JPWO2010041568A1 - インダゾール誘導体 - Google Patents

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誠志 中野
晃史 森本
晃史 森本
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康弘 和田
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Abstract

下記一般式(A−1)及び一般式(1)で示される化合物又はその塩が提供される。一般式(A−1)及び一般式(1)の化合物又はその塩は、β3アドレナリン受容体アゴニスト作用を有するので、糖尿病、肥満症、高脂血症、うつ病、胆石、胆道運動亢進に由来する疾患、消化管機能亢進に由来する疾患、間質性膀胱炎、過活動膀胱又は尿失禁などの治療及び予防剤、或いは涙液の減少に伴う疾患の治療及び予防剤として有用である。

Description

本発明は、β3アドレナリン受容体刺激作用を有する新規なインダゾール誘導体、それを含有する医薬組成物、及びそれらの用途に関する。
ノルアドレナリンとアドレナリンは生体内において神経伝達物質及びホルモンとして神経或いは平滑筋などに対し、多様な作用を示すことが知られている。従って、当該神経伝達物質/ホルモンに結合して応答するアドレナリン受容体は、種々の治療上重要な薬物の標的分子と考えられている。
アドレナリン受容体はG蛋白結合受容体ファミリーに属し、3つのサブファミリー、すなわちα1、α2及びβアドレナリン受容体に分類される。つまり、アドレナリン受容体サブファミリーは何れもノルアドレナリン及びアドレナリンとの結合により作動するが、その後は異なる細胞内情報伝達経路を利用することが知られており、α1アドレナリン受容体ではカルシウムイオンの増加、α2アドレナリン受容体ではアデニリル・シクラーゼの阻害、そしてβアドレナリン受容体ではアデニリル・シクラーゼの刺激が主に引き起こされることが示唆されている(例えば、非特許文献1参照)。
従って、上記サブファミリーの活性化と関連する生理作用も異なっており、例えば、βアドレナリン受容体サブファミリーは更にβ1、β2、β3の3つのサブタイプに分類されるが、そのうちのβ1アドレナリン受容体刺激作用は心拍数の増加を、β2アドレナリン受容体刺激作用は平滑筋組織の弛緩を誘起し、特に血管平滑筋を弛緩した場合は血圧の低下を引き起こすことが知られている。
また、β3アドレナリン受容体は、脂肪細胞、脳、胆嚢、前立腺、腸管などに存在することが報告されており、従って、β3アドレナリン受容体刺激作用が、糖尿病、肥満症、高脂血症、うつ病、胆石、胆道運動亢進に由来する疾患、又は消化管機能亢進に由来する疾患、或いは涙液の減少に伴う疾患などの予防、治療薬として有用であると考えられている(例えば、非特許文献2〜9、特許文献1、2参照)。
更に、β3アドレナリン受容体は膀胱平滑筋にも発現しており、β3アドレナリン受容体刺激で膀胱平滑筋が弛緩することも示されているので(例えば、非特許文献10、11参照)、β3アドレナリン受容体作動薬は過活動膀胱における頻尿や尿失禁の予防、治療薬として有用であることが期待される。
いっぽう、他のアドレナリン受容体サブファミリーであるα1アドレナリン受容体については、ラットにおいて輸精管、顎下線、腎臓、脾臓、肝臓、及び大動脈、並びに前立腺及び尿道などにおいて発現していることが報告されており、当該受容体のある種の選択的拮抗薬が良性前立腺肥大の治療に用いられてもいる(例えば、非特許文献1、非特許文献13参照)。
これに対して、α1アドレナリン受容体の作動薬、例えばフェニレフリンやメトキサミン、メタラミノール、ミドドリン等は、抹消組織の血管収縮を通じて血圧を上昇させることが知られ、昇圧剤として用いられている(例えば、非特許文献12参照)。また、非特許文献12は、α1アドレナリン受容体のサブタイプ選択的作動と尿失禁の関係も記述している。つまりα1アドレナリン受容体は更にα1Aやα1B、α1D等のサブタイプに分類されるのであるが、そのうちのα1Aサブタイプに対する選択的作動薬が、膀胱頸部や尿道平滑筋の収縮作用を介して、腹圧性尿失禁の治療や予防に利用できることが期待されるとしている。
以上から明らかなように、アドレナリン受容体に結合する作動薬又は拮抗薬を、その目的に応じて特定の疾患の治療のために用いる際には、当該薬剤の受容体サブファミリー、更にはその中のサブタイプに対する選択性をも考慮することが通常は好ましい。とりわけ、βアドレナリン受容体の作動薬を糖尿病、肥満症、高脂血症、うつ病、胆石、胆道運動亢進に由来する疾患、若しくは消化管機能亢進に由来する疾患、又は過活動膀胱における頻尿や尿失禁、或いは涙液の減少に伴う疾患の治療を意図して用いる際には、そのうちのβ3アドレナリン受容体サブタイプに対して選択性の高い作動薬を選択することが通常は行われる。すなわち、上記のように、β1及びβ2アドレナリン受容体サブタイプに対する刺激は、患者によっては望ましくない心拍数増加や血圧低下を引き起こす懸念として判断されることもある。
同様に、他のサブファミリーであるα1アドレナリン受容体に対する刺激も、患者によっては、抹消組織の血管などへの本来意図していない副次的生理作用を引き起こす要因として配慮することが好ましい。
特許文献3〜5はβ3アドレナリン受容体刺激作用を有する特定の化合物[下記一般式(4)〜(6)]を記載しているが、いずれもの先行文献も本発明の化合物を開示してはいない。
特許文献3に記載の一般式(4):
Figure 2010041568
特許文献4に記載の一般式(5):
Figure 2010041568
特許文献5に記載の一般式(6):
Figure 2010041568
また、特許文献3〜5は、α1アドレナリン受容体刺激と比較したβ3アドレナリン受容体の選択的な刺激についての開示もない。
Eur.J.Phamacol.、Vol.375、pp261−276、1999 Nature、Vol.309、pp.163−165、1984 Int.J.Obes.Relat.Metab.Disord.、Vol.20、pp.191−199、1996 Drug Development Research、Vol.32、pp.69−76、1994 J.Clin.Invest.、Vol.101、pp.2387−2393、1998 Eur.J.Phamacol.、Vol.289、pp.223−228、1995 Drugs of the Future、Vol.18、No.6、pp.529−549、1993 Phamacology、Vol.51、pp288−297、1995 Brain Res.Mol.Brain Res.、Vol.29、No.2、pp.369−375、1995 J.Urinol.、Vol.161、pp.680−685、1999 J.Pharmacol.Exp.Ther.、Vol.288、pp.1367−1373、1999 Current Topics in Medicinal Chemistry、Vol.7、pp.135−145、2007 Br.J.Pharmacol.、Vol.147、pp.S88−S119、2006
国際公開番号WO99/31045号パンフレット 国際公開番号WO2007/026630号パンフレット 国際公開番号第WO97/25311号パンフレット 国際公開番号第WO01/83451号パンフレット 国際公開番号第WO03/035620号パンフレット
本発明は、β3アドレナリン受容体を選択的に刺激する薬剤、特にα1アドレナリン受容体に対する場合に比較してβ3アドレナリン受容体を優先的に刺激し得る薬剤(本明細書において、「β3/α1アドレナリン受容体選択的作動薬」とも称する。)を提供することを目的とする。当該薬剤は、α1アドレナリン受容体刺激に付随する望ましくない生理作用の発現を極小にしつつ、糖尿病、肥満症、高脂血症、うつ病、胆石、胆道運動亢進に由来する疾患、消化管機能亢進に由来する疾患、間質性膀胱炎、過活動膀胱、又は尿失禁、或いは涙液の減少に伴う疾患などの治療及び予防に用いられ得る。
ある種の特定構造を有する化合物が、α1アドレナリン受容体に対する場合に比較してβ3アドレナリン受容体を優先的に刺激し得ることが見出された。従って、当該化合物は、本発明のβ3/α1アドレナリン受容体選択的作動薬として利用し得る。
すなわち、本発明は以下に関するものである。
〔1〕下記一般式(A−1)
Figure 2010041568
[一般式(A−1)中、G1は−CH(G)OMe、−OCHF、−OCF、ハロゲン原子、又は下記一般式(A−2)〜(A−3)で示される基であり、
Figure 2010041568
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基であり、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びZは同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基であり;ただし、Gがハロゲン原子のときは、Gがメチル基であり、且つ、Gが水素原子、又はハロゲン原子である化合物、及びGが−OCHFのときは、Gがメチル基であり、且つ、Gが水素原子である化合物は除き;*は不斉炭素を意味する。]で示される化合物又はその塩。
〔2〕下記一般式(1)
Figure 2010041568
[一般式(1)中、R1は−CH(R)OMe、又は下記一般式(2−1)〜(2−2)で示される基であり、
Figure 2010041568
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基を表し、R3−1、R3−2、R4−1、R4−2、及びR4−3は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基を表す。*は不斉炭素を意味する。]で示される化合物又はその塩。
〔3〕Gが−OCHF、ハロゲン原子、シクロプロピル基、シクロブチル基、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、フッ素原子、又は塩素原子である前記〔1〕に記載の化合物又はその塩。
〔4〕G1が、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基である前記〔1〕に記載の化合物又はその塩。
〔5〕R1が、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基である前記〔2〕に記載の化合物又はその塩。
〔6〕*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の化合物又はその塩。
〔7〕
(R)−N−(3−(2−(2−(3−(1−メトキシエチル)インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
(R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
(R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
(R)−N−(5−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−2−フルオロフェニル)メタンスルホンアミド;
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;及び
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
からなる群より選ばれた化合物又はその塩。
〔7−1〕
(R)−N−(3−(2−(2−(3−(1−メトキシエチル)インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド又はその塩。
〔7−2〕
(R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド又はその塩。
〔7−3〕
(R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド又はその塩。
〔7−4〕
(R)−N−(5−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−2−フルオロフェニル)メタンスルホンアミド又はその塩。
〔7−5〕
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド又はその塩。
〔7−6〕
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド又はその塩。
〔7−7〕
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド又はその塩。
〔8〕化合物が、
(R)−N−(3−(2−(2−(3−(1−メトキシエチル)インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
(R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;及び
(R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
からなる群より選ばれた化合物又はその塩。
〔9〕前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1つに記載の化合物又はその塩を有効成分として含有するβ3アドレナリン受容体作動薬。
〔10〕前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1つに記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する医薬。
〔11〕過活動膀胱並びに尿失禁の予防及び/又は治療剤である前記〔10〕に記載の医薬。
〔12〕前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1つに記載の化合物又はその塩を、過活動膀胱並びに尿失禁の予防及び/又は治療の必要のある患者に投与することを特徴とする、患者の生体内でβ3アドレナリン受容体を作動する方法。
〔12−1〕前記投与が、前記患者の生体内においてα1アドレナリン受容体を実質的に作動しない、前記〔12〕に記載の方法。
〔12−2〕前記患者が、薬物投与によるα1アドレナリン受容体の実質的な作動が避けられるべき患者である、前記〔12〕に記載の方法。
〔13〕前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1つに記載の化合物又はその塩の有効量を、患者に投与することを特徴とする過活動膀胱並びに尿失禁の予防及び/又は治療方法。
〔13−1〕前記患者が、薬物投与によるα1アドレナリン受容体の実質的な作動が避けられるべき患者である、前記〔13〕に記載の方法。
〔14〕前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1つに記載の化合物又はその塩の有効量を、患者に投与することを特徴とする尿失禁の予防及び/又は治療方法。
〔14−1〕前記患者が、薬物投与によるα1アドレナリン受容体の実質的な作動が避けられるべき患者である、前記〔14〕に記載の方法。
〔15〕下記一般式(A−4)
Figure 2010041568
[一般式(A−1)中、J1は−CH(J)OMe、−OCHF、−OCF、ハロゲン原子、又は下記一般式(A−5)〜(A−6)で示される基であり、
Figure 2010041568
は水素原子、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、又はテトラヒドロピラニル基であり、Jは水素原子、ベンジル基、又はtert−ブチルジフェニルシリル基であり、Jはメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基であり、J5−1、J5−2、J5−3、J6−1、J6−2、J6−3、及びJ6−4は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基である。]で示される化合物又はその塩。
〔16〕下記一般式(3)
Figure 2010041568
[一般式(3)中、Rは−CH(R)OMe、又は上記一般式(2−1)〜(2−2)で示される基であり、
Figure 2010041568
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基を表し、R3−1、R3−2、R4−1、R4−2、及びR4−3は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基を表し、Pは水素原子、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、又はテトラヒドロピラニル基であり、Pは水素原子、ベンジル基、又はtert−ブチルジフェニルシリル基を表す。]で示される化合物又はその塩。
〔17〕J1は−CH(Me)OMe、−OCHF、塩素原子、シクロプロピル基、又はシクロブチル基であり、Jは水素原子、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、又はテトラヒドロピラニル基であり、Jは水素原子、ベンジル基、又はtert−ブチルジフェニルシリル基である〔15〕記載の化合物又はその塩。
〔18〕R1は−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基であり、Pは水素原子、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、又はテトラヒドロピラニル基を表し、Pは水素原子、ベンジル基、又はtert−ブチルジフェニルシリル基を表す前記〔16〕に記載の化合物又はその塩。
〔19〕
1−ベンジル−3−シクロプロピルインダゾール−6−オール;
3−シクロプロピルインダゾール−6−オール;
6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール;
tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート;
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート;
1−ベンジル−3−シクロブチルインダゾール−6−オール;
3−シクロブチルインダゾール−6−オール;
6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール;
tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート;
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート;
6−(ベンジルオキシ)−3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール;
3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−6−オール;
tert−ブチル 6−(ベンジルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート;
tert−ブチル 3−(ジフルオロメトキシ)−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート;
6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−クロロインダゾール;
tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート;及び
tert−ブチル 3−クロロ−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート;
からなる群より選ばれた化合物又はその塩。
〔20〕
1−ベンジル−3−シクロプロピルインダゾール−6−オール;
3−シクロプロピルインダゾール−6−オール;
6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール;
tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート;
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート;
1−ベンジル−3−シクロブチルインダゾール−6−オール;
3−シクロブチルインダゾール−6−オール;
6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール;
tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート;
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート;
6−(ベンジルオキシ)−3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール;及び
3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−6−オール;
からなる群より選ばれた化合物又はその塩。
前記「一般式(A−1)で示される化合物又はその塩」、又は「一般式(1)で示される化合物又はその塩」(以下、単に「本発明の化合物」と記載することがある。)は、人や動物に投与した場合、強力なβ3アドレナリン受容体アゴニスト活性により、膀胱平滑筋を弛緩させる効果を有し、さらにβ3/α1アドレナリン受容体選択性が高いという優れた特徴を有しており、過活動膀胱並びに尿失禁の治療のための優れた医薬組成物を提供することができる。
本発明の化合物について以下、詳細に説明する。
本明細書においては、特に断らない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 2010041568
は紙面の向こう側(すなわちα−配置)に結合していることを表し、記号
Figure 2010041568
は紙面の手前側(すなわちβ−配置)に結合していることを表し、記号
Figure 2010041568
はα−配置又はβ−配置のいずれか、あるいはそれらの混合物であることを表す。
本明細書においては、ハロゲン原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表す。
本発明の化合物は以下のように定義される。
下記一般式(A−1)
Figure 2010041568
一般式(A−1)中、G1は−CH(G)OMe、−OCHF、−OCF、ハロゲン原子、又は下記一般式(A−2)〜(A−3)で示される基であり、
Figure 2010041568
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基であり、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びZは同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基であり;ただし、Gがハロゲン原子のときは、Gがメチル基であり、且つ、Gが水素原子、又はハロゲン原子である化合物、及びGが−OCHFのときは、Gがメチル基であり、且つ、Gが水素原子である化合物は除き;*は不斉炭素を意味する。
としては、−CH(G)OMe、−OCHF、−OCF、ハロゲン原子、シクロプロピル基、又はシクロブチル基が好ましく、−CH(Me)OMe、−OCHF、塩素原子、シクロプロピル基、又はシクロブチル基がより好ましく、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基が特に好ましく、−OCHF、シクロプロピル基が特に大変好ましい。−CH(Me)OMe、塩素原子、又はシクロブチル基が好ましい別の態様もある。
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、又はフェニル基がより好ましく、メチル基、が特に好ましい。エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、又はフェニル基が好ましい別の態様もある。
としては、水素原子、又はハロゲン原子が好ましく、水素原子、フッ素原子、又は塩素原子がより好ましく、水素原子が特に好ましい。フッ素原子、又は塩素原子が好ましい別の態様もある。
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
、Y、Y、Z、Z、Z、及びZとしては、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基が好ましく、それぞれ独立に、水素原子であることがより好ましい。
ただし、Gが−OCHF、又はハロゲン原子のときは、Gがメチル基、エチル基、又はn−プロピル基であり、且つ、Gが水素原子、又はハロゲン原子である組み合わせを除く。
*は不斉炭素を意味する。
一般式(1):
Figure 2010041568
一般式(1)中、R1は−CH(R)OMe、又は下記一般式(2−1)〜(2−2)で示される基であり;
Figure 2010041568
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基を表し、R3−1、R3−2、R4−1、R4−2、及びR4−3は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基を表す。
*は不斉炭素を意味する。
1としては−CH(R)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基が好ましく、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基がより好ましく、シクロプロピル基が特に好ましい。−CH(Me)OMe、又はシクロブチル基が好ましい別の態様もある。
としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
3−1、R3−2、R4−1、R4−2、及びR4−3としては、それぞれ独立に、水素原子であることが好ましい。
本発明の化合物の構造式において、*で示される炭素原子は不斉炭素である。この不斉炭素の立体配置としては、S配置又はR配置が例示され、R配置が好ましい。本発明の化合物には、該不斉炭素に基づく光学的に純粋な任意の光学異性体、各光学異性体の任意の混合物、又はラセミ体のいずれもが包含される。また、本発明の化合物は、置換基の種類に応じてさらに1又は2以上の不斉炭素を有する場合があるが、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、不斉炭素の存在などに基づく異性体(R−又はS−異性体、α−又はβ−配置に基づく異性体、エナンチオマー、あるいはジアステレオマーなど)、旋光性を有する光学活性体(D−又はL−体、又はd−又はl−体)、キラルクロマトグラム分離による極性の違いに基づく異性体(高極性体又は低極性体)、平衡化合物、回転異性体、互変異性体又はこれら任意の割合の混合物、あるいはラセミ混合物はすべて本発明の化合物に含まれる。例えば、R1が、−CH(Me)OMeであり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である化合物はジアステレオマーの混合物であるが、各々の光学活性体も本発明の化合物に含まれる。
本明細書において、「一般式(A−1)で示される化合物」、又は「一般式(1)で示される化合物」としては、一般式(A−1)、又は一般式(1)で示される遊離状の化合物として一般的には理解される。またその塩としては以下の塩が挙げられる。
すなわち、本発明の化合物における塩としては、その種類は特に限定されず、酸付加塩であればよく、分子内対イオンの形態をとっていてもよい。特に医薬の有効成分とする際には、その塩としては薬学上許容される塩が特に好ましい。本明細書において、医薬として使用に関連して開示される場合には、本発明の化合物における塩としては、薬学上許容される塩であると通常は理解される。薬学上許容される塩を形成する酸の種類は当業者には周知であり、例えばBergeらがJ.Pharm.Sci.、1−19(1977)に記載しているもの等を挙げることができる。例えば、酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素酸塩、リン酸塩、又はリン酸水素酸塩等の鉱酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、又はp−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩を含む。
例えば、無機酸との塩を得る場合、一般式(A−1)、又は一般式(1)で示される化合物を所望の少なくとも1当量の無機酸を含有する水溶液に溶解することが好ましい。該反応には、メタノール、エタノール、アセトン、又はジオキサンなどの水混和性の不活性有機溶媒を混合してもよい。例えば、塩酸を用いることにより塩酸塩の溶液が得られる。
本発明の化合物としては、無水物であってもよい。また、本発明の化合物としては水和物であることも好ましい。
さらには本発明の化合物としては溶媒和物であることも好ましいが、無溶媒和物であることも好ましい例として挙げられる。
また本発明の化合物としては、結晶であってもよく、また、非晶質であってもよい。前記結晶は、単一結晶であってもよく、また、複数の結晶形の混合物であってもよいし、また結晶と非晶質との任意の混合物であってもよい。
より具体的に記載すると、「一般式(A−1)で示される化合物」、又は「一般式(1)で示される化合物」の無水物且つ無溶媒和物であるか、又はその水和物及び/若しくは溶媒和物であってもよく、或いはさらにそれらの結晶である例が好ましい例として示される。
また、「一般式(A−1)で示される化合物の塩」、又は「一般式(1)で示される化合物の塩」の無水物且つ無溶媒和物であるか、その塩の水和物及び/若しくは溶媒和物であってもよく、さらに、その塩の無水物且つ無溶媒和物であるか、その塩の水和物及び/若しくは溶媒和物であってもよい。
一般式(1)で示される本発明の化合物において好ましい置換基の組合せとして以下の組み合わせが挙げられる。
(1)*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(2)R1が、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基である本発明の化合物;
(3)Rが、メチル基である本発明の化合物;
(4)R3−1、R3−2、R4−1、R4−2、及びR4−3が、水素原子である本発明の化合物;
(5)R1が−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(6)R1が、−CH(Me)OMeであり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(7)R1が、シクロプロピル基であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(8)R1が、シクロブチル基であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
一般式(A−1)で示される本発明の化合物において好ましい置換基の組合せとして以下の組み合わせが挙げられる。
(9)Gが、−CH(G)OMeであり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基である本発明の化合物;
(10)Gが、−CH(Me)OMeであり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子である本発明の化合物;
(11)Gが、−CH(Me)OMeであり、Gはメチル基であり、Gは水素原子であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(12)Gが、−CH(Me)OMeであり、Gはメチル基であり、Gは水素原子である本発明の化合物;
(13)Gが、−OCHFであり、Gはiso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子である本発明の化合物;
(14)Gが、−OCHFであり、Gはiso−プロピル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子である本発明の化合物;
(15)Gが、−OCHFであり、Gはiso−プロピル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(16)Gが、ハロゲン原子であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子である本発明の化合物;
(17)Gが、塩素原子であり、Gはiso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子である本発明の化合物;
(18)Gが、塩素原子であり、Gはiso−プロピル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子である本発明の化合物;
(19)Gが、塩素原子であり、Gはiso−プロピル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(20)Gが、シクロプロピル基であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子である本発明の化合物;
(21)Gが、シクロプロピル基であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子である本発明の化合物;
(21)Gが、シクロプロピル基であり、Gはメチル基であり、Gは水素原子、フッ素原子、塩素原子である本発明の化合物;
(22)Gが、シクロプロピル基であり、Gはメチル基であり、Gは水素原子、フッ素原子、塩素原子であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(23)Gが、シクロブチル基であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子である本発明の化合物;
(24)Gが、シクロブチル基であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子である本発明の化合物;
(25)Gが、シクロブチル基であり、Gはメチル基であり、Gは水素原子、フッ素原子、塩素原子である本発明の化合物;
(26)Gが、シクロブチル基であり、Gはメチル基であり、Gは水素原子、塩素原子である本発明の化合物;
(27)Gが、シクロブチル基であり、Gはメチル基であり、Gは水素原子、塩素原子であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(28)Gが、メチル基、エチル基、又はn−プロピル基であり、Gが、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子である本発明の化合物;
(29)Gが、メチル基であり、Gが、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子である本発明の化合物;
(30)Gが、メチル基であり、Gが、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基であり、Gは水素原子、フッ素原子、又は塩素原子である本発明の化合物;
(31)Gが、メチル基であり、Gが、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基であり、Gは水素原子、フッ素原子、又は塩素原子であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(32)Gが、iso−プロピル基、フェニル基であり、Gが、−CH(G)OMe、−OCHF、−OCF、ハロゲン原子、又は下記一般式(A−2)〜(A−3)で示される基であり、
Figure 2010041568
は水素原子、又はハロゲン原子であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基であり、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びZは同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基である本発明の化合物;
(33)Gが、iso−プロピル基、フェニル基であり、Gが、−CH(Me)OMe、−OCHF、塩素原子、シクロプロピル基、シクロブチル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子である本発明の化合物;
(34)Gが、iso−プロピル基、フェニル基であり、Gが、−CH(Me)OMe、−OCHF、塩素原子、シクロプロピル基、シクロブチル基であり、Gは水素原子、又はフッ素原子、塩素原子である本発明の化合物;
(35)Gが、iso−プロピル基、フェニル基であり、Gが、−CH(Me)OMe、−OCHF、塩素原子、シクロプロピル基、シクロブチル基であり、Gは水素原子、又はフッ素原子、塩素原子であり、*で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である本発明の化合物;
(36)前記(1)〜(35)のいずれかに記載の本発明の化合物が、その遊離状の化合物である態様も、本発明の好ましい一態様として挙げられる。また、それらの塩も好ましい一態様として挙げられ、それらの塩としては塩酸塩が特に好ましい例として挙げられる。
本発明の化合物は、例えば後述のスキーム1〜15の反応経路により製造することができるが製造方法は特に限定されるものではない。例えば本発明の化合物は、その前駆体となる化合物の置換基を通常の化学文献等に記載の反応を一つ又は複数を組み合わせ、修飾・変換することにより製造することができる。なお、下記の方法においては、便宜上、特別に断らない限りは遊離状の化合物を用いて記載しているが、場合によっては該遊離状の化合物の塩を用いて製造することもできる。
それぞれの反応において、反応時間は特に限定されないが、後述の分析手段により反応の進行状態を容易に追跡できるため、目的物の収量が最大となる時点で終了すればよい。後述のスキーム1〜15中、「STEP」とは工程を意味し、「STEP1−1」とは例えば、工程1−1であることを示している。
本発明において用いられる保護基としては例えば、インダゾール(−NH−)の保護基、水酸基(―OH)の保護基、メタンスルホンアミド基(−NHSOMe)の保護基、アミノ基(−NH−、又は−NH)の保護基などが挙げられる。
インダゾール(−NH−)の保護基としては、例えば、トリチル基、ベンジル基、メチルベンジル基、クロロベンジル基、ジクロロベンジル基、フルオロベンジル基、トリフルオロメチルベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシフェニル基、N−メチルアミノベンジル基、N,N−ジメチルアミノベンジル基、フェナシル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)基、tert−ブトキシカルボニル(Boc)基、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、N,N,−ジメチルスルホニル基、メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、メシチレンスルホニル基、p−メトキシフェニルスルホニル基、テトラヒドロピラニル(THP)基、テトラヒドロフリル基、アリル基、メトキシメチル(MOM)基、メトキシエトキシメチル(MEM)基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、又は2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基などが挙げられる。
水酸基(−OH)の保護基としては、例えば、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数2〜4個のアルケニル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基で置換された炭素数1〜4個のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜4個のアルキル基、3個の同一又は異なる炭素数1〜4個のアルキル基あるいはフェニル基により置換されたシリル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフリル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチル基などを表す。具体的には、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、アリル基、メトキシメチル(MOM)基、メトキシエトキシメチル(MEM)基、トリクロロエチル基、フェニル基、メチルフェニル基、クロロフェニル基、ベンジル基、メチルベンジル基、クロロベンジル基、ジクロロベンジル基、フルオロベンジル基、トリフルオロメチルベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシフェニル基、N−メチルアミノベンジル基、N,N−ジメチルアミノベンジル基、フェナシル基、トリチル基、1−エトキシエチル(EE)基、テトラヒドロピラニル(THP)基、テトラヒドロフリル基、プロパルギル基、トリメチルシリル(TMS)基、トリエチルシリル(TES)基、tert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)基、tert−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、アセチル(Ac)基、ピバロイル基、ベンゾイル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、又は2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基などが挙げられる。
メタンスルホンアミド基(−NHSOMe)に対する保護基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル(Boc)基、ベンジル基、メチルベンジル基、クロロベンジル基、ジクロロベンジル基、フルオロベンジル基、トリフルオロメチルベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシフェニル基、N−メチルアミノベンジル基、N,N−ジメチルアミノベンジル基、tert−ブチル基、ジフェニルメチル基、又はメトキシフェニル基などが挙げられる。
アミノ基(−NH−、又は−NH)の保護基としては、例えばベンジル基、メチルベンジル基、クロロベンジル基、ジクロロベンジル基、フルオロベンジル基、トリフルオロメチルベンジル基、ニトロベンジル基、メトキシフェニル基、N−メチルアミノベンジル基、N,N−ジメチルアミノベンジル基、フェナシル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、アリルオキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル(Boc)基、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、2−ニトロベンゼンスルホニル基、4−ニトロベンゼンスルホニル基、2、4−ジニトロベンゼンスルホニル基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、又は2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基などが挙げられる。
