JPH08165276A - 2−アルキルアミノ−1−フェニルエタノール誘導体 - Google Patents

2−アルキルアミノ−1−フェニルエタノール誘導体

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JPH08165276A
JPH08165276A JP33353894A JP33353894A JPH08165276A JP H08165276 A JPH08165276 A JP H08165276A JP 33353894 A JP33353894 A JP 33353894A JP 33353894 A JP33353894 A JP 33353894A JP H08165276 A JPH08165276 A JP H08165276A
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hydrogen atom
methyl
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JP33353894A
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English (en)
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Shirou Kato
志朗 賀登
Hiroshi Harada
博史 原田
Yoshimi Hirokawa
美視 広川
Naoyuki Yoshida
直之 吉田
Kazu Kawashima
和 川島
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Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式〔I〕で表される2−アルキルアミノ
−1−フェニルエタノール誘導体又はその薬学的に許容
される酸付加塩。 【化1】 (式中、R1 はハロゲン原子又はトリフルオロメチル基
を意味し、R2 は水素原子又は低級アルキル基を意味
し、Aはピロリル基、チエニル基、キノリル基、インド
ール−5−オキシ基、インドリニル基等の複素環式基を
意味する。) 【効果】 本発明の化合物はβ3 アドレナリン受容体刺
激作用を有するので肥満、糖尿病、過敏性腸症候群、急
性若しくは慢性下痢等の予防及び治療剤として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れたβ3 アドレナリ
ン受容体刺激作用を有する新規な2−アルキルアミノ−
1−フェニルエタノール誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】交感神経のβ受容体にはβ1 及びβ2
2つのサブタイプが存在し、前者は主に心臓に存在し、
後者は気管支や血管の平滑筋に存在すると古くから考え
られている〔Lands, A. M.ら:Nature, 214, 597-598
(1967)〕。現在、β1 アドレナリン受容体作動薬は心機
能亢進剤又は昇圧剤として、β2 アドレナリン受容体作
動薬は気管支拡張剤としてそれぞれ臨床上使用されてい
る。
【0003】最近、上述した2つのサブタイプとは異な
った第3のサブタイプとしてβ3 アドレナリン受容体が
単離された〔Emorine, L. J.ら: Science, 245, 1118-1
121(1989)〕。このβ3 アドレナリン受容体は消化管、
脂肪組織及び骨格筋に存在し、脂肪分解に基づくエネル
ギー消費、グリコーゲンの分解促進、腸管平滑筋の弛緩
に関与すると考えられている。β3 アドレナリン受容体
に選択的に作動する薬物として、例えばSR−5861
1A〔(R,S)−N−(7−エトキシカルボニルメト
キシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフト−2−イ
ル)−2−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエ
タンアミン塩酸塩;特開昭64−66152号公報及び
欧州特許出願公開第255415号明細書〕及びBRL
35135〔(R*,R*)−(±)−〔4−〔2−〔2
−(3−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミ
ノ〕プロピル〕フェノキシ〕酢酸メチルエステル臭化水
素酸塩;特公昭63−26744号公報及び欧州特許第
23385号明細書〕が知られている。SR−5861
1Aは、摘出ラット結腸の自発性運動に対して優れた抑
制作用を有すること〔Brit. J. Pharmacol., 100, 831-
839 (1990)〕が、また、BRL35135は、マウスに
経口投与した場合に抗肥満作用及び血糖低下作用を有す
ること〔Drugs of the Future, 16, 797-800 (1991)〕
が報告されている。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、優れたβ3 アドレナリ
ン受容体刺激効果を有する新規2−アルキルアミノ−1
−フェニルエタノール誘導体及びその酸付加塩を提供す
ることである。
【0005】
【発明の構成】本発明は、下記式〔I〕で表される2−
アルキルアミノ−1−フェニルエタノール誘導体及びそ
の薬学的に許容される酸付加塩に関する。
【0006】
【化3】
【0007】〔式中、R1 はハロゲン原子又はトリフル
オロメチル基を意味し、R2 は水素原子又は低級アルキ
ル基を意味し、Aは下記式(a)〜(l)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、XはO,S又はN−R6 を意味
し、R3 及びR6 は、同一若しくは異なって水素原子又
は低級アルキル基を意味し、R4 は水素原子、ハロゲン
原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を意味し、
5 は水素原子、低級アルキル基又は低級アルコキシカ
ルボニル基を意味する。但し、Aが複素環式基(c)〜
(i)及び(l)のいずれかの場合、R4 の結合位置は
べンゼン環上のみであり、Aが複素環式基(j)又は
(k)の場合、R5 又はR3 の結合位置は窒素原子を含
む環上のみである。)で表される複素環式基の中から選
ばれる1つの複素環式基を意味する。〕
【0010】前記式〔I〕で表される化合物の薬学的に
許容される酸付加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素
酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩
及びシュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、
リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、メタ
ンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。化合物
〔I〕及びその薬学的に許容される酸付加塩は、水和物
又は溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの
水和物、溶媒和物もまた本発明の化合物に包含される。
【0011】式〔I〕で表される化合物は1〜3個の不
斉炭素を有する。すなわち式〔I〕においてヒドロキシ
ル基が結合している炭素原子は不斉炭素である。また、
2が低級アルキル基のときは、この基が結合している
炭素原子も不斉炭素である。さらに、Aが複素環式基
(h)である場合、該複素環式基の3位の炭素原子も不
斉炭素であり、Aが複素環式基(k)であり、かつR3
が2位若しくは3位に結合する低級アルキル基である場
合の2位又は3位の炭素原子も不斉炭素である。したが
