JP6272167B2 - エレベーターの乗りかご内気圧制御装置 - Google Patents

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本発明は、エレベーターの乗りかご内の気圧を制御するエレベーター気圧制御装置に関する。
高層ビル等に使用される長行程を高速で昇降する乗りかごを有するエレベーター装置では、乗りかご内の急激な気圧変化が生じやすく、これにより乗客が耳詰まりによる不快感を覚えることがある。このような不都合を改善するために、従来から種々の対策が提案されている。
本技術分野の背景技術として、特開平07−112879号公報(特許文献1)には、超高層ビル用のエレベーターにおいて、乗りかご内の気圧を乗りかごの昇降にあわせて段階的に変化させることにより、乗りかご内の乗客に確実に嚥下を誘発させ、耳の異常感の防止或いは緩和を図るエレベーター装置が開示されている。特許文献1のエレベーター装置には、乗りかご内外の気圧をそれぞれ検出する気圧検出器と、乗りかご内の与圧を行う与圧装置と、これを制御するマイクロコンピュータとを有する与圧調整装置が設けられている。マイクロコンピュータは、乗りかご内外の気圧を比較する比較手段の機能と、比較に応じて与圧装置を制御する与圧制御手段の機能を備え、乗りかごの起動(運転開始)から停止(運転終了)まで乗りかご内の気圧を所定値幅で段階的(ステップ状)に変化させる。特許文献1のエレベーター装置では、エレベーターの乗りかご内の気圧をステップ状に変化させることで、乗客が気圧変化を認識することができ、嚥下を確実に行うことで耳の異常感を緩和することができる。
また、特開2009−137737号公報(特許文献2)には、特許文献1に対して、気圧のステップ状の変化により気圧の急激な変化が乗客に作用する課題が提起されている。この課題を解決するために、特許文献2には、乗りかご内の圧力を階段状に加減する際に急激な圧力変化をなくして乗客に圧力の変化を認識させると共に、嚥下の時間を与えることができるエレベーター装置が開示されている。乗りかご内の圧力を加減する圧力調整手段とその制御手段によって、乗りかご内の圧力を所定の時間をかけて加減すると共に、加減された圧力を所定の時間維持するように制御している。特許文献2のエレベーター装置によれば、急激な圧力変化をなくし、乗客に対して作用する急激な圧力変化による不快感を緩和することができる。また、乗客は圧力の変化を十分に認識することができる。さらに、加減された圧力を一定の時間維持することで圧力変化による耳詰まりを解消するための嚥下時間を確保できるため、乗客は耳詰まりや不快感を解消することができる。
特開平07−112879号公報 特開2009−137737号公報
特許文献1及び特許文献2で提案された気圧制御方法によれば、乗客に嚥下時間を与えているので耳詰まりは解消される。特に、特許文献1の課題に対してなされた特許文献2の気圧制御方法では、乗客に対して急激な圧力変化が作用しないように配慮されているが、乗りかご内の気圧は大気圧に対して陽圧の状態と陰圧の状態を反復している。即ち、乗りかご内への加圧、減圧を頻繁に切替えている。このため、制御装置の構成や制御方法が複雑になる。また、エレベーターが高速及び長行程になるにつれ、乗りかご外の気圧と階段状に変化させる乗りかご内の気圧の差は大きくなり、階段状気圧制御を行うために圧力制御装置の容量を大きくする必要が生じる。このため、陽圧の状態と陰圧の状態を反復する気圧制御方法では、大きな設置スペースの確保が必要になると共に、コストアップをもたらすという課題があった。
