JP2013122069A - 窒化タングステン膜の形成方法、及び窒化タングステン膜の形成装置 - Google Patents

窒化タングステン膜の形成方法、及び窒化タングステン膜の形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】窒化タングステン膜の形成における再現性を高めることができる窒化タングステン膜の形成方法、及び窒化タングステン膜の形成装置を提供する。
【解決手段】WN膜の形成方法は、WFガスが基板Sに供給される第1原料ガス供給工程と、WFガスを還元するSiHガスが供給される還元ガス供給工程と、WFガスが基板Sに供給される第2原料ガス供給工程と、NHガスが供給される窒化ガス供給工程とを備えている。第1原料ガス供給工程、還元ガス供給工程、第2原料ガス供給工程、及び窒化ガス供給工程がこの順に繰り返されてWN膜を形成し、窒化ガス供給工程では、NHガスが基板Sに供給されるときに、Nガスが同基板Sに供給される。
【選択図】図2

Description

本開示の技術は、ALD法(Atomic Layer Deposition : 原子層堆積法)を用いて窒化タングステン膜を形成する方法、及び、該方法を用いる窒化タングステン膜の形成装置に関する。
従来から、例えば特許文献1に記載のように、ビアホールやコンタクトホール内に埋め込まれる銅プラグのバリアメタル層には、窒化タングステン(WN)膜が広く用いられている。こうしたWN膜の成膜方法のうち、WN膜を数原子層ずつ形成するALD法では、CVD法やスパッタ法等と比べて、段差被覆性のよいWN膜を得ることができるため、アスペクト比の高いホールが必要とされる半導体装置の製造技術として特に注目されている。以下に、ALD法を用いたWN膜の形成方法について、図10を参照して詳しく説明する。
図10に示されるように、タイミングT21からタイミングT22までにわたって、基板の表面に対して六フッ化タングステン(WF)ガスが供給される。WFガスが供給されると、気相中のWFガスを排気するために、タイミングT22からタイミングT23までにわたって、基板の表面に対して窒素(N)ガスが供給される。これにより、先の工程で供給されたWFガスが、Nガスとともに排気される。
ガスが供給されると、タイミングT23からタイミングT24までにわたって、基板の表面に対してモノシラン(SiH)ガスが供給され、そして、タイミングT24からタイミングT25までにわたって、基板の表面に対してNガスが供給される。これにより、基板上に吸着したWFとSiHとが反応し、Wが基板上に形成される。
Wが形成されると、タイミングT25からタイミングT26にわたって、再びWFガスが供給され、そして、タイミングT26からタイミングT27にわたって、Nガスが供給される。これにより、新たなWFが基板上に吸着し、また、気相中のWFは排気される。
WFを吸着させると、タイミングT27からタイミングT28までにわたって、基板の表面に対してアンモニア(NH)ガスが供給され、そして、タイミングT28からタイミングT29までにわたって、Nガスが供給される。これにより、基板上に吸着しているWFとNHとが反応することで、NHよりも活性の高いW(NH)Fが形成される。そして、基板上のWがW(NH)Fによって窒化されることで、WNの単原子層が形成される。上記タイミングT21からタイミングT29までに行われた各種ガスの供給処理によって構成される成膜サイクルが所定回数繰り返されることによって、WN膜が、所望の厚さに形成される。
国際公開第2004/061154号
ところで、近年では、素子が形成されたシリコン基板である素子基板を三次元的に実装することで、素子基板の実装面積を小さくしつつ、素子の集積度合いを高める試みが盛んに行われている。このような三次元実装では、異なるシリコン基板に形成された素子同士が、シリコン基板を貫通する電極(Through Silicon Via : シリコン貫通電極(TSV))によって接続される。上記WN膜は、こうしたTSVのバリメタル層としても用いられつつある。
一方、TSVの形成方法のうち、素子形成後にTSVが形成されるビアラスト(Via Last )法では、素子基板を支える支持基板に該素子基板が接着された状態で、上記WN膜の形成も含めた各種処理が行われる。そして、耐熱温度が200℃以下の接着剤によって素子基板と支持基板とが接着されることから、WN膜の形成温度にも200℃以下、より好ましくは150℃以下が求められている。
この点、基板の温度が200℃以下に保持された状態で上述したALD法が行われると、上記基板上にWN膜が形成されることもあれば、該WN膜が形成されない場合もあることが本願発明者らによって認められた。そこで、上記低温領域にてWN膜を再現性よく形成することのできる方法が切望されている。
なお、こうした問題は、WN膜がTSVのバリアメタルとして用いられる場合に限らず、絶縁膜に形成される配線のバリアメタルとして用いられる場合であっても、概ね共通するものである。
本開示の技術は、上記実情に鑑みてなされたものであり、窒化タングステン膜の形成における再現性を高めることができる窒化タングステン膜の形成方法、及び窒化タングステン膜の形成装置を提供することを目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本開示の技術における一態様は、窒化タングステン膜の形成方法であって、タングステンの含まれる原料ガスが基板に供給される第1原料ガス供給工程と、前記原料ガスを還元する還元ガスが基板に供給される還元ガス供給工程と、前記原料ガスが前記基板に供給される第2原料ガス供給工程と、タングステンを窒化する窒化ガスが前記基板に供給される窒化ガス供給工程とを備え、前記第1原料ガス供給工程、前記還元ガス供給工程、前記第2原料ガス供給工程、及び前記窒化ガス供給工程がこの順に繰り返されて窒化タングステン膜が形成され、前記窒化ガス供給工程では、前記窒化ガスが前記基板に供給されるときに、不活性ガスが該基板に供給される。
上記態様では、窒化ガスが基板に供給される窒化ガス供給工程にて、不活性ガスも同基板に供給されるようにしているため、窒化ガスは、不活性ガスによって希釈された状態で、供給経路を介して基板に供給されることになる。これにより、窒化ガスのみが供給される場合と比較して、基板に供給された窒化ガスが、供給経路に残留することを抑えられる。それゆえに、供給経路中に残留する窒化ガスが、窒化ガス供給工程の後の第1原料ガス供給工程等にて基板に供給され、これにより、原料ガスが、窒化タングステン膜の形成に寄与しない反応によって消費されることを抑えられる。その結果、窒化タングステン膜の形成における再現性を高めることができる。
本開示における窒化タングステン膜の形成方法の別の態様は、前記第1原料ガス供給工程、前記還元ガス供給工程、前記第2原料ガス供給工程、及び前記窒化ガス供給工程の各々の後に不活性ガスが前記基板に供給される不活性ガス供給工程を更に備え、前記窒化ガス供給工程の後の前記不活性ガス供給工程では、前記不活性ガス供給工程のうちで、前記基板に供給される前記不活性ガスの粒子が最も多い。
