JPWO2009063930A1 - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

接地電極の先端部に貴金属チップが接合されてなるスパークプラグにおいて、当該貴金属チップの安定した接合状態を長期に亘り確保する。接地電極27側の貴金属チップ32は、当該接地電極27の先端部分に直接接合されている訳ではなく、台座部51を介して間接的に接合される。台座部51は外周にフランジ部52を有してなる円板状のベース部53と、当該ベース部53から突出する円柱状の突出部54とを有する。まず、貴金属チップ32を台座部51の突出部54に当接させた状態でレーザ溶接等を施して溶融部42を形成し複合体を得、台座部51のベース部53を接地電極27の平坦面に抵抗溶接により接合する。台座部51のうち溶融部42近傍の結晶粒の粒径が接地電極27近傍の結晶粒の粒径よりも大きく、また、台座部51のうちフランジ部52の結晶粒の粒径が突出部54の結晶粒の粒径よりも小さく構成される。

Description

本発明は、内燃機関に使用されるスパークプラグに関する。
自動車エンジン等の内燃機関用のスパークプラグは、例えば中心電極と、その外側に設けられた絶縁体と、当該絶縁体の外側に設けられた筒状の主体金具と、基端部が前記主体金具の先端面に接合された接地電極とを備える。接地電極は、その先端部内側面が前記中心電極の先端部と対向するように配置され、これにより中心電極の先端部及び接地電極の先端部間に火花放電間隙が形成される。
また、近年では、中心電極の先端部、及び、接地電極の先端部に、それぞれ貴金属合金よりなるチップ(貴金属チップ)を接合することで、着火性や火花伝播性の向上を図るとともに、耐火花消耗性の向上を図ることも考えられている。さらには、貴金属チップと接地電極との間の接合強度の向上を図るべく、接地電極用貴金属チップを、中間部材に接合し、当該中間部材を接地電極に対し接合するという技術もある(例えば、特許文献1,2等参照)。当該技術において、中間部材と貴金属チップとは、レーザ溶接等により、両者を構成する金属が互いに溶け合うことで形成された溶融部を介して接合される。
特開2004−134209号公報 特開平8−298178号公報
ところで、昨今のスパークプラグの小径化の要請に伴い、接地電極についても細径化の必要性が生じている。また、エンジンの燃焼条件を鑑みた場合においても、近年の燃料のリーン化、高圧縮化に伴い、以前にも増して接地電極は高温下に晒されるようになってきている。
特に、上記特許文献のように中間部材を設ける技術においては、当該中間部材は接地電極よりも突出した(熱引き性の比較的良好な接地電極から離間した)部位に位置しており、より高温下に晒されやすいといえる。そのため、上述した溶融部と、中間部材との界面において酸化(腐食)の進行が起こり、酸化膜(酸化スケール)が形成されてしまうことが懸念される。より詳しくは、溶融部と中間部材との界面に酸素が侵入すると、中間部材内部から前記界面に移動した酸化されやすい物質が酸素と結合してしまい、当該界面において酸化膜が形成されやすいのである。そして、溶融部と中間部材との界面に酸化膜が形成されてしまうと、界面での接合強度が著しく低下してしまい、結果として、貴金属チップの耐剥離性の低下を招いてしまうおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、接地電極の先端部に貴金属チップが接合されてなるスパークプラグにおいて、当該貴金属チップの安定した接合状態を長期に亘り確保することのできる内燃機関用スパークプラグを提供することにある。
以下、上記課題等を解決するのに適した各構成を項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成のスパークプラグは、
軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
基端部が前記主体金具に接合され、先端部が前記中心電極の先端部と対向するように配置された接地電極とを備え、
前記接地電極の先端部のうち、前記中心電極の先端部又は前記中心電極の先端に接合された中心電極用貴金属チップに対向する位置には、接地電極用貴金属チップが接合され、前記中心電極の先端部又は前記中心電極用貴金属チップの先端部、及び、前記接地電極用貴金属チップの先端部間に火花放電間隙を有する内燃機関用スパークプラグであって、
前記接地電極用貴金属チップは、前記接地電極と同じ成分を含む台座部の座面に対し、レーザ溶接又は電子ビーム溶接により、両者を構成する金属が互いに溶け合うことで形成された溶融部を介して接合されつつ、当該台座部が、前記接地電極に対し接合されており、かつ、
前記台座部のうち、前記溶融部近傍の結晶粒の粒径が、前記接地電極近傍の結晶粒の粒径よりも大きいことを特徴とする。
上記構成1によれば、接地電極用貴金属チップは、台座部の座面に対し、レーザ溶接又は電子ビーム溶接により、両者を構成する金属が互いに溶け合うことで形成された溶融部を介して接合される。このため、台座部及び接地電極用貴金属チップ間における十分な接合強度の確保を図ることができる。また、台座部は、接地電極と同じ成分を含んでおり、例えば抵抗溶接等で接地電極に接合される場合においても、比較的十分な接合強度を確保できる。
