JPWO2009125508A1 - 位相制御装置、位相制御プリント板および制御方法 - Google Patents

位相制御装置、位相制御プリント板および制御方法 Download PDF

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Abstract

DLL回路(100)は,基準信号の入力を受け付けると,遅延器各々(120)によって当該基準信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器ごとの遅延信号を出力する遅延ライン(110)を備える。また,DLL回路は,遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と基準信号との位相差を,位相調整回路(200)によって位相を調整された当該遅延信号および/または当該基準信号を用いて比較する位相比較器(130)を備える。また,DLL回路は,位相比較器によって比較される遅延信号を位相比較器によって比較される基準信号に同期させる値であって,当該位相比較器によって出力された位相差から生成された制御電圧値を,遅延ラインの複数の遅延器各々に入力する遅延器制御回路(140,150)を備える。

Description

この発明は、位相制御装置、位相制御プリント板および制御方法に関する。
従来より、信号の位相を調整した出力信号を得る手法に関して、様々な手法が知られている。例えば、信号の位相を調整した出力信号を得る手法の一つとして、DLL(Delay Locked Loop)が知られている。DLLにおいては、例えば、位相に対して遅延量を加える遅延器を用いる。そして、DLLでは、入力された信号の位相に対して遅延器が遅延量を加え、入力された信号の位相と比較して位相が遅延した遅延信号を出力信号とする。
なお、信号の位相を調整した出力信号を得る手法の一つとして、オフセット制御回路(抵抗分割回路)を設けて、出力信号の位相を調整する手法が開示されている。
特開昭61−225905号公報(第2〜3頁、第1図) 特開平7−67333号公報(第3〜4頁、第1図)
ところで、上記した従来の技術は、出力信号の位相を微細に調整することができないという課題があった。
例えば、従来の手法では、遅延器それぞれは、所定の最小値以上所定の最大値以下の遅延量を、入力信号の位相に対して加える。ここで、所定の最小値とは、遅延器自体の伝播遅延時間であり、遅延器間の位相分解能を示す。このため、従来の手法では、入力信号の位相に対して加える遅延量を所定の最小値以下とすることはできず、出力信号の位相を、所定の最小値以下で微細に調整することができなかった。なお、特許文献1や特許文献2には、出力信号の位相を微細に調整する手法は開示されていない。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、出力信号の位相を微細に調整することが可能である位相制御装置、位相制御プリント板および制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示の位相制御装置は、基準信号の位相に対して遅延器各々によって遅延量を加えるDLL回路を備えた位相制御装置である。また、前記DLL回路は、前記基準信号の入力を受け付けると、前記遅延器各々によって当該基準信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器ごとの遅延信号を出力する遅延ラインを備える。また、前記DLL回路は、前記遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と前記基準信号との位相差を、位相調整回路によって位相を調整された当該遅延信号および/または当該基準信号を用いて比較する位相比較器を備える。また、前記DLL回路は、前記位相比較器によって比較される遅延信号を前記位相比較器によって比較される基準信号に同期させる値であって、当該位相比較器によって出力された位相差から生成された制御電圧値を、前記遅延ラインの複数の遅延器各々に入力する遅延器制御回路を備える。
出力信号の位相を微細に制御することが可能である。
図1は、実施例1に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。 図2は、実施例1に係るPLL回路の構成の一例を説明するための図である。 図3は、チャージポンプからの出力電圧と位相差との関係を説明するための図である。 図4は、バイアス制御部からの出力電圧と位相差との関係を説明するための図である。 図5は、抵抗ストリング型DACを用いた場合におけるバイアス制御部の構成の一例を説明するための図である。 図6は、実施例1におけるDLL回路による処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図7は、実施例1におけるPLL回路による処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図8は、実施例1に係るLSIの効果を説明するための図である。 図9は、実施例1に係るLSIの効果を説明するための図である。 図10は、実施例2に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。 図11は、実施例3に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。 図12は、実施例3におけるセレクタ回路を用いた場合における位相調整回路の構成の一例を説明するための図である。 図13は、実施例3における一周期遅れて同期する二つの信号を説明するための図である。 図14は、実施例4に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。 図15は、実施例5に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。 図16は、抵抗ラダー型を用いた場合におけるバイアス制御部の構成の一例を説明するための図である。
符号の説明
100 DLL回路
110 電圧制御型遅延ライン
120 遅延器
130 位相比較器
140 チャージポンプ(DLL)
150 キャパシタ
200 PLL回路
210 位相周波数比較器
220 チャージポンプ(PLL)
230 ローパスフィルタ
240 オペアンプ
250 電圧制御発振器
260 バイアス制御部
300 素子
400 位相調整回路
401 遅延器
402 セレクタ回路
500 位相調整回路
600 素子
以下に添付図面を参照して、この発明に係る位相制御装置、位相制御プリント板および制御方法の実施例を詳細に説明する。なお、以下では、実施例1に係るLSIの構成の概要、LSIの構成および処理の流れ、実施例1に係るLSIの効果を順に説明し、その後、その他の実施例について説明する。
[実施例1に係るLSIの構成の概要]
まず最初に、図1を用いて、実施例1に係るLSI(「位相制御装置」とも称する)の構成の概要について簡単に説明する。なお、以下では、まず、図1を用いて、実施例1に係るLSIの概要を簡単に説明し、その後、実施例1に係るLSIの構成について説明する。なお、図1は、実施例1に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。
図1に示すように、実施例1に係るLSIは、DLL(Delay Locked Loop)回路100と、PLL(「Phase Variable PLL(Phase locked loop」)(位相可変PLL)回路200とを備えるものである。
ここで、DLL回路100とは、入力信号(「基準信号」とも称する)の位相に対して、DLL回路100内に設置されている遅延器120各々によって遅延量(遅延時間)を加える。また、図1の「OUT1」〜「OUTn」に示すように、DLL回路100は、遅延器120各々によって遅延量が加えられた入力信号である遅延信号を、出力するものである。
また、PLL回路200とは、入力信号の位相を調整した調整信号を、DLL回路100に出力するものである。また、PLL回路200は、DLL回路100内部に設置された遅延器120によって加えられる遅延量の内所定の最小量(遅延器120自体の伝播遅延量)よりも微細に、位相を調整することが可能なものである。