原料ガスが基板上に供給されるときに、先に供給された窒化ガスが同基板上に残っていると、この残留する窒化ガスと原料ガスとが反応することになる。こうして窒化ガスと反応した原料ガスは、窒化タングステン膜の形成に寄与しないことから、窒化ガスと原料ガスとが反応する分だけ、窒化タングステン膜が形成されにくくなる。
この点、上記態様では、不活性ガス供給工程のうち、窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程において、基板に供給される不活性ガスの粒子を最も多くしている。そのため、不活性ガス供給工程のうちで最も多くの粒子が基板に衝突し、これにより、基板上の窒化ガスが排気されやすくなる。それゆえに、窒化ガス供給工程と後続する第1原料ガス供給工程との間に、1回の不活性ガス供給工程しか挟まれていなくとも、窒化ガスが、原料ガスの供給時に基板上に残りにくくなる。
本開示における窒化タングステン膜の形成方法における別の態様は、前記窒化ガス供給工程にて前記基板に供給される前記窒化ガスの流量と前記不活性ガスの流量との和に対する前記窒化ガスの流量の割合が大きくなるほど、前記窒化ガス供給工程の後の前記不活性ガス供給工程にて供給される前記不活性ガスの粒子を多くする。
基板に対して供給される窒化ガスの流量と不活性ガスの流量との和に対する窒化ガスの流量の割合が大きくなるほど、窒化ガスは、供給経路や基板に残留しやすくなる。この点、上記態様では、上記窒化ガスの流量の割合が大きくなるほど、窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程にて、供給される不活性ガスの粒子を多くする。これにより、供給流路や基板に衝突する不活性ガスの粒子が多くなる。そのため、窒化ガスの流量の割合が大きくなることで、窒化ガスの残留量が多くなったとしても、窒化ガスが上記供給経路や基板上から排気されにくくなることを抑えられる。
本開示における窒化タングステン膜の形成方法における別の態様は、前記基板の温度が低くなるほど、前記窒化ガス供給工程の後の前記不活性ガス供給工程にて供給される前記不活性ガスの粒子を多くする。
基板に供給された窒化ガスが該基板上に滞在する時間は、基板の温度が低くなるほど長くなる。この点、上記態様では、基板の温度が低くなるほど、窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程にて、供給される不活性ガスの粒子を多くする。これにより、基板に対して多くの不活性ガスの粒子が衝突することから、基板の温度が低くなることで、窒化ガスの滞在時間が長くなったとしても、窒化ガスが基板上から排気されにくくなることを抑えられる。
本開示における窒化タングステン膜の形成方法の別の態様は、前記第1原料ガス供給工程及び前記第2原料ガス供給工程にて前記原料ガスが前記基板に供給されるときに前記不活性ガスが前記基板に供給され、前記還元ガス供給工程にて前記還元ガスが前記基板に供給されるときに前記不活性ガスが前記基板に供給される。
上記態様では、第1原料ガス供給工程及び第2原料ガス供給工程にて原料ガスと不活性ガスとが供給され、還元ガス供給工程にて還元ガスと不活性ガスとが供給される。そのため、上記窒化ガスに加えて、原料ガス及び還元ガスも、これらガスの供給経路に残留することを抑えつつ、基板に到達させることができる。それゆえに、こうした残留ガスが、供給されるべきタイミング以外に基板に供給されることで、窒化タングステン膜が形成されるための反応以外の反応が生じることを抑えられる。したがって、窒化タングステン膜の形成における再現性を高めることができる。
本開示における窒化タングステン膜の形成方法の別の態様は、前記窒化ガス供給工程では、前記不活性ガスの供給が前記窒化ガスの供給に先行して開始される。
上記態様では、窒化ガス供給工程にて、窒化ガスに先行して不活性ガスが供給される。そのため、不活性ガスが供給されている上記供給経路に対して窒化ガスが供給されることから、窒化ガスは、不活性ガスの流れに沿って供給経路を流れるために、不活性ガスが流れていない場合よりも、基板側に移動しやすくなる。それゆえに、窒化ガスが供給経路に残留しにくくなる。
本開示の技術における一態様は、窒化タングステン膜の形成装置であって、タングステンが含まれる原料ガスを基板に供給する原料ガス供給部と、前記原料ガスを還元する還元ガスを前記基板に供給する還元ガス供給部と、タングステンを窒化する窒化ガスを供給口から前記基板に供給する窒化ガス供給部と、不活性ガスを前記供給口から前記基板に供給する不活性ガス供給部と、前記原料ガスの第1供給、前記還元ガスの供給、前記原料ガスの第2供給、及び、前記窒化ガスの供給を順に繰り返し、前記窒化ガスの供給時に前記不活性ガスを供給するガス供給制御部とを備える。
本発明の一態様では、ガス供給制御部が、供給口を介して基板に窒化ガスを供給するときに、該供給口を介して不活性ガスも基板に供給する。そのため、窒化ガスは、不活性ガスによって希釈された状態で、供給口を介して基板に供給されることになる。これにより、窒化ガスのみを供給する場合と比較して、窒化ガスが、供給口に残留することを抑えられる。それゆえに、供給口に残留した窒化ガスが、窒化ガスの供給後に行われる原料ガスの供給時に基板に供給されることで、原料ガスが、窒化タングステン膜の形成に寄与しない反応によって消費されることを抑えられる。その結果、窒化タングステン膜の形成における再現性を高めることができる。
本開示の窒化タングステン膜の形成装置を有するマルチチャンバ成膜装置の全体構成を示すブロック図。 本開示の窒化タングステン膜の形成装置を成膜チャンバとして具体化した一実施形態の概略構成を示す概略図。 本開示の窒化タングステン膜の形成方法を具体化した一実施形態における各種ガスの供給態様を示すタイミングチャート。 試験例におけるNHガスの濃度とWN膜の厚さとの関係を示すグラフ。 試験例におけるNHガスの分圧とWN膜の厚さとの関係を示すグラフ。 排気時間とWN膜の厚さとの関係を示すグラフ。 基板の温度と、NHの基板に対する入射頻度及びNHの基板における平均滞在時間との関係を示すグラフ。 WN膜に対するオージェ電子分光分析の結果を示すグラフ。 ホールが形成されたシリコン基板、ホールに形成された窒化タングステン膜、及びホールに形成された銅配線の断面構造を示すSEM画像。 従来の窒化タングステン膜の形成方法における各ガスの供給態様を示すタイミングチャート。
以下、本開示における窒化タングステン膜の形成方法を具体化した一実施形態、及び、窒化タングステン膜の形成装置を具体化した一実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。まず、上記タングステン化合物膜の形成に用いられるマルチチャンバ型成膜装置について、図1を参照して説明する。なお、図1では、処理の対象である基板の搬送される方向が矢印で示されている。
[マルチチャンバ型成膜装置の構成]
