JPWO2007129708A1 - かつら用クリップ - Google Patents

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Abstract

かつらベースのめくれを防ぐことができるかつら用クリップであって、かつら用クリップ(1)を枠状の反転部材(10)と反転部材(10)に取り付けた複数の櫛歯(20)とで構成し、反転部材(10)を、支持片(11A)の両端部から突出した脚片(11B,11C)を有するコ字状枠材(11)とコ字状枠材(11)の各脚片(11B,11C)に連結した連結片(12)とで構成し、複数の櫛歯(20)を、コ字状枠材(11)の支持片(11A)に端部を固定し、支持片(11A)の外形をかつらベース(30)の曲線状の外縁に沿う円弧状の曲率を有するように形成し、かつら用クリップ(1)をかつらベース外縁至近位置に支持片を配置してかつらベース裏面に固着することができる。

Description

本発明は、かつらを使用者の頭部に固定するために利用するかつら用クリップに係り、特に、かつらベースの前額髪際隅部から大きく膨らむ曲線状の外縁に沿ってかつらベースの裏面に固着して使用に供するかつら用クリップと、このクリップを備えたかつらに関するものである。
かつら用クリップは多数の毛髪を植設したかつらベースの裏面に取り付けられて使用に供され、かつら用クリップで装着者の薄毛部周辺の自毛を挟持することで、かつらを頭部に固定するようになっている。
例えば、図30に示すように、従来のかつら用クリップ100は、反転部材110と、この反転部材110に端部を取り付けて片持ち針状に突出させた複数の櫛歯120とから構成されている。反転部材110は反り返った姿勢を維持することができ、この反り返る方向を反転することで、櫛歯120の先端部を反転部材110に圧着させたり、反転部材110から離隔させたりすることができる。反転部材110は四角形又は楕円形の枠状に形成されている。なお、櫛歯120との圧着力を高めると共に、自毛をソフトに挟持するために、反転部材110には、櫛歯120が当たる部位に弾性体で構成された摩擦部材130が設けられている。
この種のかつら用クリップとして、特許文献1〜6にも、反転部材とこれに端部を保持された櫛歯とを備え、反転部材の反り返る方向を変えることで、櫛歯で装着者の自毛を挟持して、かつらを装着者の頭部に固定させるようにしたものが開示されている。
実公昭56−23294号公報 特開2001−329422号公報 特許第2873798号 実用新案登録第3053911号 特開昭59−1706号公報 特公平03−57961号公報
ところで、かつらベースは、一般に、かつら使用者の薄毛部分に合わせたサイズで、ネット素材又は柔軟な合成樹脂の人工皮膚で成形されている。かつらベースの表面に多数の毛髪33が取り付けられている。図31に示す部分かつらでは、かつら使用者がヘアラインを含む前額部から頭頂部にかけて薄毛状態にあるとき、この薄毛部分を隠蔽するよう、かつらベース30は、かつら使用者の正常なヘアラインに沿った前額髪際部31とこの前額髪際部31の左右の隅部32(これを本明細書では、前額髪際隅部と称する)において、この隅部32から外方へ大きく膨らんで側頭部から後頭部に至る曲線状の外形を持つように形成されている。かつらベース30にこのような前額髪際隅部32とこの隅部32から側頭部側で揉み上げ方向にかけて外方に大きく膨らんだ膨出部S3を設けるのは、自毛のヘアライン隅部の左右からもみあげ部に至る側頭部のラインに沿った通常の自毛の生育分布状態に一致させるためである。これにより、かつら使用者の薄毛部分は、前額部から側頭部及び後頭部頭に至る正常なヘアラインが再現される。
かつら用クリップ100は、図31に示す上記かつらベース30の裏面に適宜の個数で取り付けられて、薄毛部分を囲む周囲の比較的多数本の自毛を挟持する。もし、このかつら用クリップ100をかつらベース30の外周縁から離れた内方寄りに取り付けたかつらを作製して、このかつらを頭部に装着した場合、かつらベース30の外周縁が外力によってめくれ易くなると共に、頭皮からかつらが浮いてしまうおそれが生じる虞がある。従って、なるべくかつらベース30裏面の外周縁に沿った位置にかつら用クリップ100を取り付けることが必要である。特に、前額髪際隅部32とこの隅部32から側頭部側で揉み上げ方向にかけて外方へ大きく膨らんだ膨出部S3を設けたかつらの場合は、この膨出部S3でのめくれ上がりの傾向が高い。
そこで従来では、上記膨出部S3のめくれ上がりを抑えるため、図31に示すように、膨出部S3の曲線状の外縁になるべく近接した位置にかつら用クリップ100を配設している。しかしながら、かつらベース30の膨出部S3の外縁の形状と、かつら用クリップ100の外枠の形状とが合致していないために、かつら用クリップ100からかつらベース30の外縁までのはみ出し部分の面積がどうしても広くなる。そのはみ出し部分が容易にめくれてしまって、かつらが露見してしまうおそれが防止できなかった。
本発明は、以上の点に鑑み創作されたものであり、かつらベースの、特に、前額髪際隅部32から側頭部側で揉み上げ方向に外方へ膨らんだ曲線状の膨出部のめくれを防ぐことができるかつら用クリップとこれを取り付けたかつらを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、枠状の反転部材とこの反転部材に取り付けた複数の櫛歯とから構成されているかつら用クリップであって、反転部材の外形をかつらベースの曲線状の外縁に沿うよう円弧状に形成したことを特徴とする。
