JP2016093832A - レーザ加飾装置、加飾部品の製造方法 - Google Patents

レーザ加飾装置、加飾部品の製造方法 Download PDF

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征弘 後藤
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Abstract

【課題】レーザの描画速度を高くした場合であっても、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成することができるレーザ加飾装置を提供すること。
【解決手段】レーザ加飾装置11は、連続発振レーザであるレーザL1を部品素材2に照射することにより、レーザ加工溝からなる柄を描く機能を有する。また、レーザ加飾装置11は、光シャッタ32及び光シャッタ制御装置41を備える。光シャッタ32は、レーザL1を回折させるとともに、回折したレーザL1の出力を変化させる。また、光シャッタ制御装置41は、柄を示す画像データによって生成されたレーザ照射用データに基づいて、レーザL1の描画速度に応じてレーザL1の出力が変化するように光シャッタ32を動作させる制御を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、レーザ加工溝からなる柄を描くレーザ加飾装置、レーザ加工溝からなる柄による装飾が施された加飾部品の製造方法に関するものである。
従来、部品素材の表面にレーザを照射することにより、レーザ加工溝からなる柄を描くレーザ加飾装置が実用化されている。レーザ加飾装置は、ガルバノスキャナとレーザ発振器とを組み合わせることによって構成されている。ガルバノスキャナは、互いに直交する2組のガルバノミラーとそれらを駆動するモータとを備えている。
また、近年、製造効率を向上させるために、レーザの描画速度を高くして加工時間の短縮を図ることが要求されている。そこで、レーザ発振器から発生するレーザとして、出力応答の時間が短いパルスレーザを用いることにより、高速でレーザ加工を行う際の出力調整を容易にするレーザ加飾装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−200745号公報([0027]、図5など)
ところが、図13に示されるように、パルスレーザは、短い間隔で出力され、パルス幅が極めて小さい(具体的には、150〜200ns程度)レーザである。よって、部品素材の表面にパルスレーザを照射したとしても、部品素材に加わるエネルギーの積算量は小さいため、パルスレーザの出力を高くしなければ、レーザ加工溝を形成することができない。しかしながら、高出力のパルスレーザは、熱に弱い部位、例えば、部品素材上に形成した塗膜などに対する加工には不向きである。つまり、塗膜の表面にパルスレーザを照射してレーザ加工溝を形成したとしても、レーザ加工溝の形成部位には、レーザが強く照射されて大きく溶融した領域と、レーザが強く照射されないために殆ど溶融しなかった領域とが生じるため、レーザ加工溝の深さが不均一となってしまう。この場合、レーザ加工溝の内面に凹凸が生じるため、加工品質が低下するという問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、レーザの描画速度を高くした場合であっても、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成することができるレーザ加飾装置及び加飾部品の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、手段1に記載の発明は、レーザを発生させるレーザ発生部と、複数のガルバノミラーを駆動して前記レーザを偏向させるレーザ偏向部とを制御し、部品素材に前記レーザを照射することにより、レーザ加工溝からなる柄を描くレーザ加飾装置であって、前記レーザは連続発振レーザであり、前記レーザ発生部と前記レーザ偏向部とを繋ぐレーザ経路上に配置され、前記レーザ発生部から発生した前記レーザを回折させるとともに、回折した前記レーザの出力を変化させる光シャッタと、前記柄を示す画像データによって生成されたレーザ照射用データに基づいて、前記光シャッタの動作制御を行う光シャッタ制御装置とを備え、前記光シャッタ制御装置は、前記ガルバノミラーよりも短い周期で前記光シャッタを動作させる制御を行うとともに、前記レーザの描画速度に応じて前記レーザの出力が変化するように前記光シャッタを動作させる制御を行うことを特徴とするレーザ加飾装置をその要旨とする。
手段1に記載の発明によれば、部品素材に連続発振レーザを照射することにより、レーザ加工溝が形成される。この連続発振レーザは、所定の間隔で出力されるレーザではなく、連続して出力されるレーザであるため、部品素材にレーザを照射すれば、レーザ加工溝の形成部位全体が均一に溶融し、レーザ加工溝の深さが均一になる。しかも、光シャッタ制御装置は、レーザの描画速度(換言すると、レーザの照射時間)に応じてレーザの出力が変化するように光シャッタを動作させる制御を行っている。その結果、レーザの描画速度が高い領域と低い領域との間で、部品素材に加わるエネルギー積算量の差が小さくなるため、レーザ加工溝の深さがよりいっそう均一になる。以上のことから、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成できるため、加工品質の低下を防止することができる。
