JP2008099212A - コンデンサマイクロホン及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンデンサマイクロホンの低周波領域での感度を高めてフラットな感度特性を実現する。
【解決手段】複数の通孔を有し、静止電極を形成しているプレートと、前記静止電極に対する振動電極を形成しているダイヤフラムと、前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に位置し、前記ダイヤフラムの外周端より内側の環状の領域に配置されたスペーサと、前記ダイヤフラムに対し前記プレートと反対側に位置し、開口を有するストッパプレートと、を備え、前記ダイヤフラムは、前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に生ずる静電引力によって前記スペーサより内側が前記プレートに接近し前記スペーサより外側が前記プレートと反対側に移動し外周端の少なくとも一部が前記ストッパプレートの開口の縁部に接触した状態において、前記プレートに対して振動する、コンデンサマイクロホン。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンデンサマイクロホン及びその製造方法に関し、特にMEMS製造プロセスによって製造されるコンデンサマイクロホンに関する。
従来、MEMS製造プロセスによって製造されるコンデンサマイクロホンが知られている(例えば特許文献1参照)。このようなコンデンサマイクロホンでは、静止電極を形成するプレートよりも振動電極を形成するダイヤフラムが、コンデンサマイクロホンのダイが接合される基板(以降、配線部という)側に位置する構成と、ダイヤフラムよりもプレートが配線部側に位置する構成のいずれかが採用されている。いずれの構成においても、ダイヤフラムはダイヤフラムの配線部と反対側の空間である音響空間とダイヤフラムの配線部側の空間である非音響空間とを仕切る膜であり、プレートには通孔が形成されている。プレートよりもダイヤフラムが配線部側に位置する構成では、ダイヤフラムの配線部側にキャビティが設けられている。ダイヤフラムよりもプレートが配線部側に位置する構成では、プレートの配線部側にキャビティが設けられている。音響空間と非音響空間とに静的な圧力の差が生じるとマイクロホンの感度が低下するため、非音響空間の気圧を大気圧と平衡させるための通路を確保する必要がある。
特表2004−506394
しかし、ダイヤフラムによって仕切られる音響空間と非音響空間とを結ぶ通路を通って非音響空間へ音波が回り込むと、コンデンサマイクロホンの感度が低くなる。この通路の音響抵抗を、低い周波数の音波に対しても高くすることは困難であったため、すなわちこの通路を狭くすることが困難であったため、従来のコンデンサマイクロホンは周波数が低くなるほど感度が低くなる周波数特性を持っていた。
本発明は上記の問題に鑑みて創作されたものであって、コンデンサマイクロホンの低周波領域での感度を高めてフラットな感度特性を実現することを目的とする。
(1)上記目的を達成するためのコンデンサマイクロホンは、複数の通孔を有し、静止電極を形成しているプレートと、前記静止電極に対する振動電極を形成しているダイヤフラムと、前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に位置し、前記ダイヤフラムの外周端より内側の環状の領域に配置されたスペーサと、前記ダイヤフラムに対し前記プレートと反対側に位置し、開口を有するストッパプレートと、を備え、前記ダイヤフラムは、前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に生ずる静電引力によって前記スペーサより内側が前記プレートに接近し前記スペーサより外側が前記プレートと反対側に移動し外周端の少なくとも一部が前記ストッパプレートの開口の縁部に接触した状態において、前記プレートに対して振動する。
ダイヤフラムが振動するための空間は広く形成されることが望ましいが、音響空間と非音響空間とを結ぶ通路は狭く形成されることが望ましい。このコンデンサマイクロホンでは、非音響空間と音響空間とを結ぶ通路はダイヤフラムとストッパプレートの間の空間である。
シリコンウェハなどからなる基板とプレートとの間にダイヤフラムが位置する構成が採用される場合、このコンデンサマイクロホンの構造では、基板がストッパプレートに相当する。バイアス電圧が印加されると、プレートとダイヤフラムとの間に生ずる静電引力によってプレートに引きつけられるダイヤフラムがスペーサに当たり、ダイヤフラムの外周端の少なくとも一部がストッパプレートの開口縁部に接触し、非音響空間と音響空間とを結ぶ通路を狭めた状態においてダイヤフラムを振動させることができる。その結果、非音響空間と音響空間とを結ぶ通路の音響抵抗を大きくすることができ、より低周波域の音波もこの通路を通過させにくくすることができる。したがってこのコンデンサマイクロホンは、ダイヤフラムの非音響空間側に音波が回り込むことによる感度低下を抑制することができる。なお、ダイヤフラムの全周がストッパプレートとしての基板の開口縁部に接触してもよい。その場合、非音響空間の圧力と大気圧とを平衡させるための細隙が適当な箇所に設けられていることが望ましい。