上記反転部材は、好ましくは、複数の櫛歯を片持ち状に支持する支持片と、この支持片の両端部から同方向に突出した一対の脚片とを有するコ字状枠材と、このコ字状枠材の両脚片を内方に牽引して連結した連結片と、で反転可能に湾曲枠状に形成され、さらに支持片の外形がかつらベースの曲線状の外縁に沿うよう円弧状に形成されている。
上記支持片の円弧状の外形は、好ましくは、かつらベースの前額髪際隅部から側頭部側で揉み上げ方向に膨らむ曲線状の外縁と同程度の曲率で湾曲しており、好ましくは、曲率半径1.5cm〜4.5cmの円弧状に形成されている。連結片も、支持片の円弧状の外形と同形状に形成してもよい。
上記各脚片にはそれぞれ貫通孔が形成され、シートが各貫通孔に嵌着した連結具により反転部材の裏側に挟持されていて、このシートをかつらベースに取り付けようにしてもよい。または、この貫通孔に縫糸を通して、一対の脚片をかつらベース裏面に縫着することで、かつら用クリップをかつらベース裏面に固着してもよい。好ましくは、貫通孔は、各脚片の支持片寄りの位置に設けられている。
さらに、本発明のかつらは、かつら用クリップを備え、このかつら用クリップは、表裏に反転可能な枠状の反転部材とこの反転部材の一片から他片を超えて突出するよう上記一片に取り付けた複数の櫛歯とから構成され、反転部材の一片の外形が、かつらベースの前額髪際隅部から側頭部側で揉み上げ方向に後方へかけて膨らむ曲線状の外縁と同程度の曲率半径の円弧状に形成されており、反転部材をかつらベースの前額髪際隅部から後方へかけて膨らむ曲線状の外縁に沿ってかつらベース裏面に取り付けたことを特徴としている。なお、前額髪際隅部は、かつらベースの少なくとも左右何れか一側に形成されていればよい。
本発明のかつら用クリップによれば、反転部材の外形が円弧状に形成されているため、かつらベースの外縁の湾曲形状に合致させるようにかつらベースに取り付けることができる。とくに本発明のかつら用クリップによれば、反転部材の外形がかつらベースの前額髪際隅部から側頭部側で後方へかけて、揉み上げ方向に外方へ膨らむ曲線状の外縁、すなわち切り返し部と同程度の曲率で湾曲していることから、この切り返し部に沿って、その僅かに内側に取り付けることができる。図31に示す従来のかつら用クリップに比べて、かつら用クリップからかつらベースの外縁までのはみ出し部分を小さくすることができる。よって、かつらのめくれの発生を防止し、かつらの露見を回避することができる。
本発明の第1実施形態に係るかつら用クリップを示す図である。 図1のかつら用クリップをかつらベースに取り付けた状態を示す図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける櫛歯の本数を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける櫛歯の本数を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける曲線形状を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける曲線形状を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける櫛歯の配設角度を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける櫛歯の配設角度を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける櫛歯の配設角度を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける連結片の形状を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける連結片の形状を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップにおける反転部材の形状を説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップの横方向の長さを説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップの横方向の長さを説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップの横方向の長さを説明するための図である。 第1実施形態に係るかつら用クリップの横方向の長さを説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るかつら用クリップを示す図である。 図17のかつら用クリップにシートを取り付けた状態を示す図である。 図18の分解図である。 図17に示すかつら用クリップをかつらベースに取り付けた状態を示す図である。 図17に示すかつら用クリップをかつらベースの裏面に取り付けた状態の模式的断面図である。 本発明の第2実施形態に係るかつら用クリップを示す図である。 図22に示すかつら用クリップをかつらベースに取り付けた状態を示す図である。 図22に示すかつら用クリップをかつらベースの裏面に取り付けた状態の模式的断面図である。 反転力測定に使用する測定器の模式図である。 反転力測定に使用する土台の模式図である。 本発明の実施形態に係るかつら用クリップを土台に固定した状態を示す図である。 本発明の実施形態に係るかつら用クリップを土台に固定した状態を示す図である。 第2実施形態の変形例に係るかつら用クリップを示す図である。 従来のかつら用クリップを示す図である。 図30のかつら用クリップをかつらベースに取り付けた状態を示す図である。
