応により気化したタングステンのフッ化物が真空排気によってチャンバ内から除去される。或いは、アルゴン(Ar)等の不活性ガスをチャンバ内に供給することにより、フッ化物がチャンバ内から除去される。
しかしながら、こうしたクリーニング処理の後に再び成膜処理が実行されると、薄膜形成における選択性の破れが発生することがある。即ち、選択CVD法により基板上の所定の領域にのみタングステンを成膜するようにしているにもかかわらず、タングステンの成膜を必要としない部位にも薄膜が形成されてしまことがある。この選択性の破れが発生する原因は以下のように考えられる。
1)クリーニング処理により、配線材料であるタングステンのフッ化物、すなわち六フッ化タングステン(WF)又はその他フッ化物がチャンバ内に生成される。
2)真空排気、あるいは不活性ガスの供給により、上記フッ化物のうちでチャンバの内部空間に浮遊するものは同チャンバ内から除去されるものの、チャンバの内壁に付着したフッ化物は、短時間の真空排気又は不活性ガスの供給では除去されず、依然としてチャンバ内に滞在することになる。
3)上記クリーニング処理に後続する成膜処理にてチャンバ内に供給されるガス、すなわちタングステン薄膜の原料ガスに含まれる六フッ化タングステン、及びモノシラン(SH)のうちのモノシランが、チャンバ内に滞在する上記付着フッ化物と反応する。
4)反応化合物が成膜処理の対象である基板、しかも同基板上のタングステン薄膜の形成を必要としない部位に付着し、この部位上においてタングステン薄膜が成長する。
そして、これら1)〜4)の過程を経ることにより選択性の破れが生じる。その結果、こうした成膜処理を経て製造される半導体装置の歩留まりが低下することとなる。なお、上記2)に記載の付着フッ化物を上記不活性ガスの供給によりチャンバ内からほぼ完全に除去することも可能ではあるが、完全な除去には十数時間以上を要する。そのため、そのような工程は、半導体装置の生産性の著しい低下を招き現実的でない。
本発明の目的は、選択CVD法によるタングステンの薄膜形成に際し、良好な選択性で所望の領域のみに薄膜を形成することの可能な半導体装置の製造装置及び半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様において、導電性の高い部位とそれよりも導電性の低い部位とを表面に有する基板を用いた、半導体装置の製造方法が提供される。その製造方法は、六フッ化タングステンガス及びモノシランガスを真空チャンバ内に供給して該真空チャンバ内に収容された前記基板における導電性の高い部位上にタングステンからなる薄膜を選択的に成膜する成膜処理を実行する工程と、該成膜処理を実行した後にフッ素を含有するクリーニングガスを用いたプラズマにより前記真空チャンバの内部を清浄化するクリーニング処理を実行する工程と、前記成膜処理及び前記クリーニング処理を交互に繰り返して実行する工程とを備える。上記製造方法は、前記クリーニング処理とそれに続く前記成膜処理との間に、前記モノシランガスと不活性ガスとを一定期間供給することにより、前記クリーニング処理により生じたフッ化物を前記真空チャンバからパージするパージ処理を実行する工程を備える。
本発明の別の態様において、半導体装置の製造装置が提供される。半導体装置の製造装置は、導電性の高い部位とそれよりも導電性の低い部位とを表面に有する基板を収容する真空チャンバと、前記真空チャンバに六フッ化タングステンガスを供給する第1のガス供給部と、前記真空チャンバにモノシランガスを供給する第2のガス供給部と、前記真空チャンバにフッ素を含有するクリーニングガスを供給する第3のガス供給部と、高周波アンテナに高周波電力を供給することにより前記真空チャンバ内のガスをプラズマ化させる高周波電場を前記真空チャンバに印加する高周波電源とを備え、前記六フッ化タングステンガスと前記モノシランガスとを用いて前記基板における導電性の高い部位上にタングステンからなる薄膜を選択的に成膜する成膜処理と、該成膜処理を実行した後に、前記クリーニングガスを用いたプラズマにより前記真空チャンバの内部を清浄化するクリーニング処理とを交互に繰り返して実行する。半導体装置の製造装置は、前記クリーニング処理とそれに続く成膜処理との間に、前記モノシランガスと不活性ガスとを一定期間供給することにより、前記クリーニング処理により生じたフッ化物を前記真空チャンバからパージするパージ処理を実行する。
本発明の一実施の形態に係る半導体装置の製造装置を示す上面図。 図1の製造装置に設けられる成膜チャンバを示す部分断面図。 図2の成膜チャンバに供給されるガスそれぞれの供給タイミングを示すタイミングチャート。 総パージ時間と選択性の破れの個数との間の関係を示すグラフ。
以下、本発明の一実施の形態に係る半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置について、図1〜図3を参照して説明する。
