JP2002296405A - 反射干渉色とその色ムラの少ない反射防止基材 - Google Patents

反射干渉色とその色ムラの少ない反射防止基材

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JP2002296405A
JP2002296405A JP2001096093A JP2001096093A JP2002296405A JP 2002296405 A JP2002296405 A JP 2002296405A JP 2001096093 A JP2001096093 A JP 2001096093A JP 2001096093 A JP2001096093 A JP 2001096093A JP 2002296405 A JP2002296405 A JP 2002296405A
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index layer
antireflection
substrate
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Shinsuke Ochiai
伸介 落合
Koichi Tokuyama
恒一 徳山
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射防止性能に優れ、しかも反射光の干渉色
を低減させ得る反射防止基材を提供する。 【解決手段】 基材10の少なくとも一方の面に屈折率
1.6〜1.8の高屈折率層21と屈折率1.3〜1.5の
低屈折率層22がこの順に配置された2層からなる反射
防止層20が形成されており、この反射防止層20の表
面25の反射スペクトルにおいて、300〜800nmの
波長領域内の最も低い反射率と、当該最も低い反射率を
示す波長の前後100nmでの反射率との差が、ともに
1.8%以下である反射防止基材が提供される。ここ
で、高屈折率層21と低屈折率層22の屈折率差は0.
26以下であるのが好ましい。また、最も低い反射率を
示す波長は540〜650nmの範囲にあるのが好まし
い。基材10は、その表面に例えばハードコート層12
が設けられていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射防止基材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】基材の表面に反射防止層を設けた反射防
止基材は、光学部品として広く用いられている。従来か
ら、かかる反射防止基材として、基材の表面に低屈折率
層を形成した反射防止層、あるいは高屈折率層と低屈折
率層とがこの順に積層された反射防止層を設けたものが
知られている。ここで、高屈折率層は基材の屈折率より
も大きい屈折率を示す層であり、低屈折率層は高屈折率
層よりも小さい屈折率を示す層である。2層からなる反
射防止層では、これら高屈折率層と低屈折率層とが一体
となって反射防止の役割を果たしている。高屈折率層及
び低屈折率層の厚みは通常、屈折率(n)と厚み(d)
との積である光学膜厚(n×d)がそれぞれ、可視光の
波長(λ)の概ね1/4(λ/4)程度や、1/2(λ
/2)程度となるように調整される。
【0003】高屈折率層と低屈折率層の2層からなる反
射防止層は、反射防止性能に優れるものの、反射干渉色
が強いことが問題となっている。すなわち、2層の屈折
率差が大きいほど、可視光領域内の所定波長(λ)での
反射率は低くなるが、その波長から外れた領域での可視
光の反射率が高くなるため、結果として反射光が干渉
し、青色や紫色に強く着色する現象が見られ、映像等が
本来の色と異なる色に見えるという問題があった。ま
た、反射干渉色が強いと、ほんの僅かな膜厚の変動で、
その干渉色が赤色から紫色、さらに青色の間で変動し、
ムラ模様のように見えるため、外観上醜くなるという問
題もあった。一方、低屈折率層の単層からなる反射防止
層は、反射干渉色は弱くて中間色であるものの、反射防
止性能が劣るという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
反射防止性能に優れ、しかも反射光の干渉色を低減させ
得る反射防止基材を開発すべく、鋭意研究を行ってき
た。その結果、高屈折率層と低屈折率層の2層からなる
反射防止層において、最も低い反射率を示す波長とその
前後の波長における反射率の差を一定範囲内に制御する
ことで、干渉色が有効に低減され得ることを見出し、さ
