JPWO2010032610A1 - 反射防止膜及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

反射防止膜を透過する光に波長分散が生じることを抑制する反射防止膜を提供する。基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜であって、上記反射防止膜は、反射防止膜を透過する可視光に対して第一の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を含有し、上記反射防止膜を透過する可視光は、可視光領域内で平坦な透過波長分散を有する反射防止膜である。

Description

本発明は、反射防止膜及びその製造方法に関する。より詳しくは、ディスプレイパネル等を構成する基材の表面に載置され、基材の表面で反射する光の反射率を低減させることで、ディスプレイ内に像が映り込むことを抑制する反射防止膜及びその製造方法に関するものである。
ブラウン管(CRT:Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、エレクトロルミネッセンス(EL:Electroluminescence)ディスプレイ等のディスプレイの表面には、傷つき防止機能、像の映り込み防止機能、汚れ防止機能等の様々な機能が要求される。そこで、このようなディスプレイの表面には保護フィルム等の保護部材が貼り付けられることがあるが、この保護フィルムが像の映り込みを防止する反射防止膜としても機能することで、要求される機能を一度に付与することができる。
像の映り込み対策としては、保護フィルムの表面に微細な凹凸パターンを形成し、光の散乱効果を用いて像の映り込みを防止する防眩(AG:Anti Glare)処理、又は、保護フィルムの表面に保護フィルムと異なる屈折率を有する膜を被膜し、保護フィルムの表面で反射した光と被膜した膜の表面で反射した光との干渉効果によって反射を低減させる低反射(LR:Low Reflection)処理を施すことが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
AG処理等の凹凸パターンを形成する方法としては、金型に刻み込んだ凹凸パターンを基材上に塗布した薄膜に押し付けて、金型の凹凸パターンを薄膜に転写する技術が知られている。転写の際には、薄膜に対して加熱又は光照射が行われる。光照射を行う方法としては、例えば、透明基材上に紫外線硬化樹脂の薄膜を成膜し、薄膜上に凹凸パターンを有する金型を押し付けることで薄膜上に凹凸パターンを形成し、それと同時に紫外線を照射することによって薄膜を硬化させ、透明基材上に金型の凹凸パターンの反転形状を有する薄膜を形成する方法が挙げられる(例えば、特許文献3参照。)。
ところで、近年、LR処理及びAG処理とは別の手段により明所での視認性を改善する技術として、光干渉を用いずに超反射防止効果を得ることができるモスアイ(Moth−eye:蛾の目)構造が注目されてきている。モスアイ構造は、反射防止処理を行う物品の表面に、AG処理で形成される凹凸パターンよりも更に微細な、可視光波長以下(例えば、400nm以下)の間隔の凹凸パターンを隙間なく配列することで、外界(空気)と物品表面との境界における屈折率の変化を擬似的に連続なものとするものであり、屈折率界面に関係なく光のほぼ全てを透過させ、該物品の表面における光反射をほぼなくすことができる(例えば、特許文献4参照。)。
特開平11−305008号公報 特開2007−79392号公報 特開2007−196397号公報 特開2004−205990号公報
このように、反射防止膜によれば反射防止膜が載置された基材の表面で反射する光の反射率を低下させることが可能であるが、本発明者らは、反射防止膜の構造、材料等がある一定の条件を満たす場合には、反射防止膜を透過する光に波長分散が生じ、例えば、ディスプレイパネルを構成する基材の表面に反射防止膜を形成し、画面内を見たときに、その画面内に表示色と異なる特定の色付きが視認される場合があることを見いだした。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、反射防止膜を透過する光に波長分散が生じることを抑制する反射防止膜及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、反射防止膜を透過する光に波長分散が見られる原因について種々検討したところ、反射防止膜の構造及び材料に着目した。そして、反射防止膜の構造及び材料のそれぞれに起因して反射防止膜を透過する光に波長分散が付与され、その結果、ディスプレイパネルを構成する基材の表面に反射防止膜を形成し、低反射効果を得たとしても、画面内に色付きが視認されてしまうことを見いだした。また、本発明者らは、反射防止膜の構造及び材料に起因するそれぞれの波長分散特性が互いに打ち消し合うように調節されることで、構造及び材料に起因する各波長分散の乱れが平坦化され、反射防止膜を透過する光に対し、波長分散を生じにくくすることができることを見いだした。これにより、ディスプレイパネルを構成する基材の表面に反射防止膜を形成したとしても、反射防止膜自体による色付きは無彩色となり、表示色と異なる特定の色付きが視認されにくくなることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜であって、上記反射防止膜は、反射防止膜を透過する可視光に対して第一の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を含有し、上記反射防止膜を透過する可視光は、可視光領域内で平坦な透過波長分散を有する反射防止膜(以下、本発明の第一の反射防止膜ともいう。)である。
また、本発明は、基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜であって、上記反射防止膜は、反射防止膜を透過する可視光に対して第一の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を含有し、上記反射防止膜を透過する標準光源D65の光は、無彩色である反射防止膜(以下、本発明の第二の反射防止膜ともいう。)でもある。
以下に、本発明の第一及び第二の反射防止膜について詳述する。
本発明の反射防止膜は、基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する。上記反射防止膜は、基材表面での可視光の反射を低減させることができるものであればその原理は特に限定されず、例えば、基材表面で反射した光と反射防止膜表面又は反射防止膜内部で反射した光とを互いに干渉させて打ち消すことにより反射率を低減させるLRフィルム、表面に凹凸パターンを有し、凹凸パターンでの光の散乱を利用して反射率を低減させるAGフィルム、表面に、隣り合う頂点間の幅が可視光波長以下の凹凸パターンを有し、外界(空気)と基材表面との境界における屈折率の変化を擬似的に連続なものとし、屈折率界面に関係なく光のほぼ全てを透過させるモスアイフィルム等が挙げられる。上記反射防止膜の構造は単層からなる構造であっても、複数層からなる構造であってもよい。なお、本明細書において「可視光」とは、380〜780nmの波長域をもつ光をいう。
