以下に本発明に係る保持部材、駆動装置、ピックアップ装置、並びにディスク装置の一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る保持部材、駆動装置、並びにピックアップ装置の一実施の形態を示す斜視図、図2は、本発明に係る保持部材を示す斜視図、図3は、本発明に係る駆動装置の一部を示す説明図、図4は、同じく本発明に係る駆動装置の一部を示す説明図、図5は、本発明に係る駆動装置、並びにピックアップ装置の一実施の形態を示す斜視図、図6は、本発明に係るディスク装置の一実施の形態を示す説明図である。
図1の如く、第一の保持部材10および第二の保持部材60を有する保持部材組立体100、保持部材組立体100を有する駆動装置5、並びに駆動装置5を有するピックアップ装置3において、一対のコイル40,40が並設されている方向D3を例えば前後方向D3と定める。また、一対のコイル70,70が並設されている方向D2を例えば左右方向D2と定める。また、前後方向D3および左右方向D2に略直交する方向D1を例えば上下方向D1と定める。なお、この明細書における「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」等の定義は、第一の保持部材10および第二の保持部材60を有する保持部材組立体100、保持部材組立体100を有する駆動装置5、駆動装置5を有するピックアップ装置3、並びにピックアップ装置3を有するディスク装置1を説明するための便宜上の定義とされている。
例えば各図に示す第一の保持部材10および第二の保持部材60を有する保持部材組立体100、駆動装置5、ピックアップ装置3、並びにディスク装置1が使用されるときに、第一の保持部材10および第二の保持部材60を有する保持部材組立体100、駆動装置5、ピックアップ装置3、並びにディスク装置1が略90°の略縦向きに置かれて、第一の保持部材10および第二の保持部材60を有する保持部材組立体100、駆動装置5、ピックアップ装置3、並びにディスク装置1が略縦置き状態で使用されてもよい。
図6に示すディスクMは、例えばレーザ光によって、データ/情報/信号の読取りが行われたり、データ/情報/信号の書込みが行われたり、データ/情報/信号の消去などが行われたりする光ディスクMとして構成される。また、このディスク装置1は、前記光ディスクMに対応した光ディスク装置1として構成されている。また、このピックアップ装置3は、前記光ディスクMに対応した光ピックアップ装置3として構成されている。また、ピックアップ装置3に装備されるレンズ250は、前記光ディスクMに対応した対物レンズ250として形成されている。
光ディスク装置1に装備された光ピックアップ装置3の対物レンズ250により絞られるレーザ光によって、光ディスクM等のメディアM(図示せず)に記録された情報などのデータが再生される。また、光ディスク装置1に装備された光ピックアップ装置3の対物レンズ250により絞られるレーザ光によって、光ディスクM等のメディアMに情報などのデータが記録される。また、光ディスク装置1に装備された光ピックアップ装置3の対物レンズ250により絞られるレーザ光によって、光ディスクM等のメディアMに記録された情報などのデータが消去される。それらが実行されるときに、光ピックアップ装置3の駆動装置5により、保持部材10のレンズ装着部15に装備される対物レンズ250が上下方向D1や左右方向D2等に略沿って駆動させられる。
メディアとは、例えば情報などが保存されるディスク等を意味する。光ディスク装置1に内装された光ピックアップ装置3が用いられて、光ディスクMにおける情報などのデータの再生または記録が行われる。ディスクMとして、例えば、「CD」系列の光ディスクや、「DVD」(登録商標)系列の光ディスクや、「HD DVD」(登録商標)系列の光ディスクや、「Blu-ray Disc」(登録商標)系列の光ディスクなどが挙げられる。「CD」は、「Compact Disc」(商標)の略称である。また、「DVD」は「Digital Versatile Disc」(登録商標)の略称である。また、「HD DVD」は、「High Definition DVD」(登録商標)の略称である。
また、ディスクとして、例えばディスク両面に信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、ディスクとして、例えば二層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、例えば三層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた「HD DVD」用光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、例えば四層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた「Blu-ray Disc」用光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、例えばディスクのレーベル面側にもレーザ光を照射させてレーベル等の各種書込みを行うことが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。光ディスクMの信号層Maは、例えば金属薄膜などの金属層等により形成されている。金属薄膜などから形成される信号層Maに、情報やデータなどが記録される。
発光素子210に電流が供給されて発光素子210から出射されるレーザ光により、光ディスクMに情報の記録が行われたり、光ディスクMに記録された情報が再生されたりする。また、発光素子220に電流が供給されて発光素子220から出射されるレーザ光により、光ディスクMに情報の記録が行われたり、光ディスクMに記録された情報が再生されたりする。
光ピックアップ装置3の駆動装置5を用いて光ピックアップ装置3の対物レンズ250を上下/左右動させることにより、光ディスクMの信号層Maにレーザ光の焦点が合わせられる。光ディスクMの信号層Maに精度の高いレーザスポットを照射形成させるときに、光ピックアップ装置3の駆動装置5により、保持部材10のレンズ装着部15に装備される対物レンズ250が、フォーカシング方向D1やトラッキング方向D2等に略沿って動かされる。この光ピックアップ装置3は、対物レンズ250によるレーザ光の焦点合せが行われるときに、フォーカシング調整と、トラッキング調整と、必要に応じてチルト調整とを実行する。また、フォーカシング調整と、トラッキング調整と、チルト調整とは、例えば略同時に実行される。
フォーカスとは、例えば焦点やピントを意味する。また、フォーカシングとは、焦点を合わせることや、焦点が合わせられることを意味する。また、トラックとは、例えば光ディスクにおける信号の軌道を意味する。また、トラッキングとは、光を用いて、光ディスクの信号面に設けられた微小信号部を追跡観測し、略螺旋状に描かれた軌道の位置を定めることを意味する。また、光ディスク装置または光ピックアップ装置におけるチルトとは、ディスク面と、対物レンズ光軸との角度ずれを意味する。
例えば、光ディスクMに対し、対物レンズ250が装着されたレンズホルダ10を備えるホルダ組立体100のフォーカスサーボが行われるときに、対物レンズ250が装着されたレンズホルダ10を備えるホルダ組立体100は、上下方向D1に沿って動かされる。また、光ディスクMに対し、対物レンズ250が装着されたレンズホルダ10を備えるホルダ組立体100のトラッキングサーボが行われるときに、対物レンズ250が装着されたレンズホルダ10を備えるホルダ組立体100は、左右方向D2に沿って動かされる。サーボもしくはサーボ機構とは、制御の対象とされるものの状態を測定し、測定したものと基準値とを比較して、自動的に修正制御を行わせる機構のものを意味する。
光ピックアップ(optical pickup)は一般に「OPU」と略称される。また「optical pickup unit」が「OPU」と略称されて用いられることもある。ここでは、便宜上、光ピックアップ装置を例えばOPUと略称して用いる。また、対物レンズ(objective lens)は、例えば「OBL」と略称して用いられている。また、光ピックアップ装置3を構成する駆動装置5は、例えばアクチュエータ5として構成されている。アクチュエータ(actuator)とは、例えばエネルギーを並進運動または回転運動等に変換させる駆動装置を意味する。OBL250によって絞られたレーザ光の焦点が光ディスクMの信号層Maに合わせられるときに、OBL250が装備されたレンズホルダ10を含むホルダ組立体100は、アクチュエータ5により上下左右に駆動させられる。
OBL250は、例えば略透明または半透明の射出成形が可能な熱可塑性合成樹脂材料が用いられて形成される。又は、OBL250は、略透明または半透明のガラス材料が用いられて形成される。また、例えば接着剤が用いられて保持部材10のレンズ装着部15に一つのOBL250が固定される。OPU3や、アクチュエータ5等の設計/仕様等により、例えば二つ以上の複数のOBLが保持部材に装備されてもよい(図示せず)。
また、図1および図2に示す第一の保持部材10は、例えば射出成形が可能であって熱可塑性の芳香族環含有の耐熱性合成樹脂材料が用いられて形成された第一のホルダ10とされている。例えば保持部材10の主要部を構成する保持部材本体11は、複雑な構造をしたホルダ10を構成する耐熱性合成樹脂製のホルダ本体11とされている。また、第二の保持部材60は、例えば射出成形が可能であって熱可塑性の芳香族環含有の耐熱性合成樹脂材料が用いられて形成された第二のホルダ60とされている。例えば保持部材60の主要部を構成する保持部材本体61は、複雑な構造をしたホルダ60を構成する耐熱性合成樹脂製のホルダ本体61とされている。
第一のホルダ10に第二のホルダ60が組み付けられて、第一のホルダ10と、第二のホルダ60とが組み合わせられることにより、ホルダ組立体100いわゆる保持部材組立体100が構成される。ホルダ組立体100は、例えば1ピース構造の第一のホルダ10と、1ピース構造の第二のホルダ60とを有する2ピース構造とされている。OPU3や、アクチュエータ5等の設計/仕様等により、例えば2ピース構造とされることなく一つの部材として形成された1ピース構造のみのホルダ(図示せず)も使用可能とされる。
また、図1,図3および図4に示すコイル40,70は、例えばアルミニウム材料もしくはアルミニウム合金材料などの軽金属を含む材料が用いられ形成されエナメル材などの絶縁材により被覆/保護されている細径導線が巻回されることにより構成されている。第一のコイル40がトラッキングコイル40とされ、第二のコイル70がフォーカシングコイル70とされている。
また、OBL250、各コイル40,40,70,70が装着されたレンズホルダ10,60を有するホルダ組立体100は、複数の支持部材50いわゆるサスペンションワイヤ50によって、移動可能に弾性支持されている。また、各金属製サスペンションワイヤ50は、回路導体が設けられた制御基板150いわゆる回路基板150に通電可能に接続されて取り付けられている。
また、図3および図4に示す磁性部材80,90は、例えば、酸化鉄、バリウム、ストロンチウムなどが含有されたフェライト系の磁石が用いられて形成されるマグネット80,90とされる。又は、磁性部材80,90は、例えば、鉄、クロム、コバルト、サマリウム、ネオジウム、ボロンなどが含有された希土類系/合金系の磁石、磁石鋼が用いられて形成されるマグネット80,90とされる。
略矩形平板状をした第一のマグネット80は、N極面側とされる略矩形状の正極面部81と、正極面部81の反対側のS極面側とされる略矩形状の負極面部82と、略矩形状の正極面部81および略矩形状の負極面部82に略直交する四つの略長方形をした端面部83,84,85,86とを備えて形成されている。このように略矩形平板状をした第一のマグネット80は、少なくとも六つの面部81,82,83,84,85,86を備える平たい略直方体状に形成されている。
また、略矩形平板状をした第二のマグネット90は、N極面側とされる略矩形状の正極面部91と、正極面部91の反対側のS極面側とされる略矩形状の負極面部92と、略矩形状の正極面部91および略矩形状の負極面部92に略直交する四つの略長方形をした端面部93,94,95,96とを備えて形成されている。このように略矩形平板状をした第二のマグネット90は、少なくとも六つの面部91,92,93,94,95,96を備える平たい略直方体状に形成されている。
略矩形平板状をした第一マグネット80の一端面部85と、略矩形平板状をした第二マグネット90の一端面部95とが併せられて、略矩形平板状をした第一マグネット80の略矩形状の正極面部81と、略矩形平板状をした第二マグネット90の略矩形状の負極面部92とが略一つの面となるように、略矩形平板状の第一マグネット80と、略矩形平板状の第二マグネット90とが並設されている。
また、図3および図4に示す磁気連結部材130たとえばフレーム・ヨーク130は、マグネット80,90等の磁性部材80,90が引き寄せられる金属材料が用いられて形成される。各マグネット80,90が発生する磁気/磁力および接着剤により、フレーム・ヨーク130に各マグネット80,90が装着される。ヨーク(yoke)とは、例えば磁気的な連結を構造的に支持したものを意味する。また、ヨークは、磁石などの磁性部材から生じる磁力の漏れを少なくさせるものとされている。また、フレーム(frame)とは、例えば、枠や、枠組みや、骨組みを意味する。フレーム・ヨーク130は、ヨークとしての機能を備えたフレームとして形成されている。また、フレーム・ヨーク130は、金属材料が用いられて例えば金属素材板にプレス加工が行われて形成される。
ホルダ10(図2)のコイル装着部20に略線状の導体が直接巻回されてコイル40(図1,図3,図4)が構成される。ホルダ10(図2)のコイル装着部20に略線状の導体が直接巻回されることで、左右一対の縦長の長辺部41,42(図1,図3,図4)と、左右一対の縦長の長辺部41,42を結ぶ上下一対の短辺部43,44とを有する略矩形環状をした略平面板状コイル40が構成される。
第一のホルダ10、第二のホルダ60、第一のホルダ10と第二のホルダ60とが組み合わせられて構成されたホルダ組立体100、各コイル40,40,70,70、各サスペンションワイヤ50は、アクチュエータ5の可動部7を構成する。また、各マグネット80,90、フレーム・ヨーク130は、アクチュエータ5の固定部9を構成する。