符号の説明
1,2,2A,2B かつら用クリップ
10 反転部材
11A 支持片
11B,11C 脚片
12 連結片
13 連結孔
14 対応連結孔
15 連結具
16 摩擦部材
18 連結孔
19 取付片
20 櫛歯
21 膨出部
30 かつらベース
31 前額髪際部
32 前額髪際隅部
32A 切り返し部
33 毛髪
35 シート
36 ワッシャー
37 連結具
40 測定器
41 測定装置
42 荷重感知部
43 延長棒
44 接触端子
45 ディスプレイ
50 土台
51,52 ゴム板
53 テープ
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るかつら用クリップ1を示す図である。このかつら用クリップ1は、反転部材10と、この反転部材に取り付けた複数の線状の櫛歯20と、から構成されている。反転部材10は弾性変形可能な金属薄板で枠状に形成されており、櫛歯20は弾性変形可能な金属細線又は棒で形成されている。
反転部材10は、帯状の支持片11Aの両端部から支持片11Aに対して同一平面内で直角をなすように同方向に突出した脚片11B,11Cを有するコ字状枠材11と、このコ字状枠材11の各脚片11B,11Cに連結した帯状の連結片12とから構成されている。
コ字状枠材11の各脚片11B,11Cの先端部には連結孔13が開設されており、連結片12の両端部には各脚片11B,11Cの連結孔13に対応した対応連結孔14が開設されている。コ字状枠材11の連結孔13同士の間隔が連結片12の対応連結孔14同士の間隔よりも長くなるように、コ字状枠材11の支持片11Aの長さは連結片12の長さより若干長く形成されている。
コ字状枠材11と連結片12とは、コ字状枠材11の両脚片11B,11Cを内方に牽引して、支持片11Aを上下何れかの方向に湾曲させたうえで、コ字状枠材11の連結孔13と連結片12の対応連結孔14とに鳩目やリベットなどの連結具15を嵌着させて連結固定する。
複数の櫛歯20は、それぞれコ字状枠材11の支持片11Aに端部を固定されている。各櫛歯20は、支持片11Aから連結片12を超えて外方へ突出するように片持ち状に支持片11Aに支持されている。各櫛歯20は支持片11Aに並設されている。各櫛歯20の長さは、ほぼ同じ長さに設定されている。各櫛歯20の先端部には、好ましくは、球形状の膨出部21が形成されている。また、連結片12には、ゴムやウレタンなどの弾性体で構成された摩擦部材16が被着されている。
上記したように、コ字状枠材11の脚片に形成した連結孔13の間隔と連結片12の対応連結孔14の間隔とが異なるため、反転部材10は、コ字状枠材11と連結片12とが同じ方向に反り返るように湾曲している。このような湾曲状態から、コ字状枠材11と連結片12とを反対方向に反り返るように、反転部材10を反転させることができる。反転部材10の反り返る向きを変えることで、櫛歯20を摩擦部材16に圧着させたり、摩擦部材16から離隔させたりすることができる。
上記構成は、従来のかつら用クリップ100の構成と同様であるが、本実施形態に係るかつら用クリップ1は、反転部材10の外枠である支持片11Aが湾曲形成されていることに特徴がある。図1に示すように、反転部材10の支持片11Aの外形は、その左右の端から中心に行くにつれて、外方向に膨出するように円弧状に形成されている。なお、この湾曲の曲率は、かつら用クリップ1を取り付けるかつらベースの曲線状の外縁となるべく近似する曲率に形成される。支持片11Aの円弧状の縁は、かつらベースの曲線状の外縁に沿うように形成されている。また、本実施形態では、連結片12の外形も、支持片11Aの外形とほぼ同形状に形成されている。
ここで、本発明のかつら用クリップ1を取り付けるかつらについて説明する。かつらは、基本的にはかつらベース30とかつらベース30の外面から上方へ延びるように植設した多数の毛髪33とから構成されている。かつらベース30は、柔軟な合成樹脂被膜で形成した人工皮膚を主体とするか又はネットを主体として、頭部の薄毛領域を覆うように使用者の頭部形状に沿った浅く膨出した形状に形成される。ところで、薄毛領域は一般に、ヘアラインが後方へ後退して、頭頂部分の周囲に円形状に広がった様相を呈する。従って、かつらベース30の形状もその薄毛部分に沿ってこれを覆う形状に画成されるため、通常は、前額部のヘアラインに沿って、図2において上方に膨出する前額髪際部と、その両側の前額髪際隅部32のくびれ部分からさらに両側頭部において外方に突出して膨出する切り返し部32Aとが連接し、この左右の切り返し部32Aから後頭部に至り曲線状を呈するように形成されている。なお、切り返し部32Aは、前額髪際隅部32を起点として、後頭部方向に形成される曲線形状のラインを指し、ちょうど揉み上げ部の上側、即ち耳の上方に位置している。
