JPWO2009104389A1 - 静電容量型振動センサ - Google Patents

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Abstract

シリコン基板32には、貫通孔37が表裏に貫通している。貫通孔37を覆うようにしてシリコン基板32の上面に振動電極板34を形成し、振動電極板34の上にエアギャップ35を挟んで固定電極板36を形成する。固定電極板36のうち振動電極板34に対向する領域においては、当該領域内の外周部に、当該領域内の外周部以外に設けた音響孔43aよりも開口面積が小さな音響孔43bを設けている。これらの音響孔43a、43bは開口面積の大小にかかわりなく一定のピッチで規則的に配列する。

Description

本発明は静電容量型振動センサに関し、特にMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術もしくはマイクロマシニング技術を用いて製作される微小サイズの振動センサに関する。
図1に静電容量型振動センサの基本的構造を示す。振動センサ11は、中央部が開口した基板12の上面に振動電極板13を配置し、振動電極板13の上方を固定電極板14で覆ったものであり、固定電極板14には複数個の音響孔15(アコースティックホール)が開口している。しかして、振動センサ11に向けて音響振動16が空気伝搬してくると、音響振動16は音響孔15を通過して振動電極板13を振動させる。振動電極板13が振動すると、振動電極板13と固定電極板14との間の電極間距離が変化するので、振動電極板13と固定電極板14との間の静電容量の変化を検出することで音響振動16(空気振動)を電気信号に変換して出力することができる。
このような振動センサ11において、音響孔15は次のような働きを有している。
(1)固定膜に音圧が印加されないようにする働き
(2)振動電極板のダンピングを軽減して、高周波特性を良好にする働き
(3)エアギャップを作製する際のエッチングホールとしての働き
また、音響孔15は、ベントホールの働きにも大きな影響を有している。以下、音響孔やベントホールの働きなどについて説明する。
(固定膜に音圧が印加されないようにする働き)
振動センサ11では、音響振動16によって振動電極板13を強制振動させて音響振動16を検出しているが、振動電極板13と同時に固定電極板14も振動すると、音響振動の検出精度が悪くなる。そのため振動センサ11においては、固定電極板14の剛性を振動電極板13よりも高くするとともに、固定電極板14に音響孔15をあけることで音圧を音響孔15から逃がし、固定電極板14が音圧によって振動させられにくくしている。
(振動電極板のダンピングを軽減して、高周波特性を良好にする働き)
音響孔15がないと、振動電極板13と固定電極板14との間のエアギャップ17(間隙)に空気が閉じ込められた状態になる。こうして閉じ込められた空気は、振動電極板13の振動に伴って圧縮又は膨張させられるので、振動電極板13の振動が空気によってダンピングされる。これに対し、固定電極板14に音響孔15を設けてあると、音響孔15を通ってエアギャップ17内の空気が出入りするので、振動電極板13の振動がダンピングされにくくなり、振動センサ11の高周波特性が良好となる。
(エアギャップを作製する際のエッチングホールとしての働き)
表面マイクロマシニング技術により固定電極板14と振動電極板13との間にエアギャップ17を形成する方法では、基板12と振動電極板13の間や振動電極板13と固定電極板14の間に犠牲層を形成しておく。そして、固定電極板14に開口した音響孔15から内部へエッチング液を導入して犠牲層をエッチング除去し、振動電極板13と固定電極板14との間にエアギャップ17を形成している。
(ベントホールと音響孔との関係)
振動電極板13の振動と干渉しないよう、基板12には貫通孔や凹部を設けている。基板12の上面に凹部(バックチャンバ18)を設けている場合には、バックチャンバ18は基板の下面側で塞がれている。貫通孔の場合には、基板の上面から下面に貫通しているが、振動センサを配線基板などに実装することによって貫通孔の下面が配線基板などで塞がれることが多い(従って、貫通孔の場合にも、以下ではバックチャンバ18と呼ぶことにする。)。そのため、バックチャンバ18内は大気圧と異なる場合がある。また、音響孔15の通気抵抗のため、エアギャップ17内も大気圧と異なる場合がある。
この結果、周囲の気圧変動や温度変化などに伴って振動電極板13の上面側(エアギャップ17)と下面側(バックチャンバ18)とで圧力差を生じて振動電極板13が撓み、振動センサ11の測定誤差となる恐れがある。そのため、一般的な振動センサ11では、図1に示すように、振動電極板13に、あるいは振動電極板13と基板12との間にベントホール19を設け、振動電極板13の上面側と下面側とを連通させ、上面側と下面側との圧力差を除去している。
しかし、ベントホール19の近傍に位置する音響孔15が大きい場合には、その音響孔15からベントホール19を通過してバックチャンバ18に至る通気経路20(図1に矢印線で示す。)の音響抵抗が小さくなる。そのため、ベントホール19近傍の音響孔15から振動センサ11内に入った低周波の音響振動は、ベントホール19を通ってバックチャンバ18へ通り抜け易い。その結果、ベントホール19近傍の音響孔15を通った低周波の音響振動は、振動電極板13を振動させることなくバックチャンバ18側へ漏れてしまい、振動センサ11の低周波特性を劣化させる。
また、図2に示すように、音響孔15からダスト、微小パーティクル等の塵埃23が侵入すると、エアギャップやベントホールに塵埃23が堆積する。しかし、ベントホール19は一般的にエアギャップに比べて狭いので、ベントホール19に塵埃23が入るとベントホール19が目詰まりを起こし、振動電極板13の振動が妨げられたり、振動数が変化したりして振動センサの感度や周波数特性が損なわれる恐れがある。
(電極板どうしのスティックについて)