らには、両層の屈折率の差を一定範囲内に制御するこ
と、あるいは最も低い反射率を示す波長を一定範囲に制
御することで、干渉色が一層有効に低減され得ることを
見出し、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、基材
の少なくとも一方の面に屈折率1.6〜1.8の高屈折率
層と屈折率1.3〜1.5の低屈折率層がこの順に配置さ
れた2層からなる反射防止層が形成されており、該反射
防止層表面の反射スペクトルにおいて、300〜800
nmの波長領域内の最も低い反射率と、当該最も低い反射
率を示す波長の前後100nmでの反射率との差が、とも
に1.8%以下である反射防止基材を提供するものであ
る。ここで、高屈折率層と低屈折率層との屈折率差は
0.26以下であるのが好ましい。また、最も低い反射
率を示す波長は540〜650nmの範囲にあるのが好ま
しい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の反射防止基材に使用され
る基材の種類は特に限定されるものでなく、例えば、ガ
ラスなどの無機基材であってもよいし、樹脂などからな
る有機基材であってもよい。有機基材となる樹脂として
は、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、スチ
レン−アクリル共重合樹脂、ポリカーボネート系樹脂、
ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹
脂、トリアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂
などが挙げられる。基材は通常、透明なものであるが、
顔料や染料のような着色剤によって着色されていてもよ
い。また、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの添加剤を含
有していてもよい。基材の形状も特に限定されるもので
なく、表面が平坦な板状又はフィルム状の基材であって
もよいし、エンボス加工などによって表面に微細な凹凸
が設けられていてもよく、さらには凹レンズのような凹
面や凸レンズのような凸面であってもよい。基材の厚さ
も特に限定されず、0.5〜20mm程度の厚さの板材で
もよいし、0.01〜0.8mm程度の厚さのフィルムでも
よい。
【0007】このような基材に直接、本発明で規定する
反射防止層を設けてもよいし、反射防止層以外の層を有
する基材の表面に、本発明で規定する反射防止層を設け
てもよい。具体的には例えば、少なくとも一方の面にハ
ードコート層(耐擦傷性層)を設け、その上に本発明で
規定する反射防止層を設けるのも有効である。ハードコ
ート層を設けた場合には、反射防止層との密着性が向上
して反射防止層の剥離防止を図ることができるととも
に、反射防止層の耐擦傷性を向上させることもできる。
ハードコート層を設ける場合、その厚みは通常1〜50
μm 程度である。ハードコート層の厚みがあまり小さい
と、ハードコート層としての機能、例えば表面硬度の向
上が不十分であったり、反射率が設計値どおりにならな
かったりすることがある。またその厚みがあまり大きい
と、ハードコート層に割れやひび等の欠陥が発生しやす
くなる。
【0008】ハードコ−ト層中には、酸化防止剤や安定
剤、着色剤、重合開始剤、レベリング剤など、各種の添
加剤が含まれていてもよい。また、帯電防止性能を付与
する目的で、導電性の微粒子や界面活性剤などが含まれ
ていてもよい。さらにまた、各種物性改質の目的で、他
の添加剤や微粒子などが含まれていてもよい。
【0009】ハードコート層は、常法に従って形成する
ことができる。例えば、基材の表面に溶剤を含むハード
コート剤を塗布して硬化性化合物からなる層を形成し、
これを乾燥、硬化させる方法により設けることができ
る。
【0010】本発明の反射防止基材は、基材表面に直
接、あるいは所望によりハードコート層など反射防止層
以外の層が設けられた基材の表面に、反射防止層を形成
したものである。この反射防止層は、高屈折率層と低屈
折率層とが基材側からこの順に積層されている。このよ
うに、反射防止層を屈折率の異なる複数の層で構成する
ことにより、反射防止性能に優れたものとなる。ここ
で、高屈折率層は、基材を含めた他のどの層の屈折率よ
りも大きい屈折率を示す層であり、低屈折率層は、その
すぐ下の高屈折率層よりも低い屈折率を有している。
【0011】高屈折率層は、その屈折率が1.6以上1.
