JP2020082149A - レーザ照射システム - Google Patents

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Abstract

【課題】加工精度の向上と加工速度の高速化の両立が可能なレーザ照射技術を提案する。【解決手段】レーザ照射システムは、一軸又は二軸の座標系でレーザ照射装置1をワークWに対して相対移動させる。レーザ照射装置1は、レーザ発振器11が発振したレーザ光を焦点に集める集光レンズ14と、当該集光レンズ14の焦点の位置を調整する焦点調整部15と、を有する。そして、制御装置4において次の処理が実行される。取得処理部41が、上記座標系におけるレーザ光の照射予定位置を取得する。測定処理部42が、照射予定位置に照射口1aが到達する前に、当該照射予定位置にて測距センサ3で距離Lを測定する。調整処理部43が、照射予定位置に照射口1aが到達するまでに、当該照射予定位置で測定された距離Lを用いて、集光レンズ14の焦点の位置を焦点調整部15で調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、ワークに対して、剥離、穿孔、切断、切削などのレーザ加工を行うためのレーザ照射技術に関する。
剥離、穿孔、切断、切削などのレーザ加工を行うためのレーザ照射技術として、レーザ発振器が発振したレーザ光を、アッテネータやエキスパンダなどの光学モジュールで調整した後、集光レンズを介してワークに照射する技術が、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1では、ワークが載せられたステージを移動させることによってレーザ照射装置を照射予定位置まで相対移動させた後、ワークにレーザ光を照射する。このような技術では、集光レンズの焦点を、ワークにおいてレーザ光を合焦させる目標位置(例えば、剥離であれば界面の位置)に一致させることが、加工精度を向上させる上で重要である。目標位置から焦点がずれると、当該目標位置において所望のエネルギやスポット径が得られず、加工精度が低下する虞がある。特に高い加工精度が要求される微細加工では、焦点の位置ずれは加工精度に大きく影響する。
特開2006−339630号公報
そこで、加工精度を向上させるべく、レーザ照射装置を照射予定位置まで相対移動させた後、その位置でオートフォーカス技術を用いて焦点を目標位置に一致させることを提案できる。
しかし、提案できる上記技術では、照射予定位置にレーザ照射装置を一旦停止させてから合焦させる必要がある。このため、複数箇所に対してレーザ加工を一連の流れで行う場合であっても、各箇所においてレーザ光の照射の前に、レーザ照射装置を一旦停止させて合焦させる必要があり、レーザ加工に長い時間を要する。また、この技術では、各箇所への停止と、停止後の合焦とが必要であるため、それらの処理を行うための時間(合焦のための待ち時間)が必ず必要であり、それが故に加工速度の高速化には限界があった。
そこで本発明の目的は、加工精度の向上と加工速度の高速化の両立が可能なレーザ照射技術を提案することである。
本発明に係るレーザ照射システムは、照射口からレーザ光をワークに照射するレーザ照射装置と、一軸又は二軸の座標系でレーザ照射装置をワークに対して相対移動させる搬送装置と、ワークまでの距離を測定する測距センサと、制御装置と、を備える。レーザ照射装置は、レーザ光を発振するレーザ発振器と、当該レーザ発振器が発振したレーザ光を焦点に集める集光レンズと、当該集光レンズの焦点の位置を調整する焦点調整部と、を有する。そして、制御装置は、取得処理部と、測定処理部と、調整処理部と、を含む。取得処理部は、上記座標系におけるレーザ光の照射予定位置を取得する。測定処理部は、照射予定位置に照射口が到達する前に、当該照射予定位置にて測距センサで距離を測定する。調整処理部は、照射予定位置に照射口が到達するまでに、当該照射予定位置で測定された距離を用いて、集光レンズの焦点の位置を焦点調整部で調整する。