まず、本実施の形態の半導体装置の製造方法及び製造装置の概要について図1を参照して説明する。
図1は、半導体装置における基板上の所定の領域にのみ配線材料であるタングステンの薄膜を形成する製造装置全体を示す。この図1に示されるように、半導体装置の製造装置は、トランスファチャンバ15、一対の搬入・搬出口11a,11b、一対の前処理チャンバ12a,12b、真空チャンバとしての一対の成膜チャンバ13a,13b、及び熱処理チャンバ14を備える。トランスファチャンバ15は、製造装置の中央に配置されている。一対の搬入・搬出口11a,11b、一対の前処理チャンバ12a,12b、一対の成膜チャンバ13a,13b、及び熱処理チャンバ14は、トランスファチャンバ15を中心に環状に配置され、図1の下方から上方に向かって順に配置されている。
搬入・搬出口11a,11bは、互いに隣り合って設けられ、タングステン薄膜の形成処理に用いられる基板をこの製造装置内に導入する、あるいはタングステン薄膜の形成処理が施された基板を製造装置から取り出すために使用される。前処理チャンバ12a,12bは、それぞれ搬入・搬出口11a,11bと隣接して設けられ、基板にタングステン薄膜を形成する前の処理として、基板表面の洗浄等の前処理を行う。また、成膜チャンバ13a,13bは、それぞれ前処理チャンバ12a,12bと隣接して設けられ、基板に上記タングステン薄膜を形成する成膜処理を実行する。熱処理チャンバ14は、成膜チャンバ13a,13bの間に設けられ、上記前処理の終了した基板に所定の熱を加える処理を実行する。
また、トランスファチャンバ15は、2つの搬入・搬出口11a,11b及び5つのチャンバ12a,12b,13a,13b,14間で基板が移動する際の通路として機能する。
このように構成された製造装置を用いて半導体装置を製造する際にはまず、成膜処理の対象となる基板が搬入・搬出口11a,11bから当該製造装置内に導入される。この基板は、例えば能動素子が形成された面上に設けられた絶縁膜に、配線を形成するためのコンタクトホールが設けられた基板、あるいは多層配線を構成するビアホールが設けられた基板を含む。このように、基板は、導電性の高い部位(コンタクトホール又はビアホールの底部)とそれよりも導電性の低い部位(絶縁膜)とを表面に有する。これら2つの搬入・搬出口11a,11bは、導入された基板に対して同じ機能を有するため、以下では、これらのうち搬入・搬出口11aから基板が導入された場合について説明する。
搬入・搬出口11aに導入された基板は、まずトランスファチャンバ15を介して前処理チャンバ12aへと搬送される。この前処理チャンバ12a内で行われる前処理の一例としては、絶縁層に設けられたコンタクトホールの底部に当たる基板表面、あるいはビアホールの底部としての配線表面に、大気中の酸素と反応して形成された酸化物層を除去する処理が挙げられる。この前処理チャンバ12aにおいて前処理の施された基板は、再びトランスファチャンバ15を介して熱処理チャンバ14へと搬送される。同熱処理チャンバ14では、タングステンからなる薄膜とその接続先である下地との界面における低抵抗化を図るため、前処理チャンバ12aが実行する前処理により露出した下地に対して熱処理が実行される。そして、この熱処理が完了すると、熱処理の施された基板は、再びトランスファチャンバ15を介して成膜チャンバ13aへと搬送される。この成膜チャンバ13a内で実行される成膜処理では、基板に設けられた上記コンタクトホール又はビアホール、すなわち基板における他の部位よりも導電性が高い部位上に選択的にタングステン薄膜を形成する選択CVD法が用いられる。
そして、この成膜処理が終了すると、基板はトランスファチャンバ15を介して搬入・搬出口11aへと搬送されて、この搬入・搬出口11aから半導体装置の製造装置外へ搬出される。
なお、搬入・搬出口11bから当該半導体装置の製造装置に搬入された基板も上記搬入・搬出口11aから搬入された基板と同様、前処理チャンバ12bにおける前処理、熱処理チャンバ14における熱処理、及び成膜チャンバ13bにおける成膜処理が順に施された後、搬入・搬出口11bから搬出される。この間、これら搬入・搬出口11b及び各種チャンバ12b,13b,14間を移動する際には、これも搬入・搬出口11aから搬出された基板と同様、トランスファチャンバ15を介して搬送される。
次に、こうした半導体装置の製造装置が備える成膜チャンバ13a,13bの構成、及び各成膜チャンバ13a,13bにて実行される成膜処理の詳細について、図2、図3を参照して説明する。
