図1は、光ピックアップ装置の一形態(参考例)を示す斜視図、図2は、図1のA−A断面図、図3は、光ピックアップ装置に備えられる各対物レンズを示す斜視図である。
図示されたものの各方向について説明すると、コイル43からコイル44にかけた方向もしくはコイル44からコイル43にかけた方向、又は、コイル45からコイル46にかけた方向もしくはコイル46からコイル45にかけた方向を、レンズホルダ5iの前後方向Drまたは光ピックアップ装置1iの前後方向Drとする。この方向Drを、便宜上、第一方向Drと定める。
また、レンズホルダ5iに各対物レンズ31,32が取り付けられる側を、レンズホルダ5iの上側または光ピックアップ装置1iの上側とする。また、各対物レンズ31,32が取り付けられる側の反対側を、レンズホルダ5iの下側または光ピックアップ装置1iの下側とする。レンズホルダ5iの上側部5cから下側部5dにかけた方向もしくはレンズホルダ5iの下側部5dから上側部5cにかけた方向を、レンズホルダ5iの上下方向Daまたは光ピックアップ装置1iの上下方向Daとする。この方向Daを、便宜上、第二方向Daと定める。
また、コイル41からコイル42にかけた方向もしくはコイル42からコイル41にかけた方向を、レンズホルダ5iの左右方向Dtまたは光ピックアップ装置1iの左右方向Dtとする。この方向Dtを、便宜上、第三方向Dtと定める。
なお、この明細書における「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」の定義は、光ピックアップ装置1iおよび光ディスク装置(図示せず)を説明するために、便宜上、定められたものとされる。
この光ピックアップ装置1i(図1,図2)は、基準となる第一対物レンズ31(図1〜図3)と、第一対物レンズ31に並設される第二対物レンズ32(図3)と、電流が流されて通電状態とされたときに電磁力を発生するコイル41,42,43,44,45,46(図1)と、コイル41,42,43,44,45,46に通電可能に接続されるサスペンションワイヤ(図示せず)と、第一対物レンズ31と、第二対物レンズ32と、各コイル41,42,43,44,45,46と、サスペンションワイヤとが取り付けられるレンズホルダ5i(図1,図2)と、サスペンションワイヤが通電可能に接続される回路基板(図示せず)とを備える。
光ピックアップ(optical pickup)は、一般に「OPU」と略称される。また、「optical pickup unit」が「OPU」と略称されて用いられることもある。ここでは、便宜上、光ピックアップ装置をOPUと略称して用いる。
また、対物レンズ(objective lens)は、「OBL」と略称して用いられている。OBL31(図1〜図3)又は32(図3)は、各発光素子(図示せず)から出射されたレーザ光を光ディスクの信号部へ集光させる役割を果たす。OBL31,32は、例えば、略無色透明なガラス材料が用いられて形成される。又は、OBL31,32は、例えば、略無色透明な合成樹脂材料が用いられ、大量生産性に優れる射出成形法に基づいて形成される。
OPU1i(図1,図2)を構成するレンズホルダ5iは、複数のOBL31,32が装着される第一ピース10iと、第一ピース10iの下側に装着される第二ピース20とを備えて構成されている。
また、コイル41が備えられるコイル装着部11が、レンズホルダ5iの本体5bの側面部5eから本体5bの外側に向けて凸設されている。また、コイル42が備えられるコイル装着部12が、レンズホルダ5iの本体5bの側面部5eから本体5bの外側に向けて凸設されている。第一方向駆動用コイル41,42が巻回される第一コイル装着部11,12が、レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iの側面部5eに一対ほど突出形成されている。
また、コイル43(図1)が備えられるコイル装着部23が、レンズホルダ5iを構成する骨組部5f(図2)から骨組部5fの外側に向けて凸設されている(図1)。また、コイル44が備えられるコイル装着部24が、レンズホルダ5iを構成する骨組部5f(図2)から骨組部5fの外側に向けて凸設されている(図1)。また、コイル45が備えられるコイル装着部25が、レンズホルダ5iを構成する骨組部5f(図2)から骨組部5fの外側に向けて凸設されている(図1)。また、コイル46が備えられるコイル装着部26が、レンズホルダ5iを構成する骨組部5f(図2)から骨組部5fの外側に向けて凸設されている(図1)。第二方向駆動用コイル43,44,45,46が巻回される第二コイル装着部23,24,25,26が、レンズホルダ5iを構成する第二ピース20の骨組部5fに二対ほど突出形成されている。
また、レンズホルダ5i(図1,図2)を構成する第一ピース10iおよび第二ピース20は、レンズホルダ5iを軽量化させると共に成形性に優れる合成樹脂材料が用いられて、大量生産性に優れる射出成形法に基づき形成されている。レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iおよび第二ピース20は、コイル41,42,43,44,45,46に流される電流を絶縁させるために、絶縁性に優れる合成樹脂材料が用いられて形成されている。各コイル41,42,43,44,45,46が装備されるレンズホルダ5iは、絶縁性に優れる合成樹脂材料が用いられて形成される。レンズホルダ5iは、金属材料よりも比重が小さく軽量化に適した合成樹脂材料が用いられて形成されている。詳しく説明すると、レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iおよび第二ピース20は、液晶ポリマなどの成形性に優れる耐熱性の熱可塑性合成樹脂が用いられて、大量生産性に優れる射出成形法に基づいて形成されている。
レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iおよび第二ピース20は、例えば、薄肉成形性に優れると共に半田付け等が行われるときの耐熱性に優れ、また射出成形性に優れ、さらに鉄材などよりも軽量化が可能とされる液晶ポリマ(LCP:liquid crystal polymer)が用いられて形成される。耐熱性に優れるタイプIの液晶ポリマとして、例えば、住友化学社製:スミカスーパー(登録商標)等が挙げられる。また、スミカスーパー(登録商標)の商品として、例えば、E5008L,E6008等が挙げられる。また、タイプIIの液晶ポリマとして、例えば、ポリプラスチックス社製:ベクトラ(登録商標)等が挙げられる。また、ベクトラ(登録商標)の商品として、例えば、グレードA410,S471等が挙げられる。
複雑な形状のレンズホルダ5iとされていても、レンズホルダ5iが、第一ピース10iと、第一ピース10iに組み付けられる第二ピース20との二部材に分けられることにより、レンズホルダ5iは、射出成形法に基づいて容易に製造される。
図1および図2においては、レンズホルダ5iは、第一ピース10iと、第二ピース20との二つのものを備えた二構造のものとして構成されているが、OPU1iの設計/仕様などにより、例えば、2ピース構造とされることなく単一部材のレンズホルダ(5i)とされたものも使用可能とされる。なお、この明細書において、符号に付けられた括弧(
)は、図示されたものと若干異なる形状のもの等を説明するために、便宜上、用いられている。
レンズホルダ5i(図1)の各コイル装着部11,12,23,24,25,26に、例えば、導線などの細径の電線が直に巻かれることで、各コイル41,42,43,44,45,46が構成される。一対の第一方向駆動用コイル41,42がレンズホルダ5iを構成する第一ピース10iに装着される。また、二対の第二方向駆動用コイル43,44,45,46がレンズホルダ5iを構成する第二ピース20に装着される。導線などの電線が巻回されることにより構成されたコイル41,42,43,44,45,46は、例えば、二層巻タイプのコイル41,42,43,44,45,46として構成される。