保護基は、製造工程の途中、あるいは最終段階において製造と同時、又は順次に、脱保護化することにより目的化合物に変換することができる。保護・脱保護反応は、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行えばよいが、例えば、以下に示す(1)〜(3)に挙げた方法などにより実施することができる。
(1)酸性条件下での脱保護反応は、例えば不活性溶媒中、有機酸、ルイス酸、又は無機酸、或いはこれらの混合物中、−10〜100℃の温度で行うことができる。酸の使用量は1倍モル〜大過剰が好ましく、添加剤としてエタンチオール、又は1,2−エタンジチオールなどを添加する方法もある。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、1、4−ジオキサン、酢酸エチル、メチル−tert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、又はアニソールなどが挙げられる。有機酸としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、又はp−トルエンスルホン酸などが挙げられる。ルイス酸としては、三臭化ホウ素、三フッ化ホウ素、臭化アルミニウム、又は塩化アルミニウムなどが挙げられる。無機酸としては、塩酸、塩化水素−1、4−ジオキサン、塩化水素−酢酸エチル、臭化水素酸、又は硫酸などが挙げられる。有機酸、ルイス酸、又は無機酸、或いはこれらの混合物としては、臭化水素/酢酸等が挙げられる。
(2)加水素分解による脱保護反応は、例えば不活性溶媒中、触媒を0.1〜300重量%加え、常圧若しくは加圧下の水素ガス又はギ酸アンモニウム、又はヒドラジン水和物などの水素源存在下、−10〜70℃の温度で行うことができる。また、上述の反応液にさらに無機酸を0.05倍モル〜大過剰量加えて反応を行うこともできる。
不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、若しくはジエチルエーテルなどのエーテル類、メタノール若しくはエタノールなどのアルコール類、ベンゼン若しくはトルエンなどのベンゼン類、アセトン若しくはメチルエチルケトンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、酢酸エチルなどのエステル類、水、又は酢酸などを単独で用いるか、或いはそれらの混合溶媒が挙げられる。触媒としては、パラジウム炭素粉末、酸化白金(PtO)、又は活性化ニッケルなどが挙げられる。無機酸としては、塩酸、又は硫酸などが挙げられる。
(3)シリル基の脱保護反応は、例えば水と混和しうる有機溶媒中、フッ化物イオンなどを用いて、−10〜60℃の温度で行うことができる。
有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、酢酸、又はアセトニトリルなどが挙げられる。フッ化物イオンは、例えば、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド、フッ化水素酸、フッ化水素−ピリジン錯体、又はフッ化水素−トリエチルアミン錯体などを用いて発生させればよい。
以下、スキーム1からスキーム9にて、一般式(1)で示される本発明の化合物の製造方法の一態様について詳述する。
Figure 2010041568
スキーム1における各一般式中、Rは前記の定義と同義である。R10は水素原子であるか、前記のインダゾールの保護基であり、ベンジル基、tert−ブトキシカルボニル基、又はテトラヒドロピラニル基が好ましい。R11は水素原子であるか、前記のメタンスルホンアミドの保護基であり、ベンジル基、又はtert−ブトキシカルボニル基が好ましい。R12は水素原子であるか、前記の水酸基の保護基であり、トリエチルシリル基、又はtert−ブチルジメチルシリル基が好ましい。R13は水素原子であるか、又は前記のアミノ基の保護基であり、ベンジル基、又はtert−ブトキシカルボニル基が好ましい。R14は脱離基を表し、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、又はメタンスルホニルオキシ基などが挙げられ、臭素原子が好ましい。R10、R11、R12、R13の組み合わせとしては、好ましくはR10(ベンジル基)、R11(ベンジル基)、R12(トリエチルシリル基)、R13(ベンジル基);R10(tert−ブトキシカルボニル基)、R11(tert−ブトキシカルボニル基)、R12(トリエチルシリル基)、R13(tert−ブトキシカルボニル基);又はR10(テトラヒドロピラニル基)、R11(tert−ブトキシカルボニル基)、R12(トリエチルシリル基)、R13(tert−ブトキシカルボニル基)が挙げられる。
工程1−1(STEP 1−1)
一般式(X)で示される化合物を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて脱保護反応を行い、一般式(1)で示される化合物を製造することができる。好適な例として、上記の酸性条件下での脱保護反応を行うか、上記の加水素分解による脱保護反応を単独で用いるか、或いは組み合わせて用いることが好ましい。いずれにしても、一般式(X)で示される化合物中に存在する各種の保護基に対して適切な脱保護反応を選択すればよい。
工程1−2(STEP 1−2)
一般式(XI)で示される化合物と一般式(XIII)で示される化合物を、不活性溶媒中、ホスフィン類とアゾ化合物との存在下反応させることにより、一般式(X)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、塩化メチレンなどのハロゲン系溶媒、又はベンゼン、トルエン、若しくはキシレンなどのベンゼン類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、トルエンが好ましい。ホスフィン類はトリフェニルホスフィン、又はトリブチルホスフィンなどが挙げられ、トリフェニルホスフィンが好ましい。アゾ化合物はアゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミド、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン、又はN,N,N’,N’−テトライソプロピルカルボキサミドなどが挙げられ、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミドが好ましい。
ホスフィン類の使用量としては、一般式(XI)で示される化合物又は一般式(XIII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1.5〜5倍モルが好ましい。アゾ化合物の使用量としては、一般式(XI)で示される化合物又は一般式(XIII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1.5〜5倍モルが好ましい。一般式(XI)で示される化合物と一般式(XIII)で示される化合物のモル比は一般式(XI)で示される化合物/一般式(XIII)で示される化合物=0.25〜4が挙げられる。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、0.1〜12時間が好ましい。
工程1−3(STEP 1−3)
一般式(XII)で示される化合物と一般式(XIII)で示される化合物とを、不活性溶媒中、塩基を加えて反応させることにより、一般式(X)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、水、メタノール、若しくはエタノールなどのアルコール溶媒、又はN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトン、2−ブタノン、ジメチルスルホキシド、若しくはアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、水、N,N−ジメチルホルムアミド、又はアセトンが好ましい。塩基は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、又はカリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属化合物、或いはピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、又はトリエチルアミンなどの有機第3級アミンが挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウムが例示される。
塩基の使用量は一般式(XII)で示される化合物に対して1〜10倍モル使用することが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。一般式(XII)で示される化合物と一般式(XIII)で示される化合物のモル比は、一般式(XII)で示される化合物/一般式(XIII)で示される化合物=0.2〜5倍モルが挙げられる。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、0〜80℃が好ましい。反応時間は0.1〜48時間が挙げられ、0.1〜12時間が好ましい。反応の進行が遅い場合、必要に応じて一般式(XII)で示される化合物に対して0.1〜1.5倍モルのヨウ化カリウム、又はヨウ化ナトリウムなどの触媒を加えてもよい。
Figure 2010041568
スキーム2における各一般式中、Rは前記の定義と同義である。R10は前記の定義の通りであり、ベンジル基、tert−ブトキシカルボニル基、又はテトラヒドロピラニル基が好ましく、ベンジル基がより好ましい。R11は前記の定義の通りであり、ベンジル基が好ましい。R12は前記の定義の通りであり、トリエチルシリル基又はtert−ブチルジメチルシリル基が好ましい。R15は水素原子であるか、又は前記のアミノ基の保護基であり、ベンジル基が好ましい。Xは脱離基であり、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、又はメタンスルホニルオキシ基などが挙げられ、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が好ましい。一般式(XIV)で示される化合物のR10、R11、R12、R15の組み合わせとしては、R10(ベンジル基)、R11(ベンジル基)、R12(トリエチルシリル基)、R15(ベンジル基);R10(tert−ブトキシカルボニル基)、R11(ベンジル基)、R12(トリエチルシリル基)、R15(ベンジル基);又はR10(テトラヒドロピラニル基)、R11(ベンジル基)、R12(トリエチルシリル基)、R15(ベンジル基)が好ましく、R10(ベンジル基)、R11(ベンジル基)、R12(トリエチルシリル基)、R15(ベンジル基)がより好ましい。一般式(XV)で示される化合物のR10、R11、R15の組み合わせとしては、R10(ベンジル基)、R11(ベンジル基)、R15(ベンジル基);R10(tert−ブトキシカルボニル基)、R11(ベンジル基)、R15(ベンジル基);又はR10(テトラヒドロピラニル基)、R11(ベンジル基)、R15(ベンジル基)が好ましく、R10(ベンジル基)、R11(ベンジル基)、R15(ベンジル基)がより好ましい。一般式(XIX)で示される化合物のR10、R15の組み合わせとしては、R10(ベンジル基)、R15(ベンジル基);R10(tert−ブトキシカルボニル基)、R15(ベンジル基);又はR10(テトラヒドロピラニル基)、R15(ベンジル基)が好ましく、R10(ベンジル基)、R15(ベンジル基)がより好ましい。
工程2−1(STEP 2−1)
一般式(XV)で示される化合物を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて脱保護反応を行い、一般式(1)で示される化合物を製造することができる。好適な例として、上記の酸性条件下での脱保護反応を行うか、上記の加水素分解による脱保護反応を単独で用いるか、或いは組み合わせて用いることが好ましい。いずれにしても、一般式(XV)で示される化合物中に存在する各種の保護基に対して適切な脱保護反応を選択すればよい。例えば、一般式(XV)においてR10(ベンジル基)、R11(ベンジル基)、R15(ベンジル基)で示される化合物の時は、加水素分解による脱保護反応が好ましい。加水素分解による脱保護反応としては、不活性溶媒中、触媒及び塩酸を加え、水素ガス存在下で行う反応が挙げられる。一般式(XV)で示される化合物を不活性溶媒中、触媒を加え、水素ガスの存在下で反応を行い、R11(ベンジル基)、R15(ベンジル基)を脱保護後、さらにその反応液に塩酸を加え、水素ガスの存在下で反応を行い、R10(ベンジル基)を脱保護し、一般式(1)で示される化合物を得る方法も、特に好ましい脱保護方法として挙げられる。
不活性溶媒としては、メタノール、又はエタノールなどのアルコール類を単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、エタノールが好ましい。触媒としてはパラジウム炭素粉末が好ましい。
触媒の使用量としては、一般式(XV)で示される化合物に対して2〜40重量%が好ましい。塩酸の使用量としては、一般式(XV)で示される化合物に対して0.15〜3倍モルが好ましい。用いる水素ガスの圧力としては、常圧又は加圧下が好ましい。反応温度は20℃〜加熱還流が挙げられ、30〜60℃が好ましい。反応時間は0.5時間〜24時間が挙げられ、0.5〜10時間が好ましい。
工程2−2(STEP 2−2)
一般式(XIV)で示される化合物を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて脱保護反応を行い、一般式(1)で示される化合物を製造することができる。好適な例として、上記の酸性条件下での脱保護反応を行うか、上記の加水素分解による脱保護反応を単独で用いるか、或いは組み合わせて用いることが挙げられる。いずれにしても、一般式(XIV)で示される化合物に存在する各種の保護基に対して適切な脱保護反応を選択すればよい。例えば、加水素分解による脱保護反応は、前記の工程2−1で例示した方法などが挙げられる。
工程2−3(STEP 2−3)
国際公開番号WO03/035620号(引用することでここに組み込まれる。)の記載の方法に準じて行うことができる。すなわち、一般式(XVIII)で示される化合物を不活性溶媒中、還元剤と反応させることにより、一般式(XV)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、メタノール、エタノール、若しくは2−プロパノールなどのアルコール類、又はテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、若しくはジメチルスルホキシドなどが挙げられる。還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、又はボランなどが挙げられる。
特別に不斉還元を行わない限り、本還元反応で得られる一般式(XV)で示される化合物はラセミ混合物として得られる。
光学活性体を得る手法としては、ラセミ混合物を樟脳スルホン酸やマンデル酸などの光学活性な酸との付加塩とした後、分別結晶化することにより光学活性体に分離する手法が挙げられる。また、市販の光学分割用カラムを用いても分離する手法も挙げられる。或いは、不斉還元を行う手法も挙げられる。不斉還元反応としては、例えばWO00/58287号(引用することでここに組み込まれる。)に記載されている方法、すなわち、不斉還元の触媒の存在下に水素供給化合物と共に不斉還元を行う方法などが挙げられる。
工程2−4(STEP 2−4)
一般式(XVI)で示される化合物と一般式(XIX)で示される化合物を、不活性溶媒中、必要に応じて塩基を加えて反応させることにより、一般式(XIV)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、又はアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。塩基はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、若しくは1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセンなどの第3級アミン、又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、若しくは炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属化合物が挙げられ、トリエチルアミン、又はジイソプロピルエチルアミンが好ましい。
塩基の使用量としては、一般式(XVI)で示される化合物に対して0〜10倍モル使用することが例示され、0〜5倍モルが好ましい。一般式(XVI)で示される化合物と一般式(XIX)で示される化合物のモル比は、一般式(XVI)で示される化合物/一般式(XIX)で示される化合物=0.2〜5倍モルが好ましく、特に好ましくは0.5〜2倍モルである。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、0〜80℃が好ましい。反応時間は0.1〜48時間が挙げられ、2〜20時間が好ましい。
反応の進行が遅い場合、必要に応じて一般式(XVI)で示される化合物に対して0.1〜1.5倍モルのヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウムなどの触媒を加えてもよい。
工程2−5(STEP 2−5)
一般式(XVII)で示される化合物と一般式(XIX)で示される化合物を、不活性溶媒中、反応させることにより一般式(XV)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としてはメタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、若しくは2−プロパノールなどのアルコール類、又はN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、若しくはアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、2−プロパノールが好ましい。
一般式(XVII)で示される化合物と一般式(XIX)で示される化合物のモル比は、一般式(XVII)で示される化合物/一般式(XIX)で示される化合物=0.2〜5倍モルであることが好ましく、0.75〜1.5倍モルがより好ましい。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、60℃〜加熱還流が好ましい。反応時間は0.5〜48時間が挙げられ、12〜48時間が好ましい。
必要に応じてルイス酸触媒を加えてもよい。
工程2−6(STEP 2−6)
一般式(XIX)で示される化合物と一般式(XX)で示される化合物を、不活性溶媒中、必要に応じて塩基を加えて反応させることにより、一般式(XVIII)で示される化合物が得られる。不活性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、又はアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミドが例示される。塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、若しくは1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセンなどの有機第3級アミン、又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、若しくは炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属化合物が挙げられ、トリエチルアミン、又はジイソプロピルエチルアミンが好ましい。
塩基の使用量は一般式(XX)で示される化合物に対して0〜10倍モル使用することが例示され、0〜5倍モルが好ましい。一般式(XIX)で示される化合物と一般式(XX)で示される化合物のモル比は、一般式(XIX)で示される化合物/一般式(XX)で示される化合物=0.2〜5倍モルが挙げられ、0.5〜2倍モルが好ましい。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、0〜80℃が好ましい。反応時間は0.5〜48時間が挙げられ、2〜20時間が好ましい。
反応の進行が遅い場合、必要に応じて一般式(XX)で示される化合物に対して0.1〜1.5倍モルのヨウ化カリウム、又はヨウ化ナトリウムなどの触媒を加えてもよい。
このようにして得られる本発明の化合物及びそれぞれの原料化合物、中間体は抽出、蒸留、クロマトグラフィー、結晶化などの常法に従って単離精製することができる。
スキーム1又は2において用いられる化合物のうち、一般式(XI)、(XII)、(XIII)、(XVI)、(XVII)、(XIX)、(XX)で示される化合物は、スキーム3〜スキーム9に示す方法により得ることができる。下記スキーム3〜スキーム9中、「STEP」とは前記の定義の通りである。
Figure 2010041568
スキーム3においては、各一般式中、R11は前記の定義の通りであり、ベンジル基が好ましい。Xは前記の定義の通りであり、塩素原子が好ましい。
工程3−1(STEP 3−1)
例えば和光純薬工業株式会社などから商業的に入手可能である3−アミノアセトフェノン(XXI)とメタンスルホニルクロリド(XXII)を、不活性溶媒中、塩基を加えて反応させることにより化合物(XXIII)が得られる。
不活性溶媒としては、トルエンなどの炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、若しくは1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素、又はアセトニトリルなどが挙げられる。塩基はトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、若しくはピリジンなどの有機塩基、又は炭酸カリウム、若しくは炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が挙げられる。
塩基の使用量としては、3−アミノアセトフェノン(XXI)に対して1〜6倍モルが挙げられ、1〜3倍モルが好ましい。メタンスルホニルクロリド(XXII)の使用量としては、3−アミノアセトフェノン(XXI)に対して、通常1〜6倍モルが挙げられ、1〜3倍モルが好ましい。反応温度は−10〜60℃が挙げられ、−10〜30℃が好ましい。反応時間は0.1〜48時間が挙げられ、0.2〜24時間が好ましい。
工程3−2(STEP 3−2)
化合物(XXIII)のスルホンアミド基の保護反応を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことにより一般式(XXIV)で示される化合物が得られる。好適な例として、R11がベンジル基のときは化合物(XXIII)とベンジル化剤を不活性溶媒中、塩基及び触媒を加えて反応させることにより、一般式(XXIV)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、アセトンなどのケトン系溶媒、又はN,N−ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。ベンジル化剤としては、ヨウ化ベンジル、臭化ベンジル、又は塩化ベンジルなどが挙げられ、塩化ベンジルが好ましい。塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、若しくはピリジン等の有機塩基、又は炭酸カリウム、若しくは炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が挙げられ、炭酸カリウムが好ましい。触媒はヨウ化カリウム、又はヨウ化ナトリウムなどが挙げられ、ヨウ化ナトリウムが好ましい。
塩基の使用量は化合物(XXIII)に対して1〜5倍モルが好ましい。触媒の使用量は化合物(XXIII)に対して0.005〜0.05倍モルが好ましい。反応温度は0〜加熱還流が挙げられ、50℃〜100℃が好ましい。反応時間は1〜24時間が好ましい。
工程3−3(STEP 3−3)
一般式(XXIV)で示される化合物を不活性溶媒中、ハロゲン化剤を加え、必要に応じてさらにメタノールを加えて反応させることにより、一般式(XX)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、又はクロロホルムなどのハロゲン系炭化水素が挙げられ、ジクロロメタンが好ましい。ハロゲン化剤としては、塩素ガス、臭素ガス、又は塩化スルフリルなどが挙げられ、塩化スルフリルが好ましい。
ハロゲン化剤の使用量としては、一般式(XXIV)で示される化合物に対して1〜2倍モルが好ましい。メタノールの使用量としては、一般式(XXIV)で示される化合物に対して0倍〜5倍モルが挙げられ、0.1〜2倍モルが好ましい。反応温度は−10℃〜50℃が好ましい。反応時間はハロゲン化剤、メタノールの滴下時間も含めて1〜10時間が好ましい。
工程3−4(STEP 3−4)
一般式(XX)で示される化合物を有機溶媒中、還元剤と反応させることにより、一般式(XXV)で示される化合物が得られる。
有機溶媒としては、メタノール、若しくはエタノールなどのアルコール溶媒、又はテトラヒドロフランなどのエーテル溶媒が例示される。還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムなどが例示される。
特別に不斉還元反応を行わない限り、本還元反応で得られる一般式(XXV)で示される化合物はラセミ混合物として得られる。
光学活性体を得る手法としては、不斉還元反応を行う手法が挙げられる。不斉還元反応は、通常の化学文献、例えば第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、26巻、23〜68頁に記載の方法、或いはその参考文献などに記載の方法に準じて行うことができる。好適な例として、一般式(XX)で示される化合物を有機溶媒中、水素源存在下、触媒を加えて反応させることにより、一般式(XXV)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
有機溶媒としては、メタノール、エタノール、若しくは2−プロパノールなどのアルコール溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、又はクロロホルムなどのハロゲン系炭化水素溶媒、酢酸エチルなどのエステル溶媒、又はアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。水素源としては、水素ガス、又はギ酸−トリエチルアミン錯体などが挙げられ、ギ酸−トリエチルアミン錯体が好ましい。触媒としては、アレーン−キラルジアミン−ルテニウム(II)錯体などが挙げられ、[(s,s)−N−(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン]−p−シメン−ルテニウム錯体、又は[(s,s)−N−(p−トルエンスルホニル)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン]−メシチレン−ルテニウム錯体が好ましい。
ギ酸−トリエチルアミン錯体の使用量としては、ギ酸のモル数を基準にして一般式(XX)で示される化合物に対して1〜10モル倍が好ましい。ギ酸−トリエチルアミン錯体の比としては、トリエチルアミンに対してギ酸は1〜10モル倍が好ましい。触媒の使用量としては、一般式(XXV)で示される化合物/触媒量=S/C=10〜10000モル倍が挙げられ、S/C=100〜1000モル倍が好ましい。反応温度は0℃〜加熱還流が挙げられ、20℃〜加熱還流が好ましい。反応時間はギ酸−トリエチルアミン錯体の滴下時間を含めて0.1時間〜24時間が挙げられ、0.5時間〜12時間が好ましい。
工程3−5(STEP 3−5)
一般式(XXV)で示される化合物を不活性溶媒中、塩基を加えて反応させることにより、一般式(XVII)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、水、メタノール、若しくはエタノールなどのアルコール溶媒、又はN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトン、2−ブタノン、ジメチルスルホキシド、若しくはアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、メタノールが好ましい。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液、若しくはカリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属化合物、又はピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、若しくはトリエチルアミン等の有機第3級アミンが挙げられ、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液が好ましい。
塩基の使用量としては、一般式(XXV)で示される化合物に対して1〜10倍モルが好ましい。反応温度は−40℃から加熱還流が挙げられ、−10〜50℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、2〜20時間が好ましい。
Figure 2010041568
スキーム4における各一般式中、R11は前記の定義の通りであり、ベンジル基、又はtert−ブトキシカルボニル基が好ましい。R12は前記の定義の通りであり、トリエチルシリル基、又はtert−ブチルジメチルシリル基が好ましい。R13は前記の定義の通りであり、水素原子、ベンジル基、又はtert−ブトキシカルボニル基が好ましい。R14は前記の定義の通りであり、p−トルエンスルホニルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基、又は臭素原子が好ましい。X1は前記の定義の通りであり、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられ、ヨウ素原子が好ましい。一般式(XI)で示される化合物のR11、R12、R13の組み合わせとしては、R11(ベンジル基)、R12(トリエチルシリル基)、R13(ベンジル基);又はR11(tert−ブトキシカルボニル基)、R12(トリエチルシリル基)、R13(tert−ブトキシカルボニル基)が好ましい。
工程4−1(STEP 4−1)
スキーム3に記載の製造方法等にて得ることができる一般式(XXV)で示される化合物の水酸基の保護反応を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことで、一般式(XVI)で示される化合物を得ることができる。好適な例としては、一般式(XXV)で示される化合物を不活性溶媒下、塩基を加え、シリル化剤と反応させることにより、一般式(XVI)で示される化合物を得る方法が挙げられる。不活性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。塩基としては、イミダゾールなどが挙げられる。シリル化剤としては、トリエチルクロロシラン、又はtert−ブチルジメチルクロロシランなどが挙げられる。
工程4−2(STEP 4−2)
国際公開番号WO03/035620号の記載の方法に準じて行うことができる。すなわち、一般式(XVI)で示される化合物と一般式(XXVI)で示される化合物とを、無溶媒又は不活性溶媒中、必要に応じて塩基を加えて反応させることにより、一般式(XI)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、又はアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、若しくは1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセンなどの有機第3級アミン、又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、若しくは炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属化合物が挙げられ、トリエチルアミン、又はジイソプロピルエチルアミンが好ましい。
塩基の使用量としては、一般式(XVI)で示される化合物に対し、0〜10倍モル使用することが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。一般式(XXVI)で示される化合物の使用量としては、一般式(XVI)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、好ましくは50℃〜加熱還流が挙げられる。反応時間は0.5〜48時間が挙げられ、好ましくは1〜24時間が挙げられる。
反応の進行が遅い場合、必要に応じて一般式(XVI)で示される化合物に対して0.1〜1.5倍モルのヨウ化カリウム、又はヨウ化ナトリウムなどの触媒を加えてもよい。
また、参考例28、参考例29に例示されるように適切な保護基に変換してもよい。
工程4−3(STEP 4−3)
一般式(XI)で示される化合物を、通常の化学文献、例えば第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、19巻、438〜446頁に記載の方法、或いはその参考文献などに記載の方法に準じて行うことで、一般式(XII)で示される化合物が得られる。好適な例として、一般式(XI)で示される化合物を不活性溶媒中、ハロゲン化試薬とホスフィン類を加えて反応させることにより、一般式(XII)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、若しくはクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、又はベンゼン、若しくはトルエンなど炭化水素系溶媒類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、ジクロロメタンが好ましい。ハロゲン化試薬としては、四塩化炭素、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、四塩化炭素、又はN−ヨードスクシンイミドなどが挙げられるが、N−ブロモスクシンイミドが好ましい。ホスフィン類としては、トリフェニルホスフィン、又はn−ブチルホスフィンなどが挙げられるが、トリフェニルホスフィンが好ましい。
ハロゲン化試薬の使用量としては、一般式(XI)で示される化合物に対して1〜10倍モルであることが好ましい。ホスフィン類の使用量としては、一般式(XI)で示される化合物に対して1〜10倍モルであることが好ましい。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、−10℃〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜24時間が挙げられ、0.5〜12時間が好ましい。
また、一般式(XI)で示される化合物を不活性溶媒中、必要に応じて塩基を加え、ハロゲン化試薬と反応させることにより一般式(XII)で示される化合物が得ることもできる。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、若しくはクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、又はベンゼン、若しくはトルエンなど炭化水素系溶媒類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。ハロゲン化試薬としては、例えば、塩化チオニル、又は臭化チオニルなどが挙げられる。塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、又は1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセンなどの有機第3級アミンなどが挙げられる。
ハロゲン化試薬の使用量としては、一般式(XI)で示される化合物に対して1〜10倍モルであることが好ましい。塩基の使用量としては、一般式(XI)で示される化合物に対して0〜10倍モルが挙げられ、1〜10倍が好ましい。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、−10℃〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜24時間が挙げられ、0.5〜12時間が好ましい。
Figure 2010041568
スキーム5における各一般式中、Rは前記の定義と同義である。R10は前記の定義の通りであり、ベンジル基、tert−ブトキシカルボニル基、又はテトラヒドロピラニル基が好ましく、ベンジル基がより好ましい。R15は前記の定義の通りであり、ベンジル基が好ましい。R16は水素原子であるか、又はアミノ基の保護基であり、アミノ基の保護基である場合にはR15と同一の基であるか、或いはR15に対して選択的に脱保護可能な基であることが好ましい。R16に対してR15が選択的に脱保護可能な基となる組み合わせが好ましい別の態様もある。Xは脱離基を表し、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、又はメタンスルホニルオキシ基などが挙げられる。一般式(XXVII)で示される化合物のR15とR16組み合わせとしては、R15(ベンジル基)、R16(ベンジル基)が好ましい。一般式(XXIX)で示される化合物のR10、R15、R16の組み合わせとしては、R10(ベンジル基)、R15(ベンジル基)、R16(ベンジル基);R10(tert−ブトキシカルボニル基)、R15(ベンジル基)、R16(ベンジル基);又はR10(テトラヒドロピラニル基)、R15(ベンジル基)、R16(ベンジル基)が好ましく、R10(ベンジル基)、R15(ベンジル基)、R16(ベンジル基)がより好ましい。一般式(XIX)で示される化合物のR10とR15の組み合わせとしては、R10(ベンジル基)、R15(ベンジル基)が好ましい。
例えば、一般式(XXVII)において、R15(ベンジル基)、R16(ベンジル基)で示される化合物;R15(ベンジル基)、R16(水素原子)で示される化合物;R15(水素原子)、R16(水素原子)で示される化合物が東京化成工業(株)などから入手可能である。
工程5−1(STEP 5−1)
一般式(XXVII)で示される化合物を不活性溶媒中、塩基及びスルホニル化試薬を加えて反応させることにより、一般式(XXVIII)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、若しくはクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、又はテトラヒドロフランなどのエーテル類を単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、若しくは1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセンなどの有機第3級アミン、又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、若しくは炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属化合物が挙げられる。スルホニル化試薬としては、p−トルエンスルホニルクロリド、又はメタンスルホニルクロリドなどが挙げられる。
スルホニル化試薬の使用量としては、一般式(XXVII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜2倍モルが好ましい。塩基の使用量としては、一般式(XXVII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜2倍モルが好ましい。反応温度は−20℃以上〜加熱還流が挙げられ、−10〜50℃が好ましい。反応時間は通常0.1〜24時間が挙げられ、試薬の滴下時間も含めて1〜10時間が好ましい。
また、一般式(XXVII)で示される化合物を、通常の化学文献、例えば第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、19巻、438〜446頁に記載の方法、あるいはその参考文献などに記載の方法に準じて行って、一般式(XXVIII)で示される化合物を得ることもできる。好適な例として、一般式(XXVII)で示される化合物を不活性溶媒中、ハロゲン化試薬及びホスフィン類を加えて反応させることにより、一般式(XXVIII)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、若しくはクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、又はベンゼン、若しくはトルエンなど炭化水素系溶媒類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。ハロゲン化試薬としては、四塩化炭素、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、四臭化炭素、又はN−ヨードスクシンイミドなどが挙げられる。ホスフィン類としては、トリフェニルホスフィン、又はn−ブチルホスフィンなどが挙げられるが、トリフェニルホスフィンが好ましい。
ハロゲン化試薬の使用量としては、一般式(XXVII)で示される化合物に対して1〜10倍モルであることが好ましい。ホスフィン類の使用量としては、一般式(XXVII)で示される化合物に対して1〜10倍モルであることが好ましい。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、−10〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜24時間が挙げられ、0.5〜12時間が好ましい。
さらに別法として、一般式(XXVII)で示される化合物を不活性溶媒中、必要に応じて塩基を加え、ハロゲン化試薬と反応させて、一般式(XXVIII)で示される化合物を得ることもできる。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、若しくはクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、又はベンゼン、若しくはトルエンなど炭化水素系溶媒類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。
ハロゲン化試薬としては、塩化チオニル、臭化チオニル、又は三臭化リンなどが挙げられる。塩基としては、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、又は1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセンなどの有機第3級アミンなどが挙げられる。
ハロゲン化試薬の使用量としては、一般式(XXVII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが好ましい。塩基の使用量としては、一般式(XXVII)で示される化合物に対して0〜10倍モルが挙げられ、1〜10倍が好ましい。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、−10℃〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜24時間が挙げられ、0.5〜12時間が好ましい。
