JP2009065606A - 振動トランスデューサ - Google Patents

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雄作 蛯原
Seiji Hiraide
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Abstract

【課題】振動トランスデューサの高域の感度を向上させる。
【解決手段】振動トランスデューサは、バックキャビティの開口を形成している基板と、堆積膜からなり、前記開口と前記基板の前記開口の周囲とに対向する中央部と、前記中央部から外側に放射状に延びる複数の腕部とを備え、導電性を有するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムに対向する堆積膜からなるとともに導電性を有するプレートと、前記腕部の先端と前記プレートの外縁とを絶縁しながら前記基板上に固定するとともに、前記基板と前記ダイヤフラムとの間と、前記ダイヤフラムと前記プレートとの間とにそれぞれ空隙を形成している堆積膜からなる支持手段と、を備え、隣り合う前記腕部の間において前記中央部の縁は直線を形成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動トランスデューサに関し、特にMEMSセンサとしての微小なコンデンサマイクロホンなどの波動トランスデューサに関する。
従来、半導体デバイスの製造プロセスを応用して製造される微小なコンデンサマイクロホンが知られている(例えば非特許文献1、特許文献1、2、3参照)。このようなコンデンサマイクロホンは、MEMSマイクロホンといわれ、対向電極を構成するダイヤフラムとプレートは基板上に堆積した薄膜からなるとともに互いに離間した状態で基板上に支持されている。音波によってダイヤフラムがプレートに対して振動すると、その変位によりコンデンサの静電容量が変化し、その容量変化が電気信号に変換される。
音圧に対するダイヤフラムの変位を大きくすることでコンデンサマイクロホンの感度が向上する。したがって、ダイヤフラムの外周全体を固定した構造よりも、ダイヤフラムの外周の一部を固定した構造の方が感度が高くなる。
電気学会MSS−01−34 特開平9−508777 米国特許第4776019号 特表2004−506394
しかし、ダイヤフラムの外周全体を固定した構造ではダイヤフラムが軸対称振動するのに対し、ダイヤフラムの外周に固定されていない部分があると、その部分が変則的に振動しやすい。ダイヤフラムの振動が変則的になると、波動を静電容量の振動に変換する効率が落ちるという問題がある。この現象は波動の周波数が高くなるほど顕著になる。また、ダイヤフラムの外周に固定されていない部分があると、ダイヤフラムの製造過程で生ずる内部応力によって、その部分が反り返りやすくなるという問題がある。
本発明は、これらの問題を解決するために創作されたものであって、振動トランスデューサの高域の感度を向上させることを1つの目的とする。
(1)上記目的を達成するための振動トランスデューサは、バックキャビティの開口を形成している基板と、堆積膜からなり、前記開口と前記基板の前記開口の周囲とに対向する中央部と、前記中央部から外側に放射状に延びる複数の腕部とを備え、導電性を有するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムに対向する堆積膜からなるとともに導電性を有するプレートと、前記腕部の先端と前記プレートの外縁とを絶縁しながら前記基板上に固定するとともに、前記基板と前記ダイヤフラムとの間と、前記ダイヤフラムと前記プレートとの間とにそれぞれ空隙を形成している堆積膜からなる支持手段と、を備え、隣り合う前記腕部の間において前記中央部の縁は直線を形成している。
本発明によると、ダイヤフラムが中央部とその中央部から外側に放射状に延びる複数の腕部とを備える特異な平面形状をなし、腕部の先端が固定される構造であるため、圧力に対するダイヤフラムの変位が大きくなる。隣り合う腕部の間において、固定されていないダイヤフラムの中央部の縁が外側に膨らんでいると、膨らんだ部分の張力がなくなるため、ダイヤフラムの中央部の縁が変則的に振動しやすくなるとともに反り返りやすくなる。本発明によると、隣り合う腕部の間において、固定されていないダイヤフラムの中央部の縁が直線を形成しているため、ダイヤフラムの中央部は変則的に振動しやすい部分のない形状となる。したがって、本発明によると高域の感度が高い振動トランスデューサを実現できる。また本発明によると、隣り合う腕部の間において、固定されていないダイヤフラムの中央部の縁が直線を形成しているため、ダイヤフラムの中央部は反り返りやすい部分のない形状となる。
