JPWO2008053915A1 - スキャナ光学システム、レーザ加工装置、及び、スキャナ光学装置 - Google Patents

スキャナ光学システム、レーザ加工装置、及び、スキャナ光学装置 Download PDF

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Abstract

高速に、かつ、走査速度を可変させながら光で対象物を走査しつつ、安定した光走査を可能にする。レーザ発振器2から出力されたレーザ光を、被加工物98の加工面に照射してレーザ加工するレーザ加工装置1であって、前記レーザ光の強度を調整するAOM5と、前記レーザ光を偏向し、ゼロレベルから所定の走査速度で前記被加工物の加工面を前記レーザ光でベクトル走査するスキャナヘッド7とを備え、前記AOM5は、前記スキャナヘッド7による前記レーザ光のベクトル走査速度に比例して、或いは、前記レーザ光のエネルギー密度が略一定となるように、前記レーザ光の強度を調整する構成とした。

Description

本発明は、光源から放射された光の対象物における照射位置を偏向するスキャナ光学システム、及び、このスキャナ光学システムを備えたレーザ加工装置に関する。また、本発明は、光源が放射した光を偏向して対象物を走査するスキャナ光学装置、及び、このスキャナ光学装置を備えたレーザ加工装置にも関する。
被加工物にレーザ光を照射して加工するレーザ加工装置は、一般に、レーザ光の光路を偏向して被加工物における照射位置を可変にするスキャナ光学システムを備えている(例えば、特許文献1参照)。また近年では、スキャナ光学システムとして、回転軸の回りに回転自在に保持され、反射面を任意の角度に位置決め可能なガルバノミラーを備え、サーボ制御によりガルバノミラーの回転を制御して、高速に、かつ、高精度に照射位置を可変可能にしたガルバノスキャナが知られている。このガルバノスキャナをレーザ加工装置に用いることで、被加工物を高速に加工し加工時間を短縮可能となる。
特開2004−358507公報
しかしながら、ガルバノスキャナのように照射位置を高速に可変するスキャナ光学システムを用いてレーザ光の走査速度を可変しながらレーザ加工する場合、走査速度の変動により照射位置におけるレーザ光のエネルギー密度が一定しないため、加工深度が不均一となり加工品質が低下する、といった問題がある。
レーザ走査時のエネルギー密度の不安定さによる問題は、レーザ加工装置に限った問題ではなく、例えば、描画面に対して光を高速に走査させて描画像を描画する描画装置においては描画像にムラが生じ、描画像の品質が低下するといった問題を生じ、また例えば、試料に対してレーザ光を高速に走査させて検査・測定を行う測定装置においては検出値に誤差が生じ、正確な測定結果が得られないといった問題を生じる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、高速に、かつ、走査速度を可変させながら光で対象物を走査しつつ、安定した光走査を可能にするスキャナ光学システム、及び、レーザ光で被加工物を高速に走査しつつ、高品位な加工を可能にするレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、光源から出力された光を、対象物に照射し走査するスキャナ光学システムであって、前記光の強度を調整する光強度調整手段と、前記光を前記対象物の所定位置に向けて偏向すると共に、ゼロレベルから所定の走査速度となるように前記光を偏向する偏向手段とを備え、前記光強度調整手段は、前記偏向手段による光の走査速度に比例して、或いは、前記光のエネルギー密度が略一定となるように、前記光の強度を調整することを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学システムにおいて、前記偏向手段は、スキャナミラーと、このスキャナミラーを駆動する駆動モータと、この駆動モータを制御するコントローラとを有し、前記スキャナミラーの駆動量に応じたデジタルパルス信号を出力するエンコーダを前記駆動モータに設け、前記コントローラは、前記デジタルパルス信号をカウントして前記駆動量を特定し、当該駆動量に基づいて前記駆動モータに制御信号を出力するフィードバック制御を実行することを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学システムにおいて、前記偏向手段は、前記対象物の平面内を互いに直交するX軸方向及びY軸方向のそれぞれに前記光を偏向するX軸偏向手段及びY軸偏向手段を備え、前記X軸偏向手段による偏向及びY軸偏向手段による偏向を共に同一のコントローラで同時に両軸を制御したことを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学システムにおいて、前記X軸偏向手段による偏向及び前記Y軸偏向手段による偏向によって規定される前記光の前記対象物への照射位置に応じて、レンズ間の距離を調整して前記光の焦点距離を調整するフォーカス調整手段を更に備え、前記X軸偏向手段による偏向及び前記Y軸偏向手段による偏向と共に、前記フォーカス調整手段による焦点距離調整を同一のコントローラで同時に全軸を制御することを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学システムにおいて、前記コントローラは、前記対象物の表面凹凸に応じて前記光の焦点距離が調整されるように前記フォーカス調整手段を制御することを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学システムにおいて、前記対象物の形状及び前記光の走査態様に基づいて、前記偏向手段による前記光の偏向軌道を演算する軌道演算手段と、前記軌道演算手段による偏向軌道と、前記光の偏向の検出値とに基づいて、前記偏向手段による前記光の偏向をフィードバック制御す偏向制御手段とを備え、前記軌道演算手段と前記偏向制御手段とを各々個別のCPUで構成したことを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学システムにおいて、前記光で走査する予定の軌道上に、前記光の走査方向が切り替わる切替点が存在する場合、前記切替点の手前から、前記光の走査方向を前記切替後の走査方向に徐々に変化させて走査しつつ、前記光の走査方向が前記切替後の走査方向に切り替わったときの前記光の走査位置が、前記切替後の走査方向で走査すべき軌道上に位置するように前記偏向手段を制御することを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学システムにおいて、前記光源は、レーザ光を発振するレーザ装置を有し、前記光強度調整手段は、前記レーザ装置のレーザ電源の出力、前記レーザ装置がQスイッチを内蔵する場合には当該Qスイッチ、前記レーザ装置がレーザ光を遮蔽するシャッターを有する場合には当該シャッター、前記レーザ装置が強度変調用の音響光学素子を有する場合には当該音響光学素子、及び、前記レーザ装置がパルスレーザ光を発振する場合には発振周期の少なくともいずれか1つを調整し、前記レーザ光の強度を調整することを特徴とする。
また上記目的を達成するために、本発明は、レーザ発振器から出力されたレーザ光を、被加工物の加工面に照射してレーザ加工するレーザ加工装置であって、前記レーザ光の強度を調整する光強度調整手段と、前記レーザ光を偏向し、ゼロレベルから所定の走査速度で前記被加工物の加工面を前記レーザ光でベクトル走査する偏向手段とを備え、前記光強度調整手段は、前記偏向手段による前記レーザ光のベクトル走査速度に比例して、或いは、前記レーザ光のエネルギー密度が略一定となるように、前記レーザ光の強度を調整することを特徴とする。
なお、本発明に係るレーザ加工装置において、ゲート信号を入力しつつ、前記パルスレーザ光の発振トリガとなるトリガパルス信号を前記レーザ発振器に入力し、当該トリガパルス信号に合わせてパルスレーザ光を出力させるレーザ発振制御手段と、前記パルスレーザ光を遮蔽する遮蔽手段とを備え、前記ゲート信号を入力した後、所定パルス数の前記トリガパルス信号が入力されるまで前記遮蔽手段によりパルスレーザ光を遮蔽し、発振当初のジャイアントパルスが被加工物に照射される事を防止する構成としても良い。
また上記目的を達成するために、本発明は、光源から出力された光を対象物に向けて偏向する偏向モジュールを有し、前記偏向モジュールにより前記光を偏向し対象物を走査するスキャナ光学装置であって、直線状のレール部材に前記偏向モジュールを固定すると共に、前記光源から出力された光の焦点距離を調整するフォーカス調整手段を前記レール部材に着脱自在に設け、前記フォーカス調整手段から出力された光を整形し前記偏向モジュールに入力する光学素子を前記レール部材に位置決め自在に設けたことを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学装置において、前記フォーカス調整ユニットに入射するレーザ光のレーザ光強度を調整するレーザ光強度調整モジュールを前記レール部材に着脱自在に設けたことを特徴とする。
なお、レーザ光にはパルスレーザ光と連続発振レーザ光とがあるが、前記フォーカス調整ユニットに入射するレーザ光はどちらでも良い。
