JPWO2010125775A1 - 滑り構造、支承装置および免震構造物 - Google Patents

滑り構造、支承装置および免震構造物 Download PDF

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Abstract

この滑り構造、支承装置および免震構造物では、滑り部材(21)の第1摺接面(25)を合成樹脂製の滑り部材本体(24)によって構成し、相手部材(22)の第2摺接面(28)に第1摺接面(25)よりもヤング率が2倍以上大きな合成樹脂製で皮膜(27)を形成するとともに、この皮膜(27)表面に最大高さRz が3μm以上の微細な凹凸を形成することで、この凹凸の凹みに潤滑剤が保持され、潤滑剤の流出が防止でき、安定した低摩擦状態を維持することができる。

Description

本発明は、滑り構造、支承装置および免震構造物に関する。
本願は、2009年4月27日に、日本に出願された特願2009−107618号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、免震構造物などに利用される滑り支承装置は、互いに相対して設けられる滑り部材(第1部材)と相手部材(第2部材)とを備えるものが知られている。この滑り支承装置では、面積が十分に大きく形成された相手部材の表面に沿って滑り部材が滑動可能で、かつ滑り部材および相手部材の一方から他方に荷重伝達可能に構成されている。このような滑り支承装置では、滑り部材および相手部材の滑り面における摩擦係数をできるだけ小さくすることが免震性能上重要である。摩擦係数が0.1以下の低摩擦係数を得るためには、滑り面にグリースやオイルなどのゲル状または液体状などの流体系潤滑剤を塗布することが一般的である。しかし、これらの流体系潤滑剤は、滑り部材と相手部材とが繰り返し滑動する交番摺動時において、滑動に伴って次第に滑り面から排出され、これによって滑り面における摩擦係数が増大してしまう。このような潤滑剤の流出を防止し、より少ないメンテナンス頻度で良好な低摩擦係数状態を維持するために、以下のような各種の支承装置が提案されている。
特許文献1、2では、自己潤滑性樹脂で滑り部材を形成するとともに、その表面に凹加工を施して潤滑剤を充填し、相手部材としては、その表面を平滑に形成した平滑材とすることで、互いの滑り面における潤滑性を維持しようとした支承装置が提案されている。
特許文献1に記載の支承装置では、低摩擦係数の固体滑り部材に凹部を設け、この凹部にゲル状潤滑剤を封入し、凹部周辺にもゲル状潤滑剤を塗布する。一方、相手部材は、ステンレス板から構成するか、または四フッ化エチレンを貼付した樹脂板の表面を平滑面とした構成となっている。
特許文献2に記載の支承装置では、四フッ化エチレン樹脂から構成した滑り部材の表面に互いに連通しかつ外縁に開放端を有しない凹部を形成するとともに、フッ素グリースからなる潤滑剤を塗布する。一方、相手部材は、表面が平滑な平滑板を用いた構成となっている。この平滑板の表面粗さでは、JIS B0601-2001(ISO 4287)にて規定される最大高さRz が0.05〜0.50μm(好ましくは、0.10〜0.20μm)の範囲に設定されている。
特許文献3に記載の支承装置では、比較的高い強度をもつ合成樹脂で滑り部材を構成するとともに、その表面に凹加工を施して潤滑剤を充填する。一方、相手部材は、滑り部材と同程度以下の表面弾性率(ヤング率)の薄い合成樹脂面を有した板で構成する。このように特許文献3では、相手部材の強度を確保しようとした支承装置が提案されている。
特許文献3に記載の支承装置では、滑り部材が50〜120MPa の圧縮強度を有する合成樹脂(ポリアセタール、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、フェノール、ガラス繊維含有ポリカーボネート等)で構成され、相手部材が自己潤滑性をもつ四フッ化エチレン配合のポリアミドイミド樹脂またはエポキシ樹脂からなる合成樹脂皮膜を有して構成されている。この相手部材の合成樹脂皮膜は、膜厚が100μm以下(好ましくは、20〜40μm)に設定され、滑り部材と相手部材との滑り面において、0.02〜0.04の低い摩擦係数(μ)が得られるようになっている。