コイル41,42,43,44,45,46は、例えば、治工具(図示せず)などが用いられて細径の線状導体がコイル装着部11,12,23,24,25,26に巻回されることにより構成される。導体として、例えば、軽量化が図られるエナメル銅クラッドアルミ線などの細径のエナメル材被覆電線が用いられる。また、エナメル材として、例えばB種はんだ付けエナメル樹脂などが挙げられる。エナメル材が被覆された細径線状導体の巻回作業が行われることにより、例えば、二層巻タイプのコイル41,42,43,44,45,46が構成される。
なお、OPU1iの設計/仕様などにより、図1に示すコイル41,42,43,44,45,46に代えて、他の形態のコイル(図示せず)が用いられてもよい。例えば、コイル(41,42,43,44,45,46)として、一層巻されたコイル(41,42,43,44,45,46)が用いられてもよい。また、例えば、コイル(41,42,43,44,45,46)として、ガラス層部や、エポキシ樹脂層部などの樹脂層部などを備える基板に、回路導体が鍍金処理されて構成されたコイルが用いられてもよい(何れも図示せず)。例えば、コイルとして、プリントコイルが用いられてもよい。
サスペンションワイヤとして、弾性支持特性に優れると共に細径の導体とされる電線に例えば鍍金処理されたもの等が用いられる。金属製サスペンションワイヤは、レンズホルダ5i(図1)の第一ピース10iに突出形成されたワイヤ装着部5vのワイヤ取付孔5wに挿通され、コイル41,42,43,44,45,46の一端部に半田接続されて、レンズホルダ5iに取り付けられる。そのときに、一対のワイヤ装着部5v,5vの各ワイヤ取付孔5wに各サスペンションワイヤが挿通された状態で、ワイヤ取付孔5wに下記電子線硬化型接着剤などの接着剤が塗布され、電子線硬化型接着剤などの接着剤が固化することにより、レンズホルダ5iに各サスペンションワイヤが固定される。接着剤として、例えば、レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iに第一OBL31および第二OBL32(図3)を固着させる接着剤と同じ種類の接着剤を用いる。各OBL31,32が装着されたレンズホルダ5i(図1)は、複数の金属製サスペンションワイヤによって、移動可能に弾性支持される。
また、各金属製サスペンションワイヤは、回路導体が設けられた回路基板に通電可能に接続されて取り付けられる(何れも図示せず)。回路基板の基板本体(図示せず)は、絶縁性に優れる合成樹脂材料が用いられて形成されている。例えば、合成樹脂製の基板本体の上に、金属製の回路導体が形成され、その上に、絶縁被膜が設けられて、回路基板が構成される(何れも図示せず)。回路基板は、例えば、PWB(printed wired board / printed wiring board)等と呼ばれている。
光ディスク装置(図示せず)に内装されたOPU1iが用いられて、光ディスク(図示せず)における情報などのデータの再生または記録が行われる。光ディスクとして、例えば、CD系列の光ディスクや、DVD系列の光ディスクなどが挙げられる(何れも図示せず)。「CD」は、「Compact Disc」(商標)の略称である。また、「DVD」は「Digital Versatile Disc」(登録商標)の略称である。
光ディスクについて詳しく説明すると、光ディスクとして、例えば「CD−ROM」,「DVD−ROM」などのデータ読出し専用の光ディスクや、「CD−R」,「DVD−R」,「DVD+R」などのデータ追記型の光ディスクや、「CD−RW」,「DVD−RW」,「DVD+RW」(登録商標),「DVD−RAM」,「HD DVD」(登録商標),「Blu-ray Disc」(登録商標)などのデータ書込み/消去やデータ書換え可能なタイプの光ディスクなどが挙げられる。
「CD−ROM」若しくは「DVD−ROM」の「ROM」は、「Read Only Memory」の略称である。「CD−ROM」もしくは「DVD−ROM」は、データ/情報読出し専用のものである。また「CD−R」又は「DVD−R」若しくは「DVD+R」の「R」は、「Recordable」の略称である。「CD−R」又は「DVD−R」若しくは「DVD+R」は、データ/情報の書込みが可能なものである。また「CD−RW」又は「DVD−RW」若しくは「DVD+RW」の「RW」は、「Re-Writable」の略称である。「CD−RW」又は「DVD−RW」若しくは「DVD+RW」は、データ/情報の書換えが可能なものである。また「DVD−RAM」は、「Digital Versatile Disc Random Access
Memory」の略称である。「DVD−RAM」は、データ/情報の読み書き/消去が可能なものである。
また「HD DVD」は「High Definition DVD」の略称である。「HD DVD」は、従来のDVD系列のものと互換性をもたせ、且つ、従来のDVD系列のディスクよりも記憶容量の大きいものである。従来のCDには、赤外レーザが用いられていた。また、従来のDVDには、赤色レーザが用いられていた。しかしながら、「HD DVD」の光ディスクに記録されたデータ/情報が読み出されるときには、青紫色レーザが用いられる。また「Blu-ray」とは、従来の信号の読み書きに用いられていた赤色のレーザに対し、高密度記録が実現されるために採用された青紫色のレーザを意味する。
また、光ディスクとして、例えばディスク両面に信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、光ディスクとして、例えば二層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、例えば三層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた「HD−DVD」用光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、例えば四層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた「Blu-ray Disc」用光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、ディスクのレーベル面側にもレーザ光を照射させてレーベル等の各種書込みが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。
OPU1iは、前記各種光ディスクに記録されたデータを再生させたり、前記書込み可能もしくは書換え可能な各種光ディスクにデータを記録させたりするときに用いられる。OPU1iは、CD系の光ディスクや、DVD系の光ディスク等に対応する。このOPU1iは、複数の光ディスクに対応可能なものとされている。
また、OPU1iは、第一波長レーザ光と、第一波長レーザ光と異なる波長光の第二波長レーザ光と、第一波長レーザ光および第二波長レーザ光と異なる波長光の第三波長レーザ光との三波長に対応したものとされている。第一波長レーザ光は、例えば波長が約390〜420nm(ナノメータ)、基準とされる波長が略405nmの「HD DVD」用および「Blu-ray Disc」用の青紫色レーザ光とされている。また、第二波長レーザ光は、例えば波長が約630〜685nm、基準とされる波長が略635nmまたは650nmのDVD用の赤色レーザ光とされている。また、第三波長レーザ光は、例えば波長が約770〜830nm、基準とされる波長が略780nmのCD用の赤外レーザ光とされてい
る。
第一OBL31は、例えば、第一波長レーザ光に対応した「Blu-ray Disc」専用のものとされている。第一OBL31の開口数は、略0.85とされている。開口数とは、光学器械でOBLの有効半径(入射ひとみの半径)を物点から見る角の正弦と、入射側の媒質の屈折率との積をいう。開口数は、OBLの性能を表すときに用いられる。開口数(Numerical Aperture)は、「NA」と省略されて用いられている。