(2)上記目的を達成するための振動トランスデューサは、バックキャビティの開口を形成している基板と、堆積膜からなり、前記開口と前記基板の前記開口の周囲とに対向する中央部と、前記中央部から外側に放射状に延びる複数の腕部とを備え、導電性を有するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムに対向する堆積膜からなるとともに導電性を有するプレートと、前記腕部の先端と前記プレートの外縁とを絶縁しながら前記基板上に固定するとともに、前記基板と前記ダイヤフラムとの間と、前記ダイヤフラムと前記プレートとの間とにそれぞれ空隙を形成している堆積膜からなる支持手段と、を備え、隣り合う前記腕部の縁は前記中央部の縁に接し前記中央部の内側に凸である曲線として連続している。
本発明によると、ダイヤフラムが中央部とその中央部から外側に放射状に延びる複数の腕部とを備える特異な平面形状をなし、腕部の先端が固定される構造であるため、圧力に対するダイヤフラムの変位が大きくなる。隣り合う腕部の間において、固定されていないダイヤフラムの中央部の縁が外側に膨らんでいると、膨らんだ部分の張力がなくなるため、ダイヤフラムの中央部の縁が変則的に振動しやすくなるとともに反り返りやすくなる。本発明によると、隣り合う腕部の縁は中央部の縁に接し中央部の内側に凸である曲線として連続しているため、ダイヤフラムの中央部は変則的に振動しやすい部分のない形状となる。したがって、本発明によると高域の感度が高い振動トランスデューサを実現できる。また本発明によると、隣り合う腕部の縁は中央部の縁に接し中央部の内側に凸である曲線として連続しているため、ダイヤフラムの中央部は反り返りやすい部分のない形状となる。
(3)上記目的を達成するための振動トランスデューサにおいて、前記ダイヤフラムは、全体が導電性堆積膜からなり、前記プレートは、全体が導電性堆積膜からなり、中心から外縁までの距離が前記ダイヤフラムの前記中央部の中心から前記腕部の先端までの距離よりも短いことが好ましい。
本発明によると、少なくともダイヤフラムの固定端である腕部の先端の近傍においてダイヤフラムとプレートとが対向しないため、その部分での寄生容量が生じず、振動トランスデューサの寄生容量が減少する。また本発明によると、ダイヤフラムの全体とプレートの全体とが導電性堆積膜から形成されるため、絶縁膜の一部分のみに電極を構成する導電膜を形成するような複雑な製造工程は必要でなく、製造工程の簡略化が図られる。さらに本発明によると、プレートの直径がダイヤフラムの直径よりも小さいため、プレートとダイヤフラムの直径が等しい場合に比べてプレートの剛性が高くなる。
(4)上記目的を達成するための振動トランスデューサにおいて、前記プレートは、前記ダイヤフラムの前記腕部に対向する部分が切り欠かれていることが好ましい。
この場合、ダイヤフラムの腕部にプレートが対向しないため寄生容量がさらに減少する。その結果、振動トランスデューサの感度がさらに向上する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。各実施形態において同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
(第一実施形態)
1.構成
図1は本発明の第一実施形態であるコンデンサマイクロホンのMEMS構造部を模式的に示す平面図である。図2A、図2Bはそれぞれ図1の2A−2A線、2B−2B線に対応する模式的な断面図である。図2Cはダイヤフラム10を示す平面図である。
本実施形態のコンデンサマイクロホンは、基板30と、平行平板コンデンサを構成するダイヤフラム10およびプレート20と、ダイヤフラム10を基板30上に固定する複数の第一支持部50と、プレート20を基板30上に固定する複数の第二支持部54とを備えている。
基板30は、例えば厚さ500〜600μmの単結晶シリコン基板からなる。基板30には、バックキャビティ32の側壁をなす通孔30aが形成されている。通孔30aの開口30bは、バックキャビティ32の大気圧空間に通ずる開口を構成する。バックキャビティ32の開口30bは、ダイヤフラム10の中央部12の内側に位置する。バックキャビティ32は、図示しないパッケージによって塞がれており、基板30とダイヤフラム10の間の空隙を通じてのみ大気圧空間に解放されている。バックキャビティ32は、ダイヤフラム10に基板30側から加わる圧力振動を緩衝するための圧力緩衝室として機能する。