なお、光シャッタ制御装置による光シャッタの制御内容は特に限定されないが、例えば、光シャッタ制御装置は、レーザの描画速度が低下するのに従ってレーザの出力が低下するように、光シャッタを動作させる制御を行うことがよい。この場合、レーザの描画速度が低下、即ち、レーザの照射時間が増大するのに従ってレーザの出力を低下させているため、レーザの描画速度が高い領域と低い領域との間で、部品素材に加わるエネルギー積算量の差を確実に小さくすることができる。その結果、レーザ加工溝の深さが確実に均一になるため、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成することができる。
さらに、部品素材の表面にレーザを照射することにより、部品素材の表面側から見て湾曲部分を有するレーザ加工溝を連続的に形成する場合、光シャッタ制御装置は、湾曲部分の曲率が大きくなるに従ってレーザの出力が低下するように、光シャッタを動作させる制御を行うことがよい。このようにした場合、湾曲部分の曲率が大きくなるに従って、レーザの描画速度が低下し、レーザの照射時間が増大するため、レーザの出力を低下させれば、湾曲部分の曲率が大きい領域と小さい領域との間で、部品素材に加わるエネルギー積算量の差を確実に小さくすることができる。その結果、レーザ加工溝の深さがよりいっそう均一になるため、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成することができる。
また、部品素材の表面にレーザを照射することにより、部品素材の表面側から見て屈曲部分を有するレーザ加工溝を連続的に形成する場合、光シャッタ制御装置は、屈曲部分を形成する際にレーザの出力が低下するように、光シャッタを動作させる制御を行うことがよい。このようにした場合、屈曲部分においてレーザの描画速度が低下し、レーザの照射時間が増大するため、屈曲部分を形成する際にレーザの出力を低下させれば、屈曲部分とそれ以外の部分との間で、部品素材に加わるエネルギー積算量の差を確実に小さくすることができる。その結果、レーザ加工溝の深さがよりいっそう均一になるため、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成することができる。
なお、レーザ加工溝は、部品素材上に形成された塗膜の表面にレーザを照射することによって形成されたものであり、レーザ加工溝の深さは、塗膜の厚さよりも小さいことが好ましい。ここで、レーザ加工溝の形成に用いられるレーザは、連続して出力される連続発振レーザであり、所定の間隔で出力されるレーザよりも部品素材に加わるエネルギー積算量を大きくしやすいレーザであるため、レーザの出力を低くしたとしても、レーザ加工溝を確実に形成することができる。従って、熱に弱い部位である塗膜に対して低出力のレーザを照射することにより、塗膜を破損(発泡など)させることなく、レーザ加工溝を確実に形成することができる。
手段2に記載の発明は、レーザを発生させるレーザ発生部と、複数のガルバノミラーを駆動して前記レーザを偏向させるレーザ偏向部とを制御し、部品素材の表面に前記レーザを照射するレーザ照射工程を行うことにより、レーザ加工溝からなる柄による装飾が施された加飾部品を製造する方法であって、前記レーザは連続発振レーザであり、前記ガルバノミラーよりも短い周期で動作する光シャッタを用いて、前記レーザの出力を変化させるレーザ出力変化工程が行われ、前記レーザ出力変化工程では、前記柄を示す画像データによって生成されたレーザ照射用データに基づいて、前記レーザの描画速度に応じて前記レーザの出力が変化するように前記光シャッタが動作することを特徴とする加飾部品の製造方法をその要旨とする。
手段2に記載の発明によれば、レーザ照射工程において、部品素材に連続発振レーザを照射することにより、レーザ加工溝を形成している。この連続発振レーザは、所定の間隔で出力されるレーザではなく、連続して出力されるレーザであるため、部品素材にレーザを照射すれば、レーザ加工溝の形成部位全体が均一に溶融し、レーザ加工溝の深さが均一になる。しかも、レーザ出力変化工程では、レーザの描画速度(換言すると、レーザの照射時間)に応じてレーザの出力が変化するように光シャッタが動作する。その結果、レーザの描画速度が高い領域と低い領域との間で、部品素材に加わるエネルギー積算量の差が小さくなるため、レーザ加工溝の深さがよりいっそう均一になる。以上のことから、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成できるため、加工品質の低下を防止することができる。
なお、レーザ出力変化工程では、レーザの描画速度が低下するのに従ってレーザの出力が低下するように、光シャッタが動作することがよい。この場合、レーザの描画速度が低下、即ち、レーザの照射時間が増大するのに従ってレーザの出力が低下するため、レーザの描画速度が高い領域と低い領域との間で、部品素材に加わるエネルギー積算量の差を確実に小さくすることができる。その結果、レーザ加工溝の深さが確実に均一になるため、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成することができる。