図1および図2の如く、第一のホルダ10は、通電可能な略線状の導体が複雑な構造をした複数のコイル装着部20に巻き付けられることで、複数の略矩形環状をした略平板状のコイル40(図1)が構成されると共に装備される複雑な形状をしたホルダ10とされている(図1,図2)。また、第一のホルダ10は、略矩形環状をした略平板状のコイル40(図3,図4)に対向する左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90に、略矩形環状をした略平板状コイル40の左右一対の有効長部41,42を近づけることが可能な左右一対の近接促進部31,32(図1,図2)を少なくとも備えている。
詳しく説明すると、第一のホルダ10は、略矩形環状をした略平板状のコイル40(図3,図4)に対向する一方の略矩形平板状のマグネット80に、略矩形環状をした略平板状コイル40の一方の有効長部41を近づけることが可能な一方の近接促進部31(図1,図2)を備えている。また、第一のホルダ10は、略矩形環状をした略平板状のコイル40(図3,図4)に対向する他方の略矩形平板状のマグネット90に、略矩形環状をした略平板状コイル40の他方の有効長部42を近づけることが可能な他方の近接促進部32(図1,図2)を備えている。
図1および図2に示すホルダ10が構成されていれば、マグネット80,90に生じる磁場が効率的に利用され、マグネット80,90に対するコイル40の感度が向上する。複雑な構造をしたホルダ10の左右一対の近接促進部31,32に、略矩形環状をした略平板状コイル40が備えられるときに、左右一対の近接促進部31,32により、略矩形環状をした略平板状コイル40の左右一対の有効長部41,42が左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90に近づけられるので、マグネット80,90に対するコイル40の感度が向上する。
複雑な構造をしたホルダ10の左右一対の近接促進部31,32に、略矩形環状をした略平板状コイル40が備えられるときに、一方の近接促進部31により、略矩形環状をした略平板状コイル40の一方の有効長部41が一方の略矩形平板状のマグネット80に近づけられ、他方の近接促進部32により、略矩形環状をした略平板状コイル40の他方の有効長部42が他方の略矩形平板状のマグネット90に近づけられるので、並設された一対の略矩形平板状マグネット80,90に対し、略矩形環状をした略平板状コイル40の感度が向上する。
図3および図4の如く、略矩形環状をした略平板状コイル40に対向する左右一対の略矩形平板状マグネット80,90に、略矩形環状をした略平板状コイル40の左右一対の有効長部41,42を近づけることを可能とさせるために、図1および図2の如く、複雑な構造のホルダ10のホルダ本体11に設けられた左右一対の近接促進部31,32は、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1)が備えられる複雑な構造のホルダ本体11のコイル装着部20における基準面部21から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて隆起された左右一対の略台状の略半ピラミッド状突出部31,32として形成されている(図2)。ホルダ本体11のコイル装着部20における基準面部21とは、説明を容易にするための便宜上の基準面とされる。
略矩形環状をした略平板状コイル40(図1)に対向する左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90(図3,図4)に、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1,図3,図4)の左右一対の有効長部41,42を近づけることが可能な左右一対の略台状の略半ピラミッド状突出部31,32(図2)が、複雑な構造のホルダ本体11に設けられている。
図1および図2に示すホルダ10が構成されていれば、マグネット80,90に生じる磁場が効率的に利用され、マグネット80,90に対するコイル40の感度を向上させることが可能となる。コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11のコイル装着部20における基準面部21から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて左右一対の略台状の略半ピラミッド状突出部31,32が隆起されているので、ホルダ本体11のコイル装着部20にコイル40が備えられるときに、左右一対の略台状の略半ピラミッド状突出部31,32に接した略矩形環状の略平板状コイル40における左右一対の有効長部41,42が、左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90に向けて押し出される。すると、略矩形環状の略平板状コイル40における左右一対の有効長部41,42と、左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90とが接近する。そのため、左右一対の略矩形平板状マグネット80,90に対し、複雑な構造のホルダ10に備えられた略矩形環状の略平板状コイル40の感度が向上する。
図3および図4の如く、略矩形環状をした略平板状コイル40に対向する左右一対の略矩形平板状マグネット80,90に、略矩形環状をした略平板状コイル40の左右一対の有効長部41,42を近づけることを可能とさせるために、図1および図2の如く、複雑な構造のホルダ10のホルダ本体11に設けられた左右一対の近接促進部31,32は、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1)が備えられる複雑な構造のホルダ本体11から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて突設された左右一対の略台状の略半ピラミッド状突出部31,32として形成されている(図2)。
図1および図2に示すホルダ10が構成されていれば、マグネット80,90に生じる磁場が効率的に利用され、マグネット80,90に対するコイル40の感度を向上させることが可能となる。コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて左右一対の略台状の略半ピラミッド状突出部31,32が突設されているので、ホルダ本体11にコイル40が備えられるときに、左右一対の略台状の略半ピラミッド状突出部31,32に接した略矩形環状の略平板状コイル40における左右一対の有効長部41,42が、左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90に向けて押し出される。すると、略矩形環状の略平板状コイル40における左右一対の有効長部41,42と、左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90とが接近する。そのため、左右一対の略矩形平板状マグネット80,90に対し、複雑な構造のホルダ10に備えられた略矩形環状の略平板状コイル40の感度が向上する。
図1の如く、複雑な構造のホルダ本体11に備えられたコイル40は、略矩形環状をした略平板状コイル40として構成されている。略矩形環状をした略平板状コイル40の左右一対の縦長をした有効長部41,42に略対応して、略矩形環状をした略平板状コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11に、左右一対の縦長をした近接促進用突出部31,32が設けられている(図1,図2)。
このようにコイル40とホルダ10とが構成されていれば、左右一対の略矩形平板状をしたマグネット80,90に対する略矩形環状をした略平板状コイル40の感度変化を少なくさせると共に、略矩形環状をした略平板状コイル40の着力点の変化を少なくさせることが可能となる。略矩形環状をした略平板状コイル40の左右一対の縦長をした有効長部41,42に略対応して、略矩形環状をした略平板状コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11に、左右一対の縦長をした近接促進用突出部31,32が設けられているので、複雑な構造をしたホルダ本体11に略矩形環状をした略平板状コイル40が備えられるときに、左右一対の略台状の略半ピラミッド状近接促進用突出部31,32に接した略矩形環状の略平板状コイル40における左右一対の有効長部41,42と、左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90との間隔が狭められる。略矩形環状の略平板状コイル40における左右一対の有効長部41,42が、左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90に最も接近させられる。これに伴って、左右一対の略矩形平板状をしたマグネット80,90に対する略矩形環状をした略平板状コイル40の感度変化が小さくなると共に、略矩形環状をした略平板状コイル40の着力点の変化が小さくなる。略矩形環状の略平板状コイル40に電気が流されて、左右一対の略矩形平板状マグネット80,90に対向する略矩形環状の略平板状コイル40を備えた複雑な構造のホルダ10が、例えば左右方向D2に略沿って駆動させられるときに、略矩形環状の略平板状コイル40における左右一対の有効長部41,42に最も大きい駆動力が生じる。
図1および図2の如く、第一のホルダ10は、略矩形環状をした略平板状のコイル40(図1)が装備される複雑な構造のコイル装着部20からコイル装着部20を有する複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて不用意に略矩形環状をした略平板状コイル40が解れる等されて外されることを防ぐ上下一対の脱離防止部23,24を備えている(図1,図2)。複雑な構造のコイル装着部20に設けられた上側の脱離防止部23の最外面部23aと、複雑な構造のコイル装着部20に設けられた下側の脱離防止部24の最外面部24aと、複雑な構造のホルダ本体11に設けられた左側の近接促進用突出部31の最外面部31a上における略矩形環状をした略平板状コイル40の略平板状左側有効長部41の最外面部41aと、複雑な構造のホルダ本体11に設けられた右側の近接促進用突出部32の最外面部32a上における略矩形環状をした略平板状コイル40の略平板状右側有効長部42の最外面部42aとは、仮想の不図示の略同一面部上に位置するものとされている。
これにより、マグネット80,90に生じる磁場が効率的に利用され、マグネット80,90に対するコイル40の感度を向上させることが可能となる。ここで、この明細書における最外面部23a,24a,31a,32a,41a,42aとは、例えばホルダ10またはホルダ10を有するホルダ組立体100の略中心部101を基準として、対象物/対象部位に対し、ホルダ10/ホルダ組立体100の略中心部101からホルダ10/ホルダ組立体100の外側に向けて最も遠ざけられた対象物/対象部位の面部23a,24a,31a,32a,41a,42aを意味する。また、ホルダ10およびホルダ60を有するホルダ組立体100の略中心部101は、例えばホルダ組立体100の略重心部101とされる。
複雑な構造のコイル装着部20に設けられた上側の脱離防止部23の最外面部23aと、複雑な構造のコイル装着部20に設けられた下側の脱離防止部24の最外面部24aと、複雑な構造のホルダ本体11に設けられた左側の近接促進用突出部31の最外面部31a上における略矩形環状をした略平板状コイル40の略平板状左側有効長部41の最外面部41aと、複雑な構造のホルダ本体11に設けられた右側の近接促進用突出部32の最外面部32a上における略矩形環状をした略平板状コイル40の略平板状右側有効長部42の最外面部42aとが、仮想の不図示の略同一面部上に位置するので、上下一対の脱離防止部23,24の厚さ分だけ、左右一対の略矩形平板状マグネット80,90と、略矩形環状をした略平板状コイル40とに、不必要な隙間いわゆるギャップが生じるということは回避される。略矩形環状の略平板状コイル40における一方の有効長部41と、一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81とのギャップが狭められ、略矩形環状の略平板状コイル40における他方の有効長部42と、他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92とのギャップが狭められるので、左右一対のマグネット80/90に生じる磁場が有効に利用され、マグネット80,90およびコイル40における感度ロスの発生が回避される。
また、複雑な構造のホルダ10のコイル装着部20に巻回形成された略矩形環状の略平板状のコイル40が複雑な構造のコイル装着部20から解れる等されて外されることを防ぐ上下一対の脱離防止部23,24が、ホルダ10を構成するホルダ本体11のコイル装着部20に備えられているので、複雑な構造をしたホルダ10の左右一対の近接促進用突出部31,32に、略矩形環状をした略平板状コイル40が備えられて、一方の近接促進用突出部31により、略矩形環状をした略平板状コイル40の一方の有効長部41が一方の略矩形平板状のマグネット80に近づけられ、他方の近接促進用突出部32により、略矩形環状をした略平板状コイル40の他方の有効長部42が他方の略矩形平板状のマグネット90に近づけられても、略矩形環状をした略平板状のコイル40が装備される複雑な構造のコイル装着部20からコイル装着部20を有する複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて不用意に略矩形環状をした略平板状コイル40が解れる等されて外されるということは回避される。