特許文献4では、特殊製法で空孔を持たせ流体潤滑剤を含浸させた四フッ化エチレン樹脂(自己潤滑性樹脂)で滑り部材を構成するとともに、これと同様の製法で形成した樹脂で相手部材の表面を被覆する支承装置が提案されている。このように特許文献4では、潤滑剤の流出を防止して低摩擦係数状態を維持しようとした支承装置が提案されている。
特許文献4に記載の支承装置は、一対の滑り部材と相手部材の少なくとも一方が四フッ化エチレン樹脂を主成分とする芳香族ポリエステルを含有する組成物により形成された複数のボイドを有する多孔質構造の成形体で構成される。そして、特許文献4に記載の支承装置では、そのボイドにポリシロキサン(シリコーン)の潤滑剤を含浸させることで、潤滑剤の流出を防止する。
特許文献5、6では、自己潤滑性樹脂から滑り部材を構成し、且つ含フッ素重合体やシリコーンオイルを化学結合した樹脂膜で相手部材の滑り面を被覆することで、潤滑剤の流出を防止しようとした支承装置が提案されている。
特許文献5に記載の支承装置は、自己潤滑性を持つ合成樹脂から滑り部材の滑り面を構成する。一方、相手部材の滑り面には、エポキシ樹脂と側鎖にエポキシ基を有するエポキシ当量が1000以下の反応性シリコーンオイルとから成る組成固化物の被着膜が形成されている。そして、組成固化物では、180℃焼成処理によって反応性シリコーンオイルが三次元網状構造を形成することで、シリコーンオイルの流出が防止できるようになっている。
特許文献6に記載の支承装置は、四フッ化エチレン樹脂を主成分とする樹脂で滑り部材の滑り面を構成し、表面に被覆膜を有する金属板から相手部材を構成する。その被覆膜は、末端に官能基を有する含フッ素重合体またはオルガノシロキサンの単独または混合物で形成され、その膜厚が0.01〜 5μm程度で構成されている。
実開平1−122102号公報 特開2000−320611号公報 特開2001−132757号公報 特開2001−82543号公報 特開平11−124591号公報 特開平1−146042号公報
しかしながら、前記した各従来技術には、以下のような不都合がある。
先ず、特許文献1、2に記載された技術では、相手部材の滑り面を平滑に研磨加工したり、滑り面に自己潤滑性をもつ合成樹脂を配置したりする必要がある。具体的には、特許文献2に記載の技術において、表面粗さを示す最大高さRz が0.5μmを超えるような場合には、滑り部材の摩耗特性が損なわれ、摩擦係数μが増大してしまう。
また、特許文献3に記載された技術では、滑り部材の凹部加工による、滑り部材の相手部材への接触面の減少に耐えるために、滑り部材として圧縮強さで50〜100MPa の材料が必要となってしまう。さらに、相手部材においても、耐荷重性能を確保するために、その表面を被覆する合成樹脂皮膜の厚さを薄くする必要があり、皮膜を成形するために高度な加工技術が必要になってしまう。
また、特許文献4〜6に記載された技術では、相手部材の滑り面に特殊な自己潤滑性をもつ樹脂膜を形成するための特殊配合材料が必要になったり、加熱処理等の複雑な製造工程や特殊な製造設備が必要になったりなど、製造コストが増大してしまう。
本発明の目的は、複雑な製造工程や設備が不要で比較的容易かつ安価に製造することができ、低摩擦状態を確実に維持することができる滑り構造、この滑り構造を備えた支承装置および免震構造物を提供することにある。
本発明の滑り構造は、相対して設けられる第1部材と第2部材とを備え、当該第2部材の表面に沿って第1部材が滑動可能に構成されている。前記第1部材において、前記第2部材と摺接する第1摺接面は、所定のヤング率を有する合成樹脂材料から構成され、前記第2部材において、前記第1摺接面と摺接する第2摺接面は、前記第1摺接面のヤング率に対して2倍以上のヤング率を有する弾性体から構成される。同時に、前記第2摺接面は、最大高さ(Rz )が3μm以上の凹凸を有し、潤滑剤が塗布されている。
ここで、最大高さ(Rz )は、JIS B0601-2001(ISO 4287, Geometrical Product Specifications (GPS) - Surface texture: Profile method - Terms, definitions and surface texture parametersに準ずる)で規定される最大高さRz を意味し、前記第2摺接面の凹凸(粗面又はラフネスともいう)における、最大高さ(Rz )が70μm以下であることが好ましい。
