JPWO2009150746A1 - エレベータ制御装置およびエレベータ装置 - Google Patents

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Abstract

エレベータの運行効率を必要以上に悪化させることなく、乗客に与える耳詰まりによる不快感を緩和させる。昇降距離算出部13は目的階情報12aとかご位置指令信号3aとに基づいてかご室1の昇降距離を算出し、昇降距離情報13aを速度パターン発生部14に出力する。速度パターン発生部14は昇降距離と所定の距離とを大小比較し、昇降距離が短い場合には通常運転の速度パターン14aを生成し、昇降距離が長い場合には一部低速運転の速度パターン14aを生成する。所定の距離は乗客が耳詰まりにより耳管を開口させる気圧差に相当する高低差を示す。速度制御回路24は速度パターン14aに基づいてかご室1を昇降させる。これにより、1回目の耳管の開口後にはかご室1が低速度で昇降するため、次に耳詰まりが生じる高低差をかご室1が昇降するまでのインターバルが長くなり、乗客の耳詰まりによる不快感を緩和させることができる。

Description

本発明は、例えば、乗客の耳詰まりによる不快感を緩和させるエレベータ制御装置およびエレベータ装置に関するものである。
エレベータが昇降している時の乗客の耳詰まりによる不快感を緩和させるために、エレベータを低速で運転するもの(特許文献1、特許文献2)や、エレベータかご内の気圧の変化率を一定に制御するもの(特許文献3)がある。
図19は、従来のエレベータの速度制御パターンを示す図である。
図19において、特許文献1および特許文献2では、エレベータかごは出発階から目的階まで定格速度(図19に示す実線a)より遅い低速度(図19に示す点線a)で走行する。
特許文献1では、エレベータ乗場に設けられたスイッチを乗客が押下するか否かにより、エレベータかごの運転速度(定格速度または低速度)が選択される。
特許文献2では、エレベータかごの運転速度は、出発階から目的階までの昇降距離に応じて自動的に切り替えられる。
図20は、従来のエレベータの気圧制御パターンを示す図である。
特許文献3では、図20の点線cに示すように、エレベータかご内の気圧は、直線的に(一定の変化率で)変化するように制御されている。
図20において、実線cは、非制御時におけるエレベータかご内の気圧の変化パターンを示している。
図20の実線cに示すように、非制御時のエレベータかご内の気圧は、出発階を出発時の加速に伴って曲線状に変化し、その後、到着階に近づくまでの定格速度での定速走行に伴って直線状に変化し、目的階に到着時の減速に伴って曲線状に変化し、全体としてS字状に変化する。
特開平11−79571号公報 特開平7−112876号公報 特開平10−182039号公報 船井潔、林美克、小泉孝之、辻内伸好、岡本光明、「超高速エレベーター走行時の耳閉感と鼓膜挙動解析」、日本機械学会、昇降機・遊戯施設等の最近の技術と進歩技術講演会講演論文集、2004年1月21日、pp27−30
エレベータを低速で運転させた場合、目的階に到着するまでに要する昇降時間が長くなるなど、エレベータの運行効率が落ちるという課題がある。特に、超高層ビルのエレベータのように、昇降行程が大きい場合の影響は大きい。
また、エレベータかご内の気圧を一定の変化率で変化させる場合、エレベータかごに給気用の送風機(ファン)と排気用の送風機とを設置するか、給排気用の一つの送風機と給排気を切り替える制御装置とを設置する必要がある。このため、エレベータのコストが高くなり、また、エレベータかごの寸法および重量が大きくなるという課題を有する。
また、昇降行程が大きければ大きいほど、制御時の気圧変化パターン(図20に示す点線c)は非制御時の気圧変化パターン(図20に示す点線c)に近似する。これは、昇降行程が大きいほど、非制御時の気圧変化パターンcにおいて加速時および減速時の曲線状に変化する部分の割合が小さくなると共に定速走行時の直線状に変化する部分の割合が大きくなり、非制御時の気圧変化パターンcが全体として直線に近づくためである。
つまり、エレベータかご内の気圧を一定の変化率で変化させることにより得られる効果は、超高層ビルのエレベータでは小さい。
また、非特許文献1では、耳詰まりによる不快感は気圧の変化率との関係性より気圧の変化量との関係性が強い、ということが示されている。
本発明は、例えば、エレベータの運行効率を必要以上に悪化させることなく、且つ、簡単な機器構成によって、エレベータの走行中に乗客に与える耳詰まりによる不快感を緩和させられるようにすることを目的とする。
本発明のエレベータ制御装置は、エレベータかごの目的階に基づいて前記目的階までの前記エレベータかごの昇降距離を算出する昇降距離算出部と、前記昇降距離算出部により算出された前記昇降距離を所定の距離と大小比較し、前記昇降距離が前記所定の距離以下である場合、前記エレベータかごを定格速度まで加速させて前記定格速度で走行させた後、前記エレベータかごを停止するまで減速させる通常運転を指示する制御情報である速度パターンを生成し、前記昇降距離が前記所定の距離より大きい場合、前記エレベータかごを前記定格速度まで加速させて前記定格速度で走行させた後、前記エレベータかごを前記定格速度より遅い所定の低速度まで減速させると共に、減速させた前記エレベータかごを前記所定の低速度で走行させた後、前記エレベータかごを停止するまで減速させる一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンを生成する速度パターン発生部と、前記速度パターン発生部により生成された前記速度パターンに基づいて前記エレベータかごを前記目的階まで昇降させる速度制御部とを備える。
前記エレベータ制御装置は、さらに、前記エレベータかごが前記目的階へ下降する場合に前記昇降距離を所定の距離と大小比較し、前記昇降距離が前記所定の距離より大きい場合、前記エレベータかご内に給気して前記エレベータかご内を所定の気圧まで加圧する気圧制御設定部を備える。
前記速度パターン発生部は、前記エレベータかごが前記目的階へ下降する場合に前記昇降距離を前記所定の距離より長い所定の第2の距離と大小比較し、前記昇降距離が前記所定の第2の距離以下である場合、前記通常運転を指示する制御情報である速度パターンを生成し、前記昇降距離が前記所定の第2の距離より大きい場合、前記一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンを生成する。
前記所定の距離は、前記エレベータかご内の乗客に耳管を開口させる気圧差に相当する高低差を示す。
前記一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンは、前記定格速度から減速させた前記エレベータかごの走行速度が前記所定の距離を走行したときに前記所定の低速度に達することを示す。
前記速度パターン発生部は、前記エレベータかごが前記目的階へ下降する場合で且つ前記昇降距離が前記所定の距離より大きい場合に、前記一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンを生成する。
前記所定の気圧は、前記エレベータかご内の乗客に耳管を開口させる気圧差を示す。