8以下である。かかる屈折率を有する高屈折率層は、例
えば、高屈折率層を形成するための溶液を基材表面に塗
布した後、乾燥して溶剤を除去し、次いで硬化させる方
法により、設けることができる。高屈折率層を形成する
ための溶液は、通常の多層の反射防止層を基材上に設け
る場合に高屈折率層を形成するための溶液として知られ
るものであればよく、例えば、上記屈折率を満足する被
膜を形成し得る重合性化合物を含有する溶液、重合性化
合物及び屈折率が1.6以上の粒子を含有する溶液、こ
れら溶液の混合物などが挙げられる。
【0012】上記屈折率を満足する被膜を形成し得る重
合性化合物としては、例えば、分子中に芳香族環、イオ
ウ原子、臭素原子などを有する重合性有機化合物などが
挙げられ、かかる重合性有機化合物として、具体的に
は、トリブロモフェニルメタクリレート、ビス(4−メ
タクリロイルチオフェニル)スルフィドなどが挙げられ
る。これらの化合物は、それぞれ単独で、又は2種以上
混合して用いることができる。また、被膜を屈強にし、
かつ屈折率を希望の値に調整するために、屈折率が前述
した化合物よりも低く、架橋性の高い化合物と混合して
用いてもよい。このような比較的低屈折率で架橋性の化
合物としては、例えば、重合性の官能基を分子中に少な
くとも2個有するものが挙げられる。具体的には、分子
中に少なくとも2個のアクリロイルオキシ基及び/又は
メタクリロイルオキシ基を有する多官能(メタ)アクリ
レート化合物のような重合性炭素−炭素二重結合を分子
内に少なくとも2個有する化合物、さらには、アルコキ
シシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物、アシロキシ
シラン化合物、シラザン化合物のような有機ケイ素化合
物などが挙げられる。
【0013】また、屈折率が1.6以上の粒子として
は、例えば、酸化チタン粒子、酸化スズ粒子、酸化アン
チモン粒子、酸化インジウム粒子、酸化ジルコニウム粒
子、酸化亜鉛粒子などの無機粒子が挙げられる。粒子自
体の屈折率も、1.8以下であるのが好ましい。これら
の粒子は、それぞれ単独で、又は2種以上混合して用い
ることができ、前述した重合性又は架橋性の化合物と混
合して基材上に塗布したのちに乾燥し、次いで硬化させ
ることにより、高屈折率層を形成することができる。
【0014】高屈折率層を形成するための溶液には、当
然ながら、溶剤が含まれていてもよい。溶剤は、基材の
性質や硬化するときの条件により適宜選択される。高屈
折率層は、例えば、上記の重合性化合物を含む溶液、又
は上記の粒子とともに重合性又は架橋性の化合物を含む
溶液を基材上に塗布したのちに乾燥し、次いで硬化させ
ることにより、形成することができる。高屈折率層の厚
みは、0.01μm 以上0.5μm 以下であるのが好まし
い。その厚みがあまり小さかったりあまり大きかったり
すると、反射防止層としての性能が得られにくくなる傾
向にある。
【0015】高屈折率層の上には低屈折率層が積層され
る。低屈折率層の屈折率は、1.3以上1.5以下である
が、好ましくは1.45以下である。かかる屈折率を有
する低屈折率層は、例えば、低屈折率層を形成するため
の溶液を高屈折率層の上に塗布した後、乾燥し、硬化さ
せる方法により設けることができる。あるいはまた、低
屈折率層は、屈折率が1.3以上1.5以下の樹脂からな
る層であってもよい。このような樹脂としては、例え
ば、単量体単位中にフッ素原子を有する樹脂が挙げら
れ、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビ
ニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチ
レン共重合体、パーフルオロポリエーテルなどが挙げら
れる。このような樹脂からなるフィルムを高屈折率層の
上に貼合するか、あるいはこれらの樹脂を含む塗工液を
高屈折率層の上に塗布し、乾燥することによって、低屈
折率層とすることができる。
【0016】低屈折率層を形成するための溶液を高屈折
率層の上に塗布したのち、乾燥、硬化させることで低屈
折率層を設ける方法についてさらに説明すると、このた
めに用いる溶液は、通常の反射防止基材を製造するため
の溶液としても広く知られているものであればよい。具
体的には、上記屈折率を満足する被膜を形成し得る重合
性又は硬化性の化合物を含有する溶液、重合性又は硬化
性の化合物及び屈折率が1.3以上1.5以下である粒子
を含有する溶液、これら溶液の混合物などが挙げられ
る。
【0017】上記屈折率、すなわち1.3以上1.5以下
の屈折率を満足する被膜を形成し得る重合性又は硬化性
