JP5925476B2 - タングステン化合物膜の形成方法 - Google Patents

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Description

本開示の技術は、ALD法(Atomic Layer Deposition : 原子層堆積法)を用いてタングステン化合物膜を形成する方法に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載のように、ビアホールやコンタクトホール内に埋め込まれる銅プラグのバリアメタル層には、タングステン化合物膜の1つである窒化タングステン(WN)膜が広く用いられている。こうしたWN膜の成膜方法のうち、WN膜を数原子層ずつ形成するALD法では、CVD法やスパッタ法と比べて段差被覆性のよいWN膜を得ることができるため、アスペクト比の高いホールが必要とされる半導体装置の製造技術として特に注目されている。
上述したALD法では、まず、基板に対して、六フッ化タングステン(WF)ガスの供給と排気とが順に行われ、次いで、モノシラン(SiH)ガスの供給と排気とが順に行われる。続いて、WFガスの供給と排気とが順に行われ、その後、アンモニア(NH)ガスの供給と排気とが順に行われる。これにより、数原子層のWN膜が基板上に形成され、上記4つの工程を1つのサイクルとする成膜サイクルが繰り返し行われることによって、所望の膜厚からなるWN膜が形成される。
国際公開第2004/061154号
ところで、近年では、素子が形成されたシリコン基板である素子基板を三次元的に実装することで、素子基板の実装面積を小さくしつつ、素子の集積度合いを高める試みが盛んに行われている。このような三次元実装では、異なるシリコン基板に形成された素子同士が、シリコン基板を貫通する電極(Through Silicon Via : シリコン貫通電極(TSV))によって接続される。上記WN膜は、こうしたTSVのバリアメタル層としても用いられつつある。
一方、TSVの形成方法のうち、素子形成の後にTSVが形成されるビアラスト(Via Last )法では、素子基板を支える支持基板に該素子基板が接着された状態で、上記WN膜の形成も含めた各種処理が行われる。そして、耐熱温度が200℃以下の接着剤によって素子基板と支持基板とが接着されることから、WN膜の形成温度にも200℃以下、より好ましくは150℃以下が求められている。
この点、基板の温度が200℃以下に保持された状態で上述したALD法が行われると、成膜サイクルが複数回繰り返されない限り、WN膜の形成が基板上で開始されないことが本願発明者らによって認められた。ちなみに、このようにWN膜の形成が開始されない時間であるインキュベーション時間では、島状に成長したWNが、絶縁膜の表面において疎らに形成される。そのため、WN膜の初期膜が上述のように成長する結果、WN膜の初期膜で膜密度が低くなり、これにより、WN膜のバリア性が低くなってしまう。
なお、こうした問題は、WN膜がTSVのバリアメタルとして用いられる場合に限らず、絶縁膜に形成される配線のバリアメタルとして用いられる場合であっても、概ね共通するものである。また、同問題は、上記WN膜に限らず、他のタングステン化合物膜、例えばケイ化タングステン(WSi)膜や窒化ケイ化タングステン(WSiN)膜の形成においても概ね共通するものである。
本開示の技術は、上記実情に鑑みてなされたものであり、タングステン化合物膜を形成する際のインキュベーション時間を短くすることのできるタングステン化合物膜形成方法を提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
本開示の技術における一態様は、タングステン化合物膜の形成方法であって、シランガスが基板に供給されるシランガス供給工程と、タングステンの含まれる原料ガスが前記基板に供給される原料ガス供給工程と、タングステンと反応する反応ガスが前記基板に供給される反応ガス供給工程とを備え、前記シランガス供給工程では、一度の前記反応ガス供給工程にて前記基板の表面に到達する反応ガスの粒子よりも多くのシランガスの粒子を前記基板の表面に到達させ、前記シランガス供給工程の後に、前記原料ガス供給工程と、前記反応ガス供給工程との各々が互いに異なるタイミングにて繰り返し行われることにより、前記基板上にてタングステン化合物膜が形成され、前記シランガス供給工程における前記シランガスの供給停止と、前記シランガス供給工程に続いて行われる前記原料ガス供給工程における前記原料ガスの供給開始とが時に行われる。
本願発明者らは、タングステン化合物膜の形成方法を鋭意研究する中で、以下のことを見出した。すなわち、タングステン化合物膜が形成される前の基板に対し、一度の反応ガス供給工程で供給される反応ガスの粒子よりも多くのシランガスの粒子が供給される場合、シランガス供給工程が行われない場合と比較して、インキュベーション時間が短くなることが見出された。
この点、本開示の技術における一態様では、原料ガスと反応ガスとの供給によってタングステン化合物膜が基板上に形成される前に、基板に対してシランガスが供給され、しかも、基板に供給されるシランガスの粒子が、一度の反応ガス供給工程にて同基板に供給される反応ガスの粒子よりも多い。これにより、シランガス供給工程後の基板の表面では、反応ガス供給工程後の基板の表面と比較して、原料ガスと反応し得るガスの存在する可能性が高くなる。そのため、シランガス供給工程が行われない場合と比較して、基板の全体に対して原料ガスの吸着する確率が高くなる結果、上述したインキュベーション時間を短くすることが可能となる。したがって、シランガス供給工程が行われない場合には、インキュベーション時間が生じてしまうような基板温度であっても、インキュベーション時間を生じさせることなくタングステン化合物膜を形成することも可能になる。
また、上記態様では、シランガスの供給停止と、原料ガスの供給開始とが時に行われることから、原料ガスが供給されるときには、それ以降よりも基板上により多くのシランが吸着している可能性が高い。そのため、タングステン化合物膜の形成が開始されるときから、基板の略全体においてタングステン化合物膜が形成されやすくなる。
本開示におけるタングステン化合物膜の形成方法の別態様は、上述した態様において、前記シランガス供給工程の前に、水素ガスから生成されたプラズマが前記基板に供給される水素プラズマ供給工程を備える。
本願発明者らは、タングステン化合物膜の形成方法について、鋭意研究する中で、上記シランガスの供給工程の前に、水素ガスから生成されたプラズマが基板の表面に供給されることによって、さらにインキュベーション時間が短くなることを見出した。