また、本発明は、シリコンウェハなどからなる基板とダイヤフラムとの間にプレートが位置する構成にも適用できる。この構成が採用される場合、ストッパプレートはプレートよりもダイヤフラムよりも配線部から遠い層に位置する。配線部とは、コンデンサマイクロホンが収容されるパッケージの底部を形成する多層配線基板や、リードフレームを内包しているパッケージの底部などに相当する。コンデンサマイクロホンのダイが、他の電子部品が接合される実装基板に直接接合される場合は、その実装基板が配線部に相当する。バイアス電圧が印加されるとプレートとダイヤフラムとの間に生ずる静電引力によってプレートに引きつけられるダイヤフラムがスペーサに当たり、ダイヤフラムの外周端の少なくとも一部がストッパプレートの開口に接触し、非音響空間と音響空間とを結ぶ通路を狭めた状態においてダイヤフラムを振動させることができる。その結果、音響空間と非音響空間とを結ぶ通路の音響抵抗を大きくすることができ、より低周波域の音波もこの通路を通過させにくくすることができる。したがってこのコンデンサマイクロホンは、ダイヤフラムの非音響空間側に音波が回り込むことによる感度低下を抑制することができる。
このように、このコンデンサマイクロホンは、低周波域での感度低下を抑制し、周波数特性をフラットにすることが可能である。
また、このコンデンサマイクロホンによると、バイアス電圧が印加されていない状態では、非音響空間は密閉されないため、非音響空間の圧力と大気圧とが平衡する。そのため、気圧差によってダイヤフラムが破壊されることを防止し、気圧差によるコンデンサマイクロホンの感度低下を抑制することができる。
(2)上記目的を達成するためのコンデンサマイクロホンは、複数の通孔を有し、静止電極を形成しているプレートと、前記静止電極に対する振動電極を形成しているダイヤフラムと、前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に位置し、前記プレートの最も外側に位置する前記通孔よりも外側に位置するほぼ環状の内壁面を有するスペーサと、前記プレートの外周端を支持し、前記ダイヤフラムと前記スペーサと配線部と共に前記ダイヤフラムの前記配線部側の非音響空間を囲む壁部と、を備え、前記ダイヤフラムは、前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に生ずる静電引力によって前記プレート側に接近し前記スペーサ内側の開口を閉塞するとともに前記非音響空間をほぼ密閉した状態において、前記プレートに対して振動する。
本発明のコンデンサマイクロホンによると、バイアス電圧が印加されるとプレートとダイヤフラムとの間に作用する静電引力によってプレートに引きつけられるダイヤフラムによって非音響空間がほぼ密閉されるので、ダイヤフラムの非音響空間側に音波が回り込まず、コンデンサマイクロホンの感度低下を抑制することができる。このため、このコンデンサマイクロホンは、低周波域での感度低下を抑制し周波数特性をフラットにすることが可能である。スペーサの内壁面は完全に環状であってもよいが、カットオフ周波数が可聴域より低くなるように形態が設定された細隙を非環状の内壁面を有するスペーサによって形成することが望ましい。すなわち、スペーサの内壁面が「ほぼ環状」であるとは、スペーサが完全に環状である形態と、カットオフ周波数が可聴域より低いか可聴域の下限近くになるような細隙を間にはさんだ2以上の端部を有する非環状であるスペーサの形態の両方を含んでいるものとする。尚、スペーサの内壁面が完全に環状である場合、非音響空間の圧力と大気圧とを平衡させるための細隙がスペーサ以外の箇所に設けられていることが望ましい。
なお、配線部とは、コンデンサマイクロホンが収容されるパッケージの底部を形成する多層配線基板や、リードフレームを内包しているパッケージの底部などに相当する。コンデンサマイクロホンのダイが、他の電子部品が接合される実装基板に直接接合される場合は、その実装基板が配線部に相当する。
このコンデンサマイクロホンによると、バイアス電圧が印加されていない状態では、非音響空間は密閉されないため、非音響空間の圧力と大気圧とが平衡する。そのため、気圧差によりダイヤフラムが破壊されることを防止し、気圧差によるコンデンサマイクロホンの感度低下を抑制することができる。
(3)上記目的を達成するためのコンデンサマイクロホンにおいて、前記ダイヤフラムに連結された複数のバネと、前記バネと連結し前記ダイヤフラムを張り渡している支持部と、をさらに備えてもよい。
薄膜はその形成過程において発生する内部応力を有している。このコンデンサマイクロホンによると、薄膜であるダイヤフラムが複数のバネによって支持部に張り渡されているため、ダイヤフラムの応力はこれらのバネによって緩和され、応力の反力である張力もこれらのバネによって緩和される。そのため、このコンデンサマイクロホンによると、ダイヤフラムの振幅が増大し、感度が向上する。