上記レーザ照射システムによれば、照射予定位置に照射口が到達するまでに、集光レンズの焦点の位置が、当該照射予定位置に適した位置(当該照射予定位置にてレーザ光を合焦させる目標位置)に調整される。即ち、照射予定位置に照射口が到達するまでに、当該照射予定位置で測定された距離を用いた焦点の位置合わせ(合焦処理)が完了する。
よって、照射予定位置に照射口が到達したときには、当該照射予定位置において即座に、焦点の位置が調整された状態でレーザ光をワークに照射でき、従って、上記レーザ照射システムでは合焦のための待ち時間が不要になる。即ち、照射予定位置に照射口が到達すると同時にレーザ光を精度良くワークに照射できる。
本発明によれば、加工精度の向上と加工速度の高速化の両立が可能になる。
実施形態に係るレーザ照射システムを概念的に示した上面図である。 レーザ照射システムを概念的に示した側面図であり、(A)照射予定位置に測距センサが到達した状態、及び(B)照射予定位置に照射口が到達した状態をそれぞれ示したものである。 (A)レーザ光を合焦させる目標位置から集光レンズの焦点がずれた場合、及び(B)集光レンズの焦点が目標位置に一致した場合をそれぞれ示した図である。 測定処理の流れを示したフローチャートである。 調整処理の流れを示したフローチャートである。
図1は、実施形態に係るレーザ照射システムを概念的に示した上面図である。又、図2(A)及び(B)は、レーザ照射システムを概念的に示した側面図である。レーザ照射システムは、レーザ照射装置1と、搬送装置2と、測距センサ3と、制御装置4と、を備え、ワークWにレーザ光を照射することにより、当該ワークWに対して、剥離、穿孔、切断、切削などのレーザ加工を行う。本実施形態では、レーザ光はパルスレーザ光であり、レーザ照射システムは、パルスレーザ光を走査しながらワークWに照射する。尚、図2(A)及び(B)では、搬送装置2及び制御装置4の図示が省略されている。
<レーザ照射装置>
レーザ照射装置1は、レーザ発振器11と、アッテネータ12と、エキスパンダ13と、集光レンズ14と、焦点調整部15と、ミラー16A及び16Bと、を有し、集光レンズ14を透過したレーザ光を照射口1aから出射してワークWに照射する。一例として、レーザ光には、波長が263nmや355nmなどである紫外光が用いられる。尚、使用可能なレーザ光は、これに限定されるものではない。
レーザ発振器11は、レーザ光を発振する発振器である。本実施形態では、レーザ発振器11が発振するレーザ光はパルスレーザ光である。一例として、パルスレーザ光の発振周波数fは、1Hz以上300kHz以下である。
アッテネータ12は、レーザ発振器11が発振したレーザ光の強度を安定させる光学モジュールである。具体的には、レーザ光の強度(レーザ発振器11の出力)にバラツキがある場合でも、アッテネータ12は、レーザ光の強度を所定値まで減衰させて揃えることにより、レーザ光を安定させる。
エキスパンダ13は、アッテネータ12で安定したレーザ光のビーム径Rを拡大する光学モジュールである。エキスパンダ13は、ビーム径Rの拡大率が固定されたものであってもよいし、当該拡大率の変更が可能なものであってもよい。そして、本実施形態では、エキスパンダ13でビーム径Rが拡大されたレーザ光は、ミラー16Aで反射されて集光レンズ14へ導かれる。
集光レンズ14は、これに入射したレーザ光を焦点Fに集めるレンズである。ここで、焦点Fに集まるレーザ光のスポット径rは、r=4dλ/πR(d:集光レンズ14の焦点距離、λ:レーザ光の波長、R:集光レンズ14に入射する直前のレーザ光のビーム径)で近似される。従って、エキスパンダ13でのビーム径Rの拡大率を変化させて、集光レンズ14に入射する直前のビーム径Rを調整することにより、焦点Fでのスポット径rを調整できる。
本実施形態では、集光レンズ14は、凹レンズ14Aと凸レンズ14Bとで構成された複合レンズであり、集光レンズ14に入射したレーザ光を、凹レンズ14Aで一旦発散させた後、凸レンズ14Bで焦点Fに集める。尚、集光レンズ14は、このような構成のものに限らず、入射したレーザ光が集まる焦点Fを形成できる様々な単レンズや複合レンズに変形できる。