さらに、図1のような振動センサ11では、その製造工程や使用中において、電極板どうしのスティックが生じることがある。スティックとは、図3(b)に示すように、振動電極板13の一部又はほぼ全体が固定電極板14に固着して離れなくなった状態のことをいう。振動電極板13が固定電極板14にスティックすると、振動電極板13の振動が妨げられるので、振動センサ11によって音響振動を検出することができなくなる。
図3(a)及び図3(b)は、振動センサ11にスティックが発生する原因を説明するための概略図である。振動センサ11は、マイクロマシニング技術を利用して製造されるので、例えばエッチング後の洗浄工程において振動電極板13と固定電極板14との間に水分wが浸入する。また、振動センサ11の使用中においても、振動電極板13と固定電極板14との間に湿気が溜まったり、振動センサ11が水に濡れたりする場合がある。
一方、振動センサ11は微小な寸法を有しているため、振動電極板13と固定電極板14の間のギャップ距離は数μmしかない。しかも、振動センサ11の感度を高くするために、振動電極板13の膜厚は1μm程度に薄くなっており、振動電極板13のバネ性は弱い。
そのため、このような振動センサ11では、たとえば以下に説明するように2段階の過程を経てスティックが起きることがある。第1段階においては、図3(a)に示したように、振動電極板13と固定電極板14との間に水分wが浸入したとき、その水分wによる毛細管力P1ないし表面張力によって振動電極板13が固定電極板14に引き付けられる。
そして、第2段階においては、図3(b)に示したように、振動電極板13と固定電極板14の間の水分wが蒸発した後、振動電極板13が固定電極板14にくっついて、その状態が保持される。水分wが蒸発した後も振動電極板13を固定電極板14に固着させて保持する力P2としては、振動電極板13表面と固定電極板14表面との間に働く分子間力、表面間力、静電気力などがある。その結果、振動電極板13は固定電極板14にくっついた状態に保持され、振動センサ11が機能しなくなるという不具合を生じる。
なお、ここでは浸入した水分の毛細管力によって第1段階で振動電極板13が固定電極板14にくっつく場合を説明したが、水分以外の液体による場合もあり、また、大きな音圧が振動電極板に加わって振動電極板が固定電極板にくっつく場合もある。また、振動電極板が静電気を帯びて固定電極板にくっつくことで、第1段階の過程が起きる場合もある。
(熱雑音によるノイズについて)
また、本発明の発明者らは、振動センサに生じるノイズは、振動電極板13と固定電極板14との間のエアギャップ17における熱雑音(空気分子の揺らぎ)に起因することを発見した。すなわち、図4(a)に示すように、振動電極板13と固定電極板14との間のエアギャップ、すなわち準密閉空間内にある空気分子αは揺らぎによって振動電極板13に衝突しており、振動電極板13には空気分子αとの衝突による微小力が加わるとともに振動電極板13に加わる微小力がランダムに変動している。そのため、振動電極板13は熱雑音によって振動し、振動センサに電気ノイズが発生している。特に、感度の高い振動センサ(マイクロフォン)では、このような熱雑音に起因するノイズが大きく、S/N比が悪くなる。
本発明の発明者らが得た知見によれば、このような熱雑音に起因するノイズは、図4(b)に示すように固定電極板14に音響孔15を設けることで軽減されることが分かった。しかも、音響孔15の開口面積が大きく、また音響孔15の配置間隔が狭いほどノイズが軽減されるという知見を得た。これは、固定電極板14に音響孔15を設けると、エアギャップ17内の空気が音響孔15から逃げ易くなるので、振動電極板13に衝突する空気分子αの数が減少してノイズが低減されるからであると考えられる。
(従来公知の振動センサ)
静電容量型の振動センサとしては、例えば特許文献1(特開2007−274293号公報)に開示されたコンデンサマイクロフォンがある。この振動センサでは、特許文献1の図1及び図2に示されているように、振動電極板(12;特許文献1の振動センサに関して示す括弧付きの符号は特許文献1で用いられているものである。以下同じ)と固定電極板(3)とが対向しており、振動電極板の端部にはベントホール(15)が形成され、固定電極板には、均一な大きさの音響孔(5)が均等に配列している。
しかし、このような振動センサでは音響孔の大きさが均一であるため、音響孔の開口面積を大きくすると、ベントホール近傍の音響孔も大きくなり、ベントホールを含む通気経路の音響抵抗が小さくなる。その結果、振動センサの低周波特性が劣化する問題がある。
また、音響孔の開口面積が大きくなると、ベントホール近傍の音響孔からも塵埃が浸入し易くなるので、侵入した塵埃によってベントホールが詰まり易くなり(図2参照)、振動電極膜の振動特性が変化して振動センサの感度や周波数特性が変化し易くなる。
反対に、特許文献1の振動センサにおいて音響孔の開口面積を小さくすると、振動電極板のダンピング抑制効果が低下するので、振動センサの高周波特性が低下することになる。さらに、音響孔の開口面積が小さくなると、固定電極板が音圧を受け易くなるので、振動センサの精度も低下し易くなる。
従って、特許文献1の振動センサでは、音響孔の開口面積を大きくすると振動センサの低周波特性が低下したり、塵埃によるセンサの特性変化が大きくなったりし易く、反対に音響孔の開口面積を小さくすると高周波特性が低下したり、固定電極板が音圧を受けることによるセンサ精度の低下が大きくなったりし易いという相反した問題があった。
さらに、マイクロマシニング技術を利用して作製される振動センサでは上記のようなスティックの問題があり、しかもスティックは振動電極板と固定電極板との接触面積と相関がある。そのため、特許文献1の振動センサで音響孔の開口面積が小さくなった場合には、電極板どうしのスティックが起こり易くなる問題がある。
また、特許文献1の振動センサにおいて音響孔の開口面積を小さくした場合には、本発明の発明者らが得た知見によれば、振動センサの熱雑音に起因するノイズが大きくなるという問題がある。
(従来公知の別な振動センサ)