工程5−2(STEP 5−2)
一般式(XIII)で示される化合物と一般式(XXVIII)で示される化合物とを、不活性溶媒中、塩基を加えて反応させることにより、一般式(XXIX)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、又はアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液、若しくはカリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属化合物、又はピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、若しくはトリエチルアミンなどの有機第3級アミンが挙げられる。
塩基の使用量としては、一般式(XIII)で示される化合物に対し、1〜10倍モル使用することが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。一般式(XXVIII)で示される化合物の使用量としては、一般式(XIII)で示される化合物に対して1〜10倍モルであることが挙げられ、1〜3倍モルが好ましい。反応温度は−20℃以上〜加熱還流が挙げられ、0〜60℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、好ましくは試薬の滴下時間も含めて2〜24時間が挙げられる。
反応の進行が遅い場合、必要に応じて一般式(XXVIII)で示される化合物に対して0.1〜1.5倍モルのヨウ化カリウム、又はヨウ化ナトリウムなどの触媒を加えてもよい。
工程5−3(STEP 5−3)
一般式(XXIX)で示される化合物の保護基の除去が必要な場合には、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて、R10、R15に対してR16の脱保護反応を選択的に行えばよい。また、R10、R16に対してR15の脱保護反応を選択的に行う別の態様もある。例えば、一般式(XXIX)においてR15とR16が共にベンジル基である場合、R15又はR16のベンジル基が選択的に片方だけ脱保護される条件が挙げられる。その条件としては、不活性溶媒中、常圧又は加圧下の水素ガス存在下、触媒、塩酸を加えて反応を制御しながら行って、一般式(XIX)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、メタノール、又はエタノールのアルコール系溶媒が挙げられ、エタノールが好ましい。触媒としては、パラジウム炭素粉末が好ましい。
触媒の使用量としては、一般式(XXIX)で示される化合物に対して1〜40重量%が挙げられ、5〜40重量%が好ましい。塩酸の使用量としては、一般式(XXIX)で示される化合物に対して0.05〜3倍モルが挙げられ、0.1〜1倍モルが好ましい。反応温度は0〜60℃が挙げられ、0℃〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜24時間が挙げられ、0.1〜12時間が好ましい。
一般式(XXIX)で示される化合物は、スキーム6に記載の方法によっても得ることができる。
Figure 2010041568
スキーム6における各一般式中、R、R10、R15、R16は前記の定義と同義である。
工程6−1(STEP 6−1)
一般式(XIII)で示される化合物と一般式(XXVII)で示される化合物とを、不活性溶媒中、ホスフィン類とアゾ化合物を加えて反応させることにより、一般式(XXIX)で示される化合物を得ることができる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、塩化メチレンなどのハロゲン系溶媒、又はベンゼン、トルエン、若しくはキシレンなどのベンゼン類が挙げられ、トルエン、又はテトラヒドロフランが好ましい。ホスフィン類としては、トリフェニルホスフィン、又はトリブチルホスフィンが挙げられ、トリフェニルホスフィンが好ましい。アゾ化合物としては、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミド、又は1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン、N,N,N’,N’−テトライソプロピルカルボキサミドなどが挙げられ、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミドが好ましい。
ホスフィン類の使用量としては、一般式(XIII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。アゾ化合物の使用量としては、一般式(XIII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。一般式(XXVII)で示される化合物の使用量としては、一般式(XIII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。反応温度は通常は−20℃〜加熱還流が挙げられ、0〜30℃が好ましい。反応時間は1〜48時間が挙げられ、3〜24時間が好ましい。
Figure 2010041568
スキーム7における各一般式中、R及びR10は前記の定義の通りである。R17は水素原子、又は水酸基の保護基であり、ベンジル基又はtert−ブチルジフェニルシリルが好ましい。なお、一般式(XXX)で示される化合物はスキーム9に記載の方法により得ることができる。
工程7−1(STEP 7−1)
一般式(XXX)で示される化合物を通常の化学文献、例えば第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、21巻、1〜23頁に記載の方法、或いは当文献記載の参考文献などに記載の方法に準じて反応を行うことで一般式(XXXI)で示される化合物が得られる。好適な例として、一般式(XXX)で示される化合物を不活性溶媒中、酸化剤を加えて反応させることにより、一般式(XXXI)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、若しくはキシレンなどのベンゼン類、又はジクロロメタン、クロロホルム、若しくは1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、ジクロロメタンとテトラヒドロフランの混合溶媒が好ましい。
酸化剤としては、1,1,1,−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソール−3(1H)−オン、2−ヨードキシ安息香酸、クロロクロム酸ピリジニウム、活性二酸化マンガン、ジメチルスルホキシド−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジメチルスルホキシド−無水酢酸、ジメチルスルホキシド−無水トリフルオロ酢酸、ジメチルスルホキシド−塩化チオニル、ジメチルスルホキシド−塩化オキサリル、ジメチルスルフィド−N−クロロスクシンイミド、ジメチルスルホキシド−塩素ガス、オキソアンモニウム塩、又はテトラプロピルアンモニウム過ルテニウムが挙げられ、活性二酸化マンガンが好ましい。
酸化剤の必要量としては、一般式(XXX)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられる。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、−20〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、0.1時間〜12時間が好ましい。
また、上記の酸化剤と4−メチルモルホリン−N−オキシドなどの再酸化剤を共存させることにより、上記の酸化剤の量を触媒量まで減らすこともできる。
工程7−2(STEP 7−2)
一般式(XXXI)で示される化合物を第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、25巻、60〜72頁に記載の方法、或いは当文献記載の参考文献などに記載の方法に準じて反応を行うことで、一般式(XXXII)で示される化合物が得られる。好適な例としては、一般式(XXXI)で示される化合物を不活性溶媒中、Rの導入のためのGrignard試薬を加えて反応させることにより、一般式(XXXII)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等のベンゼン類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。Rの導入のためのGrignard試薬は、市販のGrignard試薬を用いるか、又は常法に準じて調製することが好ましい。
の導入のためのGrignard試薬の使用量としては、一般式(XXXI)で示される化合物に対して1〜5倍モルが好ましい。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、−20〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、0.1時間〜12時間が好ましい。
特別に不斉炭素−炭素結合合成反応を行わない限り、本反応で得られる一般式(XXXII)で示される化合物はラセミ混合物として得られる。
光学活性体を得る手法としては、不斉炭素−炭素結合合成反応を行う手法が挙げられる。不斉炭素−炭素結合合成反応は、通常の化学文献、例えば第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、26巻、68〜158頁に記載の方法、或いはその参考文献などに記載の方法に準じて行うことができる。
工程7−3(STEP 7−3)
一般式(XXXII)で示される化合物を通常の化学文献、例えば第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、20巻、187〜200頁に記載の方法、或いは当文献記載の参考文献などに記載の方法に準じて反応を行うことで一般式(XXXIII)で示される化合物が得られる。好適な例としては、一般式(XXXII)で示される化合物を不活性溶媒中、塩基及びメチル化剤を加えて反応させることにより一般式(XXXIII)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、又はN,N−ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。塩基は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、ナトリウムメトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、若しくはカリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属化合物、又はピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、若しくはトリエチルアミンなどの有機第3級アミンが挙げられ、水素化ナトリウムが好ましい。メチル化剤としては、硫酸ジメチル、又はヨウ化メチルなどが挙げられ、ヨウ化メチルが好ましい。
塩基の使用量としては、一般式(XXXII)で示される化合物に対して1〜5倍モルが好ましい。メチル化剤の使用量としては、一般式(XXXII)で示される化合物に対して1〜5倍モルが好ましい。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、−20〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、0.1時間〜12時間が好ましい。
工程7−4(STEP 7−4)
一般式(XXXIII)で示される化合物の保護基の除去が必要な場合には、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことで、一般式(XXXIV)で示される化合物が得られる。好適な例としては、参考例26に記載した方法が挙げられる。
Figure 2010041568
スキーム8における各式中、Rは前記の定義の基から−CH(R)OMeを除いた基である。R17は水酸基の保護基であり、メトキシメチル基、ベンジル基、又はtert−ブチルジメチルシリル基が好ましい。
工程8−1(STEP 8−1)
和光純薬工業(株)などから入手可能な化合物(XXXV)の水酸基の保護反応は、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行えばよい。好適な例として、化合物(XXXV)を不活性溶媒下、塩基及び保護試薬を加えて反応させることにより、一般式(XXXVI)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、若しくは1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素類、又はN,N−ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、若しくは1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセンなど有機3級アミン、又は炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、若しくは炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属化合物などが挙げられ、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウム、又はイミダゾールが好ましい。 保護試薬としては、tert−ブチルジメチルクロロシラン、メトキシメチルクロリド、ベンジルクロリド、又はベンジルブロミドなどが挙げられる。
塩基の使用量としては、化合物(XXXVI)に対して1〜5倍モルが例示される。保護試薬は化合物(XXXVI)に対して1〜5倍モルが例示される。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、0〜40℃が好ましい。反応時間は0.1〜48時間が挙げられ、0.1〜12時間が好ましい。
工程8−2(STEP 8−2)
一般式(XXXVI)で示される化合物を通常の化学文献、例えば第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、25巻、59〜82頁に記載の方法、あるいは当文献記載の参考文献などに記載の方法に準じて行うことで一般式(XXXVII)で示される化合物が得られる。好適な例として、一般式(XXXVI)で示される化合物を不活性溶媒中、R基を導入するためのGrignard試薬、必要に応じて触媒を加えて反応させ、イミンを形成後、酸性水溶液を加え、加水分解することで一般式(XXXVII)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、又はベンゼン、トルエン、若しくはキシレンなどのベンゼン類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、ジエチルエーテル、又はテトラヒドロフランが好ましい。RのGrignard試薬としては、市販のGrignard試薬、又は前記の化学文献、若しくは前記の化学文献記載の参考文献などに記載の方法に準じて調製したGrignard試薬、或いはこれらの方法以外の公知方法を用いて調製したGrignard試薬が挙げられる。例えばシクロブチルマグネシウムブロミドは、脱水ジエチルエーテル溶媒中、マグネシウム、少量のヨウ素、及びブロモシクロブタンを加えて調製することができる。触媒としては、塩化リチウムなどのリチウム塩、又はシアン化銅、塩化銅、臭化銅、臭化銅ジメチルスルフィド錯体、ヨウ化銅などの銅塩又は銅錯体が挙げられ、臭化銅が好ましい。
Grignard試薬の使用量としては、一般式(XXXVI)で示される化合物に対して1〜5倍モルが例示される。触媒の比は一般式(XXXVI)で示される化合物/触媒=S/C=1〜10000倍モルが挙げられ、S/C=10〜1000倍モルが好ましい。反応温度は通常は−20℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜加熱還流が好ましい。反応時間は0.1〜48時間が挙げられ、0.1〜12時間が好ましい。
工程8−3(STEP 8−3)
一般式(XXXVII)で示される化合物の保護基の除去が必要な場合には、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことで、一般式(XXXVIII)で示される化合物が得られる。R17を適切に選択することにより工程12−2と工程12−3を連続して行うこともできる。
工程8−4(STEP 8−4)
一般式(XXXVIII)で示される化合物を不活性溶媒下、ヒドラジン類を加え、必要に応じて塩基を加えて反応させることにより、化合物(XIII)が得られる。
不活性溶媒としては、メタノール、エタノール、1−ブタノール、若しくは2−ブタノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、又はベンゼン、トルエン、若しくはキシレンなどのベンゼン類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、キシレンが好ましい。ヒドラジン類としては、ベンジルヒドラジン、ベンジルヒドラジン−1塩酸塩、ベンジルヒドラジン−2塩酸塩、ヒドラジン−1水和物、又はヒドラジン−水和物が挙げられ、ベンジルヒドラジン−1塩酸塩が好ましい。塩基としては、酢酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、又は炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属化合物などが挙げられ、酢酸ナトリウムが好ましい。
ヒドラジン類の使用量としては、一般式(XXXVIII)で示される化合物に対して1〜5倍モルが挙げられ、1〜3倍モルが好ましい。塩基の使用量としては、一般式(XXXVIII)で示される化合物に対して0〜10倍モルが例示され、より好ましくは1〜5倍モルである。反応温度は0℃〜加熱還流が挙げられ、より好ましくは50℃〜加熱還流である。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、3〜24時間が好ましい。
反応の進行が遅い場合、反応容器を封管することにより、反応系内を加圧状態で行っても良い。この場合、反応温度はその溶媒の加熱還流を超えて行うことが可能であり、加熱還流〜250℃が挙げられ、加熱還流〜200℃が好ましい。
Figure 2010041568
スキーム9における各一般式中、R10は前記の定義の通りである。R17は前記の定義の通りである。R18はカルボニル基の保護基であり、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又はn−ブチル基などが挙げられ、メチル基又はエチル基が好ましい。
工程9−1(STEP 9−1)
ChemPacific社などから入手可能な化合物(XXXIX)を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて反応を行い、化合物(XXXX)が得られる。好適な例としては、参考例16に記載した方法が挙げられる。
工程9−2(STEP 9−2)
化合物(XXXX)を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて反応を行うことにより、一般式(XXXXI)で示される化合物を得ることができる。好適な例として、化合物(XXXX)をアルコール類溶媒中、酸触媒又は塩化チオニルを加えて反応を行うことにより一般式(XXXXI)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
アルコール類溶媒としては、導入したいR18の種類に応じてメタノール、エタノール、n−プロパノール、又はn−ブタノールなどから選択すればよい。酸触媒としては、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、又はトリフルオロ酢酸などが挙げられる。
酸触媒の使用量としては、化合物(XXXX)に対して0.01〜10倍モルが挙げられる。塩化チオニルの使用量としては、化合物(XXXX)に対して1〜10倍モルがあげられ、1〜5倍モルが好ましい。反応温度は0℃〜加熱還流が挙げられ、より好ましくは40℃〜加熱還流である。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、1〜24時間が好ましい。
工程9−3(STEP 9−3)
一般式(XXXXI)で示される化合物の水酸基の保護が必要な場合は、上記の水酸基の保護基を選択し、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて水酸基の保護反応を行うことで、一般式(XXXXII)で示される化合物が得られる。好適な例として、一般式(XXXXI)で示される化合物を不活性溶媒中、塩基を加え、シリル化剤と反応させることにより、一般式(XXXXII)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。塩基としては、イミダゾールなどが挙げられる。シリル化剤としては、トリエチルクロロシラン、又はtert−ブチルジメチルクロロシランなどが挙げられる。
シリル化剤の使用量としては、一般式(XXXXI)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。塩基の使用量としては、一般式(XXXXI)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、より好ましくは0〜40℃である。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、0.1〜12時間が好ましい。
工程9−4(STEP 9−4)
一般式(XXXXII)で示される化合物のインダゾールの保護基が必要な場合は、上記のインダゾールの保護基を選択し、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことで一般式(XXXXIII)で示される化合物が得られる。好適な例として、一般式(XXXXII)で示される化合物を不活性溶媒中、保護試薬を加え、必要に応じて塩基又は酸触媒を加えて反応させることで一般式(XXXXIII)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、ジクロロメタン、若しくは1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素類、ベンゼン、トルエン、若しくはキシレンなどのベンゼン類、又はアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。保護試薬としては、ジヒドロピラン、クロロメチルメチルエーテル、又は2−(クロロメトキシ)エトキシトリメチルシランなどが挙げられる。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、若しくはカリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属化合物、又はピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、若しくはトリエチルアミンなどの有機第3級アミンが挙げられる。
酸触媒としては、塩酸、トリフルオロ酢酸、又はp−トルエンスルホニル酸などが挙げられる。
保護試薬の使用量としては、一般式(XXXXII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。塩基の使用量としては、一般式(XXXXII)で示される化合物に対して0〜10倍モルが挙げられ、0〜5倍モルが好ましい。触媒の使用量としては、一般式(XXXXII)で示される化合物に対して0.001〜1倍モルが挙げられ、0.01〜0.5倍モルが好ましい。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜100℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、1時間〜24時間が好ましい。
工程9−5(STEP 9−5)
一般式(XXXXXIII)で示される化合物を通常の化学文献、例えば第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、26巻、159〜266頁に記載の方法、或いはその参考文献などに記載の方法に準じて行うことで、一般式(XXX)で示される化合物が得られる。好適な例として、一般式(XXXXIII)で示される化合物を不活性溶媒中、還元剤を加えて反応を行い、一般式(XXX)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、若しくはキシレンなどのベンゼン類、ジクロロメタン、クロロホルム、若しくは1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、水素化ホウ素リチウム、又は水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムなどが挙げられる。
還元剤の使用量としては、一般式(XXXXIII)で示される化合物に対して、1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜50℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、0.1時間〜12時間が好ましい。
以下、スキーム10からスキーム15にて、一般式(A−1)で示される本発明の化合物の製造方法の一態様について詳述する。
Figure 2010041568
スキーム10における各一般式中、G、G、G、R10、R12及びR15は前記の定義の通りである。
工程10−1(STEP 10−1)
一般式(XXXXIV)で示される化合物を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて脱保護反応を行い、一般式(A−1)で示される化合物を製造することができる。好適な例として、上記の酸性条件下での脱保護反応を行うか、上記の加水素分解による脱保護反応を単独で用いるか、或いは組み合わせて用いることが挙げられる。いずれにしても、一般式(XXXXIV)で示される化合物に存在する各種の保護基に対して適切な脱保護反応を選択すればよい。
例えば、酸性条件下での脱保護反応は、不活性溶媒中、酸を加えて反応させることにより、一般式(A−1)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、MTBEが挙げられる。酸は塩酸−1,4−ジオキサン溶液、又は塩酸−酢酸エチル溶液が挙げられる。反応温度は−20℃〜60℃が挙げられ、0℃〜40℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜24時間が挙げられ、1〜20時間が好ましい。
工程10−2(STEP 10−2)
一般式(XXXXV)で示される化合物と一般式(XXXXVI)で示される化合物を、不活性溶媒中、塩基を加えて反応させることにより一般式(XXXXIV)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有機溶媒、トルエンなどの炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、若しくは1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素、又はアセトニトリルなどが例示され、ジクロロメタンが好ましい。塩基は1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、又はトリエチルアミン等の有機第3級アミン、若しくはピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基、又は炭酸カリウム、若しくは炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が挙げられ、ピリジン又は1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセンが好ましい。
塩基の使用量としては、一般式(XXXXV)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。一般式(XXXXV)で示される化合物の使用量としては、一般式(XXXXVI)で示される化合物に対して、通常1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。
反応温度は−10〜60℃が挙げられ、−10〜30℃が好ましい。反応時間は0.1〜48時間が挙げられ、0.2〜24時間が好ましい。
一般式(XXXXVI)で示される化合物は、例えば、スキーム11に記載の方法によっても得ることができる。
Figure 2010041568
スキーム11における各一般式中、G、G、R10、R12及びR15は前記の定義の通りであり、R18は上記記載の水酸基の保護基であり、ベンジル基が好ましい。
工程11−1(STEP 11−1)
一般式(XXXXVII)で示される化合物と一般式(XXXXVIII)で示される化合物を、不活性溶媒中、反応させることにより一般式(XXXXIX)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としてはメタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、若しくは2−プロパノールなどのアルコール類、又はN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、若しくはアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、2−プロパノールが好ましい。
一般式(XXXXVII)で示される化合物と一般式(XXXXVIII)で示される化合物のモル比は、一般式(XXXXVII)で示される化合物/一般式(XXXXVIII)で示される化合物=0.2〜5倍モルであることが挙げられるが、0.75〜1.5倍モルが好ましい。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、60℃〜加熱還流が好ましい。反応時間は0.5〜48時間が挙げられ、12〜48時間が好ましい。
必要に応じてルイス酸触媒を加えてもよい。
工程11−2(STEP 11−2)
一般式(XXXXIX)で示される化合物の水酸基の保護反応を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことで、一般式(XXXXX)で示される化合物を得ることができる。
好適な例としては、一般式(XXXXIX)で示される化合物を不活性溶媒下、塩基を加え、シリル化剤と反応させることにより、一般式(XXXXX)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。塩基としては、イミダゾールなどが挙げられる。シリル化剤としては、トリエチルクロロシラン、又はtert−ブチルジメチルクロロシランなどが挙げられる。反応温度は−20℃〜60℃が挙げられ、0℃〜30℃が好ましい。反応時間は0.5〜48時間が挙げられ、1〜24時間が好ましい。
工程11−3(STEP 11−3)
一般式(XXXXX)で示される化合物を不活性溶媒中、触媒を加え、水素ガスの存在下で反応を行うことにより一般式(XXXXXI)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としてはメタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、若しくは2−プロパノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、エタノールが好ましい。触媒はパラジウム炭素粉末、酸化白金(PtO)、又は活性化ニッケルなどが挙げられるが、パラジウム炭素粉末が好ましい。反応温度は0℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜60℃が好ましい。反応時間は0.5〜48時間が挙げられ、1〜24時間が好ましい。
また、参考例59のように適切な保護基に変更しても良い。
工程11−4(STEP 11−4)
一般式(XXXXXI)で示される化合物と一般式(XIII−I)で示される化合物とを、不活性溶媒中、ホスフィン類とアゾ化合物を加えて反応させることにより、一般式(XXXXVI)で示される化合物を得ることができる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、塩化メチレンなどのハロゲン系溶媒、又はベンゼン、トルエン、若しくはキシレンなどのベンゼン類が挙げられ、トルエン、又はテトラヒドロフランが好ましい。ホスフィン類としては、トリフェニルホスフィン、又はトリブチルホスフィンが挙げられ、トリフェニルホスフィンが好ましい。アゾ化合物としては、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミド、又は1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン、N,N,N’,N’−テトライソプロピルカルボキサミドなどが挙げられ、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、又はN,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミドが好ましい。
ホスフィン類の使用量としては、一般式(XIII−I)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。アゾ化合物の使用量としては、一般式(XIII−I)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。一般式(XXXXXI)で示される化合物と一般式(XIII−I)で示される化合物のモル比は、一般式(XXXXXI)で示される化合物/一般式(XIII−I)で示される化合物=0.2〜5倍モルであることが挙げられるが、0.75〜1.5倍モルが好ましい。反応温度は通常は−20℃〜加熱還流が挙げられ、0〜50℃が好ましい。反応時間は0.5〜48時間が挙げられ、1〜24時間が好ましい。
一般式(XXXXVII)で示される化合物は、例えば、スキーム12に記載の方法によっても得ることができる。
Figure 2010041568
スキーム12における各一般式中、G及びXは前記の定義の通りである。
工程12−1(STEP 12−1)
一般式(XXXXXII)で示される化合物を不活性溶媒中、ハロゲン化剤を加え、必要に応じてさらにメタノールを加えて反応させることにより、一般式(XXXXXIII)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、又はクロロホルムなどのハロゲン系炭化水素が挙げられ、ジクロロメタンが好ましい。ハロゲン化剤としては、塩素ガス、臭素ガス、又は塩化スルフリルなどが挙げられ、塩化スルフリルが好ましい。
ハロゲン化剤の使用量としては、一般式(XXXXXII)で示される化合物に対して1〜3倍モルが好ましい。メタノールの使用量としては、一般式(XXXXXII)で示される化合物に対して0倍〜5倍モルが挙げられ、0.1〜3倍モルが好ましい。反応温度は−10℃〜50℃が好ましい。反応時間はハロゲン化剤、メタノールの滴下時間も含めて1〜10時間が好ましい。
工程12−2(STEP 12−2)
一般式(XXXXXIII)で示される化合物を有機溶媒中、還元剤と反応させることにより、一般式(XXXXXIV)で示される化合物が得られる。
有機溶媒としては、メタノール、若しくはエタノールなどのアルコール溶媒、又はテトラヒドロフランなどのエーテル溶媒が例示される。還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムなどが例示される。
特別に不斉還元反応を行わない限り、本還元反応で得られる一般式(XXXXXIV)で示される化合物はラセミ混合物として得られる。
光学活性体を得る手法としては、不斉還元反応を行う手法が挙げられる。不斉還元反応は、通常の化学文献、例えば第5版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、19巻、65〜171頁に記載の方法、或いはその参考文献などに記載の方法に準じて行うことができる。
好適な例として、一般式(XXXXXIII)で示される化合物を不活性溶媒中、光学活性配位子、還元剤を加えて反応させることにより、一般式(XXXXXIV)で示される化合物を得ることができる。
不活性溶媒として、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒、トルエンなどの炭化水素系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、トルエンとテトラヒドロフランの混合溶媒が好ましい。光学活性配位子として、(R)−2−メチル−CBS−オキサザボロリジン、(R)−2−n−ブチル−CBS−オキサザボロリジンなどが挙げられるが、Aldrich社などから入手可能な(R)−2−メチル−CBS−オキサザボロリジン−トルエン溶液が好ましい。還元剤として、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−ジメチルスルフィド錯体、カテコールボランなどが挙げられるが、ボラン−ジメチルスルフィド錯体が好ましい。
光学活性配位子の使用量としては、一般式(XXXXXIII)で示される化合物に対して0.05〜1倍モルが好ましい。還元剤の使用量としては、一般式(XXXXXIII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが好ましい。反応温度は−78℃〜50℃が挙げられ、−10〜30℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜12時間が挙げられ、1〜12時間が好ましい。
工程12−3(STEP 12−3)
一般式(XXXXXIV)で示される化合物を不活性溶媒中、塩基を加えて反応させることにより、一般式(XXXXVII)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、水、メタノール、2−プロパノール、若しくはエタノールなどのアルコール溶媒、又はN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトン、2−ブタノン、ジメチルスルホキシド、若しくはアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、2−プロパノールが好ましい。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液、若しくはカリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属化合物、又はピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、若しくはトリエチルアミン等の有機第3級アミンが挙げられ、水酸化ナトリウムが好ましい。
塩基の使用量としては、一般式(XXXXXIV)で示される化合物に対して1〜10倍モルが好ましい。反応温度は−40℃〜加熱還流が挙げられ、−10〜50℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、0.1〜12時間が好ましい。
一般式(XXXXVI)で示される化合物は、例えば、スキーム13に記載の方法によっても得ることができる。
Figure 2010041568
スキーム13における各一般式中、G、G、R10、R15及びR12は前記の定義の通りである。
工程13−1(STEP 13−1)
一般式(XXXXVII)で示される化合物と一般式(XIX−I)で示される化合物を、不活性溶媒中、反応させることにより一般式(XXXXXV)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としてはメタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、若しくは2−プロパノールなどのアルコール類、又はN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、若しくはアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、2−プロパノールが好ましい。
一般式(XXXXVII)で示される化合物と一般式(XIX−I)で示される化合物のモル比は、一般式(XXXXVII)で示される化合物/一般式(XIX−I)で示される化合物=0.2〜5倍モルであることが好ましく、0.75〜1.5倍モルがより好ましい。反応温度は−10℃〜加熱還流が挙げられ、60℃〜加熱還流が好ましい。反応時間は0.5〜48時間が挙げられ、12〜48時間が好ましい。
工程13−2(STEP 13−2)
一般式(XXXXXV)で示される化合物を不活性溶媒中、触媒を加え、水素ガスの存在下で反応を行うことにより一般式(XXXXXVI)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としてはメタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、若しくは2−プロパノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、エタノール、又はテトラヒドロフラン−メタノール混合溶媒が好ましい。触媒はパラジウム炭素粉末、酸化白金(PtO)、N.E.Chemcat社などから入手可能なCM−101触媒、又は活性化ニッケルなどが挙げられるが、パラジウム炭素粉末、又はCM−101触媒が好ましい。反応温度は0℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜60℃が好ましい。反応時間は0.5時間〜3日間が挙げられ、1時間〜3日間が好ましい。
また、参考例68、参考例73のように適切な保護基に変更しても良い。
工程13−3(STEP 13−3)
一般式(XXXXXVI)で示される化合物の水酸基の保護反応を、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことで、一般式(XXXXVI)で示される化合物を得ることができる。
好適な例としては、一般式(XXXXXVI)で示される化合物を不活性溶媒下、塩基を加え、シリル化剤と反応させることにより、一般式(XXXXVI)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。塩基としては、イミダゾールなどが挙げられる。シリル化剤としては、トリエチルクロロシラン、又はtert−ブチルジメチルクロロシランなどが挙げられる。
反応温度は−20℃〜60℃が挙げられ、0℃〜30℃が好ましい。反応時間は0.5〜48時間が挙げられ、1〜24時間が好ましい。
一般式(XIII−I)で示される化合物は、例えば、スキーム14に記載の方法によっても得ることができる。
Figure 2010041568
スキーム14における各一般式中、Gは−OCHF基又は−OCF基であり、R10及びR17は前記の定義の通りである。
工程14−1(STEP 14−1)