上記構成のかつら用クリップ1は、図2に示すように、特に、かつらベース30の前額髪際隅部32から大きく膨らむ曲線状の切り返し部32Aの外縁に沿ってその裏面に取り付けられる。具体的には、かつら用クリップ1の外枠、即ち、反転部材10の支持片11Aをかつらベース裏面の切り返し部32Aの曲線状の外縁近傍に沿わせて、例えば、縫糸や接着剤等で固着される。この場合、かつら用クリップの支持片11Aの形状がかつらベース30の切り返し部32Aの曲線状の外縁とほぼ同一の曲率で湾曲しているので、この切り返し部32Aの外縁至近位置にかつら用クリップを配置することができる。
このように本実施形態に係るかつら用クリップ1によれば、図2に示すように、かつらベースの前額髪際隅部32からの切り返し部32Aの曲線形状に沿って、この外縁至近位置にかつら用クリップ1の支持片11Aを配置することができる。図31に示す従来のかつらに比べて、かつら用クリップ1からかつらベース30の外縁までのはみ出し部分を小さくすることができる。よって、本実施形態に係るかつら用クリップ1によれば、切り返し部32Aを含む前額髪際隅部周辺のかつらのめくれの発生が防止され、かつらの露見を回避することができる。
次に、上記したかつら用クリップ1の具体的構成についてさらに説明する。
先ず、櫛歯20について説明する。なお、櫛歯20の延出方向と直角をなす方向をかつら用クリップ1の「横方向」とし、その方向におけるかつら用クリップ1の長さを「横方向長さ」と称する。
図3に示すかつら用クリップ1Aは、例えば横方向長さが35mmであり、この横方向長さに対して櫛歯20が4本設けられている。この場合、装着者の自毛を挟持する面積が少なすぎるため、このかつら用クリップ1Aでは装着者の自毛を固定する十分な力を得ることができない。
一方、図4に示すかつら用クリップ1Bの場合は、横方向長さが35mmと図3のクリップと同様であるが、櫛歯20が20本設けられている。この場合、櫛歯同士の間隔が狭くなることによって、櫛歯20で拾い上げられる装着者の自毛の本数が減ると共に、装着者の自毛が挟み難くなる。この場合かつら装着時の安定性が低下する傾向にある。以上のことを考慮すると、かつら用クリップ1の横方向長さを35mm程度とした場合、櫛歯20の本数は6〜15本程度に設定するのが良い。
本実施形態に係るかつら用クリップ1の曲線形状について説明する。
図5に示すかつら用クリップ1Cにおいては、外枠である支持片11Aの曲率半径を1.5cmに設定したものである。支持片11Aの曲率半径を1.5cm以下に設定して湾曲の度合いをきつくした場合には、櫛歯同士の間隔が狭くなり、装着者の自毛を挟み難くなる。
一方、図6に示すかつら用クリップ1Dにおいては、外枠である支持片11Aの曲率半径を4.5cmに設定したものである。支持片11Aの曲率半径を4.5cm以上に設定して湾曲の度合いを緩くした場合には、図30に示す従来のかつら用クリップ100における直線状の外枠と実質的に同じになり、前額髪際隅部周辺に取り付けた場合に、従来のかつら用クリップ100と同様にかつらベース30がめくれ易くなるとの問題がある。
したがって、かつら用クリップ1における支持片11Aの外形は、曲率半径を1.5cm〜4.5cmに設定するのが良い。一般的な頭部形状の装着者の切り返し部32Aの曲率半径を測定した結果、3.0cm付近が多かったことから、好ましい曲率半径は3.0cmである。
上記かつら用クリップ1の櫛歯20の先端部の間隔を、1.5mmよりも狭くした場合、櫛歯間の距離が狭くなることによって櫛歯20で拾い上げることができる自毛の本数が減り、かつら装着時の安定性が低下する。一方、櫛歯先端部の間隔を3mmよりも広くした場合、櫛歯20が自毛を挟んで固定する面積が少なくなり、かつら用クリップにおいて十分な挟持力を得ることができない。したがって、かつら用クリップ1に設ける櫛歯20の先端部の間隔は1.5mm〜3.0mmに設定するのが良く、例えば2.0mm程度が好ましい。
かつら用クリップ1の櫛歯20の配設角度について説明する。かつら用クリップを正面視して、左右対称に二分する線を中心線Cとする。図7及び図8に示すかつら用クリップ1E,1Fでは、櫛歯20が片持ち状に一端を支持片11Aに支持され、それらの先端部が中心線C側に向いている状態が示されている。図9に示すかつら用クリップ1Gは、中心線Cと平行に櫛歯20を配設している。
図7のかつら用クリップ1Eでは、両端にある櫛歯20A,20Bの延長線20A’,20B’同士が交差する角度θを、20度に設定している。櫛歯20が中心線C側に傾く度合いを大きくすると、延長線20A’,20B’同士が交差する角度θは大きくなる。図8に示すかつら用クリップ1Fの櫛歯20A,20Bの延長線20A’,20B’同士が交差する角度を上記θ(=20度)よりも大きく、例えば40度程度にすると、櫛歯20の先端部同士の間隔が1.5mmよりも小さくなり、装着者の自毛を挟み難くなる。また、図9に示すように、各櫛歯20が中心線Cと平行である場合、櫛歯20の先端部の間隔が1.5mm〜3.0mmの範囲内にあるならば、図7に示すかつら用クリップ1Eと何ら変わりなく自毛を挟持することができるため、必ずしも、櫛歯先端部を中心線C側に向かうように櫛歯20を傾けて配設する必要はなく、中心線Cと平行になるように櫛歯20を配設しても良い。