さて、かかる台座部は、接地電極よりも突出した部位に位置しており、より高温下に晒されやすい。しかも、上述のとおり、溶融部と台座部との界面においては、酸化しやすい物質と酸素との結合により酸化膜が形成されてしまうことが懸念される。この点、構成1では、台座部のうち、前記溶融部近傍の結晶粒の粒径が、接地電極近傍の結晶粒の粒径よりも大きい。このため、台座部のうち溶融部近傍においては、酸化しやすい物質が前記界面に移動する経路(の数)が比較的少なくて済む。従って、たとえ界面に酸素が侵入したとしても台座部内部から前記界面に酸化されやすい物質が出現しにくくなり、酸化膜が形成されにくいものとなる。その結果、長期に亘って、界面での安定した接合強度を確保することができ、接地電極用貴金属チップの耐剥離性の低下を抑制することができる。
ここで、「結晶粒の粒径」とあるのは、所定部位における結晶粒の平均粒径を意味する。その算出方法としては、例えば、接地電極用貴金属チップの軸中心を通る断面写真を取得し、得られた写真において、直径0.1mmの仮想円を描き、この仮想円内に含まれる結晶粒の数を測定する。そして、この仮想円の面積を結晶粒の数で除算することで、結晶粒1個あたりの断面積を算出し、この面積から結晶粒の直径を算出する。そして、当該算出により得られた値が結晶粒の粒径とされる。また、「溶融部近傍」とあるのは、概して接地電極までの距離よりも溶融部までの距離の方が短い部位であればよく、例えば、前述の直径0.1mmの仮想円を描く際に、当該仮想円の一部が「溶融部」に接するよう描いた上で、その内部に含まれる結晶粒を粒径の計測の対象とすること等が挙げられる。同様に、「接地電極近傍」とあるのは、概して溶融部までの距離よりも接地電極までの距離の方が短い部位であればよく、例えば、前述の直径0.1mmの仮想円を描く際に、当該仮想円の一部が「接地電極」に接するよう描いた上で、その内部に含まれる結晶粒を粒径の計測の対象とすること等が挙げられる。
尚、「接地電極用貴金属チップが、前記台座部の座面に接合されることで複合体とされた上で、当該複合体の台座部が、前記接地電極に対し接合されていること」とするのが望ましい。これにより、接合作業をスムースに行うことができる。
さらに、次述する構成2,3,4,5,6,7を採用することがより望ましい。
構成2.本構成のスパークプラグは、構成1において、
前記台座部は、
一端面が前記接地電極に対し接合された円板状のベース部と、
前記ベース部の他端面から突出し、前記ベース部よりも小径の円柱状をなし、前記接地電極用貴金属チップの接合される突出部とを有し、
前記ベース部のうち、前記突出部よりも外周方向に突出した部位がフランジ部となっており、
当該フランジ部の結晶粒の粒径が、前記突出部の結晶粒の粒径よりも小さいことを特徴とする。
構成2によれば、台座部のうち、前記接地電極に接合される側には、外周にフランジ部を有するベース部を備えているため、フランジ部を有しない場合に比べて接合面積の増大を図ることができる。そのため、より強固な接合を図ることが可能となる。また、接地電極用貴金属チップの熱引きの経路も広がるため、当該貴金属チップの耐久性向上をも図ることができる。
一方で、台座部にフランジ部が設けられており、当該フランジ部は接地電極から突出していることから、フランジ部への飛火による火花消耗が懸念される。特に、台座部のフランジ部を構成する結晶粒は、飛火の衝撃により粒界ごと脱落する可能性があり、結晶粒が大きいと、その脱落による消耗度合いも大きくなってしまう。この点、構成2では、台座部のうち、フランジ部の結晶粒の粒径が、突出部の結晶粒の粒径よりも小さい。このため、たとえ中心電極(又は中心電極用貴金属チップ)と、フランジ部との間で火花放電が起こってしまったとしても、脱落する結晶粒が比較的小さいことから、脱落によるダメージを最小限に抑えることができる。結果として、台座部における火花消耗性の低下を抑制することができる。
構成3.本構成のスパークプラグは、
軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
基端部が前記主体金具に接合され、先端部が前記中心電極の先端部と対向するように配置された接地電極とを備え、
前記接地電極の先端部のうち、前記中心電極の先端部又は前記中心電極の先端に接合された中心電極用貴金属チップに対向する位置には、接地電極用貴金属チップが接合され、前記中心電極の先端部又は前記中心電極用貴金属チップの先端部、及び、前記接地電極用貴金属チップの先端部間に火花放電間隙を有する内燃機関用スパークプラグであって、
前記接地電極用貴金属チップは、前記接地電極と同じ成分を含む台座部の座面に対し、レーザ溶接又は電子ビーム溶接により、両者を構成する金属が互いに溶け合うことで形成された溶融部を介して接合され、前記台座部が、前記接地電極に対し接合されており、かつ、
前記台座部は、
一端面が前記接地電極に対し接合された円板状のベース部と、
前記ベース部の他端面から突出し、前記ベース部よりも小径の円柱状をなし、前記接地電極用貴金属チップの接合される突出部とを有し、
前記ベース部のうち、前記突出部よりも外周方向に突出した部位がフランジ部となっており、
当該フランジ部の結晶粒の粒径が、前記突出部の結晶粒の粒径よりも小さいことを特徴とする。
構成3によれば、上記構成1,2の作用効果が奏される。
構成4.本構成のスパークプラグは、構成2又は3において、
前記突出部の結晶粒の粒径をA(μm)、前記フランジ部の結晶粒の粒径をB(μm)としたとき、
A>10
B≦10
を満たすことを特徴とする。
構成5.本構成のスパークプラグは、構成4において、
10<A≦200
