JPWO2009084227A1 - トップコート - Google Patents
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Abstract
Description
仕上げ作業の塗膜を形成する工程は、再なめし、染色及び加脂の工程を経た天然皮革に対して、ベースコート層、カラコート層及びトップコート層の三層からなる塗膜を形成する。
トップコート層は、皮革に耐摩耗性や柔軟性を付与すると共に革特有の色や風合いを持たせるうえで重要な工程である。
塗膜の形成には塗膜の透明度が高く、革本来の銀面模様を形成するアニリン仕上げが行われてきた。これを改良したアニリン調仕上げ、セミアニリン仕上げ、カバリング仕上げがある。更に、これとは別に、ポリマーやポリマーエマルジョン、水性ポリマーエマルジョンによる塗膜の形成が行われる。このポリマーとしてポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン・アクリル樹脂が多く用いられてきた。
実際のポリウレタン層を形成するにあたっては、特定量の数平均分子量による有機イソシアネート、2価アルコール及びヒドロキシ基を有するカルボン酸から構成されているポリウレタンからなる水性ポリウレタン調剤であり、光沢が低いカーシート用などに使用可能な皮革被覆剤として使用できる(特許文献3 特表2005−530868号)。
有機溶媒中のポリウレタン溶液であって、ポリウレタンが以下の成分の反応生成物を含んでなるポリウレタン溶液であり、以下のもの化合物を含むもの。(a)数平均分子量が500〜16,000である少なくとも二官能のポリオール、(b)数平均分子量が140〜1500である少なくとも二官能のポリイソシアネート、(c)所望により、数平均分子量が32〜500である低分子量の少なくとも二官能のアルコールおよび/またはアミン、および(d)少なくとも1つのモノアミノ官能性ヘテロ環化合物の反応性生物(特許文献4 特開2000−319n347号公報)などが知られている。
これらはいずれも皮革の表面に形成する塗膜材料を提供する。しかし、どのような性状の塗膜を形成するために用いるのかについて述べるものではなく、この点では十分な情報を提供しない。
耐摩耗性があり、ソフト感を維持し、触感を向上させた表皮材料に関し、トップコート層をウレタン及びシリコーンからなる層とし、カーボンナノチューブなどを添加して表面粗さRaが標準状態で0.5〜30μmの範囲とする(特許文献5 特開2006−30
7397号公報)。
トップコート層の膜厚に関して、通常の天然皮革のトップコート層より厚い20〜40μmとし、粒径を1.0mμ以下のカーボンナノチューブなど添加して表面粗さを0.5〜30μmとしている。触感の向上、耐摩耗性及び異音の抑制に役立つとする。トップコート層の膜厚としては厚すぎるので、天然皮革が有している触感の向上、耐摩耗性向上の点では十分に期待できない。異音については、衣類あるいは本革同士の摺動によって発生する異音としている。この場合の異音は本革同士が、圧力がかけられていない状態で摺り合うことにより生ずる音としており、ここで言う異音はきしみ音ではない。
圧力がかけられた密着した状態から、こすれあう状態にするためには、こすれあうために大きな力が必要となる。そのときに、きしみ音は発生する。
また、後述するように、自動車に用いられる人工皮革の分野では、既にきしみ音の抑制、発生防止についての解決策として多くの発明がなされている。この場合には対象となる人工皮革は樹脂のシートであり、ソフト感があり、柔軟性や滑らかな触感を改善した塗膜を有する天然皮革とは、硬さなどの点で相違しており、人工皮革でのきしみ音の抑制や発生防止の対応策を、そのまま適用できるというものではないし、適用したとしてもそのまま有効な手段になりえない。
反応性シリコーン、ポリオール及びイソシアネートを反応して得られる共重合体を用いるもの(特許文献6 特開昭63−317514号公報)、多価イソシアネートとポリオールの組み合わせから成る硬化性ポリウレタンと硬化性シリコーンとを塗膜形成要素として含有するもの(特許文献7 特開昭61−138636号公報)、シリコーン共重合ウレタン硬化性樹脂にウレタン系樹脂からなる微粒子を固形分として1〜50重量%含ませる処理剤(特許文献8 特許3287867、特開平5−156206号公報)、ウレタン粒子、球状ポリエチレンワックスを含むアクリル−塩化ビニル着色塗料組成物(特許文献9 特開平8−176491、特許第3276257号、特許文献10特開平8−27409号、特許文献11 特開平08−179780号公報 特許文献12 特開平8−281210号公報)、シリコン変性アクリル樹脂1重量部に対して、ウレタン樹脂を0.25重量部以上9重量部以下含む処理剤(特許文献13 特開平08−183945号公報)。ポリテトラフルオロエチレン粉末樹脂と樹脂系バインダーを含有する組成物(特許文献14 特開2000−026787号公報)、セラミック粒子を含有する軋み音防止処理剤(特許文献15 特開2006−28444号公報)など。
(1)本発明者らは、天然皮革をカーシートとして用いたときに、人体との摩擦や、リクライニング部における革同士の摩擦による、不快な感じを起こさせるきしみ音の発生を極力防止すること、耐摩耗性、同時にソフト感があり、柔軟性や滑らかな触感を有し、ぬめり感のある塗膜を有している特性の塗膜を形成した天然皮革が満たす要件について検討した。
(2)このように複数の条件を満足するような要件を満たしている皮革を得ようとする場合には、皮革が本来有している要素について明らかにすることが必要であると考えた。基本的に皮革の構成を検討する場合に以下のような要素が考えられる。これらは、順番が付されるという問題ではなく、同時に有していることとして必要となる要件である。これらは、(ア)基本物性、(イ)外観及び(ウ)触感である。
(ア)基本物性として要求される事項
この中に含まれる具体的な内容としては、基本物性(耐磨耗性、耐屈曲性、耐光性、耐熱性、耐寒性、柔軟性を有しており、すべり難さの度合いが適当であること)が要求される。
基本物性の中の特性は、どれも重要な項目である。耐磨耗性の要件としては、樹脂は架橋剤を用いて架橋して強靭な状態とすることが要件となる。この特性から特定の樹脂が選び出されるといものではない。樹脂として架橋剤を用いて架橋されている状態とすること及び硬い状態の樹脂であることができれば、差し支えないといものである。
耐屈曲性、耐光性、耐熱性、耐寒性などに影響する要因としては、他に樹脂の種類もあり、二液性ポリウレタン樹脂を好適に使用することができる。また、これに二液性ポリウレタン・アクリル樹脂を混ぜて使用しても良い。柔軟性については、柔らかさが要求されることとなるが、二液性ポリウレタン樹脂や二液性ポリウレタン・アクリル樹脂は、この点について好適に使用することができる。
以上の基本物性として要求されていることから物質を特定すると、二液性ポリウレタン樹脂、二液性ポリウレタン・アクリル樹脂を用いることが有効であること、架橋剤を用いて架橋すること(適度に架橋すること、硬すぎてはよくないので適度に架橋する)が有効
であるということがわかる。
(イ)外観として要求される事項
トップコート層の外観はつや消しされた状態であることが必要である。光が照射されたときに塗膜が光を反射する結果、ぴかぴか光っているという状態は自動車を使用する者が好ましくないとして、敬遠される。
具体的には、シリカ微粒子を添加すること、ポリウレタン樹脂つや消し剤を用いることにより解決することができる。しかし、シリカ微粒子はつや消し効果が大きい反面、触感がドライ(ぬめり感とは逆の、乾いたさらさらした感じ)になりやすく、又、きしみ音の原因にもなる。そのために以下のようにして組み合わせて用いることが必要となる。
一方、ポリウレタン樹脂つや消し剤は、ポリウレタン樹脂中にポリウレタン微粒子が含まれ、微粒子が表面に存在して乱反射を起こして、つや消し作用をする。きしみ音は確かに小さくすることができるが、つや消し効果の点では、不充分である。そこで、つや消し効果とぬめり触感・きしみ音低減を両立させるには、シリカ微粒子とポリウレタン樹脂つや消し剤を併用するのが効果的である。
(ウ)触感が良好であること。
触感は人が触ったときの感じである。ドライ、ウェット、ぬめり感、冷たい感じ、暖かい感じ、などの表現があり、触感を目標に合わせて調整するには、触感剤を用いることが有効である。触感剤は、主にシリコーン系のものが用いられる。
また、この他にポリウレタン樹脂つや消し剤がぬめり感を出すために有効である。
(d)以上の要求を纏め上げた結果、以下の発明を完成させた。
ニ液性脂肪族ポリウレタン51〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコーン系触感剤7〜13重量%からなる固形分(固形分各成分の合計は100重量%)及び水を含む水性エマルジョンであって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25重量%、及びニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンを前記固形分の6〜10重量%を含有することを特徴とする天然皮革塗膜形成用組成物(請求の範囲2)。
