JP2017095647A - 本革表皮材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、工程負荷が小さく、意匠性を損なうことなく、湿熱環境下における耐熱収縮性が良好な本革表皮材の製造方法を提供することであり、さらに、鞣し工程の薬剤や条件を特に限定する必要がなく、本革基材として、クロム鞣しを施した、所謂ウェットブルーを用いることが可能な本革表皮材の製造方法を提供することである。
【解決手段】
本発明は、鞣し工程、染色工程、仕上げ工程を順次有する本革表皮材の製造方法であって、染色工程を経たクラスト革に熱プレス機による熱収縮処理を行った後に、仕上げ工程の塗装工程を行うことを特徴とする本革表皮材の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、本革表皮材の製造方法に関する。
自動車のシート、ドアトリム、ステアリング、シフトノブ、インパネ等に表皮材として使用される材料としては、本革や合成皮革が用いられている。本革は高級感があるものの、使用とともに本革が硬化したり収縮したりするため、リアシートバック上面やドアトリムウエスト部、ステアリング、インパネなどの光線が入射する部位に使用しにくい。このため、これらの部位には、本革の代わりに合成皮革などの人工製品が使用されることが多い。
しかしながら、人工製品は高級感や風合いの点で本革に劣ることは否めない。このため、上述の光線が入射する部位にも本革表皮材を適用できるように、本革表皮材の耐久性、特には耐熱収縮性を高める技術の開発が求められていた。
例えば、特許文献1では、皮革材料において、塗装後に色差ΔEが0.5以下となるように100〜120℃の温度で1時間の加熱を2回もしくは3回実施する等の条件で加熱処理をすることにより、熱収縮性に優れた皮革材料とその製造方法を開示している。
また、特許文献2では、仕上げ工程の最初(塗装前)に、皮革を65〜80℃で、60分程度加熱するプレヒート工程を行うことにより、あらかじめ熱収縮をさせて、以後の皮革の熱収縮率が低い状態に保つことができる皮革を開示している。
特許文献3では、乾燥工程の最後(塗装前)に、牛皮革を、65〜80℃で、50〜70分間加熱することにより、最終的に得られる牛皮革の熱収縮率を低くすることができる牛皮革の製造方法を開示している。
しかしながら、特許文献1〜3の方法では、いずれも加熱処理時間が少なくとも1時間以上必要であり、工程負荷が大きいという問題があった。
また、乾熱環境下における耐熱収縮性は良好なものの、湿熱環境下における耐熱収縮性は十分なものとはいえなかった。
さらに、鞣し工程で使用する薬剤や条件が限定され、例えば、非クロム鞣しを施す必要があった。
特開2007−70487号公報 特開2010−121012号公報 特開2013−255532号公報
本発明の目的は、工程負荷が小さく、意匠性を損なうことなく、湿熱環境下における耐熱収縮性が良好な本革表皮材の製造方法を提供することであり、さらに、鞣し工程の薬剤や条件を特に限定する必要がなく、本革基材として、クロム鞣しを施した、所謂ウェットブルーを用いることが可能な本革表皮材の製造方法を提供することである。
本発明は、鞣し工程、染色工程、仕上げ工程を順次有する本革表皮材の製造方法であって、染色工程を経たクラスト革に熱プレス機による熱収縮処理を行った後に、仕上げ工程の塗装工程を行うことを特徴とする本革表皮材の製造方法である。
また、熱プレス機の熱収縮処理条件を、温度90〜150℃、圧力0.2〜0.6MPa、時間10〜300秒で行うことが好ましい。
また、染色工程の乾燥工程で、ガラ干し乾燥を行うことが好ましい。
また、染色工程の味取り工程後の革の水分率が10〜20%であることが好ましい。
本発明によれば、工程負荷が小さく、意匠性を損なうことなく、湿熱環境下における耐熱収縮性が良好な本革表皮材の製造方法を提供できる。また、本発明では、鞣し工程の薬剤や条件を特に限定する必要がなく、本革基材として、クロム鞣しを施した、所謂ウェットブルーを用いることが可能な本革表皮材の製造方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
なお、本明細書においては、仕上げ工程の塗装前の本革を「本革基材」と呼び、塗装後の本革を「本革表皮材」と呼んで便宜上区別する。
本発明に用いられる本革基材は特に限定されるものでなく、原料として、例えば、牛、馬、豚、山羊、羊、鹿、カンガルーなどの哺乳類、ダチョウなどの鳥類、ウミガメ、オオトカゲ、ニシキヘビ、ワニなどの爬虫類などに由来するものを挙げることができる。なかでも、汎用性が高く、面積が大きな牛皮が好ましい。生皮そのものや、塩漬けにしたりして腐敗を防いだものを原皮といい、この状態のものが製革工程に供される。
