JPWO2009041314A1 - 加飾成形品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

活性エネルギー線硬化性樹脂層と印刷模様層の少なくとも2層からなる転写層を備えた水圧転写用フィルムを、該硬化性樹脂層が表面層となるように水圧転写した加飾成形品であって、前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層を有し、前記転写層表面が前記浮き出し柄印刷層に沿った浮き出しを有する加飾成形品、及び、支持体フィルム上に硬化性樹脂層と膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層とを有し且つ膨潤度が200%以上である無機顔料を含有するインキを使用したベタ印刷層を有さない印刷模様層を有する水圧転写用フィルムを、活性化して被転写体に転写後、前記硬化性樹脂層を半硬化させ、前記転写層から前記支持体フィルムを除去し乾燥させた後、前記硬化性樹脂層を完全硬化させてなる、浮き出しを有する加飾成形品の製造方法。選択図 なし

Description

本発明は、水圧転写により、転写された装飾層がエンボスのような浮き出しを有する特殊な美観を有する加飾成形品を得る方法に関する。
水圧転写法は、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと意匠性を付与する転写層を有する水圧転写フィルムを、支持体フィルムを下方にして水面に浮かべ、通常活性化剤と呼ばれる有機溶剤を噴霧して転写層を柔軟化させた後、被転写体をその上方から押し付けながら水中に沈めることにより、転写層を被転写体に転写する方法である。
水圧転写法は、意匠性を付与する転写層の柄を選択することにより、金属、あるいはプラスチック等からなる複雑な三次元立体形状を有する成型品に、任意の絵柄を均一に綺麗に付与することができる。(以下、水圧転写により加飾された加飾成形品を水圧転写体と称す)
最近では、トップコート層となる硬化性樹脂層と装飾層とが一体となった転写層を有する水圧転写フィルムも開発されており(例えば、特許文献1参照。)、1回の転写工程で、被転写体にトップコート層と装飾層とを付与することができる。
水圧転写法において美観は重要なファクターであるため、近年は特殊な美観や触感を特徴とした様々な水圧転写体が提案されている。
例えば、印刷模様層を最表層に有する電離放射線硬化性樹脂層からなる転写層が施された成形体の製造方法において、該印刷模様層に電離放射線硬化を抑制する性質を有する印刷インキを使用することで、印刷模様層と該印刷模様層に同調するエンボス凹部とを具備することを特徴とする鏡面光沢を有する成形体が得られることが知られている(例えば特許文献2参照)。
また、印刷層を転写後、該転写層表面に未硬化のトップコートを塗工して、このトップコートの表面の少なくとも一部に異形凹凸部を形成した後、このトップコートを完全に硬化させることで、異形凹凸表面を有する加飾施工品が得られることも知られている(例えば特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献2に記載の方法は、印刷模様層が最表層にあるために、擦過等によって印刷模様が擦れたり剥がれたりすることがあった。また、電離放射線硬化を抑制させるために印刷模様下の電離放射線硬化樹脂層は硬化が完全ではなく、該部分から塗膜劣化等が生じる場合もあった。
また、特許文献2に記載の方法は、転写後にトップコート層を別途塗工する工程を有し、煩雑である。
特開2004−34393号公報 特開平05−016598号公報 特開平07−276899号公報
本発明が解決しようとする課題は、トップコート層即ち表面層となる硬化性樹脂層と装飾層とが一体となった転写層を有する水圧転写フィルムを使用して、美観と触感を兼ね備えた水圧転写体を提供することにあり、特に、転写された装飾層がエンボス状の浮き出しを有するような、特殊な美観を有する水圧転写体を提供することにある。
本発明者らは、水圧転写直後、活性化された活性エネルギー線硬化性樹脂層が柔軟性に富むために、装飾層中の凹凸に沿って密着する現象があることを見いだし(通常はこのような凹凸感は、その後の支持体フィルム水洗工程を経た後には消失しており、この後硬化性樹脂層を硬化させることで平滑な転写面を与える。)、この現象が消失する前に凹凸を固定させることで、上記課題が解決できると考えた。
そして、装飾層に、有機溶剤を吸収し大きく膨潤する(以下「膨潤度の高い」という。)無機顔料を含む印刷インキで、浮き出しを所望する絵柄を印刷し、水圧転写後、乾燥させる前に活性エネルギー線硬化性樹脂層を半硬化させた後、本硬化させることで、一回の転写工程を経るのみで美観と触感を兼ね備えた水圧転写体が得られることを見いだした。
具体的には、膨潤度の高い無機顔料を含む印刷インキで浮き出しを所望する絵柄を印刷した水圧転写フィルムを使用し(図1及び図2参照)、転写後、乾燥させる前に活性エネルギー線硬化性樹脂層を半硬化させることで、上記課題を解決した。
浮き出しを所望する印刷された絵柄(以下「浮き出し柄印刷層」と略す。)に含まれる、膨潤度の高い無機顔料は、転写時の活性化工程において、有機溶剤である活性化剤を吸収し膨潤するので、該印刷部分が脹らむ(図3参照)。無機顔料の膨潤状態を維持した状態即ち転写層が乾燥する前に、活性エネルギー線硬化性樹脂層を半硬化させることで、前記膨潤部分を固定することができる。この固定された膨潤部分は、前記転写層を乾燥した後も形状が維持されるので、転写層を乾燥後、活性エネルギー線硬化性樹脂層を本硬化させることで、転写された装飾層が柄に沿って凹凸を有するような、特殊な美観を有する水圧転写体を得ることができる。
すなわち本発明は、活性エネルギー線硬化性樹脂層と印刷模様層の少なくとも2層からなる転写層を備えた水圧転写用フィルムを、該活性エネルギー線硬化性樹脂層が表面層となるように水圧転写した加飾成形品であって、前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層を有し、前記転写層表面が前記浮き出し柄印刷層に沿った浮き出しを有する加飾成形品を提供する。
また本発明は、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと、該支持体上に活性エネルギー線硬化性樹脂層と印刷模様層とをこの順に積層した有機溶剤に溶解可能な転写層を有し、前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層とを有し且つ膨潤度が200%以上である無機顔料を含有するインキを使用したベタ印刷層を有さない水圧転写用フィルムを、
前記転写層を上にして水に浮かべ、活性化剤によって活性化させる工程1と、
前記転写層に被転写体を押し付けることにより水圧転写用フィルムを被転写体に転写する工程2と、
前記被転写体に転写された前記水圧転写フィルムに活性エネルギー線を照射し前記活性エネルギー線硬化性樹脂層を半硬化させる工程3と、
前記転写層から前記支持体フィルムを除去し乾燥させる工程4と、
前記転写層に活性エネルギー線を照射して、転写された硬化性樹脂層を完全硬化させる工程5とをこの順に行う浮き出しを有する加飾成形品の製造方法を提供する。
また本発明は、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと、該支持体上に活性エネルギー線硬化性樹脂層と印刷模様層とをこの順に積層した有機溶剤に溶解可能な転写層を有し、水圧転写により被転写体に浮き出しを有する加飾面を与える水圧転写用フィルムであって、
前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料をインキ用樹脂100質量部に対して10〜150質量部の範囲で含むインキを使用した加飾面の浮き出しを表現する浮き出し柄印刷層を有し、且つ膨潤度が200%以上である無機顔料を含有するインキを使用したベタ印刷層を有さない水圧転写用フィルムを提供する。
本発明により、1回の転写工程で被転写体にトップコート層即ち表面層と装飾層とを付与でき、且つ転写された装飾層がエンボス状の浮き出しを有する、特殊な美観の水圧転写体(加飾成形品)を得ることができる。