図10は、連結片12が直線状になっているかつら用クリップ1Hを示し、図11は、支持片11Aの膨出方向とは逆側に向けて外形が膨出した連結片12を備えたかつら用クリップ1Lを示している。図10に示すかつら用クリップ1Hでは、支持片11Aと連結片12との形状の相違によって、縦方向における支持片11Aと連結片12との距離Xは、中心線Cから脚片11B,11Cに向かって狭くなっている。このかつら用クリップ1Hの支持片11Aに同じ長さの櫛歯20を取り付けた場合、櫛歯20を取り付ける位置ごとに距離Xが異なるため、摩擦部材16から突出する櫛歯20の長さが異なる。図10のかつら用クリップ1Hは、摩擦部材16と櫛歯20とで自毛を挟持する際に、櫛歯20の長さの相違によって、自毛の挟持力に差が生じる。例えば、櫛歯20が長い部分では挟持力が低下し、櫛歯20が短い部分においては挟持力が増加する。このように、図10のかつら用クリップ1Hにおいては、櫛歯20の挟持力の不均衡が起こり、かつら用クリップ1Hの歪みが引き起こされる。よって、自毛を適切に挟持することができなくなる。
また、図10のかつら用クリップ1Hでは、異なる長さの櫛歯20を支持片11Aの所定の位置に取り付ける必要があり、図1に示すかつら用クリップ1に比べて、作製することが困難である。
図11に示すかつら用クリップ1Lでは、連結片12が外方向に膨出しているので、図10に示すかつら用クリップ1Hに比べて面積が大きい。面積が大きいかつら用クリップ1Lをかつらベース30の裏面に取り付けて使用する場合、かつら用クリップ1Lの湾曲形状はかつらベース30の湾曲形状に合致しないため、頭部形状に一致しない範囲が広がる。これにより、かつらと頭部との密着性が低下する。また、このかつら用クリップ1Lは図10のかつら用クリップ1Hに比べて面積が増加していることから、かつら用クリップ1Lによって挟持された自毛が引っ張られる部分が大きくなる分、違和感も増してしまう。したがって、連結片12の形状は、図1に示すかつら用クリップ1のように、支持片11Aと同形状に形成されているのが望ましい。
図12(A)は、板状の反転部材11’に櫛歯20を配設したかつら用クリップ1Mを示す図であり、図12(B)は、図12(A)のA−A線断面図である。
図12に示すかつら用クリップ1Mは、図1に示すかつら用クリップ1に比べて、反転部材11’の面積が大きいことから反転力も強くなり、装着者の手指で反転部材11’を反転させることが難しくなる。
反転部材11’と櫛歯20との接触面積が、枠状の反転部材11に比べて大きくなることから、反転部材11’と櫛歯20とによって挟持できる自毛の量が、図1に示すかつら用クリップ1に比べて多くなる。しかし、挟持する部分の面積が大きくなると自毛を挟持する力の分散が生じることによって自毛の挟持力が低下し、板状の反転部材11’から自毛が抜けやすくなってしまう。一方、図1に示すかつら用クリップ1では、反転部材11の中央部に開口が形成されており、この開口の大きさを変えることによって、かつら用クリップ1の反転力を調節することができる。
また、図1に示すかつら用クリップ1では、自毛を挟持する部分を連結片12に被着した摩擦部材16と櫛歯20との圧着する部分のみとすることによって、図12に示す板状の反転部材11’の使用時に発生した自毛を挟持する力の分散を無くして、しっかりと自毛を固定させることができる。したがって、かつら用クリップの反転部材としては、枠状のものを用いるのが良い。
本実施形態に係るかつら用クリップ1のコ字状枠材11及び連結片12の幅について説明する。コ字状枠材11及び連結片12の幅は、かつら用クリップ1の反転力及び耐久力に関わっている。コ字状枠材11及び連結片12の幅が狭くなるに従って反転力は低下するため、幅を3mmよりも狭くすると自毛を挟持するために必要な反転力を得ることができなくなる。また、幅を狭くすることにより耐久性も低下するが、特に、後述するような貫通孔18を備えた部分においては、貫通孔周辺において強度が低いためにかつら用クリップ1が破損する虞がある。一方、コ字状枠材11及び連結片12の幅が広くなるに従って反転力は上がる。しかし、コ字状枠材11及び連結片12の幅を広げて反転力が非常に強くなると、手指でかつら用クリップ1を反転させることができなくなってしまう。したがって、自毛を挟持するための反転力と、かつら用クリップ1として使用するための十分な耐久性とを持たせるためには、コ字状枠材11及び連結片12の幅は3mm程度とするのが好適である。
図13及び図14は、横方向長さが長いかつら用クリップ1Nをかつらの切り返し部32Aの曲線形状に沿わせてかつらベース30に固定した状態を示す図である。なお、図では櫛歯等の表示は省略している。
かつら用クリップの横方向長さが長すぎる場合、例えば、図13のようにかつら用クリップ1Nの端部61(斜線部分)が、かつらベース30の外縁部からはみ出てしまったり、図14に示すように、かつらベース1Nが外縁部からはみ出さないようにすると、かつら用クリップ1Nの端部62(斜線部分)がかつらベース30の外縁部から離れた内側に配置されることになる。