0.1≦B≦10
を満たすことを特徴とする。
上述した作用効果がより確実に奏されるためには、構成4のように、突出部の結晶粒の粒径Aが10μmよりも大きいことが望ましい。これにより、耐酸化性の飛躍的な向上を図ることができ、接地電極用貴金属チップの耐剥離性の低下を抑制することができる。また、フランジ部の結晶粒の粒径Bが10μm以下であることが望ましい。これにより、比較的大きい結晶粒が脱落してしまうことに起因するフランジ部の消耗度合いの増大を抑制することができる。
また、特に、構成5のように、突出部の結晶粒の粒径Aが200μmよりも小さいことが望ましい。粒径Aが200μm以上の場合には、結晶粒の脱落に伴い、接地電極用貴金属チップも脱落してしまうことが懸念される。また、フランジ部の結晶粒の粒径Bが0.1μm以上であることが望ましい。粒径Bが0.1μm未満の場合には、フランジ部の硬度が高くなってしまい、加工性の低下が懸念される。
構成6.本構成のスパークプラグは、構成2乃至5において、
前記フランジ部の結晶粒は、扁平形状をなし、かつ、前記台座部の軸線方向と直交する方向に配向していることを特徴とする。
上記構成6によれば、フランジ部の結晶粒は、扁平形状をなし、かつ、前記台座部の軸線方向と直交する方向に配向していることから、たとえ中心電極(又は中心電極用貴金属チップ)と、フランジ部との間で火花放電が起こってしまい、結晶粒が脱落してしまったとしても、軸線方向(厚み方向)への凹み、欠けを最小限に抑えることができる。結果として、台座部における火花消耗性低下のより一層の抑制を図ることができる。
構成7.本構成のスパークプラグは、構成1乃至6のいずれかにおいて、
前記台座部は、前記接地電極を構成する主成分と同種の金属を主成分としていることを特徴とする。
上記構成7によれば、台座部を構成する主成分が、接地電極を構成する主成分と同種の金属である(例えばニッケル)。このため、台座部と接地電極との相溶性が高められ、例えば抵抗溶接等で両者を接合した場合においても、接合強度の飛躍的な向上を図ることができる。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、スパークプラグ1を示す一部破断正面図である。なお、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、長尺状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されている。そして、軸孔4の先端部側には中心電極5が挿入、固定され、後端部側には端子電極6が挿入、固定されている。軸孔4内における中心電極5と端子電極6との間には、抵抗体7が配置されており、この抵抗体7の両端部は導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
中心電極5は、絶縁碍子2の先端から突出し、端子電極6は絶縁碍子2の後端から突出した状態でそれぞれ固定されている。また、中心電極5には、その先端に、イリジウムを主成分とし、5質量%の白金を含有する貴金属チップ(中心電極用貴金属チップ)31が溶接により接合されている。
一方、絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、軸線CL1方向略中央部において径方向外向きに突出形成されたフランジ状の大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれより細径に形成され、内燃機関(エンジン)の燃焼室に晒される脚長部13とを備えている。絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、脚長部13を含む先端側は、筒状に形成された主体金具3の内部に収容されている。そして、脚長部13と中胴部12との連接部には段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1をエンジンのシリンダヘッドに取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3をシリンダヘッドに取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するための段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって固定される。なお、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料空気が外部に漏れないようにしている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端面26には、略L字状をなす接地電極27が接合されている。すなわち、接地電極27は、前記主体金具3の先端面26に対しその基端部が溶接されるとともに、先端側が曲げ返されて、その先端側の一側面が中心電極5の先端部(貴金属チップ31の先端部)と対向するように配置されている。当該接地電極27には、前記貴金属チップ31に対向するようにして貴金属チップ(接地電極用貴金属チップ)32が設けられている。そして、これら貴金属チップ31,32は、軸線CL1上に設けられており、これら貴金属チップ31,32間の隙間が火花放電間隙33となっている。