本発明の水圧転写体においては、転写された浮き出しを有する装飾層が、活性エネルギー線で完全に硬化されたトップコート層で固定されているので、長期使用においても浮き出し部分が崩れたり劣化することはない。
また本発明の製造方法は、本発明の水圧転写フィルムを使用し、一回の転写工程のみで、且つ2回の活性エネルギー線照射工程のみで、転写された装飾層がエンボス状の浮き出しを有する、特殊な美観の水圧転写体を得ることのできる画期的な方法である。
また本発明の水圧転写フィルムは、活性エネルギー線硬化性樹脂層と印刷模様層とを有し、該印刷模様層の浮き出し柄印刷層に使用する無機顔料として膨潤度が200%以上である無機顔料を含むことに特徴があるのみで印刷方法等に特殊な方法を要しない。更に本発明の水圧転写フィルムは、1回の転写工程で、被転写体にトップコート層と装飾層とを付与することができ、且つ転写された装飾層がエンボス状の浮き出しを有する、特殊な美観の水圧転写体を与えることができる。
(膨潤度)
本発明において膨潤度とは、無機顔料が有機溶剤を吸収した後の体積変化率を数値化したものであり、以下の方法により数値化された膨潤度とする。
1.粉体状の無機顔料をメスシリンダー(JIS R 3505規格品 クラスA)に、手で1秒間に2〜3回程度の振動を加えながら最密充填し、1.0mlとする。ここにおける最密充填とは、上記の振動を2分以上加え続けても体積変化がない状態であることを言い、該粉体が最小体積で最大質量を示しているものと見なす。
2.前記充填した無機顔料とキシレンとを温度23℃、時間2分でガラス棒を用い、手で1秒間に2〜3回程度の回転数にて攪拌混合し、総体積を10mlとして静置する。
3.静置24時間経過後の沈降した無機顔料の体積V(ml)を読みとり、V(ml)×100=膨潤度(%)とする。
なお、膨潤度の傾向は、活性化剤に使用される後述の有機溶剤は皆同様の傾向を示すが、キシレンが最も無機顔料を膨潤させる度合いが大きく数値差が読みとりやすいことから、前記膨潤度測定の有機溶剤としてはキシレンを使用した。
本発明においては、浮き出し柄印刷層に使用する「膨潤度が200%以上である無機顔料」とは、前記方法に従い測定した膨潤度が200%以上であることを示し、一方、後述のベタ層に使用する「膨潤度が120%以下である無機顔料」は前記方法に従い測定した膨潤度が120%以下であることを示す。
(浮き出し)
本発明において浮き出しとは、加飾面の、模様や文字などがやや高く浮き出した状態(凸)のものを示す。凸部分のやや高くとは、例えば指触にかかるような高さの凸となっていてもよいし、低い凸ではあるが立体的な視覚効果を与え、平坦な印刷物感を見る者に与えないような凸であってもよい。あるいは高低の異なる凸を複数備えていてもよい。高低の異なる複数の凸は、後述の、膨潤度の高い無機顔料を含む柄印刷層を複数層重ね刷りすることで得ることが可能である。
また、浮き出しの程度は膨潤度の高い無機顔料の顔料濃度、又は該顔料を含むインキの転移量でも調節可能である。例えば、高膨潤度の顔料の顔料濃度を高くしたり、インキの転移量を増加させれば、高い凸を有する転写表面として得られ、対照的に顔料濃度を低下させたり、インキの転移量を減少させれば、指触にかかるような凸は低くなっていく。
また、浮き出しを有する模様や文字には特に限定はなく、模様や文字を表現する描画の太さ、大きさ、形等にも特に限定はない。即ち本発明は、印刷により浮き出しを表現するので、版を起こせるあるいは印字できる模様や文字であればどのような浮き出しも可能である。しかしながら加飾面を全て覆うような浮き出しは(即ちベタ版とすることは)本願の効果を発揮できない。即ち本発明においては、浮き出し柄印刷層に膨潤度が200%以上である無機顔料を使用するが、ベタ印刷層には使用せず、膨潤度が200%以上である無機顔料を含有するインキを使用したベタ印刷層を有さない。
浮き出しの例としては、点描や線描(具体的には絵画や文字の輪郭、木目、ストライプ、ヘアライン模様等が挙げられる)で表現された描画や、ドットや幾何学模様、文字やマークそのものを浮き出したい場合にはその模様の面積が小さい物の方がより好ましい。勿論本発明においてはこの限りではない。図4〜図7に、本発明の浮き出しの模様の例を示す。黒部分が該印刷層である。図4はストライプ、図5はドット、図6は幾何学模様、図7は木目を表す。
(加飾成形品)
本発明の加飾成形品は、水圧転写による転写層を有し、該転写層が、表面層である活性エネルギー線硬化樹脂層とその内側に配置された印刷模様層の少なくとも2層からなり、前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層を有し、前記転写層表面が前記浮き出し柄印刷層に沿った浮き出しを有することを特徴とする。
その製法は、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと、該支持体上に活性エネルギー線硬化性樹脂層と印刷模様層とをこの順に積層した有機溶剤に溶解可能な転写層を有し、前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層とを有し且つ膨潤度が200%以上である無機顔料を含有するインキを使用したベタ印刷層を有さない水圧転写用フィルム(以下、本発明の水圧転写フィルムと称する)を、
前記転写層を上にして水に浮かべ、活性化剤によって活性化させる工程1と、
前記転写層に被転写体を押し付けることにより水圧転写用フィルムを被転写体に転写する工程2と、
前記被転写体に転写された前記水圧転写フィルムに活性エネルギー線を照射し前記活性エネルギー線硬化性樹脂層を半硬化させる工程3と、
前記転写層から前記支持体フィルムを除去し乾燥させる工程4と、
前記転写層に活性エネルギー線を照射して、転写された硬化性樹脂層を完全硬化させる工程5とをこの順に行うことにより得られる。
(水圧転写フィルム)
本発明で使用する水圧転写フィルムは、転写層として印刷模様層及び活性エネルギー線硬化性樹脂層を有する水圧転写フィルムであり、前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料をインキ用樹脂100質量部に対して10〜150質量部の範囲で含むインキを使用した加飾面の浮き出しを表現する浮き出し柄印刷層を有し、且つ膨潤度が200%以上である無機顔料を含有するインキを使用したベタ印刷層を有さない。
(転写層 印刷模様層)
本発明で使用する水圧転写用フィルムが有する転写層において、印刷層とは、単版による一層の印刷層を示し(浮き出し柄印刷層、ベタ印刷層等はこれに該当する)、印刷模様層とは、前記単版による一層の印刷層を複数版重ね刷りして得た、総合された模様を表現する層を表す(図1、図2参照)。本発明において印刷模様は浮き出しを有することが特徴であるが、具体的態様に特に限定はなく、例えば、無色あるいは有色の浮き出しを表現する模様であっても、有色の視覚的な模様と浮き出しとが同一の柄あるいは一部同一の柄をなして表現されていてもよく、また有色の視覚的な模様と浮き出しとが異なった柄をなして表現されていてもよい。
本発明においては、浮き出し柄印刷層に、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用することを特徴とする。
膨潤度が200%以上である無機顔料は、無機顔料を前記方法により測定し膨潤度が200%以上である無機顔料であればいずれも使用が可能である。
本発明で使用可能な膨潤度200%以上の顔料の具体例としては、例えば、体質顔料の膨潤性マイカ、または膨潤性マイカをベースに用いたパール顔料、あるいは金属色に使われるアルミニウム粉を表面処理した合成無機顔料等が挙げられる。いずれも凹凸発現性に優れ好ましい。
膨潤性マイカとして好ましく使用されるものとして、例えばトピー工業(株)社製のNTSシリーズ、4C−TSシリーズ等;コープケミカル(株)社製のソマシフMAE、MEE、MPE、MTEシリーズ等があげられる。