上記反射防止膜は、反射防止膜を透過する可視光に対して第一の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散特性を付与する波長分散材料を含有する。すなわち、上記反射防止膜は、反射防止膜の構造に起因して反射防止膜を透過する可視光に対して波長分散を付与する特性と、反射防止膜の材料に起因して反射防止膜を透過する可視光に対して波長分散を付与する特性との両方をもつ。本明細書において「波長分散」は、反射防止膜を透過した光の透過率の変動幅が、波長550nmにおける透過率を中心に、0.5%以上である特性をいう。本明細書においては、このうち、波長分散構造に基づく透過光に対する波長分散を第一の波長分散とし、波長分散材料に基づく透過光に対する波長分散を第二の波長分散としている。本発明においては、上記第一の波長分散及び第二の波長分散の少なくとも一方の上記変動幅が1.0%以上であるときにより好適であり、このとき、ディスプレイパネルを構成する基材の表面に反射防止膜を形成したときに、画面内に色付きが視認されやすい。より好ましくは、上記第一及び第二の波長分散のいずれも上記変動幅が2.0%以上であるときである。
本発明の第一の反射防止膜において、上記反射防止膜を透過する可視光は、可視光領域内で平坦な透過波長分散を有する。本明細書において「可視光領域内で平坦な透過波長分散を有する」とは、反射防止膜を透過した光の可視光領域内(波長380〜780nm)における透過率の変動幅が、波長550nmにおける透過率を中心に、0.5%未満であることをいう。本発明において上記反射防止膜は、上記第一の波長分散と上記第二の波長分散とが混合されてトータルの波長分散特性を有することになる。そして、上記第一の波長分散に基づく透過率と、上記第二の波長分散に基づく透過率とが足し合わされて、全体として各波長成分が可視光領域内で均一な透過率をもつことになる。これにより、例えば、ディスプレイパネルを構成する基材の表面に反射防止膜を形成したときに、反射防止膜に基づく画面内の色付きが抑制されることなり、表示品位の向上効果を得ることができる。上記透過率の変動幅は、好ましくは、可視光領域内での変動幅が0.2%未満であり、より好ましくは、可視光領域内での変動幅が0.1%未満である。これにより、色付きの抑制の効果が格段に向上していく。
本発明の第二の反射防止膜において、上記反射防止膜反射防止膜に対し標準光源D65の光を入射させたときに得られる透過光は、無彩色である。すなわち、標準光源D65を用いて反射防止膜の透過光の分光測色を行ったときに、無彩色と判断される条件が得られればよい。具体的には、xy色度図上で、
x=0.3127±0.0003(0.3124<x<0.3130)
y=0.329±0.0003(0.3287<y<0.3293)
を満たすことをいう。好ましくは、
x=0.3127±0.0001(0.3126<x<0.3128)
y=0.329±0.0001(0.3289<y<0.3291)
である。
また、a色度図上で、
=0±0.05(−0.05<a<0.05)
=0±0.05(−0.05<b<0.05)
を満たすことをいう。好ましくは、
=0±0.03(−0.03<a<0.03)
=0±0.03(−0.03<b<0.03)
である。これにより、例えば、ディスプレイパネルを構成する基材の表面に反射防止膜を形成したときに、反射防止膜に基づく画面内の色付きが抑制されることなり、表示品位の向上効果を得ることができる。
本発明の反射防止膜の構成としては、このような構成要素を必須として形成されるものである限り、その他の構成要素を含んでいても含んでいなくてもよく、特に限定されるものではない。例えば、反射防止膜の構造として、波長分散特性を有しない構造を一部に有していてもよく、反射防止膜の材料として、波長分散特性を有しない材料が一部に用いられていてもよい。また、本発明の第一及び第二の反射防止膜が表示装置に用いられる場合には、表示装置が備える光源は、標準光源D65に限定されず、A光源であっても、C光源であってもよく、蛍光灯等の波長分散特性を有するバックライト光源であってもよい。
本発明の反射防止膜における好ましい形態について以下に詳しく説明する。
上記反射防止膜は、複数の凸部から構成される凹凸部と、下地部とで構成され、上記波長分散構造は、上記凹凸部であることが好ましい。反射防止膜が複数の凸部を有することで、上述のAGフィルムやモスアイフィルムのように、低反射特性を効果的に得ることができる。また、反射防止膜が下地部を有することで、下地となる平坦な膜の表面に凹凸処理を行うのみで、容易にかつ精密に凹凸部を形成することができる。ただし、反射防止膜がこのように凹凸部と下地部とで構成されるときに、凹凸部が上記波長分散構造に基づく第一の波長分散を有しやすく、また、下地部が上記波長分散材料に基づく第二の波長分散を有しやすい。しかしながら、本発明によれば、そのような第一の波長分散と第二の波長分散とを打ち消し合わせることができるので、反射防止膜に凹凸部及び下地部を形成したとしても、これらの構造に基づく表示の色付きの防止を行うことができる。なお、上記凹凸部は、反射防止膜の表面(外界側)に形成されていることが、反射防止の観点から好ましい。
上記複数の凸部の隣り合う凸部の頂点間の幅は、可視光波長以下であることが好ましい。すなわち、本形態の反射防止膜は、表面に微小な凹凸パターンが形成されたモスアイフィルムである。本明細書において可視光波長以下とは具体的に、380nm以下を指す。モスアイフィルムによれば、外部から入射してきた光のほとんど全てを透過させることができる。したがって、本形態によれば、ディスプレイパネルの基材上に用いられたとしても、画面内に色付きが視認されにくく、かつ光の反射に基づく像の映り込みを高い水準で防止することが可能な反射防止膜を得ることができる。
上記複数の凸部の隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下である場合には、上記複数の凸部の隣り合う頂点間の幅pに対する、凸部一つ当たりの頂点から底点までの高さhの割合は、0.1<h/p<5.0であることが好ましい。より好ましくは、0.5<h/p<2.0である。凹凸部を構成する複数の凸部の一つ当たりの形状が有するアスペクト比(高さh/幅p)が小さくなるにつれ、反射防止膜を透過する可視光の透過率のうち、より長波長側の光(橙、赤等)の透過率が減衰する場合がある。すなわち、このようなアスペクト比をもつ凹凸部が上記波長分散構造となりやすく、本形態においては、上記波長分散構造のもつ第一の波長分散を、凹凸部以外の主に下地部を構成する波長分散材料のもつ第二の波長分散を用いて、これらの波長分散が互いに打ち消しあうように調整を行っている。更に、このようなアスペクト比によれば、より表面耐性の高い凹凸部を形成することができる。したがって、本形態によれば、ディスプレイパネルの基材上に用いられたとしても、高い表面耐性を得つつ、画面内に色付きが視認されにくい反射防止膜を得ることができる。
上記波長分散材料は、可視光硬化性を有する材料であることが好ましい。反射防止膜を形成するために好適な材料としては、樹脂が挙げられる。なかでも一定の条件下で硬化性を有する樹脂が好ましく、そのような樹脂を材料として用いることで、下地となる膜の表面に凹凸パターンを形成し、その後硬化処理を行ってその凹凸パターンを固めることで、容易に凹凸パターンを作製することができる。また、このような成型手段によれば、上述のような隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下(ナノメートルサイズ)である微小な凹凸パターンであっても高精細に作製することができる。一定の条件下で硬化性を有する樹脂としては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等が挙げられる。光硬化性樹脂であれば常温で処理を行うことができる。このように反射防止膜の材料としては様々な硬化性樹脂材料が考えられるが、中でも可視光硬化性を有する材料を用いることが好ましい。これは、本発明における解決課題である色付きが可視光波長域の光に対するものであり、可視光硬化性を有する成分については可視光波長域内に光を透過する波長域、及び、光を吸収する波長域の両方の領域が存在しているためである。可視光硬化性を有する材料としては、例えば、可視光を吸収して重合が開始するモノマー、それ単独では可視光を吸収しても重合は開始しないが、光重合開始剤が添加されることでその光重合開始剤が可視光を吸収して活性種となって重合が開始するモノマー及びその光重合開始剤の混合物等を用いることができる。このとき起こる光重合反応としては、ラジカル重合、イオン重合(例えば、アニオン重合、カチオン重合)、開環重合等が挙げられる。