さらに、レーザ照射工程では、部品素材の表面にレーザを照射することにより、部品素材の表面側から見て湾曲部分を有するレーザ加工溝を連続的に形成し、レーザ出力変化工程では、湾曲部分の曲率が大きくなるに従ってレーザの出力が低下するように、光シャッタが動作するものであってもよい。このようにした場合、湾曲部分の曲率が大きくなるに従って、レーザの描画速度が低下し、レーザの照射時間が増大するため、レーザの出力を低下させれば、湾曲部分の曲率が大きい領域と小さい領域との間で、部品素材に加わるエネルギー積算量の差を確実に小さくすることができる。その結果、レーザ加工溝の深さがよりいっそう均一になるため、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成することができる。
また、レーザ照射工程では、部品素材の表面にレーザを照射することにより、部品素材の表面側から見て屈曲部分を有するレーザ加工溝を連続的に形成し、レーザ出力変化工程では、屈曲部分を形成する際にレーザの出力が低下するように、光シャッタが動作するものであってもよい。このようにした場合、屈曲部分においてレーザの描画速度が低下し、レーザの照射時間が増大するため、屈曲部分を形成する際にレーザの出力を低下させれば、屈曲部分とそれ以外の部分との間で、部品素材に加わるエネルギー積算量の差を確実に小さくすることができる。その結果、レーザ加工溝の深さがよりいっそう均一になるため、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成することができる。
なお、レーザ照射工程では、部品素材上に形成された塗膜の表面にレーザを照射することにより、深さが塗膜の厚さよりも小さく設定されたレーザ加工溝を形成してもよい。ここで、レーザ加工溝の形成に用いられるレーザは、連続して出力される連続発振レーザであり、所定間隔で出力されるレーザよりも部品素材に加わるエネルギー積算量を大きくしやすいレーザであるため、レーザの出力を低くしたとしても、レーザ加工溝を確実に形成することができる。従って、熱に弱い部位である塗膜に対して低出力のレーザを照射することにより、塗膜を破損(発泡など)させることなく、レーザ加工溝を確実に形成することができる。
以上詳述したように、請求項1〜10に記載の発明によると、レーザの描画速度を高くした場合であっても、レーザ加工溝の内面を滑らかに形成することができる。
本実施形態の車両用加飾部品を示す拡大平面図。 車両用加飾部品を示す拡大断面図。 第1ブロックを示す拡大平面図。 レーザ加飾装置を示す概略構成図。 連続発振レーザ(CWレーザ)の出力波形を示すグラフ。 第1ブロックの柄パターンを描画する方法を示す説明図。 第1ブロックの柄パターンを描画する方法を示す説明図。 第1ブロックの柄パターンを描画する方法を示す説明図。 第1ブロックを描画する方法を示す説明図。 第2ブロックを描画する方法を示す説明図。 第1ブロック及び第2ブロックの柄パターンを描画する方法を示す説明図。 他の実施形態における第1ブロックを示す拡大平面図。 パルスレーザの出力波形を示すグラフ。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1,図2に示されるように、車両用加飾部品1は、立体形状をなすワーク2(部品素材)と、ワーク2の表面2a上に形成された塗膜3とを有している。塗膜3の表面3aには、炭素繊維織布を模したカーボン調の柄4による装飾が施されている。本実施形態の車両用加飾部品1は、ドアのアームレストを構成する内装部品である。ワーク2は、ABS樹脂を用いて形成され、全体的に黒色に着色されている。また、塗膜3は、高光沢黒色(ピアノブラック)の塗料を用いて形成されており、厚さH1が25μmに設定されている。
図1に示されるように、本実施形態の柄4は、縦方向に細長形状をなす複数の柄パターン5を配向してなる第1ブロック6と、横方向に細長形状をなす複数の柄パターン7を配向してなる第2ブロック8とを複数個ずつ組み合わせることにより描画されている。即ち、柄パターン5の配向方向と柄パターン7の配向方向とは直交する関係にある。具体的に言うと、柄パターン5は、横方向の直径よりも縦方向の直径が長い縦長の長楕円パターンであり、柄パターン7は、縦方向の直径よりも横方向の直径が長い横長の長楕円パターンである。
図2,図3に示されるように、各柄パターン5,7は、レーザ照射によって描画された断面略V字状のレーザ加工溝9からなる。なお、塗膜3の表面3aにおけるレーザ加工溝9の線幅W1は、80μmに設定されている。また、塗膜3の表面3aを基準とするレーザ加工溝9の深さD1は、塗膜3の厚さH1(25μm)よりも小さく、本実施形態では12μmに設定されている。なお、レーザ加工溝9の内面の表面粗さRaは0.1μmである。そして、隣接するレーザ加工溝9同士の間隔は、200μmに設定されている。
また、図3に示されるように、第1ブロック6の柄パターン5(レーザ加工溝9)は、ワーク2の表面2a側から見て湾曲部分が連続した形状を有している。柄パターン5は、短径X1が0.2mm、長径X2が4mmとなっている。さらに、第1ブロック6の縦幅は、柄パターン5の長径X2と等しく、第1ブロック6における縦幅と横幅X3との比は2:1となっている。同様に、第2ブロック8の柄パターン7(レーザ加工溝9)も、ワーク2の表面2a側から見て湾曲部分が連続した形状を有している。また、柄パターン7も、短径が0.2mm、長径が4mmとなっている。しかし、第2ブロック8では、第2ブロック8の横幅が柄パターン7の長径と等しく、第2ブロック8における縦幅と横幅との比が、1:2となっている。