ダイヤフラム10は、例えばP(リン)が不純物として添加されたポリシリコンを材料とする単層の導電性の堆積膜からなる。ダイヤフラム10を導電膜と絶縁膜の複層構造にしてもよいが、単層構造にすることで製造工程が簡素化される。ダイヤフラム10は、バックキャビティ32の開口30bとその周囲とに対向している略円盤状の中央部12と、中央部12の外縁から外側に放射状に延びる複数の腕部14とを備え、略歯車形状をなしている。図12Cにおいて中央部12の領域はハッチングによって示されている。ダイヤフラム10の寸法は、たとえば、厚さ:0.5μm、半径:0.5mm、中央部12の半径:0.35mm、腕部14の長さ:0.15mmとする。
図2Bに示すように各腕部14の先端は、絶縁性を有する複数の柱状の第一支持部50によって基板30上に固定されている。このため、ダイヤフラム10と基板30との間には空隙が形成されている。ダイヤフラム10の張力はダイヤフラム10の製造過程で生ずる引っ張り方向の応力によってもたらされる。第一支持部50は例えばシリコン酸化膜からなる。輪郭が円形や矩形であるダイヤフラムの外縁全体が固定されている場合に比べ、歯車形状のダイヤフラム10の腕部14の先端のみが固定されている場合は、ダイヤフラム10の剛性が低くなる。それぞれの腕部14には多数の通孔16が形成されている。通孔16によってダイヤフラム10の剛性はさらに小さくなる。
隣り合う腕部14の間において中央部12の縁は直線を形成している。すなわち、隣り合う腕部14の間において中央部12の縁には膨らんだ部分がない。したがって隣り合う腕部14の間においても中央部12の縁に張力が加わる。その結果、音波によってダイヤフラム10が振動するとき、中央部12の縁が隣り合う腕部14の間において不規則な振動をしにくい。また、隣り合う腕部14の間において中央部12の縁が直線を形成しているため、ダイヤフラム10の製造過程において生ずる応力によって中央部12の縁が反り返りにくい。その結果、ダイヤフラム10と基板30との距離を設計通りに設定することができ、また、大きな音圧がダイヤフラム10に加わったときにもダイヤフラム10と基板30とが接触しにくくなる。
プレート20は、例えばP(リン)が不純物として添加されたポリシリコンを材料とする単層の導電性の堆積膜からなる。プレート20を導電膜と絶縁膜の複層構造にしてもよいが、単層構造にすることで製造工程が簡素化される。プレート20の外縁は、絶縁性を有する複数の第二支持部54によって基板30上に固定されている。プレート20はダイヤフラム10に対向している。プレート20とダイヤフラム10との間には、例えば4μm程度の高さの空隙40が形成されている。それぞれの第二支持部54は、プレート20と基板30とをダイヤフラム10の切り欠き部分において結合している。この構成により、プレート20の中心から外縁までの距離をダイヤフラム10の中心から外縁までの距離よりも短くすることが可能になる。その結果、ダイヤフラム10とプレート20との直径が等しい場合に比べてプレート20の剛性が高まりプレート20が振動しにくくなる。
図2Aおよび図2Bに示すように、プレート20はダイヤフラム10の中央部12と中心が一致しダイヤフラム10の中央部12より直径が小さい中央部22と、中央部22から外側に放射状に延びる複数の腕部24とを備える略歯車形状をなしている。プレート20のそれぞれの腕部24は、ダイヤフラム10の隣り合う腕部14の間にある切り欠き部分に対向する位置にある。ダイヤフラム10のそれぞれの腕部14は、プレート20の隣り合う腕部24に挟まれた切り欠き部分に対向する位置にある。この構成により、ダイヤフラム10の固定端近傍の領域においてダイヤフラム10とプレート20とが対向する面積が小さくなるため、コンデンサマイクロホンの寄生容量が低減される。中央部22及び腕部24には、図1に示すように多数の通孔26が形成されている(図2Aおよび図2Bでは通孔26が省略されている)。通孔26は、図示しないパッケージ内に進入した音波を通過させてダイヤフラム10に到達させるための音響ホールとして機能する。プレート20の寸法は、たとえば、厚さ:1.5μm、中央部22の半径:0.3mm、腕部24の長さ:0.1mmとする。
第二支持部54は、上層絶縁部541と下層絶縁部543とこれらに挟まれたガード電極542とからなる。第二支持部54はプレート20を基板30から絶縁するとともに基板30上に固定している。上層絶縁部541および下層絶縁部543は例えばシリコン酸化膜からなる。上層絶縁部541はダイヤフラム10とプレート20との空隙を形成している。下層絶縁部543は第一支持部50を構成している絶縁膜からなる。ガード電極542は、プレート20または基板30と同一電位に設定される。