上記可視光硬化性を有する材料は、可視光重合開始剤を含むことが好ましい。上記波長分散材料として可視光重合開始剤を含む材料を用いることで、可視光重合開始剤の種類、添加量(濃度)等を調節するのみで波長分散特性の制御を容易に行うことが可能となるので、色付きの解消がより容易かつ高精度となる。また、可視光重合開始剤によって重合反応が起こるので、反射防止膜を構成する材料選択の幅が広がり、反射防止膜を所望の膜厚に制御するのに適した材料を選択することができることとなり、色付きの解消がより容易となる。
本発明はまた、基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜であって、上記反射防止膜は、反射防止膜の表面で反射する可視光に対して第三の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を含有し、上記反射防止膜の表面で反射する可視光、及び、基材側から入射し、反射防止膜を透過する可視光を足し合わせた光は、可視光領域内で平坦な波長分散を有する反射防止膜(以下、本発明の第三の反射防止膜ともいう。)でもある。本発明者らは、上記波長分散構造が固有に有する透過光に対する波長分散特性のほかに、反射防止膜の構造が一定の条件を満たすときに特定の波長成分が反射防止膜の表面で反射し、その波長成分に基づく色付きが表示画面に生じてしまうことを見いだした。本明細書においては、反射防止膜の構造に基づき反射光に対して付与される波長分散を第三の波長分散としている。本発明の第三の反射防止膜は、このような第三の波長分散を、上述と同様の原理で、反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を用いて互いに打ち消し合わせるものである。すなわち、本発明の第三の反射防止膜においては、上記第三の波長分散と上記第二の波長分散とを互いに打ち消し合わせることで、反射防止膜の表面で反射する光と反射防止膜を透過する光とを足し合わせた光の強度を可視光領域内で均一なものとしている。なお、上記反射防止膜の表面で反射する可視光と、基材側から入射し、反射防止膜を透過する可視光とでは、互いに由来が異なっているため、それぞれの強度比を考慮に入れた上で、これらを足し合わせた光の強度が可視光領域内で均一となるように調整する必要がある。これにより、反射光に基づく表示の色付きを解消し、全体として良好な表示を得ることが可能な反射防止膜を得ることができる。
本発明はまた、基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜であって、上記反射防止膜は、反射防止膜の表面で反射する可視光に対して第三の波長分散を付与し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第一の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を含有し、上記反射防止膜の表面で反射する可視光、及び、基材側から入射し、反射防止膜を透過する可視光を足し合わせた光は、可視光領域内で平坦な波長分散を有する反射防止膜(以下、本発明の第四の反射防止膜ともいう。)でもある。本発明者らは更に、上述までの第一、第二、第三の波長分散が同時に起こる場合があり、これらの波長に基づく色付きが表示画面に生じてしまう場合があることを見いだした。本発明の第四の反射防止膜においては、上述と同様の原理で、上記第三の波長分散と、上記第一の波長分散と、上記第二の波長分散とを互いに打ち消し合わせることで、反射防止膜の表面で反射する光と反射防止膜を透過する光とを足し合わせた光の強度を可視光領域内で均一なものとしている。なお、上記反射防止膜の表面で反射する可視光と、基材側から入射し、反射防止膜を透過する可視光とでは、互いに由来が異なっているため、それぞれの強度比を考慮に入れた上で、これらを足し合わせた光が可視光領域内で均一となるように調整する必要がある。これにより、反射防止膜の構造及び材料に基づく表示の色付きを解消し、全体として良好な表示を得ることが可能な反射防止膜を得ることができる。
本発明は更に、基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜の製造方法であって、上記製造方法は、紫外線吸収成分を含む基材上に、可視光硬化性を有する樹脂を塗布して膜を形成する第一工程と、上記膜の表面に凹凸処理を行い、隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下の複数の凸部から構成される凹凸部を有する膜を形成する第二工程と、上記基材側から可視光を照射して凹凸部を有する膜を硬化処理し、反射防止膜を得る第三工程とを含む反射防止膜の製造方法でもある。紫外線吸収成分を含む基材を用いることで、例えば、基材が偏光板である場合に、偏光板内のポリビニルアルコール(PVA:Poly Vinyl Alcohol)等で構成される偏光子が紫外線によって劣化されることを防止することができる。ところが、例えば、上記凹凸処理が、遮光性を有する金型を押し当てる方法によって行われるような場合には、膜の表面側から光を照射することによる硬化処理を行うことができない。しかしながら本発明の製造方法によれば、膜の硬化処理を可視光によって行うことになるので、基材が紫外線吸収成分を含む場合であっても、膜の裏面側(基材側)からの光の照射によって膜の硬化処理を行うことができる。また、これにより、凹凸処理と同時に硬化処理を行うことができるので、隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下であるモスアイのような凹凸パターンであっても、精密度の高い構造を形成することができる。
本発明によれば、反射防止膜の構造自体が有する波長分散と、反射防止膜を構成する材料自体が有する波長分散とを互いに打ち消し合わせるように調整しているので、ディスプレイパネルを構成する基材の表面に反射防止膜を形成したときに、反射防止膜が固有に有する反射防止効果を得るとともに、画面内の色付きを抑制することが可能となる。
実施形態1の反射防止膜の断面模式図である。 実施形態1の反射防止膜の凹凸部を拡大した斜視図であり、凸部の単位構造が円錐状のときを示す。 実施形態1の反射防止膜の凹凸部を拡大した斜視図であり、凸部の単位構造が四角錐状のときを示す。 実施形態1の反射防止膜の凹凸部を拡大した斜視図であり、凸部の単位構造が頂点から底点までの傾斜が丸みを帯びるドーム(ベル)状のときを示す。 実施形態1の反射防止膜の凹凸部を拡大した斜視図であり、凸部の単位構造が頂点から底点までの傾斜が急峻である針状のときを示す。 モスアイフィルムが低反射を実現する原理を示す模式図であり、モスアイフィルムの断面構造を示す。 モスアイフィルムが低反射を実現する原理を示す模式図であり、モスアイフィルムに入射する光の感じる屈折率を示す。 反射防止膜の凹凸部(波長分散構造)における反射光の波長分散特性を示すグラフである。 反射防止膜の凹凸部(波長分散構造)に基づく透過光に対する波長分散特性を示すグラフである。 実施形態1の反射防止膜を構成する材料の吸収特性を示したグラフである。 実施形態1の反射防止膜を構成する材料の透過特性を示したグラフである。 条件1〜7の高さをもつ凸部が複数形成された凹凸部における各波長成分の反射率を示すグラフである。 条件1〜7の高さをもつ凸部が複数形成された凹凸部における各波長成分の透過率を示すグラフである。 条件1〜7の高さをもつ各試料のx値及びy値をxy色度図上で表したグラフである。 条件1〜7の高さをもつ各試料のa値及びb値をa色度図上で表したグラフである。 実施形態1の反射防止膜の製造工程を示す模式図である。