図2に示すように、中心電極5は、銅又は銅合金からなる内層5Aと、ニッケル(Ni)合金からなる外層5Bとにより構成されている。中心電極5は、その先端側が縮径されるとともに、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端面が平坦に形成されている。ここに円柱状をなす上記貴金属チップ31を重ね合わせ、さらにその接合面外縁部に沿ってレーザ溶接、或いは、電子ビーム溶接等を施すことにより貴金属チップ31と中心電極5とが溶け合い、溶融部41が形成される。すなわち、貴金属チップ31は、中心電極5先端に対し、溶融部41で固着されることで接合されている。
一方、接地電極27は、内層27A及び外層27Bからなる2層構造となっている。本実施形態における外層27Bは、インコネル600やインコネル601(いずれも登録商標)等のニッケル合金で構成されている。これに対し、内層27Aは、前記ニッケル合金よりも良熱伝導性金属である銅合金或いは純銅で構成されている。当該内層27Aの存在によって、熱引き性の向上が図られている。尚、本実施形態では、説明の便宜上、単なる2層構造として説明しているが、3層構造或いは4層以上の多層構造をなしていてもよい。但し、外層27Bに対し、その内側の層は、外層27Bよりも良熱伝導性金属を含んでいることが望ましい。従って、例えば、外層27Bの内側に銅合金或いは純銅で構成された中間層が設けられ、中間層の内側に純ニッケルで構成された最内層が設けられていてもよい。この場合、中間層及び最内層により、内層27Aが構成される。勿論、接地電極27を複層構造とすることなく、ニッケル合金のみからなる単層構造としてもよい。
また、上記中心電極5側の貴金属チップ31がイリジウムを主成分としている点については言及したが、接地電極27側の貴金属チップ32は、例えば白金を主成分とし、20質量%のロジウムを含有する貴金属合金により構成されている。但し、これらの素材構成はあくまでも例示であって、上記記載に何ら限定されるものではない。例えば、別の例としては、白金を主成分とし10質量%のニッケルを含有する貴金属合金(Pt−10Ni)として、ニッケルを主成分とする後述する台座部51との溶接性を向上させることとしてもよい。これら貴金属チップ31,32は、例えば次のようにして製造される。まず、主成分をイリジウム、或いは白金とするインゴットを用意し、上述した所定の組成となるよう各合金成分を配合・溶融し、当該溶融合金に関し再度インゴットを形成し、その後、当該インゴットについて熱間鍛造、熱間圧延(溝ロール圧延)を施す。その後、線引き加工を施すことで、棒状素材を得た後、それを所定長に切断することで、円柱状の貴金属チップ31,32が得られる。
さて、本実施形態における接地電極27側の貴金属チップ32は、当該接地電極27の先端部分に直接接合されている訳ではなく、図3に示すように、ニッケルを主成分とする台座部51を介していわば間接的に接合されている。より詳しくは、台座部51は、円板状のベース部53と、当該ベース部53から突出し、ベース部53よりも小径の円柱状をなす突出部54とを有している。ベース部53のうち、突出部54よりも外周方向に突出した部位がフランジ部52となっている。そして、前記貴金属チップ32は、前記突出部54の座面54aに接合され、ベース部53が、前記接地電極27の内側の平坦面に対し接合されている。
上記貴金属チップ32及び台座部51の接合手順について説明すると、まず、図4(a)に示すように、貴金属チップ32を前記台座部51の突出部54の座面54aに当接させた状態とし、その上で、図4(b)に示すように、その当接面外縁部に沿ってレーザ溶接、或いは、電子ビーム溶接を施す。これにより、貴金属チップ32と台座部51(突出部54)とが相互に溶け合い、溶融部42が形成され、当該溶融部42を介して貴金属チップ32と台座部51とが強固に接合固定された複合体71が得られる。そして、図4(c)に示すように、当該複合体71の台座部51(のベース部53)が、前記接地電極27の平坦面に対し、抵抗溶接により接合される。ここで、台座部51、及び、接地電極27の外層27Bは、いずれもニッケル合金よりなるため、抵抗溶接であっても十分な接合強度が得られる。尚、抵抗溶接に際しては、フランジ部52が押圧されながら溶接が実行されるため、この場合ベース部53の周囲部分(フランジ部52)が積極的に溶接される傾向にある。この点、ベース部53の中心部分においてもより確実に溶接を施すという観点からは、ベース部53の下端面(抵抗溶接面)中心位置に突起を一体形成しておくこととしてもよい。
さて、本実施形態では、台座部51のうち、前記溶融部42近傍の結晶粒の粒径が、接地電極27近傍の結晶粒の粒径よりも大きくなるよう構成されている。尚、「結晶粒の粒径」とあるのは、所定部位における結晶粒の平均粒径を意味する。その算出方法としては、上述したとおり、例えば、貴金属チップ32の軸中心を通る断面写真を取得し、得られた写真において、直径0.1mmの仮想円を描き、この仮想円内に含まれる結晶粒の数を測定する。そして、この仮想円の面積を結晶粒の数で除算することで、結晶粒1個あたりの断面積を算出し、この面積から結晶粒の直径を算出する。そして、当該算出により得られた値が結晶粒の粒径とされる。また、「溶融部42近傍」とあるのは、概して接地電極27までの距離よりも溶融部42までの距離の方が短い部位であればよく、例えば、前述の直径0.1mmの仮想円を描く際に、当該仮想円の一部が溶融部42に接するよう描いた上で、その内部に含まれる結晶粒を粒径の計測の対象とすること等が挙げられる。同様に、「接地電極27近傍」とあるのは、概して溶融部42までの距離よりも接地電極27までの距離の方が短い部位であればよく、例えば、前述の直径0.1mmの仮想円を描く際に、当該仮想円の一部が接地電極27に接するよう描いた上で、その内部に含まれる結晶粒を粒径の計測の対象とすること等が挙げられる。
