JP2011054261A - コイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置ならびにディスク装置 - Google Patents

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謙一 今井
Shunichi Morimoto
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Abstract

【課題】コイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置ならびにディスク装置において共振抑制特性を確保させた状態で保持部材にコイルを確実に装着させる。
【解決手段】コイル40,50,60と、コイル40,50,60が装備されたときの共振抑制特性を確保させる振動抑制部13a,13bが構成される保持部材10とを少なくとも備えるコイル40,50,60の取付構造を構成させる。保持部材10にコイルが装備されて構成されるコイル・保持部材組立体100に、コイル・保持部材組立体100の駆動時に生じようとされる振動を抑える振動抑制部13a,13bが備えられた。振動抑制部13a,13bは、接着部材70,70を有する。振動抑制部13a,13bは、溝14a,14bを有する。前記コイル40,50,60の取付構造を有するピックアップ装置3を構成させ、前記コイル40,50,60の取付構造を有するディスク装置を構成させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、コイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置ならびにディスク装置に関するものである。
図6は、従来のコイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置の一形態を示すものである。
対物レンズ750および第一コイル540が装備された第一レンズホルダ511を第二コイル550,560が装備された第二レンズホルダ512に組み付けて構成させるレンズ・ホルダ組立体600ならびにピックアップ装置503においては、第一コイル540を第一レンズホルダ511に固定させるために、第一レンズホルダ511と第一コイル540との境界を狙って接着剤が塗布される。
また、従来の他のコイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置に関するものとして、例えば、正確な情報の記録再生、特に、対物レンズの作動距離が小さい記録再生装置に用いても正確な情報の記録再生を可能にするレンズ保持装置、及び、その利用に関するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−122824号公報(第1,5頁、第1−8図)
例えば図6に示す上記従来のコイル540,550,560の取付構造およびそれを有するピックアップ装置503において、第一レンズホルダ511と第一コイル540との境界に接着剤が塗布されていないと、例えば、コイルほぐれ、ホルダ構造強度の変化などにより、例えば高次共振特性が低下する等の問題が生じる。そのため、レンズホルダ511に対する接着剤の接着位置、接着剤の塗布量の管理は、重要とされている。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るコイルの取付構造は、コイルと、前記コイルが装備されたときの共振抑制特性を確保させる振動抑制部が構成される保持部材と、を少なくとも備えることを特徴とする。
上記構成により、コイルは確実に保持部材に装着される。保持部材に構成される振動抑制部により、共振抑制特性が確保された状態で保持部材にコイルが確実に装着される。
請求項2に係るコイルの取付構造は、コイルと、前記コイルが装備される保持部材と、を有し、前記保持部材に前記コイルが装備されて構成されるコイル・保持部材組立体に、前記コイル・保持部材組立体の駆動時に生じようとされる振動を抑える振動抑制部が備えられたことを特徴とする。
上記構成により、コイルは確実に保持部材に装着される。コイル・保持部材組立体に備えられた振動抑制部により、共振抑制特性が確保された状態で保持部材にコイルが確実に
装着される。
請求項3に係るコイルの取付構造は、請求項1又は2に記載のコイルの取付構造において、前記振動抑制部は、接着部材を有することを特徴とする。
上記構成により、コイルは確実に保持部材に装着される。振動抑制部を構成する接着部材により、共振抑制特性が確保された状態で保持部材にコイルが確実に装着される。
請求項4に係るコイルの取付構造は、請求項1〜3の何れか1項に記載のコイルの取付構造において、前記振動抑制部は、溝を有することを特徴とする。
上記構成により、コイルは確実に保持部材に装着される。保持部材に構成される振動抑制部の溝により、共振抑制特性が確保された状態で保持部材にコイルが確実に装着される。
請求項5に係るコイルの取付構造は、請求項1〜4の何れか1項に記載のコイルの取付構造において、前記振動抑制部は、V溝を有することを特徴とする。
上記構成により、コイルは確実に保持部材に装着される。保持部材に構成される振動抑制部のV溝により、共振抑制特性が確保された状態で保持部材にコイルが確実に装着される。
請求項6に係るコイルの取付構造は、請求項1〜5の何れか1項に記載のコイルの取付構造において、前記振動抑制部は、深さが0mmを超え略0.2mm以下の溝を有することを特徴とする。
上記構成により、コイルは確実に保持部材に装着される。コイルが保持部材に取り付けられた後に、保持部材の振動抑制部を構成するものとして塗布された接着部材は、保持部材の振動抑制部を構成する深さ0mmを超え略0.2mm以下の溝によって、毛細管現象により容易に導かれるので、確実な接着が実現される。保持部材の振動抑制部に構成される溝の深さが例えば0mmとされた場合、毛細管現象が殆ど生じないことが懸念される。また、保持部材の振動抑制部に構成される溝の深さが例えば略0.2mmを超える場合、例えば毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。保持部材に振動抑制部として深さ0mmを超え略0.2mm以下の溝が構成されていれば、振動抑制部を構成するものとして塗布された接着部材が毛細管現象により振動抑制部を構成する溝に容易に導かれる。従って、保持部材に対するコイルの共振抑制特性が確実に維持される。
請求項7に係るコイルの取付構造は、請求項1〜6の何れか1項に記載のコイルの取付構造において、前記振動抑制部は、断面積が0mm(平方ミリメートル)を超え略0.05mm以下の溝を有することを特徴とする。
上記構成により、コイルは確実に保持部材に装着される。コイルが保持部材に取り付けられた後に、保持部材の振動抑制部を構成するものとして塗布された接着部材は、保持部材の振動抑制部を構成する断面積0mmを超え略0.05mm以下の溝によって、毛細管現象により容易に導かれるので、確実な接着が実現される。保持部材の振動抑制部に構成される溝の断面積が例えば0mmとされた場合、毛細管現象が殆ど生じないことが懸念される。また、保持部材の振動抑制部に構成される溝の断面積が例えば略0.05mmを超える場合、例えば毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。保持部材に振動抑制部として断面積0mmを超え略0.05mm以下の溝が構成されていれば、振動抑制部を構成するものとして塗布された接着部材が毛細管現象により振動抑制部を構成す
る溝に容易に導かれる。従って、保持部材に対するコイルの共振抑制特性が確実に維持される。
請求項8に係るピックアップ装置は、請求項1〜7の何れか1項に記載のコイルの取付構造を有することを特徴とする。
上記構成により、保持部材に確実にコイルが装着されたピックアップ装置を構成させることが可能となる。保持部材に構成される振動抑制部により、共振抑制特性が確保された状態で保持部材にコイルが確実に装着されたピックアップ装置を構成させることが可能となる。
請求項9に係るディスク装置は、請求項1〜8の何れか1項に記載のコイルの取付構造を有することを特徴とする。
上記構成により、保持部材に確実にコイルが装着されたディスク装置を構成させることが可能となる。
以上の如く、請求項1に記載の発明によれば、コイルを確実に保持部材に装着させることができる。保持部材に構成される振動抑制部により、共振抑制特性を確保させた状態で保持部材にコイルを確実に装着させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、コイルを確実に保持部材に装着させることができる。コイル・保持部材組立体に備えられた振動抑制部により、共振抑制特性を確保させた状態で保持部材にコイルを確実に装着させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、コイルを確実に保持部材に装着させることができる。振動抑制部を構成する接着部材により、共振抑制特性を確保させた状態で保持部材にコイルを確実に装着させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、コイルを確実に保持部材に装着させることができる。保持部材に構成される振動抑制部の溝により、共振抑制特性を確保させた状態で保持部材にコイルを確実に装着させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、コイルを確実に保持部材に装着させることができる。保持部材に構成される振動抑制部のV溝により、共振抑制特性を確保させた状態で保持部材にコイルを確実に装着させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、コイルを確実に保持部材に接着させることができる。コイルが保持部材に取り付けられた後に、保持部材の振動抑制部を構成するものとして塗布された接着部材は、保持部材の振動抑制部を構成する深さ0mmを超え略0.2mm以下の溝によって、毛細管現象により容易に導かれるので、確実な接着が実現される。保持部材の振動抑制部に構成される溝の深さが例えば0mmとされた場合、毛細管現象が殆ど生じないことが懸念される。また、保持部材の振動抑制部に構成される溝の深さが例えば略0.2mmを超える場合、例えば毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。保持部材に振動抑制部として深さ0mmを超え略0.2mm以下の溝が構成されていれば、振動抑制部を構成するものとして塗布された接着部材が毛細管現象により振動抑制部を構成する溝に容易に導かれる。従って、保持部材に対するコイルの共振抑制特性を確実に維持させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、コイルを確実に保持部材に接着させることができる。コイルが保持部材に取り付けられた後に、保持部材の振動抑制部を構成するものとして塗布された接着部材は、保持部材の振動抑制部を構成する断面積0mmを超え略0.05mm以下の溝によって、毛細管現象により容易に導かれるので、確実な接着が実現される。保持部材の振動抑制部に構成される溝の断面積が例えば0mmとされた場合、毛細管現象が殆ど生じないことが懸念される。また、保持部材の振動抑制部に構成される溝の断面積が例えば略0.05mmを超える場合、例えば毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。保持部材に振動抑制部として断面積0mmを超え略0.05mm以下の溝が構成されていれば、振動抑制部を構成するものとして塗布された接着部材が毛細管現象により振動抑制部を構成する溝に容易に導かれる。従って、保持部材に対するコイルの共振抑制特性を確実に維持させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、保持部材に確実にコイルが装着されたピックアップ装置を構成させることができる。保持部材に構成される振動抑制部により、共振抑制特性が確保された状態で保持部材にコイルが確実に装着されたピックアップ装置を構成させることができる。