図3は、ダイヤフラム10とプレート20との間の静電容量の変化を電気信号として検出するための回路を説明するための回路図である。
ダイヤフラム10にはチャージポンプCP等によって安定したバイアス電圧が印加される。プレート20とダイヤフラム10の容量変化は電圧信号としてアンプAに入力される。基板30とダイヤフラム10とが短絡されているため、図3Aに示すようにガード電極542が存在しなければ、プレート20と基板30との間に寄生容量が形成される。
図3Bに示すようにガード電極542を設ける場合、プリアンプAの出力端をガード電極542に接続し、プリアンプAによってボルテージフォロア回路を構成することによりガード電極542をガード電極として機能させることができる。すなわち、プレート20とガード電極542とをボルテージフォロア回路によって同電位に制御することにより、プレート20とガード電極542との間に生ずる寄生容量を除去することができる。また基板30とダイヤフラム10とを短絡しておくことにより、ガード電極542と基板30との間の容量がプリアンプAの出力と無関係になる。このようにガード電極542を設けてガード電極を構成することにより、コンデンサマイクロホンの寄生容量をさらに低減することができる。、コンデンサマイクロホンの寄生容量を低減するためのガード電極として機能する。ガード電極542は、ダイヤフラム10と同時に形成できるように、ダイヤフラム10と同一の材料で構成することが望ましい。尚、ガード電極542を省略しても良い。
チャージポンプCP、プリアンプAなどは図1、図2に示すMEMS構造部を構成するダイと別のダイに備えてもよいし、図1、図2に示すMEMS構造部を備えるダイに備えてもよい。
2.製造方法
以下、上述のコンデンサマイクロホンの製造方法を図4〜図16の断面図を用いて説明する。
先ず、図4に示すように、例えば単結晶シリコン基板等の半導体基板からなる基板30の表面に、第一絶縁膜500を形成する。第一絶縁膜500は、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成される厚さ2μm程度のシリコン酸化膜からなる。第一絶縁膜500は、基板30とダイヤフラム10との間に空隙を形成するための犠牲膜として機能するとともに、ダイヤフラム10を基板30上に支える第一支持部50と、プレート20を基板30上に支える第二支持部54の下層絶縁部543とを形成するためのものである。
次に、図5に示すように、第一絶縁膜500の表面に、ダイヤフラム10およびガード電極542になる第一導電膜100を堆積する。第一導電膜100は、例えば減圧CVD法を用いて形成される厚さ0.5μm程度のPが添加されたポリシリコンからなる。この場合、第一導電膜100は基板30の裏面にも堆積する。
次に図6に示すように、フォトレジストマスクR2を用い、例えばRIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングにより第一導電膜100を選択的にエッチングして所定の形状に加工する。その結果、厚さ0.5μm程度のダイヤフラム10とガード電極542と引出配線部13とが形成される(図16参照)。なお、引出配線部13は図1において省略されている。その後、フォトレジストマスクR2を除去する。
次に図7に示すように、第一絶縁膜500および第一導電膜100の表面に、第二絶縁膜300と第二導電膜200とを順に堆積させる。第二絶縁膜300は、例えばプラズマCVD法を用いて形成される厚さ4μm程度のシリコン酸化膜からなる。第二絶縁膜300は、ダイヤフラム10とプレート20との間に空隙を形成するための犠牲膜として機能するとともに、第二支持部54の上層絶縁部541となるものである。プレート20となる第二導電膜200は、例えば減圧CVD法を用いてPが添加された厚さ1.5μm程度のポリシリコンからなる。この場合、第二導電膜200は基板30の裏面にも堆積する。
次に図8に示すように、フォトレジストマスクR3を用い、RIE等の異方性エッチングにより第二導電膜200を選択的にエッチングして所定の形状に加工する。その結果、図16に示す厚さ1.5μm程度のプレート20と引出配線部23とが形成される。なお、引出配線部23は図1において省略されている。その後、フォトレジストマスクR3を除去する。