そして、図1に示されるように、複数個の第1ブロック6は、横方向に1ブロック、縦方向に半ブロックずつずらした位置にそれぞれ連続して配置されている。一方、複数個の第2ブロック8は、横方向に半ブロック、縦方向に1ブロックずつずらした位置にそれぞれ連続して配置されている。また、第1ブロック6及び第2ブロック8は、縦方向及び横方向に交互に配置されている。そして、これらブロック6,8の柄パターン5,7により、朱子織の炭素繊維織布を模した柄4が形成されるようになっている。
次に、レーザ加飾装置11について説明する。
図4に示されるように、本実施形態のレーザ加飾装置11は、ワーク2上に形成された塗膜3の表面3aにレーザL1を照射することにより、レーザ加工溝9からなる柄4を描くための装置である。レーザ加飾装置11は、支持台12及びレーザ照射装置13を備えている。支持台12は、ワーク2(車両用加飾部品1)を支持するためのものである。
レーザ照射装置13は、支持台12によって支持されたワーク2の上方に設置されている。また、レーザ照射装置13は、ワーク2の表面2a(塗膜3の表面3a)を臨むように配置されており、塗膜3の表面3aに対してレーザL1を照射して柄4を描くようになっている。なお、レーザ照射装置13は、レーザL1を発生させるレーザ発生部21(レーザ発振器)と、レーザL1を偏向させるレーザ偏向部22と、レーザ発生部21及びレーザ偏向部22を制御するレーザ制御部23とを備えている。
なお、本実施形態のレーザL1は、連続発振レーザ(以下「CWレーザ(Continuous Wave Laser )」という)である。CWレーザは、レーザ加工溝9を形成する際(図5の領域A1参照)に、一定の出力で連続的に出力されるようになっている。一方、レーザ加工溝9を形成していないとき(図5の領域A2参照)には、CWレーザの出力が低下する。しかし、後述するAOM32の特性により、CWレーザの出力が0になることはない。このときのCWレーザの出力は、ワーク2に影響しない程度(具体的には、塗膜3を溶かさない程度)の大きさとなる。
図4に示されるように、レーザ偏向部22は、第1レンズ24と、第2レンズ25と、第3レンズ26と、互いに直交する2組のガルバノミラー27a,27bとを備える。レーザ偏向部22は、第3レンズ26及びガルバノミラー27a,27bを駆動モータ(図示略)で駆動することにより、レーザL1を偏向させる。そして、第1レンズ24は、レーザ発生部21から発生したレーザL1の径を絞るとともに、径を絞ったレーザL1を第2レンズ25に導く。第2レンズ25は、第1レンズ24から導かれてきたレーザL1の径を広げるとともに、径を広げたレーザL1を第3レンズ26に導く。第3レンズ26は、第2レンズ25から導かれてきたレーザL1の径を絞るとともに、径を絞ったレーザL1をガルバノミラー27a,27bに導く。ガルバノミラー27a,27bは、第3レンズ26から導かれてきたレーザL1を反射させるとともに、反射したレーザL1をワーク2に照射する。その結果、レーザ照射装置13から照射されるレーザL1の照射位置や焦点位置が調整されるようになる。
また、図4に示されるレーザ制御部23は、レーザ発生部21及びレーザ偏向部22を制御することにより、レーザL1の照射強度、レーザL1の走査速度などのレーザ照射条件を調整する。
さらに、レーザ発生部21とレーザ偏向部22とを繋ぐレーザ経路31上には、光シャッタである音響光学変調器32(以下「AOM(Acoust-Optic Modulator)32」という)が設置されている。AOM32は、ガルバノミラー27a,27bよりも応答性が高く、ガルバノミラー27a,27bの制御周期(本実施形態では10μs)以下の短い周期(本実施形態では13ns)で動作するようになっている。なお、AOM32の応答周波数は、約80MHzである。
また、AOM32内には、テルライトガラスやモリブデン酸鉛(PbMoO)などからなる音響光学媒体が充填されている。さらに、音響光学媒体には、同音響光学媒体に超音波を発生させるための圧電素子が接着されている。なお、レーザ発生部21から発生したレーザL1がAOM32内の音響光学媒体に入射すると、レーザL1の一部は、AOM32内を伝播する超音波の影響を受けて回折するようになる。それとともに、AOM32は、回折したレーザL1の出力を、超音波の周波数に応じて変化させる。また、AOM32は、オン状態に切り替えられた際に、レーザL1を、回折が生じなかったために比較的出力が低い0次回折光L2と、回折が生じたために比較的出力が高い1次回折光L3とに分けるようになっている。なお、1次回折光L3は、レーザ経路31に沿ってレーザ偏向部22側に伝播し、最終的にワーク2に照射されるレーザL1となる。一方、0次回折光L2は、ビームダンパ33に導かれて吸収される。また、AOM32は、オフ状態に切り替えられた際に、全てのレーザL1をビームダンパ33に導くようになっている。
次に、レーザ加飾装置11の電気的構成について説明する。
図4に示されるように、レーザ加飾装置11は、装置全体を統括的に制御する制御装置40を備えている。制御装置40は、CPU41、メモリ42及び入出力ポート43等からなる周知のコンピュータにより構成されている。CPU41は、レーザ照射装置13に電気的に接続されており、各種の制御信号によってレーザ照射装置13を制御する。