動物の皮(原皮)を鞣して、耐久性(耐熱性、耐腐敗性、耐薬品性など)を付与するとともに、革らしさを引き出したものを「本革」(単に「革」ともいう)と呼び、鞣していない「皮」とは区別される。
製革工程は、大きく、鞣し工程、染色工程、仕上げ工程に分けられ、さらに細かく、次のように分けられる。
鞣し工程;原皮、水漬け・背割り、裏打ち、脱毛・石灰漬け、分割、再石灰漬け、脱灰・酵解、浸酸、鞣し
染色工程;水戻し、水絞り・選別、シェービング、再鞣し、染色・加脂、セッティングアウト、乾燥、味取り、ステーキング(揉み、叩き)、張り乾燥、銀むき
仕上げ工程;裏吹き塗布、塗装、アイロン掛け、エンボス、艶出し
個々の工程については改良が進められているものの、技術的におおよそ定まった工程であるといってよく、当業界において公知である。もっとも、一部順序が変わったり、省略されたり、複数回行われたり、あるいは、他の工程に置き換わったりする場合がある。
本発明においては、クラスト革と呼ばれる状態、具体的には、上述の染色工程後で、仕上げ工程時の塗装工程前に、熱プレス機による熱収縮処理を行うことが肝要である。塗装工程前であればよく、裏吹き塗布工程前でも裏吹き塗布工程後でも構わない。裏吹き塗布される樹脂が均一な被膜を形成できるという点から裏吹き塗布工程後に熱プレス機による熱収縮処理を行うことが好ましい。
仕上げ工程時の塗装工程前のクラスト革に、熱プレス機による熱収縮処理を行うことにより、あらかじめクラスト革を十分に収縮させ、得られる本革表皮材の意匠性、例えば、塗膜の変色やシボの消失に影響を与えることなく、耐熱収縮性を付与することができる。
また、クラスト革に熱プレス機による熱収縮処理を行うことにより、革内部の水分が抜け、その際に革内部で水と水素結合で架橋していたコラーゲン分子が水を失うことで、コラーゲン分子同士が水素結合で架橋し、水と結合しにくくなることで得られる本革表皮材の吸水性が低下するため、湿熱環境下での耐熱収縮性も良好なものとすることができる。
熱プレス機を用いて行うことにより、クラスト革に熱源を接触させることができるため、短時間で熱収縮処理が可能となり、また、プレスされた状態でクラスト革が収縮するため、熱収縮処理において後工程に影響が出るような変形を生じず平滑性が保たれるため変形を修正する工程が不要となり、工程負荷が軽減される。
本発明に用いられる熱プレス機としては、ハイドリックエンボス機、平型プレス機、ダブルスチールベルトヒートプレス機、カレンダー機、ロールエンボス機が挙げられる。
熱収縮処理の処理温度は、90〜150℃であることが好ましく、120〜140℃であることがより好ましい。処理温度が90℃未満であると、得られる本革表皮材の耐熱収縮性が不十分となる虞がある。150℃を超えると、コラーゲンの熱変性により革が変形したり、風合いが粗硬になったりする虞がある。
熱収縮処理の圧力条件は、0.2〜0.6MPaであることが好ましく、0.4〜0.5MPaであることがより好ましい。圧力条件が0.2MPa未満であると、得られる本革表皮材の耐熱収縮性が不十分となる虞がある。0.6MPaを超えると、得られる本革表皮材の風合いが粗硬になる虞がある。
熱収縮処理の処理時間は、10〜300秒であることが好ましく、90〜150秒であることがより好ましい。処理時間が10秒未満であると、得られる本革表皮材の耐熱収縮性が不十分となる虞がある。300秒を超えると、得られる本革表皮材の風合いが粗硬になる虞がある。
また、熱プレス機のプレス面は、平滑であってもよいが、例えばシボ模様のような凹凸模様を有していてもよい。プレス面に凹凸模様を有している場合は、熱収縮処理と同時に、凹凸模様を付与することができる。
なお、本発明に用いられるクラスト革は、染色工程における乾燥が次の条件であることが好ましい。
染色工程における乾燥工程は、再鞣し、染色・加脂に用いた薬剤を革に固着するために行われるものである。乾燥方法としては、従来公知の方法、例えば、ガラ干し乾燥、ガラス張り乾燥、真空乾燥、トグル張り乾燥が挙げられ、これらを単独で行ってもよいし、2種以上を組み合わせて行ってもよい。なかでも、耐熱収縮性の観点から、フリーの状態で乾燥出来るガラ干し乾燥が好ましい。
乾燥温度は30〜60℃であることが好ましく、40〜50℃であることがより好ましい。乾燥温度が30℃未満であると、薬剤の固着が不十分となったり、耐熱収縮性が損なわれたりする虞がある。60℃を超えると、革が急激に乾燥され、得られる本革表皮材が粗硬になったり、銀浮きが生じて風合いが損なわれたりする虞がある。
