JPWO2009150843A1 - R−T−Cu−Mn−B系焼結磁石 - Google Patents

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Abstract

R:12.0原子%以上、15.0原子%以下、ここでRは、Yを含む希土類元素であって、Rのうち50原子%以上がPrおよび/またはNd、B:5.5原子%以上、6.5原子%以下、Cu:0.08原子%以上、0.35原子%以下、Mn:0.04原子%以上、0.2原子%未満、M:2原子%以下(0原子%を含む)、ここでMは、Al、Ti、V、Cr、Ni、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Ag、In、Sn、Hf、Ta、W、Au、Pb、Biのうち、1種または2種以上、T:残部、ここでTは、FeまたはFeとCoであり、FeとCoの場合はCoはTのうち20原子%以下、からなる、R−T−Cu−Mn−B系焼結磁石。

Description

本発明は、特にモータ用途に好適な、高い保磁力を有し、耐熱性に優れた希土類元素−遷移金属−硼素(R−T−B)系焼結磁石に関する。
永久磁石の開発において、最も困難な点は、保磁力を如何にして発現させるかということである。これは、R−T−B系焼結磁石においても変わることがなく、現在でも保磁力発現のメカニズムについては鋭意研究が進められている。
実用上は、R−T−B系焼結磁石の保磁力を高める方法はいくつか知られている。その一つは例えば特許文献1に示す、希土類元素の一部に重希土類、特にDyやTbを用いる方法である。しかしながら、DyやTbは、希少で高価な元素であり、また多量に添加した場合、原料合金製造時に主相の形成に弊害が生じるため、添加量には限界がある。
また、保磁力を高める希土類元素以外の添加元素も種々検討されており、例えば特許文献2に示すAl添加や、例えば特許文献3に示すCu添加が一般的に用いられるが、これらの元素は、強磁性相であるR214B型化合物の磁気的性質を改善するものではなく、磁石の金属組織の改善に有効な元素とされており、少量添加でも保磁力が改善される。特に、Cuは、R−T−B系焼結磁石において一般的に行われる焼結後の熱処理条件を大幅に緩和する効果を有する。これは、Cuが、主相と粒界相との界面に膜状に分布することで、主相外殻のミクロな欠陥を解消するためと考えられている。しかし、Cuは、多量に添加すると却って残留磁束密度が低下し、保磁力も低下する欠点があった。そのため、Cuの添加量は制約され、限定的な効果しか得ることはできなかった。
特開昭60−34005号公報 特開昭59−89401号公報 特開平1−219143号公報
昨今の環境問題、エネルギー問題、資源問題を背景として、高性能磁石の需要は日増しに高まっている。一方、高性能磁石の代表であるR−T−B系焼結磁石は、その主要原料である希土類元素が特定地域からの供給に頼っており、さらに高保磁力型R−T−B系焼結磁石において、従来技術の下では、その中でも希少で高価なTbやDyなどを多量に使用する必要があった。
一方、R−T−B系焼結磁石において、主相であるR214B型化合物の結晶粒径を微細化すれば、保磁力を高められることは当業者にとって当然予想されていたことであるが、例えば粉砕粒度を微細化してもあまり保磁力を高めることはできなかった。この原因は、組織微細化により主相と粒界相との界面が増加する結果、粒界相の改善に有効なAl、Cuなどの粒界相改質に有効な元素が相対的に不足するため、添加元素による保磁力向上効果が得られにくくなるためと考えられる。また、原料粉末の微細化により表面エネルギーが増加することにより、却って焼結時の異常粒成長を招いてしまうなどの問題も予測される。
Cu添加の場合、添加量を増やすと、主相を形成すべきR成分と結合してR−Cu化合物を生成するため、主相の比率が減少し、残留磁束密度Brが低下する問題がある。従って、従来技術では添加量を増やすことができない。
本発明は、R−T−B系焼結磁石の保磁力を高めるため、Cu添加量を従来以上に増加できる技術を提供することを目的としており、特に、焼結組織を微細化した場合に有効に作用する技術を提供する。
本発明は、
R:12.0原子%以上、15.0原子%以下、ここでRは、Yを含む希土類元素であって、Rのうち50原子%以上がPrおよび/またはNd、
B:5.5原子%以上、6.5原子%以下、
Cu:0.08原子%以上、0.35原子%以下、
Mn:0.04原子%以上、0.2原子%未満、
M:2原子%以下(0原子%を含む)、ここでMは、Al、Ti、V、Cr、Ni、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Ag、In、Sn、Hf、Ta、W、Au、Pb、Biのうち、1種または2種以上、
T:残部、ここでTは、FeまたはFeとCoであり、FeとCoの場合はCoはTのうち20原子%以下、からなる、R−T−Cu−Mn−B系焼結磁石である。
ある好ましい実施形態において、主相はR214B型化合物である。
ある好ましい実施形態において、主相の結晶粒径は、円相当径で12μm以下である。
ある好ましい実施形態において、円相当径で8μm以下の結晶粒径を有する主相の占める面積率が主相全体の70%以上である。
ある好ましい実施形態において、円相当径で5μm以下の結晶粒径を有する主相の占める面積率が、主相全体の80%以上である。
