JP4281137B2 - 反射防止膜 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射防止膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、CRT(陰極線管)、液晶表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)などの表示装置の多くは、室内外問わず、外光が表示装置の画面上に入射するような環境下で使用されている。この入射光が表面で反射することにより、表示が見えにくくなると言う問題点があった。
この問題に対する対策の一手法として、透光性基材の表面に反射防止膜を設けることにより、表示画質を向上させることが行われている。
【0003】
しかし、可視光の全波長領域に亘って十分な反射防止効果を奏する反射防止膜は、これまで知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らは、広い波長領域にわたって反射率の低い反射防止膜を開発するべく鋭意検討した結果、反射防止膜を3層構成とし、その第3層を屈折率の波長分散性が波長が大きくなるにしたがい屈折率が大きくなる特性を持つ層にすることにより、可視光の全領域で有効な反射防止効果を得ることができることを見出し、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、透光性基材の少なくとも片面に設ける反射防止膜において、該透光性基材側から空気層側へ、
屈折率が1.60〜1.80であり光学膜厚が0.20λ〜0.30λである第1層と、
屈折率が2.0〜2.45であり光学膜厚が0.45λ〜0.55λである第2層と、
屈折率が1.35〜1.52であり光学膜厚が0.20λ〜0.30λであって、波長が大きくなるにしたがい屈折率が大きくなる物質からなる第3層と
が順に積層されていることを特徴とする反射防止膜を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる透光性基材は、その形状が板状、フィルム状、シート状などのような平面状であってもよいし、レンズなどのように曲面を有するものであってもよい。
【0007】
かかる透光性基材は、その屈折率が例えば1.48〜1.60であり、透光性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えばセルロース系高分子、ポリカーボネート系高分子、ポリアリレート系高分子、ポリエステル系高分子、アクリル系高分子、ファンクショナルノルボルネン系高分子、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホンなどの樹脂製の基材やガラス製の基材などが挙げられる。また、偏光板、CRTなどを初めとする表示装置用の光学フィルター、タッチパネルなどのような光学部品であってもよい。
【0008】
透光性基材はその表面に、第1層との密着性を向上するための中間層を有していてもよい。密着性を向上するための中間層としては、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、カルド樹脂、ポリシラザンなどの高分子からなる高分子膜が挙げられる。また、厚み30Å〜200Å程度のSiOx、Al2O3などからなる層やCrなどからなる層を用いることもできる。
【0009】
また、その表面に凹凸が設けられていて、防眩性が付与されていてもよい。防眩性を付与するには、例えばシリカゲル、樹脂ビーズ、ガラスビーズなどを樹脂に分散した層を設けてもよいし、基材表面にエッチング処理、マット処理などを施してもよい。
【0010】
透光性基材はその表面に表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば真空中での加熱処理、コロナ処理、イオンボンバード処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理などが挙げられる。
【0011】
第1層は、屈折率が1.60〜1.80であることが必要であり、好ましくは1.65〜1.75程度である。ここで屈折率は波長550nmで測定される値である。
また、可視光領域での透過率は、80%以上であることが好ましい。
かかる第1層としては、例えば無機誘電体からなる層が挙げられ、具体的には、低屈折率材料と高屈折材料との混合物からなる層が挙げられる。低屈折材料としては、例えばSiO2、Al2O3などが挙げられ、高屈折率材料としては、例えばTiO2、Nb2O5、Ta2O5、WO3などが挙げられる。中でも生産性、コストなどの観点から、SiO2とNb2O5との混合物、 Al2O3とNb2O5との混合物、Al2O3とTiO2との混合物などが好ましい。
【0012】
第1層は、その光学膜厚が0.20λ〜0.30λであることが必要であり、好ましくは0.23λ〜0.27λである。ここで、λは、設計波長であり、液晶表示装置を初めとする表示装置などに用いる場合には通常、可視光の波長範囲から任意に設定され、一般的には550nmとして設定される。
【0013】
第2層は、その屈折率が2.0〜2.45であることが必要である。ここで屈折率は波長550nmで測定される値である。
また、その可視光の透過率は80%以上であることが好ましい。