また、染色工程における味取り工程は、ステーキング(揉み・たたき)工程において革に傷がつかないように、革全体に水分を与えるために行われるものである。味取り工程後の革の水分率は10〜20%であることが好ましく、13〜18%であることがより好ましい。革の水分率が10%未満であると、革が粗硬となり、ステーキング工程の際に革に傷がつく虞がある。20%を超えると、革が伸びやすくなり、耐熱収縮性が損なわれたり、銀浮きが発生したりする虞がある。
熱プレス機による熱収縮処理の前もしくは後、裏吹き塗布工程によって、本革基材の裏面に、合成樹脂を主成分とする樹脂からなる裏吹き樹脂からなる樹脂膜を形成する。これにより、本革基材の裏面からの吸湿放湿を抑制し、耐熱収縮性を向上させる。
裏吹き塗布工程に用いられる合成樹脂としては、特に限定されず、従来公知の合成樹脂を用いることができ、汎用性の観点から、アクリル樹脂が好ましく用いられる。
アクリル樹脂は特に限定されるものでなく、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルへキシル等のアクリル酸アルキルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ基含有アクリル酸エステル類;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ基含有メタクリル酸エステル類の重合体を挙げることができる。これらは1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
アクリル樹脂は市販のものを用いることができ、環境負荷の観点からエマルジョンタイプが好ましく用いられる。
裏吹き塗布工程に用いられる樹脂は、必要に応じて、艶消し剤、タック防止剤、ホルマリンキャッチャー剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。
裏吹き塗布工程による樹脂の塗布量は、固形分換算で、3〜15g/mが好ましく、さらには5〜10g/mであることが好ましい。3g/m未満であると、本革基材の裏面からの吸湿放湿を抑制できず耐熱収縮性が損なわれる虞がある。15g/mを超えると、得られる本革表皮材の風合いが粗硬になる虞がある。
裏吹き塗布工程では、例えば、リバースロールコーター、スプレーコーター、ロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ナイフコーター、コンマコーターなどの装置を特に制限なく用いることができる。なかでも、本革基材裏面の表面にのみ樹脂を塗布でき、且つ、少量の塗布が可能という理由から、スプレーコーターを用いることが好ましい。
裏吹き塗布用樹脂を塗布した後には、塗料中の溶媒を蒸発させ、樹脂を乾燥させて塗膜を形成するために熱処理を行う。本革基材の過剰な水分蒸発を防ぐために、熱処理は、本革基材自体が80℃以上の温度にならないように行うことが好ましい。そのため、熱処理温度は90〜130℃であることが好ましく、より好ましくは100〜120℃である。また、熱処理時間は1〜5分間であることが好ましく、より好ましくは2〜3分間である。熱処理温度や熱処理時間が下限値未満であると、乾燥が不十分となる虞がある。熱処理温度や熱処理時間が上限値を超えると、風合い、触感が硬くなる虞がある。
上述したように裏吹き塗布工程がなされる。裏吹き塗布工程の後、前述したように熱プレス機による熱収縮処理を行うことが好ましい。
次いで、本革基材の表面にベースコート樹脂層(以下、単に、「ベースコート層」ともいう)を形成する。
ベースコート樹脂層の形成に用いられる樹脂としては、合成樹脂であれば特に限定されず、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂を挙げることができる。これらは1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、風合いと強度の観点からポリウレタン樹脂が、風合いと型入れ性(エンボス加工における賦型性)と汎用性の観点からアクリル樹脂が好ましく、これらを組み合わせて用いることがより好ましい。