図2は、上記各成膜チャンバ13a,13bの一部断面構造を示したものである。同図2に示されるように、当該各成膜チャンバ13a,13bは真空槽21を備え、同真空槽21内には、成膜処理の対象となる基板Sが載置される基板ステージ22が設けられている。また真空槽21には、成膜処理時に真空槽21に供給される原料ガスである六フッ化タングステン(WF)ガス及びモノシラン(SiH)ガスの供給口である原料ガスポートP1が設けられている。真空槽21内において、この原料ガスポートP1から離間してその下方には、原料ガスポートP1から供給されたガスを真空槽21内に均一に拡散させるためのシャワーヘッド23が設けられている。
原料ガスポートP1の上側には、共通配管35が連結されている。共通配管35は、モノシランガスを真空槽21に導入する第1配管31と六フッ化タングステンガスを真空槽21に導入する第3配管33とが合流する配管である。これら第1及び第3配管31,33には、それぞれを流通するガスの流量を調量する流量制御部MFC1,MFC3が設けられている。そして、これら流量制御部MFC1,MFC3が流量制御を実行することにより、成膜処理及びクリーニング処置に係る各種工程に応じて所望のガス供給が実現される。ちなみに、ここでいうクリーニング処理とは、成膜処理により真空槽21の内壁及び同真空槽21内の部材、例えば基板ステージ22に付着したタングステン薄膜をクリーニングガスとしてのフッ素ガスによって除去する処理のことである。
上述した第1配管31の途中には、不活性ガスであるアルゴン(Ar)ガスをこの第1配管31へ導入するための第2配管32が上記流量制御部MFC1の下流から分岐するように連結されている。また、上述した第3配管33の途中についてはこれも、不活性ガスであるアルゴンガスを第3配管33へ導入するための第4配管34が上記流量制御部MFC3の下流から分岐するように連結されている。これら第2配管32、及び第4配管34には、それぞれを流通するアルゴンガスの流量を調量する流量制御部MFC2,MFC4が設けられている。そして、これら流量制御部MFC2,MFC4が流量制御を実行することにより、成膜処理及びクリーニング処理に係る各種工程に応じて不活性ガスがそれに対応する配管を通して真空槽21内に導入される。つまり、上記第3配管33及びこれに接続される流量制御部MFC3が六フッ化タングステンガス供給部として、また、第3配管33から分岐した第4配管34と流量制御部MFC4とが不活性ガス供給部として機能する。また、これら六フッ化タングステンガス供給部と不活性ガス供給部とが第1のガス供給部として機能する。他方、上記第1配管31及びこれに接続される流量制御部MFC1がモノシランガス供給部として機能する。また、第1配管31から分岐した第2配管32と流量制御部MFC2とが不活性ガス供給部として機能するとともに、これらモノシランガス供給部と不活性ガス供給部とが第2のガス供給部として機能する。
また、真空槽21には、上記原料ガスを用いた成膜処理と交互に繰り返し実行されるクリーニング処理に際してクリーニングガスを導入するクリーニングガスポートP2が設けられている。このクリーニングガスポートP2には、流量制御部MFC5を備えて、クリーニングガスであるフッ素(F)ガスと、不活性ガスであるアルゴンガスとを同時に真空槽21に供給する第5配管36が接続されている。基板ステージ22には、高周波電源24が接続されている。高周波電源24は、高周波アンテナに高周波電力を供給することにより、真空槽21内のガスをプラズマ化させる高周波電場を真空槽21に印加する。このクリーニングガスは、高周波電源24から高周波が印加されることによってプラズマ化される。また、この高周波電源24は上記シャワーヘッド23に接続されてもよい。なお、上記不活性ガスは、アルゴンガスに代えて窒素ガス(N)、又はヘリウムガス(He)であってもよい。また、上記第5配管36と流量制御部MFC5とが第3のガス供給部として機能する。
加えて、同真空槽21には、排気ポートP3を介してターボポンプ25が連結されている。このターボポンプ25の駆動により、成膜処理あるいはクリーニング処理の各種工程に応じた圧力が真空槽21内に形成される。なお、真空槽21、上記各種ガスが流通する配管31〜36、及び基板Sの載置される基板ステージ22には、同真空槽21の内壁、配管31〜36、及び基板Sの温度を所定の温度に維持する図示しない温調機構がそれぞれ設けられている。
前述しようように、基板Sは、各搬入・搬出口11a,11b(図1)から当該半導体装置の製造装置に搬入された後、前処理チャンバ12a,12b(図1)にて成膜処理の前処理が施される。基板Sは、熱処理チャンバ14(図1)において熱処理を施された後、成膜チャンバ13a,13bに搬入される。そして、基板Sは、同成膜チャンバ13a,13b内の基板ステージ22に載置され、同基板ステージ22に設けられた温調機構により所定の温度に加熱される。その後、選択CVD法による成膜が実行される。即ち、流量制御部MFC1,MFC2にてそれぞれ流量が制御された六フッ化タングステンガス及びモノシランガスがシャワーヘッド23から真空槽21へ均一に拡散される。以下の反応式で例示される六フッ化タングステンのモノシランによる還元反応が基板S上において相対的に導電性の高い部位上にて進行する。