本発明の目的は、制御装置の構成および制御方法を簡潔なものとした上で、乗客に嚥下を誘発させて耳詰まりの不快感を解消させることができるエレベーター気圧制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、乗りかごの外部気圧が昇降運転の運転開始時刻における外部気圧から運転終了時刻における外部気圧まで前記運転開始時刻からの経過時間に正比例して変化するものと仮定した場合の第1の仮想外部気圧に対して、実際の外部気圧が低い領域で変化する第1の運転期間と、高い領域で変化する第2の運転期間とを有するエレベーターに用いられ、乗りかごの内部気圧を制御する乗りかご内気圧制御装置であって、乗りかご内に空気を供給して加圧する機能と乗りかご内から空気を吸引して減圧する機能とを有する送風機と、乗りかごの内部気圧を測定する気圧測定装置と、前記気圧測定装置で測定される内部気圧に基づいて前記送風機を制御する制御装置とを備え、乗りかごの内部気圧を階段状に変化させるエレベーターの乗りかご内気圧制御装置において、
前記制御装置は、
前記第1の運転期間では、乗りかごの内部気圧が実際の乗りかごの外部気圧よりも高い陽圧となる範囲内で階段状に変化するように、前記送風機を制御する加圧制御を実行すると共に、
前記第2の運転期間では、乗りかごの内部気圧が実際の乗りかごの外部気圧よりも低い陰圧となる範囲内で階段状に変化するように、前記送風機を制御する減圧制御を実行し
前記運転開始時刻から前記運転終了時刻までの運転時間よりも短い乗りかご内気圧制御区間を設定し、前記乗りかご内気圧制御区間の中で前記加圧制御と前記減圧制御とを実行し、
前記乗りかご内気圧制御区間の開始時刻における乗りかご外気圧と前記乗りかご内気圧制御区間の終了時刻における乗りかご外気圧との間で、乗りかごの外部気圧が前記乗りかご内気圧制御区間の開始時刻からの経過時間に正比例して変化するものと仮定した場合の第2の仮想外部気圧に対して、前記加圧制御では乗りかごの内部気圧が前記第2の仮想外部気圧以下の圧力となるように前記送風機を制御し、前記減圧制御では乗りかごの内部気圧が前記第2の仮想外部気圧以上の圧力となるように前記送風機を制御する。
本発明によれば、エレベーター昇降中における乗りかご内の陽圧状態と陰圧状態の切替えを一度実施するのみの階段状気圧制御であるため、気圧制御装置の構成および制御方法を簡潔なものとした上で、乗客に嚥下を誘発させて耳詰まりの不快感を解消させることができる。また、乗りかご内気圧制御区間を設定したことで、乗りかご外の気圧(外部気圧)と階段状に制御される乗りかご内の気圧(内部気圧)との差圧を低減することができる。これにより、圧力制御装置の容量及び送風量が低減でき、省エネを実現できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例に係るエレベーター装置の構成図である。 本発明の一実施例に係る気圧制御パターンを示す説明図である。 図2の気圧制御パターンとの比較例を示す説明図である。 本発明の一実施例に係る気圧制御パターンを示す説明図である。
以下、本発明に係るエレベーターの乗りかご内気圧制御装置(乗りかご内気圧制御システム)及び乗りかご内気圧制御方法の一実施例について、図面に基づいて説明する。本実施例に係る乗りかご内気圧制御装置及び乗りかご内気圧制御方法は、エレベーターの乗りかご内の気圧(内部気圧)を制御する。本実施例に係る乗りかご内気圧制御装置及び乗りかご内気圧制御方法は、特に超高速及び長行程のエレベーターにおいて、昇降時の乗りかご内における気圧変化により生じる耳詰まり現象を軽減するのに好適であり、耳詰まり現象により乗客が受ける不快感を軽減することができる。なお、本実施例に係る乗りかご内気圧制御装置及び乗りかご内気圧制御方法をエレベーター気圧制御装置及びエレベーター内気圧制御方法と呼ぶ場合もある。