ポリウレタン樹脂としては特に限定されるものでなく、例えば、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、ポリエステル系ポリウレタン樹脂を挙げることができる。これらは1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、耐久性の観点からは、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が好ましく、風合いの観点からは、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂が好ましく、これらを組み合わせて用いることがより好ましい。
また、ポリウレタン樹脂は一液型樹脂を用いることができる。一液型樹脂は、通常、水に乳化分散(エマルジョンタイプ)または有機溶剤に溶解させた形で市販されているが、環境負荷の観点から、エマルジョンタイプが好ましく用いられる。
アクリル樹脂としては特に限定されるものでなく、公知の樹脂から適宜選択すればよい。例えば、アクリル酸エステル(アクリレート)あるいはメタクリル酸エステル(メタクリレート)の重合体であり、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルへキシル等のアクリル酸アルキルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル類;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ基含有アクリル酸エステル類;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ基含有メタクリル酸エステル類の重合体を挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
また、環境負荷の観点からエマルジョンタイプが好ましく用いられる。
ベースコート層を形成する樹脂には、必要に応じて、ベースコート層の物性を損なわない範囲内で、顔料、艶消し剤、平滑剤、界面活性剤、充填剤、レベリング剤、増粘剤、架橋剤などの各種の添加剤を添加していてもよい。また、必要に応じて、水等の溶媒を含んでいてもよい。
ベースコート層の厚さは、15〜45μmであることが好ましく、より好ましくは24〜36μmである。厚さが15μm未満であると、本革表皮材の表面からの吸湿放湿を抑制できず耐熱収縮性が損なわれたり、本革基材の欠点を十分に隠蔽することができず、本革表皮材の表面に色むら感が生じたり、耐摩耗性などの物性が悪くなったりする虞がある。厚さが45μmを超えると、風合いや触感が硬くなったり、本革特有の外観が損なわれたりする虞がある。
ベースコート層は、ベースコート層形成用塗料を塗布した後、熱処理をすることにより形成される。
ベースコート層形成用塗料を塗布するには、例えば、リバースロールコーター、スプレーコーター、ロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ナイフコーター、コンマコーターなどの装置を特に制限なく用いることができる。なかでも、均一で薄い塗膜の形成が可能という理由から、リバースロールコーター、スプレーコーターによる塗布が好ましい。
なお、塗布厚あるいはウェット塗布量は、所望するベースコート層の厚さに応じて適宜設定すればよい。
熱処理は、塗料中の溶媒を蒸発させ、樹脂を乾燥させるために行われる。また、架橋剤を添加させた場合は、架橋反応を促進し、十分な強度を有する塗膜を形成することができる。本革基材の過剰な水分蒸発を防ぐために、熱処理は、本革基材自体が80℃以上の温度にならないように行うことが好ましい。そのため、熱処理温度は90〜130℃であることが好ましく、より好ましくは100〜120℃である。また、熱処理時間は1〜5分間であることが好ましく、より好ましくは2〜3分間である。熱処理温度や熱処理時間が下限値未満であると、乾燥が不十分となる虞がある。熱処理温度や熱処理時間が上限値を超えると、風合い、触感が硬くなる虞がある。
かくして、ベースコート樹脂層を形成することができる。
次いで、ベースコート樹脂層表面に凹凸模様をエンボス加工により形成する。凹凸模様の有無によって色が変化してみえるため、後述するコート樹脂層を付与する前にエンボス加工をした方がコート樹脂層による色調整がしやすいため、ベースコート樹脂層表面にエンボス加工をすると良い。
エンボス加工には、公知のエンボス装置を制限なく用いることができる。エンボス型は、ロール状のもの(エンボスロール)であっても、平板状のもの(エンボス板)であってもよい。さらに、互いの凹凸模様が対向部において重なり合うように製造されたもの(雄型と雌型)であっても、一方が凹凸模様を有し、他方は平坦面を有するものであってもよい。なかでも、連続加工性に優れ、且つ、織物の風合いを損なわないという点で、凹凸模様を有するロールと平坦面を有するロールとを備えるエンボス装置が好ましい。