最大高さ(Rz )は基準長さ(lr )における輪郭曲線の山高さ(Zp )の絶対値の最大値と谷深さ(Zv )の絶対値の最大値との和を示す。ここで、基準長さ(lr )とは、粗面の輪郭曲線のX軸方向の長さを示す。山高さ(Zp )は、前記前記輪郭曲線をX軸(平均線)によって切断したときの、平均線より上側の山における、X軸から山頂までの高さの絶対値を示す。一方谷深さ(Zv )は、輪郭曲線をX軸(平均線)によって切断したときの、平均線より下側の谷における、X軸から谷底までの深さの絶対値を示す。
以上の本発明によれば、第1摺接面のヤング率に対して2倍以上のヤング率を有する弾性体から第2摺接面を構成し、この第2摺接面に最大高さ(Rz )が3μm以上の凹凸を形成している。従って、第2摺接面よりもヤング率の小さい第1摺接面が第2摺接面の凹凸に倣って変形し、この変形によって第2摺接面の凹凸を吸収して摺接面同士を低摩擦で摺接させることができる。さらに、第2摺接面のヤング率を大きく設定したことで、この第2摺接面を構成する弾性体の厚さ寸法が大きくても、その変形が抑制される。従って、第2摺接面の凹凸が比較的容易に形成できるようになり、弾性体を成形する製造工程が簡単化できるとともに、その製造設備が大掛かりにならずに低コスト化を図ることができる。そして、第2摺接面に塗布された潤滑剤が凹凸の凹みに保持されることで、潤滑剤の流出が防止でき、摺接面同士の低摩擦係数状態(例えば、動摩擦係数μ≦0.1またはμ≦0.03の状態)を維持することができる。動摩擦係数は低いほど好ましく、その下限値は特に限定されない。なお、ここで、潤滑剤は、ゲル状の潤滑剤であってもよいし、液体状の潤滑剤であってもよい。従って、第2部材の弾性体に自己潤滑性を持つ特殊な合成樹脂材料を使用する必要がなくなることから、本発明の滑り構造は、材料コストを低減させて比較的安価に製造することができる。
この際、本発明の滑り構造では、前記第1摺接面は、自己潤滑性を有する合成樹脂材料から構成されていることが好ましい。
第2摺接面よりも面積が小さい第1摺接面を自己潤滑性を有する合成樹脂材料から構成することで、材料コストを抑制しつつ摺接面同士の摩擦係数をより低くすることができる。
さらに、本発明の滑り構造では、前記第2摺接面は、厚さが40μm以上の合成樹脂材料から構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、第2摺接面を構成する合成樹脂材料の厚さを40μm以上とすることで、第2摺接面の凹凸を比較的容易に形成することができる。例えば、合成樹脂の吹き付けなどの簡便な形成方法を用いて第2摺接面の凹凸を形成することも可能となって、製造設備の簡単化および低コスト化を促進させることができる。
また、本発明の支承装置は、前記いずれかの滑り構造を備えた支承装置であって、前記第1部材の第1摺接面および前記第2部材の第2摺接面がそれぞれ平面で構成される。
また、本発明の支承装置は、前記いずれかの滑り構造を備えた支承装置であって、前記第1部材の第1摺接面が凸状の曲率を有し前記第2部材の第2摺接面が凹状の曲率を有したそれぞれ曲面で構成されるものであってもよい。
さらに、本発明の支承装置は、前記いずれかの滑り構造を備えた支承装置であって、前記第1部材の第1摺接面が凹状の曲率を有し前記第2部材の第2摺接面が凸状の曲率を有したそれぞれ曲面で構成されるものであってもよい。
このような支承装置によれば、前述の滑り構造と同様に、第1摺接面および第2摺接面を低摩擦状態で摺接させることができるとともに、潤滑剤の流出を防止して低摩擦状態を維持することができる支承装置が実現できる。
この際、本発明の支承装置では、前記第1部材または第2部材と直列に積層ゴム装置が連結されてもよい。
このような構成によれば、滑り支承部分の第1部材または第2部材と積層ゴム装置とを直列に連結することで、設計条件に応じた適切な滑動方向初期弾性剛性および減衰性能を有した支承装置が実現できる。
また、本発明の免震構造物は、前記いずれかの支承装置で上部構造からの荷重が支持されたことを特徴とする。