以下に実施形態を掲げ、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1の反射防止膜の断面模式図である。実施形態1の反射防止膜は、図1に示すように、ディスプレイパネルの表面を構成する基材1となるTAC(Tri Acetyl Cellulose)フィルム上に載置されており、基材1表面での可視光の反射を低減する。実施形態1の反射防止膜2は、表面側(外界側)に形成された複数の凸部から構成される凹凸部(モスアイ)2bと、裏面側(基材側)を構成する下地部2aとで構成されており、接着層3を介して基材1と接着されている。凹凸部2bを構成する複数の凸部の隣り合う頂点間の幅pは、40〜300nmである。凹凸部2bを構成する複数の凸部は、凸部一つ当たりの頂点から底点までの高さhが30〜200nmであり、凸部一つ当たりのアスペクト比は0.1<h/p<5.0に設定されている。反射防止膜2は、厚さ約10μmのUV硬化樹脂層で構成されている。粘着層3は、厚さ10〜15μmのプライマー樹脂層で構成されている。
実施形態1の反射防止膜2は、凹凸部2bが波長分散構造であり、凹凸部2bを透過する光に対して一定の波長分散(第一の波長分散)を付与する。また、反射防止膜2の材料には波長分散材料が用いられており、反射防止膜2を透過する光に対して一定の波長分散(第二の波長分散)を付与する。反射防止膜2の表面に形成された凹凸部2bに起因する第一の波長分散を、反射防止膜2を構成する材料に起因する第二の波長分散を用いて打ち消し合わせるために、第一の波長分散に対し、第二の波長分散は概して逆の波長分散性を有している。これにより、第一の波長分散と第二の波長分散とを打ち消し合わせ、全体として反射防止膜が平坦な波長分散特性を有するように調製を行うことができる。また、波長分散材料に基づく第二の波長分散の付与は、体積の小さな凹凸部2bではなく、反射防止膜の体積のほとんどを占める下地部2aのもつ波長分散特性が大きく寄与する。
実施形態1の反射防止膜2としてはモスアイフィルムが用いられているが、例えば、LRフィルム、AGフィルム等が用いられてもよい。AGフィルムであれば、上述と同様、凹凸部が形成されることになるので、この凹凸部の形状によっては、凹凸部を透過する可視光に対し一定の波長分散を付与する波長分散構造となる場合がある。また、LRフィルムであっても、屈折率の異なる層が複数層形成されることにより、凹凸部を透過する可視光に対し一定の波長分散を付与する場合があるので、波長分散構造を形成することがある。
実施形態1の反射防止膜2がモスアイフィルムである場合について、より詳細に説明する。図2〜5は、実施形態1の反射防止膜の凹凸部を拡大した斜視図である。図2は凸部の単位構造が円錐状のときを示し、図3は凸部の単位構造が四角錐状のときを示し、図4は、凸部の単位構造が頂点から底点までの傾斜が丸みを帯びるドーム(ベル)状のときを示し、図5は、凸部の単位構造が頂点から底点までの傾斜が急峻である針状のときを示す。図2〜5に示すように、凸部の頂上部は頂点tであり、各凸部同士が接する点が底点bである。また、凸部の隣り合う頂点間の幅pは、凸部の頂点tからそれぞれ垂線を同一平面上まで下ろしたときの二点間の距離で示される。また、頂点tから底点bまでの高さhは、凸部の頂点tから底点bの位置する平面まで垂線を下ろしたときの距離で示される。すなわち、凸部一つ当たりのアスペクト比は、高さをピッチ(頂点間の距離)で割ったh/pで表される。
隣り合う凸部の頂点間の幅pは380nm以下、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下である。なお、図2〜5においては、凸部の単位構造として円錐、四角錐、ドーム(ベル)型、針状型の形状を例示したが、実施形態1の反射防止膜2がモスアイフィルムである場合において凹凸部3は、頂点及び底点が形成され、かつ可視光波長以下にピッチが制御されていれば、その単位構造は特に限定されない。また、例えば、錐体の斜面が階段状のステップのある形状を有していてもよい。
ここで、モスアイフィルムが低反射を実現することができる原理について説明する。図6及び図7は、モスアイフィルムが低反射を実現する原理を示す模式図である。図6はモスアイフィルムの断面構造を示し、図7はモスアイフィルムに入射する光の感じる屈折率を示す。光はある媒質から異なる媒質へ進むとき、これらの媒質界面で屈折、透過及び反射する。屈折等の程度は光が進む媒質の屈折率によって決まり、例えば、空気であれば約1.0、樹脂であれば約1.5の屈折率を有する。実施形態1においては、モスアイフィルムの表面に形成された凹凸部3の単位構造は全体としてみれば錐状であり、すなわち、先端方向に向かって徐々に幅が小さくなっていく形状を有している。したがって、図7に示すように、空気層とモスアイフィルムとの界面に位置する凸部(X−Y間)においては、空気の屈折率である約1.0から、膜構成材料の屈折率(樹脂であれば約1.5)まで、屈折率が連続的に徐々に大きくなっているとみなすことができる。光が反射する量は媒質間の屈折率差に依存するため、このように光の屈折界面を擬似的にほぼ存在しないものとすることで、光のほとんどがモスアイフィルム中を通り抜けることとなり、膜表面での反射率が大きく減少することとなる。
実施形態1においては、基材1としてディスプレイパネルの表面を構成するTACフィルムが用いられているが、反射防止膜を載置することができるものであれば特に限定されない。TACフィルムは、例えば、偏光板の構成部材、特に偏光子の保護部材となる。実施形態1の反射防止膜が載置される基材としては、そのほかにアクリル保護板、偏光板表面に配置されるハードコート層、偏光板表面に配置されるAG層等が挙げられる。
反射防止膜2の凹凸部2bが透過光に付与する波長分散を調べるに当たっては、凹凸部2bにおける各波長成分の透過率を測定する必要がある。そこで、まず反射防止膜2の凹凸部2bにおける各波長成分における反射率の測定を行い、次に、全体(100%)から反射率(%)を差し引きして透過率(%)を算出した。光は、異なる媒質に入射することにより、媒質界面で反射する反射成分と、媒質内を透過する透過成分と、媒質によって吸収される吸収成分とに分解される。凹凸部2bの体積(吸収領域)は反射防止膜2の体積(吸収領域)全体に対してごくわずかであり、下地部2aが主な吸収領域となるため、理想的に吸収成分を0と仮定すると、凹凸部においては、
反射率(%)+透過率(%)=100%
の関係が成立することになる。したがって、反射防止膜2の凹凸部2bにおいては反射率から透過率を算出することができ、また、凹凸部2bに起因する反射率の変動は、透過率の変動と逆の傾向を示すことになる。