そして、以下で詳述するように、このような実施例1に係るLSIでは、DLL回路100とPLL回路200とに、同一の入力信号が入力される。そして、実施例1に係るLSIでは、入力信号そのものではなく調整信号がDLL回路100(位相比較器130)に伝達されることで、入力信号に加える遅延量が制御される。これにより、実施例1に係るLSIは、従来できなかった出力信号の微細な位相制御を可能にするものである。
[実施例1に係るLSIの構成]
次に、図1と図2とを用いて、実施例1に係るLSIの構成について説明する。以下では、まず、実施例1に係るLSIの構成の内、主にDLL回路100の構成の一例について説明し、その後、実施例1に係るLSIが備えるPLL回路200の構成の一例について説明する。
[実施例1におけるDLL回路]
まず、図1に示すように、実施例1に係るLSIは、DLL回路100を有するものである。そして、実施例1に係るLSIは、DLL回路100内に、電圧制御型遅延ライン(Voltage Controlled Delay Line)110と、位相比較器(「PD」、Phase Detector)130とを有する。また、実施例1に係るLSIは、チャージポンプ(DLL)(「CP」、Charge pump)140と、キャパシタ(「C」、capacitor)150とを有する。
なお、電圧制御型遅延ライン110は、特許請求の範囲に記載の「遅延ライン」に対応する。また、位相比較器130は、特許請求の範囲に記載の「位相比較器」に対応する。また、キャパシタ150などは、特許請求の範囲に記載の「遅延器制御回路」に対応する。
電圧制御型遅延ライン110は、信号の位相に対して遅延量を加える複数の遅延器120(Tap)を有する。例えば、図1に示す例では、電圧制御型遅延ライン110は、直列に連結された複数の遅延器120を有する。また、電圧制御型遅延ライン110は、位相比較器130に接続する。また、電圧制御型遅延ライン110が有する遅延器120各々は、キャパシタ150に接続する。
また、電圧制御型遅延ライン110は、入力信号の入力をDLL回路100の外部から受け付けると、遅延器120各々によって、当該入力信号の位相に対して遅延量を加えるとともに、当該遅延器120ごとの遅延信号をDLL回路100の外部に出力する。なお、この入力信号とは、例えば、クロック信号が該当する。
具体的には、電圧制御型遅延ライン110は、当該電圧制御型遅延ライン110が設置されたDLL回路100の外部から入力信号の入力を受け付ける。そして、電圧制御型遅延ライン110では、直列に連結された複数の遅延器120の一端に入力信号が入力され、複数の遅延器120各々が、入力信号に対して遅延量を加える。そして、電圧制御型遅延ライン110は、当該遅延器120ごとの遅延信号を、DLL回路100の外部に出力する。
また、電圧制御型遅延ライン110は、複数の遅延器120すべてによって遅延された遅延信号を、位相比較器130に出力する。具体的には、電圧制御型遅延ライン110は、直列に連結された複数の遅延器120の一端(入力信号が入力された一端とは異なる一端、最終段の遅延器120)から、遅延信号を位相比較器130に出力する。
ここで、遅延信号をDLL回路100の外部に出力する点について、さらに具体的に説明する。電圧制御型遅延ライン110では、直列に連結された複数の遅延器120内の一部または全てによって遅延量を加えられた遅延信号が、当該遅延器120と遅延器120との間から出力される。
具体的な例を用いて説明すると、図1に示す例では、電圧制御型遅延ライン110では、遅延器「A」によって遅延量を加えられた遅延信号を、「OUT1」として出力する。また、電圧制御型遅延ライン110では、遅延器「A」と遅延器「B」とによって遅延量を加えられた遅延信号を、「OUT2」として出力する。また、電圧制御型遅延ライン110では、遅延器すべてによって遅延量を加えられた遅延信号を、「OUTn」として出力する。
なお、ここで、遅延器120について簡単に付言する。遅延器120とは、例えば、インバータ(Inverter)を二つ合わせたものが該当する。また、この遅延器120は、キャパシタ150によって入力される制御電圧によって、入力信号の位相に加える遅延量が決定されるものである。また、遅延量は、所定の最小量以上所定の最大量以下の遅延量となり、一定の範囲内の量となる。言い換えると、この遅延量は、所定の最小量以下の遅延量とはならないものである。
また、この遅延器120によって加えられる遅延量の内所定の最小量とは、遅延器120自体の伝搬遅延量となる。言い換えると、遅延器120を信号が伝播する際に必ず遅延することになる遅延量となる。この最小時間は、例えば、LSIで実現した場合には、当該LSIの微細化が進めば高速に(最小量が小さく)なるものの、位相分解能としては、数十psecオーダーが限界となる。
位相比較器130は、電圧制御型遅延ライン110と、チャージポンプ(DLL)140と、PLL回路200とに接続する。なお、位相比較器130は、電圧制御型遅延ライン110と、電圧制御型遅延ライン110が有する遅延器120の内最終段の遅延器120を介して接続する。
位相比較器130は、二つの信号の位相を比較する。具体的には、位相比較器130は、電圧制御型遅延ライン110の複数の遅延器120すべてによって遅延された遅延信号を、電圧制御型遅延ライン110から受け付ける。また、位相比較器130は、調整信号を、PLL回路200から受け付ける。そして、位相比較器130は、電圧制御型遅延ライン110から受け付けた遅延信号の位相と、PLL回路200によって出力された調整信号の位相とを比較する。そして、位相比較器130は、比較結果(位相の差)を、チャージポンプ(DLL)140に伝達する。
具体的な例をあげて説明すると、位相比較器130は、二つの信号の位相の差に基づいて、遅延信号の位相が調整信号に比較して進んでいる場合には、位相差をdown信号パルスとしてチャージポンプ(DLL)140に伝達する。また、位相比較器130は、遅延信号の位相が調整信号に比較して遅れている場合には、位相差をup信号パルスとしてチャージポンプ(DLL)140に伝達する。
チャージポンプ(DLL)140は、位相比較器130とキャパシタ150とに接続する。また、チャージポンプ(DLL)140は、位相比較器130から比較結果を伝達されると、当該比較結果に相当する電流をキャパシタ150に供給する。
具体的には、チャージポンプ(DLL)140は、位相比較器130から位相差を伝達されると、位相比較器130から伝達された位相差を電流に変換し、キャパシタ150に電流をチャージし、または、キャパシタ150に電流をディスチャージする。なお、ここで、チャージポンプ(DLL)140は、位相比較器130から位相差をup信号パルスとして伝達された場合には、キャパシタ150に電流をチャージする。また、チャージポンプ(DLL)140は、位相比較器130から位相差をdown信号パルスとして伝達された場合には、キャパシタ150に電流をディスチャージする。
キャパシタ150は、チャージポンプ(DLL)140と電圧制御型遅延ライン110が有する遅延器120各々とに接続する。また、キャパシタ150は、位相比較器130によって出力された位相差から生成されて制御される制御電圧を、電圧制御型遅延ライン110の複数の遅延器120各々に入力する。
具体的には、キャパシタ150は、チャージポンプ(DLL)140によって電流がチャージやディスチャージされる。ここで、キャパシタ150では、チャージポンプ(DLL)140によってチャージやディスチャージされる電流が当該キャパシタ150の容量で積分され、制御電圧となる。キャパシタ150は、この制御電圧を、電圧制御型遅延ライン110が有する遅延器120各々に入力する。
ここで、DLL回路100内では、遅延信号と調整信号との位相差が位相比較器130によって常に監視され、当該二つの位相差が解消されるように、処理が行われる。なお、二つの位相差が解消された状態とは、遅延信号が、調整信号に1周期遅れて同期する状態を示す。具体的には、DLL回路100では、位相比較器130からチャージポンプ(DLL)140を介してキャパシタ150へと比較結果がフィードバックされる。これにより、キャパシタ150の制御電圧は、位相比較器130によって比較される遅延信号を調整信号に同期させる値となり、複数の遅延器120すべてによって遅延された遅延信号が、調整信号に位相同期した信号となる。