この点、本開示におけるタングステン化合物膜の形成方法の別の態様では、シランガスの供給に先立って、水素ガスから生成されたプラズマが基板に対して供給される。これにより、原料ガスと反応ガスとが供給される前にシランガスの供給のみが行われる場合よりも、さらにインキュベーション時間を短くすることが可能になる。ひいては、より低い基板温度にて、インキュベーション時間を生じさせることなくタングステン化合物膜を形成することができる。
本開示におけるタングステン化合物膜の形成方法の別の態様では、上述した態様において、前記水素プラズマ供給工程が終了するまでに、不活性ガスから生成されたプラズマが前記基板に供給される不活性ガスプラズマ供給工程を備える。
上記態様では、不活性ガスから生成されたプラズマが基板上に供給されることで、基板の表面に凹凸が形成される。こうした凹凸によれば、基板上に供給された粒子の吸着する確率が高められるため、シランガスの供給に先立って水素ガスから生成されたプラズマのみが供給されるよりも、シランガスが基板に対してより吸着しやすくなる。これにより、インキュベーション時間が短くなる。
本開示におけるタングステン化合物膜の形成方法の別の態様は、上述した態様において、前記原料ガス供給工程は、第1原料ガス供給工程と、第2原料ガス供給工程とからなり、前記反応ガス供給工程は、タングステンを還元するシランガスが供給される還元ガス供給工程と、タングステンを窒化する窒化ガスが前記基板に供給される窒化ガス供給工程とからなり、前記第1原料ガス供給工程、前記反応ガス供給工程、前記還元ガス供給工程、及び前記第2原料ガス供給工程の各々が互いに異なるタイミングにて順に繰り返し行われることにより、前記基板上にて前記タングステン化合物膜である窒化タングステン膜が形成される。
上記態様では、タングステン化合物膜である窒化タングステン膜が形成されるときに、シランガスによって還元されたタングステンに対して、窒化ガスよりもタングステンとの反応性の高い窒化物が供給される。そのため、上述のような低温下であっても、タングステンが窒化されやすくなる。
本開示におけるタングステン化合物膜の形成方法の別の態様は、タングステン化合物膜の形成方法であって、シランガスが基板に供給されるシランガス供給工程と、タングステンの含まれる原料ガスが前記基板に供給される原料ガス供給工程と、前記タングステンと反応する前記シランガス以外の反応ガスが前記基板に供給される反応ガス供給工程とを備え、前記シランガス供給工程の後に、前記原料ガス供給工程と、前記反応ガス供給工程との各々が互いに異なるタイミングにて繰り返し行われることにより、前記基板上にてタングステン化合物膜が形成され、前記シランガス供給工程における前記シランガスの供給停止と、前記シランガス供給工程に続いて行われる前記原料ガス供給工程における前記原料ガスの供給開始とが時に行われる。
本願発明者らは、タングステン化合物膜の原料ガスが基板に供給される前に、シランガスが供給されることによって、基板に対して原料ガスが吸着する確率が高くなり、これにより、タングステン化合物膜が形成されやすくなることを見出した。
この点、上記態様では、原料ガスとシランガス以外の反応ガスとの供給によりタングステン化合物膜が形成される前に、基板に対してシランガスが供給される。これにより、シランガスの供給が行われない場合と比較して、基板に対して原料ガスが吸着する確率が高くなり、ひいては、上述したインキュベーション時間が短くなる。
また、上記態様では、シランガスの供給停止と、原料ガスの供給開始とが時に行われることから、原料ガスが供給されるときには、それ以降よりも基板上により多くのシランが吸着している可能性が高い。そのため、タングステン化合物膜の形成が開始されるときから、基板の略全体においてタングステン化合物膜が形成されやすくなる。
マルチチャンバ型成膜装置の全体構成を示すブロック図。 マルチチャンバ型成膜装置が有する成膜チャンバの概略構成を示す概略図。 本開示の第1実施形態におけるタングステン化合物膜の形成方法に含まれる前処理工程での各種ガス及び高周波電力の供給態様を示すタイミングチャート。 タングステン化合物膜としてWN膜を形成する際の各種ガスの供給態様を示すタイミングチャート。 タングステン化合物膜としてWSi膜を形成する際の各種ガスの供給態様を示すタイミングチャート。 タングステン化合物膜としてWSiN膜を形成する際の各種ガスの供給態様を示すタイミングチャート。 本開示の第2実施形態におけるタングステン化合物膜の形成方法に含まれる前処理工程での各種ガス及び高周波電力の供給態様を示すタイミングチャート。 成膜サイクルの数と、WN膜の厚さとの関係を示すグラフ。 シリコン基板のホールに形成されたWN膜を示すSEM画像。
[第1実施形態]
以下、本開示におけるタングステン化合物膜の形成方法を具体化した第1実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。まず、上記タングステン化合物膜の形成に用いられるマルチチャンバ型成膜装置について、図1を参照して説明する。なお、図1では、処理の対象である基板の搬送される方向が矢印で示されている。
[マルチチャンバ型成膜装置の構成]
図1に示されるように、マルチチャンバ型成膜装置10が有する搬送チャンバ11には、搬入チャンバ12、搬出チャンバ13、前処理チャンバ14、成膜チャンバ15、及びシード層形成チャンバ16の各々が連結されている。また、搬送チャンバ11には、基板を搬送する搬送ロボット11aが搭載されている。基板は、マルチチャンバ型成膜装置10での処理の対象であり、素子基板と支持基板とが、耐熱温度が200℃以下である接着材によって接着されたものである。素子基板は、素子及び貫通孔が形成されたシリコン基板と、該素子基板上に形成された絶縁層とを有し、該素子基板の絶縁層と上記支持基板とが接着されている。また、素子基板を構成するシリコン基板の上面及び貫通孔内には、例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜が形成されている。なお、マルチチャンバ型成膜装置10では、シリコン基板の表面、及び貫通孔の内壁面に対して各種の処理が行われる。なお、搬入チャンバ12及び搬出チャンバ13は、搬出入の両方の機能を持つ1つのロードロックチャンバとしてもよい。
搬送ロボット11aは、搬入チャンバ12に搬入された処理前の基板を、前処理チャンバ14、成膜チャンバ15、及びシード層形成チャンバ16に対してこの順に搬送し、これらチャンバ14〜16での処理が終了した処理後の基板を搬出チャンバ13に搬送する。