第二OBL32は、例えば、「HD DVD」用の第一波長レーザ光と、「DVD」用の第二波長レーザ光と、「CD」用の第三波長レーザ光との三種類のレーザ光に対応したものとされている。第二OBL32の開口数は、略0.6とされている。第二OBL32を透過するレーザ光の光路に、開口制限付広帯域1/4波長板(図示せず)が設けられ、この開口制限付広帯域1/4波長板により、第二OBL32は、例えば開口数約0.37〜0.95、実質的に開口数略0.45〜0.65として機能する。
第一発光素子(図示せず)から出射された第一波長レーザ光は、OPU1i(図2)を構成するレンズホルダ5iの下側開口部5aからレンズホルダ5iの第一のレーザ光通過空間部5m内に入射されて第一のレーザ光通過空間部5mを通り抜け、第一OBL31により集光されて、「Blu-ray Disc」系光ディスクの信号面にスポット状に照射される。
また、第一発光素子(図示せず)から出射された第一波長レーザ光は、OPU1i(図2)を構成するレンズホルダ5iの下側開口部5aからレンズホルダ5iの第二のレーザ光通過空間部5n内に入射されて第二のレーザ光通過空間部5nを通り抜け、第二OBL32(図3)により集光されて、「HD DVD」系光ディスクの信号面にスポット状に照射される。
また、第二発光素子(図示せず)から出射された第二波長レーザ光は、OPU1i(図2)を構成するレンズホルダ5iの下側開口部5aからレンズホルダ5iの第二のレーザ光通過空間部5n内に入射されて第二のレーザ光通過空間部5nを通り抜け、第二OBL32(図3)により集光されて、「DVD」系光ディスクの信号面にスポット状に照射される。
また、第三発光素子(図示せず)から出射された第三波長レーザ光は、OPU1i(図2)を構成するレンズホルダ5iの下側開口部5aからレンズホルダ5iの第二のレーザ光通過空間部5n内に入射されて第二のレーザ光通過空間部5nを通り抜け、第二OBL32(図3)により集光されて、「CD」系光ディスクの信号面にスポット状に照射される。
OPU1iの設計/仕様などにより、例えば、第二発光素子および第三発光素子が、一つの発光素子として構成された二波長発光素子が用いられてもよい。また、OPU1iの設計/仕様などにより、例えば、第一発光素子と第二発光素子と第三発光素子とが、一つの発光素子として構成された三波長発光素子が用いられてもよい。
OPU1i(図1)の駆動部は、例えば、電流が流されて通電状態とされたときに電磁力を発生する複数のコイル41,42,43,44,45,46と、複数のコイル41,42,43,44,45,46に対応し常に磁力を発生する複数の磁石(図示せず)と、前記複数の磁石のうち各第一磁石が装着される第一ヨーク(図示せず)と、前記複数の磁石のうち各第二磁石が装着される第二ヨーク(図示せず)と、コイル41の近傍に位置しレーザ光が透過する第一OBL31と、コイル42の近傍に位置しレーザ光が透過する第二OBL32と、複数のコイル41,42,43,44,45,46と複数のOBL31
,32とが装着される一つのレンズホルダ5iと、一つのレンズホルダ5iを弾性支持する複数のサスペンションワイヤ(図示せず)とを備えるものとして構成される。
「ヨーク」とは、例えば磁気的な連結を構造的に支持したものを意味する。また、ヨーク(yoke)は、磁石から生じる磁力の漏れを少なくさせるものとされている。また、OPU1iの駆動部は、いわゆるアクチュエータとして構成される。「アクチュエータ」とは、例えばエネルギーを並進運動または回転運動に変換させる駆動装置を意味する。アクチュエータ(actuator)は、「ACT」と略称されて用いられる。各OBL31,32によって絞られたレーザ光の焦点が、光ディスクの信号層に合わせられるときに、各OBL31,32がレンズホルダ5iに装着されて構成されたレンズ組立体は、アクチュエータにより前後上下に駆動される。
第一方向駆動用コイル41に対応して、第一方向駆動用磁石が第一ヨークに取付固定される。また、第一方向駆動用コイル42に対応して、第一方向駆動用磁石が第一ヨークに取付固定される。また、第二方向駆動用コイル43に対応して、第二方向駆動用磁石が第二ヨークに取付固定される。また、第二方向駆動用コイル44に対応して、第二方向駆動用磁石が第二ヨークに取付固定される。また、第二方向駆動用コイル45に対応して、第二方向駆動用磁石が第二ヨークに取付固定される。また、第二方向駆動用コイル46に対応して、第二方向駆動用磁石が第二ヨークに取付固定される。
また、各OBL31,32が装着されるレンズホルダ5iは、複数のサスペンションワイヤによって、移動可能に弾性支持される。また、各サスペンションワイヤは、回路基板(図示せず)に通電可能に接続されて取り付けられる。
また、OPU1iの可動部は、例えば、電流が流されて通電状態とされたときに電磁力を発生する六つのコイル41,42,43,44,45,46と、コイル41の近傍に位置しレーザ光が透過する第一OBL31と、コイル42の近傍に位置しレーザ光が透過する第二OBL32と、六つのコイル41,42,43,44,45,46と二つのOBL31,32とが装着される一つのレンズホルダ5iと、一つのレンズホルダ5iを弾性支持する六本のサスペンションワイヤとを備えるものとして構成される。
回路基板と、サスペンションワイヤとが通電可能に接続され、サスペンションワイヤと、コイル41,42,43,44,45,46とが通電可能に接続され、回路基板からサスペンションワイヤを経由してコイル41,42,43,44,45,46に電流が流されることで、コイル41,42,43,44,45,46と、対物レンズ31,32とを備えるレンズホルダ5iが動かされる。
このOPU1i(図1,図2)は、第一波長光に対応し取付基準となる第一OBL31(図1〜図3)と、第一波長光と異なる波長光の第二波長光に対応し第一OBL31に並設される第二OBL32(図3)と、第一OBL31および第二OBL32が取り付けられるレンズホルダ5i(図1,図2)とを少なくとも備えるものとされている。レンズホルダ5iに位置合せされて取り付けられた第一OBL31に対し、第二OBL32(図3)は、光軸角度調整が行われてレンズホルダ5iに取り付けられる。第一OBL31の環状をした略平面状の上側基準面部31nと、第二OBL32の環状をした略平面状の上側基準面部32nとが、略平行となるように微調整されて、第二OBL32(図3)がレンズホルダ5i(図1,図2)に取り付けられる。
このようにOPU1iが構成されていれば、第二OBL32は、第一OBL31に対して精度よく光軸角度調整が行われて、レンズホルダ5iに取り付けられる。取付基準となる第一OBL31に対し、第二OBL32は、光軸角度調整が行われてレンズホルダ5i
に取り付けられるので、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸の角度差は、少なく抑えられる。従って、レンズホルダ5iに第一OBL31および第二OBL32が精度よく取り付けられて構成されたOPU1iの提供が可能となる。
第一OBL31(図1〜図3)を透過するレーザ光の光軸と、第二OBL32(図3)を透過するレーザ光の光軸とが略平行状態に調整されて、レンズホルダ5i(図1,図2)に、第一OBL31と、第二OBL32(図3)とが取り付けられる。
これにより、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度差は、少なく抑えられる。レンズホルダ5iに取り付けられた第一OBL31の光軸に対し、第二OBL32の光軸が略平行状態となるように調整されて、レンズホルダ5iに第二OBL32が取り付けられるので、精度よく第一OBL31および第二OBL32がレンズホルダ5iに取り付けられて構成されたOPU1iを提供することが可能となる。
図1および図2の如く、レンズホルダ5iは、第一OBL31が取り付けられる第一レンズ装着部13aと、第二OBL32が取り付けられる第二レンズ装着部13b1とを備えるものとされている。図2の如く、第一レンズ装着部13aに、第一OBL31の取付部31aが合わせられる基準部130が設けられている。具体的に説明すると、第一レンズ装着部13aに、第一OBL31の取付面部31aが合わせられる基準面部130が設けられている。また、第二レンズ装着部13b1に、第二OBL32(図3)の取付部32bが光軸角度調整可能に合わせられる光軸角度調整部131(図1,図2)が設けられている。