OPU3や、アクチュエータ5等の設計/仕様等により、例えば、ホルダ本体11に設けられた左側の近接促進部31いわゆる近接促進用突出部31の最外面部31aがホルダ本体11の基準面部31aとされると共に、ホルダ本体11に設けられた右側の近接促進部32いわゆる近接促進用突出部32の最外面部32aがホルダ本体11の基準面部32aとされ、ホルダ本体11の基準面部21がコイル40押え用の面部21とされてもよい。この明細書における「基準面部」等の定義は、第一の保持部材10および第二の保持部材60を有する保持部材組立体100、保持部材組立体100を有する駆動装置5、駆動装置5を有するピックアップ装置3、並びにピックアップ装置3を有するディスク装置1を説明するための便宜上の定義とされている。
図1および図2の如く、複雑な構造のホルダ10のコイル装着部20に設けられた上下一対の脱離防止部23,24は、複雑な構造のコイル装着部20に巻回形成された略矩形環状の略平板状コイル40(図1)が複雑な構造のコイル装着部20から解れる等されて外されることを防止する上下一対の略矩形平板状の巻線用鍔部23,24として形成されている(図1,図2)。図1および図2に示すタイプのホルダ10のコイル装着部20は、導体が巻回されることにより形成されたコイル40がコイル装着部20のコイル支持部29から不用意に外されることを防ぐ上下一対の略矩形平板状の巻線用鍔部23,24を備えている。また、複雑な構造のホルダ10のコイル装着部20に設けられた左右一対の近接促進用突出部31,32は、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1,図3,図4)に対向する左右一対の略矩形平板状マグネット80/90(図3,図4)の各極面部81/92に、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1,図3,図4)の左右一対の縦長状有効長部41/42を近づけることを可能とさせるために、略矩形環状の略平板状コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11(図1,図2)のコイル装着部20における基準面部21から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて隆起された左右一対の略矩形台座状の近接促進用突出部31/32として形成されている(図2)。
図1および図2に示すホルダ10が構成されていれば、マグネット80,90に生じる磁場が効率的に利用され、マグネット80,90に対するコイル40の感度を向上させることが可能となる。コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11のコイル装着部20における基準面部21から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて一方の略矩形台座状の近接促進用突出部31が隆起されているので、ホルダ本体11のコイル装着部20にコイル40が備えられるときに、一方の略矩形台座状の近接促進用突出部31に接した略矩形環状の略平板状コイル40における一方の縦長状有効長部41が、一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に向けて押し出される。すると、略矩形環状の略平板状コイル40における一方の縦長状有効長部41と、一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81とが接近する。また、コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11のコイル装着部20における基準面部21から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて他方の略矩形台座状の近接促進用突出部32が隆起されているので、ホルダ本体11のコイル装着部20にコイル40が備えられるときに、他方の略矩形台座状の近接促進用突出部32に接した略矩形環状の略平板状コイル40における他方の縦長状有効長部42が、他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に向けて押し出される。すると、略矩形環状の略平板状コイル40における他方の縦長状有効長部42と、他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92とが接近する。そのため、左右一対の略矩形平板状マグネット80,90に対し、複雑な構造のホルダ10に備えられた略矩形環状の略平板状コイル40の感度が向上する。
また、複雑な構造のコイル装着部20に巻回形成された略矩形環状の略平板状コイル40が複雑な構造のコイル装着部20から解れる等されて外されることを防止する上下一対の略矩形平板状の巻線用鍔部23,24が、ホルダ10を構成するホルダ本体11のコイル装着部20に備えられているので、一方の略矩形台座状の近接促進用突出部31に接した略矩形環状の略平板状コイル40における一方の縦長状有効長部41が、一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に向けて押し出されて、略矩形環状の略平板状コイル40における一方の縦長状有効長部41と、一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81とが接近した状態となり、他方の略矩形台座状の近接促進用突出部32に接した略矩形環状の略平板状コイル40における他方の縦長状有効長部42が、他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に向けて押し出されて、略矩形環状の略平板状コイル40における他方の縦長状有効長部42と、他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92とが接近した状態となっても、略矩形環状をした略平板状のコイル40が装備される複雑な構造のコイル装着部20からコイル装着部20を有する複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて不用意に略矩形環状をした略平板状コイル40が解れる等されて外されるということは回避される。
図1および図2の如く、複雑な構造のホルダ10のコイル装着部20に設けられた上下一対の脱離防止部23,24は、複雑な構造のコイル装着部20に巻回形成された略矩形環状の略平板状コイル40(図1)が複雑な構造のコイル装着部20から解れる等されて外されることを防止する上下一対の略矩形平板状の巻線用鍔部23,24として形成されている(図1,図2)。図1および図2に示すタイプのホルダ10のコイル装着部20は、導体が巻回されることにより形成されたコイル40がコイル装着部20のコイル支持部29から不用意に外されることを防ぐ上下一対の略矩形平板状の巻線用鍔部23,24を備えている。また、複雑な構造のホルダ10のコイル装着部20に設けられた左右一対の近接促進用突出部31,32は、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1,図3,図4)に対向する左右一対の略矩形平板状マグネット80/90(図3,図4)の各極面部81/92に、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1,図3,図4)の左右一対の縦長状有効長部41/42を近づけることを可能とさせるために、略矩形環状の略平板状コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11(図1,図2)から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて突設された左右一対の略矩形台座状の近接促進用突出部31/32として形成されている(図2)。
図1および図2に示すホルダ10が構成されていれば、マグネット80,90に生じる磁場が効率的に利用され、マグネット80,90に対するコイル40の感度を向上させることが可能となる。コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて一方の略矩形台座状の近接促進用突出部31が突設されているので、ホルダ本体11にコイル40が備えられるときに、一方の略矩形台座状の近接促進用突出部31に接した略矩形環状の略平板状コイル40における一方の縦長状有効長部41が、一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に向けて押し出される。すると、略矩形環状の略平板状コイル40における一方の縦長状有効長部41と、一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81とが接近する。また、コイル40が備えられる複雑な構造のホルダ本体11から複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて他方の略矩形台座状の近接促進用突出部32が突設されているので、ホルダ本体11にコイル40が備えられるときに、他方の略矩形台座状の近接促進用突出部32に接した略矩形環状の略平板状コイル40における他方の縦長状有効長部42が、他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に向けて押し出される。すると、略矩形環状の略平板状コイル40における他方の縦長状有効長部42と、他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92とが接近する。そのため、左右一対の略矩形平板状マグネット80,90に対し、複雑な構造のホルダ10に備えられた略矩形環状の略平板状コイル40の感度が向上する。
また、複雑な構造のコイル装着部20に巻回形成された略矩形環状の略平板状コイル40が複雑な構造のコイル装着部20から解れる等されて外されることを防止する上下一対の略矩形平板状の巻線用鍔部23,24が、ホルダ10を構成するホルダ本体11のコイル装着部20に備えられているので、一方の略矩形台座状の近接促進用突出部31に接した略矩形環状の略平板状コイル40における一方の縦長状有効長部41が、一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に向けて押し出されて、略矩形環状の略平板状コイル40における一方の縦長状有効長部41と、一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81とが接近した状態となり、他方の略矩形台座状の近接促進用突出部32に接した略矩形環状の略平板状コイル40における他方の縦長状有効長部42が、他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に向けて押し出されて、略矩形環状の略平板状コイル40における他方の縦長状有効長部42と、他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92とが接近した状態となっても、略矩形環状をした略平板状のコイル40が装備される複雑な構造のコイル装着部20からコイル装着部20を有する複雑な構造のホルダ本体11の外側に向けて不用意に略矩形環状をした略平板状コイル40が解れる等されて外されるということは回避される。
略矩形環状をした略平板状コイル40の上側の短辺部43が、コイル装着部20を構成する上側の脱離防止部23とされる略矩形平板状の巻線用鍔部23に掛かり止めされ、略矩形環状をした略平板状コイル40の下側の短辺部44が、コイル装着部20を構成する下側の脱離防止部24とされる略矩形平板状の巻線用鍔部24に掛かり止めされているので、略矩形環状をした略平板状コイル40は、複雑な構造をしたコイル装着部20に確実に掛かり止めされる。
略矩形環状をした略平板状コイル40(図1)が左右一対の近接促進用突出部31/32(図1,図2)に接することで、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1)の左右一対の有効長部41/42が一部湾曲変形されて、略矩形環状をした略平板状コイル40の左右一対の有効長部41/42が、略矩形環状をした略平板状コイル40に対向する左右一対の略矩形平板状マグネット80/90(図3,図4)に近づけられるときに、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1)の左右一対の有効長部41/42における湾曲度合いを緩和させる複数の湾曲緩和部31b,31c/32b,32c(図1,図2)が、複雑な構造をしたホルダ10のコイル装着部20の近接促進用突出部31/32に設けられている。
これにより、略線状の導体に例えば無理な屈曲力が加えられることなく、略矩形環状をした略平板状コイル40が構成される。複雑な構造をしたホルダ10のコイル装着部20の近接促進用突出部31/32に、略矩形環状をした略平板状コイル40の左右一対の有効長部41/42における湾曲度合いを緩和させる複数の湾曲緩和部31b,31c/32b,32cが設けられているので、複雑な構造をしたコイル装着部20に略線状の導体が巻回されて略矩形環状をした略平板状コイル40が構成されるときに、略矩形環状をした略平板状コイル40の左右一対の有効長部41/42が一部湾曲変形させられて形成されることになっても、略矩形環状をした略平板状コイル40は、無理なく構成される。
複雑な構造のホルダ10(図2)のコイル装着部20に設けられた近接促進用突出部31,/32の湾曲緩和部31b,31c/32b,32cは、略矩形環状をした略平板状コイル40(図1)の左右一対の縦長状有効長部41/42におけるの湾曲度合いを緩和させる略台形状の傾斜面部31b,31c/32b,32cとして形成されている(図2)。
これにより、略矩形環状をした略平板状コイル40が複雑な構造をしたコイル装着部20に構成されるときに、略線状の導体に例えば無理な屈曲力が加えられるということは回避される。略線状の導体が複雑な構造をしたコイル装着部20に巻回されて略矩形環状をした略平板状コイル40が構成されるときに、略矩形環状の略平板状コイル40を構成する略線状の導体は、近接促進用突出部31/32を構成する略台形状の傾斜面部31b,31c/32b,32cに沿って湾曲変形させられつつ、複雑な構造をしたホルダ10の複雑な構造をしたコイル装着部20に装備される。