R−T−B系焼結磁石において、Mnを所定量添加することにより、従来よりもCu添加量の増加を可能にし、その結果保磁力を高めることができる。この効果は、焼結組織を微細化した場合に、より効果的に作用する。
Nd−Fe−Cu−Mn−B系焼結磁石において、2種のCu量についてMn添加量と磁石特性の関係を示す図である。 Nd−Fe−(Co)−Cu−Mn−B系焼結磁石において、Cu添加量と磁石特性の関係を示す図である。
本発明は、主相と粒界相との界面の量に対し、所定量のCuを添加することで、主相と粒界相との界面の整合性を改善し、大きな保磁力を得るものである。さらに、焼結組織の微細化により、主相と粒界相との界面が大幅に増加した場合でも、Cu添加による保磁力向上効果を有効に作用させることができる。本発明の必須元素であるMnは、主相を安定化する働きをし、Cuの添加量を従来より増加しても、Cuが主相のRを取り込んでR−Cu化合物を形成する結果、主相が分解するという現象に至ることなく、主相体積率を維持し、Cuを有効に主相と粒界相との界面に分散させる役割を担う。
本発明は、R−T−Cu−Mn−B系焼結磁石に関するものであり、主成分として、希土類元素R、鉄族元素T、B、Cu、Mn、目的に応じて添加される添加元素M、及びその他不可避不純物からなる。以下、組成につき詳細に述べる。
希土類元素Rは、Yを含む、希土類元素を選択できる。本系磁石において優れた性能を得るための組成範囲は、R全体で12.0原子%以上、15.0原子%以下である。
本系磁石は、R214B型化合物を主相として含有し、主相の量が多いほど高性能を発揮するが、一方、高い保磁力を得るには主相粒界にRリッチ相と呼ばれるR主体の相を形成し、かつ主相−粒界相の界面の構造を適正化することが肝要である。また、Rの一部は、単独または他元素との複合で酸化物、炭化物も形成し得る。従って、本系磁石においては、R量の下限は、主相単相となる組成より僅かにRの多い、12.0原子%とする。12.0原子%未満であると、Rリッチ相の形成が不充分となり、高い保磁力が得られなくなる。また、焼結も困難になる。
一方、15.0原子%を超えると、磁石内部における主相の体積率が減少し、磁石の磁化が低下する。また、Rが15.0原子%を超えると、焼結時に異常粒成長を引き起こし易くなり、そのために保磁力が低下する恐れもある。
R元素の種類は、本系磁石にとって有用なのはPr、Nd、Tb、Dyの4元素であり、特に高性能磁石のためにはPrまたはNdが必須である。PrまたはNdは、本系磁石の主相であるR214B化合物において、大きな飽和磁化が得られる元素であるためである。従って、本願発明では、Rのうち50原子%以上をPrおよび/またはNdとする。
TbとDyは、R214B型化合物の磁化は低いものの、結晶磁気異方性が大きいため、本系磁石の保磁力を高めるためには有効な元素である。本発明においても、必要な保磁力を得るために適宜添加することができる。
その他の希土類元素は、工業的に、磁石の性能向上を高める効果を期待して用いることは好ましくない。その理由は、PrやNdより主相の飽和磁化が小さいこと、また例えばHoのように保磁力を高める効果を有するものの非常に高価なことである。一方、例えばLaやCeは、Pr及び/またはNdの原料に含まれる不純物として、不可避的に磁石組成に取り込まれることが多いが、3原子%以下の範囲では影響は小さく、含まれていてもよい。
Tは、FeまたはFeとCoである。R214B化合物の磁化はFeの場合が大きいが、少量のCo添加では磁化の低下は殆どない。また、Coは磁石のキュリー点を高める効果があり、また磁石の粒界の組織を改善して耐食性を高める効果があるので、目的に応じて添加できる。この場合、Coの量をTのうち20原子%以下とする。これは、20原子%を超えると、磁化の低下が大きくなるためである。
Bは、主相形成のための必須元素である。主相の比率は、B量を直接的に反映する。しかしながらB量が6.5原子%を超えると、主相形成に寄与しない、余剰のB化合物が生じ、磁化を低下させる。また5.5原子%未満では、主相の比率が低下し、磁石の磁化が低下するばかりか、保磁力も低下してしまう。従って、Bの範囲は、5.5原子%以上、6.5原子%以下とする。
Cuは、本発明の必須元素である。Cuを添加したR−T−B系焼結磁石の組織における高倍率での組成分布観察では、Cuが主相と粒界相との界面に薄い膜状に分布するのを観察することができる。このCuは、適度の酸素とRとの組み合わせでfcc構造を形成し、主相の結晶格子との整合性を保ち、界面の構造上の欠陥をなくすことで保磁力が高くなっていると考えられている。この膜が観察されていない組織を有する磁石では、高い保磁力が得られないようである。
Cuの添加に併せて焼結後の熱処理を行うことにより、Cuを含む界面の膜状組織が得られ、大きな保磁力を発現することができる。そのため、Cuは、磁石の主相と粒界相との界面の増加に応じて添加量を増す必要があるが、Mnを所定量添加しない従来技術においては、Cuを多量に添加すると、主相であるR214B型化合物からRを奪い、主相が分解され、その量が減少する。本発明においてはMn添加により主相であるR214B型化合物の分解を抑制するので、必要量のCuを添加することで大きな保磁力を発現することができる。
Cuの必要量は0.08原子%以上である。好ましくは0.1原子%以上、さらに好ましくは0.12原子%以上である。
後に記載のMn添加効果の下でも、Cuの添加量が過剰であると磁石の残留磁束密度が低下するので、添加量は0.35原子%以下とする。より好ましくは0.3原子%以下とする。