このようにOPU1iが構成されていれば、第一OBL31および第二OBL32は、精度よくレンズホルダ5iに取り付けられる。レンズホルダ5iの第一レンズ装着部13aの基準面部130に、第一OBL31の取付面部31aが合わせられることにより、第一OBL31は、レンズホルダ5iに精度よく取り付けられる。また、レンズホルダ5iの第二レンズ装着部13b1の光軸角度調整部131に、第二OBL32の取付部32bが合わせられて、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸角度調整が行われることにより、第二OBL32は、レンズホルダ5iに精度よく取り付けられる。従って、レンズホルダ5iに対する第一OBL31および第二OBL32の取付作業は、精度よく行われる。
レンズホルダ5i(図1,図2)の第一レンズ装着部13aの基準面部130上に、第一OBL31の略円環状取付部31aの下側周縁端部31eが位置する。レンズホルダ5iの第一レンズ装着部13aの基準面部130は、滑らかな平面として形成されている。
レンズホルダ5i(図1,図2)の第二レンズ装着部13b1に設けられた光軸角度調整部131は、第二OBL32(図3)の光軸角度調整を可能とさせる球座部13s(図1,図2)を備えるものとされている。光ディスクに対し、OPU1iの第二OBL32に相対スキューが発生することを解消させるために、基準となる一方の対物レンズ31に対し、他方の対物レンズ32(図3)の角度を調整させることが可能とされた形状のレンズホルダ5i(図1,図2)を構成する。
これにより、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度調整は、精度よく行われる。第二OBL32が取り付けられるレンズホルダ5iの第二レンズ装着部13b1の光軸角度調整部131に球座部13sが設けられているので、レンズホルダ5iの第二レンズ装着部13b1の球座部13s上にて、第二OBL32の光軸角度は自在に調整される。
レンズホルダ5i(図1,図2)の第二レンズ装着部13b1に設けられた光軸角度調整部131の球座部13sは、レンズホルダ5iの第一レンズ装着部13aの基準面部130よりもレンズホルダ5iの上側に球座部13sの上側周縁端部13eが位置し且つレンズホルダ5iの上側に向けて突設された断面内部略湾曲面状の鍔部13rを有する。断面内部略湾曲面状の鍔部13rは、レンズホルダ5iの第一レンズ装着部13aの基準面部130よりも上側の光軸角度調整部131を構成する球座部13sの周縁端部13eまで延長形成されている。
これにより、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度調整は、精度よく行われ易くなる。レンズホルダ5iの第二レンズ装着部13b1に設けられた光軸角度調整部131の球座部13sは、レンズホルダ5iの第一レンズ装着部13aの基準面部130よりもレンズホルダ5iの上側に球座部13sの上側周縁端部13eが位置し且つレンズホルダ5iの上側に向けて突設された断面内部略湾曲面状の鍔部13rを有する構造とされているので、レンズホルダ5iの第二レンズ装着部13b1の球座部13s上にて、第二OBL32の光軸角度が行われるときに、例えば、第二OBL32の略円環状取付部32bの下側周縁端部32eが、光軸角度調整部131の球座部13sの周縁端部13eからはみ出されるということは回避される。第二OBL32の略円環状取付部32bの下側周縁端部32eが光軸角度調整部131の球座部13sの周縁端部13eからはみ出されないので、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度調整が精度よく行われないという不具合の発生は、回避され易くなる。
レンズホルダ5i(図1,図2)の第二レンズ装着部13b1の光軸角度調整部131に設けられた球座部13sに、第二OBL32(図3)の略円環状取付部32bの下側周縁端部32eが接する。レンズホルダ5i(図1,図2)の第二レンズ装着部13b1の光軸角度調整部131に設けられた球座部13sは、滑らかな曲面で形成された球面座部13sとされている。
これにより、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度調整は、精度よく行われる。レンズホルダ5iの第二レンズ装着部13b1の光軸角度調整部131に設けられた球面座部13sに、第二OBL32の略円環状取付部32bの下側周縁端部32eが接した状態で、第二OBL32の光軸角度調整が行われる。第二OBL32は、レンズホルダ5iの第二レンズ装着部13b1の光軸角度調整部131に設けられた球面座部13s上において、自在に角度調整される。従って、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸角度調整が精度よく行われる。
レンズホルダ5i(図1,図2)の第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二OBL32(図3)に形成された略平面状の上側基準面部32nが0〜3°の角度とされて、レンズホルダ5i(図1,図2)の第二レンズ装着部13b1に設けられた角度調整部131の球面座部13sに、第二OBL32(図3)が備えられる。
第一OBL31(図1,図2)に対する第二OBL32(図3)の角度調整が行われるときに、レンズホルダ5i(図1,図2)の第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二OBL32(図3)の上側に設けられた略平面状の基準面部32nが、設計数値上、−3°ないし+3°の範囲内で傾けられる。
これにより、第一OBL31に対する第二OBL32の角度調整は、精度よく容易に行われる。レンズホルダ5iの第二レンズ装着部13b1に設けられた角度調整部131の球面座部13sに、第二OBL32が備えられて、レンズホルダ5iの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二OBL32に形成された略平
面状の上側基準面部32nが0〜3°の角度に調整されて、第一OBL31に対する第二OBL32の角度調整が行われるので、第二OBL32の角度調整が行われるときの微調整は、精度よく容易に行われる。
レンズホルダ5i(図1,図2)の第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二OBL32(図3)に形成された略平面状の上側基準面部32nが0〜2°の角度とされて、レンズホルダ5i(図1,図2)の第二レンズ装着部13b1に設けられた角度調整部131の球面座部13sに、第二OBL32(図3)が備えられることが好ましい。
第一OBL31(図1,図2)に対する第二OBL32(図3)の角度調整が行われるときに、レンズホルダ5i(図1,図2)の第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二OBL32(図3)の上側に設けられた略平面状の基準面部32nが、設計数値上、−2°ないし+2°の範囲内で傾けられることが好ましい。
これにより、レンズホルダ5iの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二OBL32が甚だしく傾けられることなく、レンズホルダ5iに第二OBL32が精度よく装着される。
レンズホルダ5i(図1,図2)の第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二OBL32(図3)に形成された略平面状の上側基準面部32nが0〜1°の角度とされて、レンズホルダ5i(図1,図2)の第二レンズ装着部13b1に設けられた角度調整部131の球面座部13sに、第二OBL32(図3)が備えられるとよい。