メモリ42には、ワーク2の三次元形状を示す形状データが記憶されている。また、メモリ42には、塗装機(図示略)の塗装条件(塗装時間、塗料の噴霧量、塗膜3の厚さなど)を示す塗膜形成用データがあらかじめ記憶されている。さらに、メモリ42には、レーザ照射装置13を制御するためのプログラムが記憶されている。また、メモリ42には、柄4の柄パターン5,7に応じた柄データや、レーザ照射装置13のレーザ照射条件(レーザL1の照射時間、レーザL1の照射強度、レーザL1のスポット径など)を示すデータがあらかじめ記憶されている。
次に、車両用加飾部品1の製造方法を説明する。
まず、樹脂材料(本実施形態ではABS樹脂)を用いて所定の立体形状に成形したワーク2を準備する。なお、ワーク2は、作業者によって支持台12(図4参照)にセットされる。
次に、ワーク2の表面2aに塗膜3を形成する。詳述すると、CPU41は、メモリ42に記憶されている塗膜形成用データを読み出し、読み出した塗膜形成用データに基づいて塗膜形成信号(駆動信号)を生成し、生成した塗膜形成信号を塗装機(図示略)に出力する。塗装機は、CPU41から出力された塗膜形成信号に基づいて、塗膜3の塗装を開始させる。具体的に言うと、ワーク2の表面2a上に、塗装機を用いて塗料を塗装、乾燥することにより、黒色の塗膜3を形成する。この塗膜3は、模様のない層であり、位置合わせをすることなく形成される。なお、本実施形態では、ワーク2を支持台12にセットした状態で塗装、乾燥を行ったが、別の装置によって塗装、乾燥を行った後にワーク2を支持台12上に載せ替えてもよい。
続くレーザ照射工程では、ワーク2の表面2a(塗膜3の表面3a)に対してレーザL1を照射することにより、レーザ加工溝9からなる柄4による装飾を施すようにする。詳述すると、まず、作業者は、従来周知の画像作成ソフトを用いて、柄4を示す画像データを作成する。次に、CPU41は、作成した画像データをCADデータに変換する。なお、本実施形態では、制御装置40とは別のコンピュータを用いて、画像データをCADデータに変換するようにしてもよい。
次に、CPU41は、CADデータに変換された画像データを、レーザ照射を行うためのレーザ照射用データに変換する。さらに、CPU41は、変換したレーザ照射用データをメモリ42に記憶する。また、CPU41は、レーザ照射に用いられるレーザ照射パラメータ(レーザL1の照射位置、焦点位置、照射角度、照射面積、照射時間、照射強度など)を設定する。
次に、CPU41は、メモリ42に記憶されているレーザ照射用データに基づいて、ワーク2に形成された塗膜3に対してレーザL1を照射させる制御を行うことにより、塗膜3の表面3aに柄4を形成する。具体的に言うと、CPU41は、読み出したレーザ照射用データに基づいてレーザ照射信号(駆動信号)を生成し、生成したレーザ照射信号をレーザ照射装置13に出力する。レーザ照射装置13は、CPU41から出力されたレーザ照射信号に基づいて、ワーク2の表面2aに形成された塗膜3にレーザL1を照射することにより、塗膜3の表面3aに複数の柄パターン5,7を形成する。
詳述すると、まず、レーザ照射装置13によるレーザ照射を行い、第1ブロック6を構成する複数の柄パターン5を順次描画する。具体的には、柄4の左上に配置される第1ブロック6の左端の柄パターン5(図1参照)から描画を開始させる。まず、柄パターン5の一方(下側)の頂点部分(描画開始点S1)からレーザL1の照射点を移動させ、柄パターン5を描画する(図6,図7参照)。そして、レーザL1の照射点が、柄パターン5の下側の頂点部分(描画完了点E1)に戻った時点で、レーザ照射を一旦停止させる(図7参照)。
その後、レーザL1の照射点を、右隣の柄パターン5の一方(下側)の頂点部分(描画開始点S1)に移動させ、レーザ照射を再開させる。そして、描画開始点S1からレーザL1の照射点を移動させ、右隣の柄パターン5を描画する(図7,図8参照)。このような手順で、1つの第1ブロック6を構成する柄パターン5を順次描画する。
そして、1つの第1ブロック6において、全ての柄パターン5の描画が完了すると、右下に隣接する別の第1ブロック6の左端の柄パターン5(描画開始点S1)にレーザL1の照射点を移動し、複数の柄パターン5をレーザ照射によって順次描画する動作を繰り返し行う。その結果、複数個の第1ブロック6が順次描画されていく(図9参照)。そして、柄4の右下に位置する第1ブロック6の右端の柄パターン5を描画した後、第2ブロック8を構成する柄パターン7をレーザ照射によって順次描画する。
ここで、第1ブロック6を描画する工程から第2ブロック8を描画する工程への移行を行う場合、最後に描画した柄パターン5の描画完了点E1から最も近い位置にある第2ブロック8の柄パターン7に移動して、レーザ描画による描画を開始する。具体的には、第2ブロック8の最下部にある柄パターン7の一方(左側)の頂点部分(描画開始点S1)にレーザL1の照射点を移動する。
そして、レーザ照射を再開させた後、柄パターン7の描画開始点S1からレーザL1の照射点を移動させ、柄パターン7を描画する。そして、レーザL1の照射点が、柄パターン7の左側の頂点部分(描画完了点E1)に戻った時点で、レーザ照射を一旦停止させる。
その後、レーザL1の照射点を、上側に隣接する柄パターン7の一方(左側)の頂点部分(描画開始点S1)に移動させ、レーザ描画を再開させる。そして、描画開始点S1からレーザL1の照射点を移動させ、上側に隣接する柄パターン7を描画する。このような手順で、1つの第2ブロック8を構成する柄パターン7を順次描画する。