請求項9に記載の発明によれば、保持部材に確実にコイルが装着されたディスク装置を構成させることができる。
本発明に係るコイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置の一実施の形態を示す斜視図である。 同じくコイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置を示す側面図である。 (A)および(B)は、コイルの取付構造の振動抑制部を構成する溝を示す説明図である。 本発明に係るピックアップ装置の一実施の形態を示す斜視図である。 本発明に係るディスク装置の一実施の形態を示す説明図である。 従来のコイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置の一形態を示す斜視図である。
以下に本発明に係るコイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置ならびにディスク装置の一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明に係るコイルの取付構造およびそれを有するピックアップ装置ならびにディスク装置の一実施の形態を示すものである。
例えば、コイル40,50,60を保持部材10にアセンブリするタイプ、もしくは、コイル40,50,60を直接保持部材10に巻き付けるタイプのコイル40,50,60の取付構造、対物レンズ駆動装置5において、ホルダ10に対するコイル40,50,60の接着/装着を容易かつ確実に行わせることを目的としている。
磁石などの磁性部材、ヨークなどの磁気連結部材(何れも図示せず)などは、駆動装置5の固定部7を構成する。ヨーク(yoke)とは、例えば、磁気的な連結を構造的に支持したものを意味する。また、ヨークは、磁石(マグネット)等の磁性部材から生じる磁力の漏れを少なくさせるものとされている。また、保持部材10、コイル40,50,60、対物レンズ250、保持部材10にコイル40,50,60、対物レンズ250等が取り付けられて構成される可動部組立体100、可動部組立体100を支持する各支持部
材80は、駆動装置5の可動部9を構成する。ピックアップ装置3の対物レンズ250の駆動装置5は、前記固定部7と前記可動部9とを備える例えばアクチュエータ5として構成されている。
図4および図5に示すピックアップ装置3として、例えばレーザ光(LASER:light amplification by stimulatedemission of radiation)を出射可能な光ピックアップ装置3が用いられている。例えば光ピックアップ(optical pickup)又は光ピックアップ装置(optical pickup unit)は、「OPU」と略称される。また、図5に示すディスク装置1として、例えばレーザ光を出射可能な光ディスク装置1が用いられている。また、対物レンズ(objective lens)は、例えば「OBL」と略称して用いられている。また、保持部材10いわゆるレンズホルダ10にOBL250や不図示の各コイル等が取り付けられて構成される可動部組立体100は、例えばコイル・レンズ・ホルダ組立体100とされる。
図4および図5に示すOPU3は、各種ディスクM(図5)等の各種メディアMに対応する。ディスクMとして例えば光ディスクM等が挙げられる。OPU3は、各種光ディスクM(図5)等の各種メディアMに記録されたデータ、情報、信号等を再生させる。又、OPU3は、書込み可能もしくは書換え可能な各種光ディスクM等の各種メディアMにデータ、情報、信号、画像等を記録させる。また、データ、情報、信号等の消去が可能な各種光ディスクM等の各種メディアMに対応して、OPU3は、各種光ディスクM等の各種メディアMに記録されたデータ、情報、信号等を消去させる。メディア(media)とは、例えば、データ、情報、信号などが保存されるディスク等を意味する。
又、OPU3は、例えば「CD」(Compact Disc)(商標)系列/規格のメディア、「DVD」(登録商標)(Digital Versatile Disc)系列/規格のメディア、「HD DVD」(High Definition DVD)(登録商標)/規格系列のメディア、中国において定められた規格に基づくメディアとされる「CBHD(China Blue High−Definition)」(例えば旧名「CH−DVD」)系列/規格のメディア、「Blu−ray Disc」(登録商標)系列/規格のメディアに対応する。OPU3は、例えば、上記各種メディアからなる群から選ばれる少なくとも一種のメディアに対応したものとされている。具体的に説明すると、OPU3は、上記複数の何れかのメディアに対応したものとされている。
メディアMとして例えば上記各種光ディスクM等が挙げられるが、次の形態をしたメディアMも挙げられる。例えば、ディスク(M)として、ディスク両面に信号面部(Ma)が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換え等が可能とされた光ディスク(M)等も挙げられる。また、ディスク(M)として、例えば二層の信号面部(Ma)が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換え等が可能とされた光ディスク(M)等も挙げられる。なお、この明細書における符号に付けられた括弧( )は、図示等されたものと若干異なるものを説明するために、便宜上、用いられている。また、例えば三層の信号面部が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換え等が可能とされた「HD DVD」用光ディスク等も挙げられる(図示せず)。また、例えば四層の信号面部が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換え等が可能とされた「Blu−ray Disc」用光ディスク等も挙げられる(図示せず)。また、例えば光ディスク(M)のレーベル面部の側にレーザ光を照射させてレーベル等の各種書込み等を行うことが可能とされた光ディスク(M)等も挙げられる。光ディスクMの信号面部Ma、レーベル面部は、例えば金属薄膜などの薄層等を備えて構成されている。金属薄膜などを備えて構成される信号面部Maにデータ、情報、信号などが記録され、レーベル面部に画像などが記録される。光ディスクMの信号面部Maは、例えば金属薄層などを備えて構成される信号層Maとして構成されている。こ
のように、各種光ディスクMとして各種形態をした複層/多層構造の光ディスクが挙げられる。便宜上、各種形態の光ディスクを光ディスクMとして纏めて説明する。
発光素子210に電流が供給されて発光素子210から出射されるレーザ光により、光ディスクMに情報の記録が行われたり、光ディスクMに記録された情報が再生されたり、光ディスクMに記録された情報が消去されたりする。また、発光素子220に電流が供給されて発光素子220から出射されるレーザ光により、光ディスクMに情報の記録が行われたり、光ディスクMに記録された情報が再生されたり、光ディスクMに記録された情報が消去されたりする。発光素子として例えば半導体レーザ等が挙げられる。
OPU3のアクチュエータ5を用いてOPU3のOBL250を上下/左右動させることにより、光ディスクMの信号層Maにレーザ光の焦点が合わせられる。詳しく説明すると、光ディスクMの信号層Maに精度の高いレーザスポットを照射形成させるときに、OPU3のアクチュエータ5により、レンズホルダ10に装備されたOBL250が、フォーカシング方向D1、トラッキング方向D2、並びに必要に応じてチルト方向等に略沿って動かされる。
なお、この発明における各方向は、例えばOPU3を構成するアクチュエータ5、コイル40,50,60の取付構造等を基準として光ディスクM等を眺めたときの各方向とされている。この明細書における各方向等の定義は、コイル40,50,60の取付構造、各種光ディスクMに対応するOPU3、各種光ディスクMが内装されるOPU3を備えた光ディスク装置1等を説明するための便宜上の定義とされている。
また、例えば図1および図2に示すコイル40,50,60の取付構造は、横置きされた光ディスク装置1(図5)のOPU3におけるコイルの取付構造とされているが、例えば縦置きされた光ディスク装置1(図5)のOPU3のにおけるコイルの取付構造として取り扱われてもよい。また、例えば図4に示すOPU3のアクチュエータ5は、横置きされた光ディスク装置1(図5)のOPU3のアクチュエータ5とされているが、例えば縦置きされた光ディスク装置1のOPU3のアクチュエータ5として取り扱われてもよい。本願における「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「奥」等の定義は、例えば便宜上の定義とされている。
このOPU3は、OBL250によるレーザ光の焦点合せが行われるときに、フォーカシング調整と、トラッキング調整と、必要に応じてチルト調整と、を実行する。また、フォーカシング調整と、トラッキング調整と、チルト調整と、は、例えば略同時に実行される。
フォーカスとは、例えば焦点やピントを意味する。また、フォーカシングとは、焦点を合わせることや、焦点が合わせられることを意味する。また、トラックとは、例えば光ディスクにおける信号の軌道を意味する。また、トラッキングとは、光を用いて、光ディスクの信号面に設けられた微小信号部を追跡観測し、略螺旋状に描かれた軌道の位置を定めることを意味する。また、光ディスク装置または光ピックアップ装置におけるチルトとは、ディスク面と対物レンズ光軸との角度ずれを意味する。
例えば、光ディスクMに対し、OBL250が装着されたレンズホルダ10を備えるコイル・レンズ・ホルダ組立体100のフォーカスサーボが行われるときに、OBL250が装着されたレンズホルダ10を備えるコイル・レンズ・ホルダ組立体100は、上下方向D1に沿って動かされる。また、光ディスクMに対し、OBL250が装着されたレンズホルダ10を備えるコイル・レンズ・ホルダ組立体100のトラッキングサーボが行われるときに、OBL250が装着されたレンズホルダ10を備えるコイル・レンズ・ホル
ダ組立体100は、例えば光ディスクMの略螺旋状トラック(図示せず)の線方向に対し左右方向D2に沿って動かされる。サーボもしくはサーボ機構とは、制御の対象とされるものの状態を測定し、測定したものと基準値とを比較して、自動的に修正制御を行わせる機構のものを意味する。OBL250によって絞られたレーザ光の焦点が光ディスクMの信号層Maに合わせられるときに、OBL250が装備されたレンズホルダ10を含むコイル・レンズ・ホルダ組立体100は、アクチュエータ5により上下左右等に駆動させられる。
