JPWO2009144840A1 - ポリマーアロイの製造方法及びポリマーアロイ - Google Patents
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Abstract
Description
以下に本発明を詳述する。
通常、いったん形成されたポリマーアロイの微細相分離構造は、加熱して樹脂の流動性が上昇すると破壊されてしまう。しかしながら、電離性放射線を照射すると、ポリマーアロイを構成する各樹脂にラジカルが発生し、樹脂間に架橋反応が生じることにより、微細相分離構造が安定するものと考えられる。
このような劣化耐性の高い樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリルスチレン共重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、アクリル樹脂、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール共重合体、メチルペンテン樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ノルボルネン系樹脂、ポリビニルアルコール、ウレタン樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、液晶ポリマー等が挙げられる。
ただし、電離性放射線に対する劣化耐性は、照射条件によっても大きく変化する。例えば、窒素雰囲気下や適切な温度条件下では劣化は起こりにくい。従って、一般に電離性放射線に対する劣化耐性が低いと考えられている樹脂であっても、条件を整えることにより用いることができることがある。
上記有機溶媒としては、炭化水素系有機溶剤、エーテル系有機溶剤、エステル系有機溶剤、ケトン系有機溶剤、アルコール系有機溶剤、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
上記エーテル系有機溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。
上記エステル系有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
上記ケトン系有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
上記アルコール系有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。
上記クロロフルオロカーボンとしては、例えば、クロロジフルオロメタン、ジクロロトリフルオロエタン等が挙げられる。
上記低分子量アルカンとしては、例えば、n−ブタン、プロパン、エタン等が挙げられる。
なかでも、非相溶な2種類以上の樹脂の1つとして後述する熱可塑性ノルボルネン系樹脂を含む場合には、溶媒として水を用いることが好ましい。常温常圧環境下では実用的にはシクロヘキサンにしか溶解しない熱可塑性ノルボルネン系樹脂であっても、高温高圧流体又は超臨界流体となり極性が減少した水に対しては充分に溶解させることができる。常温常圧環境下においては熱可塑性ノルボルネン系樹脂は水に溶解しないため取り出しやすく取扱いやすい。また、溶媒としてアルコールを用いることも好ましい。アルコールも比較的低温で高温高圧状態又は超臨界状態となるので、樹脂が熱分解を起こすことがなく好適に使用される。
上記相溶化剤としては、ポリマーアロイを形成させたい各樹脂にそれぞれ相溶することができるセグメントが存在するオリゴマー又はポリマーが挙げられる。上記相溶化剤がポリマーであるときは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマーのいずれでもよい。
上記高温高圧流体又は超臨界流体の温度の好ましい下限は100℃、好ましい上限は700℃である。上記高温高圧流体又は超臨界流体の温度が100℃未満であると、得られるポリマーアロイの超微小相分離構造の形成が不充分となることがあり、700℃を超えると、樹脂が分解したり、昇温するために必要とするエネルギーが非常に大きくかつエネルギーロスが大きくなるため、コストが高くなり経済的でないことがある。上記高温高圧流体又は超臨界流体の温度のより好ましい上限は400℃である。