・2WF + 3SiH → 2W + 3SiF + 3H
あるいは、
・WF + 2SiH → W +2SiHF + 3H
なお、上記基板Sにおいて相対的に導電性の高い部位とは、この選択CVD法が利用される製造工程に応じて異なるものである。例えば上述する選択CVD法がコンタクト配線の形成工程に利用される場合、その成膜対象となる基板表面はコンタクトホールを有する絶縁膜で覆われている。能動素子として同基板の表面に形成された例えばMOSトランジスタ等の不純物拡散領域がこのコンタクトホールから露出している。こうした構成の成膜対象に対して上記選択CVD法による成膜が実行される場合、このコンタクトホール底部としての不純物拡散領域、主に、コバルトシリサイド(CoSi)、ニッケルシリサイド(NiSi)、チタンシリサイド(TiSi)等のシリサイドからなる領域が基板Sにおける導電性の高い部位にあたる。この部位に選択的にタングステン薄膜が形成されることとなる。この他、上述する選択CVD法がビア配線の形成工程に利用される場合、その成膜対象となる基板表面はビアホールを有する絶縁膜で覆われている。例えばタングステン(W)、アルミニウム(Al)、及び銅(Cu)等からなる下層配線の一部がこのビアホールから露出している。こうした構成の成膜対象に対して上記選択CVD法による成膜処理が実行される場合、このビアホールの底部としての配線が上記基板Sにおける導電性の高い部位にあたり、この部位にタングステン薄膜が形成されることとなる。
上述するようにして、こうした成膜処理が複数回実行されると、すなわち、複数枚の基板Sに対して成膜処理が実行されると、クリーニングガスを用いたクリーニング処理が実行される。即ち、第5配管36からクリーニングガスであるフッ素ガスと不活性ガスであるアルゴンガスとが真空槽21に供給され、この状態から高周波電源24による高周波電場が真空槽21内に生起される。このとき、真空槽21の内壁等の部材に付着したタングステン薄膜が、フッ素ガスを用いたプラズマと反応することによりフッ化物、例えば六フッ化タングステン、トリフルオロシラン(SiHF)、テトラフルオロシラン(SiF)、あるいはフッ化水素(HF)等が生成される。これらフッ化物がフッ素ガスと同時に供給されたアルゴンガスにより真空槽21内から除去されることとなる。
ところで、成膜処理間に実行されるこうしたクリーニング処理によって生成されるフッ化物は、真空槽21内部の空間に浮遊しているものと、フッ化物となっても真空槽21の内壁等の部材に付着したままであるものとに大別することができる。このうち前者は、上記クリーニングガスと同時に供給されるアルゴンガスによって真空槽21外へと排出可能である。しかし、後者は、アルゴンガスの物理的な衝突のみでは付着部位から剥離し難いため、クリーニング処理を実行しても依然として真空槽21内に残留することとなる。このような状態の真空槽21内に、クリーニング処理に後続して実行される成膜処理にあたって原料ガスである六フッ化タングステンガスとモノシランとが供給されると、これらガスのうち反応性の高いモノシランガスと上記フッ化物とが反応し、タングステンシリサイド(WSi)等の各種生成物が形成される。これらタングステンシリサイド等の各種生成物は、フッ化物と比較してより微細な粒子であるため、上記原料ガスによって付着部位から容易に剥離されることとなる。そして、こうした微細な粒子が成膜対象である基板Sの例えば絶縁膜上に付着すると、この付着部位を核としてタングステン薄膜が成長してしまい、薄膜形成を必要としない部位にてタングステン薄膜が形成される虞がある。すなわち、薄膜形成時の選択性に破れが生じる虞がある。
そこで、本実施の形態に係る半導体装置の製造装置では、こうした選択性の破れの発生を抑制するために、上記クリーニング処理後に実行される成膜処理に先立ち、真空槽21内にモノシランガスを供給するパージ処理が実行される。以下に、このパージ処理も含めて当該半導体装置の製造装置の備える成膜チャンバ13a,13bにて実行される成膜処理及びクリーニング処理の実行タイミング及びその処理条件について図3を参照して説明する。
図3(a)〜(e)は、上記成膜チャンバ13a,13bにて実施される成膜処理時、クリーニング処理時及びパージ処理時における各種ガスの供給期間を例示したタイミングチャートである。図3(a),(b),(c),(d),(e)はそれぞれ、モノシラン(SiH)ガス、第1配管31へのアルゴン(Ar)ガス、六フッ化タングステン(WF)ガス、第3配管33へのアルゴンガス、第5配管36へのフッ素ガス及びアルゴンガスの供給期間を示したものである。