(3)前記(2)の発明はきしみ音の低下に有効であり、ポリウレタン樹脂つや消し剤を使用せず、10%以上のシリカ微粒子を添加してつや消しをする場合に比べてきしみ音は大幅に小さくなった。しかし、なおわずかにきしみ音が感じられたので、更に一層キシミ音を防止することを考えた。
この場合に一層キシミ音を防止するうえで必要な事柄は、以下の通りである。(a)(2)で用いている樹脂には、ニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンが含まれている。経験的に、アクリル樹脂はポリウレタン樹脂に比較して、キシミ音が発生しやすい。(2)では、二液性脂肪族ポリウレタン・アクリル樹脂は6−10重量%用いている。これを0として一層の改良を図った。
(b)従来用いられてきた通常、通常耐摩耗性を改善する目的で用いられているシリコーン系の触感剤を用いると、きしみ音の発生を防止できないので、きしみ音の発生を防止できる特定のシリコーン系触感剤を使用することとした。
(c)きしみ音を低減させるために、上記のきしみ音の発生を防止できる特定のシリコーン系触感剤を用いることとすると、耐摩耗性を付与することが十分に行われず、耐摩耗性が不十分になってしまう。これを補うために架橋剤を増やして、樹脂を強靭にすることにより対処した。
この点は特許請求の範囲の記載からは大きな変動は反映されていない。
以上の点から以下の発明を行った。
ニ液性脂肪族ポリウレタン48〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコーン系触感剤7〜13重量%からなる固形分(固形分各成分の合計は100重量%)及び水を含む水性エマルジョンであって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25重量%含有することを特徴とする天然皮革塗膜形成用組成物(請求の範囲1)。
(4)このようにして塗膜を形成した天然皮革に関して、不快なきしみ音の発生を極力防
止すること、耐摩耗性、適当なすべり難さを有する特性の塗膜であり、同時に、よりソフト感があり、柔軟性や滑らかな触感を有し、ぬめり感のある塗膜であり、ポリウレタンからなる塗膜を得ることができたかどうかを測定試験又官能試験により確認して、満足すべき結果を得た。
2 試験片の天然皮革
3 滑り子
4 錘
5 引張試験機
6 摩擦台
A1 静摩擦力
A2 2番目の静摩擦力
A3 3番目の静摩擦力
An n番目の静摩擦力(nは4以上の整数を示す。)
B1 最初の摩擦力凹ピーク
B2 2番目の摩擦力凹ピーク
B3 3番目の摩擦力凹ピーク
Bn n番目の摩擦力凹ピーク(nは4以上の整数の整数を示す。)
これらの工程は、個々の条件及び工程の組み合わせなどについては改良が進められているものの、各工程で行う操作自体は、独立しており、ほぼ定まっているといってよく、公知の工程である。
トップコート層はベースコート層及びカラーコート層の上に形成ものであるから、本発明の説明については、ベースコート層形成工程、カラーコート層形成工程、トップコート層形成工程について説明する。
次いで、型押しを行なう。型押しは、革表面に高圧プレスにより凹凸を出す加工で、革にさまざまな模様(シボ)をつけるものである。次に、空打ち工程そしてステーキング工程により、皮革繊維をほぐし風合いを調整する。
料を存在させるための層であって、皮革から見てベースコートの上部に設けられている。この層を形成するにあたっても、樹脂、顔料、助剤、架橋剤、触感剤及び水からなる組成物を皮革の表面に塗布する。固形分となる樹脂と顔料と助剤と架橋剤と触感剤の割合は、45〜75:10〜30:0〜15:0〜20:0〜10(合計100%、重量比)である。樹脂には、二液性ポリウレタン樹脂が用いられる。顔料には色付けしたい色の顔料を用いる。助剤には界面活性剤(レベリング剤等)、増粘剤、調整剤などが含まれる。樹脂、顔料、助剤、触感剤及と、水分の割合は20〜40:80〜60(合計100%.重量比)である。塗布方法には水溶液を含んだ状態で、はけ塗り、スプレー、カーテン塗装、ロール塗装が適宜選択して使用される。塗布量は20〜70g/m2、塗布後に温風を表面にあてて水分を蒸発させる。膜厚は5〜25μmである。
(a)「ニ液性脂肪族ポリウレタン51〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコーン系触感剤7〜13重量%からなる固形分(固形分各成分の合計は100重量%)及び水を含む水性エマルジョンであって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25重量%、及びニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンを前記固形分の6〜10重量%を含有する天然皮革塗膜形成用組成物。」(請求の範囲2))
(b)「ニ液性脂肪族ポリウレタン48〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコーン系触感剤7〜13重量%からなる固形分(固形分各成分の合計は100重量%)及び水を含む水性エマルジョンであって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25重量%含有する天然皮革塗膜形成用組成物。」(請求の範囲1)
前記の天然皮革塗膜形成用組成物を用いることは従来知られていない。
トップコート層を上記天然皮革塗膜形成用組成物を用いて形成する条件は以下の通りである。
塗布方法には水溶液を含んだ状態で、はけ塗り、スプレー、カーテン塗装、ロール塗装が適宜選択して使用される。塗布量は20〜70g/m2、塗布後に温風を表面にあてて水分を蒸発させる。膜厚は5〜25μmである。
二液性脂肪族ポリウレタンは、天然皮革の表面に形成するトップコート層を形成する塗料としては現在最も多く採用されているものであり、天然皮革の塗膜としての特性を十分に満足できるものである。トップコート層としては前記の範囲内にすることが有効である。
二液性ポリウレタン同様ニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンは塗膜形成材料として柔軟性を有しており、これらの点を考慮して用いている。
シリカは微粒子状のものを用いる。シリカ微粒子は、塗膜がぴかぴか光ることを防止する、つや消し効果を得るために用いる。シリカはつや消し効果を達成することができる点では問題ない。
シリカ微粒子を用いると、触感がドライ(ぬめり感とは逆の、乾いたさらさらした感じ)になりやすく、逆に、きしみ音の発生の原因にもなる。
つや消しを十分に行うとともに、ぬめり感を出す効果を出すためにポリウレタン樹脂つや消し剤を併用することが効果的である。
ポリウレタン樹脂つや消し剤の効果はシリカ微粒子に劣る結果、シリカ微粒子に替えてポリウレタン樹脂つや消し剤のみを使用することはできない。
以上の結果、シルカ微粒子の含有量は以上の範囲となる。
ポリウレタン樹脂つや消し剤は、ポリウレタン樹脂にポリウレタン微粒子を含むものであり、樹脂が微粒子と混在している。
前記微粒子と組み合わされて、つや消し剤としての役割を果たすとともに、ぬめり感を出す効果がある。又、きしみ音を発生させることが少ない点では問題がないが、つや消し効果の点では不充分である。
以上の結果、二液性ポリウレタン中には、ニ液性ポリウレタン樹脂つや消し剤が前記固形分の12〜25重量%含有することとなる。
この架橋剤は二液性ポリウレタンを架橋するものであり、樹脂の硬度を上げて強靭にし、トップコート層の耐摩耗性を向上させるために必要となる。
一方で、硬度が高すぎることはきしみ音の発生の原因となる点や、触感の点から好ましくない。以上の結果、架橋剤は23〜37重量%となる。
シリコーン系触感剤はトップコート層の触感(ぬめり感)を向上させ、耐磨耗性を改善するために用いる。
一般的には、加える水分の量は固形分の150重量%〜400重量%の範囲である。
これらを添加する場合には添加物質及び添加物質の添加量によって課題を解決するため
の必須成分の作用を害するようなものであってはならないので、このような場合を想定し予めテストなどを行い、害のないように注意すべきである。
この天然皮革塗膜形成用組成物は前記(a)(請求の範囲2)の組成物と比較して、きしみ音の発生が更に極力防止されているものである。
具体的には、請求項2のニ液性脂肪族ポリウレタンに含まれているニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンは、アクリル樹脂成分がきしみ音の発生することにかかわるので、使用を取りやめたこと、又、シリコーン触感剤について、きしみ音の発生を防止できるシリコーン触感剤に変更したことによる。
以下に具体的な成分を示す。
前記二液性ポリウレタンの範囲には、ポリウレタン樹脂つや消し剤が、前記固形分の12〜25重量%の範囲に含まれている。