第一OBL31(図1,図2)に対する第二OBL32(図3)の角度調整が行われるときに、レンズホルダ5i(図1,図2)の第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二OBL32(図3)の上側に設けられた略平面状の基準面部32nが、設計数値上、−1°ないし+1°の範囲内で傾けられるとよい。
これにより、レンズホルダ5iの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130と、第二OBL32の上側に設けられた略平面状の基準面部32nとが略平行な状態とされ、レンズホルダ5iに第二OBL32が高精度に装着される。
第一OBL31に対する第二OBL32の角度調整は、治具が用いられて行われる。レンズホルダ5iを下から支えた状態で、第二OBL32を上からゴニオステージ(図示せず)に取り付けたヘッド(図示せず)などで押さえながら、第二OBL32の角度調整を行う。
接着剤(図示せず)が用いられて、レンズホルダ5i(図1,図2)に、第一OBL31および第二OBL32(図3)が固定される。接着剤が用いられることにより、第一OBL31および第二OBL32は、レンズホルダ5iに確実に固定される。
レンズホルダ5i(図1,図2)の第一ピース10iの基準部130に備えられた第一OBL31の周縁部31dからレンズホルダ5iの第一ピース10iの基準部130にかけて接着剤が点付け状態で塗布されて、レンズホルダ5iの第一ピース10iの基準部130に、第一OBL31が接着固定される。また、レンズホルダ5iの第一ピース10iの光軸角度調整部131に備えられた第二OBL32(図3)の周縁部32dからレンズホルダ5i(図1,図2)の第一ピース10iの光軸角度調整部131における球座部13sにかけて接着剤が点付け状態で塗布されて、レンズホルダ5iの第一ピース10iの
光軸角度調整部131に、第二OBL32が接着固定される。
接着剤として、光などの電子線が照射されることで硬化する電子線硬化型接着剤が用いられた。具体的に説明すると、接着剤として、紫外線が照射されることで硬化する紫外線硬化型接着剤が用いられた。
これにより、第一OBL31および第二OBL32は、レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iに精度よく迅速に固定される。レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iの基準部130に第一OBL31が精度よく固定されることにより、光ディスクの信号面部に精度よくレーザ光が照射される。また、レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iの光軸角度調整部131に第二OBL32が精度よく固定されることにより、光ディスクの信号面部に精度よくレーザ光が照射される。また、レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iに第一OBL31および第二OBL32が迅速に固着されることにより、レンズホルダ5iを構成する第一ピース10iに対する第一OBL31および第二OBL32の接着作業は速やかに行われる。従って、OPU1iの組立工程における接着工程が迅速化される。OPU1iの組立方法は、効率よく迅速に行われる。また、これに伴って、OPU1iの価格低減化が図られる。
電子線硬化型接着剤の一種とされる紫外線硬化型接着剤として、例えば、米国EMI社製:商品名「OPTOCAST」シリーズのもの等が挙げられる。具体的な紫外線硬化型接着剤としては、米国EMI社製:OPTOCAST3400,OPTOCAST3415等が挙げられる。OPTOCAST3400,OPTOCAST3415等の紫外線硬化型接着剤は、エポキシ系のものとされ、一液性の紫外線硬化型接着剤とされている。エポキシ系の紫外線硬化型接着剤は、低収縮性で高耐熱性のものとされ、耐薬品性、耐湿性に優れるものとされている。一液性の紫外線硬化型接着剤が用いられることにより、二液性の紫外線硬化型接着剤が使用されるときに行われる液と液との混合作業が不要となる。従って、接着剤の塗布工程は、迅速で効率的に行われる。
また、電子線硬化型接着剤の一種とされる紫外線硬化型接着剤として、例えば、米国NORLAND社製:光学UV接着剤NOA60,NOA83H等が挙げられる。光学UV接着剤NOA60,NOA83H等の紫外線硬化型接着剤は、アクリル系のものとされ、一液性の紫外線硬化型接着剤とされている。アクリル系の紫外線硬化型接着剤は、硬化時間が短く数秒単位で硬化可能なものとされている。「UV」とは、「ultraviolet」を意味する。また、「ultraviolet radiation」は、「紫外線」を意味する。紫外線硬化型接着剤は、UV硬化型接着剤などと呼ばれている。光ピックアップ装置の設計仕様などにより、例えば二液性の紫外線硬化型接着剤が用いられて接着工程が行われたものも使用可能とされる。二液性の紫外線硬化型接着剤として、例えば二液性エポキシ系の紫外線硬化型接着剤などが挙げられる。
上記OPU1iは、光ディスク装置(図示せず)に内装される。光ディスク装置は、上記OPU1iを備えるものとして構成される。
これにより、レンズホルダ5iに第一OBL31および第二OBL32が精度よく取り付けられて構成されたOPU1i付の光ディスク装置を提供することが可能となる。光ディスク装置に各種光ディスク(図示せず)が挿入されて、光ディスクのデータが読み出されたり、光ディスクにデータが書き込まれたりされるときに、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸の角度差を少なく抑えたOPU1iが、光ディスク装置に装備されるので、各種光ディスクからのデータの読出しや、各種各光ディスクに対するデータの書込みは、OPU1iを備える光ディスク装置にて正常に行われる。
図4は、本発明に係る光ピックアップ装置の一実施形態を示す斜視図、図5は、図4のB−B断面図、図6は、光ピックアップ装置のレンズホルダの第二レンズ装着部を示す拡大断面図である。
光ピックアップ装置(OPU)1ii(図4,図5)のレンズホルダ5iiの第一ピース10iiに取り付けられる各対物レンズ(OBL)31,32について、図3を併用して説明する。
また、一形態(参考例)におけるOPU1i(図1,図2)と、一実施形態におけるOPU1ii(図4,図5)との差異部について説明すると、OPU1i(図1,図2)のレンズホルダ5iの第一ピース10iにおける第二レンズ装着部13b1の光軸角度調整部131に対し、OPU1ii(図4,図5)のレンズホルダ5iiの第一ピース10iiにおける第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132が異なる。他の部分においては、図1および図2に示す実施例1のものと、図4および図5に示す実施例2のものとは、全て同一とされている。実施例2において、実施例1にて説明したものと同一のものについては、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略した。
OPU1ii(図4,図5)を構成するレンズホルダ5iiは、複数のOBL31,32が装着される上記合成樹脂製の第一ピース10iiと、第一ピース10iiの下側に装着される上記合成樹脂製の第二ピース20とを備えて構成されている。レンズホルダ5iiを構成する第一ピース10iiおよび第二ピース20は、上記液晶ポリマなどの成形性に優れる耐熱性の熱可塑性合成樹脂が用いられて、大量生産性に優れる射出成形法に基づいて形成されている。
図4および図5においては、レンズホルダ5iiは、第一ピース10iiと、第二ピース20との二つのものを備えた二構造のものとして構成されているが、OPU1iiの設計/仕様などにより、例えば、2ピース構造とされることなく単一部材のレンズホルダ(5ii)とされたものも使用可能とされる。