以下に、実施形態1の一例として具体的に実施例1の反射防止膜を作製し、透過率の測定を行った結果を示す。反射防止膜の凹凸部における反射率の測定に当たっては、分光測色計CM−2002(コニカミノルタ社製)を用いた。測定条件としては、光源としてD65光源を用い、SCE方式(正反射光成分除去)でかつ、d/8(拡散照明、8°方向受光)方式とした。反射防止膜の凹凸部のプロファイルとしては、凹凸部を構成する複数の凸部の隣り合う頂点間の幅pを200nmとし、凸部一つ当たりの頂点から底点までの高さhを90nmとした。すなわち、反射光の測定を行った凹凸部を構成する凸部一つ当たりのアスペクト比(h/p)は、0.45であった。
図8は、反射防止膜の表面、すなわち、凹凸部(波長分散構造)における反射光の波長分散特性を示すグラフである。図8に示すように、凹凸部の表面で反射する可視光に基づく反射率は、可視光波長域の下限である380nmから可視光波長域の上限である780nmに向かって徐々に増加しており、380nmの波長成分の反射率は約0.1%であったのに対し、780nmの波長成分の反射率は約0.8%であった。
図9は、反射防止膜の表面、すなわち、凹凸部(波長分散構造)に基づく透過光に対する波長分散特性を示すグラフである。図9に示すように、凹凸部を透過する可視光の透過率は、可視光波長域の下限である380nmから可視光波長域の上限である780nmに向かって徐々に減少しており、380nmの波長成分の透過率は約99.9%であったのに対し、780nmの波長成分の透過率は約99.2%であった。
反射防止膜の構造に起因して生じる波長分散を打ち消すように反射防止膜の材料を選択する、又は、材料の条件を調節する、あるいは、反射防止膜の材料に起因して生じる波長分散を打ち消すように反射防止膜の構造を設計するには、理想的には、波長軸(x軸)に対して、図9に示す透過光の波長分散を示す分光特性と対称的な波長分散を示す分光特性を形成する必要がある。すなわち、理想的には図9の透過光スペクトルに対し対称性をもつスペクトル、すなわち、図8の反射光スペクトルと同様の分光特性をもつスペクトルを反射防止膜の材料を用いて調製することで、反射防止膜は全体として平坦な波長分散特性を有することとなる。可視光領域内で各波長成分が平坦な透過波長分散をもつ反射防止膜によれば、ディスプレイパネルを構成する基材上に反射防止膜を載置したとしても、反射防止膜に基づき表示光に色付きが視認されることがなくなる。ただし、実際に全く対称な波長分散特性を有する反射防止膜を形成することはほぼ不可能であり、逆に、全く対称的な波長分散特性を組み合わせたものでなくとも、表示光の色付き効果は充分に得ることができる。実施形態1において反射防止膜は、反射防止膜を透過する光の透過率の変動割合が可視光領域内(380〜780nm)において、波長550nmにおける透過率を中心に、0.5%未満に抑えられていればよい。
波長分散特性の打ち消し合いのバランスは、ランベルト−ベール(Lambert-beer)の法則を利用して調節することができる。光を吸収する媒体に対して光が入射し、媒体を抜けて出射するときの光の強度は、入射光強度をlin(λ)、出射光強度をlout(λ)、光吸収媒体の濃度をc、光吸収媒体固有の吸収係数をα(λ)、媒体の厚み(光路長)をdとしたときに
lin(λ)=lin(λ)×exp(−α(λ)×c×d)
で表すことができる。この両辺をlin(λ)で割ると、
lin(λ)/lin(λ)=exp(−α(λ)×c×d)
となり、左辺は出射光強度を入射光強度で割っているので、すなわち、左辺は透過率を示すことになる。ここで、透過率をT(λ)とすると、
T(λ)=exp(−α(λ)×c×d)
となる。このことから透過率T(λ)は、光吸収媒体の濃度c、光吸収媒体固有の吸収係数α(λ)又は媒体の厚み(光路長)dが大きくなればなるほど値が低くなり、これを利用して透過率の値を調節することができる。
上述のように、光は、異なる媒質に入射することにより、媒質界面で反射する反射成分と、媒質内を透過する透過成分と、媒質によって吸収される吸収成分とに分解される。また、実施形態1の反射防止膜2の表面は凹凸部2bによって構成されているため、凹凸部2bが主な反射領域となる。また、下地部2aが主な吸収領域となることは上述の通りである。そこで、理想的に反射成分を0と仮定すると、下地部2aにおいては、
吸収率(%)+透過率(%)=100%
の関係が成立することになる。したがって、反射防止膜の下地部に起因する透過率の変動は、反射防止膜の材料が有する吸光特性及び透過特性に依存することになる。上記図9のように、凹凸部を透過する可視光の透過率が短波長側から長波長側に向かって徐々に減少するグラフに対しては、上記図8に示すように、凹凸部を透過する可視光の透過率が短波長側から長波長側に向かって徐々に増加する透過特性をもつ材料を用いて反射防止膜を形成することで、全体として平坦な波長分散が得られることとなる。また、上記式より、吸収率と透過率とは逆の傾向を示すことになるので、実施形態1においては、吸収特性として短波長側から長波長側に向かって徐々に減少する特性をもつものが用いられることとなる。
実施形態1においては、凹凸部(モスアイ)の設計に基づく色付きを、反射防止膜を構成する材料中の波長分散材料の濃度及び/又は反射防止膜の厚さを調節することで解消するものとしているが、逆に、反射防止膜を構成する材料のもつ波長分散特性に基づく色付きに対し、凹凸部(モスアイ)の設計を調節するものであってもよい。
図10は、実施形態1の反射防止膜を構成する材料(波長分散材料)の吸収特性を示したグラフである。実施形態1において反射防止膜は、可視光硬化性を有する材料で構成されており、具体的には、可視光重合開始剤(商品名:IRGACURE784、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を含んでいる。下記化学式(1)は、IRGACURE784の化学構造式である。IRGACURE784は、チタノセンタイプの光重合開始剤であり、分子量は534.4である。図10は、アセトニトリル溶液中でのIRGACURE784が有する吸収特性を示している。各曲線はそれぞれ、異なる濃度のサンプルを示す。具体的には、各曲線の濃度は左から0.001%、0.01%、0.1%である。各濃度は、アセトニトリル溶液中でのIRGACURE784の重量%である。図10に示すように、濃度によって波長分散の程度は異なっている。実施形態1では実際に、0.3〜10重量%の範囲で調製を行うことで、反射防止膜の材料に基づく波長分散の効果的な調節が可能となる。
Figure 2010032610
図11は、実施形態1の反射防止膜を構成する材料(波長分散材料)の透過特性を示したグラフである。すなわち、図11は、実施形態1の反射防止膜を透過する光に対して付与される波長分散特性を示すグラフである。各曲線はそれぞれ、異なる膜厚のサンプルを示す。具体的には、各曲線を示す反射防止膜の膜厚は左から0.001m、0.01m、0.1mである。図11に示すように、膜厚によって波長分散の程度は異なっている。
図10に示すように、IRGACURE784の吸光特性は、短波長側から長波長側に向かって徐々に減少している。また、図11に示すように、IRGACURE784の吸光特性は、短波長側から長波長側に向かって徐々に増加している。上述のように、凹凸部を透過する可視光の透過率は、短波長側から長波長側に向かって徐々に減少しているため、IRGACURE784のように短波長側から長波長側に向かって透過率が徐々に増加する特性をもつ可視光重合剤を反射防止膜の材料として用いることで、反射防止膜の構造に基づく透過光に対する波長分散と、反射防止膜を構成する材料に基づく透過光に対する波長分散とを互いに打ち消し合わせることができ、全体として平坦な波長分散特性を得ることができる。