このような免震構造物によれば、前述した支承装置と同様に、低摩擦状態が維持できる。即ち、本発明の免震構造物によれば、構造物の長期使用期間中において、複数回の外乱(地震や風、機械振動などの繰り返し荷重)を受けたとしても、支承装置の性能低下を防止することができるとともに、その期間中における潤滑剤補充などのメンテナンス手間を軽減あるいは省略することができる。
以上のような本発明の滑り構造、この滑り構造を備えた支承装置および免震構造物によれば、第1摺接面よりもヤング率が2倍以上の弾性体から第2摺接面を形成することで、その表面の凹凸が比較的容易に形成できることから、複雑な製造工程や設備が不要となって低コスト化を図ることができる。さらに、第2摺接面に倣って第1摺接面が変形するとともに、第2摺接面の凹凸の凹みに潤滑剤が保持されて流出が防止できることで、摺接面同士の低摩擦状態を確実に維持することができる。
本発明の実施形態に係る免震構造物の一部を示す断面図である。 本発明の第1実施例における支承装置の載荷試験結果のグラフである。 本発明の第1実施例における支承装置の載荷試験結果のグラフである。 本発明の第2実施例における支承装置の載荷試験結果のグラフである。 本発明の第2実施例における支承装置の載荷試験結果のグラフである。 図1の免震構造物の滑り構造部の拡大断面図の一例である。 図1の免震構造物の滑り構造部の拡大断面図の一例である。 本発明の免震構造物の一部を示す断面図である。 本発明の免震構造物の一部を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本発明の免震構造物は、基礎Fと上部構造Sとの間に支承装置である免震装置1を備え、免震装置1を介して上部構造Sの荷重が基礎Fに伝達される。また、本発明の免震構造物に地震等の水平力が作用した場合には、免震装置1が水平変形することによって上部構造Sへの水平力の入力が低減されるようになっている。免震装置1は、基礎Fの側に設けられる滑り支承部2と、上部構造Sの側に設けられる積層ゴム支承部(積層ゴム装置)3とが、上下に直列に連結されることで構成されている。
積層ゴム支承部3は、上下のフランジ31,32と、これらのフランジ31,32間にゴム板と鉄板とが交互に積層された積層ゴム部33とを有して構成される。上側のフランジ31が上部構造Sに固定され、下側のフランジ32が滑り支承部2と固定されている。積層ゴム部33は、鉄板によってゴム板の鉛直変形(伸縮)を拘束し、かつゴム板のせん断変形を拘束しないことで、上部構造Sの荷重を支持しつつ前後左右にせん断変形可能となっている。このような積層ゴム部33のせん断変形によって、滑り支承部2が滑動するまでの基礎Fからの水平力を上部構造Sに伝達しにくくしている。
滑り支承部2は、積層ゴム支承部3の下側のフランジ32に固定される(即ち、上部構造S側の)第1部材21(以下、滑り部材21という)と、基礎Fに固定される第2部材22(以下、相手部材22という)と、滑り部材21と相手部材22との間に設けられる潤滑剤101とを備える。本発明の滑り支承部2では、これらの滑り部材21と相手部材22とが上下に相対して設けられるとともに、相手部材22の上面に沿って滑り部材21が前後左右に滑動することで、基礎Fからの水平力が積層ゴム支承部3および上部構造Sに伝達されにくくなっている。
滑り部材21は、フランジ32に固定される鋼製の保持部23と、この保持部23の下側に保持される合成樹脂製の滑り部材本体24とを有して構成されている。保持部23は、全体に平坦な円盤状に形成されるとともに下方に開口した凹状断面を有して形成され、この凹状部分に滑り部材本体24が接着によって固定されるようになっている。滑り部材本体24は、四フッ化エチレン樹脂やポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂などの自己潤滑性を持つ合成樹脂材料およびその混合物などから全体円盤状に形成される。滑り部材本体24の下面には、相手部材22と摺接する第1摺接面25が形成されている。第1摺接面25は、滑り部材21の相手部材22と摺接する面である。第1摺接面25のヤング率は特に限定されないが、400MPa〜800MPa程度である。
