JPWO2007111194A1 - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

圧縮機は、分離室に導入された冷媒ガスからオイルを分離するオイルセパレータと、冷媒ガスから分離されたオイルを溜める環状空間と、分離されたオイルを貯留する貯油室とを備える。前記オイルセパレータは、冷媒ガスが吐出される吐出室に形成される円筒孔に設けられ、該円筒孔には円筒孔を前記吐出室から仕切る蓋が設けられている。前記オイルセパレータは、導入通路を介して前記冷媒ガスを前記吐出室から前記分離室に導入する。前記環状空間は、前記蓋の周囲に設けられ、オイル通路を介して前記貯油室に連通されている。前記貯油室は、前記吐出室の圧力よりも低い圧力を有するクランク室に連通している。

Description

この発明は、例えば、吐出ガス中に含まれるオイルを分離し、分離されたオイルを低圧領域へ戻す圧縮機に関する。
特許文献1には、オイル貯留室を備えた圧縮機が開示されている。この圧縮機のリヤハウジングには、該リヤハウジングの径方向に延びるようにオイル分離室が形成され、そのオイル分離室の下方であって、かつリヤハウジングの後端部にオイル貯留室が外部に突出するようにして設けられている。リヤハウジングには、オイル分離室とオイル貯留室とを連通する透孔が形成されている。また、リヤハウジングには、ミスト状のオイルを含む圧縮冷媒ガスが吐出される吐出室が設けられるとともに、該吐出室とオイル分離室とを連通する流入通路が形成されている。オイル分離室には吐出孔が接続され、この吐出孔にはオイル分離室から吐出室への冷媒ガスの逆流を防ぐ逆止弁ユニットが取り付けられている。
逆止弁ユニットは、オイル分離室に突出するパイプ部を備え、パイプ部とオイル分離室とがオイル分離手段を構成している。リヤハウジングには、逆止弁ユニットに備えられた台座部の環状ポートとオイル貯留室とを連通するガス戻し通路が形成されている。ガス戻し通路は透孔よりも小径(約1mm)であり、オイル貯留室に入り込んだ冷媒ガスを、環状ポートを含む吐出経路に戻す通路として機能する。
上記の圧縮機においては、吐出室内の圧縮冷媒ガスは流入通路を通ってオイル分離室に流れ込む。オイル分離室に流れ込んだ冷媒ガスは、パイプ部の外周面に衝突し、その外周面の周りを旋回することにより、冷媒ガスに含まれるミスト状のオイルが冷媒ガスから分離される。分離されたオイルはオイル分離室の底部分に貯まり、透孔の入口からオイル貯留室に流れ込む。
オイル貯留室のオイルは、オイル戻し通路からクランク室等に戻される。オイルが分離された冷媒ガスはパイプ部及び逆止弁等を通過し、吐出パイプを通って外部冷媒回路に供給される。冷媒ガスの吐出経路とオイル貯留室との間にはガス戻し通路が形成されているので、オイル分離室と吐出経路との間の差圧ΔPによって冷媒ガスの流れが生じる。オイル分離室で冷媒ガスから分離されたオイルは、この流れに乗って透孔を通って直ちにオイル貯留室に流れ込む。
特許文献2には、オイル分離室を備えた斜板式圧縮機が開示されている。この圧縮機のリヤ側シリンダブロックの上部には突出部が設けられ、該突出部の内部にはサイクロン式のオイル分離室が形成されている。また、この圧縮機は、オイル分離室に隣接する通孔を備え、通孔はリヤ側シリンダブロックに形成されたマフラ室と連通している。オイル分離室の下方には分離オイルを回収するための一次油溜室が形成されている。オイル分離室及び一次油溜室の側方には主油溜室が設けられている。主油溜室の底部の弁座面には、低圧領域である斜板室に連通する還油孔の開口が設けられている。この還油孔の開口にはバネ用鋼板からなるリード弁が備えられ、リード弁は高圧領域と低圧領域との差圧に応じて変形して、該還油孔を流れるオイルの流量を制御可能である。
上記の圧縮機においては、吐出室からマフラ室に流入した高圧の圧縮冷媒ガスは、前記通孔を介してオイル分離室に導入される。オイル分離室に導入された冷媒ガスは、オイル分離室の周壁に沿って旋回し、遠心力の作用により冷媒ガスに含まれるミスト状のオイルが冷媒ガスより分離される。分離されたオイルは、一次油溜室に回収され、高圧領域と低圧領域との差圧により通孔を経由して主油溜室内に貯留される。
リード弁の開度は高圧領域と低圧領域との差圧に応じて制御され、例えば、差圧の小さい時には、リード弁の開度は大きくなり、主油溜室から還油孔を経由して斜板室に還流されるオイル量は多くなる。差圧の大きい時には、リード弁の開度は小さくなり、主油溜室から還油孔を経由して斜板室に還流されるオイル量は少なくなる。
しかし、特許文献1に開示された圧縮機においては、差圧ΔPにより冷媒ガスの流れを生じさせ、オイル分離室で分離したオイルを直にオイル貯留室へ送ることが出来るが、小径の透孔(約1mm)を設ける必要が生じるため、加工刃具の折損等の加工上の制約を考慮すると、オイル貯留室をオイル分離室の直近に配置せざるを得ない。オイル貯留室とオイル分離室とを直近に配置するとリヤハウジングが大きくなり、その結果、圧縮機が大型化する。