Mnは、本発明の必須元素であり、主相に固溶し、主相であるR214B型化合物を安定化する。本発明では、Mn添加により主相が安定化するため、本来主相であるR214B型化合物を形成すべきRが、Cuと結合してR−Cu化合物を形成する結果主相の量が減少することを抑制する。この結果、前記Cu添加量を従来よりも増すことができ、結晶粒径を微細化して界面の量が大幅に増えても、充分な量のCuを添加して大きな保磁力を発現することができる。
Mn添加量は、0.04原子%以上で前記効果が得られる。より好ましくは0.06原子%以上、さらに好ましくは0.07原子%以上である。
Mn添加は、一方では主相の磁化と異方性磁界を低下させるので、多量に添加すると磁石特性は低下する。従って、Mn添加の上限は、0.2原子%未満である。好ましくは0.15原子%以下である。
添加元素Mは、必須でないが、磁化の低下を招かない2原子%以下の範囲で添加できる。
MのうちAlは、本系磁石の粒界相の物性を改善し、保磁力向上に有効であることから、好ましくは2原子%以下の範囲で添加する。2原子%を超えるとAlが主相にも多量に入り、磁石の磁化の低下が大きくなるため好ましくない。さらに好ましくは1.5原子%以下である。Alは、通常用いられるBの原料には含まれており、その量を考慮して添加量を調整する必要がある。またAlの添加効果を活用するためには、添加量は好ましくは0.1原子%以上、さらに好ましくは0.4原子%以上である。
MのうちGaは、添加により磁石の保磁力を高める効果を有する。特にCo含有の組成では有効である。しかし、高価であるため、添加量は1原子%以下に留める事が好ましい。さらに、Gaには、Bの適正量を少ない側に拡大する効果を有する。この効果は、0.08原子%以下の添加で充分に発揮される。
MのうちAg、Au、ZnはCuと似た作用効果を持つ元素であるが、Znは揮発し易いため、活用にはやや難がある。またAgやAuは、原子半径が大きいためか、Cuの場合とは主相と粒界相との界面の構造は異なるようである。Cuに加えてこれらの元素を添加できる。添加量が多すぎると残留磁束密度を低下させるため、好ましい添加量の範囲は、0.5原子%以下である。また、Niも近似の効果を有するが、Niは粒界相中でR3Ni化合物を形成するため、主相との界面の整合性がCuに比べやや劣るようであり、効果は小さい。しかし、磁石の耐食性向上には有効であり、1原子%以下の範囲で添加できる。
MのうちTi、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、Wは、組織中で例えばホウ化物の形の高融点析出物を形成し、焼結過程における結晶粒成長を抑制する効果を有する。しかし、磁性には無関係な析出物を形成するので磁化を下げるため、添加量は1原子%以下が好ましい。
この中でZrはやや異なった挙動を示す。即ち、B量が少ない場合、Zrホウ化物の形では析出しないにも拘らず粒成長抑制の効果を発揮する。従って、Zrを0.1原子%以下で、かつBを5.8原子%以下とする条件下では、磁化の低下は起こらない。これは、Zrが、条件によっては主相にも固溶しうる元素であるためと考えられている。
MのうちIn、Sn、Pb、Biは、粒界相の物性を改善し、磁石の保磁力を高める働きをする。多量に添加すると磁石の磁化を下げるので、0.5原子%以下とすることが好ましい。
本系磁石における不純物は、O、C、N、H、Si、Ca、Mg、S、P等がある。特にO(酸素)含有量は磁石の性能に直接的に作用する。Cuを含む界面の膜状組織はR−Cu−Oの組成を有するfcc化合物と考えられており、保磁力向上に寄与すると云われているため、この観点からは酸素をごく少量含有することは好ましい。しかし、酸素は製造工程上不可避な元素であり、好ましい量は工業的に含まれてしまう量よりも少量であるため、高性能化のためには可能な限り排除しても磁気特性への悪影響はないと思われる。0.02質量%未満とするには酸化防止のための処理設備が非常に大掛かりになり、工業的に好ましくない。一方、0.8質量%を超えると、本発明の組成では焼結が不充分となる懸念がある。また仮に焼結磁石が得られても磁石特性が低くなるため好ましくない。
Cは、0.1質量%以下、Nは0.03質量%以下、Hは0.01質量%以下が好ましい。Siは原料のFe−B合金やFeに含まれる他、溶解時の坩堝等の炉材からも混入する。Siが多量に含有されるとFe−Si合金が生成し、主相比率が小さくなるので、Siは0.05質量%以下にすることが好ましい。
Caは、希土類元素の還元処理に用いられるので、希土類原料に不純物として含まれるが、磁気的性質には関与しない。しかし、腐食挙動には悪影響を与えることがあるので、0.03質量%以下にすることが好ましい。SやPはFe原料から取り込まれることが多い。これも磁気的性質には関与しないので0.05質量%とすることが好ましい。
焼結磁石の結晶粒径は、保磁力に影響を与えるが、一方、粒界相の状態も保磁力に影響するので、従来は単に結晶粒径を微細にしても高い保磁力が得られなかった。つまり、結晶粒径を小さくすると、結晶粒界の面積が増大するため、保磁力発現に必要な粒界相の量も増加する。従って同一組成で単に結晶粒径を微細化すると粒界相が不足し、結晶粒径の微細化による保磁力向上効果と、粒界相不足による保磁力低下が相殺し、結果的に従来は結晶粒径の微細化効果が充分得られていなかった。
本発明においては、R量、Cu量、Mn量を所定範囲とすることにより粒界相の不足を生ぜず、保磁力が向上するものである。特に、結晶粒径を微細化しても、粒界相が不足することがない。
