JP2010024339A - 含フッ素エラストマー組成物およびそれからなる成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よく知られている受酸剤である水酸化カルシウムを減量もしくは使用しなくても、同等程度の架橋速度を保ち、かつ耐生物起源燃料性をはじめとした耐酸性、耐薬品性、耐スコーチ性に優れたポリオール架橋系含フッ素エラストマー組成物を提供する。
【解決手段】ポリオール架橋可能な含フッ素エラストマー、ポリオール架橋剤および塩基性シリカを含む含フッ素エラストマー組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、含フッ素エラストマー組成物および該組成物からなる成形品に関する。
含フッ素エラストマーは、優れた耐薬品性、耐溶剤性および耐熱性を示すことから、自動車工業、半導体工業、化学工業等の各種分野において広く使用されており、たとえば、自動車産業においては、エンジンならびに周辺装置、AT装置、燃料系統ならびに周辺装置などのホース、シール材等として使用されている。
ところで、含フッ素エラストマー組成物における一般的なポリオール架橋系の配合においては、架橋を促進させるという点から水酸化カルシウムを配合することが従来から行われている(たとえば特許文献1、非特許文献1参照)。
特開昭52−15543号公報 里川孝臣、「フッ素樹脂ハンドブック」、初版1刷、日刊工業出版プロダクション、1990年11月30日、p.567
ポリオール架橋系含フッ素エラストマー組成物においては、従来良く知られている水酸化カルシウムを用いることで薬品・溶剤(特に酸性溶剤)、燃料(特に生物起源燃料)に接することで生じる変化・劣化が大きくなることが知られている。その中でも生物由来油から製造される生物起源燃料は容易に酸化・劣化し、その劣化生物起源燃料に接触したポリオール架橋系含フッ素エラストマー組成物は大きく劣化・膨潤する。しかしながら水酸化カルシウムを減量した場合もしくは含有しない場合には架橋速度が低下し、実用的ではない。
本発明では、水酸化カルシウムを含有せず(もしくは減量し)、さらに通常程度の量の水酸化カルシウムを含有したものと同等程度の速度で架橋可能であり、耐薬品性・耐溶剤性(特に酸性溶剤)、耐燃料性(特に生物起源燃料)に優れるポリオール架橋系含フッ素エラストマー組成物を提供することを目的とする。
本発明は、ポリオール架橋可能な含フッ素エラストマー、ポリオール架橋剤および塩基性シリカを含む含フッ素エラストマー組成物に関する。
塩基性シリカのpHが9以上であることが好ましい。
また本発明は、前記含フッ素エラストマー組成物を用いた成形品にも関する。
前記成形品がシール材であることが好ましく、また、生物起源燃料に接触するシール材であることが好ましい。
前記成形品が燃料ホースであることが好ましく、また、生物起源燃料に接触する燃料ホースであることが好ましい。
本発明によれば、含フッ素エラストマー組成物中に塩基性シリカを含有することによって、水酸化カルシウム量を減量もしくは非配合にしても含フッ素エラストマーのポリオール架橋における架橋速度を低下することがなく架橋することができ、またその組成物は耐スコーチ性に優れる。さらに該フッ素エラストマー組成物を用いた成形品は、生物起源燃料をはじめ、薬品、溶剤、燃料、酸などと接触することによって生じる成形品の劣化・膨潤を小さくすることができる。
本発明は、ポリオール架橋可能な含フッ素エラストマー、ポリオール架橋剤および塩基性シリカを含む含フッ素エラストマー組成物に関する。
本発明で用いるポリオール架橋可能な含フッ素エラストマーとしては、ビニリデンフルオライド(VdF)系含フッ素エラストマー、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン系含フッ素エラストマー、TFE/プロピレン/VdF系含フッ素エラストマー、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)系含フッ素エラストマー、エチレン/HFP/VdF系含フッ素エラストマー、エチレン/HFP/TFE系含フッ素エラストマー、フルオロシリコーン系含フッ素エラストマー、またはフルオロホスファゼン系含フッ素エラストマーなどがあげられ、これらをそれぞれ単独で、または本発明の効果を損なわない範囲で任意に組み合わせて用いることができるが、VdF系含フッ素エラストマー、TFE/プロピレン系含フッ素エラストマー、エチレン/HFP系含フッ素エラストマーを用いることが好ましく、VdF系含フッ素エラストマーを用いることがより好ましい。