搬入チャンバ12は、内部を大気圧とした状態で、外部から処理前の基板を搬入し、また、図示されない排気部によって内部を大気圧から減圧した状態で、処理前の基板を搬送チャンバ11に搬出する。
搬出チャンバ13は、図示されない排気部によって内部を減圧した状態で、処理後の基板を搬送チャンバ11から搬入し、また、内部を大気圧とした状態で、処理後の基板を外部に搬出する。
前処理チャンバ14は、水素(H)ガスからプラズマを生成するプラズマ処理チャンバである。前処理チャンバ14は、例えば周波数が13.56MHzである高周波電力をHガスに供給することで、該Hガスからプラズマを生成する。
成膜チャンバ15は、タングステン化合物膜を基板に対して単原子膜ずつ形成するALDチャンバである。成膜チャンバ15は、タングステン化合物膜として、例えば、窒化タングステン膜(WN膜)、ケイ化タングステン膜(WSi膜)、及び窒化ケイ化タングステン膜(WSiN膜)のいずれかを形成する。
シード層形成チャンバ16は、基板に対して銅(Cu)膜を形成するスパッタチャンバである。基板に形成されたCu膜は、電解めっきによって銅配線を貫通孔に形成するときのシード層となる。
なお、上記搬送チャンバ11、前処理チャンバ14、成膜チャンバ15、及びシード層形成チャンバ16は、上記搬入チャンバ12及び搬出チャンバ13と同様、図示されない排気部を有し、該排気部によって大気圧から減圧された状態に維持されている。
[成膜チャンバの構成]
上記成膜チャンバ15の構成について、図2を参照してより詳しく説明する。図2に示されるように、成膜チャンバ15が有する真空槽21内には、上記基板Sを保持する基板ステージ22が設置されている。基板ステージ22の内部には、該基板ステージ22を加熱するヒータ23が搭載されている。ヒータ23には、直流電流を出力するヒータ電源24が接続されている。ヒータ23は、ヒータ電源24からの電流の供給によって発熱することで、基板ステージ22を介して基板Sを所定の温度に加熱する。
真空槽21の底壁21aには、該底壁21aを貫通する2つの排気ポートP1が形成されている。2つの排気ポートP1には、真空槽21内を排気する排気部25が接続されている。排気部25は、例えば、各種真空ポンプと、真空ポンプの排気流量を調節するバルブとから構成されている。
真空槽21の上壁21bには、シャワープレート26が、上記基板ステージ22と対向する位置に取り付けられている。シャワープレート26には、基板ステージ22側に開口する複数の開口部26aが形成されている。真空槽21の上壁21bと、シャワープレート26における上壁21bへの取り付け面とには、これらを貫通するガス供給ポートP2が形成されている。
ガス供給ポートP2には、水素を含むガスを上記真空槽21に供給する水素系ガス配管GL1と、フッ素を含むガスを同真空槽21に供給するフッ素系ガス配管GL2とが接続されている。
水素系ガス配管GL1は、モノシラン(SiH)ガス等のシランガスを真空槽21に供給するシランガス供給部31が接続されたシランガス配管と、アンモニア(NH)ガス等の窒化ガスを真空槽21に供給する窒化ガス供給部32が接続された窒化ガス配管とに分岐している。シランガス配管には、該配管を介して真空槽21に窒素(N)ガス等の不活性ガスを供給する不活性ガス供給部33が接続され、他方、窒化ガス配管には、該配管を介して真空槽21にNガスを供給する不活性ガス供給部34が接続されている。
フッ素系ガス配管GL2は、六フッ化タングステン(WF)ガス等のタングステンを含む原料ガスを真空槽21に供給する原料ガス供給部35が接続されている。フッ素系ガス配管GL2からは、Nガスを同真空槽21に供給する不活性ガス供給部36が接続された不活性ガス配管が分岐している。
[マルチチャンバ型成膜装置によるタングステン化合物膜の形成]
上記マルチチャンバ型成膜装置10の動作の一つである、タングステン化合物膜を形成する際の動作について、図3〜図6を参照して説明する。
マルチチャンバ型成膜装置10にてタングステン化合物膜が形成される際には、まず、処理前の基板Sが、外部の搬送ロボットによって上記搬入チャンバ12に搬入される。基板Sが搬入チャンバ12に搬入されると、同基板Sは、搬送ロボット11aによって前処理チャンバ14に搬入される。
次いで、前処理チャンバ14では、図3に示されるように、タイミングT1にて、Hガスの供給と、該Hガスに対する高周波電力の供給とが開始される。これにより、基板Sに対してHガスから生成されたプラズマが供給され、基板Sの表面に水素を含む励起種が吸着する。こうした水素プラズマ供給工程が所定の時間、例えば60秒にわたって継続されると、タイミングT2にて、Hガス及び高周波電力の供給が停止される。
プラズマが供給されると、基板Sは、搬送ロボット11aによって、前処理チャンバ14から成膜チャンバ15に搬送される。
基板Sが成膜チャンバ15に搬入されると、タイミングT3にて、シランガス供給部31から真空槽21に対するSiHガスの供給が開始される。この際、基板Sの表面に到達するシランガスの粒子数が、後続する各反応ガス供給工程にて基板Sの表面に到達する反応ガスの粒子数よりも多くなるように、真空槽21内に供給されるシランガスの流量、圧力、及び供給時間の各々が設定される。例えば、基板Sの表面に到達するシランガスの粒子数は、該シランガスの流量が大きくなるほど、また該シランガスの分圧が大きくなるほど、さらにまた該シランガスの供給時間が長くなるほど大きくなる。
なお、成膜チャンバ15で行われるガス供給の態様は、タングステン化合物膜を数原子層ずつ形成する都合上、ここにおけるSiHガスの供給の態様と比べて、流量、圧力、及び供給時間に大きな制約を受ける。例えば、過剰なガス供給により段差被覆性やバリア性が低下することを抑えるべく、原料ガスや反応ガスの供給される時間とは、原料ガスあるいは反応ガスが基板Sの表面に到達した直後に排気用のガスが到達する程度に短い。そして、原料ガスや反応ガスの流量や圧力には、基板Sに到達する粒子数が上述のような短い供給時間で再現される程度に安定することが求められる。それゆえに、新たに加えられた上記SiHガスの供給態様としては、該供給時の圧力が該供給に続く他の工程と略等しく、且つ、基板Sの表面に到達するSiHガスの粒子数がSiHガスの流量あるいは供給時間で確保されることが好ましい。
そして、SiHガスが、例えば70sccmの流量にて真空槽21内に供給され、SiHガスの供給が所定の時間、例えば60秒にわたって継続されると、タイミングT4にて、SiHガスの供給が停止される。これにより、基板Sの表面における略全体には、上記水素を含有する励起種を介してSiHが吸着する。