また、本実施形態では、台座部51のうち、前記フランジ部52の結晶粒の粒径が、前記突出部54の結晶粒の粒径よりも小さくなるよう構成されている。特に、突出部54の結晶粒の粒径をA(μm)、フランジ部52の結晶粒の粒径をB(μm)としたとき、
10<A≦200
0.1≦B≦10
を満たしている。
さらに、フランジ部52の結晶粒は、扁平形状をなし、かつ、台座部51の軸線CL2(図4(c)参照)方向(本実施形態では軸線CL1方向)と直交する方向に配向している。
ここで、上記のように各部位の結晶粒を上記のように構成する手法の一例について図5に基づき説明する。まず、図5(a)に示すように、台座部51の外形形状と同等の成形面61を有する固定型62を用意する。そして、当該成形面61上に、円柱形状をなすニッケル合金よりなる台座チップ51Aを載置する。このとき、図5(b)に示すように、台座チップ51Aは、前記突出部54とほぼ同等の直径を有しているのが望ましく、前記成形面61のうち突出部54を形成するための部位に載置固定することが望ましい。
次に、前記固定型62に対し離間配置されていた可動型63を同図矢印方向に押圧する。これにより、台座チップ51Aの上部外周と固定型62との空間領域に、台座チップ51Aの余肉部等が移動(塑性変形)してフランジ部52が形成される。そして、固定型62から取り出すことで、図5(c)に示す台座部51が得られる。尚、成形に際しては、可動型63に代えて、ハンマー等でプレスすることとしてもよい。このような成形手法を採用することで、フランジ部52の結晶粒は、押し潰されることとなり、その粒径は、潰れ変形しない突出部54の結晶粒の粒径よりも小さく、かつ、結晶粒は、扁平形状をなし、かつ、中心軸方向(製造後においては前記軸線CL1方向)と直交する方向に配向することとなる。また、同様の理由から、製造後においては接地電極27側に位置するベース部53の結晶粒の粒径は、製造後において溶融部43側に位置する突出部54の結晶粒の粒径よりも小さくなる。
次に、上記のように構成されてなるスパークプラグ1の製造方法について、前記接地電極27の製造過程等を中心に説明する。まず、主体金具3を予め加工しておく。すなわち、円柱状に形成された金属素材(例えばS15CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)を冷間鍛造加工により貫通孔を形成し、概形を製造する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。
一方で、接地電極27の中間体を製造する。すなわち、接地電極27の中間体は、未だ屈曲前の直棒状のものである。当該屈曲前の接地電極27は、例えば次のようにして得られる。
すなわち、内層27Aを構成する金属材料よりなる芯材と、外層27Bを構成する金属材料よりなる有底筒状体とを用意する(いずれも図示略)。そして、有底筒状体の凹部に対し、芯材を嵌入することにより、カップ材を形成する。次に、当該2層構造をもつカップ材に関し、冷間にて細化加工を施す。冷間での細化加工としては、例えば、ダイス等を用いた線引き加工、雌型等を用いた押出成形加工等が挙げられる。その後、スウェージング加工等が施されることにより、断面矩形状をなすとともに細径化された棒状体が形成される。
続いて、前記主体金具中間体の先端面に、屈曲前、チップ接合前の接地電極27を抵抗溶接により接合する。尚、抵抗溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去する作業が行われる。また、本例では、スウェージング加工、切削加工等を施した後、屈曲前の接地電極27を抵抗溶接により接合することとしているが、細化加工後、棒状体を主体金具中間体に接合した後、スウェージング加工を行い、その後、切削を行うこととしてもよい。この場合、スウェージングに際しては、主体金具中間体を保持した状態で、その先端面に接合された棒状体をその先端側からスウェージャーの加工部(スウェージングダイス)に導入することができる。従って、スウェージングに際し保持するための部位を確保するために、棒状体をわざわざ長めに設定したりすることが不要となる。
その後、主体金具中間体の所定部位に、ねじ部15が転造によって形成される。これにより、屈曲前の接地電極27の溶接された主体金具3が得られる。主体金具3等には、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
一方で、上述のように、貴金属チップ32の複合体71を形成しておく。すなわち、貴金属チップ32を台座部51の突出部54の座面54aに当接させた状態で、その当接面外縁部に沿ってレーザ溶接、或いは、電子ビーム溶接を施すことで、溶融部42が形成され、これにより、貴金属チップ32と台座部51とが強固に接合固定された複合体71が得られる。
そして、図4(c)に示すように、当該複合体71の台座部51(ベース部53)を、屈曲前の接地電極27の平坦面に対し、抵抗溶接により接合する。尚、溶接をより確実なものとするべく、当該溶接に先だって溶接部位のメッキ除去が行われたり、或いは、メッキ工程に際し溶接予定部位にマスキングが施されたりする。また、当該複合体71の溶接を、後述する組付けの後に行うこととしてもよい。