特許文献2に開示された圧縮機では、リード弁を備えることによって、高圧領域であるオイル分離室と低圧領域である斜板室との差圧により、一次油溜室から主油溜室へオイルを送り出す構造が可能となっている。しかし、差圧によりリード弁の開度を調整することは、リード弁の材料のバネ定数等の生産上のバラツキを考えると、非常に難しい。このため、差圧に応じてリード弁の開度が適正に調整されず、高圧領域から低圧領域へ高圧冷媒ガスを送りたくない状況でも、リード弁の開度が大きくなっている虞もある。この問題を解決するためには、一次油溜室と主油溜室とを連通する通孔を経由して高圧冷媒ガスが斜板室入って来ないように通孔を絞ることが考えられる。しかし、加工上の制約があるために、主油溜室を一次油溜室の直近に配置せざるを得ない。従って、特許文献1と同様に圧縮機が大型化することとなる。
以上のように、特許文献1及び特許文献2のいずれの圧縮機でも、オイル分離装置及び分離されたオイルの貯留室の配置の自由度が低いという問題がある。
特開2004−218610号公報 特開平5−240158号公報
本発明の目的は、小型化を図ることのできる圧縮機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の態様に従い、オイルを含む冷媒ガスを圧縮する圧縮機が提供される。その圧縮機は、吐出室と、吐出通路と、蓋と、オイルセパレータと、導入通路と、油溜まりと、貯油室と、オイル通路とを備える。前記吐出室には、圧縮された冷媒ガスが吐出される。前記吐出通路は、前記吐出室内に形成される。前記蓋は、前記吐出通路に設けられ、該吐出通路を前記吐出室から仕切る。前記オイルセパレータは、前記吐出通路に設けられ、前記オイルセパレータと前記蓋との間には分離室が形成される。前記オイルセパレータは、前記分離室に導入された冷媒ガスからオイルを分離する。前記導入通路は、前記冷媒ガスを前記吐出室から前記分離室に導入する。前記油溜まりは、前記蓋の周囲に設けられ、前記冷媒ガスから分離されたオイルを溜める。前記貯油室は、前記分離されたオイルを貯留し、前記吐出室の圧力よりも低い圧力を有する圧縮機内の低圧領域に連通している。前記オイル通路は、前記油溜まりを前記貯油室に連通させる。
本発明の第1の実施形態に係る圧縮機の断面図。 図1に示す圧縮機の要部拡大断面。 図2の3−3線に沿った概略断面図。 本発明の第2の実施形態に係る圧縮機の要部拡大断面。 本発明の第3の実施形態に係る圧縮機の要部拡大断面。 本発明の第4の実施形態に係る圧縮機の要部拡大断面。 本発明の第5の実施形態に係る圧縮機の要部拡大断面。 本発明の第6の実施形態に係る圧縮機の要部拡大断面。 本発明の第7の実施形態に係る圧縮機の要部拡大断面。 本発明の第8の実施形態に係る圧縮機の要部拡大断面。 本発明の第9の実施形態に係る圧縮機の要部拡大断面。 本発明の第9の実施形態に係る蓋の斜視図。 本発明の第10の実施形態に係る圧縮機の要部拡大断面。 本発明の第11の実施形態に係る蓋の斜視図。 (a)は、第9〜第11の実施形態の変形例に係る圧縮機の概略断面図、(b)は、別の変形例に係る圧縮機の要部拡大断面。 第1の別例に係る圧縮機の要部拡大断面。 第2の別例に係る圧縮機の要部拡大断面。
以下、第1の実施形態に係る可変容量型斜板式圧縮機(以下、単に圧縮機という)を図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示されるように、圧縮機のハウジングは、シリンダブロック11の前端に接合されたフロントハウジング部材12と、シリンダブロック11の後端に弁・ポート形成体13を介して接合されたリヤハウジング部材14とを備える。シリンダブロック11とフロントハウジング部材12とで囲まれた領域にはクランク室15が区画されている。クランク室15内には、駆動軸16が回転可能に配設されている。駆動軸16は、車両に積載されたエンジン17に作動連結され、エンジン17からの動力供給によって回転する。
クランク室15において、駆動軸16上にはラグプレート18が該回転軸16と一体回転可能に固定されている。また、クランク室15内には斜板19が収容されている。斜板19は駆動軸16に支持され、駆動軸16の軸線に沿って駆動軸16上をスライド可能であると共に駆動軸16に対して傾動可能である。ラグプレート18と斜板19との間には、ヒンジ機構20が介在されている。斜板19はヒンジ機構20を介してラグプレート18及び駆動軸16と同期して回転可能であるとともに、駆動軸16の軸線方向への移動を伴いながら傾動可能である。また、斜板19の傾斜角は後述する容量制御弁21によって制御される。
シリンダブロック11内には、複数(図1においては、1つのみ示す)のシリンダボア11aが形成されており、各シリンダボア11a内には片頭型のピストン22が往復移動可能に収容されている。各ピストン22はシュー23を介して斜板19の外周部に係留されている。従って、駆動軸16の回転に伴う斜板19の回転運動が、シュー23を介してピストン22の往復直線運動に変換される。
シリンダボア11aの背面側(図1では右方)には、ピストン22と弁・ポート形成体13とで囲まれる圧縮室24が区画されている。
リヤハウジング部材14内には、吸入室25が区画形成されているとともに、吸入室25の周りにおいて吐出室26が区画形成されている。
吸入室25内の冷媒ガスは、ピストン22が上死点位置から下死点位置へ移動することにより、弁・ポート形成体13に形成された吸入ポート27及び吸入弁28を介して圧縮室24に吸入される。圧縮室24に吸入された冷媒ガスは、ピストン22が下死点位置から上死点位置へ移動することにより、所定の圧力まで圧縮され、そして弁・ポート形成体13に形成された吐出ポート29及び吐出弁30を介して吐出室26に吐出される。