従来の別な振動センサとしては、特許文献2(米国特許第6535460号明細書)に開示されたものがある。この振動センサでは、特許文献2の図2及び図3に示されているように、振動電極板(12;特許文献2の振動センサに関して示す括弧付き符号は特許文献2で用いられているものである。以下同じ)と固定電極板(40)とが対向しており、振動電極板と基板(30)の間には間隙が形成されている。固定電極板の下面には、円環状の突条(41)が形成されており、固定電極板のうち突条よりも内側の円形領域には通孔(21)が形成されており、固定電極板のうち突条よりも外側の円環状領域には通孔(14)が設けられている。突条よりも内側の通孔(21)は、一つ一つの開口面積が外側の通孔よりも大きく、しかも、外側の通孔よりも小さな間隔で規則的に配列されている。突条よりも外側の通孔(14)は、一つ一つの開口面積が内側の通孔よりも小さく、しかも、内側の通孔よりも大きな間隔で不均一に形成されている。
しかしながら、このような振動センサでは、固定電極板に設けられた内周部の通孔(21)と外周部の通孔(14)とで配列の間隔がかなり異なっており、しかも外周部の通孔の配列が不均一となっているため、振動センサの製造工程において振動電極板と固定電極板の間に形成された犠牲層をエッチングする工程において、エッチングが不均一になると共にエッチング所要時間が不必要に長くなる問題がある。
図5は、図1に示した振動センサ11において音響孔15(通孔)を不均一に配置した場合を表している。図5(a)は不均一に配置された音響孔15を通して犠牲層22をエッチング除去している途中の状態を示す概略平面図、図5(b)は図5(a)のX−X線断面図、図5(c)は不均一に配置された音響孔15を通して犠牲層22をエッチング除去し終えた状態を示す概略断面図である。
各音響孔15から浸入したエッチング液によるエッチング速度は同じであるため、音響孔15が図5(a)のように不均一に配置されている場合には、犠牲層22のエッチングが不均一に進行し、図5(b)に示すように、音響孔15間の間隔が狭い領域では犠牲層22のエッチングが速やかに進行し、音響孔15間の間隔が広い領域では犠牲層22のエッチングの進行が遅くなる。そのため、音響孔15の間隔が広い領域では、犠牲層22をエッチングし終えるまでの時間が長くなり、結局エッチング所要時間が不必要に長くなる。また、音響孔15の間隔が狭い領域では、犠牲層22がエッチングされて固定電極板14や振動電極板13が露出した後もエッチングが継続されるので、図5(c)のように固定電極板14などのエッチング具合が大きくなる。その結果、エッチング工程の途中でも固定電極板14などに不均一なストレスがかかり、固定電極板14などが破壊する可能性がある。また、固定電極板14などが破損に至らない場合であっても、音響孔15の配置の不均一性のために固定電極板14などのエッチングされ具合、すなわち部分的な厚みにも偏りが生じ、振動センサの特性不良となる恐れがある。
従って、特許文献2に記載されている振動センサでも、通孔(21、14)の配置が不均一であるためにエッチング具合に偏りが生じ、振動センサの不良発生率が高くなったり、エッチング所要時間が不必要に長くなる問題がある。
また、特許文献2に記載された振動センサでは、振動電極板はその配線引出し部分を除けば基板と分離しており、振動センサの使用状態では振動電極板と固定電極板の間に働く静電引力で振動電極板が固定電極板側へ吸引され、突条の下面に当接する構造となっている。そのため振動電極板と固定電極板の間のエアギャップは、周囲を突条によって囲まれたほぼ閉じた空間となっている。よって、振動電極板と基板との間に間隙は形成されていても、振動電極板の下面側空間(バックチャンバ)と上面側空間(エアギャップ)とは突条で仕切られていて連通していない。すなわち、特許文献2の振動センサでは、振動電極板と基板の間の間隙はベントホールとしての働きをしておらず、ベントホールではない。
同様に、内周側の通孔(21)はエアギャップに通じていて音響孔の働きを有しているが、外周側の通孔(14)はエアギャップに通じておらず、音響孔の働きを有していない。よって、特許文献2の振動センサでは、内周側の通孔(21)だけが音響孔となっており、特許文献2の振動センサは、特許文献1の振動センサと同様、均一な開口面積の音響孔を規則的に配列されたものである。
また、特許文献2の振動センサでは、静電引力で振動電極板が固定電極板側へ吸引されて突条の下面に当接するので、振動電極板はその上面を全周にわたって突条の下面に保持、またはほぼ固定された状態となり、振動電極板の振動が突条との接触によって抑制され、振動センサの感度が低下しやすいという問題がある。
特開2007−274293号公報 米国特許第6535460号明細書
本発明は、上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、音響孔の開口面積を大きくすると、ベントホールを通過する通気経路の音響抵抗が小さくなるために振動センサの低周波特性が低下したり、ベントホールに塵埃が詰まり易くなって耐塵埃性が低下したりし、また、音響孔の開口面積を小さくすると、振動電極板のダンピング抑制効果が低下して振動センサの高周波特性が低下したり、固定電極板が音圧を受け易くなってセンサ精度が低下したり、電極板どうしのスティックが起こり易くなったり、エアギャップにおける熱雑音によるノイズが大きくなったりするという互いに相反した問題を解消することのできる振動センサを提供することにある。
本発明の静電容量型振動センサは、表裏に貫通する貫通孔を形成された基板を備え、振動を受けて膜振動する振動電極板と、複数の音響孔を開口された固定電極板とを対向させて前記貫通孔の基板表面側開口を覆うようにして前記基板の表面側に配置した静電容量型振動センサであって、前記振動電極板の外周部分の下面が部分的に前記基板に固定され、前記振動電極板の表面側と裏面側とを連通させるためのベントホールが、前記基板の表面と前記振動電極板の下面の間に形成され、前記固定電極板のうち前記振動電極板に対向する領域において、当該領域内の外周部に、当該領域内の外周部以外に設けた音響孔よりも開口面積が小さな音響孔が設けられていることを特徴としている。ここで、外周部の音響孔の開口面積とは、音響孔1つあたりの開口面積である。また、外周部以外に設けた音響孔の開口面積とは、音響孔1つあたりの開口面積であり、この開口面積が均一でない場合には、外周部以外に設けた音響孔の平均開口面積を指す。