Chanzou Fine Chem社などから入手可能な化合物(XXXXXVII)の水酸基の保護が必要な場合には、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことにより、一般式(XXXXXVIII)で示される化合物が得られる。
好適な例として、化合物(XXXXXVII)を不活性溶媒下、ベンジル化試薬、塩基と反応させることにより、一般式(XXXXXVIII)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミドなどの不活性溶媒を単独で用いるか、あるいはこれらの混合溶媒が挙げられ、アセトンが好ましい。ベンジル化剤としては、塩化ベンジル、臭化ベンジルなどが挙げられるが、臭化ベンジルが好ましい。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等の無機塩基、若しくは、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の有機アミンが挙げられ、炭酸カリウムが好ましい。
塩基の使用量は化合物(XXXXXVII)に対して1〜10倍モルが好ましい。ベンジル化剤は化合物(XXXXXVII)に対して1〜10倍モルが好ましい。
反応温度は−20〜加熱還流が挙げられ、0℃〜70℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、1〜24時間が好ましい。
工程14−2(STEP 14−2)
一般式(XXXXXVIII)で示される化合物を不活性溶媒下、ヒドラジン類、必要に応じて塩基は加えて反応させることにより、一般式(XXXXXIX)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒下としては、メタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等のベンゼン類などを単独で用いるか、あるいはこれらの混合溶媒などが挙げられ、1−ブタノール好ましい。ヒドラジン類としては、ヒドラジン−1水和物、ヒドラジン−1塩酸塩、ヒドラジン−2塩酸塩、又はヒドラジン−水和物が挙げられ、ヒドラジン−1水和物好ましい。塩基としては、酢酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基などが挙げられる。
ヒドラジン類は一般式(XXXXXVIII)で示される化合物に対して1〜20倍モルが例示され、より好ましくは1〜15倍である。反応温度は0℃〜加熱還流が挙げられる。また、マイクロ波内密封反応容器中で反応させることにより、反応温度をその溶媒の加熱還流を超えて反応させることができ、この場合は100℃〜200℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、0.1〜12時間が好ましい。
工程14−3(STEP 14−3)
一般式(XXXXXIX)で示される化合物のアミンの保護基が必要な場合は、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことで、一般式(XXXXXX)で示される化合物が得られる。好適な例として、一般式(XXXXXIX)で示される化合物を不活性溶媒中、BocO、塩基、必要に応じて触媒を加えて反応させることで、一般式(XXXXXX)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒中としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等のベンゼン類、アセトニトリルなどの不活性溶媒を単独で用いるか、あるいはこれらの混合溶媒が挙げられ、ジクロロメタンが好ましい。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、又はカリウムt−ブトキシドなどの無機塩基、若しくはピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、又はトリエチルアミンなどの有機第3級アミンが挙げられ、トリエチルアミンが好ましい。触媒としては、4−N,N−ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
BocOは一般式(XXXXXIX)で示される化合物に対して1〜10倍モルが好ましい。塩基は一般式(XXXXXIX)で示される化合物に対して1〜10倍モルが好ましい。触媒は一般式(XXXXXIX)で示される化合物に対して0.001〜1倍モルが好ましい。反応温度は−20〜100℃が挙げられ、0℃〜50℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、1時間〜24時間が好ましい。
工程14−4(STEP 14−4)
一般式(XXXXXX)で示される化合物を通常の化学文献、例えばOrganoFluorine Chemistry(Kenji Uneyama著、Blackwell出版)、257−292頁、又は310頁に記載の方法、あるいは当文献記載の参考文献などに記載の方法に準じて行うことで、一般式(XXXXXXI)で示される化合物が得られる。好適な例として、一般式(XXXXXX)で示される化合物を不活性溶媒中、ジフルオロメチル化試薬、塩基と反応させることにより、一般式(XXXXXXI)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、水、又はN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、又はアセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒などを単独で用いるか、あるいはこれらの混合溶媒が挙げられ、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。
ジフルオロメチル化試薬としては、クロロジフルオロメタン、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム、クロロジフルオロ酢酸−tert−ブチルエステル、2−クロロ−2,2−ジフルオロアセトフェノン、2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)酢酸、クロロジフルオロ酢酸メチルなどが挙げられ、クロロジフルオロ酢酸ナトリウムが好ましい。
塩基としては、無機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属化合物が挙げられ、炭酸カリウムが好ましい。
ジフルオロメチル化試薬は一般式(XXXXXX)で示される化合物に対して1〜20倍モルが挙げられ、1〜10倍モルが好ましい。塩基は一般式(XXXXXX)で示される化合物に対して1〜20倍モルが挙げられ、1〜10倍モルが好ましい。反応温度は25℃〜加熱還流が挙げられ、25〜100℃が好ましい。反応時間は0.1〜48時間が挙げられ、1時間〜24時間が好ましい。
工程14−5(STEP 14−5)
一般式(XXXXXXI)で示される化合物の保護基の除去が必要な場合には、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことで、一般式(XIII−I)で示される化合物が得られる。
好適な例として、一般式(XXXXXXI)で示される化合物を不活性溶媒中、触媒を加え、水素ガスの存在下で反応を行うことにより一般式(XIII−I)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としてはメタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、若しくは2−プロパノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル類などを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられるが、テトラヒドロフランが好ましい。触媒はパラジウム炭素粉末が挙げられる。反応温度は0℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜60℃が好ましい。反応時間は0.5時間〜48時間が挙げられ、1時間〜24時間が好ましい。
一般式(XIII−I)で示される化合物は、例えば、スキーム15に記載の方法によっても得ることができる。
Figure 2010041568
スキーム15における各一般式中、Gはハロゲン原子であり、R10及びR17は前記の定義の通りである。
工程15−1(STEP 15−1)
東京化成工業(株)などから入手可能な化合物(XXXXXXII)を通常の化学文献、例えば第4版実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社出版)、20巻、112〜114頁に記載の方法、或いは当文献記載の参考文献などに記載の方法に準じて行うことで一般式(XXXXXXIII)で示される化合物が得られる。好適な例として、化合物(XXXXXXII)を不活性溶媒中、ジアゾニウム化試薬又はニトロソ化試薬、及び酸を加えて反応させることにより、化合物(XXXXXXII)のジアゾニウム塩を経由した後、酢酸などと反応させることにより一般式(XXXXXXIII)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、水などが好ましい。ジアゾニウム化試薬又はニトロソ化試薬としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸tertブチル、又は亜硝酸イソアミルなど挙げられ、亜硝酸ナトリウムが好ましい。酸としては、塩酸、硫酸、又はテトラフルオロホウ酸などが挙げられ、テトラフルオロホウ酸が好ましい。
ジアゾニウム化試薬又はニトロソ化試薬の使用量としては、化合物(XXXXXXII)に対して1〜10倍モルが好ましい。酸の使用量としては、化合物(XXXXXXII)に対して1〜大過剰倍モルが好ましい。反応温度は−20〜100℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、1時間〜24時間が好ましい。
また、R17が水素原子のとき、水酸基の保護を行うことができる。その保護反応は、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行えばよい。
工程15−2(STEP 15−2)
一般式(XXXXXXIII)で示される化合物を不活性溶媒中、ハロゲン化試薬を加え、必要に応じて塩基を加えて反応させることにより一般式(XXXXXXIV)で示される化合物が得られる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、若しくは1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素類、ベンゼン、トルエン、若しくはキシレン等のベンゼン類、又はアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられ、テトラヒドロフラン、又はアセトニトリルが好ましい。ハロゲン化試薬としては、塩素ガス、臭素、ヨウ素、N−ブロモスクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、又はN−ヨードスクシンイミドなどが挙げられ、N−クロロスクシンイミドが好ましい。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、若しくはカリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属化合物、又はピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、若しくはトリエチルアミンなどの有機第3級アミンが挙げられ、カリウムt−ブトキシドが好ましい。
ハロゲン化試薬の使用量としては、一般式(XXXXXXIII)で示される化合物に対して1〜10倍モルが好ましい。塩基の使用量としては、一般式(XXXXXXIII)で示される化合物に対して0〜10倍モルが挙げられ、0〜5倍モルが好ましい。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜加熱還流が好ましい。反応時間は0.1〜24時間が挙げられ、0.1〜12時間が好ましい。
工程15−3(STEP 15−3)
一般式(XXXXXXIV)で示される化合物のインダゾールの保護基が必要な場合は、上記のインダゾールの保護基を選択し、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことにより、一般式(XXXXXXV)で示される化合物を得ることができる。好適な例として、一般式(XXXXXXIV)で示される化合物を不活性溶媒中、保護試薬を加え、必要に応じて塩基又は触媒を加えて反応させることで、一般式(XXXXXXV)で示される化合物を得る方法が挙げられる。
不活性溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、若しくはジメトキシエタンなどのエーテル類、ジクロロメタン、若しくは1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系炭化水素類、ベンゼン、トルエン、若しくはキシレンなどのベンゼン類、又はアセトニトリルなどを単独で用いるか、或いはこれらの混合溶媒が挙げられる。保護試薬としては、ジヒドロピラン、又は炭酸ジ−tert−ブチルなどが挙げられる。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、若しくはカリウムt−ブトキシドなどのアルカリ金属化合物、又はピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−ウンデセン、トリメチルアミン、若しくはトリエチルアミンなどの有機第3級アミンが挙げられる。触媒としては、保護反応に応じて酸触媒、又は塩基触媒を使い分けるとよい。酸触媒としては、塩酸、又はp−トルエンスルホニル酸などが挙げられる。塩基触媒としては、4−ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
保護試薬の使用量としては、一般式(XXXXXXIV)で示される化合物に対して1〜10倍モルが挙げられ、1〜5倍モルが好ましい。塩基の使用量としては、一般式(XXXXXXIV)で示される化合物に対して0〜10倍モルが挙げられ、0〜5倍モルが好ましい。触媒の使用量としては、一般式(XXXXXXIV)で示される化合物に対して0.001〜1倍モルが挙げられ、0.01〜0.5倍モルが好ましい。反応温度は−20℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜100℃が好ましい。反応時間は0.1時間〜48時間が挙げられ、1時間〜24時間が好ましい。
工程15−4(STEP 15−4)
一般式(XXXXXXV)で示される化合物の保護基の除去が必要な場合には、公知の方法、例えばProtective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons 刊(2007年版)に記載の方法などに準じて行うことで、一般式(XIII−I)で示される化合物が得られる。好適な例として、一般式(XXXXXXI)で示される化合物を不活性溶媒中、上記に記載したシリル基の脱保護反応を行うことで、一般式(XIII−I)で示される化合物が得られる。
反応温度は0℃〜加熱還流が挙げられ、0℃〜60℃が好ましい。反応時間は0.5時間〜48時間が挙げられ、1時間〜24時間が好ましい。
このようにして得られる本発明の化合物、並びにそれぞれの原料化合物、さらにそれらの中間体は、抽出、蒸留、クロマトグラフィー、再結晶などの常法に従って単離精製することができる。
本発明の化合物のうち不斉炭素を含む化合物の製造法の例としては、先にあげた不斉還元による製造方法以外に、不斉炭素にあたる部分があらかじめ光学活性である市販の(あるいは公知の方法又は公知の方法に準じて調製可能な)原料化合物を用いる方法が挙げられる。また本発明の化合物又はその前駆体を常法により光学的に活性な異性体として分離する方法もある。その方法としては、例えば光学活性カラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるもの、光学活性な試薬と塩を形成して分別結晶化等を用いて分離した後、該塩の形成を解除する古典的な光学分別結晶法、又は光学活性な試薬と縮合し生成するジアステレオマーを分離精製した後、再び分解する方法などがある。前駆体を分離し光学活性体とした場合、その後に先に示した製造法を実施することにより光学的に活性な本発明の化合物を製造することができる。
本発明の化合物は、毒性が認められず医薬として有用であって、例えば、β3アドレナリン受容体アゴニスト活性を有することから、β3アドレナリン受容体関連疾患の治療及び予防に用いられる医薬として利用できる。β3アドレナリン受容体関連疾患は、本受容体により媒介される作動活性により改善され得る疾患の総称であり、例えば、過活動膀胱、尿失禁、間質性膀胱炎、糖尿病、肥満、高脂血症、脂肪肝、消化器系疾患(好ましくは消化器系の異常運動又は潰瘍)、うつ病、又は胆石、胆道運動亢進に由来する疾患、或いは涙液の減少に伴う疾患などが挙げられる。特に、過活動膀胱、又は尿失禁の治療及び/又は予防のために本発明の医薬を用いることがさらに好ましく、過活動膀胱の治療のために本発明の医薬を用いることが特に好ましい。又、尿失禁の治療のために本発明の医薬を用いることが特に好ましい態様もある。
国際禁制学会(ICS;International Continence Society)によると過活動膀胱の定義は、「尿意切迫感を主症状とし、通常これに頻尿や夜間頻尿をともない、尿失禁の有無を問わない」としている。また、国際禁制学会によると尿失禁の定義は、「客観的に証明できる不随意の尿漏で、日常生活上・衛生上支障をきたすもの」としている。
更に、本発明の化合物は、β3/α1アドレナリン受容体選択的作動薬として有用である。殊に、本発明の化合物は、該化合物をβ3アドレナリン受容体の作動が意図される患者に投与した際にも、当該患者においてα1アドレナリン受容体を実質的に作動させることがないことが望ましい。
ここで、「β3/α1アドレナリン受容体選択的作動」させる化合物の一つの好ましい態様としては、後述の[試験例4]において、Intrinsic Activity[I.A.(%)]比、つまり、当該化合物のα1アドレナリン受容体に対するI.A.(%)をβ3アドレナリン受容体に対するI.A.(%)で割った値が0.8以下である化合物が挙げられ、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.5以下、特に好ましくは0.3以下である化合物が挙げられる。また、上記I.A.比が0.15以下である化合物もいっそう好ましい。
また、「β3/α1アドレナリン受容体選択的作動」させる化合物の別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.8以下であり、且つ、EC50比、つまり、当該化合物のα1アドレナリン受容体に対するEC50をβ3アドレナリン受容体に対するEC50で割った値が5倍以上であることが挙げられる。別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.5以下であり、且つ、上記EC50比が5倍以上であることが挙げられる。別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.3以下であり、且つ、上記EC50比が5倍以上であることが挙げられる。別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.15以下であり、且つ、上記EC50比が5倍以上であることが挙げられる。
また、「β3/α1アドレナリン受容体選択的作動」させる化合物の別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.8以下であり、且つ、上記EC50比が10倍以上であることが挙げられる。別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.5以下であり、且つ、上記EC50比が10倍以上であることが挙げられる。別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.3以下であり、且つ、上記EC50比が10倍以上であることが挙げられる。別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.15以下であり、且つ、上記EC50比が10倍以上であることが挙げられる。
また、「β3/α1アドレナリン受容体選択的作動」させる化合物の別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.8以下であり、且つ、上記EC50比が15倍以上であることが挙げられる。別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.5以下であり、且つ、上記EC50比が15倍以上であることが挙げられる。別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.3以下であり、且つ、上記EC50比が15倍以上であることが挙げられる。別の好ましい態様としては、上記I.A.比が0.15以下であり、且つ、上記EC50比が15倍以上であることが挙げられる。
また、「α1アドレナリン受容体を実質的に作動させない」とは、同じく後述の[試験例4]において、化合物がα1アドレナリン受容体に対して55%以下、好ましくは45%以下、より好ましくは35%以下、さらに好ましくは25%以下、特に好ましくは15%以下、特にいっそう好ましくは5%以下のI.A.を示すことを指す。
さらに説明を続けると、本発明の化合物は、安全性(各種毒性や安全性薬理)や薬物動態性能等に優れており、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
安全性に関連する試験としては、例えば以下に列記するものを含むが、この例示に限定されるものではない。細胞毒性試験(HL60細胞や肝細胞を使った試験など)、遺伝毒性試験(Ames試験、マウスリンフォーマTK試験、染色体異常試験、小核試験など)、皮膚感作性試験(ビューラー法、GPMT法、APT法、LLNA試験など)、皮膚光感作性試験(Adjuvant and Strip法など)、眼刺激性試験(単回点眼、短期連続点眼、反復点眼など)、心血管系に対する安全性薬理試験(テレメトリー法による心電図心拍数、及び血圧などの測定、APD法、hERG阻害評価法など)、中枢神経系に対する安全性薬理試験(FOB法、Irwin法など)、呼吸系に対する安全性薬理試験(呼吸機能測定装置による測定法(プレチスモグラフィー法)、血液ガス分析装置による測定法など)、一般毒性試験、生殖発生毒性試験などが含まれる。
また、薬物動態性能に関する試験としては、例えば以下に列記するものを含むが、この例示に限定されるものではない。チトクロームP450酵素の阻害あるいは誘導試験、細胞透過性試験(CaCO−2細胞やMDCK細胞などを使った試験)、薬物トランスポーター ATPase assay、経口吸収性試験、血中濃度推移測定試験、代謝試験(安定性試験、代謝分子種試験、反応性試験など)、溶解性試験(濁度法による溶解度試験など)などが含まれる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば細胞毒性試験を行うことにより確認できる。細胞毒性試験には、各種培養細胞例えばヒト前白血病細胞であるHL−60細胞、肝臓細胞の初代単離培養細胞やヒト末梢血から調製した好中球画分などを用いる方法がある。以下に述べる方法により本試験を実施できるが、この記載にのみ限定されるものではない。細胞を10個から10個/mlの細胞懸濁液として調製し、0.01mLから1mLの懸濁液をマイクロチューブあるいはマイクロプレートなどに分注する。そこに被験化合物を溶解させた溶液を細胞懸濁液の1/100倍量から1倍量添加し、37℃、5%CO下で30分から数日間培養する。培養終了後、細胞の生存率をMTT法あるいはWST−1法(Ishiyama,M. et al.、In Vitro Toxicology、8、p.187、1995)などを使い評価する。細胞に対する本発明の化合物の細胞毒性を測定することで、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば遺伝毒性試験を行うことにより確認できる。遺伝毒性試験には、Ames試験、マウスリンフォーマTK試験、染色体異常試験や小核試験などがある。Ames試験とは、指定された菌種のサルモネラ菌や大腸菌を用いて、被験化合物を混入させた培養皿上などで菌を培養することにより、突然復帰変異を判定する方法(1999年 医薬審第1604号 「遺伝毒性試験ガイドライン」よりII−1.遺伝毒性試験)である。また、マウスリンフォーマTK試験とは、マウスリンパ種L5178Y細胞のチミジンキナーゼ遺伝子を標的とした遺伝子突然変異能検出試験(1999年 医薬審第1604号 「遺伝毒性試験ガイドライン」より II−3.マウスリンフォーマTK試験;Clive,D. et al.、Mutat.Res.、31、pp.17−29、1975;Cole,J. et al.、Mutat.Res.、111、pp.371−386、1983)である。また、染色体異常試験とは、哺乳類培養細胞と被験化合物を共存培養したのち、細胞を固定化し、染色体の染色、観察を行うことで、染色体の異常をおこす活性を判定する方法(1999年 医薬審第1604号 「遺伝毒性試験ガイドライン」より II−2.ほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験)である。さらにまた、小核試験とは染色体異常に起因する小核形成能を評価するもので、げっ歯類を用いる方法(in vivo試験)(1999年 医薬審第1604号 「遺伝毒性試験ガイドライン」より II−4.げっ歯類を用いる小核試験;Hayashi,M. et al.、Mutat.Res.、312、pp.293−304、1994;Hayashi,M. et al.、Environ.Mol.Mutagen.、35、pp.234−252、2000)や培養細胞を用いる方法(in vitro試験)(Fenech,M. et al.、Mutat.Res.、147、pp.29−36、1985;Miller,B. et al.、Mutat.Res.、392、pp.45−59、1997)などがある。これらのいずれか1つ又は2つ以上の方法を用いて、本発明の化合物の遺伝毒性を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば皮膚感作性試験を行うことにより確認できる。皮膚感作性試験には、モルモットを用いた皮膚感作性試験として、ビューラー法(Buehler,E.V.、Arch.Dermatol.、91、pp.171−177、1965)、GPMT法(マキシマイゼーション法(Magnusson,B. et al.、J.Invest.Dermatol.、52、pp.268−276、1969))あるいはAPT法(アジュバント&パッチ法(Sato,Y. et al.、Contact Dermatitis、7、pp.225−237、1981))などがある。さらにまた、マウスを使った皮膚感作性試験としてLLNA(Local Lymph node assay)法(OECD Guideline for the testing of chemicals 429、skin sensitization 2002;Takeyoshi,M. et al.、Toxicol.Lett.、119(3)、pp.203−8、2001;Takeyoshi,M. et al.、J.Appl.Toxicol.、25(2)、pp.129−34、2005)などがある。これらのいずれか1つ又は2つ以上の方法を用いて、本発明の化合物の皮膚感作性を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば皮膚光感作性試験を行うことにより確認できる。皮膚光感作性試験には、モルモットを用いた皮膚光感作性試験(「医薬品 非臨床試験ガイドライン解説 2002」 薬事日報社 2002年刊 1−9:皮膚光感作性試験)があり、その方法としてはAdjuvant and Strip法(Ichikawa,H. et al.、J.Invest.Dermatol.、76、pp.498−501、1981)、Harber法(Harber,L.C.、Arch.Dermatol.、96、pp.646−653、1967)、horio法(Horio,T.、J.Invest.Dermatol.、67、pp.591−593、1976)、Jordan法(Jordan,W.P.、Contact Dermatitis、8、pp.109−116、1982)、Kochever法(Kochever,I.E. et al.、J.Invest.Dermatol.、73、pp.144−146、1979)、Maurer法(Maurer,T. et al.、Br.J.Dermatol.、63、pp.593−605、1980)、Morikawa法(Morikawa,F. et al.、“Sunlight and man”、Tokyo Univ.Press、Tokyo、pp.529−557、1974)、Vinson法(Vinson,L.J.、J.Soc.Cosm.Chem.、17、pp.123−130、1966)などがある。これらのいずれか1つ又は2つ以上の方法を用いて、本発明の化合物の皮膚光感作性を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば眼刺激性試験を行うことにより確認できる。眼刺激性試験には、ウサギ眼、サル眼などを用いた単回点眼試験法(1度だけ点眼)、短期連続点眼試験法(短時間に複数回一定間隔で点眼)や反復点眼試験法(数日から数十日間にわたり断続的に繰り返し点眼)などがあり、点眼後の一定時間の眼刺激症状を改良ドレイズスコア(Fukui,N. et al.、Gendai no Rinsho、4(7)、pp.277−289、1970)などに従い評価する方法がある。これらのいずれか1つ又は2つ以上の方法を用いて、本発明の化合物の眼刺激性を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば心血管系に対する安全性薬理試験を行うことにより確認できる。心血管系に対する安全性薬理試験には、テレメトリー法(無麻酔下での被験化合物投与による心電図、心拍数、血圧、血流量などへの影響を測定する方法(菅野茂、局博一、中田義禮 編 基礎と臨床のための動物の心電図・心エコー・血圧・病理学検査 平成15年刊 丸善(株)))、APD法(心筋細胞活動電位持続時間を測定する方法(Muraki,K. et al.、AM.J.Physiol.、269、H524−532、1995;Ducic,I. et al.、J.Cardiovasc.Pharmacol.、30(1)、pp.42−54、1997))、hERG阻害評価法(パッチクランプ法(Chachin,M. et al.、Nippon Yakurigaku Zasshi、119、pp.345−351、2002)、Binding assay法(Gilbert,J.D. et al.、J.Pharm.Tox.Methods、50、pp.187−199、2004)、Rb+ efflex assay法(Cheng,C.S. et al.、Drug Develop.Indust.Pharm.、28、pp.177−191、2002)、Membrane potential assay法(Dorn,A. et al.、J.Biomol.Screen.、10、pp.339−347、2005)など)などがある。これらのいずれか1つ又は2つ以上方法を用いて、本発明の化合物の心血管系に対する作用を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば中枢神経系に対する安全性薬理試験を行うことにより確認できる。中枢神経系に対する安全性薬理試験には、FOB法(機能観察総合評価法(Mattson,J.L. et al.、J.American College of Technology、15(3)、pp.239−254、1996))、Irwinの変法(一般症状及び行動観察を評価する方法(Irwin,S.、Comprehensive Observational Assessment (Berl.)13、pp.222−257、1968)などがある。これらのいずれか1つ又は2つ以上の方法を用いて、本発明の化合物の中枢神経系に対する作用を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば呼吸系に対する安全性薬理試験を行うことにより確認できる。呼吸系に対する安全性薬理試験には、呼吸機能測定装置による測定法(呼吸数、1回換気量、分時換気量等を測定)(Drorbaugh,J.E. et al.、Pediatrics、16、pp.81−87、1955;Epstein,M.A. et al.、Respir.Physiol.、32、pp.105−120、1978)や血液ガス分析装置による測定法(血液ガス、ヘモグロビン酸素飽和度などを測定)(Matsuo,S.、Medicina、40、pp.188−、2003)などがある。これらのいずれか1つ又は2つ以上の方法を用いて、本発明の化合物の呼吸系に対する作用を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば一般毒性試験を行うことにより確認できる。一般毒性試験とは、ラットやマウスなどのげっ歯類あるいはサル、イヌ等非げっ歯類を用いて、適当な溶媒に溶解あるいは懸濁した被験化合物を単回あるいは反復(複数日間)で経口投与あるいは静脈内投与などすることにより、投与動物の一般状態の観察、臨床化学的変化や病理学的な組織変化などを評価する方法である。これらの方法を用いて、本発明の化合物の一般毒性を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば生殖発生毒性試験を行うことにより確認できる。生殖発生毒性試験とは、ラットやマウスなどのげっ歯類あるいはサル、イヌ等非げっ歯類を用いて被験化合物の生殖発生過程における悪影響の誘発を検討する試験(「医薬品 非臨床試験ガイドライン解説 2002」 薬事日報社 2002年刊 1−6:生殖発生毒性試験 などを参照のこと)である。生殖発生毒性試験としては、受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験、出生前及び出世後の発生並びに母体の機能に関する試験、胚・胎児発生に関する試験(2000年 医薬審第1834号 別添「医薬品毒性試験法ガイドライン」より [3]生殖発生毒性試験) などを参照のこと)などが挙げられる。これらの試験方法を用いて、本発明の化合物の生殖発生毒性を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えばチトクロームP450酵素の阻害あるいは誘導試験(Gomez−Lechon,M.J. et al.、Curr.Drug Metab.5(5)、pp.443−462、2004)を行うことにより確認できる。例えば、細胞から精製あるいは遺伝子組み換え体を用いて調製した各分子種のチトクロームP450酵素又はヒトP450発現系ミクロソームを用いて、試験管内でその酵素活性を被験化合物が阻害するかを測定する方法(Miller,V.P. et al.、Ann.N.Y.Acad.Sci.、919、pp.26−32、2000)、ヒト肝ミクロゾームや細胞破砕液を用いて各分子種のチトクロームP450酵素の発現や酵素活性の変化を測定する方法(Hengstler,J.G. et al.、Drug Metab.Rev.、32、pp.81−118、2000)、あるいは被験化合物を曝露したヒト肝細胞からRNAを抽出し、mRNA発現量をコントロールと比較して被験化合物の酵素誘導能を調べる方法(Kato,M. et al.、Drug Metab.Pharmacokinet.、20(4)、pp.236−243、2005)などがある。これらのいずれか1つ又は2つ以上の方法を用いて、本発明の化合物のチトクロームP450の酵素阻害や酵素誘導に対する作用を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば細胞透過性試験を行うことにより確認できる。CaCO−2細胞を用いて試験管内細胞培養系で被験化合物の細胞膜透過能を測定する方法(Delie,F. et al.、Crit.Rev.Ther.Drug Carrier Syst.、14、pp.221−286、1997;Yamashita,S. et al.、Eur.J.Pham.Sci.、10、pp.195−204、2000;Ingels,F.M. et al.、J.Pham.Sci.、92、pp.1545−1558、2003)、あるいはMDCK細胞を用いて試験管内細胞培養系で被験化合物の細胞膜透過能を測定する方法(Irvine,J.D. et al.、J.Pham.Sci.、88、pp.28−33、1999)などがある。これらのいずれか1つ又は2つ以上の方法を用いて、本発明の化合物の細胞透過性を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えばATP−Binding Cassette(ABC)トランスポーターとして薬物トランスポーター ATPase assayを行うことにより確認できる。薬物トランスポータートランスポーター ATPase assayとしては、P−glycoprotein(P−gp) バキュロウィルス発現系を用いて被験化合物がP−gpの基質か否かを調べる方法(Germann,U.A.、Methods Enzymol.、292、pp.427−41、1998)などが挙げられる。また、例えばSolute Carrier Transpoeter(SLC)トランスポーターとしてアフリカツメガエル(Xenopus laevis)より採取した卵母細胞(Oocytes)を用いた輸送試験を行うことにより確認できる。輸送試験としては、OATP2発現Oocytesを用いて被験化合物がOATP2の基質か否かを調べる方法(Tamai I. et.al.、Pharm Res.2001 Sep;18(9):1262−1269)などが挙げられる。これらの方法を用いて、本発明の化合物のABCトランスポーター又はSLCトランスポーターに対する作用を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば経口吸収性試験を行うことにより確認できる。経口吸収性試験には、げっ歯類、サル、あるいはイヌなどを用い、一定量の被験化合物を適当な溶媒に溶解あるいは懸濁し、経口投与後の血中濃度を経時的に測定し、被験化合物の経口投与による血中移行性をLC−MS/MS法(原田健一ら 編 「生命科学のための最新マススペクトロメトリー」 講談社サイエンティフィク 2002年刊)などを使い評価する方法などがある。これらの方法を用いて、本発明の化合物の経口吸収性を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば血中濃度推移測定試験を行うことにより確認できる。血中濃度推移測定試験には、げっ歯類、サル、あるいはイヌなどに被験化合物を投与した後の被験化合物の血中での濃度の推移をLC−MS/MS法(原田健一ら 編 「生命科学のための最新マススペクトロメトリー」 講談社サイエンティフィク 2002年刊)などを使い測定する方法などがある。これらの方法を用いて、本発明の化合物の血中濃度推移を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば代謝試験を行うことにより確認できる。代謝試験には、血中安定性試験法(ヒトあるいは他の動物種の肝ミクロソーム中での被験化合物の代謝速度からin vivoでの代謝クリアランスを予測する方法(Shou,W.Z. et al.、J.MassSpectrom.、40(10)、pp.1347−1356、2005;Li,C. et al.、Drug Metab.Dispos.、34(6)、901−905、2006))、代謝分子種試験法、反応性代謝物試験法などがある。これらのいずれか1つ又は2つ以上の方法を用いて、本発明の化合物の代謝プロファイルを明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば溶解性試験を行うことにより確認できる。溶解性試験には、濁度法による溶解度試験法(Lipinski,C.A. et al.、Adv.Drug Deliv.Rev.、23、pp.3−26、1997;Bevan,C.D. et al.、Anal.Chem.、72、pp.1781−1787、2000)などがある。これらの方法を用いて、本発明の化合物の溶解性を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の化合物が医薬の有効成分として有用であることは、例えば上部消化管障害、腎機能障害等を調べることにより確認できる。上部消化管に対する薬理試験としては、絶食ラット胃粘膜傷害モデルを用いて、胃粘膜に対する作用を調べることができる。腎機能に対する薬理試験としては、腎血流量・糸球体濾過量測定法[生理学 第18版(分光堂)、1986年、第17章]などが挙げられる。これらのいずれか1つ又は2つ以上方法を用いて、本発明の化合物の上部消化管、腎機能に対する作用を明らかにすることにより、医薬の有効成分としての有用性を確認できる。
本発明の医薬をヒトに投与する際は、錠剤、粉末、顆粒、カプセル、糖衣錠、液剤、又はシロップ剤等の形態で経口投与することができ、あるいは注射剤、点滴剤、坐剤、経皮又は吸収剤などの形態で非経口投与することも可能である。また、エアロゾル、ドライパウダー等の噴霧剤の形態で吸入することも好ましい投与形態として挙げられる。
本発明の医薬の投与期間は特に限定されないが、治療目的に投与する場合には、各疾患の臨床症状が発現していると判断される期間を原則として投与期間として選択することができる。通常は投与を数週間から1年間継続することが一般的であるが、病態に応じてさらに継続して投与することが可能であり、あるいは臨床症状の回復後に継続投与することも可能である。さらに臨床症状が発現していなくても臨床医の判断で予防的に投与することもできる。本発明の医薬の投与量は特に限定されないが、例えば、一般的には成人1日あたり0.01〜2000mgの有効成分を1回から数回に分けて投与することができる。投与頻度は月1回から連日投与が可能であり、好ましくは1回/週から3回/週、又は5回/週、若しくは連日投与である。1日投与量、投与期間、及び投与頻度も患者の年齢、体重、身体的健康度、及び治療すべき疾患やその重症度などにより、共に適宜増減させてよい。
本発明の医薬は、本発明の医薬の予防及び/又は治療の目的以外の種々の異常や疾患に対する予防薬又は治療薬とともに投与できることは言うまでもない。
本発明を実施例、参考例及び試験例に基づいて更に説明するが、本発明の範囲は以下の例に限定されることはない。
以下の実施例において、種々の分析は下記のようにして行った。
(1)薄層クロマトグラフィー(TLC)はPrecoated silica gel 60 F254(メルク社製、製品番号5715−1M)を使用した。クロロホルム:メタノール(1:0〜1:1)、又は、酢酸エチル:ヘキサン(1:0〜0:1)などにより展開後、UV(254nm又は365nm)照射、ヨウ素溶液、過マンガン酸カリウム水溶液、りんモリブデン酸 (エタノール溶液)、ニンヒドリン、又はジニトロフェニルヒドラジン塩酸溶液などによる呈色により確認した。
(2)カラムクロマトグラフィーは以下の方法で行った。
「COLUMN−A」と記載したものについてはマルチプレップYFLC(山善社製)を用い、カラムは同社製Hi−FlashTM Column−Silicagelシリーズを使用した。
