JPWO2008041557A1 - 含フッ素エラストマー組成物 - Google Patents

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Abstract

(A)(a)テトラフルオロエチレン、(b)パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)またはパーフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)および(c)シアノ基含有パーフルオロビニルエーテルを含有する共重合体からなる含フッ素エラストマー、(B)架橋剤および(C)球状シリカよりなる含フッ素エラストマー組成物。ここで用いられる球状シリカは、金属けい素粉末を焼成させることによって生成する蒸気状のけい素酸化物を冷却して得られた高純度アモルファスシリカ粒子である。この含フッ素エラストマー組成物は、耐熱性にすぐれるシアノ基含有パーフルオロエラストマーを用い、シリカのみを添加することによって、加工性、製品外観性、耐プラズマ性などにすぐれたシール材を提供し得る。

Description

本発明は、含フッ素エラストマー組成物に関する。さらに詳しくは加工性、製品外観性、耐プラズマ性などに優れたシール材を与え得る含フッ素エラストマー組成物に関する。
半導体製造装置用シールは、半導体の基板であるシリコンウェハー等の表面にエッチングあるいは薄膜を形成させるなどの処理をするための加工室等に用いられるシールとして適用されるものであり、耐熱性、低ガス透過性、低発塵性(シールからの塵の発生が少ないこと)などが要求される。
シリコンウェハーエッチング処理時などには、酸素あるいはCF4雰囲気下などでプラズマ照射されるため、酸素あるいはハロゲン等のガスが励起された状態となり、その結果、半導体製造装置用シールは劣化しやすく、またその表面が脆くなり、劣化物あるいは脆化物が飛散してシリコンウェハー上に付着するなどの不具合がある。したがって、半導体製造装置用シール材料としては、耐熱性などの上記特性に加えて耐プラズマ性も要求される。
ここで半導体装置において、300℃といった高温での使用要求に対しては、高耐熱性に優れるシアノ基含有パーフルオロエラストマーなどが使用されている。一方、耐プラズマ性の要望に対しては、架橋性フッ素系エラストマー成分と平均粒子径0.5μm以下の酸化アルミニウム微粒子を含む架橋性フッ素系エラストマー組成物、あるいは補強用金属含有充填材および二酸化チタンを含んでいて実質的に元素状炭素を含まないパーフルオロエラストマー組成物など種々の提案がなされている。
WO 01/32782号公報 特表2000−502122号公報 USP5,696,189
このように、シリカ、硫酸バリウム、アルミナ、ケイ酸アルミニウムなどの充填材の添加は、プラズマ照射環境下での重量減少低減に効果があり、かつ超微粒化することで半導体に形成される微細パターンの線間距離よりも小さく、超微粒子化された状態で線間を埋めるため結線をおこさせないといった効果を奏する。
しかるに、チタン、バリウム、アルミニウムといった元素自身が半導体業界で嫌われるケースがあり、シリカのみでの材料要求があるのが現状である。これに対して、フッ素系エラストマー100重量部に対して、シリカ1〜50重量部、金属元素1重量部以下、カーボンブラック1重量部以下および有機過酸化物1〜10重量部からなる組成物が提案されている。
特許第2,858,198号公報
ここでシリカの粒径とプラズマ重量減少においても相関がみられ、粒径が細かいほうが優位であるものの、上記した耐熱性にすぐれるシアノ基含有パーフルオロエラストマーへの使用にあっては、使用される加硫剤との相溶性が悪いため、加硫後製品表面に析出物がでるといった不具合を生ずる。従って、上記特許文献4記載の発明において、フッ素系エラストマーとしてシアノ基含有パーフルオロエラストマーを用いた場合には、プラズマ重量減少と加硫剤の相溶性とのバランスを満足させるといったことが困難であった。
シリカには、湿式シリカおよび乾式シリカがあり、湿式シリカは水分を含んでいて、この水分が加硫速度や製品発泡に影響を及ぼし、またNa2O等の不純物が乾式シリカよりも多いので、加硫に際しては湿式シリカよりは乾式シリカの使用が好ましい。しかるに、乾式シリカを使用すると増粘効果が大きく、押出し後の生地肌にメルトフラクチャーの発生がみられる。また、硬度の上昇も大きいため、シリカの添加量には限定がみられ、シリカ添加量を少なくすると耐プラズマ性に劣るようになる。さらに、乾式シリカのみを使用した製品は、半透明性を示すので、製品に斑模様(生地流れ模様であるフローマーク)が見え、製品外観の均一性が保たれないという問題がみられる。