の化合物としては、例えば、分子中に重合性の官能基及
びフッ素原子を有する有機化合物や、有機ケイ素化合物
が挙げられる。分子中に重合性の官能基及びフッ素原子
を有する有機化合物として具体的には、2−(パーフル
オロブチル)エチルアクリレート、2−(パーフルオロ
オクチル)エチルアクリレート、2−(パーフルオロブ
チル)エチルメタクリレート、2−(パーフルオロオク
チル)エチルメタクリレート、2−(パーフルオロオク
チル)エチルトリメトキシシラン、2−(パーフルオロ
プロピル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられ
る。また有機ケイ素化合物には、アルコキシシラン化合
物、アシロキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合
物、シラザン化合物などが包含され、これらの有機ケイ
素化合物は、その分子中に、アルキル基、アリール基、
ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、
エポキシ基、アミノ基、メルカプト基などの置換基を有
していてもよい。硬化性の有機ケイ素化合物として、具
体的には例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチル
ジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンのようなアルコキシシラン化合物、テトラクロロシラ
ン、メチルトリクロロシランのようなハロゲン化シラン
化合物、ヘキサメチルジシラザンのようなシラザン化合
物などが挙げられる。
【0018】これらの重合性又は硬化性の化合物は、そ
れぞれ単独で、又は2種以上混合して用いることができ
る。また高屈折率層と同様に、被膜を屈強にし、かつ屈
折率を希望の値に調整するために、屈折率が前述した化
合物よりも高く、架橋性の高い化合物と混合して用いて
もよい。該当する化合物としては、高屈折率層で例示し
たものと同様、重合性の官能基を分子中に少なくとも2
個有するものが挙げられる。低屈折率層は、例えば、こ
れらの重合性又は硬化性化合物を含む溶液を高屈折率層
の上に塗布したのち乾燥し、次いで硬化させることによ
り、形成することができる。
【0019】屈折率が1.5以下の粒子としては、例え
ば、酸化ケイ素粒子、弗化マグネシウム粒子などが挙げ
られる。これらの粒子は、それぞれ単独で、又は2種以
上混合して用いることができ、重合性又は硬化性の化合
物と混合して高屈折率層の上に塗布したのち乾燥し、次
いで硬化させることにより、低屈折率層を形成すること
ができる。
【0020】低屈折率層を形成するための溶液には、当
然ながら、溶剤が含まれていてもよい。溶剤は、基材の
性質や硬化するときの条件により適宜選択される。低屈
折率層の厚みは、0.01μm 以上0.5μm 以下である
のが好ましい。その厚みがあまり小さかったりあまり大
きかったりすると、反射防止層としての性能が得られに
くくなる傾向にある。なお、ハードコート層、高屈折率
層及び低屈折率層それぞれの厚みは、各層を設けた状態
で測定される最も低い反射率を示す波長から求めること
ができ、また、一定波長範囲、例えば400〜800nm
の波長範囲のスペクトルから求めることもできる。
【0021】ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層
をそれぞれ形成するための溶液を基材に塗布する方法と
しては、通常と同様の方法、例えば、マイクログラビア
コート法、ロールコート法、ディップコート法、スピン
コート法、ダイコート法、スプレーコート法、フローコ
ート法などの方法を挙げることができる。重合性化合物
又は硬化性化合物を含有する溶液を用いて高屈折率層及
び低屈折率層を設ける場合、それぞれの層は、乾燥後、
硬化することにより形成される。硬化する方法は、高屈
折率層を形成するための溶液や低屈折率層を形成するた
めの溶液の種類に応じて適宜選択される。また高屈折率
層は、基材に高屈折率層を形成するための溶液を塗布
し、乾燥したのち、低屈折率層の形成前に硬化させるこ
とにより形成してもよいし、高屈折率層用溶液の塗布、
乾燥後、引き続き低屈折率層を形成するための溶液を塗
布して乾燥し、そののちに硬化させることにより、低屈
折率層と同時的に形成してもよい。高屈折率層及び低屈
折率層を硬化させる方法は、用いる材料によって適宜選
択される。例えば、可視光線、紫外線、電子線等を照射
して硬化させる方法、熱により硬化させる方法などが挙
げられる。
【0022】かくして高屈折率層及び低屈折率層の2層