二液性脂肪族ポリウレタンは、天然皮革の表面に形成するトップコート層を形成する塗料としては現在最も多く採用されているものであり、天然皮革の塗膜としての特性を十分に満足できるものである。トップコート層としては前記の範囲内にすることが有効である。
前記この天然皮革塗膜形成用組成物(請求の範囲2)にはニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマジョンが前記固形分の6〜10重量%を含まれているが、これはアクリル樹脂成分が、きしみ音の発生につながるので、請求項1の発明では使用していない。
シリカは微粒子状のものを用いる。シリカ微粒子は、塗膜がぴかぴか光ることを防止する、つや消し効果を得るために用いる。シリカはつや消し効果を達成することができる点では問題ない。
シリカ微粒子を用いると、触感がドライ(ぬめり感とは逆の、乾いたさらさらした感じ)になりやすく、逆に、きしみ音の発生の原因にもなる。
つや消しを十分に行うとともに、ぬめり感を出す効果を出すためにポリウレタン樹脂つや消し剤を併用することが効果的である。
ポリウレタン樹脂つや消し剤はつや消し剤としての効果は、シリカ微粒子に劣る結果、シリカ微粒子に替えてポリウレタン樹脂つや消し剤のみを使用することはできない。以上の結果、シリカ微粒子の含有量は以上の範囲となる。
ポリウレタン樹脂つや消し剤は、ポリウレタン樹脂にシリカ微粒子を含まず、ポリウレタン微粒子が混合されている。
前記シリカ微粒子と組み合わされて、つや消し剤としての役割を果たすとともに、ぬめり感を出す効果がある。
この二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25%含有する。
ポリウレタン樹脂つや消し剤は、ほぼ透明な組成物である。ポリウレタン樹脂の表面に僅かな不均一な状態とする面を形成する。その結果、表面に当たる光は乱反射されて、つ
や消し剤として利用される。又、つや消し剤とは別に添加するシリカ微粒子の不足分を補う。又、きしみ音を発生させることが少ない点では問題がないが、つや消し効果の点では不充分である。
以上の結果、二液性ポリウレタン中には、ニ液性ポリウレタン樹脂つや消し剤が前記固形分の12〜25重量%含有することとなる。
この架橋剤は二液性ポリウレタンを架橋するものであり、樹脂の硬度を上げて強靭にし、トップコート層の耐摩耗性を向上させるために必要となる。
一方で、硬度が高すぎることはきしみ音の発生の原因となる点や、触感の点から好ましくない。以上の結果、架橋剤は23〜37重量%となる。
きしみ音が発生しないとするシリコーン系触感剤に変更した。
このシリコーン系触感剤はトップコート層の触感(ぬめり感)を向上させると供に、きしみ音の防止に役立つものである。
一般的には、加える水分の量は固形分の150重量%〜400重量%の範囲である。
(a)ニ液性脂肪族ポリウレタン51〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコ−ン系触感剤7〜13重量%からなる固形分の塗膜(固形分各成分の合計は100重量%)であって、前記二液性脂肪族ポリウレタン中5にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25%、更にニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンが前記固形分の6〜10重量%を含有する塗膜を形成した天然皮革。(請求の範囲4)
(b)ニ液性脂肪族ポリウレタン48〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコ−ン系触感剤7〜13重量%からなる固形分の塗膜(固形分各成分の合計は100重量%)であって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25%含有する塗膜を含有する塗膜を形成した天然皮革。(請求の範囲3)
ここで言うニ液性脂肪族ポリウレタンは水性であり、塗料として使用されるものである。
天然皮革に塗膜形成するに際しては使用時に水性のポリオールと硬化剤として水性ポリ脂肪族イソシネートを混合して反応させて用いる。
二液性脂肪族ポリウレタンは一定時間内に塗布作業などの処理を進めなければならないという、ポットライフの問題があるものの、本発明の場合には天然皮革の処理には6時間程度の間に処理すればよく、作業として問題を起こすことはない。できあがり塗膜は安定化したものが得られ、又、塗膜は黄色に変化しないのなどの利点を有している。
水性ポリ脂肪族イソシネートは、以下のようにして製造する。
脂肪族イソシアネートである、1,4−ジイソシアナトブタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,5−ジイソシアナト−2,2−ジメチルペンタン、 2,2,4−および2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,10−ジイソシアナトデカンなどのイソシアネートなどの脂肪族イソシ ネートを変性してウレトジオン基、イソシアヌレート基、ウレタン基、アロファネート基、ビューレット基および/またはオキサジアジン基を有するポリイソシ アネートを含むものとし、エチレンオキシド単位を含むポリアルキレンオキシドポリエーテルアルコールと反応させてポリイソシアネート混合物を製造する(特許第2961475明細書などに記載がある)。
水性ポリオールとしては、カルボキシル基含有ジオールである、ジメチロールブタン酸、ジメチロールペンタン酸、ジメチロールヘプタン酸、ジメチロールオ クタン酸、ジメチロールノナン酸を用いることができる。中でも工業的コスト等の点からジメチロールブタン酸、ジメチロールヘプタン酸、ジメチロールノナン 酸が好ましく、最も好ましいのはジメチロールブタン酸である。カルボキシル基含有ジオールは公知の合成方法により得られることができ通常はアルキルアルデ ヒドにホルマリンを塩基性触媒存在下でアルドール縮合させ、次いで過酸化物を作用させてアルデヒド基を酸化することによって得られる(特許3493796号明細書、特開平8−359884号公報などに記載がある)。
混合するときのNCO/OHは、1.3から1.5の範囲とする。
ポリイソシアネート成分を、ポリマーポリオールおよび低分子量連鎖延長剤と完全に反応させて、ポリウレタンを得る。その後に任意に分離することができる溶媒を使用する。
また、中和することができる基を塩の形態に転化させ、分散液を、水を用いて製造する。中和度およびイオン性基含有量に依存して、分散液を、実質的に溶液の外観を有するような非常に微細に分散させることができる。
以下の二種類の組成物(イ)(a)及び(b)からなる組成物と(ロ)(c)と(d)からなる組成物と(ハ)(c)アミンと(ニ)水を用いる。(ハ)と(ニ)は連鎖停止剤として作用する。
反応は70℃程度の温度下に行う。
(イ)(a)1500〜3000g/モルの数平均分子量を有する少なくとも1種のポリオールと(b)61〜499g/モルの分子量を有する少なくとも1種のジオールからなる組成物を用いる。
1500〜3000g/モルの数平均分子量を有する少なくとも1種のポリオール、具体的には、二価アルコールと二塩基性カルボン酸との反応生成物である。二塩基性カルボン酸は、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などを挙げるこ
とができる。
二価アルコールはエチレングリコール、1,2−及び1,3−プロピレングリコール、1,4−、1,3−及び2,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサ ンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー ル、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール及びポリブチレングリ コールを挙げることができる。
及び(b)61〜499g/モルの分子量を有する少なくとも1種のジオール、具体的にはエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン ジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチルペンタンジオール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー ル、及びそれらの混合物であり、好ましくは1,4−ブタンジオールを使用する。
(ロ)(c)168〜262g/モルの分子量の脂肪族ジイソシアネートと(d)少なくとも1個のカルボキシル又はカルボキシレート基を有する450g/モルより小さい分子量を有する少なくとも1種のジオールからなる組成物を用いる。
(c)の脂肪族イソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート、ブタンジイソシアネートなどのイソシアネートである。