OPU1iiは、上記複数の光ディスクに対応可能なものとされている。また、OPU1iiは、上記第一波長レーザ光と、上記第一波長レーザ光と異なる波長光の上記第二波長レーザ光と、上記第一波長レーザ光および上記第二波長レーザ光と異なる波長光の上記第三波長レーザ光との三波長に対応したものとされている。
このOPU1ii(図4,図5)は、第一波長光に対応し取付基準となる第一OBL31(図3〜図5)と、第一波長光と異なる波長光の第二波長光に対応し第一OBL31に並設される第二OBL32(図3)と、第一OBL31および第二OBL32が取り付けられるレンズホルダ5ii(図4,図5)とを少なくとも備えるものとされている。レンズホルダ5iiに位置合せされて取り付けられた第一OBL31に対し、第二OBL32(図3)は、光軸角度調整が行われてレンズホルダ5iiに取り付けられる。第一OBL31の環状をした略平面状の上側基準面部31nと、第二OBL32の環状をした略平面状の上側基準面部32nとが、略平行となるように微調整されて、第二OBL32(図3)がレンズホルダ5ii(図4,図5)に取り付けられる。
このようにOPU1iiが構成されていれば、第二OBL32は、第一OBL31に対して精度よく光軸角度調整が行われて、レンズホルダ5iiに取り付けられる。取付基準となる第一OBL31に対し、第二OBL32は、光軸角度調整が行われてレンズホルダ5iiに取り付けられるので、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸の角度差は、少なく抑えられる。従って、レンズホルダ5iiに第一OBL31および第二OBL32が精度
よく取り付けられて構成されたOPU1iiの提供が可能となる。
第一OBL31(図3〜図5)を透過するレーザ光の光軸と、第二OBL32(図3)を透過するレーザ光の光軸とが略平行状態に調整されて、レンズホルダ5ii(図4,図5)に、第一OBL31と、第二OBL32(図3)とが取り付けられる。
これにより、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度差は、少なく抑えられる。レンズホルダ5iiに取り付けられた第一OBL31の光軸に対し、第二OBL32の光軸が略平行状態となるように調整されて、レンズホルダ5iiに第二OBL32が取り付けられるので、精度よく第一OBL31および第二OBL32がレンズホルダ5iiに取り付けられて構成されたOPU1iiを提供することが可能となる。
図4および図5の如く、レンズホルダ5iiは、第一OBL31が取り付けられる第一レンズ装着部13aと、第二OBL32が取り付けられる第二レンズ装着部13b1とを備えるものとされている。図5の如く、第一レンズ装着部13aに、第一OBL31の取付部31aが合わせられる基準部130が設けられている。具体的に説明すると、第一レンズ装着部13aに、第一OBL31の取付面部31aが合わせられる基準面部130が設けられている。また、第二レンズ装着部13b1に、第二OBL32(図3)の取付部32bが光軸角度調整可能に合わせられる光軸角度調整部132(図4,図5,図6)が設けられている。
このようにOPU1iiが構成されていれば、第一OBL31および第二OBL32は、精度よくレンズホルダ5iiに取り付けられる。レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aの基準面部130に、第一OBL31の取付面部31aが合わせられることにより、第一OBL31は、レンズホルダ5iiに精度よく取り付けられる。また、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b1の光軸角度調整部132に、第二OBL32の取付部32bが合わせられて、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸角度調整が行われることにより、第二OBL32は、レンズホルダ5iiに精度よく取り付けられる。従って、レンズホルダ5iiに対する第一OBL31および第二OBL32の取付作業は、精度よく行われる。
レンズホルダ5ii(図4,図5)の第一レンズ装着部13aの基準面部130上に、第一OBL31の略円環状取付部31aの下側周縁端部31eが位置する。レンズホルダ5iの第一レンズ装着部13aの基準面部130は、滑らかな平面として形成されている。
レンズホルダ5ii(図4〜図6)の第二レンズ装着部13b2に設けられた光軸角度調整部132は、第二OBL32(図3)の光軸角度調整を可能とさせる略平面状の斜面部13s1,13s2(図4〜図6)を備えるものとされている。略平面状の斜面部13s1,13s2は、例えばテーパとして形成されている。光ディスクに対し、OPU1ii(図4,図5)の第二OBL32に相対スキューが発生することを解消させるために、基準となる一方の対物レンズ31に対し、他方の対物レンズ32(図3)の角度を調整させることが可能とされた形状のレンズホルダ5ii(図4,図5)を構成する。
これにより、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度調整は、容易に行われる。第二OBL32が取り付けられるレンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に、略平面状の斜面部13s1,13s2が設けられているので、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の略平面状斜面部13s1,13s2上にて、第二OBL32の光軸角度は、容易に調整される。
レンズホルダ5ii(図4〜図6)の第二レンズ装着部13b2に設けられた光軸角度調
整部132は、第二OBL32(図3)の光軸角度調整を可能とさせる一対の略平面状斜面部13s1,13s2(図4〜図6)と、一対の略平面状斜面部13s1,13s2の間に設けられた頂部13tとを備えるものとして構成されている。略直線状の頂部13tを境に、一方の略平面状斜面部13s1と、他方の略平面状斜面部13s2とが設けられて、第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132がレンズホルダ5iiに構成されている。
このようにレンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132が構成されていれば、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度調整は、容易に行われる。第二OBL32が取り付けられるレンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に、一対の略平面状斜面部13s1,13s2が設けられると共に、一対の略平面状斜面部13s1,13s2の間に頂部13tが設けられているので、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2における一対の略平面状斜面部13s1,13s2および頂部13t上に第二OBL32が備えられたのちに、第二OBL32の光軸角度調整が容易に行われる。
第二OBL32は、例えばシーソのように、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tを支点として、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132における一方の略平面状斜面部13s1または他方の略平面状斜面部13s2に向けて傾けられる。従って、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸角度調整は、容易に実行される。
レンズホルダ5ii(図4〜図6)の第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132上に第二OBL32(図3)が備えられたときに、レンズホルダ5ii(図4〜図6)の第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tに、第二OBL32(図3)の略円環状取付部32bが必ず接する。