また、当該フォーカス調整ユニットを前記レール部材に設ける際に、当該フォーカス調整ユニットに入射するレーザ光を整形する光学素子を要する場合には、当該光学素子も前記レールに前記フォーカス調整ユニットと共に着脱自在に設けられることになる。
また本発明は、上記スキャナ光学装置において、前記偏向モジュールを前記レール部材及び前記石定盤で支持したことを特徴とする。なお、前記偏向モジュールを前記レール部材及び前記石定盤に両持支持する構成としても良い。
また本発明は、上記スキャナ光学装置において、前記光源と、前記光源が出力する光を前記スキャナ光学装置に導く光学素子とを共に前記石定盤に固定したことを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学装置において、前記偏向モジュールを前記石定盤に保持させたことを特徴とする。
また本発明は、上記スキャナ光学装置において、前記レール部材を長手方向に沿って複数のレール片に分断し、各レール片を互いに隙間をあけて配列したことを特徴とする。
なお、各レール片を上記石定盤をベース部材として配列する構成としても良い。
また、本発明は、上記スキャナ光学装置において、前記レール部材に取り付けられる部材ごとに、取付位置の目安を示すマーク部を有することを特徴とする。
また上記目的を達成するために、本発明は、上述したいずれかのスキャナ光学装置と、前記スキャナ光学装置にレーザ光を出力するレーザ装置とを備え、前記スキャナ光学装置が前記レーザ光を偏向し、被加工物の加工面を前記レーザ光で走査して加工することを特徴とするレーザ加工装置を提供する。
本発明のスキャナ光学システム及び当該スキャナ光学システムを有するレーザ加工装置によれば、光の走査速度に比例して、或いは、光のエネルギー密度が略一定となるように、光の強度を調整するため、光で対象物を高速に走査しつつ、光走査時においては、対象物の照射位置における光のエネルギー密度が略一定に維持され、安定した光走査が実現される。
また本発明のスキャナ光学装置及び当該スキャナ光学装置を有するレーザ加工装置によれば、直線状のレール部材に偏向モジュールを固定すると共に、光源から出力された光の焦点距離を調整するフォーカス調整手段を前記レール部材に着脱自在に設ける構成としたため、フォーカス調整機能が一体化されたスキャナ光学装置が提供される。さらに、前記フォーカス調整手段から出力された光を整形し前記偏向モジュールに入力する光学素子が前記レール部材に位置決め自在に設けられているため、前記フォーカス調整手段を取り外し、或いは、交換した際に、前記光学素子と前記偏向モジュールとの間の距離を調整する必要が生じた場合であっても、前記光学素子は前記レール部材にガイドされながら移動するため、前記光学素子と前記偏向モジュールとの間の光軸を合わせたまま、距離だけを簡単に調整することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 コントロールユニットの構成を示す図である。 切替点を含む軌道のレーザ光走査を説明するための図である。 図2に示すコントロールユニットの変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 第2実施形態に係るレーザ発振器を示す図である。 第2実施形態に係るスキャナ光学装置の構成を示す図である。 スキャナ光学装置への光学素子の取付を説明するための図である。 第2実施形態の変形例に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 第2実施形態の変形例に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 第2実施形態の変形例に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 第2実施形態の変形例に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 第2実施形態の変形例に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 第2実施形態の変形例に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 第2実施形態の変形例に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 第2実施形態の変形例に係るレーザ加工装置の構成を示す図である。 第2実施形態の変形例に係るスキャナ光学装置の構成を示す図である。 第2実施形態の他の変形例に係るスキャナ光学装置の構成を示す図である。
符号の説明
1、100 レーザ加工装置
2、102 レーザ発振器
5 AOM(光強度調整手段)
6 ダイナミックフォーカスレンズユニット(焦点距離調整手段)
7 スキャナヘッド(偏向手段)
8、8A コントロールユニット
13 コンピュータシステム
20 スキャナ光学システム
72A X軸モータ
72B Y軸モータ
80A、80B DSP
90A〜90C エンコーダ
91 DFモータ
92A〜92C ドライバ回路
98 被加工物(対象物)
103 スキャナ光学装置
131 ダイナミックフォーカスレンズ(フォーカス調整手段)
132 スキャナヘッド
133、166 レール(レール部材)
133A〜133E レール片
134、135A、135B レンズ(光学素子)
136、136A 保持片
140 あり
142 位置合用脚
150 位置決用マーク
151 位置合用マーク
1330 あり溝(ガイド溝)
1340 延出部
BCS 描画条件指令信号
SA〜SC デジタルパルス信号
Q 切替点
Qs 走査方向切替開始点
Qe 合流点
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係るスキャナ光学システムが適用されたレーザ加工装置1の概略構成を示す図である。この図に示すように、レーザ加工装置1は、レーザ発振器2、及び、このレーザ発振器2のレーザ発振を制御する、電源を有するレーザコントロール装置3とを有するレーザ装置4と、レーザ光強度調整手段としてのAOM(音響光学素子)5と、焦点距離調整手段としてのダイナミックフォーカスレンズユニット6と、ワークステージ99に載置された被加工物98の加工面におけるレーザ光照射位置を可変して加工面内をレーザ光で走査する偏向手段としてのスキャナヘッド7とを有し、さらに、レーザ装置4、AOM5、ダイナミックフォーカスレンズユニット6及びスキャナヘッド7の各々を制御する制御手段としてのコントロールユニット8を備えている。そして、上記AOM5、スキャナヘッド7及びコントロールユニット8とによって、レーザ光の強度を調整しながら加工面を高速にレーザ光で走査するスキャナ光学システム20が構成されている。
各構成要素について、より詳細に説明すると、レーザ発振器2は、固体レーザ発振器、ファイバレーザ発振器、液体レーザ発振器或いは気体レーザ発振器であり、レーザ媒質に応じた波長のレーザ光を出力する。本実施形態では、このレーザ発振器2として、レーザ光を連続発振するものが用いられている。
AOM5は、コントロールユニット8の制御の下、所定の周波数でレーザ光を強度変調して出力するものであり、このAOM5には、レーザ発振器2から出力され、2枚の集光レンズ9A及び9Bを通過して整形されたレーザ光が入力される。
ダイナミックフォーカスレンズユニット6は、コントロールユニット8の制御の下、被加工物98の加工面におけるレーザ光の照射位置に応じて、AOM5を経由したレーザ光の焦点距離を可変するものであり、このダイナミックフォーカスレンズユニット6の焦点距離調整により、被加工物98における照射スポット面積が略一定に維持される。
なお、ダイナミックフォーカスレンズユニット6に代えて、fθレンズを用いても良いことは勿論である。
さらに、焦点距離が比較的長く、なおかつ、加工領域(レーザ光を走査する領域)が狭い場合には、加工面における焦点位置のズレが小さいため、ダイナミックフォーカスレンズユニット6やfθレンズ等の焦点距離調整手段をスキャナ光学システム20に設ける必要はない。
スキャナヘッド7は、コントロールユニット8の制御の下、ダイナミックフォーカスレンズユニット6を経由したレーザ光の光路を偏向し、被加工物98の加工面内で照射位置をワークステージ99に対して相対的に可変してレーザ光を走査するものであり、光路をX軸方向に偏向するスキャナミラー71A、及び、このスキャナミラー71Aを軸回転するX軸モータ72Aと、光路をX軸と直交するY軸方向に偏向するスキャナミラー71B、及び、このスキャナミラー71Bを軸回転するY軸モータ72Bとを有し、ダイナミックフォーカスレンズユニット6を経由したレーザ光が集光レンズ10を介して上記スキャナミラー71Aに入射され、このスキャナミラー71A及びスキャナミラー71Bの各反射面の角度によって規定される方向にレーザ光の光路が偏向される。なお、上記X軸及びY軸からなるXY平面はワークステージ99の上面と略平行な面として規定され、また、このXY平面に直交する軸がZ軸として規定される。