って、式〔I〕においてR2 が水素原子のときは2種又
は4種の立体異性体が、また、R2 が低級アルキル基の
ときは4種又は8種の立体異性体が存在しうる。これら
の立体異性体、それらの混合物及びラセミ体は本発明の
化合物に包含される。
【0012】本明細書で用いられている「低級」とは炭
素原子数1〜4のものを意味する。「低級アルキル基」
としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルが挙げら
れ、メチルが特に好ましい。「低級アルコキシ」の具体
例としては、メトシキ、エトキシ等が挙げられる。
【0013】式(a)で表される複素環式基の具体例と
しては、2−ピロリル、3−ピロリル、1−メチル−2
−ピロリル、5−メチル−3−ピロリル、2−フリル、
5−メチル−3−フリル、2−若しくは3−チエニル、
5−メチル−3−チエニル、5−メチル−2−チエニル
等が挙げられる。式(b)で表される複素環式基の具体
例としては、2−ピリジル、3−ピリジル、5−メトキ
シ−3−ピリジル、6−メチル−3−ピリジル等が挙げ
られる。式(c)で表される複素環式基の具体例として
は、6−メチル−3−ベンゾ〔b〕フリル、6−クロロ
−3−ベンゾ〔b〕フリル、6−メトキシ−3−ベンゾ
〔b〕フリル等が挙げられる。式(e)で表される複素
環式基の具体例としては、1H−インダゾール−3−イ
ル、1−メチル−1H−インダゾール−3−イル、6−
メチル−1H−インダゾール−3−イル、6−クロロ−
1H−インダゾール−3−イル等が挙げられる。式
(f)で表される複素環式基の具体例としては、2−ベ
ンゾイミダゾリル、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベン
ゾチアゾリル等が挙げられる。式(g)で表される複素
環式基の具体例としては、2−,3−又は4−キノリ
ル、2−クロロ−4−キノリル、、6−クロロ−3−キ
ノリル、6−メチル−4−キノリル等が挙げられる。式
(h)で表される複素環式基の具体例としては、3−イ
ンドリニル、6−メチル−3−インドリニル、1−メチ
ル−3−インドリニル等が挙げられる。式(j)で表さ
れる複素環式基の具体例としては、2−メトキシカルボ
ニルインドール−5−オキシ、2−メチルインドール−
5−オキシ、1−メチルインドール−5−オキシ等が挙
げられる。式(k)で表される複素環式基の具体例とし
ては、2−メチルインドリン−5−オキシ、3−メチル
インドリン−5−オキシ等が挙げられる。
【0014】本発明の化合物のうちで好適なものは、前
記式〔I〕において、R1 が塩素原子であり、R2 が水
素原子又はメチル基であり、Aが式(a)であって、式
(a)中のR3 が水素原子又はメチル基で、XがNH,
N−メチル又はSであるか、Aが式(b)又は(g)で
あって、式(b)又は(g)中のR4 が水素原子、ハロ
ゲン原子、メチル基又はメトキシ基であるか、Aが式
(e)又は(h)であって、式(e)又は(h)中のR
4 が水素原子、ハロゲン原子、メチル基又はメトキシ基
で、R6 が水素原子又はメチル基であるか、Aが式
(j)であって、式(j)中のR5 及びR6 が同一若し
くは異なって水素原子又はメチル基であるか、あるいは
Aが式(k)であって、式(k)中のR3 及びR6 が同
一若しくは異なって水素原子又はメチル基である化合物
及びその薬学的に許容される酸付加塩である。
【0015】本発明の化合物のさらに好適なものは、式
〔I〕においてR1 が塩素原子であり、R2 がメチル基
であり、Aが、メチル基でそれぞれ置換されていてもよ
い3−チエニル基、3−インダゾリル基、4−キノリル
基、若しくはインドリン−5−オキシ基、1位がメチル
基で置換されていてもよいインドール−5−オキシ基、
又はベンゼン環若しくは1位がメチル基で置換されてい
てもよい3−インドリニル基である化合物及びその薬学
的に許容される酸付加塩である。
【0016】本発明に含まれる化合物の具体例として、
後記実施例の化合物に加えて、式〔I〕においてR1
塩素原子であり、R2 がメチル基であり、Aが下記表1
に示す複素環式基である化合物及びその薬学的に許容さ
れる酸付加塩が挙げられる。
【0017】
【表1】
【0018】本発明の化合物は例えば以下の(a)〜
(c)の方法により製造することができる。
【0019】製法(a):式〔I〕で表される本発明の
化合物は、下記式〔II〕
【0020】
【化5】
【0021】(式中、R1 は前掲に同じものを意味す
る。)で表される化合物と下記式〔III〕
【0022】
【化6】
【0023】(式中、R2 及びAは前掲に同じものを意
味する。)で表される化合物とを反応させることにより
製造することができる。
【0024】化合物〔II〕と化合物〔III〕との反応は
適当な溶媒中又は無溶媒下で行われる。使用する溶媒は
原料化合物の種類等に従って適宜選択されるべきである
が、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアル
コールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトンのようなケトン類、塩化メチレン、クロロホルム
のようなハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベ
ンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、酢酸エチ
ル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド等が挙げられ、これらの溶媒は単独であるいは2種
以上混合して用いられる。なお、前記式〔III〕の化合
物は酸付加塩の形でも使用することができ、これらの酸
付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩等の無機酸塩及
びシュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩等の有機酸塩
が挙げられる。このような酸付加塩を用いる場合には、
本反応は塩基の存在下に行われ、塩基の具体例として
は、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのような重炭酸
アルカリ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸
アルカリあるいはトリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリ
ンのような有機塩基が挙げられる。反応温度は用いる原
料化合物の種類等により異なるが、通常約20℃ないし約
150 ℃、好ましくは約25℃ないし約100 ℃である。
【0025】本製法において、原料化合物が不斉炭素を
有するとき、その不斉炭素に関する立体配置は、生成物
である式〔I〕の化合物において保持されている。
【0026】例えば、ラセミ体である式〔II〕の化合物
と、R2 が水素原子である式〔III〕の化合物からはラ
セミ体又は4種の立体異性体の混合物である式〔I〕の
化合物が得られ、R2 が低級アルキル基である式〔II
I〕の化合物からは4種又は8種の立体異性体の混合物
である式〔I〕の化合物が得られる。
【0027】また、特定の立体配置を有する式〔II〕の
化合物と式〔III〕の化合物からは、同じ立体配置を有
する式〔I〕の化合物が得られる。
【0028】式〔II〕の化合物のエナンチオマーは、例
えば Bloom, J. D. らの方法〔J. Med. Chem., 35, 308
1-3084 (1992)〕あるいは Eliel, E. L. 及び Delmont
e, D.W. の方法〔J. Org. Chem., 21, 596-597 (195
6)〕に準じて製造することができる。
【0029】製法(b):式〔I〕で表される化合物は
また、下記式〔IV〕
【0030】