からなる反射防止層を有する反射防止基材が得られるわ
けであるが、本発明では、可視光線の波長領域内でその
反射率の値を相対的に制御する。干渉による反射光の着
色を少なくし、反射防止層各層の膜厚の変動による色ム
ラを目立たなくさせるために、300〜800nmの波長
領域内で最も低い反射率と、当該最も低い反射率を示す
波長の前後100nmにおける反射率との差が、ともに
1.8%以下となるようにする。この反射率の差が1.8
%よりも大きいと、反射色が強く着色するようになり、
また反射防止層各層の膜厚の変動に対し、その反射光の
色が大きく変化するようになる。そのため、このような
最も低い反射率とその前後100nmにおける反射率との
差が大きい基材では、そこを透過して得られる映像に悪
影響を及ぼすようになったり、反射光色の差によって発
生する色ムラが目立つようになったりして、基材として
の性能が低下する。
【0023】反射率の値を制御するためには、反射防止
層を構成する高屈折率層及び低屈折率層の屈折率を制御
すればよい。反射光の干渉色を低減させるためには、高
屈折率層と低屈折率層の屈折率差を0.26以下とする
のが好ましい。両層の屈折率差が0.26より大きい
と、ある波長については反射率が非常に低くなるが、そ
の周辺の波長では急激に反射率が高くなるため、好まし
くない。このような屈折率の制御は、反射防止層の各層
の構成でも述べたように、高屈折率層の場合はより屈折
率の低い化合物を混合し、低屈折率層の場合はより屈折
率の高い化合物を混合することで、行うことができる。
【0024】また、反射色は、反射防止層を構成する各
層の膜厚の変動に基づく干渉により発生しているため、
その膜厚によって反射光の色が変化する。通常、反射防
止性能及びその反射干渉色を評価する場合には、その反
射スペクトルにおいて反射率が最も低くなる波長で判断
することができる。そして、反射率が最も低くなる波長
を540〜650nm、好ましくは580〜650nmに制
御することで、膜厚の変動による色ムラをより目立たな
くさせることができる。最も低い反射率を示す波長がこ
の範囲内にあると、反射光が青紫色から青色の範囲内で
変動するため、色ムラが目立たなくなる。最も低い反射
率を示す波長があまり小さくなると、反射光は赤紫色か
ら青紫色及び青色の範囲内で変動するようになり、色ム
ラが目立つようになる。一方で、最も低い反射率を示す
波長があまり大きくなると、反射率が全体的に高くな
り、反射防止性能が低下する。最も低い反射率を示す波
長が540〜650nm、好ましくは580〜650nmと
なるように制御することは、反射防止層各層の屈折率の
差が0.26を越える場合にも有効である。しかし、各
層の屈折率の差を0.26以下にするとともに、最も低
い反射率を示す波長が540〜650nmの範囲に現れる
ように制御するのが一層有効であり、その効果がより顕
著となる。
【0025】最も低い反射率を示す波長は、反射防止層
を形成する各層の膜厚によって決定することができる。
膜厚を変化させる方法として、各層を形成するときに用
いる溶液の濃度を変化させる方法や、基材へ各層を形成
させるための溶液を付着させる際に、その付着量を変化
させる方法などが、例として挙げられる。溶液の付着量
の変化は、塗布時の条件設定により行うことができ、例
えば、ディップコート法であれば、基材の移動速度を変
化させる方法などが、またロールコート法であれば、塗
布ロールの回転速度を変化させる方法や、ロールの形状
を変更する方法などが、それぞれ挙げられる。
【0026】本発明に係る反射防止基材の層構成の一例
を、縦断面模式図で図1に示す。この例では、基材10
の両面に、高屈折率層21及び低屈折率層22がこの順
で積層された反射防止層20が形成されている。そして
基材10は、ガラス板や樹脂板などからなる素基材11
の両面に、ハードコート層12,12を有する構造とな
っている。ハードコート層12,12は、前述したとお
り設けるのが好ましいが、存在しなくてもよく、また素
基材11の一方の面にだけ形成されていてもよい。高屈
折率層21及び低屈折率層22からなる反射防止層20
も、基材10の一方の面にだけ設けられていてもよい。
基材10の両面に反射防止層を設ける場合、両面の高屈
折率層21,21同士、及び低屈折率層22,22同士
は、通常同じ材料で構成されるが、所望なら、両面の高
屈折率層21,21をそれぞれ異なる材料で形成した
り、両面の低屈折率層22,22をそれぞれ異なる材料
で形成したりすることも可能である。
【0027】本発明の反射防止基材は、このような断面
構成であって、高屈折率層21はその屈折率が1.6〜
1.8の範囲にあり、低屈折率層22はその屈折率が1.