そして、1つの第2ブロック8において、全ての柄パターン7の描画が完了すると、左上に隣接する第2ブロック8の最下部にある柄パターン7(描画開始点S1)にレーザL1の照射点を移動し、複数の柄パターン7をレーザ照射によって順次描画する動作を繰り返し行う。その結果、複数個の第2ブロック8が順次描画されていく(図10参照)。そして、第1ブロック6を描画する工程及び第2ブロック8を描画する工程を繰り返すことにより、図1に示されるカーボン調の柄4が塗膜3の表面3aに描画される。
なお、上述した方法で柄4を描く際に、制御装置40のCPU41は、レーザL1の加工条件に基づいて、各柄パターン5,7のレーザ加工溝9に対する走査開始点S2を描画開始点S1の延長線上に設定するとともに、走査終了点E2を描画完了点E1の延長線上に設定する(図6〜図8,図11参照)。ここでは、レーザL1の加工条件(加工時の走査速度や、描画開始点S1及び描画完了点E1の座標等)に応じたガルバノミラー27a,27bの応答遅れを考慮して、走査開始点S2及び走査終了点E2の座標を設定している。
具体的には、レーザ偏向部22の駆動を開始させたときに、走査開始点S2から描画開始点S1に向けてレーザL1の照射点(ミラー指向点)を走査する。なお、走査開始点S2の座標は、レーザL1の照射点が描画開始点S1を通過するタイミングであらかじめ設定した走査速度(描画速度)に達するように設定される。また、レーザL1の照射点が所定の走査速度で移動して描画完了点E1に達するタイミングで、レーザ偏向部22の駆動を停止させる。なお、走査終了点E2の座標は、レーザL1の照射点の走査速度が所定の走査速度から減速して0となる位置に設定される。これら走査開始点S2、描画開始点S1、描画完了点E1、走査終了点E2の座標は、レーザ照射用データとしてメモリ42に記憶されている。
本実施形態では、右側(上側)に隣接する柄パターン5(または柄パターン7)の走査開始点S2と、左側(下側)に隣接する柄パターン5(または柄パターン7)の走査終了点E2とを同じ位置に設定している。また、柄パターン5(または柄パターン7)において下端(左端)の同じ位置に描画開始点S1及び描画完了点E1を設定している。つまり、柄パターン5(または柄パターン7)の下端(左端)(描画開始点S1)でレーザL1の照射を開始して、レーザL1の照射点を走査し、レーザL1の軌跡が柄パターン5(または柄パターン7)の下端(左端)(描画完了点E1)に戻った時点で、レーザL1の照射を一旦停止する。そして、走査終了点E2及び走査開始点S2の位置でレーザL1の照射点を折り返し、右側(上側)に隣接する次の柄パターン5(または柄パターン7)の描画開始点S1に向けてレーザL1の照射点を走査する。即ち、各柄パターン5,7を描画する際には、レーザL1の照射点が一筆書きの形態で走査される。
なお、各柄パターン5,7(レーザ加工溝9)は、加工品質を維持するために、全ての部位において同じ深さになることが好ましい。しかしながら、柄パターン5,7の曲率が大きい箇所では、レーザL1の描画速度が低下し、レーザL1の照射時間が増大するため、レーザ加工溝9が深くなってしまう。
そこで、本実施形態のレーザ照射工程では、レーザ出力変化工程を行い、AOM32を用いてレーザL1の出力を変化させるようになっている。具体的に言うと、CPU41は、メモリ42に記憶されているレーザ照射用データを読み出し、読み出したレーザ照射用データに基づいてレーザ出力変化信号(駆動信号)を生成する。そして、CPU41は、レーザL1の照射が開始されると同時(即ち、レーザ照射信号がレーザ照射装置13に出力されると同時)に、生成したレーザ出力変化信号をAOM42に出力する。AOM42は、CPU41から出力されたレーザ出力変化信号に基づいて、レーザL1の出力を変化させる。即ち、CPU41は、光シャッタであるAOM32の動作制御を行う光シャッタ制御装置としての機能を有している。
詳述すると、CPU41は、レーザ照射用データに基づいて、柄パターン5,7の曲率(即ち、レーザL1の描画速度)に応じてレーザL1の出力が変化するように、AOM32を動作させる制御を行う。本実施形態において、CPU41は、柄パターン5,7の曲率が大きくなるに従って(即ち、レーザL1の描画速度が低下するのに伴って)レーザL1の出力が低下するように、AOM32を動作させる制御を行う。即ち、CPU41は、レーザ照射用データに基づいてレーザL1の出力低下量を決定し、決定した出力低下量に基づいてレーザ出力変化信号を生成する。なお、図11に示されるように、CPU41は、柄パターン5,7における領域R1の部位を描画する際にレーザL1の出力を100%とし、領域R2の部位を描画する際にレーザL1の出力を80%とし、領域R3の部位を描画する際にレーザL1の出力を70%とし、領域R4の部位を描画する際にレーザL1の出力を60%とし、領域R5の部位を描画する際にレーザL1の出力を50%とし、領域R6の部位を描画する際にレーザL1の出力を30%とする。