(d)少なくとも1個のカルボキシル又はカルボキシレート基を有するシル又はカルボキシレート基を有するジオールは、ジメチロール酢酸、2,2−ジメチ ロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロールペンタン酸、ジヒドロキシコハク酸のような2,2−ビス(ヒドロキシメチル)アルカンカルボン酸が適当である。
(ハ)(e)アミンは末端ヒドロキシル基を導入する働きをし、イソシアネートは、本発明に従うポリウレタン分散液の更に下記に説明する製造方法において 専らアミノ基と反応する。(e)の化合物は、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、 N,N,N'−トリス−2−ヒドロキシエチル−エチレンジアミンであり、好ましくはエタノールアミン及びジエタノールアミンを用いる。
(ニ)(f)水は分散の後、分散液のモル質量を更に増加させる働きをする。NH2基がNCO基との反応により形成され、そして更なるNCO基と反応して尿素結合によりモル質量を増加させる。
(ホ)成分(a)のポリオール対ポリオール(b)及び(d)の和のモル比が1:2〜1:3であり、ポリオール(a)、(b)及び(d)の和対イソシアネート(c)のモル比が1:1.2〜1:1.7であり、ポリウレタンのOH官能性は2〜4である。
(へ)得られるポリウレタンの数平均分子量は、好ましくは2500〜10000g/モルである(特開2000−119511号公報)。
二液性脂肪族ポリウレタンは、これを購入して利用すればよい。具体的には以下の通りである。混合物として使用することもできる。
Aqualen Top 2002.A、2003.A、2006.B、2007.A、2020.A、 D―2012.B、 D―2017、D―2018.B(以上Clariant社製)。
BAYDERM Finish 60UD、61UD、65UD、71UD、85UD、HAT、LB、Hydrholac HW―G、UD-2、AQUADERM Matt 200(以上LANXES
S社製)。
WD―21―163、WT―2586、WT―2511、WT―13―493、WT―13―486、WT―13―986、WT―2533、WT―2585、WT―13―992、WT―13―492、WT―2524、RU―6125(以上Stahl社製)。
前記ジメチロールアルカン酸とポリテトラメチレンエーテルグリコールからなるOH基を用いることにより水性ポリウレタン樹脂として数平均分子量18000から35000程度の水性ポリウレタン樹脂塗料を得ている(特許3493796号明細書、特開平8−359884号公報)。ポリウレタン樹脂の数平均分子量は通常1,2000〜20000、更に35,000の範囲、70000程度の水性ポリウレタンを得ている。ここで数平均分子量とはテトラヒドロフランに ポリウレタン樹脂を1重量%溶解してGPC(ゲルーミエーション・クロマトグラフ)で測定し、ポリスチレン換算した数値である。分子量の測定は、以後この測定方法を用いている。
最終のポリウレタンの分子量の目標にしたがって、反応に関与するポリ脂肪族イソシネート及びポリオールの分子量を調節することが行われる。
脂肪族イソシアネートである、1,4−ジイソシアナトブタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,5−ジイソシアナト−2,2−ジメチルペンタン、 2,2,4−および2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,10−ジイソシアナトデカンなどのイソシアネートなどの脂肪族イソシ ネートを変性してウレトジオン基、イソシアヌレート基、ウレタン基、アロファネート基、ビューレット基および/またはオキサジアジン基を有するポリイソシ アネートを含むものとし、エチレンオキシド単位を含むポリアルキレンオキシドポリエーテルアルコールと反応させてポリイソシアネート混合物を製造する。
シリカ微粒子についても通常知れている性状のものであり、以下の通りである。
シリカ粒子としては、0.3〜30μmの平均粒子径(モード径)を有するシリカ微粒子が使用できる。
シリカ微粒子は、1〜10μm、特に2〜7μmの平均粒子径を有し、好ましくはISO787/5に従って150〜400のオイル数(oil number)を有する有機的にコーティングされたケイ酸を用いることも有効である。
分散液のポリウレタン対ケイ酸の固体比(solid ratio)は2:1〜5:1である。同様に、好ましくは、このような分散液の強熱(ignition)時の残留物は1〜8%であるとしている。これらは以下の公報に記載されている(特開2000−119511号公報)。これらはいずれも市販品の中から粒径を特定して購入すればよい。
リコーン系触感剤は、トップコート塗膜が形成された仕上がりの状態で天然皮革皮膜の触感が好ましい状態であるようにするために添加される。例としてヒドロキシポリジメチルシロキサン、アミノポリジメチルシロキサン、ヒドロキシポリジエチルシロキサン、ポリジメチルポリエポキシドポリシロキサン、ヒドロキシポリジフェニルシロキサン、アミノポリジエチルシロキサン、ジアルキルシロキサン(アルキル基としては、炭素数1〜10の1価脂肪族炭化水素であり、例えば、メチル基、エチル基、デシル基等)が挙げられる等が挙げられる。反応性シリコーンの分子量は約200〜10000、好ましくは300〜9000、より好ましくは1000〜5000である。
シリコーンは以下の一般式で表される公知のシリコーン樹脂を用いることができる。
RはCH3、又はC6H5である。
nは10以上100以下の整数である。
このシリコーンは改質したものを用いることができる。
改質されたシリコーンは2から3の官能性を有するポリジアルキル置換ポリシロキサンを意味する。このアルキル基は、それぞれ、1から10個の炭素を有し、官能基はカルビノール、アミノ、チオール、エポキシなどの基であってよい。ヒドロキシポリジメチルシロキサン(例えば、ダウ社のDC1248、QA−3667、信越化学株式会社のX−22−160C)、アミノポリジメチルシロキ サン(ダウ社のDC−536ゲネシポリマー社のGP−4)、ポリジアルポリエポキシドポリシロキサンなどがある。
これらの分子量は200から10000 程度である。
又、反応性シリコーン、ポリオール及びイソシアネートを用いることができる(特開63−317514号公報)。
摩擦力を低くすることができ、すべり特性を向上させることができ、耐摩耗性 などを向上させることができる。
購入して利用する場合には、以下の製品を使用できる。
HM―183、HM―51―760、HM―18―639、HM―21―720、HM―13―843(以上Stahl社製)。
MELIO WF―5233、WF―5226 conc.(以上Clariant社製)。
(以上LANXESS社製)。
HM―13―632、HM―13―363、HM―13―843
(以上Stahl社製)。
ポリウレタンつや消し剤とは、僅かな光沢度および僅かな再艶出し可能性を有する被覆のための被覆剤である。製造方法に特徴があり、イソシアネートとヒドロキシ化合物からなるポリウレタンの混合物である。
具体的には、特表2005−530868号公報に示されている。
モノマーI(有機基本骨格が側方のアルキル基を有しないモノマーIであり、脂肪族ジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネート及び4,4′−ジイソシアナト−ジシクロヘキシルメタンから選ばれる。)、
モノマーII(有機基本骨格が少なくとも1個の側方のアルキル基を有するモノマーIIであり、モノイソシアネート、ジイソシアネートもしくはポリイソシアネートまたはその混合物から選ばれる。)、
モノマーIII(2価のポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールである。)
、
モノマーIV(2価のアルコールである。)
モノマーV(ヒドロキシカルボン酸である。)、
モノマーVI(ポリアミンである。)、
モノマーVII(アミノアルコールである。)
モノマーVIII(アルキレン酸化物によりアルコキシル化された1価ポリエーテルアルコール又は1価ポリエーテルアルコール)
から構成されている少なくとも1つのポリウレタンA10〜60質量%を含有し、この場合導入されたモノマーI〜VIIIの量は、
モノマーIII/モノマーI+IIの(−OH+>N−H)/NCO当量比が0.1〜0.75であり、
モノマーIV/モノマーI+IIの(−OH+>N−H)/NCO当量比が0.2〜0.8であり、
モノマーV/モノマーI+IIの(−OH+>N−H)/NCO当量比が0.05〜0.5であり、
モノマーVI/モノマーI+IIの(−OH+>N−H)/NCO当量比が0〜0.4であり、
モノマーVII/モノマーI+IIの(−OH+>N−H)/NCO当量比が0〜0.4であり、
モノマーVIII/モノマーI+IIの(−OH+>N−H)/NCO当量比が0〜0.2であり、
モノマーIII〜VIIIの総和/モノマー(I+II)の(−OH+>N−H)/NCO−当量比が0.80〜1.25である。