本発明の静電容量型振動センサにあっては、固定電極板のうち振動電極板に対向する領域内の外周部に、当該領域内の外周部以外に設けた音響孔の開口面積よりも小さな開口面積の音響孔を設けているので、前記領域の外周部すなわちベントホールの近傍においては音響孔の開口面積を比較的小さくすることができ、ベントホール近傍の音響孔からベントホールを通過する通気経路の音響抵抗を大きくでき、振動センサの低周波特性を良好にすることができる。
また、ベントホールの近傍においては音響孔の開口面積を比較的小さくすることができるので、音響孔から侵入した塵埃によってベントホールが詰まりにくくなって振動センサの耐塵埃性が向上し、振動センサの感度や周波数特性が安定する。
その一方で、前記領域の外周部以外の領域に設けられた音響孔の開口面積を比較的大きくすることができるので、振動電極板と固定電極板との間のエアギャップ内の空気による振動電極板のダンピングを効果的に抑制することができ、振動センサの高周波特性を向上させることができる。さらに、外周部以外の領域で音響孔の開口面積を比較的大きくすることができるので、固定電極板が音圧を受けにくくなり、センサ精度が向上する。さらに、外周部以外の領域で音響孔の開口面積を比較的大きくすることができるので、振動電極板と固定電極板の接触面積が小さくなり、電極板どうしのスティックが起こりにくくなる。さらに、外周部以外の領域で音響孔の開口面積を比較的大きくすることができるので、振動センサの熱雑音による電気ノイズを低減することができる。
この結果、本発明の静電容量型振動センサによれば、従来の振動センサにおける前記のような相反した問題を解消することができ、低周波から高周波まで周波数特性が良好で、S/N比も良好で、センサ精度にも優れ、かつ電極板どうしのスティックも発生しにくい振動センサを実現することができる。
さらに、本発明の静電容量型振動センサにあっては、振動電極板の外周部分の下面が部分的に固定されているので、振動電極板が振動を受けたときにその振動が抑制されにくく、振動センサの感度が低下しにくい構造となっている。
本発明の静電容量型振動センサのある実施態様においては、前記固定電極板の音響孔形成領域に、均等な形状及び面積を有すると共に規則的に配列された複数の小領域を定め、各小領域内に音響孔の中心が納まるようにして各小領域にそれぞれ1つの音響孔を配置している。かかる振動センサによれば、音響孔を規則的又はほぼ規則的に配列させることができるので、マイクロマシニング技術を利用してエッチング液により音響孔から犠牲層をエッチング除去する工程においては、犠牲層のエッチングを犠牲層全体でほぼ均等に進行させることができる。その結果、犠牲層の各部分でほぼ同時にエッチングが完了するので、エッチング所要時間を短くできる。しかも、固定電極板などが部分的に大きくエッチングされにくくなるので、固定電極板などの破損が生じにくく、振動センサの不良を低減させることができる。
本発明の静電容量型振動センサにおいては、前記固定電極板のうち前記振動電極板に対向する領域の外周部に設けた開口面積の小さな音響孔の直径が0.5μm以上10μm以下であり、前記領域内の外周部以外に設けた音響孔の直径が5μm以上30μm以下であり、隣接する音響孔どうしの中心間距離が10μm以上100μm以下であることが望ましい。前記領域の外周部における音響孔の直径が0.5μmよりも小さいと外周部における音響孔としての働き(例えば、エッチング孔としての働き)が損なわれるためであり、また外周部における音響孔の直径が10μmよりも大きいと、外周部の音響孔からベントホールに通じる通気経路の音響抵抗が小さくなり過ぎて低周波特性が悪くなったり、塵埃が侵入し易くなるためである。外周部以外の領域における音響孔の直径が5μmよりも小さいと、エアギャップの音響抵抗が大きくなってノイズが大きくなるとともに、音響孔としての働きが不十分となるためであり、また外周部以外の領域における音響孔の直径が30μmよりも大きいと、対向している電極どうしの面積が小さくなってセンサ感度が低下するとともに、固定電極板の強度が小さくなり過ぎるためである。さらに、隣接する音響孔どうしの中心間距離が10μmよりも小さいと、対向している電極どうしの面積が小さくなって振動センサの感度が低くなるとともに、固定電極板の強度が小さくなり過ぎる恐れがあり、また隣接する音響孔どうしの中心間距離が100μmよりも大きいと、エアギャップの音響抵抗が大きくなってノイズが大きくなったり、犠牲層をエッチング除去する際に犠牲層を均等にエッチングすることが困難になるためである。
本発明の静電容量型振動センサのさらに別な実施態様においては、前記振動電極板の外周部分又はその近傍において前記固定部分以外の領域にスリットを開口したことを特徴としている。かかる実施態様においては、振動電極板の外周部分又はその近傍において固定部分以外の領域にスリットを開口しているので、振動電極板のバネ定数を下げて柔軟にすることができ、振動センサを高感度化することができる。
本発明の静電容量型振動センサのさらに別な実施態様においては、複数の保持部を前記基板の表面に互いに間隔をあけて配設し、前記振動電極板の外周部分の下面を前記保持部によって部分的に支持させたことを特徴としている。かかる実施態様においては、保持部で振動電極板を支持することによって振動電極板を基板から浮かせることができ、基板と振動電極板の間にベントホールを形成することができる。
なお、本発明における前記課題を解決するための手段は、以上説明した構成要素を適宜組み合せた特徴を有するものであり、本発明はかかる構成要素の組合せによる多くのバリエーションを可能とするものである。