(4)上記目的を達成するためのコンデンサマイクロホンの製造方法は、上記(1)に記載のコンデンサマイクロホンの製造方法であって、前記ダイヤフラムとなる膜を形成し、前記ダイヤフラムとなる膜の上に第一の絶縁膜を形成し、前記第一の絶縁膜の上に前記プレートとなる膜を形成し、前記第一の絶縁膜に孔をレジストのパターニングとエッチングにより形成し、前記第一の絶縁膜と異なる組成の第二の絶縁膜を前記孔の内部に堆積させることにより、前記孔内に前記第二の絶縁膜からなる前記スペーサを形成し、ウェットエッチングにより前記第一の絶縁膜を選択的に前記ダイヤフラムとなる膜と前記プレートとなる膜との間から除去する、ことを含む。
この製造方法によると、絶縁性のスペーサの形状を第一の絶縁膜の残存形状とは無関係に形成することができる。
(5)上記目的を達成するためのコンデンサマイクロホンの製造方法は、上記(2)に記載のコンデンサマイクロホンの製造方法であって、前記ダイヤフラムとなる膜を形成し、前記ダイヤフラムとなる膜の上に第一の絶縁膜を形成し、前記第一の絶縁膜にほぼ環状の溝をレジストのパターニングとエッチングにより形成し、前記第一の絶縁膜と異なる組成の第二の絶縁膜を前記溝の内部に堆積させることにより、前記溝内に前記第二の絶縁膜からなる前記スペーサを形成し、前記第二の絶縁膜の前記スペーサより内側部分を除去し、前記第二の絶縁膜を除去することによって露出した前記第一の絶縁膜の上に前記プレートを形成し、ウェットエッチングにより前記第一の絶縁膜を選択的に前記ダイヤフラムとなる膜と前記プレートとなる膜との間から除去する、ことを含む。
この製造方法によると、ほぼ環状の絶縁性のスペーサを第一の絶縁膜の残存形状とは無関係に形成することができる。
尚、請求項において「〜上に」というときは、技術的な阻害要因がない限りにおいて「上に中間物を介在させずに」と「〜上に中間物を介在させて」の両方を意味する。また、請求項に記載された動作の順序は、技術的な阻害要因がない限りにおいて記載順に限定されず、同時に実行されても良いし、記載順の逆順に実行されても良いし、連続した順序で実行されなくても良い。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。各実施形態において対応している構成要素には共通の符号を付し、重複する説明は省略する。
1.第一実施形態
・構成
図1A、図1Bおよび図1Cはそれぞれ本発明のコンデンサマイクロホンの第一実施形態を示す断面図であって、膜の積層構造を省略した模式的な断面図である。図1A及び図1Bの切断面はプレート12の表面と垂直である。図1Cの切断面はプレート12の表面と平行である。図1Cはダイヤフラム16をプレート12の側から見た状態を示している。図1Aは図1Cに示すA−A線における断面図、図1Bは図1Cに示すB−B線における断面図である。
コンデンサマイクロホン1は、静止電極を形成しているプレート12と振動電極を形成しているダイヤフラム16とを備えている。プレート12は環状の内壁面を有する壁部8に固定されている。ダイヤフラム16は、壁部8にバネ19によって張り渡されている。
ストッパプレートとしての基板14は配線部17に接着などにより固定されている。基板14には開口が形成され、その開口がキャビティ15を形成している。キャビティ15はダイヤフラム16のプレート12と反対側にある非音響空間の容積を増大させる空間であって、ダイヤフラム16の振動によって生ずる非音響空間の圧力振動の振幅を小さくする。
壁部8は基板14の上に形成された一層以上の膜から構成され、プレート12と基板14とを結合している。本実施形態では、壁部8のバネ19との連結部分が支持部に相当する。
ダイヤフラム16は、バネ19によってキャビティ15の上に張り渡され、音響空間と非音響空間とを仕切っている。ダイヤフラム16は振動電極を形成する導電膜を含む一層以上の膜で形成され、基板14の開口を覆う例えば円形の輪郭を有している。ダイヤフラム16の厚さは例えば0.5〜1.5μmに設定される。
バネ19はダイヤフラム16の外周の複数箇所から壁部8に向かって延びている。ダイヤフラム16の内部応力はバネ19の変形によって緩和される。
プレート12は静止電極を形成する導電膜を含む一層以上の膜で構成されている。プレート12には複数の通孔が形成されており、各通孔が音孔11を形成している。音波は音孔11を通過してコンデンサマイクロホン1の内部に進行し、ダイヤフラム16を振動させる。
プレート12とダイヤフラム16との間には、ダイヤフラム16と垂直な方向から見て円環状の領域にスペーサ10が複数個設けられている。スペーサ10はダイヤフラム16と垂直な方向から見て分散している島状に形成されていても良いし円環状に形成されていてもよい。スペーサ10の基部はプレート12と結合している。スペーサ10の高さはプレート12とダイヤフラム16との間隔よりも小さいため、ダイヤフラム16に外力が作用していない状態では、スペーサ10の先端部はダイヤフラム16から離れている。スペーサ10の数や配列は、ダイヤフラム16の形状、膜厚、内部応力、支持構造、コンデンサマイクロホン1の特性に応じて設計される。