同図3(a)〜(e)に示されるように、タイミングt1〜タイミングt2に渡り、真空槽21内に六フッ化タングステンガスとモノシランガスとが供給される。処理対象である基板S上の所望の領域にのみタングステン薄膜を形成する選択CVD法による成膜処理が実行される。この成膜処理では、例えば六フッ化タングステンガスの流量が20sccm(37.8x10−3Pa・m/s)、モノシランガスの流量が10sccm(16.9x10−3Pa・m/s)、及び真空槽21の内圧が0.6Paといった条件が1分間維持される。
こうした成膜処理が複数回繰り返された後、すなわち、複数枚の基板Sに対して上記成膜処理が実行された後、タイミングt3〜タイミングt4に渡り、真空槽21内にクリーニングガスであるフッ素ガスとアルゴンガスとが供給され、真空槽21の内壁等の部材に付着したタングステン膜を除去するクリーニング処理が実行される。このクリーニング処理では、例えばフッ素ガスの流量が10sccm(1.69x10−3Pa・m/s)、アルゴンガスの流量が195sccm(329.55x10−3Pa・m/s)、及び真空槽21の内圧が70Pa、高周波(RF)出力が200Wという条件が10分間維持される。
その直後のタイミングt4〜t5の期間では、アルゴンガスが、第1配管31及び第3配管33のそれぞれから100sccm(169x10−3Pa・m/s)、5分間、上記真空槽21に導入される。これは、次のシランガス導入の際に高濃度でフッ素系ガスが真空槽21内に残留していると、該フッ素系ガスとモノシランとが反応して生成物が発生するため、上記シランガス導入以前にフッ素系ガスの濃度を下げることを目的とする処理である。
そして、タイミングt5〜タイミングt6の期間では、モノシランガスと、第3配管33へのアルゴンガスとが供給される。これにより、前処理であるクリーニング処理にて生成されたフッ化物とモノシランガスとを反応させて微細粒子化し、真空槽21外に排出するパージ処理が実行される。さらに、こうした微細粒子化した反応生成物が第3配管33へ逆流することを防ぐべく、第3配管33からのアルゴンガスの供給がこれとともに実行される。このパージ処理では、例えばモノシランガスの流量が10〜100sccm(16.9x10−3〜169x10−3Pa・m/s)、アルゴンガスの流量がそれぞれ10〜100sccm(16.9x10−3〜169x10−3Pa・m/s)、及び真空槽21内圧が10Pa〜100Paという条件が10分〜30分間維持される。なお、このパージ処理の終了後、タイミングt6〜t7の期間では、アルゴンガスが上記第1配管31及び第3配管33のそれぞれから100sccm(169x10−3Pa・m/s)、5分間、上記真空槽21に導入される。これは、シランガスを真空槽21に導入した上記タイミングt5〜t6間に生成された微粒子を真空槽21内から排気するために必要な処理である。その後再び上記成膜処理が実行される。また、こうした一連の処理の実行中、反応生成物及び各種ガスの各種部材への付着を抑えるべく、真空槽21の内壁の温度、及び各種ガスを真空槽21に供給する配管31〜36の温度が80以上且つ90℃以下に維持されるとともに、上記基板ステージ22の温度が280℃に維持される。
このように、クリーニング処理に後続して、すなわち、クリーニング処理後に行われる成膜処理に先立ち、真空槽21内にモノシランガスが供給される。クリーニング処理の生成物であるフッ化物が除去されるまでの期間、このモノシランガスによるパージ処理が実行されることにより、タングステン薄膜の成膜処理時における選択性の破れに関してその発生を抑制することが可能になる。具体的には、直径300mmのウェハにおいてモノシランガスによるパージ処理を実行せずに成膜した場合には、選択性の破れとしてのタングステンの核が数千個生じるのに対し、パージ処理を実行した場合にはその個数を50個以下に低減することが可能である。
[実施例及び比較例]
表1に記載の5つの条件でフッ素ガスによるクリーニング処理から選択タングステンの成膜処理までを行った後、上記選択性の破れを測定した。本実施例及び比較例においては、基板上に形成された80nm以上のタングステン核を選択性の破れと定義、その測定には半導体製造ラインで一般に使用されているダストカウンターを用いた。なお、表1には、こうして選択制の破れを測定した結果も併せて記載している。また、表1に記載のフッ素ガスクリーニング処理(図3:タイミングt3〜タイミングt4)、不活性ガスパージ処理(図3:タイミングt4〜タイミングt5)、モノシランガスパージ処理(t5〜t6)、不活性ガスパージ処理(タイミングt6〜タイミングt7)、及び成膜処理はそれぞれ、以下に列挙する条件にて実施された。
・フッ素ガスクリーニング(t3−t4):F 10sccm(16.9x10−3Pa・m/s),Ar 195sccm(329.55x10−3Pa・m/s),70Pa ,RF 200W