図1は、静電容量型振動センサの基本的構造を示す断面図である。 図2は、振動センサ内に塵埃が浸入する様子を示す概略断面図である。 図3(a)(b)は、振動電極板と固定電極板がスティックする様子を示す概略図である。 図4(a)(b)は、エアギャップ内の空気分子による熱雑音を説明するための概略図である。 図5(a)(b)(c)は、図1に示した振動センサにおいて音響孔を不均一に配置した場合に犠牲層がエッチングされる様子を説明する概略図である。 図6は、実施形態1による静電容量型の振動センサを示す模式的な断面図である。 図7は、実施形態1による振動センサの分解斜視図である。 図8は、実施形態1による振動センサの平面図である。 図9は、実施形態1による振動センサの、固定電極板を除いた状態の平面図である。 図10は、音響孔の配置の仕方を説明する図である。 図11(a)(b)(c)は、実施形態1による振動センサの製造工程において、振動電極板と固定電極板の間に積層されている犠牲層エッチング除去する工程を表す概略図である。 図12は、実施形態1による振動センサにより、電極板どうしのスティックを抑制することができる理由を説明する図である。 図13は、内側の音響孔の直径とエアギャップの音響抵抗との関係を表した図である。 図14は、内側の音響孔の直径と電極面積比との関係を表した図である。 図15は、外周部の音響孔の直径と通気経路の音響抵抗との関係を表した図である。 図16は、本発明の実施形態2による振動センサを示す平面図である。 図17は、実施形態2による振動センサにおいて、振動センサの固定電極膜を除いた状態の平面図である。 図18(a)は、本発明の実施形態3による振動センサを示す平面図であり、図18(b)はその概略断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々設計変更することができる。
(第1の実施形態)
以下、図6〜図12を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。まず、図6は実施形態1による静電容量型の振動センサ31を示す模式的な断面図であって、右半分の断面では振動電極板の固定部を通る断面を表し、左半分の断面では固定部と固定部との間を通る断面を表す。また、図7は振動センサ31の分解斜視図であり、図8は振動センサ31の平面図であり、図9は振動センサ31の上面の固定電極板を除いた状態における平面図である。
この振動センサ31は静電容量型のセンサであり、シリコン基板32の上面に絶縁被膜33を介して振動電極板34を設け、その上に微小なエアギャップ35を介して固定電極板36を設けたものである。この振動センサ31は、おもに音声等を検出して電気信号に変換して出力する音響センサやコンデンサマイクロフォンとして使用される。
図6及び図7に示すように、シリコン基板32には、角柱状の貫通孔37もしくは角錐台状の凹部(バックチャンバ)が設けられている。図では角柱状の貫通孔37を示している。シリコン基板32のサイズは、平面視で1〜1.5mm角(これよりも小さくすることも可能である。)であり、シリコン基板32の厚みが400〜500μm程度である。シリコン基板32の上面には酸化膜等からなる絶縁被膜33が形成されている。
振動電極板34は、膜厚が1μm程度のポリシリコン薄膜によって形成されている。振動電極板34はほぼ矩形状の薄膜であって、その四隅には固定部38が形成されている。振動電極板34は、貫通孔37又は凹部の上面開口を覆うようにしてシリコン基板32の上面に配置され、各固定部38が犠牲層42を介して絶縁被膜33の上に固定されている。図9では、振動電極板34のうちシリコン基板32の上面に固定されている領域を斜線で表している。振動電極板34のうち貫通孔37又は凹部の上方で宙空に支持された部分(この実施形態では、固定部38と延出部46以外の部分)はダイアフラム39(可動部分)となっており、音圧に感応して膜振動する。また、固定部38が犠牲層42からなる保持部42aの上に固定されているために振動電極板34はシリコン基板32の上面からわずかに浮いており、四隅の固定部38と固定部38との間の各辺ではダイアフラム39の縁とシリコン基板32上面との間に隙間、すなわちベントホール45が形成されている。
固定電極板36は、窒化膜からなる絶縁性支持層40の上面に金属製薄膜からなる固定電極41を設けたものである。固定電極板36は、振動電極板34の上方に配置され、ダイアフラム39と対向する領域の外側において酸化膜等からなる犠牲層42(犠牲層エッチング後に残ったもの)を介してシリコン基板32の上面に固定されている。固定電極板36は、ダイアフラム39と対向する領域においては3μm程度のエアギャップ35をあけてダイアフラム39を覆っている。
固定電極41及び支持層40には、上面から下面に貫通するようにして、音響振動を通過させるための音響孔(アコースティックホール)43a、43bが複数穿孔されている。固定電極板36の端部には、固定電極41に導通した電極パッド44を備えている。なお、振動電極板34は、音圧により振動するものであるから、1μm程度の薄膜となっているが、固定電極板36は音圧によって振動しない電極であるので、その厚みは例えば2μm以上というように厚くなっている。
また、支持層40の端部にあけられた開口とその周囲上面には電極パッド47が設けられており、電極パッド47の下面は振動電極板34の延出部46に導通している。よって、振動電極板34と固定電極板36とは電気的に絶縁されており、振動電極板34と固定電極41によってキャパシタを構成している。
しかして、実施形態1の振動センサ31にあっては、上面側から音響振動(空気の疎密波)が入射すると、この音響振動は固定電極板36の音響孔43a、43bを通過してダイアフラム39に達し、ダイアフラム39を振動させる。ダイアフラム39が振動すると、ダイアフラム39と固定電極板36との間の距離が変化するので、それによってダイアフラム39と固定電極41の間の静電容量が変化する。よって、電極パッド44、47間に直流電圧を印加しておき、この静電容量の変化を電気的な信号として取り出すようにすれば、音の振動を電気的な信号に変換して検出することができる。
なお、上記振動センサ31は、マイクロマシニング(半導体微細加工)技術を用いて製造されるが、その製造方法は公知の技術であるので説明を省略する。