ハウジング内には、抽気通路31及び給気通路32が設けられている。抽気通路31はクランク室15から吸入室25に冷媒ガスを導出するためのものである。給気通路32は吐出室26内の吐出冷媒ガスをクランク室15に導入するためのものである。給気通路32の途中には、容量制御弁21が配設されている。
この容量制御弁21の開度を調整することで、給気通路32を介してクランク室15に導入される高圧の冷媒ガスの導入量と、抽気通路31を介してクランク室15から導出される冷媒ガスの導出量とのバランスが制御されて、クランク室15内の圧力が決定される。
これにより、ピストン22を挟んだクランク室15内の圧力と圧縮室24内の圧力との差が変更され、斜板19の駆動軸16に対する傾斜角度が変更される。この結果、ピストン22のストローク、即ち圧縮機の吐出容量が変更される。
例えば、クランク室15の内圧が低下すると斜板19の傾斜角度が増大し、圧縮機の吐出容量が増大する。図1の二点鎖線で示した斜板19は傾斜角度が最大である状態を示している。逆に、クランク室15の内圧が上昇すると斜板19の傾斜角度が減少し、圧縮機の吐出容量が減少する。図1の実線で示した斜板19は傾斜角度が最小である状態を示している。
図1及び図2に示されるように、リヤハウジング部材14の上部には円筒孔33が吐出室26に連通するように形成されている。円筒孔33は、吐出室26内に設けられた吐出通路を形成する。円筒孔33は、駆動軸16の軸線と平行に延びている。円筒孔33の軸方向中央部には円筒状のオイルセパレータ35が配設されている。オイルセパレータ35は、円筒部35aを前方に向け、円筒部35aより径の大きい台座部35bを円筒孔33に嵌合させることにより円筒孔33に固定されている。また、円筒孔33の軸方向中央部より奥側(図2において右側)には、オイルセパレータ35に隣接して逆止弁36が収容されている。逆止弁36は外部冷媒回路48から吐出室26への冷媒の逆流を阻止するためのものである。
円筒孔33の入口部(図2において左側)には、円筒孔33の径よりも大きな径を有する拡径孔33aが形成されている。これにより、円筒孔33の内壁面33bには、段差部が形成されている。円筒孔33の入口部には、吐出室26と円筒孔33とを仕切る蓋34が取り付けられている。蓋34はフランジ部34aと外環部34bとを有し、蓋34の外周面には、フランジ部34aと外環部34bとにより段差部が形成されている。蓋34は、外環部34bを円筒孔33の内壁面33bに嵌合させ、フランジ部34aを拡径孔33aに嵌合させることにより円筒孔33に固定される。尚、フランジ部34aの軸線方向の厚み寸法eは、拡径孔33aの軸線方向の深さ寸法fより小さく設定されている(e<f)。
蓋34とオイルセパレータ35と円筒孔33の内壁面33bとで囲まれた空間に分離室42が形成される。吐出室26と分離室42とは、導入通路40を介して連通されており、導入通路40を通って吐出室26から分離室42へ吐出冷媒ガスが導入される。
図3に示されるように、導入通路40は、分離室42に導入される吐出冷媒ガスの流線が、分離室42の内壁面33bの横断面円の略接線となるように構成されている。従って、導入通路40を通って分離室42へ導入された吐出冷媒ガスは、内壁面33bに沿って時計回りに旋回する。
分離室42においては、内壁面33bとオイルセパレータ35の円筒部35aとの間の空間を内壁面33bに沿って吐出冷媒ガスが旋回することにより、吐出冷媒ガスに含まれるオイルが吐出冷媒ガスから遠心分離される。オイルが分離された吐出冷媒ガスは、分離室42からオイルセパレータ35の内部の管路35cを通って逆止弁36に導入され、排出通路41を通って吐出フランジ43の方へと排出される。なお、管路35cはオイルセパレータ35をその長手方向に貫通し、蓋34と対向する先端部の位置で分離室42に開口している。分離されたオイルは分離室42の底部分の蓋34の下部付近に貯まる。
蓋34が円筒孔33に嵌合された状態においては、蓋34の外周面の段差部と、分離室42の内壁面33bの段差部との間に環状空間37が形成される。環状空間37は、蓋34の周囲に形成された断面四角形の環状溝である。環状空間37は、分離室42に連通する油溜まりとして機能する。
また、蓋34の下部に位置し且つ蓋34の外環部34bと嵌合する分離室42の内壁面33bには、一定の幅の段差33cが形成され、この段差33cにより分離室42と環状空間37とを連通させる絞り通路38が形成される。従って、吐出冷媒ガスより分離されて分離室42の底部分に貯まったオイルGは、絞り通路38を通って環状空間37の方へ流れる。
図1において、シリンダブロック11の上面には吐出フランジ43が外部に突出するようにして設けられている。吐出フランジ43の内部には、高圧流体室44と低圧流体室45とが形成され、それら流体室44,45の間には絞り部46が設けられている。低圧流体室45の下方にはオイルを貯留するための貯油室47が設けられている。
高圧流体室44は排出通路41を介して分離室42に連通しており、低圧流体室45は図示しないポートを介して外部冷媒回路48に連通している。従って、分離室42より排出された吐出冷媒ガスは、排出通路41を通って高圧流体室44に導入され、絞り部46を経由して低圧流体室45に流入する。
貯油室47と環状空間37とはオイル通路39を介して連通している。よって、分離室42と貯油室47とは、絞り通路38、環状空間37及びオイル通路39を介して繋がっている。貯油室47は、図示しないオイル戻し通路を介して低圧領域であるクランク室15等に連通している。