図1および図2に示すコイル40,50,60の取付構造たとえばマグネットコイル40,50,60の取付構造は、前後一対の略矩形円環平板状をしたマグネットコイル40,40と、左右一対の略矩形円筒状をしたマグネットコイル50,60と、各マグネットコイル40,40,50,60が装備される例えば略箱状をした保持部材10たとえばレンズホルダ10と、略箱状のレンズホルダ10に各マグネットコイル40,40,50,60を接着/接合させる接着部材70たとえば接着剤70と、を備えて構成される。この明細書における「前」、「後」、「左」、「右」の定義は、例えばマグネットコイル40,50,60の取付構造を説明するための便宜上の定義とされている。
ここでは保持部材10として、OBL250、マグネットコイル40,50,60が装備される例えばレンズホルダ10が用いられている。マグネットコイル40,50,60がレンズホルダ10に装着されたときの高次共振特性の低下を抑制させる振動抑制部13a,13bたとえば高次共振抑制部13a,13bがレンズホルダ10に構成される。
図1および図2に示すマグネットコイル40,50,60の取付構造について具体的に説明すると、このマグネットコイル40,50,60の取付構造は、コイル・レンズ・ホルダ組立体100をトラッキング方向D2に略沿って駆動させる前後一対の略矩形円環平板状をしたマグネットコイル40,40と、コイル・レンズ・ホルダ組立体100をフォーカシング方向D1/チルト方向に略沿って駆動させる左右一対の略矩形円筒状をしたマグネットコイル50,60と、光ディスクMにレーザ光を集光させるOBL250と、各マグネットコイル40,50,60、OBL250等がレンズホルダ10に装備されたときの高次共振特性の低下を抑制させて高次共振抑制特性を確保させる一対の高次共振抑制部13a,13bが構成される略箱状の2ピース構造をしたレンズホルダ10と、略箱状のレンズホルダ10に各マグネットコイル40,40,50,60を接着/接合させ且つ高次共振抑制部13a,13bを構成する接着剤70と、を備えて構成されている。
また、略箱状の2ピース構造をしたレンズホルダ10は、OBL250および第一マグネットコイル40が装備される第一ピース11と、一対の第二マグネットコイル50,60が装備される第二ピース12と、を有して構成されている。
また、略箱状をした2ピース構造のレンズホルダ10は、一対の側壁10a,10bを備えて構成されている。レンズホルダ10を構成する第一の側壁10aに、高次共振特性の低下を抑制させて高次共振抑制特性を確保させる高次共振抑制部13aが構成される。また、レンズホルダ10を構成する第二の側壁10bに、高次共振特性の低下を抑制させて高次共振抑制特性を確保させる高次共振抑制部13bが構成される。
レンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60、OBL250が装備されて構成されるコイル・レンズ・ホルダ組立体100に、コイル・レンズ・ホルダ組立体100の駆動時に生じようとされる高次共振を抑える高次共振抑制部13a,13bが備えられている。
例えば、図1および図2に示すマグネットコイル40,50,60の取付構造が構成さ
れることにより、前後一対の略矩形円環平板状をしたマグネットコイル40,40と、左右一対の略矩形円筒状をしたマグネットコイル50,60と、は、確実にレンズホルダ10に装着される。レンズホルダ10に構成される高次共振抑制部13a,13bにより、高次共振特性の低下が抑制された状態でレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に装着される。レンズホルダ10に構成される高次共振抑制部13a,13bにより、高次共振抑制特性が確保された状態でレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に装着される。コイル・レンズ・ホルダ組立体100に備えられた高次共振抑制部13a,13bにより、高次共振抑制特性が確保された状態でレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に装着される。
コイル・レンズ・ホルダ組立体100の高次共振抑制部13a,13bは、接着剤70を有するものとされている。
例えば、図1および図2に示すマグネットコイル40,50,60の取付構造が構成されることにより、前後一対の略矩形円環平板状をしたマグネットコイル40,40と、左右一対の略矩形円筒状をしたマグネットコイル50,60と、は、確実にレンズホルダ10に装着される。高次共振抑制部13a,13bを構成する接着剤70により、高次共振抑制特性が確保された状態でレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に装着される。
OBL250および第一コイル40が装備されたレンズホルダ10用第一ピース11を一対の第二コイル50,60が装備された第二レンズホルダ10用第二ピース12に組み付けて構成させるコイル・レンズ・ホルダ組立体100ならびにOPU3においては、第一コイル40をレンズホルダ10用第一ピース11に固定させるために、レンズホルダ10用第一ピース11と第一コイル40との境界を狙って接着剤70,70が第一コイル40と第二コイル50,60との間に塗布される。
接着剤70として、例えば一液性接着剤、二液性接着剤などが挙げられる。詳しく説明すると、接着剤70として、例えば、一液性および/または二液性のエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メタクリル系樹脂などの樹脂/重合体が挙げられる。例えば一液性および/または二液性接着剤70を構成する重合体/主剤として、前記樹脂群から選択される樹脂/重合体のうちの何れか一種が用いられる。なお、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、熱硬化性アクリル樹脂などは、例えば熱硬化性樹脂/重合体とされる。また、二液性重合体の主剤に対する硬化剤として、例えば、ポリチオール等や、ポリアミドアミン、変性ポリアミン、三級アミン等のアミン系材料等の重合体が挙げられる。例えば二液性接着剤70を構成する硬化剤として、前記重合体群から選択される重合体のうちの何れか一種が用いられる。一液性の重合体からなる接着剤は、例えば接着作業性などに優れ、二液性の重合体からなる接着剤は、例えば接着剤の価格特性などに優れる。
また、接着剤70として、光などの電子線が照射されることで硬化する電子線硬化型接着剤70も使用可能とされている。具体的に説明すると、接着剤70として、紫外線が照射されることで硬化する紫外線硬化型接着剤70も使用可能とされている。
具体的なエポキシ系接着剤70として、例えば、スイス国ハンツマン(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ)社製/ハンツマン・ジャパン社販売:アラルダイト(登録商標)2010−1、2012等が挙げられる。アラルダイト(登録商標)2010−1は、23℃の温度条件下における粘度が略80000mPas(ミリパスカル秒)とされ、速硬化性に優れる。また、例えばアラルダイト(登録商標)2012は、主剤AW2104と、硬化剤HW2934と、を有する二液性の接着剤とされ、また、23℃の温度条件下における粘度が略25000〜35000mPasとされ、汎用性、速硬化性に優れる
また、具体的なポリウレタン系接着剤70として、例えば、スイス国ハンツマン(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ)社製/ハンツマン・ジャパン社販売:アラルダイト(登録商標)2055等が挙げられる。アラルダイト(登録商標)2055は、例えばチクソ性(thixotropy)のものとされ、また、例えば引張りせん断強さが略9000mPasとされ、例えば隙間充填性などに優れる。チクソ性とは、例えば溶液状態から固体化する際に一部が固体化する固体液体共存状態において、撹拌されると見掛けの粘度が低下する現象を意味する。
また、具体的な変性アクリル系接着剤70として、例えば、スイス国ハンツマン(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ)社製/ハンツマン・ジャパン社販売:アラルダイト(登録商標)2021等が挙げられる。例えばアラルダイト(登録商標)2021は、主剤XD4661Aと、硬化剤XD4661Dと、を有する二液性の接着剤とされ、又、23℃の温度条件下における粘度が約60000mPasとされ、最低硬化時間が略18分と短く他のアラルダイト(登録商標)よりも速硬化性に優れる。
また、接着剤として、例えば、スリーボンド社製:嫌気性強力封着剤などの嫌気性接着剤が挙げられる。嫌気性接着剤は、例えば空気に触れている間は硬化せず、空気を遮断することで硬化する接着剤とされている。また、スリーボンド社製:嫌気性強力封着剤は、紫外線硬化特性などの電子線硬化特性も併せて備えているので、例えば、はみ出された嫌気性接着剤に紫外線などの電子線を照射させることにより、はみ出された嫌気性接着剤が硬化する。嫌気性接着剤を構成する主成分として、例えば、(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、メタクリル酸エステルモノマー等が挙げられる。
嫌気性接着剤とされるスリーボンド社製の1300シリーズのものとして、例えば、スリーボンド(登録商標)1359D、スリーボンド(登録商標)1373N等が挙げられる。スリーボンド(登録商標)1359Dは、硬化前の主成分が(メタ)アクリル酸エステルとされ、例えば室温時における粘度が略14000mPasであって速硬性とされ、紫外線硬化特性などの電子線硬化特性も有し、硬化されたのちにはポリアクリル樹脂となって、耐振動性、耐熱性、可とう性、面接着性などに優れる。また、スリーボンド(登録商標)1373Nは、硬化前の主成分がメタクリル酸エステルとされ、例えば室温時における粘度が略90mPasであって速硬性とされ、紫外線硬化特性などの電子線硬化特性も有し、硬化されたのちにはメタクリル樹脂となって、耐振動性、耐熱性、低温硬化性などに優れる。
また、接着剤として、例えば、スリーボンド社製:瞬間接着剤(ゴールドラベルシリーズ)が挙げられる。瞬間接着剤は、数秒から数十秒という「秒速」で被着材同士を固定させる接着剤とされている。瞬間接着剤とされるスリーボンド社製の7700シリーズのものとして、例えば、スリーボンド(登録商標)7741等が挙げられる。スリーボンド(登録商標)7741は、主成分が2−シアノアクリル酸エチルとされ、例えば室温時における粘度が略2mPasであって瞬間接着性に優れる。
また、電子線硬化型接着剤70の一種とされる紫外線硬化型接着剤70として、例えば、米国NORLAND社製:光学UV接着剤70NOA65,NOA68,NOA73,NOA83H等が挙げられる。光学UV接着剤70NOA65,NOA68,NOA73,NOA83H等の紫外線硬化型接着剤70は、アクリル系のものとされ、一液性の紫外線硬化型接着剤70とされている。アクリル系の紫外線硬化型接着剤70は、硬化時間が短く数秒単位で硬化可能なものとされている。「UV」とは、「ultraviolet」を意味する。また、「ultraviolet radiation」は、「紫外線」
を意味する。紫外線硬化型接着剤70は、UV硬化型接着剤70などと呼ばれている。