本発明の目的は、含フッ素エラストマーとして耐熱性にすぐれるシアノ基含有パーフルオロエラストマーを用い、シリカのみを添加することによって、加工性、製品外観性、耐プラズマ性などにすぐれたシール材を提供し得る含フッ素エラストマー組成物を提供することにある。
かかる本発明の目的は、(A)(a)テトラフルオロエチレン、(b)パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)またはパーフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)および(c)シアノ基含有パーフルオロビニルエーテルを含有する共重合体からなる含フッ素エラストマー、(B)架橋剤および(C)球状シリカよりなる含フッ素エラストマー組成物によって達成される。球状シリカは、金属けい素粉末を焼成させることによって生成する蒸気状のけい素酸化物を冷却して得られた高純度アモルファスシリカ粒子として得られる。
耐熱性にすぐれるシアノ基含有パーフルオロエラストマーに、球状シリカを添加して用いることにより、押出し後の表面肌状態ではメルトフラクチャーを発生させず、すなわち加工性にすぐれ、また製品外観や耐プラズマ性にすぐれたシール材が得られるといった優れた効果を奏する。
本発明で用いられる含フッ素エラストマー(A)は、(a)テトラフルオロエチレン、(b)パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)またはパーフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)および(c)シアノ基含有パーフルオロビニルエーテルの三元共重合体であり、テトラフルオロエチレンが50〜74.8モル%、好ましくは60〜74.5モル%、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)またはパーフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)が49.8〜25モル%、好ましくは39.5〜25モル%、シアノ基含有パーフルオロビニルエーテルが0.2〜5モル%、好ましくは0.5〜2モル%の割合で共重合させたものが用いられる。なお、本発明の目的が阻害されない範囲内において、他の共単量体、特に含フッ素共単量体を共重合させた含フッ素エラストマーを用いることもできる。含フッ素エラストマー(A)としては、一般にはポリマームーニー粘度ML1+10(121℃)が20〜150pts、好ましくは60〜100ptsのものが用いられる。
パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、アルキル基として炭素数1〜5のものが用いられ、具体的にはパーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)などが、好ましくはパーフルオロ(メチルビニルエーテル)が用いられる。
パーフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)としては、ビニルエーテル基CF2=CFO-に結合する基の炭素数が3〜11のものが用いられ、具体的には
CF2=CFOCF2CF(CF3)OCnF2n+1(n:1〜5)
CF2=CFO(CF2)3OCnF2n+1(n:1〜5)
CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2O)mCnF2n+1(n:1〜5、m:1〜3)
CF2=CFO(CF2)2OCnF2n+1(n:1〜5)
などが用いられる。
シアノ基含有パーフルオロビニルエーテルは、架橋部位単位を提供するものであって、例えば以下の如き化合物が用いられる。
CF2=CFO(CF2)nOCF(CF3)CN(n:2〜4)
また、下記の各特許文献に記載された各化合物を用いることもできる。
CF2=CFO(CF2)nCN(n:2〜12)
CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]m(CF2)nCN(n:2、m:1〜5)
CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]m(CF2)nCN(n:1〜4、m:1〜2)
CF2=CFO[CF2CF(CF3)O]nCF2CF(CF3)CN (n:0〜4)
USP3,546,186 USP4,138,426 USP4,281,092 USP3,852,326 USP3,933,767
架橋剤(B)としては、下記一般式[I]〜[IV]で表わされる化合物のいずれかが含フッ素エラストマー100重量部当り0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の割合で用いられる。なお、化合物〔II〕はビスアミドキシム化合物であり、また化合物〔III〕はビスアミドラゾン化合物である。