VdF系含フッ素エラストマーとしては、式(1)で表されるものが好ましい。
−(M1)−(M2)−(N1)− (1)
(式中、構造単位M1はVdF(m1)由来の構造単位であり、構造単位M2は含フッ素エチレン性単量体(m2)由来の構造単位であり、構造単位N1は単量体(m1)および単量体(m2)と共重合可能な単量体(n1)由来の繰り返し単位である)
式(1)で示されるVdF系フッ素ゴムの中でも、構造単位M1を20〜85モル%、構造単位M2を80〜15モル%含むものが好ましく、より好ましくは構造単位M1を25〜80モル%、構造単位M2を75〜20モル%である。構造単位N1は、構造単位M1と構造単位M2の合計量に対して、0〜10モル%であることが好ましい。
含フッ素エチレン性単量体(m2)としては、単一のものでもよく、2種以上の組み合せでもよいが、たとえばTFE、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、HFP、トリフルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、フルオロ(アルキルビニルエーテル)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、フッ化ビニルなどの含フッ素単量体があげられるが、これらのなかでも、TFE、HFP、PAVEが好ましい。
単量体(n1)としては、単量体(m1)および単量体(m2)と共重合可能なものであれば、いかなるものでもよいが、たとえばエチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテルなどがあげられる。
このようなVdF系含フッ素エラストマーとして、具体的には、VdF−HFP系含フッ素エラストマー、VdF−HFP−TFE系含フッ素エラストマー、VdF−CTFE系含フッ素エラストマー、VdF−CTFE−TFE系含フッ素エラストマーなどが好ましくあげられる。
TFE/プロピレン系含フッ素エラストマーとしては、式(2)で表されるものが好ましい。
−(M3)−(M4)−(N2)− (2)
(式中、構造単位M3はテトラフルオロエチレン(m3)由来の構造単位であり、構造単位M4はプロピレン(m4)由来の構造単位であり、構造単位N2は単量体(m3)および単量体(m4)と共重合可能な単量体(n2)由来の繰り返し単位である)
式(2)で示されるTFE/プロピレン系含フッ素エラストマーの中でも、構造単位M3を40〜70モル%、構造単位M4を60〜30モル%含むものが好ましく、より好ましくは構造単位M3を50〜60モル%、構造単位M4を50〜40モル%含むものである。構造単位N2は、構造単位M3と構造単位M4の合計量に対して、0〜40モル%であることが好ましい。
単量体(n2)としては、単量体(m3)および単量体(m4)と共重合可能なものであればいかなるものでもよいが、架橋部位を与える単量体であることが好ましい。
このような架橋部位を与える単量体としては、たとえば特公平5−63482号公報、特開平7−316234号公報に記載されているようなパーフルオロ(6,6−ジヒドロ−6−ヨード−3−オキサ−1−ヘキセン)やパーフルオロ(5−ヨード−3−オキサ−1−ペンテン)などのヨウ素含有単量体、特開平4−505341号公報に記載されている臭素含有単量体、特開平4−505345号公報、特開平5−500070号公報に記載されているようなシアノ基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、アルコキシカルボニル基含有単量体などがあげられる。
含フッ素エラストマーの中でも、耐熱性、圧縮永久ひずみ、加工性、コストの点から、VdF単位を含む含フッ素エラストマーであることが好ましく、VdF系含フッ素エラストマーがより好ましく、VdF−HFP系エラストマー、VdF−HFP−TFE系エラストマーがとくに好ましい。
含フッ素エラストマーとしては、以上説明したものを1種に限らず2種以上用いてもよい。
また、本発明に使用される含フッ素エラストマーは、フッ素含有率65質量%以上の含フッ素エラストマーであることが好ましく、フッ素含有率66質量%以上の含フッ素エラストマーであることがより好ましい。フッ素含有率の上限値は特に限定されないが、74質量%以下であることが好ましい。フッ素含有率が、65質量%未満であると耐薬品性、耐燃料油性、燃料透過性が劣る傾向がある。