上記工程3においては、高温高圧流体又は超臨界流体を解圧して断熱膨張による吸熱により冷却してもよいし、解圧せずに急速にガラス転移温度以下にまで冷却してもよい。
工程4において行う電子線処理の反応効率を高めるためには、非発泡のポリマーアロイを用いる方が好ましいことから、解圧せずに急速にガラス転移温度以下にまで冷却する方が好ましい。
上記解圧せずに急速にガラス転移温度以下にまで冷却する方法を採る場合には、製造温度からガラス転移温度までの降温速度を25℃/min以上とすることが好ましい。25℃/min未満であると、超時間高温に晒されることから、樹脂が劣化することがある。上記降温速度は、より好ましくは50℃/min以上である。
なお、ガラス転移温度が複数存在する場合には、最も低いガラス転移温度を示す樹脂のガラス転移温度まですみやかに急冷してもよいし、各樹脂のガラス転移温度まで段階的に急冷を繰り返してもよい。この場合、冷却速度を変えることにより、任意の相構造の形成が可能である。例えば、上限臨界共溶温度がマトリクス成分のガラス転移温度よりも高く、かつ、ドメイン成分のガラス転移温度がマトリクス成分のガラス転移温度よりも高い場合、マトリクス成分のガラス転移温度より高い温度に一定時間保持しドメイン成分を析出させた後に急冷すれば、完全相溶構造ではなく微小相分離構造を有するポリマーアロイを得ることができる。
また、樹脂のガラス転移温度が室温以下である場合には、少なくとも室温まで急冷すれば、相構造をある程度維持することができる。
なお、図1の製造装置では加熱手段として金属塩溶融浴を用いたが、その他にも、例えば、電気ヒーター、バーナー、燃焼ガス、蒸気、熱媒、サンドバス等の加熱手段を用いることができる。
上記製造容器1の材質としては、例えば、炭素鋼、Ni、Cr、V 、Mo等の特殊鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、ハステロイ、チタン又はこれらにガラス、セラミック、カーバイト等をライニング処理したもの、他の金属をクラッドしたもの等が挙げられる。
また、製造容器1の形状としては特に限定されず、例えば、槽型、管型、又は、特殊な形状のものでも使用できる。なかでも、耐熱、耐圧の問題を考えると槽型又は管型が好ましい。バッチ式の場合は、オートクレーブや管型反応管が好ましい。
この状態で所定の時間保持して、上記の2種以上の樹脂を相溶化させた後、製造容器1を冷却浴に素早く投入し、急速に冷却する。充分に冷却した後、製造容器1内に生成したポリマーアロイを取り出す方法が挙げられる。
得られたポリマーアロイは流体とともに背圧調整弁13を備えた回収タンク14に貯留される。
上記電離性放射線の照射としては、具体的には例えば、NHVコーポレーション社製の電子線照射装置を用いて照射する方法等が挙げられる。
また、上記粘弾性測定の方法としては、一般的な測定方法であれば特に限定されず、例えばせん断測定モード、延伸測定モード、圧縮測定モード等が挙げられる。特に1mm程度の樹脂シートを用いたせん断測定モードは境界条件による誤差が生じにくいため好ましい。
本発明のポリマーアロイの製造方法を用いてなるポリマーアロイもまた、本発明の1つである。
ln(I(s))=ln(I(0))−s2・Rg2/3
式中、Rgはドメインサイズを表し、I(0)は散乱角0の散乱強度を表す。
上記透明性に優れる樹脂としては特に限定されず、例えば、熱可塑性ノルボルネン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル等が挙げられる。また、それぞれの樹脂の屈折率が近い場合には、透明性を実現しやすく好ましい。また、光学用途の中には低屈折率を必要とする用途もあるが、そのような用途には屈折率の低い、熱可塑性ノルボルネン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン等の樹脂が好適である。
上記熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては特に限定されず、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体(共重合体を含む)の水素添加物、ノルボルネン系モノマーとエチレン及び/又はα−オレフィン等のオレフィン系モノマーとの共重合体等を挙げることができる。これらはいずれも実質的に不飽和結合を有さないものである。