Figure 2008041557
R1:炭素数1〜6のアルキリデン基、炭素数1〜10のパーフルオロアルキリデン基
、-SO2-基、-O-基、-C(=O)-基または2つのベンゼン環を直接結合させる炭
素−炭素結合
X:水酸基またはアミノ基

Figure 2008041557
n:1〜10の整数

Figure 2008041557
R2:H、NH2
n:1〜10の整数
好ましくは、
Figure 2008041557
n:1〜10の整数

Figure 2008041557
n:1〜10の整数

Figure 2008041557
R3:H、OH
R4:H、NH2
好ましくは、
Figure 2008041557
Figure 2008041557
Figure 2008041557
特開平9−31284号公報 特開平9−31283号公報
球状シリカ(C)は、金属けい素粉末を空気中で焼成させることによって生成する蒸気状のけい素酸化物を冷却して得られた高純度アモルファスシリカ粒子であり、本発明においては粒径(レーザ回折式粒度分布計で測定)約0.3〜2μm、好ましくは約0.4〜0.6μmの球状粒子が用いられる。これ以下の粒径の球状シリカは、その製法上黒色粒子が発生し、それが製品の外観不良につながることがあり、一方これ以上の粒径の球状シリカは、プラズマ照射後に発生するパーティクルが大きすぎて、半導体用途にとって好ましくない。実際には、このような粒径範囲を有する市販品、例えばアドマテックス社製品SO-E2、SO-E5等をそのまま用いることができる。
特公平7−61855号公報 特公平7−102188号公報
球状シリカは、上記含フッ素エラストマー100重量部当り20〜50重量部、好ましくは25〜40重量部の割合で用いられる。シリカがこれより多い割合で用いられると、加硫後の製品が弾性を失い、許容されない硬度上昇および伸びの低下を生じるようになり、一方これより少ない割合で用いられると、耐プラズマ性が低下するようになる。
以上の各成分よりなる組成物の調製は、2本ロールミルなどを用いて、例えば20〜100℃、好ましくは30〜80℃で各配合剤を混合することにより行われる。組成物は、押出機を用いて約60〜120℃、好ましくは約80〜100℃の押出温度で一旦紐状に押出された後、圧縮成形機等によりOリング等の所望する形状に成形することができる。成形は、成形温度150〜250℃、好ましくは170〜220℃、成形時間5〜60分間、好ましくは5〜30分間程度で行われる。
さらに成形品の特性を向上させるために、当該組成物からの成形物を不活性雰囲気下で150〜320℃、好ましくは200〜300℃で10〜50時間程度オーブン加硫するのがよい。オーブン加硫は、下記実施例に示されるように、その温度を段階的に上げて行うことが好ましい。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1
下記共重合組成を有する含フッ素エラストマーA
Figure 2008041557
100重量部に、
Figure 2008041557
を加え、2本ロールミルを用いて40〜60℃で混練し、組成物を調製した。
このようにして得られた含フッ素エラストマー組成物を、押出機(押出温度80℃、回転速度5rpm、ダイ直径4.5mm)を通して紐状とし、その際の紐表面の肌状態を目視で観察し、メルトフラクチャーの発生がなく、表面肌がスムースなものをメルトフラクチャーなし、またメルトフラクチャーの発生がみられたものをメルトフラクチャーありと評価した。
また、このようにして得られた紐状組成物を、200℃で15分間圧縮成形して所望の加硫物を得、さらに窒素雰囲気下に、(1)90℃で4時間保持、(2)90℃から204℃まで6時間かけて昇温、(3)204℃で18時間保持、(4)204℃から288℃まで6時間かけて昇温、(5)288℃で18時間保持といった条件下でオーブン加硫した。
得られたポリマー加硫物について、常態値、圧縮永久歪、製品表面状態およびテトラフルオロメタン雰囲気下におけるプラズマ重量減少量の測定が行われた。
常態値:DIN53505(硬度)、DIN53503(引張試験)準拠
圧縮永久歪:ASTM D 395 Method B(214 Oリング)準拠;300℃、70時間
製品表面状態:斑模様(生地流れ模様であるフローマーク)が確認されるか否かを目
視で判断
プラズマ試験:ULVAC RBH3030(reactive ion etching)により、CF4雰囲気中、RF出
力1500W、照射時間6時間、真空0.1Paの条件下での重量減少率(重
量%)を測定
実施例2
実施例1において、含フッ素エラストマーAの代わりに、下記共重合組成を有する含フッ素エラストマーB
Figure 2008041557
が同量用いられ、また前記架橋剤〔II〕としての2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロヘキサンジアミドキシム1重量部がさらに用いられた。
実施例3
実施例1において、球状シリカ量が20重量部に変更されて用いられた。
実施例4