また、集光レンズ14は、その焦点Fの位置を焦点調整部15で調整できる。本実施形態では、焦点Fの位置の調整が可能となるように、凹レンズ14Aが、その光軸方向S1において移動可能に設置されている。そして、焦点調整部15は、アクチュエータであり、光軸方向S1において凹レンズ14Aを移動させることによって焦点Fの位置を移動させ、これにより焦点Fの位置を調整する。一例として、アクチュエータは、凹レンズ14Aの位置(即ち、焦点Fの位置)をμmオーダで移動させることが可能な駆動装置である。尚、集光レンズ14が単レンズである場合、焦点調整部15は、その単レンズを光軸方向S1において移動させることにより、集光レンズ14の焦点Fの位置を移動させる。
そして、集光レンズ14を透過したレーザ光は、ミラー16Bで反射されて照射口1aへ導かれ、当該照射口1aを介してワークWに照射される。尚、レーザ発振器11から照射口1aまでのレーザ光の経路は、図1、図2(A)及び(B)に示されたものに限らず、レーザ照射装置1の構成要素の配置等を変えることで適宜変更できる。
ワークWに対してレーザ加工を行う場合、集光レンズ14の焦点Fを、ワークWにおいてレーザ光を合焦させる目標位置Pt(X−Y座標平面に垂直なZ軸方向における位置。例えば、剥離であれば界面の位置)に一致させることが、加工精度を向上させる上で重要である。例えば図3(A)に示されるように、集光レンズ14の焦点Fが目標位置Ptからずれると、当該目標位置Ptにおいて所望のエネルギやスポット径rが得られず、加工精度が低下する虞がある。特に高い加工精度が要求される微細加工では、焦点Fの位置ずれは加工精度に大きく影響する。本実施形態では、図3(B)に示されるように集光レンズ14の焦点Fを目標位置Ptに一致させる合焦処理が、後述する制御装置4にて実行される。
<搬送装置>
搬送装置2は、二軸(X軸とY軸)の座標系(X−Y座標系)でレーザ照射装置1をワークWに対して移動させる(図1参照)。具体的には、搬送装置2は、レーザ照射装置1をX軸に沿って移動させるX軸搬送部21と、レーザ照射装置1をY軸に沿って移動させるY軸搬送部22と、を有する。
本実施形態では、X軸搬送部21は、可動部21Aと、当該可動部21Aの移動方向をX軸方向に規定するガイド部21Bと、当該ガイド部21Bに沿って可動部21Aを移動させる駆動部21Cと、で構成されている。また、Y軸搬送部22は、可動部22Aと、当該可動部22Aの移動方向をY軸方向に規定するガイド部22Bと、当該ガイド部22Bに沿って可動部22Aを移動させる駆動部22Cと、で構成されている。そして、X軸搬送部21の可動部21Aに、Y軸搬送部22のガイド部22Bが固定されており、Y軸搬送部22の可動部22Aに、レーザ照射装置1が固定されている。搬送装置2は、制御装置4からの指令に従って駆動部21C及び22Cを制御することにより、X−Y座標系におけるレーザ照射装置1の移動(並進移動)を制御する。
<測距センサ>
測距センサ3は、X−Y座標系における照射口1aとは異なる位置で、レーザ照射装置1に固定されている。尚、測距センサ3は、レーザ照射装置1が固定されるY軸搬送部22の可動部22Aに配置されてもよい。本実施形態では、測距センサ3は、X−Y座標系において、X軸に平行で且つ照射口1aの中心(レーザ光が通過する位置)を通る直線上の位置に配置されている。そして、測距センサ3は、ワークWまでの距離Lを測定する。具体的には、測距センサ3は、後述するレーザ光の照射予定位置Psにおいて、レーザ光を合焦させる目標位置Ptまでの距離Lを測定する(図2(A)参照)。一例として、測距センサ3には、ワークWに影響を及ぼしにくい波長の光(赤外光など)を用いて距離Lをμmオーダで測定できる光学センサが用いられる。尚、測距センサ3が測定する距離Lは、照射予定位置Psにおける照射口1aから目標位置Ptまでの距離に必ずしも一致している必要はなく、照射口1aからの当該距離は、必要であれば、Z軸方向における測距センサ3と照射口1aとの位置関係(具体的には、Z軸方向における互いの間隔)を用いて、測距センサ3で測定された距離Lから算出できる。
