JPWO2009113431A1 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

低速走行時に電動機(7)を高出力駆動し、高速走行時に高い分解能で転舵する。電動パワーステアリング装置(1)は、運転者が操舵輪(9)を操舵する操舵トルクの大きさに応じた補助トルクを電動機(7)で発生させて、運転者の操舵トルクを軽減させる。制御装置(10)は、速度センサ(11)からの車速信号(Vs)に基づいて、低速走行時に電動機(7)を高出力駆動し、高速走行時に電動機出力を大きくせずに高い分解能で転舵する。また、低速走行時には大きな操舵トルクを必要とし、高速走行時には高い分解能で転舵することを必要とする。このため、運転者の操舵フィーリングに影響を与えない。

Description

本発明は、操舵トルクを多相交流モータで補助する電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、運転者が操舵する操舵トルクに応じた補助トルクを電動機で発生させ、操舵トルクを軽減させる装置である。
電動パワーステアリング装置は、運転者の操舵フィーリングに影響を与えない電動機の制御が要求される。
三角波比較法によるPWM制御は、3相正弦波指令電圧と基準三角波電圧とを比較してPWM制御信号電圧を発生させるものである。PWMインバータは、PWM制御信号電圧に基づいてPWM制御された矩形波駆動電圧を生成し、この矩形波駆動電圧を電動機に印加して3相電流を流すものである。
また、3相正弦波指令電圧の振幅比を高くして発生させたPWM制御信号電圧を用いてPWM制御すれば、PWM駆動電圧の平均電圧が歪み電動機のトルクリップルが増える等の理由から所定の振幅比に制限される。但し、振幅比は、基準三角波電圧の振幅に対する信号電圧の振幅の比である。
非特許文献1には、電圧利用率を高くする技術が記載されている。この技術は、3相正弦波指令電圧を第3次の整数倍の高調波(三角波)で変調した3相変調波電圧をPWM制御に用いている。
3相変調波電圧は、3相正弦波指令電圧に比して、信号電圧の振幅付近が小さくなる。この結果、PWM駆動電圧の平均電圧が歪まないで振幅比を大きくできる範囲が増加するので、電圧利用率を高めることができるものである。
ACサーボシステムの理論と設計の実際、第3章 電力変換回路44〜45ページ(2005年7月10日第7版、発行所:総合電子出版)
非特許文献1の技術は、電圧利用率を高くし電動機(多相交流モータ)に流れる電流を増やすことができるので、電動機を高出力駆動することができる。
非特許文献1の技術を適用した電動パワーステアリング装置は、低速走行時(据え切り時)には、転舵の分解能が低くなっても、運転者の操舵フィーリングに影響を与えない。
しかし、高速走行時には、高い分解能で転舵することが要求され、運転者の操舵フィーリングに影響を与えてしまう。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、車速に応じて、多相交流モータを高出力駆動して操舵トルクを軽減し、あるいは、操舵トルクを軽減せずに操舵輪を高い分解能で転舵することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明の電動パワーステアリング装置は、操舵入力に応じて駆動される多相交流モータのトルクによって車両を転舵させる電動パワーステアリング装置であって、多相交流モータに印加される駆動電圧の基本波とこの基本波の高調波成分とを加算し、この加算された変調波に基づいて多相交流モータを駆動させる制御装置を備え、制御装置は、高調波成分を車速に応じて可変させることを特徴とする。
このような構成によれば、基本波(例えば、3相正弦波指令電圧)と高調波成分とを加算して、最大振幅付近を減衰させて平坦化した変調波(例えば、3相変調波電圧)を多相交流モータに印加して電動機出力を大きくできる。
この場合、車速に応じて高調波成分が可変され多相交流モータの出力も可変されるので、低速走行時に電動機出力を大きくでき、高速走行時に高い分解能で転舵することができる。
また、前記電動パワーステアリング装置において、制御装置は、多相交流モータの回転角に依存する正弦波を生成する正弦波生成手段と、正弦波を基本波として高調波成分を生成する高調波発生器と、車速に応じて高調波成分の振幅を変化させる可変制御器と、正弦波と高調波成分とを加算して変調波を生成する多相加算器と、変調波を用いて、多相交流モータをPWM制御するPWMインバータとを備えることを特徴とする。
前記構成によれば、3相の正弦波と車速に応じて振幅が変化する高調波成分とを加算した3相の変調波を用いて、トルクリップルが小さいPWM制御により多相交流モータを駆動する。