前記気圧制御設定部は、前記エレベータかご内を前記所定の気圧まで加圧した後、加圧による前記エレベータかご内の昇圧量と下降に伴う前記エレベータかご内の昇圧量との合計量に基づく単位時間当たりの昇圧量が、前記所定の低速度で下降した場合の前記エレベータかご内の単位時間当たりの昇圧量と等しくなる加圧量で前記エレベータかご内を加圧する。
前記一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンは、前記エレベータかご内の気圧が前記エレベータかご外の気圧と等しくなるときに前記所定の低速度に達することを示す。
本発明のエレベータ装置は、前記エレベータ制御装置を備える。
本発明によれば、例えば、エレベータの運行効率を必要以上に悪化させることなく、且つ、簡単な機器構成によって、エレベータの走行中に乗客に与える耳詰まりによる不快感を緩和させることができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるエレベータ装置9の構成図である。
実施の形態1におけるエレベータ装置9の構成について、図1に基づいて以下に説明する。
エレベータ装置9は、かご室1、かご室1を昇降させる巻上機23、巻上機23を制御する速度制御回路24および速度制御回路24を制御する運行制御回路10を備える。
運行制御回路10(エレベータ制御装置の一例)は、入力回路11、運行制御部12、昇降距離算出部13、速度パターン発生部14および出力回路15を備え、速度制御回路24を制御し、かご室1を特定の速度パターンで昇降させる。
運行制御回路10はCPUおよび記憶機器(例えば、半導体メモリ)を備えるコンピュータの一例であり、運行制御回路10の各部は以下で説明する各々の処理をCPUを用いて実行する。各部の処理はプログラム(例えば、後述するエレベータ制御方法をコンピュータに実行させるエレベータ制御プログラム)として予め記憶機器に記憶され、CPUは記憶機器に記憶されているプログラムを実行して各部を機能させる。また、記憶機器には各部の入出力のデータ、各部の処理で用いられる所定値、各部の処理において生成されたデータ(例えば、計算値)などが記憶され、記憶機器に記憶された各種データは各部の処理において用いられる。例えば、後述する「〜信号」や「〜情報」が示す内容は、記憶機器に記憶されるデータの一例である。
入力回路11は、かご室1内に設置されたかご操作盤2に対する乗客の操作により発生したかご呼び指令信号2aを入力する。かご呼び指令信号2aは、乗客がかご操作盤2を操作して指定したかご室1の目的階を示す。
また、入力回路11は、エレベータ乗場に設置された乗場操作盤31に対する乗客の操作により発生した乗場呼び指令信号31aを入力する。乗場呼び指令信号31aは、乗客が乗場操作盤31を操作して指定したかご室1の出発階を示す。
また、入力回路11は、かご室1の現在位置(出発階)を示すかご位置指令信号3aをかご位置検出回路3から入力する。例えば、かご位置検出回路3は、巻上機23の回転数を計数してかご室1の現在位置を算出したり、昇降路内に設置されたセンサからのかご室1の検出信号によりかご室1の現在位置を特定したりする。
入力回路11は、かご呼び指令信号2aおよび乗場呼び指令信号31aを運行制御部12に出力し、かご位置指令信号3aを昇降距離算出部13に出力する。
運行制御部12は、入力回路11から出力されたかご呼び指令信号2aおよび乗場呼び指令信号31aに基づいてかご室1の目的階を決定し、決定した目的階を示す目的階情報12aを昇降距離算出部13に出力する。
昇降距離算出部13は、入力回路11から出力されたかご位置指令信号3aおよび運行制御部12から出力された目的階情報12aに基づいて現在位置から目的階までのかご室1の昇降距離を算出し、算出した昇降距離を示す昇降距離情報13aを速度パターン発生部14に出力する。
速度パターン発生部14は、昇降距離算出部13から出力された昇降距離情報13aに基づいて現在位置から目的階までのかご室1の速度変化を時系列に示す速度パターンを決定し、決定した速度パターンを示す制御情報を生成し、生成した制御情報(以下、速度パターン14aという)を出力回路15に出力する。
具体的には、速度パターン発生部14は、かご室1の昇降距離を所定の距離(後述する「L」)と大小比較し、昇降距離が所定の距離以下である場合には通常運転の速度パターン14aを生成し、昇降距離が所定の距離より長い場合には一部低速運転の速度パターン14aを生成し、生成した速度パターン14aを出力回路15に出力する。
通常運転の速度パターン14aとは、図19の実線aに示すように、かご室1を定格速度Vまで加速させて定格速度Vで走行させた後、かご室1を停止するまで減速させる制御情報である。
一部低速運転の速度パターン14aとは、図4に示すように、かご室1を定格速度Vまで加速させて定格速度Vで走行させた後、かご室1を定格速度Vより遅い所定の低速度Vまで減速させると共に、減速させたかご室1をその低速度Vで走行させた後、かご室1を停止するまで減速させる制御情報である。
所定の距離は、かご室1内の乗客に耳管を開口させる気圧差(気圧変化量)に相当する高低差を示す。
出力回路15(速度制御部の一例)は、速度パターン発生部14から出力された速度パターン14aを速度制御回路24に出力する。
速度制御回路24(速度制御部の一例)は、出力回路15から出力された速度パターン14aに基づいて巻上機23を制御する。
巻上機23は、かご室1と釣合錘22とを懸吊するロープ21を速度制御回路24から制御を受けて巻き上げ、かご室1を速度パターン14aに応じた速度で目的階まで昇降させる。
図2は、実施の形態1におけるエレベータ制御方法を示すフローチャートである。
実施の形態1におけるエレベータ装置9がかご室1を特定の速度パターンで目的階まで昇降させるエレベータ制御方法について、図2に基づいて以下に説明する。
<S110:目的階決定処理>
まず、運行制御回路10の運行制御部12は、かご室1の目的階を決定する。
以下、目的階決定処理(S110)の詳細について説明する。
かご室1内に設置されているかご操作盤2が乗客に操作されたとき、かご操作盤2は、乗客が指定した指定階をかご室1の目的階として示すかご呼び指令信号2aを運行制御回路10の入力回路11に出力する。
また、エレベータ乗場に設置されている乗場操作盤31がエレベータを待つ利用者(以下、乗客という)に操作されたとき、乗場操作盤31は、自己の設置階をかご室1の出発階として示す乗場呼び指令信号31aを運行制御回路10の入力回路11に出力する。
運行制御回路10の入力回路11は、かご呼び指令信号2aをかご操作盤2から入力し、また、乗場呼び指令信号31aを乗場操作盤31から入力する。
運行制御回路10の入力回路11は入力したかご呼び指令信号2aまたは乗場呼び指令信号31aを運行制御部12に出力する。
運行制御部12は、入力回路11から入力したかご呼び指令信号2aまたは乗場呼び指令信号31aに基づいて、かご室1の目的階を決定する。
例えば、運行制御部12はかご呼び指令信号2aが示す乗客の指定階をかご室1の目的階とする。また例えば、運行制御部12は乗場呼び指令信号31aが示す出発階をかご室1の目的階とする。
運行制御部12は決定したかご室1の目的階を示す目的階情報12aを昇降距離算出部13に出力する。
<S120:昇降距離算出処理>