[実施例1におけるPLL回路]
次に、図2〜5を用いて、実施例1におけるPLL回路の構成の一例を説明する。なお、図2は、実施例1におけるPLL回路の構成の一例を説明するための図である。図3は、チャージポンプからの出力電圧と位相差との関係を説明するための図である。図4は、バイアス制御部からの出力電圧と位相差との関係を説明するための図である。図5は、バイアス制御部の構成の一例を説明するための図である。
PLL回路200の構成の一例について説明する。なお、PLL回路200とは、DLL回路100内部に設置された遅延器120によって加えられる遅延量の内所定の最小量よりも微細に、位相を調整することが可能なものである。具体的には、PLL回路200は、入力信号の位相を、遅延器120によって加えられる遅延量の内所定の最小量よりも微細に調整し、入力信号の位相を微細に調整した調整信号をDLL回路100に伝達できればよい。このため、以下に説明するのは、あくまでもPLL回路200の構成の一例であり、PLL回路200の構成は以下に記載する一例に限定されるものではない。
以下では、PLL回路200が、入力信号を入力とし、PLL回路200内部の位相周波数比較器210によって出力された位相差から生成された電圧値とバイアス制御部260によって制御された基準電圧値との差を制御電圧とする。そして、当該基準電圧値によって特定される位相差で当該入力信号を調整した調整信号を電圧制御発振器250から出力するPLL回路200を例に、説明する。
図1に示すように、PLL回路200は、DLL回路100の位相比較器130と接続している。また、PLL回路200は、調整信号を出力する。具体的には、入力信号の位相を調整して調整信号として、当該調整信号を位相比較器130に出力するものである。なお、ここでいう「入力信号」とは、DLL回路100の電圧制御型遅延ライン110に入力される「入力信号」と同一のものである。
図2に示すように、PLL回路200は、位相周波数比較器(「PFD」、Phase Frequency Detector)210と、チャージポンプ(PLL)220と、ローパスフィルタ(「LPF」、Low Pass Filter)230とを有する。また、PLL回路200は、オペアンプ(「opamp」、operational amplifier)240と、電圧制御発振器(「VCO」、voltage controlled oscillator)250と、バイアス制御部(「Bias−Control」)260とを有する。
位相周波数比較器210は、チャージポンプ(PLL)220と電圧制御発振器250とに接続する。また、位相周波数比較器210は、二つの信号の位相を比較する。
具体的には、位相周波数比較器210は、当該位相周波数比較器210が設置されたPLL回路200の外部から入力信号の入力を受け付ける。また、位相周波数比較器210は、電圧制御発振器250から調整信号をフィードバックされて受け付ける。そして、位相周波数比較器210は、入力信号の位相と、調整信号との位相とを比較する。そして、位相周波数比較器210は、比較結果(位相の差)を、チャージポンプ(PLL)220に伝達する。
具体的な例をあげて説明すると、位相周波数比較器210は、二つの信号の位相の差に基づいて、入力信号の位相が調整信号に比較して進んでいる場合には、up信号パルスとしてチャージポンプ(PLL)220に位相差を伝達する。また、位相周波数比較器210は、入力信号の位相が調整信号に比較して遅れている場合には、down信号パルスとしてチャージポンプ(PLL)220に位相差を伝達する。
チャージポンプ(PLL)220は、位相周波数比較器210とローパスフィルタ230とに接続する。なお、以下では、チャージポンプ(DLL)140とは異なる点についてのみ、説明する。
チャージポンプ(PLL)220は、位相周波数比較器210から比較結果を伝達されると、当該比較結果に応じた電流を、ローパスフィルタ230に伝達する。具体的には、チャージポンプ(PLL)220は、位相周波数比較器210から伝達された位相差を電流に変換する。そして、チャージポンプ(PLL)220は、電流をローパスフィルタ230に伝達する。なお、ここで、位相周波数比較器210が比較する二つの信号の位相差と、チャージポンプ(PLL)220から送信される電流の出力電圧との関係において成立する一般特性を、図3に示した。
なお、図3において、位相差が「2π」から「−2π」となっているのは、「2π」位相が進む(または遅れる)と、一周期分ずれたことになるからである。つまり、位相差の絶対値は、「2π」より大きくなることはないからである。また、同様に、チャージポンプ(PLL)220から伝達される電流の出力電圧も、「Vl」から「Vh」の範囲内の値となる。
ローパスフィルタ230は、チャージポンプ(PLL)220とオペアンプ240とに接続する。また、ローパスフィルタ230は、チャージポンプ(PLL)220から電流が伝達されると、当該電流から、特定の閾値よりも高い周波数信号を減衰させて遮断する。そして、ローパスフィルタ230は、当該電流の内、低域周波数のみを通過させてオペアンプ240に伝達する。
オペアンプ240は、ローパスフィルタ230とバイアス制御部260と電圧制御発振器250とに接続する。また、オペアンプ240は、二つの入力(「+」と「−」)を有する。ここで、オペアンプ240の「+」入力(非反転入力)は、バイアス制御部260と接続し、オペアンプ240の「−」入力(反転入力)は、ローパスフィルタ230と接続している。なお、この二つの入力には、電圧がかかるものである。また、オペアンプ240は一つの出力を有し、当該出力からは電圧が出力され、電圧制御発振器250に伝達される。
また、オペアンプ240の一つの出力からオペアンプ240の「−」入力に向けて、負帰還がかかっている。ここで、オペアンプ240においては、負帰還がかかっているので、当該負帰還の効果により、「+」入力の出力電圧と、「−」入力の出力電圧とが、常に一致する(電圧差が「0」となる)ものである。
ここで、オペアンプ240の「−」入力は、ローパスフィルタ230と接続しており、図3に示した出力電圧がかかる。ここで、オペアンプ240の「−」入力は反転入力のため、オペアンプ240の「+」入力からは、図4に示すように、図3に示した出力電圧が反転した電圧(Vref)がかかることになる。
なお、ここで、オペアンプ240は、二つの入力にかかる電圧に少しでも差が生じると、当該差が、オペアンプ240の出力電圧に反映される。しかし、この出力電圧はすぐに「−」入力にフィードバックされ、二つの入力にかかる電圧の差が無くなるように働くものである。
電圧制御発振器250は、オペアンプ240と位相周波数比較器210とに接続する。また、電圧制御発振器250は、電圧で発振周波数を制御する発振器であり、調整信号を発振する。具体的には、電圧制御発振器250は、オペアンプ240から出力された電圧を用いて信号を発信する。そして、電圧制御発振器250は、調整信号を、位相周波数比較器210に伝達するとともに、DLL回路100(位相比較器130)に伝達する。ここで、オペアンプ240から出力された電圧を用いて電圧制御発振器250が発振する信号が、調整信号となる。
バイアス制御部260は、オペアンプ240に接続する。具体的には、バイアス制御部260は、オペアンプ240の「+」入力に、電圧をかけるものである。例えば、バイアス制御部260は、LSIを利用する利用者によって指定される制御信号(PCC(Phase Controlled Code))によって特定される電圧値を、基準電圧値とする。
なお、バイアス制御部260としては、例えば、DAC(Digital−Analog−Converter)を適用することが可能である。このDAC方式には、その構成方法により、抵抗ラダー型、抵抗ストリング型、重み抵抗型等様々な構成がある。以下では、図5を用いて、抵抗ストリング型DAC(図5に示す例では、3ビット制御)により制御する場合を例に説明する。
ここで、図5に示すバイアス制御部260の構造を例に、制御信号によって、バイアス制御部260がオペアンプ240の「+」入力にかける電圧(Vref)がどのように決定されるかを説明する。例えば、図5に示す例では、バイアス制御部260は、3ビットの信号として、制御信号を受信する。そして、例えば、制御信号が、「101」である場合には、図5に示す例では、「MSB」のスイッチを「ON」に設定し、「BIT」のスイッチを「OFF」に設定し、「LSB」のスイッチを「ON」に設定する。このように、バイアス制御部260では、オペアンプの「+」入力にかける電圧を、nビットの制御信号で制御される。