コントロールユニット8には、表示装置としてのディスプレイ11及び入力装置としてのキーボード12を有するコンピュータシステム13に接続(内蔵でも良い)されている。コンピュータシステム13には、被加工物98の3次元形状や材質、当該被加工物98に対してレーザ光を照射して加工する加工位置(レーザ照射位置)、加工深度、レーザマーキングやトリミング、孔あけ加工といった加工の種類等を含む加工データが入力されており、コンピュータシステム13は、レーザ加工時に、加工データに基づく描画条件指令信号BCSをコントロールユニット8に出力し、コントロールユニット8は、描画条件指令信号BCSに基づいてレーザ装置4、AOM5、ダイナミックフォーカスレンズユニット6及びスキャナヘッド7を制御する。
図2は、上記コントロールユニット8の構成を模式的に示すブロック図である。この図に示すように、コントロールユニット8は、演算処理装置としての2つのDSP80A及びDSP80Bを有している。なお、DSP80A及びDSP80Bの演算処理装置には、DSPに代えてCPUを用いても良い事は勿論である。
DSP80Aは、上記描画条件指令信号BCSにより示される被加工物98の形状(例えばCADデータ)、及び、当該被加工物98に対するレーザ光の走査態様に基づいて、被加工物98におけるレーザ光の照射位置の移動軌道(すなわち走査軌道)を演算する軌道演算部81と、XY平面内で照射位置を移動することによって生じる照射位置(結像点)のズレ(ディストーション)を補正するディストーション補正部82として機能するものであり、主として、コンピュータシステム13から入力された描画条件指令信号BCSに基づく演算処理を実行する。これら軌道演算部81及びディストーション補正部82の演算により、所定時間(例えば数十μs以内)毎に、レーザ光照射位置のXY座標指令値、このXY座標値に応じた焦点距離指令値、及び、レーザ光強度を指示するレーザ出力指令値の各種指令値が出力される。
DSP80Bは、レーザ装置4に対するレーザパワー制御、ダイナミックフォーカスレンズユニット6による焦点位置可変制御、スキャナヘッド7によるレーザ光の偏向制御、及び、照射位置や走査速度、照射スポット面積に応じたレーザ光強度制御といった、各部の駆動制御を主として実行するものである。これらDSP80A及びDSP80Bは、図示せぬクロックジェネレータが生成するクロック信号に基づいて互いに同期して処理を実行する。
また、コントロールユニット8には、2つのDSP80A、80Bの各々からアクセス可能な共有データメモリ83が設けられており、各DSP80A、80Bは共有データメモリ83を介してデータを共有する。この共有データには、例えば、DSP80AがDSP80Bに対して指令すべき指令コマンドや、当該指令コマンドに対するDSP80BからDSP80Aの確認コマンド、当該DSP80Bが指令コマンドを実行終了した旨をDSP80Aに対して通知する終了コマンドといったDSP80A、80Bの間での各種コマンドの他、DSP80Aが所定時間毎に出力するレーザ光照射位置のXY座標指令値、このXY座標指令値に応じた焦点距離指令値、及び、レーザ光強度を指示するレーザ出力指令値の各種指令値がある。
そして、DSP80Aが共有データメモリ83に出力した各種指令値をDSP80Bが読み込み、これらの指令値に基づいて、各部の駆動制御を実行する。
このように、コントロールユニット8が、2つのDSP80A及びDSP80Bを備え、軌道演算やディストーション補正等の演算処理と、各部を駆動制御する駆動制御処理とを、各々異なるDSP80A、80Bにより実行する構成としているため、演算処理によって、スキャナヘッド7の偏向制御及びAOM5の光強度制御に遅滞が生じることが無く、レーザ光の走査速度の高速化が実現され加工速度が向上する。
さて、上記DSP80Bによる駆動制御について詳述すると、DSP80Bは、レーザ出力指令値に基づいて、D/A変換器88を介してレーザコントロール装置3にパワー制御信号を出力し、レーザパワーを制御すると共に、レーザ光強度を調整すべくAOM5に対して強度制御信号を出力し、また、XY座標指令値及び焦点距離指令値に基づいて、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91を制御してダイナミックフォーカスレンズユニット6による焦点距離及びスキャナヘッド7による偏向を制御し、被加工物98の加工面におけるレーザ光の照射位置を制御する。
本実施形態では、高精度な照射位置制御を実現すべく、ダイナミックフォーカスレンズユニット6及びスキャナヘッド7の制御系としてクローズドループ制御系が構成されており、以下、かかる構成について説明する。
図2に示すように、スキャナヘッド7のX軸モータ72A及びY軸モータ72Bには、スキャナミラー71A、71Bの回転量に応じたパルス数のデジタルパルス信号SA、SBをコントロールユニット8に出力するエンコーダ90A及び90Bが設けられていると共に、ダイナミックフォーカスレンズユニット6には、焦点距離を可変する図示せぬ光学系を駆動するDF(ダイナミックフォーカス)モータ91及び光学系の駆動量に応じたパルス数のデジタルパルス信号SCをコントロールユニット8に出力するエンコーダ90Cを有し、また、コントロールユニット8には、各エンコーダ90A〜90Cから出力されたデジタルパルス信号SA〜SCが入力され、これらのデジタルパルス信号SA〜SCをカウントしてDSP80Bに出力するカウンタ回路84が設けられている。
DSP80Bは、カウンタ回路84によってカウントされた各デジタルパルス信号SA〜SCのカウンタ値に基づいて、スキャナミラー71A、71Bの回転量、及び、ダイナミックフォーカスレンズユニット6の光学系の駆動量を特定し、現在のレーザ光照射位置のXY座標値、及び、現在の焦点距離を特定する。
また、このDSP80Bは、共有データメモリ83に格納されたレーザ光照射位置のXY座標指令値、及び、このXY座標指令値に応じた焦点距離指令値を取得し、これら指令値と現在値とを比較して偏差信号をモータ制御部87に出力する位置比較部85、及び、上記XY座標指令値及び焦点距離指令値と同期して共有データメモリ83に格納されたレーザ出力指令値を取得し、AOM5(必要に応じてレーザコントロール装置3)に対して制御信号を出力する信号出力調整部86を有している。
上記モータ制御部87は、DSP80Bからの偏差信号に基づいて、偏差を打ち消すためのデジタル制御信号を、X軸モータ72Aのドライバ回路92A、Y軸モータ72Bのドライバ回路92B、及び、DFモータ91のドライバ回路92Cのそれぞれに出力してネガティブフィードバック制御を実行するものである。各ドライバ回路92A〜92Cは、デジタル制御信号が入力されると、X軸モータ72A、Y軸モータ72B、及び、DFモータ91に駆動電流を出力し、これにより、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91が駆動される。
このように、コントロールユニット8においては、デジタルパルス信号SA〜SCを出力するエンコーダ90A〜90C、カウンタ回路84、DSP80B、モータ制御部87、及び、ドライバ回路92A〜92Cによりクローズドループ制御系が構成されており、各モータ72A、72B、91の駆動が高精度に補償される。これにより、高精度なモータ制御、すなわち、被加工物98の加工面における高精度な照射位置制御が実現される。
さらに、各モータ72A、72B、91の回転量の検出手段として、デジタルパルス信号SA〜SCを出力するエンコーダ90A〜90Cを用いる構成としているため、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91のデジタル制御が可能になり、回転量に応じたアナログ検出信号に基づいてモータ回転量を制御する構成に比べて、検出誤差を最小に抑え、以って、より高精度な照射位置制御が実現されることとなる。
また、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91の各々をDSP80Bが同時にフォードバック制御するため、レーザ光のX軸方向及びY軸方向の偏向と、Z軸方向の焦点距離とが互いに同期し、かつ、軸間のズレを抑制しながら制御され、より高精度な照射位置制御が実現される。
以上の構成の下、コンピュータシステム13から描画条件指令信号BCSがコントロールユニット8に入力されると、コントロールユニット8のDSP80Aは、この描画条件指令信号BCSに基づいて、被加工物98の加工面内をレーザ光で走査するときの照射位置の軌道を演算すると共に、各照射位置のXY座標値に対してディストーション補正を行う。また、DSP80Aは、各照射位置ごとに、加工深度や被加工物98の材質、加工の種類に応じてレーザ光強度を演算すると共に、走査時のライン幅、XY座標値及び加工面の凹凸に応じて焦点距離を演算する。
上記照射位置の軌道演算においては、被加工物98の加工面に描画するラインをベクトル走査するための軌道、或いは、加工面における複数の加工点を最短距離で結ぶラインをベクトル走査するための軌道が演算される。
また、上記レーザ光強度演算においては、DSP80Aは、レーザ光の走査速度によらず、照射位置の単位面積あたりのレーザ光のエネルギー密度が略一定となるように、各焦点位置でのレーザ光強度を算出する。