【化7】
【0031】(式中、R1 は前掲に同じものを意味す
る。)で表される化合物と下記式〔V〕
【0032】
【化8】
【0033】(式中、R2 及びAは前掲に同じものを意
味する。)で表される化合物とを還元条件下に反応させ
ることにより製造することができる。
【0034】本製法における還元条件下とは、カルボニ
ル基に影響を及ぼすことなく、イミン部分を還元し得る
還元剤の存在下あるいは接触還元条件下を意味する。
【0035】上記の還元剤としては、例えば水素化シア
ノホウ素ナトリウムが挙げられる。本反応は適当な溶媒
中で行われ、好適な溶媒としては、メタノール、エタノ
ール等のアルコール類が挙げられる。反応温度は通常約
20℃ないし約80℃である。
【0036】本製法を接触還元条件下に行う場合、触媒
として、パラジウム、酸化白金等が用いられる。好まし
い溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコー
ル類が挙げられ、反応温度は通常約10℃ないし約25℃で
ある。
【0037】化合物〔IV〕と化合物〔V〕とを還元条件
下に反応させる代わりに、両化合物に触媒量の酸を加
え、ディーンスタークのような器具で、生成する水を除
きながら反応させることにより、下記式〔VI〕
【0038】
【化9】
【0039】(式中、R1 、R2 及びAは前掲に同じも
のを意味する。)で表される化合物を生成させた後、該
生成物を還元することによっても製造することができ
る。
【0040】式〔VI〕の化合物を還元する工程は、イミ
ン部分の還元に適した条件下に行われ、上述した化合物
〔IV〕と化合物〔V〕との反応時の還元条件をそのまま
採用することができる。本還元工程はまた、還元剤とし
て水素化ホウ素ナトリウムを使用しても好適に行われ、
好ましい溶媒としては、メタノール、エタノール等のア
ルコール類が挙げられ、反応温度は通常、約10℃ないし
約25℃である。
【0041】原料物質である式〔VI〕の化合物を製造す
る工程は、適当な溶媒中で行われ、酸としてはp−トル
エンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジン塩な
どが用いられる。溶媒としては、ベンゼン、トルエンの
ような芳香族炭化水素類が好ましく、反応温度は通常、
約80℃ないし約150 ℃である。
【0042】製法(c):前記式〔I〕においてR2
水素原子であり、Aが式(a)〜(h),(j)及び
(k)で表される複素環式基の中から選ばれる複素環式
基の1つである化合物はまた、式〔VII〕
【0043】
【化10】
【0044】(式中、R1 は前掲に同じものを意味し、
a は式(a)〜(h),(j)及び(k)で表される
複素環式基の中から選ばれる複素環式基の1つを意味す
る。)で表される化合物を適当な還元剤と反応させるこ
とによっても製造することができる。
【0045】ここで使用される還元剤としては、ジボラ
ン、水素化アルミニウムリチウム及びそのアルコキシ錯
体又は遷移金属塩、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ
素、オキシ塩化リンあるいはカルボン酸(例えば酢酸、
トリフルオロ酢酸)を添加した水素化ホウ素ナトリウム
等が挙げられる。本還元反応はジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、ジグ
ライムのようなエーテル溶媒中で行われ、反応温度は還
元剤の種類等により異なるが、通常、約0℃ないし約16
0 ℃である。
【0046】本製法において、原料化合物〔VII〕の不
斉炭素に関する立体配置は生成物(化合物〔I〕)にお
いて保持されている。
【0047】原料化合物〔VII〕は、例えば前記式〔I
V〕
【0048】
【化11】
【0049】(式中、R1 は前掲に同じものを意味す
る。)で表される化合物と下記式〔VIII〕
【0050】
【化12】
【0051】(式中、Aa は前掲に同じものを意味す
る。)で表される化合物又はその反応性誘導体とを反応
させることにより製造することができる。
【0052】化合物〔IV〕と化合物〔VIII〕との反応
は、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド,1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド塩酸塩、N,N′−カルボニルジイミダゾールの
ような縮合剤の存在下で常法に従って行うことができ
る。
【0053】化合物〔IV〕と化合物〔VIII〕の反応性誘
導体との反応は、常法に従って行うことができ、化合物
〔VIII〕の反応性誘導体としては、例えば低級アルキル
エステル(特にメチルエステル)、活性エステル、酸無
水物、酸ハライド(特に酸クロリド)が挙げられる。
【0054】化合物〔IV〕及び化合物〔VIII〕またはそ
の反応性誘導体における不斉炭素に関する立体配置は、
生成物(化合物〔VII〕)において保持されている。
【0055】前記各製法によって得られる生成物は、反
応条件により酸付加塩又は遊離塩基の形である。これら
の生成物は常法により所望の酸付加塩又は遊離塩基の形
に変換することができる。
【0056】前記各製法によって得られる生成物は、ク
ロマトグラフィー、再結晶、再沈殿等の常法によって単
離・精製することができる。
【0057】前記各製法によって得られる本発明の化合
物あるいは原料化合物がラセミ体又は立体異性体の混合
物である場合には、常法、例えば欧州特許出願公開第4
55006号明細書に記載の方法に従って各立体異性体
に分離することができる。
【0058】
【作用】以下に、本発明の代表的化合物の薬理試験結果
を示し、本発明の化合物の作用の特徴について説明す
る。対照化合物としては、既存の非選択的βアドレナリ
ン受容体作動薬である(−)−イソプロテレノールを用
いた。
【0059】試験例1――ラットβ3 アドレナリン受容
体刺激作用:摘出ラット結腸の自発性収縮に対する抑制
作用:―― 体重350〜400gのSD系雄性ラットより近位結腸
を摘出し、長さ2.5 〜3 cmの標本を作製した。標本は、
フェントラミン(10μM )、デスメチルイミプラミン
(0.5 μM )及びヒドロコルチゾン(30μM )を含むク
レブス−ヘンゼライト(Krebs-Henseleit :118 mM NaC
l, 4.75 mM KCl, 2.5 mM CaCl2, 1.2 mM KH2PO4, 1.2 m
M MgSO4, 25 mM NaHCO3, 10 mM グルコース)液を満た
したマグヌス管(10 ml )内に懸垂し、95%O2 −5%
CO2 の混合ガスを通気しながら37℃で保温した。静止
張力1gを負荷し、自発性収縮が安定した後、試験化合
物を累積的に添加した。試験化合物非添加時の自発性収
縮高を100%として、その自発性収縮を50%抑制す
る濃度(IC50値)を用量−作用曲線から最小二乗法に
より算出した。結果を表2に示す。
【0060】
【表2】 * 実施例1の化合物を意味する(以下同じ)。
【0061】試験例1の結果から明らかなように、本発
明の化合物はラットβ3 アドレナリン受容体に対して優
れた刺激作用を有する。
【0062】さらに本発明の代表的化合物のヒトβ3
ドレナリン受容体に対する作用についても検討を行っ
た。まず、ヒトβ3 アドレナリン受容体の高度発現細胞
株の調製方法について述べ、次いでそれを用いた試験例
2及び3並びにそれらの結果を以下に示す。
【0063】ヒトβ3 アドレナリン受容体の高度発現細
胞株の調製方法―― (1)発現ベクターの作製:―― 動物細胞用発現ベクターpKCRH2 [Mishinaら, Nature 30
7: 604-608 (1984)]を制限酵素SalIで消化し、DNA Blun
ting Kit (宝酒造) により平滑末端にした。次に、別の
動物細胞用発現ベクターpSV2-neo [SouthernとBerg, J.