次に図9に示すように、第二絶縁膜300と第二導電膜200の表面に第三絶縁膜400を形成する。第三絶縁膜400は、例えばプラズマCVD法を用いて形成される厚さ0.3μm程度のシリコン酸化膜からなる。
次に図10に示すように、フォトレジストマスクR4を用いて第三絶縁膜400及び第二絶縁膜300を選択的にエッチングし、ダイヤフラム10の引出配線部13を露出させる電極取出し孔H1と、プレート20の引出配線部23を露出させる電極取出し孔H2とを形成する。その後、フォトレジストマスクR4を除去する。
次に、第三絶縁膜400と電極取出し孔H1、H2から露出する第一導電膜100と第二導電膜200との表面に図11に示すように第三導電膜600を堆積する。ワイヤボンディングのための電極となる第三導電膜600は例えばスパッタ法を用いて形成されるAl−Siからなる。
次に図12に示すように、フォトレジストマスクR5を用い、例えば混酸によるウエットエッチングにより第三導電膜600を選択的にエッチング除去して所定の形状に加工する。その結果、ダイヤフラム10の引出配線部18に接続する第一電極62と、プレート20の引出配線部23に接続する第二電極61とが形成される。その後、フォトレジストマスクR5を除去する。
次に図13に示すように、基板30の裏面に堆積している第二導電膜200及び第一導電膜100を研削または研磨によって除去し、更に基板30の裏面を研削または研磨し、基板30の厚さを500〜600μmに調整する。
次に図14に示すように、フォトレジストマスクR6を用い、例えばディープRIEなどの異方性エッチングにより基板30を選択的にエッチングし、第一絶縁膜500に達する通孔30aを形成する。その後、フォトレジストマスクR6を除去する。
次に図15に示すように、フォトレジストマスクR7を用い、たとえばバッファードフッ酸(Buffered HF)を使用するウェットエッチングによって第三絶縁膜400、第二絶縁膜300、及び第一絶縁膜500を選択的にエッチング除去する。このとき、第二導電膜200に形成されている複数の通孔26は、第二導電膜200と第一導電膜100との間にエッチャントを供給する孔として機能する。第一導電膜100に形成された複数の通孔(ダイヤフラムの腕部の通孔)は、第一導電膜100と基板30との間にエッチャントを供給する孔として機能する。また、基板30の通孔30aは第一絶縁膜500にエッチャントを供給する孔として機能する。第三絶縁膜400、第二絶縁膜300、及び第一絶縁膜500が同一材料からなる場合、本工程において連続的に除去することができる。
その後、フォトレジストマスクR7を除去し、ダイシングすると、図16に示すコンデンサマイクロホンのMEMS構造を備えるダイが完成する。
(第二実施形態)
図17は、本発明の第二実施形態にかかるダイヤフラム102を示す平面図である。図17においてダイヤフラム102の中央部122の領域はハッチングによって示されている。隣り合う腕部142の縁は、図17に示すように中央部122の縁に接し中央部122の内側に凸である湾曲線として連続していてもよい。この場合であっても、隣り合う腕部142の間において中央部122に膨らんだ部分がないため、中央部122の縁が隣り合う腕部142の間において不規則な振動をしにくい。また、ダイヤフラム102の製造過程において生ずる応力によって中央部122の縁が反り返りにくいため、ダイヤフラム102と基板30との距離を設計通りに設定することができ、また、大きな音圧がダイヤフラム102に加わったときにもダイヤフラム102と基板30とが接触しにくくなる。
(第三実施形態)
図18は、本発明の第三実施形態にかかるダイヤフラム103を示す平面図である。図18においてダイヤフラム103の中央部123の領域はハッチングによって示されている。隣り合う腕部143の縁は、図18に示すように中央部123の縁に接し中央部123の内側に凸である屈曲線として連続していてもよい。この場合であっても、隣り合う腕部143の間において中央部123に膨らんだ部分がないため、中央部123の縁が隣り合う腕部143の間において不規則な振動をしにくい。また、ダイヤフラム102の製造過程において生ずる応力によって中央部123の縁が反り返りにくいため、ダイヤフラム103と基板30との距離を設計通りに設定することができ、また、大きな音圧がダイヤフラム103に加わったときにもダイヤフラム103と基板30とが接触しにくくなる。
(他の実施形態)