凹凸模様の形状は特に限定されるものでなく、例えば、シボ模様や、点、直線、曲線、点線、円、楕円、三角形、四角形、多角形などの幾何学模様を挙げることができ、2種以上組み合わせた模様であってもよい。
凹凸模様を有する側のロールまたは平板の加熱温度(すなわち、エンボス加工時の熱処理温度に相当する)は、適宜設定すればよい。好ましくは、ベースコート樹脂層が溶融しない程度の温度で行うことが好ましい。そのため加熱温度は、60〜120℃であることが好ましい。
押圧時の圧力や速度、本革基材の導入張力などの諸条件については、適宜設定すればよい。
次いで、本革基材に熱プレスにて硬化した風合いを調整するためのステーキング工程を行う。ステーキング工程を行うことにより、裏面に裏吹き樹脂を塗布していながら、得られる本革表皮材の風合いが良く、柔軟なものとなる。また、ステーキングにより色が変化してみえるため、コート樹脂層を付与する前にステーキング加工した方がコート樹脂層による色調整がしやすいため、ベースコート樹脂層表面にステーキング工程を行うと良い。
ステーキング工程に用いられる装置の具体例としては、ドラムに革を入れて回転させ革を上から下へたたきつけて柔軟性を付与するミリングマシン、無数のピンで革の表面を打ち込んで、柔軟性と平滑性を付与するバイブレーションステーキングマシンが挙げられる。これらを単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。柔軟性および表面の平滑性を得やすいため、ミリングマシンの後、バイブレーションステーキングマシンを使用の順で組み合わせて用いることが好ましい。
ミリングマシンの加工条件としては、回転数が10〜20rpmであることが好ましい。回転数が10rpm未満であると、革の柔軟性が不十分となる虞がある。回転数が20rpmを超えると、シボ浮きが生じる虞がある。加工時間が5〜120分間であることが好ましい。加工時間が5分間未満であると、革の柔軟性が不十分となる虞がある。加工時間が120分間を超えると、シボ浮きが生じる虞がある。
バイブレーションステーキングマシンの加工条件としては、加工速度が4〜8m/分であることが好ましい。加工速度が4m/分未満であると、ピン跡が残る虞がある。加工速度が8m/分を超えると、革の柔軟性、平滑性が不十分となる虞がある。ピンの打ち込み深度が0.5〜3.0mmであることが好ましい。打ち込み深度が0.5mm未満であると、革の柔軟性、平滑性が不十分となる虞がある。打ち込み深度が3.0mmを超えると、革表面にピン跡が残り、意匠性が損なわれる虞がある。また、ピンによる打ち込みは、1つの条件だけでなく、複数の条件を組み合わせてもよい。打ち込み深度を変化させる場合、深い順(例えば、2.0mm、1.5mm、1.0mmの順)とすることが、風合いを損なわずに平滑化できるという観点から好ましい。
次いで、ベースコート樹脂層の表面に、カラーコート樹脂層およびトップコート樹脂層といったコート樹脂層を形成する。コート樹脂層は、カラーコート樹脂層とトップコート樹脂層の2層で構成するのが好ましいが、1層または3層にしても構わない。
それぞれのコート樹脂層の形成に用いられる樹脂としては、ベースコート樹脂層の場合と同様、従来公知の樹脂を用いることができるが、耐久性の観点からポリウレタン樹脂が好ましく用いられる。また、コート樹脂層を形成する樹脂には、ベースコート樹脂層と同様の添加剤を添加してもよい。
各コート樹脂層は、ベースコート樹脂層と同様に、それぞれの樹脂層形成用塗料を塗布した後に熱処理をすることにより形成される。
なお、トップコート樹脂層を形成する樹脂は、架橋剤を添加されていることが好ましい。これにより、耐摩耗性などの物性を向上させることができる。
カラーコート樹脂層の厚さは、3〜15μmであることが好ましく、より好ましくは6〜9μmである。厚さが3μm未満であると、本革表皮材の表面からの吸湿放湿を抑制できず耐熱収縮性が損なわれたり、均一な塗膜を形成することが困難で、色むらが生じたり、耐摩耗性などの物性が悪くなったりする虞がある。厚さが15μmを超えると、風合い、触感が硬くなったり、本革特有の外観が損なわれたりする虞がある。
トップコート樹脂層の厚さは、3〜17μmであることが好ましく、より好ましくは6〜14μmである。厚さが3μm未満であると、本革表皮材の表面からの吸湿放湿を抑制できず耐熱収縮性が損なわれたり、均一な塗膜を形成することが困難で、耐摩耗性などの物性が悪くなったりする虞がある。厚さが17μmを超えると、風合い、触感が硬くなる虞がある。