図1および図2の如く、第一のホルダ10は、通電可能な略線状の導体が直に巻き付けられる前後一対の複雑な構造のコイル装着部20,20を備えている。前後一対の複雑な構造のコイル装着部20,20に略線状の導体が直に巻き付けられることで、前後一対の略矩形環状をした略平板状コイル40,40(図1,図3,図4)が構成される。複雑な構造のホルダ10(図1,図2)を構成する複雑な構造のコイル装着部20に略矩形環状をした略平板状コイル40(図1)が構成されるときに、複雑な構造のコイル装着部20に略線状の導体を直に巻き付け易くさせる巻回促進部31d(図2)が、コイル装着部20の左側の略矩形台座状をした略半ピラミッド状の近接促進用突出部31に設けられている。また、複雑な構造のホルダ10(図1,図2)を構成する複雑な構造のコイル装着部20に略矩形環状をした略平板状コイル40(図1)が構成されるときに、複雑な構造のコイル装着部20に略線状の導体を直に巻き付け易くさせる巻回促進部32d(図2)が、コイル装着部20の右側の略矩形台座状をした略半ピラミッド状の近接促進用突出部32に設けられている。
これにより、複雑な構造のホルダ10の複雑な構造をしたコイル装着部20に略線状の導体が直に巻き付けられて、略矩形環状をした略平板状コイル40が構成されるときに、略矩形環状をした略平板状コイル40は、容易に構成される。コイル装着部20の左側の略矩形台座状をした略半ピラミッド状の近接促進用突出部31に、複雑な構造のコイル装着部20に略線状の導体を直に巻き付け易くさせる巻回促進部31dが設けられ、コイル装着部20の右側の略矩形台座状をした略半ピラミッド状の近接促進用突出部32に、複雑な構造のコイル装着部20に略線状の導体を直に巻き付け易くさせる巻回促進部32dが設けられているので、複雑な構造のコイル装着部20に略矩形環状をした略平板状コイル40が構成されるときの略線状導体の巻回作業は容易に行われる。複雑な構造をしたホルダ10の複雑な構造をしたコイル装着部20における略線状導体の巻回作業が容易に行われることにより、導体の巻回作業にかけられる費用が低く抑えられ、例えばアクチュエータ5やOPU3のコストダウンが図られる。
複雑な構造をしたホルダ10(図2)のホルダ本体11に突出形成されたコイル装着部20の左側近接促進用突出部31の巻回促進部31dは、略線状の導体が略矩形台座状をした略半ピラミッド状の近接促進用突出部31の略矩形平面状をした最外面部31aに複数回にわたって沿わせられてコイル40(図1)が構成されるときに、略線状の導体をコイル装着部20(図2)の略矩形台座状をした左側近接促進用突出部31の略矩形平面状最外面部31a上に導き易くさせる略台形状の傾斜面部31dとして形成されている(図1,図2)。また、これと共に、複雑な構造をしたホルダ10(図2)のホルダ本体11に突出形成されたコイル装着部20の右側近接促進用突出部32の巻回促進部32dは、略線状の導体が略矩形台座状をした略半ピラミッド状の近接促進用突出部32の略矩形平面状をした最外面部32aに複数回にわたって沿わせられてコイル40(図1)が構成されるときに、略線状の導体をコイル装着部20(図2)の略矩形台座状をした右側近接促進用突出部32の略矩形平面状最外面部32a上に導き易くさせる略台形状の傾斜面部32dとして形成されている(図1,図2)。
これにより、略矩形環状をした略平板状コイル40は、複雑な構造をしたホルダ10の複雑な構造をしたコイル装着部20に容易に構成される。略線状の導体が略矩形台座状をした略半ピラミッド状の左側近接促進用突出部31の略矩形平面状最外面部31aに複数回にわたって沿わせられてコイル40が構成されるときに、略矩形台座状をした略半ピラミッド状の近接促進用突出部31の略台形状傾斜面部31dに略線状の導体を摺接させつつ、略矩形台座状をした近接促進用突出部31の略矩形平面状最外面部31a上に略線状の導体を導かせるので、複雑な構造をしたホルダ10の複雑な構造をしたコイル装着部20に、略矩形環状をした略平板状コイル40が構成されるときの略線状導体の巻回作業は、容易で迅速に行われる。また、略線状の導体が略矩形台座状をした略半ピラミッド状の右側近接促進用突出部32の略矩形平面状最外面部32aに複数回にわたって沿わせられてコイル40が構成されるときに、略矩形台座状をした略半ピラミッド状の近接促進用突出部32の略台形状傾斜面部32dに略線状の導体を摺接させつつ、略矩形台座状をした近接促進用突出部32の略矩形平面状最外面部32a上に略線状の導体を導かせるので、複雑な構造をしたホルダ10の複雑な構造をしたコイル装着部20に、略矩形環状をした略平板状コイル40が構成されるときの略線状導体の巻回作業は、容易で迅速に行われる。従って、例えばアクチュエータ5やOPU3が構成されるときに、複雑な構造をしたホルダ10の複雑な構造をしたコイル装着部20における略線状導体の巻回作業のためにかけられる費用が低く抑えられる。
第一ホルダ10(図1,図2)は、サスペンションワイヤ50(図5)が取り付けられる左右一対のワイヤ装着部12,12を備えている。金属製サスペンションワイヤ50は、ホルダ組立体100の第一ホルダ10に突出形成されたワイヤ装着部12のワイヤ取付孔12aに挿通され、コイル40,40,70,70の一端部に半田接続されて、ホルダ組立体100の第一ホルダ10に取り付けられる。そのときに、左右一対のワイヤ装着部12,12の各ワイヤ取付孔12aに各サスペンションワイヤ50が挿通された状態で、ワイヤ取付孔12aに電子線硬化型接着剤などの接着剤が塗布され、電子線硬化型接着剤などの接着剤が固化することにより、ホルダ組立体100に各サスペンションワイヤ50が固定される。接着剤として、例えば、ホルダ組立体100を構成する第一ホルダ10にOBL250を固着させる接着剤と同じ種類の接着剤を用いる。OBL250が装着されたホルダ組立体100は、複数の金属製サスペンションワイヤ50によって、移動可能に弾性支持される。サスペンションワイヤ50として、弾性支持特性に優れると共に細径の導体とされる電線に例えば鍍金処理されたもの等が用いられる。
また、各金属製サスペンションワイヤ50(図5)は、回路導体が設けられた回路基板150に通電可能に接続されて取り付けられる。例えば、合成樹脂製の基板本体151の上に、金属製の回路導体(図示せず)が形成され、その上に絶縁被膜(図示せず)が設けられて、回路基板150が構成される。回路基板は、例えば、PWB(printed wired board / printed wiring board)等と呼ばれている。
図1および図2の如く、第二のホルダ60は、通電可能な略線状の導体が複雑な構造をした複数のコイル装着部62に巻き付けられることで、複数の略矩形筒状をしたコイル70が構成されると共に装備される複雑な形状をしたホルダ60とされている。第二のホルダ60は、通電可能な略線状の導体が直に巻き付けられる左右一対の複雑な構造のコイル装着部62,62を備えている。左右一対の複雑な構造のコイル装着部62,62に略線状の導体が直に巻き付けられることで、左右一対の略矩形筒状をしたコイル70,70が構成される。
コイル40,40は、例えば治工具(図示せず)などが用いられて細径の線状導体が第一ホルダ10のコイル装着部20,20に巻回されることにより構成される。また、コイル70,70は、例えば不図示の治工具などが用いられて細径の線状導体が第二ホルダ60のコイル装着部62,62に巻回されることにより構成される。導体として、例えば細径のエナメル材被覆電線が用いられる。エナメル材が被覆された細径線状導体の巻回作業が行われることにより、例えば一層巻タイプのコイル40,40,70,70が構成される。
詳しく説明すると、第一ホルダ10に設けられた前後一対のコイル装着部20,20に通電可能な略線状の導体が数十回〜数百回にわたって巻回されて、第一ホルダ10に前後一対の略板状をした略矩形環状の一層巻きタイプの中空第一コイル40,40が構成される。また、第二ホルダ60に設けられた左右一対のコイル装着部62,62に通電可能な略線状の導体が数十回〜数百回にわたって巻回されて、第二ホルダ60に左右一対の略矩形筒状をした一層巻きタイプの中空第二コイル70,70が構成される。
OPU3や、アクチュエータ5等の設計/仕様等により、例えば二層巻きタイプの中空コイル(40),(70)が構成されてもよい。なお、ここで説明の符号に付けられた括弧( )は、図示されたものと若干異なるものを説明するために、便宜上、用いられている。
各コイル巻回作業が行われたのちに、前後一対の第一コイル40,40を備えた第一ホルダ10と、左右一対の第二コイル70,70を備えた第二ホルダ60とが組み合わせられて、2ピース構造をしたホルダ組立体100が構成される。例えば各ホルダ10,60を有するホルダ組立体100、アクチュエータ5、並びにOPU3の組立方法を実行させるときに、第一ホルダ10の前後一対のコイル装着部20,20における前後一対の第一コイル40,40の巻回作業と、第二ホルダ60の左右一対のコイル装着部62,62における左右一対の第二コイル70,70の巻回作業とを終了させたのちに、第一ホルダ10と、第二ホルダ60とを組み合わせて、2ピース構造をしたホルダ組立体100を構成させるので、各コイル巻回作業は、スムーズに効率よく行われる。
組み立てられたホルダ組立体100の左側の略矩形箱状をした第一のヨーク収容部110に、第一のマグネット80(図3,図4)に続く第一のヨーク(図示せず)が、周囲に非接触状態で挿入される(図1,図2)。また、組み立てられたホルダ組立体100の右側の略矩形箱状をした第二のヨーク収容部120に、第二のマグネット90(図3,図4)に続く第二のヨーク(図示せず)が、周囲に非接触状態で挿入される(図1,図2)。不図示の第一ヨークおよび不図示の第二ヨークは、例えばフレーム・ヨーク130を構成するものとされている。
アクチュエータ5(図1〜図5)は、上記略矩形箱状のホルダ10(図1,図2)と、略矩形箱状をしたホルダ10の前後一対のコイル装着部20,20に装備される前後一対の略矩形環状をした略平板状のコイル40,40(図1,図3,図4)と、前後一対の略矩形環状をした略平板状のコイル40,40に対向する前後二対の略矩形平板状のマグネット80,90,80,90(図3,図4)とを少なくとも備えて構成される。
詳しく説明すると、アクチュエータ5(図1〜図5)は、上記略矩形箱状の第一ホルダ10(図1,図2)と、上記略異形状の第二ホルダ60とを有するホルダ組立体100と、略矩形箱状をした第一ホルダ10の前後一対のコイル装着部20,20に装備される前後一対の略矩形環状をした略平板状の第一コイル40,40(図1,図3,図4)と、略異形状をした第二ホルダ60(図1,図2)の左右一対のコイル装着部62,62に装備される左右一対の略矩形筒状をした第二コイル70,70と、前後一対の略矩形環状をした略平板状の第一コイル40,40(図1,図3,図4)に近接すると共に、左右一対の略矩形筒状をした第二コイル70,70(図1,図2)に近接する前後二対の略矩形平板状の第一、第二マグネット80,90,80,90(図3,図4)と、第一マグネット80および第二マグネット90が装着され不図示の第一ヨークおよび不図示の第二ヨークを有するフレーム・ヨーク130と、第一ホルダ10(図1,図2)と第二ホルダ60とが組み合わせられることにより構成されるホルダ組立体100を弾性支持するサスペンションワイヤ50(図5)と、例えばサスペンションワイヤ50に生じる異常振動などを抑制させる例えば略ゲル状のダンピング材(図示せず)と、ダンピング材を保持する略矩形箱状のダンピング保持部材140と、サスペンションワイヤ50が取り付けられると共にダンピング保持部材140に取り付けられるPWB150とを備えて構成される。
例えば、OPU3(図1)のアクチュエータ5(図3)の初期状態またはDVD規格の光ディスクMの信号層Maに対しOBL250が合焦位置にある場合(図示せず)において、例えばアクチュエータ5の一部を内側から外側に向けて側面視したときに、アクチュエータ5を構成するコイル40は、コイル40に対向するマグネット80,90の上下略中間の中立状態にある。また、このときに、アクチュエータ5を構成するコイル40は、コイル40に対向するマグネット80,90の左右略中間の中立状態にある。
図1〜図5に示すアクチュエータ5が組み立てられることにより、各マグネット80,90に生じる磁場が効率的に利用され、各マグネット80,90に対するコイル40の感度を向上させたアクチュエータ5が構成される。複雑な構造をしたホルダ10の左右一対の近接促進用突出部31,32に、略矩形環状をした略平板状コイル40が備えられるときに、コイル装着部20の左側の近接促進用突出部31により、略矩形環状をした略平板状コイル40の左側の有効長部41が一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に近づけられ、コイル装着部20の右側の近接促進用突出部32により、略矩形環状をした略平板状コイル40の右側の有効長部42が他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に近づけられるので、各マグネット80,90に対するコイル40の感度が向上する。左右一対の略矩形平板状マグネット80,90に近接対向する略矩形環状をした略平板状第一コイル40に電気が流されることで、略矩形環状をした略平板状第一コイル40,40を少なくとも有する略矩形箱状第一ホルダ10を備えた略矩形箱状ホルダ組立体100が、左右方向D2に略沿って効率よく駆動される。
また、左右一対の略矩形平板状マグネット80,90に近接対向する略矩形筒状をした第二コイル70に電気が流されることで、略矩形筒状をした第二コイル70,70を少なくとも有する略異形状第二ホルダ60を備えた略矩形箱状ホルダ組立体100が、上下方向D1に略沿って駆動される。
第一の略平面板状マグネット80(図3)の平面部81全体に対し、略矩形環状をした略平面板状コイル40の第一平面部41a全体が、略一様に所定の距離をおいて位置し、第一の略平面板状マグネット80の平面部81に対して略矩形環状をした略平面板状コイル40の第一平面部41aが略平行に配置され、第二の略平面板状マグネット90の平面部92全体に対し、略矩形環状をした略平面板状コイル40の第二平面部42a全体が、略一様に所定の距離をおいて位置し、第二の略平面板状マグネット90の平面部92に対して略矩形環状をした略平面板状コイル40の第二平面部42aが略平行に配置された場合において、アクチュエータ5のコイル40を有する可動部7が例えば上下方向D1に略沿って移動させられたときに(図4)、略矩形環状コイル40の上側の略湾曲状第一端部43aが略平面板状第一マグネット80の上側端面部83よりも上側に位置し、略矩形環状コイル40の上側の略湾曲状第二端部43bが略平面板状第二マグネット90の上側端面部93よりも上側に位置することがある。