「COLUMN−B」と記載したものについてはマルチプレップYFLC(山善社製)を用い、カラムはMORITEX社製PurifPack−Siシリーズを使用した。
「COLUMN−C」と記載したものについてはMORITEX社製2chパラレル精製装置「Purif−α2(50F)」を用い、カラムは同社製PurifPack−Siシリーズを使用した。
「COLUMN−D」と記載したものについてはMORITEX社製2chパラレル精製装置「Purif−α2(50F)」を用い、カラムは山善社製Hi−FlashTM Column−Silicagelシリーズを使用した。
「COLUMN−E」と記載したものについてはシリカゲル60N(球状、中性、40〜100μm、関東化学社製)を使用した。
「COLUMN−F」と記載したものについてはBOND ELUTシリーズ(MEGA BE−Si;VARIAN社製)を使用した。
「COLUMN−G」と記載したものについてはQuad1分取システム(Biotage社製)用い、カラムは同社製KP−Sil−12M、40Sまたは40Mのいずれかのカートリッジカラムを試料の量に応じて1本または数本使用した。
「COLUMN−H」と記載したものについてはシリカゲル(Merck社製)を使用した。
「COLUMN−I」と記載したものについてはBONDESIL−SCX 40UM(VARIAN社製)を使用した。
(3)HPLC精製については、LCMS分取システム(waters社製)を用い、「HPLC−A」と記載したものについてはDevelosil C−30−UG−5(野村化学社製)を使用し、「HPLC−B」と記載したものについてはODSカラムを使用した。溶出液は0.1%酢酸の含有した水−アセトニトリル溶媒を用いた。HPLC精製の場合には、とくに断らない限り、分子量をトリガーとして目的物を取得し、凍結乾燥法により溶媒を除去した。
(4)核磁気共鳴スペクトル(NMR)の測定には、AL−300(FT−NMR、JEOL社製)、Gemini−300(FT−NMR、Varian社製)又はLA−400(FT−NMR、JEOL社製)を用いて測定した。化学シフトはテトラメチルシラン(TMS)を内部標準として用い、δ(ppm)で、また結合定数はJ(Hz)で示した。なおスプリッティングパターンの記号は、s;singlet 、d;doublet、t;triplet、q;quartet 、qu;quintet、dd ;doublet doublet、td;triplet doublet、m;multiplet、brs;broad singlet、brd;broad doublet、brdd;broad doublet doublet、brddd;broad doublet doublet doubletで表した。
(5)「LCMS」については液体クロマトグラフ質量分析スペクトル(LC−MS)にてマススペクトルを測定した。分析にあたっては、「LCMS条件;A」と記載したものについては以下に示す(LCMS−A)、「LCMS条件;B」と記載したものについては以下に示す(LCMS−B)、「LCMS条件;C」と記載したものについては以下に示す(LCMS−C)、又は「LCMS条件;D」と記載したものについては以下に示す(LCMS−D)に記載した条件下で測定を行った。
(LCMS−A)質量分析装置としてPlatform−LC型質量分析装置[マイクロマス(Micromass)社製]を用いエレクトロスプレー(ESI)法により測定した。液体クロマト装置はギルソン(GILSON)社製の装置を使用した。分離カラムはDevelosil C30−UG−5(50×4.6mm)(野村化学社製)を用いた。溶出は一般には、流速2ml/分、溶媒としてA液=水[0.1%(v/v)酢酸含有]、B液=アセトニトリル[0.1%(v/v)酢酸含有]を用い、0分から4分までB液を5〜98%(v/v)直線グラジェントした後、6分までB液を98%で溶出する条件で測定した。
(LCMS−B)質量分析装置としてPlatform−LC型質量分析装置[マイクロマス(Micromass)社製]を用いエレクトロスプレー(ESI)法により測定した。液体クロマト装置はギルソン(GILSON)社製の装置を使用した。分離カラムはDevelosil C30−UG−5(50×4.6mm)(野村化学社製)を用いた。溶出は一般には、流速2ml/分、溶媒としてA液=水[0.1%(v/v)酢酸含有]、B液=アセトニトリル[0.1%(v/v)酢酸含有]を用い、0分から5分までB液を5〜100%(v/v)直線グラジェントした後、9分までB液を100%で溶出し、9.01分から10分までB液を5%で溶出する条件で測定した。
(LCMS−C)質量分析装置としてシングル四重極型質量分析装置;UPLC/SQDシステム[Waters社製]を用い、エレクトロスプレー(ESI)法により測定した。液体クロマト装置はWaters社製Acquity Ultra Performance LCシステムを使用した。分離カラムはACQUITY UPLC BEH C18 2.1×50mm 1.7μm[Waters社製]を用いた。溶出は一般には、流速 0.6mL/分、A液=水[0.1%(v/v)酢酸含有]、B液=アセトニトリル[0.1%(v/v)酢酸含有]として、0分から2.0分までB液を5〜90%(v/v)直線グラジェント、2.0分から2.5分までB液を90〜98%(v/v)直線グラジェントした後、2.6分から2.8分までB液を5%で溶出する条件で測定した。
(LCMS−D)質量分析装置としてシングル四重極型質量分析装置;UPLC/SQDシステム[Waters社製]を用い、エレクトロスプレー(ESI)法により測定した。液体クロマト装置はWaters社製Acquity Ultra Performance LCシステムを使用した。分離カラムはACQUITY UPLC BEH C18 2.1×50mm 1.7μm[Waters社製]を用いた。溶出は一般には、流速 0.6mL/分、A液=水[0.1%(v/v)酢酸含有]、B液=アセトニトリル[0.1%(v/v)酢酸含有]として、0分から2.0分までB液を50〜90%(v/v)直線グラジェント、2.0分から2.5分までB液を90〜98%(v/v)直線グラジェントした後、2.6分から2.8分までB液を50%で溶出する条件で測定した。
(LCMS−E)質量分析装置としてシングル四重極型質量分析装置;UPLC/SQDシステム[Waters社製]を用い、エレクトロスプレー(ESI)法により測定した。液体クロマト装置はWaters社製Acquity Ultra Performance LCシステムを使用した。分離カラムはACQUITY UPLC BEH C18 2.1×50mm 1.7μm[Waters社製]を用いた。溶出は一般には、流速 0.6mL/分、A液=水[0.1%(v/v)酢酸含有]、B液=アセトニトリル[0.1%(v/v)酢酸含有]として、0分から2.0分までB液を70〜90%(v/v)直線グラジェント、2.0分から2.5分までB液を90〜98%(v/v)直線グラジェントした後、2.6分から2.8分までB液を50%で溶出する条件で測定した。
(6)イオンクロマトグラフィーについては、陰イオン測定には、カラムはlonPac AS14(日本ダイオネクス)、移動相は、流速 1.2mL/分、3.5mmol/L炭酸ナトリウムを含む1.0mmol/L炭酸水素ナトリウム水溶液を使用し、カラム温度は30℃、検出器は電気伝導度検出器を使用した。標準液は、陰イオン混合標準液陰イオン混合標準液IV(関東化学社製)を使用した。また、陽イオン測定には、カラムはlonPac CS14(日本ダイオネクス)、移動相は、流速 1.0mL/分、10mmol/Lメタンスルホン酸水溶液を使用し、カラム温度は30℃、検出器は電気伝導度検出器を使用した。標準液は、陽イオン混合標準液陰イオン混合標準液II(関東化学社製)を使用した。
以下の実施例において、次のような略語及び単語を用いる。
THF;テトラヒドロフラン
BocO;二炭酸ジ−tert−ブチル
DMF;N,N−ジメチルホルムアミド
TBDMSCl;tert−ブチルジメチルシリルクロリド
TBDPSCl;tert−ブチルジフェニルシリルクロリド
DMAP;4−ジメチルアミノピリジン
TBAF;テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド
TMAD;N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミド
MTBE;メチル−tert−ブチルエーテル
DBU;1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン
DIAD;ジイソプロピル アゾジカルボキシレート
EtO;ジエチルエーテル
(R)−CBS;(R)−5,5−ジフェニル−2−メチル−3,4−プロパノ−1,3,2−オキサザボロリジン
また化学構造式を示す化式において、次のような略語及び単語を用いる。
Bn;ベンジル基
Boc;tert−ブトキシカルボニル基
TBDMSO;tert−ブチルジメチルシリルオキシ基
TBDPSO;tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基
THP;テトラヒドロ−2H−ピラニル基
Cbz;ベンジルオキシカルボニル基
実施例又は参考例中で合成法及び引用文献を記述しない中間体について、以下に合成法の記載されている文献とともに列挙する。
(R)−N−ベンジル−N−(3−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;国際公開特許第WO03/035620号の参考例1
Figure 2010041568
(R)−2−(3−ニトロフェニル)オキシラン;国際公開特許第WO01/17962号(引用することでここに組み込まれる。)の実施例6
Figure 2010041568
(R)−2−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)オキシラン;国際公開特許第WO01/17962号の実施例19
Figure 2010041568
(R)−N−(2−フルオロ−5−(2−ヨード−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;国際公開特許第WO97/25311号(引用することでここに組み込まれる。)の中間体101
Figure 2010041568
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−ヨード−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;国際公開特許第WO97/25311号の中間体107
Figure 2010041568
[参考例1]
4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−フルオロベンゾニトリル
Figure 2010041568
2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾニトリル(30.1g;和光純薬社製)とイミダゾール(18.3g;東京化成社製)を脱水DMF(436mL;関東化学社製)に溶かし、0℃に冷却後、TBDMSCl(48.3g;東京化成社製)を加え、室温に昇温させながら1時間攪拌した。反応液は減圧下溶媒を留去した後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した後、カラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0→94:6)にて精製し、標題化合物(40.3g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.25(3H,s),0.25(3H,s),0.98(9H,s),6.62〜6.70(2H,m),7.44〜7.50(1H,m)
[参考例2]
シクロプロピル(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタノン
Figure 2010041568
アルゴン雰囲気下、参考例1に記載の方法などで製造することができる4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(10.00g)を脱水THF(30mL;関東化学社製)に溶かし、0℃に冷却後、1mol/L−シクロプロピルマグネシウムブロミド−THF溶液(80mL;東京化成社製)を滴下した。滴下終了後、反応液を0℃にて10分間攪拌し、加熱還流下にて1.5時間攪拌した。反応液を0℃に冷却し、水(50mL)、5mol/L塩酸(50mL)を加え、加熱還流下にて終夜攪拌後、反応液を室温に冷却し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を脱水THF(100mL;関東化学社製)に溶解させ、1mol/L−TBAF−THF溶液(31.5mL;東京化成社製)を加え、室温にて20分間攪拌した。反応液に、水、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣にn−ヘキサンを加え、不溶物を超音波で懸濁させた後、不溶物をろ過し、標題化合物の粗生成物(6.5156g)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)0.97〜1.04(4H,m),2.56〜2.65(1H,m),6.61〜6.72(2H,m),7.64〜7.72(1H,m)
LCMS:179.1[M−H];保持時間:3.20分;LCMS条件:B
[参考例3]
1−ベンジル−3−シクロプロピルインダゾール−6−オール
Figure 2010041568
参考例2に記載の方法などで製造することができるシクロプロピル(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタノン(6.51g)、酢酸ナトリウム(14.3163g;和光純薬社製)、ベンジルヒドラジン−二塩酸塩(10.72g;Aldrich社製)をキシレン(180mL)に懸濁させ、ディーン−スターク装置を用いて、加熱還流下、終夜攪拌させた。反応液を室温に冷却後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣にn−ヘキサンを加え、不溶物をろ過し、標題化合物の粗生成物(10.97g)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)0.87〜0.99(4H,m),2.14〜2.26(1H,m),5.38(2H,s),6.61(1H,dd,J=2.0,8.8),6.69(1H,d,J=1.8),7.11〜7.31(5H,m),7.53(1H,d,J=8.8),9.57(1H,brs)
LCMS:265.3[M+H];保持時間:4.02分;LCMS条件:A
[参考例4]
3−シクロプロピルインダゾール−6−オール
Figure 2010041568
参考例3に記載の方法などで製造することができる1−ベンジル−3−シクロプロピルインダゾール−6−オール(6.68g)、10%パラジウム炭素−PE−type−含水50%、(2.68g;N.E.Chemcat社製)をエタノール(246mL;和光純薬社製)に懸濁させ、濃塩酸(2.05mL;関東化学社製)加え、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、60℃にて3時間攪拌した。反応液を室温に冷却後、窒素置換し、ろ過した。ろ液を減圧下にて濃縮し、標題化合物の塩酸塩を粗生成物(5.82g)として得た。
LCMS:175.1[M+H];保持時間:2.85分;LCMS条件:A
[参考例5]
6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール
Figure 2010041568
参考例4に記載の方法などで製造することができる3−シクロプロピルインダゾール−6−オール塩酸塩(5.18g)、イミダゾール(4.21g;東京化成社製)を脱水DMF(122mL;関東化学社製)に溶解させ、TBDPSCl(15.67mL;東京化成社製)を加え、20℃にて終夜攪拌した。反応液にイミダゾール(1.8g;東京化成社製)、TBDPSCl(6.27mL;東京化成社製)を加え、20℃にて2時間攪拌した。反応液に水に加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5→74:26)にて精製し、標題化合物(4.71g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.95〜1.00(4H,m),1.11(9H,s),2.04〜2.14(1H,m),6.59(1H,d,J=2.2),6.73(1H,dd,J=2.2,8.8),7.33〜7.49(7H,m),7.72〜7.75(4H,m)
LCMS:413.2[M+H];保持時間:6.23分;LCMS条件:B
[参考例6]
tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例5に記載の方法などで製造することができる6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール(4.70g)を脱水THF(113mL;関東化学社製)に溶解させ、トリエチルアミン(1.905mL;国産化学社製)、DMAP(0.721g;和光純薬社製)、BocO(3.14mL)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0→90:10)にて精製し、標題化合物(8.02g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.97〜1.28(13H,m),1.41(9H,s),2.07〜2.15(1H,m),6.78(1H,dd,J=2.2,8.4),7.33〜7.45(8H,m),7.66〜7.74(4H,m)
LCMS:513.1[M+H];保持時間:7.59分;LCMS条件:B
[参考例7]
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例6に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート(5.08g)をTHF(53mL;関東化学)に溶かし、1mol/L−TBAF−THF溶液(19.82mL)を加え、室温にて0.5時間攪拌した。反応液に、水、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5→74:26)にて精製し、標題化合物(2.54g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.96〜1.23(4H,m),1.64(9H,s),2.12〜2.22(1H,m),6.26(1H,brs),6.87(1H,dd,J=2.2,8.8),7.50〜7.61(2H,m)
LCMS:275.1[M+H];保持時間:4.08分;LCMS条件:B
[参考例8]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)フェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例7に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート(1.415g)をトルエン(50mL;関東化学社製)に溶解させ、参考例29に記載の方法などで製造することができる(R)−(3−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド−トルエン溶液[10mL;(R)−(3−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル]−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド(22.4g)を脱水トルエン(38mL)に溶かして調製した溶液]、トリフェニルホスフィン(2.9100g;東京化成社製)、TMAD(1.915g;増田化学工業社製)を加えて室温にて終夜攪拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5→74:26)にて精製し、標題化合物(3.7793g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.54(6H,q,J=7.7),0.89(9H,t,J=7.7),1.03〜1.19(4H,m),1.44〜1.65(18H、m),1.68(9H,s),2.13〜2.17(1H,m),3.18〜3.63(7H,m),4.02〜4.16(2H,m),4.94〜5.14(1H,m),6.84(1H,dd,J=1.8,8.4),7.13〜7.53(6H,m)
LCMS:845.3[M+H];保持時間:8.18分;LCMS条件:B
[実施例1]
(R)−N−(3−(1−ヒドロキシ−2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
参考例8に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)フェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート(3.77g)を1、4−ジオキサン(9mL;関東化学社製)に溶解させ、4mol/L−塩化水素−1、4−ジオキサン溶液(20mL;国産化学社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に超音波照射を行い、4mol/L−塩化水素−1、4−ジオキサン溶液(14mL;国産化学社製)を加え、室温にて2時間攪拌した。析出物をろ過し、得られた固体を水(20mL)に溶解させ、凍結乾燥後、水(85mL)を加えて溶解後、減圧下溶媒を3回繰り返し、得られた残渣に水(80mL)加えて溶解後、凍結乾燥し、標題化合物を塩酸塩(2.033g)として得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)0.92〜0.99(4H,m),2.19〜2.28(1H,m),3.00(3H,s),3.08〜3.46(4H,m),4.30〜4.40(2H,m),5.01(1H,d,J=8.3),6.77(1H,dd,J=2.0,8.8)6.89(1H,d,J=1.8),7.11〜7.17(2H,m),7.30〜7.37(2H,m),7.67(1H,d,J=9.0),9.02(1H,brs),9.33(1H,brs),9.86(1H,s)
LCMS:431.1[M+H];保持時間:2.32分;LCMS条件:B
[参考例9]
シクロブチル(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタノン
Figure 2010041568
窒素雰囲気下、参考例1に記載の方法などで製造することができる4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(9.49g)を脱水THF(30mL;関東化学社製)に溶かし、0.78mol/L−シクロブチルマグネシウムブロミド−ジエチルエーテル溶液[60mL;マグネシウム(9.18g)を脱水ジエチルエーテル(20mL;関東化学社製)に懸濁させ、少量のヨウ素を加えた後、室温にて15分攪拌した。反応液に脱水ジエチルエーテル(10mL;関東化学社製)を加え、脱水ジエチルエーテル(50mL;関東化学社製)に溶解したブロモシクロブタン(6.974mL)を滴下した。滴下終了後、室温にて1時間攪拌し溶液を調製した。濃度は一部抜き取り、0.1mol/L塩酸にて滴定し、0.78mol/Lと確定させた。]を滴下した。滴下終了後、反応液を室温にて15分間攪拌し、臭化銅(95.4mg)加え、加熱還流下にて0.5時間攪拌した。反応液を0℃に冷却し、水(30mL)、5mol/L塩酸(30mL)を加え、加熱還流下にて1時間攪拌後、反応液を室温に冷却し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を脱水THF(76mL;関東化学社製)に溶解させ、1mol/L−TBAF−THF溶液(38mL)を加え、室温にて5分間攪拌した。反応液に、水、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をジエチルエーテルに溶かし、2mol/L−水酸化ナトリウム水溶液にて抽出し、水層をジエチルエーテルにて6回洗浄した。水層に2mol/L塩酸を加え、酢酸エチルにて2回抽出し、有機層を水、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下にて溶媒を留去し、標題化合物(6.967g)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)1.71〜1.80(1H,m),1.92〜2.04(1H,m),2.15〜2.23(4H,m),3.79〜3.85(1H,m),6.61(1H,dd,J=2.0,13.5),6.72(1H,dd,J=2.0,8.42),7.70〜7.76(1H,m),10.80(1H,brs)
LCMS:195.1[M+H];保持時間;3.68分;LCMS条件:B
[参考例10]
1−ベンジル−3−シクロブチルインダゾール−6−オール
Figure 2010041568
参考例9に記載の方法などで製造することができるシクロブチル(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタノン(6.967g)、酢酸ナトリウム(14.16g;関東化学社製)、ベンジルヒドラジン−二塩酸塩(10.55g;Aldrich社製)をキシレン(85mL;和光純薬社製)に懸濁させ、ディーン−スターク装置を用いて、加熱還流下、終夜攪拌させた。反応液を室温に冷却後、析出物をろ過し、得られた固体を水、酢酸エチルに溶解した。水層を酢酸エチルにて2回抽出した。有機層合わせて水で2回、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、標題化合物(8.003g)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)1.89〜2.10(2H,m),2.32〜2.41(4H,m),3.78〜3.84(1H,m),5.44(2H,s),6.62(1H,dd,J=1.8,8.4),6.72(1H,d,J=1.8),7.14〜7.32(5H,m),7.51(1H,d,J=8.4),10.33(1H,brs)
LCMS:279.2[M+H];保持時間;4.25分;LCMS条件:B
[参考例11]
3−シクロブチルインダゾール−6−オール
Figure 2010041568
参考例10に記載の方法などで製造することができる1−ベンジル−3−シクロブチルインダゾール−6−オール(8g)、10%パラジウム炭素−PE−type−含水50%、(3.22g;N.E.Chemcat社製)をエタノール(287.4mL)に懸濁させ、濃塩酸(2.40mL)加え、反応系内を水素置換し水素雰囲気下とし、60℃にて1.5時間攪拌した。反応液を室温に冷却後、窒素置換し、ろ過した。ろ液を減圧下にて濃縮し、標題化合物の塩酸塩(6.5g)を粗生成物として得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);1.87〜2.20(2H,m),2.25〜2.42(4H,m),3.43〜3.92(1H,m),6.65(1H,dd,J=2.0,8.8),6.73(1H,d,J=2.0),7.56(1H,d,J=8.8)
LCMS:189.1[M+H];保持時間:3.06分;LCMS条件:A
[参考例12]
6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール
Figure 2010041568
参考例11に記載の方法などで製造することができる3−シクロブチルインダゾール−6−オール塩酸塩(6.45g)、イミダゾール(5.039g)をDMF(100mL;関東化学社製)に溶解させ、TBDPSCl(18.44mL)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に水に加え、酢酸エチルで2回抽出し、有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5→74:26)にて精製し、標題化合物(9.93g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.11(9H,s),1.94〜2.16(2H,m),2.39〜2.49(4H,m),3.80〜3.86(1H,m),6.61(1H,d,J=1.8),6.72(1H,dd,J=1.8,8.4)7.33〜7.47(7H,m),7.72〜7.75(4H,m)
LCMS:427.1[M+H];保持時間:6.63分;LCMS条件:B
[参考例13]
tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例12に記載の方法などで製造することができる6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール(9.93g)を脱水THF(200mL;関東化学社製)に溶解させ、トリエチルアミン(3.90mL)、DMAP(1.51g)、BocO(3.14mL)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮後、残渣に酢酸エチルを加え1mol/L塩酸で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、標題化合物の粗生成物(12.92g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.11(9H,s),1.42(9H,s),1.98〜2.13(2H,m),2.38〜2.57(4H,m),3.79〜3.85(1H,m),6.77(1H,dd,J=2.0,8.6),7.32〜7.44(8H,m),7.70〜7.74(4H,m)
LCMS:527.4[M+H];保持時間:7.99分;LCMS条件:B
[参考例14]
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例13に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート(12.26g)をTHF(83mL;関東化学)に溶かし、1mol/L−TBAF−THF溶液(46mL)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液に、水、飽和食塩水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5→74:26)にて精製し、標題化合物(6.4457g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.63(9H,s),1.94〜2.17(2H,m),2.37〜2.59(4H,m),3.87〜3.89(1H,m),6.86(1H,dd,J=1.8,8.4),7.53〜7.55(2H,m)
LCMS:289.1[M+H];保持時間:4.42分;LCMS条件:B
[参考例15]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)フェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例14に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート(1.426g)をトルエン(25mL;関東化学社製)に溶解させ、参考例29に記載の方法などで製造することができる(R)−(3−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド−トルエン溶液[10mL;(R)−(3−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル]−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド(22.4g)を脱水トルエン(38mL)に溶かして調製した]、トリフェニルホスフィン(2.914g;東京化成社製)、TMAD(1.911g;増田化学工業社製)を加えて室温にて終夜攪拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=88:12→67:33)にて精製し、標題化合物(3.8476g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.54(6H,q,J=7.7),0.89(9H,t,J=8.1),1.44〜1.70(27H,m),1.91〜2.23(2H,m),2.39〜2.59(4H,m),3.22〜3.63(7H,m),3.84〜3.87(1H,m),4.02〜4.12(2H,m),4.94〜5.14(1H,m),6.84(1H,dd,J=1.8,8.8),7.13〜7.54(6H,m)
LCMS:859.3[M+H];保持時間:8.50分;LCMS条件:B
[実施例2]
(R)−N−(3−(1−ヒドロキシ−2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
参考例15に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)フェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート(3.84g)に4mol/L−塩化水素−酢酸エチル溶液(75mL;国産化学社製)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液に超音波照射し、4mol/L−塩化水素−酢酸エチル溶液(5mL;国産化学社製)加え、室温にて終夜攪拌した。析出物をろ過し、標題化合物を塩酸塩(2.1659g)として得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)1.89〜2.14(2H,m),2.33〜2.41(4H,m),3.00(3H,s),3.05〜3.08(1H,m),3.22〜3.25(1H,m),3.46〜3.47(2H,m),3.82〜3.88(1H,m),4.35〜4.49(2H,m),5.01(1H,d,J=8.1),6.77(1H,dd,J=2.0,8.8),6.92(1H,d,J=2.0),7.11〜7.17(2H,m),7.30〜7.37(2H,m),7.64(1H,d,J=8.8),9.01(1H,brs),9.31(1H,brs),9.85(1H,s)
LCMS:445.1[M+H];保持時間:2.43分;LCMS条件:B
[参考例16]
6−ヒドロキシインダゾール−3−カルボン酸
Figure 2010041568
6−メトキシインダゾール−3−カルボン酸(1.015g;Chem Pacific社製)を臭化水素酸(52mL;関東化学社製)に溶かし、加熱還流下にて終夜攪拌した。室温に冷却後、LCMSを用いて原料消失並びに標題化合物の確認を行い、減圧下にて溶媒を留去し、標題化合物の粗生成物(1.504g)を得た。
LCMS:179.1[M+H];保持時間:1.94分;LCMS条件:A
[参考例17]
エチル 6−ヒドロキシインダゾール−3−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例16に記載の方法などで製造することができる6−ヒドロキシインダゾール−3−カルボン酸の粗生成物(1.504g)をエタノールに溶かし、0℃に冷却後、塩化チオニル(7.6mL;和光純薬社製)を滴下した。反応液を60℃にて終夜攪拌後、室温に冷却し、LCMSを用いて原料消失並びに標題化合物の確認を行い、減圧下にて溶媒を留去した。残渣にエタノール(50mL)を加え、減圧下にて溶媒を留去し、得られた残渣にTHF(50mL)を加え、再び減圧下にて溶媒を留去し、標題化合物の粗生成物(1.457g)を得た。
LCMS:207.1[M+H];保持時間:2.80分;LCMS条件:A
[参考例18]
エチル 6−tert−ブチルジフェニルシリルオキシインダゾール−3−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例17に記載の方法などで製造することができるエチル 6−ヒドロキシインダゾール−3−カルボキシレート(1.457g)を脱水DMF(15.6mL;関東化学社製)に溶かし、イミダゾール(1.425g;東京化成社製)、TBDPSCl(4.06mL)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、セライトを用いて不溶物をろ過した。有機層を水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=81:19→60:40)にて精製し、標題化合物(1.467g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.14(9H,s),1.42(3H,t,J=6.9),1.47−2.18(5H,m),3.46−3.54(1H,m),3.84−3.87(1H,m),4.44(2H,q,J=7.1),5.47(1H,dd,J=2.7,9.9),6.86(1H,d,J=2.0),7.33−7.46(6H,m),7.71−7.76(4H,m),7.90(1H,d,J=8.6)
LCMS:445.1[M+H];保持時間:6.09分;LCMS条件:B
[参考例19]
エチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例18に記載の方法などで製造することができるエチル 6−tert−ブチルジフェニルシリルオキシインダゾール−3−カルボキシレート(1.461g)をトルエン(16.5mL;和光純薬社製)に溶かし、3、4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.6mL;東京化成社製)、トルエンスルホン酸−1水和物(0.1293g)を加え、窒素雰囲気下、60℃にて終夜攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルにて1回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=96:4→75:25)にて精製し、標題化合物(1.334g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.14(9H,s),1.42(3H,t,J=6.9),1.47−2.18(5H,m),3.46−3.54(1H,m),3.84−3.87(1H,m),4.44(2H,q,J=7.1),5.47(1H,dd,J=2.7,9.9),6.86(1H,d,J=2.0),7.33−7.46(6H,m),7.71−7.76(4H,m),7.90(1H,d,J=8.6)
LCMS:529.2[M+H];保持時間:6.83分;LCMS条件:B
[参考例20]
エチル 6−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例19に記載の方法などで製造することができるエチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−カルボキシレート(1.299g)を脱水THF(12.3mL;関東化学社製)に溶かし、1mol/L−TBAF−THF溶液(3.69mL;Aldrich社製)を加え、窒素雰囲気下、室温で2時間攪拌した。反応液に酢酸エチルを加え、飽和食塩水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0→81:19)にて精製し、標題化合物(0.660g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.45(3H,t,J=7.1),1.60−1.76(3H,m),2.03−2.08(2H,m),2.42−2.53(1H,m),3.67−3.75(1H,m),4.01−4.05(1H,m),4.48(2H,q,J=7.1),5.40(1H,brs),5.71(1H,dd,J=2.7,9.7),6.88(1H,dd,J=2.0,8.8),7.07(1H,d,J=2.0),8.03(1H,d,J=8.8)
LCMS:291.2[M+H];保持時間:3.69分;LCMS条件:A
[参考例21]
エチル 6−ベンジルオキシ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例20に記載の方法などで製造することができるエチル 6−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−カルボキシレート(148mg)を脱水DMF(5.2mL;関東化学社製)に溶かし、炭酸カリウム(227mg;Aldrich社製)、ベンジルブロミド(73.6μL、;和光純薬社製)を加え、60℃にて終夜攪拌した。反応液を室温に冷却後、水に注ぎ、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5→74:26)にて精製し、標題化合物(187mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.46(3H,t,J=7.2),1.67〜1.78(3H,m),2.04〜2.12(2H,m),2.42〜2.49(1H,m),3.69〜3.75(1H,m),4.01〜4.05(1H,m),4.49(2H,q,J=7.2),5.16(2H,s),5.75(1H,dd,J=2.6,9.2),7.04(1H,dd,J=2.2,8.8),7.11(1H,d,J=1.7),7.32〜7.49(5H,m),8.06(1H,d,J=8.9)
[参考例22]
(6−(ベンジルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−イル)メタノール
Figure 2010041568
参考例21に記載の方法などで製造することができるエチル 6−ベンジルオキシ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−カルボキシレート(182mg)を脱水THF(4.78mL;関東化学社製)に溶かし、窒素置換し、0℃にてLiAlH(54mg)を加え、室温に昇温させながら1時間攪拌した。反応液を0℃に冷却後、THF/水=1/1(5mL)、ロッセル塩(関東化学社製)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣にヘキサンを加え、減圧下にて溶媒を留去し、標題化合物(155mg)得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.54〜1.79(3H,m),1.98〜2.14(2H,m),2.05(1H,t,J=5.9),2.46〜2.59(1H,m),3.72〜3.77(1H,m),4.02〜4.06(1H,m),4.98(2H,d,J=5.9),5.15(2H,s),5.58(1H,dd,J=2.8,9.5),6.91(1H,dd,J=2.2,8.8),6.98(1H,d,J=2.0),7.32〜7.49(5H,m),7.65(1H,d,J=8.6)
LCMS:339.0[M+H];保持時間:4.02分;LCMS条件:A
[参考例23]
(6−(ベンジルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−カルバルデヒド
Figure 2010041568