Mol. Appl.Genet. 1: 327-341 (1982)] を制限酵素Acc
I及びAatII で消化し、DNA BluntingKitにより平滑末端
にした。これらをDNA Ligation Kit(宝酒造)を用いて
結合し、常法により大腸菌HB101 に導入した後、形質転
換体をアンピシリン100 μg/mlとカナマイシン25μg
/mlを含むLB寒天培地で選択した。この形質転換体から
プラスミドDNA を抽出し、制限酵素PstIで消化した後Nu
Sieve 3:1 Agarose (宝酒造)の2 %ゲルを用いて電気
泳動し、約3.8 kbp 、2.2 kbp 、1.4 kbp 及び0.9 kbp
の断片の得られるクローンを選択した。このプラスミド
DNA をpKCN0 とした。このプラスミドpKCN0 を制限酵素
HindIII で切断し、配列番号1で示される下記の合成ア
ダプター1とDNA Ligation Kitを用いて結合した。
【0064】
【化13】 5'-AGCTCCTGCAGGCGCGCCGATATCTCGAGCGGCCGCGGTACCA-3' 3'-GGACGTCCGCGCGGCTATAGAGCTCGCCGGCGCCATGGTTCGA-5'
【0065】これを常法により大腸菌HB101 に導入した
後、形質転換体をアンピシリン100μg/mlを含むLB寒天
培地で選択した。この形質転換体からプラスミドDNA を
抽出し、制限酵素DraIとHindIII で消化した後NuSieve
3:1 Agarose の2 %ゲルを用いて電気泳動し、pKCN0 を
同制限酵素で切断したときに得られる約380 bpの断片の
代わりに約430 bpの断片の得られるクローンを選択し
た。このプラスミドDNAを発現ベクターpKCN1 とした。
【0066】(2)発現プラスミドの作製:―― ヒト神経芽細胞腫SK-N-MC (ATCC HTB 10) から常法によ
りRNA を抽出し、SuperScript Systems (Life Technolo
gies) を用いてcDNAを合成した。配列番号2及び3で示
される下記のオリゴヌクレオチド1及び2をプライマー
として用いGeneAmp PCR Kit (Perkin-Elmer)により、こ
のcDNAを増幅した。PCR 反応を行う際には、反応液に10
%のジメチルスルホキシドを添加した。
【0067】
【化14】 5'-CCACCTGCAGGTGATTTGGGAGACCCC-3' ----オリゴヌクレオチド1
【0068】
【化15】 5'-TTCTCGAGCCGGGGAATCCCATGGGAC-3' ----オリゴヌクレオチド2
【0069】反応産物をSpinBind System (宝酒造) に
より精製した後、制限酵素Sse8387I及びStuIで消化し、
NuSieve 3:1 Agarose の2 %ゲルを用いて電気泳動し、
約1.4 kbp の断片を回収、精製した。この断片と制限酵
素Sse8387I及びEcoRV で消化した発現ベクターpKCN1 を
DNA Ligation Kitを用いて結合し、常法により大腸菌HB
101 に導入した後、形質転換体をアンピシリン100 μg
/mlを含むLB寒天培地で選択した。この形質転換体から
プラスミドDNA を抽出し、制限酵素Sse8387I及びXhoIで
消化して得られる約1.3 kbp の断片の塩基配列を調べた
結果、この配列はLeliasら [FEBS Lett. 324: 127-130
(1994)] により報告されているヒトβ3アドレナリン受
容体cDNAの配列に一致した。このヒトβ3 アドレナリン
受容体発現プラスミドDNA をpKREX10 とした。
【0070】(3)高度発現細胞株の作製:―― ヒトβ3 アドレナリン受容体発現プラスミドpKREX10 を
リン酸カルシウム法によりチャイニーズハムスター卵巣
細胞CHO-K1 (ATCC CCL 61)に導入し、形質転換体を600
μg/mlのG-418 (Life Technologies) を含むMEM-Dulb
ecco培地 (ICNBiomedicals)で選択した。培地には10%
ウシ胎児血清と11.5μg/mlのプロリンを添加した。69
個のG-418 耐性クローンについて培地を除去後0.5 mMエ
チレンジアミン四酢酸 (EDTA) を含むリン酸緩衝化生理
食塩水中で37℃で10分間静置することによって細胞を剥
がした。遠心分離により細胞を集め、1 mM EDTA を含む
10mM Tris-HCl緩衝液 (pH 7.5) 中に約5×106 細胞/m
lになるように懸濁した。この懸濁液20μl と1.5 nM
(-)3-[125I]iodocyanopindolol (Amersham)を1%ウシ
血清アルブミン、0.1 %NaN3及び20 mM HEPES 緩衝液
(pH 7.4) を含むRPMI-1640 培地(ICN Biomedicals) 200
μl 中で混合し、4℃で2時間静置した。バイオドッ
ト装置 (Bio-Rad Laboratories) を用い、あらかじめ0.