一方、相手部材22は、基礎Fに埋め込み固定される鋼板からなる相手部材本体26と、この相手部材本体26の上面に形成される弾性体としての合成樹脂製の皮膜27とを有して構成されている。皮膜27は、エポキシ系やウレタン系の厚膜塗装などによって、例えば、膜厚50μm以上の厚さ寸法を有して形成されている。そして、皮膜27の表面によって滑り部材21の第1摺接面25と摺接する第2摺接面28が構成される。第2摺接面28は、相手部材22の、滑り部材21の第1摺接面25と摺接する面である。
図4及び図5に、第1摺接面25及び第2摺接面28の拡大図を示す。
この第2摺接面28には、JIS B0601-2001(ISO 4287)で規定される最大高さRz が、3μm以上70μm以下の微細な凹凸が形成されている。最大高さRzはより好ましくは、3μm以上、40μm以下である。また、第2摺接面28では、その任意の場所において凹凸形状が類似している。また、皮膜27を構成する合成樹脂は、滑り部材本体24を構成する合成樹脂に対し、2倍以上のヤング率を有する樹脂材料から構成されている。即ち、相手部材22の第2摺接面28は、滑り部材21の第1摺接面25に対して、2倍以上のヤング率を有する。
なお、相手部材22における皮膜27の形成方法としては、例えば、エポキシ系塗装であれば常温でエアレス吹付け塗装を行うなど、簡便な方法によって凹凸を有した皮膜27が形成できるようになっている。また、皮膜27の膜厚としては、50μm以上であれば比較的簡便な方法で凹凸を形成することができるが、膜厚が200μmや500μm程度まで厚ければ、さらに皮膜27および凹凸の形成が容易にできる。また、皮膜27の表面には、フッ素系樹脂コートなどの皮膜面自体の摩擦係数を低減させる表面処理を併用してもよい。なお、フッ素系樹脂によって被膜をコーティングする場合、そのコーティング層の厚さは10nm〜30nm程度とし、相手部材22の第2摺接面28における凹凸(粗さ)及び弾性率には影響を与えない。
また、相手部材22は、図5に示されるように、鋼板即ち相手部材本体26のみから形成されていてもよい。このとき、相手部材22の表面即ち第2摺接面28には、エッチングなどによって粗面を形成するとよい。エッチング剤には塩化第二鉄、塩酸、硫酸などを用いることができる。
相手部材22が、鋼板等、相手部材本体26のみから形成される場合、相手部材22の第2摺接面28は、滑り部材21の第1摺接面25に対して、300〜400倍程度のヤング率となることがある。
滑り部材21と相手部材22との間に設けられる潤滑剤101は、鉱油系や合成油系(シリコーンオイル、フッ素オイル等)等のグリース類(添加剤入り含む)からなるゲル状の潤滑剤であってもよいし、合成油(シリコーンオイル、フッ素オイル、エステルオイル等)や、鉱油などからなる液体状の潤滑剤であってもよい。さらに、潤滑剤には、二硫化モリブデン等の固体潤滑剤が配合されていてもよい。具体的な潤滑剤としては、シリコーングリースや、フッ素グリース、鉱油系グリース、シリコーンオイル、フッ素オイル、鉱油などが好適である。
(第1実験例)
以上の滑り支承部2において、滑り部材21、相手部材22および潤滑剤の条件を次の表1のように設定した試験体(実施例1〜4)を製作するとともに、相手部材22の表面の条件が異なる試験体(比較例1,2)を製作し、等速交番繰り返し載荷試験を実施した。
ここで、実施例1〜4および比較例1,2の各試験体において、滑り部材21は、充填材入り四フッ化エチレン樹脂製であり、直径寸法φが100mmで厚さ寸法が4mmの円盤状に形成された滑り部材本体24を有して構成され、滑り部材本体24のヤング率は、600MPa である。また、実施例1〜4の試験体において、相手部材22は、鋼板からなる相手部材本体26の表面にエポキシ系塗料を吹き付け塗装した皮膜27を有して構成され、その皮膜27の塗膜厚が250μmであり、皮膜27のヤング率は、5GPa である。そして、皮膜27表面(第2摺接面28)の最大高さRz (JIS B0601-2001/ISO 4287)を測定したところ、基準長が0.8mmの場合にRz が4.86μmであり、基準長が2.5mmの場合にRz が9.7μmであり、基準長が8mmの場合にRz が30.8μmであった。
Figure 2010125775
表1に示すように、各実施例1〜4における、載荷試験上のパラメータは、以下の通りである。