次に、上記のように構成された圧縮機の作用について説明する。
先ず、圧縮された冷媒ガスが吐出室26から吐出されると、その吐出冷媒ガスは導入通路40を通って分離室42へ導入される。分離室42へ導入された吐出冷媒ガスは、内壁面33bとオイルセパレータ35の円筒部35aとの間の空間を内壁面33bに沿って旋回しながら、円筒部35aの先端に向かって流れる。この時、吐出冷媒ガスに含まれるミスト状のオイルは、遠心力の作用により冷媒ガスより分離される。分離されたオイルは、旋回する冷媒ガスの影響を受けて分離室42内を旋回するが、一部が自重により分離室42の内壁面33bを伝わって落下し、分離室42の底部分の蓋34の下部付近に貯まる。
オイルが分離された吐出冷媒ガスは、オイルセパレータ35の円筒部35aの先端部から管路35cを通って逆止弁36に導入される。オイルが分離された吐出冷媒ガスは、逆止弁36に導入された後、排出通路41を通って吐出フランジ43の方へと排出される。そして、吐出フランジ43の高圧流体室44に導入された吐出冷媒ガスは、低圧流体室45に流入し、そして吐出ポートを介して外部冷媒回路48に供給される。
分離室42の底部分に貯まったオイルGは、絞り通路38を通って環状空間37の方に流れる。環状空間37と貯油室47とは連通しており、貯油室47は、吐出室26の圧力よりも低い圧力を有する低圧領域であるクランク室15等と連通している。このため、分離室42と貯油室47との間には差圧ΔPが生じている。即ち、吐出室26と連通する分離室42内の圧力は、貯油室47内の圧力よりも大きい。この差圧ΔPの作用により、分離室42から環状空間37に流れ込んだオイルは、環状空間37を上昇し、オイル通路39を通って貯油室47の方へ流れ込む。
貯油室47に貯留されているオイルは、図示しないオイル戻し通路を通ってクランク室15等に戻され、圧縮機の摺動部分の潤滑に用いられる。
以上詳述したように、本実施形態によれば以下の利点が得られる。
(1)吐出室26内の円筒孔(吐出通路)33にオイルセパレータ35を配置し、円筒孔33の入口部を蓋34で塞ぐことにより分離室42を形成する。そして、蓋34の周辺に環状空間37を形成するとともに、該環状空間37と分離室42とを連通させる絞り通路38を設ける。これにより、分離室42に貯まったオイルGを、分離室42と貯油室47との間の差圧ΔPを利用して、環状空間37を通って分離室42より上方にある貯油室47の方へ流出させることができる。従って、環状空間37、及び該環状空間37と貯油室47とを連通させるオイル通路39の通路径を自由に設定して加工することができる。この結果、貯油室47の配置の自由度を向上させることができ、圧縮機の小型化を図ることが可能となる。
(2)環状空間37と分離室42とを連通させる絞り通路38を設けることにより、分離室42から貯油室47への高圧の吐出冷媒ガスの流入を防止でき、オイルGのみを通すことが可能となる。
(3)吐出室26と分離室42との間に蓋34を取り付けることにより、分離したオイルGを吐出室26の方へ流出させることなく分離室42の底部分の蓋34の下部付近に貯めることができる。この結果、貯まったオイルGを効率よく貯油室47の方へ排出できる。
(4)蓋34の外周面及び分離室42の内壁面に設けられた段差部により環状空間37が形成されるので、環状空間37を形成するために特別の加工を必要とせず、加工が簡単であり、加工工数を削減できる。
(5)分離室42の内壁面33bに段差部33cを設けるだけで分離室42と環状空間37とを連通させる絞り通路38が形成されるので、加工が簡単であり、加工工数を削減できる。
次に、第2の実施形態に係る圧縮機を図4に基づいて説明する。
この実施形態は、第1の実施形態における分離室42と環状空間37を連通させる絞り通路の形態を変更したものであり、その他の構成は共通である。従って、ここでは、説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、変更した箇所のみ説明を行う。
図4に示されるように、この実施形態における絞り通路51は、蓋34の軸心線に対し垂直方向(図4で上下方向)に延びるように蓋34の外環部34bの最下部に設けられた貫通孔52によって形成されている。この絞り通路51により分離室42と環状空間37とが連通させられる。従って、吐出冷媒ガスより分離されて分離室42の底部分に貯まったオイルGは、絞り通路51を通って環状空間37の方に流れる。
この実施形態によれば第1の実施形態における(1)〜(4)の利点に加えて以下の利点が得られる。
(1)蓋34の外環部34bに貫通孔52を設けることにより、分離室42と環状空間37とを連通させる絞り通路51が形成される。絞り通路51を形成するために圧縮機のハウジングを加工する必要がなく、蓋34だけ加工すればよいので加工が簡単である。
次に、第3の実施形態に係る圧縮機を図5に基づいて説明する。
この実施形態に係る圧縮機は、第1の実施形態における蓋34とオイルセパレータ35の形態を変更したものであり、その他の構成は共通である。従って、ここでは、説明の便宜上、先の説明で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、変更した箇所のみ説明を行う。