以上の構成において、静電引力によってダイヤフラム16がプレート12に付着しないようにするために、バネ19の形状や、ダイヤフラム16の内部応力、スペーサ10が配置される環状領域の内径、スペーサ10の高さが調整される。また、静電引力によって、ダイヤフラム16の外周端と基板14の縁部9との間隔が、静電引力が作用しない状態でのダイヤフラム16と縁部9との間隔より少なくとも狭くなり、外周端の一部は縁部9に接触するように、ダイヤフラム16のスペーサ10との接触部位よりも内側の面積や、ダイヤフラム16のスペーサ10との接触部位よりも外側の幅、ダイヤフラム16の内部応力等が調整される。ダイヤフラム16の内部応力が小さい場合は、ダイヤフラム16を構成する膜の材質、ダイヤフラム16の厚さ、バイアス電圧の値によって調整される。バイアス電圧は例えば5〜15V程度である。
本実施形態では、バイアス電圧が印加されていない状態でのプレート12とダイヤフラム16との間隔は4μm、ダイヤフラム16と基板14の縁部との間隔は1.5μm、ダイヤフラム16のスペーサ10との接触部位からダイヤフラム16の外周端までの距離は130μm、スペーサ10との接触部位が含まれる円周の直径は700μmとして設定されている。また、ダイヤフラム16の中央部は、バイアス電圧非印加状態であるときと比較してバイアス電圧印加状態では、2μmプレート12側に接近するように設定されている。
なお、ダイヤフラム16の全周が基板14の縁部9に接触してもよい。その場合、非音響空間の圧力と大気圧とを平衡させるための細隙が適当な箇所(例えば縁部9やスペーサ10)に設けられていることが望ましい。
・作動
コンデンサマイクロホン1は、図示しないチャージポンプなどによって昇圧されたバイアス電圧がプレート12とダイヤフラム16とに印加され、静電引力によって図1Aおよび図1Bの破線に示すようにダイヤフラム16がスペーサ10に接触した状態で使用される。すなわち、ダイヤフラム16のスペーサ10との接触部位より内側の部分はプレート12に引き寄せられるため、ダイヤフラム16のスペーサ10の接触部位より外側の部分は基板14に接近し、ダイヤフラム16の外周端は、バネ19が連結されている付近を除いて基板14の開口の縁部9に接触した状態で使用される。その状態で音孔11から進入した音波がダイヤフラム16に到達すると、プレート12はダイヤフラム16に対して十分厚くたわみ剛性が高いため、ダイヤフラム16はプレート12に対して振動する。このとき、ダイヤフラム16は図2Aの破線で示すようにスペーサ10に接触した状態で振動する。
このように、ダイヤフラム16の外周端の少なくとも一部がストッパプレートとしての基板14の開口縁部9に接触し、非音響空間と音響空間との通路を狭めた状態においてダイヤフラムを振動させることができる。その結果、非音響空間と音響空間を結ぶ通路の音響抵抗を大きくすることができ、より低周波域の音波もこの通路を通過させにくくすることができる。したがって、ダイヤフラムの非音響空間側に音波が回り込むことによる感度低下を抑制することができる。このコンデンサマイクロホンは、低周波域の音波に対して感度が低下するという従来のコンデンサマイクロホンと比較して、高周波域から低周波域までの音波に対し、フラットな周波数特性を実現することができる。
また、バイアス電圧が印加されていない状態では、非音響空間は密閉されないため、非音響空間の圧力と大気圧とが平衡する。バイアス電圧が印加されている状態においても、非音響空間は密閉されないため、非音響空間の圧力と大気圧とが平衡する。そのため、気圧差によってダイヤフラムが破壊されることを防止し、気圧差によるコンデンサマイクロホンの感度低下を抑制することができる。
・製造方法
図3は、本実施形態のコンデンサマイクロホン1を実現するための膜の積層構造の一例を示す断面図である。
基板14は単結晶Siなどからなるウェハ107から形成される。
ダイヤフラム16と配線部17と共にダイヤフラム16の配線部17側の非音響空間を囲む壁部8は、スペーサ10を形成している絶縁膜105とエッチストッパ膜102と基板14とから構成されている。
プレート12は導電膜104と絶縁膜105とから構成され、導電膜104が静止電極を形成する。壁部8とプレート12の表面層が連続している絶縁膜105で構成されているため、プレート12は壁部8と結合している。
スペーサ10は絶縁膜105から構成されている。プレート12の表面層を構成し、プレート12を貫通している絶縁膜105の基板14側に突出している部分がスペーサ10を構成しているため、スペーサ10はプレート12に結合している。
ダイヤフラム16、バネ19および支持部13は振動電極を形成する導電膜108から構成される。ダイヤフラム16とバネ19とを張り渡している支持部13は、導電膜108の壁部8に埋め込まれている部分である。