またパール顔料として好ましく使用されるものとして、例えばメルク社製のIriodin100、200、300、500、7000シリーズ、colorstreamシリーズ、xirallicシリーズ、miravalシリーズ等;日本光研社製のPEARL−GLAZEシリーズ、ULTIMICAシリーズ、PROMINENCEシリーズ等;BASF社製のDESERT REFLECTIONSシリーズ、TIMICAシリーズ、FLAMENCOシリーズ、CLOISONNEシリーズ、DUOCROMEシリーズ、GEMTONEシリーズ、CELLINIシリーズ、MEARLMAIDシリーズ、REFLECKSシリーズ、CHROMA−LITEシリーズ、COSMICAシリーズ等があげられる。
また金属色に使用される合成無機顔料として好ましく使用されるものとして、例えば東洋アルミニウム(株)社製の4600NSシリーズ、5600NSシリーズ、6300NSシリーズ、7600NSシリーズ、アルミペーストTMシリーズ、TDシリーズ、FZシリーズ等;旭化成ケミカルズ(株)社製のSTDグレード、BSグレード、GXグレード等;昭和アルミパウダー(株)社製の#217シリーズ、#550シリーズ、EAシリーズ、ERシリーズ、ECシリーズ、Fシリーズ、リーフィングエキストラファインシリーズ等があげられる。
前記顔料は、インキとして印刷できる程度の粒径であればよく、顔料としてカオリンやマイカ、あるいはアルミニウムを使用する場合には、粒径100μm以下のものを使用するのが好ましい。またパール顔料として使用されるマイカは、粒子径5〜100μmのりん片形状のものを一般的に使用する。
また前記顔料の添加量は、無機顔料濃度としてインキ用樹脂100質量部に対して10〜150質量部、より好ましくは50〜150質量部の範囲となるように添加すると、浮き出しがより明確になり好ましい。インキの性質は無機顔料濃度の影響を受けやすく、無機顔料濃度が樹脂100質量部に対して5質量部以下では浮き出しが得られず、50質量部未満であると、インキの流動性(レベリング性)が高くなり、転写後の浮き出しが明確にならない部分が生じる恐れがある。一方無機顔料濃度が樹脂100質量部に対して150質量部を超えると、インキの流動性(転移性)が低くなり、印刷が困難となる場合がある。
また、網点濃度は特に限定はないが、80〜100%の範囲であると、浮き出しがより明確になり好ましい。
またこれらの無機顔料は、後述の有機顔料・カーボンブラック等を適宜混合して、着色インキとして使用すると、有色の浮き出しを表現する模様が得られる。
また、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを複数層重ね刷りすることで、浮き出しの高さを調節することも可能である。例えば同じ版を使用して重ね刷りするとより浮き出しの高さを高くすることができるし、一部重なる版を使用することで、同一転写面内に異なる高さの浮き出しを複数得ることもできる。また、浮き出しの程度は膨潤度の高い無機顔料の顔料濃度、又は該顔料を含むインキの転移量でも調節可能である。
本発明における印刷模様層は、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層のみを有していても、あるいは有色の視覚的な模様を表現する印刷層(以下有色印刷層と略す)を組み合わせてもよい。
例えば、印刷模様層として浮き出し柄印刷層のみを有する水圧転写フィルムの例として、
支持体フィルム/無色の硬化性樹脂層/浮き出し柄印刷層
の層構成を有する水圧転写フィルムは、有色あるいは絵柄等の装飾された表面を有する被転写体を使用することで、被転写体の装飾面を生かして且つ浮き出しを付与することができる。
また、印刷模様層として浮き出し柄印刷層と有色印刷層とを有する水圧転写フィルムの例として、
支持体フィルム/無色の硬化性樹脂層/有色印刷層/浮き出し柄印刷層
の層構成を有する水圧転写フィルムは、被転写体の表面アラ等を隠し、有色の視覚的な模様且つ浮き出しを付与することができる。
有色印刷層の印刷柄は、版を起こせるあるいは印字できる模様や文字であればどのような印刷柄も可能である。またベタ版であってもよい。
有色印刷層においては、公知の有機顔料を使用して印刷することができ好ましい。
前記有機顔料としては、たとえば、キナクリドン系顔料、フタロシアニン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、メチン・アゾメチン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、アゾレーキ顔料系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料等が挙げられる。
前記インキに含有されるワニス用樹脂は、特に限定はないが、例えば、アクリル樹脂系、ポリウレタン樹脂系、ポリエステル樹脂系、ビニル樹脂系(塩ビ、酢ビ、塩ビ−酢ビ共重合樹脂)、塩素化オレフィン樹脂系、エチレン−アクリル樹脂系、石油系樹脂系、セルロース誘導体樹脂系などの公知のインキを用いることができる。これらの中でもポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩ビ−酢ビ共重合樹脂、セルロース誘導体樹脂系は有機溶剤への溶解性、流動性、顔料分散性、転写性等に優れることから好ましく用いられ、ポリウレタン樹脂系、ポリエステル樹脂系、あるいはセルロース誘導体樹脂系が好ましく、ポリウレタン樹脂系、あるいは塩ビ−酢ビ共重合樹脂系が特に好ましい。
また、インキに含有される有機溶剤としては、硬化性樹脂層あるいは剥離性フィルムを侵すものでなければ特に制限なく使用でき、具体例として、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサンもしくはミネラルスピリット等の炭化水素系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートもしくは酢酸アミル等のエステル系有機溶剤、n−ブチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルもしくはジエチレングリコール等のエーテル系有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミノケトン、ジイソブチルケトンもしくはシクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤、N−メチルピロリドン等の含窒素系、「スワゾール310、スワゾール1000、スワゾール1500」〔コスモ石油(株)製〕等の芳香族石油溶剤系を挙げることができる。これらの有機溶剤は、単独使用でも2種以上の併用でもよい。
また本発明においては、印刷模様層にベタ印刷層を有すると、水圧転写時の活性化剤によるフィルム自体の過度な延展を防ぎ、印刷模様層の柄崩れ等を防ぐことができるのでより好ましい。(なお本発明におけるベタ印刷層とは、グラビア印刷法等の網点100%の印刷層を示す。この際版目間の空隙は100μm未満であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがなお好ましい。)
ベタ印刷層としては、前記インキのワニス用樹脂のみの他、前記インキのワニス用樹脂に膨潤度の低い無機顔料を含むインキを使用するとなお好ましい。但し前述のように、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用すると水圧転写体の浮き出しが得られない。具体的には膨潤度が120%以下の無機顔料であることが好ましい。
このような、膨潤度の低い無機顔料を含む印刷インキを使用したベタ印刷層は、活性化剤を直接受理する層に配置することが好ましく、印刷模様柄を溶解させ過ぎず、またフィルムの展延を抑制することが可能となる。
膨潤度が120%以下である無機顔料は、無機顔料を前記方法により測定し膨潤度が120%以下である無機顔料であればいずれも使用が可能である。