実施例1では、潤滑剤として稠度(JIS K2220 / ISO 2137, ISO 2176,及びISO11009に準ずる)が約260のシリコーングリースを用い、滑り部材21と相手部材22との面圧は、10MPa とした。
実施例2では、潤滑剤として稠度(JIS K2220 / ISO 2137, ISO 2176,及びISO11009に準ずる)が約260のシリコーングリースを用い、滑り部材21と相手部材22との面圧は、20MPa とした。
実施例3では、潤滑剤として稠度(JIS K2220 / ISO 2137, ISO 2176,及びISO11009に準ずる)が約260のシリコーングリースを用い、滑り部材21と相手部材22との面圧は、40MPa とした。
実施例4では、潤滑剤として動粘度が1000cSt (25℃)のシリコーンオイルを用い、滑り部材21と相手部材22との面圧は、20MPa とした。
稠度とは、25℃で稠度計に取り付けた円錐を、つぼに満たした試料(潤滑剤)に落下させ、5秒間後の進入した深さであり、単位をmmとする。
動粘度とは、液体が重力の作用で流動するときの抵抗の大きさをいう。本発明で動粘度は、25℃における液体の粘度(cP)を、密度(g/mm)で除した値をいい、その単位はcSt(又はmm/s)である。
一方、比較例1において、相手部材の表面は、SUS磨き仕上げとし、この表面の最大高さRz は、1.1μmであった。さらに、比較例1では、潤滑剤として稠度(JIS K2220/ ISO 2137, ISO 2176,及びISO11009に準ずる)が約260のシリコーングリースを用い、滑り部材21と相手部材22との面圧は、20MPa とした。
また、比較例2において、相手部材の表面には、膜厚が30μmの四フッ化エチレン焼付け皮膜を形成し、その表面の最大高さRz は、24μmであった。さらに、比較例2では、潤滑剤として稠度 (JIS K2220/ ISO 2137, ISO 2176,及びISO11009に準ずる)が約260のシリコーングリースを用い、滑り部材21と相手部材22との面圧は、20MPa とした。
以上の各試験体において、等速交番繰り返し載荷試験は、試験速度が10mm/s、振幅が±100mmの条件で実施した。
等速交番繰り返し載荷試験とは、滑り部材21と相手部材22との間の面圧が表1に示す各面圧値となるように荷重をかけた後、速度10mm/s、振幅±100mm、時間−変位関係が所定サイクル数の山型波となるよう、交番載荷を行う試験である。
以上の各条件で載荷試験を実施した結果、滑り部材21と相手部材22との摩擦係数としては、実施例1〜4において、0.007〜0.011となり、比較例1では0.009となり、比較例2では0.013となった。すなわち、本発明の実施例1〜4のいずれにおいても、従来技術である比較例1,2と同程度の低い摩擦係数が得られることが確認できた。
また、実施例2における水平変位量と摩擦係数との関係を図2A及び図2Bに示す。図2Aに示す1サイクル目の履歴ループと、図2Bに示す250サイクル目の履歴ループとで水平変位量と摩擦係数との関係に差異が見られない。すなわち、交番繰り返し回数250サイクルまで、潤滑剤の流出が起きることなく安定した低摩擦状態が維持されることが確認できた。
Figure 2010125775
実施例2の相手部材22の被膜27表面における凸凹(粗面又はラフネス)の状態を表2に示す。被膜27表面では、その任意の場所において凹凸形状が類似している。即ち、面全体にわたって凹凸(ラフネス)が設けられており、表2に示す、一定の基準長(lr)における算術平均高さ(Rz)が求められる。特に、表2に示されるように、最大高さ(Rz)が3μm以上である凹凸を有する表面では、潤滑剤を十分に保持可能な凹凸(ラフネス)を面全体にわたって設けることができる。
ここで、算術平均高さ(Ra)とは、基準長さ(lr)における、輪郭曲線の高さ(縦座標値(Zx))の絶対値の平均を示す。
(第2実験例)