結晶粒径は、磁石断面の組織観察により、画像処理で求めることができる。本明細書では、磁石断面の組織で観察された結晶粒と同一面積の円の直径(円相当径)を結晶粒径としている。本発明の組成は、焼結組織が微細であるほど有効性が増す。例えば、円相当径8μm以下の主相粒子が面積率で主相全体の70%以上であることが好ましい。
さらに、結晶粒径を微細化することによる保磁力向上効果は、円相当径が5μm以下の主相粒子が面積率で主相全体の80%以上であるときに顕著であり、好ましい。
また、結晶粒径が12μmを超える粒子は、焼結時に異常粒成長したものと考えられ、このような粒子の存在は保磁力の低下を招くことから、結晶粒径は円相当径で12μm以下が好ましい。なお、ここでの面積率は、主相全部の合計面積に対する割合であり、粒界相やその他の相は含まないものとする。
本発明のR−T−Cu−Mn−B系焼結磁石の製造方法は、従来R−T−B系焼結磁石一般に用いられている製造方法を用いることができる。好ましくは、焼結時の主相結晶粒の異常粒成長を生じることなく焼結する技術により製造することができる。
以下に記載の製造方法は、本発明の磁石を得るための方法の一例であり、本発明が以下に記載の方法に限定されるものではない。
[原料合金]
原料合金は、通常のインゴット鋳造法、ストリップキャスト法、直接還元法などの方法で得ることができる。また、従来知られている、2合金法を適用することも可能であり、その場合、組み合わせる合金の製法、組成は、任意に選択できる。
特にストリップキャスト法は、金属組織中にαFe相が殆ど残存せず、また鋳型を用いないため低コストで合金を製造できるという特徴を有するため、本発明においては好適に用いることができる。さらに、本発明では、好ましい実施形態の一例として粉砕粒度を従来よりも小さくする場合は、ストリップキャスト法において、最短方向のRリッチ間隔が5μm以下とすることが好ましい。前記Rリッチ間隔が5μmを超えると、微粉砕工程に過大な負荷が掛かり、微粉砕工程での不純物量の増加が著しくなるためである。
ストリップキャスト法においてRリッチ間隔を5μm以下とするためには、例えば溶湯の供給速度を小さくして鋳片厚さを薄くする方法、冷却ロールの表面粗度を小さくして溶湯とロールとの密着度を高め、冷却能率を高める方法、冷却ロールの材質をCuなどの熱伝導性に優れる材質にする方法などを単独、または組み合わせて実施し、前記Rリッチ間隔を5μm以下とすることができる。
[粉砕]
本発明の磁石を得るための製造方法の一例として、粗粉砕と微粉砕の2段階の粉砕を行う場合を以下に示す。以下の記載は、他の製造方法を排除するものではない。
原料合金の粗粉砕は、水素脆化法が好ましい。これは、水素吸蔵に伴う体積膨張を利用して合金に微細なクラックを生じさせ、粉砕する方法であり、本発明の合金系では、主相とRリッチ相との水素吸蔵量の差、即ち体積変化量の差がクラック発生の要因になることから、主相の粒界で割れる確率が高くなるためである。
水素脆化処理は、通常、常温で加圧水素に一定時間暴露した後、温度を上げて過剰な水素を放出させた後、冷却する。水素脆化処理後の粗粉末は、多数のクラックを内在し、比表面積が大幅に増大していることもあって、非常に活性であり、大気中の取り扱いでは酸素量の増加が著しくなるので、窒素、Arなどの不活性ガス中で取り扱うことが望ましい。また、高温では窒化反応も生じる可能性があるため、コストが許せばAr雰囲気が好ましい。
微粉砕工程は、気流式粉砕機による乾式粉砕を用いることができる。この場合、一般には、本系磁石における粉砕ガスは窒素ガスが用いられるが、磁石組成への窒素の混入を最小限にするには、Arガスなどの希ガスを用いる方法が好ましい。特に、Heガスを用いると、格段に大きな粉砕エネルギーが得られ、容易に本発明に適した微粉砕粉を得ることができる。しかしながらHeガスは高価であり、系内にコンプレッサ等を組み入れて循環使用することが好ましい。水素ガスでも同様の効果が期待されるが、酸素ガスの混入等による爆発の危険があり、工業的には好ましくない。
乾式粉砕法で粉砕粒度を微細にする方法は、例えば前記Heガスなどのような粉砕能力の大きなガスを用いる方法のほかに、粉砕ガス圧を高める方法、粉砕ガスの温度を高める方法などがあり、必要に応じて適宜選択することができる。
他の方法として、湿式粉砕法がある。具体的には、ボールミルやアトライターを用いることができる。この場合、酸素や炭素などの不純物を所定量以上取り込まないよう、粉砕媒体の選定や溶媒の選定、雰囲気の選定をすることができる。また、非常に小径のボールを用いて高速攪拌するビーズミルでは、短時間で微細化が可能であるため、不純物の影響を小さくでき、本発明に用いる微粉末を得るには好ましい。
さらに、一旦気流式粉砕機により粗く乾式粉砕し、その後ビーズミルによる湿式粉砕を行う、多段粉砕を行うと、短時間での効率的な粉砕が可能なため、微粉末でも不純物量を極めて少なく抑制することができる。
湿式粉砕で用いる溶媒は、原料粉末との反応性、酸化抑止力、さらに焼結前の除去の容易さを考慮して選択する。例えば、有機溶剤、特にイソパラフィンなどの飽和炭化水素が好ましい。
微粉砕工程により得られる微粉末の粒度は、例えば気流分散型のレーザー回折粒度測定でD50<5μmであることが好ましい。
[成形]