図1は、本発明の一実施例に係るエレベーター装置の構成図である。本実施例のエレベーター装置は、乗りかご1と、乗りかご1内の加減圧を行う1台若しくは複数台の送風機2と、乗りかご1と送風機2を連結する配管4と、乗りかご1内の気圧若しくは乗りかご1内外の差圧を測定する1台若しくは複数台の気圧測定装置3と、送風機2を制御する制御装置5から構成されている。配管4は乗りかご1と送風機2を連通しており、送風機2は配管4を介して乗りかご1に対して空気を給排し、乗りかご内を加圧、減圧する。
図2は、本実施例に係る気圧制御パターンを示す説明図である。図2はエレベーター(乗りかご)下降時の乗りかご1の外部気圧Poと乗りかご1の内部気圧Piの時間的変化を示す。tcは乗りかご運転時間のほぼ中央近傍の時刻である。エレベーターが運転を開始して乗りかご1が移動し始める時刻(運転開始時刻)tsから乗りかご1が目的(行き先)の階に到着してエレベーターが運転を停止(終了)する時刻(運転終了時刻)teまでの運転時間をTaとする。本実施例では、時刻tcは時刻ts及び時刻teからそれぞれTa/2の時間間隔を隔てた時刻に設定している。時刻ts及び時刻teからの時間間隔が異なるように時刻tcを設定してもよい。
以下の説明では、乗りかご1の外部気圧Poを単に外部気圧と呼んで説明する。また、乗りかご1の内部気圧Piを単に内部気圧と呼んで説明する。
本実施例では、乗りかご1の内部気圧Piを階段状のパターンで変化させる階段気圧制御を実行する。特に、本実施例では、図2に示すように、加圧パターン及び減圧パターンに、所定の時間Δt10の間に圧力がΔP10だけ変化する第1の変化パターン(加圧パターン及び減圧パターン)と、所定の時間Δt20の間に圧力がΔP20だけ変化する第2の変化パターン(加圧パターン及び減圧パターン)とを設けている。第2の変化パターンは第1の変化パターンに対して圧力が緩やかに変化する。言い換えれば、第1の変化パターンは第2の変化パターンに対して圧力が急激に変化する。図2に示すような気圧制御を斜行階段気圧制御と呼ぶ。
外部気圧Poはエレベーター(乗りかご1)の下降速度の変化に従って図2に示すような緩やかなS字状の気圧パターンをとって上昇する。内部気圧Piは、図1の制御装置5の指令により送風機2が乗りかご1内を加圧或いは減圧することにより、階段状パターンで変化する。内部気圧Piが階段状に変化するため、乗客に対して適度な耳詰まりを感じさせるとともに、嚥下時間を与えることができる。これは、耳詰まりの緩和に有効である。この内部気圧Piは、外部気圧PoのS字状の気圧パターンと、その気圧パターンの始端Posと終端Poeとを直線で結んで近似した外部気圧Poの近似直線Lp1とで囲まれた内部領域で変化する階段状の気圧パターンで構成する。内部気圧Piを外部気圧Poと近似直線Lp1とで挟まれた内部領域で制御することで、外部気圧PoであるS字状の気圧パターンと内部気圧Piである階段状の気圧パターンとの差を低減することができる。
内部気圧Piは、運転時間の前半(t<tc)は、外部気圧Poに対して高くなる陽圧状態になるように、送風機2から乗りかご1内に空気を流入させる。送風機2は、その送風量が制御装置5から指令される内部気圧Piの階段状パターンを生成するために必要な給排気量となるように、制御装置5により制御される。また、気圧測定装置3により気圧を測定し、内部気圧Piが所定の階段状気圧と差異がある場合、制御装置5により乗りかご1内が所定の階段状気圧となるように送風機2の送風量を計算し、送風機2により加圧あるいは減圧することで調整する。以上の動作により、エレベーター下降時の運転時間前半(t<tc)において、乗りかご1内の気圧を陽圧に維持したまま、即ち送風機2からの空気流入により乗りかご1内を加圧することで、階段状の気圧変化パターンを構成することができる。