運行制御回路10の昇降距離算出部13は、現在位置から目的階までのかご室1の昇降距離(昇降行程)を算出する。
以下、昇降距離算出処理(S120)の詳細について説明する。
S110においてかご操作盤2がかご呼び指令信号2aを入力回路11に出力するとき、または、乗場操作盤31が乗場呼び指令信号31aを入力回路11に出力するとき、かご位置検出回路3はかご室1の現在位置(出発階)を検出し、検出したかご室1の現在位置を示すかご位置指令信号3aを運行制御回路10の入力回路11に出力する。
運行制御回路10の入力回路11はかご位置検出回路3から入力したかご位置指令信号3aを昇降距離算出部13に出力する。
昇降距離算出部13は、運行制御部12から入力した目的階情報12a(S110)と入力回路11から入力したかご位置指令信号3aとに基づいて、現在位置から目的階までのかご室1の昇降距離を算出する。
例えば、予め各階におけるかご室1の停止位置が記憶機器に記憶されており、昇降距離算出部13は運行制御部12が示す目的階におけるかご室1の停止位置を記憶機器を参照して特定し、かご位置指令信号3aが示すかご室1の現在位置と特定したかご室1の停止位置との距離をかご室1の昇降距離として算出する。
具体例として、かご室1の現在位置や目的階におけるかご室1の停止位置はかご室1が昇降する昇降路の床からの高さで表わされ、昇降距離算出部13はかご室1の現在位置(L)と目的階におけるかご室1の停止位置(L)との差の絶対値(|L−L|)をかご室1の昇降距離Lとして算出する。
昇降距離算出部13は算出したかご室1の昇降距離Lを示す昇降距離情報13aを速度パターン発生部14に出力する。
<S130:速度パターン発生処理>
運行制御回路10の速度パターン発生部14は、かご室1の昇降距離Lに基づいて現在位置から目的階までのかご室1の速度パターンを決定し、決定した速度パターンを示す制御情報を速度パターン14aとして生成する。
以下、速度パターン発生処理(S130)の詳細について説明する。
図3は、実施の形態1における速度パターン発生処理(S130)のフローチャートである。
実施の形態1における速度パターン発生処理(S130)について、図3に基づいて以下に説明する。
<S131:昇降距離判定処理>
速度パターン発生部14は昇降距離算出部13から昇降距離情報13aを入力し、入力した昇降距離情報13aが示す昇降距離Lを第1の閾値「L」と大小比較する。
第1の閾値「L」は、予め設定される所定の距離を示す。第1の閾値「L」の詳細については後述する。
<S132:速度パターン生成処理A>
S131において昇降距離の値が第1の閾値より大きい場合(YES:「L>L」)、速度パターン発生部14は、一部低速運転の速度パターン(図4の41参照)でかご室1を昇降させる制御情報を速度パターン14aとして生成する。
一部低速運転の速度パターンの詳細については後述する。
<S133:速度パターン生成処理B>
S131において昇降距離の値が第1の閾値以下の場合(NO:「L≦L」)、速度パターン発生部14は、通常運転の速度パターン(図19の実線a参照)でかご室1を昇降させる制御情報を速度パターン14aとして生成する。
<S134:速度パターン出力処理>
速度パターン発生部14はS132において生成した一部低速運転の速度パターン14aまたはS133において生成した通常運転の速度パターン14aを出力回路15に出力する。
図2に戻り、エレベータ制御方法の説明を続ける。
<S140:速度制御処理>
運行制御回路10の出力回路15は速度パターン14aを速度制御回路24に出力し、速度制御回路24に速度パターン14aに基づいて巻上機23を制御させ、かご室1を速度パターン14aに応じた速度で目的階まで昇降させる。
以下、速度制御処理(S140)の詳細について説明する。
運行制御回路10の出力回路15は速度パターン14aを速度パターン発生部14から入力し、入力した速度パターン14aを速度制御回路24に出力する。
速度制御回路24は運行制御回路10の出力回路15から入力した速度パターン14aに基づいて巻上機23のローターを回転させ、巻上機23にかご室1を速度パターン14aに応じた速度で昇降させる。
巻上機23は速度制御回路24の制御を受けてローターを回転させ、かご室1を懸吊するロープ21を巻き上げ、かご室1を速度パターン14aに応じた速度で目的階まで昇降させる。
図4は、実施の形態1における一部低速運転の速度パターン41を示すグラフである。
図5は、実施の形態1における一部低速運転の昇降パターン42を示すグラフである。
図6は、実施の形態1における一部低速運転の気圧パターン43を示すグラフである。
実施の形態1における一部低速運転の速度パターン41について、図4〜図6に基づいて以下に説明する。
図4〜図6において、横軸は、かご室1が昇降を開始してからの時間を時刻で表わす時間軸である。
図4の縦軸はかご室1の昇降速度を表し、図5の縦軸はかご室1の昇降位置を表し、図6の縦軸は気圧の変化量の絶対値を表す。
一部低速運転の速度パターン41でかご室1を昇降させる制御情報(速度パターン14a)は、かご室1の昇降距離(L)の値が第1の閾値(L)より大きい場合に生成される(S132:速度パターン生成処理A)。
図4に示すように、一部低速運転の速度パターン41は、かご室1を定格速度Vまで加速させて定格速度Vで走行させた後(時刻「t」)、かご室1を定格速度Vより遅い所定の低速度Vまで減速させると共に(時刻「t」)、減速させたかご室1を低速度Vで走行させた後、かご室1を停止するまで減速させる(時刻「t」)ことを示す。
図4において、「t」は、定格速度Vから低速度Vへの減速を開始する時刻(減速開始時刻)を示す。
また、「t」は、低速度Vへの減速が終了する時刻を示す。
また、「t」は、かご室1が目的階に到着する時刻(目的階到着時刻)を示す。
かご室1が目的階に向けて「下降」する場合(下降運転時)、一部低速運転の速度パターン41で制御されたかご室1は、図5の一部低速運転の昇降パターン42が示すように、現在位置(L)から目的階における停止位置(L)まで下降する。つまり、かご室1は、一部低速運転の速度パターン41に合わせて、時刻「t」まで定格速度V(出発時の加速と低速度Vへの減速との加減速時を含む)で下降した後、目的階到着時刻tまで低速度V(到着時の減速時を含む)で緩やかに下降する。
かご室1が目的階に向けて「上昇」する場合(上昇運転時)には、図5の一部低速運転の昇降パターン42は上下反転したグラフを示す。つまり、かご室1は、時刻「t」まで定格速度V(加減速時を含む)で上昇した後、目的階到着時刻tまで低速度V(到着時の減速を含む)で緩やかに上昇する。
以下、かご室1の「下降」時を例に説明を続ける。
「t」は、図5に示すように、定格速度V(加減速時を含む)で走行したときに距離「L」を下降するのに要する時間として定められる。以下、時刻「t」を「L到達時刻」という。
また、減速開始時刻tは、かご室1を定格速度Vから低速度Vまで減速させるために要する時間だけL到達時刻tより前の時刻として定められる。
かご室1内の気圧をファンなどで加減圧して制御しない場合、かご室1内の気圧は外気圧とほぼ等しい。かご室1の下降によるかご室1外の空気(以下、外気という)の気圧上昇に伴い、かご室1内の気圧は高くなる。かご室1が上昇する場合、かご室1内の気圧は外気の気圧低下に伴って低くなる。