・不活性ガスパージ(t4−t5):Ar(a) 100sccm(169x10−3Pa・m/s),Ar(d) 100sccm(169x10−3Pa・m/s),1Pa
・モノシランガスパージ(t5−t6):SiH 50sccm(84.5x10−3Pa・m/s),Ar(d) 100sccm(169x10−3Pa・m/s),30Pa
・不活性ガスパージ(t6−t7):Ar(a) 100sccm(169x10−3Pa・m/s),Ar(d) 100sccm(169x10−3Pa・m/s)
・成膜条件:WF 20sccm(33.8x10−3Pa・m/s),SiH4 10sccm(16.9x10−3Pa・m/s),0.6Pa,基板温度300℃
Figure 2011013810
図4は、上記各条件による処理を通じて形成された選択性の破れ、すなわち、基板上に形成された80nm以上のタングステン核の数を示している。
同図4に示される結果によるように、モノシランガスによるパージ処理を行わない場合は、選択性の破れを50個以下とするためには、上記表1に記載の比較例3のように、120時間に及ぶアルゴンガスによるパージ処理が必要である。なお、図4において、総パージ時間とは、モノシランガスによるパージ処理に対する時間と、その後のアルゴンガスによるパージ処理に対する時間とを合わせた時間である。一方、モノシランガスによるパージ処理を行う場合、上記選択性の破れを1000個以下とするためには、上記表1に記載の実施例1のように、総パージ時間であっても15分間のみパージ処理を実施すればよいことがわかる。また、選択性の破れを50個以下とするためには、同じく表1に記載の実施例2のように、上記総パージ時間であっても25分間のみパージ処理を実施すればよいことがわかる。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体装置の製造方法及び製造装置によれば、以下に列挙する効果を奏することが可能である。
(1)処理対象である基板S上に選択CVD法によりタングステン薄膜を形成する成膜処理と、各成膜チャンバ13a、13bの内部を清浄化するクリーニング処理とが交互に繰り返し実行される。その繰り返し実行される処理の間であって、且つクリーニング処理の後には、モノシランガスとアルゴンガスとを真空槽21内に供給するパージ処理が実行される。これにより、パージ処理時に供給されたモノシランによる還元反応が各成膜チャンバ13a、13b内で進行する。クリーニング処理によって生じたフッ化物、例えば、六フッ化タングステン、トリフルオロシラン、テトラフルオロシラン、あるいはフッ化水素を、パージ処理時に供給されたモノシランと反応させることによって、より微細な粒子であるタングステンシリサイドの各種生成物を生成することができる。
このとき、各成膜チャンバ13a、13bの内壁に付着していた上述のフッ化物が同成膜チャンバ13a、13bの内壁から離脱するかたちで上記還元反応が進行するようになる。そして各種生成物のうちで揮発性の成分は、上記パージ処理時に供給されたアルゴンガスとともに、気体状態のまま各成膜チャンバ13a、13b内から排気される。そればかりか上記各種生成物のうちで不揮発性の成分は、微細な粒子状であるため、アルゴンガス及び上記揮発性成分の流れを受けて、これもまた各成膜チャンバ13a、13b内から容易に排出される。それゆえ、クリーニング処理時に生成されたフッ化物のチャンバ内からの除去が、こうしたモノシランの還元反応による化学的な作用と、モノシランと同じくして供給されたアルゴンガスによる物理的な作用とにより促進される。その結果、クリーニング処理時に単純な排気動作が継続される場合と比べ、各成膜チャンバ13a、13b内からのフッ化物の除去効率が向上されることとなる。
すなわち、フッ化物を微細粒子とすることで、上記パージ処理時にモノシランガスと同時に供給されたアルゴンガスによって、微細粒子を成膜チャンバ13a,13b内から除去しやすくすることが可能である。よって、タングステン膜形成時にその選択性が破れる原因となっていた物質を成膜チャンバ13a,13b内からより多く除去することができる。ひいては、上記選択CVD法を用いた基板Sに対するタングステン薄膜の形成に際して、選択性よく所望の領域のみに薄膜を形成することが可能となる。
(2)不活性ガス用配管として、六フッ化タングステンガス用の第3配管33と連結される第4配管34と、モノシランガス用の第1配管31と連結される第2配管32とが設けられている。パージ処理として成膜チャンバ13a,13b内にアルゴンガスを供給する際には、第3配管33を通じてアルゴンガスが供給される。これにより、パージ処理時における第3配管33と同配管33に連結された第4配管34とへの逆流を抑制することができる。そのため、パージ処理の結果生じた反応生成物、すなわちタングステンシリサイド等の微細粒子がこれら配管32,34に付着すること、ひいては、成膜処理時に選択性の破れが生じることを抑制することが可能となる。