<制御装置>
制御装置4は、レーザ加工を行うためのレーザ照射処理(合焦処理を含む)を実行する。具体的には、制御装置4は、レーザ照射処理を実行するための構成として、取得処理部41と、搬送処理部42と、測定処理部43と、調整処理部44と、出力処理部45と、を含む。これらの処理部は、制御装置4内に回路を構築することによってハードウェアで構成されてもよいし、制御装置4が備えるCPU(Central Processing Unit)やマイクロコンピュータ等の処理装置にプログラムを実行させることによってソフトウェアで構成されてもよい。そして、そのようなプログラムは、読取り可能な状態で記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ等)に記憶されてもよいし、レーザ照射システムが備える記憶装置(不図示)に記憶されてもよい。
レーザ照射処理は、レーザ加工の開始に伴って開始する。このとき、制御装置4は、レーザ加工のためにレーザ光を走査する所定経路Rkと、当該所定経路Rkにおいて最初にレーザ光を照射するスタート位置P0と、所定経路Rkにおけるレーザ光の走査方向S2と、当該走査方向S2におけるレーザ照射装置1の移動速度v(走査速度)と、レーザ光の発振周波数fとについて、これらの情報を有している。尚、これらの情報は、制御装置4が予め有しているものであってもよいし、レーザ加工の開始前に入力されるものや記憶装置(不図示)から読み出されるものであってもよい。
レーザ照射処理が開始すると、先ず取得処理部41が、所定経路Rk上におけるレーザ光の照射予定位置Psを取得する。具体的には、取得処理部41は、所定経路Rkと、スタート位置P0(=(Xs0,Ys0))と、走査方向S2と、移動速度v(走査速度)と、発振周波数fとを用いて、レーザ光のパルスが所定数ずつ照射される所定経路Rk上の位置(Xs,Ys)を算出し、その位置(Xs,Ys)を照射予定位置Psとして取得する。
より具体的には、取得処理部41は、レーザ光のパルスが1つずつ照射される位置(Xs,Ys)を次のように算出し、その位置(Xs,Ys)を照射予定位置Psとして取得する。尚、ここでは、説明を簡単にするために、所定経路Rkが直線である場合について考える。先ず、取得処理部41は、走査方向S2と、移動速度vと、発振周波数fとを用いて、レーザ光のパルスが1つずつ照射される位置を決定するための基礎になる、それらの位置関係を表す変位ベクトルD(=(ΔXs,ΔXs))を算出する。尚、変位ベクトルDの長さは、レーザ光が照射される位置の間隔に相当する。そして、取得処理部41は、算出した変位ベクトルDと、スタート位置P0とを用いて、位置(Xs,Ys)を、(Xs,Ys)=(Xs0+n・ΔXs,Ys0+n・ΔYs)(n:0以上の整数)で算出する。
以下では、説明を更に簡単にするために、X軸に沿う直線が所定経路Rkとして設定された場合について、図1、図2(A)及び(B)を用いて説明する。この場合、取得処理部41は、位置(Xs,Ys)を、(Xs,Ys)=(Xs0+n・ΔXs,Ys0)で算出できる。このように、走査方向S2がX軸方向又はY軸方向に決まっている場合には、取得処理部41は、走査方向S2を用いずに位置(Xs,Ys)を算出できる。また、スタート位置P0が、例えばX−Y座標系の原点に規定されている場合には、取得処理部41は、スタート位置P0を用いずに、位置(Xs,Ys)を、(Xs,Ys)=(n・ΔXs,0)で算出できる。
取得処理部41による照射予定位置Psの取得後、搬送処理部42が、レーザ照射装置1の移動を開始する。具体的には、所定経路Rk上を測距センサ3及び照射口1aが前後に並んで走査方向S2へ移動できるように、搬送処理部42が、レーザ照射装置1の移動を搬送装置2で制御する(図2(A)参照)。より具体的には、搬送処理部42は、所定経路Rk上で測距センサ3及び照射口1aを走査方向S2へ移動させると共に、当該所定経路Rk上に設定されている各照射予定位置Psに、測距センサ3が、照射口1aよりも先に到達するように、レーザ照射装置1の移動を制御する。そして、所定経路Rk上における測距センサ3及び照射口1aの移動が開始すると、測定処理部43及び調整処理部44がそれぞれの処理を開始する。