また、運転時間の後半(t>tc)においては、外部気圧Poに対して内部気圧Piが陰圧状態になるように、送風機2により乗りかご1の空気を吸引流出させる。送風機2は、その送風量が、運転時間の前半(t<tc)と同様に、制御装置5から指令される内部気圧Piの階段状パターンを生成するために必要な給排気量となるように、制御装置5により制御される。また、気圧測定装置3により気圧を測定し、内部気圧Piが所定の階段状気圧と差異がある場合、制御装置5により乗りかご1内が所定の階段状気圧となるように送風機2の送風量を計算し、送風機2により加圧あるいは減圧することで調整する。以上の動作により、エレベーター下降時の運転時間後半(t>tc)において、乗りかご1内の気圧を陰圧に維持したまま、即ち送風機2による空気吸引流出により、階段状の気圧変化パターンを構成することができる。
本実施例において、近似直線Lp1は、昇降運転の運転開始時刻tsにおける外部気圧Posから運転終了時刻teにおける外部気圧Poeまで、外部気圧Poが運転開始時刻tsからの経過時間tに正比例して変化するものと仮定した場合の第1の仮想外部気圧の変化を表す。そして、外部気圧Poが図2に示すような緩やかなS字状の気圧パターンをとって変化することは、運転時間(運転期間)Taの中に、第1の仮想外部気圧の変化Lp1に対して、実際の外部気圧Poが低い領域で変化する第1の運転期間(ts<t<tc)と、高い領域で変化する第2の運転期間(tc<t<te)とが存在することを意味する。
制御装置5は、第1の運転期間では、内部気圧Piが実際の外部気圧Poよりも高い陽圧となる範囲内で階段状に変化するように、送風機2を制御する加圧制御を実行する。また、制御装置5は、第2の運転期間では、内部気圧Piが実際の外部気圧Poよりも低い陰圧となる範囲内で階段状に変化するように、送風機2を制御する減圧制御を実行する。
本実施例において、時刻tcは陽圧状態と陰圧状態とを切り替える切替えタイミングを表す。本実施例では、時刻tcは時刻ts及び時刻teからの時間間隔が異なるように設定される場合も想定しており、「運転時間前半(t<tc)」或いは「運転時間後半(t>tc)」が表す期間は、時刻tc以前のTa/2の期間(時間)或いは時刻tc以後のTa/2の期間(時間)に限定される訳ではない。すなわち、「運転時間前半(t<tc)」は切替えタイミングtcよりも早い期間であり、Ta/2の期間(時間)よりも長い場合或いは短い場合もあり得る。また、「運転時間後半(t>tc)」は切替えタイミングtcよりも遅い期間であり、Ta/2の期間(時間)よりも長い場合或いは短い場合もあり得る。
以上のように、エレベーター行程のほぼ中央部における外部気圧Poと内部気圧Piの交点近傍の時刻(t=tc)を境に、外部気圧Poより高い陽圧から外部気圧Poより低い陰圧へ切り替えられる。このように階段状の気圧制御を行なうための乗りかご1内への加圧、減圧の切り替えは1度のみでよい。なお、乗りかご1内の陽圧と陰圧の切り替え時刻であるtcは、上述したように、乗りかご昇降行程の中央である必要はなく、一定時間の陽圧と陰圧が確保されれば乗りかご昇降行程のなかで移動可能である。
一方、エレベーター上昇時の気圧制御パターンは、図2における中央の時刻tcの縦線を中心に、図2のエレベーター下降時の気圧制御パターンと対称な形をとる。すなわち、エレベーターの下降運転時には、外部気圧Poは、運転時間の前半(t<tc)においては近似直線Lp1よりも上側(圧力が高い側)に、運転時間後半(t>tc)においては近似直線Lp1よりも下側(圧力が低い側)になる。そこで、内部気圧Piは、外部気圧PoのS字状の気圧パターンと、近似直線Lp1とで囲まれた内部領域で変化する階段状の気圧パターンで構成する。エレベーターの下降運転時においても、内部気圧Piが、外部気圧PoのS字状の気圧パターンと近似直線Lp1とで挟まれた内部領域で制御されることで、外部気圧PoであるS字状の気圧パターンと内部気圧Piである階段状の気圧パターンとの差を低減することができる。