本発明における含フッ素エラストマーは、圧縮永久歪みが小さく、耐熱性に優れ、加工性が他の架橋系のフッ素エラストマーの加工性と比較して優れているという点からポリオール架橋可能なものであり、含フッ素エラストマー組成物中にポリオール架橋剤を含有する。ここで、「架橋」とは、架橋剤により含フッ素エラストマーの同一または異なるポリマー鎖同士を架橋するものであり、架橋することによって、前記含フッ素エラストマーは、引張り強さが向上し、良好な弾性を有するものとなる。
ポリオール架橋剤としては、従来、含フッ素エラストマーの架橋剤として知られている化合物を用いることができ、たとえば、ポリヒドロキシ化合物、特に、耐熱性に優れる点からポリヒドロキシ芳香族化合物が好適に用いられる。
前記ポリヒドロキシ芳香族化合物としては、特に限定されず、たとえば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAという)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン(以下、ビスフェノールAFという)、レゾルシン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシスチルベン、2,6−ジヒドロキシアントラセン、ヒドロキノン、カテコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(以下、ビスフェノールBという)、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)吉草酸、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)テトラフルオロジクロロプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、3,3’,5,5’−テトラクロロビスフェノールA、3,3’,5,5’−テトラブロモビスフェノールAなどがあげられる。これらのポリヒドロキシ芳香族化合物は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などであってもよいが、酸を用いて共重合体を凝析した場合は、前記金属塩は用いないことが好ましい。
これらの中でも、架橋した含フッ素エラストマーの圧縮永久歪みが小さく、成形性に優れているという点から、ポリヒドロキシ化合物が好ましく、耐熱性が優れることからポリヒドロキシ芳香族化合物がより好ましく、ビスフェノールAFがさらに好ましい。
ポリオール架橋剤の含有量としては、含フッ素エラストマー100質量部に対して、0.2〜10質量部が好ましく、0.5〜6質量部がより好ましく、1〜3質量部がさらに好ましい。架橋剤が、0.2質量部未満であると、架橋密度が低くなり圧縮永久歪みが大きくなる傾向があり、10質量部をこえると、架橋密度が高くなりすぎるため、圧縮時に割れやすくなる傾向がある。
本発明の含フッ素エラストマー組成物は、含有する塩基性シリカの存在により、ポリオール架橋の際に従来の水酸化カルシウムを配合する場合に比べて、水酸化カルシウム量を低減しても架橋時間を同等程度に保つことができる。このように本発明の含フッ素エラストマー組成物は塩基性シリカを配合することで、わざわざ水酸化カルシウムを含有する必要がないため、得られる成形品が薬品、溶剤、燃料(特に生物起源燃料)などと接触することによって生じる膨潤・劣化を小さくすることができ、さらに圧縮永久歪みの向上を期待することもできる。
塩基性シリカのpHは、含フッ素エラストマーをポリオール架橋する際に、架橋が促進される点、また、含フッ素エラストマー組成物を架橋成形した成形品において耐薬品性、耐油性および耐燃料性において優れるという点から9以上が好ましく、10以上がより好ましい。また、塩基性シリカのpHの上限は特に制限されないが、シリカの製造上の観点より13以下が好ましく、12以下がより好ましい。
なお、塩基性シリカのpHは、塩基性シリカの4〜5%水懸濁液を調製し、そのpHをガラス電極で電位測定することにより求めることができる。
また塩基性シリカとは、SiO2を50重量%以上含みかつ、その懸濁液のpHがアルカリ性であるものが好ましい。さらに、塩基性シリカとは、SiO2を70重量%以上含むものがより好ましく、70質量%を超えてSiO2を含むものが特に好ましい。
架橋の促進に対して効果的であるという点から、塩基性シリカにおいてはNa含有率が高い方が好ましく、Na含有量は0.5質量%以上であることが好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、2.0質量%以上がさらに好ましい。またシリカの製造上の観点より10質量%以下が好ましく、7.0質量%以下がさらに好ましい。