NORLAND社製:NOA65は、例えば室温時における粘度が略1000〜1200cps(シーピーエス/centipoise)とされ、柔軟性があり例えば精巧な部分に接着させることが可能とされる。なお、1cpsは、1mPasとされる。また、NORLAND社製:NOA68は、例えば室温時における粘度が略5000cpsとされ、柔軟性があり例えば精巧な部分に接着させることが可能とされる。また、NORLAND社製:NOA73は、例えば室温時における粘度が略130cpsとされ、柔軟性があり低粘度で例えば精巧な部分に薄く接着させることが可能とされている。また、NORLAND社製:NOA83Hは、例えば室温時における粘度が略250cpsとされ、UV特性に加えて熱硬化特性も併せ持ち、例えば光が直接届かない部分への接着も可能とされている。
また、電子線硬化型接着剤70の一種とされる紫外線硬化型接着剤70として、例えば、米国EMI社製:商品名「OPTOCAST」シリーズのもの等が挙げられる。具体的な紫外線硬化型接着剤70としては、米国EMI社製:OPTOCAST3415,OPTOCAST3505−HM等が挙げられる。OPTOCAST3415,OPTOCAST3505−HM等の紫外線硬化型接着剤70は、エポキシ系のものとされ、一液性の紫外線硬化型接着剤70とされている。エポキシ系の紫外線硬化型接着剤70は、低収縮性で高耐熱性のものとされ、耐薬品性、耐湿性に優れるものとされている。一液性の紫外線硬化型接着剤70が用いられることにより、二液性の紫外線硬化型接着剤70が使用されるときに行われる液と液との混合作業が不要となる。従って、接着剤70の塗布工程は、迅速で効率的に行われる。
EMI社製:OPTOCAST3415は、例えば室温時における粘度が略100000cpsとされ、UV照射に加えて加熱されることで確実に硬化される。また、EMI社製:OPTOCAST3505−HMは、例えば室温時における粘度が略300〜500cpsとされ、UV照射に加えて加熱されることで確実に硬化される。
このように、例えば一液性および/または二液性接着剤70を構成する重合体/主剤として、エポキシ系重合体、変性アクリル系重合体、ポリウレタン系重合体、アクリル酸エステル系重合体、メタクリル酸エステル系重合体からなる群から選択される重合体のうちの少なくとも一種の重合体が用いられる。また、例えば硬化されたのちの一液性および/または二液性接着剤70を構成する樹脂は、エポキシ系樹脂、変性アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリメタクリル系樹脂からなる群から選択される樹脂のうちの少なくとも一種の樹脂とされる。また、例えば二液性接着剤70を構成する硬化剤として、ポリチオール、ポリアミドアミン、変性ポリアミン、三級アミンからなる群から選択される重合体のうちの少なくとも一種の重合体が用いられる。
また、マグネットコイル40,50,60の取付構造の設計/仕様、アクチュエータ5の設計/仕様、マグネットコイル40,50,60の取付構造および/またはアクチュエータ5を備えるOPU3の設計/仕様などにより、例えば二液性の紫外線硬化型接着剤70が用いられて接着工程が行われたものも使用可能とされる。二液性の紫外線硬化型接着剤70として、例えば二液性エポキシ系の紫外線硬化型接着剤70などが挙げられる。アクリル系接着剤70、エポキシ系接着剤70などの重合体系接着剤70が用いられることにより、例えば高い振動成分等が吸収される。
また、接着工程が行われるときの接着剤70の粘度は、例えば室温時の条件下、具体的には23℃の温度条件下において、例えば略2mPas以上略100000mPas以下とされる。
室温時の条件下、具体的には23℃の温度条件下における接着剤70の粘度が略100000mPasを超える高粘度とされた場合、レンズホルダ10の高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bに接着剤70が塗布されたときに、高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの隅々にまで接着剤70が導かれ難くなり、その結果、接着剤70がレンズホルダ10に備えられたマグネットコイル40,50,60にまで行渡らないことが懸念される。
このようなことから、接着工程が行われるときの接着剤70の粘度は、室温時の条件下、具体的には23℃の温度条件下において、例えば略80000mPas以下とされることが好ましい。より好ましくは、接着工程が行われるときに、室温時の条件下、具体的には23℃の温度条件下における接着剤70の粘度が例えば略14000mPas以下とされることにより、高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの隅々にまで接着剤70が確実に導かれる。
また、室温時の条件下、具体的には23℃の温度条件下における接着剤70の粘度が略2mPas未満の低粘度とされた場合、レンズホルダ10の高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bに接着剤70が塗布されたときに、例えば接着剤70の垂れ落ち発生等が懸念される。
好ましくは、接着工程が行われるときに、室温時の条件下、具体的には23℃の温度条件下における接着剤70の粘度が例えば略250mPas以上とされることにより、例えば接着剤70の垂れ落ち等が生じ難くなり、高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14b内に接着剤70が確実に行き渡る。
より好ましくは、接着工程が行われるときに、室温時の条件下、具体的には23℃の温度条件下における接着剤70の粘度が例えば略1000mPas以上とされることにより、例えば接着剤70の垂れ落ち発生等が防止され易くなり、高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの収容部16c内に接着剤70が確実に行き渡る。
高次共振抑制部13a,13bは、溝深さ16d(図3)が0mm(ミリメートル)を超え略0.2mm程度以下の複数の微細な溝14a,14bを有する。図3の如く、溝14a,14bは、例えばレンズホルダ10を射出成形法などに基づいて形成させるときに精度よく容易に成形可能な縦断面視略V溝14a,14bとして所定の深さ16dに形成されている。詳しく説明すると、細長い各溝14a,14bの長手方向に対し略直交する方向に略沿って各溝14a,14bを有する側壁10a/10bが切断されたと仮定したときに、例えば縦断面視される各V溝14a,14bの深さ16dは、0mmを超え略0.2mm程度以下とされている。
このように各V溝14a,14bがレンズホルダ10に形成されていれば、マグネットコイル40,50,60は確実にレンズホルダ10に装着される。マグネットコイル40,50,60がレンズホルダ10に取り付けられた後に、レンズホルダ10の高次共振抑制部13a,13bを構成するものとして塗布された接着剤70は、レンズホルダ10の高次共振抑制部13a,13bを構成する溝深さ16dが0mmを超え略0.2mm程度以下の複数の微細なV溝14a,14bによって、例えば各V溝14a,14b等による毛細管現象により容易にV溝14a,14bの隅々にまで導かれるので、レンズホルダ10に対する各マグネットコイル40,50,60の確実な接着・固定が実現される。
レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14
bの溝深さ16dが例えば0mmとされた場合、毛細管現象が殆ど生じないことが懸念される。また、レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの溝深さ16dが例えば略0.2mmを超える場合、例えば毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。また、V溝14a,14bが精度よく容易に形成されないことが懸念される。レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして溝深さ16dが0mmを超え略0.2mm以下のV溝14a,14bが構成されていれば、高次共振抑制部13a,13bを構成するものとして塗布された接着剤70が毛細管現象により高次共振抑制部13a,13bを構成するV溝14a,14bの隅々にまで容易に導かれる。従って、各マグネットコイル40,50,60が解されることなくレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に接着されて、レンズホルダ10に対する各マグネットコイル40,50,60の高次共振抑制特性が確実に維持される。
レンズホルダ10に、高次共振抑制部13a,13bとして数μm(ミクロン/マイクロメートル)〜0.2mm程度、好ましくは略0.01mm以上略0.15mm以下の溝深さ16dの複数の微細なV溝14a,14bが形成されることにより、接着剤70の毛細管現象などによって、各マグネットコイル40,50,60が解されることなくレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に接着されて、各マグネットコイル40,50,60の高次共振抑制特性が確実に維持される。
レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの溝深さ16dが例えば略0.01mm未満とされた場合、毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。また、レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの溝深さ16dが例えば略0.15mmを超える場合、例えば毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。また、V溝14a,14bが精度よく容易に形成され難くなることが懸念される。レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして溝深さ16dが略0.01mm以上略0.15mm以下のV溝14a,14bが構成されていれば、高次共振抑制部13a,13bを構成するものとして塗布された接着剤70が毛細管現象により高次共振抑制部13a,13bを構成するV溝14a,14bの隅々にまで容易に導かれる。従って、各マグネットコイル40,50,60が解されることなくレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に接着されて、各マグネットコイル40,50,60の高次共振抑制特性が確実に維持される。
レンズホルダ10に構成される高次共振抑制部13a,13bのV溝14a,14bならびに接着剤70により、高次共振抑制特性が確保された状態でレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に装着される。
高次共振抑制部13a,13bは、溝断面積16f(図3(B))が0mm(平方ミリメートル)を超え略0.05mm程度以下の複数の微細な溝14a,14bを有する。図3(B)の如く、溝14a,14bは、例えばレンズホルダ10を射出成形法などに基づいて形成させるときに精度よく容易に成形可能な縦断面視略V溝14a,14bとして所定の断面積16fに形成されている。詳しく説明すると、細長い各溝14a,14bの長手方向に対し略直交する方向に略沿って各溝14a,14bを有する側壁10a/10bが切断されたと仮定したときに、例えば縦断面視される各V溝14a,14bの断面積16fは、0mmを超え略0.05mm程度以下とされている。
このように各V溝14a,14bがレンズホルダ10に形成されていれば、マグネットコイル40,50,60は確実にレンズホルダ10に装着される。マグネットコイル40,50,60がレンズホルダ10に取り付けられた後に、レンズホルダ10の高次共振抑制部13a,13bを構成するものとして塗布された接着剤70は、レンズホルダ10の高次共振抑制部13a,13bを構成する溝断面積16fが0mmを超え略0.05m