(3)各成膜チャンバ13a,13b内で上記成膜処理、クリーニング処理、及びパージ処理が実行される際には、六フッ化タングステンガス、モノシランガス、アルゴンガス、及びクリーニングガスを供給する各配管31〜36の温度と、成膜チャンバ13a,13bの内壁の温度とが80℃以上且つ90℃以下に維持される。これにより、上記配管31〜36や成膜チャンバ13a,13bの内壁の温度が低いことに起因して、六フッ化タングステンガスとモノシランガスとの反応生成物であるSiHが、これら配管31〜36や成膜チャンバ13a,13bの内壁に付着することを抑制することができるようになる。また逆に、配管31〜36及び成膜チャンバ13a,13bの内壁の温度が高いことに起因して、これらに付着したSiHが熱分解して固体物、すなわち、基板S上に付着して成膜処理の選択性の破れを引き起こす虞のあるものが生ずることの抑制も可能である。
(4)クリーニングガスとして、フッ素ガスを含有するガスが用いられている。これにより、クリーニングガスは反応性の高いフッ素をその構成要素として含んでいるため、成膜チャンバ13a、13bの内壁等の部材上に形成されたタングステン膜を効率よく除去し、成膜チャンバ13a,13b内を清浄化することができるようになる。
なお、上記実施の形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実行することもできる。
・複数回の成膜処理を実行した後に、すなわち、複数枚の基板Sに対して同成膜処理を実行した後に、成膜チャンバ13a,13b内を清浄化するクリーニング処理が実行される。これに限らず、成膜処理を実行する毎に、すなわち、1枚の基板Sに対して成膜処理を実行する毎に上記クリーニング処理が実行されてもよい。
・パージ処理時に真空槽21内に供給される不活性ガス、及びクリーニングガスと同時に供給される不活性ガスとしてアルゴンガスが用いられている。これに限らず、上記不活性ガスとして、窒素(N)ガス又はヘリウム(He)ガスが用いられてもよい。
・クリーニングガスとしてフッ素ガスが用いられている。これに限らず、六フッ化ケイ素(SiF)、三フッ化窒素(NF)ガス、又は三フッ化塩素(ClF)が上記クリーニングガスとして用いられてもよい。
・成膜処理、クリーニング処理、及びパージ処理時に渡り、各種配管31〜36の温度と成膜チャンバ13a,13bの内壁の温度とが80℃以上且つ90℃以下に維持されている。これに限らず、これらの温度は、60℃以上且つ150℃以下に維持されればよい。
・パージ処理に際しては、第3配管33と連結される第4配管34のみから不活性ガスが供給される。これに限らず、パージ処理時には第3配管33に連結される第4配管34と第1配管31に連結される第2配管32とから不活性ガスが供給されても、上記項目(2)に準ずる効果を得ることができる。加えて、この変更によれば、以下の効果を得ることができる。
(5)2つの不活性ガス用の第2及び第4配管32,34が設けられているため、パージ処理時に供給されるアルゴンガスの十分な供給量を確保しやすくなる。
・さらに、上述のように2つの不活性ガス用の第2及び第4配管32,34から不活性ガスを供給するようにすることで、以下の効果を得ることもできる。
(6)第2及び第4配管32,34のいずれか一方が流量制御部の不具合等の何らかの原因で機能しなくなった場合でも正常な他方の不活性ガス用配管を用いて不活性ガスの供給が可能である。そのため、半導体装置の製造装置としての信頼性も高くなる。
・不活性ガス用配管として、六フッ化タングステンガス用の第3配管33に連結される第4配管34と、モノシランガス用の第1配管31に連結される第2配管32との2つ設けられている。これに限らず、第3配管33に連結される第4配管34のみ設けられてもよい。即ち、第2配管32が省略されてもよい。こうした構成によっても、上記項目(1)、(2)、(3)、(4)に準ずる効果を得ることができる。
・パージ処理に際しては、モノシランガスと不活性ガスとが同時に一定期間供給される態様に限らず、他の態様で供給されてもよい。例えば、モノシランガスと不活性ガスが交互に一定期間供給されてもよい。あるいはモノシランガスと不活性ガスとの混合ガスが同時に供給された後に不活性ガスのみが供給されてもよい。つまりクリーニング処理とそれに続く成膜処理との間に、モノシランガスと不活性ガスとが一定期間供給される態様であればよい。
・本実施の形態に係る半導体装置の製造装置は、搬入・搬出口11a,11b、前処理チャンバ12a,12b、及び成膜チャンバ13a,13bをそれぞれ2つずつ備える構成とした。これに限らずこれら搬入・搬出口、前処理チャンバ、成膜チャンバは1つずつであってもよい。また、半導体装置の製造装置を構成する各種チャンバ、及び搬入・搬出口の数は任意に変更することが可能である。