測定処理部43は、処理を開始すると、所定経路Rk上の照射予定位置Psに照射口1aが到達する前に、当該照射予定位置Psにて測距センサ3で距離Lを測定する(図2(A)参照)。具体的には、測定処理部43は、レーザ照射装置1が走査方向S2に移動する過程で測距センサ3が各照射予定位置Psを通過するときに、当該照射予定位置Psにて距離Lを測定する。以下、測定処理部43が実行する処理(測定処理)の流れを示したフローチャート(図4)を用いて、より具体的に説明する。
測定処理が開始すると、測定処理部43は先ず、変数nを0に設定し(ステップS11)、測距センサ3による測定を行う位置(Xs,Ys)(照射予定位置Ps)を、変数nを用いて(Xs,Ys)=(Xs0+n・ΔXs,Ys0)から算出する(ステップS12)。
次に、測定処理部43は、ステップS12で算出した位置(Xs,Ys)に測距センサ3が到達したか否かを判断する(ステップS13)。そして、測定処理部43は、ステップS13で「到達した(Yes)」と判断できるまでステップS13を繰り返し実行し、ステップS13で「到達した(Yes)」と判断できた場合、その位置(Xs,Ys)にて測距センサ3で距離Lを測定する(ステップS14)。そして、測定処理部43は、測定した距離Lを、測定を実行した位置(Xs,Ys)に対応付けて記録装置(不図示)に記憶する。
その後、測定処理部43は、所定経路Rk上に、測距センサ3による測定を行う次の位置(Xs,Ys)が存在するか否かを、取得処理部41が取得した照射予定位置Psに基づいて判断する(ステップS15)。そして、測定処理部43は、ステップS15にて「存在しない(No)」と判断した場合、測定処理を終了する。一方、ステップS15にて「存在する(Yes)」と判断した場合、測定処理部43は、変数nを1つ繰り上げて(ステップS16)、ステップS12からの処理を再び実行する。
このようにして、測定処理部43は、所定経路Rk上の照射予定位置Psを測距センサ3が通過するごとに、その照射予定位置Psで距離Lを測定する。ここで、X―Y座標系における照射口1aと測距センサ3との間隔が、照射予定位置Psの間隔よりも大きい場合には、照射予定位置Psにて測距センサ3が距離Lを測定した後、その照射予定位置Psに照射口1aが到達するまでに、その後に続く1又は複数の照射予定位置Psを測距センサ3は通過することになる。このような場合でも、測定処理部43が測定した距離Lは、それを測定した位置(Xs,Ys)(照射予定位置Ps)に対応づけて記憶装置に記憶されるため(ステップS14)、後述する調整処理において、記憶装置(不図示)から適宜読み出して用いることができる。
調整処理部44は、測定処理に並行して、各照射予定位置Psに照射口1aが到達する(図2(B)参照)までに、当該照射予定位置Psで測定された距離Lを用いて、集光レンズ14の焦点Fの位置を焦点調整部15で調整する。即ち、調整処理部44は、各照射予定位置Psで測定された距離Lを用いて焦点Fの位置をフィードバック制御することにより、焦点Fの位置を、照射予定位置Psに応じてZ軸方向において変化させて調整する。以下、調整処理部44が実行する処理(調整処理)の流れを示したフローチャート(図5)を用いて、具体的に説明する。
調整処理が開始すると、調整処理部44は先ず、変数nを0に設定し(ステップS21)、レーザ光の照射を行う位置(Xs,Ys)(照射予定位置Ps)を、変数nを用いて(Xs,Ys)=(Xs0+n・ΔXs,Ys0)から算出する(ステップS22)。
次に、調整処理部44は、ステップS22で算出した位置(Xs,Ys)に照射口1aが到達するまでに、当該位置(Xs,Ys)で測定された距離Lを記憶装置(不図示)から読み出す(ステップS23)。そして、調整処理部44は、読み出した距離Lを用いて、集光レンズ14の焦点Fの位置を目標位置Ptに一致するように調整する(図3(B)参照)。