なお、バイアス制御部260がオペアンプ240の「+」入力にかける電圧が変化すると、オペアンプ240が当該電圧差をなくすように働き、結果として、オペアンプ240の「−」入力にかかる電圧が、オペアンプ240の「+」入力の電圧へと変化する。つまり、バイアス制御部260がオペアンプ240の「+」入力にかける電圧が変化すると、図5に示すように、当該電圧に対応する位相差へと、入力信号の位相差が変化することになる。
すなわち、バイアス制御部260の電圧値(縦軸)を変化させると、入力信号と調整信号との位相差(横軸)が変化することになる。このため、電圧値の刻み値の細かさが、位相の分解能となる。例えば、8ビットの制御信号(外部信号)を用いて制御する場合には、256分割となる。ここで、得たい位相分解能から、抵抗分割数を決めることにより、位相分解能を簡単に設定することが可能である。
[実施例1に係るLSIによる処理]
次に、図6と図7とを用いて、実施例1に係るLSIによる処理の一例を説明する。なお、以下では、まず、図6を用いて、DLL回路100における処理の一例について説明し、その後、PLL回路200における処理の一例について説明する。なお、図6は、実施例1におけるDLL回路による処理の一例を説明するためのフローチャートである。図7は、実施例1におけるPLL回路による処理の一例を説明するためのフローチャートである。
まず、図6を用いて、DLL回路100における処理の一例を説明する。同図に示すように、DLL回路100では、電圧制御型遅延ライン110は、入力信号の入力を受け付けると(ステップS101肯定)、遅延器120各々が、当該入力信号の位相に対して遅延量を加える(ステップS102)。具体的には、遅延器120各々は、キャパシタ150の電圧に基づいて一意に決まる遅延量を、入力信号に与える。また、遅延器120各々は、当該遅延器120ごとの遅延信号を、当該DLL回路100外部に出力する。(ステップS103)。
そして、位相比較器130は、二つの信号の位相を比較する(ステップS104)。具体的には、電圧制御型遅延ライン110の複数の遅延器120すべてによって遅延された遅延信号の位相と、PLL回路200によって出力された調整信号の位相とを比較する。そして、位相比較器130は、比較結果を伝達する(ステップS105)。例えば、位相比較器130は、比較結果として位相差をチャージポンプ(DLL)140に伝達する。
そして、チャージポンプ(DLL)140は、当該位相差を電流に変換して、キャパシタ150をチャージ/ディスチャージする(ステップS106)。
次に、図7を用いて、PLL回路における処理の一例を説明する。同図に示すように、PLL回路200では、入力信号があると(ステップS201肯定)、当該入力信号の位相を、遅延器120によって加えられる遅延量の内所定の最小量よりも微細に調整し(ステップS202)、位相を微細に調整した調整信号をDLL回路100に伝達する(ステップS203)。
[実施例1の効果]
上記したように、実施例1によれば、遅延器120によって加えられる遅延量の内所定の最小量よりも微細に入力信号の位相を調整した調整信号を出力するPLL回路200を備える。そして、実施例1によれば、DLL回路100は、入力信号の入力を受け付けると、遅延器120各々によって当該入力信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器120ごとの遅延信号を出力する。そして、実施例1によれば、電圧制御型遅延ライン110の複数の遅延器120すべてによって遅延された遅延信号と、PLL回路200によって出力された調整信号との位相差を比較する。そして、実施例1によれば、位相比較器130によって比較される遅延信号をPLL回路200から出力される調整信号に同期させる値であって、当該位相比較器130によって出力された位相差から生成された制御電圧値を、遅延ラインの複数の遅延器120各々に入力する。これにより、実施例1によれば、出力信号の位相を微細に制御することが可能である。また、これにより、実施例1によれば、伝送マージンの拡大につながり更なる高速化が実現できる。
具体的には、遅延器120それぞれは、遅延量を所定の範囲内で制御できるものであるが、最小遅延量が存在していた。このため、従来技術では、数十psec単位での位相制御が限界とされていた。なお、この最小遅延量とは、遅延器を用いて入力信号を遅延させる限り、入力信号に与えてしまう最小の遅延量である。このため、遅延器の遅延量を、この最小遅延量以下の遅延量とすることはできない。
ここで、図8に示すような従来のDLL回路と比較して、開示のLSIは、遅延器120によって加えられる遅延量の内所定の最小量よりも微細に入力信号の位相を調整した調整信号を出力するPLL回路200を備える。そして、このPLL回路200が、入力信号の位相を微細に調整した調整信号を作成し、DLL回路100の位相比較器130に提供する。そして、DLL回路100内部の位相比較器130が、調整信号と、電圧制御型遅延ライン110にて信号を遅延させた入力信号(遅延信号)とを同期する。これにより、開示のLSIによれば、結果として、出力信号の位相を、数psec単位で制御することが可能である。なお、図8は、実施例1に係るLSIの効果を説明するための図である。
すなわち、図9に示すように、DLL回路100は、図9の(A)に示す入力信号が入力されると、当該入力信号に対して遅延量を加える。そして、図9の(1)〜(4)に示すように、DLL回路100では、遅延器120(図9では、「Tap」と記載)それぞれから、遅延量を加えた遅延信号(図9の(B)〜(E))を出力する。なお、図9は、実施例1に係るLSIの効果を説明するための図である。
ここで、DLL回路100は、図9の(A)に示す入力信号と、図9の(E)に示す遅延信号とが、一周期遅れて同期するよう遅延量を制御する。
ここで、開示のLSIによれば、図9の(A)に示す入力信号そのものと、図9の(E)に示す遅延信号とが同期するように遅延量を制御するのではなく、図9の(A)に示す入力信号の位相を微細に調整し、当該調整信号に入力信号が同期するように制御する。これにより、出力信号の位相を、入力信号を微細に調整した分ずらすことが可能となり、出力信号の位相を微細に制御することが可能である。
つまり、開示のLSIによれば、図9の(A)に示す入力信号の位相を微細に調整し、図9の(A´)に示す調整信号にする。そして、図9の(A´)に示す調整信号に、図9の(E)に示す遅延信号が同期するように、遅延量を制御する。これにより、入力信号を、図9の(A´)に示す調整信号に調整した分、図9の(1)〜(4)において出力される遅延信号それぞれの位相が、図9の(B)〜(E)に示す遅延信号の位相と比較して、微細にずれることになる。これにより、出力信号の位相を微細に制御することが可能である。
また、開示のLSIによれば、バイアス制御部260は、LSIを利用する利用者によって指定される制御信号によって特定される電圧値を、基準電圧値とするので、位相分解能を制御信号で制御可能とすることで、利用者側での設計自由度を向上させることが可能である。
さて、これまで、実施例1では、最終段の遅延器120から出力される遅延信号に位相比較器130によって与えられる負荷について考慮しなかったが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、位相比較器130によって最終段の遅延器120から出力される遅延信号に与えられる負荷を考慮してもよい。
すなわち、位相比較器130は、最終段の遅延器120から出力される遅延信号に対して、所定の負荷を与える。また、位相比較器130から与えられる負荷は、最終段の遅延器120以外の遅延器120から出力される遅延信号に対しては、与えられない。このため、最終段の遅延器120から出力される遅延信号と、最終段の一つ前の遅延器120から出力される遅延信号との位相差が、その他の連続している二つの遅延器120各々から出力される遅延信号各々間の位相差と、同一とならない。
実施例1では、この位相差の違いについて特に考慮しなかったが、本発明はこれに限定されるものではなく、この位相差を等しくしてもよい。