エレベーター(乗りかご1)の運転開始時における加速運転と停止時における減速運転とを同様な加減速パターンで実行した場合、外部気圧PoであるS字状の気圧パターンと近似直線Lp1とが交差するタイミング(時刻tc)は、時刻tsからTa/2の時間が経過した時刻、すなわちエレベーターの運転時間の中央値(時刻)になる。このような場合には、時刻tcは時刻tsからTa/2の時間が経過した時刻、すなわちエレベーターの運転時間の中央値(時刻)になるようにすることが好ましい。これにより、乗りかご1内の気圧を陽圧状態にする仕事量と陰圧状態にする仕事量とが均等になり、送風機2の容量をより小さくすることができる。
例えば、エレベーターの加速パターンと減速パターンとを変えるなどして、外部気圧PoであるS字状の気圧パターンと近似直線Lp1とが交差するタイミング(時刻tc)が、時刻tsからTa/2の時間が経過した時刻、すなわちエレベーターの運転時間の中央値(時刻)にならない場合も想定される。このような場合は、外部気圧PoであるS字状の気圧パターンと近似直線Lp1とが交差するタイミングで、内部気圧Piの陽圧状態と陰圧状態とを切り替えるようにしてもよい。
或いは、陽圧状態を維持するのに必要な仕事量と陰圧状態を維持するのに必要な仕事量とが均等になるような切替えタイミングを予め調べておき、この切替えタイミングで陽圧状態と陰圧状態とが切り替わるように、階段状の気圧パターンを設定してもよい。
図3は、図2の気圧制御パターンとの比較例を示す説明図である。図4は、本発明の一実施例に係る気圧制御パターンを示す説明図である。
実施例1では乗りかご内の階段状気圧変化パターンを乗りかご外のS字状の気圧パターンPoとその近似直線Lp2の内部領域で変化させるように構成することで乗りかご1の内外差圧の低減を可能としている。しかし、図3に示すように、エレベーターが高速及び長行程になるにつれ、乗りかご1内の階段状気圧変化パターンPiと乗りかご1の外部気圧パターンPoとの差圧は大きくなる。そのため、斜行階段気圧制御を行う場合、送風機2の容量を上げることが必要となる。
本実施例においては、図4に示すように、「運転開始時刻tsから時刻t1までの時間」及び「時刻t2から運転終了時刻teまでの時間」の各時間に、気圧制御を行わない無制御区間T1(T1>0秒),T2(T2>0秒)を設ける。すなわち、制御装置5は、運転開始時刻tsから運転終了時刻teまでの運転時間Taよりも短い乗りかご内気圧制御区間(内気圧制御期間)Tcを設定し、乗りかご内気圧制御区間Tcの中で加圧制御と減圧制御とを実行する。なお、無制御区間T2は、運転終了時刻teを基準にすると、運転終了時刻teから0秒よりも小さい負の時間間隔を置いて設定されることになる。
この場合、近似直線Lp2は、乗りかご内気圧制御区間Tcの開始時刻t1における外部気圧Poと乗りかご内気圧制御区間Tcの終了時刻t2における外部気圧Poとの間を直線で結ぶ線分として設定される。すなわち、近似直線Lp2は、時刻t1における外部気圧Poと時刻t2における外部気圧Poとの間で、外部気圧Poが時刻t1からの経過時間tに正比例して変化するものと仮定した場合の第2の仮想外部気圧の変化を表す。
制御装置5は、第2の仮想外部気圧Lp2に対して、加圧制御では内部気圧Piが第2の仮想外部気圧LP2以下の圧力となるように送風機2を制御し、減圧制御では内部気圧Piが第2の仮想外部気圧Lp2以上の圧力となるように送風機2を制御する。
本実施例では、外部気圧Poは、運転開始時刻tsから運転終了時刻teまでの間に、第1の仮想外部気圧LP1に対して、低圧側から高圧側又は高圧側から低圧側に一度だけ反転する。そして、制御装置5は、加圧制御と減圧制御とを一度だけ切り替える。