また、同じくタイミングT4では、タングステン化合物膜を形成するためのガスの供給が開始される。なお、上述のように、本実施形態では、タングステン化合物としてWN膜、WSi膜、及びWSiN膜のいずれかを形成するものである。また、これらいずれのタングステン化合物膜を形成するとしても、上記タイミングT4では、WFガスの供給が開始される。このように、SiHガスの供給が停止されるタイミングと、WFガスの供給が開始されるタイミングとが同時であることから、WFガスが供給されるときには、それ以降のタイミングよりも多くのSiHが基板Sに吸着している可能性が高くなる。そのため、タングステン化合物膜の形成が開始されるときから、基板Sの略全体においてタングステン化合物膜が形成されやすくなる。なお、タイミングT4でWFを導入する前に、成膜面内均一性やパーティクル対策のために排気時間、若しくは真空槽にNガスを導入するNガス導入時間が設けられていてもよく、その場合、例えば排気時間若しくはNガス導入時間は1〜2秒である。
以下、タングステン化合物膜としてWN膜、WSi膜、及びWSiN膜の各々を形成する場合の各種ガスの供給態様について順に説明する。
[WN膜の形成]
WN膜を形成する際には、図4に示されるように、タイミングT11にて、原料ガス供給部35から真空槽21への原料ガスとしてのWFガスの供給が開始される。WFガスは、例えば20sccmの流量にて真空槽21内に供給される。そして、例えば2秒後のタイミングT12にて、WFガスの供給が停止される。こうした第1原料ガス供給工程により、基板Sに対して供給されたWFは、上記SiHを介して基板S上に吸着する。
基板Sに対するWFガスの供給が行われると、同じくタイミングT12にて、上記不活性ガス供給部36から真空槽21へのNガスの供給が開始され、そして、例えば2秒後のタイミングT13にて、Nガスの供給が停止される。こうした不活性ガス供給工程により、真空槽21内のWFが、Nガスとともに排気される。
ガスによる排気が行われると、タイミングT13にて、シランガス供給部31から真空槽21への還元ガスとしてのSiHガスの供給が開始され、例えば4秒後のタイミングT14にて、SiHガスの供給が停止される。SiHガスは、例えば70sccmの流量にて真空槽21内に供給される。こうした還元ガス供給工程により、WFとSiHとが基板S上にて反応し、その結果、Siを含む数原子層のW膜が基板S上に形成される。
W膜が形成されると、タイミングT14にて、上記不活性ガス供給部33から真空槽21へのNガスの供給が開始され、例えば2秒後のタイミングT15にて、Nガスの供給が停止される。こうした不活性ガス供給工程により、真空槽21内のSiHガスが、Nガスとともに排気される。
ガスによる排気が行われると、タイミングT15にて、原料ガス供給部35から真空槽21へのWFガスの供給が再び開始され、例えば2秒後のタイミングT16にて、WFガスの供給が停止される。WFガスは、例えば10sccmの流量にて真空槽21内に供給される。こうした第2原料ガス供給工程により、W膜が形成された基板S上にWFが吸着する。
WFガスの供給が行われると、タイミングT16からタイミングT17までにわたり、不活性ガス供給部36から真空槽21に対してNガスが供給される。こうした不活性ガス供給工程により、真空槽21内のWFが、Nガスとともに排気される。
ガスによる排気が行われると、タイミングT17にて、窒化ガス供給部32から真空槽21への窒化ガスとしてのNHガスの供給が開始され、例えば2秒後のタイミングT18にて、NHガスの供給が停止される。NHガスは、例えば5sccmの流量にて真空槽21内に供給される。こうした窒化ガス供給工程により、基板S上に吸着したWFと、NHとの反応によって、NHよりもWとの反応性の高いW(NH)Fが生成される。このW(NH)Fが基板S上に形成されたWと反応することで、数原子層のWN膜が形成される。
WN膜が形成されると、タイミングT18にて、上記不活性ガス供給部34から真空槽21へのNガスの供給が開始され、例えば2秒後のタイミングT19にて、Nガスの供給が停止される。こうした不活性ガス供給工程により、真空槽21内のNHが、Nガスとともに排気される。
こうしたタイミングT11からタイミングT19までを1サイクルとし、該成膜サイクルが所定の回数繰り返されることによって、所定の膜厚を有したWN膜が形成される。なお、初回のサイクルにおけるタイミングT11が上記タイミングT4に相当する。また、WN膜の形成においては、上記還元ガスとしてのSiHガスと、窒化ガスとしてのNHガスとが反応ガスを構成する。
[WSi膜の形成]
WSi膜を形成するときには、図5に示されるように、上記WN膜の形成におけるタイミングT11からタイミングT15までと同態様で各種ガスが供給される。つまり、タイミングT21からタイミングT22までの例えば2秒間にわたって、原料ガス供給部35から真空槽21に対してWFガスが供給される。WFガスは、例えば20sccmの流量にて真空槽21内に供給される。これにより、WFが、基板S上のSiHを介して、該基板Sの略全体に吸着する。
WFガスが供給されると、タイミングT22からタイミングT23までの例えば2秒間にわたって、不活性ガス供給部36から真空槽21に対してNガスが供給される。これにより、真空槽21内のWFが、Nガスとともに排気される。
ガスによる排気が行われると、タイミングT23からタイミングT24までの例えば4秒間にわたって、シランガス供給部31から真空槽21に対して反応ガスとしてのSiHガスが供給される。SiHガスは、例えば70sccmの流量にて真空槽21内に供給される。これにより、基板S上に吸着したWFとSiHとが反応することで、数原子層のWSi膜が基板S上に形成される。
WSi膜が形成されると、タイミングT24からタイミングT25までの例えば2秒間にわたって、不活性ガス供給部33から真空槽21に対してNガスが供給される。これにより、真空槽21内のSiHが、Nガスとともに排気される。
こうしたタイミングT21からタイミングT25までを1サイクルとし、該成膜サイクルが所定の回数繰り返されることによって、所定の膜厚を有したWSi膜が形成される。なお、初回のサイクルにおけるタイミングT21が上記タイミングT4に相当する。
[WSiN膜の形成]