具体的には、図10に示すように、電圧制御型遅延ライン110は、遅延器120各々から出力される遅延信号各々に対して、位相比較器130によって遅延信号に与えられる所定の負荷と同様の負荷を与える素子300各々を有する。具体的には、電圧制御型遅延ライン110は、遅延器120の内、位相比較器130によって比較される遅延信号を位相比較器130に供給する遅延器120以外の遅延器120各々から出力される遅延信号各々に対して、負荷を与える。なお、図10は、実施例2に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。
これにより、実施例2に係るLSIによれば、出力信号それぞれの位相差を均一にすることが可能である。例えば、遅延器120と遅延器120との間に、位相比較器130内部に設けられている素子300と同一の素子300を挿入する。これにより、各遅延器120から出力される出力信号各々に対して与えられる負荷を同一とすることができ、出力信号間の位相差を均一にすることが可能である。
さて、実施例1や2では、入力信号の位相を調整した調整信号を用いて位相比較器130が位相を比較する手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、位相を調整した遅延信号を用いて位相比較器130が位相を比較してもよい。そこで、以下では、位相を調整した遅延信号を用いて位相比較器130が位相を比較する手法について説明する。なお、以下では、上記した実施例と共通する説明に関しては、説明を省略する。
[実施例3に係るLSIの構成の概要]
図11を用いて、実施例3に係るLSIの構成の概要について簡単に説明する。なお、以下では、まず、図11を用いて、実施例3に係るLSIの概要を簡単に説明し、その後、実施例3に係るLSIの構成について説明する。なお、図11は、実施例3に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。
図11に示すように、実施例3に係るLSIは、DLL回路100を備え、また、DLL回路100内に、位相調整回路400を備える。位相調整回路400は、DLL回路100に設置された遅延器120各々の内最終段の遅延器120と位相比較器130と接続される。
ここで、実施例3に係るLSIでは、入力信号がDLL回路100に入力されると、電圧制御型遅延ライン110が、遅延器120すべてによって遅延された遅延信号を位相調整回路400に送る。そして、位相調整回路400は、受け付けた遅延信号の位相を調整した調整遅延信号を位相比較器130に伝達する。
そして、実施例3に係るLSIでは、DLL回路100は、電圧制御型遅延ライン110の複数の遅延器120すべてによって遅延された遅延信号そのものではなく、調整遅延信号を用いて遅延量を制御する。すなわち、DLL回路100では、調整遅延信号と入力信号とが一周期遅れて同期する状態になるように、遅延器120各々が加える遅延量を制御する。これにより、実施例3に係るLSIは、出力信号の微細な位相制御を可能にする。
[実施例3に係るLSIの構成]
次に、図11と図12とを用いて、実施例3に係るLSIの構成について説明する。以下では、まず、実施例3に係るLSIの構成の内、実施例3におけるDLL回路100の構成の一例について説明し、その後、実施例3におけるDLL回路100内に設けられた位相調整回路400の一例について説明する。
[実施例3におけるDLL回路]
実施例3におけるDLL回路100について説明する。図11に示すように、実施例3に係るLSIは、DLL回路100内に、電圧制御型遅延ライン110と、位相比較器130と、チャージポンプ(DLL)140と、キャパシタ150とを備え、また、位相調整回路400を備える。ここで、電圧制御型遅延ライン110と、チャージポンプ(DLL)140と、キャパシタ150とについての説明は、実施例1におけるDLL回路100の説明にて記載した内容と同様であり、説明を省略する。
電圧制御型遅延ライン110は、位相調整回路400と接続され、具体的には、電圧制御型遅延ライン110が有する複数の遅延器120の内最終段の遅延器120を介して位相調整回路400と接続される。図11に示す例では、電圧制御型遅延ライン110は、遅延器「N」を介して位相調整回路400と接続される。また、電圧制御型遅延ライン110は、入力信号を受け付け、電圧制御型遅延ライン110の複数の遅延器120すべてによって遅延された遅延信号を位相調整回路400に送る。図11に示す例では、電圧制御型遅延ライン110では、遅延器「N」が、遅延信号を位相調整回路400に送り、さらに、図11の「OUTn」に示すように、DLL回路100外に遅延信号を送る。
位相比較器130は、位相調整回路400と接続され、二つの信号の位相を比較する。具体的には、位相比較器130は、位相調整回路400から調整遅延信号を受け付け、また、図11の「REF」に示すように、入力信号を受け付ける。そして、位相比較器130は、位相調整回路400から受け付けた調整遅延信号の位相と、入力信号の位相とを比較し、比較結果(位相の差)をチャージポンプ(DLL)140に伝達する。なお、位相比較器130が受け付ける入力信号は、電圧制御型遅延ライン110が受け付ける入力信号と同一である。
[実施例3における位相調整回路]
位相調整回路400について説明する。図11に示すように、位相調整回路400は、電圧制御型遅延ライン110と位相比較器130と接続される。また、位相調整回路400は、電圧制御型遅延ライン110の複数の遅延器120すべてによって遅延された遅延信号を受け付け、受け付けた遅延信号の位相を調整し、調整遅延信号を位相比較器130に伝達する。
ここで、位相調整回路400は、制御信号(例えば、PCC)にて位相を切り替えられればよく、例えば、以下に説明するセレクタ回路などが該当する。以下では、図12を用いて、セレクタ回路を用いた場合における位相調整回路400の構成の一例について説明する。図12は、実施例3におけるセレクタ回路用いた場合における位相調整回路の構成の一例を説明するための図である。なお、位相調整回路400として、実施例1や2にて説明したPLL回路200を用いてもよい。
図12に示すように、位相調整回路400は、複数の遅延器401とセレクタ回路402とを備える。ここで、遅延器401各々は、直列に連結されており、また、遅延器401各々が、セレクタ回路402と接続される。なお、遅延器401は、遅延器120と同様の性能を備える。位相調整回路400では、電圧制御型遅延ライン110から遅延信号を受け付けると、遅延器401各々が、直列に連結された複数の遅延器401の内最前段にある遅延器401から順番に、遅延信号の位相に対して遅延量を加えるとともに、当該遅延器401ごとの遅延信号をセレクタ回路402に送る。
図12に示す例では、位相調整回路400では、遅延器「1」が、電圧制御型遅延ライン110から受け付けた遅延信号に対して遅延量を加え、遅延器「2」とセレクタ回路402とに送る。その後、遅延器「2」は、遅延器「1」から受け付けた遅延信号に対して遅延量を加え、遅延器「3」とセレクタ回路402とに送る。
セレクタ回路402は、遅延器401各々と接続され、また、DLL回路100内にある位相比較器130と接続される。セレクタ回路402は、遅延器401各々から遅延信号を受け付け、また、DLL回路100の外部から制御信号を受け付ける。ここで、セレクタ回路402は、遅延器401各々から受け付けた遅延信号各々の内制御信号にて指定される遅延信号を、調整遅延信号として位相比較器130に送る。
なお、その後、DLL回路100では、セレクタ回路402により出力された調整遅延信号と、セレクタ回路402が受け付けた遅延信号との位相差分、電圧制御型遅延ライン110にて加えられる遅延量が変化する。ここで、当該差分は、遅延器120各々に均等に分配され、個々の遅延器120が加える遅延量は、当該差分を遅延器120の数で除算した分変化することになる。
実施例1や2におけるDLL回路100では、図13の「IN」に示す入力信号の位相を調整し、図13の「OUTn」に示す最終段にある遅延器130から出力される遅延信号と調整信号とが一周期遅れて同期するように制御していた。なお、図13は、実施例3における一周期遅れて同期する二つの信号を説明するための図である。また、図13に示す「Tap Delay」とは、遅延器130によって与えられる遅延量を示す。