このような極性基としては特に限定されず、例えば、ハロゲン基(塩素基、臭素基、フッ素基)、水酸基、カルボン酸基、エステル基、アミノ基、無水酸基、シアノ基、シリル基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基、シラノール基等が挙げられる。なかでも、脱保護により反応性を与えることのできるエステル基や無水酸基が好適である。
上記酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−ジオキシ−3,3’−ジ−t−ブチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
本発明のポリマーアロイを用いてなる成形品は、公知の成形手段、例えば、押出成形、射出成形、圧縮成形、ブロー成形、カレンダー成形等の成形手段を用いて作製することができる。
上記ハードコート層の形成手段としては、例えば、熱硬化法、紫外線硬化法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の公知の方法を挙げることができる。
本発明のポリマーアロイが熱可塑性ノルボルネン系樹脂を構成成分として含む場合は、その成形性、耐熱性に優れるという点を最大限に活かして、特に位相差フィルム、偏光板保護フィルム等の光学フィルムに適する。
本発明の光学フィルムは、引き裂き強度が0.1N以上であることが好ましい。0.1N未満であると、光学フィルムとしての使用範囲が限定されることがあり、特に10μm以下の薄膜の場合にはその傾向が顕著となる。
本発明の光学フィルムは、全光線透過率が60%以上であることが好ましい。60%未満であると、光学フィルムとしての使用範囲が限定されることがある。より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上である。
本発明の光学フィルムは、ヘイズが20%以下であることが好ましい。20%未満であると、光学フィルムとしての使用範囲が限定されることがある。より好ましくは10%以下、更に好ましくは5%以下である。
本発明の光学フィルムは、例えば、押出成形法、プレス成形法等により製造することができる。本発明の光学フィルムの厚さは、通常10〜300μmである。
図1に示した回分式の製造容器1(管型容器、SUS316製、Tube Bomb Reacter 、内容積100cc)に、表1に示した配合組成に従って所定の溶媒、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(ZEON社製「ゼオノア1600」)、ポリビニルアルコール(PVA、クラレ社製「クラレポバールCP−1000」)を所定量投入し、充分に製造容器内を窒素置換した。
次いで、製造容器1をマイクロヒーター2(助川電気工業社製)を備えた金属塩溶融浴5(新日豊化学社製)中に沈め、表1に示した温度、圧力で所定時間処理した。その後、製造容器1を冷却浴により急速に冷却し、次いで氷冷した後得られたポリマーアロイを取り出して乾燥した。
電子線の線量を表1に示した用にした以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1と同様の方法により得られた乾燥後のポリマーアロイを、電子線処理を施すことなく、220℃、10分間の熱プレスにより成型して、約55μm厚のフィルムを得た。
実施例1〜4及び比較例1、2で得られたフィルムについて、ガラス転移温度(融点)、tanδの値、相構造のサイズ変化、全光線透過率、透湿性を以下の方法で測定した。
結果を表1に示した。
TA Instruments社製DSC2920 Modulated DSCを用い、下記の温度プログラム条件において、昇温時のガラス転移温度(融点)を求めた。
.室温から−50℃まで10℃/minで降温し、−50℃にて5分間維持、次いで、−50℃から280℃まで10℃/minで昇温
得られたフィルムを長さ約45mm、幅5mmにカットし、Reometrics社製RSA−2を用い、チャック間距離36mmで試料をセットして延伸測定モード(ひずみ量0.1%、周波数10Hz)にて昇温速度5℃/分の室温から220℃までの温度分散測定を行った。得られたtanδ値のうちDSC測定によって既知の最も高い流動温度から20℃高温でのtanδ値を読み取った。