図5に示されるように、この実施形態に係る圧縮機においては、分離室42と吐出室26とを仕切る蓋62が、オイルセパレータ35と一体形成されている。詳しくは、部材61は、分離室42と吐出室26とを仕切る蓋62と、オイルセパレータ35の機能を有する円筒部63と、円筒部63を保持する台座部64とにより構成されている。部材61の内部には管路65が設けられ、管路65は後方に(図5で右方向に)開口している。
部材61の台座部64を、管路65の開口側に逆止弁36を取り付けた状態で図5のように円筒孔33に挿入する。台座部64を内壁面33bに嵌合させ、蓋62の外環部62bを内壁面33bに嵌合させ、フランジ部62aを拡径孔33aに嵌合させることにより、部材61は円筒孔33に固定されている。尚、フランジ部62aの軸線方向の厚み寸法eは、拡径孔33aの軸線方向の深さ寸法fより小さく設定されている(e<f)。
蓋62と円筒部63と台座部64と内壁面33bとで囲まれるドーナツ状の空間に、分離室42が形成される。吐出室26と分離室42とは、導入通路40を介して連通されている。部材61の円筒部63には、分離室42と管路65とを連通するガス通路孔63aが管路65の中心軸線と交差する方向に延びるように形成され、分離室42に開口している。本実施形態では、ガス通路孔63aは管路65の中心軸線と直交する方向に延びている。
蓋62の外周面には、フランジ部62aと外環部62bとにより段差部が形成される。部材61が円筒孔33に固定された状態において、蓋62の外周面の段差部と円筒孔33の内壁面33bの段差部との間に油溜まりとしての環状空間37が形成される。環状空間37は、蓋62の周囲に形成された断面四角形の環状溝である。環状空間37は、分離室42に連通する油溜まりとして機能する。
上記のように構成された圧縮機において、吐出室26より吐出された冷媒ガスは、導入通路40を通って分離室42へ導入される。分離室42へ導入された吐出冷媒ガスは、内壁面33bと円筒部63の間の空間を内壁面33bに沿って旋回しながら、円筒部63の前方に向かって流れる。この時、吐出冷媒ガスに含まれるミスト状のオイルは、遠心力の作用により冷媒ガスより分離される。分離されたオイルは、旋回する冷媒ガスの影響を受けて分離室42内を旋回するが、一部が自重により分離室42の内壁面33bを伝わって落下し、分離室42の底部分の蓋62の下部付近に貯まる。
オイルが分離された吐出冷媒ガスは、円筒部63の前方に形成されているガス通路孔63aを通って内部の管路65に流入した後、逆止弁36に導入される。逆止弁36に導入された吐出冷媒ガスは、排出通路41を通って吐出フランジ43の方へと排出される。
分離室42の底部分に貯まったオイルGは、絞り通路38を通って環状空間37の方に流入し、分離室42と貯留室47との間の差圧ΔPの作用により、環状空間37を上昇し速やかに貯油室47の方に流れ込む。
この実施形態によれば第1の実施形態における(1)〜(5)の利点に加えて以下の利点が得られる。
(1)分離室42と吐出室26とを仕切る蓋62と、オイルセパレータ35の機能を持つ円筒部63及び台座部64とが、単一の部材61を構成するように一体形成されているので、部品点数を削減でき、また組立を簡略化できる。
図6に示した第4の実施形態に係る圧縮機は、第1の実施形態に係る圧縮機における環状空間の形成方法を変更したもので、第1の実施形態に係る圧縮機と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図6において、リヤハウジング部材14に形成された円筒孔33の入口部の内壁面33bには、断面四角形状の環状溝71が形成されている。環状溝71はオイル通路39と連通する位置に設けられる。蓋72は軸方向において一定の外径を有する筒状の外環部72aを備え、フランジ部を有していない。
従って、蓋72の外環部72aを内壁面33bに嵌合することにより、環状溝71と外環部72aの外周面との間に油溜まりとしての環状空間37が形成される。この環状空間37は、分離室42に連通する油溜まりとして機能する。
なお、環状溝71は、リヤハウジング部材14に代えて、外環部72aの外周面に形成されても良い。
第4の実施形態に係る圧縮機は、環状空間37の形成に当たってリヤハウジング部材14又は蓋72のいずれか一方にのみ環状溝71を加工すれば良いので、加工工数の削減を期待できる。
図7に示した第5の実施形態に係る圧縮機は、第3の実施形態に係る圧縮機における油溜まりとしての環状空間の構成を変更したもので、第3の実施形態に係る圧縮機と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図7において、蓋74と、円筒部75及び台座部76からなるオイルセパレータ35とは、一体形成された部材73として構成される。部材73は、オイルセパレータ35の内部に形成された管路77の開口側(図の右側)に逆止弁36を取り付けた状態で円筒孔33に配置される。蓋74はフランジ状に形成され、円筒部75は大径部75aと小径部75bとを有し、小径部75bは蓋74と大径部75aとの間に配置されている。
円筒孔33は、吐出室26に開口する側において、大径の拡径孔33aを有する。この拡径孔33aは、軸方向に関して、円筒部75の大径部75a付近まで延長されている。従って、部材73と円筒孔33の拡径孔33a及び内壁面33bとで区画される分離室78における蓋74側の領域は、他よりも拡大された環状空間79を形成する。環状空間79は、分離室78に連通する油溜まりとして機能する。