塩基性シリカの含有量は、充分な架橋速度が得られるという点から、含フッ素エラストマー100質量部に対して1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。また、塩基性シリカの含有量は、柔軟性、加工性、流動特性、シール性において優れるという観点から、含フッ素エラストマー100質量部に対して20質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましい。
塩基性シリカとしては、たとえば、ニップシールNA(日本シリカ工業(株)製)、カープレックス♯1120(塩野義製薬(株)製)、トクシールGU((株)トクヤマ製)、Vulkasil A1(Bayer Material Science AG製)などとして入手可能であるが、これらの中で、実用に耐える架橋速度が得られる点からニップシールNA(日本シリカ工業(株)製)、カープレックス♯1120(塩野義製薬(株)製)、Vulkasil A1(Bayer Material Science AG製)が好ましく、少量でも充分な速さで架橋することから、カープレックス♯1120(塩野義製薬(株)製)、Vulkasil A1(Bayer Material Science AG製)がより好ましい。
また、本発明の含フッ素エラストマー組成物は、架橋促進剤を含有する。架橋促進剤を含有することによって、含フッ素エラストマー主鎖の脱フッ酸反応における分子内二重結合の形成を促進することにより架橋反応を促進することができる。
架橋促進剤としては、特に限定されないが、オニウム塩を用いることができる。また、適度な架橋速度、成形品の常態物性および圧縮永久歪みが良好であるという点から、2種以上のオニウム塩を併用してもよい。
オニウム塩としては特に限定されず、たとえば、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、オキソニウム塩、スルホニウム塩、環状アミン、1官能性アミン化合物などがあげられ、これらの中でも第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩が好ましい。
第4級アンモニウム塩としては特に限定されず、たとえば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム塩、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムアイオダイド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムメチルスルフェート、8−エチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−プロピル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムブロミド、8−ドデシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−ドデシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−エイコシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−テトラコシル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロリド(以下、DBU−Bとする)、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムハイドロキサイド、8−フェネチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロリド、8−(3−フェニルプロピル)−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロリドなどがあげられる。これらの中でも、架橋性、架橋物の物性が良好であるという点から、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム塩、DBU−Bが好ましい。