より具体的には、UV硬化樹脂層中のIRGACURE784の濃度c、反射防止膜の下地部を構成するUV硬化樹脂層の膜厚を最適化することで、全体としてのバランスを調節することができる。なお、アスペクト比が上記のように0.45ではなく、異なる値を有する場合には、まず、アスペクト比に基づく波長分散特性(透過光スペクトル)を測定し、反射防止膜を透過する光の波長分散が平坦になるように、可視光重合剤の波長分散特性を規定する各パラメーター(濃度及び膜厚)を振り分ける。また、上記UV硬化樹脂層中に含まれる可視光重合剤としてはIRGACURE784に限定されず、短波長側から長波長側に向かって透過率が徐々に増加する特性をもち、凹凸部に基づく波長分散と、材料に基づく波長分散とが互いに打ち消し合い、最終的に平坦な透過波長分散が得られれば、どのような材料であってもよい。また、例えば、凹凸部に起因する波長分散が短波長側から長波長側に向かって徐々に増加する場合には、材料に基づく波長分散が短波長側から長波長側に向かって透過率が徐々に減少する特性をもつものを選択すればよい。更に、透過率の変動は、短波長側から長波長側に向かって透過率が一様に増加又は減少する特性を有していなくてもよく、透過率の変動にランダムな増減があってもよく、波長分散の打ち消しあいによって最終的に平坦な透過波長分散が得られればよい。
実施形態1の反射防止膜として、凹凸部を構成する凸部の高さをパラメーターとし、条件の異なる7種類の試料を調製した。これら7種類の試料の凹凸部のピッチ(隣り合う凸部の頂点間の距離)はいずれも同じである。凹凸部における透過率は、上記と同様、凹凸部における反射率から算出した。図12は、条件1〜7の高さをもつ凸部が複数形成された凹凸部における各波長成分の反射率を示すグラフである。また、図13は、条件1〜7の高さをもつ凸部が複数形成された凹凸部における各波長成分の透過率を示すグラフである。上述したように、反射防止膜の表面を構成する凹凸部において透過率は反射率から算出されるので、図12の反射率を示す曲線は、図13の透過率を示す曲線に対して、x軸を対称軸として対称な形状を有する。
また、それぞれ条件1〜7の高さをもつ凸部を有する各試料に対して、光源として標準光D65を用い、標準光D65のXYZ表色系重価係数に対する透過率特性から各試料の物体色を定義し、透過光のY値、x及びyの値、色温度、並びに、a及びbの値を計測した。更に、各試料の色味を目視にて確認した。目視の方法としては、透明なアクリル板に反射防止膜(モスアイフィルム)をローラーで接着し、透過光に対する色付きを確認する方法を用いた。なお、各試料を調製するに当たっては、標準光D65をリファレンスとして、条件設定を行った。測定結果を下記表1に示す。
Figure 2010032610
図12及び図13からわかるように、条件1を除く条件2〜6において、波長550nmにおける透過率を中心に、0.5%未満の変動幅を有していた。一方、条件1においては、波長550nmにおける透過率を中心に、0.6%程度の変動幅を有していた。また、表1からわかるように、条件1の高さをもつ反射防止膜においては、目視によって青色が確認された。このことから、各波長成分の透過率が、波長550nmにおける透過率を中心に、0.5%以上の変動幅を有する、すなわち、透過波長分散が平坦でない場合には、反射防止膜に起因して表示に色付きが視認されることが分かった。
図12及び図13からわかるように、条件7については、波長550nmにおける透過率を中心に、0.5%未満の変動幅を有していたが、目視によって薄黄緑色が確認された。ただし、この薄黄緑色の色付きは、表示品位に大きな影響を与えるほどのものではなかった。条件7については、波長550nmにおける透過率を中心に、約0.2%の変動幅を有していた。ここで、同様に波長550nmにおける透過率を中心に、約0.2%の変動幅を有する条件2については、色付きのない良好な表示が得られた。このことから、波長550nmにおける透過率を中心に、約0.2%の変動幅を有していたとしても、一定の条件によっては無彩色が得られ、他の条件によっては、少しの色付きが見られる場合があることが分かった。なお、条件2と条件7との違いは、条件2においてより長波長側(図13)に透過率の変動が見られ、一方、条件7においてより長波長側短波長側(図13)に透過率の変動が見られた点である。条件3〜6においては全く色付きが見られず、良好な表示が得られた。条件3〜6はいずれも、波長550nmにおける透過率を中心に、0.1%未満の変動幅を有していた。このことから、波長550nmにおける透過率を中心に、0.1%の変動幅を有するグラフが得られた場合には、色付きの解消に格段の効果が得られることが分かった。以上のことから、上記透過率の変動幅は、0.5%未満であることを最低限の条件として、0.2%未満であることが好ましく、0.1%未満がより好ましいことが分かった。
図14は、条件1〜7の高さをもつ各試料のx値及びy値をxy色度図上で表したグラフである。図14に示すように、条件2〜7については比較的近い位置にプロットされたのに対し、条件1の試料については、これら条件2〜7とは離れた位置にプロットされた。また、図14及び表1から、xy色度図上で、
x=0.3127±0.0003(0.3124<x<0.3130)
y=0.329±0.0003(0.3287<y<0.3293)
を満たす場合に、色付きの少ない良好な表示が得られることが分かった。上記x及びyの範囲を満たす条件は、条件2〜6である。また、好ましくは、
x=0.3127±0.0001(0.3126<x<0.3128)
y=0.329±0.0001(0.3289<y<0.3291)
であることが分かった。上記x及びyの好ましい範囲を満たす条件は、条件2〜4である。
図15は、条件1〜7の高さをもつ各試料のa値及びb値をa色度図上で表したグラフである。図15に示すように、条件2〜7については比較的近い位置にプロットされたのに対し、条件1の試料については、これら条件2〜7とは大きく離れた位置にプロットされた。また、図15及び表1から、a色度図上で、
=0±0.05(−0.05<a<0.05)
=0±0.05(−0.05<b<0.05)
を満たす場合に、色付きの少ない良好な表示が得られることが分かった。上記a及びbの範囲を満たす条件は条件2〜7である。また、好ましくは、
=0±0.03(−0.03<a<0.03)
=0±0.03(−0.03<b<0.03)
であることが分かった。上記a及びbの好ましい範囲を満たす条件は条件2〜6である。
ただし、実施形態1の反射防止膜によれば、条件1又は条件7のように凹凸部の構造によって色付きが発生する場合であっても、反射防止膜を構成する材料の各条件を調節することで、色付きをなくすことができる。具体的には、反射防止膜を構成する材料の種類に基づく光吸収媒体固有の吸収係数α(λ)、光吸収媒体(波長分散材料)の濃度c、及び、反射防止膜の下地部を構成する光吸収媒体の厚み(光路長)dを調節することで、凹凸部の構造に起因する第一の波長分散を、これら反射防止膜を構成する材料がもつ第二の波長分散を用いて打ち消し合わせることで、透過光全体の波長分散特性を平坦化し、色付きを抑制することができる。具体的には、まず、アスペクト比(波長分散構造)に基づく透過光の波長分散を測定し、その波長分散が平坦になるように反射防止膜の材料(波長分散材料)に基づく透過光の波長分散を規定する各パラメーターを振り分け、上記各条件の数値範囲に透過光のY値、x及びyの値、色温度、又は、a及びbの値を設定することで、色付きのない良好な表示を得ることができる。なお、アスペクト比は、評価サンプルを切り出し、SEM(Scanning Electron Microscope;走査型電子顕微鏡)観察を行い、凸部の高さとピッチを特定することによって算出することができる。また、反射防止膜の膜厚の特定には、分光エリプソメーターを用いることができる。そして、上記CM−2002等の分光測色計を用い、可視光領域(380〜780nm)での反射率の分光スペクトル測定を行った後、透過率を算出する。このとき、凹凸部の構造情報(例えば、高さ及びピッチ)と分光スペクトルによる透過率とから、一般的に予想される透過率よりも大きな格差が存在する場合には、反射防止膜が、波長分散構造を有する、又は、波長分散材料を含有することが予想される。反射防止膜の材料を分析する方法としては、XPS(X-Ray Photoelectron Spectroscopy;X線光電子分光法)、MASS(質量分析法)、オージェ電子分光法、SIMS(Secondary Ion-microprobe Mass Spectrometer;2次イオン質量分析法)等が挙げられる。なお、上記IRGACURE784を使用している場合には、金属錯体であるチタンが検出される。