部材73は、台座部76が内壁面33bに、蓋74が拡径孔33aに、それぞれ圧入されていることにより、円筒孔33に固定される。管路77の中心軸線と直角の方向に延びるガス通路孔75cは、小径部75bに4ヶ所配設され、分離室78に開口する。ガス通路孔75cの配設位置は可能な限り大径部75aに接近した方が好ましい。なお、オイル通路39は油溜まりである環状通路79の最上部に直接開口しているが、分離室78内の高圧冷媒ガスが貯油室47側へ流入しないように所定の絞りを加えた大きさに設定されている。吐出室26と分離室78とを連通する冷媒ガスの導入通路40は、円筒孔33を形成するリヤハウジング部材14に管路77の中心軸線に対して傾斜して設けられ、円筒部75の大径部75aを指向するように開口している。
前記のように構成された第5の実施形態に係る圧縮機では、吐出室26から導入通路40を介して分離室78に導入された高圧の冷媒ガスは、第1の実施形態と同様に大径部75aの周囲を旋回し、冷媒ガス中に含まれるオイルが遠心分離される。分離されたオイルは、環状空間79内で旋回しながら蓋74及び拡径孔33aの壁面付近に集まる。オイルの一部は自重により落下し、環状空間79の下部(図7の下方)にも堆積する。
環状空間79の上部(図7の上方)壁面付近に旋回しながら集まるオイルGは、差圧によりオイル通路39を通り貯油室47に流れる。なお、環状空間79の下部壁面に堆積しているオイルGは環状空間79内の旋回流により徐々に巻き上げられ、オイル通路39から貯油室47に順次排出される。
分離室78においてオイルを分離された冷媒ガスは、ガス通路孔75cから管路77に流入し、冷媒ガスの圧力に応じて逆止弁36を図7の右方に押し開け、排出通路41から外部冷媒回路48(図1参照)へと流れる。
第5の実施形態に係る圧縮機は、第3の実施形態の利点に加えて、以下の利点を有する。
(1)環状空間79を、円筒孔33の半径方向に向かって拡大することによって、オイルGが溜まる蓋74及び拡径孔33aの壁面の位置がガス通路孔75cから離れる。従って、分離されたオイルGが冷媒ガスによって管路77へ連れ込まれる現象を抑制することができるので、外部冷媒回路48に流れる冷媒ガスのオイル濃度を減少することができる。
(2)ガス通路孔75cを、オイルセパレータ35を構成する円筒部75の小径部75bに形成したので、ガス通路孔75cの長さを短くすることができ、管路77へ流入する冷媒ガスの圧損を低減することができる。
(3)部材73を圧入により円筒孔33に固定したので、蓋74の厚み及び台座部76の厚みを薄くしても安定した固定状態が保証される。従って、分離室78を長く形成し、オイルの分離能力を高めることができる。また、シール部材が不要であり、部品点数を削減することができる。
図8に示した第6の実施形態に係る圧縮機は、第1の実施形態における蓋34の構成を変更したもので、第1の実施形態に係る圧縮機と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図8において、円筒孔33の内壁面33bはその軸方向において一定の径を有し、吐出室26に開口する。蓋80は薄肉の鉄板をプレス加工することにより形成された板材からなり、円筒状の外環部81を有する。なお、蓋80の材料は鉄板に限らず、他の剛性の有る材料に置き換えることが可能であり、成型によって形成することも可能である。外環部81はリヤハウジング部材14の上部(図8の上方)に配設されたオイル通路39と対応する位置に絞り通路82を備え、蓋80が内壁面33bに圧入により固定されたとき、オイル通路39と絞り通路82とが一致するように構成されている。
なお、図8において、絞り通路82とオイル通路39とは同一径に形成されているが、絞り通路82が絞り効果を十分発揮できる大きさであれば、オイル通路39は加工し易く、かつオイルが流れやすいように、絞り通路82よりも大径に形成してもよい。蓋80の吐出室26側端面から絞り通路82までの長さは、吐出室26と下記分離室83との間のシール機能を有する長さが必要であるが、その長さを極力短くし、絞り通路82の入口を管路35cの入口35dから可能な限り遠ざけることが好ましい。
逆止弁36を取り付けたオイルセパレータ35の台座部35bが円筒孔33に圧入され、さらに蓋80の外環部81が円筒孔33に圧入されることにより、オイルセパレータ35と蓋80との間に分離室83が形成されるとともに、蓋80の外環部81の内周面に沿って油溜まり84が形成される。この油溜まり84は、分離室83に連通する油溜まりとして機能する。
第6の実施形態に係る圧縮機では、吐出室26の高圧冷媒ガスが導入通路40を通り、オイルセパレータ35の円筒部35aに供給され、その周囲を旋回しながら蓋80側へ移行することによりオイルが遠心分離される。オイルを分離された冷媒ガスは入口35dから管路35cへ流入し、その圧力により逆止弁36を押し開け、排出通路41へ流れる。冷媒ガスから分離されたオイルGは冷媒ガスの旋回流の影響を受け、油溜まり84の周囲を旋回するとともに一部が自重により油溜まり84の下部(図8の下方)に溜まる。従って、旋回するオイルのうち、図8の上部に存在するオイルGが差圧により絞り通路82を通ってオイル通路39に流れ、貯油室47(図1参照)へ排出される。
第6の実施形態に係る圧縮機は以下の利点を有する。
(1)油溜まり84を旋回するオイルGが差圧によりオイル通路39へ排出されるので、貯油室47の配置の自由度が高く、圧縮機の小型化を図ることができる。