又は、略矩形環状コイル40の下側の略湾曲状第三端部44aが略平面板状第一マグネット80の下側端面部84よりも下側に位置し(図示せず)、略矩形環状コイル40の下側の略湾曲状第四端部44bが略平面板状第二マグネット90の下側端面部94よりも下側に位置することがある(図示せず)。
図4の如く、例えばアクチュエータ5の一部を内側から外側に向けて側面視したときに、略矩形環状コイル40の上側の略湾曲状第一端部43aが略平面板状第一マグネット80の上側端面部83よりも上側にはみ出され、略矩形環状コイル40の上側の略湾曲状第二端部43bが略平面板状第二マグネット90の上側端面部93よりも上側にはみ出されると、略矩形環状コイル40の上側の各略湾曲状端部43a,43bにおける感度変化が大きくなる。
しかしながら、コイル装着部20の左側の近接促進用突出部31により、略矩形環状をした略平板状コイル40の左側の有効長部41が一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に近づけられ、コイル装着部20の右側の近接促進用突出部32により、略矩形環状をした略平板状コイル40の右側の有効長部42が他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に近づけられるので、略矩形環状コイル40の上側の各略湾曲状端部43a,43bにおける感度変化が大きくても、それ以上に各マグネット80,90に対するコイル40全体の感度が向上することとなる。従って、略矩形環状コイル40の上側の各略湾曲状端部43a,43bにおける感度変化率は、略矩形環状コイル40全体の感度変化率に対して殆ど無視できる程度の変化率となる。
また、例えばアクチュエータ5の一部を内側から外側に向けて側面視したときに、略矩形環状コイル40の上側の略湾曲状第一端部43aが略平面板状第一マグネット80の上側端面部83よりも上側にはみ出され、略矩形環状コイル40の上側の略湾曲状第二端部43bが略平面板状第二マグネット90の上側端面部93よりも上側にはみ出されると、略矩形環状コイル40の上側の各略湾曲状端部43a,43bにおける推力が変化する。
しかしながら、コイル装着部20の左側の近接促進用突出部31により、略矩形環状をした略平板状コイル40の左側の有効長部41が一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に近づけられ、コイル装着部20の右側の近接促進用突出部32により、略矩形環状をした略平板状コイル40の右側の有効長部42が他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に近づけられるので、略矩形環状コイル40の上側の各略湾曲状端部43a,43bにおける推力が変化しても、それ以上に各マグネット80,90に対するコイル40の推力が向上する。従って、略矩形環状コイル40の上側の各略湾曲状端部43a,43bにおける推力の変化率は、略矩形環状コイル40全体の推力の変化率に対して殆ど無視できる程度の変化率となる。
又は、例えばアクチュエータ5の一部を内側から外側に向けて側面視したときに、略矩形環状コイル40の下側の略湾曲状第三端部44aが略平面板状第一マグネット80の下側端面部84よりも下側にはみ出され(図示せず)、略矩形環状コイル40の下側の略湾曲状第四端部44bが略平面板状第二マグネット90の下側端面部94よりも下側にはみ出されると(図示せず)、略矩形環状コイル40の下側の各略湾曲状端部44a,44bにおける感度変化が大きくなる。
しかしながら、コイル装着部20の左側の近接促進用突出部31により、略矩形環状をした略平板状コイル40の左側の有効長部41が一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に近づけられ、コイル装着部20の右側の近接促進用突出部32により、略矩形環状をした略平板状コイル40の右側の有効長部42が他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に近づけられるので、略矩形環状コイル40の下側の各略湾曲状端部44a,44bにおける感度変化が大きくても、それ以上に各マグネット80,90に対するコイル40全体の感度が向上することとなる。従って、略矩形環状コイル40の下側の各略湾曲状端部44a,44bにおける感度変化率は、略矩形環状コイル40全体の感度変化率に対して殆ど無視できる程度の変化率となる。
また、例えばアクチュエータ5の一部を内側から外側に向けて側面視したときに、略矩形環状コイル40の下側の略湾曲状第三端部44aが略平面板状第一マグネット80の下側端面部84よりも下側にはみ出され(図示せず)、略矩形環状コイル40の下側の略湾曲状第四端部44bが略平面板状第二マグネット90の下側端面部94よりも下側にはみ出されると(図示せず)、略矩形環状コイル40の下側の各略湾曲状端部44a,44bにおける推力が変化する。
しかしながら、コイル装着部20の左側の近接促進用突出部31により、略矩形環状をした略平板状コイル40の左側の有効長部41が一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に近づけられ、コイル装着部20の右側の近接促進用突出部32により、略矩形環状をした略平板状コイル40の右側の有効長部42が他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に近づけられるので、略矩形環状コイル40の下側の各略湾曲状端部44a,44bにおける推力が変化しても、それ以上に各マグネット80,90に対するコイル40の推力が向上する。従って、略矩形環状コイル40の下側の各略湾曲状端部44a,44bにおける推力の変化率は、略矩形環状コイル40全体の推力の変化率に対して殆ど無視できる程度の変化率となる。
このように、各マグネット80,90に対するコイル40の推力等に大幅な変化が生じるということは回避される。
また、例えばアクチュエータ5の一部を内側から外側に向けて側面視したときに、略矩形環状コイル40の上側の略湾曲状第一端部43aが略平面板状第一マグネット80の上側端面部83よりも上側にはみ出され、略矩形環状コイル40の上側の略湾曲状第二端部43bが略平面板状第二マグネット90の上側端面部93よりも上側にはみ出されることがあっても、例えばコイル40全体に発生する力の中心とされる着力点に「ずれ」が生じるということは略回避され、例えばアクチュエータ5の振動モード等に影響が及ぼされるという問題は略解消される。
又は、例えばアクチュエータ5の一部を内側から外側に向けて側面視したときに、略矩形環状コイル40の下側の略湾曲状第三端部44aが略平面板状第一マグネット80の下側端面部84よりも下側にはみ出され(図示せず)、略矩形環状コイル40の下側の略湾曲状第四端部44bが略平面板状第二マグネット90の下側端面部94よりも下側にはみ出されることがあっても、例えば、コイル40全体に発生する力の中心とされる着力点に「ずれ」が生じるということは略回避され、例えばアクチュエータ5の振動モード等に影響が及ぼされるという問題は略解消される。
図5に示すOPU3は、光ディスクM(図6)にレーザ光を照射させる発光素子210,220(図5)いわゆるレーザダイオード(LD:laser diode)を備える。また、このOPU3は、LD210,220に電気を流してLD210,220を光らせる駆動回路部いわゆるレーザドライバ(LDD:LD driver)(図示せず)を備える。また、このOPU3は、各LD210,220等の電気系部品とLDD等の電気系部品とを通電可能に接続するフレキシブルプリント回路体(図示せず)などのフレキシブル基板(図示せず)を備える。フレキシブルプリント回路体(Flexible Printed Circuit)は、「FPC」と略称される。FPCは、半田付け等が行われるときの耐熱性などに優れるポリイミド系樹脂などの耐熱性合成樹脂製の絶縁シートに複数の回路導体が印刷されて、例えば銅箔などの金属箔が絶縁シートに並設され、その上に透明もしくは半透明の保護層が設けられて構成される(何れも図示せず)。ポリイミド(polyimide)は、例えばPIと略称される。
例えば不図示のLDDからFPCを通して第一のLD210へ電気が流されて、第一のLD210からレーザ光が出力される。例えば、波長が約765〜830nm(ナノメータ)、基準とされる波長が略780nmの赤外レーザ光を出射可能な「CD」用の0.2〜500mW(ミリワット)のレーザ光が第一のLD210から出射される。また、例えば不図示のLDDからFPCを通して第二のLD220へ電気が流されて、第二のLD220からレーザ光が出力される。例えば、波長が約630〜685nm、基準とされる波長が略635nmまたは650nmの赤色レーザ光を出射可能な「DVD」用の0.2〜500mWのレーザ光が第二のLD220から出射される。
光ディスク装置1や、OPU3等の設計/仕様等により、例えば、波長が約350〜450nm、基準とされる波長が略405nmの青紫色レーザ光を出射可能な「HD DVD」用および/または「Blu-ray Disc」用の0.2〜500mWのレーザ光がLD210/220から出射される。その場合、LD210/220は、例えば複数種類の波長のレーザ光を出射可能な特殊なLD210/220として構成される。LD210/220として、各種LDが使用可能とされる。
LD210,220から例えば0.2以上500mW以下、具体的には0.5以上400mW以下の出力値のレーザ光が出射される。例えば0.2mW未満の出力値のレーザ光とされた場合、光ディスクMに照射されたのちに反射され受光素子290に届くレーザ光の光量が不足する。光ディスクMの各データ等を再生させるときには、例えば0.2mwW以上好ましくは0.5mw以上20mW以下程度という数〜数十mWの出力値のレーザ光で十分とされる。光ディスクMに各データ等を書き込むときには、数十〜数百mWの出力値のレーザ光が必要とされる。例えば光ディスクMに高速で各データ等を書き込むときには、400mWや500mW等という高い出力値のパルスレーザ光が必要とされることがある。
また、このOPU3は、光ディスクMの信号面部Maから反射されたレーザ光を受光する受光素子290いわゆる光検出器またはフォトディテクタ(PD:photo detector)もしくはPDIC(photo diode IC)290を備える。PDIC290は、例えば四分割タイプ等の複数分割された回折格子(図示せず)を透過したメインビーム(0次光)に対応する平面視略矩形のメイン受光部(図示せず)と、回折格子を透過することで回折分岐された一対のサブビーム(±1次回折光束)に対応する一対の平面視略矩形のサブ受光部(図示せず)との三つの受光部を少なくとも備えて構成される。平面視略矩形のメイン受光部は、略均等に四分割されて平面視略矩形の四つのセグメントを備える。また、平面視略矩形のサブ受光部は、略均等に四分割されて平面視略矩形の四つのセグメントを備える。このように、複数の平面視略矩形のセグメントを備えた複数分割タイプの各受光部を有するPDIC290が、OPU3に装備される。
PDIC290は、光ディスクMの信号面部Maから反射されたレーザ光を受けて、その信号を電気信号に変え、光ディスクMの信号面部Maに記録されたデータ、情報、信号を検出するためのものとされている。また、PDIC290は、光ディスクMの信号面部Maから反射されたレーザ光を受けて、その信号を電気信号に変え、OPU3を構成するOBL250付レンズホルダ10を含んだホルダ組立体100のサーボ機構(図示せず)を動作させるためのものとされている。OPU3により、光ディスクMに記録されたデータ/情報/信号が読み出されたり、光ディスクMにデータ/情報/信号が書き込まれたりするときに、PDIC290の各受光部に各レーザ光が照射されることにより、光ディスクMのメイン情報信号や、光ディスクMに対するフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号が検出される。
OPU3における光ディスクMの集光スポットのフォーカシング検出法として、例えば差動非点収差法に基づいた検出法等が挙げられる。差動非点収差法とは、例えば、非点収差をもった光学系で結像した点像ひずみを検出することにより、集光スポットの変位を検出する方法とされる。このOPU3における集光スポットのフォーカシング検出法は、例えば差動非点収差法に基づいた検出法とされる。なお、フォーカシング検出法として、例えばナイフエッジ法などの他の検出法が用いられてもよい。
また、OPU3における光ディスクMの集光スポットのトラッキング検出法として、例えば差動プッシュプル(DPP:differential push-pull)法に基づいた検出法等が挙げられる。差動プッシュプル法とは、例えば、データ読書き用のメインビームと、位置ずれの補正信号を検出する二つのサブビームとにより、集光スポットの変位を検出する方法とされる。このOPU3における集光スポットのトラッキング検出法は、例えば差動プッシュプル法に基づいた検出法とされる。なお、トラッキング検出法として、例えば位相差法などの他の検出法が用いられてもよい。
また、このOPU3は、各種光学系部品、電気系部品などが装備されるハウジング300を備える。ハウジング(housing)とは、装置、部品などの物が収容される箱、箱形のものや、箱に類似したものを意味する。ハウジング300は、例えば放熱特性に優れる金属材料または摺動特性に優れる樹脂材料が用いられて形成される。
ハウジング300に装備される光学系部品として、例えば、レーザダイオード、1/2波長板(1/2λ板)、開口制限付広帯域1/4波長板(1/4λ板)、液晶補正素子、回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)、回折格子(インライン・グレーティング)、ダイバージェントレンズ、プリズム、偏光ビームスプリッタ、ダイクロイックフィルタ、コリメータレンズ、ビームエキスパンダレンズ、ハーフミラー、レフレクトミラー、全反射ミラー、対物レンズ、フロントモニタダイオード、センサレンズ、アナモフィックレンズ、中間レンズ、フォトディテクタなどが挙げられる。このOPU3は、前記光学系部品を備える。