つぎに、固定電極板36に設けた音響孔43a、43bの配置について説明する。図8に示すように、音響孔43a、43bは、固定電極板36のうち振動電極板34に対向する領域(より好ましくは、ダイアフラム39に対向する領域)に形成されている。音響孔43a、43bは、正方形状、六方形状、千鳥状などの規則的パターンに従って固定電極板36に規則的に配列されている。図8に示す例では、音響孔43a、43bを一定のピッチpで正方形状に配列してあり、音響孔43aどうしのピッチ、音響孔43bどうしのピッチ、音響孔43aと音響孔43bの間のピッチが互いに等しくなっている。固定電極板36のうち振動電極板34又はダイアフラム39と対向する領域(以下、対向領域という)の外周部には音響孔43bが設けられており、対向領域の外周部以外の領域(つまり、内側の領域)には音響孔43aが設けられており、音響孔43bの開口面積は音響孔43aの開口面積よりも小さくなっている。なお、外周部とは、例えば振動電極板34の縁(つまり、ベントホール45の端)と対向する位置から100μm以内の距離にある領域である。
図8に示す例では、音響孔43aの大きさ(開口面積)は均一になっており、音響孔43bの大きさ(開口面積)も均一になっているが、音響孔43a、43bの大きさは、それぞればらつきがあっても差し支えない。ただし、ほぼ円形の音響孔43a、43bの場合であれば、外周部の音響孔43bの直径Dbは0.5μm以上10μm以下であることが望ましく、内側の音響孔43aの直径Daは5μm以上30μm以下であることが望ましい(但し、Da>Db)。また、隣接する音響孔43a、43bどうしの中心間距離p(ピッチ)は10μm以上100μm以下であることが望ましい(但し、p>Da)。この根拠については、後述する。
対向領域のうち外周部の音響孔43bは、内側の領域の音響孔43aよりも開口面積が小さくなっているが、これは外周部の音響孔43bが内側の領域の任意の音響孔43aよりも小さいことを意味しない。内側の領域の音響孔43aは、基本的には、いずれも外周部の音響孔43bより大きな開口面積となっているが、内側の領域にも音響孔43bと同じ大きさ、あるいは音響孔43bよりも小さなものを少数設けてあっても、本実施形態の振動センサ31の作用効果にはほとんど影響がない。従って、内側の領域の音響孔43aの大きさが均一でない場合には、外周部の音響孔43bの開口面積が、内側の領域の音響孔43aの開口面積の平均値よりも小さくなっていればよい。
また、音響孔43a、43bのピッチpは一定であることが望ましいが、音響孔43a、43bがほぼ均一に分布していれば、必ずしも一定のピッチで配列している必要はない。つまり、音響孔43a、43bは、規則的な配置からばらついていてもほぼ規則的に配列していればよい。規則的な配置からのばらつきは、音響孔43a、43bの中心間距離のうち最大の値が最小の値の2倍以下であればよい。言い換えると、音響孔43a、43bの配置は、下記のようにして決められていればよい。
すなわち、図10に示すように、固定電極板36の音響孔形成領域に、一辺の長さがaの正方形をした小領域Aをdの間隔をあけて正方形状に規則的に配置したと想定する。そして、小領域A内に中心が納まるようにして各小領域Aの任意の位置に一つずつ音響孔43a、43bを適宜配置する。この結果、音響孔43a、43bは制御されたばらつきの範囲内でほぼ規則的に配列されることになる。このような配置では、音響孔43a、43bの最小の中心間距離は図10の中段のようにdとなり、音響孔43a、43bの最大の中心間距離は図10の下段のようにd+2aとなるので、2a<dの関係を満たすように小領域Aを定めれば、音響孔43a、43bの中心間距離のうち最大の値が最小の値の2倍以下となる。また、間隔dを10μm以上にすれば、隣接する音響孔43a、43bどうしの中心間距離pは10μm以上となり、d+2aの値を100μm以下にすれば、隣接する音響孔43a、43bどうしの中心間距離pは100μm以上となり、隣接する音響孔43a、43bどうしの中心間距離pが10μm以上100μm以下に保たれる。
(作用効果)
しかして、この振動センサ31によれば、外周部の音響孔43bの開口面積が内側の領域の音響孔43aの開口面積よりも小さくなっているので、ベントホール45の近傍における音響孔43bの開口面積が小さくなる。その結果、ベントホール45近傍の音響孔43bからベントホール45を通過して貫通孔37に至る通気経路(低音経路)の音響抵抗が大きくなり、低周波の音響振動が当該通気経路を通って貫通孔37側へ漏れにくくなり、振動センサ31の低周波特性が良好となる。
また、ベントホール45の近傍における音響孔43bの開口面積が小さくなるので、音響孔43bを通って内部に塵埃が侵入しにくくなり、振動センサ31の耐塵埃性が向上する。この結果、音響孔43bから侵入した塵埃によってベントホール45が詰まりにくくなり(図2参照)、ベントホール45に詰まった塵埃で振動電極板34の振動が妨げられにくくなって振動センサ31の感度や周波数特性が安定する。しかも、開口面積の小さな音響孔43bの比率は小さいので、音響孔43bが塵埃で目詰まりしたとしても、振動センサ31のノイズや高周波特性への影響は小さい。
その一方、内側の領域に設けられた音響孔43aの開口面積が大きいので、音響孔43aを通ってエアギャップ35内の空気が出入りし易くなり、振動電極板34と固定電極板36の間のエアギャップ35内の空気により振動電極板34がダンピングされにくくなり、振動センサ31の高周波特性が良好となる。
さらに、音響孔43aの開口面積が大きくなるので、その分だけ固定電極板36の面積が小さくなり、固定電極板36が音圧を受けにくくなる。その結果、音響振動によって固定電極板36が振動しにくくなり、振動電極板34だけが振動するので、振動センサ31のセンサ精度が向上する。
また、固定電極板36の大部分の領域において音響孔の開口面積が大きくなっていて振動センサ31の熱雑音を軽減できるので、熱雑音によるノイズを小さくでき、振動センサのS/N比を向上させることができる(図4参照)。
この結果、振動センサ31によれば、低周波特性と耐塵埃性を犠牲にすることなく、良好な高周波特性と、良好なS/N比と、良好なセンサ精度を有する振動センサ31を製作することができる。