上述した工程により、耐熱収縮性を有する本革表皮材を得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。実施例中の「%」および「部」は、特に断りのない限り重量基準であるものとする。
なお、評価は以下の方法に従った。
[熱収縮率(湿熱環境)]
本革表皮材の熱収縮率は、以下の湿熱サイクル試験により測定した。
100mm四方の試験片を3枚採取し、JIS Z8703に準拠した標準状態(温度20±2℃、湿度65±5%RH)に48時間以上静置した後、タテ、ヨコに90mmの標線をマーキングした。
該試験片を100℃の恒温槽に22時間静置した後、標準状態で30分間静置した。次いで、50℃90%RHの恒温恒湿槽に1時間静置、標準状態で30分間静置、100℃の恒温層に22時間静置、標準状態で30分間静置の工程を3回繰り返した。
上記工程を経た試験片の標線の長さを測定し、下記式から熱収縮率を算出した。
3枚の収縮率の平均値(タテ、ヨコ各2カ所を測定し、計6カ所の平均値を算出)を熱収縮率とした。
熱収縮率(%)=(湿熱サイクル試験後の標線の長さ(mm)−90)÷90×100
[実施例1]
(1)クラスト革の調整
原皮として成牛皮を用い、通常のクロム鞣し工程、染色工程(乾燥工程、味取り工程については、下記条件)を経て銀むきまで行いクラスト革を得た。
乾燥工程;ガラ干し乾燥機(MISTRAL 3000X1750 VAPORE、Fratelli Carlessi製)を用いて、40℃で180分間の乾燥を行った。
味取り工程;スプレーコーター(TU ROT.3400/1.41、BARNINI Srl製)を用いて、水を100g/m塗布し、水分率を14%に調整した。
(2)熱収縮処理
(1)で得られたクラスト革を、熱プレス機(HP−4536A−12、株式会社ハシマ製)を用いて、処理温度125℃、処理圧力0.5MPaで、120秒間プレスした。
(3)裏吹き塗布工程
[処方A1]
1)商品名「PRIMAL SB−150」;150部
(アクリル樹脂 エマルジョンタイプ、固形分35%)
2)商品名「EUDERM Nappa Softs」;50部
(艶消し剤、固形分25%)
3)水;800部
原料は、水を除き全てランクセス株式会社製である。
処方A1に従い、各原料をミキサーにて混合し、裏吹き樹脂層形成用塗料を調製した。
(2)で得られた本革基材の裏面に、スプレーコーター(「TU ROT.3400/1.41」、BARNINI Srl製)を用いて、(3)で得られた裏吹き樹脂層形成用塗料を、ウェット塗布量が110g/mとなるように塗布し、110℃に調整した乾燥機内に3分間静置して熱処理した。
形成された裏吹き樹脂層におけるドライ塗布量は7.2g/mであった。
(4)ベースコート樹脂層の形成
[処方B1]
1)商品名「BAYDERM Bottom DLV」;160部
(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、固形分40%)
2)商品名「BAYDERM Bottom 51UD」;200部
(ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、固形分35%)
3)商品名「PRIMAL SB−300」;200部
(アクリル樹脂、固形分34%)
4)商品名「EUDERM White CB−N」;118.6部
(顔料、固形分60%)
5)商品名「EUDERM Caramel C−N」;0.9部
(顔料、固形分35%)
6)商品名「EUDERM Bordo CB−N」;0.3部
(顔料、固形分40%)
7)商品名「EUDERM Black B−N」;0.2部
(顔料、固形分23%)
8)商品名「EUDERM Nappa Softs」;110部
(艶消し剤、固形分25%)
9)商品名「EUDERM Matting Agent SN−C」;120部
(充填剤、固形分23%)
10)商品名「EUDERM Paste DO」;40部
(充填剤、固形分52%)
11)商品名「AQUADERM Fluid H」;10部
(レベリング剤、固形分100%)
12)商品名「ACRYSOL RM−1020」;約10部
(増粘剤、固形分20%)
13)水;150部
原料は、水を除き全てランクセス株式会社製である。また、合計量は約1120部である。
処方B1に従い、各原料をミキサーにて混合し、ベースコート層形成用の塗料を調製した。このとき、カップ粘度計(アネスト岩田株式会社製、NK−2モデル)を用いて、粘度が50秒になるように、増粘剤で調整した。