また、ハウジング300に装備される電気系部品として、例えば、プリント基板、記憶装置(ROM:read-only memory)、サスペンションワイヤ、コイル、アクチュエータ、フレキシブルプリント回路体、レーザドライバ、レーザダイオード、液晶補正素子、ビームエキスパンダユニット、フロントモニタダイオード、フォトディテクタなどが挙げられる。このOPU3は、前記電気系部品を備える。
OPU3を構成する各種光学系部品、電気系部品などの各種部品(図示せず)は、金属製または合成樹脂製のハウジング300に装備される。ハウジング300は、各種光学系部品、電気系部品などの各種部品が装備されるハウジング本体301と、ハウジング本体301から突設され第一の軸部材410と移動可能に合わせられる一対の主軸用の軸受部311,312と、主軸用の軸受部311,312に対し反対側に向けてハウジング本体301から突設され第二の軸部材420と移動可能に合わせられる副軸用の軸受部321とを備えて形成されている。主軸用の軸受部311,312と、副軸用の軸受部321とは、ハウジング本体301と一体成形されている。主軸用の軸受部311,312と、副軸用の軸受部321と、ハウジング本体301とは、例えば同一の金属材料または同一の合成樹脂材料が用いられて一つのものとして形成される。
略丸棒状の軸部材410,420の長手方向D2に略沿ってOPU3が移動するときに、略丸孔状の第一の軸受部311と、略丸棒状の第一の軸部材410とが摺接する。また、略丸棒状の軸部材410,420の長手方向D2に略沿ってOPU3が移動するときに、略丸孔状の第二の軸受部312と、略丸棒状の第一の軸部材410とが摺接する。また、略丸棒状の軸部材410,420の長手方向D2に略沿ってOPU3が移動するときに、横倒し状の略U字状滑り軸受構造をした第三の軸受部321と、略丸棒状の第二の軸部材420とが摺接する。
軸部材410,420は、OPU3のハウジング300の軸受部311,312,321に対して摺接可能な例えばスライドシャフト410,420として形成されている。また、軸受部311,312,321は、スライドシャフト410,420に対して摺接可能な例えば摺動部311,312,321として形成されている。
OPU3は、ハウジング300の第一の摺動部311と、第二の摺動部312と、第三
の摺動部321とにより、一対のスライドシャフト410,420上に安定した略三点構造で移動可能に支持される。OPU3は、ハウジング300の第一の摺動部311と、第二の摺動部312と、第三の摺動部321との主な三点によって、一対のスライドシャフト410,420上に移動可能に支持されるので、例えば四点支持構造のOPU(図示せず)よりも摩擦が減らされる。
また、第三の摺動部321は、開口された横倒し状の略U字状滑り軸受構造を構成するものとされているので、例えば副軸とされるスライドシャフト420へのOPU3の組付け作業が容易に行われる。また、第三の摺動部321は、開口された横倒し状の略U字状滑り軸受構造を構成するものとされているので、例えば主軸とされる第一スライドシャフト410に対し、副軸とされる第二スライドシャフト420の平行度等の僅かな誤差は、開口された横倒し状の略U字状滑り軸受構造の第三の摺動部321により吸収される。
図1および図5に示すOPU3は、上記アクチュエータ5を少なくとも備えて構成される。これにより、各マグネット80,90,80,90(図3,図4)に生じる磁場が効率的に利用され、各マグネット80,90,80,90に対するコイル40,40の感度を向上させたOPU3が構成される。
詳しく説明すると、OPU3(図1,図5)は、上記略矩形箱状のレンズホルダ10(図1,図2)と、略矩形箱状をしたレンズホルダ10の略円孔状レンズ装着部15に装備され光ディスクM(図6)の信号層Maにレーザ光を合焦させる略凸状の曲面部251(図5)を有したOBL250と、略矩形箱状をしたレンズホルダ10(図1,図2)の前後一対のコイル装着部20,20に装備される前後一対の略矩形環状をした略平板状のトラッキングコイル40,40(図1,図3,図4)と、前後一対の略矩形環状をした略平板状のトラッキングコイル40,40に対向する前後二対の略矩形平板状のマグネット80,90,80,90(図3,図4)とを少なくとも備えて構成される。
より詳しく説明すると、OPU3(図1,図5)は、上記略矩形箱状の第一レンズホルダ10(図1,図2)と、上記略異形状の第二レンズホルダ60とを有するレンズホルダ組立体100と、略矩形箱状をしたレンズホルダ10の略円孔状レンズ装着部15に装備され光ディスクM(図6)の信号層Maにレーザ光を合焦させる略凸状の曲面部251(図5)を有したOBL250と、略矩形箱状をしたレンズホルダ10(図1,図2)の前後一対のコイル装着部20,20に装備される前後一対の略矩形環状をした略平板状のトラッキングコイル40,40(図1,図3,図4)と、略異形状をしたレンズホルダ60(図1,図2)の左右一対のコイル装着部62,62に装備される左右一対の略矩形筒状をしたフォーカシングコイル70,70と、前後一対の略矩形環状をした略平板状のトラッキングコイル40,40に近接対向すると共に、左右一対の略矩形筒状をしたフォーカシングコイル70,70に近接対向する前後二対の略矩形平板状の第一、第二マグネット80,90,80,90(図3,図4)と、第一マグネット80および第二マグネット90が装着され不図示の第一ヨークおよび不図示の第二ヨークを有するフレーム・ヨーク130と、第一レンズホルダ10(図1,図2)と第二レンズホルダ60とが組み合わせられることにより構成されるレンズホルダ組立体100を弾性支持するサスペンションワイヤ50(図5)と、例えばサスペンションワイヤ50に生じる異常振動などを抑制させる例えば略ゲル状のダンピング材(図示せず)と、ダンピング材を保持する略矩形箱状のダンピング保持部材140と、サスペンションワイヤ50が取り付けられると共にダンピング保持部材140に取り付けられるPWB150とを備えて構成される。
図1および図5に示すOPU3が組み立てられることにより、各マグネット80,90に生じる磁場が効率的に利用され、各マグネット80,90に対するトラッキングコイル40の感度を向上させたOPU3が構成される。複雑な構造をしたレンズホルダ10の左右一対の近接促進用突出部31,32に、略矩形環状をした略平板状トラッキングコイル40が備えられるときに、コイル装着部20の一方の近接促進用突出部31により、略矩形環状をした略平板状トラッキングコイル40の一方の有効長部41が一方の略矩形平板状マグネット80の正極面部81に近づけられ、コイル装着部20の他方の近接促進用突出部32により、略矩形環状をした略平板状トラッキングコイル40の他方の有効長部42が他方の略矩形平板状マグネット90の負極面部92に近づけられるので、各マグネット80,90に対するトラッキングコイル40の感度が向上する。左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90に近接対向する略矩形環状をした略平板状のトラッキングコイル40に電気が流されることで、略凸状の曲面部251を有するOBL250と、略矩形環状をした略平板状のトラッキングコイル40,40とを少なくとも有する略矩形箱状第一レンズホルダ10を備えた略矩形箱状ホルダ組立体100が、ディスク半径方向D2に略沿って効率よく駆動される。
また、左右一対の略矩形平板状のマグネット80,90に近接対向する略矩形筒状をしたフォーカシングコイル70に電気が流されることで、略矩形筒状をしたフォーカシングコイル70,70を少なくとも有する略異形状第二レンズホルダ60を備えた略矩形箱状ホルダ組立体100が、フォーカス方向D1に略沿って駆動される。
このOPU3(図5,図6)は、レーザ光を絞らせて光ディスクMの信号層Maに集光スポットを照射・形成させるOBL250を備える。OBL250は、略凸状の曲面部251(図5)が設けられた凸レンズ250として形成されている。
例えば、合成樹脂材料が用いられてOBL250が形成されることにより、OBL250の軽量化が図られる。略凸レンズ状をした合成樹脂製OBL250は、射出成形法に基づいて効率よく大量生産される。OBL250の大量生産が可能となることにより、OBL250の価格低減化が図られる。
例えば、材料としてガラスが用いられて曲面状凸レンズ(図示せず)が形成された場合、凸レンズの軽量化が図られ難いことが懸念される。しかしながら、透明もしくは半透明の合成樹脂材料が用いられ大量生産性に優れる射出成形法に基づいてOBL250が製作されることにより、OBL250の製造/加工が容易に行われてOBL250の価格低減化が図られると共に、軽いOBL250が形成される。
合成樹脂材料が用いられて射出成形法に基づきOBL250が形成されることにより、アクチュエータ5および/またはOPU3は、例えば軽量化されると共に、価格低減化が可能とされたアクチュエータ5および/またはOPU3が構成される。射出成形法に基づいて合成樹脂製OBL250が形成されたのちに、合成樹脂製OBL250を有するホルダ組立体100を備えたアクチュエータ5および/またはOPU3が構成されることにより、軽量化されると共に、コストダウンが可能とされたアクチュエータ5および/またはOPU3の提供が可能となる。
例えば、射出成形が可能であって透明または半透明をした熱可塑性の耐熱性合成樹脂材料が用いられて、OBL250が形成される。詳しく説明すると、OBL250は、例えば、耐候性、鏡面平滑性、精度などに優れ、透明度の高いアクリル/メタクリル系樹脂を基材とした組成物が用いられて形成される。メタクリル樹脂の正式名称は、ポリメチルメタクリレート(polymethyl methacrylate)であり、ポリメチルメタクリレートは例えばPMMAと略称される。また、メタクリル樹脂は、アクリル樹脂と呼ばれることもある。また、OBL250は、例えば、加工性などに優れ、価格低減化が図られるポリカーボネート系樹脂を基材とした組成物が用いられて形成される。ポリカーボネート(polycarbonate)は、例えばPCと略称される。
OBL250は、例えばPMMA系樹脂を基材とした組成物が用いられて形成される。PMMAを基材とした組成物として、例えば三菱レイヨン社製:アクリペット(登録商標)等が挙げられる。具体的なPMMAとして、例えば、三菱レイヨン社製:アクリペットVH001,V001等が挙げられる。例えば、三菱レイヨン社製:アクリペットVH001,V001の比重は、略1.19とされている。合成樹脂材料を基材とした組成物等の比重は、例えば、「ASTM D792」、「ISO1183」、「JIS K 7112」に基づいた試験方法により求められる。また、例えば「JIS K 7361」に基づいた試験方法による三菱レイヨン社製:アクリペットVH001の全光線透過率は、略92.5%とされている。また、例えば「JIS K 7361」に基づいた試験方法による三菱レイヨン社製:アクリペットV001の全光線透過率は、略93%とされている。
また、OBL250は、例えばPCを基材とした組成物が用いられて形成される。PCを基材とした組成物として、例えば帝人社製:パンライト(登録商標)等が挙げられる。具体的なPCとして、例えば帝人社製:パンライトAD−5503等が挙げられる。例えば帝人社製:パンライトAD−5503の比重は、略1.2とされている。また、例えば「ASTM D 1003」(厚さ3mm)に基づいた試験方法による帝人社製:パンライトAD−5503の光線透過率は、略89%とされている。
射出成形が可能であって透明または半透明をした熱可塑性の耐熱性合成樹脂材料が用いられてOBL250が形成されていれば、アクチュエータ5および/またはOPU3の応答特性は、向上される。樹脂材料は、例えば金属材料よりも比重が小さく軽量化に適した材料とされている。例えばガラスの比重が略2.2〜2.8とされ、鉛ガラスの比重が略3.4〜4.28とされているのに対し、例えばPMMAの比重は略1.16〜1.2とされている。また、例えばPCの比重は略1.2、充填剤入りPCの比重は略1.4〜1.43とされている。射出成形が可能であって透明または半透明をした熱可塑性の耐熱性合成樹脂材料が用いられてOBL250が形成されていれば、OBL250の軽量化が図られる。合成樹脂材料が用いられてOBL250が形成されることにより、OBL250を備えるホルダ組立体100の軽量化が図られ、その結果、ホルダ組立体100は、動き易いものとなる。ホルダ組立体100が軽量化されて動き易いものとなるので、ホルダ組立体100を備えるアクチュエータ5および/またはOPU3の応答特性が向上される。
また、OBL250を形成している透明性合成樹脂材料の光の透過率または透明度は、例えば略80%以上100%以下、好ましくは略85%以上100%以下、より好ましくは略88%以上100%以下とされる。例えば、OBL250を形成している透明性合成樹脂材料の光の透過率または透明度が略80%未満の低い値とされた場合、OBL250を透過する光の効率が低下されるので好ましくない。例えば、OBL250を形成している透明性合成樹脂材料の光の透過率または透明度が好ましくは略85%以上より好ましくは略88%以上の高い値とされていれば、OBL250を透過する光の効率低下が回避され易くなる。光の透過率または透明度が高い値の透明性合成樹脂材料を含む組成物が用いられてOBL250が形成されることが好ましい。例えば、OBL250を形成している透明性合成樹脂材料の光の透過率または透明度は、略100%の値もしくは略100%近傍の値とされることが理想とされる。
レンズ駆動装置1の設計/仕様などや、レンズ駆動装置1を備える光ピックアップ装置の設計/仕様などにより、半透明性もしくは透明性合成樹脂材料に代えて、例えば光の透過率または透明度が略80%以上100%以下の半透明性もしくは透明性ガラス材料が用いられてOBL250が形成されてもよい。
また、このOPU3は、レンズホルダ組立体100(図2)を構成する各レンズホルダ10,60を備える。各レンズホルダ10,60は、成形性に優れる熱可塑性の芳香族環含有の耐熱性合成樹脂材料が用いられて、大量生産性に優れる射出成形法に基づき形成される。射出成形法に基づいて、レンズホルダ10,60が形成されていれば、レンズホルダ10,60が複雑な形状とされていても効率よくレンズホルダ10,60の大量生産が可能となる。