3 %ポリエチレンイミンに浸したガラスフィルターGF/C
(Whatman)により濾過洗浄し、フィルター上の放射活性
をγ線計測器を用いて計測した。放射活性の最も高いク
ローンを選びこれをヒトβ3 アドレナリン受容体高度発
現細胞株CHO/pKREX10-36とした。
【0071】試験例2 ヒトβ3 アドレナリン受容体結
合試験:―― ヒトβ3 アドレナリン受容体の高度発現細胞株 CHO/pKR
EX10-36 を10%ウシ胎児血清、11.5μg/mlのプロリン、
及び200 μg/mlのG-418 を含むMEM-Dulbecco培地で3
日間培養し、培地を除去後0.5 mM EDTA を含むリン酸緩
衝化生理食塩水中で37℃で10分間静置することによって
細胞を剥がした。遠心分離により細胞を集め、1 mM EDT
A を含む10 mM Tris-HCl緩衝液 (pH 7.5) 中に約5×10
6 細胞/mlになるように懸濁した。この懸濁液20μl
と、試験化合物を1%ウシ血清アルブミン、0.1 %NaN3
及び20 mM HEPES 緩衝液 (pH 7.4) を含むRPMI-1640 培
地 100μl 中で混合し、4℃で30分間静置した後0.2 nM
(-)3-[125I]iodocyanopindolol 100 μl を加え、更に
4時間静置した。バイオドット装置を用い、あらかじめ
0.3 %ポリエチレンイミンに浸したガラスフィルターGF
/C (Whatman)により濾過洗浄し、フィルター上の放射活
性をγ線計測器を用いて計測した。1 mM(−)−アルプ
レノロール添加時又は非添加時の結合量をそれぞれ100
%阻害、0%阻害とし、結合量を50%阻害する濃度(I
50値)は、濃度−阻害率曲線から最小二乗法により算
出した。結果を表3に示す。
【0072】
【表3】 * 実施例1の化合物を意味する(以下同じ)。
【0073】試験例3――ヒトβ3 アドレナリン受容体
刺激作用(サイクリックAMP蓄積作用):―― ヒトβ3 アドレナリン受容体の高度発現細胞株CHO/pKRE
X10-36を10%ウシ胎児血清、11.5μg/mlのプロリン、
及び200 μg/mlのG-418 を含むMEM-Dulbecco培地で3
日間培養後、CHO/pKREX10-36を試験例2と同様の方法に
より集め、1mMアスコルビン酸及び 1mMの3−イソブ
チル−1−メチルキサンチンを含むHanks'平衡塩液 (IC
N Biomedicals)中に約2×106 細胞/mlになるように懸
濁した。この懸濁液100 μl と、試験化合物を同平衡塩
液500 μl 中で混合し、37℃で30分間反応させた後、5
分間の煮沸により反応を停止した。反応液を遠心分離し
た後、上清中のサイクリックAMP量をcAMP EIA Syste
m (Amersham)を用いて測定した。10-5M(−)−イソプ
ロテレノールを添加時又は非添加時のサイクリックAM
P量をそれぞれ100 %、0%とし、濃度−反応曲線から
最小二乗法により50%のサイクリックAMP蓄積を引き
起こす濃度(EC50)を算出した。結果を表4に示す。
【0074】
【表4】 * 実施例12の化合物を意味する(以下同じ)。
【0075】試験例2及び3の結果から明らかなよう
に、本発明の化合物はヒトβ3 アドレナリン受容体に対
しても刺激作用を有する。
【0076】本発明の化合物はβ3 アドレナリン受容体
作動薬として肥満、糖尿病、過敏性腸症候群、急性若し
くは慢性下痢等の予防及び治療剤として有用である。ま
た、消化性潰瘍、急性若しくは慢性胃炎、胆道ジスキネ
ジアー、胆のう炎等に伴う腹痛、悪心、嘔吐、上腹部不
快感などの症状の改善に対しても本発明の化合物を使用
することができる。
【0077】式〔I〕で表される本発明の化合物及びそ
の薬学的に許容される酸付加塩をβ3 アドレナリン受容
体作動薬として使用する場合は、経口投与、非経口投与
あるいは直腸内投与のいずれでもよいが、経口投与が好
ましい。投与量としては、投与方法、患者の症状・年
齢、処置形式(予防又は治療)等により異なるが、通常
0.01〜20 mg/kg/日、好ましくは0.1 〜10mg/kg/日であ
る。
【0078】本発明の化合物は通常、製剤用担体と混合
して調製した製剤の形で投与される。製剤用担体として
は、製剤分野において常用され、かつ本発明の化合物と
反応しない物質が用いられる。具体的には、例えば乳
糖、ブドウ糖、マンニット、デキストリン、デンプン、
白糖、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ケイ酸
アルミニウム、結晶セルロース、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム、ヒドロキシプロピルデンプン、カル
ボキシメチルセルロースカルシウム、イオン交換樹脂、
メチルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキ
シプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、軽質無水ケ
イ酸、ステアリン酸マグネシウム、タルク、カルボキシ
ビニルポリマー、酸化チタン、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ラウリル硫酸ナトリウム、グリセリン、脂肪酸グリ
セリンエステル、精製ラノリン、グリセロゼラチン、ポ
リソルベート、マクロゴール、植物油、ロウ、非イオン
界面活性剤、プロピレングリコール、水等が挙げられ
る。
【0079】剤型としては、錠剤、カプセル剤、顆粒
剤、散剤、シロップ剤、懸濁剤、坐剤、ゲル剤、注射剤
等が挙げられる。これらの製剤は常法に従って調製され
る。なお、液体製剤にあっては、用時、水又は他の適当
な媒体に溶解又は懸濁する形であってもよい。また錠
剤、顆粒剤は周知の方法でコーティングしてもよい。注
射剤の場合には、前記式〔I〕で表される化合物の薬学
的に許容される酸付加塩を水に溶解させて調製される
が、必要に応じて等張化剤に溶解させてもよく、またpH
調節剤、緩衝剤や保存剤を添加してもよい。
【0080】これらの製剤は、本発明の化合物を0.01%
以上、好ましくは0.05〜70%の割合で含有することがで
きる。これらの製剤はまた、治療上有効な他の成分を含
有していてもよい。
【0081】
【実施例】以下に参考例、実施例及び製剤例を挙げて本
発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等に
限定されるものではない。なお、化合物の同定は元素分
析値、マススペクトル、IRスペクトル、NMRスペク
トル等により行った。
【0082】本明細書の記載を簡略化するために下記の
NMRスペクトルの結果において以下に示すような略号
を使用する。 s: 一重線、 d: 二重線、 dd: 二重の二重線、 ddd: 三重の二重線、 t: 三重線、 dt: 二重の三重線、 m: 多重線、及び br: 幅広い(ブロード)。
【0083】実施例1―― 2−〔2−(1−メチル−2−ピロリル)エチルアミ
ノ〕−1−(3−クロロフェニル)エタノール・修酸塩
の製造:―
【0084】(3−クロロフェニル)オキシラン0.77
g、2−(2−アミノエチル)−1−メチルピロール1.