これに対して、実施例3によれば、位相調整回路400は、図13の「OUTn」に示す最終段にある遅延器130から出力される遅延信号を調整して調整遅延信号「OUT」を出力する。そして、DLL回路100が、図13の「IN」に示す入力信号と図13の「OUT」に示す調整遅延信号とが1周期遅れて同期する状態になるように制御する。なお、図13に示す「位相調整回路 Delay」とは、位相調整回路400によって与えられる遅延量を示す。
[実施例3の効果]
上記したように、実施例3によれば、位相調整回路400は、複数の遅延器120すべてによって遅延された遅延信号の位相を調整して出力し、位相比較器130が、位相調整回路400によって出力された調整遅延信号と入力信号との位相差を比較する。この結果、実施例3によれば、出力信号の位相を微細に制御することが可能である。
さて、実施例1〜3では、入力信号か遅延信号かのいずれか一方の位相を調整する手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、入力信号と遅延信号との両方の位相を調整してもよい。そこで、実施例4では、図14を用いて、入力信号と遅延信号との両方の位相を調整する手法について説明する。なお、図14は、実施例4に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。
図14に示すように、実施例4に係るLSIは、DLL回路100内に、電圧制御型遅延ライン110と、位相比較器130と、チャージポンプ(DLL)140と、キャパシタ150とを備え、また、位相調整回路400と、位相調整回路500とを備える。ここで、電圧制御型遅延ライン110と、チャージポンプ(DLL)140と、キャパシタ150とについての説明は、実施例1におけるDLL回路100の説明にて記載した内容と同様であり、説明を省略する。また、位相調整回路400は、実施例3にて説明した位相調整回路400に対応する。
位相調整回路500は、位相調整回路400と同様の性能を有し、位相比較器130と接続される。また、位相調整回路500は、実施例1におけるPLL回路200と同様に、入力信号を受け付け、調整信号を位相比較器130に送る。
ここで、同一の制御信号を受け付けた場合に、位相調整回路400と位相調整回路500とが加える遅延量が同一とならないように、位相調整回路400と位相調整回路500とのいずれか一方は、予め利用者によって遅延量に関する設定が行われる。すなわち、図14に示す例では、位相調整回路400と位相調整回路500とは、同一の制御信号(図14に示す「PCC」)を受け付ける。位相調整回路400と位相調整回路500とが、同一の制御信号を受け付けた場合に同一の遅延量を加えることになると、位相比較器130にて比較される二つの信号に位相差が発生せず、遅延器120各々が加える遅延量を制御できないからである。
このため、例えば、位相調整回路400と位相調整回路500とのいずれか一方は、他方の位相調整回路と比較して、同一の制御信号を受け付けた際に加える遅延量(位相制御量とも称する)が2倍となる(分解能を2倍に悪化させる)設定を利用者によって行われる。
なお、位相調整回路400と位相調整回路500とのいずれか一方にのみ利用者が設定する手法に限定されるものではなく、例えば、位相調整回路400と位相調整回路500とにそれぞれ異なる設定を行ってもよい。
また、位相調整回路に設定を行わなければならないのは、同一の制御信号を位相調整回路400と位相調整回路500とが用いるからである。このため、位相調整回路400や位相調整回路500に設定を行う代わりに、位相調整回路400と位相調整回路500とが、それぞれ別個の制御信号を受信するようにしてもよい。
[実施例4の効果]
実施例4によれば、位相調整回路400が調整遅延信号を出力し、また、位相調整回路500が調整信号を出力し、位相比較器130が、位相調整回路400や位相調整回路500によって出力された調整遅延信号と調整信号との位相差を比較する。この結果、実施例4によれば、出力信号の位相を微細に制御することが可能であり、さらに、位相調整回路にて発生する誤差変動を解消することが可能である。
位相調整回路にて発生する誤差変動を解消することが可能である点についてさらに説明する。位相調整回路(実施例1や2では、PLL回路)には、外部環境の影響により発生する誤差要因がある。なお、誤差変動とは、当該誤差要因によって発生する誤差である。例えば、位相調整回路としてPLL回路を用いた場合には、定常位相誤差が発生する。なお、定常位相誤差とは、PLL回路の入出力位相差が外部環境の影響により変化することにより発生する誤差要因である。外部環境とは、例えば、温度や湿度が該当する。
この結果、入力信号か遅延信号かのいずれか一方の位相を調整する手法では、位相比較器130にて比較される信号の内一方に誤差変動が含まれることになり、位相比較器130が、比較結果(位相差)として、誤差変動を含む値を出すことになる。その後、DLL回路100では、誤差変動を含む比較結果を用いて、遅延器120各々が加える遅延量を制御する。
これに対して、実施例4によれば、位相調整回路400や位相調整回路500は、位相比較器130にて比較される信号の両方の位相を調整することになり、位相比較器130が、同一の誤差変動を含む二つの信号について比較する。誤差変動は、外部環境の影響により発生するものであり、位相比較器130にて比較される信号各々に含まれる誤差変動が同じ値となるからである。この結果、実施例4によれば、位相比較器130は、誤差変動を含まない比較結果を出すことが可能である。言い換えると、実施例4によれば、誤差変動による影響を解消した上で、出力信号の位相を微細に制御することが可能である。
さて、これまで、実施例3や4では、最終段の遅延器120から出力される遅延信号に、位相調整回路400によって負荷が与えられていた。そこで、実施例5では、すべての遅延器120に対して、位相調整回路400によって最終段の遅延器120から出力される遅延信号に与えられる負荷を等しく与える場合について説明する。
すなわち、位相調整回路400は、最終段の遅延器120から出力される遅延信号に対して、所定の負荷を与える。位相調整回路400から与えられる負荷は、最終段の遅延器120以外の遅延器120から出力される遅延信号に対しては、与えられない。このため、最終段の遅延器120から出力される遅延信号と、最終段の一つ前の遅延器120から出力される遅延信号との位相差が、その他の連続している二つの遅延器120各々から出力される遅延信号各々間の位相差と同一にならない。すなわち、以下では、遅延器120各々から出力される遅延信号各々間の位相差を同一にする場合について説明する。
具体的には、図15に示すように、電圧制御型遅延ライン110は、素子600をさらに備える。ここで、素子600は、遅延器120各々から出力される遅延信号各々に対して、位相調整回路400よって遅延信号に与えられる所定の負荷と同様の負荷を与える。具体的には、素子600は、遅延器120の内、位相調整回路400によって位相を調整される遅延信号を位相比較器130に供給する遅延器120以外の遅延器120各々から出力される遅延信号各々に対して、負荷を与える。なお、図15は、実施例5に係るLSIの構成の一例を説明するための図である。
これにより、実施例5に係るLSIによれば、各遅延器120から出力される出力信号各々に対して与えられる負荷を同一とすることができ、出力信号間の位相差を均一にすることが可能である。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、その他の実施例にて実施してもよい。そこで、以下では、その他の実施例について説明する。
[PLL回路における位相差比較手法]
例えば、PLL回路において、PLL回路での位相比較手法(位相周波数比較器による二つの信号の位相差を比較する手法)として、鋸波を用いる手法について特に言及しなかったが、鋸波を用いてもよい。具体的には、位相比較器として、出力電圧と位相差との関係が鋸波状となる位相比較器を用いてもよい。
実施例1においては、図5に示すように、出力電圧と位相差との関係が、±2πの位相傾斜となる出力比較器130を用いて説明した。また、実施例1における位相比較器130では、出力電圧と位相差との関係が、+2π以上の領域や、−+2π以下の領域においては、一定の出力電圧を示す。