その後、CPU41は、塗膜3の表面3aに対する柄4の描画が終了してレーザL1の照射が終了すると同時に、AOM32に対するレーザ出力変化信号の出力を終了し、AOM32によるレーザL1の出力変化を終了させる制御を行う。以上の工程を経て、本実施形態の車両用加飾部品1が製造される。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のレーザ加飾装置11では、ワーク2にCWレーザ(レーザL1)を照射することにより、レーザ加工溝9が形成される。このCWレーザは、所定の間隔で出力される出力されるパルスレーザ(図13参照)のようなレーザではなく、連続して出力されるレーザであるため(図5参照)、ワーク2にレーザL1を照射すれば、レーザ加工溝9の形成部位全体が均一に溶融し、レーザ加工溝9の深さD1が均一になる。しかも、CPU41は、レーザL1の描画速度(換言すると、レーザL1の照射時間)に応じてレーザL1の出力が変化するようにAOM32を動作させる制御を行っている。その結果、レーザL1の描画速度が高い領域と低い領域との間で、ワーク2に加わるエネルギー積算量の差が小さくなるため、レーザ加工溝9の深さD1がよりいっそう均一になる。以上のことから、レーザ加工溝9の内面を滑らかに形成できるため、加工品質の低下を防止することができる。
(2)また、本実施形態のレーザ発生部21は、CWレーザを発生させるCWレーザ発振器であるが、この種のレーザ発振器は比較的応答性が悪い。そこで、本実施形態では、AOM32を用いて応答性を向上させている。即ち、AOM32は、ガルバノミラー27a,27bよりも応答性が高く、ガルバノミラー27a,27bの制御周期(10μs)以下の短い周期(13ns)で動作するため、ガルバノミラー27a,27bよりも短い周期で制御を行うことができる。このようにすれば、レーザ加工溝9の深さD1の調整が容易になる。
(3)本実施形態では、柄パターン5,7の曲率が大きくなるに従って、レーザL1の描画速度が低下し、レーザL1の照射時間が増大する。そこで、CPU41は、曲率が大きい部分でレーザL1の出力が低下するようにAOM32を動作させる制御を行っている。その結果、レーザL1の曲率が大きい領域と小さい領域との間で、ワーク2に加わるエネルギー積算量の差が小さくなるため、レーザ加工溝9の深さD1が均一になり、レーザ加工溝9の内面を滑らかに形成することが可能となる。
(4)本実施形態では、黒色の塗膜3に柄4が描画されているため、車両用加飾部品1の外観を実際の炭素繊維織布の外観に近付けることができる。また、塗膜3はワーク2の表面よりも硬いため、その塗膜3に柄4を描画することで、ワーク2の表面の絵柄4が傷付きにくくなる。
なお、本実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、レーザ照射工程において、湾曲部分が連続した形状を有するレーザ加工溝9を連続的に形成し、レーザ出力変化工程において、湾曲部分の曲率が大きくなるに従ってレーザL1の出力が低下するように、AOM32を動作させていた。しかし、レーザ加工溝9を他の形状に変更してもよい。例えば図12に示されるように、レーザ照射工程において、屈曲部分51を有するレーザ加工溝50を連続的に形成し、レーザ出力変化工程において、屈曲部分51を形成する際にレーザL1の出力が低下するように、AOM32を動作させてもよい。このようにした場合、屈曲部分51においてレーザL1の描画速度が低下し、レーザL1の照射時間が増大するため、屈曲部分51を形成する際にレーザL1の出力を低下させれば、屈曲部分51とそれ以外の部分との間で、ワーク2に加わるエネルギー積算量の差を確実に小さくすることができる。その結果、レーザ加工溝50の深さが均一になるため、レーザ加工溝50の内面を滑らかに形成することができる。
・上記実施形態では、レーザ加工溝9の深さD1が塗膜3の厚さH1よりも小さくなっていたが、レーザ加工溝9の深さD1を塗膜3の厚さH1より大きくしてもよい。即ち、レーザ加工溝9は、塗膜3を貫通するものであってもよい。
・上記実施形態の柄4(レーザ加工溝9)は、黒色の塗膜3に形成されていたが、他の有色の塗膜に形成されるものであってもよい。さらに、塗膜3を省略し、ワーク2の表面2aに柄4を直接描画してもよい。また、塗膜3の表面3a上に、塗膜3を保護するクリアコート層を形成し、そのクリアコート層に柄4を描画してもよい。さらには、柄4を描画した塗膜3の表面3a上に保護層(クリアコート層)を形成してもよいし、柄4を描画したワーク2の表面2a上に保護層を形成してもよい。
・上記実施形態のレーザ照射工程では、塗膜3の表面3aにおいて平坦面となる領域にレーザL1を照射することにより、レーザ加工溝9を形成していた。しかし、表面3aにおいて曲面となる領域にレーザL1を照射することにより、レーザ加工溝9を形成してもよい。
・上記実施形態の車両用加飾部品1では、塗膜3の表面3aに炭素繊維織物を示す柄4による装飾が施されていたが、他の装飾に変更してもよい。例えば、ヘアライン加工が施されたアルミパネルを示す柄による装飾を、塗膜3の表面3aに施してもよい。
・上記実施形態は、車両用加飾部品1をドアのアームレストに具体化するものであったが、これ以外に、コンソールボックス、インストルメントパネルなどの他の内装部品に具体化してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)手段1において、前記光シャッタ制御装置は、前記レーザ照射用データに基づいて、前記レーザの出力低下量を決定させる制御を行うことを特徴とするレーザ加飾装置。
(2)手段1において、前記レーザ加工溝の内面の表面粗さRaは0.1μm以下であることを特徴とするレーザ加飾装置。
(3)手段1において、前記柄は炭素繊維織布を模した絵柄であり、細長形状の複数の柄パターンを配向してなる第1ブロックと、前記柄パターンとは異なる方向に細長形状の複数の柄パターンを配向してなる第2ブロックとを複数個ずつ組み合わせたものであることを特徴とするレーザ加飾装置。