WSiN膜を形成するときには、図6に示されるように、タイミングT31からタイミングT35までは、上記WN膜の形成におけるタイミングT11からタイミングT15までと同態様にて各種ガスの供給が行われる。つまり、タイミングT31からタイミングT32までの例えば2秒間にわたって、原料ガス供給部35から真空槽21に対してWFガスの供給が行われる。WFガスは、例えば20sccmの流量にて真空槽21内に供給される。これにより、WFが、基板S上のSiHを介して、該基板Sに吸着する。
WFガスが供給されると、タイミングT32からタイミングT33までの例えば2秒間にわたって、不活性ガス供給部36から真空槽21に対してNガスが供給される。これにより、真空槽21内のWFが、Nガスとともに排気される。
ガスによる排気が行われると、タイミングT33からタイミングT34までの例えば4秒間にわたって、シランガス供給部31から真空槽に対して反応ガスとしてのSiHガスが供給される。SiHガスは、例えば70sccmの流量にて真空槽21内に供給される。これにより、基板S上に吸着したWFとSiHとが反応することで、数原子層のWSi膜が基板S上に形成される。
WSi膜が形成されると、タイミングT34からタイミングT35までの例えば2秒間にわたって、不活性ガス供給部33から真空槽21に対してNガスが供給される。これにより、真空槽21内のSiHが、Nガスとともに排気される。
ガスによる排気が行われると、タイミングT35にて、窒化ガス供給部32から真空槽21への反応ガスとしてのNHガスの供給が開始され、例えば2秒後のタイミングT36にて、NHガスの供給が停止される。NHガスは、例えば5sccmの流量にて真空槽21内に供給される。これにより、WSiの単原子膜が窒化されることで、数原子層のWSiN膜が基板S上に形成される。
WSiN膜が形成されると、タイミングT36にて、不活性ガス供給部34から真空槽21へのNガスの供給が開始され、例えば2秒後のタイミングT37にて、Nガスの供給が停止される。これにより、真空槽21内のNHが、Nガスとともに排気される。
こうしたタイミングT31からタイミングT37までを1サイクルとし、該成膜サイクルが所定の回数繰り返されることによって、所定の膜厚を有したWSiN膜が形成される。なお、初回のサイクルにおけるタイミングT31が上記タイミングT4に相当する。
このように、WN膜、WSi膜、及びWSiN膜のいずれを形成する場合であっても、これら膜を形成する前に、前処理工程である水素プラズマ供給工程及びシランガス供給工程を行うようにしている。
しかも、シランガス供給工程では、各反応ガス供給工程にて真空槽21内に供給される反応ガスよりもSiHガスの供給時間が長い。これにより、シランガス供給工程にて基板Sの表面に到達するSiHの粒子数が、各反応ガス供給工程にて基板Sの表面に到達する粒子数よりも多くなる。そのため、シランガス供給工程後の基板Sの表面では、反応ガス供給工程後の基板Sの表面と比較して、WFと反応し得るガスの存在する可能性が高くなる。それゆえに、シランガス供給工程が行われない場合と比較して、基板Sの全体に対してWFの吸着する確率が高くなる結果、上記インキュベーション時間を短くすることが可能になる。したがって、上記前処理を行わなければインキュベーション時間が生じてしまうような基板温度であっても、インキュベーション時間を生じさせることなくWN膜、WSi膜、及びWSiN膜を形成することができるようになる。
このように、成膜チャンバ15での基板Sに対するタングステン化合物膜の形成が行われると、基板Sは、搬送ロボット11aによって、成膜チャンバ15からシード層形成チャンバ16に搬送される。そして、シード層形成チャンバ16では、タングステン化合物膜上にCu膜が形成される。
シード層形成チャンバ16での基板Sに対するCu膜の形成が行われると、基板Sは、搬送ロボット11aによって、シード層形成チャンバ16から搬出チャンバ13に搬送され、そして、同基板Sは、搬出チャンバ13から外部に搬出される。
[半導体装置]
上記基板Sは、マルチチャンバ型成膜装置10から搬出された後、電解めっきを行う装置に搬送され、該装置では、基板Sに対して電解めっき処理が行われることにより、基板Sのホール中に銅配線が形成される。
そして、こうした電解めっき処理の後に、銅配線に対するCMP処理、基板Sの表面を保護する保護膜の形成、及び、他の素子基板との接着等、各種の処理が基板Sに対して行われることによって、上記タングステン化合物膜を有する半導体装置が形成される。
タングステン化合物膜が形成されるときには、上述のようにインキュベーション時間が短くなることから、上記半導体装置は、膜密度やバリア性等の膜特性が改善されたタングステン化合物膜を有するものとなる。
[第2実施形態]
以下、本開示におけるタングステン化合物膜の形成方法を具体化した第2実施形態について、図1及び図7を参照して説明する。なお、第2実施形態におけるタングステン化合物膜の形成方法は、上記第1実施形態のタングステン化合物膜の形成方法と比較して、タングステン化合物膜を形成する以前に行われる前処理、及び該処理を行う前処理チャンバ14の構成が異なっている。そのため、以下では、この相違点を中心に説明する。
[マルチチャンバ型成膜装置の構成]
図1に示されるように、マルチチャンバ型成膜装置10の有する前処理チャンバ14は、上記Hガスに加えて、例えばアルゴン(Ar)ガス等の不活性ガスからプラズマを生成するプラズマ処理チャンバである。前処理チャンバ14は、例えば周波数が13.56MHzである高周波電力をHガス、及びArガスの各々に供給することで、該Hガス及びArガスの各々からプラズマを生成する。
[マルチチャンバ型成膜装置によるタングステン化合物膜の形成]
こうしたマルチチャンバ型成膜装置10の動作の一つである、タングステン化合物膜を形成する際の動作について、図7を参照して説明する。
マルチチャンバ型成膜装置10にてタングステン化合物膜が形成される際には、まず、上記第1実施形態と同様、処理前の基板Sが、外部の搬送ロボットによって搬入チャンバ12に搬入される。基板Sが搬入チャンバ12に搬入されると、基板Sは、搬送ロボット11aによって前処理チャンバ14に搬入される。
次いで、前処理チャンバ14では、図7に示されるように、タイミングT41にて、Arガスの供給と、該Arガスに対する高周波電力の供給とが開始される。これにより、基板Sの表面に対してArガスから生成されたプラズマが供給されることで、該表面に凹凸が形成される。こうした不活性ガスプラズマ供給工程が所定の時間、例えば60秒にわたって継続されると、タイミングT42にて、Arガスの供給が停止される。