詳述すると、レーザ装置4のレーザ光出力、及び、照射スポット面積が一定である場合、レーザ光の走査速度が速くなるにしたがって、単位面積あたりのエネルギー密度は小さくなり、遅い走査速度で加工した箇所と、速い走査速度で加工した箇所との間に、加工深度等のバラツキが生じ、加工品質が損なわれる。
そこで、DSP80Aは、レーザ装置4のレーザ光出力、及び、照射スポット面積が一定である場合には、レーザ光の走査速度が速くなるにしたがってレーザ光強度を高め、また、レーザ光の走査速度又は/及び照射スポットが可変する場合、或いは、レーザ装置4のレーザ光出力が変動する場合には、照射スポットにおける単位面積あたりのエネルギー密度が略一定となるレーザ光強度を演算する。
そして、DSP80Aは、所定時間ごとに、被加工物98の加工面における照射位置を示すXY座標指令値、その照射位置での焦点距離指令値、及び、レーザ光強度指令値を共有データメモリ83に書き込み、DSP80Bが、DSP80Aによる書き込みに同期して、AOM5と、ダイナミックフォーカスレンズユニット6のDFモータ91と、スキャナヘッド7のX軸モータ72A及びY軸モータ72Bのそれぞれを互いに同期させて同時に制御して、加工面をレーザ光でベクトル走査させて被加工物98を加工する。
このとき、DSP80Bは、レーザ光の照射位置を、前掲図1に示すように、被加工物98から外れた位置(ホームポジション)PHからベクトル走査開始点Stまで移動させる際、及び、ベクトル走査終了点から、次のベクトル走査開始点Stまで移動させる際には、X軸モータ72A及びY軸モータ72Bの駆動ピッチを大きくし、照射位置をベクトル走査開始点に高速に移動させ、また、ベクトル走査中においては、駆動ピッチを小さくし、所定の照射位置に正確にレーザ光が照射されるように制御する。
また、レーザ光の照射位置を、ホームポジションPHからベクトル走査開始点Stまで移動させたときには、ベクトル走査開始点Stにおけるビーム径が所定値となるように、DSP80Bは、DFモータ91のみを粗動動作させて焦点距離を調整し、また、ベクトル走査中においては、加工面における照射位置によらずビーム径が所定値となるように、X軸モータ72A及びY軸モータ72Bの駆動(すなわち、レーザ光の照射位置)と同期してDFモータ91を微動動作させる。
また、加工面に凹凸のある被加工物98をレーザ光でベクトル走査する際には、ベクトル走査中に、DSP80Bは、照射位置における凹凸の高低に合わせてダイナミックフォーカスレンズユニット6のDFモータ91を上記微動動作させてビーム径を一定に維持する。このとき、加工面の凹凸における高低差が比較的大きい場合には、ベクトル走査中にDFモータ91の微動動作のみでビーム径を一定に維持する事は困難であるため、この場合には、X軸モータ72A及びY軸モータ72Bの駆動と同期してDFモータ91を粗動動作させる。
なお、X軸モータ72A及びY軸モータ72Bの駆動と同期してDFモータ91を粗動動作及び微動動作させて、ベクトル走査中における焦点位置調整を行っても良いことは勿論である。
また、上記加工面における凹凸の高低差は、被加工物98の加工面の形状を示すCADデータに基づいて判定する事が可能であり、また、加工面の形状を示すデータに凹凸のデータが含まれていない場合には、加工面までの距離を計測する距離センサを用いてベクトル走査中にリアルタイム、或いは、ベクトル走査前に予め加工面の凹凸の高低差を計測するようにしても良い。
次いで、レーザ加工装置1による被加工物98の加工面に対するレーザ光のベクトル走査について説明する。
図3は、ベクトル走査する軌道Lの一態様を示す図である。
図2に示して説明したDSP80Bは、軌道L上をレーザ光でベクトル走査する際、走査方向Kが一定(軌道Lが直線)である場合には、走査速度が所定の走査速度(最大走査速度)に達するまで走査速度を加速させながらベクトル走査開始点Stからレーザ光走査を開始し、走査速度が所定の走査速度に達した後は、その走査速度を保ったまま軌道L上を走査するように制御することで、加工時間の高速化を図っている。
このとき、図3に示すように、走査方向Kを切り替える切替点Qが軌道L上に存在する場合、一般に、レーザ走査方向Kを不連続に切替えることは機構上困難であるため、切替点Qでレーザ走査が一端停止するように当該切替点Qの手前で走査速度を減速させ、そして、切替点Qにてレーザ走査方向Kを切替えて走査を開始させるという制御が従来から行われている。
しかしながら、切替点Qにて一端走査を停止させると、軌道Lの走査に要する時間、すなわち、レーザ加工時間が延びてしまうという問題がある。
そこで、本実施形態では、切替点Qが軌道L上に存在する場合に、走査時間が延びることを防止すべく、次のようなレーザ光走査(偏向)制御を行うこととしている。
すなわち、図2に示して説明したDSP80Aの軌道演算部81は、レーザ光をベクトル走査する軌道Lを演算した後、図3に示すように、その軌道上に切替点Qが存在する場合に、軌道L上において切替点Qよりも手前に設定される走査方向切替開始点Qsと、軌道L上において切替点Qよりも先に設定される合流点Qeとを緩やかな曲線軌道Rrにて結んだ軌道Lに補正する。
そして、DSP80Bは、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91を駆動して軌道Lに沿ったレーザ光走査制御を実行する場合、レーザ光の照射位置が走査方向切替開始点Qsに達したときに、走査速度を維持したまま曲線軌道Rrに沿ったレーザ光走査を継続する。これにより、レーザ光の走査方向Kが切替点Q通過後の走査方向Kになるように徐々に変化し、曲線軌道Rrの終点位置、つまり、合流点Qeにてレーザ光の走査方向Kの切替えが完了し、当初の軌道Lに沿ってレーザ光走査が行われる。この結果、切替点Qにおけるレーザ走査の一端停止が不要となるため、軌道Lの走査に要する時間の延長を防止し、高速なレーザ加工が実現される。
上記走査方向切替開始点Qs及び合流点Qeの各々は、軌道Lに沿って切替点Qから所定距離Ts、Teだけ離れた点に設定される。このとき、曲線軌道Rrの曲率は、切替点Qにおける走査方向Kの切替角度θに依存し、所定距離Ts、Teを常に一定とした場合、切替角度θが小さくなるほど、曲線軌道Rrの曲率が大となる。例えば、図3において、切替点Q1、Q2の切替角度θ1、θ2よりも、切替点Q3の切替角度θ3の方が小さいため、所定距離Ts、Teが常に一定である場合には、切替点Q1、Q2における曲線軌道Rr1、Rr2よりも切替点Q3における曲線軌道Rr3の方が曲率が大きくなる。
曲線軌道Rrの曲率が大きくなる程、曲線軌道Rrに沿ってレーザ光を走査する際に、走査方向Kの急激な変更制御が必要となり、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91が困難となる。そこでDSP80Aは、所定距離Ts、Teを常に一定にして走査方向切替開始点Qs及び合流点Qeを設定する場合、切替点Qの切替角度θが所定のしきい値θth以下であるときには、軌道L上において走査方向切替開始点Qsよりも更に手前に走査速度の減速開始点Qdを設定し、当該減速開始点Qdから走査速度が減速されるようにXY座標指令値を生成する。所定のしきい値θthは、最大走査速度を維持したまま走査可能な曲率が得られる切替角度の最小値である。
上記のようにDSP80Aが減速開始点Qdを設定及び当該減速開始点Qdから走査速度が減速されるようにXY座標指令値を生成する制御を実行することで、DSP80Bの制御によって、レーザ光照射位置が走査方向切替開始点Qsに達する前に走査速度を十分に減速した後、そのときの走査速度を維持したまま曲線軌道Rrが走査されるため、単位時間辺りの走査方向Kの変化量が小さく抑えられ、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91の駆動制御による照射位置制御が容易となる。
また、レーザ光の照射位置が合流点Qeに達した場合、DSP80Aは、走査速度が所定の走査速度(最大走査速度)に達するまで加速させ、所定の走査速度に達した後は、その走査速度を維持してレーザ光走査を継続することになる。
なお、走査速度が減速及び加速された場合には、DSP80Aは、エネルギー密度を一定にするために、走査速度の減速及び加速に応じてレーザ光強度が高め、或いは、低められるようにレーザ出力指令値を出力する。
また、切替点Qが軌道L上に存在する場合に、DSP80Aが所定距離Ts、Teが常に一定となるように、走査方向切替開始点Qs及び合流点Qeを軌道L上に設定する構成に限らず、曲線軌道Rrの曲率が常に一定となるように走査方向切替開始点Qs及び合流点Qeを設定する構成としても良い。この構成によれば、曲線軌道Rrの曲率を最大走査速度で走査可能な曲率に設定することで、切替点Qの切替角度θに依らず最大走査速度で曲線軌道Rrを走査することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、DSP80BがAOM5を制御して、被加工物98の加工面におけるレーザ光の走査速度に比例してレーザ光強度を高め、或いは、照射位置ごとのレーザ光のエネルギー密度が略一定となるようにレーザ光強度を調整する構成としたため、レーザ光の走査速度が速い場合であっても、加工面における加工深度のバラツキを防止し、高品位な加工が可能となる。