以下、実施形態1の反射防止膜の製造方法について説明する。図16は、実施形態1の反射防止膜の製造工程を示す模式図である。
<基材の準備>
まず、反射防止膜を載置する基材を準備する。基材として、ここでは液晶表示装置等に用いられる偏光板20を用いる。偏光板(基材)20は、偏光子であるPVAフィルムと、該偏光子を挟持する一対のTACフィルムとの3つの層が積層されたフィルム構造を有している。PVAフィルムは、横方向及び/又は縦方向に延伸されており、PVAフィルムの表面にはヨウ素が延伸方向に吸着配向されている。一対のTACフィルムの少なくとも一方には紫外線吸収剤が含有されている。好ましくは、一対のTACフィルムのいずれもが紫外線吸収剤を含有している。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾエート系化合物、トリアジン系化合物などの有機化合物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ等の金属酸化物等が挙げられる。このような紫外線吸収剤は、例えば、微粒子の状態でTACフィルム内に存在する。図16に示すように、偏光板20は、巻き付けられてロール状となっており、その基材フィルムロール11を回転させることで巻き出すことができる。
<塗布工程(第一工程)>
まず、基材フィルムロール11を回転させつつ基材フィルムロール11から、ベルト状の基材フィルム20を図16中の矢印の方向に送り出す。次に、基材フィルム20に対しダイコーター12を用いて樹脂材料を塗布し、膜30を形成する。塗布方法としては、その他にスリットコーター、グラビアコーター等を用いる方法が挙げられる。
塗布される樹脂材料は、可視光を照射すると硬化する性質(可視光硬化性)を有する樹脂で構成されており、例えば、可視光を吸収して重合が開始するモノマー、それ単独では可視光を吸収しても重合は開始しないが、光重合開始剤が添加され、その光重合開始剤が可視光を吸収して活性種となって重合が開始するモノマー等を用いることができる。このとき起こる光重合反応としてはラジカル重合、カチオン重合等が挙げられる。ラジカル重合であれば、例えば、単官能(メタ)アクリレート及び/又は多官能(メタ)アクリレートを重合性モノマー成分とし、可視光重合開始剤によってラジカル反応を開始させる。
ラジカル重合性の単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、スチレン、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、3−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルトリエトキシシラン、10−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメトキシシラン、2, 2−ビス{4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル}プロパン、ビスフェノールAジグリシジル(メタ)アクリレート;Bis−GMA、[2,2,4−トリメチルヘキサメチレンビス(2−カルバモイルオキシエチル)]ジ(メタ)アクリレート=ジ(メタ)アクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジウレタン;UDMA、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、1,7−ジアクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラアクリロイルオキシメチル−4−オキシヘプタンN,N’−(2,2,4−トリメチルヘキサメチレン)ビス〔2−(アミノカルボキシ)プロパン−1,3−ジオール〕テトラメタクリレート、また、ウレタンテトラメタクリレート類として、1,3−ジメタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンと2,2,4−トリメチルジイソシアネートの2:1付加反応生成物、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル6,8−ジチオクタネート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシル6,8−ジチオクタネートが挙げられる。
可視光重合開始剤としては、例えば、カンファーキノン、ベンジル、ジアセチル、アセチルベンゾイル、α−ナフチル、p,p'−ジメトキシベンジル、2,3−ペンタジオン、1,2−フェナントレキノン、3,4−フェナントレンキノン、1,4−フェナントレンキノン、3,4−フェナントレンキノン、9,10−フェナントレンキノン、ナフトキノン、トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、メチルオキサントン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、ジシクロペンタジエニルチタニウム−ジ(ペンタフルオロフェニル)が挙げられ、これらを単独又は2種以上組み合わせて使用する。また、複合系の可視光重合開始剤として、有機過酸化物/色素系、ジフェニルヨードニウム塩/色素、イミダゾール/ケト化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物/水素供与性化合物、メルカプトベンゾチアゾール/チオピリリウム塩、金属アーレン/シアニン色素、ヘキサアリールビイミダゾール/ラジカル発生剤等が挙げられ、更には、チタノセン、鉄アレーン錯体、有機過酸化物、ヘキサアリールビイミダゾール、N−フェニルグリシン、ジアリールヨウドニウム塩等のラジカル発生剤の少なくとも1種と、必要に応じて3−置換クマリン、シアニン色素、メロシアニン色素、チアゾール系色素、ピリリウム系色素等の増感色素を用いてもよい。
<凹凸処理(第二工程)>
続いて、基材フィルム20は、ピンチロール14を介して円筒状の金型ロール15へと進み、金型ロール15の外周面に沿って半周分移動する。このとき、基材フィルム20に塗布された膜30が金型ロールの外周面と接する。金型ロール15としては、隣り合う底点間の幅が50〜500nmであり、かつ深さが50〜500nmの円錐状(コーン形状)又は角錐状の複数の凹部が外周面に形成された円筒体を用いることができる。円筒の寸法は、例えば、内径250mm、外径260mm、長さ400mmである。このような金型ロール15は、例えば、押出加工により作製された円筒状のアルミニウム管を切削研磨した後、得られた研磨アルミニウム管の平滑なアルミニウム表面に対し、アルミニウムの陽極酸化とエッチングとを数回繰り返し実施することにより作製することができる。金型ロール15は、円筒状のアルミニウム管の外周を同時に陽極酸化及びエッチングして作製されたものであり、継ぎ目のない(シームレスな)構造を有する。したがって、このような金型ロールによれば、膜30に対し、継ぎ目のないナノメートルサイズの凹凸パターンを連続的に転写することができる。