透過型電子顕微鏡を用いて相分離構造を観察した。220℃、10分間の熱プレス前後での相構造のサイズに変化が見られないものを○、サイズが5倍以上大きくなっているものを×と評価した。
例として、実施例1での220℃、10分間の熱プレス前の相構造の電顕写真を図3に、熱プレス後の相構造の電顕写真を図4に示した。また、比較例1での220℃、10分間の熱プレス前の相構造の電顕写真を図5に、熱プレス後の相構造の電顕写真を図6に示した。
ヘイズメーター(東京電色社製、HCIIIDPK)を用い、JIS K 7150に準拠して測定した。
なお、フィルムの成型自体ができなかった場合には「−」と評価した。
JIS Z 208 1976に準拠して測定した。
なお、フィルムの成型自体ができなかった場合には「−」と評価した。
図1に示した回分式の製造容器1(管型容器、SUS316製、Tube Bomb Reacter 、内容積100cc)に、表2に示した配合組成に従って所定の溶媒、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(ZEON社製「ゼオノア1600」)、ポリビニルアルコール(PVA、クラレ社製「クラレポバールCP−1000」)を所定量投入し、充分に製造容器内を窒素置換した。
次いで、製造容器1をマイクロヒーター2(助川電気工業社製)を備えた金属塩溶融浴5(新日豊化学社製)中に沈め、表2に示した温度、圧力で所定時間処理した。その後、製造容器1を開放解圧し、得られたポリマーアロイを取り出して乾燥した。
電子線の線量を表2に示した用にした以外は、実施例5と同様にしてフィルムを得た。
実施例5と同様の方法により得られた乾燥後のポリマーアロイを、電子線処理を施すことなく、220℃、10分間の熱プレスにより成型して、約55μm厚のフィルムを得た。
実施例5と同様の方法により得られた乾燥後のポリマーアロイを、電子線処理を施すことなく、プラストミル(東洋精機製社製、LABO PLASTOMILL MODEL 100C100)を用いて、230℃で混練することにより脱泡処理した。脱泡処理後のポリマーアロイを220℃、10分間の熱プレスにより成型して、約55μm厚のフィルムを得た。
実施例5〜8及び比較例3〜5で得られたフィルムについて、ガラス転移温度(融点)、の、相構造のサイズ変化、全光線透過率、透湿性を上記の方法で測定した。
結果を表2に示した。
図1に示した回分式の製造容器1(管型容器、SUS316製、Tube Bomb Reacter 、内容積100cc)に、表3に示した配合組成に従って所定の溶媒、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(ZEON社製「ゼオノア1600」)、ポリビニルアルコール(PVA、クラレ社製「クラレポバールCP−1000」)を所定量投入し、充分に製造容器内を窒素置換した。
次いで、製造容器1をマイクロヒーター2(助川電気工業社製)を備えた金属塩溶融浴5(新日豊化学社製)中に沈め、表3に示した温度、圧力で所定時間処理した。その後、製造容器1を冷却浴により急速に冷却し、次いで氷冷した後得られたポリマーアロイを取り出して乾燥した。
実施例1と同様の方法により得られた乾燥後のポリマーアロイを、電子線処理を施すことなく、220℃、10分間の熱プレスにより成型して、約55μm厚のフィルムを得た。
株式会社テクノベル社製二軸混練機「KZW15TW−60MG−NH(−5000)」を用い表3に示した配合比率にしたがって熱可塑性ノルボルネン系樹脂(ZEON社製「ゼオノア1600」)、ポリビニルアルコール(PVA、クラレ社製「クラレポバールCP−1000」)をフィーダーより所定量投入し、混練機回転数約1000rpmで原料を可塑化させた後、樹脂混練部より溶媒を所定量注入した。この樹脂混練部を表3に示した温度、樹脂圧に設定し金型部より押出した直後に冷却ロールにてシート化した後、得られたポリマーアロイを乾燥し約0.8mm厚のシート状物を得た。なお、表3に示した混合時間は原料樹脂投入後から金型部からの押出しまでに要する時間を計算上求めた値としている。
実施例10〜12と同様の方法により得られた乾燥後のポリマーアロイを、電子線処理を施すことなく、プラストミル(東洋精機製社製、LABO PLASTOMILL MODEL 100C100)を用いて、230℃で混練することにより脱泡処理した。脱泡処理後のポリマーアロイを220℃、10分間の熱プレスにより成型して、約55μm厚のフィルムを得た。