本発明磁石の成形方法は、既知の方法を用いることができる。例えば、磁界中で前記微粉砕粉を金型を用いて加圧成形する方法である。本発明の実施形態の一つとして気流分散型のレーザー回折粒度測定でD50<3μmという微粉砕粉を用いる場合は、従来より微細なため、金型への微粉末の充填、外部磁界印加による結晶の配向はやや困難となる。しかしながら、酸素や炭素の取り込みを最小限とするため、潤滑剤等の使用は最小限にとどめることが望ましい。潤滑剤を用いる際は、焼結工程、またはその前に脱脂可能な、揮発性の高い潤滑剤を、公知のものから選択して用いてもよい。
潤滑剤の使用量を少なくし過ぎると、磁界中成形時の磁界配向が困難になることが予想される。特に微粉末の粒度が小さい場合は、外部磁界印加時の磁粉各々が受けるモーメントが小さくなるので、より配向が不充分になる可能性が高くなる。しかしながら、配向の乱れによる残留磁束密度の低下が生じたとしても、結晶微細化による保磁力の向上のほうがより磁石の高性能化には有効である。
一方、より配向度を高める方策として、微粉末を溶媒に混合し、スラリーを形成し、そのスラリーを磁界中成形に供することが好ましい。この場合、溶媒の揮発性を考慮し、次の焼結過程において、例えば250℃以下の真空中で略完全に揮発させることが可能な、低分子量の炭化水素を選ぶことができる。特に、イソパラフィンなどの飽和炭化水素が好ましい。また、スラリーを形成する場合は、微粉砕後、微粉末を直接溶媒中に回収してスラリーとしてもよい。
成形時の加圧力は、特に限定するものではないが、例えば、9.8MPa以上、より好ましくは19.6MPa以上であり、上限は245MPa以下、より好ましくは196MPa以下である。
[焼結]
焼結過程における雰囲気は、真空中または大気圧以下の不活性ガス雰囲気とする。ここでの不活性ガスとは、Ar及び/またはHeガスを指す。
大気圧以下の不活性ガス雰囲気を保持する方法は、真空ポンプによる真空排気を行いつつ、不活性ガスを系内に導入する方法が好ましい。この場合、前記真空排気を間欠的に行ってもよく、不活性ガスの導入を間欠的に行ってもよい。また前記真空排気と前記導入の双方とも間歇的に行うこともできる。
微粉砕工程や成形工程で用いた溶媒を充分に除去するためには、300℃以下の温度域で30分以上8時間以下の時間、真空中または大気圧以下の不活性ガス中で保持する、脱脂処理を行った後、焼結することが好ましい。前記脱脂処理は、焼結工程とは独立に行うこともできるが、処理の効率、酸化防止等の観点から、脱脂処理後、連続して焼結を行うことが好ましい。前記脱脂工程では、前記大気圧以下の不活性ガス雰囲気で行うことが、脱脂効率上好ましい。また、さらに脱脂処理を効率的に行うため、水素雰囲気中の熱処理を行うこともできる。
焼結工程では、成形体の昇温過程で、成形体からのガス放出現象が認められる。前記ガス放出は、主に粗粉砕工程で導入した水素ガスの放出である。前記水素ガスが放出されて初めて液相が生成するので、水素ガスの放出を完全にするために、例えば700℃以上850℃以下の温度範囲で30分以上4時間以下の保持をすることが好ましい。
焼結時の保持温度は例えば860℃以上、1100℃以下とする。860℃未満では、前記水素ガスの放出が不充分で焼結反応に必要な液相が充分得られず、本発明の組成では焼結反応が進行しない。即ち7.5Mg/m3以上の焼結密度が得られない。一方、1100℃を超えると、異常粒成長が生じやすく、その結果得られる磁石の保磁力が低くなってしまうためである。円相当径で12μm以下の焼結組織とは、異常粒成長がない焼結組織を示している。
本発明の磁石の焼結組織は、特に限定されないが、結晶粒径は好ましくは円相当径で12μm以下である。更に、円相当径8μm以下の主相の占める面積が、主相総面積の70%以上であることが好ましい。この焼結組織を得るためには、焼結温度を1080℃以下とすることが好ましい。
さらに好ましい焼結組織として5μm以下の主相が面積比で80%以上である焼結組織を得るためには、焼結温度は1020℃以下とすることが好ましい。
焼結温度範囲での保持時間は、2時間以上、16時間以下が好ましい。2時間未満であると、緻密化の進行が不充分となり、7.5Mg/m3以上の焼結密度が得られないか、磁石の残留磁束密度が小さくなる。一方、16時間超では、密度や磁石特性の変化は小さいが、円相当径が12μmを超える結晶が生じる可能性が高くなる。もし前記結晶が生成すると、保磁力の低下を招く。しかし、1000℃以下の焼結を行う際には、さらに長時間の焼結を行うことも可能であり、例えば48時間以下の焼結を行ってもよい。
焼結工程では、前記温度範囲に、前記時間一定に保持する必要はなく、例えば最初の2時間は1000℃で保持した後、続いて940℃で4時間保持することもできる。また、一定温度の保持でなく、例えば1000℃から860℃まで、8時間かけて変化させてもよい。
[熱処理]
焼結工程終了後、一旦300℃以下にまで冷却した後、再度400℃以上、焼結温度以下の範囲で熱処理を行い、保磁力を高めることができる。この熱処理は、同一温度、または温度を変えて複数回行ってもよい。特に、本発明においては、Cu量を所定範囲とすることで、より顕著に熱処理による保磁力向上を図ることができ、例えば1000℃で1時間熱処理後急冷し、続いて800℃で1時間熱処理後急冷、500℃で1時間熱処理後急冷というように、3段階の熱処理を行うことができる。また、熱処理温度で保持後、徐冷することで保磁力が向上する場合もある。焼結後の熱処理では、通常は磁化が変化することはないので、磁石組成、大きさ、寸法形状毎に、保磁力向上のために適正な条件を選択することができる。
[加工]