同じくタイミングT42では、Hガスの供給が開始され、これにより、Hガスから生成されたプラズマが基板Sに対して供給される。これにより、基板Sの表面に水素を含有する励起種が吸着する。Hガスから生成されたプラズマの供給が所定の時間、例えば60秒にわたって継続されると、タイミングT43にて、Hガス及び高周波電力の供給が停止される。
プラズマの供給が終了すると、基板Sは、上記搬送ロボット11aによって、前処理チャンバ14から成膜チャンバ15に搬送される。
基板Sが成膜チャンバ15に搬入されると、上記第1実施形態と同様、タイミングT44にて、シランガス供給部31から真空槽21へのSiHガスの供給が開始され、例えば60秒後のタイミングT45にてSiHガスの供給が停止される。
こうした不活性ガスプラズマの供給、Hプラズマの供給、及びシランガスの供給からなる前処理工程の後、上記第1実施形態と同様の方法にて、WN膜、WSi膜、及びWSiN膜のいずれかが基板Sに対して形成される。
このように、本実施形態では、基板Sに対して水素プラズマの供給、及びシランガスの供給を行う前に、不活性ガスプラズマの供給が行われる。そのため、HガスのプラズマやSiHガスが基板Sに対して供給されるときには、該基板Sの表面に凹凸が形成されている。これにより、Hプラズマの供給やシランガスの供給にて、基板Sの表面に供給された粒子が吸着しやすくなる。また、上記凹凸により、基板Sの表面積が大きくなることから、基板Sとタングステン化合物膜との接触面積も大きくなる。そのため、基板Sとタングステン化合物膜とがより密着しやすくなる。
[試験例]
[インキュベーション時間]
直径が8インチのシリコン基板を160℃に加熱しつつ、Hガスから生成されたプラズマの供給と、SiHガスの供給とを以下の条件にて行った。
[条件1:Hプラズマの供給]
・Hガス流量 200sccm
・前処理チャンバ内の圧力 37Pa
・高周波電力 200W
・処理時間 60秒
[条件2:SiHガスの供給]
・SiHガス流量 70sccm
・真空槽内の圧力 21Pa
・処理時間 60秒
その後、WFガスの供給(ステップ1)、Nガスの供給(ステップ2)、SiHガスの供給(ステップ3)、Nガスの供給(ステップ4)、WFガスの供給(ステップ5)、Nガスの供給(ステップ6)、NHガスの供給(ステップ7)、及びNガスの供給(ステップ8)からなるサイクルによってWN膜を形成した。各ステップは、以下の表1に示される条件にて行った。
こうした条件にて形成されたWN膜の厚さとサイクル数との関係を、図8に実線にて示す。図8に示されるように、1サイクルからWN膜が形成されること、つまり、インキュベーション時間を生じさせることなくWN膜を形成できることが認められた。なお、上記条件によってWN膜を形成する場合、シリコン基板の温度が150℃以上であれば、インキュベーション時間が生じないことが認められた。
また、直径が8インチのシリコン基板を160℃に加熱しつつ、NHガスから生成されたプラズマを供給した後に、上記ステップ1からステップ8によって構成されるサイクルにてWN膜を形成した。なお、NHガスからのプラズマの生成は、以下の条件にて行った。
[条件3:NHプラズマの供給]
・NHガス流量 200sccm
・前処理チャンバ内の圧力 37Pa
・高周波電力 200W
・処理時間 60秒
こうした条件にて形成されたWN膜の厚さとサイクル数との関係を、図8に一点鎖線にて示す。図8に示されるように、9サイクルにてはじめてWN膜が形成されることが認められた。なお、こうした条件では、シリコン基板の温度が210℃以上であれば、インキュベーション時間が生じない一方、該温度が200℃であるときには3サイクルにてWN膜が形成され、該温度が180℃であるときには6サイクルにてWN膜が形成されることが認められた。
また、上記1ステップから8ステップにて構成されるALD法にてWN膜を形成する前に、SiHガスの供給のみを行った場合には、シリコン基板の温度が190℃以上であればインキュベーション時間が生じないことが認められた。なお、SiHガスの供給を行う前に、NHガスから生成されたプラズマを供給したとしても、SiHガスの供給のみを行った場合と同様、シリコン基板の温度が190℃以上であればインキュベーション時間が生じないことも認められた。
さらに、WSi膜及びWSiN膜をALD法にて形成した場合にも、前処理としてSiHガスの供給を行った場合に、NHプラズマの供給を行った場合よりも、インキュベーション時間が生じないシリコン基板の下限温度が低いことが認められた。また、WSi膜及びWSiN膜をALD法にて形成した場合にも、Hプラズマの供給と、SiHガスの供給とを前処理として行った場合に、SiHガスの供給のみを行った場合よりも、インキュベーション時時間が生じない上記下限温度が低くなることが認められた。
[WN膜の段差被覆性]
直径が8インチのシリコン基板に対して、開口部の直径が5.7μmであり、深さが51μmであるホールを複数形成し、そして、シリコン基板の表面とホールの内壁面に対して絶縁膜を形成した。このシリコン基板に対して、Hガスから生成したプラズマの供給、及びSiHガスの供給を行った後、ALD法を用いてWN膜を形成した。なお、Hプラズマの供給は上記条件1にて行い、SiHガスの供給は上記条件2にて行った。また、WN膜は、上記ステップ1からステップ8にて構成されるサイクルを45回繰り返すことによって、シリコン基板の表面における厚さが18nmとなるように形成した。
こうして形成されたWN膜を図9に示す。図9に示されるように、シリコン基板の表面における表面膜厚Th1は18nmであり、ホールの側面における側面膜厚Th2は15nmであり、ホールの底面における底面膜厚Th3は13nmであることが認められた。つまり、表面膜厚Th1に対する側面膜厚Th2であるサイドカバレッジは83%であり、表面膜厚Th1に対する底面膜厚Th3であるボトムカバレッジは72%であることが認められた。
なお、WSi膜及びWSiN膜をALD法にて形成した場合にも、サイドカバレッジ及びボトムカバレッジのいずれの値も、WN膜と同等であることが認められた。
以下、本発明の第1実施形態及び第2実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)上記第1実施形態及び第2実施形態では、WFガスと、NHガス、SiHガスの供給によってタングステン化合物膜が基板S上に形成される前に、基板Sに対してSiHガスが供給される。しかも、基板Sに供給されるSiHガスの粒子が、一度の反応ガス供給工程にて同基板Sに供給される反応ガスの粒子よりも多い。これにより、シランガス供給工程後の基板Sの表面では、反応ガス供給工程後の基板Sの表面と比較して、WFガスと反応し得るガスの存在する確率が高くなる。そのため、シランガス供給工程が行われない場合と比較して、基板Sの全体に対してWFの吸着する確率が高くなる結果、インキュベーション時間を短くすることが可能になる。したがって、シランガス供給工程が行われない場合には、インキュベーション時間が生じてしまうような基板温度であっても、インキュベーション時間を生じさせることなくタングステン化合物膜を形成することも可能になる。