これによりt1からt2の区間で階段状気圧制御(斜行階段状気圧制御)を行うため、図3に示すような気圧制御方式と比較すると、外部気圧PoであるS字状の気圧パターンと内部気圧Piである階段状の気圧パターンとの差をより低減することができる。即ち、内部気圧Piと外部気圧Poとの差圧が小さいため、送風機2からの流量を低減することができ、かつ、乗りかご1に求められる気密性能や強度を緩和し、ローコストの気圧制御装置を実現することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…乗りかご、2…送風機、3…気圧測定装置、4…配管、5…制御装置、Lp1…乗りかご1の外部気圧Poの近似直線(第1の仮想外部気圧)、Lp2…第2の仮想外部気圧、Pi…乗りかご1の内部気圧、Po…乗りかご1の外部気圧。

Claims (4)

  1. 乗りかごの外部気圧が昇降運転の運転開始時刻における外部気圧から運転終了時刻における外部気圧まで前記運転開始時刻からの経過時間に正比例して変化するものと仮定した場合の第1の仮想外部気圧に対して、実際の外部気圧が低い領域で変化する第1の運転期間と、高い領域で変化する第2の運転期間とを有するエレベーターに用いられ、乗りかごの内部気圧を制御する乗りかご内気圧制御装置であって、
    乗りかご内に空気を供給して加圧する機能と乗りかご内から空気を吸引して減圧する機能とを有する送風機と、乗りかごの内部気圧を測定する気圧測定装置と、前記気圧測定装置で測定される内部気圧に基づいて前記送風機を制御する制御装置とを備え、
    乗りかごの内部気圧を階段状に変化させるエレベーターの乗りかご内気圧制御装置において、
    前記制御装置は、
    前記第1の運転期間では、乗りかごの内部気圧が実際の乗りかごの外部気圧よりも高い陽圧となる範囲内で階段状に変化するように、前記送風機を制御する加圧制御を実行すると共に、
    前記第2の運転期間では、乗りかごの内部気圧が実際の乗りかごの外部気圧よりも低い陰圧となる範囲内で階段状に変化するように、前記送風機を制御する減圧制御を実行し
    前記運転開始時刻から前記運転終了時刻までの運転時間よりも短い乗りかご内気圧制御区間を設定し、前記乗りかご内気圧制御区間の中で前記加圧制御と前記減圧制御とを実行し、
    前記乗りかご内気圧制御区間の開始時刻における乗りかご外気圧と前記乗りかご内気圧制御区間の終了時刻における乗りかご外気圧との間で、乗りかごの外部気圧が前記乗りかご内気圧制御区間の開始時刻からの経過時間に正比例して変化するものと仮定した場合の第2の仮想外部気圧に対して、前記加圧制御では乗りかごの内部気圧が前記第2の仮想外部気圧以下の圧力となるように前記送風機を制御し、前記減圧制御では乗りかごの内部気圧が前記第2の仮想外部気圧以上の圧力となるように前記送風機を制御することを特徴とするエレベーターの乗りかご内気圧制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記乗りかご内気圧制御区間の開始時刻は前記運転開始時刻からゼロよりも大きな時間間隔を置いて設定され、前記乗りかご内気圧制御区間の終了時刻は前記運転終了時刻からゼロよりも小さい負の時間間隔を置いて設定されることを特徴とするエレベーターの乗りかご内気圧制御装置。
  3. 請求項1又は2において、
    乗りかごの外部気圧は、前記運転開始時刻から前記運転終了時刻までの間に、前記第1の仮想外部気圧に対して、低圧側から高圧側又は高圧側から低圧側に一度だけ反転し、
    前記制御装置は、前記加圧制御と前記減圧制御とを一度だけ切り替えることを特徴とするエレベーターの乗りかご内気圧制御装置。
  4. 請求項1又は2において、
    前記気圧測定装置は、乗りかご内外の差圧を測定することにより、乗りかご内気圧を測定することを特徴とするエレベーターの乗りかご内気圧制御装置。
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