具体例としては、例えば、白色顔料の亜鉛華(酸化亜鉛)、鉛白、リトポン、酸化チタン等、体質顔料の沈降性硫酸バリウム、バライト粉等、赤色顔料の鉛丹、弁柄等、黄色顔料の黄鉛(クロムイエロー)、亜鉛黄(ジンククロメート、ジンクイエロー)、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、ストロンチウムクロメート等、緑色顔料のヴィリジアン、オキサイド・オブ・クロミウム等、青色顔料の群青(ウルトラマリン)、紺青(プルシアンブルー)、コバルトブルー等、黒色顔料のカーボンブラック等、褐色顔料のアンバーやシェンナ等、白または無色の炭酸カルシウム、無色のカオリン(粘土)、非膨潤性マイカ等、灰色顔料のジルコングレー等、黄色顔料のプラセオジムイエロー、クロムチタンイエロー等、緑色顔料のクロムグリーン、ピーコック、ビクトリアグリーン等、青色顔料の紺青、ターコイズブルー等、桃色顔料のクロムスズピンク、陶試紅、サーモンピンク等のセラミック顔料等が挙げられる。
前記膨潤度が120%以下である無機顔料のうち、有色のものは、前記有色印刷層に使用してもよい。前記膨潤度120%以下の無機顔料は、活性化の際に膨潤しないので浮き出しを妨げることがないために、前記有色印刷層に使用する顔料として使用することができる。
前記印刷模様層は、支持体フィルム上の活性エネルギー線硬化性樹脂層上へ直接、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層を単層または複数層、あるいは該浮き出し柄印刷層を単層または複数層と、前記有色印刷層、前記ベタ印刷層とを重ね刷りさせて得る方法や、予め剥離性フィルム上に膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層を単層または複数層、あるいは該浮き出し柄印刷層を単層または複数層と、前記有色印刷層、前記ベタ印刷層とを重ね刷りさせて得た印刷模様層を有するフィルムと、支持体フィルム上に活性エネルギー線硬化性樹脂層が形成されたフィルムとを、ドライラミネート(乾式積層法)する方法により、水圧転写用フィルム中に積層することができる。中でも、ドライラミネートする方法により水圧転写用フィルム中に積層する方法が好ましい。
また、印刷方法については特に限定はなく、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ロールコーティング、コンマコーティング、ロッドグラビアコーティング、マイクログラビアコーティングなどの方法で印刷又はコーティングして作製することができる。中でもグラビア印刷法が好ましい。
なお、ベタ印刷層は、フィルムの展延を抑制する目的から、活性化剤を直接受理する層に配置するのが好ましい。また前記浮き出し柄印刷層は、前記ベタ印刷層と前記硬化性樹脂層との間に配置するのが好ましく、前記ベタ印刷層と前記有色印刷層との間に配置すると、浮き出しが明確に表現されかつ有色の視覚的な模様が表現された加飾成形品を得ることができ好ましい。
本発明においては、前記印刷模様層が無機顔料を含む以外は特に限定はなく、支持体フィルム、あるいは活性エネルギー線硬化性樹脂層となる樹脂組成物は、公知のものを使用することができる。また、必要に応じて転写層上に剥離性フィルムを設けていても良い。
(支持体フィルム)
本発明で使用する水圧転写用フィルムに用いる支持体フィルムは、水溶性もしくは水膨潤性の樹脂から成るフィルムである。
水溶性もしくは水膨潤性の樹脂から成る樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、アセチルセルロース、ポリアクリルアミド、アセチルブチルセルロース、ゼラチン、にかわ、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が使用できる。なかでも一般に水圧転写用フィルムとして用いられているPVAフィルムが水に溶解し易く、入手が容易で、硬化性樹脂層の印刷にも適しており、特に好ましい。これらの樹脂層は単層でも多層でも良く、層厚みは10〜200μm程度が好ましい。
(転写層 硬化性樹脂層)
本発明で使用する硬化性樹脂層は、活性エネルギー線照射により硬化可能な樹脂を含む樹脂層である。また、活性エネルギー線硬化と加熱硬化とを併用させてもよい。該硬化性樹脂層は、得られる水圧転写体の印刷模様層の意匠性が良く発現できることから透明であることが好ましいが、転写体の要求特性や意匠性により。基本的に得られる水圧転写体の印刷模様層の色や柄が透けて見えれば良く、完全に透明であることは要しない。即ち、透明から半透明なものまでを含む。また、着色されていてもよい。
(活性エネルギー線硬化性樹脂)
活性エネルギー線照射により硬化可能な樹脂を含む樹脂層には、例えば、公知のラジカル重合性化合物、及び必要に応じて光重合開始剤を含む。ラジカル重合性化合物としては、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーまたはポリマーが好ましく、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する質量平均分子量が300〜1万、より好ましくは300〜5000の活性エネルギー線硬化性のオリゴマーまたはポリマーが好ましく用いられる。また、粘度を調製する目的で(メタ)アクリロイル基を有する反応性モノマーを含有することや、硬化性樹脂層の粘着性低減、ガラス転移温度(Tg)の向上、あるいは硬化性樹脂層の凝集破壊強度の向上等の目的で、熱可塑性樹脂を含有させてよい。
(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーまたはポリマーの例としては、例えば、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリアクリル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールポリ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート等が挙げられ、中でもポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートおよびエポキシ(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。
(メタ)アクリロイル基を有する反応性モノマーの例としては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート(以下、合わせてメチル(メタ)アクリレートのように表記する)、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルセロソルブ(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、トリメチルシロキシエチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、スチレン等の単官能モノマー、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2‘−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリエチレンオキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリプロピレンオキシフェニル)プロパン等の2官能モノマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート等の3官能モノマー、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の4官能モノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の6官能モノマー等が挙げられる。また、トリブチレングリコールビス(マレイミド酢酸エステル)のようなマレイミド化合物を使用することもできる。もちろん、これらのモノマーを2種類以上混合して用いることも可能である。