かかる第2層としては、例えば無機誘電体からなる層が挙げられ、このような無機誘電体として具体的には、例えばNb2O5、TiO2、Ta2O5を主成分とするものが挙げられる。
【0014】
第2層は、その光学膜厚が0.45λ〜0.55λであることが必要であり、好ましくは0.48λ〜0.52λである。
【0015】
第3層は、その屈折率が1.35〜1.52であることが必要である。ここで屈折率は波長550nmで測定される値である。
また、可視光領域での透過率は80%以上であることが好ましい。
さらに、第3層は、波長が大きくなるにしたがい屈折率が大きくなる特性を持つ物質からなることが必要であるが、本発明の反射防止膜における第3層は、この点で、通常の反射防止膜に用いられる物質とは異なっている。かかる第3層としては、例えばSiO2またはMgF2と金属との混合物からなる層が挙げられ、具体的にはSiO2またはMgF2に金属がドープされた無機誘電体を使用することができる。金属としては、Cr、Ag、Alなどが挙げられる。金属のドープ量は、波長が大きくなるに従い屈折率が大きくなるように選択され、通常はSiO2またはMgF2と金属との合計量100モル当り5モル以下である。5モルより大きい場合には、金属の吸収により透過率が低下する。
【0016】
第3層は、その光学膜厚が0.20λ〜0.30λであることが必要であり、好ましくは0.23λ〜0.27λである。
【0017】
かかる第1層、第2層および第3層は、例えば電子ビーム蒸着法、誘導加熱方式蒸着法、抵抗加熱蒸着法、スパッタリング法など物理気相堆積法〔PVD(Physical Vapor Deposition)法〕のような公知の方法を用いて透光性基材上に設けることができる。混合物からなる層の場合には、2種類の蒸着材料を別々の蒸着源から蒸発させて混合膜を形成する2元蒸着法や、2種類の無機誘電体の混合材料を用いて真空蒸着法やスパッタリング法などの方法により透光性基材の表面に設けることができる。
【0018】
この反射防止膜は、透光性基材の片面に設けてもよいし、両面に設けてもよい。
【0019】
第1層、2層及び3層を製造する装置としては、透光性基材が板状、シート状である場合やレンズである場合には、バッチ式、インライン式などの製造装置が用いられる。透光性基材がフィルム状である場合には、巻き取り式の真空成膜装置を用いることもできる。
【0020】
この反射防止体は、透光性基材が偏光板である場合には、通常の偏光板と同様に液晶表示装置に使用することができる。また、透光性基材が光学フィルターやタッチパネルである場合には、CRT、PDP、液晶ディスプレイなどの各種表示装置の前面に配置して使用することができる。
偏光板、光学フィルター、およびタッチパネルなどへの該反射防止膜を設ける方法としては、偏光板、光学フィルター、タッチパネルなどに直接、各層を設ける方法の他に、反射防止膜を設けた透光性基材を粘着層を介して偏光板、光学フィルター、タッチパネルなどに積層する方法もある。
【0021】
【発明の効果】
本発明の反射防止膜は、第3層として、波長が大きくなるにしたがい屈折率が大きくなる特性を持つ層にすることにより、可視光の全波長領域における反射防止効果に優れている。
【0022】
【実施例】
本発明を実施例でさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0023】
実施例1
トリアセチルセルロースフィルム(商品名 フジTAC SH−80 富士写真フィルム(株)製)上に厚さ約5μmのアクリル系樹脂膜を形成した透明高分子フィルムを透光性基材として使用し、基材にAl2O3が92%とTiO2が8%の混合物層(屈折率1.68、厚み810Å)、Ta2O5層(屈折率2.11、厚み1280Å)、MgF2が98%とCrが2%の混合層(屈折率1.40、厚み970Å、波長400nmにおける屈折率は1.386であり、波長800nmにおける屈折率は1.404であり、波長とともに屈折率が大きくなる。)を順次形成し得る反射防止膜の反射スペクトルを図1に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1反射防止膜の分光反射率を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 透光性基材の少なくとも片面に設ける反射防止膜において、該透光性基材側から空気層側へ、
    屈折率が1.60〜1.80であり光学膜厚が0.20λ〜0.30λである第1層と、
    屈折率が2.0〜2.45であり光学膜厚が0.45λ〜0.55λである第2層と、
    屈折率が1.35〜1.52であり光学膜厚が0.20λ〜0.30λであって、波長が大きくなるにしたがい屈折率が大きくなる物質からなる第3層と
    が順に積層されていることを特徴とする反射防止膜。
  2. 第3層が、SiO2またはMgF2と金属とからなる層である請求項1に記載の反射防止膜。
  3. 請求項1記載の反射防止膜を設けた偏光板。
  4. 請求項1に記載の反射防止膜を片面または両面に設けた表示装置用の光学フィルター。
  5. 請求項1に記載の反射防止膜が組込まれてなる液晶表示装置。
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