また、第4級ホスホニウム塩としては特に限定されず、たとえば、テトラブチルホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド(以下、BTPPCともいう)、ベンジルトリメチルホスホニウムクロリド、ベンジルトリブチルホスホニウムクロリド、トリブチルアリルホスホニウムクロリド、トリブチル−2−メトキシプロピルホスホニウムクロリド、ベンジルフェニル(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリドなどをあげることができ、これらの中でも、架橋性、架橋物の物性の点から、BTPPCが好ましい。
また、第4級ホスホニウム塩とビスフェノールAFの固溶体、特開平11−147891号公報に開示されている化合物を用いることもできる。
架橋促進剤の含有量としては、含フッ素エラストマー100質量部に対して、0.1〜5.0質量部が好ましく、0.2〜2質量部がより好ましく、0.3〜1.5質量部がさらに好ましい。架橋促進剤の含有量が、0.1質量部未満であると架橋速度が遅くなるため生産性が悪くなる傾向があり、5.0質量部をこえると架橋速度が速くなりすぎるためスコーチや成形不良が発生しやすくなる、あるいは圧縮永久ひずみが悪くなる傾向がある。
受酸剤は、ポリオール架橋の際に発生する酸性物質を中和するために用いられものであり、具体例としては、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、リサージ(酸化鉛)、亜鉛華、二塩基性亜リン酸鉛、ハイドロタルサイトなどがあげられる。
なお、受酸剤として、水酸化カルシウムを用いる場合、本願発明の含フッ素エラストマー組成物に含有する塩基性シリカによってもたらされる利点および効果に影響されない程度に含有してもよいが、一般的に含フッ素エラストマー組成物中に含有する水酸化カルシウムの含有量よりも少なく、許容される具体的な含有量としては、含フッ素エラストマー100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、6質量部以下がより好ましく、実質的に含有しないことが特に好ましい。
受酸剤として、酸化マグネシウムを用いた場合の、酸化マグネシウムの含有量は、架橋反応で発生するフッ化水素の受酸効果に優れるという点から、含フッ素エラストマー100質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1質量部以上がさらに好ましい。また、耐薬品性において優れるという点から、含フッ素エラストマー100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
また、前記ポリオール架橋剤、塩基性シリカ、受酸剤、架橋促進剤以外にも、架橋助剤、共架橋剤を用いることもできる。
さらに、必要に応じて含フッ素エラストマー中に含有される通常の添加物、たとえば充填剤、加工助剤、可塑剤、着色剤、安定剤、接着助剤、離型剤、導電性付与剤、熱伝導性付与剤、表面非粘着剤、柔軟性付与剤、耐熱性改善剤、難燃剤などの各種添加剤を含有させることができ、前記のものとは異なる常用の架橋剤や架橋促進剤を1種またはそれ以上含有してもよい。
本発明における含フッ素エラストマー組成物は、ポリオール架橋可能な含フッ素エラストマー、ポリオール架橋剤、塩基性シリカ、ならびに架橋助剤、共架橋剤、架橋促進剤および充填材などのその他の配合剤を、一般に使用されているゴム混練り装置を用いて混練りすることにより得られる。ゴム混練り装置としては、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、インターナルミキサー、二軸押し出し機などを用いることができる。
特に、ポリオール架橋剤は、架橋剤・架橋促進剤の融点が比較的高い場合が多く、エラストマー中に均一に分散させるために、架橋剤・架橋促進剤をニーダーなどの密閉型の混練り装置を用いて100〜150℃の高温で溶融させながら混練りした後に、充填材などのその他配合剤をこれ以下の比較的低温で混練りする方法が好ましい。また、架橋剤と架橋促進剤を一旦溶融させ融点降下を起こさせた固溶体を用いて均一分散させる方法もある。
さらに一度含フッ素エラストマー組成物を混練りした後に、室温にて12時間以上置いた後に再度混練りすることで、さらに分散性を高めることもできる。
また本発明は、前記の含フッ素エラストマー組成物を用いた成形品にも関する。
本発明の成形品は、前記含フッ素エラストマー組成物を、成形し、架橋することによって製造される。架橋条件としては、使用するポリオール架橋剤などの種類により適宜決めればよいが、通常、100〜200℃の温度で、5〜60分で一次架橋を行い、さらに必要に応じて二次架橋焼成を行う。