基材フィルム20が金型ロール15の外周面と接する位置には、金型ロール15の外周面と対向するように円柱状のピンチロール16が配置されている。この位置において、金型ロール15とピンチロール16とで基材フィルム20を挟み込み、金型ロール15と膜30とを加圧密着させることにより、金型ロール15の表面形状が膜30表面に転写され、表面に凹凸を有する膜40が形成される。金型ロール15とピンチロール16とで基材フィルム20を均一に挟み込むために、基材フィルム20の幅は、金型ロール15及びピンチロール16の長さよりも小さい。なお、ピンチロール16は、ゴム製である。膜30の表面に凹凸形状が転写された後は、基材フィルム20は金型ロール15の外周面に沿ってピンチロール17に向かって進み、ピンチロール17を介して次の工程へと進む。
<硬化処理(第三工程)>
金型ロール15の凹凸パターンが膜30に転写される際には、同時に、凹凸部を有する膜40に対し硬化処理を行う。実施形態1の反射防止膜の製造方法においては、硬化処理として可視光の照射を行う。硬化処理を行う際の可視光照射量は、用いる材料によって適宜変更する必要があるが、例えば、300〜3000(mJ/cm2)の範囲である。可視光の照射に用いる光源としては、蛍光灯、白熱灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプ、近赤外ランプ太陽光等を用いることができるほか、アルゴンイオンレーザー(488nm)、FD−Nd/YAGレーザー等の可視光レーザーを用いることもできる。基材フィルム20は、紫外線を吸収する特性を有しているものの可視光は透過することになるので、硬化処理を凹凸部を有する膜40の裏面側、すなわち、基材フィルム20側から行うことができる。これにより、本製法のように金型ロールが遮光性を有する場合であっても、膜30に対する凹凸パターンの形成と同時に凹凸部を有する膜40を硬化処理することができる。なお、膜40の材料が嫌気性を有する場合には、可視光の照射は、窒素雰囲気下で行うことが好ましい。膜40が硬化すれば、表面に形成された凹凸形状が固定されるので、これにより、反射防止膜が完成する。
続いて、ラミネーションフィルムロール51から供給されたラミネーションフィルム50が、ピンチロール52により、膜40の表面側に貼り合わせされる。最後に、基材フィルム20、反射防止膜、及び、ラミネーションフィルム50の積層フィルムが巻き付けられて積層フィルムロール53が作製される。ラミネーションフィルム50を貼り合わせることにより、膜表面にホコリが付着したり、傷がつくことを防止することができる。
なお、本願は、2008年9月17日に出願された日本国特許出願2008−238051号を基礎として、パリ条約ないし移行する国における法規に基づく優先権を主張するものである。該出願の内容は、その全体が本願中に参照として組み込まれている。
1:基材(TACフィルム)
2:反射防止膜(UV硬化性樹脂層)
2a:下地部
2b:凹凸部
3:粘着層
11:基材フィルムロール
12:ダイコーター
14、16、17、52:ピンチロール
15:金型ロール
20:基材フィルム、偏光板(基材)
30:膜(第一工程で塗布された状態)
40:膜(第二工程及び第三工程で表面に凹凸が形成された状態)
50:ラミネーションフィルム
51:ラミネーションフィルムロール
53:積層フィルムロール

Claims (10)

  1. 基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜であって、
    該反射防止膜は、反射防止膜を透過する可視光に対して第一の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を含有し、
    該反射防止膜を透過する可視光は、可視光領域内で平坦な透過波長分散を有する
    ことを特徴とする反射防止膜。
  2. 基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜であって、
    該反射防止膜は、反射防止膜を透過する可視光に対して第一の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を含有し、
    該反射防止膜に対し標準光源D65の光を入射させたときに得られる透過光は、無彩色である
    ことを特徴とする反射防止膜。
  3. 前記反射防止膜は、複数の凸部から構成される凹凸部と、下地部とで構成され、
    前記波長分散構造は、該凹凸部である
    ていることを特徴とする請求項1又は2記載の反射防止膜。
  4. 上記複数の凸部の隣り合う凸部の頂点間の幅は、可視光波長以下であることを特徴とする請求項3記載の反射防止膜。
  5. 前記複数の凸部の隣り合う頂点間の幅pに対する、凸部一つ当たりの頂点から底点までの高さhの割合は、0.1<h/p<5.0であることを特徴とする請求項4記載の反射防止膜。
  6. 前記波長分散材料は、可視光硬化性を有する材料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止膜。
  7. 前記可視光硬化性を有する材料は、可視光重合開始剤を含むことを特徴とする請求項6記載の反射防止膜。
  8. 基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜であって、
    該反射防止膜は、反射防止膜の表面で反射する可視光に対して第三の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を含有し、
    該反射防止膜の表面で反射する可視光、及び、基材側から入射し、反射防止膜を透過する可視光を足し合わせた光は、可視光領域内で平坦な波長分散を有する
    ことを特徴とする反射防止膜。
  9. 基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜であって、
    該反射防止膜は、反射防止膜の表面で反射する可視光に対して第三の波長分散を付与し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第一の波長分散を付与する波長分散構造を有し、かつ反射防止膜を透過する可視光に対して第二の波長分散を付与する波長分散材料を含有し、
    該反射防止膜の表面で反射する可視光、及び、基材側から入射し、反射防止膜を透過する可視光を足し合わせた光は、可視光領域内で平坦な波長分散を有する
    ことを特徴とする反射防止膜。
  10. 基材上に載置されることにより基材表面での可視光の反射を低減する反射防止膜の製造方法であって、
    該製造方法は、紫外線吸収成分を含む基材上に、可視光硬化性を有する樹脂を塗布して膜を形成する第一工程と、
    該膜の表面に凹凸処理を行い、隣り合う凸部の頂点間の幅が可視光波長以下の複数の凸部から構成される凹凸部を有する膜を形成する第二工程と、
    該基材側から可視光を照射して凹凸部を有する膜を硬化処理し、反射防止膜を得る第三工程とを含む
    ことを特徴とする反射防止膜の製造方法。
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