一部低速運転の昇降パターン42で下降するかご室1内の気圧は、図6に示す一部低速運転の気圧パターン43のように上昇する。つまり、一部低速運転の昇降パターン42で下降するかご室1内の気圧は、L到達時刻tまでに「P」上昇した後、目的階到着時刻tまで緩やかに上昇する。
かご室1の上昇時には、図6の一部低速運転の気圧パターン43は上下反転したグラフを示す。つまり、かご室1内の気圧は、L到達時刻tまで「P」低下した後、目的階到着時刻tまで緩やかに低下する。
「P」は、人が耳詰まりによる不快感(「耳閉感」「耳つん」ともいう)を感じて耳管を開口させる1回目の気圧の変化量(第1耳管開口気圧)を示す。
耳詰まりによる不快感は、耳の鼓膜が外耳側(鼓膜の手前側、体外側)と中耳側(鼓膜の奥側、体内側)との気圧差により外耳側または中耳側に膨張することにより生じる。
人は、意識的に耳管を開口させる「能動的な耳管の開口」または器官の機能により自動的に耳管が開口する「受動的な耳管の開口」により、外気を中耳に取り入れて中耳側と外耳側との気圧のバランスを取り、耳詰まりによる不快感を解消させる。
「能動的な耳管の開口」は外耳側の気圧が中耳側の気圧より高くなった場合(かご室1が下降した場合)に行われ、「受動的な耳管の開口」は外耳側の気圧が中耳側の気圧より低くなった場合(かご室1が上昇した場合)に行われる。
「能動的な耳管の開口」は、嚥下(唾液(つば)を飲み込むこと)をしたり、あくびしたりすることにより行われ、一般的に「耳抜き」と呼ばれる。
かご室1の昇降距離Lが長いため、かご室1内の気圧の変化量が大きい場合、耳管の開口は1回または複数回行われる。
エレベータ装置9は、一部低速運転の速度パターン41でかご室1の昇降を制御することにより、かご室1内の乗客に1回目の耳管の開口を促した後、かご室1内の気圧の単位時間当たりの変化量を小さくすることができる。
これにより、エレベータ装置9は、かご室1内が1回目の耳管の開口を生じさせる気圧「P」だけ変化する時刻「t」から、かご室1内が2回目の耳管の開口を生じさせる気圧「Pa2」だけ変化する時刻「ta2」までの時間、つまり、耳抜きの1回目と2回目のインターバルを長くとることができる。
そして、エレベータ装置9は、かご室1内の乗客の耳詰まりによる不快感を緩和させることができる。
人が耳管を開口する気圧の変化量には多少の個人差があるが、下降運転時の第1耳管開口気圧Pには2000Pa(パスカル)〜4800Pa程度(または、2400Pa〜3000Pa程度)の値をとることこが好ましいと考えられる。また、上昇運転時の第1耳管開口気圧Pには2000Pa程度の値を取ることが好ましいと考えられる。
また、図5に示す「L」は、第1耳管開口気圧Pに相当する高低差(第1耳管開口高低差)を設定値とし、下降運転時には150m(メートル)〜250m程度の値をとり、上昇運転時には150m程度の値をとる。
また、図4に示す低速度Vは、かご室1が目的階に到着するまでに時間がかかり過ぎない程度早い速度であると共に、耳抜きのインターバルを十分に確保できる程度遅い速度に設定するとよい。
また、低速度Vはかご室1の昇降距離Lに応じて変動させてもよい。例えば、昇降距離Lが非常に長い場合には所定の第1の速度(<Vr)を低速度Vとし、昇降距離Lが比較的短い場合(但し、「L>L」を満たす)には所定の第2の速度(<第1の速度)を低速度Vとしてもよい。
実施の形態1では、以下のようなエレベータ装置9について説明した。
昇降路内を上昇および下降させるための手段を備えたエレベータ装置9であり、所定のエレベータ走行速度パターンを生成する速度パターン発生部14と、かご室1の出発階と目的階との昇降距離Lを算出する昇降距離算出部13とを備える。
エレベータ装置9は、昇降距離算出部13が所定の距離「L」を超える昇降距離Lを算出した場合、速度パターン発生部14によって出発階から所定の距離「L」近傍まではかご室1を定格速度で走行させ、所定の距離「L」近傍を超える位置からは定格速度より遅い速度でかご室1を走行させる。
これにより、乗客の耳詰まり感対策として、昇降中の全てを低速運転させる場合(図19の点線a)よりも昇降時間を短縮させることができ、エレベータの運行効率をUPさせることができる。
また、耳抜きのインターバルを長くすることで、乗客に与える不快感を緩和させることができる。
さらに、かご室1内の気圧を制御するための給気用のファンおよび排気用のファンが不要であるため、かご室1の小型化・軽量化およびエレベータ装置9のコストの低減を図ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、かご室1が上昇する場合とかご室1が下降する場合とで異なる速度パターンによりかご室1を昇降させる形態について説明する。
以下、実施の形態1と異なる事項について説明し、説明を省略する事項については実施の形態1と同様であるものとする。
図7は、実施の形態2における速度パターン発生処理(S130)のフローチャートである。
実施の形態2における速度パターン発生処理(S130)について、図7に基づいて以下に説明する。
ここで、昇降距離算出部13は、かご室1の昇降距離L、かご室1の現在位置「L」および目的階におけるかご室1の停止位置「L」を示す昇降距離情報13aを速度パターン発生部14に出力するものとする。
<S131b:昇降判定処理>
速度パターン発生部14は昇降距離算出部13から昇降距離情報13aを入力し、入力した昇降距離情報13aが示すかご室1の現在位置「L」および目的階におけるかご室1の停止位置「L」を大小比較する。
<S132b:昇降距離判定処理>
S131bにおいて現在位置の値が目的階における停止位置の値より大きい場合、つまり、かご室1が下降する場合(NO:「L>L」)、速度パターン発生部14は昇降距離情報13aが示す昇降距離Lを第1の閾値「L」と大小比較する。
<S133b:速度パターン生成処理A>
S132bにおいて昇降距離の値が第1の閾値より大きい場合(YES:「L>L」)、速度パターン発生部14は、一部低速運転の速度パターン(図4の41参照)でかご室1を昇降させる制御情報を速度パターン14aとして生成する。
<S134b:速度パターン生成処理B>
S131bにおいて現在位置の値が目的階における停止位置の値より小さい場合、つまり、かご室1が上昇する場合(YES:「L<L」)、および、S132bにおいて昇降距離の値が第1の閾値以下の場合(NO:「L≦L」)、速度パターン発生部14は、通常運転の速度パターン(図19の実線a参照)でかご室1を昇降させる制御情報を速度パターン14aとして生成する。
<S135b:速度パターン出力処理>
速度パターン発生部14はS133bにおいて生成した一部低速運転の速度パターン14aまたはS134bにおいて生成した通常運転の速度パターン14aを出力回路15に出力する。
実施の形態2では、かご室1が上昇運転する場合、運行制御回路10の速度パターン発生部14は、通常運転の速度パターン14aを生成し、かご室1は通常運転で目的階まで上昇する。
一般的に、かご室1の上昇時(かご室1内の気圧の降圧時)は、かご室1の下降時(かご室1内の気圧の昇圧時)に比べて、耳詰まりによる不快感が小さいとされている。
このため、かご室1が上昇運転する場合には、耳詰まりの不快感の解消より、目的階までの昇降時間の短縮を優先し、上記のように通常運転を行うようにしてもよい。
実施の形態3.