また、本実施形態によれば、デジタルパルス信号を出力するエンコーダ90A〜90C、カウンタ回路84、DSP80B、モータ制御部87、及び、ドライバ回路92A〜92Cがクローズドループ制御系を構成し、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91の駆動を高精度に補償可能としたため、被加工物98の加工面における照射位置を高精度に制御し、高品位な加工が可能となる。
特に、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91の回転量の検出手段として、デジタルパルス信号SA〜SCを出力するエンコーダ90A〜90Cを用いる構成としているため、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91のデジタル制御が可能になり、回転量に応じたアナログ検出信号に基づいてモータ回転量を制御する構成に比べて、検出誤差を最小に抑え、以って、より高精度な照射位置制御が可能となる。
特に、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91の回転量に応じたアナログ信号を出力するアナログ検出器においては、モータ温度の上昇に伴って回転量に応じた信号が非線形に変化するため、モータ温度に応じた補正が必要となり、また、その補正精度によっては、検出誤差が大きくなる。さらに、アナログ検出器は、回転量検出素子の経年劣化によっても検出精度に影響が生じる。
これに対して、本実施形態によれば、上記エンコーダ90A〜90Cを用いてX軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91のデジタル制御を行う構成としたため、モータ温度の影響、及び、経年劣化の影響を受け難く、高精度な照射位置制御を維持できる。
また、本実施形態によれば、X軸モータ72A、Y軸モータ72B及びDFモータ91の各々を1つのDSP80Bが同時にフォードバック制御する構成としたため、レーザ光のX軸方向及びY軸方向の偏向と、Z軸方向の焦点距離とが互いに同期し、かつ、軸間のズレを抑制しながら制御可能となり、これにより、照射位置が更に高精度に制御され、より高品位な加工が可能となる。
さらに、本実施形態によれば、コントロールユニット8が、2つのDSP80A、80Bを備え、軌道演算やディストーション補正等の演算処理と、各部を駆動制御する駆動制御処理とを、各々異なるDSP80A、80Bにより実行する構成としているため、演算処理によって、スキャナヘッド7の偏向制御及びAOM5のレーザ光強度制御に遅滞が生じることが無く、上記の高精度な照射位置制御を実現しつつ、レーザ光の走査速度の高速化が実現可能となり、高品位な加工を短時間で行うことができる。
また、本実施形態によれば、被加工物98の加工面の凹凸に基づいて、レーザ光の焦点距離を調整するため、加工面が平らな被加工物98に限らず、加工面が曲面を描くような被加工物98に対するレーザ加工も可能になる。
さらにまた、本実施形態によれば、軌道L上に、切替点Qが存在する場合、切替点Qの手前(走査方向切替開始点Qs)から、レーザ光の走査方向Kを切替後の走査方向Kに徐々に変化させて走査しつつ、レーザ光の走査方向Kが切替後の走査方向Kに切り替わったときの照射位置が、切替後の走査方向Kで走査すべき軌道L上(合流点Qe)に位置するようにレーザ光の走査を制御するため、切替点Qにおけるレーザ走査の一端停止が不要となり、軌道Lの走査に要する時間の延長を防止し、高速なレーザ加工が実現される。
なお、上述した第1実施形態においては、コントロールユニット8が、2つのDSP80A、80Bの各々からアクセス可能な共有データメモリ83を備える構成を例示した。
これに対して、コントロールユニット8Aの構成を、図4に示すように、DSP80Aがメモリ83Aを、DSP80Bがメモリ83Bをそれぞれ備え、DSP80A、80Bが互いの処理に要するデータを通信により送受する構成としても良い。
例えば、上述した第1実施形態では、レーザ光を連続発振するレーザ発振器2を例示したが、これに限らず、パルス光を出力するレーザ発振器を用いる構成としても良い。この構成においてレーザ光強度を可変する場合には、例えば、レーザ発振器がQスイッチを用いてレーザ発振するものであれば、このQスイッチのタイミングを可変してレーザ光強度を可変すれば良く、また、レーザ発振器がレーザ光を遮蔽するシャッターを有している場合には、当該シャッターの開閉タイミング(開又は閉時間)、レーザ発振器が強度変調用の音響光学素子(AOM)を有している場合には当該音響光学素子の少なくともいずれか1を調整してレーザ光強度を可変しても良い。
また、上述した第1実施形態では、レーザ加工時に、常にレーザ光をベクトル走査することとしたが、これに限らず、比較的長い直線を描画する等、軌道Lに切替点Qや屈曲部が無い場合には、レーザ光強度及び走査速度を常に一定に維持したままレーザ光走査するラスター走査を行っても良い。
また、上述した第1実施形態では、本発明に係るスキャナ光学システム20をレーザ加工装置に適用した場合を例示したが、これに限らず、例えば、光源からの光(レーザ光に限らない)で描画面を高速に走査して描画像を描画する描画装置や、試料に対してレーザ光を高速に走査させて検査測定を行う測定装置といった光を高速に偏向する必要のある各種装置にも応用可能である。
<第2実施形態>
次いで本発明の第2実施形態について説明する。
従来から、ミラーを回転軸に回転自在に保持し、当該ミラーの反射面を任意の角度に調整可能に構成したスキャナ光学装置が知られている。そして、このようなスキャナ光学装置は、例えば、特開2004−358507公報に示されているように、被加工物の加工面をレーザ光で走査する際の偏向手段としてレーザ加工装置に広く用いられている。
しかしながら、被加工物等の対象物を光走査する際、多くの場合には、照射光の強度や焦点位置等も制御されるものの、従来のスキャナ光学装置は、光の偏向手段を提供するのみであるため、強度調整や焦点位置調整のための光学モジュール或いは光学素子をユーザが別途用意し、これらの光学モジュール或いは光学素子とスキャナ光学装置とを適宜に配列して1つの光学システムを構築する必要がある。
さらに、光学システムの構築の際には、光学モジュールや光学素子、スキャナ光学装置の各々の光軸を合わせたり、光のビーム径を光学素子や光学モジュールごとに調整したりする、いわゆるアライメント作業が必要となる。
光学システムのアライメント作業は、熟練が必要なものであり、経験の浅い者等には、非常に手間のかかる作業である。
そこで本実施形態では、光走査のための光学システムを簡単に構築することのできるスキャナ光学装置、及び、このスキャナ光学装置を用いて好適なレーザ加工装置について説明する。
図5は、本実施形態に係るレーザ加工装置100の構成を示す図である。
レーザ加工装置100は、レーザ発振器102と、スキャナ光学装置103と、レーザ発振器102から放射されたレーザ光をスキャナ光学装置103に導く光学素子たる1対のミラー104A、104Bとを有し、これらが板状の石定盤105に載置・固定されている。石定盤105は、一般に、平面精度が非常に高く、このような石定盤105に各光学要素を載置、固定することで、各光学要素間の光軸のずれが防止され、さらに、各光学要素間の光軸合わせが容易となる。なお、上記ミラー104A、104Bは、反射型光学素子たるミラーに代えて、例えばプリズムレンズ等の透過型光学素子を用いても良い。また、レーザ発振器102とスキャナ光学装置103とが直線状に配置されている場合には、レーザ発振器102から放射されたレーザ光をスキャナ光学装置103に導く光学素子は不要である。
レーザ発振器102は、固体レーザ発振器、液体レーザ発振器、気体レーザ発振器、半導体レーザ発振器、ファイバレーザ発振器、或いは、自由電子レーザ発振器であり、図示せぬレーザ制御装置により制御され、レーザ媒質に応じた波長のレーザ光を発振する。レーザ発振器102は、図6に示すように、レーザ共振器を内蔵する直方体形状の発振器本体120と、発振器本体120の先端部120Aに開口するレーザ出射口121とを有して構成されている。
また、発振器本体120の底面の先端部120A側及び後端部120B側には、XYZ軸ステージ122が設けられ、これらXYZ軸ステージ122が石定盤105にねじ止め固定されており、XYZ軸ステージ122を調整することで、レーザ発振器102の光軸が微調整可能となっている。このように、本実施形態では、レーザ発振器102を石定盤105に載置されているが、石定盤105は熱伝導率が非常に小さいため、レーザ発振器102が発熱しても他の光学要素に与える熱影響を最小に抑えることが可能となる。
図7は、スキャナ光学装置103を拡大して示す図である。