以上、コンデンサマイクロホン1を構成している膜の積層構造について説明した。
図4、図5、図6、図7はそれぞれコンデンサマイクロホンの製造工程を示す断面図である。図4、図5、図6、図7の各図においては1チップ領域内が断面図として示されているが、信号処理回路と静止電極および振動電極とを接続するためのパッドは、適宜設計可能な部分であるため、省略されている。
はじめに図4Aに示すように、単結晶Siなどからなるウェハ107の上にエッチストッパ膜102を成膜する。エッチストッパ膜102は後述するDeep−RIEの終点制御のための例えばSiOからなる絶縁性の犠牲膜である。次にレジストマスク201のパターンをエッチストッパ膜102にウェットエッチングにより転写し、エッチストッパ膜102にディンプル301を形成する。
次に図4Bに示すように、エッチストッパ膜102の上に導電膜108を成膜し、レジストマスク202のパターンを転写することにより導電膜108からなるダイヤフラム16とバネ19の輪郭を形成する。導電膜108は例えば減圧CVDによって堆積し、P等の不純物がドープされ、アニール処理された多結晶Si膜や金属膜からなる。
次に図4Cに示すように、エッチストッパ膜102の上と導電膜108の上とにスペーサ膜103を成膜し、レジストマスク203のパターンを転写することによりスペーサ膜103にディンプル302を形成する。スペーサ膜103は例えばCVDでSiOを薄く堆積させてアニールする処理を繰り返すことにより所望の厚さに形成される。
次に図4Dに示すように、スペーサ膜103の上に導電膜104を成膜し、レジストマスク204のパターンを転写することにより、導電膜104で構成される静止電極などの輪郭を形成する。導電膜104は、例えば減圧CVDによって堆積し、P(リン)等の不純物がドープされ、アニール処理された多結晶Si膜や金属膜からなる。
次に図5Aに示すように、レジストマスク205のパターンをエッチングで転写することによりスペーサ10を形成するための孔304を導電膜104とスペーサ膜103とに形成する。具体的には、等方性エッチングを用いて導電膜104をエッチングした後に異方性ドライエッチングによりスペーサ膜103をエッチングする。導電膜108に到達する前に異方性ドライエッチングを停止することにより、先端部が先細りしたスペーサ10を形成するための孔304を形成することができる。一方、この孔304の深さを導電膜108が露出する深さに設定する場合でも、次に形成される絶縁膜106が除去されることによってスペーサ10とダイヤフラム16とが分離される。
なお、孔304は、上記のようにレジストによるパターニングとエッチングによって形成される以外にも、例えばナノインプリント技術を用いて形成されてもよい。
次に図5Bに示すように、絶縁膜106を成膜し、レジストマスク206のパターンを転写して絶縁膜106の不要部を除去する。絶縁膜106は例えばCVDで堆積したSiOで構成される。絶縁膜106はダイヤフラム16を構成する導電膜108とプレート12を構成する導電膜104とを絶縁するための膜である。
次に図5Cに示すように、レジストマスク208を用いてスペーサ膜103とエッチストッパ膜102を一部除去することにより、壁部8として絶縁膜105が機能する部位を形成するための孔306を形成する。具体的には、ウェットエッチングによりスペーサ膜103を等方的にエッチングした後に、ドライエッチングによりスペーサ膜103とエッチストッパ膜102とを異方的にエッチングすることによりウェハ107を露出させる孔306を形成する。導電膜108が存在する部位では、導電膜108がエッチングの終点となるため、エッチストッパ膜102は除去されない。
次に図6Aに示すように、スペーサ膜103の上と導電膜104の上とに絶縁膜105を成膜する。絶縁膜105はスペーサ膜103とエッチング選択性がある材料で構成され、例えば減圧CVDによる堆積とアニール処理を繰り返すことにより所望の厚さに形成されるSiN膜からなる。
次に図6Bに示すように、レジストマスク211のパターンをエッチングにより転写することにより絶縁膜105と導電膜104とに音孔11を形成する。具体的には例えば、エッチングガスの異なる2回の異方性ドライエッチングの実施により音孔11が形成される。
次に、ウェハ107の裏面に堆積している導電膜108と、導電膜104と、絶縁膜105とをバックグラインド処理により除去した後に、図7Aに示すようにウェハ107の裏面上にレジストマスク212を形成し、Deep−RIEによりウェハ107にキャビティ15を形成する。
次に図7Bに示すように、絶縁膜105をエッチストッパとして用いて、音孔11とキャビティ15とからエッチャントを供給し、エッチストッパ膜102とスペーサ膜103の不要部をウェットエッチングによって除去する。
最後にダイシングによりウェハ107を分断すると図3に示すコンデンサマイクロホン1が完成する。
・その他の構成例:
以上の説明では、プレート12より配線部側にダイヤフラム16が配置される構成を説明したが、ダイヤフラムよりも配線部側にプレートが配置される構成にも本発明は適用可能である。この構成に本発明を適用する場合の一例を以下、説明する。この構成では、請求項に記載のストッパプレートは、ダイヤフラムを基準として配線部と反対側に位置し、音波を取り入れるための開口を有している。配線部上に開口を有する基板が接着され、基板に結合された壁部によってプレートおよびストッパプレートは支持される。スペーサは、ダイヤフラムの外周端よりも内側の環状の領域に形成されている。ダイヤフラムの外周端にはバネが連結され、ダイヤフラムはバネによって壁部に張り渡されている。
バイアス電圧が印加されていない状態では、ダイヤフラムの外周端はストッパプレートの開口の縁部には接触しない。したがって、音響空間と、ダイヤフラムの配線部側の非音響空間とは、ダイヤフラムとストッパプレートおよび壁部とで形成される通路によって気圧が平衡する。バイアス電圧が印加されている状態では、ダイヤフラムのスペーサとの接触部位よりも内側の部分はプレート側に接近し、スペーサとの接触部位よりも外側の部分はダイヤフラムの剛性によりストッパプレート側に接近し、外周端の一部はストッパプレートの開口の縁部に接触する。このように音響空間と非音響空間とを結ぶ通路を狭めた状態において、音波を受けてダイヤフラムは振動するため、同様の効果を得ることができる。
また、以上の説明では、スペーサ10はプレート12と結合している形態を説明したが、例えばスペーサはプレートではなくダイヤフラム16と結合していてもよい。この場合、バイアス電圧が印加されると、ダイヤフラムがプレート側に接近し、スペーサのダイヤフラムとの結合部の反対側の端がプレートに接触する。そしてダイヤフラムの剛性によりスペーサとの結合部位よりも外側の部分がストッパプレート側に接近し外周端の一部がストッパプレートの開口の縁部に接触してもよい。尚、スペーサは、プレートとダイヤフラムのいずれからも離れて、壁部8に結合されていても良い。
2.第二実施形態
・構成
図8A、図8Bおよび図8Cはそれぞれ本発明のコンデンサマイクロホンの第二実施形態を示す断面図であって、膜の積層構造を省略した模式的な断面図である。図8Aおよび図8Bの切断面はプレート12の表面と垂直である。図8Cの切断面はプレート12の表面と平行である。図8Cはダイヤフラム16をプレート12の側から見た状態を示している。図8Aは図8Cに示すA−A線における断面図、図8Bは図8Cに示すB−B線における断面図である。
本実施形態では、請求項に記載の壁部は、壁部8と、基板14と、プレート12のスペーサ10よりも外側の部分とが相当し、ダイヤフラム16とスペーサ10と配線部17とともに非音響空間を囲む。本実施形態が第一実施形態と異なる点は、最も外側に形成された音孔11よりも外側においてスペーサ10がほぼ環状に形成されている点である。
スペーサ10の径方向の幅は例えば4μmで、スペーサ10には細隙としてのスリット100が設けられている。スリット100の形状は例えば幅4μm、高さ4μmである。スリット100がこのような形状である場合、カットオフ周波数は人間の可聴域の下限に近い約30Hzである。
・作動
バイアス電圧が印加されることによって、ダイヤフラム16はプレート12側に接近し、ダイヤフラム16の外周近傍の環状の領域がほぼ環状のスペーサ10に接触する。図8Aおよび図8Bに、ダイヤフラム16がスペーサ10に接触した状態を破線で示している。音波は、音孔11を通過してダイヤフラム16に伝搬し、ダイヤフラム16を振動させる。ダイヤフラム16の配線部17側の非音響空間は、ダイヤフラム16がスペーサ10に接触している状態では、音響空間から、スリット100の部分を除きほぼ断絶されている。検出対象の音波がダイヤフラム16の非音響空間側に回り込みにくいため、コンデンサマイクロホン2の感度低下が抑制される。バイアス電圧が印加されていない状態では、ダイヤフラム16とスペーサ10とは接触しないので、ダイヤフラム16で仕切られた2つの空間に圧力差がない状態に保つことができる。バイアス電圧が印加されている状態においても、スペーサ10に設けられたスリット100によって非音響空間の圧力と大気圧とが平衡する。そのため、気圧差によりダイヤフラム16が破壊されることを防止し、気圧差によるコンデンサマイクロホン1の感度低下を抑制することができる。
なお、スリット100の個数は、カットオフ周波数が可聴域外となればよく、複数個設けられてもよい。また、スペーサ10は環状に形成されてもよい。その場合、非音響空間の圧力と大気圧とを平衡させるための細隙がスペーサ10以外の箇所(例えばダイヤフラム16)に設けられていることが望ましい。
・製造方法
図9は、本実施形態のコンデンサマイクロホンを実現するための膜の積層構造の一例を示す断面図である。
基板14は単結晶Siなどからなるウェハ107から形成される。
壁部8は、エッチストッパ膜102、ダイヤフラム16とプレート12との間に空隙を形成するためのスペーサ膜103、スペーサ10を形成している絶縁膜105等から構成されている。