第2実験例では、滑り部材21の滑り部材本体24として、第1実験例と同様に、ヤング率が600MPa の充填材入り四フッ化エチレン樹脂製の、直径寸法φを600mmとし、厚さ寸法を4mmとした円盤状の滑り部材本体24を用いた。また、相手部材22として、第1実験例と同様に、鋼板の表面にエポキシ系塗料を吹き付け塗装した皮膜27を形成したものを用い、この皮膜27の塗膜厚は、250μmであり、皮膜27のヤング率は、5GPa である。そして、皮膜27表面(第2摺接面28)の最大高さRz (JIS B0601-2001/ISO 4287)を測定したところ、表3に示すように、基準長が0.8mmの場合にRz が10.2μmであり、基準長が2.5mmの場合にRz が18.5μmであり、基準長が8mmの場合にRz が39.2μmであった。また、潤滑剤としては、稠度(JIS K2220 / ISO 2137, ISO 2176,及びISO11009に準ずる)が約260のシリコーングリースを用いた。また、各実施例5〜7における、滑り部材21と相手部材22との面圧は、それぞれ、5MPa 、20MPa 、40MPa 、の3種類とした。そして、載荷試験は、正弦波交番繰り返し載荷で行い、その試験最大速度が400mm/s、振幅が±200mmの条件で実施した。
正弦波交番繰り返し載荷による載荷試験は、滑り部材21と相手部材22との間の面圧が表2に示す各面圧値となるように荷重をかけた後、最大速度400mm/s、時間−変位関係が所定サイクル数の正弦波となるよう交番載荷を行う試験である。
Figure 2010125775
以上の条件で載荷試験を実施した結果、実施例5〜7の滑り部材21と相手部材22との摩擦係数は、0.005〜0.015となり、第1実験例における各実施例と同様に低い摩擦係数が得られることが確認できた。
また、面圧が20MPa の場合(実施例6)における水平変位量と摩擦係数との関係を図3A及び図3Bに示す。図3Aに示す1サイクル目の履歴ループと、図3Bに示す50サイクル目の履歴ループとで水平変位量と摩擦係数との関係に差異が見られない。すなわち、試験速度が高い場合であっても、交番繰り返し回数50サイクルまで、潤滑剤の流出が起きることなく安定した低摩擦状態が維持されることが確認できた。
Figure 2010125775
実施例6の相手部材22の被膜27表面における凸凹(粗面又はラフネス)の状態を表4に示す。被膜27表面では、その任意の場所において凹凸形状が類似している。即ち、面全体にわたって凹凸(ラフネス)が設けられており、表4に示す、一定の基準長(lr)における算術平均高さ(Rz)が求められる。特に、表4に示されるように、最大高さ(Rz)が3μm以上である凹凸を有する表面では、潤滑剤を十分に保持可能な凹凸(ラフネス)を面全体にわたって設けることができる。
以上のように、本発明においては、滑り部材21の第1摺接面25を合成樹脂製の滑り部材本体24によって構成し、相手部材22の第2摺接面28に第1摺接面25よりもヤング率が2倍以上大きな合成樹脂製で皮膜27を形成する。同時に、本発明においては、この皮膜27表面に最大高さRz が3μm以上の微細な凹凸を形成する。本発明の以上の構成によれば、この凹凸の凹みに潤滑剤が保持され、潤滑剤の流出が防止でき、動摩擦係数μが0.03程度以下の安定した低摩擦状態を維持することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、滑り部材本体24が、ほぼ方形など円盤状以外の形をとる場合。滑り部材本体24が、凹部を持たない平板状の保持部23に直接、接着により固定される場合。または、滑り部材本体24が、下方に開口した凹部を持つ保持部23に、接着以外の方法たとえば、嵌め込み等機械的な接合、あるいは溶着により固定される場合など。
また、例えば、前記実施形態では、相手部材本体26は鋼製としたが、鋼材以外の金属または樹脂類であってもよい。
また、例えば、図1で示される前記実施形態、及び図6の免震装置1では、相手部材本体26は、基礎Fの表面に埋め込まれているが、基礎Fの上、または表面に鋼材等による平板状の受け部材を設置し、この受け部材上面にボルト、溶接等の方法を用いて固定してもよい。あるいは図7の免震装置1で示すように、相手部材26を基礎Fの上面に直接設置しボルト等で固定してもよい。
また、例えば、前記実施形態では、滑り部材21を上部構造S側である上側に設け、相手部材22を基礎F側である下側に設けたが、これに限らず、滑り部材21を下側に設け、相手部材22を上側に設けて互いに相対させて配置してもよい。