これにより、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度調整は、容易に行われる。レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tに、第二OBL32の略円環状取付部32bが必ず接した状態で、第二OBL32の光軸角度調整が行われる。
第二OBL32の取付部32bは、例えばシーソのように、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tを支点として、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132における一方の略平面状斜面部13s1と、他方の略平面状斜面部13s2との間で傾けられる。レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tを支点として、第二OBL32が傾けられることにより、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸角度調整が容易に実行される。
レンズホルダ5ii(図4〜図6)の第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた一対の略平面状の斜面部13s1,13s2は、0°を超え3°以下の角度αs1,αs2に傾けられている。
図5および図6において、第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二レンズ装着部13b2に設けられた頂部13tを中心として反時計回り方向に傾けられたものを、設計数値上、マイナス(−)の角度に傾けられたものと定める。また、第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二レンズ装着部13b2に設けられた頂部13tを中心として時計回り方向に傾けられたもの
を、設計数値上、プラス(+)の角度に傾けられたものと定める。
レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130が0°と定められたときに、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた第一の略平面状の斜面部13s1は、例えば、設計数値上、−3°以上0°未満の角度に傾けられている。
また、レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130が0°と定められたときに、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた第二の略平面状の斜面部13s2は、例えば、設計数値上、0°を超え+3°以下の角度に傾けられている。
レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた一対の略平面状の斜面部13s1または13s2は、例えば、設計数値上、−3°以上0°未満または0°を超え+3°以内の範囲内の角度αs1,αs2に傾けられている。
また、レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、一対の略平面状斜面部13s1,13s2の傾斜角度αs1,αs2が、0°を超え3°以下とされたことにより、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tの角度αtは、174°以上180°未満の鈍角とされる。鈍角とは、90°よりも大きく180°よりも小さい角を意味する。
このように各角度αs1,αs2,αtが定められていれば、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸の角度調整は、精度よく容易に行われる。レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた鈍角の頂部13tに、第二OBL32の略円環状取付部32bが接した状態で、第二OBL32の光軸角度調整が行われる。
レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた一対の略平面状の斜面部13s1,13s2が、0°を超え3°以下の角度αs1,αs2に傾けられて、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tの角度αtが、174°以上180°未満の鈍角とされているので、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸角度調整が行われているときに、例えば、第二OBL32の光軸角度が大幅に狂い、第二OBL32の光軸角度調整が行われ難くなるという不具合の発生は回避される。
第二OBL32は、例えばシーソのように、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tを支点として、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132における第一の略平面状斜面部13s1(例:−3°)と、第二の略平面状斜面部13s2(例:+3°)との間で精度よく傾けられる。従って、第二OBL32の光軸角度調整が行われるときの微調整は、精度よく容易に行われる。
レンズホルダ5ii(図4〜図6)の第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた一対の略平面状の斜面部13s1,13s2は、0°を超え2°以下の小さい角度αs1,αs2に傾けられることが好ましい。
レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた一対の略平面状の斜面部13s1または13s2は、例えば、設計数値上、−2°以上0°未満または0°を超え+2°以内の範囲内の角度αs1,αs2に傾けられることが好ましい。
また、レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、一対の略平面状斜面部13s1,13s2の傾斜角度αs1,αs2が、0°を超え2°以下とされたことにより、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tの角度αtは、176°以上180°未満の鈍角とされることが好ましい。
これにより、レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、第二OBL32が大きく傾けられることなく、レンズホルダ5iiに第二OBL32が精度よく装着される。
レンズホルダ5ii(図4〜図6)の第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた一対の略平面状の斜面部13s1,13s2は、0°を超え1°以下の僅かな角度αs1,αs2に傾けられるとよい。
レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた一対の略平面状の斜面部13s1または13s2は、例えば、設計数値上、−1°以上0°未満または0°を超え+1°以内の範囲内の角度αs1,αs2に傾けられるとよい。
また、レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130に対し、一対の略平面状斜面部13s1,13s2の傾斜角度αs1,αs2が、0°を超え1°以下とされたことにより、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた頂部13tの角度αtは、178°以上180°未満の鈍角とされるとよい。