また、架橋方法としては、プレス架橋、スチーム架橋など通常用いられている方法はもちろんのこと、常圧、加圧、減圧下においても、また、空気中においても、どのような条件下においても架橋反応を行うことができる。
本発明の成形品は、耐薬品性、耐油性、耐熱性を兼ね備えるため、シール材や燃料ホースとして有用であり、特に自動車のエンジンならびに周辺装置、AT装置、燃料系統ならびに周辺装置などのシール材や燃料ホースとして有用なものである。
本発明の成形品の用途としては特に限定されず、たとえば、自動車用エンジンのエンジン本体、主運動系、動弁系、滑剤・冷却系、燃料系、吸気・排気系;駆動系のトランスミッション系;シャーシのステアリング系;ブレーキ系;電装品の基本電装部品、制御系電装部品、装備電装部品などの、耐熱性・耐油性・燃料油耐性・エンジン冷却用不凍液耐性・耐スチーム性が要求されるガスケットや非接触型および接触型のパッキン類(セルフシールパッキン、ピストンリング、割リング形パッキン、メカニカルシール、オイルシールなど)などのシール材などがあげられる。
自動車用エンジンのエンジン本体に用いられるシール材としては、特に限定されないが、たとえば、シリンダーヘッドガスケット、シリンダーヘッドカバーガスケット、オイルパンパッキン、一般ガスケットなどのガスケット、Oリング、パッキン、タイミングベルトカバーガスケットなどのシール材などがあげられる。
自動車用エンジンの主運動系に用いられるシール材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、クランクシャフトシール、カムシャフトシールなどのシャフトシールなどがあげられる。
自動車用エンジンの動弁系に用いられるシール材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、エンジンバルブのバルブステムオイルシールなどがあげられる。
自動車用エンジンの滑剤・冷却系に用いられるシール材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、エンジンオイルクーラーのシールガスケットなどがあげられる。
自動車用エンジン燃料系に用いられるシール材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、燃料ポンプのオイルシール、燃料タンクのフィラーシール、タンクパッキンなど、燃料チューブのコネクターOリングなど、燃料噴射装置のインジェクタークッションリング、インジェクターシールリング、インジェクターOリングなど、キャブレターのフランジガスケットなどがあげられる。
自動車用エンジンの吸気・排気系に用いられるシール材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、マニホールドの吸気マニホールドパッキン、排気マニホールドパッキン、スロットルのスロットルボディパッキン、ターボチャージのタービンシャフトシールなどがあげられる。
自動車用エンジンのトランスミッション系に用いられるシール材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、トランスミッション関連のベアリングシール、オイルシール、Oリング、パッキンなど、オートマチックトランスミッションのOリング、パッキン類などがあげられる。
自動車用エンジンのブレーキ系に用いられるシール材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、オイルシール、Oリング、パッキンなど、マスターシリンダーのピストンカップ(ゴムカップ)など、キャリパーシール、ブーツ類などがあげられる。
自動車用エンジンの装備電装品に用いられるシール材としては、特に限定されるものではないが、たとえば、カーエアコンのOリング、パッキンなどがあげられる。
自動車用以外の用途としては、特に限定されず、たとえば、船舶、航空機などの輸送機関における耐油、耐薬品、耐熱、耐スチームまたは耐候用のパッキン、Oリング、その他のシール材;化学プラントにおける同様のパッキン、Oリング、シール材;食品プラント機器および食品機器(家庭用品を含む)における同様のパッキン、Oリング、シール材;原子力プラント機器における同様のパッキン、Oリング、シール材;一般工業部品における同様のパッキン、Oリング、シール材などがあげられる。
本発明の成形品は上述の各種用途に好適に用いることができ、特に工業用ホース、工業用チューブ、燃料ホース、燃料チューブとして好適である。