図1に示されるように、マルチチャンバ型成膜装置10が有する搬送チャンバ11には、搬入チャンバ12、搬出チャンバ13、前処理チャンバ14、成膜チャンバ15、及びシード層形成チャンバ16の各々が連結されている。また、搬送チャンバ11には、基板を搬送する搬送ロボット11aが搭載されている。基板は、マルチチャンバ型成膜装置10での処理の対象であり、素子基板と支持基板とが、耐熱温度が200℃以下である接着材によって接着されたものである。素子基板は、素子及び貫通孔が形成されたシリコン基板と、該素子基板上に形成された絶縁層とを有し、該素子基板の絶縁層と上記支持基板とが接着されている。また、素子基板を構成するシリコン基板の上面及び貫通孔内には、例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜が形成されている。なお、マルチチャンバ型成膜装置10では、シリコン基板の表面、及び貫通孔の内壁面に対して各種の処理が行われる。なお、搬入チャンバ12と搬出チャンバ13は搬出入の両方の機能を有する1つのロードロックチャンバとして備えられてもよい。
搬送ロボット11aは、搬入チャンバ12に搬入された処理前の基板を、前処理チャンバ14、成膜チャンバ15、及びシード層形成チャンバ16に対してこの順に搬送し、これらチャンバ14〜16での処理が終了した処理後の基板を搬出チャンバ13に搬送する。
搬入チャンバ12は、内部を大気圧とした状態で、外部から処理前の基板を搬入し、また、図示されない排気部によって内部を大気圧から減圧した状態で、処理前の基板を搬送チャンバ11に搬出する。
搬出チャンバ13は、図示されない排気部によって内部を減圧した状態で、処理後の基板を搬送チャンバ11から搬入し、また、内部を大気圧とした状態で、処理後の基板を外部に搬出する。
前処理チャンバ14は、水素(H)ガスからプラズマを生成するプラズマ処理チャンバである。前処理チャンバ14は、例えば周波数が13.56MHzである高周波電力をHガスに供給することで、該Hガスからプラズマを生成する。
シード層形成チャンバ16は、基板に対して銅(Cu)膜を形成するスパッタチャンバである。基板に形成されたCu膜は、電解めっきによって銅配線を貫通孔に形成するときのシード層となる。
なお、上記搬送チャンバ11、前処理チャンバ14、成膜チャンバ15、及びシード層形成チャンバ16は、上記搬入チャンバ12及び搬出チャンバ13と同様、図示されない排気部を有し、該排気部によって大気圧から減圧された状態に維持されている。
[成膜チャンバの構成]
上記窒化タングステン膜の形成装置としての成膜チャンバ15の構成について、図2を参照してより詳しく説明する。図2に示されるように、成膜チャンバ15が有する真空槽21内には、上記基板Sを保持する基板ステージ22が設置されている。基板ステージ22の内部には、該基板ステージ22を加熱するヒータ23が搭載されている。ヒータ23には、直流電流を出力するヒータ電源24が接続されている。ヒータ23は、ヒータ電源24からの電流の供給によって発熱することで、基板ステージ22を介して基板Sを所定の温度に加熱する。
真空槽21の底壁21aには、該底壁21aを貫通する2つの排気ポートP1が形成されている。2つの排気ポートP1には、真空槽21内を排気する排気部25が接続されている。排気部25は、例えば、各種真空ポンプと真空ポンプの排気流量を調節するバルブとから構成されている。
真空槽21の上壁21bには、シャワープレート26が、上記基板ステージ22と対向する位置に取り付けられている。シャワープレート26には、基板ステージ22側に開口する複数の供給口としての開口部26aが形成されている。真空槽21の上壁21bと、シャワープレート26における上壁21bへの取り付け面には、これらを貫通するガス供給ポートP2が形成されている。
ガス供給ポートP2には、水素を含むガスを上記真空槽21に供給する水素系ガス配管GL1と、フッ素を含むガスを同真空槽21に供給するフッ素系ガス配管GL2が接続されている。
水素系ガス配管GL1は、モノシラン(SiH)ガス等のシランガスを真空槽21に供給する還元ガス供給部としてのシランガス供給部31が接続されたシランガス配管GL1aと、アンモニア(NH)ガス等の窒化ガスを真空槽21に供給する窒化ガス供給部32が接続された窒化ガス配管GL1bとに分岐している。シランガス配管GL1aには、該配管を介して真空槽21に窒素(N)ガス等の不活性ガスを供給する不活性ガス供給部33が、不活性ガス配管GL1cを介して接続されている。他方、窒化ガス配管GL1bには、該配管を介して同じく真空槽21にNガスを供給する不活性ガス供給部34が、不活性ガス配管GL1dを介して接続されている。
フッ素系ガス配管GL2は、六フッ化タングステン(WF)ガス等のタングステンを含む原料ガスを真空槽21に供給する原料ガス供給部35が接続された原料ガス配管GL2aと、上記Nガス等の不活性ガスを同真空槽21に供給する不活性ガス供給部36が接続された不活性ガス配管GL2bとに分岐している。
成膜チャンバ15には、上記ガス供給部31〜36に接続され、そして、これらガス供給部31〜36の駆動を制御するガス供給制御部としての制御部15Cが搭載されている。制御部15Cには、各ガス供給部31〜36の出力に関するプロセスステップ毎の設定値が、プロセスレシピとして記憶されている。
制御部15Cは、上記プロセスレシピを読み出した後、プロセスレシピを構成するプロセスステップ毎に、そのプロセスステップに定められた設定値を読み出して、読み出した設定値に応じた指令を生成する。そして、制御部15Cは、上記各ガス供給部31〜36を駆動する駆動部にて、各々の指令に応じた駆動信号を生成して出力する。
[マルチチャンバ型成膜装置による窒化タングステン膜の形成]
上記マルチチャンバ型成膜装置10の動作の一つである、窒化タングステン膜を形成する際の動作について、図3を参照して説明する。なお、窒化タングステン膜の形成時における各ガス供給部31〜36の駆動は、上記制御部15Cによって制御されている。
マルチチャンバ型成膜装置10にて窒化タングステン膜が形成される際には、まず、処理前の基板Sが、外部の搬送ロボットによって搬入チャンバ12に搬入される。基板Sが搬入チャンバ12に搬入されると、同基板Sは、搬送ロボット11aによって前処理チャンバ14に搬入される。
次いで、前処理チャンバ14では、図3に示されるように、タイミングT1にて、Hガスの供給と、該Hガスに対する高周波電力の供給とが開始される。これにより、基板Sに対してHガスから生成されたプラズマが供給されることで、基板Sの表面に水素を含む励起種が吸着する。こうした水素プラズマ供給工程が所定の時間、例えば60秒にわたって継続されると、タイミングT2にて、Hガス及び高周波電力の供給が停止される。
上記水素プラズマ供給工程が終了すると、基板Sは、搬送ロボット11aによって、前処理チャンバ14から成膜チャンバ15に搬送される。