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態で示した構造や工程や材料はあくまで例示であるし、当業者であれば自明である工程の追加や省略や工程順序の入れ替えについては説明が省略されている。また例えば、上述した製造工程において、膜の組成、膜の堆積方法、パターニング方法は、コンデンサマイクロホンを構成しうる物性を持つ膜材料の組み合わせや、膜厚や、要求される輪郭形状精度などに応じて適宜選択されるものであって、特に限定されない。また本発明は、超音波を電気信号に変換する超音波センサなど、他の形態の振動トランデューサに適用することもできる。一般には波動の周波数が高くなるほどダイヤフラムが不規則に振動しやすくなるが、本発明のように隣り合う腕部の間において中央部が外側に膨らんでいないダイヤフラムの形状を採用することにより、ダイヤフラムが規則的に軸対称振動する周波数の上限を高域に伸ばすことができる。
第一実施形態に係る平面図。 図2Aは第一実施形態に係る模式的な断面図。図2Bは第一実施形態に係る模式的な断面図。図2Cは第一実施形態に係る平面図。 第一実施形態に係る回路図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第一実施形態に係る断面図。 第二実施形態に係る平面図。 第三実施形態に係る平面図。
符号の説明
10:ダイヤフラム、12:中央部、12a:凸部、13:引出配線部、14:腕部、14a:凸部、16:通孔、18:引出配線部、20:プレート、20:プレート、22:中央部、23:引出配線部、24:腕部、26:通孔、30:基板、30a:通孔、30b:開口、32:バックキャビティ、40:空隙、50:第一支持部、54:第二支持部、61:第二電極、62:第一電極、100:第一導電膜、101:絶縁膜、102:ダイヤフラム、103:ダイヤフラム、122:中央部、123:中央部、142:腕部、143:腕部、200:第二導電膜、300:第二絶縁膜、400:第三絶縁膜、500:第一絶縁膜、500a:凹部、541:上層絶縁部、542:ガード電極、543:下層絶縁部、600:第三導電膜、A:プリアンプ、CP:チャージポンプ、R1:フォトレジストマスク、R2:フォトレジストマスク、R3:フォトレジストマスク、R4:フォトレジストマスク、R5:フォトレジストマスク、R6:フォトレジストマスク、R7:フォトレジストマスク

Claims (4)

  1. バックキャビティの開口を形成している基板と、
    堆積膜からなり、前記開口と前記基板の前記開口の周囲とに対向する中央部と、前記中央部から外側に放射状に延びる複数の腕部とを備え、導電性を有するダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムに対向する堆積膜からなるとともに導電性を有するプレートと、
    前記腕部の先端と前記プレートの外縁とを絶縁しながら前記基板上に固定するとともに、前記基板と前記ダイヤフラムとの間と、前記ダイヤフラムと前記プレートとの間とにそれぞれ空隙を形成している堆積膜からなる支持手段と、を備え、
    隣り合う前記腕部の間において前記中央部の縁は直線を形成している、
    振動トランスデューサ。
  2. バックキャビティの開口を形成している基板と、
    堆積膜からなり、前記開口と前記基板の前記開口の周囲とに対向する中央部と、前記中央部から外側に放射状に延びる複数の腕部とを備え、導電性を有するダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムに対向する堆積膜からなるとともに導電性を有するプレートと、
    前記腕部の先端と前記プレートの外縁とを絶縁しながら前記基板上に固定するとともに、前記基板と前記ダイヤフラムとの間と、前記ダイヤフラムと前記プレートとの間とにそれぞれ空隙を形成している堆積膜からなる支持手段と、を備え、
    隣り合う前記腕部の縁は前記中央部の縁に接し前記中央部の内側に凸である曲線として連続している、
    振動トランスデューサ。
  3. 前記ダイヤフラムは、全体が導電性堆積膜からなり、
    前記プレートは、全体が導電性堆積膜からなり、中心から外縁までの距離が前記ダイヤフラムの前記中央部の中心から前記腕部の先端までの距離よりも短い、
    請求項1または2に記載の振動トランスデューサ。
  4. 前記プレートは、前記ダイヤフラムの前記腕部に対向する部分が切り欠かれている、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の振動トランスデューサ。
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