プレート12は導電膜104から構成され、静止電極を形成する。導電膜104は壁部8を形成している絶縁膜105に接合されている。
スペーサ10は絶縁膜105から構成されている。
ダイヤフラム16とバネ19とは振動電極を形成する導電膜108から構成される。導電膜108は、エッチストッパ膜102とスペーサ膜103との間に接合されている。
以上、コンデンサマイクロホン2を構成している膜の積層構造について説明した。
図10、図11、図12はそれぞれコンデンサマイクロホンの製造工程を示す断面図である。図10、図11、図12の各図においては、1チップ領域内が断面図として示されているが、信号処理回路と静止電極および振動電極とを接続するためのパッドは、適宜設計可能な部分であるため、省略されている。
はじめに図10Aに示すように、単結晶Siなどからなるウェハ107の上にエッチストッパ膜102を成膜する。エッチストッパ膜102は後述するDeep−RIEの終点制御のための例えばSiOからなる絶縁性の犠牲膜である。次にエッチストッパ膜102の上に導電膜108を成膜する。導電膜108は例えば減圧CVDによって堆積し、P等の不純物がドープされ、アニール処理された多結晶Si膜や金属膜からなる。
次に図10Bに示すように、レジストマスク202のパターンをエッチングにより転写することにより導電膜108からなるダイヤフラム16の輪郭およびバネ19の輪郭を形成する。
次に図10Cに示すように、エッチストッパ膜102の上と導電膜108の上とにスペーサ膜103を成膜し、レジストマスク203のパターンを転写することによりスペーサ膜103に孔304を形成する。孔304は、スペーサ10を形成するための孔であって、スリット100を形成する部分を除くほぼ環状の孔である。スペーサ膜103は例えばCVDでSiOを薄く堆積させてアニールする処理を繰り返すことにより所望の厚さに形成される。孔304は、導電膜108が露出する地点まで到達するように形成される。尚、孔304を導電膜108が露出する地点まで形成せず途中でエッチングを終了させてもよい。そうすることによって、後述する図11Aの工程を省略するようにしてもよい。
なお、孔304は、上記のようにレジストによるパターニングとエッチングによって形成される以外にも、例えばナノインプリント技術を用いて形成されてもよい。
次に図10Dに示すように、スペーサ膜103の上に絶縁膜106を成膜する。絶縁膜106が後述の工程で除去されることによりスペーサ10とダイヤフラム16とが分離される。絶縁膜106は例えばCVDで堆積したSiOで構成される。
次に図11Aに示すように、絶縁膜106の上に絶縁膜105を成膜する。絶縁膜105はスペーサ膜103および絶縁膜106とエッチング選択性がある材料で構成され、例えば減圧CVDによる堆積とアニール処理を繰り返すことにより所望の厚さに形成されるSi膜からなる。
次に図11Bに示すように、レジストマスク204のパターンを転写することにより絶縁膜105の不要部分を除去する。
次に図11Cに示すように、絶縁膜105が除去され絶縁膜106が露出している部分の上と絶縁膜105の上とに、導電膜104を成膜し、レジストマスク210のパターンを転写することにより、導電膜104で構成されるプレート12の外周輪郭を形成する。導電膜104は、例えば減圧CVDによって堆積し、P等の不純物がドープされ、アニール処理された多結晶Si膜や金属膜からなる。
次に図11Dに示すように、レジストマスク211のパターンを転写することにより、導電膜104で構成されるプレート12に音孔11を形成する。具体的には例えば、異方性ドライエッチングにより音孔11が形成される。
次に図12Aに示すように、ウェハ107の裏面上にレジストマスク212を形成し、Deep−RIEによりウェハ107にキャビティ15を形成する。
次に図12Bに示すように、絶縁膜105をエッチストッパとして用いて、音孔11とキャビティ15とからエッチャントを供給し、エッチストッパ膜102とスペーサ膜103と絶縁膜106の不要部をウェットエッチングによって除去する。
最後にダイシングによりウェハ107を分断すると図9に示すコンデンサマイクロホン2が完成する。
・その他の構成
以上の説明では、基板14とプレート12との間にダイヤフラム16が配置される構成を説明したが、基板とダイヤフラムとの間にプレートが配置される構成にも本発明は適用可能である。
また、以上の説明では、スペーサ10がプレート12と結合している形態を説明したが、例えばスペーサはプレートではなくダイヤフラム16と結合していてもよいし、プレートとダイヤフラムのいずれからも離れて、壁部8に結合されていても良い。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述した製造工程において、膜の組成、成膜方法、膜の輪郭形成方法、工程順序などは、コンデンサマイクロホンを構成しうる物性を持つ膜材料の組み合わせや、膜厚や、要求される輪郭形状精度などに応じて適宜選択されるものであって、特に限定されない。