基板Sが成膜チャンバ15に搬送されると、タイミングT3にて、シランガス供給部31から真空槽21へのSiHガスの供給が開始される。SiHガスは、例えば70sccmの流量にて、上記シランガス配管GL1a、水素系ガス配管GL1、ガス供給ポートP2、及びシャワープレート26を介して真空槽21内に供給される。SiHガスの供給が所定の時間、例えば60秒にわたって継続されると、タイミングT4にて、SiHガスの供給が停止される。こうしたシランガス供給工程により、基板Sの表面における略全体には、上記水素を含む励起種を介してSiHが吸着する。
また、同じくタイミングT4では、原料ガス供給部35から真空槽21への原料ガスとしてのWFガスの供給が開始され、そして、例えば2秒後のタイミングT5にて、WFガスの供給が停止される。WFガスは、例えば20sccmの流量にて、上記フッ素系ガス配管GL2、ガス供給ポートP2、及びシャワープレート26を介して真空槽21内に供給される。こうした第1原料ガス供給工程により、基板Sに供給されたWFは、上記SiHを介して基板S上に吸着する。なお、タイミングT4でWFガスを導入する前に、成膜面内均一性やパーティクル対策のための排気時間、若しくは真空槽にNガスを導入するNガス導入時間が設けられていてもよく、その場合、例えば排気時間及びNガス導入時間は1〜2秒である。
基板Sに対してWFガスが供給されると、同じくタイミングT5にて、上記不活性ガス供給部36から真空槽21へのNガスの供給が開始され、そして、例えば2秒後のタイミングT6にて、Nガスの供給が停止される。Nガスは、例えば400sccmの流量にて、不活性ガス配管GL2bを介してフッ素系ガス配管GL2に供給された後は、WFガスと同じ供給経路を介して真空槽21内に供給される。こうした不活性ガス供給工程により、供給経路内及び真空槽21内のWFが、Nガスとともに排気される。
ガスによる排気が行われると、タイミングT6にて、シランガス供給部31から真空槽21内への還元ガスとしてのSiHガスの供給が開始され、例えば4秒後のタイミングT7にて、SiHガスの供給が停止される。SiHガスは、例えば70sccmの流量にて、上記シランガス配管GL1a、水素系ガス配管GL1、ガス供給ポートP2、及びシャワープレート26を介して真空槽21内に供給される。こうした還元ガス供給工程により、基板Sに供給されたSiHがWFと反応し、数原子層のW膜が形成される。
数原子層のW膜が形成されると、タイミングT7にて、上記不活性ガス供給部33から真空槽21へのNガスの供給が開始され、例えば2秒後のタイミングT8にて、Nガスの供給が停止される。Nガスは、例えば400sccmの流量にて、不活性ガス配管GL1cから水素系ガス配管GL1に供給された後は、SiHガスと同じ供給経路を介して真空槽21内に供給される。こうした不活性ガス供給工程により、供給経路内及び真空槽21内のSiHが、Nガスとともに真空槽21内から排気される。
ガスによる排気が行われると、タイミングT8にて、原料ガス供給部35から真空槽21へのWFガスの供給が再び開始され、例えば2秒後のタイミングT9にて、WFガスの供給が停止される。WFガスは、例えば10sccmの流量にて、上述と同様の供給経路を介して真空槽21内に供給される。こうした第2原料ガス供給工程により、数原子層のW膜が形成された基板S上にWFが吸着する。
WFガスの供給が行われると、タイミングT9からタイミングT10までにわたり、不活性ガス供給部36から真空槽21に対してNガスが供給される。Nガスは、例えば400sccmの流量にて、上述と同じ供給経路を介して真空槽21内に供給される。こうした不活性ガス供給工程により、供給経路内及び真空槽21内のWFが、Nガスとともに排気される。
ガスによる排気が行われると、タイミングT10にて、窒化ガス供給部32から真空槽21への窒化ガスとしてのNHガスの供給が開始され、例えば2秒後のタイミングT11にて、NHガスの供給が停止される。NHガスは、例えば3sccmの流量にて、上記窒化ガス配管GL1b、水素系ガス配管GL1、ガス供給ポートP2、及びシャワープレート26を介して真空槽21内に供給される。こうした窒化ガス供給工程により、基板S上に吸着したWFと、NHとの反応によって、NHよりもWとの反応性の高いW(NH)Fが生成される。このW(NH)Fが基板S上に形成されたWと反応することで、WNの単原子膜が形成される。
ここで、ALD法によってWN膜を形成するときには、数秒という非常に短い期間にて各ガスを供給し、これにより、WFガスとSiHガスとを、あるいはWFガスとNHガスとを反応させる必要がある。そのため、WFガス、SiHガス、及びNHガスは、これらの供給量にて反応が律速されない流量にて基板Sに供給される。つまり、WFガス、SiHガス、及びNHガスは、過剰な流量にて基板Sに供給され、そして、こうした過剰な分がNガスによって排気されるようにしている。
ところで、NHガスは、基板S上にて生じる反応からすれば過剰な流量にて供給されているものの、WFガス及びSiHガスと比較して、数倍から数十倍も低い流量にて供給されることで足りる。上述のような供給配管を介して異なる流量のガスを基板Sの表面に対して略均一に供給する場合、各流量によって配管径、シャワープレート径、開口部の数や分布、及び排気流量等における最適値が異なってはいる。しかしながら、上記NHガスのように、流量の低いガス用の供給経路を他のガスの供給経路とは別に設けた場合、成膜チャンバ15の構成、及び該成膜チャンバ15でのガスの供給に関わる制御が煩雑化してしまう。
そのため、通常、低い流量で供給されるNHガスも、より高い流量で供給されるSiHガス及びWFガスも、共通する水素系ガス配管GL1、ガス供給ポートP2、シャワープレート26、及び排気部25を用いて真空槽21内に供給される。
それゆえに、NHガスのように低流量にて供給されるガスほど、上記供給経路内を流れにくく、また、供給経路中にて均一化されにくくなる。その結果、従来のように、NHガスの供給を行った後に、Nガスを用いて供給経路及び真空槽21内のNHを排気したとしても、こうした排気以降に行われる工程、例えばWFガスの供給工程等においても供給経路や真空槽21内に残留したNHが基板Sに供給されてしまうことも少なくない。
こうして基板Sに供給されたNHは、基板Sに供給されているWFと反応し、WFガスの後に供給されるSiHガスと反応するWFが消費されてしまうことから、WN膜が形成されにくくなる。このように、供給されるNHの量によって、WN膜の形成が左右されてしまい、ひいては、WN膜の形成における再現性が低下してしまうことになる。しかも、基板Sの温度が低くなるほど、NHの滞在時間が長くなることから、こうしたNHとWFとの反応が生じやすくなる。
なお、供給経路及び真空槽21内に残留するNHは、Nガスの供給によってWN膜の形成を妨げない程度に排気することも可能ではあるものの、上述のようなWFガスの供給及びSiHガスの供給の後に行われるNガスの供給時間の十倍以上の時間を要する。そのため、WN膜の形成に要する時間の大部分をNHの排気時間が占めてしまうことになる。