その後、調整処理部44は、所定経路Rk上に、レーザ光の照射を行う次の位置(Xs,Ys)が存在するか否かを、取得処理部41が取得した照射予定位置Psに基づいて判断する(ステップS24)。そして、調整処理部44は、ステップS24にて「存在しない(No)」と判断した場合、調整処理を終了する。一方、ステップS24にて「存在する(Yes)」と判断した場合、調整処理部44は、変数nを1つ繰り上げて(ステップS25)、ステップS22からの処理を再び実行する。
このようにして、調整処理部44は、所定経路Rkにおける最初の照射予定位置Psに照射口1aが到達するまでに、当該最初の照射予定位置Psで測定された距離Lを用いて、集光レンズ14の焦点Fの位置を目標位置Ptに一致するように調整する。そして、最初の照射予定位置Psに照射口1aが到達したときに、出力処理部45が、レーザ照射装置1を制御することによりワークWへのレーザ光の照射を開始する(図2(B)参照)。その後、調整処理部44は、照射予定位置Psでのレーザ光の照射が実行されてから次の照射予定位置Psに照射口1aが到達するまでの間に、当該次の照射予定位置Psで測定された距離Lを用いて、集光レンズ14の焦点Fの位置を目標位置Ptに一致するように調整する。
これにより、各照射予定位置Psに照射口1aが到達するまでに、集光レンズ14の焦点Fの位置が、当該照射予定位置Psに適した位置(目標位置Pt)に調整される。即ち、各照射予定位置Psに照射口1aが到達するまでに、当該照射予定位置Psで測定された距離Lを用いた焦点Fの位置合わせ(合焦処理)が完了する。従って、例えばワークWの表面に凹凸(図3(A)及び(B)参照)や傾斜などが存在していて、レーザ光を走査する所定経路Rkにおいてレーザ光を合焦させる目標位置Ptの高さが一定でない場合(即ち、照射口1aから目標位置Ptまでの距離が一定でない場合)であっても、照射予定位置Psごとに焦点Fの位置が目標位置Ptに調整される。そして、照射予定位置Psに照射口1aが到達したときには、当該照射予定位置Psにおいて即座に、焦点Fの位置が調整された状態でレーザ光のパルスがワークWに照射される。
よって、上記レーザ照射システムでは合焦のための待ち時間が不要になる。即ち、各照射予定位置Psに照射口1aが到達すると同時にレーザ光を精度良くワークWに照射できる。その結果、レーザ光を走査しながらワークWに照射する場合でも、高速で、照射予定位置Psのそれぞれに適した位置(目標位置Pt)にレーザ光を合焦させることができ、加工精度の向上と加工速度の高速化の両立が可能になる。即ち、本実施形態では、所定経路Rk上の異なる複数の照射予定位置Psに対して、レーザ光の発振周波数fと同じ周波数で、高い精度のレーザ加工を繰り返し行っていくことができる。
また、レーザ光を走査する技術として、ガルバノスキャナのようにガルバノミラー(スキャンミラー)の角度を変えてレーザ光を走査する技術や、ポリゴンミラーを回転させてレーザ光を走査する技術などが従来から存在するが、これらの技術では、レーザ光を走査できる範囲(走査範囲)が狭い。一方、上記レーザ照射システムは、レーザ照射装置1を並進移動させるため、レーザ光の走査範囲を容易に拡張でき、従ってワークWが面積の大きなものであっても1つのレーザ照射装置1で処理できる。
レーザ照射システムは、上述したものに限らず、種々の変形が可能である。例えば、搬送装置2は、一軸の座標系でレーザ照射装置1をワークWに対して移動させるものであってもよい。また、搬送装置2は、一軸又は二軸の座標系で、ワークWが載せられたステージを移動させることによってレーザ照射装置1をワークWに対して相対移動させるものであってもよい。更に、レーザ光を走査する所定経路Rkは、上述したX軸に沿った経路に限らず、X−Y座標系における様々な経路に適宜変更できる。
測距センサ3は、X−Y座標系において、X軸に平行で且つ照射口1aの中心を通る直線上の位置に配置されたものに限らず、異なる位置に配置されたものであってもよい。例えば、測距センサ3は、X−Y座標系において、Y軸に平行で且つ照射口1aの中心を通る直線上の位置に配置されたものであってもよい。また、測距センサ3は、照射口1aの周囲に複数配置されてもよい。