しかし、本発明は、出力電圧と位相差との関係が、±2πの位相傾斜となる出力比較器130を用いる手法に限定されるものではない。例えば、実施例3に係るLSIでは、出力電圧と位相差との関係が、±πの位相傾斜となり、出力電圧と位相差との関係が、鋸波の形状となる位相比較器を用いてもよい。これにより、実施例3に係るLSIでは、バイアス制御部における電圧感度を、1/2とすることが可能である。
[位相調整回路]
また、例えば、実施例1では、入力信号の位相を調整する回路としてPLL回路200を用いる手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例3にて説明した位相調整回路400や位相調整回路500を用いてもよい。例えば、PLL回路200の代わりにセレクタ回路402を用いた位相調整回路400としてもよい。
また、位相調整回路400や位相調整回路500としては、例えば、PLL回路200を用いてもよく、また、セレクタ回路402を用いてもよいが、PLL回路200を用いることにより、高周波成分のジッタをキャンセルすることが可能である。なお、ジッタとは、信号の時間的なズレや揺らぎを示す。
すなわち、PLL回路200では、ローパスフィルタ230が、特定の閾値よりも高い周波数信号を減衰させて遮断する。この結果、PLL回路200への入力信号に高周波数成分のジッタが含まれている場合であっても、PLL回路200から出力される段階では、当該ジッタを軽減することが可能である。
また、PLL回路200は、遅延器120によって加えられる遅延量の内所定の最小量よりも微細に位相を調整することができ、セレクタ回路402を用いた場合よりも微細に出力信号の位相を調整することが可能である。
[バイアス制御部]
また、例えば、実施例1では、図5を用いて、抵抗ストリング型DACについて説明した。ここで、図16を用いて、さらに、抵抗ラダー型を用いた例について説明する。なお、図16は、抵抗ラダー型を用いた場合におけるバイアス制御部260を説明するための図である。
図16に示す例では、バイアス制御部260は、「2R」の抵抗各々に対応づけられるスイッチを備え、当該スイッチが「ON」である場合には、「2R」の抵抗が基準電圧Vrefと接続され、当該スイッチが「OFF」である場合には、「2R」の抵抗がグラウンドと接続される。また、図16に示す例は、バイアス制御部260は、スイッチの「ON」「OFF」を決定する制御信号として、Nビットの信号を受信する。そして、図16に示す例では、バイアス制御部260は、1ビット目の信号が「1」である場合には、「MSB」のスイッチを「ON」に設定し、また、3ビット目の信号が「0」である場合には、「BIT3」のスイッチを「OFF」に設定する。この結果、バイアス制御部260では、Nビットの制御信号を用いて、オペアンプの「+」入力にかける電圧を制御する。
[実施例の組み合わせについて]
実施例1では、PLL回路200が入力信号に与える遅延量を決定する際に、外部から与えられる制御信号を用いる手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、PLL回路200が入力信号に与える遅延量は、固定であってもよい。
[システム構成]
また、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報(図1、2、5、6、7、11、12、14、15)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示の位相制御装置は、基準信号の位相に対して遅延器各々によって遅延量を加えるDLL回路を備えた位相制御装置である。また、前記DLL回路は、前記基準信号の入力を受け付けると、前記遅延器各々によって当該基準信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器ごとの遅延信号を出力する遅延ラインを備える。また、前記DLL回路は、前記遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と前記基準信号との位相差を、前記遅延器自体の伝播遅延量よりも微細に位相を調整する位相調整回路によって位相を調整された当該遅延信号および/または当該基準信号を用いて比較する位相比較器を備える。また、前記DLL回路は、前記位相比較器によって比較される遅延信号を前記位相比較器によって比較される基準信号に同期させる値であって、当該位相比較器によって出力された位相差から生成された制御電圧値を、前記遅延ラインの複数の遅延器各々に入力する遅延器制御回路を備える。

Claims (19)

  1. 基準信号の位相に対して遅延器各々によって遅延量を加えるDLL回路を備えた位相制御装置であって、
    前記DLL回路は、
    前記基準信号の入力を受け付けると、前記遅延器各々によって当該基準信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器ごとの遅延信号を出力する遅延ラインと、
    前記遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と前記基準信号との位相差を、位相調整回路によって位相を調整された当該遅延信号および/または当該基準信号を用いて比較する位相比較器と、
    前記位相比較器によって比較される遅延信号を前記位相比較器によって比較される基準信号に同期させる値であって、当該位相比較器によって出力された位相差から生成された制御電圧値を、前記遅延ラインの複数の遅延器各々に入力する遅延器制御回路と、
    を備えたことを特徴とする位相制御装置。
  2. 前記位相調整回路は、基準信号の位相を調整した調整信号を出力し、
    前記位相比較器は、前記遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と、前記位相調整回路によって出力された調整信号との位相差を比較し、
    前記遅延器制御回路は、前記位相比較器によって比較される遅延信号を前記位相調整回路によって出力される前記調整信号に同期させる制御電圧値を、前記遅延ラインの複数の遅延器各々に入力することを特徴とする請求項1に記載の位相制御装置。
  3. 前記位相調整回路は、前記遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号の位相を調整した調整遅延信号を出力し、
    前記位相比較器は、前記位相調整回路によって出力された調整遅延信号と、前記基準信号との位相差を比較し、
    前記位相比較器によって比較される調整遅延信号を前記基準信号に同期させる制御電圧値を、前記遅延ラインの複数の遅延器各々に入力する遅延器制御回路と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の位相制御装置。
  4. 前記位相調整回路は、前記遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号の位相を調整した調整遅延信号を出力し、かつ、前記基準信号の位相を調整した調整信号を出力し、
    前記位相比較器は、前記位相調整回路によって出力された調整遅延信号と前記調整信号との位相差を比較し、
    前記遅延器制御回路は、前記位相比較器によって比較される調整遅延信号を前記位相調整回路によって出力される前記調整信号に同期させる制御電圧値を、前記遅延ラインの複数の遅延器各々に入力することを特徴とする請求項1に記載の位相制御装置。
  5. 前記位相比較器は、最終段の遅延器から出力される遅延信号に対して、所定の負荷を与えるものであって、
    前記遅延ラインは、前記遅延器の内、前記位相比較器によって比較される遅延信号を当該位相比較器に供給する遅延器以外の遅延器各々から出力される遅延信号各々に対して、当該位相比較器によって前記遅延信号に与えられる所定の負荷と同様の負荷を与える素子各々を有することを特徴とする請求項2に記載の位相制御装置。
  6. 前記位相調整回路は、最終段の遅延器から出力される遅延信号に対して、所定の負荷を与えるものであって、