実施の形態3では、給気用のファンをかご室1に備え、速度パターンによる速度制御と給気用のファンによる加圧制御との組み合わせにより、かご室1内の気圧を調整する形態について説明する。
以下、実施の形態1および実施の形態2と異なる事項について主に説明し、説明を省略する事項については実施の形態1または実施の形態2と同様であるものとする。
図8は、実施の形態3におけるエレベータ装置9の構成図である。
実施の形態3におけるエレベータ装置9の構成について、図8に基づいて以下に説明する。
かご室1には、かご室1内への給気によりかご室1内を加圧する給気用ファン5と、給気用ファン5を制御する気圧制御回路4とが気圧制御装置7として設置されている。
また、運行制御回路10は気圧制御設定部16を備える。
気圧制御設定部16は、かご室1が目的階へ下降する場合に昇降距離Lを第1耳管開口高低差Lと大小比較し、昇降距離Lが第1耳管開口高低差Lより大きい場合、気圧制御回路4への指令により、かご室1内に給気してかご室1内の気圧を第1耳管開口気圧Pまで加圧する。
そして、気圧制御設定部16は、かご室1内を第1耳管開口気圧Pまで加圧した後、加圧によるかご室1内の昇圧量と下降に伴うかご室1内の昇圧量との合計量に基づく単位時間当たりの昇圧量(気圧昇圧率)が低速度Vで下降した場合のかご室1内の単位時間当たりの昇圧量と等しくなる加圧量でかご室1内を加圧する。
運行制御回路10の速度パターン発生部14は、かご室1が目的階へ下降する場合に昇降距離Lを第1耳管開口高低差Lより長い所定の第2の距離「L」と大小比較し、昇降距離が所定の第2の距離以下である場合、通常運転の速度パターン14aを生成し、昇降距離が所定の第2の距離より大きい場合、一部低速運転の速度パターン14aを生成する。
一部低速運転の速度パターン14aは、かご室1内の気圧がかご室1外の気圧と等しくなるときに低速度Vに達することを示す。
エレベータ装置9のその他の構成は、実施の形態1と同じである。
図9は、実施の形態3におけるかご室1の構成図である。
図9に示すように、かご室1の天井部には、給気用ファン5、給気用ファン5を制御する気圧制御回路4および給気用ファン5からの給気をかご室1内に送り込む給気用ダクト6が気圧制御装置7として設置されている。
気圧制御回路4は、給気用ファン5を制御し、かご室1内に給気させ、かご室1内を加圧する。
図10は、実施の形態3におけるエレベータ制御方法を示すフローチャートである。
実施の形態3における運行制御回路10が、かご室1を特定の速度パターンで目的階まで昇降させると共にかご室1内の気圧を特定の加圧パターンで昇圧させるエレベータ制御方法について、図10に基づいて以下に説明する。
実施の形態3では、実施の形態1で説明した処理(S110〜S140)に加えて、以下に説明する処理(S150〜S160)が実行される。
但し、実施の形態3における速度パターン発生処理(S130)の具体的な処理内容は実施の形態1と異なるため、別途説明する。
<S150:気圧制御設定処理>
運行制御回路10の気圧制御設定部16は、かご室1の昇降距離に基づいてかご室1内の加圧パターンを決定し、決定した加圧パターンを示す制御情報を加圧パターン16aとして生成する。
気圧制御設定処理(S150)の詳細については後述する。
<S160:気圧制御処理>
運行制御回路10の出力回路15は加圧パターン16aを気圧制御回路4に出力し、気圧制御回路4に加圧パターン16aに基づいて給気用ファン5を制御させ、かご室1内を加圧パターン16aに応じた加圧量で加圧させる。
以下、気圧制御処理(S160)の詳細について説明する。
運行制御回路10の出力回路15は加圧パターン16aを気圧制御設定部16から入力し、入力した加圧パターン16aを気圧制御回路4に出力する。
気圧制御回路4は加圧パターン16aを運行制御回路10の出力回路15から入力し、入力した加圧パターン16aに基づいて給気用ファン5を回転させ、給気用ファン5にかご室1内への給気を行わせる。
図11は、実施の形態3における速度パターン発生処理(S130)のフローチャートである。
実施の形態3における速度パターン発生処理(S130)について、図11に基づいて以下に説明する。
<S131c:昇降判定処理>
速度パターン発生部14は昇降距離算出部13から昇降距離情報13aを入力し、入力した昇降距離情報13aが示すかご室1の現在位置「L」および目的階におけるかご室1の停止位置「L」を大小比較する。
<S132c:上昇距離判定処理>
S131cにおいて現在位置の値が目的階における停止位置の値以下の場合、つまり、かご室1が上昇する場合(YES:「L<L」)、速度パターン発生部14は昇降距離情報13aが示す昇降距離Lを第1耳管開口高低差L(閾値)と大小比較する。
<S133c:速度パターン生成処理A>
S132cにおいて昇降距離Lが第1耳管開口高低差Lより大きい場合(YES)、速度パターン発生部14は、実施の形態1で説明した一部低速運転の速度パターン14aを生成する。
<S134c:速度パターン生成処理B>
S132cにおいて昇降距離Lが第1耳管開口高低差L以下の場合(NO:「L≦L」)、速度パターン発生部14は、実施の形態1で説明した通常運転の速度パターン14aを生成する。
<S135c:下降距離判定処理>
S131cにおいて現在位置の値が目的階における停止位置の値より大きい場合、つまり、かご室1が下降する場合(NO:「L>L」)、速度パターン発生部14は昇降距離情報13aが示す昇降距離Lを第1耳管開口高低差Lより大きい所定の第2の閾値「L」と大小比較する。
第2の閾値「L」の詳細については後述する。
昇降距離の値が第2の閾値以下の場合(NO:「L≦L」)、速度パターン発生部14は、S134cにおいて通常運転の速度パターン14aを生成する。
<S136c:速度パターン生成処理C>
S135cにおいて昇降距離の値が第2の閾値より大きい場合(YES:「L>L」)、速度パターン発生部14は、一部低速運転の速度パターン14aを生成する。
但し、このとき生成される一部低速運転の速度パターン14aは、実施の形態1で説明したものより、定格速度で走行する時間が長い。
以下、速度パターン生成処理C(S136c)において生成される速度パターン14aを「一部低速運転(加圧時)の速度パターン14a」と記す。
一部低速運転(加圧時)の速度パターン14aの詳細については後述する。
<S137c:速度パターン出力処理>