第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す断面図。 第一実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す断面図。 第一実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す断面図。 第一実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す断面図。 第二実施形態に係る断面図。 第二実施形態に係る断面図。 第二実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す断面図。 第二実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す断面図。 第二実施形態のコンデンサマイクロホンの製造方法を示す断面図。
符号の説明
1:コンデンサマイクロホン、2:コンデンサマイクロホン、8:壁部、9:縁部、10:スペーサ、11:音孔、12:プレート、13:支持部、14:基板、15:キャビティ、16:ダイヤフラム、17:配線部、19:バネ、100:スリット、102:エッチストッパ膜、103:スペーサ膜、104:導電膜、105:絶縁膜、106:絶縁膜、107:ウェハ、108:導電膜

Claims (5)

  1. 複数の通孔を有し、静止電極を形成しているプレートと、
    前記静止電極に対する振動電極を形成しているダイヤフラムと、
    前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に位置し、前記ダイヤフラムの外周端より内側の環状の領域に配置されたスペーサと、
    前記ダイヤフラムに対し前記プレートと反対側に位置し、開口を有するストッパプレートと、
    を備え、
    前記ダイヤフラムは、前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に生ずる静電引力によって前記スペーサより内側が前記プレートに接近し前記スペーサより外側が前記プレートと反対側に移動し外周端の少なくとも一部が前記ストッパプレートの開口の縁部に接触した状態において、前記プレートに対して振動する、
    コンデンサマイクロホン。
  2. 複数の通孔を有し、静止電極を形成しているプレートと、
    前記静止電極に対する振動電極を形成しているダイヤフラムと、
    前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に位置し、前記プレートの最も外側に位置する前記通孔よりも外側に位置するほぼ環状の内壁面を有するスペーサと、
    前記プレートの外周端を支持し、前記ダイヤフラムと前記スペーサと配線部と共に前記ダイヤフラムの前記配線部側の非音響空間を囲む壁部と、
    を備え、
    前記ダイヤフラムは、前記プレートと前記ダイヤフラムとの間に生ずる静電引力によって前記プレートに接近し前記スペーサ内側の開口を閉塞するとともに前記非音響空間をほぼ密閉した状態において、前記プレートに対して振動する、
    コンデンサマイクロホン。
  3. 前記ダイヤフラムに連結された複数のバネと、
    前記バネと連結し前記ダイヤフラムを張り渡している支持部と、
    をさらに備える請求項1または2に記載のコンデンサマイクロホン。
  4. 前記ダイヤフラムとなる膜を形成し、
    前記ダイヤフラムとなる膜の上に第一の絶縁膜を形成し、
    前記第一の絶縁膜の上に前記プレートとなる膜を形成し、
    前記第一の絶縁膜に孔をレジストのパターニングとエッチングにより形成し、
    前記第一の絶縁膜と異なる組成の第二の絶縁膜を前記孔の内部に堆積させることにより、前記孔内に前記第二の絶縁膜からなる前記スペーサを形成し、
    ウェットエッチングにより前記第一の絶縁膜を選択的に前記ダイヤフラムとなる膜と前記プレートとなる膜との間から除去する、
    ことを含む請求項1に記載のコンデンサマイクロホンの製造方法。
  5. 前記ダイヤフラムとなる膜を形成し、
    前記ダイヤフラムとなる膜の上に第一の絶縁膜を形成し、
    前記第一の絶縁膜にほぼ環状の溝をレジストのパターニングとエッチングにより形成し、
    前記第一の絶縁膜と異なる組成の第二の絶縁膜を前記溝の内部に堆積させることにより、前記溝内に前記第二の絶縁膜からなる前記スペーサを形成し、
    前記第二の絶縁膜の前記スペーサより内側部分を除去し、
    前記第二の絶縁膜を除去することによって露出した前記第一の絶縁膜の上に前記プレートとなる膜を形成し、
    ウェットエッチングにより前記第一の絶縁膜を選択的に前記ダイヤフラムとなる膜と前記プレートとなる膜との間から除去する、
    ことを含む請求項2に記載のコンデンサマイクロホンの製造方法。
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