24gにメタノール10mlを加え、室温で44時間攪拌した。
溶媒を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、クロロホルム−メタノール(25:
1)で溶出し、目的物を含む画分を減圧濃縮して1.3 g
の油状物を得た。これを修酸で処理し、エタノールから
再結晶により目的物0.7gを得た。融点195〜197
【0085】1H−NMRスペクトル(DMSO−d6,
ppm):2.82〜3.29(6H,m,CH2), 3.53(3H,s,NCH3), 4.94
(1H,dd,J=10Hz,2.5Hz,CHOH), 5.82(1H,dd,J=3.5Hz,2H
z), 5.89(1H,t,J=3Hz), 6.65(1H,t,J=2Hz), 7.41(4H,m)
【0086】実施例2〜4:―― 実施例1における2−(2−アミノエチル)−1−メチ
ルピロールの代わりに、対応するアミノエチル体を用い
て、実施例1と同様に反応・処理し、生成物をエタノー
ルから再結晶して、表5に示す化合物を得た。
【0087】
【化16】
【0088】
【表5】
【0089】実施例5―― 2−〔2−(4−キノリル)エチルアミノ〕−1−(3
−クロロフェニル)エタノール・修酸塩の製造:―
【0090】第一工程:― 60%水素化ナトリウム0.41gをヘキサンで洗浄した中
に、ジオキサン15mlを加え、テトラエチル ジメチルア
ミノメチレンジホスホネート3.4 gのジオキサン溶液15
mlを滴下し、室温で1時間攪拌した。この混合溶液に、
4−キノリンカルボキサアルデヒド1.6 gのジオキサン
溶液15mlを滴下し、さらに50℃で1時間攪拌した。溶媒
を減圧下で留去した後、水で希釈してジエチルエーテル
で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムにて乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エ
チルで溶出した後、溶媒を減圧留去して、ジエチル 2
−(4−キノリル)−1−N,N−ジメチルアミノエチ
レンホスホネート1.8 gを黄色固体として得た。
【0091】第二工程:― 上記のキノリン体1.9 gを3N塩酸60mlに溶解し、室温
で1時間攪拌した後、氷冷下で水酸化ナトリウム溶液を
滴下してpH4に調整し、塩化メチレンで抽出した。抽
出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣にN,N−ジメチ
ルホルムアミド20ml、ベンゾトリアゾール−1−イルオ
キシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフ
ルオロホスホネート(BOP試薬)2.4 g、2−アミノ
−1−(3−クロロフェニル)エタノール0.96g、トリ
エチルアミン1.1 gを順次加え、室温で2時間攪拌し
た。この反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、抽
出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム
にて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メタノ
ール(10:1)で溶出して、N−〔2−〔1−(3−ク
ロロフェニル)−1−ヒドロキシ〕エチル〕−4−キノ
リルアセタミド0.47gを白色固体として得た。
【0092】第三工程:― 上記のアセタミド体0.9 gのテトラヒドロフラン溶液20
mlに1Mジボラン−テトラヒドロフラン錯体6.8 mlを滴
下し、2時間加熱還流した。冷却後、6N塩酸4.3 mlを
加えて室温で15時間攪拌し、溶媒を減圧留去した。残渣
を4N水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性とした後、ク
ロロホルムで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、クロロホルム−メタノール(15:1)で溶出し、溶
媒を減圧留去して淡黄色の油状物0.44gを得た。この油
状物を修酸で処理し、メタノール−エタノールから再結
晶により目的物0.54gを得た。融点120〜122℃
【0093】1H−NMRスペクトル(DMSO−d6,
ppm):3.05〜3.65(6H,m), 4.99(1H,dd,J=2.5Hz,10Hz,C
HOH), 7.32 〜7.53(5H,m), 7.69(1H,m,キノリン6-H), 7.81
(1H,m,キノリン7-H), 8.06(1H,dd,J=1Hz,8Hz,キノリン5-H), 8.2
4(1H,dd,J=1Hz,8Hz,キノリン8-H), 8.85(1H,d,J=4.5Hz,キノリン
2-H), 9.05(br,s,修酸)
【0094】実施例6―― 2−〔2−(2−クロロ−3−キノリル)エチルアミ
ノ〕−1−(3−クロロフェニル)エタノールの製造:
【0095】実施例5における4−キノリンカルボキサ
アルデヒドの代わりに2−クロロ−3−キノリンカルボ
キサアルデヒドを用いて、実施例5と同様に反応・処理
し、トルエンから再結晶することにより目的物の1/4
水和物を得た。融点122〜123℃
【0096】実施例7―― 2−〔2−(1−メチルインダゾール−3−イル)エチ
ルアミノ〕−1−(3−クロロフェニル)エタノール・
修酸塩の製造:―
【0097】第一工程:― 1−メチル−3−インダゾリルメタノール3.8 gのテト
ラヒドロフラン溶液20mlにヘキサメチルホスホラミド5.
8 mlを加え、氷冷下で塩化チオニル1.9 mlを滴下した
後、室温で2時間攪拌した。この反応液に氷水を加え、
48%水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性とした後、酢酸
エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水の順で洗浄
した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、溶媒を減圧
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、酢酸エチル:ヘキサン(5:1)で溶出して、
1−メチル−3−クロロメチルインダゾール3.9 gを得
た。
【0098】第二工程:― 上記のインダゾール体3.9 gのアセトニトリル溶液50ml
にシアン化カリウム2.8 g及び18-crown-6 1.1gを加
え、室温で16時間攪拌した。この反応液を水で希釈して
クロロホルムで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、溶媒を減圧留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチルで溶出し、溶媒を減圧留去して、1−メ
チル−3−インダゾリルアセトニトリル3.6 gを得た。
【0099】第三工程:― 上記のアセトニトリル体1.6 gのメタノール溶液50mlに
塩化第一コバルト・6水和物4.2 gを加え、次いで、室
温で水素化ホウ素ナトリウム3.3 gを少量ずつ加えた。
反応液を室温で4時間攪拌した後、不溶物が溶解するま
で3N塩酸を加えた。メタノールを減圧留去し、水層を
ジエチルエーテルで洗浄した後、水酸化アンモニア水で
アルカリ性とし、クロロホルムで抽出した。抽出液を飽
和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥
し、溶媒を減圧留去して3−(2−アミノエチル)−1
−メチルインダゾール1.32gを粗生成物として得た。
【0100】第四工程:― 上記のアミン体0.65gのメタノール溶液20mlに(3−ク
ロロフェニル)オキシラン0.54gを加え、室温で16時間
攪拌した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メタノ
ール(15:1)で溶出し、溶媒を減圧留去して、油状物
0.26gを得た。この油状物を修酸で処理し、エタノール
から再結晶により目的物0.23gを得た。融点164〜1
65℃
【0101】1H−NMRスペクトル(DMSO−d6,
ppm):3.11(1H,dd,J=10Hz,12.6Hz), 3.23 〜3.47(5H,
m), 4.00(3H,s,CH 3), 4.96(1H,dd,J=2.8Hz,10Hz), 7.15
(1H,m,インタ゛ソ゛ール5-H), 7.33〜7.52(5H,m), 7.61(1H,d,J=
8.5Hz,インタ゛ソ゛ール7-H), 7.77(1H,d,J=8Hz,インタ゛ソ゛ール4-H)
【0102】実施例8〜11―― 実施例7における1−メチル−3−インダゾリルメタノ
ールの代わりに、各々3−インダゾリルメタノール、3
−ベンゾイソキサゾリルメタノール、2−ベンゾチアゾ
リルメタノール及び2−ベンゾイミダゾリルメタノール
を用いて、実施例7と同様に反応・処理し、生成物を適
当な溶媒から再結晶することにより表6に示す化合物を
得た。
【0103】
【化17】
【0104】
【表6】
【0105】実施例12―― 2−〔2−(インドール−5−オキシ)−1−メチルエ
チルアミノ〕−1−(3−クロロフェニル)エタノール
の製造:―
【0106】第一工程:― アセトン90mlに5−ヒドロキシインドール4.0 g,ブロ
モアセトン6.85g及び炭酸カリウム7.0 gを加え、6時
間加熱還流した。冷却後、不溶物を濾去し、濾液を減圧
濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、クロロホルムで溶出して5−インドールオキ
シアセトン3.7 gを白色固体として得た。
【0107】第二工程:― 上記のアセトン体3.4 gと2−アミノ−1−(3−クロ
ロフェニル)エタノール3.76gをベンゼン180 mlに溶解
し、ディーンスタークを用いて生成する水を除きながら
1時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、残渣をメタノ
ール120 mlに溶解した後、氷冷下で水素化ホウ素ナトリ
ウム1gを少量ずつ加えた。反応液を室温で4時間攪拌
し、溶媒を減圧留去し、残渣に水を加えてクロロホルム
で抽出した後、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル
で溶出した。溶媒を減圧留去し、酢酸エチル−ヘキサン
から再結晶により淡黄色固体の目的物4.5 gを1/10水
和物として得た。融点80〜85℃
【0108】1H−NMRスペクトル(CDCl3,δ p
pm):1.18(d,J=7Hz,CH3), 1.21(d,J=7Hz,CH3), 2.65(d
d,J=9Hz,4.5Hz),, 2.71(dd,J=9Hz,4.5Hz), 2.96 〜3.23
(2H,m), 3.78〜4.02(2H,m), 4.58〜4.71(1H,m,CHOH),
6.47(1H,m), 6.83(1H,m), 7.10(1H,m), 7.18(1H,m), 7.