速度パターン発生部14は、S133cにおいて生成した一部低速運転の速度パターン14a、S134cにおいて生成した通常運転の速度パターン14aまたはS136cにおいて生成した一部低速運転(加圧時)の速度パターン14aを出力回路15に出力する。
図12は、実施の形態3における気圧制御設定処理(S150)のフローチャートである。
実施の形態3における気圧制御設定処理(S150)について、図12に基づいて以下に説明する。
<S151c:昇降判定処理>
気圧制御設定部16は昇降距離算出部13から昇降距離情報13aを入力し、入力した昇降距離情報13aが示すかご室1の現在位置「L」および目的階におけるかご室1の停止位置「L」を大小比較する。
<S152c:昇降距離判定処理>
S151cにおいて現在位置の値が目的階における停止位置の値より大きい場合、つまり、かご室1が下降する場合(NO:「L>L」)、気圧制御設定部16は昇降距離情報13aが示す昇降距離Lを第1耳管開口高低差L(閾値)と大小比較する。
<S153c:加圧パターン生成処理>
S152cにおいて昇降距離Lが第1耳管開口高低差Lより大きい場合(YES)、気圧制御設定部16は、所定の加圧パターン(図17の48参照)でかご室1内を加圧させる制御情報を加圧パターン16aとして生成する。
<S154c:加圧パターン出力処理>
気圧制御設定部16はS153cにおいて生成した加圧パターン16aを出力回路15に出力する。
S151cにおいて現在位置「L」が目的階の停止位置「L」以下の場合(YES)およびS152cにおいて昇降距離Lが第1耳管開口高低差L以下の場合(NO)、気圧制御設定部16は加圧パターン16aを生成せず、処理は終了する。
図13は、実施の形態3のエレベータ制御方法において行われる速度制御および加圧制御を示す表である。
昇降距離に対応する速度制御および加圧制御について、図13に基づいて以下に説明する。
まず、かご室1が上昇運転する場合について説明する。
昇降距離Lが第1耳管開口高低差L以下の場合、かご室1は通常運転で上昇し、かご室1内は加圧されない。
昇降距離Lが第1耳管開口高低差Lより大きい場合、かご室1は一部低速運転で上昇し、かご室1内は加圧されない。
次に、かご室1が下降運転する場合について説明する。
昇降距離Lが第1耳管開口高低差L以下の場合、かご室1は通常運転で下降し、かご室1内は加圧されない。
昇降距離Lが第1耳管開口高低差Lより大きく、且つ、第2の閾値「L」以下である場合、かご室1は通常運転で下降し、かご室1内は加圧される。
昇降距離Lが第2の閾値「L」より大きい場合、かご室1は加圧時用の一部低速運転で下降し、かご室1内は加圧される。
図14は、実施の形態3における一部低速運転(加圧時)の速度パターン44を示すグラフである。
図15は、実施の形態3における一部低速運転(加圧時)の昇降パターン45を示すグラフである。
図16は、実施の形態3における一部低速運転(加圧時)の気圧パターン46および一部低速運転(非加圧時)の気圧パターン47を示すグラフである。
図17は、実施の形態3における加圧パターン48を示すグラフである。
実施の形態3における一部低速運転(加圧時)の速度パターン44および加圧パターン48について、図14〜図17に基づいて以下に説明する。
図14〜図17において、横軸は、かご室1が昇降を開始してからの時間を時刻で表わす時間軸である。
図14の縦軸はかご室1の昇降速度を表し、図15の縦軸はかご室1の昇降位置を表し、図16の縦軸は気圧の変化量の絶対値を表し、図17の縦軸はかご室1に対する加圧量を表す。
一部低速運転(加圧時)の速度パターン44でかご室1を昇降させる制御情報(14a)は、かご室1の昇降距離Lの値が第2の閾値「L」より大きい場合に生成される(S136c:速度パターン生成処理C)。
図14に示すように、一部低速運転(加圧時)の速度パターン44は、かご室1を定格速度Vまで加速させて定格速度Vで走行させた後(時刻「t」)、かご室1を定格速度Vより遅い所定の低速度Vまで減速させると共に(時刻「t」)、減速させたかご室1を低速度Vで走行させた後、かご室1を停止するまで減速させる(時刻「t」)ことを示す。
低速度Vには、実施の形態1で説明したように、かご室1が目的階に到着するまでに時間がかかり過ぎない程度早く、耳抜きのインターバルを十分に確保できる程度遅い速度が設定される。
図16において、一部低速運転(加圧時)の気圧パターン46は、一部低速運転(加圧時)の速度パターン44でかご室1が下降することに伴って上昇するかご室1内の気圧の変化量(以下、下降時気圧変化量という)と、給気用ファン5がかご室1内を加圧することにより上昇するかご室1内の気圧の変化量(以下、加圧気圧変化量という)との和を示す。
一部低速運転(非加圧時)の気圧パターン47(一点鎖線で示す)は下降時気圧変化量のみを示し、一部低速運転(加圧時)の気圧パターン46と一部低速運転(非加圧時)の気圧パターン47との差分が加圧気圧変化量を示す。
また、「ta3」は、かご室1内の気圧を第1耳管開口気圧Pだけ上昇させるのに要する時間を示す。以下、時刻「ta3」を「P変化時刻」という。
変化時刻ta3は、下降時気圧変化量と加圧気圧変化量との合計量が第1耳管開口気圧Pと等しくなる時間として定められる。
言い換えると、P変化時刻ta3は、定格速度V(加速時を含む)で下降するかご室1内の気圧の変化量の累計と給気用ファン5が定格出力で加圧することにより上昇するかご室1内の気圧の変化量の累計との合計量が第1耳管開口気圧Pと等しくなる時間として定められる。
図17において、加圧パターン48は、P変化時刻ta3まで給気用ファン5に定格出力でかご室1内を加圧させた後、単位時間当たりの加圧量を「所定の割合」で減らすことを示している。
加圧パターン48の「所定の割合」は、一部低速運転(加圧時)の気圧パターン46を低速度Vで下降した場合(但し、加圧制御無し)のかご室1内の気圧の変化率と同じ変化率にする割合として定められる。
また、「t」は、「所定の割合」で減らすことにより単位時間当たりの加圧量が「0」となる時刻を示す。以下、「t」を「加圧終了時刻」という。
図14に示すように、一部低速運転(加圧時)の速度パターン44の減速開始時刻tは、かご室1を定格速度Vから低速度Vまで減速させるために要する時間だけ加圧終了時刻tより前の時刻として定められる。
ここで、第2の閾値「L」は、減速開始時刻tから減速しつづけた場合にかご室1が到達する地点の出発地点からの距離として定められる。
以下、「L」を「加圧時高低差閾値」という。
また、減速開始時刻tから減速しつづけた場合に速度が「0」になる時刻「t’」を「減速延長時刻」とする。