光重合開始剤の例としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンの如きアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテルの如きベンゾイン系化合物;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドの如きアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系化合物;2,4−ジメチルチオキサントンの如きチオキサントン系化合物;4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノンの如きアミノベンゾフェノン系化合物;ポリエーテル系マレイミドカルボン酸エステル化合物などが挙げられ、これらは併用して使用することもできる。光重合開始剤の使用量は用いる活性エネルギー線硬化性樹脂に対して、通常、0.1〜15質量%、好ましくは0.5〜8質量%である。光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルの如きアミン類が挙げられる。さらに、ベンジルスルホニウム塩やベンジルピリジニウム塩、アリールスルホニウム塩などのオニウム塩は、光カチオン開始剤として知られており、これらの開始剤を用いることも可能であり、上記の光重合開始剤と併用することもできる。
使用する熱可塑性樹脂は、活性エネルギー線硬化性樹脂に相溶できるものが好ましく、具体例としては、ポリメタアクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステルなどが挙げられる。これらはホモポリマーまたは複数のモノマーが共重合したものであって良い。熱可塑性樹脂は、非重合性であることが好ましい。
なかでも、ポリスチレンおよびポリメタアクリレートは、Tgが高く硬化性樹脂層の粘着性低減に適しているために好ましく、特にポリメチルメタアクリレートを主成分としたポリメタアクリレートが透明性、耐溶剤性および耐擦傷性に優れる点で好ましい。
また、熱可塑性樹脂の分子量とTgは塗膜形成能に大きな影響を与える。硬化性樹脂の流動性を抑制し、かつ硬化性樹脂層の活性化を容易にするために、熱可塑性樹脂の質量平均分子量は好ましくは3,000〜40万、より好ましくは1万〜20万であり、Tgは好ましくは35℃〜200℃、より好ましくは35℃〜150℃である。Tgが35℃付近の比較的低いTgを有する熱可塑性樹脂を用いる場合は、熱可塑性樹脂の質量平均分子量は10万以上であることが好ましい。
熱可塑性樹脂は、あまり多いと硬化性樹脂の硬化反応を阻害するので、硬化性樹脂層の全樹脂量100質量部に対して熱可塑性樹脂は70質量部を超えない範囲で添加することが好ましい。
活性エネルギー線硬化性樹脂と非重合性の熱可塑性樹脂を含む硬化性樹脂層としては、これらのなかでも、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する質量平均分子量300〜1万、より好ましくは300〜5000である活性エネルギー線硬化性樹脂と、この活性エネルギー線硬化性樹脂に相溶するTgが35℃〜200℃、好ましくは35℃〜150℃で、質量平均分子量が3000〜40万、好ましくは1万〜20万である非重合性の熱可塑性樹脂を含有する硬化性樹脂層が好ましい。さらに、前記活性エネルギー線硬化性樹脂が、1分子中に3つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン(メタ)アクリレートであり、非重合性の熱可塑性樹脂がポリメタアクリレート、特にポリメチルメタアクリレートである硬化性樹脂層がとりわけ好ましい。
(熱硬化性樹脂)
また、併用してもよい熱硬化性樹脂としては、熱または触媒の作用により重合する官能基を分子中に有する化合物であるか、または主剤となる熱硬化性化合物に硬化剤となる熱反応性化合物を使用すればよい。また、前記活性エネルギー線硬化性樹脂と同様、硬化性樹脂層の粘着性低減、ガラス転移温度(Tg)の向上、あるいは硬化性樹脂層の凝集破壊強度の向上等の目的で、前記熱可塑性樹脂を含有させてよい。
熱重合開始剤としては特に限定はないが、被転写体が耐熱温度の低いプラスチック等の場合には、開始温度のなるべく低い熱重合開始剤を使用するのが好ましく、100℃を超えない温度の開始温度を有する熱重合開始剤を使用するのが好ましい。
また、熱硬化性化合物としては公知のものを使用でき、例えば、熱または触媒の作用により重合する官能基を有する、例えば、N−メチロール基、N−アルコキシメチル基、エポキシ基、メチロール基、酸無水物、炭素−炭素二重結合などを有する化合物や樹脂等を使用できる。
活性エネルギー線硬化性樹脂層は、膜厚が厚いほど、得られる成形品の保護効果は大きく、また装飾層の凹凸を吸収する効果が大きいために成形品に優れた光沢を持たせることができる。従って、活性エネルギー線硬化性樹脂層の膜厚は、具体的には3μm以上、好ましくは10μm以上の厚みを持つことが好ましい。しかしながら、活性エネルギー線硬化性樹脂層の厚みが厚すぎる場合、凹凸がでにくいばかりか、有機溶剤による活性エネルギー線硬化性樹脂層の活性化が十分なされにくい。従って、活性エネルギー線硬化性樹脂層の乾燥膜厚は5〜200μmであることが好ましく、より好ましくは10〜70μmである。
活性エネルギー線硬化性樹脂層は、無機あるいは金属化合物、有機微粒子等を添加することもできる。無機あるいは金属化合物としては、シリカ、シリガゲル、シリカゾル、シリコーン、モンモリロナイト、マイカ、アルミナ、酸化チタン、タルク、硫酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、炭酸マグネシウム、ガラスビーズ等があげられる。また該無機あるいは金属化合物を有機処理した、オルガノシリカゾル、アクリル変性シリカ、クロイサイト等を使用してもよい。無機微粒子としては、例えば、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、フッ素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂およびフェノール樹脂などがあげられる。これらは、単独で使用しても、複数を併用してもよい。
本発明の水圧転写フィルムは、その他、本発明の効果を損なわない範囲において、プライマー層、膨潤抑制層等が積層されていても良い。また、前述のドライラミネートにより水圧転写フィルムを得る場合には、剥離性フィルム上にインキ受理層を設けてもよい。
(水圧転写用フィルムの製造方法)
本発明の水圧転写用フィルムは、例えば、前述のドライラミネートにより、前記硬化性樹脂層を設けた支持体フィルムと、前記印刷模様層を設けた剥離性フィルムとを硬化性樹脂層と、印刷模様層とが相対するように重ねてドライラミネートにより貼り合わせる方法等で得ることができる。
(水圧転写体の製造方法)
本発明の浮き出しを有する水圧転写体の製造方法は、前記水圧転写用フィルムを、
前記転写層を上にして水に浮かべ、活性化剤によって活性化させる工程1と、
前記転写層に被転写体を押し付けることにより水圧転写用フィルムを被転写体に転写する工程2と、
前記被転写体に転写された前記水圧転写フィルムに活性エネルギー線を照射し前記活性エネルギー線硬化性樹脂層を半硬化させる工程3と、
前記転写層から前記支持体フィルムを除去し乾燥させる工程4と、
前記転写層に活性エネルギー線を照射して、転写された硬化性樹脂層を完全硬化させる工程5とをこの順に行うことにより得ることができる。
(工程1 水)
工程1は、(剥離性フィルムを有する場合には該剥離性フィルムを剥離して)水圧転写用フィルムを、支持体フィルムを下にして水槽中の水に浮かべ、支持体フィルムを水で溶解もしくは膨潤させた後、活性化剤によって活性化させる。
使用する水槽の水は、転写層を転写する際に水圧転写用フィルムの硬化性樹脂層と印刷模様層とを被転写体の三次元曲面に密着させる水圧媒体として働く他、支持体フィルムを膨潤または溶解させるものであり、具体的には、水道水、蒸留水、イオン交換水などの水で良く、また用いる支持体フィルムによっては、水にホウ酸等の無機塩類を10%以下、またはアルコール類を50%以下溶解させてもよい。
(工程1 活性化)