    前記遅延ラインは、前記遅延器の内、前記位相調整回路によって位相が調整される遅延信号を当該位相調整回路に供給する遅延器以外の遅延器各々から出力される遅延信号各々に対して、当該位相調整回路によって前記遅延信号に与えられる所定の負荷と同様の負荷を与える素子各々を有することを特徴とする請求項3に記載の位相制御装置。
  7. 前記位相調整回路は、最終段の遅延器から出力される遅延信号に対して、所定の負荷を与えるものであって、
    前記遅延ラインは、前記遅延器の内、前記位相調整回路によって位相が調整される遅延信号を当該位相調整回路に供給する遅延器以外の遅延器各々から出力される遅延信号各々に対して、当該位相調整回路によって前記遅延信号に与えられる所定の負荷と同様の負荷を与える素子各々を有することを特徴とする請求項4に記載の位相制御装置。
  8. 前記位相調整回路は、PLL回路であって、前記基準信号を入力とし、当該位相調整回路内部の位相比較器によって出力された位相差から生成された電圧値とバイアス制御部によって制御された基準電圧値とを制御電圧とすることで、当該基準電圧値によって特定される位相差で当該基準信号を調整した調整信号を電圧制御発振器から出力することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の位相制御装置。
  9. 前記バイアス制御部は、前記位相制御装置を利用する利用者によって指定される制御信号によって特定される電圧値を、前記基準電圧値とすることを特徴とする請求項8に記載の位相制御装置。
  10. 前記位相比較器は、出力電圧と位相差との関係が鋸波状となることを特徴とする請求項9に記載の位相制御装置。
  11. 基準信号の位相に対して遅延器各々によって遅延量を加えるDLL回路を備えた位相制御装置が搭載されたプリント板であって、
    前記DLL回路は、
    前記基準信号の入力を受け付けると、前記遅延器各々によって当該基準信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器ごとの遅延信号を出力する遅延ラインと、
    前記遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と前記基準信号との位相差を、位相調整回路によって位相を調整された当該遅延信号および/または当該基準信号を用いて比較する位相比較器と、
    前記位相比較器によって比較される遅延信号を前記位相比較器によって比較される基準信号に同期させる値であって、当該位相比較器によって出力された位相差から生成された制御電圧値を、前記遅延ラインの複数の遅延器各々に入力する遅延器制御回路と、
    を備えたことを特徴とする位相制御装置が搭載されたプリント板。
  12. 基準信号の位相に対して遅延器各々によって遅延量を加えるDLL回路を用いる制御方法であって、
    前記DLL回路は、
    前記基準信号の入力を受け付けると、前記遅延器各々によって当該基準信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器ごとの遅延信号を出力する遅延工程と、
    前記遅延工程の複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と前記基準信号との位相差を、位相調整工程によって位相を調整された当該遅延信号および/または当該基準信号を用いて比較する位相比較工程と、
    前記位相比較工程によって比較される遅延信号を前記位相比較器によって比較される基準信号に同期させる値であって、当該位相比較工程によって出力された位相差から生成された制御電圧値を、前記遅延工程の複数の遅延器各々に入力する遅延器制御工程と、
    を含んだことを特徴とする制御方法。
  13. 基準信号の位相に対して遅延器各々によって遅延量を加えるDLL回路を備えた位相制御装置であって、
    前記遅延器によって加えられる遅延量の内所定の最小量よりも微細に基準信号の位相を調整した調整信号を出力するPLL回路を備え、
    前記DLL回路は、
    基準信号の入力を受け付けると、前記遅延器各々によって当該基準信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器ごとの遅延信号を出力する遅延ラインと、
    前記遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と、前記PLL回路によって出力された調整信号との位相差を比較する位相比較器と、
    前記位相比較器によって比較される遅延信号を前記PLL回路から出力される前記調整信号に同期させる値であって、当該位相比較器によって出力された位相差から生成された制御電圧値を、前記遅延ラインの複数の遅延器各々に入力する遅延器制御回路と、
    を備えたことを特徴とする位相制御装置。
  14. 前記PLL回路は、基準信号を入力とし、当該PLL回路内部の位相比較器によって出力された位相差から生成された電圧値とバイアス制御部によって制御された基準電圧値とを制御電圧とすることで、当該基準電圧値によって特定される位相差で当該基準信号を調整した調整信号を電圧制御発振器から出力することを特徴とする請求項13に記載の位相制御装置。
  15. 前記バイアス制御部は、前記位相制御装置を利用する利用者によって指定される制御信号によって特定される電圧値を、前記基準電圧値とすることを特徴とする請求項14に記載の位相制御装置。
  16. 前記位相比較器は、最終段の遅延器から出力される遅延信号に対して、所定の負荷を与えるものであって、
    前記遅延ラインは、遅延器の内、前記位相比較器によって比較される遅延信号を当該位相比較器に供給する遅延器以外の遅延器各々から出力される遅延信号各々に対して、前記位相比較器によって前記遅延信号に与えられる所定の負荷と同様の負荷を与える素子各々を有することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1つに記載の位相制御装置。
  17. 前記位相比較器は、出力電圧と位相差との関係が鋸波状となることを特徴とする請求項16に記載の位相制御装置。
  18. 基準信号の位相に対して遅延器各々によって遅延量を加えるDLL回路を備えた位相制御装置が搭載されたプリント板であって、
    前記遅延器によって加えられる遅延量の内所定の最小量よりも微細に基準信号の位相を調整した調整信号を出力するPLL回路を備え、
    前記DLL回路は、
    基準信号の入力を受け付けると、前記遅延器各々によって当該基準信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器ごとの遅延信号を出力する遅延ラインと、
    前記遅延ラインの複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と、前記PLL回路によって出力された調整信号との位相差を比較する位相比較器と、
    前記位相比較器によって比較される遅延信号を前記PLL回路から出力される前記調整信号に同期させる値であって、当該位相比較器によって出力された位相差から生成された制御電圧値を、前記遅延ラインの複数の遅延器各々に入力する遅延器制御回路と、
    を備えたことを特徴とする位相制御装置が搭載されたプリント板。
  19. 基準信号の位相に対して遅延器各々によって遅延量を加えるDLL回路を用いる制御方法であって、
    前記遅延器によって加えられる遅延量の内所定の最小量よりも微細に基準信号の位相を調整した調整信号を出力する調整工程を含み、
    前記DLL回路は、
    基準信号の入力を受け付けると、前記遅延器各々によって当該基準信号の位相に対して遅延量を加えるとともに当該遅延器ごとの遅延信号を出力する遅延工程と、
    前記遅延工程の複数の遅延器すべてによって遅延された遅延信号と、前記調整工程によって出力された調整信号との位相差を比較する位相比較工程と、
    前記位相比較工程によって比較される遅延信号を前記調整工程から出力される前記調整信号に同期させる値であって、当該位相比較工程によって出力された位相差から生成された制御電圧値を、前記遅延工程の複数の遅延器各々に入力する遅延器制御工程と、
    を含んだことを特徴とする制御方法。
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