モノマーIとモノマーIIの全体量がモノマーIに対して50〜100モル%を含有し、水性調剤中でポリウレタンA1kg当たり導入されたモノマーVのカルボキシ基50〜2000mMolが陰イオンで存在する程度である水性ポリウレタン調剤。
このポリウレタン調剤は、ポリウレタンマトリックス中で不溶性の粒子を含有し、この場合この粒子の平均直径は、1〜20μm、特に有利に2〜15μm、殊に有利に3〜10μm、殊に3〜7μmである。
ポリウレタン分散液は、市販の助剤および添加剤、例えば発泡剤、消泡剤、乳化剤、濃稠化剤、湿潤剤およびチキソトロープ剤、着色剤、例えば染料および顔料を含有することができる。
水性ポリウレタン調剤は、皮革に用いることが好ましく、減少された光沢を減少させ、耐磨耗性、水安定性、弾性、僅かな再艶出し可能性、濃い色の濃さおよび快く温かく柔らかい感触を有する。
NOVOMATT GG(BASF社製)。
Aquqlen Top DP―2100、Top DP―2055、
Top DP−2100、MELIO 09―R―100(以上Clariant社製)。
AQUADERM Matt 100(LANXESS社製)。
WT―21―431、WT―21―412、WT―13―485、WT―13―985(以上Stahl社製)。
ニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンについてはよく知られており、たとえば特開平5−320299号公報に記載されている。
末端にイソシアネート(−NCO)基を有するウレタンプレポリマーに、水酸(−OH)基を有するエチレン性不飽和単量体を前者のプレポリマーのイソシアネ−ト基と後者の単
量体の水酸基の当量比(−OH/−NCO)が0.3〜0.6となる割合で反応させて分子内にエチレン性不飽和結合とイソシアネ−ト基を有する自己乳化性変性プレポリマーを得た後、この自己乳化性変性プレポリマーの固型分100重量部の存在下に、アクリル系単量体を主成分とするエチレン性不飽和単量体を100〜1000重量部の割合で混合した重合性混合物の水分散液を乳化重合することにより、ポリウレタン・アクリル樹脂水性エマルジョンを得ることができる。
前記末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーは以下の通りである。
末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとしては、ジャーナルオブ コーティングテクノロジーのvol.58,No.738,1986年7月刊49〜51頁及び特開昭59−138211号公報に記載されるような、分子量が200〜4000のポリオールとイソシアネート基(−NCO)を2個以上有するポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるウレタンプレポリマーをウレタン用鎖伸長剤で更に高分子量化した末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーで、これを酸またはアルカリでイオン化し、自己乳化性ウレタンプレポリマーとなりうるものである。
ウレタンプレポリマー原料のポリイソシアネートとしては、脂肪族、脂環族系のジイソシアネート類で、例えば、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナートブタン、1,6−ジイソシアナ−トヘキサン、1,5−ジイソシアナ−ト−2,2−ジメチルペンタン、2,2,4−および2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,5−ナフテンジイソシアネート等が挙げられる。
又、ポリオール類としては一般のウレタン製品に使用されるものであり、例えばポリエーテル類、ポリエステル類、ポリエステルアミド類、ポリチオエーテル類、ポリブタジエングリコール類など、いずれも使用出来る。ポリエーテル類としては水、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、等活性水素を有する化合物を開始剤原料としてエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等を開環付加重合させて作られる。
ポリエステル類としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、2−エチル1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等飽和及び不飽和の低分子グリコールと二塩基性酸との縮合により得られる。その他ポリチオエーテル類、ポリアセタール類も使用出来る、これらのウレタンプレポリマーを得るには通常ポリオール類のCPRを低くし(CPRについてはJIS K1557に準ずる)、30〜150℃程度の反応温度で合成される、合成時のポリイソシアネート/ポリオールの配合モル比はポリオール類の水酸基1個に対しイソシアネート基0.5〜2.5モル使用される。
鎖伸長剤としてはN−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−オレイルジエタノールアミン、ジメチロールプロピオン酸、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、又ジアミノエタン、1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,2−プロピレンジアミン、ヒドラジン等である。
水酸基を有するエチレン性不飽和単量体としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアクリレート、プタル酸水素アクリロイルオキシエチル、β−ヒドロキシエチル−β−アクリロイルオキシエチルフタレート、1,4−ブチレングリコールモノアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ヒドロキシスチレン、ビニルアルコール、アリルアルコール、メタアリルアルコール、イソプロペニルアルコール、1−プチニルアルコール、エチレングリコールモノアクリレート、1,4−ブタンジオールモノアクリレート等が用いられる。
ウレタンプレポリマーと水酸基を有するエチレン性不飽和単量体との反応物は、遊離の−NCO基を有するが、活性水素と反応するので好ましくないためこの−NCO基をグリセリンやカプロラクタム等のマスク剤でマスクし、酸やアルカリ等でイオン化させる。アルカリとしては、第3級アミン類、アンモニア等か、酸としては、塩酸等の無機酸や酢酸等の有機酸が使用される。
購入して利用する場合には、以下の製品を使用できる。
WT―7370、WT―21433、RH―6677、RH 6663、
RH 6659、RH 6671、RH 6698(以上Stahl社製)
前記記載の天然皮革塗膜形成用組成物のいずれか一方の天然皮革塗膜形成用組成物をトップコートとして天然皮革の表面に塗布し、70℃から130℃の温度条件下に加熱乾燥して塗膜を形成する天然皮革の塗膜形成方法である。
塗膜形成工程は、加脂工程を終了し、加熱処理をほどこした皮革表面に塗料による塗膜を形成する工程である。
塗膜形成に際しては多段階で、行うことができる。例えば、下地の色や欠点を隠すためのベースコートや色を要求する色に合わせるカラーコート及び表面の塗装を行って耐摩耗性や触感の向上をはかるトップコートなどが行なわれる。
最も重要な工程はトップコートを形成する形成する工程であり、通常樹脂として、ポリウレタン樹脂及び(又は)ポリウレタン・アクリル樹脂を含む樹脂が用いられる。
本発明では前記前記天然皮革塗膜形成用組成物を用いて、天然皮革の表面に塗膜を形成する。
これらの塗装には、はけ塗り、スプレー、カーテン塗装及びロール塗装が行なわれる。一般に20から60g/cm2の割合でスプレー噴霧により塗布した。
前記天然皮革塗膜形成用組成物をトップコートとして天然皮革の表面に塗布し、70℃から130℃の温度条件下に加熱乾燥させて、その際に架橋も進行する。天然皮革塗膜形成用組成物の加熱に伴い、水を除去され、その結果、天然皮革の安定したトップコートが形成される。
塗布に際しては、天然皮革塗膜形成用組成物をできるだけ均一になるようにする。トップコート層がとしての仕上がりの段階で10μm程度になるようにする。
(1)きしみ音の測定と静摩擦力と動摩擦力の関係。
図1にきしみ音の測定装置を示す。図2及び図3に静摩擦力と動摩擦力の測定結果を示す。
天然皮革のきしみ音は、摩擦台6に測定対象である天然皮革試験片1が固定されており、一方の測定対象である天然皮革試験片2は滑り子3に固定されている。滑り子3には錘4が載せられていることにより、測定対象である二つの天然皮革試験片1及び2は錘4による圧力が付加されている状態となり、両者は接して固定されている。
きしみ音は圧力がかけられている状態で擦れることにより発する音である。滑り子3には、引張試験機5により引張試験機が示す力(摩擦力)が作用して、滑り子3が動き始めることにより発する音がきしみ音となる。
動き始めるときの引張試験機が示す力(摩擦力)の最大値が静摩擦力A1である。
A及びBは以下の通りである。
A1 静摩擦力
A2 2番目の静摩擦力