そこで、タイミングT10からタイミングT11までの間は、NHガスの供給と同時に、不活性ガス供給部34から真空槽21へのNガスの供給も行われる。Nガスは、400sccmの流量にて、不活性ガス配管GL1dから窒化ガス配管GL1bに供給されて以降は、NHガスと同じ供給経路を介して真空槽21に供給される。これにより、NHガスは、Nガスとともに上記供給経路内及び真空槽21内を流れることで、該供給経路や真空槽21に残留しにくくなる。
なお、成膜チャンバ15で行われるガス供給の態様は、WN膜を数原子層ずつ形成する都合上、流量、圧力、及び供給時間に大きな制約を受ける。例えば、過剰なガス供給により段差被覆性やバリア性が低下することを抑えるべく、原料ガス、還元ガス、及び窒化ガスの供給される時間とは、いずれかのガスが基板Sの表面に到達した直後に排気用のガスが到達する程度に短い。そして、原料ガス、還元ガス、及び窒化ガスの流量や圧力には、基板Sに到達する粒子数が上述のような短い供給時間で再現される程度に安定することが求められる。それゆえに、窒化ガス供給工程における上記Nガスの供給態様としては、該供給時の圧力が該供給に続く他の工程と略等しく、且つ、基板Sの表面に到達するNガスの粒子数が、Nガスの流量で確保されることが好ましい。
また、上記不活性ガス供給部34から真空槽21へのNガスの供給は、タイミングT11にてNHガスの供給が停止された後も、例えば5秒後のタイミングT12まで継続される。こうした不活性ガス供給工程では、第1原料ガス供給工程、還元ガス供給工程、及び第2原料ガス供給工程の後に行われるいずれの不活性ガス供給工程よりもNガスの供給時間が長い。そのため、供給経路内及び基板Sに供給されて、これらと衝突するNガスを構成する粒子、例えばN分子の数が多くなる。それゆえに、基板Sの温度が低温化することによって、NHが基板S上に滞在する時間が長くなったとしても、基板S上のNHがNガスとともに排気されやすくなる。また、窒化ガス供給工程と後続する第1原料ガス供給工程との間に、1回の不活性ガス供給工程しか挟まれていなくとも、NHガスが、WFガスの供給時に基板S上に残りにくくなる。
なお、成膜チャンバ15で行われる排気の態様も、上記原料ガス、還元ガス、及び窒化ガスの供給態様と同様、WN膜を数原子層ずつ形成する都合上、流量、圧力、及び供給時間に制約を受ける。すなわち、排気用のガスの流量や圧力には、基板Sに吸着したガスの粒子が、排気を行った後にも基板S上に保持される条件が求められる。それゆえに、窒化ガス供給工程後の上記Nガスの供給態様としては、該供給時の圧力が他の不活性ガス供給工程と略等しく、且つ、基板Sの表面に到達するNガスの粒子数が、Nガスの供給時間によって確保されることが好ましい。
また、NHは、基板Sの温度が低くなるほど、該基板S上に滞在する時間が長くなり、窒化ガス供給工程でのNガスの流量とNHガスの流路との和に対するNHガスの流量の割合であるNHガスの濃度が大きくなるほど、上記供給経路や真空槽に残留しやすくなる。そのため、基板Sの温度が低くなるほど、また、NHガスの濃度が大きくなるほど、不活性ガス供給工程にてNガスを供給する時間を長くすることが好ましい。
WN膜は、上記タイミングT4からタイミングT12までを1サイクルとし、該サイクルを所定の回数繰り返すことによって、所定の厚さに形成される。なお、先行のサイクルにおけるタイミングT12におけるNガスの供給停止と、後続のサイクルにおけるタイミングT4におけるWFガスの供給開始とは同時に行われる。
[試験例]
[NHガスの希釈]
直径が8インチのシリコン基板に対して、該シリコン基板を150℃に加熱しつつ、Hプラズマの供給、及びSiHガスの供給を行った後に、8ステップからなるサイクルを20回繰り返してWN膜を形成した。1サイクルは、WFガスの供給(ステップ1)、Nガスの供給(ステップ2)、SiHガスの供給(ステップ3)、Nガスの供給(ステップ4)、WFガスの供給(ステップ5)、Nガスの供給(ステップ6)、NHガスの供給(ステップ7)、及びNガスの供給(ステップ8)から構成される。
各ステップを以下の表1に示す条件にて行った。また、NHガスの流量を1〜6、8sccmに変更し、各流量におけるWN膜の厚さを測定した。なお、NHガスの流量を1〜6,8sccmに変更したときの、NHガスの流量とNガスの流量との和に対するNHガスの流量の割合であるNHの濃度(%)は、順に、0.25、0.50、0.74、0.99、1.23、1.48、1.96である。また、同じくNHガスの流量を1〜6,8sccmに変更したときのNHガスの分圧(Pa)は、順に、4.8×10−3、9.5×10−3、1.4×10−2、1.9×10−2、2.4×10−2、2.9×10−2、3.8×10−2である。
WN膜厚の測定結果を図4に示す。図4に示されるように、NHガスの濃度が大きくなるにつれてWN膜の厚さが小さくなるものの、WN膜が形成されることが認められた。なお、上記条件にてWN膜の形成を複数回行っても、図4と同様の結果が得られた。また、NHガスの濃度が上述した範囲である場合、NHガスの流量、及びNガスの流量を変更しても、図4と同様の結果が認められた。
表1に示されるように、ステップ7にてNHガスと同時にNガスを供給することによって、ステップ7及びステップ8での真空槽内の圧力が略同様に保たれる。そのため、ステップ7にて供給されたNHガスとNガス、及びステップ8にて供給されたNガスは、成膜チャンバの供給経路内、及び真空槽内にて、略同一の流れ方となる。これにより、ステップ7にてNHガスが流れた軌道と、ステップ8にてNガスの軌道とが略同様となることから、NHガスが供給経路内に残留したとしても、後続するNガスによって排気されやすくなる。
他方、上記ステップ7にてNHガスのみを供給し、NHガスの流量を0〜2sccmとする以外は、上記と同一の条件にてWN膜を形成し、各流量におけるWN膜の厚さを測定した。なお、ステップ7での真空槽内の圧力は0.08Paであった。また、NHガスの流量を0〜2sccmとしたときのNHガスの分圧(Pa)は、0、4.3×10−3、8.5×10−3である。
WN膜厚の測定結果を図5に示す。図5に示されるように、NHガスが供給されないときには、W膜が形成されるものの、NHガスを1あるいは2sccm供給したところ、WN膜が形成されるときと、形成されるときとが認められた。
ステップ7にてNHガスのみを供給した場合、ステップ7とステップ8とでの真空槽内の圧力が大きく異なる。そのため、ステップ7にて供給されたNHガスと、ステップ8にて供給されたNガスとは、上記供給経路内、及び真空槽内にて、異なる流れ方をする。これにより、ステップ7にてNHガスの流れた軌道と、ステップ8にてNガスの流れた軌道とが異なることから、供給流路内に残留したNHは、Nガスを流したとしても排気されにくくなる。
[NHガスの排気時間とWN膜の厚さ]
先の表1の条件において、ステップ7でのNHガスの流量を4sccmとし、また、ステップ8の時間、すなわちステップ7にて供給されたNHを排気する排気時間を変更し、各排気時間におけるWN膜の厚さを測定した。なお、排気時間は、5秒、10秒、15秒、20秒、及び30秒とした。