本願発明の磁石には、所定の形状、寸法を得るため、一般的な切断、研削等の機械加工を施すことができる。
[表面処理]
本発明の磁石には、好ましくは防錆のための表面コーティング処理を施す。例えば、Niめっき、Snめっき、Znめっき、Al蒸着膜、Al系合金蒸着膜、樹脂塗装などを行うことができる。
[着磁]
本発明の磁石には、一般的な着磁方法で着磁することができる。例えば、パルス磁界を印加する方法や、静的な磁界を印加する方法が適用できる。なお、磁石材料の着磁は、材料の取り扱い上の容易さを考慮して、通常は磁気回路に組み立てた後、前記方法で着磁するが、もちろん磁石単体で着磁することもできる。
実施例1
純度99.5質量%以上のPr、Nd、純度99.9%質量以上のTb、Dy、電解鉄、低炭素フェロボロン合金を主として、その他目的元素を純金属またはFeとの合金の形で添加して目的組成の合金を溶解し、ストリップキャスト法で鋳造し、厚さ0.3〜0.4mmの板状合金を得た。この合金を原料として、水素加圧雰囲気で水素脆化させた後、600℃まで真空中で加熱、冷却した後、ふるいにて425μm以下の粒度の合金粗粉を得た。この粗粉に対し、質量比で0.05%のステアリン酸亜鉛を添加、混合した。
次いで、気流式粉砕機(ジェットミル装置)を用いて、窒素気流中で乾式粉砕し、粒径D50が4〜5μmである微粉砕粉を得た。このとき、特に酸素量0.2質量%以下を目標とする試料では、粉砕ガス中の酸素濃度を50ppm以下に制御している。なお、この粒径D50は、気流分散法によるレーザー回折法で得られた値である。
得られた微粉末を、磁界中で成形して成形体を作製した。このときの磁界はおよそ0.8MA/mの静磁界で、加圧力は196MPaとした。なお、磁界印加方向と加圧方向とは直交している。また、特に低酸素量を目標とする試料では、粉砕から焼結炉に入れるまでの雰囲気を可能な限り窒素雰囲気とした。
次に、この成形体を、真空中、1020〜1080℃の温度範囲で2時間焼結した。焼結温度は組成により異なるが、何れも焼結後の密度で7.5Mg/m3が得られる範囲で低い温度を選択して焼結を行った。
得られた焼結体の組成を分析した結果を、原子%に換算したうえで表1に示す。分析は、ICPを用いた。表1に記載の酸素、窒素、炭素の分析値は、ガス分析装置での分析結果であり、質量%で示している。何れの試料も、溶解法による水素分析の結果、水素量は質量比で10〜30ppmの範囲にあった。
Figure 2009150843
表1に示す以外の元素では、水素の他にSi、Ca、Cr、La、Ce等が検出される場合があるが、Siは主にフェロボロン原料と合金溶解時のるつぼから混入し、Ca、La、Ceは希土類の原料から混入する。またCrは、鉄から混入する可能性があり、これらを完全に0にする事は困難である。
得られた焼結体に対し、Ar雰囲気中にて、種々の温度で1時間の熱処理を行い、冷却した。熱処理は、組成により種々の温度条件で行い、また、温度を変えて最大3回の熱処理を行なったものもある。熱処理温度は、その回数にかかわらず最後の処理温度は480℃〜600℃とした。また2回以上の処理を行う場合、高温側から順次行い、最初の処理温度は750℃〜焼結温度の範囲で選択した。なお、各組成の試料で種々の熱処理条件のもののうち、それぞれ室温での保磁力HcJが最も大きい試料を評価対象とした。
磁石特性の評価は、前記試料を機械加工後、BHトレーサーにより室温での磁気特性:残留磁束密度Br、保磁力HcJを測定する方法によった。保磁力HcJが1600kA/mより大きい試料については、保磁力の値のみパルス励磁型磁力計(東英工業製TPM型)で評価した。なお、残留磁束密度の値は、試料の磁化の大小を反映する。
また、磁石の断面組織を光学顕微鏡で観察し、画像処理により主相結晶粒径を円相当径で評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2009150843
表1と表2から、試料No.1、6は、Mn量以外同一組成であるNo.2〜5の試料に比べ、保磁力HcJが低いことがわかる。この関係は、No.16、20、21と、No.17〜19の関係でも同様である。また、試料No.22ではCu量が少ないため、例えば試料No.3に比べ保磁力HcJが低い。この結果は試料No.24とNo.6の関係でも認められる。さらに試料No.23、25はCuが過剰な場合を示すが、それぞれNo.18、20と比べ、残留磁束密度Brが低いことがわかる。
Mn添加量が磁石特性に及ぼす効果を明確にするため、試料No.1〜6、16〜21の磁石特性を図1に示す。Mn添加量が0.04〜0.20原子%の間で、いずれのCu量においても、保磁力HcJおよび残留磁束密Brが共に高いことがわかる。また、図1から、Mn添加量が0.15原子%以下の場合に特に優れた効果の得られることがわかる。
図2は、試料No.3、8、10、13、18、22、23の磁石特性を示す。図2のグラフは、Mnが0.06原子%のときのCu添加量依存性を示している。ただし、No.10とNo.13は組成にCoを含む。図2からわかるように、Cuが0.08原子%以上のとき、保磁力HcJが高く、0.35原子%以下のとき、残留磁束密度Brが高い。すなわち、0.08〜0.35原子%のCu添加により、優れた磁石特性が得られることがわかる。
試料No.45は、Rが11.7原子%であり、保磁力HcJが低い。また試料No.46はRが15.4原子%であり、残留磁束密度Brが低い。