一方、前記主体金具3とは別に、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用い、成形用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。得られた成形体に対し、研削加工が施され整形される。そして、整形されたものが焼成炉へ投入され焼成されることで、絶縁碍子2が得られる。
また、前記主体金具3、絶縁碍子2とは別に、中心電極5を製造しておく。すなわち、Ni系合金が鍛造加工され、その中央部に放熱性向上を図るべく銅芯が設けられる。そして、その先端部には、上述した貴金属チップ31が、レーザ溶接等により接合される。
上記のようにして得られた貴金属チップ31が接合された中心電極5と、端子電極6とが、やはり図示しないガラスシールによって前記絶縁碍子2の軸孔4へ封着固定される。ガラスシールとしては、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されたものが用いられる。そして先ず中心電極5を絶縁碍子2の軸孔4へ挿通した状態とし、前記調製されたシール材が絶縁碍子2の軸孔4に注入された後、後方から前記端子電極6が押圧された状態とした上で、焼成炉内にて焼き固められる。尚、このとき、絶縁碍子2の後端側の胴部表面には釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
その後、上記のようにそれぞれ作製された中心電極5及び端子電極6を備える絶縁碍子2と、直棒状の接地電極27を備える主体金具3とが組付けられる。より詳しくは、比較的薄肉に形成された主体金具3の後端部に対し、冷間加締めや熱間加締めが行われることで、周方向から絶縁碍子2の一部が主体金具3に取り囲まれるようにして保持される。
そして、最後に、直棒状の接地電極27を屈曲させることで、中心電極5(の貴金属チップ31)及び接地電極27(の貴金属チップ32)間の前記火花放電間隙33を調整する加工が実施される。
このように一連の工程を経ることで、上述した構成を有するスパークプラグ1が製造される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、台座部51は、接地電極27よりも突出した部位に位置しており、より高温下に晒されやすい。しかも、溶融部42と台座部51との界面(図3において太線で示す符号KM参照)においては、酸化しやすい物質と酸素との結合により酸化膜が形成されてしまうことが懸念される。この点、本実施形態では、台座部51のうち、溶融部42近傍の結晶粒の粒径が、接地電極27近傍の結晶粒の粒径よりも大きい。このため、台座部51のうち溶融部42近傍においては、酸化しやすい物質が前記界面KMに移動する経路(の数)が比較的少なくて済む。従って、たとえ界面KMに酸素が侵入したとしても台座部51内部から前記界面KMに酸化されやすい物質が出現しにくくなり、酸化膜が形成されにくいものとなる。その結果、長期に亘って、界面KMでの安定した接合強度を確保することができ、接地電極用貴金属チップ32の耐剥離性の低下を抑制することができる。
また、台座部51のうち、接地電極27に接合される側には、フランジ部52を有するベース部53を備えているため、接合面積の増大を図ることができ、より強固な接合を図ることが可能となる。また、貴金属チップ32の熱引きの経路も広がるため、当該貴金属チップ32の耐久性向上をも図ることができる。
さらに、台座部51のうちフランジ部52の結晶粒の粒径が、突出部54の結晶粒の粒径よりも小さい。このため、たとえ中心電極用貴金属チップ31と、フランジ部52との間で火花放電が起こってしまったとしても、脱落する結晶粒が比較的小さいことから、脱落によるダメージを最小限に抑えることができる。
特に、突出部54の結晶粒の粒径Aが10μmよりも大きいので、耐酸化性の飛躍的な向上を図ることができ、貴金属チップ32の耐剥離性の低下を一層抑制することができる。また、突出部54の結晶粒の粒径Aが200μmよりも小さいので、結晶粒の脱落に伴って、貴金属チップ32も脱落してしまうといった事態が起こりにくい。
一方、フランジ部52の結晶粒の粒径Bが10μm以下であるので、比較的大きい結晶粒が脱落してしまうことに起因するフランジ部52の消耗度合いの増大を抑制することができる。また、フランジ部52の結晶粒の粒径Bが0.1μm以上であるので、加工性の低下を防止できる。
しかも、本実施形態では、フランジ部52の結晶粒は、扁平形状をなし、かつ、軸線CL1方向と直交する方向に配向していることから、たとえ上記のようなフランジ部52への飛火が起こってしまい、結晶粒が脱落してしまったとしても、軸線方向(厚み方向)への凹み、欠けを最小限に抑えることができる。結果として、台座部51における火花消耗性の低下を抑制することができる。
ここで、上記効果を確認するべく、種々のサンプルを作製し、種々の評価を試みた。その実験結果を以下に記す。