A3 3番目の静摩擦力
An n番目の静摩擦力(nは4以上の整数を示す。)
B1 最初の摩擦力凹ピーク
B2 2番目の摩擦力凹ピーク
B3 3番目の摩擦力凹ピーク
Bn n番目の摩擦力凹ピーク(nは4以上の整数の整数を示す。)
滑り子3が動き始めるときのきしみ音を発する状態は、滑り子3が動き始めるときの静摩擦力A1と次の凹ピーク値B1の差(A1−B1)により特定することができる。
一度動き始めた滑り子3は測定対象である二つの天然皮革の接触している面の状態により、速度の変化を繰り返して運動を継続し、速度が変化することにより、きしみ音が発生する。速度の変化の状態を、引張試験機が示す力(摩擦力)により測定する。速度変化の状態が安定した後のチャートの凸ピーク値平均と凹ピーク値平均の差により、きしみ音の大きさを評価する。
きしみ音全体は、動き始めのときの摩擦力の変動と、動き出して状態が安定したときの摩擦力の変動を調べることにより記述できることとなる。
きしみ音の状態の表現は以下の通りとなる。
静止している滑り子3が、引張試験機が示す力(摩擦力)により動き始める最大値A1を静摩擦力といい、次の凹ピーク値B1との差(A1−B1)により動き始めのきしみ音を評価する。
動き始めてからの速度の変動は、動摩擦力波形の凹凸により示される。図2のように凹凸が徐々に小さくなり平坦になる場合もある一方、図3のように一定の値を保ち変動を繰り返す場合がある。)
凹凸差とは、速度の変動の状態が安定する、滑り子の移動距離が50mm以上の範囲における凸ピーク平均値から凹ピークの平均値を差し引いたものである。
(a)きしみ音は、静摩擦力から動摩擦力を差引いた値が小さいほどきしみ音は発生しにくい判断する。A1−B1、この値は12.8Kg荷重時で25N以下の場合にはきしみ音は小さいので問題ないということができる。
(b)動摩擦力波形の凸ピーク値平均と凹ピーク値平均の差(凹凸差)が小さいほどきしみ音は発生しにくいと判断する。
波形が安定した状態の数値をとるため、移動距離50mm以降のピーク値を対象にして計算を行う。
この値は、12.8Kg荷重で0.2N以下であればきしみ音は小さいので問題ないということができる。
(1)試験片の固定
測定対象の一方である塗膜を形成した天然皮革1の試験片1を、摩擦台6の表面に張付けて固定する。
この試験片1に接する滑り子3(底面が幅80mm、長さ100mmの直方体)の底面に測定対象となるもう一方の試験片2たるみの無いように固定した状態とする。
錘4を滑り子3の上部に載せて、特定の面圧を試験片1,2にかけることができるようにする。
錘の重量を変化させることにより測定対象の天然皮革にかかる圧力を変化させる(面圧20〜160g/cm2中、錘の重量を8段階に変化せる。試験荷重に換算したもの。荷重は錘と滑り子の荷重の合計である。)。
天然皮革1の試験片1 たて200mm、よこ500mm
天然皮革1の試験片2 たて80mm、よこ200mm
滑り子3の寸法 底面が幅80mm、長さ100mmの直方体荷重と面圧の関係は以下の表の通りである。
滑り子3と引っ張り試験機5をワイヤーで結びつけて、引張試験機5により引っ張り速度300mm/分で滑り子3を移動させる。
滑り子3の移動距離と引張試験機の示す力(摩擦力)測定する。錘を替えて面圧を変数として測定を繰り返す。結果を図示する(図2、図3)。
着座したときに、座面がすべりやすいと搭乗者は不安定な状態を強いられる。このため、自動車用シートは搭乗者がすべることがないようにすることが必要であるとされ、自動車シート用皮革はすべりにくさが要求される。
上記のきしみ音の測定方法を以下のように変更し、その他の条件は同様の方法にて測定する。
滑り子3の底面に固定した革試験片2に代えて毛織物またはジーンズ生地を固定し、荷重を1.0Kgに変更し、動摩擦力を測定し、すべりにくさの評価値とした。移動距離0mm〜100mmの範囲のすべての凹ピークのピーク値を平均して動摩擦力とした。毛織物を用いた試験では、動摩擦力が3.5N以上であれば、自動車用シート革として好適であると判断する。ジーンズ生地を用いた試験では、動摩擦力が2.5N以上であれば、自動車用シート革として好適であると判断する。
耐摩耗性を有することは、自動車シート用革において特に重要視される性能である。耐摩耗性については、ワイゼンビーク摩耗試験およびテーバー摩耗試験により評価した
(1)ワイゼンビーク摩耗試験
乾布を用いる場合と湿布を用いる場合がある。
乾布を用いる場合の耐摩耗性の評価は、以下の通りである。
長さ230mm×幅約60mmの試験片を、縦方向(頭―尻方向)と横方向(背―腹方向)からそれぞれ1枚ずつとる。 その後、ワイゼンビーク摩耗試験機(Wyzenbeek Tester、SCHAP SPECIALTY MACHINE、INC.製)に固定し、
摩擦子に乾布の綿帆布を用い、試験片と接触させる。
往復摩耗を行い、塗膜が剥がれ下地が見えた摩耗状態の摩耗回数で摩耗性能を評価する。170回以上であれば、経験に基づいて自動車シート用革として好適であると判断する。
湿布を用いる場合の耐摩耗性の評価は、以下の通りである。
摩擦子に使用する綿帆布を水に十分に浸したあとで前記摩擦試験を行う。摩擦試験方法は、乾布試験と同じ。50回以上であれば、経験に基づいて自動車シート用革として好適であると判断する。
(2)テーバー式摩耗試験
直径150mmの試験片をテーバー式ローターリー摩耗試験機のテーブルに取り付け、その上に荷重1kgをかけたCS-10摩耗輪を乗せて試験機を動かし(試験機の回転速度は70rpmとする)、同時に集塵機も作動させる。試験回数2000回を行い、その後の塗膜の摩耗状況を目視観察し、等級をつける。
評価の等級は以下の通りとする。
等級5:全く観察されない。
等級4:わずかに認められるが、めだたない。
等級3:わずかではあるが、明らかに認められるもの。
等級2:やや著しいもの。
等級1:かなり著しいもの。
4級以上であれば、経験に基づいて自動車シート用革として好適であると判断する。
揉みに対する塗膜の耐久性について測定するものである。
測定手順は以下の通りである。
長さ120mm×幅30mmの測定対象である天然皮革の試験片を2枚準備する。天然皮革の塗装面同士を合わせ、スコット型もみ試験機(テスター産業株式会社製)にセットする。つかみ幅は30mmとし、試験片がズレないように、挟みねじを締める。
荷重1kg、移動距離50mm、サイクル往復120回/minの速さで、もみ試験を2,000回行う。もみ試験後、試験片の塗膜の割れ、剥がれを目視観察し、その結果から、等級をつける。
評価の等級は以下の通りである。 等級5:全く観察されない。
等級4:わずかに認められるが、めだたない。
等級3:わずかではあるが、明らかに認められるもの。
等級2:やや著しいもの。
等級1:かなり著しいもの。
等級5であれば、自動車シート用革として好適であると判断する。
自動車シート用革の重要な基本性能である耐寒性および耐熱性については、次のように評価を行った。
(1)耐寒性
60cm×90cmの試験片を準備する。その試験片を、-20℃に温度調整された耐寒試験機で90分間冷却後、180℃に2つ折りしたときの塗膜の割れ有り無しを目視観察し判定する。
塗膜の割れが無ければ、経験に基づいて自動車シート用革として好適であると判断する。(2)耐熱性
60cm×90cmの試験片を準備する。その試験片を、100℃に温度調整された恒温層にて100時間放置する。その後、試験片を取り出し、室温に1時間ほど放置後、同一試料の未試験品と目視にて比較し判定する。
判定は、変色の度合いをグレースケールの等級で表す。また、その他に表面状態に著しい異常有り無しを評価する。
変色度合いは3級以上で、表面状態に著しい異常が無ければ、経験に基づいて自動車用シート革として好適であると判断する。
(1)きしみ音についての触感官能検査
長さ約250mm×幅約180mmの試験片を準備する。塗装面を内側にし、二つ折りにし、親指
と人差し指で挟み込むように強く握る。耳元で、握った革を 前後にずらし(滑らし)、「ギュギュ」と音が発生するか、しないかにより、きしみ音を確認する。(強く握った革をずらす際、摩擦抵抗による引っ掛かり、及び滑る(ずれる)際に発生する音を確認する。)
「ギュギュ」という音を「きしみ音」とし、音の大きいものを評価「1」、音のしない(無い)ものを「5」として、5段階で評価する。5人のパネラーの評価により評価し、平均を四捨五入した整数を評価点とする。
(2)ぬめり感についての触感による官能検査について
長さ約250mm×幅約180mmの試験片を準備する。
同じ大きさの板もしくはアクリル板に革を両面テープ等で貼り付ける。貼り付ける際には、革を引張った状態(伸ばした状態)では貼り付けない。
板あるいはアクリル板に試験片を置き貼り付ける。
板あるいはアクリル板に貼り付けた試験対象の天然皮革表面を5人の評価者に触らせて、その触感を5段階で評価する。
触感による感性因子の一つである「ぬめり感」の強いものを「5」として表し、ぬめり感が弱い(又はない)ものを「1」として表す。
5人のパネラーの平均値を四捨五入した整数を評価点とする。
(3)すべり感についての触感による官能検査について