(2)蓋80を薄く形成したので、分離室83を長くし、分離されたオイルが管路35cへ冷媒ガスとともに連れ込まれる現象を抑制することができる。
図9に示した第7の実施形態に係る圧縮機は、第1の実施形態及び第6の実施形態に係る圧縮機における蓋の構成を変更したもので、第1の実施形態及び第6の実施形態に係る圧縮機と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図9において、吐出通路を構成する円筒孔33の内壁面33bに続く拡径孔33aにより段差が形成され、貯油室47(図1参照)に連通するオイル通路39が拡径孔33aの段差部付近に開口しているという構成は、第1の実施形態に係る圧縮機と同様である。蓋85は第6の実施形態に係る圧縮機と同様に鉄板をプレス加工することにより形成された板材であるが、他の材料及び加工方法によって形成することも可能である。蓋85は有底筒状に形成され、大径のフランジ部85aと、内壁面33bの内径と同一の外径を有する外環部85bとを備えている。
蓋85のフランジ部85aを分離室83の拡径孔33aに、外環部85bを分離室83の内壁面33bにそれぞれ圧入により固定することにより、外環部85bの外周面と拡径孔33bの内周面との間に環状空間86が形成される。また、蓋85の下部(図9の下方)であって、フランジ部85aと外環部85bとを繋ぐ縦壁には、絞り通路87が穿設され、絞り通路87は分離室83と環状空間86とを連通する。この環状空間86は、分離室83に連通する油溜まりとして機能する。
第7の実施形態では、吐出室26の高圧冷媒ガスが導入通路40を通り、オイルセパレータ35の円筒部35aに供給され、その周囲を旋回しながら蓋85側へ移行することによりオイルが遠心分離される。オイルを分離された冷媒ガスの流れは第1の実施形態及び第6の実施形態と同様である。
冷媒ガスから分離されたオイルGは冷媒ガスの旋回流を受け、外環部85bの内周囲を旋回するとともに一部が自重により落下し、外環部85bの下部(図8の下方)に溜まり易くなる。外環部85bの下部に溜まったオイルGは絞り通路87を介して環状空間86に流入し、さらに環状空間86から差圧によりオイル通路39を経て貯油室47(図1参照)へ排出される。従って、第7の実施形態に係る圧縮機は、第1の実施形態及び第6の実施形態に係る圧縮機の利点が組み合わさった相乗的な利点を発揮することができる。
図10に示した第8の実施形態に係る圧縮機は第1の実施形態の構成を変更したもので、第1の実施形態に係る圧縮機と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
第8の実施形態に係る圧縮機では、オイルセパレータ90がリヤハウジング部材14に一体形成されている。
図10において、圧縮機の駆動軸の軸線方向に延びる吐出通路88の内壁89は軸方向において一定の径を有する。円筒状のオイルセパレータ90は、吐出通路88内に突出するようにリヤハウジング部材14に一体形成されている。リヤハウジング部材14は、分離室42と高圧流体室44とを連通する排出通路91を備え、排出通路91は、V字型に屈曲する貫通孔によって形成されている。排出通路91は、オイルセパレータ90の軸線に沿ってオイルセパレータ90の先端からリヤハウジング部材14の後方に向かって水平に延びる管路90bと、該管路90bからリヤハウジング部材14の斜め上方に向かって延びる部分とを有している。管路90bは、オイルセパレータ90の先端に開口した入口90aを有する。なお、内壁89の上部(図10の上方)には適当な絞り機能を付与したオイル通路39が開口する。
吐出通路88の内壁89に板状の蓋92が圧入により固定される。蓋92の配置位置はその内端面がオイル通路39の開口部と一致するように設定されている。蓋92とオイルセパレータ90との間の空間は分離室93として形成され、また、蓋92の内端面と内壁89とで区画された油溜まり94が形成される。この油溜まり94は、分離室93に連通する油溜まりとして機能する。なお、第1の実施形態で示される逆止弁36は、排出通路91あるいは外部冷媒回路48に至る適宜位置の通路内に設ければよい。
第8の実施形態では、吐出室26内の高圧冷媒ガスが導入通路40からオイルセパレータ90の外周面に供給され、蓋92の方向に螺旋状に旋回しながら移行する過程でオイルが遠心分離される。オイルを分離された冷媒ガスは入口90aから管路90b及び排出通路91を通り外部冷媒回路48へと排出される。油溜まり94で旋回して上部に存在するオイルGは、差圧によりオイル通路39から貯油室47へ排出される。
第8の実施形態に係る圧縮機は、第1の実施形態に係る圧縮機の利点に加え、オイル分離装置を構成するための部品点数及び組み付け工数を大幅に削減し、構成も簡素化することができるという利点を有する。
図11及び図12に示した第9の実施形態に係る圧縮機は、第1の実施形態に係る圧縮機の一部の構成を変更したものであるので、圧縮機と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第1の実施形態に係る圧縮機では、円筒孔33に、絞り通路38を形成するための段差33cが形成され、蓋34の側面を望む環状空間にオイル通路39が連通しているが、第9の実施形態に係る圧縮機は、貯油室47から低圧領域である吸入室25へオイルを供給するオイル環流路を有する。