(2)第1実施形態及び第2実施形態では、SiHガスの供給に先立って、基板Sに対してHガスから生成されたプラズマが供給される。これにより、WFガスと反応ガスとの供給を行う前にSiHガスの供給のみを行う場合よりも、よりインキュベーション時間を短くすることが可能になる。
(3)第1実施形態及び第2実施形態では、シランガス供給工程でのSiHガスの供給停止と、WFガスの供給開始とが同時に行われることから、WFガスが供給されるときには、それ以降よりも基板S上により多くのSiHが吸着している可能性が高い。そのため、タングステン化合物膜の形成が開始されたときから、基板Sの全体においてタングステン化合物膜が形成されやすくなる。
(4)第1実施形態及び第2実施形態では、WN膜が形成されるときに、SiHガスによって還元されたWに対して、NHガスよりもWとの反応性が高いW(NH)Fが供給される。そのため、上述のような低温下であっても、Wが窒化されやすくなる。
(5)第2実施形態では、Arガスから生成されたプラズマが基板S上に供給されることで、基板の表面に凹凸が形成される。こうした凹凸によれば、基板S上に供給された水素の励起種やSiHの吸着する確率が高められるため、SiHガスの供給に先立ってHガスから生成されたプラズマのみを供給するよりも、SiHガスが基板Sに対してより吸着しやすくなる。これにより、インキュベーション時間がより短くなる。
(6)第1実施形態及び第2実施形態では、タングステン化合物膜が形成されるときに、インキュベーション時間が短くなる。そのため、半導体装置におけるタングステン化合物膜の形成領域には、タングステン化合物膜の形成開始時から、該領域の全体にタングステン化合物膜が形成されやすくなる。そのため、半導体装置は、膜密度及びバリア性等の膜特性の改善されたタングステン化合物膜を有することになる。
なお、上記各実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・シランガス供給工程でのSiHガスの流量を反応ガス供給工程での反応ガスの流量よりも大きくし、また、SiHガスの供給時間を反応ガス供給工程での反応ガスの供給時間よりも長い。これに限らず、シランガス供給工程にて、反応ガス供給工程よりも(a)SiHガスの流量を大きくすること、(b)SiHガスの供給時間を長くすること、あるいは、(c)SiHガスの圧力を高くすることのいずれかを満たす条件にてシランガス供給工程を行うようにしてもよい。また、(a)〜(c)のいずれか2つを満たすような条件や、(a)〜(c)の全てを満たすような条件にてシランガス供給工程を行うようにしてもよい。要は、シランガス供給工程にて基板Sの表面に到達するSiHの粒子数が、各反応ガス供給工程にて基板Sの表面に到達する反応ガスの粒子数よりも多くなるようにすればよい。こうした構成であっても、上記(1)〜(6)に準じた効果を得ることができる。
・SiHガスの供給に先立ってHガスから生成されたプラズマを基板Sの表面に供給されるようにしたが、Hプラズマの供給を割愛してもよい。こうした構成であっても、上記(1)、(3)〜(6)に準じた効果を得ることができる。
・第2実施形態では、ArプラズマとHプラズマとが基板Sに対して同時に供給されるようにしてもよい。こうした構成であっても、上記(1)〜(6)に準じた効果を得ることができる。
・WN膜の形成は、原料ガス供給工程と窒化ガス供給工程とが順に繰り返されることで形成されてもよいし、原料ガス供給工程、還元ガス供給工程、及び窒化ガス供給工程が順に繰り返されて形成されるようにしてもよい。こうした構成であっても、上記前処理を行う分だけ、インキュベーション時間を短くすることが可能であり、ひいては、インキュベーション時間が生じない基板の温度を低くすることができる。
・上記各工程におけるガスの供給流量、処理室内の圧力、処理時間等の条件は、タングステン化合物膜の形成が可能な範囲であって、シランガス供給工程にて基板Sに供給される粒子が、一度の反応ガス供給工程にて基板Sに供給される粒子よりも多くなる範囲で、任意に変更することができる。
・上記反応ガス供給工程にてシランガス以外のガスを用いる場合には、シランガス供給工程にて基板Sの表面に供給されるSiHの粒子数が、反応ガス供給工程にて基板Sの表面に供給される反応ガスの粒子数よりも少なくてもよい。こうした構成であっても、基板Sの表面にSiHが吸着している分だけ、基板Sの表面にWFガスが吸着する確率が高くなるため、インキュベーション時間を短くすることが可能になる。
・マルチチャンバ型成膜装置10は、上記以外の処理チャンバを有していてもよいし、また、シード層形成チャンバを有していなくともよい。
・成膜チャンバ15とは別に前処理チャンバ14を有するようにしたが、成膜チャンバ15に高周波電源、Hガス供給部、あるいはArガス供給部を設けることによって、成膜チャンバにて上記前処理を行うようにしてもよい。この場合、前処理チャンバ14を割愛することができる。
・前処理チャンバ14では、周波数が13.56MHzの高周波電力を用いてHプラズマやArプラズマが形成されるようにしたが、これらガスからプラズマが生成されれば、高周波電力の周波数や、前処理チャンバ14の構成は、任意に変更可能である。
・シード層形成チャンバ16では、スパッタ法に限らず、CVD法やスパッタ以外のPVD法等の成膜方法にてCu膜が形成されてもよい。
・成膜チャンバ15のシランガス供給部31と窒化ガス供給部32とは、各別の配管に接続される構成であってもよい。
・シランガス供給工程及び還元ガス供給工程で用いられるガスは、SiHガスに限らず、ジシラン(Si)ガス等、Si2n+2で表されるシランガスであればよい。
・不活性ガス供給工程で用いられるガスは、Nガスに限らず、他の不活性ガス、例えばArガスやヘリウムガスであってもよい。
・原料ガス供給工程で用いられるガスは、WFガス以外のWを含むガス、例えば、六塩化タングステンや、WOF、WOF、WOCl、及びWOCl等のオキシハロゲン化タングステンであってもよい。
・窒化ガス供給工程で用いられるガスは、NHガス以外のNを含むガス、例えば、ヒドラジンガス(N)、ヒドラジン中の水素が炭化水素基に置換されたヒドラジン誘導体のガスを用いるようにしてもよい。要は、Wを窒化することのできるガスであればよい。