25(4H,m), 7.39(1H,s), 8.10(1H,s,D2Oにて消失,イント゛ール
NH)
【0109】実施例13―― 2−〔2−(2−メトキシカルボニルインドール−5−
オキシ)−1−メチルエチルアミノ〕−1−(3−クロ
ロフェニル)エタノールの製造:―
【0110】実施例12における5−ヒドロキシインド
ールの代わりに5−ヒドロキシインドール−2−カルボ
ン酸メチルを用いて、実施例12と同様に反応・処理
し、クロロホルムから再結晶することにより目的物を得
た。融点135〜141℃
【0111】1H−NMRスペクトル(DMSO−d6,
ppm):1.07(d,J=6Hz,CHCH 3), 1.09(d,J=6Hz,CHCH 3),
2.02(1H,br,NH), 2.65〜2.88(2H,m,CH 2NH), 2.94〜3.13
(1H,m,CHCH3), 3.71〜3.93(2H,m,OCH 2), 3.87(3H,s,CO2
CH 3), 4.64(1H,m,CHOH), 5.48(1H,br,OH), 6.92(1H,m),
7.06(1H,s), 7.11(1H,m),7.24 〜7.45(5H,m), 11.79(1
H,s,イント゛ールNH)
【0112】実施例14―― 2−〔2−(3−チエニル)エチルアミノ〕−1−(3
−クロロフェニル)エタノールの製造:―
【0113】第一工程:― 3−チエニルアセトニトリル1.23gのエタノール溶液3
mlに水酸化ナトリウム粒1.2 g及び水20mlを加え、2.5
時間加熱還流した。冷却後、溶媒を減圧留去し、残渣を
濃塩酸でpH2〜3に調整して析出した固体を濾取し
た。この固体を水で洗浄した後、乾燥し、ヘキサン−ジ
エチルエーテルから再結晶により3−チエニル酢酸1.3
gを得た。
【0114】第二工程:― 上記の酢酸体0.7 gのN,N−ジメチルホルムアミド溶
液7mlに2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタ
ノール1.1 g,BOP試薬2.2 g,トリエチルアミン1.
4 mlを順次加え、室温で2時間攪拌した。この反応溶液
を水で希釈して酢酸エチルで抽出し、抽出液を1N塩
酸,水,1N水酸化ナトリウム溶液,水,飽和食塩水で
順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。
溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーに付し、酢酸エチルで溶出し、溶媒を減圧留去
して、N−〔2−〔1−(3−クロロフェニル)−1−
ヒドロキシ〕エチル〕−3−チエニルアセタミド1.5 g
を得た。
【0115】第三工程:― 上記のアセタミド体1.5 gのテトラヒドロフラン溶液15
mlに1Mジボラン−テトラヒドロフラン錯体11.3mlを滴
下し、4時間加熱還流した。冷却後、6N塩酸7mlを滴
下し、室温で16時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。
水層をジエチルエーテルで洗浄し、48%水酸化ナトリウ
ム溶液でアルカリ性とした後、クロロホルムにより抽出
し、抽出液を飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウ
ムにて乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルで溶出
し、溶媒を減圧留去して得られた固体をトルエン−ヘキ
サンから再結晶することにより目的物1.2 gを白色結晶
として得た。融点88〜89℃
【0116】1H−NMRスペクトル(CDCl3,δ p
pm):2.78(1H,dd,J=9.5Hz,12.4Hz,CH 2CHOH), 2.91〜3.