3〜1.5の範囲にあり、反射防止層表面25の反射ス
ペクトルにおいて、300〜800nmの波長領域内の最
も低い反射率と、当該最も低い反射率を示す波長の前後
100nmでの反射率との差が、ともに1.8%以下であ
るように調整される。高屈折率層21と低屈折率層22
は、前述したとおり両者の屈折率差が0.26以下とな
るようにするのが有利であり、また反射防止層表面25
の反射スペクトルにおいて最も低い反射率を示す波長
は、前述したとおり540〜650nmの範囲に現れるよ
うにするのが有利である。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。なお、例中の部は特記ないかぎり重量基
準である。またこれらの例では、得られた反射防止基材
を以下の方法で評価した。
【0029】(a) 屈折率 基材上に直接、反射防止層を単一層で形成させ、大塚電
子(株)製の反射分光膜厚計“FE-3000”を用いて測定
した。
【0030】(b) 反射率 反射防止基材の測定面と反対側の面をスチールウールで
粗面化し、黒色ペンキを塗って乾燥し、反射防止層が形
成された測定面の入射角度5°における絶対鏡面反射ス
ペクトルを、(株)島津製作所製の紫外可視光分光光度
計“UV-3100”を用いて測定し、反射率が最小値を示す
波長とそこでの反射率、さらにその前後100nmにおけ
る反射率の値を求めた。
【0031】実施例1 (1) ハードコート層の形成 厚み2mmのアクリル樹脂板〔住友化学工業(株)製の
“スミペックス E”〕の両面に、ディップコート法に
より50cm/分の引上げ速度でハードコート剤を塗布
し、40℃で10分間乾燥したのち、紫外線を照射して
ハードコート層を形成した。ここで用いたハードコート
剤は、導電性微粒子を含有するハードコート剤〔住友大
阪セメント(株)製の“スミセファイン R-311”〕5
3.6部に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト〔新中村化学(株)製の“NKエステル A9530”〕
6.9部、メチルエチルケトン10.8部、及びジアセト
ンアルコール24.2部を加えて混合したものである。
【0032】(2) 高屈折率層の形成 上で得られたハードコート層付きアクリル樹脂板のハー
ドコート層の上に、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート0.75部、テトラエトキシシラン0.09部、平均
一次粒子径0.01μm の酸化ジルコニウム粒子0.84
部、重合開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン0.12部、及び溶剤であるイソブチルア
ルコール98.2部を混合して得たコーティング組成物
を、ディップコート法により50cm/分の引上げ速度で
塗布し、40℃で10分間乾燥したのち、紫外線を照射
して、高屈折率層を形成した。なお、同様の方法でアク
リル樹脂板に直接、この高屈折率層を設けた基材を作製
し、この高屈折率層の屈折率を測定したところ、その値
は1.67であった。
【0033】(3) 低屈折率層の形成 上で設けた高屈折率層のさらに上に、テトラエトキシシ
ラン1.8部、溶剤であるエタノール96.4部、及び
0.1規定塩酸〔1,000cm3あたり0.1モルの HCl
を含む水溶液〕1.8部を混合して得たコーティング組
成物を、ディップコート法により50cm/分の引上げ速
度で塗布し、室温で5分間乾燥したのち、80℃で20
分間加熱して低屈折率層を形成し、反射防止基材とし
た。なお、同様の方法でアクリル樹脂板に直接、この低
屈折率層を設けた基材を作製し、この低屈折率層の屈折
率を測定したところ、その値は1.44であった。
【0034】こうして得られた反射防止基材は、アクリ
ル樹脂板の表面にハードコート層が設けられ、さらにそ
の上に高屈折率層及び低屈折率層がこの順に設けられた
ものである。この反射防止基材の評価結果を表1に示
す。また、この反射防止基材の反射スペクトルを図1に
示す。なお、図1に示す反射スペクトルには波が見られ
るが、これは主として下のハードコート層に影響されて
いる。そこで表1に示した各波長における反射率は、そ
の波長付近における反射率がほぼ平均化される値で表示
した。以下の例においても同様である。この実施例で得
られた反射防止基材は、反射干渉色が全体的に中間色に
近い赤紫色であった。また、反射干渉色が赤紫色から青
紫色の色ムラがあるものの、その色ムラは目立ちにくか
った。
【0035】実施例2 高屈折率層用のコーティング組成物として、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート0.83部、テトラエトキ
シシラン0.1部、平均一次粒子径0.01μmの酸化ジ
ルコニウム粒子0.94部、重合開始剤である1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.13部、及び