触感感性因子を、すべり感として、ぬめり感の試験方法と同じ手順で行う。すべり感の弱い(すべらない)ものを「5」、すべり感の強い(すべる)ものを「1」として5段階で評価する。5人の評価者の平均を四捨五入した整数を評価点とする。
(1)天然皮革基材表面(バフ加工有り)の上に、ベースコートを形成した。手順は以下の十例である。
ベースコート層は、塗膜層の最下層にあたり、皮革の表面にある凹凸を平らにし、安定して上部に層を形成する準備のための層である。この層を形成するにあたっては、樹脂、顔料、助剤、触感剤及レべリング剤及び水からなる組成物を皮革の表面に塗布した。
固形分となる樹脂と顔料と助剤の割合は、60:15:25(合計100%、重量比)であった。樹脂には、二液性ポリウレタン樹脂を用いた。顔料には色付けしたい色の顔料を用いた。助剤には界面活性剤、増粘剤、調整剤、マット剤、粘着防止剤などを用いた。
樹脂、顔料、助剤、触感剤及レべリング剤と、水分の割合は35:65(合計100%.重量比)である。塗布方法には水溶液を含んだ状態で、はけ塗り、スプレー、カーテン塗装、ロール塗装が適宜選択して使用される。塗布量は80〜120g/m2 、塗布後に温風を表面にあてて水分を蒸発させる。
要求されている各種シボをプレス処理にて施した(今回はベースコートの上に行ったが、以後のカラーコートまたはトップコート後に行うこともある)。
空打ち工程そしてステーキング工程により、皮革繊維をほぐし風合いを調整する(これらの工程においても、カラーコートまたはトップコート後に行うこともある)。
(2)カラーコートの形成を行った。
ベースコート表面上にカラーコートを形成した。カラーコート層は、塗装幕の中間層にあたり、皮革を着色するための顔料及び染料を存在させるための層であって、皮革から見てベースコートの上部に設けられている。この層を形成するにあたっても、樹脂、顔料、助剤、架橋剤及び水からなる組成物を皮革の表面に塗布する。固形分となる樹脂と顔料と
助剤と架橋剤の割合は、60:20:10:10(合計100%、重量比)である。樹脂には、二液性ポリウレタン樹脂が用いられる。顔料には色付けしたい色の顔料を用いる。助剤には界面活性剤(レベリング剤等)、増粘剤、調整剤、マット剤、粘着防止剤などが含まれる。樹脂、顔料、助剤、触感剤及と、水分の割合は30:70(合計100%.重量比)である。塗布方法には水溶液を含んだ状態で、はけ塗り、スプレー、カーテン塗装、ロール塗装が適宜選択して使用される。塗布量は30〜40g/m2 、塗布後に温風を表面にあてて水分を蒸発させた。
(3)カラーコート表面上にトップコートを形成した。トップコート層は、塗装膜の最上層にあたり、組成内容は別記の通りであった。塗布量は30〜40g/m2 。
40℃から50℃の温風を強制的に送り込んで乾燥させて架橋処理を行った。
ニ液性脂肪族ポリウレタンを固形分に対して32重量%、
ポリウレタンつや消し剤を固形分に対して18重量%、
架橋剤イソシアネートを固形分に対して35重量%、
シリカ微粒子を固形分に対して4重量%、及びシリコーン触感剤を固形分に対して11重量%からなる塗膜をトップコート層として形成した。厚さ10μmであった。
このようにして得られた天然皮革についてきしみ音の発生について測定を行った。
評価結果は以下の通り。
きしみ音について
静摩擦力A1から最初の摩擦力凹ピーク値B1を差し引いた結果は10.35Nであった。
動摩擦力の変動幅(凹凸差)は0・132Nであった。
12.8kg荷重 静摩擦力A1 38.60N
12.8kg荷重 最初の摩擦力凹ピーク値B1 28.25N
すべりにくさ(1kg荷重 動摩擦力)について
添付白布 3.63N
(添付白布とはJIS染色堅ろう度試験(JIS L0803準拠)に用いられる単一繊維布であり、繊維の種類としては毛である。)
ジーンズ生地 3.04N
(通常用いられるジーンズ生地である。)
官能試験について
きしみ音/5段階 4.5
ぬめり感/5段階 5
すべり感/5段階 4
つや消しについて
問題なし。
耐久性について
耐摩耗性 乾布によるワイゼンビーク値
縦 180
横 190
湿布によるワイゼンビーク値
縦 140
横 300
テーバー式摩耗試験 5級
屈曲性 屈曲性 5級
耐寒性 (割れ無し )
耐熱性 (4.5級/表面状態異常なし )
きしみ音を測定するための表面摩擦抵抗試験のチャートは図4から7に示した。
図4は、本発明の実施例1につき、錘1.6Kg及び3.2Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図5は、本発明の実施例1につき、錘4.8Kg及び6.4Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図6は本発明の実施例1につき、錘8.0Kg及び9.6Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図7は、本発明の実施例1につき、錘11.2Kg及び12.8Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
静摩擦力と動摩擦力の測定結果を表2に示す。
ニ液性脂肪族ポリウレタン樹脂(数平均分子量:25000、粘度1500mPa・s(25℃)を固形分に対して35重量%、二液性脂肪族ポリウレタ ン・アクリル樹脂を固形分に対して8重量%、ポリウレタンつや消し剤を固形分に対して18重量%、架橋剤イソシアネートを固形分に対して26重量%、シリ カ微粒子を固形分に対して5重量%、シリコーン触感剤を固形分に対して8重量%(以上固形分)及び水からなる天然皮革塗膜形成用組成物(固形分対水分を23 重量%対77重量%)を、40g/m2の割合でスプレー噴霧により塗布した。
40℃から50℃の温風を強制的に送り込んで乾燥させて架橋処理を行った。ニ液性脂肪族ポリウレタン樹脂を固形分に対して35重量%、
二液性脂肪族ポリウレタン・アクリル樹脂を固形分に対して8重量%、
ポリウレタンつや消し剤を固形分に対して18重量%、
架橋剤イソシアネートを固形分に対して26重量%、
シリカ微粒子を固形分に対して5重量%、及びシリコーン触感剤を固形分に対して8重量%からなる塗膜を牛の皮革の表面に形成した。厚さ10μmであった。
このようにして得られた皮革についてきしみ音の発生について測定を行った。
評価結果は以下の通りである。
きしみ音
静摩擦力A1から最初の摩擦力凹ピーク値B1を差し引いた結果は16.29Nであった。
動摩擦力の変動幅(凹凸差)は0.122Nであった。
12.8kg荷重 静摩擦力A1 36.55N
12.8kg荷重 最初の摩擦力凹ピーク値B1 20.25N
すべりにくさ(1kg荷重 動摩擦係数)
添付白布 4.11N
(添付白布とはJIS染色堅ろう度試験(JIS L0803準拠)に用いられる単一繊維布であり、繊維の種類としては毛である。)
ジーンズ生地 3.14N
(通常用いられるジーンズ生地である。)
官能試験
きしみ音/5段階 4
ぬめり感/5段階 4
すべり感/5段階 4
つや消し
問題なし。
耐久性
耐摩耗性 乾布によるワイゼンビーク値
縦 190
横 360
湿布によるワイゼンビーク値
縦 220
横 330
テーバー式摩耗試験 5級
屈曲性 屈曲性 5級
耐寒性 ( 割れ無し )
耐熱性 ( 4.5級/表面状態異常なし )
きしみ音の測定結果を図8から11に示した。
図8は、実施例2につき、錘1.6Kg及び3.2Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図9は本発明の実施例2につき、錘4.8Kg及び6.4Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図10は、本発明の実施例1につき、錘8.0Kg及び9.6Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図11は、本発明の実施例2につき、錘11.2Kg及び12.8Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
静摩擦力と動摩擦力の測定結果を表3に示す。
比較例1
ニ液性脂肪族ポリウレタン樹脂を固形分に対して57重量%、架橋剤イソシアネートを固形分に対して27重量%、シリカ微粒子を固形分に対して14重量%、 シリコーン触感剤を固形分に対して2重量%(以上固形分)及び水からなる天然皮革塗膜形成用組成物(固形分対水分を23重量%対77重量%)を、35g/m2の割合でスプレー噴霧により塗布した。40℃から50℃の温風を強制的に送り込んで乾燥させて架橋処理を行った。その結果、ニ液性脂肪族ポリウレタン樹脂を固形分に対して57重量%、
二液性脂肪族ポリウレタン・アクリル樹脂を固形分に対して0重量%、
架橋剤イソシアネートを固形分に対して27重量%、シリカ微粒子を固形分に対して14重量%、シリコーン触感剤を固形分に対して2重量%からなる塗膜を牛の皮革の表面に形成した。このようにして得られた皮革についてきしみ音の発生について測定を行った。
結果
きしみ音
静摩擦力A1から最初の摩擦力凹ピーク値B1を差し引いた結果は49.54Nであった。
動摩擦力の変動幅(凹凸差)は10.00Nであった。