先ず第1に、サンプルとして、ニッケル合金よりなる台座部の接地電極近傍(フランジ部)における結晶粒の平均粒径を一律5μmとし、貴金属チップ(Pt−10Ni)近傍(すなわち、溶融部近傍;突出部)における結晶粒の平均粒径を種々変化させたものを準備し、それぞれのサンプルについて耐酸化性試験を行った。耐酸化性試験の試験条件は、950℃で2分間加熱し、その後、1分間自然冷却するサイクルを1サイクルとし、これを1000サイクル行った。そして、1000サイクル終了後の溶融部と台座部との溶接界面の断面(貴金属チップの軸線を通る断面)を観察し、溶接界面に存在する酸化膜の割合を測定した。当該酸化膜の割合は、溶接界面(図3のKMに相当)において成分分析を行い、酸化物が形成されている領域の合計長さ(溶接界面に沿った長さ)を、溶接界面の合計長さで除算した値をパーセンテージで表したものである。その結果を図6に示す。
同図に示すように、台座部のうち溶融部近傍(突出部)における結晶粒の平均粒径が、台座部の接地電極近傍における結晶粒の平均粒径よりも大きい場合には、いずれも酸化膜の割合が20%以下で済み、酸化膜が形成されにくいことが明らかとなった。これに対し、溶融部近傍(突出部)における結晶粒の平均粒径が、接地電極近傍(フランジ部)における結晶粒の平均粒径よりも小さい場合には、酸化膜の割合が著しく高い値となってしまった。これは、台座部のうち溶融部近傍(突出部)においては、酸化しやすい物質が台座部と溶融部との界面に移動する経路(の数)が多くなってしまい、界面に酸素が侵入した場合に、台座部内部から前記界面に酸化されやすい物質が比較的多く出現して、酸化膜が形成されてしまったものと考えられる。
また、図6より、突出部における結晶粒の平均粒径が、10μmよりも大きい場合には、いずれも酸化膜の割合が20%以下で済み、酸化膜が形成されにくいことが明らかとなった。これに対し、突出部における結晶粒の平均粒径が、10μm未満(例えば8μm以下)の場合には、酸化膜の割合が著しく高い値となってしまった。また、図6では記されてはいないが、突出部における結晶粒の平均粒径が、200μmの場合には、粒が脱落したときの欠落部が大きく、明らかに貴金属チップの接合に支障が生じることがわかった。
次に、台座部のうち溶融部近傍(突出部)の結晶粒の平均粒径を一律15μmとし、フランジ部における結晶粒の平均粒径を種々変化させたサンプルを準備し、それぞれのサンプルについて机上火花耐久試験を行った。すなわち、机上火花耐久試験においては、窒素ガス雰囲気下において、1秒間に100回の火花放電を行う状態を250時間続ける試験を行い、試験前後でのフランジ部の消耗量(フランジ部の軸線方向における消耗長さ)を測定した。その結果を図7に示す。
同図に示すように、フランジ部における結晶粒の平均粒径が、台座部のうち溶融部近傍(突出部)の結晶粒の平均粒径よりも小さい場合には、当該フランジ部の消耗を抑えることができた。これに対し、フランジ部における結晶粒の平均粒径が、溶融部近傍(突出部)の結晶粒の平均粒径よりも大きい場合には、当該フランジ部の消耗度合いが増大してしまうことが明らかとなった。これは、台座部のフランジ部を構成する結晶粒が、飛火の衝撃により粒界ごと脱落する可能性があり、結晶粒が大きいと、その脱落による消耗度合いも大きくなってしまうことに起因するものと考えられる。
また、図7より、フランジ部における結晶粒の平均粒径が10μm以下の場合には、消耗量を0.01mm以下に抑えることができ、逆に、フランジ部における結晶粒の平均粒径が10μmを超える場合(例えば12μm以上の場合)には、フランジ部の消耗度合いが著しく増大してしまうことが明らかとなった。また、図7では記されてはいないが、フランジ部に相当する部位における結晶粒の平均粒径が0.1μmの場合には、台座部の成形が困難となってしまった。
尚、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、台座部51として、外周にフランジ部を有してなる円板状のベース部53と、当該ベース部53から突出する円柱状の突出部54とを有することで、断面凸字状をなすものを採用することとしている。これに対し、上記構成1の一態様として、別の形状を有する台座部を採用することとしてもよい。例えば、単に円柱状をなす台座部を採用することとしてもよい。
(b)上記実施形態では、内層27Aと台座部51との間に、外層27Bが存在している場合について具体化されているが、当該外層27Bが介在しない場合に具体化することもできる。この場合、台座部51が、内層27Aと直接接触していることとなり、内層27Aと貴金属チップ32との距離をより一層短くすることができ、熱引きの向上が図られる。
(c)上記実施形態では、溶融部42が一側と他側とで繋がっていない断面が示されているが、繋がっていても差し支えない。
(d)上記実施形態では、中心電極用貴金属チップ31の先端面と接地電極用貴金属チップ32の先端部の内側面とが対向配置されているが、図8に示すように、例えば接地電極27の先端面27sに複合材71を接合することとし、接地電極用貴金属チップ32の先端面が中心電極5又は中心電極用貴金属チップ31の側周面と対向配置されるような形態(所謂横放電タイプ)を採用してもよい。
(e)上記実施形態では、主体金具3の先端部26の先端面に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。また、主体金具3の先端部26の側面に接地電極27を接合することとしてもよい。