溶剤であるイソブチルアルコール98部を混合して得た
組成物を用い、また低屈折率層用のコーティング組成物
として、テトラエトキシシラン2部、溶剤であるエタノ
ール96部、及び0.1規定塩酸2部を混合して得た組
成物を用いた以外は、実施例1と同様にして反射防止基
材を作製した。この反射防止基材の評価結果を、高屈折
率層及び低屈折率層それぞれの屈折率とともに、表1に
示す。また、この反射防止基材の反射スペクトルを図2
に示す。この反射防止基材は、反射干渉色が全体的に中
間色に近い青色であった。また色ムラに関しても、反射
干渉色が青紫色から青色のムラであるため、実施例1に
比較してさらに目立たなくなった。
【0036】比較例1 高屈折率層用のコーティング組成物として、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート0.58部、テトラエトキ
シシラン0.09部、平均一次粒子径0.01μmの酸化
ジルコニウム粒子1.01部、重合開始剤である1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.12部、及
び溶剤であるイソブチルアルコール98.2部を混合し
て得た組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして反
射防止基材を作製した。この反射防止基材の評価結果
を、高屈折率層及び低屈折率層それぞれの屈折率ととも
に、表1に示す。また、この反射防止基材の反射スペク
トルを図3に示す。この反射防止基材は、反射干渉色が
全体的に強い赤紫色であった。また色ムラに関しても、
反射干渉色が赤紫色から紫色の色ムラであり、非常に目
立つものであった。
【0037】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 最小反射率 反 射 率 屈 折 率 を示す波長 波長A 波長 波長 高屈折 低屈折 A A - 100 nm A + 100 nm 率層 率層 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 550 nm 0.7 % 1.7 % 1.6 % 1.67 1.44 〃 2 600 nm 0.7 % 1.5 % 1.7 % 1.67 1.44 ───────────────────────────────── 比較例1 560 nm 0.4 % 3.0 % 1.3 % 1.73 1.44 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0038】
【発明の効果】本発明の反射防止基材は反射防止性能に
優れ、しかも反射光の着色が少なく、また反射光の色ム
ラが目立ちにくいものとなる。そのためこの反射防止基
材は、例えば、プロジェクションテレビ用前面板、プラ
ズマディスプレイ用前面板、液晶表示装置の最前面を構
成する部材のようなディスプレイ用途、光学レンズ、眼
鏡レンズ、導光板のような光学部品、ショーウインドウ
ガラスなどとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射防止基材の層構成の一例を示
す断面模式図である。
【図2】実施例1で得た反射防止基材の反射スペクトル
を示す図である。
【図3】実施例2で得た反射防止基材の反射スペクトル
を示す図である。
【図4】比較例1で得た反射防止基材の反射スペクトル
を示す図である。
【符号の説明】
10……基材、 11……素基材、 12……ハードコート層、 20……反射防止層、 21……高屈折率層、 22……低屈折率層、 25……反射防止層表面。
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月19日(2001.7.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、基材
の少なくとも一方の面に屈折率1.6〜1.8の高屈折率
層と屈折率1.3〜1.5の低屈折率層がこの順に配置さ
れた2層からなる反射防止層が形成されており、該反射
防止層表面の反射スペクトルにおいて、300〜800
nmの波長領域内の最も低い反射率と、当該最も低い反射
率を示す波長の前後100nmでの反射率との差が、とも
に1.8%以下である反射防止基材を提供するものであ
る。ここで、高屈折率層と低屈折率層との屈折率差は
0.26以下であるのが好ましい。また、最も低い反射
率を示す波長は580〜650nmの範囲にあるのが好ま
しい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】本発明の反射防止基材は、このような断面
構成であって、高屈折率層21はその屈折率が1.6〜
1.8の範囲にあり、低屈折率層22はその屈折率が1.