参考例22に記載の方法などで製造することができる(6−(ベンジルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−イル)メタノール(1.70g)をジクロロメタン(25mL、;関東化学社製)、THF(25mL、;関東化学社製)に溶かし、活性二酸化マンガン(7.48g、;Aldrich社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を薄く固めた無水硫酸マグネシウムを用いてろ過し、ろ液をメンブランフィルター(0.2μm、Advantec)を用いて再びろ過後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0→82:18)にて精製し、標題化合物(1.20g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.66〜1.87(3H,m),2.04〜2.22(2H,m),2.49〜2.61(1H,m),3.71〜3.79(1H,m),3.96〜4.01(1H,m),5.16(2H,s),5.74(1H,dd,J=3.1,8.8),7.06〜7.10(2H,m),7.32〜7.49(5H,m),8.15(1H,d,J=9.4),10.19(1H,s)
LCMS:337.3[M+H];保持時間:5.14分;LCMS条件:A
[参考例24]
1−(6−(ベンジルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−イル)エタノール
Figure 2010041568
参考例23に記載の方法などで製造することができる(6−(ベンジルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−カルバルデヒド(16.7mg)を脱水THF(0.5mL;関東化学社製)に溶かし、窒素置換行い、0℃に冷却後、0.96mol/L−臭化メチルマグネシウム−THF溶液(57μL;関東化学社製)を加え、室温に昇温させながら終夜攪拌した。反応液に脱水THF(1mL;関東化学社製)、0.96mol/L−臭化メチルマグネシウム−THF溶液(1mL;関東化学社製)を加え、室温にて4.5時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加え、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−F」;n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、標題化合物(11.4mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.64〜1.78(6H,m),1.98〜2.03(2H,m),2.55〜2.58(1H,m),3.68〜3.76(1H,m),4.02〜4.06(1H,m),5.14(2H,s),5.24〜5.28(1H,m),5.55〜5.59(1H,m),6.89(1H,dd,J=2.0,8.5),6.98(1H,s),7.31〜7.49(5H,m),7.68(1H,dd,J=3.5,8.8)
LCMS:353.2[M+H];保持時間:1.68分;LCMS条件:C
[参考例25]
6−(ベンジルオキシ)−3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール
Figure 2010041568
参考例24に記載の方法などで製造することができる1−(6−(ベンジルオキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−3−イル)エタノール(10mg)を脱水DMF(0.12mL;関東化学社製)に溶かし、水素化ナトリウム−40%オイル含有(2.0mg;関東化学社製)を加え、室温にて5分攪拌した。反応液にヨウ化メチル(4.87μL;東京化成社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−F」;n−ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製し、標題化合物(10.2mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.61〜1.75(6H,m),1.99〜2.04(2H,m),2.47(1H,brs),3.26(3H,d,J=5.9),3.70〜3.76(1H,m),4.04〜4.08(1H,m),4.72〜4.76(1H,m),5.14(2H,s),5.56(1H,d,J=7.7),6.88(1H,dd,J=2.0,8.6),6.99(1H,s),7.31〜7.49(5H,m),7.77(1H,d,J=8.6)
LCMS:367.2[M+H];保持時間:1.97分;LCMS条件:C
[参考例26]
3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−6−オール
Figure 2010041568
5%パラジウム炭素−STD−type−50%含水(79.5mg;N.E.Chemcat社製)、参考例25に記載の方法などで製造することができる6−(ベンジルオキシ)−3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール(195mg)をTHF(5.6mL;関東化学社製)に溶かし、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、室温にて終夜攪拌を行った。反応液を窒素に置換後、ろ過を行い、ろ液を減圧下にて濃縮し、標題化合物(167mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.59〜1.78(6H,m),1.99〜2.12(2H,m),2.48〜2.51(1H,m),3.26(3H,d,J=4.4),3.68〜3.76(1H,m),4.05〜4.16(1H,m),4.72〜4.78(1H,m),5.27(1H,brs),5.51〜5.56(1H,m),6.70(1H,dd,J=2.0,8.6),6.92(1H,s),7.74(1H,d,J=8.6)
LCMS:277.1[M+H];保持時間:1.24分;LCMS条件:C
[参考例27]
(R)−6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)フェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)エトキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−3−(1−メトキシエチル)−インダゾール
Figure 2010041568
参考例26に記載の方法などで製造することができる3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−6−オール(30mg)、参考例29に記載の方法などで製造することができる(R)−(3−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド−トルエン溶液[0.34mL;(R)−(3−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル]−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド(3.889g)をトルエン(6.60mL)に溶かし、調製した溶液]、をトルエン(1mL;関東化学社製)に溶かし、トリフェニルホスフィン(91.4mg;東京化成社製)、TMAD(66.7mg;増田化学工業社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液にトリフェニルホスフィン(94.5mg;東京化成社製)、TMAD(63.3mg;増田化学工業社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。この反応液を「M−1」とする。また、参考例26に記載の方法などで製造することができる3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−6−オール(30mg)、参考例29に記載の方法などで製造することができる(R)−(3−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド−トルエン溶液[0.34mL;(R)−(3−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル]−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド(4.78g)を脱水トルエン(8.12mL)に溶かし、調製した溶液]、をトルエン(1mL;関東化学社製)に溶かし、トリフェニルホスフィン(91.4mg;東京化成社製)、TMAD(66.7mg;増田化学工業社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液にトリフェニルホスフィン(94.5mg;東京化成社製)、TMAD(63.3mg;増田化学工業社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。この反応液を「M−2」とする。「M−1」と「M−2」をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15→64:34)にて精製し、標題化合物(106.3mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.51〜0.59(6H,m),0.87〜0.92(9H,m),1.44〜1.75(24H,m),2.01〜2.13(2H,m),3.49〜2.53(1H,m),3.24〜3.29(3H,m),3.41〜3.75(6H,m),4.06(3H,m),4.71〜4.75(3H,m),4.94〜5,14(1H,m),5.54〜5.57(1H,m),6.73〜6.87(2H,m),7.14〜7.41(4H,m),7.69〜7.74(1H,m)
LCMS:847.4[M+H];保持時間:2.47分;LCMS条件:D
[実施例3]
N−(3−((R)−1−ヒドロキシ−2−(2−(3−(1−メトキシエチル)−インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
参考例27に記載の方法などで製造することができる(R)−6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)フェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)エトキシ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−3−(1−メトキシエチル)−インダゾール(101mg)をMTBE(0.45mL;和光純薬社製)に溶かし、4mol/L−塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(2mL;国産化学社製)を加え、室温にて終夜振震(600min−1)させた。反応液にメタノール(0.5mL)を加え、室温にて終夜振震(600min−1)させた。反応液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、メタノール(1mL)を加え、窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばした。残渣にジエチルエーテルを加え、再び窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばす操作を3回繰り返し、標題化合物を塩酸塩(55.2mg)として得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)1.51(3H,d,J=6.6),2.98(3H,s),3.07〜3.25(5H,m),3.45〜3.46(2H.m),4.34〜4.36(2H,m),4.67(1H,q,J=6.6),4.99(1H,d,J=8.1),6.78(1H,dd,J=1.8,8.8)6.94(1H,d,J=2.0),7.10〜7.16(2H,m),7.29〜7.36(2H,m),7.70(1H,d,J=8.8)9.00(1H,brs),9.29(1H.brs),9.84(1H,brs)
LCMS:449.1[M+H];保持時間:0.84分;LCMS条件:C
[参考例28]
(R)−N−(3−(2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
(R)−N−ベンジル−N−(3−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(500mg;国際公開特許第WO03/035620号の参考例1に記載の中間体)を窒素雰囲気下、THF(1.76mL;和光純薬社製)、メタノール(1.76mL;和光純薬社製)に溶かし、20%水酸化パラジウム炭素−49.94%含水(102.7mg;N.E.Chemcat社製)を加えた後、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、50℃にて15時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、窒素置換後、ろ過を行い、ろ液を減圧下にて濃縮して標題化合物(364mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.50−0.58(6H,m),0.81−0.91(9H,m),1.81−1.87(2H,m),2.99(3H,s),3.53−3.61(2H,m),3.72−3.76(2H,m),4.77−4.81(1H,m),7.11−7.33(4H,m)
LCMS:389.2[M+H];保持時間:2.65分;LCMS条件:A
[参考例29]
(R)−(3−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド
Figure 2010041568
参考例28に記載の方法などで製造することができる(R)−N−(3−(2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(337mg)を脱水THF(4.3mL;関東化学社製)に溶かし、トリエチルアミン(0.12mL;和光純薬社製)、(Boc)O(0.437mL;和光純薬社製)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(21mg;和光純薬社製)を加え、窒素雰囲気下、室温にて16時間攪拌した。反応液に酢酸エチルを加え、水で2回、飽和食塩水で1回にて洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=71:29→50:50)にて精製し、粗生成物を得た後、再びカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=71:29→50:50)にて精製し、標題化合物(254mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.49−0.57(6H,m),0.85−0.90(9H,m),1.44(9H,s),1.44−1.53(9H,m),3.03−4.83(9H,m),5.00−5.29(1H,m),7.10−7.42(4H,m)
LCMS:589.2[M+H];保持時間:5.98分;LCMS条件:A
[参考例30]
メチル 4−(ベンジルオキシ)−2−フルオロベンゾエート
Figure 2010041568
メチル 2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾエート(1.4685g、Chanzou FineChem社製)、炭酸カリウム(3.6917g;Aldrich社製)を脱水DMF(21mL;関東化学社製)に懸濁させ、ベンジルブロミド(1.22mL;和光純薬社製)を加え、50℃にて終夜攪拌した。反応液を室温に冷却後、水に注ぎ、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=97:3→77:23)にて精製し、標題化合物(2.2207g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)3.89(3H,s),5.09(2H,s),6.70(1H,dd,J=2.3,12.6),6.78(1H,dd,J=2.3,8.8),7.31−7.41(5H,m),7.89(1H,t,J=8.6)
[参考例31]
6−(ベンジルオキシ)−1,2−ジヒドロインダゾール−3−オン
Figure 2010041568
参考例30に記載の方法などで製造することができるメチル 4−(ベンジルオキシ)−2−フルオロベンゾエート(52.4mg)をn−ブタノール(1mL;関東化学社製)に溶かし、ヒドラジン1水和物(96μL;Aldrich社製)を加え、マイクロ波内密封反応容器中で160℃にて1時間攪拌した。反応液の析出物をろ過後、n−ブタノールにて洗浄し、標題化合物(39.6mg)を得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)5.13(2H,s),6.66(1H,dd,J=2.0,8.6),6.74(1H,d,J=2.0),7.30−7.48(6H,m)
LCMS:241[M+H];保持時間;3.18分;LCMS条件:A
[参考例32]
tert−ブチル 6−(ベンジルオキシ)−3−オキソ−2,3−ジヒドロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例31に記載の方法などで製造することができる6−(ベンジルオキシ)−1,2−ジヒドロインダゾール−3−オン(1.9209g)をCHCl(80mL;和光純薬社製)に懸濁させ、トリエチルアミン(2.78mL;国産化学社製)、BocO(4.6mL;和光純薬社製)、DMAP(0.4947g;和光純薬社製)を加え、窒素置換を行い、室温にて終夜攪拌した。反応液を1mol/L−塩酸で2回、水で1回洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をメタノール(64mL;和光純薬社製)に溶かし、7mol/L−アンモニア−メタノール溶液(16mL;Aldrich社製)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮後、残渣にエタノールを加え、析出物をろ過し、標題化合物(1.5822g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.70(9H,s),5.15(2H,s),6.96(1H,dd,J=2.0,8.6),7.32−7.60(6H,m),7.68(1H,d,J=8.6)
LCMS:341[M+H];保持時間:4.57分;LCMS条件:A
[参考例33]
tert−ブチル 6−(ベンジルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例32に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−(ベンジルオキシ)−3−オキソ−2,3−ジヒドロインダゾール−1−カルボキシレート(342mg)、炭酸カリウム(2.0887g;Aldrich社製)を脱水DMF(10mL;関東化学社製)に懸濁させ、クロロジフルオロ酢酸ナトリウム(853mg;東京化成社製)を加え、80℃にて12時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0→87:13)にて精製し、標題化合物(264.7mg)を得た。
H−NMR(CDCl);δ(ppm)1.68(9H,s),5.15(2H,s),7.02(1H,dd,J=2.2,8.8),7.32−7.60(5H,m),7.36(1H,t,J=72.0),7.56(1H,d,J=8.8),7.63(1H,brs)
LCMS:391[M+H];保持時間:5.97分;LCMS条件:A
[参考例34]
tert−ブチル 3−(ジフルオロメトキシ)−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例33に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−(ベンジルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート(262.5mg)、5%パラジウム炭素−STD−type−50%含水(109.9mg;N.E.Chemcat社製)を脱水THF(3.4mL;関東化学社製)に懸濁させ、水素置換を行い、室温にて終夜攪拌した。反応液を窒素置換し、ろ過を行った。ろ液を減圧下にて濃縮し、標題化合物(197.2mg)を得た。
H−NMR(CDCl);δ(ppm)1.68(9H,s),6.08(1H,brs),6.89(1H,dd,J=2.2,8.6),7.34(1H,t,J=72.0),7.48(1H,brs),7.54(1H,d,J=8.6)
LCMS:301[M+H];保持時間:4.04分;LCMS条件:A
[参考例35]
インダゾール−6−オール
Figure 2010041568
インダゾール−6−アミン(24.33g;東京化成社製)を水(100mL)、48wt%−テトラフルオロホウ酸水溶液(242mL;Aldrich社製)に溶かし、0℃に冷却後、亜硝酸ナトリウム水溶液[20mL(亜硝酸ナトリウム(13.87g;関東化学社製)を水(20mL)に溶かして調製した溶液)を10分間滴下し、0℃にて30分間攪拌した。反応液の析出物をろ過し、クロロホルムで洗浄した。得られた析出物を酢酸(250mL)に溶かし、50℃にて10分間、110℃にて10分間、130℃にて10分間攪拌した。反応液を冷却し、飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をエタノール(240mL)に溶かし、2mol/L−水酸化ナトリウム水溶液(365mL)を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、残渣に2mol/L−塩酸(200mL)、水、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて約pH7にした後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣にクロロホルムを加え、不溶物をろ過し、クロロホルムにて洗浄後、標題化合物の粗生成物(13.5401g)を得た。
H−NMR(DMSO−d);δ(ppm)6.64(1H,dd,J=1.8,8.8),6.78(1H,dd,J=0.7,1.8),7.52(1H,d,J=8.8),7.86(1H,d,J=0.7),9.54(1H,s),12.56(1H,s)
LCMS:134[M+H];保持時間;0.72分;LCMS条件:C
[参考例36]
6−tert−ブチルジフェニルシリルオキシインダゾール
Figure 2010041568
参考例35に記載の方法などで製造することができるインダゾール−6−オール(4.029g)を脱水DMF(60mL;関東化学社製)に溶かし、イミダゾール(4.49g;東京化成社製)、TBDPSCl(17.1mL;東京化成社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=92:8→71:29)にて精製し、標題化合物(9.214g)を得た。
H−NMR(CDCl);δ(ppm)1.11(9H,s),6.66−6.67(1H,m),6.78(1H,dd,J=2.0、8.8),7.33−7.45(6H,m),7.48(1H,dd,J=0.5,8.8),7.71−7.74(4H,m),7.88(1H,s)
LCMS:373[M+H];保持時間:5.88分;LCMS条件:A
[参考例37]
6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−クロロインダゾール
Figure 2010041568
窒素雰囲気下、参考例36に記載の方法などで製造することができる6−tert−ブチルジフェニルシリルオキシインダゾール(29.246g)を脱水THF(200mL)に溶かし、0℃に冷却後、カリウム tert−ブトキシド(18.2190g;関東化学社製)、N−クロロスクシンイミド(17.0497g;関東化学社製)を加え、0℃から室温に昇温させながら、4時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を飽和食塩水にて1回洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=88:12→67:33)にて精製し、標題化合物(18.592g)を得た。
H−NMR(CDCl);δ(ppm)1.11(9H,s),6.60(1H,d,J=2.1),6.83(1H,dd,J=2.1,8.7),7.33−7.46(6H,m),7.69−7.74(5H,m),9.53(1H,brs)
LCMS:407[M+H];保持時間:2.44分;LCMS条件:C
[参考例38]
tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例37に記載の方法などで製造することができる6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−クロロインダゾール(18.458g)を脱水THF(200mL)に溶かし、トリエチルアミン(7.67mL;和光純薬社製)、BocO(和光純薬社製)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(550mg;和光純薬社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に酢酸エチルを加え、有機層を1mol/L−塩酸にて2回、飽和食塩水にて1回洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=97:3→80:20)にて精製し、標題化合物(17.513g)を得た。
H−NMR(CDCl);δ(ppm)1.11(9H,s),1.71(9H,s),6.82(1H,d,J=8.7),7.34−7.43(6H,m),7.69−7.72(6H,m)
[参考例39]
tert−ブチル 3−クロロ−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例38に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート(17.415g)を脱水THF(150mL)に溶かし、1mol/L−TBAF−THF溶液(42mL;東京化成社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に酢酸エチルを加え、有機層を飽和食塩水にて1回、水にて1回、飽和食塩水にて1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣にn−ヘキサン(150mL)加え、懸濁液に超音波を照射後、析出物をろ過し、標題化合物(6.3815g)を得た。
H−NMR(CDCl);δ(ppm)1.68(9H,s),6.03(1H,s),6.95(1H,dd,J=2.1,8.7),7.53(1H,d,J=8.7),7.60(1H,d,J=2.1)
LCMS:269[M+H];保持時間:1.60分;LCMS条件:C
[参考例40]
ベンジル 2−ブロモエチルカルバメート
Figure 2010041568
ベンジル クロロホルメート(17.5729g;和光純薬社製)に1,4−ジオキサン(50mL)を加えた溶液に2−ブロモエタンアミン臭化水素塩−1,4−ジオキサン水溶液[104mL;2−ブロモエタンアミン臭化水素塩(21.3617g;東京化成社製)を水(54mL)、1,4−ジオキサン(54mL)に溶かして調製した溶液]と2mol/L−水酸化ナトリウム水溶液(104mL;関東化学社製)を同時に滴下し、0℃にて2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を飽和水素ナトリウムにて洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=94:6→73:27)にて精製し、標題化合物(19.2014g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)3.47(2H,t,J=5.8),3.60(2H,t,J=5.8),5.11(2H,s),7.27−7.40(5H,m)
LCMS:258[M+H];保持時間:1.42分;LCMS条件:C
[参考例41]
ベンジル 2−(1−ベンジル−3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルカルバメート
Figure 2010041568
参考例40に記載の方法などで製造することができるベンジル 2−ブロモエチルカルバメート(1.0563g)を脱水DMF(5mL)に溶かし、参考例3に記載の方法などで製造することができる1−ベンジル−3−シクロプロピルインダゾール−6−オール(533.4mg)、炭酸カリウム(879.1mg)を加え、窒素雰囲気下、50℃にて終夜攪拌した。反応液を室温に冷却後、水に注ぎ、水層を酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水にて1回洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=81:19→60:40)にて精製し、標題化合物の粗精製物(508.2mg)を得た。
LCMS:442[M+H];保持時間:5.04分;LCMS条件:A
[参考例42]
2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エタンアミン
Figure 2010041568
参考例41に記載の方法などで製造することができるベンジル 2−(1−ベンジル−3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルカルバメート(507mg)、10%パラジウム炭素−PE−type−50%含水(205.4mg;N.E.Chemcat社製)をエタノール(12mL)に懸濁させた後、濃塩酸(0.19mL;和光純薬社製)を加え、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、60℃にて1時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、窒素置換後、ろ過を行った。ろ液にMP−Carbonate[1.7176g(2.73mmol/g);Argonaut社製]を加え、室温にて1時間攪拌した。反応液をろ過後、ろ液を減圧下にて濃縮し、標題化合物の粗生成物(227.9mg)を得た。
LCMS:218[M+H];保持時間:0.46分,1.68分(二峰性);LCMS条件:A
[参考例43]
(R)−N−(2−フルオロ−5−(オキシラン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
(R)−N−(2−フルオロ−5−(2−ヨード−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(2.4190g)を脱水THF(40mL)に溶かし、1mol/L−TBAF−THF溶液(10mL;Aldrich社製)を加え、窒素置換後、室温にて1時間攪拌した。反応液を飽和食塩水に注ぎ、酢酸エチルにて1回抽出した。有機層を水にて1回洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=71:29→50:50)にて精製し、標題化合物(0.5995g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl)2.75(1H,dd,J=2.5,5.3),3.04(1H,s),3.14(1H,dd,J=4.0,5.3),3.85(1H,dd,J=2.5,4.0),6.58(1H,brs),7.04−7.19(2H,m),7.50(1H,dd,J=2.0,7.5)
LCMS:232[M+H];保持時間:0.96分;LCMS条件:C
[参考例44]
(R)−N−(2−クロロ−5−(オキシラン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−ヨード−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(2.2308g)を脱水THF(40mL)に溶かし、1mol/L−TBAF−THF溶液(10mL;Aldrich社製)を加え、窒素置換後、室温にて1時間攪拌した。反応液を飽和食塩水に注ぎ、酢酸エチルにて1回抽出した。有機層を水にて1回洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=71:29→50:50)にて精製し、標題化合物(0.564g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)3.03(3H,s),3.38(1H,dd,J=8.0,10.4),3.50(1H,dd,J=3.8,10.4),4.80(1H,dt,J=3.8,10.4),6.81(1H,brs),7.20(1H,dd,J=1.8,8.4),7.43(1H,d,J=8.4),7.65(1H,d,J=1.8)
LCMS:248[M+H];保持時間:1.09分;LCMS条件:C
[実施例4]
(R)−N−(5−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−2−フルオロフェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
参考例43に記載の方法などで製造することができる(R)−N−(2−フルオロ−5−(オキシラン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミド(26.4mg)を2−プロパノール(1.5mL)に溶かし、参考例42に記載の方法などで製造することができる2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エタンアミン(34.1mg)を加え、加熱還流にて終夜攪拌した。反応液を室温に冷却後、反応液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばした。得られた残渣をHPLC精製後、精製物を水(1mL)、1mol/L塩酸水(150μL;関東化学社製)に溶かし、凍結乾燥を行い、標題化合物を塩酸塩(19.2mg)として得た。
LCMS:449[M+H];保持時間:0.92分;LCMS条件:C
[実施例5]
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
(R)−N−(2−フルオロ−5−(オキシラン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミドの代わりに参考例44に記載の方法などで製造することができる(R)−N−(2−クロロ−5−(オキシラン−2−イル)フェニル)メタンスルホンアミド(28.3mg)を用いて実施例4と同様の方法により、標題化合物を塩酸塩(20.1mg)として得た。
LCMS:465[M+H];保持時間:0.95分;LCMS条件:C
[参考例45]
(R)−tert−ブチル 5−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)−2−フルオロフェニル(メタンスルホニル)カルバメート
Figure 2010041568
(R)−N−(2−フルオロ−5−(2−ヨード−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(500mg)と2−(ベンジルアミノ)エタノール(1.6g)を混ぜて、100℃にて終夜攪拌した。反応液を室温まで冷却後、カラムクロマトグラフィー(「COLUMN−H」;n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製し、(R)−N−(5−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)−2−フルオロフェニル)メタンスルホンアミド(477.5mg)を得た後、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(12mg)、トリエチルアミン(163μL)、THF(15mL)を加え、BocO−THF溶液[10mL;BocO(230mg)をTHF(10mL)に溶かして調製した溶液]を滴下し、室温にて3時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−H」;n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製し、標題化合物(500.3mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.41−0.63(6H,m),0.82−0.99(9H,m),1.42−1.44(9H,m),2.59−2.83(4H,m),3.42−3.43(3H,m),3.45−3.86(4H,m),4.54−4.67(1H,m),7.04−7.12(1H,m),7.19−7.37(7H,m)
LCMS:597[M+H];保持時間:0.76分;LCMS条件:D
[参考例46]
(R)−tert−ブチル 2−フルオロ−5−(2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル(メチルスルホニル)カルバメート
Figure 2010041568
参考例45に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 5−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)−2−フルオロフェニル(メタンスルホニル)カルバメート((1.1717g)、10%パラジウム炭素−PE−type−50%含水(374mg;N.E.Chemcat社製)をエタノール(5mL)に懸濁させた後、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、50℃にて2.5時間攪拌した。反応液を窒素置換し、ろ過を行った。ろ液を減圧下にて濃縮し、標題化合物(0.8781g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.55(6H,q,J=7.6),0.88(9H,t,J=7.6),1.43(9H,s),2.68−2.83(4H,m),3.42(3H,s),3.57(2H,t,J=5.1),4.77(1H,dt,J=2.5,4.7),7.11(1H,t,J=9.1),7.34−7.36(2H,m)
LCMS:507[M+H];保持時間:1.56分;LCMS条件:C
[参考例47]
(R)−(2−フルオロ−5−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド
Figure 2010041568
参考例46に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 2−フルオロ−5−(2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル(メチルスルホニル)カルバメート(0.861mg)を脱水THF(8mL)に溶かし、BocO(459μL;和光純薬社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=88:12→67:33)にて精製し、標題化合物(755.3mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.53(6H,q,J=8.0),0.87(9H,t,J=8.0),1.44(9H,s),1.48−1.58(9H,m),3.08−3.65(6H,m),3.42(3H,s),4.98−5.24(1H,m),7.12(1H,t,J=9.1),7.31−7.38(2H,m)
[参考例48]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−フルオロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例14に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート(28.6mg)、(R)−(2−フルオロ−5−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド−トルエン溶液[0.5mL;参考例47に記載の方法などで製造することができる(R)−(2−フルオロ−5−(2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)−N−tert−ブトキシカルボニルメタンスルホンアミド(755.3mg)を脱水トルエン(3.15mL)に溶かして調製した溶液]を脱水トルエン(0.5mL)に溶かし、トリフェニルホスフィン(60.5mg;和光純薬社製)、TMAD(38.7mg;増田化学工業社製)を加え、室温にて3日間攪拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=88:12→67:33)にて精製し、標題化合物(78.6mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.49−0.57(6H,m),0.87(9H,t,J=8.0),1.43(9H,s),1.47−1.51(9H,m),1.70(9H,s),2.13−2.19(2H,m),2.42−2.59(4H,m),3.28−3.57(4H,m),3.42(3H,s),3.87(1H,qu,J=8.4),4.03−4.09(2H,m),4.91−5.09(1H,m),6.84(1H,d,J=8.7),7.11(1H,dt,J=4.7,9.1),7.33−7.36(2H,m),7.51−7.53(2H,m)
[実施例6]
(R)−N−(5−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−2−フルオロフェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
参考例48に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−フルオロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート(78.6mg)を酢酸エチル(200μL)に溶かし、4mol/L−塩化水素−酢酸エチル溶液(1.5mL;国産化学社製)を加え、室温にて終夜振震(600min−1)した。反応液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、酢酸エチル(1.5mL)を加えた。懸濁液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、標題化合物を塩酸塩(55mg)として得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)1.89−2.14(2H,m),2.34−2.39(4H,m),3.04(3H,s),3.05−3.10(1H,m),3.25−3.27(1H,m),3.45(2H,brs),3.86(1H,qu,J=8.4),4.35−4.37(2H,m),5.05(1H,d,J=7.6),6.78(1H,dd,J=1.8,8.7),6.92(1H,d,J=1.8),7.25−7.35(2H,m),7.46(1H,dd,J=1.8,8.0),7.65(1H,d,J=8.7),9.09(1H,brs),9.38(1H,brs),9.70(1H,s)