実施例9〜12及び比較例6〜9で得られたフィルムについて、ガラス転移温度(融点)、tanδの値、相構造のサイズ変化、全光線透過率、透湿性を上記の方法で測定した。
結果を表3に示した。
図1に示した回分式の製造容器1(管型容器、SUS316製、Tube Bomb Reacter 、内容積100cc)に、表4に示した配合組成に従って所定の溶媒、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(ZEON社製「ゼオノア1600」)、ポリビニルアルコール(PVA、クラレ社製「クラレポバールCP−1000」)、ポリビニレンブチラール(PVB、積水化学社製「エスレックBM−1」)、ポリスチレン(PS、日本ポリスチレン社製「G757」)を所定量投入し、充分に製造容器内を窒素置換した。
次いで、製造容器1をマイクロヒーター2(助川電気工業社製)を備えた金属塩溶融浴5(新日豊化学社製)中に沈め、表4に示した温度、圧力で所定時間処理した。その後、製造容器1を冷却浴により急速に冷却し、次いで氷冷した後得られたポリマーアロイを取り出して乾燥した。
実施例13〜16と同様の方法により得られた乾燥後のポリマーアロイを、電子線処理を施すことなく、表4に示す成形温度にて10分間熱プレスすることで成型し、約55μm厚のフィルムを得た。
実施例13〜16及び比較例10〜13で得られたフィルムについて、ガラス転移温度(融点)、tanδの値、相構造のサイズ変化、全光線透過率を上記の方法で測定した。
結果を表4に示した。
株式会社テクノベル社製二軸混練機「KZW15TW−60MG−NH(−5000)」を用い表5に示した配合比率にしたがって低密度ポリエチレン(LLDPE、ダウ社製「AFFINITY PL1850」)、ポリビニルアルコール(PVA、クラレ社製「クラレポバールCP−1000」)、ポリビニレンブチラール(PVB、積水化学社製「エスレックBM−1」)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR、JSR社製「N222L」)、ナイロン6(PA6、宇部興産社製「UBEナイロン1022B」)をフィーダーより所定量投入し、混練機回転数約1000rpmで原料を可塑化させた後、樹脂混練部より溶媒を所定量注入した。この樹脂混練部を表5に示した温度、樹脂圧に設定し金型部より押出した直後に冷却ロールにてシート化した後、得られたポリマーアロイを乾燥し約0.8mm厚のシート状物を得た。なお、表5に示した混合時間は原料樹脂投入後から金型部からの押出しまでに要する時間を計算上求めた値としている。
実施例17〜21と同様の方法により得られた乾燥後のポリマーアロイを、電子線処理を施すことなく、表5に示す成形温度、時間熱プレスすることで成型し、約300μm厚のシートを得た。
実施例17〜21及び比較例14〜18で得られたフィルムについて、ガラス転移温度(融点)、tanδの値、相構造のサイズ変化を上記の方法で測定した。
結果を表5に示した。
2 ヒーター
3 金属塩
4 熱電対
5 金属塩溶融浴
6 押出機
7 シリンジフィーダー
8 シースヒーター
9 定量ポンプ
10 金属塩溶融浴
11 電気炉
12 冷却機
13 背圧調整弁
14 回収タンク
Claims (3)
- 少なくとも、
常温常圧では互いに非相溶である2種類以上の樹脂と常温常圧で液状又は気体状である溶媒とを混合する工程1と、
前記溶媒を加熱及び加圧して高温高圧流体又は超臨界流体とし、この状態で混合する工程2と、
前記工程2で得られた混合物を常温常圧に戻す工程3と、
前記工程3で得られた混合物に電離性放射線を照射する工程4とを有する
ことを特徴とするポリマーアロイの製造方法。 - 工程4において、得られるポリマーアロイについて示差走査熱量測定(DSC)測定によって観測される最も高い流動温度から20℃高温で測定した粘弾性測定のtanδ値がひずみ量0.1%、周波数10Hzの条件下で1以上であり、かつ、最も高い流動温度以上に加熱し冷却した後も相構造のサイズに変化がない範囲の照射量で電離性放射線を照射することを特徴とする請求項1記載のポリマーアロイの製造方法。
- 請求項1又は2記載のポリマーアロイの製造方法を用いてなることを特徴とするポリマーアロイ。
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