スキャナ光学装置103は、レーザ発振器102から出力されたレーザ光の強度を変調するAOM(音響光学変調素子)130と、レーザ光のフォーカスを調整するダイナミックフォーカスレンズ131と、レーザ光を偏向して対象物に照射するスキャナヘッド132とを有し、これらの光学要素が直線状に延びるレール133に取り付けられている。さらに、このレール133には、ダイナミックフォーカスレンズ131及びスキャナヘッド132の間に設けられ、ダイナミックフォーカスレンズ131から出力された光を整形してスキャナヘッド132に入力する光学素子としてのレンズ134と、AOM130に入射するレーザ光を整形する光学素子としての2組のレンズ135A、135Bとのそれぞれが位置決め自在に取り付けられている。
スキャナヘッド132は、レーザ光を偏向するスキャナミラー1321A、及び、スキャナミラー1321Aの偏向方向に対して所定の角度となる方向にレーザ光を偏向するスキャナミラー1321Bと、これらのスキャナミラー1321A、1321Bを駆動するモータ1322A、1322Bと、スキャナミラー1321A、1321Bを収容する、底面が開口した箱型の筐体1323を有している。
筐体1323には、図示せぬレーザ光の導入口が側面に形成されている。前掲図5に示すように、レール133は、石定盤105の端部105Bから延出する延出部1340を有し、この延出部1340にスキャナヘッド132の筐体1323が配置されると共に、当該レール133に立設した保持片136により側面が保持され、いわゆる、両持支持構造によりレール133に保持されている。なお、レール133には、上記スキャナミラー1321A、1321Bにて偏向された光を出射する出射口1324が設けられている。そして、本実施形態では、スキャナヘッド132、レンズ134及び出射口1324により、偏向モジュールが構成されている。
ダイナミックフォーカスレンズ131は、レーザ光をスキャナヘッド132で偏向し対象物をレーザ光で走査する際に、対象物の走査面におけるレーザ光の照射スポット径を照射位置によらず略一定に維持するようにレーザ光の焦点距離を可変するものである。ダイナミックフォーカスレンズ131は、図示せぬモータによってレンズ系が駆動されレーザ光の焦点距離が可変される。この図示せぬモータ、及び、上記スキャナヘッド132のモータ1322A、1322Bは、前掲図5に示すコントロールユニット106により制御されている。このコントロールユニット106は、走査面におけるレーザ光の照射位置に基づいて焦点距離を調整すべく、ダイナミックフォーカスレンズ131のモータと、スキャナヘッド132のモータ1322A、1322Bとを互いに同期させながら制御する。なお、ダイナミックフォーカスレンズ131に代えてfθレンズを焦点距離調整手段として用いても良い。
AOM130は、上記の通り、レーザ発振器102から出力された連続発振レーザ光、或いは、パルスレーザ光の強度変調を行うものであり、上記コントロールユニット106により制御されており、コントロールユニット106は、対象物の走査面におけるレーザ加工深度等の加工度合いを常に一定に維持すべく、スキャナヘッド132のモータ1322A、1322Bの駆動量によって規定されるレーザ光の走査速度に応じて、レーザ光強度を可変する。すなわち、コントロールユニット106は、レーザ光の走査速度が速い場合には、単位面積あたりのエネルギーが低下するためレーザ光強度もしくはレーザ光密度を高め、これとは逆に、走査速度が遅い場合にはレーザ光強度もしくはレーザ光密度を低める制御を行い、レーザ光走査時の単位面積あたりのエネルギーを略一定に維持する制御を行う。
なお、上記レーザ光密度は、パルスレーザ光の単位時間当たりのパルス数により定義され、当該レーザ光密度を可変することで、単位面積当たりのレーザ光のエネルギーを可変することができる。
これらAOM130及びダイナミックフォーカスレンズ131は、図7に示すように、台座137にマウントされており、この台座137がレール133に位置決め自在に取り付けられる。また、各レンズ134、135A、135Bはレンズホルダ138に保持されており、このレンズホルダ138の底部にレール取付部139が設けられ、このレール取付部139がレール133に位置決め自在に取り付けられている。さらに、台座137及びレール取付部139には、多数のねじ孔144が穿設されており、AOM130等の取付位置の調整後に各ねじ孔144にねじを螺合してレール133にねじ止め固定される。
台座137及びレンズホルダ138のレール取付部139には、図8に示すように、あり溝構造のあり140が設けられており、また、レール133の上面には、長手方向に延びる一条のあり溝1330が形成されている。
したがって、台座137及びレール取付部139のあり140をレール133の一端からあり溝1330に通し嵌合させることで、各光学要素のレール133への取付が行われる。このとき、台座137及びレンズホルダ138の直線的な配列は、レール133のあり溝1330によって規制されるため、レール133への取付と同時に、AOM130やダイナミックフォーカスレンズ131、各レンズ134、135A、135Bの直線的な光軸の位置合わせが完了する。特に、各光学要素のレール133への取付構造に、あり溝構造を採用することで、レール133と各光学要素との間のガタツキが抑えられ、レール133に取り付けるだけで、各光学要素同士の光軸を精度良く合わせることができる。さらに、ねじ孔144にねじをねじ込むことによりレール133と台座137及びレール取付部139とを強く固定することができる。
また、前掲図7に示すように、レール133の上面には、AOM130、ダイナミックフォーカスレンズ131、及びレンズ134、135A、135Bのそれぞれの取付位置に位置決用マーク150が描かれており、また、台座137及びレンズホルダ138のレール取付部139のそれぞれの側面には、位置合用マーク151が描かれており、これら位置決用マーク150及び位置合用マーク151を合わせることで、AOM130、ダイナミックフォーカスレンズ131、及びレンズ134、135A、135Bの位置決めが完了する。
このように、位置決用マーク150及び位置合用マーク151を予め設けておくことで、スキャナ光学装置103を搬送する際等に、AOM130、ダイナミックフォーカスレンズ131、及びレンズ134、135A、135Bのそれぞれをレール133から取り外して搬送した場合であっても、これらをレール133に取り付ける時のアライメントが容易となる。
さらに、経年劣化やレンズや光学素子の個体差等によって、各部の取付位置を微調整する際には、位置決用マーク150及び位置合用マーク151を基準にレール133のあり溝1330に沿って各部を前後させるだけで良く、取付位置の目安が全く無い場合と比較して、位置決め作業が容易となる。
なお、これら位置決用マーク150及び位置合用マーク151の位置は、ダイナミックフォーカスレンズ131やレンズ134、135A、135B等の光学要素の光学特性、換言すれば、スキャナ光学装置3の光学設計(特に、レーザ光の走査角範囲やスポット径)に応じて当然に変更され得るものである。したがって、これら位置決用マーク150及び位置合用マーク151を、幾つかの光学設計値ごとに設ける構成としても良い。これにより、ユーザがスキャナ光学装置3を異なる光学設計値で運用する際に、各光学要素を簡単に交換し、かつ、位置決めすることが可能となる。
また、位置決用マーク150及び位置合用マーク151がレール133、台座137及びレール取付部139の各々に直接描画された構成としたが、これに限らない。すなわち、これらの位置決用マーク150及び位置合用マーク151は、レール133に取り付けられる各光学要素間の相対的な距離が規定されるように設けられていれば十分であり、例えば、位置決用マーク150を別部材の板材に標し、これをレール133に貼設しても良く、さらに、位置合用マーク151についても同様に別部材としても良い。
ここで、AOM130がレーザ発振器102に既に内蔵されている場合や、レーザ発振器102でエネルギー制御が可能な場合、そもそもエネルギー制御が不要な場合、スキャナ光学装置103には、上記AOM130が不要となり、当該AOM130をレーザ光の光軸(経路)上から取り除く必要がある。このような場合であっても、本実施形態においては、レール133への各光学要素の取付に、あり溝構造を採用しているため、AOM130及び当該AOM130をマウントする台座137をレール133から簡単に取り外すことが可能となる。
これとは逆に、AOM130をレール133に取り付ける際には、上記のように、位置決用マーク150及び位置合用マーク151を合わせることで、AOM130の取付及び位置決めを簡単に行うことが可能となる。また、AOM130をレール133に取り付ける際には、AOM130をレール133から取り外されている状態で、レール133に取り付けられている各光学要素同士の光軸を合わせ、その後に、AOM130を取り付けることで、各光学要素同士の光軸を合わせる際にAOM130の影響を無くすことができる。
さらに、スキャナヘッド132による走査角範囲が比較的狭い場合や、対象物の走査面での照射スポット径の変化が小さい場合等には、ダイナミックフォーカスレンズ131が(fθレンズも勿論)不要となる場合がある。このような場合には、ダイナミックフォーカスレンズ131(或いはfθレンズ)に代えて、レンズ134の前段に他のレンズが配設される。このような場合でも、AOM130と同様に、ダイナミックフォーカスレンズ131を簡単に取り外し、さらに、このダイナミックフォーカスレンズ131に代わるレンズを取り付けることが可能となる。