LCMS:463[M+H];保持時間:1.04分;LCMS条件:C
[参考例49]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−フルオロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレートの代わりに参考例34に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 3−(ジフルオロメトキシ)−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート(30.6mg)を用いて参考例48と同様の方法により、標題化合物(80.4mg)を得た。
LCMS:889[M+H];保持時間:7.77分;LCMS条件:B
[実施例7]
(R)−N−(5−(2−(2−(3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−2−フルオロフェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
参考例49に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−フルオロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート(80.4mg)を酢酸エチル(200μL)に溶かし、4mol/L−塩化水素−酢酸エチル溶液(1.5mL;国産化学社製)を加え、室温にて終夜振震(600min−1)した。反応液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、酢酸エチル(1mL)を加えた。不溶物をろ過し、標題化合物を塩酸塩(27.5mg)として得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)3.04(3H,s),3.09−3.13(1H,m),3.26−3.30(1H,m),3.45−3.46(2H,m),4.38(2H,t,J=5.1),5.02(1H,d,J=7.6),6.84(1H,dd,J=1.8,9.1),6.93(1H,d,J=1.8),7.24−7.35(2H,m),7.46(1H,dd,J=1.4,9.1),7.47(1H,t,J=73.3),7.56(1H,d,J=9.1),9.02(1H,brs),9.24(1H,brs),9.69(1H,s),12.55(1H,s)
LCMS:475[M+H];保持時間:0.95分;LCMS条件:C
[参考例50]
(R)−N−(5−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)−2−クロロフェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−ヨード−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(3g)と2−(ベンジルアミノ)エタノール(6mL;東京化成工業社製)を混ぜて、100℃にて終夜攪拌した。反応液を室温に冷却後、トルエンとEtOを加え、水で3回洗浄した。有期層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=84:16→64:36)にて精製し、標題化合物(2.1894g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.44−0.53(6H,m),0.85(9H,t,J=8.0),2.53−2.84(4H,m),2.99(3H,s),3.37(2H,t,J=5.4),3.68(2H,d,J=2.1),4.55(1H,t,J=6.5),7.08(1H,dd,J=1.8,8.4),7.19−7.34(5H,m),7.36(1H,d,J=8.4),7.58(1H,d,J=1.8)
LCMS:513[M+H];保持時間:1.54分;LCMS条件:C
[参考例51]
(R)−tert−ブチル 5−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)−2−クロロフェニル(メチルスルホニル)カルバメート
Figure 2010041568
参考例50に記載の方法などで製造することができる(R)−N−(5−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)−2−クロロフェニル)メタンスルホンアミド(2.1515g)を脱水THF(20mL)に溶かし、トリエチルアミン(0.884mL;国産化学社製)を加え、0℃に冷却した。その溶液にBocO(1.14mL;和光純薬社製)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(51.4mg;和光純薬社製)を加え、室温に昇温させながら終夜攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=88:12→67:33)にて精製し、標題化合物(1.5265g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.42−0.53(6H,m),0.82−0.90(9H,m),1.41−1.43(9H,m),2.51−2.80(4H,m),3.42−3.50(2H,m),3.51−3.53(3H,m),4.51−4.59(1H,m),7.12−7.37(8H,m)
LCMS:613[M+H];保持時間:1.03分;LCMS条件:D
[参考例52]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(ベンジル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例14に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート(29.0mg)、(R)−tert−ブチル 5−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)−2−クロロフェニル(メチルスルホニル)カルバメート−トルエン溶液[0.5mL;参考例51に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 5−(2−(ベンジル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1−(トリエチルシリルオキシ)エチル)−2−クロロフェニル(メチルスルホニル)カルバメート(1.5265g)を脱水トルエン(10mL)に溶かして調製した溶液]を脱水トルエン(0.5mL)に溶かし、トリフェニルホスフィン(58.6mg;和光純薬社製)、TMAD(36.9mg;増田化学工業社製)を加え、室温にて3日間攪拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=92:8→72:28)にて精製し、標題化合物(85.9mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.46(6H,q,J=8.0),0.83(9H,t,J=8.0),1.37(9H,s),1.70(9H,s),2.02−2.17(2H,m),2.43−2.60(4H,m),2.79−2.90(4H,m),3.44−3.49(3H,m),3.75−3.96(5H,m),4.58(1H,brs),6.81(1H,brs),7.18−7.31(8H,m),7.31−7.47(1H,m),7.53(1H,d,J=8.7)
[参考例53]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例52に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(ベンジル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート(87.1mg)、10%パラジウム炭素−PE−type−50%含水(21.8mg;N.E.Chemcat社製)をエタノール(0.5mL)に懸濁させた後、0.1mol/L−塩酸−エタノール溶液(1mL;関東化学社製)を加え、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、室温にて1時間攪拌した。反応液を窒素置換し、ろ過を行った。ろ液にトリエチルアミン(20μL;国産化学社製)を加え、減圧下にて濃縮した。残渣をCHCl(1.5mL)に溶かし、BocO(30μL;和光純薬社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液にトリエチルアミン(20μL;国産化学社製)、BocO(30μL;和光純薬社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=84:16→64:36)にて精製し、標題化合物(72.6mg)を得た。
LCMS:893[M+H];保持時間:8.78分;LCMS条件:B
[実施例8]
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
参考例53に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート(70.3mg)をMTBE(200μL)に溶かし4mol/L−塩化水素−1,4−ジオキサン溶液(1.5mL;国産化学社製)を加え、室温にて終夜振震(600min−1)した。反応液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、MTBE(1.5mL)を加えた。懸濁液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、標題化合物を塩酸塩(48.2mg)として得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)1.90−2.14(2H,m),2.33−2.41(4H,m),3.46(3H,s),3.10−3.28(2H,m),3.46−3.48(2H,m),3.85(1H,qu,J=8.4),4.34−4.35(2H,m),5.05(1H,d,J=7.6),6.76(1H,dd,1.8,8.7),6.91(1H,d,J=1.8,2.1),7.29(1H,d,J=1.8,8.4),7.51(1H,d,J=1.8),7.55(1H,d,J=8.4),7.63(1H,d,J=8.7),9.04(1H,brs),9.26(1H,brs),9.54(1H,s)
LCMS:479[M+H];保持時間:1.04分;LCMS条件:C
[参考例54]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(ベンジル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレートの代わりに参考例34に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 3−(ジフルオロメトキシ)−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート(30.3mg)を用いて参考例52と同様の方法により、標題化合物(82.8mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.42−0.50(6H,m),0.83(9H,t,J=8.0),1.38(9H,s),1.68−1.69(9H,m),2.75−2.95(4H,m),3.47−3.50(3H,m),3.71−3.96(4H,m),4.59−4.60(1H,m),6.84−6.91(1H,m),7.22−7.31(8H,m),7.36(1H,t,J=72.2),7.43(1H,d,J=1.8),7.53(1H,d,J=8.7)
[参考例55]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
(R)−tert−ブチル 6−(2−(ベンジル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレートの代わりに参考例54に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(ベンジル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート(80.1mg)を用いて参考例53と同様の方法により、標題化合物(63.1mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.49−0.58(6H,m),0.85−0.97(9H,m),1.42(9H,s),1.47−1.51(9H,m),1.67(9H,s),3.21−3.64(4H,m),3.51(3H,s),4.03−4.07(2H,m),4.92−5.11(1H,m),6.87−6.91(1H,m),7.29−7.59(5H,m),7.42(1H,t,J=71.8)
[実施例9]
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド
Figure 2010041568
(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレートの代わりに参考例55に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(tert−ブトキシカルボニル(2−(3−(N−(tert−ブトキシカルボニル)メチルスルホンアミド)−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)アミノ)エトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート(60.4mg)を用いて実施例8と同様の方法により、標題化合物を塩酸塩(41.0mg)として得た。
H−NMR(300MHz,DMSO−d);δ(ppm)3.05(3H,s),3.07−3.33(2H,m),3.46−3.49(2H,m),4.35−4.37(2H,m),5.02(1H,d,J=10.2),6.36(1H,d,J=4.0),6.84(1H,dd,J=1.8,8.7),6.92(1H,d,J=1.8),7.29(1H,dd,J=1.8,8.4,8.7),7.47(1H,t,J=73.3),7.51−7.58(3H,m),8.97(1H,brs),9.10(1H,brs),9.55(1H,s),12.52(1H,s)
LCMS:491[M+H];保持時間:1.03分;LCMS条件:C
[参考例56]
N−ベンジル−2−(ベンジルオキシ)エタンアミン
Figure 2010041568
2−(ベンジルオキシ)エタンアミン(12.3146g;Bionet社製)をCHCl(150mL)に溶かし、ベンズアルデヒド(8.7219g;関東化学社製)、無水硫酸ナトリウム(67.7879g;和光純薬社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液をろ過後、ろ液を減圧下にて濃縮した。得られた残渣をメタノール(150mL)に溶かし、水素化ホウ素ナトリウム(3.4129g;関東化学社製)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、水を加えた後、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧下にて濃縮し、標題化合物(20.188g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)2.84(2H,t,J=5.1),3.62(2H,t,J=5.1),3.80(2H,s),4.52(2H,s),7.20−7.37(10H,m)
[参考例57]
(R)−2−(ベンジル(2−(ベンジルオキシ)エチル)アミノ)−1−(3−ニトロフェニル)エタノール
Figure 2010041568
参考例56に記載の方法などで製造することができるN−ベンジル−2−(ベンジルオキシ)エタンアミン(13.6532g)、(R)−2−(3−ニトロフェニル)オキシラン(20.21g)、2−プロパノール(205mL)を加え、加熱還流下にて36時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、減圧下にて濃縮後、残渣にトルエン(100mL)を加え、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−D」;n−ヘキサン:酢酸エチル=85:15→80:20)にて精製し、標題化合物(30.761g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)2.61(1H,dd,J=3.2,10.2),2.75−3.01(3H,m),3.51−3.63(2H,m),3.78(2H,dd,J=13.5,68.9),4.53(2H,s),4.70(1H,dd,J=3.2,10.2),7.27−7.39(10H,m),7.44(1H,t,J=8.0),7.59(1H,d,J=8.0),8.08(1H,qd,J=1.1,8.0),8.16(1H,d,J=1.1)
LCMS:407[M+H];保持時間:1.31分;LCMS条件:C
[参考例58]
(R)−N−ベンジル−N−(2―(ベンジルオキシ)エチル)−2−(3−ニトロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エタンアミン
Figure 2010041568
参考例57に記載の方法などで製造することができる(R)−2−(ベンジル(2−(ベンジルオキシ)エチル)アミノ)−1−(3−ニトロフェニル)エタノール(30.371g)、イミダゾール(6.1318g;東京化成社製)を脱水DMF(150mL)に溶かし、クロロトリエチルシラン(15.1mL;信越化学社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=100:0→87:13)にて精製し、標題化合物(36.655g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.44−0.53(6H,m),0.85(9H,t,J=8.0),2.67−2.85(4H,m),3.40−3.45(2H,m),3.62(2H,dd,J=13.5,42.8),4.42(2H,s),4.68(1H,dd,J=7.3),7.05−7.36(10H,m),7.56(1H,d,J=7.6),8.02−8.06(1H,m),8.11−8.12(1H,m)
[参考例59]
(R)−tert−ブチル 2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル(2−ヒドロキシエチル)カルバメート
Figure 2010041568
参考例58に記載の方法などで製造することができる(R)−N−ベンジル−N−(2―(ベンジルオキシ)エチル)−2−(3−ニトロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エタンアミン(36.455g)、10%パラジウム炭素−PE−type−50%含水(15.1241g;N.E.Chemcat社製)をエタノール(175mL)に懸濁させ、反応系内を水素置換することにより水素雰囲気下とし、50℃にて9時間攪拌した。反応液を再度水素置換し、水素雰囲気下とし、50℃にて4時間攪拌した。反応液を室温に冷却後、窒素置換し、ろ過した。ろ液を減圧下にて濃縮後、得られた残渣(25.083g)をTHF(175mL)に溶かし、BocO(14.6029g;和光純薬社製)を加え、室温にて1.5時間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮し、得られた残渣に20%水酸化パラジウム炭素−50%含水(15.0214g;N.E.Chemcat社製)、THF(80mL)、メタノール(80mL)を加えて懸濁させ、反応系内を水素置換することにより水素雰囲気下とし、50℃にて8時間攪拌した。反応液を室温に冷却後、窒素置換し、ろ過した。ろ液を減圧下にて濃縮後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25→54:46)にて精製し、標題化合物(16.918g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.43−0.57(6H,m),0.87(9H,t,J=8.0),1.48−1.50(9H,m),2.04−3.86(6H,m),4.08−5.19(1H,m),6.57−6.77(3H,m),7.09(1H,t,J=7.6)
LCMS:411[M+H];保持時間:2.03分;LCMS条件:C
[参考例60]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例59に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル(2−ヒドロキシエチル)カルバメート(1.6143g)、参考例7に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート(924mg)、トリフェニルホスフィン(1.1419g;関東化学社製)を脱水トルエン(18mL)に溶かし、DIAD(808μL;Aldrich社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=82:18→61:39)にて精製し、粗精製物(1.669g)をCHCl(20mL)に溶かし、MP−Carbonate[5.15g(2.73mol/g);Argonaut社製]を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液をろ過後、ろ液を減圧下にて濃縮し、標題化合物(1.0644g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.53(6H,q,J=8.0),0.88(9H,t,J=8.0),1.02−1.09(2H,m),1.15−1.20(2H,m),1.47(9H,s),1.68(9H,s),2.12−2.19(1H,m),3.37−3.77(4H,m),4.03−4.11(2H,m),4.79−4.99(1H,m),6.56−6.87(4H,m),7.08(1H,t,J=7.6),7.49−7.52(2H,m)
LCMS:667[M+H];保持時間:2.06分;LCMS条件:E
[参考例61]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレートの代わりに、参考例14に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート(434.5mg)を用いて、参考例60と同様の方法にて標題化合物(619.1mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.48−0.57(6H,m),0.87(9H,t,J=8.0),1.47(9H,s),1.69(9H,s),2.01−2.17(2H,m),2,42−2.59(4H,m),3.20−3.72(4H,m),3.87(1H,qu,J=8.7),4.03−4.12(2H,m),4.79−4.96(1H,m),6.56−6.87(4H,m),7.08(1H,t,J=7.6),7.50−7.53(2H,m)
LCMS:681[M+H];保持時間:2.28分;LCMS条件:E
[参考例62]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレートの代わりに、参考例34に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 3−(ジフルオロメトキシ)−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート(1.4889g)を用いて、参考例60と同様の方法にて標題化合物(2.0404g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.55(6H,q,J=8.0),0.88(9H,t,J=8.0),1.48−1.49(9H,m),1.67(9H,s),3.14−3.75(4H,m),4.01−4.11(2H,m),4.80−4.99(1H,m),6.57−6.92(4H,m),7.09(1H,t,J=7.6),7.35(1H,t,J=72.2),7.48−7.54(2H,m)
LCMS:693[M+H];保持時間:7.24分;LCMS条件:B
[参考例63]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレートの代わりに、参考例39に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 3−クロロ−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート(1.3084g)を用いて、参考例60と同様の方法にて標題化合物(1.862g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.56(6H,q,J=8.0),0.88(9H,t,J=8.0),1.48(9H,s),1.69(9H,s),3.15−3.77(4H,m),4.06−4.13(2H,m),4.80−4.99(1H,m),6.58−6.79(3H,m),6.92−6.95(1H,m),7.09(1H,t,J=7.6),7.50(1H,dd,J=2.9,8.7),7.57(1H,s)
LCMS:661[M+H];保持時間:2.22分;LCMS条件:E
[実施例10]
(R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)ベンゼンスルホンアミド
Figure 2010041568
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート−CHCl溶液[0.5mL;参考例60に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート(133mg)を脱水CHCl(1mL)に溶かして調製した溶液]、脱水ピリジン(12μL;関東化学社製)、ベンゼンスルホニル クロリド−CHCl溶液[0.5mL;ベンゼンスルホニル クロリド(130mg;和光純薬社製)を脱水CHCl(3mL)に溶かして調製した溶液]を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−G」;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:3)にて精製した。精製物を、1、4−ジオキサン(0.2mL)に溶かし、4mol/L−塩酸−1,4ジオキサン溶液(1.6mL)を加え、室温にて終夜振震(600min−1)した。反応液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、標題化合物を塩酸塩(18.5mg)として得た。
LCMS:493[M+H];保持時間:0.97分;LCMS条件:C
[実施例11〜24]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレートの代わりにreagent−1、ベンゼンスルホニル クロリドの代わりにreagent−2を用いて実施例10と同様の方法にて表1の化合物(Compound)の塩酸塩を得た。
表1中の記号は以下に示すとおりである。
「ex」は実施例番号を意味し、例えば、ex11は実施例11を示している。
「ref」は参考例番号を意味し、例えばref−61は参考例61を示している。
「LCMS」は液体クロマトグラフ質量分析スペクトルのデータを示す(m/z)。具体的には、後述の「method」、「R.T.」、「MS」からなる。
「MS」はマススペクトルのデータを意味している。「R.T.」はLCMSにおける保持時間を意味しており、単位は分である。「method」は前述のLCMS条件を意味しており、例えば「C」と記載したものは(LCMS−C)の条件を示している。
RSOCl−1は和光純薬社製、RSOCl−2は東京化成工業社製、RSOCl−3はAldrich社製、RSOCl−4はAldrich社製、RSOCl−5はAldrich社製を用いた。
Figure 2010041568
Figure 2010041568
[実施例25]
(R)−N−(3−(2−(2−(3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)プロパン−2−スルホンアミド
Figure 2010041568
参考例62に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート(102.7mg)を脱水CHClに溶かし、DBU(70μL;東京化成社製)、プロパン−2−スルホニル クロリド(34μL;東京化成社製)を加え、室温にて終夜振震(600min−1)した。反応液にDBU(90μL)、プロパン−2−スルホニル クロリド(68μL)を加え、室温にて終夜振震(600min−1)した。反応液をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=80:20→59:41)にて粗精製した。粗精製物を脱水CHCl(1mL)に溶かし、MP−Isocyanate(250mg;Argonaut社製、1.46mmol/g)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液をろ過後、減圧下にて溶媒を留去し、残渣をMTBE(200μL)に溶かした。MTBE溶液に4mol/L−塩酸−1、4−ジオキサン溶液(1.5mL)を加え、室温にて終夜振震(600min−1)した。反応液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、得られた残渣にMTBEを加え、懸濁液とした。その懸濁液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、標題化合物を塩酸塩(27.7mg)として得た。
LCMS:485[M+H];保持時間:1.06分;LCMS条件:C
[実施例26、27]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレートの代わりにreagent−1を用いて実施例25と同様の方法にて表2の化合物(Compound)の塩酸塩を得た。
表2中の記号は以下に示すとおりである。
「ex」は実施例番号を意味し、例えば、ex26は実施例26を示している。
「ref」は参考例番号を意味し、例えばref−63は参考例63を示している。
「LCMS」は液体クロマトグラフ質量分析スペクトルのデータを示す(m/z)。具体的には、後述の「method」、「R.T.」、「MS」からなる。
「MS」はマススペクトルのデータを意味している。「R.T.」はLCMSにおける保持時間を意味しており、単位は分である。「method」は前述のLCMS条件を意味しており、例えば「C」と記載したものは(LCMS−C)の条件を示している。
RSOCl−6は東京化成工業社製を用いた。
Figure 2010041568
[参考例64]
2−クロロ−1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エタノン
Figure 2010041568
1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エタノン(18.4249g;Aldrich社製)をCHCl(400mL)に溶かし、メタノール(3.04mL)を加え、窒素置換し、0℃に冷却した。その溶液にSOCl−CHCl溶液[109.32mL;SOCl(9.32mL;和光純薬社製)をCHCl(100mL)に溶かして調製した溶液]を30分かけて滴下し、室温に昇温させながら終夜攪拌した。反応液を0℃に冷却し、メタノール(1.52mL)を加えた後、SOCl−CHCl溶液[64.66mL;SOCl(4.66mL;和光純薬社製)をCHCl(60mL)に溶かして調製した溶液]を滴下し、室温に昇温させながら3時間攪拌した。反応液を飽和炭酸ナトリウム水にて1回洗浄し、飽和食塩水にて1回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下にて溶媒を留去後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−A」;n−ヘキサン:酢酸エチル=88:12→67:33)にて精製中、シリカゲル内で固化した結晶を酢酸エチルにて抽出し、ろ過した。ろ液を減圧下にて溶媒を留去し、標題化合物(6.403g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)4.66(2H,s),7.46(1H,dd,J=8.7,9.8),8.28(1H,ddd,J=2.1,4.0,8.7),8.67(1H,dd,J=2.1,7.3)
[参考例65]
(R)−2−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)オキシラン
Figure 2010041568
窒素雰囲気下、参考例64に記載の方法などで製造することができる2−クロロ−1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)エタノン(5.4667g)を脱水THF(100mL)に溶かし、1mol/L−(R)−CBS−トルエン溶液(7.5mL;Aldrich社製)を加え、0℃に冷却した。その溶液にBH・SMe(10mL;Aldrich社製)を10分かけて滴下し、0℃にて2時間攪拌した。反応液に塩化アンモニウム水を加え、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を飽和食塩水にて1回洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣に2−プロパノール(100mL)、1mol/L−水酸化ナトリウム水(25mL;関東化学社製)を加え、0℃にて10分間攪拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を飽和食塩水にて1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=88:12→67:33)にて精製し、標題化合物(4.2885g、光学純度;92%ee)を得た。
光学分割条件[カラム;As−H(ダイセル社製)、移動層;ヘキサン:エタノール=90:10、流速;0.5mL/min、検出UV;254nM、温度;40℃]
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)2.76(1H,dd,J=2.5,5.4),3.20(1H,dd,J=4.0,5.4),3.92(1H,dd,J=2.5,4.0),7.28(1H,dd,J=8.4,10.2),7.54(1H,ddd,J=2.1,4.0,8.4),7.99(1H,dd,J=2.1,6.9)
[参考例66]
tert−ブチル 3−クロロ−6−(2−(ジベンジルアミノ)エトキシ)インダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例39に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 3−クロロ−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート(4.3611g)、2−(ジベンジルアミノ)エタノール(4.1529g;東京化成工業社製)を脱水THF(100mL)に溶かし、トリフェニルホスフィン(7.9370g;関東化学社製)、TMAD(5.2270g;増田化学社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧下にて濃縮した。得られた残渣をトルエンに溶かし、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−D」;n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10→75:25)にて精製し、標題化合物(7.1028g)を得た。
LCMS:492[M+H];保持時間:2.29分;LCMS条件:C
[参考例67]
tert−ブチル 6−(2−ベンジルアミノ)エトキシ)3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例66に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 3−クロロ−6−(2−(ジベンジルアミノ)エトキシ)インダゾール−1−カルボキシレート(7.010g)、5%パラジウム炭素−STD−type−50%含水(1.8534g;N.E.Chemcat社製)をメタノール(20mL)に懸濁させた後、5mol/L−塩酸(2.9mL;関東化学社製)を加え、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、室温にて10分間攪拌した。反応系内を窒素置換した後、エタノール(20mL)、水(10mL)を加え、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、室温にて1時間攪拌した。反応系内を窒素置換した後、ろ過した。ろ液を減圧下にて濃縮し、標題化合物の粗生成物(3.6082g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.70(9H,s),3.08(2H,t,J=5.1),3.89(2H,s),4.17−4.21(2H,m),6.98(1H,dd,J=1.8,8.7),7.27−7.37(5H,m),7.53(1H,d,J=8.7),7.63(1H,d,J=1.8)
LCMS:402[M+H];保持時間:1.29分;LCMS条件:C
[参考例68]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(ベンジル(2−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例67に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−(2−ベンジルアミノ)エトキシ)3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート(1.6144g)、参考例65に記載の方法などで製造することができる(R)−2−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)オキシラン(732mg)、2−プロパノール(8mL)を加え、加熱還流下にて終夜攪拌した。反応液を室温に冷却後、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−C」;n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25→70:30)にて精製し、標題化合物(0.7936g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.70(9H,s),2.65(1H,dd,J=10.2,12.8),2.92(1H,dd,J=3.2,12.8),3.03−3.23(2H,m),3.86(2H,dd,J=13.5,68.9),4.08−4.18(2H,m),4.71(1H,dd,J=3.2,10.2),7.00(1H,dd,J=1.8,8.7),7.21(1H,dd,J=1.8,8.7),7.27−7.33(5H,m),7.54−7.63(3H,m),8.00(1H,dd,J=2.1,6.9)
LCMS:585[M+H];保持時間:2.05分;LCMS条件:C
[参考例69]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例68に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(ベンジル(2−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート(785.3mg)、10%パラジウム炭素−PE−type−50%含水(175.8mg;N.E.Chemcat社製)を0.1mol/L−塩酸−エタノール溶液(27mL;関東化学社製)に懸濁させた後、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、室温にて1時間攪拌した。反応系内を窒素置換した後、ろ過した。ろ液にトリエチルアミン(752μL;関東化学社製)を加えた後、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をCHCl(10mL)、メタノール(10mL)に溶かし、BocO(294μL;和光純薬社製)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=71:29→50:50)にて精製し、標題化合物(604.4mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.49(9H,s),1.70(9H,s),3.36−3.74(4H,m),4.11−4.32(2H,m),4.90(1H,brs),6.68−6.97(4H,m),7.53(1H,d,J=8.7),7.62(1H,brs)
LCMS:565[M+H];保持時間:2.05分;LCMS条件:C
[参考例70]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例69に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート(601.2mg)、イミダゾール(290.3mg;東京化成工業社製)を脱水DMF(5mL)に溶かし、クロロトリエチルシラン(705μL;信越化学社製)を加えて室温にて3時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウムに注ぎ、酢酸エチルにて2回抽出した。有機層を水で2回、飽和食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=84:16→64:36)にて精製し、標題化合物(480mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.52(6H,q,J=8.0),0.88(9H,q,J=8.0),1.47(9H,s),1.69(9H,s),3.12−3.76(4H,m),4.06−4.12(2H,m),4.77−4.97(1H,m),6.57−6.96(4H,m),7.51(1H,dd,J=2.1,8.4),7.58(1H,s)
LCMS:679[M+H];保持時間:2.29分;LCMS条件:E
[参考例71]