このため、大きな操舵トルクが必要な低速走行時には、電圧利用率を高くし多相交流モータに印加できる電圧も高くできるので、電動機出力を大きくすることができる。また、高い分解能で転舵することが必要な高速走行時には、電動機出力を大きくしないで高い分解能で転舵することができる。従って、運転者の操舵フィーリングに影響を与えない。
また好適な実施形態として、請求項3に係る発明の電動パワーステアリング装置では、可変制御器は、車速が所定値(例えば、速度閾値Vs1[km/h])を超えるときに、高調波成分の振幅をゼロにした値を出力し、車速が所定値以下のときに、高調波成分の値をそのまま出力するスイッチであることを特徴とする。
さらに好適な実施形態として、請求項4に係る発明の電動パワーステアリング装置では、高調波成分は、基本波の奇数倍の高調波からなる三角波であることを特徴とする。
三角波は、奇数倍の高調波から成り、容易に発生させることができる。このため、高調波発生器の設計や製造が容易になる。
また、高調波成分は、基本波に対して3次の整数倍の高調波を含んでいることを特徴とする。
この場合、多相交流モータに印加される電圧(線間電圧)の平均電圧は、第3次の整数倍の高調波成分を含まないので、波形が歪まない。
本発明によれば、車速に応じて、多相交流モータを高出力駆動して操舵トルクを軽減し、あるいは、操舵トルクを軽減せずに操舵輪を高い分解能で転舵することができる。
本発明の一実施形態である電動パワーステアリング装置を示す図である。 図1の制御装置及び電動機を示すブロック図である。 図2のスイッチの動作を示す図である。 図2の3相加算器が入出力する信号電圧を示す図である。 図2のPWMインバータが行う動作を示す図である。 PWM駆動電圧の相電圧と線間電圧との関係を示す図である。
符号の説明
1 電動パワーステアリング装置
2 ステアリングホイール
3 ステアリング軸
4 ピニオン軸
4A ピニオン
5 トルクセンサ
6 トルク伝達手段
7 電動機(多相交流モータ)
8 ラック軸
8A ラック歯
9 操舵輪
10 制御装置
11 速度センサ
15 高圧バッテリ
20 PWMインバータ
21 角度センサ
22 本体
25 電流センサ
30 2軸/3相座標変換器(正弦波生成手段)
31 高調波発生器
32 3相加算器(多相加算器)
33 スイッチ(可変制御器)
35 3相/2軸座標変換器
50 目標電流変換器
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態である電動パワーステアリング装置1を示す図である。電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2、ステアリング軸3、ピニオン軸4、ピニオン4A、トルクセンサ5、トルク伝達手段6、電動機7、ラック軸8、ラック歯8A、2つの操舵輪9、制御装置10、及び、速度センサ11を備える。多相交流モータである電動機7は、例えば3相ブラシレスモータが用いられる。
運転者は、ステアリングホイール2を操作することにより、電動パワーステアリング装置1を介して車両の走行方向の転舵を行う。
ステアリングホイール2は、ステアリング軸3及びピニオン軸4を経由して、トルクセンサ5、トルク伝達手段6、及び、ピニオン4Aに、運転者からの操舵トルクに基づく回転力を伝達する。
ピニオン4A及びラック歯8Aは、互いに噛み合うことにより、回転力をラック軸8の軸方向に直線運動させる力に変換する。2つの操舵輪9,9は、ラック軸8からの直線運動をさせる力が作用して、回転力に応じた操舵角だけ向きを変える。この結果、運転者の操作に応じて、車両の走行方向は変化する。
トルクセンサ5は、ステアリングホイール2による運転者の操舵に応じて、ステアリング軸3に加えられた操舵トルクを検出して電気的なトルク信号Tを生成し、このトルク信号Tを制御装置10に出力する。速度センサ11は、車両の速度(車速)を検出して、車速信号Vsを制御装置10に出力する。
電動機7は、3相電流Iu、Iv、Iwに基づいて補助トルクを発生し、トルク伝達手段6を経由してピニオン4A及びラック軸8に伝達する。この結果、運転者の操舵トルクが軽減する。制御装置10は、トルク信号T、車速信号Vs、及び、角度信号θに基づいて生成した矩形波電圧であるPWM駆動電圧を電動機7に印加して、3相電流Iu、Iv、Iwを流す。
また、電動機7は、電動機7の回転角度である角度信号θを制御装置10に出力する。
図2は、図1の制御装置10及び電動機7を示すブロック図である。制御装置10は、目標電流変換器50、加算器70、75、電流制御器80、2軸/3相座標変換器30、3相加算器32、高調波発生器31、スイッチ33(可変制御器)、及び、3相/2軸座標変換器35を備え、これらの機能は、CPU、ROM、及び、RAMにより構成されるコンピュータ及びプログラムによって実現される。