程度以下の複数の微細なV溝14a,14bによって、例えば各V溝14a,14b等による毛細管現象により容易にV溝14a,14bの隅々にまで導かれるので、レンズホルダ10に対する各マグネットコイル40,50,60の確実な接着・固定が実現される。
レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの溝断面積16fが例えば0mmとされた場合、毛細管現象が殆ど生じないことが懸念される。また、レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの溝断面積16fが例えば略0.05mmを超える場合、例えば毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして溝断面積16fが0mmを超え略0.05mm以下のV溝14a,14bが構成されていれば、高次共振抑制部13a,13bを構成するものとして塗布された接着剤70が毛細管現象により高次共振抑制部13a,13bを構成するV溝14a,14bの隅々にまで容易に導かれる。従って、各マグネットコイル40,50,60が解されることなくレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に接着されて、レンズホルダ10に対する各マグネットコイル40,50,60の高次共振抑制特性が確実に維持される。
レンズホルダ10に、高次共振抑制部13a,13bとして数μm(平方ミクロン/平方マイクロメートル)〜0.05mm程度、好ましくは略0.0001mm以上略0.03mm以下の溝断面積16fの複数の微細なV溝14a,14bが形成されることにより、接着剤70の毛細管現象などによって、各マグネットコイル40,50,60が解されることなくレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に接着されて、各マグネットコイル40,50,60の高次共振抑制特性が確実に維持される。
レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの溝断面積16fが例えば略0.0001mm未満とされた場合、毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。また、レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの溝断面積16fが例えば略0.03mmを超える場合、例えば毛細管現象が生じ難くなることが懸念される。レンズホルダ10に高次共振抑制部13a,13bとして溝断面積16fが略0.0001mm以上略0.03mm以下のV溝14a,14bが構成されていれば、高次共振抑制部13a,13bを構成するものとして塗布された接着剤70が毛細管現象により高次共振抑制部13a,13bを構成するV溝14a,14bの隅々にまで容易に導かれる。従って、各マグネットコイル40,50,60が解されることなくレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に接着されて、各マグネットコイル40,50,60の高次共振抑制特性が確実に維持される。
各V溝14a,14bは、例えば、レンズホルダ10の基準面部16に対し略135°(度)の鈍角で傾斜形成された第一の傾斜面部16aと、レンズホルダ10の基準面部16に対し略135°の鈍角で傾斜形成されて第一の傾斜面部16aに対し略直交する第二の傾斜面部16bと、第一の傾斜面部16aと第二の傾斜面部16bとが略90°で交差する奥端部16eと、基準面部16から奥端部16eまで所定の深さ16dにへこまされて形成された溝収容部16cと、を備えて構成されている。基準面部16は、レンズホルダ10の側壁10a,10bの基準面部16とされる。
各V溝14a,14bの溝収容部16cに入り込んだ所定の粘度の接着剤70に例えば毛細管現象が生じることにより、高次共振抑制部13a,13bとして構成されるV溝14a,14bの隅々にまで接着剤70が確実に導かれる。
なお、各V溝14a,14bを構成する第一の傾斜面部16aと第二の傾斜面部16bとの角度16gは、略直角とされているが、この角度16gは、鋭角とされてもよく、また鈍角とされてもよい。また、各溝14a,14bの縦断面形状は、略V字状に限られずに、例えば、略W字状、略U字状、略凹状などの略矩形状などに形成されてもよい。
コイル・レンズ・ホルダ組立体100が側面視されたときに、トラッキング方向D2駆動用の中央マグネットコイル40と、フォーカシング方向D1/チルト方向駆動用の第一マグネットコイル50と、に続く第一のV溝14aがレンズホルダ10の第一側壁10aに形成されることにより、レンズホルダ10の第一側壁10aに形成された第一V溝14aを目標にして接着剤70をレンズホルダ10の第一側壁10aの第一V溝14aに塗布することで、接着剤70は、接着剤70を各マグネットコイル40,50に導く第一V溝14aを通って、トラッキング方向D2駆動用の中央マグネットコイル40と、フォーカシング方向D1/チルト方向駆動用の第一マグネットコイル50と、に到達する。これにより、トラッキング方向D2駆動用の中央マグネットコイル40と、フォーカシング方向D1/チルト方向駆動用の第一マグネットコイル50と、が振動等により解されたり共振されたりすることなく、レンズホルダ10に固定され続ける。
また、コイル・レンズ・ホルダ組立体100が側面視されたときに、トラッキング方向D2駆動用の中央マグネットコイル40と、フォーカシング方向D1/チルト方向駆動用の第二マグネットコイル60と、に続く第二のV溝14bがレンズホルダ10の第二側壁10bに形成されることにより、レンズホルダ10の第二側壁10bに形成された第二V溝14bを目標にして接着剤70をレンズホルダ10の第二側壁10bの第二V溝14bに塗布することで、接着剤70は、接着剤70を各マグネットコイル40,60に導く第二V溝14bを通って、トラッキング方向D2駆動用の中央マグネットコイル40と、フォーカシング方向D1/チルト方向駆動用の第二マグネットコイル60と、に到達する。これにより、トラッキング方向D2駆動用の中央マグネットコイル40と、フォーカシング方向D1/チルト方向駆動用の第二マグネットコイル60と、が振動等により解されたり共振されたりすることなく、レンズホルダ10に固定され続ける。
例えば、接着剤70,70用の流れ溝14a,14bを備えたホルダ構造、マグネットコイル40,50,60の取付構造、アクチュエータ5を提供することを目的としている。
接着箇所に対して、レンズホルダ10に接着剤70,70用の流れ溝14a,14bを形成させることにより、レンズホルダ10とマグネットコイル40,50,60との間のある程度の範囲に接着剤70,70を塗布させれば、毛細管現象が利用されて接着剤70,70が接着箇所にまで流れてゆくこととなり、レンズホルダ10にマグネットコイル40,50,60を確実に固着させることが可能となる。これにより、レンズホルダ10ならびにマグネットコイル40,50,60に対する接着剤70,70の塗布位置管理が容易となり、安定した品質のマグネットコイル40,50,60の取付構造、アクチュエータ5の製造を行うことが可能となる。
なお、マグネットコイル40,50,60の取付構造の設計/仕様、アクチュエータ5の設計/仕様、マグネットコイル40,50,60の取付構造および/またはアクチュエータ5を備えるOPU3の設計/仕様などにより、振動抑制部(13a,13b)を構成するものとして、例えば段差部(14a,14b)が設けられたものも使用可能とされる。
図1および図2に示すマグネットコイル40,50,60の取付構造は、例えば図4お
よび図5に示すOPU3に備えられる。図4および図5に示すOPU3は、例えば、図1および図2に示すマグネットコイル40,50,60の取付構造を有する。
図1および図2に示すマグネットコイル40,50,60の取付構造をOPU3(図4、図5)に構成させることにより、レンズホルダ10に確実にマグネットコイル40,50,60が装着されたOPU3を構成させることが可能となる。レンズホルダ10に構成される微細な高次共振抑制部13a,13bのV溝14a,14bを含むこれの周辺に接着剤70が塗布されて、接着剤70が高次共振抑制部13a,13bを構成するV溝14a,14bを通じて各マグネットコイル40,50,60にまで行き渡ることにより、高次共振抑制特性が確保された状態でレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に装着されたOPU3を構成させることが可能となる。
次に、保持部材10に対するコイル40,50,60の装着・固定方法について説明する。具体的には、レンズホルダ10に対するマグネットコイル40,50,60の装着・固定方法について説明する。
このレンズホルダ10に対するマグネットコイル40,50,60の装着・固定方法は、複数の微細な突出部を有する射出成形用金型(何れも図示せず)を用いてレンズホルダ10に複数の微細なV溝14a,14bを備えて高次共振特性の低下を抑制させる高次共振抑制部13a,13bのV溝14a,14bを形成させる工程と、レンズホルダ10にマグネットコイル40,50,60を構成させる工程と、レンズホルダ10に形成された複数の微細なV溝14a,14bを有する高次共振抑制部13a,13bに接着剤70を塗布させる工程と、レンズホルダ10に接着剤70を塗布させてレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60を接着させる工程と、マグネットコイル40,50,60が備えられ且つ接着剤70が塗布されたレンズホルダ10に紫外線を照射させる工程、及び/又は、マグネットコイル40,50,60が備えられ且つ接着剤70が塗布されたレンズホルダ10を加熱もしくは常温放置させて、接着剤70を接着・固化させる工程と、を備える。
レンズホルダ10に対するマグネットコイル40,50,60の装着・固定方法について詳しく説明すると、先ず、複数の微細な突出部を有する射出成形用金型を用いてレンズホルダ10に複数の微細なV溝14a,14bを備えて高次共振特性の低下を抑制させる高次共振抑制部13a,13bのV溝14a,14bを形成させ、次に、レンズホルダ10に形成された複数の微細なV溝14a,14bを有する高次共振抑制部13a,13bに接着剤70を塗布させ、次に、レンズホルダ10にマグネットコイル40,50,60を構成させ、次に、レンズホルダ10に接着剤70を塗布させてレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60を接着させ、その後、マグネットコイル40,50,60が備えられ且つ接着剤70が塗布されたレンズホルダ10に紫外線を照射、及び/又は、マグネットコイル40,50,60が備えられ且つ接着剤70が塗布されたレンズホルダ10を加熱もしくは常温放置させて、接着剤70を接着・固化させる。
このようにレンズホルダ10に対するマグネットコイル40,50,60の装着・固定方法が行われることにより、マグネットコイル40,50,60は確実にレンズホルダ10に装着される。不図示の複数の微細な突出部を有する射出成形用金型が用いられて、レンズホルダ10に複数の微細なV溝14a,14bを備えて高次共振特性の低下を抑制させる高次共振抑制部13a,13bが形成され、レンズホルダ10にマグネットコイル40,50,60が構成された後に、レンズホルダ10に形成された複数の微細なV溝14a,14bを有する高次共振抑制部13a,13bに接着剤70が塗布されて備えられ、レンズホルダ10に接着剤70が塗布された状態でマグネットコイル40,50,60が備えられたレンズホルダ10に紫外線が照射されたり、レンズホルダ10に接着剤70が