試料No.47は、Bが5.3原子%で、近似組成であるNo.41と比較して、保磁力HcJ、残留磁束密度Br共に低い。試料No.48は、Bが6.6原子%であり、近似組成であるNo.42と比べ、残留磁束密度Brが低い。
実施例2
純度99.5質量%以上のPr、Nd、電解鉄、低炭素フェロボロン合金を主とし、添加元素(Coおよび/またはM)は純金属またはFeとの合金の形で添加して溶解し、ストリップキャスト法で鋳造して、厚さ0.1〜0.3mmの板状合金を得た。
この合金を原料として、水素加圧雰囲気で水素脆化させた後、600℃まで真空中で加熱、冷却した後、ふるいにて425μm以下の粒度の合金粗粉を得た。
次いでジェットミル装置を用いて、酸素濃度を50ppm以下に制御した窒素気流中で乾式粉砕し、粒度D50が8〜10μmである中間微粉砕粉を得て、次にビーズミルを用いて微粉砕し、粒度D50が3.7μm以下、かつ酸素含有量0.2質量%以下の微粉末を得た。なお、この粒度は、ビーズミルで得られたスラリーを乾燥させて、気流分散法によるレーザー回折法で得られた値である。
ビーズミル粉砕は、直径0.8mmのビーズを用い、溶媒にn−パラフィンを用いて、所定時間の粉砕を行った。
得られた微粉末を、スラリーのまま磁界中で成形して成形体を作製した。このときの磁界はおよそ0.8MA/mの静磁界で、加圧力は196MPaとした。なお、磁界印加方向と加圧方向とは直交している。また、粉砕から焼結炉に入れるまでの雰囲気を可能な限り窒素雰囲気とした。
次に、この成形体を、真空中、940〜1120℃の温度範囲で2〜8時間焼結した。焼結温度、時間は組成により異なるが、何れも焼結後の密度で7.5Mg/m3が得られる範囲で選択して焼結を行った。
得られた焼結体の組成を分析した結果を表3に示す。分析は、ICPを用い、表記は原子%に換算した値を示す。酸素、窒素、炭素は、ガス分析装置での分析結果であり、質量%で示す。何れの試料も、溶解法による水素分析の結果、水素量は質量比で10〜30ppmの範囲にあった。
Figure 2009150843
表3に示す以外の元素では、水素の他にSi、Ca、La、Ce等が検出される場合があるが、Siは主にフェロボロン原料と合金溶解時のるつぼから混入し、Ca、La、Ceは希土類の原料から混入する。またCrは、鉄から混入する可能性があり、これらを完全に0にする事は困難である。
得られた焼結体に対し、Ar雰囲気中にて、種々の温度で1時間の熱処理を行い、冷却した。熱処理は、組成により種々の温度条件で行い、また、温度を変えて最大3回の熱処理を行なったものもある。熱処理温度は、その回数にかかわらず最後の処理温度は480℃〜600℃とした。また2回以上の処理を行う場合、高温側から順次行い、最初の処理温度は750℃〜焼結温度の範囲で選択した。
磁気特性の評価、焼結組織の評価は、実施例1と同一の手法を用いた。表4は、磁石の結晶粒径分布:円相当径5μm以下の結晶の面積率、円相当径12μmを超える結晶の面積率、粉砕時間、微粉末粒度:D50、焼結温度、焼結時間、磁石特性を併せて示したものである。試料番号は表3と同じである。
Figure 2009150843
表4において、試料No.51〜55は、同一微粉末、成形体を用い、焼結温度、時間を変えた場合の結果である。試料No.53〜55では、結晶粒径(円相当径)5μm以下の主相粒子の面積率が主相全体の80%未満であり、No.51、52に比べ、保磁力HcJがやや低い。試料No.54、55では、さらに結晶粒径(円相当径)12μmを超える粒子が観察される。これらは焼結時に異常粒成長が生じた結果であり、この結果保磁力HcJが低下していることがわかる。
実施例3
純度99.5質量%以上のPr、Nd、純度99.9質量%以上のDy、電解鉄、純ボロンを主とし、添加元素(Coおよび/またはM)は純金属またはFeとの合金の形で添加して溶解し、ストリップキャスト法で鋳造して、厚さ0.1〜0.3mmの板状合金を得た。
この合金を原料として、水素加圧雰囲気で水素脆化させた後、600℃まで真空中で加熱、冷却した後、ふるいにて425μm以下の粒度の合金粗粉を得た。
次いで回転型分級機つきジェットミル装置を用いて、Ar気流中で乾式粉砕し、分級機の回転数を種々に設定し、かつ粉砕ガス圧力を高く設定することで粒度D50が3.8μm以下、かつ酸素含有量0.2質量%以下の微粉末を得た。なお、この粒度は、気流分散法によるレーザー回折法で得られた値である。
得られた微粉末を、窒素雰囲気中で磁界中成形して成形体を作製した。このときの磁界はおよそ1.2MA/mの静磁界で、加圧力は147MPaとした。なお、磁界印加方向と加圧方向とは直交している。また、粉砕から焼結炉に入れるまでの雰囲気を可能な限り窒素雰囲気とした。
次に、この成形体を、真空中、980℃で6時間または1000℃で4時間の焼結を行った。
得られた焼結体の組成を分析した結果を表5に示す。なお、分析は、ICPを用い、原子%に換算して示す。但し酸素、窒素、炭素は、ガス分析装置での分析結果で、質量%で示す。なお、何れの試料も、溶解法による水素分析の結果、水素量は質量比で10〜30ppmの範囲にあった。
Figure 2009150843
表5に示す以外の元素では、水素の他にSi、Ca、La、Ce等が検出される場合があるが、Siは主にフェロボロン原料と合金溶解時のるつぼから混入し、Ca、La、Ceは希土類の原料から混入する。またCrは、鉄から混入する可能性があり、これらを完全に0にする事は困難である。