12.8kg荷重 静摩擦力A1 87.12N
12.8kg荷重 最初の摩擦力凹ピーク値B1 37.58N
すべりにくさ(1kg荷重 動摩擦係数)
添付白布 3.82N
(添付白布とはJIS染色堅ろう度試験(JIS L0803準拠)に用いられる単一繊維布であり、繊維の種類としては毛である。)
ジーンズ生地 2.45N
官能試験
きしみ音/5段階 2
ぬめり感/5段階 2
すべり感/5段階 2
つや消し 問題なし
耐久性
耐摩耗性 乾布によるワイゼンビーク値
縦 60
横 60
湿布によるワイゼンビーク値
縦 40
横 30
テーバー式摩耗試験 3級
屈曲性 屈曲性 5級
耐寒性 ( 割れ無し )
耐熱性 ( 4級/表面状態異常なし )
きしみ音の測定結果を図12から15に示した。
図12は、本発明の比較例1につき、錘1.6Kg及び3.2Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図13は、本発明の比較例1につき、錘4.8Kg及び6.4Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図14は、本発明の比較例1につき、錘8.0Kg及び9.6Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図15は、本発明の比較例1につき、錘11.2Kg及び12.8Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
静摩擦力と動摩擦力の測定結果を表4に示す。
この結果から、きしみ音の解消されていることが確認できる。きしみ音の解消に関しては満足できる結果となっている。
きしみ音が、かなり発生していることが確認できる。
ぬめり感及びすべり感に関しては、満足する程度のものとなっていない。
比較例2
から50℃の温風を強制的に送り込んで乾燥させて架橋処理を行った。
その結果、ニ液性脂肪族ポリウレタン樹脂を固形分に対して31重量%、
二液性脂肪族ポリウレタン・アクリル樹脂を固形分に対して4重量%、
架橋剤イソシアネートを固形分に対して38重量%、シリカ微粒子を固形分に対して10重量%、シリコーン触感剤を固形分に対して17重量%からなる塗膜を牛の皮革の表面に形成した。40℃から50℃の温風を強制的に送り込んで乾燥させて架橋処理を行った。
このようにして得られた皮革についてきしみ音の発生について測定を行った。
評価結果は以下の通りである。
きしみ音について
静摩擦力A1から最初の摩擦力凹ピーク値B1を差し引いた結果は57.17Nであった。
動摩擦力の変動幅(凹凸差)は48.02Nであった。
12.8kg荷重 静摩擦力A1 63.84N
12.8kg荷重 最初の摩擦力凹ピーク値B1 6.67N
すべりにくさ(1kg荷重 動摩擦係数)
添付白布 2.94N
(添付白布とはJIS染色堅ろう度試験(JIS L0803準拠)に用いられる単一繊維布であり、繊維の種類としては毛である。)
ジーンズ生地 1.96N
官能試験について
きしみ音/5段階 1
ぬめり感/5段階 1
すべり感/5段階 1
つや消し
問題なし。
耐久性
耐摩耗性 乾布によるワイゼンビーク値
縦 200
横 220
湿布によるワイゼンビーク値
縦 120
横 130
テーバー式摩耗試験 5級
屈曲性 屈曲性 5級
耐寒性 ( 割れ無し )
耐熱性 ( 4.5級/表面状態異常なし )
きしみ音の測定結果のチャートは図5に示した。
きしみ音が、かなり発生していることが確認できる。
ぬめり感及びすべり感に関しては、満足する程度のものとなっていない。
きしみ音の測定結果を図16から19に示した。
図16は、本発明の比較例2につき、錘1.6Kg及び3.2Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図17は、本発明の比較例2につき、錘4.8Kg及び6.4Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図18は、本発明の比較2につき、錘8.0Kg及び9.6Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
図19は、本発明の比較例2につき、錘11.2Kg及び12.8Kgにより動摩擦力と静摩擦力の測定結果を示す図である。
静摩擦力と動摩擦力の測定結果を表5に示す。
Claims (6)
- ニ液性脂肪族ポリウレタン48〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコーン系触感剤7〜13重量%からなる固形分(固形分各成分の合計は100重量%)及び水を含む水性エマルジョンであって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25重量%含有することを特徴とする天然皮革塗膜形成用組成物。
- ニ液性脂肪族ポリウレタン51〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコーン系触感剤7〜13重量%からなる固形分(固形分各成分の合計は100重量%)及び水を含む水性エマルジョンであって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25重量%、及びニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンを前記固形分の6〜10重量%を含有することを特徴とする天然皮革塗膜形成用組成物。
- ニ液性脂肪族ポリウレタン48〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコ−ン系触感剤7〜13重量%からなる固形分の塗膜(固形分各成分の合計は100重量%)であって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25%含有する塗膜を天然皮革のトップコートとして形成していることを特徴とする塗膜を形成した天然皮革。
- ニ液性脂肪族ポリウレタン51〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコ−ン系触感剤7〜13重量%からなる固形分の塗膜(固形分各成分の合計は100重量%)であって、前記二液性脂肪族ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25%、更にニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンが前記固形分の6〜10重量%を含有することを特徴とする塗膜を形成した天然皮革。
- 1記載の「ニ液性脂肪族ポリウレタン48〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコーン系触感剤7〜13重量%からなる固形分(固形分各成分の合計は100重量%)及び水を含む水性エマルジョンであって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25重量%含有する天然皮革塗膜形成用組成物」を、トップコート層として天然皮革の表面に塗布し、70℃から130℃の温度条件下に加熱乾燥させて、3記載の「ニ液性脂肪族ポリウレタン48〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコ−ン系触感剤7〜13重量%からなる固形分の塗膜(固形分各成分の合計は100重量%)であって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25%含有する塗膜」を天然皮革のトップコートとして形成することを特徴とする天然皮革の製造方法。
- 2記載の「ニ液性脂肪族ポリウレタン51〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコーン系触感剤7〜13重量%からなる固形分(固形分各成分の合計は100重量%)及び水を含む水性エマルジョンであって、前記二液性ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25重量%、及びニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンを前記固形分の6〜10重量%を含
有する天然皮革塗膜形成用組成物」を、トップコート層として天然皮革の表面に塗布し、70℃から130℃の温度条件下に加熱乾燥させて、4記載の「ニ液性脂肪族ポリウレタン51〜55重量%、シリカ微粒子3〜7重量%、架橋剤23〜37重量%、シリコ−ン系触感剤7〜13重量%からなる固形分の塗膜(固形分各成分の合計は100重量%)であって、前記二液性脂肪族ポリウレタン中にポリウレタン樹脂つや消し剤を前記固形分の12〜25%、更にニ液性脂肪族ポリウレタン・アクリルエマルジョンが前記固形分の6〜10重量%を含有する塗膜」を形成することを特徴とする天然皮革の製造方法。
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