(R)−tert−ブチル 6−(2−(ベンジル(2−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例67に記載の方法などで製造することができるtert−ブチル 6−(2−ベンジルアミノ)エトキシ)3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート(1.91g)、(R)−2−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)オキシラン(971.8mg)、2−プロパノール(8mL)を加え、加熱還流下にて終夜攪拌した。反応液を室温に冷却後、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−C」;n−ヘキサン:酢酸エチル=90:10→75:25)にて精製し、標題化合物(0.9411g)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1.70(9H,s),2.64(1H,dd,J=10.2,13.1),2.92(1H,dd,J=3.6,13.1),3.01−3.23(2H,m),3.85(2H,dd,J=13.5,67.8),4.06−4.19(2H,m),4.70(1H,dd,J=3.6,10.2),6.98(1H,dd,J=2.1,8.7),7.27−7.35(5H,m),7.42−7.49(2H,m),7.56(1H,d,J=8.7),7.62(1H,d,J=2.1),7.83(1H,d,J=1.4)
LCMS:601[M+H];保持時間:5.88分;LCMS条件:C
[参考例72]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)(ベンジル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例71に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−(ベンジル(2−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート(931.5mg)、CM−101触媒(2.0962g;N.E.Chemcat社製)をメタノール(10mL)、THF(10mL)に懸濁させた後、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、室温にて終夜攪拌した。反応系内を窒素置換した後、ろ過した。ろ液を減圧下にて濃縮後、得られた残渣にCHClを加えた。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下にて溶媒を留去し、標題化合物を粗精製物(707mg)として得た。
LCMS:571[M+H];保持時間:2.02分;LCMS条件:C
[参考例73]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例72に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)(ベンジル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート(707mg)、10%パラジウム炭素−PE−type−50%含水(157.3mg;N.E.Chemcat社製)を0.1mol/L−塩酸−エタノール溶液(24.6mL;関東化学社製)に懸濁させた後、反応系内を水素置換して水素雰囲気下とし、室温にて20分間攪拌した。反応系内を窒素置換した後、ろ過した。ろ液にトリエチルアミン(684μL;関東化学社製)を加えた後、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をCHCl(10mL)に溶かし、BocO(266μL;和光純薬社製)を加え、室温にて3日間攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=75:25→54:46)にて精製し、標題化合物(406.9mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)1・48(9H,s),1.70(9H,s)3.33−3.76(4H,m),4.06−4.24(2H,m),4.90(1H,brs),6.68−6.97(3H,m),7.20(1H,d,J=8.0),7.53(1H,d,J=8.7),8.04(1H,brs)
LCMS:581[M+H];保持時間:2.14分;LCMS条件:C
[参考例74]
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート
Figure 2010041568
参考例73に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−カルボキシレート(404.3mg)を脱水DMF(5mL)に溶かし、イミダゾール(197.8mg;東京化成工業社製)、クロロトリエチルシラン(470μL;信越化学社製)を加えて室温にて6時間攪拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウムに注ぎ、酢酸エチルにて1回抽出した。有機層を水で1回、飽和食塩水で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下にて溶媒を留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−B」;n−ヘキサン:酢酸エチル=92:8→71:29)にて精製し、標題化合物(278.7mg)を得た。
H−NMR(300MHz,CDCl);δ(ppm)0.53(6H,q,J=7.6),0.88(9H,t,J=7.6),1.46−1.47(9H,m),1.69(9H,s),3.11−3.77(4H,m),4.03−4.12(2H,m),4.77−4.98(1H,m),6.59−6.95(3H,m),7.17(1H,d,J=8.0),7.51(1H,dd,J=1.8,8.7),7.58(1H,s)
LCMS:694[M+H];保持時間:2.56分;LCMS条件:E
[実施例28]
(R)−N−(5−(2−(2−(3−クロロインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−2−フルオロフェニル)ベンゼンスルホンアミド
Figure 2010041568
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート−CHCl溶液[0.5mL;参考例70に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート(480mg)を脱水CHCl(3.52mL)に溶かして調製した溶液]、脱水ピリジン(42μL)、ベンゼンスルホニル クロリド−CHCl溶液[0.5mL;ベンゼンスルホニル クロリド(466.3mg;和光純薬社製)を脱水CHCl(4mL)に溶かして調製した溶液]、脱水CHClを加え、室温にて終夜振震(600min−1)した。反応液にPS−Trisamine[300mg(3.6mmol/g);Argonaut社製]を加え、室温にて5時間振震(600min−1)した。反応液をろ過し、ろ液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばした。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(「COLUMN−I」;メタノール)にて精製した。得られた精製物を1、4−ジオキサン(0.2mL)に溶かし、4mol/L−塩酸−1、4ジオキサン溶液(1.5mL)加え、室温にて終夜振震(600min−1)した。反応液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、得られた残渣にMTBEを加え、懸濁液とした。その懸濁液に窒素ガスを吹きつけ溶媒を飛ばし、標題化合物を塩酸塩(40.7mg)として得た。
LCMS:505[M+H];保持時間:1.05分;LCMS条件:C
[実施例29]
(R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−クロロインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)ベンゼンスルホンアミド
Figure 2010041568
(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレートの代わりに参考例74に記載の方法などで製造することができる(R)−tert−ブチル 6−(2−((2−(3−アミノ−4−クロロフェニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)エチル)(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エトキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレートを用いて、を用いて実施例28と同様の方法により、標題化合物を塩酸塩(11.8mg)として得た。
LCMS:521[M+H];保持時間:1.16分;LCMS条件:C
[試験例1−A]
ヒトβ3アドレナリン受容体アゴニスト活性の測定
ヒトβ3アドレナリン受容体アゴニスト活性は、ヒトβ3遺伝子をpcDNA3(In vitrogen)に挿入したものをトランスフェクトしたCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞を用いて行う。ヒトβ3遺伝子は、まずβ3のプライマー(Kriefら、J.Clin.Invest.、Vol.91、pp.344−349(1993))でヒト脂肪組織cDNA(クローンテック社製)を用いPCRによりヒトβ3断片を得、これをプローブとしてヒトゲノミックライブラリー(クローンテック社製)より全長のヒトβ3遺伝子を得る。この細胞を10%ウシ胎児血清、400μg/mlジェネチシン(Invitrogen)、を含むハムF−12培地で培養する。1×10 cells/wellになるように、この細胞を24穴プレートに播種し、約20時間培養後、無血清のハムF−12培地で2時間放置する。被験化合物を最初DMSOで溶かした後、20mmol/L HEPES、1mmol/Lイソブチルメチルキサンチン、及び1mmol/Lアスコルビン酸を含むハムF−12で段階希釈し、細胞に加える。30分培養後、培地を抜き取り、1N NaOHを0.1ml加え、20分放置する。1N 酢酸を0.1ml加え、撹拌後遠心をし、cAMP−EIAキット(ケイマン社製)でcAMPの定量を行う。陽性対照であるイソプロテレノール(isoproterenol)の最大反応を100%として、各被験化合物の最大反応の比率をIntrinsic Activity[I.A.(%)]として算出する。また、反応率が50%となる薬液濃度(EC50)も求める。
[試験例1−B]
ヒトβ3アドレナリン受容体アゴニスト活性の測定
ヒトβ3アドレナリン受容体アゴニスト活性は、ヒトβ3遺伝子をpcDNA3(Invitrogen)に挿入したものをトランスフェクトしたCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞を用いて行う。ヒトβ3遺伝子は、まずβ3のプライマー(Kriefら、J.Clin.Invest.、Vol.91、pp344−349(1993))でヒト脂肪組織cDNA(クローンテック社製)を用いPCRによりヒトβ3断片を得、これをプローブとしてヒトゲノミックライブラリー(クローンテック社製)より全長のヒトβ3遺伝子を得る。この細胞を10%ウシ胎児血清、400μg/mlジェネチシン(Invitrogen)、を含むハムF−12培地で培養する。2×10 cells/wellになるように、この細胞を96穴プレートに播種し、約20時間培養後、無血清のハムF−12培地80uLで15分間放置する。被験化合物を最初DMSOで溶かした後、100mmol/L HEPES、1mmol/Lイソブチルメチルキサンチンを含むハムF−12で段階希釈し、20uLを細胞に加える。30分培養後、培地を抜き取り、cAMP−Screenキット(アプライドバイオシステムズ社製)に含まれるAssay/lysis Bufferを 0.1ml加え、30分間、37度でインキュベートする。このCell Lysateを、上記のcAMP−ScreenキットでcAMPの定量を行う。陽性対照であるイソプロテレノール(isoproterenol)の最大反応を100%として、各被験化合物の最大反応の比率をIntrinsic Activity[I.A.(%)]として算出する。また、反応率が50%となる薬液濃度(EC50)も求める。
[試験例2−A]
ヒトβ1アドレナリン受容体アゴニスト活性の測定
ヒトβ1アドレナリン受容体アゴニスト活性は、ヒトβ1遺伝子をpcDNA3(In vitrogen)に挿入したものをトランスフェクトしたCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞を用いて、試験例1−Aの測定と同様の方法で行う。陽性対照であるイソプロテレノール(isoproterenol)の最大反応を100%として、各被験化合物の最大反応の比率をIntrinsic Activity[I.A.(%)]として算出する。また、反応率が50%となる薬液濃度(EC50)も求める。
[試験例2−B]
ヒトβ1アドレナリン受容体アゴニスト活性の測定
ヒトβ1アドレナリン受容体アゴニスト活性は、ヒトβ1遺伝子をpcDNA3(In vitrogen)に挿入したものをトランスフェクトしたCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞を用いて、試験例1−Bの測定と同様の方法で行う。陽性対照であるイソプロテレノール(isoproterenol)の最大反応を100%として、各被験化合物の最大反応の比率をIntrinsic Activity[I.A.(%)]として算出する。また、反応率が50%となる薬液濃度(EC50)も求める。
[試験例3−A]
ヒトβ2アドレナリン受容体アゴニスト活性の測定
ヒトβ2アドレナリン受容体アゴニスト活性は、ヒトβ2遺伝子をpcDNA3(In vitrogen)に挿入したものをトランスフェクトしたCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞を用いて、試験例1−Aの測定と同様の方法で行う。陽性対照であるイソプロテレノール(isoproterenol)の最大反応を100%として、各被験化合物の最大反応の比率をIntrinsic Activity[I.A.(%)]として算出する。また、反応率が50%となる薬液濃度(EC50)も求める。
[試験例3−B]
ヒトβ2アドレナリン受容体アゴニスト活性の測定
ヒトβ2アドレナリン受容体アゴニスト活性は、ヒトβ2遺伝子をpcDNA3(In vitrogen)に挿入したものをトランスフェクトしたCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞を用いて、試験例1−Bの測定と同様の方法で行う。陽性対照であるイソプロテレノール(isoproterenol)の最大反応を100%として、各被験化合物の最大反応の比率をIntrinsic Activity[I.A.(%)]として算出する。また、反応率が50%となる薬液濃度(EC50)も求める。
[試験例4]
ヒトα1Aアドレナリン受容体アゴニスト活性の測定
ヒトα1Aアドレナリン受容体アゴニスト活性は、ヒトα1A遺伝子をpcDNA3.1(−)(Invitrogen)に挿入したものをトランスフェクトしたHEK293細胞を用いて行う。この細胞を10%ウシ胎児血清、400μg/mlハイグロマイシンB(GibcoBRL)、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンを含むDMEM培地で培養した後、0.2%Pluronic F−127(Invitrogen)及び20μmol/L Fura−2AM(和光純薬工業社製)含有アッセイバッファー(20mmol/L HEPES−KOH(pH7.4)、115mmol/L NaCl、5.4mmol/L KCl、0.8mmol/L MgCl、1.8mmol/L CaCl、13.8mmol/L D−glucose、0.1%bovine serum albumin)で5´
10cells/mlに調製する。COincubator中で30分間ローディングをおこなった後、アッセイバッファーで2回洗浄して過剰のFura−2AMを除去する。遠心後の細胞をアッセイバッファーで5´
10cells/mlに調製後、96穴UVプレート(コーニング社製)に80μl/wellで分注し、細胞プレートとする。アッセイバッファーで10−5から10−12Mまで10倍希釈した被験化合物を添加したサンプルプレート及び細胞プレートをFDSS4000(浜松ホトニクス社製)にセットし、180秒間プレインキュベーション後、2秒間隔で蛍光強度の測定(励起波長340nm、380nm、測定波長500nm)を開始する。約30秒間の測定後、サンプルプレートから20μlの被験サンプルを細胞プレートに添加し、更に270秒測定を続ける。被験化合物によるCa fluxは、被験化合物添加後の340nmと380nmの蛍光強度比の最大値と、被験化合物添加前の蛍光強度比の差をpeak heightとして計算する。陽性対照であるノルエピネフリン(Norephinephrine)の最大反応を100%として、各披験化合物の最大反応の比率をIntrinsic Activity[I.A.(%)]として算出する。また、反応率が50%となる薬液濃度(EC50)も求める。
[試験例5]
ヒトα1Bアドレナリン受容体アゴニスト活性の測定
ヒトα1Bアドレナリン受容体アゴニスト活性の測定は、ヒトα1B遺伝子をpcDNA3.1(Invitrogen)に挿入したものとルシフェラーゼ遺伝子発現ベクターのpSRE−Luc.プラスミド(Stratagene)をHEK293細胞に一過性にトランスフェクションして行う。40,000cells/wellで96穴プレートに播種し、2%ウシ胎児血清含むDMEM培地で、37℃、5%COの条件下で一晩培養する。被験化合物をDMSOで溶かした後、培地で希釈したものを細胞に加え数時間反応させる。培地を吸引除去し、30μl/wellのピッカジーンLT2.0(東洋インキ)を加え、30分後の発光値を測定する。陽性対照であるフェニレフェリン(Phenylephrine)の最大反応を100%として、各被験化合物の最大反応の比率をInstrinsic Activity[I.A.(%)]として算出する。また、反応率が50%となる薬液濃度(EC50)も求める。
[試験例6]
ヒトα1Dアドレナリン受容体アゴニスト活性の測定
ヒトα1Dアドレナリン受容体アゴニスト活性の測定は、ヒトα1D遺伝子をpcDNA3.1(Invitrogen)に挿入したものとルシフェラーゼ遺伝子発現ベクターのpSRE−Luc.プラスミド(Stratagene)をHEK293細胞に一過性にトランスフェクションして行う。40,000cells/wellで96穴プレートに播種し、2%ウシ胎児血清含むDMEM培地で、37℃,5%COの条件下で一晩培養する。被験化合物をDMSOで溶かした後、培地で希釈したものを細胞に加え数時間反応させる。培地を吸引除去し、30μl/wellのピッカジーンLT2.0(東洋インキ)を加え、30分後の発光値を測定する。陽性対照であるフェニレフェリン(Phenylephrine)の最大反応を100%として、各被験化合物の最大反応の比率をInstrinsic Activity[I.A.(%)]として算出する。また、反応率が50%となる薬液濃度(EC50)も求める。
試験例1−A、試験例2−A、試験例3−A、試験例4の結果を表3に示した。
表3中の記号は以下に定義する。
β3receptorとはヒトβ3アドレナリン受容体アゴニスト活性を表し、β1receptorとはヒトβ1アドレナリン受容体アゴニスト活性を表し、β2receptorとはヒトβ2アドレナリン受容体アゴニスト活性を表し、α1Areceptorとはヒトα1Aアドレナリン受容体アゴニスト活性を表す。
EC50、IAとは上記の試験例1−A、試験例2−A、試験例3−A、又は試験例4に記載した意味と同義である。
なお、表3中のNとは例数のことである。具体的にはA;n=3,triplicate、B;n=2,triplicate、C;n=1,duplicate、D;n=4,triplicate、E;n=3,duplicate、F;n=2,duplicate、G;n=1,triplicateを意味する。
compoundとは被験化合物を意味する。exとは実施例を意味し、例えばex1は実施例1を示している。Zは比較例を意味し、例えばZ1は比較例1を示している。比較例は国際公開番号第WO03/035620号パンフレットに記載されている化合物で、比較例1は当該国際公開公報の実施例86、比較例2は実施例88、比較例3は実施例90である。
また、試験例5の結果からZ1はα1Bアゴニスト活性を有さないことが判明した。さらに、試験例6の結果からZ1はα1Dアゴニスト活性も有さないことが判明した。
Figure 2010041568
試験例1−B、試験例2−B、試験例3−B、試験例4の結果を表4に示した。
表4中の記号は以下に定義する。
β3receptorとはヒトβ3アドレナリン受容体アゴニスト活性を表し、β1receptorとはヒトβ1アドレナリン受容体アゴニスト活性を表し、β2receptorとはヒトβ2アドレナリン受容体アゴニスト活性を表し、α1Areceptorとはヒトα1Aアドレナリン受容体アゴニスト活性を表す。
EC50、IAとは上記の試験例1−B、試験例2−B、試験例3−B、又は試験例4に記載した意味と同義である。
なお、表4中のNとは例数のことである。具体的にはA;n=3,triplicate、B;n=2,triplicate、C;n=1,duplicate、D;n=4,triplicate、E;n=3,duplicate、F;n=2,duplicate、G;n=1,triplicateを意味する。
compoundとは被験化合物を意味する。exとは実施例を意味し、例えばex1は実施例1を示している。Zは比較例を意味し、例えばZ1は比較例1を示している。比較例は国際公開番号第WO03/035620号パンフレットに記載されている化合物で、比較例1は当該国際公開公報の実施例86、比較例2は実施例88、比較例3は実施例90である。
また、試験例5の結果からZ1はα1Bアゴニスト活性を有さないことが判明した。さらに、試験例6の結果からZ1はα1Dアゴニスト活性も有さないことが判明した。
Figure 2010041568
[試験例7]
コモンマーモセット摘出膀胱平滑筋弛緩作用試験
Buritish Journal of Pharmacology、1997年、122号、1720−1724貢を参考に試験を行い、被験化合物のコモンマーモセット摘出膀胱平滑筋弛緩作用を確認することができる。コモンマーモセット(日本クレア株式会社)を放血致死後、開腹して膀胱を摘出する。摘出した膀胱から平滑筋標本を作製し、95%Oと5%COの混合ガスを通気した10mLのKrebs−Henseleit液で満たしたオルガンバス中に懸垂する。標本に1gの静止張力を負荷し、30分以上安定させる。標本の静止張力が安定した後、終濃度40mmol/L KClを繰り返し添加し、KClに対する収縮がほぼ一定となることを確認する。終濃度40mmol/LのKClにより標本を収縮させ、発生張力が安定した後に、被験化合物を(20分間隔で)10倍比で累積添加し、弛緩反応を観察する。終濃度は、10−9、10−8、10−7、10−6、10−5及び10−4mol/Lとする。被験化合物の最高濃度の弛緩反応の終了後、終濃度10−4mol/Lのpapaverineを添加して、各標本の最大弛緩反応を求める。その弛緩反応を100%として被験化合物濃度が10−5及び10−4mol/Lの弛緩率(%)を算出する。
試験例7の結果を表5に示した。なお、表5中のnとは例数を意味する。relaxant activity(%)とは弛緩率(%)のことである。compound、exは上記の定義の通りである。
Figure 2010041568
[試験例8]
ヒト摘出膀胱平滑筋弛緩作用試験
The Journal of Urology、2003年、170号、649−653貢を参考に試験を行い、被験化合物のヒト摘出膀胱平滑筋弛緩作用を確認することができる。すなわち、ヒト摘出膀胱から得た平滑筋標本を95%O と5%COの混合ガスを通気したKrebs−Henselit液で満たしたオルガンバス中に懸垂する。平滑筋標本に1gの静止張力を負荷し、30分以上安定させる。標本の静止張力が安定した後、終濃度0.1μmol/Lのcarbacholを繰り返し添加し、carbacholに対する収縮がほぼ一定となることを確認する。終濃度0.1μmol/Lのcarbacholにより標本を収縮させ、発生張力が安定した後に、被験化合物を10分間隔で10倍比で累積添加し、弛緩反応を観察する。終濃度は、10−9、10−8、10−7、10−6、10−5及び10−4mol/Lとする。被験化合物の最高濃度の弛緩反応の終了後、終濃度10−4mol/Lのpapaverineを添加して、各標本の最大弛緩反応を求める。その弛緩反応を100%として弛緩率を算出する。
[試験例9]
ペントバルビタール麻酔下ラットの血圧・心拍数に及ぼす影響
ペントバルビタール麻酔下ラットの血圧、心拍数を測定し、被験化合物の静脈内急速投与による血圧、心拍数に及ぼす影響を検討することができる。雄性SD系ラット(日本SLC株式会社)にペントバルビタールナトリウム(東京化成工業株式会社)50mg/kgを腹腔内投与して麻酔を導入した後、維持麻酔としてペントバルビタールナトリウム25mg/kgを皮下投与する。左大腿静脈を露出、剥離した後、生理食塩液で満たしたポリエチレンチューブSP10(1/4静脈針を介して三方活栓に接続)を挿入して静脈内に留置する。
左大腿部内側を切開して大腿動脈を露出、剥離し、ヘパリン生理食塩液で満たしたポリエチレンチューブ(SP31、テルモ注射針22Gを介して三方活栓に接続)を挿入し、圧トランスデューサーに接続した。血圧は圧トランスデューサーから歪圧力アンプ(AP−641G、日本光電(株))を介して測定する。心拍数は、血圧の脈波をトリガーとしてHeart Rate Counter(AT−601G、日本光電(株))を介して測定した。血圧、平均血圧及び心拍数は記録器に出力させて記録する。なお、平均血圧は、{拡張期血圧+(収縮期血圧―拡張期血圧)/3 }の式に従って歪圧力アンプ(AP−641G)を介して記録する。
血圧、心拍数の測定を開始して、それぞれの値がほぼ一定であることを確認した後、3mg/kgの被験化合物を左大腿静脈より30秒間で投与する。具体的には、3mg/mLの被験化合物を1mL/kgの投与容量で急速投与する。投与開始前の平均血圧及び心拍数の値に対する各時点の値の相対値(%)を個体別に求め、各パラメーターにおいて最も変化したときの相対値(%)の平均値±標準偏差を求める。
試験例9の結果を表6に示した。なお、表6中のnとは例数を意味する。compound、ex、Zは上記の定義の通りである。また、MBP(mean blood pressure)は平均血圧を意味する。
Figure 2010041568
[試験例10]
純水の飽和溶解度
被験化合物を純水中、飽和状態になるように調製する。その液を室温で1時間、振とうする。フィルターチューブに振とう後の溶液を全量移し入れ、室温で遠心ろ過する。ろ液をHPLCにて分析を行い、ピークのエリア値から検量線を用いて被験化合物の飽和溶解度を求める。
標準溶液は各被験化合物を精評し、純水で充分に溶解する溶液を調製する。検量線は、標準溶液の濃度を横軸とし、その濃度でのHPLCのエリア値を縦軸として作成する。
分離カラムはYMC−Pack C18(4.6mmx150mm)(YMC社製)を用いる。検出はUV−254nmで行う。カラム内の温度は40℃で行う。溶出は、流速1ml/分、溶媒としてA液=水[0.1%(v/v)酢酸含有]、B液=アセトニトリルを用い、0分から20分までB液を5〜98%(v/v)直線グラジェントした後、25分までB液を98%で溶出し、25.01分から35分までB液を5%で溶出する条件で測定する。
その結果、実施例1の化合物は55mg/mL、実施例2の化合物は53mg/mLであった。
[試験例11]
pH1.2塩酸緩衝液中の溶解度試験
被験化合物は500μg精秤し、1000μg/mLになるようにpH1.2塩酸緩衝液を加える。その液を37℃で1時間、振とうする。フィルターチューブに振とう後の溶液を全量移し入れ、室温で遠心ろ過する。ろ液をHPLCにて分析を行い、ろ液のピークのエリア値を標準溶液のピークのエリア値で割り、被験化合物の溶解度を求める。
標準溶液は被験化合物を500μg精秤し、1mg/mLになるようにDMSO溶液に溶解させ調製する。
分離カラムはYMC−Pack C18(4.6mmx150mm)(YMC社製)を用いる。検出はUV−254nmで行う。カラム内の温度は40℃で行う。溶出は、流速1ml/分、溶媒としてA液=水[0.1%(v/v)酢酸含有]、B液=アセトニトリルを用い、0分から20分までB液を5〜98%(v/v)直線グラジェントした後、25分までB液を98%で溶出し、25.01分から35分までB液を5%で溶出する条件で測定する。
その結果、実施例1の化合物は982μg/mL、実施例2の化合物は1000μg/mL以上(1041μg/mL)であった。
[試験例12]
生理食塩水中の溶解度試験
pH1.2塩酸緩衝液を生理食塩水に変える以外は試験例11と同様の試験を行い、被験化合物の溶解度を求める。
その結果、実施例1の化合物は999μg/mL、実施例2の化合物は999μg/mLであった。
[試験例13]
純水中の安定性試験
被験化合物を純水中、飽和状態になるように調製する。その液を室温で1時間、振とうする。フィルターチューブに振とう後の溶液を全量移し入れ、室温で遠心ろ過する。ろ液を直後、24時間後、48時間後それぞれHPLCにて分析を行い、ピークのエリア値から検量線を用いて被験化合物の安定性を求める。
標準溶液は各被験化合物を精評し、純水で充分に溶解する溶液を調製する。検量線は、標準溶液の濃度を横軸とし、その濃度でのHPLCのエリア値を縦軸として作成する。
分離カラムはYMC−Pack C18(4.6mmx150mm)(YMC社製)を用いる。検出はUV−254nmで行う。カラム内の温度は40℃で行う。溶出は、流速1ml/分、溶媒としてA液=水[0.1%(v/v)酢酸含有]、B液=アセトニトリルを用い、0分から20分までB液を5〜98%(v/v)直線グラジェントした後、25分までB液を98%で溶出し、25.01分から35分までB液を5%で溶出する条件で測定する。
その結果、実施例1の化合物のHPLC面積パーセントは、直後が95.7%、24時間後が95.6%、48時間後が95.6%と安定であった。また、実施例2の化合物のHPLC面積パーセントは直後が95.2%、24時間後が95.2%、48時間後が95.0%と安定であった。
[試験例14]
pH6.8リン酸衝液中の安定性試験
純水をpH6.8リン酸衝液に変える以外は試験例13と同様の試験を行い、被験化合物の安定性を求める。
その結果、実施例1の化合物のHPLC面積パーセントは、直後が95.7%、24時間後が95.5%、48時間後が95.5%と安定であった。また、実施例2の化合物のHPLC面積パーセントは直後が95.1%、24時間後が93.3%、48時間後が94.5%と安定であった。
本発明の一般式(A−1)、又は一般式(1)で示される化合物、その可能な立体異性体若しくはラセミ体、又はそれらの薬学上許容される塩、或いはそれらの水和物及び/又は溶媒和物、さらにはそれらの結晶はβ3アドレナリン受容体アゴニスト作用を有するので、糖尿病、肥満症、高脂血症、うつ病、胆石、胆道運動亢進に由来する疾患、消化管機能亢進に由来する疾患、間質性膀胱炎、過活動膀胱又は尿失禁などの治療及び予防剤、或いは涙液の減少に伴う疾患の治療及び予防剤として有用であり、当該医薬産業分野において利用することができる。

Claims (22)

  1. 下記一般式(A−1)
    Figure 2010041568
    [一般式(A−1)中、G1は−CH(G)OMe、−OCHF、−OCF、ハロゲン原子、又は下記一般式(A−2)〜(A−3)で示される基であり、
    Figure 2010041568
    はメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、又はハロゲン原子であり、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基であり、Y、Y、Y、Z、Z、Z、及びZは同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基であり;ただし、Gがハロゲン原子のときは、Gがメチル基であり、且つ、Gが水素原子、又はハロゲン原子である化合物、及びGが−OCHFのときは、Gがメチル基であり、且つ、Gが水素原子である化合物は除き;*は不斉炭素を意味する。]で示される化合物又はその塩。
  2. 下記一般式(1)
    Figure 2010041568
    [一般式(1)中、R1は−CH(R)OMe、又は下記一般式(2−1)〜(2−2)で示される基であり、
    Figure 2010041568
    はメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基を表し、R3−1、R3−2、R4−1、R4−2、及びR4−3は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基を表す。*は不斉炭素を意味する。]で示される化合物又はその塩。
  3. が−OCHF、ハロゲン原子、シクロプロピル基、シクロブチル基、Gはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、ベンジル基、又はフェニル基であり、Gは水素原子、フッ素原子、又は塩素原子であり;ただし、Gがハロゲン原子のときは、Gがメチル基であり、且つ、Gが水素原子、又はハロゲン原子である化合物、及びGが−OCHFのときは、Gがメチル基であり、且つ、Gが水素原子である化合物は除く、請求項1に記載の化合物又はその塩。
  4. 1が、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  5. 1が、−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基である請求項2に記載の化合物又はその塩。
  6. *で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  7. *で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である請求項2に記載の化合物又はその塩。
  8. *で示される不斉炭素の立体配置が(R)配置である請求項3に記載の化合物又はその塩。
  9. (R)−N−(3−(2−(2−(3−(1−メトキシエチル)インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
    (R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
    (R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
    (R)−N−(5−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)−2−フルオロフェニル)メタンスルホンアミド;
    (R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
    (R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;及び
    (R)−N−(2−クロロ−5−(2−(2−(3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
    からなる群より選ばれた化合物又はその塩。
  10. (R)−N−(3−(2−(2−(3−(1−メトキシエチル)インダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
    (R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロプロピルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;及び
    (R)−N−(3−(2−(2−(3−シクロブチルインダゾール−6−イルオキシ)エチルアミノ)−1−ヒドロキシエチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
    からなる群より選ばれた化合物又はその塩。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有するβ3アドレナリン受容体作動薬。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する医薬。
  13. 過活動膀胱並びに尿失禁の予防及び/又は治療剤である請求項12に記載の医薬。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその塩を、過活動膀胱並びに尿失禁の予防及び/又は治療の必要のある患者に投与することを特徴とする、患者の生体内でβ3アドレナリン受容体を作動する方法。
  15. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその塩の有効量を患者に投与することを特徴とする過活動膀胱並びに尿失禁の予防及び/又は治療方法。
  16. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物又はその塩の有効量を患者に投与することを特徴とする尿失禁の予防及び/又は治療方法。
  17. 下記一般式(A−4)
    Figure 2010041568
    [一般式(A−1)中、J1は−CH(J)OMe、−OCHF、−OCF、ハロゲン原子、又は下記一般式(A−5)〜(A−6)で示される基であり、
    Figure 2010041568
    は水素原子、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、又はテトラヒドロピラニル基であり、Jは水素原子、ベンジル基、又はtert−ブチルジフェニルシリル基であり、Jはメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基であり、J5−1、J5−2、J5−3、J6−1、J6−2、J6−3、及びJ6−4は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基である。]で示される化合物又はその塩。
  18. 下記一般式(3)
    Figure 2010041568
    [一般式(3)中、Rは−CH(R)OMe、又は下記一般式(2−1)〜(2−2)で示される基であり、
    Figure 2010041568
    はメチル基、エチル基、n−プロピル基、又はiso−プロピル基を表し、R3−1、R3−2、R4−1、R4−2、及びR4−3は同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、又はメチル基を表し、Pは水素原子、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、又はテトラヒドロピラニル基であり、Pは水素原子、ベンジル基、又はtert−ブチルジフェニルシリル基を表す。]で示される化合物又はその塩。
  19. 1は−CH(Me)OMe、−OCHF、塩素原子、シクロプロピル基、又はシクロブチル基であり、Jは水素原子、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、又はテトラヒドロピラニル基であり、Jは水素原子、ベンジル基、又はtert−ブチルジフェニルシリル基である請求項17記載の化合物又はその塩。
  20. 1は−CH(Me)OMe、シクロプロピル基、又はシクロブチル基であり、Pは水素原子、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、又はテトラヒドロピラニル基を表し、Pは水素原子、ベンジル基、又はtert−ブチルジフェニルシリル基を表す請求項18記載の化合物又はその塩。
  21. 1−ベンジル−3−シクロプロピルインダゾール−6−オール;
    3−シクロプロピルインダゾール−6−オール;
    6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール;
    tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート;
    tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート;
    1−ベンジル−3−シクロブチルインダゾール−6−オール;
    3−シクロブチルインダゾール−6−オール;
    6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール;
    tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート;
    tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート;
    6−(ベンジルオキシ)−3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール;
    3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−6−オール;
    tert−ブチル 6−(ベンジルオキシ)−3−(ジフルオロメトキシ)−インダゾール−1−カルボキシレート;
    tert−ブチル 3−(ジフルオロメトキシ)−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート;
    6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−クロロインダゾール;
    tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−クロロインダゾール−1−カルボキシレート;及び
    tert−ブチル 3−クロロ−6−ヒドロキシインダゾール−1−カルボキシレート;
    からなる群より選ばれた化合物又はその塩。
  22. 1−ベンジル−3−シクロプロピルインダゾール−6−オール;
    3−シクロプロピルインダゾール−6−オール;
    6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール;
    tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート;
    tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロプロピルインダゾール−1−カルボキシレート;
    1−ベンジル−3−シクロブチルインダゾール−6−オール;
    3−シクロブチルインダゾール−6−オール;
    6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール;
    tert−ブチル 6−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート;
    tert−ブチル 6−ヒドロキシ−3−シクロブチルインダゾール−1−カルボキシレート;
    6−(ベンジルオキシ)−3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール;及び
    3−(1−メトキシエチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−インダゾール−6−オール;
    からなる群より選ばれた化合物又はその塩。
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