さらに、制御装置10は、PWMインバータ20、高圧バッテリ15、電流センサ25を備える。
電動機7は、本体22及び角度センサ21を備え、本体22は、固定子及び回転子を備え、固定子は、少なくとも3つの固定子コイルを備える。3つの固定子コイルは、一端が中性点に接続され、他端が本体22の端子に接続されて、スター結線される。本体22の回転子は、回転軸が回転可能に支持され、3つの固定子コイルが発生する磁界により回転力が与えられる。
制御装置10は、磁極軸成分とトルク軸成分とに分解するdqベクトル制御を行い、q軸電流指令値iqとq軸電動機電流値iqとの偏差がゼロになるようにフィードバック制御も行う。d軸成分は磁極軸成分であり、q軸成分はトルク軸成分である。電流センサ25は、電動機7の3相電流の内の2つの相電流Iu、Ivの電流値を検出して、U相電動機電流値iu及びV相電動機電流値ivを3相/2軸座標変換器35に伝達する。角度センサ21は、電動機7の回転軸の回転角度を検出して、角度信号θを2軸/3相座標変換器30、高調波発生器31、PWMインバータ20、及び、3相/2軸座標変換器35に出力する。
3相/2軸座標変換器35は、U相電動機電流値iu、V相電動機電流値iv、及び、角度信号θに基づいて3相/2軸座標変換を行い、d軸電動機電流値id及びq軸電動機電流値iqを生成する。また、W相電動機電流値iwについては、iu+iv+iw=0より演算で求められる。3相/2軸座標変換は、例えば、次式を用いて演算される。
Figure 2009113431
ここで、式中のθは、電気角であり、回転子の機械的な回転角度(機械角)を極対数で乗じた値である。
3相/2軸座標変換器35は、d軸電動機電流値idを加算器75に出力し、q軸電動機電流値iqを加算器70に出力する。
目標電流変換器50は、トルク信号T及び車速信号Vsに基づいて、対応するq軸電流指令値iqを生成して加算器70に出力する。なお、弱め界磁制御を行わない場合には、d軸電流指令値idはゼロに設定される。
加算器70は、q軸電流指令値iqからq軸電動機電流値iqを減算して、電流制御器80に出力する。加算器75は、d軸電流指令値idからd軸電動機電流値idを減算して、電流制御器80に出力する。
電流制御器80は、加算器70、75からの出力信号を比例・積分制御(PI制御)して、対応するq軸電圧指令値Vq及びd軸電圧指令値Vdを生成し、2軸/3相座標変換器30に出力する。
2軸/3相座標変換器30は、電動機7の回転角に依存する正弦波を生成する正弦波生成手段であり、q軸電圧指令値Vq、d軸電圧指令値Vd、及び、角度信号θに基づいて2軸/3相座標変換を行い、3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwを生成する。2軸/3相座標変換は、例えば、次式を用いて演算される。
Figure 2009113431
2軸/3相座標変換器30は、3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwを3相加算器32に出力する。3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwは、互いに120度の位相差を有し、同一の周波数及び振幅を有する3つの正弦波信号電圧である。
高調波発生器31は、角度信号θに基づいて3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwの高調波成分である同期三角波電圧Vmを発生して、スイッチ33に出力する。同期三角波電圧Vmは、例えば三角波であり、3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwに対して、同期した奇数倍の高調波成分が重ねられて生成された信号電圧である。
図3は、図2のスイッチ33の動作を示す図である。スイッチ33は、可変制御器であり、車速信号Vsが速度閾値Vs1[km/h]以下の場合に同期三角波電圧Vmの振幅を変化させないで、車速信号Vsが速度閾値Vs1を超えた場合に同期三角波電圧Vmの振幅値をゼロにする。そして、同期三角波電圧Vmを3相加算器32に出力する。
なお、速度閾値Vs1は、車両が低速走行時と高速走行時との境界を示す値が設定される。
図4は、図2の3相加算器32が入出力する信号電圧を示す図である。縦軸は電圧[V]を示し、横軸は角度[度]を示す。3相加算器32(多相加算器)は、3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwの振幅値に対して同期三角波電圧Vmの振幅値を減算して3相変調波電圧Vu、Vv、Vwを生成し、PWMインバータ20(図2)に出力する。