・WN膜、WSi膜、及びWSiN膜を形成するときに、WFガス、SiHガス、あるいはNHガスが基板Sに供給された後に、不活性ガス供給工程を行うようにしたが、不活性ガスが供給されることなく、排気部25のみによる真空槽21内の排気が行われるようにしてもよい。
・基板S上に形成されるタングステン化合物膜は、WN膜、WSiN膜、及びWSiN膜の単層に限らず、これらタングステン化合物膜のいずれか2種、あるいは、上記3種の膜が積層されたものであってもよい。この場合、上述した前処理は、基板Sの直上のタングステン化合物膜が形成されるときに行われればよい。
・第2実施形態では、Arプラズマが基板Sに供給されるようにしたが、Ar以外の不活性ガス、例えばNガスやHeガス等から生成されたプラズマが基板Sに供給されるようにしてもよい。
・不活性ガス供給部33は、窒化ガス供給部32からNHガスが供給されているとき、及び原料ガス供給部35からWFガスが供給されているときに、真空槽21に対してNガスを供給するようにしてもよい。これにより、NHガスやWFガスが、シランガス配管側に逆流することを抑えられる。
・不活性ガス供給部34は、シランガス供給部31からSiHガスが供給されているとき、及び原料ガス供給部35からWFガスが供給されているときに、真空槽21に対してNガスを供給するようにしてもよい。これにより、SiHガスやWFガスが、窒化ガス配管側に逆流することを抑えられる。
・不活性ガス供給部36は、シランガス供給部31からSiHガスが供給されているとき、及び窒化ガス供給部32からNHガスが供給されているときに、真空槽21に対してNガスを供給するようにしてもよい。これにより、SiHガス及びNHガスが、フッ素系ガス配管GL2側に逆流することを抑えられる。
・基板Sは、支持基板を有していなくともよい。
・上記前処理、及びタングステン化合物膜の形成の対象を貫通孔の形成されたシリコン基板とし、シリコン基板の表面及び貫通孔内にシリコン酸化膜からなる絶縁膜を形成した。これに限らず、シリコン基板に形成される絶縁膜の形成材料は、シリコン窒化膜、及び金属ホウ素酸化物であってもよく、金属ホウ素酸化物としては、ZrBO、TaBO、TiBO、及びHfBO等が挙げられる。また、タングステン化合物の形成対象は、絶縁膜、及び、該絶縁膜に形成された凹部であってもよい。絶縁膜の形成材料には、上述の材料を用いることができる。そして、絶縁膜が、これら材料のいずれから形成されていても、上記前処理によれば、形成対象がシリコン酸化膜の形成されたシリコン基板であるときと同等の効果を得ることができる。また、タングステン化合物膜の形成材料は、上述のような絶縁膜が形成されていないシリコン基板や、他の半導体基板等であってもよい。
なお、絶縁膜に対して、Hプラズマの供給、及びシランガスの供給を行った場合には、絶縁膜の表面が水素によって終端され、これにより、絶縁膜に対してSiHが吸着しやすくなるものと考えられる。
10…マルチチャンバ型成膜装置、11…搬送チャンバ、11a…搬送ロボット、12…搬入チャンバ、13…搬出チャンバ、14…前処理チャンバ、15…成膜チャンバ、16…シード層チャンバ、21…真空槽、21a…底壁、21b…上壁、22…基板ステージ、23…ヒータ、24…ヒータ電源、25…排気部、26…シャワープレート、26a…開口部、31…シランガス供給部、32…窒化ガス供給部、33,34,36…不活性ガス供給部、35…原料ガス供給部、GL1…水素系ガス配管、GL2…フッ素系ガス配管、P1…排気ポート、P2…ガス供給ポート、S…基板。

Claims (5)

  1. シランガスが基板に供給されるシランガス供給工程と、
    タングステンの含まれる原料ガスが前記基板に供給される原料ガス供給工程と、
    タングステンと反応する反応ガスが前記基板に供給される反応ガス供給工程とを備え、
    前記シランガス供給工程では、一度の前記反応ガス供給工程にて前記基板の表面に到達する反応ガスの粒子よりも多くのシランガスの粒子を前記基板の表面に到達させ、
    前記シランガス供給工程の後に、前記原料ガス供給工程と、前記反応ガス供給工程との各々が互いに異なるタイミングにて繰り返し行われることにより、前記基板上にてタングステン化合物膜が形成され、
    記シランガス供給工程における前記シランガスの供給停止と
    前記シランガス供給工程に続いて行われる前記原料ガス供給工程における前記原料ガスの供給開始とが時に行われる
    タングステン化合物膜の形成方法。
  2. 前記シランガス供給工程の前に、
    水素ガスから生成されたプラズマが前記基板に供給される水素プラズマ供給工程を備える
    請求項1に記載のタングステン化合物膜の形成方法。
  3. 前記水素プラズマ供給工程が終了するまでに、
    不活性ガスから生成されたプラズマが前記基板に供給される不活性ガスプラズマ供給工程を備える
    請求項2に記載のタングステン化合物膜の形成方法。
  4. 前記原料ガス供給工程は、第1原料ガス供給工程と、第2原料ガス供給工程とからなり、
    前記反応ガス供給工程は、
    タングステンを還元するシランガスが供給される還元ガス供給工程と、
    タングステンを窒化する窒化ガスが前記基板に供給される窒化ガス供給工程とからなり

    前記第1原料ガス供給工程、前記反応ガス供給工程、前記還元ガス供給工程、及び前記第2原料ガス供給工程の各々が互いに異なるタイミングにて順に繰り返し行われることにより、前記基板上にて前記タングステン化合物膜である窒化タングステン膜が形成される
    請求項1〜のいずれか一項に記載のタングステン化合物膜の形成方法。
  5. シランガスが基板に供給されるシランガス供給工程と、
    タングステンの含まれる原料ガスが前記基板に供給される原料ガス供給工程と、
    前記タングステンと反応する前記シランガス以外の反応ガスが前記基板に供給される反応ガス供給工程とを備え、
    前記シランガス供給工程の後に、前記原料ガス供給工程と、前記反応ガス供給工程との各々が互いに異なるタイミングにて繰り返し行われることにより、前記基板上にてタングステン化合物膜が形成され、
    記シランガス供給工程における前記シランガスの供給停止と
    前記シランガス供給工程に続いて行われる前記原料ガス供給工程における前記原料ガスの供給開始とが時に行われる
    タングステン化合物膜の形成方法。
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