また、前記実施形態では、滑り部材21の上部に積層ゴム支承部3を直列に連結した免震装置1について説明したが、免震装置としては、相手部材26の下部に積層ゴム支承部3を直列に配置してもよい。また、積層ゴム支承部3が省略されたものでもよい。即ち、図6及び7に示すとおり、滑り支承部2が直接上部構造Sと接続しており、基礎Fと、滑り支承部2と、基礎Fとが上下に直列に連結されていてもよい。
また、前記実施形態では、滑り部材21の第1摺接面25および相手部材22の第2摺接面28がそれぞれ平面で構成された滑り支承部2について説明したが、面の形状は特定されない。
例えば、本発明の免震装置1では、図6に示すとおり、滑り部材21の第1摺接面25が凸状の曲率を有する曲面で構成され、相手部材22の第2摺接面28が凹状の曲率を有した曲面で構成されていてもよい。また、例えば、本発明の免震装置1では、図7に示すとおり、滑り部材21の第1摺接面25が凹状の曲率を有する曲面で構成され、相手部材22の第2摺接面28が凸状の曲率を有した曲面で構成されていてもよい。
また、本発明の支承装置で支持する対象物は、建物などの免震構造物に限らず、土木構造物や工作物、機械基礎などであってもよく、支承装置による振動入力の低減が期待できるものであれば、特に対象が限定されるものではない。
また、本装置の配置方向は水平に限定されるものではなく、低減させたい振動の方向に対して滑動方向が概平行であればよい。すなわち、例えば、機械振動での鉛直除震で使用する場合などが例示できる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1…免震装置(支承装置)、2…滑り支承部、3…積層ゴム支承部(積層ゴム装置)、21…滑り部材(第1部材)、22…相手部材(第2部材)、25…第1摺接面、27…皮膜(弾性体)、F…基礎、S…上部構造。

Claims (9)

  1. 相対して設けられる第1部材と第2部材とを備え、当該第2部材の表面に沿って第1部材が滑動可能に構成された滑り構造であって、
    前記第1部材において、前記第2部材と摺接する第1摺接面は、所定のヤング率を有する合成樹脂材料から構成され、
    前記第2部材において、前記第1摺接面と摺接する第2摺接面は、前記第1摺接面のヤング率に対して2倍以上のヤング率を有する弾性体から構成されるとともに、最大高さ(Rz )が3μm以上の凹凸を有して形成され、当該第2摺接面には、潤滑剤が塗布されている滑り構造。
  2. 請求項1に記載の滑り構造において、
    前記第2摺接面の凹凸は、最大高さ(Rz )が70μm以下である滑り構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の滑り構造において、
    前記第1摺接面は、自己潤滑性を有する合成樹脂材料から構成されている滑り構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の滑り構造において、
    前記第2摺接面は、厚さが40μm以上の合成樹脂材料から構成されている滑り構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の滑り構造を備えた支承装置であって、
    前記第1部材の第1摺接面および前記第2部材の第2摺接面がそれぞれ平面で構成される支承装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の滑り構造を備えた支承装置であって、
    前記第1部材の第1摺接面が凸状の曲率を有し前記第2部材の第2摺接面が凹状の曲率を有したそれぞれ曲面で構成される支承装置。
  7. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の滑り構造を備えた支承装置であって、
    前記第1部材の第1摺接面が凹状の曲率を有し前記第2部材の第2摺接面が凸状の曲率を有したそれぞれ曲面で構成される支承装置。
  8. 請求項5から請求項7のいずれかに記載の支承装置において、
    前記第1部材または第2部材と直列に積層ゴム装置が連結される支承装置。
  9. 請求項5から請求項8のいずれかに記載の支承装置で上部構造からの荷重が支持された免震構造物。
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