また、同図は、スイッチ33(図2)が同期三角波電圧Vmの振幅を変化させない場合を示すものである。3相変調波電圧Vu、Vv、Vwは、3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwに比して、最大振幅付近が減衰する。このため、全体的に2ΔAだけ振幅が小さくなる。
なお、スイッチ33が同期三角波電圧Vmの振幅をゼロにした場合、3相変調波電圧Vu、Vv、Vwの波形は、3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwの波形と同一の正弦波形になる。また、スイッチではなく車速に応じて、所定のゲインを乗算するように構成してもよい。
図5は、図2のPWMインバータ20が行う動作を示す図である。ここで説明を容易にする為、3相変調波電圧Vu、Vv、Vwの波形は、スイッチ33が同期三角波電圧Vmの振幅をゼロにした(車速信号Vsが速度閾値Vs1[km/h]を超えた)場合の波形である。
図5(a)は、PWMインバータ20が行うPWM変換を示す図である。PWMインバータ20は、図示されない三角波発生器が発生した基準三角波電圧Vcと3相変調波電圧Vu、Vv、Vwとを比較して、三角波比較法によるPWM変換を行い、PWM制御信号電圧を生成する。基準三角波電圧Vcは、3相変調波電圧Vu、Vv、Vwに比して周波数が高く設定される。この周波数が高く設定される程、電動機7が発生するトルクリップルは、小さくなる。
図2が示すように、高圧バッテリ15は、直流電圧EaをPWMインバータ20に供給する。PWMインバータ20は、PWM制御信号電圧に基づいて図示されない複数のスイッチング素子を所定のタイミングでオン又はオフにする。
図5(b)は、図2の電動機7に印加したPWM駆動電圧の相電圧を示す図である。相電圧Vun、Vvn、Vwnは、振幅が直流電圧Eaであり、夫々電動機7の本体22のU相端子と中性点との間、V相端子と中性点との間、W相端子と中性点との間、に印加される。
図5(c)は、図2の電動機7に印加したPWM駆動電圧の線間電圧を示す図である。線間電圧Vuv、Vvw、Vwuは、振幅が直流電圧Eaの2倍であり、夫々電動機7の本体22のU相端子とV相端子との間、V相端子とW相端子との間、W相端子とU相端子との間、に印加される。
図6は、PWM駆動電圧の相電圧と線間電圧との関係を示す図である。電動機7は、線間電圧Vuv、Vvw、Vwuに応じた3相電流Iu、Iv、Iwが流れて、操舵トルクに応じた補助トルクを発生する。
図5(c)において、電動機7に印加される線間電圧Vuv、Vvw、Vwuは、半周期毎の各時間の中で、中央部付近のパルス幅が広く、両端部付近のパルス幅が狭い。このため、1周期中の平均電圧が等価的に正弦波電圧になる。
単にパルス幅を一定にした電圧を電動機7に印加する場合に比して、PWM制御による線間電圧Vuv、Vvw、Vwuを印加することにより、PWM駆動電圧の平均電圧が歪まず高調波成分も少ないので、電動機7が発生するトルクリップルは小さくなる。
トルク信号Tの増加に伴い、電動機7が対応する補助トルクを発生するように、3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwの振幅は増加する。そして、3相変調波電圧Vu、Vv、Vwの振幅も同様に増加する。
しかし、3相変調波電圧Vu、Vv、Vwの振幅が基準三角波電圧Vcの振幅を超えると、PWM駆動電圧(線間電圧)の平均電圧が歪んで高調波成分が増加して、電動機7がトルクリップルを発生する。このため、3相変調波電圧Vu、Vv、Vwの最大の振幅比は、所定値に制限される(非特許文献1の44ページを参照)。
スイッチ33が同期三角波電圧Vmの振幅をゼロにする場合には、PWM駆動電圧(線間電圧)の平均電圧が歪まない最大の振幅比に設定しても、PWM駆動電圧(線間電圧)の基本波成分の振幅値は、直流電圧Eaより小さくなる。このため、電圧利用率は低い。ここで、電圧利用率とは、直流電圧Eaに対するPWM駆動電圧(線間電圧)の基本波成分の振幅値の比である。
一方、スイッチ33が同期三角波電圧Vmの振幅を変化させない場合には、同期三角波電圧Vmの振幅をゼロにする場合に比して、PWM駆動電圧(線間電圧)の平均電圧が歪まない最大の振幅比は大きい。すなわち、3相変調波電圧Vu、Vv、Vwは、図4に示すように振幅値を電圧2ΔAだけ大きくすることができる。
このため、振幅値を電圧2ΔAだけ大きくした3相変調波電圧Vu、Vv、Vwに基づく線間電圧Vuv、Vvw、Vwuの基本波成分の振幅も大きくできるので、電圧利用率も高くすることができる。
さらに、同期三角波電圧Vmの振幅を変化させない場合には、同期三角波電圧Vmの振幅をゼロにする場合に比して、PWM駆動電圧(線間電圧)の平均電圧が歪まない最大の電圧利用率が高くなり、PWM駆動電圧(線間電圧)の基本波成分の振幅値が直流電圧Eaに略等しくなる。このため、電動機7に印加できる最大電圧値を高くできるので、最大電圧値に応じて流れる3相電流Iu、Iv、Iwの最大電流値も大きくなり、電動機7が発生する最大トルクを大きくできる。