また、図11は振動センサ31の製造工程において、振動電極板34と固定電極板36の間に積層されている犠牲層42をエッチング除去する工程を表している。図11(a)は音響孔43a、43bを通して犠牲層42をエッチング除去している途中の状態を示す概略平面図、図11(b)は図11(a)のY−Y線断面図、図11(c)は音響孔43a、43bを通して犠牲層42をエッチング除去し終えた状態を示す概略断面図である。
この振動センサ31にあっては、開口面積の大小にかかわらず音響孔43a、43bをほぼ等間隔で規則的に配列しているので、エッチング液を音響孔43a、43bから浸入させて犠牲層42に接触させたとき、図11(a)(b)に示すように、犠牲層42が等しいエッチング速度でほぼ均等にエッチングされていき、犠牲層42の各領域でエッチングがほぼ同時に終了する。そして、犠牲層42の全体がほぼ同時にエッチング除去される結果、エッチング所要時間が短くて済むことになる。
また、犠牲層42の全体が均等にエッチングされるので、図11(c)に示すように、固定電極板36などが部分的に大きくエッチングされて厚みが偏ることがなくなる。そのため、犠牲層エッチングの途中で固定電極板36などに不均一なストレスが加わってクラックが生じにくくなり、振動センサ31の特性が安定する。
なお、犠牲層42を均等にエッチングするためには、音響孔43a、43bは一定のピッチで規則的に配列されていることが望ましいが、隣接する音響孔43a、43bどうしの中心間距離の最大値が最小値の2倍以下となっていれば、音響孔43a、43bの配置が多少ばらついていても犠牲層エッチングの不均一さは顕著にならない。
また、この振動センサ31によれば、製造工程中などにおける電極板どうしのスティックの発生を抑制することができる。図12(a)(b)はこの理由を説明する説明図である。振動センサ31においては、外周部の音響孔43bの開口面積が小さく、内側の領域の音響孔43aの開口面積が大きくなっている。そのため、図12(a)に示すように、犠牲層エッチング後の洗浄工程などで振動電極板34と固定電極板36との間のエアギャップ35に水分wが浸入した場合でも、図12(b)に示すように、エアギャップ35の中心部の領域では開口面積の大きな音響孔43aを通して水分wが速やかに乾燥する。よって、振動電極板34の中心部の領域は、残留した水分wの毛細管力によって固定電極板36に引き付けられてくっつく恐れがない。
一方、エアギャップ35の外周部では音響孔43bの開口面積が小さいために水分wが残る恐れがある。しかし、振動電極板34は四隅の固定部38をシリコン基板32に固定されているので、振動電極板34の外周部は内側の面に比べてバネ性が高い。そのため、図12(b)のようにエアギャップ35の外周部に残留した水分wの毛細管力fによって振動電極板34が固定電極板36に引き付けられにくい。
よって、エアギャップ35に水分wが浸入しても振動電極板34が固定電極板36にくっつきにくいので、水分wが完全に乾燥した後に振動電極板34が固定電極板36にくっついたままになってスティックを生じる恐れが小さくなる。
また、振動センサ31は、音響孔43a、43bがほぼ等間隔で規則的に配列しているので、以下の理由から、音響孔43a、43bにより熱雑音を緩和する効果に優れる。各音響孔が熱雑音をどのくらい効率よく緩和できるかは、音響孔の直径のほか音響孔からの距離に大きく依存している。すなわち、いずれの音響孔からも遠い場所では、熱雑音が大きくなる。ここで、図5のように音響孔15の配置が不均一であると、いずれの音響孔15からも遠いエアギャップ領域が発生するので、熱雑音を緩和できず、振動センサの低ノイズ化を図ることが難しくなる。これに対し、図11のように音響孔43a、43bが均一に配置されていると、いずれの音響孔43a、43bからも遠いエアギャップ領域が生じにくいので、熱雑音をより緩和させることができる。よって、音響孔43a、43bをほぼ等間隔で規則的に配列させることにより、通気経路の音響抵抗を下げることができるとともに、熱雑音をより緩和させることができる。
(音響孔の直径の計算例)
音響孔43a、43bがほぼ円形の場合であれば、外周部の音響孔43bの直径Dbは0.5μm以上10μm以下であることが望ましく、内側の音響孔43aの直径Daは5μm以上30μm以下であることが望ましい(但し、Da>Db)。また、隣接する音響孔43a、43bどうしの中心間距離pは10μm以上100μm以下であることが望ましい(但し、p>Da)。この点については、すでに述べたが、以下においてはその根拠を説明する。
図13は、内側の音響孔43aの直径Daと、音響孔43aからベントホール45を通過して貫通孔37に至るエアギャップの音響抵抗との関係を計算によって求め、その結果を表した図である。図14は、内側の音響孔43aの直径Daと電極面積比との関係を計算によって求め、その結果を表した図である。図15は、外周部の音響孔43bの直径Dbと、音響孔からベントホール45を通過して貫通孔37に至る通気経路の音響抵抗との関係を計算によって求め、その結果を表した図である。なお、音響孔43a、43bが無い場合の固定電極41の面積をSoとし、ある直径Daの音響孔43aを設けた場合の固定電極41の面積をSaとするとき、Sa/Soを電極面積比という。
図13によれば、内側の音響孔43aの直径Daが小さくなるに従ってエアギャップの音響抵抗が大きくなっていることが分かる。そして、音響孔43aの直径Daが5μmよりも小さくなると、エアギャップの音響抵抗が著しく大きくなって振動センサ31のノイズが大きくなってしまう。
また、図14に示すように、内側の音響孔43aの直径Daが大きくなるに従って電極面積比は次第に小さくなる。そして、音響孔43aの直径Daが30μmよりも大きくなると、対向している電極どうしの面積が著しく小さくなり、振動センサ31の感度が低くなってしまう。
従って、内側の音響孔43aの直径Daは、5μm以上30μm以下であることが望ましい。
つぎに、図14に示すように、音響孔43a、43bどうしの距離pが小さくなるほど電極面積比は小さくなる。そして、音響孔43a、43bの距離pが10μmよりも小さくなると、対向している電極どうしの面積が著しく小さくなり、振動センサ31の感度が低くなってしまう。