さらに、トウモロコシや大豆などの植物を起源とする、いわゆる生物起源燃料と接触するような成形品においても有用である。生物起源燃料のうちでも特にバイオディーゼル燃料は化石燃料が使用されている過酷な条件下では生物由来の各種の成分や不純物が変質したり、酸化劣化したりといった化学変化を起こし、接触する金属・樹脂・ゴム各種の部材を変質・劣化させることがあるが、本発明の成形品は、このような生物由来の各種の成分や不純物が変質したり化学変化した生物起源燃料と接触しても変質・劣化が生じにくいため生物起源燃料に対するシール材や燃料ホースなどの各種部材に対して好適に用いられる。
「生物起源燃料」とは、バイオから作られた燃料をいい、たとえばバイオメタノール、バイオエタノールなどのバイオアルコール;これらのバイオアルコールとガソリンを混合したバイオ混合ガソリン;バイオエタノールとイソブテンとの反応生成物であるエチルターシャリーブチルエーテル(ETBE)とガソリンを混合したETBE混合ガソリン;バイオディーゼル燃料などの液体燃料を呼ぶ。またこれらの動力源に用いる燃料に限らず、暖房用などの燃料も含む。また、化石燃料の併用を除外するものではない。
つぎに本発明を実験例をあげて説明するが、本発明はかかる実験例のみに限定されるものではない。
実施例および比較例で用いた各種薬品について詳細に説明する。
含フッ素エラストマーA:ポリオール架橋可能な2元含フッ素エラストマー(VdF/HFP=78/22(モル%))、フッ素含有量:66質量%、ムーニー粘度ML1+10(100℃):45
含フッ素エラストマーB:ポリオール架橋可能な2元含フッ素エラストマー(VdF/HFP=78/22(モル%))、フッ素含有量:66質量%、ムーニー粘度ML1+10(100℃):45
含フッ素エラストマーC:ポリオール架橋可能な3元含フッ素エラストマー(VdF/TFE/HFP=58/22/20(モル%))、フッ素含有量:69質量%、ムーニー粘度ML1+10(100℃):42
カーボンブラック1:Cancarb社製のカーボンブラック(MT−C)
カーボンブラック2:東海カーボン(株)製のカーボンブラック(シーストS)
酸化マグネシウム:協和化学(株)製の酸化マグネシウム(MA150)
水酸化カルシウム:近江化学工業(株)製の水酸化カルシウム(CALDIC♯2000)
架橋促進剤:DuPont Performance Elastomers製の架橋促進剤(VC50)、ビスフェノールAFとビスフェノールAFのベンジルトリフェニルホスホニウム塩のブレンド品
シリカ1:塩野義製薬(株)製の塩基性シリカ(カープレックス♯1120)、pH=11.0、Na含有量=2.5質量%、SiO2含有量=86〜92質量%
シリカ2:日本シリカ工業(株)製のシリカ(ニップシールVN3)、pH=6、Na含有量=0.2質量%、SiO2含有量=93質量%以上
シリカ3:Bayer Material Science AG製のシリカ(Vulkasil A1)、pH=11.5、Na含有量=5質量%、SiO2含有量=75質量%
なお、シリカ1〜3におけるpHは、4〜5%水懸濁液のpHをガラス電極で電位測定し、そのpHをもって製品のpHとした。
実施例1
含フッ素エラストマーAを100質量部に対して、架橋剤(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)パーフルオロプロパン(ビスフェノールAF))を1質量部、架橋促進剤(VC50)を1.5質量部、オープンロールにて混練した後、カーボンブラック1、酸化マグネシウム、およびシリカ1を、表1の配合比になるように添加し、オープンロールにて混練し、架橋可能な含フッ素エラストマー組成物を調製し、最終的に約2mmの厚みにシーティングして未架橋ゴムシートを取り出した。得られた未架橋ゴムシートの架橋特性を以下の方法により測定した。含フッ素エラストマー組成物の組成割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
<架橋特性>
未架橋含フッ素エラストマー組成物の架橋曲線をゴム加工性解析装置RPA2000(アルファテクノロジーズジャパンエルエルシー製)を用い、JIS K6300−2に従い、表2に示す架橋温度で測定し、誘導時間(T10)、90%架橋時間(T90)、最大トルク(ML)、最小トルク(MH)を求めた。
前記得られた未架橋含フッ素エラストマー組成物を表2に示す温度および時間でプレスして架橋し、さらにオーブンで、表1に示す温度および時間で加熱し、架橋成形品として、厚み2mmのシートを得た。