得られた焼結体に対し、Ar雰囲気中にて、種々の温度で1時間の熱処理を行い、冷却した。熱処理は、組成により種々の温度条件で行い、また、温度を変えて最大3回の熱処理を行なったものもある。
磁気特性の評価、焼結組織の評価は、実施例1と同一の手法を用いた。表6は、磁石の結晶粒径分布:円相当径5μm以下の結晶の面積率、円相当径12μmを超える結晶の面積率、微粉末粒度:D50、焼結温度、焼結時間、磁石特性を併せて示したものである。試料番号は表5と同じである。熱処理温度は、その回数にかかわらず最後の処理温度は480℃〜600℃とした。また2回以上の処理を行う場合、高温側から順次行い、最初の処理温度は750℃〜焼結温度の範囲で選択した。
本実施例では、添加元素M:Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Hf、Ta、W、Gaの添加効果を示したものである。試料No.67〜75は、このうちTi、V、Cr、Zr、Nb、Hf、Ta、Wを添加したものである。いずれもAlのみを添加したNo.66に比べ、保磁力が向上している。
Figure 2009150843
実施例4
純度99.5質量%以上のPr、Nd、純度99.9質量%以上のTb、Dy、電解鉄、純ボロンを主とし、添加元素(Coおよび/またはM)は純金属またはFeとの合金の形で添加して溶解し、ストリップキャスト法で鋳造して、厚さ0.1〜0.3mmの板状合金を得た。
この合金を原料として、水素加圧雰囲気で水素脆化させた後、600℃まで真空中で加熱、冷却した後、ふるいにて425μm以下の粒度の合金粗粉を得た。
次いでジェットミル装置を用いて、He気流中で乾式粉砕し、粒度D50が3.5μm以下、かつ酸素含有量0.2質量%以下の微粉末を得た。なお、この粒度は、気流分散法によるレーザー回折法で得られた値である。
得られた微粉末を、溶媒中に投入し、スラリーの状態で磁界中成形して成形体を作製した。このときの磁界はおよそ1.2MA/mの静磁界で、加圧力は147MPaとした。なお、磁界印加方向と加圧方向とは直交している。また、粉砕から焼結炉に入れるまでの雰囲気を可能な限り窒素雰囲気とした。なお、溶媒はイソパラフィンを用いた。
次に、この成形体を、真空中、1000℃で4時間の条件で焼結を行った。得られた焼結体の組成を分析した結果を表7に示す。なお、分析は、ICPを用い、原子%に換算して示す。但し酸素、窒素、炭素は、ガス分析装置での分析結果を質量%で示したものである。なお、何れの試料も、溶解法による水素分析の結果、水素量は質量比で10〜30ppmの範囲にあった。
Figure 2009150843
表7に示す以外の元素では、水素の他にSi、Ca、La、Ce等が検出される場合があるが、Siは主にフェロボロン原料と合金溶解時のるつぼから混入し、Ca、La、Ceは希土類の原料から混入する。またCrは、鉄から混入する可能性があり、これらを完全に0にする事は困難である。
得られた焼結体に対し、Ar雰囲気中にて、種々の温度で1時間の熱処理を行い、冷却した。熱処理は、組成により種々の温度条件で行い、また、温度を変えて最大3回の熱処理を行なったものもある。
磁気特性の評価、焼結組織の評価は、実施例1と同一の手法を用いた。表8は、磁石の結晶粒径分布:円相当径5μm以下の結晶の面積率、円相当径12μmを超える結晶の面積率、微粉末粒度:D50、焼結温度、焼結時間、磁石特性を併せて示したものである。試料番号は表7と同じである。
Figure 2009150843
試料No.85、90は、Cu量が0.40原子%と多い例を示したものだが、それぞれNo.84、89の試料に比べ、残留磁束密度Brが低下すると共に保磁力HcJも低下している。
本発明によるR−T−Cu−Mn−B系焼結磁石は、Mnを所定量添加することにより、従来よりもCu添加量の増加を可能にし、残留磁束密度Brを大きく低下させずに保磁力を高めることができる。その結果、熱減磁が起こり難くなり、優れた耐熱性を有するため、特に、モータ用途に好適である。

Claims (5)

  1. R:12.0原子%以上、15.0原子%以下、ここでRは、Yを含む希土類元素であって、Rのうち50原子%以上がPrおよび/またはNd、
    B:5.5原子%以上、6.5原子%以下、
    Cu:0.08原子%以上、0.35原子%以下、
    Mn:0.04原子%以上、0.2原子%未満、
    M:2原子%以下(0原子%を含む)、ここでMは、Al、Ti、V、Cr、Ni、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Ag、In、Sn、Hf、Ta、W、Au、Pb、Biのうち、1種または2種以上、
    T:残部、ここでTは、FeまたはFeとCoであり、FeとCoの場合はCoはTのうち20原子%以下、からなる、R−T−Cu−Mn−B系焼結磁石。
  2. 主相はR214B型化合物である請求項1に記載のR−T−Cu−Mn−B系焼結磁石。
  3. 主相の結晶粒径は、円相当径で12μm以下である請求項2に記載のR−T−Cu−Mn−B系焼結磁石。
  4. 円相当径で8μm以下の結晶粒径を有する主相の占める面積率が主相全体の70%以上である請求項2または3に記載のR−T−Cu−Mn−B系焼結磁石。
  5. 円相当径で5μm以下の結晶粒径を有する主相の占める面積率が、主相全体の80%以上である、請求項2または3に記載のR−T−Cu−Mn−B系焼結磁石。
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