本発明の水圧転写フィルムの転写層は、有機溶剤からなる活性化剤を塗布または散布することにより活性化され、十分に可溶化もしくは柔軟化される。ここで言う活性化とは、転写層に活性化剤を塗布または散布することにより、転写層を完全には溶解せずに可溶化させ、転写層に柔軟性を付与することにより転写層の被転写体への追従性と密着性を向上させることを意味する。この活性化は、使用する転写層を水圧転写用フィルムから被転写体へ転写する際に、これらの転写層が柔軟化され、被転写体の三次元曲面へ十分に追従できる程度に行われるが、この際に前記浮き出し柄印刷層中の膨潤度が200%以上である無機顔料が膨潤する。
(工程1 活性化剤)
活性化剤は公知のものを使用でき、具体的には、硬化性樹脂層と印刷模様層とを可溶化させ、柔軟性を付与する有機溶剤を使用する。
具体的には、有機溶剤としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン、リモネン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、ダイアセトンアルコール(4−ヒドロキシン−4−メチル−2−ペンタノン)、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、イソブチルイソブチレート、メチルアミルケトン、メチルイソアミルケトン、等及びそれらの混合物が挙げられる。
本発明においては、所定時間内に印刷層中の無機顔料を該活性化剤で膨潤させる必要があることから、印刷模様層を必要以上に溶解せずに浸透するような活性化剤が好ましく、また活性化剤により印刷層中の無機顔料を膨潤させ、得られる加飾成形品に凹凸感を生じさせることから、凹凸差をより明確にするために、インキに使用するワニス用樹脂と活性化剤に使用する有機溶剤との相性を考慮して活性化剤を選択するとなお好ましい。例えば、ワニス用樹脂がポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩ビ−酢ビ共重合樹脂、セルロース誘導体樹脂等である場合は、樹脂が極性基を有しているため、同様の極性基を有する有機溶剤を用いると相性が良い場合が多い。
極性基を有する有機溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、ダイアセトンアルコール(4−ヒドロキシン−4−メチル−2−ペンタノン)、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、イソブチルイソブチレート、メチルアミルケトン、メチルイソアミルケトン等が挙げられる。また極性基を有していないが、芳香族溶剤は全般的に各樹脂と相性が良いことが多い。
この活性化剤中に印刷インキ又は塗料と成形品との密着性を高めるために、若干の樹脂成分を含ませてもよい。例えば、ポリウレタン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂といった、インキのバインダーに類似の構造のものを1〜10%含ませることによって密着性が高まることがある。また、低粘度のラジカル重合性組成物を添加してもよい。光重合性プレポリマー、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を必須成分とするもので、公知のものを使用することができる。また、粘度を調製する目的で有機溶剤を適宜添加しても構わない。
(工程2)
工程2は、前記転写層を被転写体に転写する。具体的には、水圧転写用フィルムの転写層に被転写体を押しつけながら、被転写体と水圧転写用フィルムを水中に沈めて行き、水圧によって転写層を前記被転写体に密着させて転写する。
前記浮き出し柄印刷層は、膨潤した無機顔料が被転写体の転写面と硬化性樹脂層との間に挟まれた状態となり、該部分で凸即ち浮き出しが生じる。
(工程3)
工程3は、前記活性化時で生じた浮き出しを固定化させることが目的であるので、完全に硬化させることは必要としない。また、無機顔料が有機溶剤により膨潤することにより浮き出しが生じていることから、転写層が乾燥しない間に半硬化させることが好ましい。
工程3における好ましい活性エネルギー線量は、後述の工程5で照射する活性エネルギー線量の0.001〜0.1倍量である。特に過度の硬化は、活性剤や水が抜けにくくなる原因となり、凹凸を有するものの表面が白濁しやすくなる傾向があることから、0.001〜0.02倍量がより好ましい。なお0.001を満たない照射量では、殆ど硬化しないので凹凸を固定化させることができない。
本発明における水圧転写フィルムの照射量は、後述の通り通常250mJ/cm〜3000mJ/cmの範囲が好ましく、この場合、工程3における活性エネルギー線量は0.25mJ/cm〜300mJ/cmとなる。中でも0.25mJ/cm〜60mJ/cmが最も好ましい。
また、このときの塗膜硬さは鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてB以上となることが好ましい。
(工程4)
工程4は、転写後の被転写体から、前記支持体フィルムを除去し乾燥させる工程である。具体的には、水から出した被転写体から支持体フィルムを除去し、乾燥させる。
被転写体からの支持体フィルムの除去は、従来の水圧転写方法と同様に水流で支持体フィルムを溶解もしくは剥離して除去する。
乾燥工程は、加熱乾燥であると乾燥を短時間で行うことができる。この時の乾燥温度は、被転写体が耐熱温度の低いプラスチック等の場合には、被転写体の熱変形を引き起こさないように、基材の耐熱温度を超えない温度で行うのが好ましく、オーブンや乾燥炉を使用することができる。
(工程5)
工程5で使用する活性エネルギー線は、通常は可視光や紫外線を使用するのが好ましい。特に紫外線が好適である。紫外線源としては、太陽光線、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が用いられる。また、熱を併用する場合の加熱源としては、熱風、近赤外線など公知の熱源が適用可能である。
この時の照射量としては、硬化性樹脂層が完全に硬化するような照射量であることが好ましく、具体的には250mJ/cm〜3000mJ/cmの範囲が好ましい。
(被転写体)
被転写体の材質は、必要に応じて防水加工を施すことにより水中に沈めても形状が崩れない防水性があれば、金属、プラスチック、木材、パルプモールド、ガラス等のいずれであっても良く特に限定されないが、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂あるいはSBSゴム等が汎用に使用される。また、その表面に硬化性樹脂層や印刷模様層が十分密着することが好ましく必要に応じて被転写体表面にプライマー層を設ける。プライマー層を形成する樹脂は、プライマー層として慣用の樹脂を特に制限なく用いることができ、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。また、密着性の良好なABS樹脂やSBSゴムなどの溶剤吸収性の高い樹脂成分からなる被転写体にはプライマー処理は不要である。
以下、本発明を実施例により説明する。特に断わりのない限り「部」、「%」は質量基準である。
(製造例1)硬化性樹脂Aの製造
ペンタエリスリトール2モル当量とヘキサメチレンジイソシアネート7モル当量とヒドロキシエチルメタクリレート6モル当量を60℃で反応して得られる平均6官能ウレタンアクリレート(UA1)60部(質量平均分子量890)とロームアンドハース社製アクリル樹脂パラロイドA−11(Tg100℃、質量平均分子量125,000)40部と、酢酸エチルとメチルエチルケトンの混合溶剤(混合比1/1)とで固形分50%の硬化性樹脂Aを製造した。樹脂固形分100部に対し4部のチバスペシャリティケミカル社製のイルガキュア184を光重合開始剤として加えた。以下硬化性樹脂層Aとする。
(インキ組成)
基本組成は以下の組成であり、使用する顔料の種類、及び添加量(顔料濃度)を適宜変更してインキとした。各インキに使用した顔料と膨潤度、及び添加量(顔料濃度)を表1に示す。以下、得られたインキを、インキb1〜b9とする。
(基本組成)
ポリウレタン(荒川化学社製ポリウレタン2569):20部
顔料:1〜25部(5〜125質量部)