実施例1において、含フッ素エラストマーAの代わりに、下記共重合組成を有する含フッ素エラストマーC
Figure 2008041557
が同量用いられた。
実施例5
実施例1において、含フッ素エラストマーAの代わりに同量の含フッ素エラストマーB(実施例2記載)が、また2,2-ビス(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの代わりに、前記架橋剤〔III〕としてのパーフルオロアジピン酸ビスアミドラン1重量部がそれぞれ用いられた。
実施例6
実施例1において、2,2-ビス(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの代わりに、前記架橋剤〔IV〕としての2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンビスアミドラゾンが同量用いられた。
比較例1
実施例1において、球状シリカの代りに乾式シリカ(デグザ製品AEROSIL R972;粒径16nm)が20重量部用いられた。
比較例2
実施例1において、球状シリカの代りに乾式シリカ(デグザ製品AEROSIL 200V;粒径12nm)が20重量部用いられた。
比較例3
実施例1において、球状シリカの代りに乾式シリカ(AEROSIL 200V)が同量用いられた。
以上の各実施例および比較例で得られた測定・評価結果は、次の表に示される。
Figure 2008041557
本発明にかかる含フッ素エラストマー組成物から得られるシール材は、耐熱性および耐プラズマ性にすぐれているため、半導体製造装置用シールとして有効に用いられる。
このように、シリカ、硫酸バリウム、アルミナ、ケイ酸アルミニウムなどの充填材の添加は、プラズマ照射環境下での重量減少防止に効果があり、かつ超微粒化することで半導体に形成される微細パターンの線間距離よりも小さく、超微粒子化された状態で線間を埋めるため結線をおこさせないといった効果を奏する。
かかる本発明の目的は、(A)(a)テトラフルオロエチレン、(b)パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)またはパーフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)および(c)シアノ基含有パーフルオロビニルエーテルを含有する共重合体からなる含フッ素エラストマー100重量部に対して、(B)架橋剤0.1〜10重量部および(C)球状シリカ25〜50重量部を含有してなる含フッ素エラストマー組成物によって達成される。球状シリカは、金属けい素粉末を焼成させることによって生成する蒸気状のけい素酸化物を冷却して得られた高純度アモルファスシリカ粒子として得られる。
球状シリカは、上記含フッ素エラストマー100重量部当り25〜50重量部、好ましくは25〜40重量部の割合で用いられる。シリカがこれより多い割合で用いられると、加硫後の製品が弾性を失い、許容されない硬度上昇および伸びの低下を生じるようになり、一方これより少ない割合で用いられると、耐プラズマ性が低下するようになる。
また、このようにして得られた紐状組成物を、200℃で15分間圧縮成形して所望の成形物を得、さらに窒素雰囲気下に、(1)90℃で4時間保持、(2)90℃から204℃まで6時間かけて昇温、(3)204℃で18時間保持、(4)204℃から288℃まで6時間かけて昇温、(5)288℃で18時間保持といった条件下でオーブン加硫した。
比較例1
実施例1において、球状シリカ量が20重量部に変更されて用いられた。
実施例3
実施例1において、含フッ素エラストマーAの代わりに、下記共重合組成を有する含フッ素エラストマーC
Figure 2008041557
が同量用いられた。
実施例4
実施例1において、含フッ素エラストマーAの代わりに同量の含フッ素エラストマーB(実施例2記載)が、また2,2-ビス(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの代わりに、前記架橋剤〔III〕としてのパーフルオロアジピン酸ビスアミドラゾン1重量部がそれぞれ用いられた。
実施例5
実施例1において、2,2-ビス(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの代わりに、前記架橋剤〔IV〕としての2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンビスアミドラゾンが同量用いられた。
比較例2
実施例1において、球状シリカの代りに乾式シリカ(デグザ製品AEROSIL R972;粒径16nm)が20重量部用いられた。
比較例3
実施例1において、球状シリカの代りに乾式シリカ(デグザ製品AEROSIL 200V;粒径12nm)が20重量部用いられた。
比較例4
実施例1において、球状シリカの代りに乾式シリカ(AEROSIL 200V)が同量用いられた。
以上の各実施例および比較例で得られた測定・評価結果は、次の表に示される。