このように、ダイナミックフォーカスレンズ131をレール133から取り外した場合、或いは、ダイナミックフォーカスレンズ131を異なる光学特性のものに変更した場合、スキャナヘッド132の上記スキャナミラー1321A、1321Bに入射するレーザ光のビーム径が変わってしまうため、当該スキャナヘッド132の前段に配置されたレンズ134の位置を調整する必要が生じる場合がある。このような場合であっても、レンズ134が直線上のレール133に位置決め自在に取り付けられているため、あり溝1330に沿ってレンズ134を前後に移動して調整することで、光軸をずらすことなく、位置決め調整を行うことが可能となる。
さて、レール133は、図7及び図8に示すように、長手方向に沿って複数のレール片133A〜133Eに分断されている。各レール片133A〜133Eは略同一寸法の形状に構成されており、先頭のレール片133Aにのみ、上記スキャナヘッド132を載置するための延出部1340が設けられている。これらのレール片133A〜133Eは、石定盤105に取り付けられることで、レールガイド部材の機能を維持しており、換言すれば、石定盤105が各レール片133A〜133Eを連結するためのベース材として機能している。
石定盤105への取付構造について説明すると、各レール片133A〜133Eが側面視L字状に形成され、上記石定盤105の端面105Aに面接触する位置合用脚142を有している。すなわち、石定盤105の一辺に沿って、各レール片133A〜133Eの位置合用脚142を石定盤105の端面105Aに宛がいながら固定することで、石定盤105の端面105Aを使っての各レール片133A〜133Eの各々が直線状に位置合わせされて連結される。各レール片133A〜133Eを石定盤105に固定する際には、間隔δ(図7参照)をあけて各々が固定されており、あるレール片133A〜133Eが熱膨張等を起こしても、他のレール片133A〜133Eと分断されることで位置ズレ(特に、光学要素間の相対距離の変動)の発生が防止される。なお、上記間隔δは例えば隙間ゲージを用いて調整されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、レーザ加工装置100が備えるスキャナ光学装置103において、レール133の端部にスキャナヘッド132を固定すると共に、ダイナミックフォーカスレンズ131をレール133に着脱自在に設けると共に、レンズ134をレール133に位置決め自在に設ける構成としている。この構成によれば、スキャナヘッド132及びダイナミックフォーカスレンズ131がレール133に共に取り付けられてユニット化されているため、レーザ光をスキャナヘッド132で偏向し対象物をレーザ光で走査する際に、レーザ光の照射スポット径を照射位置によらず常に一定とすることを可能としつつ、さらに、ダイナミックフォーカスレンズ131を変更或いは取り外して、スキャナ光学装置103の光学設計値を簡単に変更することができる。
さらに、ダイナミックフォーカスレンズ131を変更或いは取り外した事により、レンズ134とスキャナヘッド132との間の距離を調整する必要が生じた場合であっても、直線上のレール133に位置決め自在に取り付けられているため、レンズ134とスキャナヘッド132との間の光軸を合わせたまま、当該レンズ134をレール133に沿って前後させて距離を調整することが可能となり、光学設計変更時のアライメント作業が容易となる。
また、本実施形態によれば、AOM130をレール133に着脱自在に取付可能な構成とした。この構成によれば、レーザ光をスキャナヘッド132で偏向し対象物をレーザ光で走査する際に、レーザ光の強度調整する機能が一体的に組み込まれたスキャナ光学装置103が提供される。さらに、AOM130がレーザ発振器2に既に内蔵されている場合や、レーザ発振器102がレーザ光をパルス発振する場合には、レール133からAOM130を着脱し、スキャナ光学装置103と共に用いられるレーザ発振器102の仕様に簡単に合わせることができる。
また、本実施形態によれば、レール133を石定盤105に固定する構成としたため、レール133に取り付けられる各光学要素間の光軸のずれが防止され、さらに、各光学要素間の光軸合わせが容易となる。
さらにまた、本実施形態によれば、上記石定盤105には、スキャナ光学装置103と共に、レーザ発振器102及び1対のミラー104A、104Bを載置・固定する構成としている。この構成によれば、石定盤105に載置されている各光学要素間の光軸のずれが防止され、さらに、各光学要素間の光軸合わせが容易となる。また、レーザ発振器102を石定盤105に載置したとしても、石定盤105は熱伝導率が非常に小さいため、レーザ発振器102の発熱が他の光学要素に与える熱影響を最小に抑えることができる。
また、本実施形態によれば、レール133を長手方向に沿って複数のレール片133A〜133Eに分断し、各レール片133A〜133Eを石定盤105の一辺に沿って配列して互いの軸(あり溝1330)を合わせつつ、各レール片133A〜133Eを互いに間隔δの隙間をあけて配列する構成とした。
この構成によれば、あるレール片133A〜133Eが熱膨張等を起こしても、他のレール片133A〜133Eと分断されることで位置ズレの発生が防止される。さらに、複数のレール片133A〜133Eを、平面精度の高い石定盤105の一辺に沿って配列したため、互いのあり溝1330を簡単に、かつ、精度良く合わせることが可能となる。
なお、第2実施形態は、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
第2実施形態では、複数のレール片133A〜133Eの先頭のレール片133Aに延出部1340を設け、この延出部1340にスキャナヘッド132を配置すると共に延出部1340に立設した保持片136でスキャナヘッド132を保持する構造とした。
これに対して、例えば、図9に示すように、レール片133Aを石定盤105の端部105Bよりも手前に配置すると共に、レール片133Aの先端部1350に保持片136Aを設け、石定盤105にスキャナヘッド132を載置すると共に保持片136Aに保持させる構造のスキャナ光学装置103A、及び、このスキャナ光学装置103Aを用いたレーザ加工装置100Aを構成しても良い。かかる構成によれば、スキャナヘッド132が石定盤105側に載置され、スキャナヘッド132の振動が他の光学素子に伝達し難くなるため、当該スキャナヘッド132の振動による光学素子の位置ズレ等を防止することができる。
第2実施形態では、ダイナミックフォーカス131の後段に集光用のレンズ134を設けてスキャナ光学装置103を構成した。
これに対して、例えば図10に示すように、レンズ134をダイナミックフォーカス131の前段に設けたスキャナ光学装置103Bを構成し、このスキャナ光学装置103Bを備えたレーザ加工装置101Bとしても良い。
また第2実施形態では、ダイナミックフォーカス131の前段にAOM130及びレンズ135A、135Bを設けてスキャナ光学装置103を構成した。
これに対して、例えば図11に示すように、ダイナミックフォーカス131の前段にAOM130及びレンズ135A、135Bを省略してスキャナ光学装置103Cを構成し、このスキャナ光学装置103Cを備えたレーザ加工装置101Cとしても良い。
また第2実施形態では、ダイナミックフォーカス131の前段にAOM130及びレンズ135A、135Bを設け、さらに、ダイナミックフォーカス131の後段に集光用のレンズ134を設けてスキャナ光学装置103を構成した。
これに対して、例えば図12に示すように、ダイナミックフォーカス131の前段にAOM130及びレンズ135A、135Bを省略し、また、レンズ134をダイナミックフォーカス131の前段に設けてスキャナ光学装置103Dを構成し、このスキャナ光学装置103Dを備えたレーザ加工装置101Dとしても良い。
また第2実施形態では、レーザ発振器102から出力されたレーザ光を一対のミラー104A、104Bにより偏向させてスキャナ光学装置103に導く構成とした。
これに対して、例えば図13に示すように、レーザ発振器102とスキャナ光学装置103とを光軸を合わせて直線上に配置して、レーザ発振器102から出力されたレーザ光をそのままスキャナ光学装置103に入射する構成のレーザ加工装置101Eとしても良い。
なお、レーザ発振器102とスキャナ光学装置103とを光軸を合わせて直線上に配置する構成においては、例えば図14に示すように、スキャナ光学装置103に代えて上記のスキャナ光学装置103Bを用いてレーザ加工装置101Fを構成しても良く、また例えば図15に示すように、上記のスキャナ光学装置103Cを用いてレーザ加工装置101Gを構成しても良く、また例えば図16に示すように、上記のスキャナ光学装置103Dを用いてレーザ加工装置101Hを構成しても良い。
第2実施形態では、先頭のレール片133Aを除く他のレール片133B〜133Eのそれぞれを略同一寸法のものとしたが、これに限らず、図17に示すように、取り付けられる光学要素ごとにレール133をレール片133A’〜133E’に分断し、スキャナ光学装置103Eを構成しても良い。