本実施形態のスパークプラグの構成を示す一部破断正面図である。 スパークプラグの部分拡大断面図である。 図2に対し直交する方向から見たスパークプラグを示す拡大断面図である。 (a)〜(c)は複合体、接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 (a)〜(c)は台座部の製造過程を示す断面模式図である。 台座部の接地電極近傍における結晶粒の平均粒径を一律とし、溶融部近傍における結晶粒の平均粒径を種々変化させた場合における酸化膜の形成割合の関係を示すグラフである。 台座部の溶融部近傍の結晶粒の平均粒径を一律とし、フランジ部における結晶粒の平均粒径を種々変化させた場合におけるフランジ部の消耗量の関係を示すグラフである。 別の実施形態を示すスパークプラグの部分拡大図である。
符号の説明
1…スパークプラグ、2…絶縁碍子、3…主体金具、5…中心電極、27…接地電極、31…(中心電極用)貴金属チップ、32…(接地電極用)貴金属チップ、33…火花放電間隙、42…溶融部、51…台座部、52…フランジ部、53…ベース部、54…突出部、54a…座面、71…複合体、CL1…軸線、CL2…(台座部の)軸線。

Claims (7)

  1. 軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
    前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
    基端部が前記主体金具に接合され、先端部が前記中心電極の先端部と対向するように配置された接地電極とを備え、
    前記接地電極の先端部のうち、前記中心電極の先端部又は前記中心電極の先端に接合された中心電極用貴金属チップに対向する位置には、接地電極用貴金属チップが接合され、前記中心電極の先端部又は前記中心電極用貴金属チップの先端部、及び、前記接地電極用貴金属チップの先端部間に火花放電間隙を有する内燃機関用スパークプラグであって、
    前記接地電極用貴金属チップは、前記接地電極と同じ成分を含む台座部の座面に対し、レーザ溶接又は電子ビーム溶接により、両者を構成する金属が互いに溶け合うことで形成された溶融部を介して接合され、前記台座部が、前記接地電極に対し接合されており、かつ、
    前記台座部のうち、前記溶融部近傍の結晶粒の粒径が、前記接地電極近傍の結晶粒の粒径よりも大きいことを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  2. 前記台座部は、
    一端面が前記接地電極に対し接合された円板状のベース部と、
    前記ベース部の他端面から突出し、前記ベース部よりも小径の円柱状をなし、前記接地電極用貴金属チップの接合される突出部とを有し、
    前記ベース部のうち、前記突出部よりも外周方向に突出した部位がフランジ部となっており、
    当該フランジ部の結晶粒の粒径が、前記突出部の結晶粒の粒径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  3. 軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
    前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
    基端部が前記主体金具に接合され、先端部が前記中心電極の先端部と対向するように配置された接地電極とを備え、
    前記接地電極の先端部のうち、前記中心電極の先端部又は前記中心電極の先端に接合された中心電極用貴金属チップに対向する位置には、接地電極用貴金属チップが接合され、前記中心電極の先端部又は前記中心電極用貴金属チップの先端部、及び、前記接地電極用貴金属チップの先端部間に火花放電間隙を有する内燃機関用スパークプラグであって、
    前記接地電極用貴金属チップは、前記接地電極と同じ成分を含む台座部の座面に対し、レーザ溶接又は電子ビーム溶接により、両者を構成する金属が互いに溶け合うことで形成された溶融部を介して接合され、前記台座部が、前記接地電極に対し接合されており、かつ、
    前記台座部は、
    一端面が前記接地電極に対し接合された円板状のベース部と、
    前記ベース部の他端面から突出し、前記ベース部よりも小径の円柱状をなし、前記接地電極用貴金属チップの接合される突出部とを有し、
    前記ベース部のうち、前記突出部よりも外周方向に突出した部位がフランジ部となっており、
    当該フランジ部の結晶粒の粒径が、前記突出部の結晶粒の粒径よりも小さいことを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  4. 前記突出部の結晶粒の粒径をA(μm)、前記フランジ部の結晶粒の粒径をB(μm)としたとき、
    A>10
    B≦10
    を満たすことを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  5. 10<A≦200
    0.1≦B≦10
    を満たすことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  6. 前記フランジ部の結晶粒は、扁平形状をなし、かつ、前記台座部の軸線方向と直交する方向に配向していることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグ。
  7. 前記台座部は、前記接地電極を構成する主成分と同種の金属を主成分としていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグ。
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