この成形品の常態物性、加熱物性および耐バイオディーゼル燃料性を以下の測定方法により測定した。評価結果を表2に示す。
<常態物性>
JIS K6251に準じて、6号ダンベルを用いて、厚み2mmの架橋成形品シートの常態での100%伸び引張応力(M100)、切断時引張応力(TB)、切断時伸び(EB)を測定した。また、JIS K6253に準じて、ピーク時、1秒後および3秒後の成形品の硬度(ショアA)を測定した。
<加熱物性>
JIS B2401に準じて200℃で72時間での25%圧縮の圧縮永久歪みを測定した。
<耐バイオディーゼル燃料性>
浸漬前のサンプルの体積を測定し、このサンプルを劣化バイオディーゼル燃料(SME(大豆油ME)燃料(PETER CREMER製 NEXSOL BD−0100 BIODISEL)98体積%、水分:2体積%)に125℃で336時間および504時間浸漬させた後のサンプルの体積を測定し、体積変化率(%)を求めた。
実施例2
含フッ素エラストマーBを100質量部に対して、架橋剤(BisAF)を1.5質量部、架橋促進剤(8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムクロリド(DBU−B))0.3質量部オープンロールにて混練した後、カーボンブラック1、酸化マグネシウム、およびシリカ1を表1の配合比になるように添加し、オープンロールにて混練し、架橋可能な含フッ素エラストマー組成物を調製し、架橋条件を表1に示す条件とした以外は、実施例1と同様の方法にて未架橋ゴムシートを作製し、成形品を製造し、物性を測定した。含フッ素エラストマー組成物の組成割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
実施例3
シリカ1を表1に示す配合比とした以外は、実施例2と同様の方法にて、未架橋ゴムシートを作製し、成形品を製造し、実施例1と同様の方法にて物性を測定した。含フッ素エラストマー組成物の組成割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
実施例4
含フッ素エラストマーCを100質量部に対して、架橋剤(BisAF)を2質量部、架橋促進剤(DBU−B)を0.6質量部オープンロールにて混練した後、カーボンブラック2、酸化マグネシウム、およびシリカ1を、表1の配合比になるように添加し、オープンロールにて混練し、架橋可能なフルオロエラストマー組成物を調製し、架橋条件を表2に示す条件とした以外は、実施例3と同様の方法にて未架橋ゴムシートを作製し、成形品を製造し、実施例1と同様の方法にて物性を測定した。含フッ素エラストマー組成物の組成割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
実施例5
シリカ1に代えてシリカ3を表1に示す配合比とした以外は、実施例2と同様の方法にて未架橋ゴムシートを作製し、成形品を製造し、物性を測定した。含フッ素エラストマー組成物の組成割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
比較例1
シリカ1に代えて水酸化カルシウムを表1に示す配合比で配合し、架橋条件を表2に示す条件とした以外は、実施例1と同様の方法にて未架橋ゴムシートを作製し、成形品を製造し、実施例1と同様の方法にて物性を測定した。含フッ素エラストマー組成物の組成割合を表1に示し、評価結果を表2に示す。
比較例2
シリカ1に代えてシリカ2を表1に示す配合比で配合し、架橋条件を表2に示す条件とした以外は、実施例1と同様の方法にて未架橋ゴムシートを作製した。得られた未架橋ゴムシートについて、プレス架橋を行ったが架橋せず、未架橋のままであった。
Figure 2010024339
Figure 2010024339

Claims (7)

  1. ポリオール架橋可能な含フッ素エラストマー、ポリオール架橋剤および塩基性シリカを含む含フッ素エラストマー組成物。
  2. 塩基性シリカのpHが9以上である請求項1記載の含フッ素エラストマー組成物。
  3. 請求項1または2記載の含フッ素エラストマー組成物を用いた成形品。
  4. シール材である請求項3記載の成形品。
  5. 燃料ホースである請求項3記載の成形品。
  6. 生物起源燃料に接触するシール材である請求項4記載の成形品。
  7. 生物起源燃料に接触する燃料ホースである請求項5記載の成形品。
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