測定・評価項目 実-1 実-2 比-1 実-3 実-4 実-5 比-2 比-3 比-4
押出後の表面肌の状態
(メルトフラクチャーの有無) なし なし なし なし なし なし あり あり あり
常態値
硬度 (ショア-A) 81 80 75 70 80 80 81 80 91
破断強度 (MPa) 18.4 17.9 18.2 15.4 18.1 18.6 19.7 18.2 20.3
破断時伸び (%) 250 260 260 200 250 240 140 130 90
圧縮永久歪
300℃、70時間 (%) 29 30 30 36 30 30 30 32 34
製品表面状態
斑模様の有無 なし なし なし なし なし なし あり あり あり
プラズマ試験
重量減少率 (%) 9 9 19 10 9 9 21 20 9

Claims (9)

  1. (A)(a)テトラフルオロエチレン、(b)パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)またはパーフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)および(c)シアノ基含有パーフルオロビニルエーテルを含有する共重合体からなる含フッ素エラストマー、(B)架橋剤および(C)球状シリカよりなる含フッ素エラストマー組成物。
  2. 球状シリカが金属けい素粉末を焼成させることによって生成する蒸気状のけい素酸化物を冷却して得られた高純度アモルファスシリカ粒子である請求項1記載の含フッ素エラストマー組成物。
  3. 球状シリカが粒径0.3〜2μmの高純度アモルファスシリカ粒子である請求項2記載の含フッ素エラストマー組成物。
  4. 球状シリカが含フッ素エラストマー100重量部当り20〜50重量部の割合で用いられた請求項1記載の含フッ素エラストマー組成物。
  5. 架橋剤が、下記一般式[I]〜[IV]
    Figure 2008041557
    (ここで、R1は炭素数1〜6のアルキリデン基、炭素数1〜10のパーフルオロアルキリデン基、-SO2-基、-O-基、-C(=O)-基または2つのベンゼン環を直接結合させる炭素−炭素結合であり、Xは水酸基またはアミノ基である)

    Figure 2008041557
    (ここで、nは1〜10の整数である)

    Figure 2008041557
    (ここで、R2は水素原子またはアミノ基であり、nは1〜10の整数である)

    Figure 2008041557
    (ここで、R3は水素原子または水酸基であり、R4は水素原子またはアミノ基である)
    で表わされるいずれかの化合物である請求項1記載の含フッ素エラストマー組成物。
  6. 架橋剤が含フッ素エラストマー100重量部当り0.1〜10重量部の割合で用いられた請求項1記載の含フッ素エラストマー組成物。
  7. シール材の成形材料として用いられる請求項1記載の含フッ素エラストマー組成物。
  8. 請求項7記載の含フッ素エラストマー組成物を加硫成形して得られたシール材。
  9. 半導体製造装置用シールとして用いられる請求項8記載のシール材。
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