これにより、レンズホルダ5iiの第一レンズ装着部13aに設けられた略平面状の基準面部130と、第二OBL32の上側に設けられた略平面状の基準面部32nとが略平行な状態とされ、レンズホルダ5iiに第二OBL32が高精度に装着される。
第一OBL31もしくは第二OBL32を透過したレーザ光が光ディスクに向けて進む方向Da、又は、光ディスクに反射されたレーザ光が第一OBL31もしくは第二OBL32に向けて進む方向Daをアキシャル方向Daと定める。アキシャル方向Daは、レンズホルダ5iまたはOPU1iの上下方向Daとされる。
また、第一OBL31(図4,図5)または第二OBL32(図3)を透過したレーザ光が照射される光ディスクのトラック方向Dtまたはピット方向Dtをタンジェンシャル方向Dt(図3〜図6)と定める。タンジェンシャル方向Dtは、レンズホルダ5iまたはOPU1iの左右方向Dtとされる。このように方向Dtが定められたときに、レンズホルダ5ii(図4〜図6)の第二レンズ装着部13b2に設けられた略平面状の斜面部13s1,13s2は、第二OBL32(図3)の光軸をタンジェンシャル方向Dtに沿って調整可能な一対の略平面状の傾斜面部13s1,13s2(図4〜図6)として形成されている。
レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2に設けられた略直線状の頂部13tは、光ディスクの径方向Drとされるラジアル方向Drに略沿って形成されている。ラジアル方向Drに略沿って延設された略直線状の頂部13tを境に、一方の略平面状斜面部13s1と、他方の略平面状斜面部13s2とが設けられて、第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132がレンズホルダ5iiに構成されている。
このように一対の略平面状の傾斜面部13s1,13s2が、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2に形成されていれば、第二OBL32の光軸は、光ディスクのタンジェンシャル方向Dtに沿って精度よく容易に調整される。レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2の光軸角度調整部132に設けられた一対の略平面状傾斜面部13s1,13s2に第二OBL32が合わされつつ、光ディスクのタンジェンシャル方向Dtに沿った第二OBL32の光軸角度調整が行われる。従って、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸のタンジェンシャル方向Dtに沿った角度調整は、精度よく容易に行われる。
また、第一OBL31(図4,図5)または第二OBL32(図3)を透過したレーザ光が照射される光ディスクの径方向Drをラジアル方向Dr(図3〜図6)と定める。ラジアル方向Drは、レンズホルダ5iまたはOPU1iの前後方向Drとされる。このように方向Drが定められたときに、例えば、レンズホルダ(5ii)の第二レンズ装着部(13b2)に設けられる略平面状の斜面部は、第二OBL32の光軸をラジアル方向Drに沿って調整可能な一対の略平面状の傾斜面部として形成されてもよい。
例えば、図4を用いて説明すると、レンズホルダ5iiの第二レンズ装着部13b2に設けられる略平面状の斜面部(13s1,13s2)は、第二OBL32の光軸をラジアル方向Drに沿って調整可能な一対の略平面状の傾斜面部(13s1,13s2)として形成されていてもよい。
この場合、レンズホルダ(5ii)の第二レンズ装着部(13b2)に設けられる略直線状の頂部は、タンジェンシャル方向Dtに略沿って形成される。タンジェンシャル方向Dtに略沿って延設された略直線状の頂部を境に、一方の略平面状斜面部と、他方の略平面状斜面部とが設けられて、第二レンズ装着部(13b2)の光軸角度調整部(132)がレンズホルダ(5ii)に構成される。
このように一対の略平面状の傾斜面部が、レンズホルダ(5ii)の第二レンズ装着部(13b2)に形成されていれば、第二OBL32の光軸は、光ディスクのラジアル方向Drに沿って精度よく容易に調整される。レンズホルダ(5ii)の第二レンズ装着部(13b2)の光軸角度調整部(132)に設けられた一対の略平面状傾斜面部に第二OBL32が合わされつつ、光ディスクのラジアル方向Drに沿った第二OBL32の光軸角度調整が行われる。従って、第一OBL31の光軸に対する第二OBL32の光軸のラジアル方向Drに沿った角度調整は、精度よく容易に行われる。
第一OBL31に対する第二OBL32の角度調整は、レンズホルダ5iiを下から支えた状態で、第二OBL32の上面を治具で押す等して行われる。第二OBL32を上からゴニオステージ(図示せず)に取り付けたヘッド(図示せず)などで押さえながら、第二OBL32の角度調整を行う。
接着剤(図示せず)が用いられて、レンズホルダ5ii(図4,図5)に、第一OBL31および第二OBL32(図3)が固定される。接着剤が用いられることにより、第一OBL31および第二OBL32は、レンズホルダ5iiに確実に固定される。
レンズホルダ5ii(図4,図5)の第一ピース10iiの基準部130に備えられた第一OBL31の周縁部31dからレンズホルダ5iiの第一ピース10iiの基準部130にかけて接着剤が点付け状態で塗布されて、レンズホルダ5iiの第一ピース10iiの基準部130に、第一OBL31が接着固定される。また、レンズホルダ5iiの第一ピース10iiの光軸角度調整部132に備えられた第二OBL32(図3)の周縁部32dからレンズホルダ5ii(図4,図5)の第一ピース10iiの光軸角度調整部132における斜面部13s1,13s2にかけて接着剤が点付け状態で塗布されて、レンズホルダ5iiの第一ピース10iiの光軸角度調整部132に、第二OBL32が接着固定される。
接着剤として、光などの電子線が照射されることで硬化する上記電子線硬化型接着剤が用いられた。具体的に説明すると、接着剤として、紫外線が照射されることで硬化する上記紫外線硬化型接着剤が用いられた。
これにより、第一OBL31および第二OBL32は、レンズホルダ5iiを構成する第一ピース10iiに精度よく迅速に固定される。レンズホルダ5iiを構成する第一ピース10iiの基準部130に第一OBL31が精度よく固定されることにより、光ディスクの信号面部に精度よくレーザ光が照射される。また、レンズホルダ5iiを構成する第一ピース10iiの光軸角度調整部132に第二OBL32が精度よく固定されることにより、光ディスクの信号面部に精度よくレーザ光が照射される。また、レンズホルダ5iiを構成する第一ピース10iiに第一OBL31および第二OBL32が迅速に固着されることにより、レンズホルダ5iiを構成する第一ピース10iiに対する第一OBL31および第二OBL32の接着作業は速やかに行われる。従って、OPU1iiの組立工程における接着工程が迅速化される。OPU1iiの組立方法は、効率よく迅速に行われる。また、これに伴って、OPU1iiの価格低減化が図られる。
上記OPU1iiは、光ディスク装置(図示せず)に内装される。光ディスク装置は、上記OPU1iiを備えるものとして構成される。
これにより、レンズホルダ5iiに第一OBL31および第二OBL32が精度よく取り付けられて構成されたOPU1ii付の光ディスク装置を提供することが可能となる。光ディスク装置に各種光ディスク(図示せず)が挿入されて、光ディスクのデータが読み出されたり、光ディスクにデータが書き込まれたりされるときに、第一OBL31に対する第二OBL32の光軸の角度差を少なく抑えたOPU1iiが、光ディスク装置に装備されるので、各種光ディスクからのデータの読出しや、各種各光ディスクに対するデータの書込みは、OPU1iiを備える光ディスク装置にて正常に行われる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、前述した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、その等価物も含まれる。