この結果、同じ電動機出力を得る為に必要な3相電流Iu、Iv、Iwの電流値を小さくすることができる。この場合には、固定子コイル等の抵抗分による損失を減少させて、電力効率も高くなる。
制御装置10は、車速信号Vsに応じて、同期三角波電圧Vmの振幅値をゼロにするか否かを決定する。
電動パワーステアリング装置1は、低速走行時(据え切り時)に、大きな操舵トルクを発生し、高速走行時に操舵トルクを大きくしないで高い分解能で転舵する。また、低速走行時には大きな操舵トルクを必要とし、高速走行時には高い分解能で転舵することを必要とする。このため、電動機7のトルクリップルが小さく、運転者の操舵フィーリングに影響を与えない。
(第2実施形態)
制御装置10(図2)は、第1実施形態の「可変制御器」の一例として、車速信号Vsに応じて同期三角波電圧Vmの振幅値を、ゼロにするか否かを選択するスイッチ33を示した。
第2実施形態では、このスイッチ33に代えて、同期三角波電圧Vmの振幅を可変させるような可変制御器を備えることもできる。係る場合、可変制御器は、車速信号Vsに応じて同期三角波電圧Vmの振幅を連続的に変化させる。
このため、車速信号Vsの増加に伴い同期三角波電圧Vmの振幅も増加させることができるので、車速信号Vsに応じて運転者の操舵フィーリングを連続的に変化させることができる。
(変形例1)
高調波発生器31は、角度信号θに基づいて3相正弦波指令電圧Vu、Vv、Vwに対して、同期した第3次の整数倍の高調波成分の信号電圧を発生することもできる。
この場合、電動機7に印加されるPWM駆動電圧(線間電圧)の平均電圧は、第3次の整数倍の高調波成分を含まないので、波形が歪まない。
(変形例2)
また、制御装置10は、PWMインバータ20に代えて、電力増幅器を備えることもできる。係る場合、電力増幅器は、3相変調波電圧Vu、Vv、Vwを電力増幅して電動機7に印加する。電動機7は、電力増幅された3相変調波電圧Vu、Vv、Vwに基づいて、補助トルクを発生する。このため、車速信号Vsに応じて電動機出力を変化させることができる。
(変形例3)
さらに、本発明の電動パワーステアリング装置1には、ステアリングホイール2と操舵輪9とが機械的に切り離されたステアバイワイヤ(Steer_By_Wire)が含まれる。

Claims (5)

  1. 操舵入力に応じて駆動される多相交流モータ(7)のトルクによって車両を転舵させる電動パワーステアリング装置(1)であって、
    前記多相交流モータ(7)に印加される駆動電圧の基本波とこの基本波の高調波成分とを加算し、この加算された変調波に基づいて前記多相交流モータ(7)を駆動させる制御装置(10)を備え、
    前記制御装置(10)は、前記高調波成分を車速に応じて可変させることを特徴とする電動パワーステアリング装置(1)。
  2. 前記制御装置(10)は、
    前記多相交流モータ(7)の回転角に依存する正弦波を生成する正弦波生成手段(30)と、
    前記正弦波を前記基本波として高調波成分を生成する高調波発生器(31)と、
    前記車速に応じて前記高調波成分の振幅を変化させる可変制御器(33)と、
    前記正弦波と前記高調波成分とを加算して前記変調波を生成する多相加算器(32)と、
    前記変調波を用いて、前記多相交流モータ(7)をPWM制御するPWMインバータ(20)とを備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の電動パワーステアリング装置(1)。
  3. 前記可変制御器(33)は、
    前記車速が所定値を超えるときに、前記高調波成分の振幅をゼロにした値を出力し、
    前記車速が所定値以下のときに、前記高調波成分の値をそのまま出力するスイッチ(33)であることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の電動パワーステアリング装置(1)。
  4. 前記高調波成分は、前記基本波の奇数倍の高調波からなる三角波であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至請求の範囲第3項の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置(1)。
  5. 前記高調波成分は、前記基本波に対して3次の整数倍の高調波を含んでいることを特徴とする請求の範囲第1項乃至請求の範囲第3項の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置(1)。
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