塗布された状態でマグネットコイル40,50,60が備えられたレンズホルダ10が加熱もしくは常温放置させられたりして、接着剤70が接着・固化されることより、高次共振抑制特性が確保された状態でレンズホルダ10に各マグネットコイル40,50,60が確実に装着される。
図1および図2に示すレンズホルダ10に対するマグネットコイル40,50,60の装着・固定方法についてより具体的に説明すると、このレンズホルダ10に対するマグネットコイル40,50,60の装着・固定方法は、複数の微細な突出部を有する不図示の射出成形用金型を用いてレンズホルダ10に複数の微細なV溝14a,14bを備えて高次共振特性の低下を抑制させる高次共振抑制部13a,13bのV溝14a,14bを形成させる射出成形工程と、レンズホルダ10にマグネットコイル40,50,60を構成させるコイル構成工程と、レンズホルダ10に熱硬化性/熱可塑性接着剤70を塗布させる接着部材/接着剤塗布工程と、マグネットコイル40,50,60が備えられたのちに熱硬化性/熱可塑性接着剤70が塗布されたレンズホルダ10を加熱させて熱硬化性/熱可塑性接着剤70を接着・固化させる加熱・接着固定工程と、を備える。
図4に示すOPU3は、光ディスクM(図5)にレーザ光を照射させる発光素子210,220(図4)いわゆるレーザダイオード(LD:laser diode)を備える。また、このOPU3は、LD210,220に電気を流してLD210,220を光らせる駆動回路部いわゆるレーザドライバ(LDD:LD driver)(図示せず)を備える。また、このOPU3は、各LD210,220等の電気系部品とLDD等の電気系部品とを通電可能に接続するフレキシブルフラット回路体、フレキシブルプリント回路体などのフレキシブル基板(何れも図示せず)を備える。フレキシブルフラット回路体(flexible flat circuit/flexible flat cable)は、「FFC」と略称される。また、フレキシブルプリント回路体(flexible printed circuit/flexible printed cable)は、「FPC」と略称される。FPCは、半田付け等が行われるときの耐熱性などに優れる例えば全芳香族系のポリイミド(PI:polyimide)系樹脂などの芳香族系耐熱性合成樹脂製の絶縁シートに複数の回路導体が印刷されて、例えば銅箔などの金属箔が絶縁シートに並設され、その上に透明もしくは半透明の保護層が設けられて構成される(何れも図示せず)。
例えば不図示のLDDからFPCを通して第一のLD210へ電気が流されて、第一のLD210からレーザ光が出力される。例えば、波長が約765〜840nm(ナノメートル)、基準とされる波長が略780nmの赤外レーザ光を出射可能な「CD」用の0.2〜1000mW(ミリワット)のレーザ光が第一のLD210から出射される。また、例えば不図示のLDDからFPCを通して第二のLD220へ電気が流されて、第二のLD220からレーザ光が出力される。例えば、波長が約630〜685nm、基準とされる波長が略635nmまたは650nmの赤色レーザ光を出射可能な「DVD」用の0.2〜1000mWのレーザ光が第二のLD220から出射される。
光ディスク装置1、OPU3等の設計/仕様等により、例えば、波長が約340〜450nm、好ましくは約380〜450nm、より好ましくは約400nmを超え450nm以下、基準とされる波長が略405nmの青紫色レーザ光を出射可能な「CBHD」、「HD DVD」、「Blu−ray Disc」用の0.2〜1000mWのレーザ光がLD210/220から出射される。その場合、LD210/220は、例えば複数種類の波長のレーザ光を出射可能な特殊なLD210/220として構成される。LD210/220として、各種LDが使用可能とされる。
LD210,220から例えば0.2以上1000mW以下、具体的には0.5以上8
00mW以下の出力値のレーザ光が出射される。例えば0.2mW未満の出力値のレーザ光とされた場合、光ディスクMに照射されたのちに反射され受光素子290に届くレーザ光の光量が不足する。光ディスクMの各データ等を再生させるときには、例えば0.2mW以上好ましくは0.5mW以上20mW以下程度という数〜数十mWの出力値のレーザ光で十分とされる。光ディスクMに各データ等を書き込むときには、数十〜数百mWの出力値のレーザ光が必要とされる。例えば光ディスクMに高速で各データ等を書き込むときには、20mW超、具体的には、200mW、400mW、600mW、800mW、1000mW等という高い出力値のパルスレーザ光が必要とされることがある。
また、このOPU3は、レーザ光を絞らせて光ディスクMの信号層Maに集光スポットを照射・形成させるOBL250を備える。OBL250は、例えばOPU3の内部側に略凸状の曲面部が設けられた凸レンズ250として形成されている。OBL250の上側の面部251は、例えば略平面状に形成されているが、OBL250の上側の面部251は、例えば略凸状に形成されていてもよく、また、略凹状に形成されていてもよい。
例えば、射出成形が可能であって透明または半透明をした熱可塑性の耐熱性合成樹脂材料が用いられて、射出成形法に基づきOBL250が形成される。詳しく説明すると、OBL250は、例えば、耐候性、鏡面平滑性、精度などに優れ、透明度の高いアクリル/メタクリル系樹脂を基材とした組成物が用いられて、射出成形法に基づき形成される。メタクリル樹脂の正式名称は、ポリメチルメタクリレート(polymethyl methacrylate)であり、ポリメチルメタクリレートは例えばPMMAと略称される。また、メタクリル樹脂は、アクリル樹脂と呼ばれることもある。また、OBL250は、例えば、加工性などに優れ、価格低減化が図られるポリカーボネート(PC:polycarbonate)系樹脂を基材とした組成物が用いられて形成される。
例えば、合成樹脂材料が用いられてOBL250が形成されることにより、OBL250の軽量化が図られる。また、略凸レンズ状をした合成樹脂製OBL250は、射出成形法に基づいて効率よく大量生産される。OBL250の大量生産が可能となることにより、OBL250の価格低減化が図られる。なお、光ディスク装置1、OPU3等の設計/仕様等により、半透明性もしくは透明性合成樹脂材料に代えて、例えば半透明性もしくは透明性ガラス材料が用いられてOBL250が形成される。
また、このOPU3は、コイル・レンズ・ホルダ組立体100を構成するレンズホルダ10を備える。レンズホルダ10は、成形性に優れる熱可塑性の芳香族環含有の耐熱性合成樹脂材料が用いられて、大量生産性に優れる射出成形法に基づき形成される。具体的に説明すると、レンズホルダ10は、例えば、薄肉/精密成形性に優れると共に半田付け等が行われるときの耐熱性などに優れ、また射出成形性に優れ、更に鉄材などよりも軽量化が可能とされる液晶ポリマ(LCP:liquid crystal polymer)を基材とした組成物が用いられて形成される。液晶ポリマとして、例えば耐熱性に優れる全芳香族系液晶樹脂などが挙げられる。射出成形法に基づいてレンズホルダ10が形成されていれば、レンズホルダ10が複雑な形状とされていても効率よくレンズホルダ10の大量生産が可能となる。
また、このOPU3は、光ディスクMの信号層Maから反射されたレーザ光を受光する受光素子290いわゆる光検出器またはPDIC(photo diode IC)もしくはフォトディテクタ(PD:photo detector)290を備える。PD290は、例えば四分割タイプ等の複数分割された回折格子(図示せず)を透過したメインビーム(0次光)に対応する平面視略矩形のメイン受光部(図示せず)と、回折格子を透過することで回折分岐された一対のサブビーム(±1次回折光束)に対応する一対の平面視略矩形のサブ受光部(図示せず)との三つの受光部を少なくとも備えて構成される。平
面視略矩形のメイン受光部は、略均等に四分割されて平面視略矩形の四つのセグメントを備える。また、平面視略矩形のサブ受光部は、略均等に四分割されて平面視略矩形の四つのセグメントを備える。このように、複数の平面視略矩形のセグメントを備えた複数分割タイプの各受光部を有するPD290がOPU3に装備される。セグメント(segment)とは、例えば、部分、断片など、全体が幾つかに分割されたもののうちの一つを意味する。
PD290は、光ディスクMの信号層Maから反射されたレーザ光を受けて、その信号を電気信号に変え、光ディスクMの信号層Maに記録されたデータ、情報、信号を検出するためのものとされている。また、PD290は、光ディスクMの信号層Maから反射されたレーザ光を受けて、その信号を電気信号に変え、OPU3を構成するOBL250付レンズホルダ10を含んだコイル・レンズ・ホルダ組立体100のサーボ機構を動作させるためのものとされている。OPU3により、例えば、光ディスクMに記録されたデータ/情報/信号が読み出されたり、光ディスクMにデータ/情報/信号が書き込まれたり、光ディスクMに記録されたデータ/情報/信号が消されたりするときに、PD290の各受光部に各レーザ光が照射されることにより、光ディスクMのメイン情報信号、光ディスクMに対するフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などが検出される。
OPU3における光ディスクMの集光スポットのフォーカシング検出法として、例えば非点収差法に基づいた検出法等が挙げられる。非点収差法とは、例えば、非点収差をもった光学系で結像した点像ひずみを検出することにより、集光スポットの変位を検出する方法とされる。また、フォーカシング検出法として、例えば差動非点収差法に基づいた検出法等が挙げられる。差動非点収差法とは、例えばメインスポットで生成されたフォーカスエラー信号から所定の係数を乗じたサブスポットで生成されたフォーカスエラー信号を減算することによりフォーカスエラー信号を生成する方法とされ、プッシュプル漏れ込みが小さく抑えられる。このOPU3における集光スポットのフォーカシング検出法は、例えば差動非点収差法に基づいた検出法とされる。なお、フォーカシング検出法として、例えば、フーコー法、ナイフエッジ法などの他の検出法が用いられたり併用されたりしてもよい。各光ディスクMの種類などにより、例えば差動非点収差法などの各フォーカシング検出法が、適宜、自動的に選択される。
また、OPU3における光ディスクMの集光スポットのトラッキング検出法として、例えば差動プッシュプル(DPP:differential push−pull)法に基づいた検出法等が挙げられる。差動プッシュプル法とは、例えば、データ読書き用のメインビームと、位置ずれの補正信号を検出する二つのサブビームとにより、集光スポットの変位を検出する方法とされる。また、トラッキング検出法として、例えば位相差法などを含むDPD(Differential Phase Detection)法に基づいた検出法等が挙げられる。具体的に説明すると、トラッキング検出法として、例えば、四分割型光検出器によって検出される位相差信号に基づいた位相差法が挙げられる。このOPU3における集光スポットのトラッキング検出法は、例えば、DPP法、DPD法、位相差法、ヘテロダイン検波法などに基づいた検出法が用いられたり併用されたりする。また、各光ディスクMの種類などにより、例えば位相差法などの各トラッキング検出法が、適宜、自動的に選択される。なお、トラッキング検出法として、例えば3ビーム法などの他の検出法が用いられてもよい。