詳しく説明すると、射出成形が可能であって熱可塑性の芳香族環含有の耐熱性合成樹脂材料が用いられて、ホルダ本体11と、略線状の導体が巻回されて略矩形環状をした略平板状の駆動コイル40(図1)が構成される一対の複雑な形状のコイル装着部20,20(図2)と、ホルダ本体11の複雑な形状をしたコイル装着部20に突出形成される二対の近接促進部31,32とを一体に備える第一レンズホルダ10が形成される。また、射出成形が可能であって熱可塑性の芳香族環含有の耐熱性合成樹脂材料が用いられて、ホルダ本体61と、略線状の導体が巻回されて略矩形筒状の駆動コイル70が構成される一対の略矩形骨組箱状のコイル装着部62,62とを一体に備える第二レンズホルダ60が形成される。
具体的に説明すると、各レンズホルダ10,60は、例えば、薄肉/精密成形性に優れると共に半田付け等が行われるときの耐熱性などに優れ、また射出成形性に優れ、さらに鉄材などよりも軽量化が可能とされる液晶ポリマ(LCP:liquid crystal polymer)を基材とした組成物が用いられて形成される。液晶ポリマとして、例えば耐熱性に優れる全芳香族系液晶樹脂などが挙げられる。
例えば射出成形法に基づき、LCPが用いられて第一レンズホルダ10が形成されることにより、第一レンズホルダ10の近接促進部31,32等が精度よく形成される。また、例えば射出成形法に基づき、LCPが用いられて第二レンズホルダ60が形成されることにより、第二レンズホルダ60が精度よく形成される。
耐熱性に優れるタイプIのLCPを基材とした組成物として、例えば住友化学社製:スミカスーパー(登録商標)等が挙げられる。また、スミカスーパー(登録商標)の商品として、例えば、E5008L,E6008等が挙げられる。例えば住友化学社製:「スミカスーパーE5008L」の比重は、略1.69とされている。また、例えば住友化学社製:「スミカスーパーE6008」の比重は、略1.7とされている。
また、耐熱性に優れるタイプIのLCPを基材とした組成物として、例えば新日本石油社製:ザイダー(登録商標)等が挙げられる。また、ザイダー(登録商標)の商品として、例えば、300シリーズ、400シリーズ、RC,FCシリーズ等が挙げられる。詳しく説明すると、ザイダー(登録商標)の商品として、例えば、グレードM−350、グレードM−450、グレードFC−110、グレードFC−120等が挙げられる。例えば新日本石油社製:ザイダー「グレードM−350」および「グレードM−450」の比重は、略1.84とされている。また、例えば新日本石油社製:ザイダー「グレードFC−110」の比重は、略1.7とされている。
また、タイプIIのLCPを基材とした組成物として、例えばポリプラスチックス社製:ベクトラ(登録商標)等が挙げられる。また、ベクトラ(登録商標)の商品として、例えば、グレードA410,S471等が挙げられる。例えばポリプラスチックス社製:ベクトラ「グレードA410」の比重は、略1.84とされている。また、例えばポリプラスチックス社製:ベクトラ「グレードS471」の比重は、略1.77とされている。
タイプI、タイプIIのLCPは、例えば全芳香族液晶ポリエステルとされている。タイプI等のLCPは、例えば薄肉成形性に優れると共に半田付け等が行われるときの耐熱性に優れているので、例えばレンズホルダ10,60等を形成させるときの材料として好適な材料とされている。
射出成形が可能であって熱可塑性の芳香族環含有の耐熱性合成樹脂材料が用いられて、第一レンズホルダ10と、第二レンズホルダ60とが形成されていれば、OBL250と、略線状導体により構成される各一対の駆動用コイル40,40,70,70とを備えるレンズホルダ組立体100の応答特性が向上される。
樹脂材料は、例えば金属材料よりも比重が小さく軽量化に適した材料とされている。例えば鉄の比重が略7.85〜7.87とされているのに対し、LCPの比重は略1.27〜1.4とされ、充填剤入りLCPの比重は略1.55〜1.96とされている。射出成形が可能であって熱可塑性の芳香族環含有の耐熱性合成樹脂材料を含む組成物が用いられて、各レンズホルダ10,60が形成されていれば、各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100の軽量化が図られる。
各レンズホルダ10,60、OBL250は、例えば比重が略1以上2以下、好ましくは比重が略1.1以上1.9以下、具体的には比重が略1.15以上1.85以下であって、射出形成が可能とされた熱可塑性の合成樹脂材料を含む組成物が用いられて形成される。比重が例えば略2以下好ましくは略1.9以下より好ましくは比重が略1.85以下の射出形成が可能な熱可塑性の合成樹脂材料を含む組成物が用いられて、レンズホルダ10,60、OBL250が形成されていれば、レンズホルダ10,60、OBL250およびOPU3の軽量化が図られる。レンズホルダ10,60、OBL250が軽量化されることにより、応答特性が向上されたレンズホルダ10,60、OBL250およびそれを備えるOPU3が構成される。
合成樹脂材料が用いられて各レンズホルダ10,60、OBL250が形成されることにより、各レンズホルダ10,60、OBL250を備えるレンズホルダ組立体100の軽量化が図られ、その結果、レンズホルダ組立体100は、動き易いものとなる。レンズホルダ10,60、OBL250とを備えるレンズホルダ組立体100が軽量化されて動き易いものとなるので、レンズホルダ組立体100およびそれを備えるOPU3の応答特性が向上される。OPU3において例えば不具合なく使用可能な耐熱性を有する合成樹脂材料の比重の下限値は、例えば略1具体的には略1.1程度より具体的には1.15とされる。また、各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100の価格を低く抑えるために、各レンズホルダ10,60は、同一の組成物材料が用いられて形成されている。
また、このOPU3は、OBL250が装備されたレンズホルダ組立体100を駆動させる各コイル40,40(図1,図3,図4),70,70(図1,図2)を備える。例えばアルミニウム材料もしくはアルミニウム合金材料などの軽金属を含む材料が用いられて、各コイル40,40(図1,図3,図4),70,70(図1,図2)を構成する略線状導体が形成される。アルミニウム材料もしくはアルミニウム合金材料などの軽金属を含む略線状導体として、例えば、東京特殊電線社製:エナメル銅クラッドアルミ線などが挙げられる。
コイル40,70は、絶縁被覆材付の略線状導体が用いられて構成される。具体的に説明すると、軽量化が図られ易い銅クラッドアルミ線(CCAW:Copper-Clad Aluminum Wire)が用いられ、これにエナメル材などの絶縁材が被覆された融着性エナメルCCAWが用いられて、コイル40,70が構成される。融着性エナメルCCAWは、導線主体部を構成するアルミニウム、アルミニウム合金材と、導線主体部の外層部を構成する銅材と、銅材の外周部を構成するエナメル材などの絶縁材および/または融着材とを備えて構成される(何れも図示せず)。絶縁材により形成される皮膜は、例えば、ポリウレタン樹脂、B種はんだ付けエナメル樹脂、はんだ付けポリエステルイミド樹脂などが用いられて形成される。また、融着材による皮膜は、例えば、アルコール接着型樹脂、熱風接着型樹脂などが用いられて形成される。
CCAWは、複合軽量化材として構成されたマグネットワイヤとされている。CCAWの断面中央部に、アルミニウム、アルミニウム合金材がCCAW主体部として構成されているので、導線の軽量化が図られる(何れも図示せず)。例えば銅線と同じ線径のCCAWが用いられた場合、銅線の重さに対し、CCAWの重さは約三分の一となる。また、CCAWの断面中央部を構成するアルミニウム、アルミニウム合金材の周囲に、銅材料の層が構成されているので、CCAWは、半田付け性や、耐食性に優れたものとされている。CCAWとして、例えば、導線主体部がアルミニウムで形成されたものや、例えば、導線主体部がアルミニウム合金で形成されたHCCAW(High-Tension Copper-Clad Aluminum Wire)や、導線主体部が特殊なアルミニウム合金で形成されたUCCAW(Ultra High-Tension Copper-Clad Aluminum Wire)等が挙げられる。また、例えば、CCAW,HCCAW,UCCAWの比重は、略3〜3.7とされている。
アルミニウム材料もしくはアルミニウム合金材料などの軽金属を含む材料が用いられて、コイル40,70を構成する略線状導体が形成されていれば、例えばOBL250と、略線状導体により構成される一対の各駆動用コイル40,40,70,70と、各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100とを備えたOPU3の応答特性は、向上される。アルミニウム材料もしくはアルミニウム合金材料などの軽金属を含む材料は、例えば他の金属材料よりも比重が小さく軽量化に適した材料とされている。例えば、鉄の比重が略7.85〜7.87とされ、銅の比重が略8.92〜8.95とされているのに対し、アルミニウムの比重は、略2.71とされている。アルミニウムの比重は、例えば鉄や銅の比重の略3分の1とされている。アルミニウム材料もしくはアルミニウム合金材料などの軽金属を含む材料が用いられて、コイル40,70を構成する略線状導体が形成されていれば、コイル40,70の軽量化が図られる。
軽金属を含む材料が用いられてコイル40,70を構成する略線状導体が形成されることにより、OBL250とコイル40,70とが取り付けられたレンズホルダ組立体100の軽量化が図られ、その結果、レンズホルダ組立体100は、動き易いものとなる。従ってOPU3の応答特性が向上される。また、アクチュエータ5およびOPU3の価格を低く抑えるために、図1に示す各コイル40,40,70,70は、同一の導線が用いられて構成されている。
OPU3の設計/仕様などにより、例えば、コイル40,40,70,70に代えて、他の形態のコイル(図示せず)が用いられてもよい。例えば、コイル(40,40,70,70)として、ガラス層部や、エポキシ樹脂層部などの樹脂層部などを備える基板に、回路導体が鍍金処理されて構成されたコイルが用いられてもよい。例えば、このようなコイルとされるプリントコイルが用いられてもよい。プリントコイル(40,40)が用いられることにより、コイル(40,40)は、レンズホルダ(10)に装着され易くなる。また、プリントコイル(70,70)が用いられることにより、コイル(70,70)は、レンズホルダ(60)に装着され易くなる。基板に回路導体が鍍金処理されて構成されたコイル(40,40)が用いられることにより、レンズホルダ(10)に対するコイル(40,40)の装着作業は行われ易くなる。また、基板に回路導体が鍍金処理されて構成されたコイル(70,70)が用いられることにより、レンズホルダ(60)に対するコイル(70,70)の装着作業は行われ易くなる。レンズホルダ(10、又は、60)に対するコイル(40,40、又は、70,70)の装着作業が行われ易くなることにより、OPU(3)の組立作業は、容易に行われる。OPU(3)の組立作業が容易に行われることにより、OPU(3)の価格低減化が図られる。
また、このOPU3は、略矩形箱状をしたホルダ組立体100の左右装着部12,12に装備され、ホルダ組立体100を弾性支持する六本の略線状をした金属製の弾性支持部材50(図5)いわゆる略線状をした金属製のサスペンションワイヤ50を備える。例えば、OPU3を構成する略線状の各サスペンションワイヤ50は、OBL250の光軸方向D1に略沿った方向とされるフォーカス方向D1と、光ディスクMの半径方向D2に略沿った方向とされるトラッキング方向D2と、に直交する方向とされるタンジェンシャル方向D3に略沿って延設される。OPU3のホルダ組立体100に装備された左右六本のサスペンションワイヤ50のうち少なくとも左右四本のサスペンションワイヤ50に、駆動信号、制御信号等とされる電気が流されることにより、OPU3のホルダ組立体100に装備されて各サスペンションワイヤ50に通電可能に接続された四個のコイル40,40,70,70に、駆動信号、制御信号等とされる電気が流される。
また、略線状の各サスペンションワイヤ50は、例えば、燐青銅製の導線が用いられて形成される。例えば、「JIS G 3502」に基づいて定められたピアノ線材や、「JIS G 3522」に基づいて定められたピアノ線や、「JIS G 3521」に基づいて定められた硬鋼線などが用いられて、サスペンションワイヤ50を構成する素線が形成される。また、サスペンションワイヤ50は、例えば電気めっき法に基づいて鍍金処理が行われた銅めっき付の導線が用いられて構成される。具体的に説明すると、ばねの耐久力や疲労強度などに優れる鋼線またはピアノ線が用いられ、これに導電性に優れる銅(Cu)が被覆されて、通電可能なサスペンションワイヤ50が構成される。
また、このOPU3は、例えばサスペンションワイヤ50に生じる異常振動などを抑制させる例えば合成重合体製のダンピング材ならびにダンピング材を保持する合成樹脂製のダンピング保持部材140を備える。金属製フレーム・ヨーク130の後側に装着された合成樹脂製ダンピング保持部材140の各孔(図示せず)に、各サスペンションワイヤ50が挿通される。また、サスペンションワイヤ50が挿通されたダンピング保持部材140の孔には、例えば柔軟性に富んだ合成重合体製のダンピング材いわゆるダンプ剤が充填される。ダンピング保持部材140は、絶縁性に優れる合成樹脂材料が用いられて形成される。ダンピング保持部材140は、例えば、ポリカーボネート樹脂などの合成樹脂材料が用いられて、大量生産性に優れる射出成形法に基づいて形成される。
また、このOPU3は、各金属製サスペンションワイヤ50(図5)が通電可能に接続されて取り付けられるPWB150を備える。PWB150の基板本体151は、絶縁性に優れる合成樹脂材料が用いられて形成されている。また、合成樹脂製の基板本体151上の回路導体は、導電性に優れる金属箔として形成されている。また、金属製の回路導体が形成された合成樹脂製の基板本体151上に絶縁性に優れる合成樹脂材料が被覆されて、金属製回路導体が形成された合成樹脂製基板本体151上に絶縁皮膜が形成されている。