(3)で得られた本革基材の表面に、リバースロールコーター(商品名「JUMBOSTAR−SR」、Ge.Ma.Ta.SpA製)を用いて、ベースコート層形成用塗料を、ウェット塗布量が100g/mとなるように塗布し、110℃に調整した乾燥機内に3分間静置して熱処理した。
形成されたベースコート層の厚さは32μm、ドライ塗布量は32.3g/mであった。
(5)エンボス工程
(4)で得られた中間製品に対し、エンボス機(商品名「KOMBIPRESS−1800NE」、BERGI ofb s.p.a製)を用いて、ロール温度90℃、圧力150kgf/m、加工速度5m/分の条件で、エンボス加工を行い、シボ模様を付与した。
(6)ステーキング工程
(5)で得られた中間製品に対し、ミリングマシン(商品名「N2500×1200TS」、BAGGIO Tecnologie s.r.l製)を用いて、常温(20℃)にて、回転数15rpmの条件で、30分間揉み加工を行った。
次いで、バイブレーションステーキングマシン(商品名「3H3200A」、CARTIGLIANO S.p.A製)を用いて、加工速度6m/分、打ち込み深度を2.0mm、1.5mm、1.0mmの順に変化させる条件で叩き加工を行った。
(7)カラーコート樹脂層の形成
[処方C1]
1)商品名「BAYDERM Bottom DLV」;160部
(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、固形分40%)
2)商品名「BAYDERM Bottom 51UD」;200部
(ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、固形分35%)
3)商品名「PRIMAL SB−300」;200部
(アクリル樹脂、固形分34%)
4)商品名「EUDERM White CB−N」;118.6部
(顔料、固形分60%)
5)商品名「EUDERM Caramel C−N」;0.9部
(顔料、固形分35%)
6)商品名「EUDERM Bordo CB−N」;0.3部
(顔料、固形分40%)
7)商品名「EUDERM Black B−N」;0.2部
(顔料、固形分23%)
8)商品名「EUDERM Nappa Softs」;110部
(艶消し剤、固形分25%)
9)商品名「EUDERM Matting Agent SN−C」;120部
(充填剤、固形分23%)
10)商品名「EUDERM Paste DO」;40部
(充填剤、固形分52%)
11)商品名「AQUADERM Fluid H」;10部
(レベリング剤、固形分100%)
12)商品名「ACRYSOL RM−1020」;約5部
(増粘剤、固形分20%)
13)水;150部
原料は、水を除き全てランクセス株式会社製である。また、合計量は約1115部である。
処方C1に従い、各原料をミキサーにて混合し、カラーコート樹脂層形成用の塗料を調製した。このとき、カップ粘度計(アネスト岩田株式会社製、NK−2モデル)を用いて、粘度が25秒になるように、増粘剤で調整した。
(6)の工程を経た中間製品の表面に、スプレー機(商品名「TU ROT.3400/1.41」、BARNINI Srl製)を用いて、カラーコート樹脂層形成用塗料を、ウェット塗布量が25g/mとなるよう塗布し、110℃に調整した乾燥機内に3分間静置して熱処理した。
形成されたカラーコート樹脂層の厚さは8.0μm、ドライ塗布量は8.1g/mであった。
(8)トップコート樹脂層の形成
[処方D1]
1)商品名「HYDRHOLAC UD−2」;340部
(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、固形分25%)
2)商品名「HYDRHOLAC Finish HW−2」;120部
(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、固形分35%)
3)商品名「AQUADERM Finish HAT」;200部
(ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂、固形分40%)
4)商品名「EUDERM White CB−N」;22.4部
(顔料、固形分60%)
5)商品名「EUDERM Caramel C−N」;3.1部
(顔料、固形分35%)
6)商品名「EUDERM Bordo CB−N」;2.7部
(顔料、固形分40%)
7)商品名「EUDERM Black B−N」;1.8部
(顔料、固形分23%)
8)商品名「Rosilk 2229」;70部
(平滑剤、固形分60%)