また、図13によれば、音響孔43a、43bどうしの距離pが大きくなるほどエアギャップの音響抵抗が大きくなることが分かる。そして、音響孔43a、43bどうしの距離pが100μmよりも大きくなると、エアギャップの音響抵抗が著しく大きくなり、振動センサ31のノイズが大きくなってしまう。
従って、隣接する音響孔43a、43bどうしの中心間距離pは、10μm以上100μm以下であることが望ましい。
さらに、図15によれば、外周部の音響孔43bの直径Dbが大きくなるに従って、通気経路の音響抵抗が小さくなることが分かる。そして、外周部の音響孔43bの直径Dbが10μmよりも大きいと、ベントホール45を通過する通気経路の音響抵抗が著しく小さくなり、振動センサ31の低周波特性が悪くなる。
一方、外周部の音響孔43bの直径Dbが0.5μmよりも小さくなると、音響孔43bをエッチング液の入り口として使用するのが困難になる。
従って、外周部の音響孔43bの直径Dbは、0.5μm以上10μm以下であることが望ましい。
(第2の実施形態)
図16は本発明の第2の実施形態による振動センサ51を示す平面図である。また、図17は、振動センサ51の固定電極膜を除いた状態の平面図である。この振動センサ51にあっては、シリコン基板32の貫通孔37の上方を振動電極板34で覆い、振動電極板34の外周部をシリコン基板32の上面に部分的に固定している。図17では、振動電極板34のうち、シリコン基板32の上面の犠牲層42によって形成された保持部42aによりシリコン基板32の上面に固定されている領域(固定部38)をハッチングで表している。シリコン基板32に固定された外周部よりも内側において、外周部の近傍に複数箇所のスリット52を開口している。振動電極板34は外周部を部分的にシリコン基板32に固定されており、さらにスリット52によってバネ性を低下させられているので、スリット52で囲まれた領域がダイアフラム39となっていて、小さな音圧に感応してダイアフラム39が膜振動するようになっている。
また、振動電極板34の下面はシリコン基板32の上面よりも少し浮いており、スリット52と貫通孔37との間では振動電極板34の下面とシリコン基板32の上面との間に隙間が形成されており、この隙間がスリット52と貫通孔37を連通させるベントホール45となっている。
この振動センサ51でも、実施形態1の振動センサ31と同様に、固定電極板36は振動電極板34を覆うように形成されており、音響孔43a、43bは、固定電極板36のうち振動電極板34に対向する領域において一定のピッチで規則的に配列されている。また、外周部の音響孔43bの開口面積は、内側の領域の音響孔43aの開口面積よりも小さくなっている。従って、この振動センサ51にあっても、実施形態1の振動センサ31と同様な作用効果を奏する。
なお、図16及び図17では円形の振動電極板34を示しているが、四角形の振動電極板34の外周部を部分的にシリコン基板32の上面に固定してスリットでバネ性を低下させるようにしてもよい。
(第3の実施形態)
図18(a)は本発明の第3の実施形態による振動センサ61を示す平面図であり、図18(b)はその概略断面図である。これまで説明した実施形態では、シリコン基板32の上に振動電極板34、固定電極板36の順で電極板を形成したが、図18に示すようにシリコン基板32の上に固定電極板36、振動電極板34の順で電極板を形成してもよい。その他の構造は、例えば第1の実施形態の場合と同様であるので説明は省略する。この実施形態3の場合には、シリコン基板32の貫通孔37から伝搬してきた音響振動を音響孔43a、43bを通して振動電極板34に伝搬させ、その音響振動で振動電極板34を振動させる。
符号の説明
31、51、61 振動センサ
32 シリコン基板
34 振動電極板
35 エアギャップ
36 固定電極板
37 貫通孔
38 固定部
39 ダイアフラム
42 犠牲層
43a、43b 音響孔
44 電極パッド
45 ベントホール
47 電極パッド
52 スリット

Claims (6)

  1. 表裏に貫通する貫通孔を形成された基板を備え、
    振動を受けて膜振動する振動電極板と、複数の音響孔を開口された固定電極板とを対向させて前記貫通孔の基板表面側開口を覆うようにして前記基板の表面側に配置した静電容量型振動センサであって、
    前記振動電極板の外周部分の下面が部分的に前記基板に固定され、
    前記振動電極板の表面側と裏面側とを連通させるためのベントホールが、前記基板の表面と前記振動電極板の下面の間に形成され、
    前記固定電極板のうち前記振動電極板に対向する領域において、当該領域内の外周部に、当該領域内の外周部以外に設けた音響孔よりも開口面積が小さな音響孔が設けられていることを特徴とする静電容量型振動センサ。
  2. 前記固定電極板の音響孔形成領域に、均等な形状及び面積を有すると共に規則的に配列された複数の小領域を定め、各小領域内に音響孔の中心が納まるようにして各小領域にそれぞれ1つの音響孔を配置したことを特徴とする、請求項1に記載の静電容量型振動センサ。
  3. 前記固定電極板に設けられた音響孔が規則的に配列していることを特徴とする、請求項2に記載の静電容量型振動センサ。
  4. 前記固定電極板のうち前記振動電極板に対向する領域の外周部に設けた開口面積の小さな音響孔の直径が0.5μm以上10μm以下であり、前記領域内の外周部以外に設けた音響孔の直径が5μm以上30μm以下であり、隣接する音響孔どうしの中心間距離が10μm以上100μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の静電容量型振動センサ。
  5. 前記振動電極板の外周部分又はその近傍において前記固定部分以外の領域にスリットを開口したことを特徴とする、請求項1に記載の静電容量型振動センサ。
  6. 複数の保持部を前記基板の表面に互いに間隔をあけて配設し、前記振動電極板の外周部分の下面を前記保持部によって部分的に支持させたことを特徴とする、請求項1に記載の静電容量型振動センサ。
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