また、このOPU3は、略矩形箱状をしたコイル・レンズ・ホルダ組立体100に装備され、コイル・レンズ・ホルダ組立体100を弾性支持する複数の略線状をした金属製の弾性支持部材80いわゆる略線状をした金属製のサスペンションワイヤ80を備える。例えば、OPU3を構成する略線状の各サスペンションワイヤ80は、OBL250の光軸方向D1に略沿った方向とされるフォーカス方向D1と、光ディスクMの一半径方向D2
に略沿った方向とされるトラッキング方向D2と、に直交する方向とされるタンジェンシャル方向D3に略沿って延設される。例えば光ディスクMの回動位置等により、タンジェンシャル方向D3は、光ディスクMの他の半径方向D3とされる。OPU3のコイル・レンズ・ホルダ組立体100に装備された左右六本等とされる偶数本のサスペンションワイヤ80のうちの少なくとも左右四本好ましくは左右六本等とされる偶数本のサスペンションワイヤ80に、駆動信号、制御信号等とされる電気が流されることにより、OPU3のコイル・レンズ・ホルダ組立体100に装備されて各サスペンションワイヤ80に通電可能に接続された少なくとも四個のコイル好ましくは六個等とされる偶数個のコイルに、駆動信号、制御信号等とされる電気が流される。
また、略線状の各サスペンションワイヤ80は、例えば、燐青銅製の導線が用いられて形成される。例えば、「JIS G 3402」に基づいて定められたピアノ線材や、「JIS G 3522」に基づいて定められたピアノ線や、「JIS G 3521」に基づいて定められた硬鋼線などが用いられて、サスペンションワイヤ80を構成する素線が形成される。また、サスペンションワイヤ80は、例えば電気めっき法に基づいて鍍金処理が行われた銅めっき付の導線が用いられて構成される。具体的に説明すると、ばねの耐久力や疲労強度などに優れる鋼線またはピアノ線が用いられ、これに導電性に優れる銅(Cu)が被覆されて、通電可能なサスペンションワイヤ80が構成される。
また、このOPU3は、例えばサスペンションワイヤ80に生じる異常振動などを抑制させる例えば略ゲル状の合成重合体製のダンピング材(図示せず)ならびにダンピング材を保持する合成樹脂製のダンピング保持部材140を備える。合成樹脂製ダンピング保持部材140の各孔(図示せず)に各サスペンションワイヤ80が挿通される。また、サスペンションワイヤ80が挿通されたダンピング保持部材140の孔には、例えば柔軟性に富んだ合成重合体製のダンピング材いわゆるダンプ剤が充填される。ダンピング保持部材140は、絶縁性に優れる合成樹脂材料が用いられて形成される。ダンピング保持部材140は、例えば、ポリカーボネート系樹脂などの合成樹脂材料が用いられて、大量生産性に優れる射出成形法に基づいて形成される。
また、このOPU3は、各金属製サスペンションワイヤ80が通電可能に接続されて取り付けられる回路基板150を備える。回路基板は、例えば、PWB(printed wired board / printed wiring board)等と呼ばれている。PWB150の基板本体151は、絶縁性に優れる合成樹脂材料が用いられて形成されている。また、合成樹脂製の基板本体151上の回路導体は、導電性に優れる金属箔として形成されている。また、金属製の回路導体が形成された合成樹脂製の基板本体151上に絶縁性に優れる合成樹脂材料が被覆されて、金属製回路導体が形成された合成樹脂製基板本体151上に絶縁皮膜が形成されている。
また、このOPU3は、コイル等とサスペンションワイヤ80等とを通電可能に確実に接続させる半田材を備える。また、このOPU3は、サスペンションワイヤ80等とPWB150等とを通電可能に確実に接続させる半田材を備える。各サスペンションワイヤ80や、各コイルなどの半田付けが行われるときに用いられる半田材として、環境に配慮された鉛を含有しない半田いわゆる鉛フリー半田が用いられる。半田材として、鉛フリー半田が用いられていれば、例えば、OPU3や、OPU3を備える光ディスク装置1等が分解・廃棄されるときに、鉛により自然環境に影響が及ぶということが回避される。
また、このOPU3は、OPU3の各種部品を保護する被覆板180を備える。OPU3が組み立てられるときに、OPU3の上側に、例えば各種部品を保護する被覆板180が備えられる。被覆板180は、例えば放熱性に優れる薄肉金属板が用いられてプレス成形されている。薄肉板金製の被覆板180に代えて、例えば合成樹脂製の黒色被覆板(1
80)がOPU3の上側に備えられてもよい。
また、このOPU3は、各種光学系部品、電気系部品、駆動系部品などが装備されるハウジング300(図4,図6)を備える。ハウジング(housing)とは、例えば、装置、部品などの物が収容される箱、箱形のものや、箱に類似したものを意味する。ハウジング300は、例えば放熱特性に優れる金属材料または摺動特性に優れる樹脂材料が用いられて形成される。
ハウジング300に装備される光学系部品として、例えば、レーザダイオード(LD)、1/2波長板(1/2λ板)、開口制限付広帯域1/4波長板(1/4λ板)、液晶補正素子(LCD:liquid crystal device/liquid crystal display)、回折光学素子(DOE:diffractive optical element)、回折格子(インライン・グレーティング)、ダイバージェントレンズ、プリズム、偏光ビームスプリッタ、ダイクロイックフィルタ、コリメータレンズ、ビームエキスパンダレンズ、ハーフミラー、レフレクトミラー、全反射ミラー、対物レンズ、フロントモニタダイオード、センサレンズ、アナモフィックレンズ、中間レンズ、フォトディテクタなどが挙げられる。このOPU3は、前記光学系部品を備える。
また、ハウジング300に装備される電気系部品として、例えば、プリント基板、記憶装置(ROM:read−only memory)、サスペンションワイヤ、コイル、アクチュエータ、フレキシブルプリント回路体、コネクタ、レーザドライバ、レーザダイオード、液晶補正素子、コリメータレンズ等を備えるビームエキスパンダユニット、フロントモニタダイオード、フォトディテクタなどが挙げられる。このOPU3は、前記電気系部品を備える。
また、ハウジング300に装備される駆動系部品として、例えば、サスペンションワイヤ、コイル、磁石、ヨーク、アクチュエータ、対物レンズ、レンズホルダ、コリメータレンズ等を備えるビームエキスパンダユニットなどが挙げられる。このOPU3は、前記駆動系部品を備える。
OPU3を構成する各種光学系部品、電気系部品、駆動系部品などの各種部品は、金属製または合成樹脂製のハウジング300に装備される。ハウジング300は、各種光学系部品、電気系部品、駆動系部品などの各種部品が装備されるハウジング本体301と、ハウジング本体301から突設され第一の軸部材410(図5)と移動可能に合わせられる一対の主軸用の軸受部311,312(図4、図5)と、主軸用の軸受部311,312に対し反対側に向けてハウジング本体301から突設され第二の軸部材420(図5)と移動可能に合わせられる副軸用の軸受部321(図4、図5)と、を備えて形成されている。主軸用の軸受部311,312と、副軸用の軸受部321と、は、ハウジング本体301と一体成形されている。主軸用の軸受部311,312と、副軸用の軸受部321と、ハウジング本体301と、は、例えば同一の金属材料または同一の合成樹脂材料が用いられて一つのものとして形成される。
OPU3を構成するハウジング300は、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)からなる群から選択される少なくとも一種以上の元素を含有する非鉄金属、ダイカスト合金などの金属が用いられて形成される。アルミニウム、マグネシウム、亜鉛は、耐食性に優れたものとされ、鉄よりも比重の小さい非鉄金属とされている。例えばアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金などの非鉄金属材料が用いられてハウジング300が形成される。
又は、OPU3を構成するハウジング300は、例えば、機械的特性、摺動特性、寸法
安定性、耐熱性、射出成形性、絶縁特性などの電気的特性などに優れ、さらに鉄材などよりも軽量化が可能とされるポリフェニレンサルファイド(PPS:poly phenylene sulfide)樹脂等のポリアリーレンサルファイド(PAS:poly arylene sulfide)系樹脂を基材とした耐熱性の合成樹脂組成物が用いられて形成される。樹脂材料は、例えば鉄よりも比重が小さく軽量化に適した材料とされている。
略丸棒状の軸部材410,420の長手方向D2に略沿ってOPU3が移動する時に、略丸孔状の第一の軸受部311と、略丸棒状の第一の軸部材410と、が摺接する。又、略丸棒状の軸部材410,420の長手方向D2に略沿ってOPU3が移動するときに、略丸孔状の第二の軸受部312と、略丸棒状の第一の軸部材410と、が摺接する。又、略丸棒状の軸部材410,420の長手方向D2に略沿ってOPU3が移動するときに、横倒し状の略U字状滑り軸受構造をした第三の軸受部321と、略丸棒状の第二の軸部材420と、が摺接する。略丸棒状の軸部材410,420の長手方向D2は、光ディスクMの内周側から外周側にかけたOPU3の移動方向D2、及び/又は、光ディスクMの外周側から内周側にかけたOPU3の移動方向D2とされている。
軸部材410,420は、OPU3のハウジング300の軸受部311,312,321に対して摺接可能な例えばスライドシャフト410,420として形成されている。軸部材410,420は、例えば、「JIS G 4304」に基づいて定められた「熱間仕上ステンレス鋼棒」、「JIS G 4318」に基づいて定められた「冷間成形ステンレス鋼棒」等が用いられて形成されている。また、軸受部311,312,321は、スライドシャフト410,420に対して摺接可能な例えば摺動部311,312,321として形成されている。
OPU3は、ハウジング300の第一の摺動部311と、第二の摺動部312と、第三の摺動部321とにより、一対のスライドシャフト410,420上に安定した略三点構造で移動可能に支持される。OPU3は、ハウジング300の第一の摺動部311と、第二の摺動部312と、第三の摺動部321との主な三点によって、一対のスライドシャフト410,420上に移動可能に支持されるので、例えば四点支持構造のOPU(図示せず)よりも摩擦が減らされる。
また、第三の摺動部321は、開口された横倒し状の略U字状滑り軸受構造を構成するものとされているので、例えば副軸とされるスライドシャフト420へのOPU3の組付け作業が容易に行われる。また、第三の摺動部321は、開口された横倒し状の略U字状滑り軸受構造を構成するものとされているので、例えば主軸とされる第一のスライドシャフト410に対し、副軸とされる第二のスライドシャフト420の平行度等の僅かな誤差は、開口された横倒し状の略U字状滑り軸受構造の第三の摺動部321により吸収される。
図5に示すディスク装置1は、上記マグネットコイル40,50,60の取付構造を有する上記OPU3を備えて構成される。
上記マグネットコイル40,50,60の取付構造を備えたOPU3を光ディスク装置1に装備させることにより、レンズホルダ10に確実にマグネットコイル40,50,60が装着されたOPU3を備える光ディスク装置1を構成させることが可能となる。