酢酸エチル・トルエン(1/1):60部
ワックス等添加剤:10部
Figure 2009041314
※1:無機顔料a トピー工業(株)社製の膨潤性マイカ「4C−TS」 平均粒子径:1〜20μm
※2:無機顔料b メルク(株)社製のパールホワイト顔料「Iriodin120」 平均粒子径:5〜100μm
※3:無機顔料c メルク(株)社製のパールゴールド顔料「Iriodin300」 平均粒子径:5〜60μm
※4:無機顔料d 東洋アルミニウム(株)社製のアルミニウム顔料「アルミペースト TD180E」 平均粒子径:10〜20μm
※5:無機顔料e コープケミカル(株)社製の非膨潤性マイカ「ミクロマイカMK−100−D80」 平均粒子径:3〜5μm
※6:無機顔料f 富士シリシア化学(株)社製のシリカ「サイリシア 350D」 平均粒子径:1〜10μm
※7:黒顔料 一次粒子径が10〜100nmのカーボンブラック
※8:黄顔料 ジスアゾイエロー
※9:紅顔料 クロモフタルレッド
(実施例1)水圧転写フィルムC1の製造方法
剥離性フィルムとして東洋紡社製の厚さ50μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(以下、PPフィルムと略す)を用い、該フィルムにグラビア印刷機にて、インキb1にて網点濃度100%となるように木目柄の浮き出し柄印刷層を印刷し、次にインキb9〜b11を順次印刷して、印刷模様層を有するフィルム(B)B1を得た。
一方、支持体フィルムとして日本合成化学工業(株)社製のPVA「ハイセロン C−820」(膜厚30μm、幅360mm)の光沢面に製造例1で得た硬化性樹脂Aをコンマコーターで固形分膜厚40μmになるように塗工し、次いで60℃で2分間乾燥してフィルム(A1)を製造した。このフィルム(A1)の硬化性樹脂層と、印刷模様層を有するフィルム(B)B1のインキ層とを相対するように、60℃で圧力0.4MPaでラミネートし、ラミネートしたフィルムをそのまま巻き取って水圧転写用フィルムC1を製造した。
(実施例2)水圧転写フィルムC2の製造方法
実施例1と同様に東洋紡社製の厚さ50μmのPPフィルムを用い、該フィルムにグラビア印刷機にて、インキb7にてベタ印刷層を印刷した後、インキb1にて網点濃度100%となるように浮き出し柄印刷層を印刷し、次にインキb9〜b11を順次印刷して、印刷模様層を有するフィルム(B)B2を得た。
一方、実施例1と同様にフィルム(A1)を製造した。このフィルム(A1)の硬化性樹脂層と、印刷模様層を有するフィルム(B)B2のインキ層とを相対するように、60℃で圧力0.4MPaでラミネートし、ラミネートしたフィルムをそのまま巻き取って水圧転写用フィルムC2を製造した。
以下、同様にして、実施例1〜7、比較例1〜4の水圧転写フィルムC1〜C11を製造した。各々のフィルム構成を表2、及び表3に示す。なお、表の行は、剥離性フィルムから硬化性樹脂層までの積層順に表示されている。
Figure 2009041314

Figure 2009041314

(実施例8)
水槽に25℃の水を入れ、剥離性フィルムを剥離した水圧転写用フィルムC1のPVA側を下にして水面に浮かべた。活性化剤A(イソブタノール/メチルイソアミルケトン/イソブチルイソブチレート/ダイアセトンアルコール(4−ヒドロキシン−4−メチル−2−ペンタノン)=45/25/15/15)を25g/m噴霧し(工程1)、15秒後、A4版のABS板(厚さ3mm)を水圧転写フィルムから水中に向かって挿入し水圧転写した(工程2)。続けてNational社の蛍光水銀灯(主波長405nm、436nm、546nm、577nm)を装着したGSユアサ株式会社製のUV照射装置を使用し、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた(工程3)。
PVAを日伸精機株式会社製ジェットウォッシャーJW−350Bを用い、28Hz、40℃、2分間の条件で水洗除去(工程4)した後80℃で30分間乾燥させた。次にGSユアサ株式会社製の高圧水銀灯(主波長は254nm、313nm、365nm、405nm、436nm、546nm、577nm)を装着したGSユアサ株式会社製のUV照射装置を使用し、照射量1000mJ/cm、ピーク強度200mW/cmのUV光を照射することにより(工程5)、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、やや鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例9)
水圧転写用フィルムC2を用いて、活性化剤Aを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例10)
水圧転写用フィルムC2を用いて、活性化剤B(イソブタノール/メチルイソアミルケトン/ダイアセトンアルコール(4−ヒドロキシン−4−メチル−2−ペンタノン)=45/40/15)を30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例11)
水圧転写用フィルムC2を用いて、活性化剤C(イソブタノール/キシレン/メトアセテート/酢酸イソアミル=35/35/15/15)を30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例12)
水圧転写用フィルムC2を用いて、活性化剤D(イソブタノール/メチルイソアミルケトン/D−リモネン/ダイアセトンアルコール(4−ヒドロキシン−4−メチル−2−ペンタノン)=45/30/20/5)を30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例13)
水圧転写用フィルムC3を用いて、活性化剤Aを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例14)
水圧転写用フィルムC4を用いて、活性化剤Aを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例15)
水圧転写用フィルムC5を用いて、活性化剤Cを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例16)
水圧転写用フィルムC5を用いて、活性化剤Cを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量1mJ/cm、ピーク強度0.1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にて2Bまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿ってわずかに指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例17)
水圧転写用フィルムC5を用いて、活性化剤Dを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させたところ、木目柄に沿ってわずかに指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例18)
水圧転写用フィルムC6を用いて、活性化剤Aを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(実施例19)
水圧転写用フィルムC7を用いて、活性化剤Aを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させることで、木目柄に沿って指触にかかる浮き出しを有し、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(比較例5)
水圧転写用フィルムC8を用いて、活性化剤Aを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させたところ、表面が平滑で、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(比較例6)