また、このOPU3は、コイル40,40,70,70(図1)等とサスペンションワイヤ50(図5)等とを通電可能に確実に接続させる半田材を備える。また、このOPU3は、サスペンションワイヤ50等とPWB150等とを通電可能に確実に接続させる半田材を備える。各サスペンションワイヤ50や、各コイル40,40,70,70などの半田付けが行われるときに用いられる半田材として、環境に配慮された鉛を含有しない半田いわゆる鉛フリー半田が用いられる。半田材として、鉛フリー半田が用いられていれば、例えば、OPU3や、OPU3を備える光ディスク装置1等が分解・廃棄されるときに、鉛により自然環境に影響が及ぶということが回避される。鉛フリー半田として、例えば千住金属工業社製:エコソルダー(登録商標)などが挙げられる。具体的に説明すると、鉛フリー半田として、例えば千住金属工業社製:エコソルダーM30,M705などが挙げられる。
また、このOPU3は、各コイル40,40,70,70(図1)を駆動可能な磁気/磁力を発生させる各マグネット80,90,80,90(図3,図4)を備える。各コイル40,40,70,70(図1)に対応する各マグネット80,90,80,90(図3,図4)として、例えば永久磁石が挙げられる。具体的に説明すると、各コイル40,40,70,70(図1)に対応する各マグネット80,90,80,90(図3,図4)は、例えば、磁石、磁石鋼が用いられて形成される。磁石とは、例えば、鉄または酸化鉄を主成分とした磁性体とされる。また、磁石鋼とは、例えば、クロム、アルミニウム、ニッケル、コバルトなどの合金元素が鉄などに添加された合金鋼で、焼入硬化、析出硬化などによって、保持力と、残留磁束密度の高い永久磁石特性とをもち、また、圧延加工などの成形加工が可能な例えば合金系磁石とされている。
例えばN極面側とされる一方の略矩形状の正極面部81/91が形成されると共に、S極面側とされる他方の略矩形状の負極面部82/92が形成された二極一個の駆動用マグネット80/90が用いられる。アクチュエータ5およびOPU3の価格を低く抑えるために、各マグネット80,90は、同一材質が用いられて形成されると共に同一形状に形成され且つ同一特性を備えもつ磁性体として形成されている。なお、OPU3やアクチュエータ5の設計/仕様等により、例えばマグネット80,90として、一極/二極マグネットや、二極以上着磁された多極着磁マグネット等が用いられてもよい。
例えば永久磁石材料が用いられて各マグネット80,90が形成される。例えば安価で保磁力が大きく減磁され難い耐食性に優れるフェライト系磁石が用いられてマグネット80,90が形成される。マグネット80,90として例えば安価なフェライト磁石が用いられても、上記各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100、レンズホルダ組立体100を備えるアクチュエータ5、アクチュエータ5を備えるOPU3、並びにOPU3を備える光ディスク装置1が構成されていれば、価格の大幅な上昇が回避されると共に、マグネット80,90に対するコイル40の感度が低下することなく、マグネット80,90に対するコイル40の感度は、必要レベルに維持される。フェライト磁石として、例えば、日立金属社製:高性能フェライト磁石NMF(登録商標)シリーズ等が挙げられる。高性能フェライト磁石とされる具体的なNMF(登録商標)の商品名として、例えば、NMF3B、NMF12Gなどが挙げられる。
OPU3や、アクチュエータ5等の設計/仕様等により、マグネット80,90として、例えばフェライト磁石よりも高い磁力を発し熱安定性に優れる希土類磁石が用いられる。希土類磁石として、例えば、東芝マテリアル社製:トスレックス(登録商標)等が挙げられる。希土類コバルト磁石とされる具体的なトスレックス(登録商標)の商品名として、例えば、TS−24、TS−28HSなどが挙げられる。
また、OPU3や、アクチュエータ5等の設計/仕様等により、マグネット80,90として、例えばフェライト磁石よりも高い磁力を発し圧延等の塑性加工が可能な合金系磁石いわゆるメタルマグネットが用いられる。合金磁石いわゆるメタルマグネットとして、例えば、日立金属社製:ネオマックス(登録商標)などが挙げられる。メタルマグネットとされる具体的なネオマックス(登録商標)の商品名として、例えば、NMX−31UH、NMX−33UHなどが挙げられる。
また、このOPU3は、各マグネット80,90(図3,図4)が装着されるフレーム・ヨーク130を備える。各マグネット80,90が装着されるフレーム・ヨーク130は、磁性体が引き寄せられる金属材料が用いられて形成される。例えば、圧延鋼板などの薄肉鋼板に、打抜き加工や、折曲げ加工、押付け加工などのプレス金型成形加工が行われてフレーム・ヨーク130が形成される。具体的に説明すると、例えば圧延鋼板などの鉄を主成分とする金属素材板が用いられて、プレス成形機などにより、フレーム・ヨーク130が打抜き・折曲げ形成される。鉄を主成分とする金属素材板として、例えば、ステンレス鋼板、圧延鋼板、帯鋼などが挙げられる。例えば、冷間圧延鋼板および帯鋼として、「JIS G 3141」に基づいて定められたSPCC,SPCD,SPCE等が挙げられる。
また、このOPU3(図5)は、OPU3の各種部品を保護する被覆板180を備える。OPU3が組み立てられるときに、OPU3の上側に、例えば各種部品を保護する被覆板180が備えられる。被覆板180は、例えば放熱性に優れる薄肉金属板が用いられてプレス成形されている。薄肉板金製の被覆板180に代えて、例えば合成樹脂製の黒色被覆板180がOPU3の上側に備えられてもよい。
また、このOPU3は、各種部品/各種部材を接合させる接着剤を備える。接着剤として、例えば、一液性または二液性のエポキシ系樹脂、一液性のアクリル系樹脂などを主成分とした紫外線硬化型接着剤などの電子線硬化型接着剤などが挙げられる。また、接着剤として、例えば、一液性または二液性のエポキシ系樹脂、変性アクリル系樹脂などを主成分とした熱硬化性樹脂などが挙げられる。一液性樹脂等からなる接着剤は、例えば接着作業性などに優れ、二液性樹脂等からなる接着剤は、例えば接着剤の価格特性などに優れる。
また、このOPU3(図5)は、上記各種光学系部品、上記各種電気系部品などが装備可能とされ、且つ、各スライドシャフト410,420(図6)上を摺接可能なハウジング300(図5,図6)を備える。例えば、軽金属材料もしくは合成樹脂材料が用いられてハウジング300が形成されることによりハウジング300の軽量化が図られるので、ハウジング300を備えるOPU3は、応答性よくスムーズに各スライドシャフト410,420上を移動することが可能となる。
OPU3を構成するハウジング300は、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)からなる群から選択される少なくとも一種以上の元素を含有する金属が用いられて形成される。詳しく説明すると、OPU3を構成するハウジング300は、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)などの非鉄金属や、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)を含有するダイカスト合金が用いられて形成される。アルミニウム、マグネシウム、亜鉛は、耐食性に優れたものとされ、鉄よりも比重の小さい非鉄金属とされている。例えばアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金などの非鉄金属材料が用いられてハウジング300が形成される。
又は、OPU3を構成するハウジング300は、例えば、機械的特性、摺動特性、寸法安定性、耐熱性、射出成形性、絶縁特性などの電気的特性などに優れ、さらに鉄材などよりも軽量化が可能とされるポリフェニレンサルファイド樹脂(poly phenylene sulfide:PPS)等のポリアリーレンサルファイド(poly arylene sulfide:PAS)系樹脂を基材とした耐熱性の合成樹脂組成物が用いられて形成される。樹脂材料は、例えば鉄よりも比重が小さく軽量化に適した材料とされている。
また、OPU3を支持するスライドシャフト410,420の形成材料として、例えば、ステンレス鋼などが挙げられる。具体的に説明すると、スライドシャフト410,420の形成材料として、例えば、「JIS G 4304」に基づいて定められた「熱間仕上ステンレス鋼棒」が挙げられる。また、スライドシャフト410,420の形成材料として、例えば、「JIS G 4318」に基づいて定められた「冷間成形ステンレス鋼棒」が挙げられる。
また、図6の如く、光ディスク装置1は、光ディスクMが装備可能とされると共に光ディスク装置本体1aに対して出し入れ可能なトレー(図示せず)と、ターンテーブル460とターンテーブル460に対向するクランパ(図示せず)とを有し光ディスクMを挟み込んで固定可能なクランプ装置と、ターンテーブル460を含み光ディスクMを回転駆動させるドライブ装置450と、光ディスクMにレーザ光を照射させるOPU3と、光ディスクMの半径方向D2に沿ってOPU3を移動させるときにOPU3を移動可能に支持する一対のスライドシャフト410,420とを備えて構成されている。
光ディスク装置1(図6)を構成する略矩形箱状の金属製筐体400に対し、出入り自在とされた略板状の合成樹脂製トレーが用いられて、光ディスク装置1内に光ディスクMが収容される。また、光ディスク装置1を構成する筐体400内に、光ディスクMを回転させるドライブ装置450が収納されている。ドライブ装置450として、光ディスクMが装備される略丸板状をした合成樹脂製ターンテーブル460を有するディスクドライブ装置450が用いられている。また、光ディスクMのデータ/情報を読み取ったり、光ディスクMにデータ/情報を記録させたりするOPU3が、光ディスク装置1を構成する筐体400内に装備されている。各種部品が装備された筐体400に金属製カバー(図示せず)が装着されて、光ディスク装置1が組み立てられる。
ターンテーブル460とターンテーブル460に対向するクランパとを備えたクランプ装置が用いられて、ターンテーブル460とクランパとの間に、中心部Mcに丸孔Mbが形成された光ディスクMが、位置決めされた状態で確実に挟み込まれて着脱自在に固定される。また、ドライブ装置450のスピンドルモータ(図示せず)上に設けられたターンテーブル460は、光ディスクMの調芯と、光ディスクMの高速回転の安定化確保との両機能を兼ね備えたものとされている。
この光ディスク装置1(図6)は、上記アクチュエータ5(図1〜図4)を備えた上記OPU3(図5,図6)を有する。
図1〜図4に示すアクチュエータ5が構成され、このアクチュエータ5を備えるOPU3(図5)が光ディスク装置1(図6)に組み込まれることにより、マグネット80,90(図3,図4)に対するコイル40(図1,図3,図4)の感度が向上されたOPU3(図5)を有する光ディスク装置1(図6)の構成が可能となる。
上記各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100、レンズホルダ組立体100を備えるアクチュエータ5、アクチュエータ5を備えるOPU3、並びにOPU3を備える光ディスク装置1は、上記各種光ディスクMにデータ/情報等を記録させたり、上記各種光ディスクMのデータ/情報等を再生させたりする記録・再生装置に使用可能とされる。また、上記各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100、レンズホルダ組立体100を備えるアクチュエータ5、アクチュエータ5を備えるOPU3、並びにOPU3を備える光ディスク装置1は、上記各種光ディスクMのデータ/情報等を再生させる再生専用装置にも使用可能とされる。
また、上記各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100、レンズホルダ組立体100を備えるアクチュエータ5、並びにアクチュエータ5を備えるOPU3は、例えば、コンピュータ、音響/映像機器、ゲーム機、車載機(何れも図示せず)などに組み付けられる光ディスク装置1に装備される。上記各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100、レンズホルダ組立体100を備えるアクチュエータ5、アクチュエータ5を備えるOPU3、並びにOPU3を備える光ディスク装置1は、例えば、ノート型PCや、ラップトップ型PCや、デスクトップ型PCや、車載用コンピュータなどのコンピュータや、コンピュータゲーム機などのゲーム機や、CDプレーヤ/CDレコーダ、DVDプレーヤ/DVDレコーダなどの音響および/または映像機器などに装備可能とされる(何れも図示せず)。
また、上記各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100、レンズホルダ組立体100を備えるアクチュエータ5、アクチュエータ5を備えるOPU3、並びにOPU3を備える光ディスク装置1は、「CD」系光ディスク、「DVD」系光ディスク、「HD DVD」系光ディスク、「Blu-ray Disc」系光ディスク等の複数の光ディスクに対応可能とされる。また、上記各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100、レンズホルダ組立体100を備えるアクチュエータ5、アクチュエータ5を備えるOPU3、並びにOPU3を備える光ディスク装置1は、複数層の信号面部を有する一枚の光ディスクに対応可能とされる。上記各レンズホルダ10,60を有するレンズホルダ組立体100、レンズホルダ組立体100を備えるアクチュエータ5、アクチュエータ5を備えるOPU3、並びにOPU3を備える光ディスク装置1は、「CD」、「DVD」、「HD−DVD」、「Blu ray Disc」などの各種光ディスクMに対応したコンピュータ、音響および/または映像機器、ゲーム機、車載機などに装備可能とされている(何れも図示せず)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、前述した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、その等価物も含まれる。