1…加飾部品としての車両用加飾部品
2…部品素材としてのワーク
2a…部品素材の表面
3…塗膜
3a…塗膜の表面
4…柄
9,50…レーザ加工溝
11…レーザ加飾装置
21…レーザ発生部
22…レーザ偏向部
27a,27b…ガルバノミラー
31…レーザ経路
32…光シャッタとしての音響光学変調器(AOM)
41…光シャッタ制御装置としてのCPU
51…屈曲部分
D1…レーザ加工溝の深さ
H1…塗膜の厚さ
L1…レーザ

Claims (10)

  1. レーザを発生させるレーザ発生部と、複数のガルバノミラーを駆動して前記レーザを偏向させるレーザ偏向部とを制御し、部品素材に前記レーザを照射することにより、レーザ加工溝からなる柄を描くレーザ加飾装置であって、
    前記レーザは連続発振レーザであり、
    前記レーザ発生部と前記レーザ偏向部とを繋ぐレーザ経路上に配置され、前記レーザ発生部から発生した前記レーザを回折させるとともに、回折した前記レーザの出力を変化させる光シャッタと、
    前記柄を示す画像データによって生成されたレーザ照射用データに基づいて、前記光シャッタの動作制御を行う光シャッタ制御装置と
    を備え、
    前記光シャッタ制御装置は、前記ガルバノミラーよりも短い周期で前記光シャッタを動作させる制御を行うとともに、前記レーザの描画速度に応じて前記レーザの出力が変化するように前記光シャッタを動作させる制御を行う
    ことを特徴とするレーザ加飾装置。
  2. 前記光シャッタ制御装置は、前記レーザの描画速度が低下するのに従って前記レーザの出力が低下するように、前記光シャッタを動作させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加飾装置。
  3. 前記部品素材の表面に前記レーザを照射することにより、前記部品素材の表面側から見て湾曲部分を有する前記レーザ加工溝を連続的に形成する場合、
    前記光シャッタ制御装置は、前記湾曲部分の曲率が大きくなるに従って前記レーザの出力が低下するように、前記光シャッタを動作させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加飾装置。
  4. 前記部品素材の表面に前記レーザを照射することにより、前記部品素材の表面側から見て屈曲部分を有する前記レーザ加工溝を連続的に形成する場合、
    前記光シャッタ制御装置は、前記屈曲部分を形成する際に前記レーザの出力が低下するように、前記光シャッタを動作させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレーザ加飾装置。
  5. 前記レーザ加工溝は、前記部品素材上に形成された塗膜の表面に前記レーザを照射することによって形成されたものであり、前記レーザ加工溝の深さは、前記塗膜の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレーザ加飾装置。
  6. レーザを発生させるレーザ発生部と、複数のガルバノミラーを駆動して前記レーザを偏向させるレーザ偏向部とを制御し、部品素材の表面に前記レーザを照射するレーザ照射工程を行うことにより、レーザ加工溝からなる柄による装飾が施された加飾部品を製造する方法であって、
    前記レーザは連続発振レーザであり、
    前記ガルバノミラーよりも短い周期で動作する光シャッタを用いて、前記レーザの出力を変化させるレーザ出力変化工程が行われ、
    前記レーザ出力変化工程では、前記柄を示す画像データによって生成されたレーザ照射用データに基づいて、前記レーザの描画速度に応じて前記レーザの出力が変化するように前記光シャッタが動作する
    ことを特徴とする加飾部品の製造方法。
  7. 前記レーザ出力変化工程では、前記レーザの描画速度が低下するのに従って前記レーザの出力が低下するように、前記光シャッタが動作することを特徴とする請求項6に記載の加飾部品の製造方法。
  8. 前記レーザ照射工程では、前記部品素材の表面に前記レーザを照射することにより、前記部品素材の表面側から見て湾曲部分を有する前記レーザ加工溝を連続的に形成し、
    前記レーザ出力変化工程では、前記湾曲部分の曲率が大きくなるに従って前記レーザの出力が低下するように、前記光シャッタが動作する
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の加飾部品の製造方法。
  9. 前記レーザ照射工程では、前記部品素材の表面に前記レーザを照射することにより、前記部品素材の表面側から見て屈曲部分を有する前記レーザ加工溝を連続的に形成し、
    前記レーザ出力変化工程では、前記屈曲部分を形成する際に前記レーザの出力が低下するように、前記光シャッタが動作する
    ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の加飾部品の製造方法。
  10. 前記レーザ照射工程では、前記部品素材上に形成された塗膜の表面に前記レーザを照射することにより、深さが前記塗膜の厚さよりも小さく設定された前記レーザ加工溝を形成することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の加飾部品の製造方法。
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