また、減速開始時刻tに到達する地点の出発地点からの距離を「減速時到達距離L」(図15参照)とする。
かご室1の昇降距離Lが加圧時高低差閾値L以下(図14において「t≦t’」)の場合、かご室1は低速度Vで走行する期間を経ずに目的階に到着するため、かご室1は一部低速運転(加圧時)の速度パターン44ではなく通常運転の速度パターンで下降される。
一部低速運転(加圧時)の速度パターン44(図14参照)で速度制御され、加圧パターン48(図17参照)で加圧制御されるかご室1内の気圧は、図16の一部低速運転(加圧時)の昇降パターン45に示すように、P変化時刻ta3までに第1耳管開口気圧Pだけ上昇し、以後、一定の割合で緩やかに上昇する。加圧終了時刻t以降、加圧制御は行われず、かご室1内の気圧は低速度Vでの下降に応じて上昇する。
図18は、実施の形態3における通常運転(加圧時)の気圧パターン49を示すグラフである。
かご室1の昇降距離Lが第1耳管開口高低差Lより大きく加圧時高低差閾値L以下の場合、かご室1は通常運転の速度パターンで速度制御され、加圧パターン48で加圧制御される。
このとき、かご室1内の気圧は、図18の通常運転(加圧時)の気圧パターン49(実線)に示すように、P変化時刻ta3まで第1耳管開口気圧Pだけ上昇し、以後、一定の割合で緩やかに上昇する。
図18の長破線に示すように、加圧制御は、P変化時刻ta3より後でありL到達時刻tより前の時刻「t’」にかご室1内の気圧を第1耳管開口気圧Pだけ上昇させるように、給気用ファン5の出力を抑えて行われても構わない。
実施の形態3では、以下のようなエレベータ装置9について説明した。
昇降路内を上昇および下降させるための手段を備えたエレベータ装置9であり、所定のエレベータ走行パターンを生成する速度パターン発生部14と、かご室1の出発階と目的階との昇降距離Lを算出する昇降距離算出部13と、かご室1外の空気をかご内へ給気する給気用ファン5と、給気用ファン5をコントロールしてかご室1内の気圧を所定の加圧パターンで加圧する気圧制御回路4とを備える。
エレベータ装置9は、かご室1が下降する際、昇降距離算出部13が所定の距離「L」を超える昇降距離を算出した場合、出発階から所定の距離「L」までは速度パターン発生部14によってかご室1を定格速度で走行させると共に気圧制御回路4によってかご室1内を所定の加圧パターンで加圧し、所定の距離「L」を超える位置からは速度パターン発生部14によって定格速度よりも遅い速度で走行させる。
また、エレベータ装置9は、かご室1が上昇する際、昇降距離算出部13が所定の距離「L」を超える昇降距離Lを算出した場合、速度パターン発生部14によって出発階から所定の距離「L」近傍までかご室1を定格速度で走行させ、所定の距離「L」近傍を超える位置からは定格速度よりも遅い速度で走行させる。
具体的には、エレベータ装置9は、以下のような処理を行う。
上昇運転の際は、実施の形態1のように、昇降距離(|L−L|)によって一部低速運転を実施するか否かの判定を行い、かご室1を目的階まで走行させる。
下降運転の際は、「L」と「L」との差、すなわち「|L−L|」を昇降距離算出部13によって算出し、距離「L」との大小を判定する。
「|L−L|<L」の場合、かご室1を通常の定格速度Vで運転させ、気圧制御回路4を運転させない。
「|L−L|>L」の場合、さらに「|L−L|」と距離「L(>L)」との大小を判定する。「|L−L|>L」の場合、かご室1が出発階を出発して距離「L」を走行するのに要する時間「t」よりも早い時間「ta3」で高低差「L」に相当する気圧差「P」に達するまで、気圧制御回路4および給気用ファン5を用いて、かご室1内の気圧を加圧する。時刻「ta3」の後、加圧量を徐々に減らし、時刻「t」(かご室1内の気圧とかご外の気圧とが等しくなる時点)でかご室1内の気圧制御を停止させる。そして、時刻「t」の近傍時刻「t」(「t」と「t」との大小は問わない)において、定格速度Vからかご室1の減速を開始し、低速度Vの走行に切り替え、その後目的階でかご室1を停止させる。
時間「t’」は定格速度Vで走行し昇降距離「L」で停止するために必要な時間であり、「t」はそのために減速を開始するための時刻である。
「L」は、定格速度Vで「t」近傍の「t」から減速を開始した場合の走行距離である。
このような一連の運転により、かご室1内の気圧が第1耳管開口気圧Pに達する時刻「ta3」付近で、乗客は一回目の耳抜きを行う。その後のかご室1内の気圧変化の割合は緩やかになるため、乗客が行う耳抜きのインターバルを長くすることができる。そのため、乗客に与える不快感を緩和させることができる。
従来の気圧制御装置では給気・排気の両方を行う必要があったため、給気用・排気用の2つのファンまたは1つのファンを用いて給排気を切り替える装置が必要であった。
しかし、実施の形態3では、必要なものは給気用ファン5のみであるため、かご室1に設置する気圧制御装置の小型化、軽量化および省電力化を図ることができる。
また、乗客の耳詰まり感対策として、昇降中の全てを低速運転させる場合(図19の点線a参照)よりも、昇降時間を短縮させることができ、運行効率をUPさせることができる。
また、耳抜きのインターバルを長くすることで、乗客に与える不快感を緩和させることができる。
上記では、かご室1が下降する場合に、昇降距離Lと第1耳管開口高低差Lおよび加圧時高低差閾値Lとの大小関係に基づいて、「通常運転」「通常運転+加圧制御」「一部低速運転+加圧制御」を切り替えている。
但し、かご室1に排気用のファンを備え、かご室1が上昇する場合にも同様に、昇降距離Lと第1耳管開口高低差Lおよび加圧時高低差閾値Lとの大小関係に基づいて、「通常運転」「通常運転+減圧制御」「一部低速運転+減圧制御」を切り替えても構わない。
また、実施の形態2と同様に、上昇運転の場合には昇降距離Lが第1耳管開口高低差Laより大きいか否かに関わらず、かご室1を通常運転させても構わない。