3〜1.5の範囲にあり、反射防止層表面25の反射ス
ペクトルにおいて、300〜800nmの波長領域内の最
も低い反射率と、当該最も低い反射率を示す波長の前後
100nmでの反射率との差が、ともに1.8%以下であ
るように調整される。高屈折率層21と低屈折率層22
は、前述したとおり両者の屈折率差が0.26以下とな
るようにするのが有利であり、また反射防止層表面25
の反射スペクトルにおいて最も低い反射率を示す波長
は、前述したとおり580〜650nmの範囲に現れるよ
うにするのが有利である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】こうして得られた反射防止基材は、アクリ
ル樹脂板の表面にハードコート層が設けられ、さらにそ
の上に高屈折率層及び低屈折率層がこの順に設けられた
ものである。この反射防止基材の評価結果を表1に示
す。また、この反射防止基材の反射スペクトルを図2に
示す。なお、図2に示す反射スペクトルには波が見られ
るが、これは主として下のハードコート層に影響されて
いる。そこで表1に示した各波長における反射率は、そ
の波長付近における反射率がほぼ平均化される値で表示
した。以下の例においても同様である。この実施例で得
られた反射防止基材は、反射干渉色が全体的に中間色に
近い赤紫色であった。また、反射干渉色が赤紫色から青
紫色の色ムラがあるものの、その色ムラは目立ちにくか
った。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】実施例2 高屈折率層用のコーティング組成物として、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート0.83部、テトラエトキ
シシラン0.1部、平均一次粒子径0.01μmの酸化ジ
ルコニウム粒子0.94部、重合開始剤である1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.13部、及び
溶剤であるイソブチルアルコール98部を混合して得た
組成物を用い、また低屈折率層用のコーティング組成物
として、テトラエトキシシラン2部、溶剤であるエタノ
ール96部、及び0.1規定塩酸2部を混合して得た組
成物を用いた以外は、実施例1と同様にして反射防止基
材を作製した。この反射防止基材の評価結果を、高屈折
率層及び低屈折率層それぞれの屈折率とともに、表1に
示す。また、この反射防止基材の反射スペクトルを図3
に示す。この反射防止基材は、反射干渉色が全体的に中
間色に近い青色であった。また色ムラに関しても、反射
干渉色が青紫色から青色のムラであるため、実施例1に
比較してさらに目立たなくなった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】比較例1 高屈折率層用のコーティング組成物として、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート0.58部、テトラエトキ
シシラン0.09部、平均一次粒子径0.01μmの酸化
ジルコニウム粒子1.01部、重合開始剤である1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.12部、及
び溶剤であるイソブチルアルコール98.2部を混合し
て得た組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして反
射防止基材を作製した。この反射防止基材の評価結果
を、高屈折率層及び低屈折率層それぞれの屈折率ととも
に、表1に示す。また、この反射防止基材の反射スペク
トルを図4に示す。この反射防止基材は、反射干渉色が
全体的に強い赤紫色であった。また色ムラに関しても、
反射干渉色が赤紫色から紫色の色ムラであり、非常に目
立つものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K009 AA05 AA15 BB02 BB13 BB14 BB24 BB28 CC03 CC09 CC26 CC42 DD02 DD05 DD06 EE01 4F100 AA27H AT00A BA03 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10E BA26 DE01H EH46 EH462 EH463 EJ42 EJ423 EJ54 EJ542 EJ86 EJ862 EJ863 JG01H JK12E JN06 JN18B JN18C JN18D JN18E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の少なくとも一方の面に屈折率1.6
    〜1.8の高屈折率層と屈折率1.3〜1.5の低屈折率
    層がこの順に配置された2層からなる反射防止層が形成
    されており、該反射防止層表面の反射スペクトルにおい
    て、300〜800nmの波長領域内の最も低い反射率
    と、当該最も低い反射率を示す波長の前後100nmでの
    反射率との差が、ともに1.8%以下であることを特徴
    とする反射防止基材。
  2. 【請求項2】高屈折率層と低屈折率層の屈折率差が0.
    26以下である請求項1記載の反射防止基材。
  3. 【請求項3】最も低い反射率を示す波長が540〜65
    0nmの範囲にある請求項1又は2記載の反射防止基材。
  4. 【請求項4】基材がハードコート層を有し、該ハードコ
    ート層の上に反射防止層が形成されている請求項1〜3
    のいずれかに記載の反射防止基材。
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