水圧転写用フィルムC9を用いて、活性化剤Aを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させたところ、表面が平滑で、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(比較例7)
水圧転写用フィルムC10を用いて、活性化剤Aを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させたところ、表面が平滑で、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
(比較例8)
水圧転写用フィルムC11を用いて、活性化剤Aを30g/m噴霧し、実施例1と同様に水圧転写した。日本電池株式会社製のUV照射装置を用いて、照射量10mJ/cm、ピーク強度1mW/cmのUV光を照射することにより、硬化性樹脂層を鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてBまで半硬化させた後、実施例1と同様に水洗、乾燥後、硬化性樹脂層を硬化させたところ、表面が平滑で、鮮明な絵柄模様を有する水圧転写体を得た。
実施例8〜19により得られた水圧転写体を表4にまとめた。また、比較例5〜8により得られた水圧転写体を表5にまとめた。
Figure 2009041314
Figure 2009041314

※浮き出しの評価基準
◎:指触にて非常に高低差のある浮き出しが感じ取れる
○:指触にて高低差のある浮き出しが感じ取れる
△:指触にて平滑でないことが感じ取れる
×:指触にて平滑であると感じる
以上の結果より、水圧転写フィルムとしてC1〜C7を使用した実施例8〜19は、浮き出しを有し、かつ柄再現性に優れたものが得られ、膨潤度が200%以上である無機顔料を含む浮き出し柄印刷層を有する水圧転写フィルムC1〜C7を用いた実施例8〜19では指触にかかる良好な浮き出しを有する水圧転写体が得られた。
一方、ベタ印刷層に膨潤度が200%以上である無機顔料を使用した水圧転写フィルムC8を使用した比較例1では、浮き出しは得られなかった。また膨潤度が200%以上である無機顔料の添加量が樹脂100質量部に対して5質量である水圧転写フィルムC9を使用した比較例6も、浮き出しは得られなかった。また浮き出し柄印刷層に膨潤度200%以上の無機顔料を含まない例(比較例8)、あるいは200%未満の無機顔料を含む例(比較例7)でも、浮き出しは得られなかった。
本発明の製造方法で得られる水圧転写体は、テレビ、ビデオ、エアコン、ラジオカセット、携帯電話、冷蔵庫等の家庭電化製品;パーソナルコンピューター、ファックスやプリンター等のOA機器;ファンヒーターやカメラなどの家庭製品のハウジング部分;テーブル、タンス、柱などの家具部材;バスタブ、システムキッチン、扉、窓枠などの建築部材;電卓、電子手帳などの雑貨;自動車内装パネル、自動車やオートバイの外板、ホイールキャップ、スキーキャリヤ、自動車用キャリアバッグなどの車内外装品;ゴルフクラブ、スキー板、スノーボード、ヘルメット、ゴーグルなどのスポーツ用品;広告用立体像、看板、モニュメントなどが挙げられ、曲面を有しかつ意匠性を必要とする成形品に特に有用に用いられ、極めて広い分野で使用可能である。
本発明の水圧転写フィルムを正面から見た図である。図中仮想の切断線a−aによって切断されたフィルム断面図を図2に示す。図1中に描かれた絵(木)は、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層が絵の輪郭にそって刷られており、絵自体は有色の印刷層を重ね刷りして表された、総合された模様で表現されている。 本発明の水圧転写フィルムの、図1中仮想の切断線a−aによって切断されたフィルム断面図である。絵の輪郭のみ膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層が刷られている。 本発明の水圧転写フィルムを転写した水圧転写体の転写後の転写断面図を模式化した推定図である。 本発明で使用される浮き出し柄印刷層の一例である。黒部分が該印刷層である。(ストライプ) 本発明で使用される浮き出し柄印刷層の一例である。黒部分が該印刷層である。(ドット) 本発明で使用される浮き出し柄印刷層の一例である。黒部分が該印刷層である。(幾何学模様) 本発明で使用される浮き出し柄印刷層の一例である。黒部分が該印刷層である。(木目)
符号の説明
1:浮き出し柄印刷層(膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用)
2:有色印刷層
3:硬化性樹脂層
4:支持体フィルム
5:被転写体

Claims (8)

  1. 活性エネルギー線硬化性樹脂層と印刷模様層の少なくとも2層からなる転写層を備えた水圧転写用フィルムを、該活性エネルギー線硬化性樹脂層が表面層となるように水圧転写した加飾成形品であって、前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層を有し、前記転写層表面が前記浮き出し柄印刷層に沿った浮き出しを有することを特徴とする加飾成形品。
  2. 前記印刷模様層が、前記膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層と、膨潤度が120%以下である無機顔料を含むインキを使用したベタ印刷層とを有する、請求項1に記載の加飾成形品。
  3. 前記ベタ印刷層が加飾成形品の被転写体の転写面に密着している、請求項2に記載の加飾成形品。
  4. 水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと、該支持体上に活性エネルギー線硬化性樹脂層と印刷模様層とをこの順に積層した有機溶剤に溶解可能な転写層を有し、前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層とを有し且つ膨潤度が200%以上である無機顔料を含有するインキを使用したベタ印刷層を有さない水圧転写用フィルムを、
    前記転写層を上にして水に浮かべ、活性化剤によって活性化させる工程1と、
    前記転写層に被転写体を押し付けることにより水圧転写用フィルムを被転写体に転写する工程2と、
    前記被転写体に転写された前記水圧転写フィルムに活性エネルギー線を照射し前記活性エネルギー線硬化性樹脂層を半硬化させる工程3と、
    前記転写層から前記支持体フィルムを除去し乾燥させる工程4と、
    前記転写層に活性エネルギー線を照射して、転写された硬化性樹脂層を完全硬化させる工程5とをこの順に行うことを特徴とする、浮き出しを有する加飾成形品の製造方法。
  5. 前記工程3において、硬化性樹脂層の塗膜硬さが鉛筆硬度法(JIS K−5400−8−4)にてB以上となるまで半硬化させる請求項4に記載の加飾成形品の製造方法。
  6. 前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層と膨潤度が120%以下である無機顔料を含むインキを使用したベタ印刷層とを有する請求項4又は5に記載の加飾成形品の製造方法。
  7. 水溶性もしくは水膨潤性の樹脂からなる支持体フィルムと、該支持体上に活性エネルギー線硬化性樹脂層と印刷模様層とをこの順に積層した有機溶剤に溶解可能な転写層を有し、水圧転写により被転写体に浮き出しを有する加飾面を与える水圧転写用フィルムであって、
    前記印刷模様層が、膨潤度が200%以上である無機顔料をインキ用樹脂100質量部に対して10〜150質量部の範囲で含むインキを使用した加飾面の浮き出しを表現する浮き出し柄印刷層を有し、且つ膨潤度が200%以上である無機顔料を含有するインキを使用したベタ印刷層を有さないことを特徴とする水圧転写用フィルム。
  8. 前記印刷模様層が、前記膨潤度が200%以上である無機顔料を含むインキを使用した浮き出し柄印刷層と、膨潤度が120%以下である無機顔料を含むインキを使用したベタ印刷層とを有する、請求項7に記載の水圧転写用フィルム。
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