9)商品名「AQUADERM Additive SF」;30部
(平滑剤、固形分50%)
10)商品名「AQUADERM Fluid H」;10部
(レベリング剤、固形分100%)
11)商品名「AQUADERM XL−50」;150部
(架橋剤、固形分50%)
12)商品名「ACRYSOL RM−1020」;約10部
(増粘剤、固形分20%)
13)水;150部
原料は、水を除き全てランクセス株式会社製である。また、合計量は約1110部である。
処方D1に従い、各原料をミキサーにて混合し、トップコート層形成用の樹脂液を調製した。このとき、カップ粘度計(アネスト岩田株式会社製、NK−2モデル)を用いて、粘度が25秒になるように、増粘剤で調整した。
(7)で得られた中間製品の表面に、スプレーコーター(商品名「TU ROT.3400/1.41」、BARNINI Srl製)を用いて、トップコート樹脂層形成用の塗料を、ウェット塗布量が50g/mとなるよう塗布し、110℃に調整した乾燥機内に3分間静置して熱処理した。
形成されたトップコート樹脂層の厚さは8.0μm、ドライ塗布量は8.3g/mであった。
(2)熱収縮処理時の変形は認められず、また、得られた本革表皮材は、耐熱収縮率が2.8%であり、変形がなく、風合い、意匠性の良好なものであった。なお、意匠性が良好とは、シボの消失および変色が無いことをいう。
[実施例2]
熱収縮処理の条件を、処理温度140℃、処理圧力0.5MPa、処理時間150秒とした以外は、実施例1と同様にして本発明の本革表皮材を得た。(2)熱収縮処理時の変形は認められず、また、得られた本革表皮材は、耐熱収縮率が2.3%であり、変形がなく、風合い、意匠性の良好なものであった。
[実施例3]
熱収縮処理の条件を、処理温度120℃、処理圧力0.4MPa、処理時間90秒とした以外は、実施例1と同様にして本発明の本革表皮材を得た。(2)熱収縮処理時の変形は認められず、また、得られた本革表皮材は、耐熱収縮率が2.9%であり、変形がなく、風合い、意匠性の良好なものであった。
[実施例4]
熱収縮処理の条件を、処理温度150℃、処理圧力0.2MPa、処理時間10秒とした以外は、実施例1と同様にして本発明の本革表皮材を得た。(2)熱収縮処理時の変形は認められず、また、得られた本革表皮材は、耐熱収縮率が2.8%であり、変形がなく、意匠性の良好なものであったが、やや粗硬な風合いであった。
[実施例5]
熱収縮処理の条件を、処理温度100℃、処理圧力0.6MPa、処理時間180秒とした以外は、実施例1と同様にして本発明の本革表皮材を得た。(2)熱収縮処理時の変形は認められず、また、得られた本革表皮材は、耐熱収縮率が3.6%でありやや耐熱収縮性の劣るものであった。また、変形はなく、風合い、意匠性は良好なものであった。
[比較例1]
熱収縮処理を仕上げ工程のトップコート層塗装後に行った以外は、実施例1と同様にして本革表皮材を得た。熱収縮処理時の変形は認められず、また、得られた本革表皮材は、耐熱収縮率が2.6%であったが、シボの消失がみられ、意匠性が劣るものであった。
[比較例2]
熱収縮処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして本革表皮材を得た。得られた本革表皮材の耐熱収縮率は6.8%であり、風合い、意匠性は良好であった。
実施例の本革表皮材は、熱収縮率が低く、熱収縮処理時の変形も認められず、風合い、意匠性に優れていた。
これに対し、比較例1の本革表皮材は、熱収縮率は優れるもののシボが消失し意匠性が劣るものであり、比較例2の本革表皮材は、熱収縮率が高いものであった。

Claims (4)

  1. 鞣し工程、染色工程、仕上げ工程を順次有する本革表皮材の製造方法であって、染色工程を経たクラスト革に熱プレス機による熱収縮処理を行った後に、仕上げ工程の塗装工程を行うことを特徴とする本革表皮材の製造方法。
  2. 前記熱プレス機の熱収縮処理条件を、温度90〜150℃、圧力0.2〜0.6MPa、時間10〜300秒で行うことを特徴とする請求項1に記載の本革表皮材の製造方法。
  3. 染色工程の乾燥工程で、ガラ干し乾燥を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の本革表皮材の製造方法。
  4. 染色工程の味取り工程後の革の水分率が10〜20%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の本革表皮材の製造方法。
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