更に、上記レーザ照射システムは、各部構成を適宜変更することにより、レーザ光をパルス発振する場合に限らず、レーザ光を連続発振する場合にも適用できる。この場合、制御装置4は、レーザ発振器11による発振のオン/オフを制御することで、予め設定された複数の照射予定位置Psに対してレーザ加工を繰り返し行っていくことになるが、この場合でも、上述した合焦処理によれば、各照射予定位置Psに照射口1aが到達するまでに、集光レンズ14の焦点Fの位置を、当該照射予定位置Psに適した位置(目標位置Pt)に調整できる。従って、各照射予定位置Psに照射口1aが到達すると同時にレーザ光をワークWに照射できる。よって、レーザ光を連続発振する場合でも、高速で、照射予定位置Psのそれぞれに適した位置(目標位置Pt)にレーザ光を照射でき、加工精度の向上と加工速度の高速化の両立が可能になる。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。更に、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 レーザ照射装置
1a 照射口
2 搬送装置
3 測距センサ
4 制御装置
11 レーザ発振器
12 アッテネータ
13 エキスパンダ
14 集光レンズ
14A 凹レンズ
14B 凸レンズ
15 焦点調整部
16A、16B ミラー
21 X軸搬送部
22 Y軸搬送部
21A、22A 可動部
21B、22B ガイド部
21C、22C 駆動部
41 取得処理部
42 搬送処理部
43 測定処理部
44 調整処理部
45 出力処理部
f 発振周波数
n 変数
r スポット径
v 移動速度
D 変位ベクトル
F 焦点
L 距離
R ビーム径
W ワーク
P0 スタート位置
Ps 照射予定位置
Pt 目標位置
Rk 所定経路
S1 光軸方向
S2 走査方向

Claims (2)

  1. 照射口からレーザ光をワークに照射するレーザ照射装置と、
    一軸又は二軸の座標系で前記レーザ照射装置を前記ワークに対して相対移動させる搬送装置と、
    前記ワークまでの距離を測定する測距センサと、
    制御装置と、
    を備え、
    前記レーザ照射装置は、
    前記レーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器が発振した前記レーザ光を焦点に集める集光レンズと、
    前記集光レンズの前記焦点の位置を調整する焦点調整部と、
    を有し、
    前記制御装置は、
    前記座標系における前記レーザ光の照射予定位置を取得する取得処理部と、
    前記照射予定位置に前記照射口が到達する前に、当該照射予定位置にて前記測距センサで前記距離を測定する測定処理部と、
    前記照射予定位置に前記照射口が到達するまでに、当該照射予定位置で測定された前記距離を用いて、前記集光レンズの前記焦点の位置を前記焦点調整部で調整する調整処理部と、
    を含む、レーザ照射システム。
  2. 前記レーザ光はパルスレーザ光であり、当該レーザ光を走査しながら前記ワークに照射する、請求項1に記載のレーザ照射システムであって、
    前記取得処理部は、前記レーザ光の走査方向における前記レーザ照射装置の相対移動速度と、前記レーザ光の発振周波数と、を用いて、前記レーザ光のパルスが所定数ずつ照射される位置を算出し、その位置を前記照射予定位置として取得し、
    前記測定処理部は、前記レーザ照射装置が前記走査方向に相対移動する過程で前記測距センサが前記照射予定位置を通過するときに、当該測距センサで前記距離を測定し、
    前記調整処理部は、前記照射予定位置での前記レーザ光の照射が実行されてから次の照射予定位置に前記照射口が到達するまでの間に、当該次の照射予定位置で測定された前記距離を用いて前記集光レンズの前記焦点の位置を調整する、レーザ照射システム。
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