実施の形態1におけるエレベータ装置9の構成図。 実施の形態1におけるエレベータ制御方法を示すフローチャート。 実施の形態1における速度パターン発生処理(S130)のフローチャート。 実施の形態1における一部低速運転の速度パターン41を示すグラフ。 実施の形態1における一部低速運転の昇降パターン42を示すグラフ。 実施の形態1における一部低速運転の気圧パターン43を示すグラフ。 実施の形態2における速度パターン発生処理(S130)のフローチャート。 実施の形態3におけるエレベータ装置9の構成図。 実施の形態3におけるかご室1の構成図。 実施の形態3におけるエレベータ制御方法を示すフローチャート。 実施の形態3における速度パターン発生処理(S130)のフローチャート。 実施の形態3における気圧制御設定処理(S150)のフローチャート。 実施の形態3のエレベータ制御方法において行われる速度制御および加圧制御を示す表。 実施の形態3における一部低速運転(加圧時)の速度パターン44を示すグラフ。 実施の形態3における一部低速運転(加圧時)の昇降パターン45を示すグラフ。 実施の形態3における一部低速運転(加圧時)の気圧パターン46および一部低速運転(非加圧時)の気圧パターン47を示すグラフ。 実施の形態3における加圧パターン48を示すグラフ。 実施の形態3における通常運転(加圧時)の気圧パターン49を示すグラフ。 従来のエレベータの速度制御パターンを示す図。 従来のエレベータの気圧制御パターンを示す図。
符号の説明
1 かご室、2 かご操作盤、2a かご呼び指令信号、3 かご位置検出回路、3a かご位置指令信号、4 気圧制御回路、5 給気用ファン、6 給気用ダクト、7 気圧制御装置、9 エレベータ装置、10 運行制御回路、11 入力回路、12 運行制御部、12a 目的階情報、13 昇降距離算出部、13a 昇降距離情報、14 速度パターン発生部、14a 速度パターン、15 出力回路、16 気圧制御設定部、16a 加圧パターン、21 ロープ、22 釣合錘、23 巻上機、24 速度制御回路、31 乗場操作盤、31a 乗場呼び指令信号、41 一部低速運転の速度パターン、42 一部低速運転の昇降パターン、43 一部低速運転の気圧パターン、44 一部低速運転(加圧時)の速度パターン、45 一部低速運転(加圧時)の昇降パターン、46 一部低速運転(加圧時)の気圧パターン、47 一部低速運転(非加圧時)の気圧パターン、48 加圧パターン、49 通常運転(加圧時)の気圧パターン、V 定格速度、V 低速度、t到達時刻、ta3変化時刻、t 加圧終了時刻、t’ 減速延長時刻、t 減速開始時刻、t 目的階到着時刻、P 第1耳管開口気圧、L 昇降距離、L 第1耳管開口高低差、L 加圧時高低差閾値、L 減速時到達距離。

Claims (10)

  1. エレベータかごの目的階に基づいて前記目的階までの前記エレベータかごの昇降距離を算出する昇降距離算出部と、
    前記昇降距離算出部により算出された前記昇降距離を所定の距離と大小比較し、前記昇降距離が前記所定の距離以下である場合、前記エレベータかごを定格速度まで加速させて前記定格速度で走行させた後、前記エレベータかごを停止するまで減速させる通常運転を指示する制御情報である速度パターンを生成し、前記昇降距離が前記所定の距離より大きい場合、前記エレベータかごを前記定格速度まで加速させて前記定格速度で走行させた後、前記エレベータかごを前記定格速度より遅い所定の低速度まで減速させると共に、減速させた前記エレベータかごを前記所定の低速度で走行させた後、前記エレベータかごを停止するまで減速させる一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンを生成する速度パターン発生部と、
    前記速度パターン発生部により生成された前記速度パターンに基づいて前記エレベータかごを前記目的階まで昇降させる速度制御部と
    を備えたことを特徴とするエレベータ制御装置。
  2. 前記エレベータ制御装置は、さらに、
    前記エレベータかごが前記目的階へ下降する場合に前記昇降距離を所定の距離と大小比較し、前記昇降距離が前記所定の距離より大きい場合、前記エレベータかご内に給気して前記エレベータかご内を所定の気圧まで加圧する気圧制御設定部
    を備えたことを特徴とする請求項1記載のエレベータ制御装置。
  3. 前記速度パターン発生部は、
    前記エレベータかごが前記目的階へ下降する場合に前記昇降距離を前記所定の距離より長い所定の第2の距離と大小比較し、前記昇降距離が前記所定の第2の距離以下である場合、前記通常運転を指示する制御情報である速度パターンを生成し、前記昇降距離が前記所定の第2の距離より大きい場合、前記一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンを生成する
    ことを特徴とする請求項2記載のエレベータ制御装置。
  4. 前記所定の距離が、前記エレベータかご内の乗客に耳管を開口させる気圧差に相当する高低差を示すことを特徴とする請求項1記載のエレベータ制御装置。
  5. 前記一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンは、前記定格速度から減速させた前記エレベータかごの走行速度が前記所定の距離を走行したときに前記所定の低速度に達することを示す
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ制御装置。
  6. 前記速度パターン発生部は、
    前記エレベータかごが前記目的階へ下降する場合で且つ前記昇降距離が前記所定の距離より大きい場合に、前記一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンを生成する
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータ制御装置。
  7. 前記所定の気圧が、前記エレベータかご内の乗客に耳管を開口させる気圧差を示すことを特徴とする請求項2記載のエレベータ制御装置。
  8. 前記気圧制御設定部は、
    前記エレベータかご内を前記所定の気圧まで加圧した後、加圧による前記エレベータかご内の昇圧量と下降に伴う前記エレベータかご内の昇圧量との合計量に基づく単位時間当たりの昇圧量が、前記所定の低速度で下降した場合の前記エレベータかご内の単位時間当たりの昇圧量と等しくなる加圧量で前記エレベータかご内を加圧する
    ことを特徴とする請求項2記載のエレベータ制御装置。
  9. 前記一部低速運転を指示する制御情報である速度パターンは、前記エレベータかご内の気圧が前記エレベータかご外の気圧と等しくなるときに前記所定の低速度に達することを示す
    ことを特徴とする請求項3記載のエレベータ制御装置。
  10. 請求項1記載のエレベータ制御装置を備えたエレベータ装置。
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