図13の場合、かつら用クリップ1Nの端部61が外部から視認されて、かつらの露見につながってしまう。図14のように、かつら用クリップ1Nの端部62がかつらベース30の外縁部から離れた内側に配置される場合には、かつら用クリップ1Nの端部62の周辺63はかつらを装着するために自毛を挟持する必要が無い部位であり、また、かつら用クリップ1Nの湾曲形状とかつらベース30の湾曲形状とがかつら用クリップ1Nの端部62において合致していないことから、該端部62の周辺63の自毛をかつら用クリップ1Nで挟持すると、かつらベース30の形状に歪みが生じる。
よって、横方向の長さが長いかつら用クリップ1Nを使用できる部位は、例えば、図15のように前額髪際部31等のように、かつら用クリップ1Nがはみ出さないような広範囲に曲線形状を持つ部分が好ましい。
図16は、横方向の長さが短いかつら用クリップ1Pをかつらベース30の切り返し部32Aの曲線形状に沿わせて固定した状態を示す図である。なお、図では櫛歯等の表示は省略している。
かつら用クリップの横方向長さが短くなるほど、反転力が強くなり、かつら装着時に片手で反転させることが難しくなる。かつら用クリップの横方向長さが短いと、自毛を挟持できる面積も小さくなるため、図16に示すように、切り返し部32Aの周囲にある自毛を挟持することができない範囲Yが発生する。範囲Yの自毛を挟持しないことにより、かつらベース30のめくれが発生し易くなる。自毛を挟持できる面積の減少によって自毛の挟持力が低下するため、かつら頭部に固定するために必要な挟持力が得られなくなる。
したがって、かつら用クリップとして適している横方向の長さは、横方向の両端を結ぶ直線距離にして3〜6cm程度であることが望ましい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るかつら用クリップについて説明する。
図17は第2実施形態に係るかつら用クリップ2を示す図であり、本実施形態のかつら用クリップ2は、シートを介して、かつらベース30に取り付けられることを特徴としている。なお、第1の実施形態に係るかつら用クリップ1の構成部材と同じものには同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るかつら用クリップ2は、反転部材10の各脚片11B,11Cに、シート取付用の貫通孔18を備えている。この貫通孔18に鳩目やリベット等の連結具を嵌着させて、かつら用クリップ2にシートが取り付けられている。
図18は本実施形態に係るかつら用クリップ2にシート35を取り付けた状態を示す図であり、図19は図18の分解図である。これらの図に示すように、かつら用クリップ2の裏面にシート35を配置し、貫通孔18の位置にワッシャー36を設ける。このワッシャー36とかつら用クリップ2とでシート35を挟み、貫通孔18及びワッシャー36に連結具37を嵌着させるで、シート35がかつら用クリップ2に取り付けられる。
シート35はかつらベース30と同じ材料で構成され、例えば、かつらベース30がウレタン樹脂により構成されている場合には、同様のウレタンシートが好ましい。このシート35の大きさは、かつらベース30の頭部に接触する側にかつら用クリップ2を取り付けるのに適した大きさに設定されている。
かつら用クリップ2に取り付けたシート35は、かつらベース30との接着面に、両面テープを貼着し、或いは接着剤を塗布して、図20に示すようにかつらベース30の裏面に貼り付けることができる。この場合、かつら用クリップ2の外形、即ち、支持片11Aの外縁が、かつらベース30の外縁の湾曲形状に沿うように、シート35をかつらベース30の裏面に貼り付ける。
このように、シート35を用いることで、簡単にかつら用クリップ2をかつらベース30に取り付けることができる。また、かつら用クリップ2を直接かつらベース30に取り付ける場合には、例えば、貫通孔18に嵌着した連結具37がかつらベース30にも固定されて、外部から連結具37が視認される虞もあるが、本実施形態では、かつら用クリップ2とかつらベース30との間にシート35があるため、外部に連結具37などが露呈することが回避されている。
第2の実施形態のかつら用クリップ2における貫通孔18の位置について説明する。
図17におけるかつら用クリップ2においては、貫通孔18が、脚片11B,11Cの連結片12寄りの位置に設けられている。図21は、図17に示すかつら用クリップ2をかつらベース30の裏面に取り付けた状態の模式的断面図である。
前述したように、シート35は、連結具37によってかつら用クリップ2に取り付けられている。具体的には、シート35は、2つの連結具37によってかつら用クリップ2の2つの貫通孔18の位置に対応した部位が固定されているが、かつら用クリップ2の2つの貫通孔以外の裏面はシート35に固定されてはいない。
したがって、かつら用クリップ2に固定したシート35を、接着層39を介してかつらベース30に取り付けた状態において、図21に示すように、かつら用クリップ2のかつらベース30の外縁側端部から連結部37までの領域S1においてシート35とかつら用クリップ2とが密着していないために隙間38が生じる。その結果、かつらベース30の外縁から連結部37までの領域S3のかつらベース30とシート35とがめくれ上がる可能性がある。
一方、貫通孔18は、図22に示すように、脚片11B,11Cの支持片11A寄りの位置に設けられても良い。図22に示すかつら用クリップ2Aは、図17に示すかつら用クリップ2と構成が実質同一であるので、構成の詳細な説明は省略する。