さらに、図18に示すように、1本のレール160を用いてスキャナ光学装置103Fを構成しても良い。また、図17及び図18に示すように、スキャナヘッド132を、レール片133A’の端部、或いは、レール160の端部に立設した保持片136にのみ保持する、片持支持構造としても良い。
なお、これら図10〜図18においては、位置決用マーク150及び位置合用マーク151の図示を省略している。
また上述したレール133に代えて、直線案内用軸軸受として一般的に利用されているリニアガイドを用いる構成としても良い。
また、第2実施形態では、レール133と各光学要素との取り付け構造をあり溝構造としたが、これに限らない。例えば、レール133の上面に互いに平行に延びる1或いは複数の凸条を設けると共に、台座137及びレール取付部139の各々の底面に、レール133の凸条に係合する凹条を設け、これら凸条及び凹条の係合構造により、レール133に各光学要素を取り付ける構成としても良い。これにより、レール133に溝を設けて各光学要素を取り付ける構造に比べ、各光学要素をレール133から個別に取り外すことができる。
また、第1及び第2実施形態では、レーザ発振器1,102から放射された光をスキャナヘッド7或いはスキャナ光学装置103により鉛直下方に偏向して被加工物に照射する構成を例示したが、これに限らない。すなわち、レーザ光の光軸(入射側)を中心軸としてスキャナヘッド7或いはスキャナ光学装置103を所定角度回転させて設け、鉛直下方を0度と定義した場合に、水平方向に例えば±90度範囲の任意の角度を持たせてレーザ光を照射したり、水平方向180度として鉛直上方にレーザ光を照射する構成としても良い。このような構成とすることで、スキャナヘッド7或いはスキャナ光学装置103を回転させない構成に比べて、レーザ光の照射範囲を広げることができる。
なお、スキャナヘッド7或いはスキャナ光学装置103の上記所定角度を任意の角度に調整する回転駆動手段を別途に設ける構成としても良い。

Claims (17)

  1. 光源から出力された光を、対象物に照射し走査するスキャナ光学システムであって、
    前記光の強度を調整する光強度調整手段と、
    前記光を前記対象物の所定位置に向けて偏向すると共に、ゼロレベルから所定の走査速度となるように前記光を偏向する偏向手段とを備え、
    前記光強度調整手段は、前記偏向手段による光の走査速度に比例して、或いは、前記光のエネルギー密度が略一定となるように、前記光の強度を調整することを特徴とするスキャナ光学システム。
  2. 請求項1に記載のスキャナ光学システムにおいて、
    前記偏向手段は、スキャナミラーと、このスキャナミラーを駆動する駆動モータと、この駆動モータを制御するコントローラとを有し、
    前記スキャナミラーの駆動量に応じたデジタルパルス信号を出力するエンコーダを前記駆動モータに設け、
    前記コントローラは、前記デジタルパルス信号をカウントして前記駆動量を特定し、当該駆動量に基づいて前記駆動モータに制御信号を出力するフィードバック制御を実行する
    ことを特徴とするスキャナ光学システム。
  3. 請求項1に記載のスキャナ光学システムにおいて、
    前記偏向手段は、
    前記対象物の平面内を互いに直交するX軸方向及びY軸方向のそれぞれに前記光を偏向するX軸偏向手段及びY軸偏向手段を備え、
    前記X軸偏向手段による偏向及びY軸偏向手段による偏向を共に同一のコントローラで同時に両軸を制御したことを特徴とするスキャナ光学システム。
  4. 請求項3に記載のスキャナ光学システムにおいて、
    前記X軸偏向手段による偏向及び前記Y軸偏向手段による偏向によって規定される前記光の前記対象物への照射位置に応じて、レンズ間の距離を調整して前記光の焦点距離を調整するフォーカス調整手段を更に備え、
    前記X軸偏向手段による偏向及び前記Y軸偏向手段による偏向と共に、前記フォーカス調整手段による焦点距離調整を同一のコントローラで同時に全軸を制御する
    ことを特徴とするスキャナ光学システム。
  5. 請求項4に記載のスキャナ光学システムにおいて、
    前記コントローラは、前記対象物の表面凹凸に応じて前記光の焦点距離が調整されるように前記フォーカス調整手段を制御する
    ことを特徴とするスキャナ光学システム。
  6. 請求項1に記載のスキャナ光学システムにおいて、
    前記対象物の形状及び前記光の走査態様に基づいて、前記偏向手段による前記光の偏向軌道を演算する軌道演算手段と、
    前記軌道演算手段による偏向軌道と、前記光の偏向の検出値とに基づいて、前記偏向手段による前記光の偏向をフィードバック制御す偏向制御手段とを備え、
    前記軌道演算手段と前記偏向制御手段とを各々個別のCPUで構成したことを特徴とするスキャナ光学システム。
  7. 請求項1に記載のスキャナ光学システムにおいて、
    前記光で走査する予定の軌道上に、前記光の走査方向が切り替わる切替点が存在する場合、
    前記切替点の手前から、前記光の走査方向を前記切替後の走査方向に徐々に変化させて走査しつつ、前記光の走査方向が前記切替後の走査方向に切り替わったときの前記光の走査位置が、前記切替後の走査方向で走査すべき軌道上に位置するように前記偏向手段を制御する
    ことを特徴とするスキャナ光学システム。
  8. 請求項6または7に記載のスキャナ光学システムにおいて、
    前記光源は、レーザ光を発振するレーザ装置を有し、
    前記光強度調整手段は、前記レーザ装置がQスイッチを内蔵する場合には当該Qスイッチ、前記レーザ装置がレーザ光を遮蔽するシャッターを有する場合には当該シャッター、前記レーザ装置が強度変調用の音響光学素子を有する場合には当該音響光学素子、及び、前記レーザ装置がパルスレーザ光を発振する場合には発振周期の少なくともいずれか1つを調整し、前記レーザ光の強度を調整することを特徴とするスキャナ光学システム。
  9. レーザ発振器から出力されたレーザ光を、被加工物の加工面に照射してレーザ加工するレーザ加工装置であって、
    前記レーザ光の強度を調整する光強度調整手段と、
    前記レーザ光を偏向し、ゼロレベルから所定の走査速度で前記被加工物の加工面を前記レーザ光でベクトル走査する偏向手段とを備え、
    前記光強度調整手段は、前記偏向手段による前記レーザ光のベクトル走査速度に比例して、或いは、前記レーザ光のエネルギー密度が略一定となるように、前記レーザ光の強度を調整することを特徴とするレーザ加工装置。
  10. 光源から出力された光を対象物に向けて偏向する偏向モジュールを有し、前記偏向モジュールにより前記光を偏向し対象物を走査するスキャナ光学装置であって、
    直線状のレール部材に前記偏向モジュールを固定すると共に、
    前記光源から出力された光の焦点距離を調整するフォーカス調整手段を前記レール部材に着脱自在に設け、
    前記フォーカス調整手段から出力された光を整形し前記偏向モジュールに入力する光学素子を前記レール部材に位置決め自在に設けた
    ことを特徴とするスキャナ光学装置。
  11. 請求項10に記載のスキャナ光学装置において、
    前記フォーカス調整ユニットに入射するレーザ光のレーザ光強度を調整するレーザ光強度調整モジュールを前記レール部材に着脱自在に設けたことを特徴とするスキャナ光学装置。
  12. 請求項10に記載のスキャナ光学装置において、
    前記レール部材を石定盤に固定したことを特徴とするスキャナ光学装置。
  13. 請求項12に記載のスキャナ光学装置において、
    前記光源と、前記光源が出力する光を前記スキャナ光学装置に導く光学素子とを共に前記石定盤に固定したことを特徴とするスキャナ光学装置。
  14. 請求項12に記載のスキャナ光学装置において、
    前記偏向モジュールを前記レール部材及び前記石定盤で支持したことを特徴とするスキャナ光学装置。
  15. 請求項10に記載のスキャナ光学装置において、
    前記レール部材を長手方向に沿って複数のレール片に分断し、各レール片を互いに隙間をあけて配列したことを特徴とするスキャナ光学装置。
  16. 請求項10に記載のスキャナ光学装置において、
    前記レール部材に取り付けられる部材ごとに、取付位置の目安を示すマーク部を有することを特徴とするスキャナ光学装置。
  17. 光源から出力された光を対象物に向けて偏向する偏向モジュールを有し、前記偏向モジュールにより前記光を偏向し対象物を走査するスキャナ光学装置であって、直線状のレール部材に前記偏向モジュールを固定すると共に、前記光源から出力された光の焦点距離を調整するフォーカス調整手段を前記レール部材に着脱自在に設け、前記フォーカス調整手段から出力された光を整形し前記偏向モジュールに入力する光学素子を前記レール部材に位置決め自在に設けたスキャナ光学装置と、
    前記スキャナ光学装置にレーザ光を出力するレーザ装置とを備え、
    前記スキャナ光学装置が前記レーザ光を偏向し、被加工物の加工面を前記レーザ光で走査して加工することを特徴とするレーザ加工装置。
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