また、先の表1の条件において、ステップ7にてNガスを供給せず、また、NHガスの流量を4sccmとし、上記排気時間を変更した。そして、各排気時間におけるWN膜の厚さを測定した。なお、排気時間は、上述と同態様にて変更した。
これらの測定結果を図6に示す。図6に示されるように、NHガスと同時にNガスを供給した場合には、排気時間が5秒であってもWN膜が形成され、また、排気時間を長くするほど、WN膜が厚く形成されることが認められた。これに対し、NHガスと同時にNガスを供給しなかった場合には、排気時間を30秒とすればWN膜が形成されることが認められた。
なお、シリコン基板の温度を150℃としたときに、上述のようにWN膜の形成における再現性が低くなる理由は、以下のように考えられる。すなわち、図7に示されるように、シリコン基板に入射するNHの頻度は、シリコン基板の温度が130℃から180℃であるときには略同一である。
これに対し、一旦シリコン基板に入射したNHが、該シリコン基板上に滞在する時間は、シリコン基板の温度が180℃であるときには1秒程度である一方、シリコン基板の温度が150℃であるときには5秒程度になってしまう。そのため、シリコン基板の温度が150℃であるときには、同基板の温度が180℃であるときと比較して、Nガスによる排気の後にシリコン基板上に残ったNHや、Nガスの排気以降にシリコン基板に到達したNHは、その滞在時間が長い分だけ、シリコン基板上に供給される各種ガスと反応する機会が多くなる。
特に、こうしたNHが、上記第1原料ガス供給工程にてシリコン基板に供給されたWFと反応してしまうと、次の工程にてSiHと反応してW膜を形成するためのWFが消費され、これにより、シリコン基板上にはWN膜が形成されにくくなると考えられる。ちなみに、図7示される平均滞在時間及び入射頻度は、NHの平均滞在時間の初期値を5×10−12秒とし、NHが基板から脱離するために必要な活性化エネルギーを100kJ/molとして算出したものである。
なお、シリコン基板の温度を150℃とした場合に、WN膜の形成に対する残留NHの影響が顕著であるものの、シリコン基板の温度を150℃よりも高い温度とした場合であっても、残留NHの影響が少なからず認められた。それゆえに、NHガスと同時にNガスを供給することや、NHガスを供給した後の排気時間を長くすることによって、WN膜の形成における再現性が少なからず高められることが認められた。
また、シリコン基板ではなく、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等の絶縁膜上にWN膜を形成した場合であっても、上述と同様の結果が認められ、NHガス以外の窒化ガス、例えばヒドラジンガス等を用いた場合であっても、上述と同様の結果が認められた。
[WN膜の膜特性]
直径が8インチのシリコン基板に対して、シリコン酸化膜を形成した。そして、該基板を150℃に加熱しつつ、シリコン酸化膜に対してHプラズマの供給、及びSiHガスの供給を行った後に、上記表1に記載の条件にてWN膜を形成した。なお、WN膜の形成に際しては、上記ステップ1からステップ8によって構成されるサイクルを20回繰り返し、また、ステップ7において供給するNHガスの流量を2sccmとした。
こうして形成されたWN膜に対するオージェ電子分光分析の結果を図8に示す。図8に示されるように、WN膜にはN原子が略8%含まれていることが認められた。なお、WN膜に含まれているN原子の割合は、ステップ7にて供給されるNHガスの流量を0より大きいいずれの流量としても、略同一であった。
また、直径が8インチのシリコン基板に対して複数のホールと、シリコン基板の上面及びホール内を覆う絶縁膜を形成し、シリコン基板を150℃に加熱しつつ、上記Hプラズマの供給、及びSiHガスの供給を行った後、上記表1に記載の条件にてWN膜を形成した。なお、WN膜の形成に際しては、上記サイクルを8回繰り返し、また、ステップ7において供給するNHガスの流量を2sccmとした。これにより、シリコン基板の表面、及びホールの内壁面に略3nmのWN膜を形成した。そして、WN膜上にCuからなるシード層をスパッタ法によって形成した後、基板の表面及びホール内に電解めっきによってCu膜を形成した。Cu膜の形成されたシリコン基板を400℃にて1時間加熱することで、WN膜のバリア性を評価した。
図9は、加熱処理後のシリコン基板における一部断面を撮像したSEN画像である。図9に示されるように、WN膜の下層であるシリコン基板と、WN膜の上層であるCu膜との反応は認められなかった。これにより、上述の条件にて形成されたWN膜、すなわち、N原子が略8%のみ含まれるWN膜には、Cuに対するバリア性を有していることが認められた。
以上説明したように、上記実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)NHガスが基板Sに対して供給される窒化ガス供給工程にて、Nガスも同基板Sに対して供給されるようにしているため、NHガスは、Nガスによって希釈された状態で、供給経路を介して基板Sに供給されることになる。これにより、NHガスのみが供給される場合と比較して、基板Sに供給されたNHガスが、供給経路に残留することを抑えられる。それゆえに、供給経路中に残留するNHガスが、窒化ガス供給工程の後の第1原料ガス供給工程等にて基板Sに供給されることで、WFガスが、WN膜の形成に寄与しない反応によって消費されることを抑えられる。その結果、WN膜の形成における再現性を高めることができる。
(2)不活性ガス供給工程のうち、窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程において、Nガスが供給される時間を最も長くしている。これにより、基板Sに衝突するN等の粒子が多くなることから、窒化ガス供給工程と後続する第1原料ガス供給工程との間に、1回の不活性ガス供給工程しか挟まれていなくとも、WFガスの供給時には、NHガスが基板S上に残りにくくなる。
(3)NHガスの流量とNガスの流量との和に対するNHガスの流量の割合が大きくなるほど、窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程にて、Nガスが供給される時間を長くする。これにより、供給経路に対して衝突するN等の粒子が多くなることから、NHガスの流量の割合が大きくなることで、NHガスの残留量が多くなったとしても、NHガスが上記供給経路から排気されにくくなることを抑えられる。