・本実施の形態に係る半導体装置の製造装置は、成膜チャンバの他に、前処理チャンバ、熱処理チャンバ、及びトランスファチャンバを備える。これに限らず、製造装置は、搬入・搬出口と成膜チャンバとのみを備えてもよい。あるいは成膜チャンバに搬入・搬出口が設けられてもよい。こうした構成にあっても、上記項目(1)〜(6)に準ずる効果を得ることができる。

Claims (8)

  1. 導電性の高い部位とそれよりも導電性の低い部位とを表面に有する基板を用いた、半導体装置の製造方法であって、
    六フッ化タングステンガス及びモノシランガスを真空チャンバ内に供給して該真空チャンバ内に収容された前記基板における導電性の高い部位上にタングステンからなる薄膜を選択的に成膜する成膜処理を実行する工程と、
    該成膜処理を実行した後にフッ素を含有するクリーニングガスを用いたプラズマにより前記真空チャンバの内部を清浄化するクリーニング処理を実行する工程と、
    前記成膜処理及び前記クリーニング処理を交互に繰り返して実行する工程とを備える半導体装置の製造方法において、
    前記クリーニング処理とそれに続く前記成膜処理との間に、前記モノシランガスと不活性ガスとを一定期間供給することにより、前記クリーニング処理により生じたフッ化物を前記真空チャンバからパージするパージ処理を実行する工程を備える
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記パージ処理において供給される前記不活性ガスが、前記六フッ化タングステンガスの供給経路から供給される
    請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記六フッ化タングステンガス、前記モノシランガス、及び前記クリーニングガスを供給する配管の温度と、前記真空チャンバの内壁の温度とが、60℃以上、且つ150℃以下に維持される
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記クリーニングガスとして、フッ素、六フッ化ケイ素、三フッ化窒素、及び三フッ化塩素のいずれか又はこれらガスのいずれか1つと不活性ガスとの混合ガスが用いられる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 導電性の高い部位とそれよりも導電性の低い部位とを表面に有する基板を収容する真空チャンバと、
    前記真空チャンバに六フッ化タングステンガスを供給する第1のガス供給部と、
    前記真空チャンバにモノシランガスを供給する第2のガス供給部と、
    前記真空チャンバにフッ素を含有するクリーニングガスを供給する第3のガス供給部と、
    高周波アンテナに高周波電力を供給することにより前記真空チャンバ内のガスをプラズマ化させる高周波電場を前記真空チャンバに印加する高周波電源とを備え、
    前記六フッ化タングステンガスと前記モノシランガスとを用いて前記基板における導電性の高い部位上にタングステンからなる薄膜を選択的に成膜する成膜処理と、該成膜処理を実行した後に、前記クリーニングガスを用いたプラズマにより前記真空チャンバの内部を清浄化するクリーニング処理とを交互に繰り返して実行する半導体装置の製造装置において、
    前記クリーニング処理とそれに続く成膜処理との間に、前記モノシランガスと不活性ガスとを一定期間供給することにより、前記クリーニング処理により生じたフッ化物を前記真空チャンバからパージするパージ処理を実行する
    ことを特徴とする半導体装置の製造装置。
  6. 前記第1のガス供給部は、六フッ化タングステンガス供給部と不活性ガス供給部とを備え、
    前記第2のガス供給部は、モノシランガス供給部と不活性ガス供給部とを備え、
    前記パージ処理時には、前記第1のガス供給部の前記不活性ガス供給部から不活性ガスが供給され、前記第2のガス供給部の前記モノシランガス供給部からモノシランガスが供給される
    請求項5に記載の半導体装置の製造装置。
  7. 請求項5又は6に記載の半導体装置の製造装置において、
    前記第1のガス供給部、前記第2のガス供給部、及び前記第3のガス供給部の各々が配管を有し、前記配管の各々の温度と、前記真空チャンバの内壁の温度とを、60℃以上、且つ150℃以下に維持する温調機構を更に備える
    ことを特徴とする半導体装置の製造装置。
  8. 前記クリーニングガスが、フッ素、六フッ化ケイ素、三フッ化窒素、及び三フッ化塩素のいずれか又はこれらガスのいずれか1つと不活性ガスとの混合ガスである
    請求項5〜7のいずれか一項に記載の半導体装置の製造装置。
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