図22に示すかつら用クリップ2Aは、図17に示すかつら用クリップ2と同様に、貫通孔18の位置にワッシャー36を配置してシート35を挟み、貫通孔18及びワッシャー36に連結具37を嵌着させることで、かつら用クリップ裏面にシート35を取り付けることができる。シート35のかつらベース30との接着面に、両面テープを貼着し、或いは接着剤を塗布することで、かつらベース30の裏面にシート35を貼り付けることができる。
図23は図22に示すかつら用クリップ2Aをかつらベース30の裏面に取り付けた状態を示す図であり、図24は図23の模式的断面図である。なお、図23におけるかつら用クリップ2Aの位置は、図20におけるかつら用クリップ2の位置と同じである。
図23に示す取付状態において、シート35は、2つの連結具37によってかつら用クリップ2Aの2つの貫通孔18の位置に対応した部位が固定されているが、かつら用クリップ2Aの2つの貫通孔以外の裏面はシート35に固定されてはいない。したがって、図24に示すように、かつら用クリップ2Aに固定したシート35を、接着層39を介してかつらベース30に取り付けた状態において、かつら用クリップ2Aのかつらベース30の外縁側端部から連結部37までの領域S2において、シート35とかつら用クリップ2とは密着していないために隙間38が生じる。その結果、かつらベース30の外縁から連結部37までの領域S4のかつらベース30とシート35とがめくれ上がる可能性がある。この場合、かつら用クリップ2Aの貫通孔18が、前述のかつら用クリップ2の貫通孔18と比べて、支持片11A寄り、即ち櫛歯固定側に設けられているため、図23及び図24に示すように、かつらベース30の外縁から連結具37までの距離が、前述のかつら用クリップ2の場合よりも短くなる。即ち、領域S2が領域S1よりも小さくなる。これにより、かつら用クリップ2Aは、かつら用クリップ2に比べて、かつらベース30から浮き上がる事態を防止でき、かつらベース30のめくれが起こる範囲を狭くすることができる。
このように、シート35をかつら用クリップに固定するための貫通孔18を、櫛歯側に設定することにより、支持片11Aを湾曲状にすることによってかつらベース30のめくれを防止する効果をさらに向上させることができる。
図17に示すかつら用クリップ2,図22に示すかつら用クリップ2Aの反転力について、図30に示す従来のかつら用クリップ100と対比して説明する。
図25は、反転力測定に使用する測定器40の模式図であり、この測定器40は、測定装置41の荷重感知部42に延長棒43と接触端子44が取り付けられている。反転力測定に使用する測定器40は、デジタルフォースゲージDFG−1K(シンポ工業(株)製)を使用した。
図26は、かつら用クリップの反転力を測定するために使用する土台50の模式図であり、この土台50は、机などの平坦な場所に、厚さ約1cmの硬質のゴム板51,52を約2.5cmの間隔を持たせて並設する。かつら用クリップは、その両端部を各ゴム板51,52にテープ(図示省略)で固定して、2つの土台50に架け渡すように設置され、その状態で反転力が測定される。なお、測定時に、土台50の各ゴム板51,52がずれないように、ゴム板同士はテープ53で連結されている。
図27は、かつら用クリップ2を土台50に固定した状態を示す側面図で、かつら用クリップ2は閉じた状態であり、櫛歯20の先端部が連結片12に密着している。かつら用クリップ2は、櫛歯側が下側になるように、土台50に両端をテープ(図示省略)などで固定されている。この状態で、測定器40の延長棒43の先端に装着した接触端子44をかつら用クリップ2に当接させる。そして、櫛歯20の先端部が連結片12から離隔するように、接触端子44を矢印A方向に約100gfの初期荷重を一気にかけて、ディスプレイ45に表示された数値が一定値に安定したことを確認してから、かつら用クリップ2を押圧する。櫛歯20の先端部が連結片12から離隔したときの、測定器40のディスプレイ45に表示された数値を読み取る。以下、この測定を測定1と称する。
図28は、かつら用クリップ2を土台50に固定した状態を示す側面図で、かつら用クリップ2は開いた状態であり、櫛歯20の先端部が連結片12から離隔している。かつら用クリップ2は、櫛歯側が上側になるように、土台50に両端をテープに(図示省略)などで固定されている。この状態で、測定器40の延長棒43の先端に装着した接触端子44をかつら用クリップ2に当接させる。そして、櫛歯20の先端部が連結片12に圧着するように、接触端子44を矢印A方向に約100gfの初期荷重を一気にかけて、ディスプレイ45に表示された数値が一定値に安定したことを確認してから、かつら用クリップ2を押圧する。櫛歯20の先端部が連結片12に圧着したときの、測定器40のディスプレイ45に表示された数値を読み取る。以下、この測定を測定2と称する。
図17に示すかつら用クリップ2,図22に示すかつら用クリップ2A及び図30に示す従来のかつら用クリップ100について、上記測定1及び測定2を行った結果を表1に示す。
Figure 2007129708
ここで、図30に示す従来のかつら用クリップについて、ハード及びソフトとは、かつら用クリップの反転力で設定したものであり、反転力が強いものをハード、弱いものをソフトと定義する。なお、従来のかつら用クリップ(ソフト)は、かつら装着者の頭部に自毛を挟んで固定させるための装着具として十分な毛髪挟持力を持っている。