(4)基板Sの温度が低くなるほど、窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程にて、Nガスが供給される時間を長くする。これにより、基板Sに対して衝突するN等の粒子が多くなることから、基板Sの温度が低くなることで、NHガスの滞在時間が長くなったとしても、NHガスが基板Sから排気されにくくなることを抑えられる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程では、他の不活性ガス供給工程と同じ時間だけNガスが供給されるようにしてもよい。また、WN膜の形成が可能であれば、窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程にて、他の不活性ガス供給工程よりも短い時間だけNガスが供給されるようにしてもよい。こうした構成によっても、上記(1)、(3)、(4)に準じた効果を得ることができる。
・NHガスの流量とNガスの流量との和に対するNHガスの流量の割合が変更されても、窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程では、Nガスの供給時間を変更しなくともよい。こうした構成によっても、上記(1)、(2)、(4)の効果が得られるとともに、Nガスの供給時間を変更しない分だけ、該Nガスの供給に関わる制御を簡単にすることができる。
・基板Sの温度が変更されても、窒化ガス供給工程の後に行われる不活性ガス供給工程では、Nガスの供給時間を変更しなくともよい。こうした構成によっても、上記(1)〜(3)に準じた効果を得られるとともに、Nガスの供給時間を変更しない分だけ、該Nガスの供給に関わる制御を簡単にすることができる。
・供給経路や基板Sに衝突させるN等の粒子を多くするために、(a)Nガスを供給する時間を長くするようにした。これに限らず、(b)Nガスを供給するときの圧力を高くする、あるいは(c)Nの流量を高くすることによって、N等の粒子を多くしてもよい。また、上位(a)〜(c)のいずれか2つ、あるいは(a)〜(c)の全てを満たす条件とすることによって、供給経路や基板Sに衝突する粒子の数を多くしてもよい。
・第1原料ガス供給工程、還元ガス供給工程、及び第2原料ガス供給工程においても、窒化ガス供給工程と同様、NガスをWFガスやSiHガスと同時に供給されてもよい。こうした構成によれば、以下の効果を得ることができる。
(5)NHガスに加えて、WFガス及びSiHガスも、これらガスの供給経路に残留することを抑えつつ、基板Sに到達させることができる。それゆえに、こうした残留ガスが、供給されるべきタイミング以外に基板Sに到達することで、WN膜を形成するための反応以外の反応が生じることを抑えられる。したがって、WN膜の形成における再現性を高めることができる。
・窒化ガス供給工程では、窒化ガス供給部32からNHガスの供給が開始される前に、不活性ガス供給部34からNガスの供給が開始されるようにしてもよい。こうした構成によれば、NHガスは、Nガスの流れに沿って供給経路を流れるため、基板S側に移動しやすくなる。それゆえに、NHガスが供給経路に残留しにくくなる。
・窒化ガス供給工程では、窒化ガス供給部32からNHガスの供給が開始された後に、不活性ガス供給部34からNガスの供給が開始されるようにしてもよい。こうした構成であっても、NHガスとNガスとが同時に供給されているときには、NHガスが供給経路に残留することを抑えられる。また、先に供給されたNHが供給経路に残留していても、後から供給されたNガスによって供給経路から真空槽21側へ押し出されるようにもなる。
・第1原料ガス供給工程、還元ガス供給工程、第2原料ガス供給工程、及び窒化ガス供給工程の各々の後には、不活性ガス供給工程を行うようにしたが、WN膜の形成が可能であれば、各ガス供給工程の後には、不活性ガスが供給されることなく、排気部25のみによる真空槽21内の排気を行うようにしてもよい。
・上記各工程におけるガスの供給流量、処理室内の圧力、処理時間等の条件は、WN膜の形成が可能な範囲で、任意に変更することができる。
・第1原料ガス供給工程、還元ガス供給工程、第2原料ガス供給工程、及び窒化ガス供給工程を含むサイクルによってWN膜を形成する前に、Hプラズマの供給と、SiHガスの供給とが行われるようにしたが、これらを供給する工程は割愛してもよい。あるいは、Hプラズマの供給を割愛し、SiHガスの供給のみが行われるようにしてもよい。
・シランガス供給工程でのSiHガスの供給停止と、WFガスの供給開始とが同時に行われるようにしたが、SiHガスの供給を停止してから所定の時間の後にWFガスの供給が開始されるようにしてもよい。
・マルチチャンバ型成膜装置10は、基板の搬入と搬出とを行う1つのチャンバを備えるようにしてもよい。
・マルチチャンバ型成膜装置10は、上記以外の処理チャンバを有していてもよいし、また、シード層形成チャンバ16を有していなくともよい。
・成膜チャンバ15とは別に前処理チャンバ14を有するようにしたが、成膜チャンバ15に高周波電源、及びHガス供給部を設けることによって、成膜チャンバにて上記前処理を行うようにしてもよい。この場合、前処理チャンバ14を割愛することができる。
・前処理チャンバ14では、周波数が13.56MHzの高周波電力を用いてHプラズマが生成されるようにしたが、Hガスからプラズマを生成することが可能であれば、高周波電力の周波数や、前処理チャンバ14の構成は、任意に変更可能である。
・NHガスと同時に真空槽21に供給されるNガスの供給部である不活性ガス供給部34は、不活性ガス配管GL1dを介して窒化ガス配管GL1bに接続されるようにした。これに限らず、不活性ガス配管GL1dは、水素系ガス配管GL1に接続されるようにしてもよい。こうした構成であっても、NHガスとNガスとは、水素系ガス配管GL1、ガス供給ポートP2、及びシャワープレート26を共通の供給経路とすることから、該経路にNHが残留することは抑えられる。
・不活性ガス配管GL1dを直接ガス供給ポートP2に接続してもよい。これにより、NHガスとNガスとは、ガス供給ポートP2及びシャワープレート26を供給経路とすることから、この供給経路にNHが残留することは抑えられる。
・不活性ガス配管GL1d及び不活性ガス供給部34を割愛し、NHガスが供給されるときに、シランガス配管GL1aに接続された不活性ガス供給部33からNガスを供給したり、原料ガス配管GL2aに接続された不活性ガス供給部36からNガスを供給したりしてもよい。
このうち、不活性ガス供給部33からNガスが供給される場合には、NHガスとNガスとは、水素系ガス配管GL1、ガス供給ポートP2、及びシャワープレート26を共通の供給経路とすることから、この供給経路にNHガスが残留することは抑えられる。また、不活性ガス供給部36からNガスが供給される場合には、NHガスとNガスとは、ガス供給ポートP2及びシャワープレート26を共通の供給経路とすることから、この供給経路にNHガスが残留することは抑えられる。
なお、NHガスとNガスとが、供給口であるシャワープレート26の開口部26aから供給されるようすれば、NHが、少なくともシャワープレート26に残留することを抑えられるため、NHガスの供給時にNガスを供給することによる効果を得ることができる。
・不活性ガス供給部33は、窒化ガス供給部32からNHガスが供給されているとき、及び原料ガス供給部35からWFガスが供給されているときに、真空槽21に対してNガスを供給するようにしてもよい。これにより、NHガスやWFガスが、シランガス配管GL1a側に逆流することを抑えられる。