また、光ディスク装置1は、光ディスクMが装備可能とされると共に光ディスク装置本体1aに対して出し入れ可能なトレー(図示せず)と、ターンテーブル460とターンテーブル460に対向するクランパ(図示せず)とを有し光ディスクMを挟み込んで固定可
能なクランプ装置と、ターンテーブル460を含み光ディスクMを回転駆動させるドライブ装置450と、光ディスクMにレーザ光を照射させるOPU3と、光ディスクMの一半径方向D2に沿ってOPU3を移動させるときにOPU3を移動可能に支持する一対のスライドシャフト410,420と、を備えて構成されている。
光ディスク装置1を構成する略矩形箱状の金属製筐体400いわゆるカバー400に対し、不図示の出入り自在とされた略板状の合成樹脂製トレーが用いられて、光ディスク装置1内に光ディスクMが収容される。また、光ディスク装置1を構成するカバー400内に、光ディスクMを回転させるドライブ装置450が収納されている。ドライブ装置450として、光ディスクMが装備される略丸板状をした合成樹脂製ターンテーブル460を有するディスクドライブ装置450が用いられている。また、光ディスクMのデータ/情報/信号を読み取ったり、光ディスクMにデータ/情報/信号を記録させたり、光ディスクMのデータ/情報/信号を消去させたりするOPU3が、光ディスク装置1を構成するカバー400内に装備されている。各種部品が装備された下側の金属製カバー400に上側の金属製カバー(図示せず)が装着されて、光ディスク装置1が組み立てられる。
ターンテーブル460とターンテーブル460に対向するクランパとを備えたクランプ装置が用いられて、ターンテーブル460とクランパとの間に、中心部Mcに丸孔Mbが形成された光ディスクMが、位置決めされた状態で確実に挟み込まれて着脱自在に固定される。また、ドライブ装置450のスピンドルモータ(図示せず)上に設けられたターンテーブル460は、光ディスクMの調芯と光ディスクMの高速回転の安定化確保との両機能を兼ね備えたものとされている。
上記OPU3、並びに上記OPU3を備える光ディスク装置1は、上記各種光ディスクMにデータ/情報/信号等を記録させたり、上記各種光ディスクMのデータ/情報/信号等を再生させたりする記録・再生装置に使用可能とされる。具体的に説明すると、上記OPU3、並びに上記OPU3を備える光ディスク装置1は、上記各種光ディスクMにデータ/情報/信号等を記録させたり、上記各種光ディスクMのデータ/情報/信号等を再生させたり、上記各種光ディスクMのデータ/情報/信号等を消去させたりする記録・再生・消去可能装置に使用可能とされる。また、上記OPU3、並びに上記OPU3を備える光ディスク装置1は、上記各種光ディスクMのデータ/情報/信号等を再生させる再生専用装置にも使用可能とされる。
又、上記OPU3は、例えば、コンピュータ、音響/映像機器、ゲーム機、車載機(何れも図示せず)などに組み付けられる光ディスク装置1に装備される。また、上記OPU3、並びに上記OPU3を備える光ディスク装置1は、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)、ラップトップ型PC、デスクトップ型PC、車載用コンピュータなどのコンピュータ、コンピュータゲーム機などのゲーム機、CDプレーヤ/CDレコーダ、DVDプレーヤ/DVDレコーダ、「Blu−ray Disc」用プレーヤ/「Blu−ray Disc」用レコーダなどの音響および/または映像機器などに装備可能とされている(何れも図示せず)。又、上記OPU3は、「CD」系光ディスク、「DVD」系光ディスク、「HD DVD」系光ディスク、「CBHD」系光ディスク、「Blu−ray Disc」系光ディスク等の複数のディスクに対応可能なものとされる。また、上記OPU3は、複数層の信号面部を有する一枚の光ディスクに対応可能なものとされている。上記OPU3は、例えば、「CD」、「DVD」、「HD DVD」、「CBHD」、「Blu−ray Disc」などの各種光ディスクに対応したコンピュータ、音響および/または映像機器、ゲーム機、車載機などに装備可能とされている(何れも図示せず)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、前述した実施形態は、本発明の理解を容
易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、その等価物も含まれる。
例えばLD(210)は、基準とされる波長が略780nmとされ波長が略765〜840nmの第一波長レーザ光と、基準とされる波長が略635nmまたは650nmとされ波長が略630〜685nmの第二波長レーザ光と、を出射可能な二波長LD(210)として構成されてもよい。その場合、LD(220)は、基準とされる波長が略405nmとされ波長が略340〜450nmの第三波長レーザ光を出射可能なLD(220)として構成される。
また、例えばLD(210/220)は、基準とされる波長が略780nmとされ且つ出射波長が略765〜840nmの第一波長レーザ光と、基準とされる波長が略635nmまたは650nmとされ且つ出射波長が略630〜685nmの第二波長レーザ光と、基準とされる波長が略405nmとされ且つ出射波長が略340〜450nmの第三波長レーザ光と、の複数種類の波長のレーザ光を出射可能な特殊なLD(210/220)として構成されてもよい。その場合、LDは、例えばLD(210)またはLD(220)の何れか一方のLDで十分とされる。
また、LDとして、上記各波長のうち少なくとも一種の波長のレーザ光を出射可能なLDが構成されてもよい。また、上記各波長のレーザ光を出射可能な単波長LDが少なくとも三つOPU(3)に装備されてもよい。
また、一つのOBL250とされることなく複数のOBLがレンズホルダ(10)に装備されてもよい。例えば、OBL(250)の光軸方向(D1)に略沿った方向とされるフォーカシング方向(D1)と、光ディスク(M)の一半径方向(D2)に略沿った方向とされるトラッキング方向(D2)と、に直交する方向とされる接線方向(D3)いわゆるタンジェンシャル方向(D3)に略沿って、レンズホルダ(10)に一対のOBLが並設されてもよい。また、例えば、光ディスク(M)の一半径方向(D2)に略沿った方向とされるトラッキング方向(D2)に略沿って、レンズホルダ(10)に一対のOBLが並設されてもよい。
また、OPU(3)は、第一、第二および第三の波長のレーザ光に対応する光学系を備え、レンズホルダ(10)は、第一、第二および第三の波長のレーザ光に対応する光学系に対応し、赤外波長帯のレーザ光、赤色波長帯のレーザ光及び青紫色波長帯のレーザ光の三種類のレーザ光に対応した一つのOBL(250)を保持していてもよい。
また、例えば略均等に四分割されて平面視略矩形の四つのセグメントを備えた平面視略矩形の受光部に代えて、略均等に二分割されて平面視略矩形の二つのセグメントを備えた平面視略矩形の受光部(何れも不図示)が光検出器に構成されてもよい。また、例えば平面視略四角形のメイン受光部、並びに、平面視略四角形のサブ受光部に代えて、平面視略八角形のメイン受光部、平面視略八角形のサブ受光部等の多角形の受光部が光検出器(何れも不図示)に構成されてもよい。また、例えば四分割された回折格子に代えて、二分割された回折格子や三分割された回折格子(何れも不図示)等の複数分割された回折格子が用いられてもよい。
本発明は、例えば、「CD」、「DVD」、「HD DVD」、「CBHD」、「Blu−ray Disc」等として挙げられる各種光ディスク等の各種メディアに記録されたデータ、情報、信号等を再生させたり、書込み可能もしくは書換え可能な各種光ディスク等の各種メディアにデータ、情報、信号等を記録させたり、書込み可能もしくは書換え
可能な各種光ディスク等の各種メディアに記録されたデータ、情報、信号等を消去させたりすることが可能なピックアップ装置、ディスク装置、及びこれらに備えられるコイルの取付構造、ならびにこれらに備えられる保持部材に対するコイルの装着方法に適用可能とされるものである。
1 光ディスク装置(ディスク装置)
1a 光ディスク装置本体(ディスク装置本体)
3 OPU(ピックアップ装置)
5 アクチュエータ(駆動装置)
7 固定部
9 可動部
10 レンズホルダ(保持部材)
10a,10b 側壁
11 第一ピース(ピース)
12 第二ピース(ピース)
13a,13b 振動抑制部(高次共振抑制部)
14a,14b V溝(溝)
16 基準面部
16a,16b 傾斜面部
16c 溝収容部(収容部)
16d 溝深さ(深さ)
16e 奥端部
16f 断面積(面積)
16g 角度
40,50,60 マグネットコイル(コイル)
70 接着剤(接着部材)
80 サスペンションワイヤ(支持部材)
90 レンズホルダ(保持部材)
100 コイル・レンズ・ホルダ組立体(組立体)
140 ダンピング保持部材
150 PWB(基板)
151 基板本体
180 被覆板
210,220 LD(発光素子)
250 OBL(レンズ)
251 面部
290 PD(受光素子)
300 ハウジング
301 ハウジング本体
311,312,321 摺動部(軸受部)
400 カバー(筐体)
410,420 スライドシャフト(軸部材)
450 ディスクドライブ装置(ドライブ装置)
460 ターンテーブル
D1 フォーカシング方向(方向)
D2 トラッキング方向(方向)
D3 タンジェンシャル方向(方向)
M ディスク(メディア)
Ma 信号層(信号面部)
Mb 丸孔
Mc 中心部

Claims (9)

  1. コイルと、
    前記コイルが装備されたときの共振抑制特性を確保させる振動抑制部が構成される保持部材と、
    を少なくとも備える
    ことを特徴とするコイルの取付構造。
  2. コイルと、
    前記コイルが装備される保持部材と、
    を有し、
    前記保持部材に前記コイルが装備されて構成されるコイル・保持部材組立体に、前記コイル・保持部材組立体の駆動時に生じようとされる振動を抑える振動抑制部が備えられた
    ことを特徴とするコイルの取付構造。
  3. 前記振動抑制部は、接着部材を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のコイルの取付構造。
  4. 前記振動抑制部は、溝を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のコイルの取付構造。
  5. 前記振動抑制部は、V溝を有する
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のコイルの取付構造。
  6. 前記振動抑制部は、深さが0mmを超え略0.2mm以下の溝を有する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のコイルの取付構造。
  7. 前記振動抑制部は、断面積が0mmを超え略0.05mm以下の溝を有する
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のコイルの取付構造。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載のコイルの取付構造を有する
    ことを特徴とするピックアップ装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載のコイルの取付構造を有する
    ことを特徴とするディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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