この表に示すように、図17及び図22に示すかつら用クリップ2,2Aは、連結孔18の位置が異なるにしても、両者の間に反転力の大きな相違は無い。
また、図30に示す従来のかつら用クリップ(ハード)と比較すると、図17及び図22に示すかつら用クリップ2,2Aの反転力は弱いが、従来のかつら用クリップ(ソフト)と比較すると、高い反転力を持っていることが分かる。よって、図17及び図22に示すかつら用クリップ2,2Aは、かつら装着具として使用するのに十分な毛髪挟持力を持っている。
(第2実施形態の変形例)
次に、本発明の第2の実施形態の変形例に係るかつら用クリップについて説明する。
図29は第2実施形態の変形例に係るかつら用クリップ2Bを示す図であり、かつら用クリップ2Bでは、シート取付用の貫通孔18が、反転部材10の脚片11B、11Cから外方向に延出した取付片19に形成されている。なお、第2の実施形態のかつら用クリップ2,2Aの構成部材と同じものには同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るかつら用クリップ2Bは、反転部材10の各脚片11B、11Cから延出した取付片19に、シート取付用の貫通孔18を備えている。この貫通孔18に鳩目やリベット等の連結具37を嵌着させて、かつら用クリップ2Bにシート35が取り付けられる。
このかつら用クリップ2Bでは、シート35を用いずに、縫糸を貫通孔18に通してかつらベース30に直接縫着させて、取り付けるようにすることもできる。
図に示す例では、取付片19が、脚片11B。11Cの支持片11A寄りの位置に設けられているが、取付片19の位置は図示例に限らず、脚片11B,11Cの連結片12寄りの位置であってもよい。各取付片19は各脚片11B、11Cと一体に構成されたものに限らず、個別に作製した取付片19を各脚片11B、11Cに取り付けるようにしてもよい。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。上記の説明では、かつら用クリップがかつらベース30の前額髪際隅部から後方位置で膨出する切り返し部の周辺に取り付けられる場合を説明したが、これに限らず、かつらベースの他の外縁の湾曲形状に対応するように構成することもできる。その場合は、かつら用クリップの湾曲反転部材の外形、具体的には支持片の外形が上記他の外縁の曲線に対応する曲率で湾曲形成される。また、かつら用クリップの反転部材は、二つのL字状又はコ字状の枠材をそれぞれ連結して構成してもよい。

Claims (10)

  1. 枠状の反転部材とこの反転部材に取り付けた複数の櫛歯とから構成されているかつら用クリップであって、
    上記反転部材の外形がかつらベースの曲線状の外縁に沿うよう円弧状に形成されていることを特徴とするかつら用クリップ。
  2. 前記反転部材が、複数の櫛歯を片持ち状に支持する支持片とこの支持片の両端部から同方向に突出した一対の脚片とを有するコ字状枠材と、このコ字状枠材の両脚片を内方に牽引した連結片と、で反転可能に湾曲枠状に形成され、
    上記支持片の外形がかつらベースの曲線状の外縁に沿うよう円弧状に形成されていることを特徴とする、請求の範囲1に記載のかつら用クリップ。
  3. 前記支持片の外形が、かつらベースの前額髪際隅部から側頭部側に膨らむ曲線状の切り返し部の外縁と同程度の曲率で湾曲して形成されていることを特徴とする、請求の範囲2に記載のかつら用クリップ。
  4. 前記支持片の外形が曲率半径1.5cm〜4.5cmの円弧状に形成されていることを特徴とする、請求の範囲2又は3に記載のかつら用クリップ。
  5. 前記連結片の外形が、前記支持片の円弧状の外形と同形状に形成されていることを特徴とする、請求の範囲2に記載のかつら用クリップ。
  6. 前記各脚片にそれぞれ貫通孔が形成され、
    シートが、各貫通孔に嵌着した連結具により前記反転部材の裏側に挟持されていて、このシートを前記かつらベースに取り付けることを特徴とする、請求の範囲2に記載のかつら用クリップ。
  7. 前記各脚片にそれぞれ貫通孔が形成され、
    該各貫通孔に縫糸を通して、前記一対の脚片を前記かつらベース裏面に縫着することを特徴とする、請求の範囲2に記載のかつら用クリップ。
  8. 前記貫通孔が、前記各脚片の支持片寄りの位置に設けられていることを特徴とする、請求の範囲6又は7に記載のかつら用クリップ。
  9. かつら用クリップを備えたかつらにおいて、
    上記かつら用クリップが、表裏に反転可能な枠状の反転部材とこの反転部材の一片から他片を超えて突出するよう上記一片に取り付けた複数の櫛歯とから構成され、
    上記反転部材の上記一片の外形が、かつらベースの前額髪際隅部から側頭部側に膨らむ曲線状の外縁と同程度の曲率半径の円弧状に形成されており、
    上記反転部材をかつらベースの上記曲線状の外縁に沿って該かつらベース裏面に取り付けたことを特徴とするかつら。
  10. 前記前額髪際隅部が、前記かつらベースの少なくとも左右何れか一側に形成されていることを特徴とする、請求の範囲9に記載のかつら。
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