・不活性ガス供給部34は、シランガス供給部31からSiHガスが供給されているとき、及び原料ガス供給部35からWFガスが供給されているときに、真空槽21に対してNガスを供給するようにしてもよい。これにより、SiHガスやWFガスが、窒化ガス配管GL1b側に逆流することを抑えられる。
・不活性ガス供給部36は、シランガス供給部31からSiHガスが供給されているとき、及び窒化ガス供給部32からNHガスが供給されているときに、真空槽21に対してNガスを供給するようにしてもよい。これにより、SiHガス及びNHガスが、原料ガス配管GL2a側に逆流することを抑えられる。
・シード層形成チャンバ16は、スパッタ法に限らず、CVD法やスパッタ以外のPVD法等の成膜方法にてCu膜を形成するものであってもよい。
・成膜チャンバ15のシランガス供給部31と窒化ガス供給部32とは、各別の配管に接続される構成であってもよい。
・シランガス供給工程及び還元ガス供給工程で用いられるガスは、SiHガスに限らず、ジシラン(Si)ガス等、Si2n+2で表されるシランガスであればよい。
・不活性ガス供給工程で用いられるガスは、Nガスに限らず、他の不活性ガス、例えばArガスやヘリウムガスであってもよい。
・原料ガス供給工程で用いられるガスは、WFガス以外のWを含むガス、例えば、六塩化タングステンや、WOF、WOF、WOCl、及びWOCl等のオキシハロゲン化タングステンであってもよい。
・窒化ガス供給工程で用いられるガスは、NHガス以外のNを含むガス、例えば、ヒドラジンガス(N)、ヒドラジン中の水素が炭化水素基に置換されたヒドラジン誘導体のガスを用いるようにしてもよい。要は、Wを窒化することのできるガスであればよい。
・上記サイクルを繰り返してWN膜を形成するときに、先行するサイクルのタイミングT12と後続するサイクルのタイミングT4とは同時でなくともよい。タイミングT12から所定の時間後にタイミングT4でのWFガスの供給を行うようにしてもよい。
・基板Sは、支持基板を有していなくともよい。
・上記タングステン化合物膜の形成の対象を貫通孔の形成されたシリコン基板とし、シリコン基板の表面及び貫通孔内にシリコン酸化膜からなる絶縁膜を形成した。これに限らず、シリコン基板に形成される絶縁膜の形成材料は、シリコン窒化膜、及び金属ホウ素酸化物であってもよく、金属ホウ素酸化物としては、ZrBO、TaBO、TiBO、及びHfBO等が挙げられる。また、タングステン化合物の形成対象は、絶縁膜、及び、該絶縁膜に形成された凹部であってもよい。絶縁膜の形成材料には、上述の材料を用いることができる。そして、絶縁膜が、これら材料のいずれから形成されていても、上記前処理によれば、形成対象がシリコン酸化膜の形成されたシリコン基板であるときと同等の効果を得ることができる。また、タングステン化合物膜の形成材料は、上述のような絶縁膜が形成されていないシリコン基板や、他の半導体基板等であってもよい。
10…マルチチャンバ成膜装置、11…搬送チャンバ、11a…搬送ロボット、12…搬入チャンバ、13…搬出チャンバ、14…前処理チャンバ、15…成膜チャンバ、15C…制御部、16…シード層チャンバ、21…真空槽、21a…底壁、21b…上壁、22…基板ステージ、23…ヒータ、24…ヒータ電源、25…排気部、26…シャワープレート、26a…開口部、31…シランガス供給部、32…窒化ガス供給部、33,34,36…不活性ガス供給部、35…原料ガス供給部、GL1…水素系ガス配管、GL1a…シランガス配管、GL1b…窒化ガス配管、GL1c,GL1d,GL2b…不活性ガス配管、GL2…フッ素系ガス配管、GL2a…原料ガス配管、P1…排気ポート、P2…ガス供給ポート、S…基板。

Claims (7)

  1. タングステンの含まれる原料ガスが基板に供給される第1原料ガス供給工程と、
    前記原料ガスを還元する還元ガスが前記基板に供給される還元ガス供給工程と、
    前記原料ガスが前記基板に供給される第2原料ガス供給工程と、
    タングステンを窒化する窒化ガスが前記基板に供給される窒化ガス供給工程とを備え、
    前記第1原料ガス供給工程、前記還元ガス供給工程、前記第2原料ガス供給工程、及び前記窒化ガス供給工程がこの順に繰り返されて窒化タングステン膜が形成され、
    前記窒化ガス供給工程では、前記窒化ガスが前記基板に供給されるときに、不活性ガスが該基板に供給される
    窒化タングステン膜の形成方法。
  2. 前記第1原料ガス供給工程、前記還元ガス供給工程、前記第2原料ガス供給工程、及び前記窒化ガス供給工程の各々の後に不活性ガスが前記基板に供給される不活性ガス供給工程を更に備え、
    前記窒化ガス供給工程の後の前記不活性ガス供給工程では、
    前記不活性ガス供給工程のうちで、前記基板に供給される前記不活性ガスの粒子が最も多い
    請求項1に記載の窒化タングステン膜の形成方法。
  3. 前記窒化ガス供給工程にて前記基板に供給される前記窒化ガスの流量と前記不活性ガスの流量との和に対する前記窒化ガスの流量の割合が大きくなるほど、
    前記窒化ガス供給工程の後の前記不活性ガス供給工程にて供給される前記不活性ガスの粒子を多くする
    請求項2に記載の窒化タングステン膜の形成方法。
  4. 前記基板の温度が低くなるほど、
    前記窒化ガス供給工程の後の前記不活性ガス供給工程にて供給される前記不活性ガスの粒子を多くする
    請求項2又は3に記載の窒化タングステン膜の形成方法。
  5. 前記第1原料ガス供給工程及び前記第2原料ガス供給工程にて前記原料ガスが前記基板に供給されるときに前記不活性ガスが前記基板に供給され、
    前記還元ガス供給工程にて前記還元ガスが前記基板に供給されるときに前記不活性ガスが前記基板に供給される
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の窒化タングステン膜の形成方法。
  6. 前記窒化ガス供給工程では、
    前記不活性ガスの供給が前記窒化ガスの供給に先行して開始される
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の窒化タングステン膜の形成方法。
  7. タングステンが含まれる原料ガスを基板に供給する原料ガス供給部と、
    前記原料ガスを還元する還元ガスを前記基板に供給する還元ガス供給部と、
    タングステンを窒化する窒化ガスを供給口から前記基板に供給する窒化ガス供給部と、
    不活性ガスを前記供給口から前記基板に供給する不活性ガス供給部と、
    前記原料ガスの第1供給、前記還元ガスの供給、前記原料ガスの第2供給、及び、前記窒化ガスの供給を順に繰り返し、前記窒化ガスの供給時に前記不活性ガスを供給するガス供給制御部とを備える
    窒化タングステン膜の形成装置。
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