13(5H,m), 3.22(2H,br,s,NH,OH), 4.87(1H,dd,J=3.5Hz,
9.5Hz,CHOH), 6.95(1H,dd,J=1.2Hz,5Hz,チオフェン4-H), 7.0
3(1H,m), 7.21 〜7.32(4H,m), 7.38(1H,br,s,ヘ゛ンセ゛ン2-
H)
【0117】実施例15―― 2−〔2−(インドリン−5−オキシ)エチルアミノ〕
−1−(3−クロロフェニル)エタノール・2塩酸・1
/4メタノールの製造:―
【0118】実施例14における3−チエニル酢酸の代
わりに、5−インドールオキシ酢酸を用いて、実施例1
4と同様に反応・処理し、生成物を塩酸塩にした後、メ
タノール−ジエチルエーテルから再結晶することによ
り、目的物を得た。融点180〜184℃
【0119】1H−NMRスペクトル(DMSO−d6,
ppm):2.95〜3.52(4H,m), 3.18(2H,t,J=7Hz), 3.70(2
H,t,J=7Hz), 4.35(2H,t,J=3Hz),5.08(d,J=7Hz,CHOH),
6.35(1H,br,OH), 6.99(1H,dd,J=7Hz,2Hz), 7.11(1H,d,J
=2Hz), 7.30〜7.53(5H,m), 9.30(2H,br,NH・HCl), 11.46
(2H,br,NH・HCl)
【0120】実施例16―― 2−〔2−(1−フタラジノン−2−イル)エチルアミ
ノ〕−1−(3−クロロフェニル)エタノールの製造:
【0121】第一工程:― 1(2H)−フタラジノン15gのアセトン溶液500 mlと
N,N−ジメチルホルムアミド50mlの混合溶液に炭酸カ
リウム21.3g及びブロモ酢酸エチル21gを加え、20時間
加熱還流した。冷却後、溶媒を減圧留去し、残渣に水を
加え、析出してくる固体を濾取した。この固体を水で十
分に洗浄した後、乾燥して1−オキソ−2−フタラジニ
ル酢酸エチル20gを得た。
【0122】第二工程:― 上記の酢酸エチル体1.0 gのテトラヒドロフラン溶液15
mlに−70℃で1.02Mジイソブチルアルミニウムハイドラ
イドのトルエン溶液10mlを滴下し、1.5 時間攪拌して、
(1−オキソ−2−フタラジニル)アセトアルデヒドを
生成させた。この生成物を含む反応液にメタノール15m
l,2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノー
ル0.86gのメタノール溶液5mlを順次加え、水素化シア
ノホウ素ナトリウム0.31gを少量ずつ加えて室温で6時
間攪拌した。溶媒を減圧留去して酢酸エチルを加え、セ
ライトに通して不溶物を除いた。濾液の溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、クロロホルム−メタノール(10:1)で溶出し、溶
媒を減圧留去すると固体が得られ、これをトルエンから
再結晶することにより目的物0.4 gを得た。融点108
〜109℃
【0123】1H−NMRスペクトル(CDCl3,δ p
pm):2.73(1H,dd,J=9Hz,12.1Hz,CH 2CHOH), 3.00(1H,d
d,J=3.3Hz,12.1Hz,CH 2CHOH), 3.02〜3.29(2H,m,CH2CH 2N
H), 4.27〜4.52(2H,m,CH 2CH2NH), 4.65(1H,dd,J=3.3Hz,
9Hz,CHOH), 7.15 〜7.32(3H,m), 7.36(1H,br,s,ヘ゛ンセ゛ン2
-H), 7.67 〜7.89(3H,m),8.18(1H,s,フタラシ゛ン4-H), 8.45
(1H,m,フタラシ゛ン8-H),
【0124】製剤例(錠剤の製法)―― 常法に従って、下記各成分を混和し、顆粒状とし、圧縮
成型して、1錠100 mgの錠剤1000錠を調製する。2
−〔2−(5−インドールオキシ)−1−メチルエチル
アミノ〕−1−(3−クロロフェニル)エタノール(5
g)、トウモロコシデンプン(25g)、乳糖(54
g)、結晶セルロース(11g)、ヒドロキシプロピル
セルロース(3g)、軽質無水ケイ酸(1g)、ステア
リン酸マグネシウム(1g)。
【配列表】
【0125】配列番号:1 配列の長さ:47 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 化学合成DNA 他の情報:5から43番目の塩基配列には相補鎖が存在
し、その相補鎖には44から47番目の塩基配列として
TCGAが存在する。 配列 AGCTCCTGCA GGCGCGCCGA TATCTCGAGC GGCCGCGGTA CCA 43
【0126】配列番号:2 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 化学合成DNA アンチセンス:No 配列 CCACCTGCAG GTGATTTGGG AGACCCC 27
【0127】配列番号:3 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 化学合成DNA アンチセンス:Yes 配列 TTCTCGAGCC GGGGAATCCC ATGGGAC 27
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/42 31/425 31/44 AED 31/47 ACJ 31/50 31/505 C07D 209/08 8217−4C 209/14 8217−4C 209/42 8217−4C 213/36 215/06 231/56 A 235/14 237/32 239/90 261/20 263/56 277/64 307/52 307/81 333/20 (72)発明者 川島 和 大阪府大阪市都島区友渕町1丁目5番10− 708

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式〔I〕で表される2−アルキルア
    ミノ−1−フェニルエタノール誘導体又はその薬学的に
    許容される酸付加塩。 【化1】 〔式中、R1 はハロゲン原子又はトリフルオロメチル基
    を意味し、R2 は水素原子又は低級アルキル基を意味
    し、Aは下記式(a)〜(l) 【化2】 (式中、XはO,S又はN−R6 を意味し、R3 及びR
    6 は、同一若しくは異なって水素原子又は低級アルキル
    基を意味し、R4 は水素原子、ハロゲン原子、低級アル
    キル基又は低級アルコキシ基を意味し、R5 は水素原
    子、低級アルキル基又は低級アルコキシカルボニル基を
    意味する。但し、Aが複素環式基(c)〜(i)及び
    (l)のいずれかの場合、R4 の結合位置はべンゼン環
    上のみであり、Aが複素環式基(j)又は(k)の場
    合、R5 又はR3 の結合位置は窒素原子を含む環上のみ
    である。)で表される複素環式基の中から選ばれる1つ
    の複素環式基を意味する。〕
  2. 【請求項2】 R1 が塩素原子であり、R2 が水素原子
    又はメチル基であり、Aが式(a)であって、式(a)
    中のR3 が水素原子又はメチル基で、XがNH,N−メ
    チル又はSであるか、Aが式(b)又は(g)であっ
    て、式(b)又は(g)中のR4 が水素原子、ハロゲン
    原子、メチル基又はメトキシ基であるか、Aが式(e)
    又は(h)であって、式(e)又は(h)中のR4 が水
    素原子、ハロゲン原子、メチル基又はメトキシ基で、R
    6 が水素原子又はメチル基であるか、Aが式(j)であ
    って、式(j)中のR5 及びR6 が同一若しくは異なっ
    て水素原子又はメチル基であるか、あるいはAが式
    (k)であって、式(k)中のR3 及びR6 が同一若し
    くは異なって水素原子又はメチル基である請求項1記載
    の化合物。
  3. 【請求項3】 R1 が塩素原子であり、R2 がメチル基
    であり、Aが、メチル基でそれぞれ置換されていてもよ
    い3−チエニル基、3−インダゾリル基、4−キノリル
    基若しくはインドリン−5−オキシ基、1位がメチル基
    で置換されていてもよいインドール−5−オキシ基、又
    はベンゼン環若しくは1位がメチル基で置換されていて
    もよい3−インドリニル基である請求項1又は2記載の
    化合物。
  4. 【請求項4】 2−〔2−(インドール−5−オキシ)
    −1−メチルエチルアミノ〕−1−(3−クロロフェニ
    ル)エタノール又はその薬学的に許容される酸付加塩。
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