図11において、円筒孔33の内壁面33bは、軸方向において一定の径を有し、吐出室26に開口する。蓋95は円筒孔33の径に対応する円柱状の金属部材からなり、蓋95の外周面95aには図12に示すように環状の溝96が形成されている。溝96はオイル環流路97の一部であるオイル中間通路100を構成し、オイル環流路97におけるオイル絞り部に相当する。溝96は旋盤による切削加工あるいはプレスによるプレス加工により容易に形成される。蓋95は圧入により円筒孔33に固定され、分離室42を区画する。蓋95が固定されている状態では、溝96と分離室42の内壁面33bとにより囲われる密閉状のオイル中間通路100が形成される。
オイル環流路97は、溝96及び内壁面33bにより形成される密閉状のオイル中間通路100と、貯油室47を溝96に連通させるオイル上流通路98と、溝96を吸入室25に連通させるオイル下流通路99とを含む。図11では一部のみ示したが、オイル上流通路98及びオイル下流通路99はリヤハウジング部材14に形成されている。オイル上流通路98及びオイル下流通路99の通路断面積は、オイル中間通路100の断面積よりも大きく設定されている。従って、オイル中間通路100はオイル環流路97におけるオイル絞り部として機能する。オイル絞り部としての絞り効果は溝96の通路断面積により決定されるため、溝96の通路断面積は圧縮機の性能に応じて決定される。なお、オイル上流通路98及びオイル下流通路99の通路断面積は生産技術上の都合で設定してもよい。オイル環流路97を通過するオイルは、オイル中間通路100において溝96を覆う内壁面33bに沿って流れる。
以下、第9の実施形態の利点を有する。
(1)貯油室47から吸入室25へオイルを供給するオイル環流路97を設けているが、蓋95の外周面95aに溝96を加工するだけで簡単にオイル環流路97の一部であるオイル中間通路100を形成することができる。蓋95を通るオイル環流路97を形成することができる。さらに、オイル環流路97の取り回しが容易となる。
(2)オイル絞り部は、その絞り効果により貯油室47から吸入室25へのオイルの供給量を決定し、オイル絞り部により貯油室47から吸入室25への冷媒ガスの通過を防止することができる。
(3)オイル絞り部がオイル中間通路100に形成されているため、オイル中間通路100が形成しやすいことと相俟ってオイル絞り部を容易に形成することができる。通路断面積が小さいオイル絞り部を形成する場合でもオイル絞り部の精度を設定し易い。
(4)オイル中間通路100が溝96であることから、オイル中間通路100がオイル絞り部に相当し、オイル絞り部の通路断面積を精度よく設定することができる。内壁面33bに沿うオイル絞り部が形成されることからオイル環流路97におけるオイル絞り部の距離を十分に確保することができる。
図13に示す第10の実施形態に係る圧縮機は、第9の実施形態に係る圧縮機における蓋とオイル中間通路の構成を変更したもので、第1の実施形態及び第9の実施形態に係る圧縮機と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図13に示すように、この実施形態に係る圧縮機の蓋101は円筒孔33に圧入されているが、蓋101の外周面101aに溝は形成されていない。分離室42の内壁面33bのうち、外周面101aが当接する部位には環状の溝102が形成されている。つまり、環状の溝102はリヤハウジング部材14に形成されている。溝102はオイル環流路97の一部であるオイル中間通路100を構成し、オイル環流路97におけるオイル絞り部に相当する。溝102は旋盤により切削加工により容易に形成される。蓋101が固定されている状態では、溝102と蓋101の外周面101aとにより囲われる密閉状のオイル中間通路100が形成される。
オイル環流路97は、オイル中間通路100と、貯油室47を溝102に連通させるオイル上流通路98と、溝102を低圧領域である吸入室25に連通させるオイル下流通路99とを含む。オイル上流通路98及びオイル下流通路99は図13では一部のみ示す。溝102の通路断面積はオイル上流通路98及びオイル下流通路99の通路断面積よりも小さい。オイル中間通路100はオイル環流路97におけるオイル絞り部として機能する。オイル環流路97を通過するオイルは、オイル中間通路100において溝102を覆う蓋101の外周面101aに沿って流れる。
第10の実施形態に係る圧縮機は第9の実施形態に係る圧縮機の利点(2)、(3)と同等の利点を有する。また、貯油室47から吸入室25へオイルを供給するオイル環流路97を設けているが、内壁面33bに溝102を加工するだけで簡単にオイル中間通路100を形成することができる。さらに、オイル中間通路100が形成し易いことからオイル環流路97の取り回しが容易となる。
さらに、オイル絞り部としてのオイル中間通路100が溝102によって形成されるので、オイル絞り部の通路断面積を精度よく設定することができる。オイル絞り部が外周面101aに沿って形成されるので、オイル環流路97におけるオイル絞り部の距離を十分に確保することができる。
図14に示す第11の実施形態に係る圧縮機の蓋105は、第9の実施形態に係る圧縮機の蓋とオイル中間通路の構成を変更したもので、第1の実施形態及び第9の実施形態に係る圧縮機と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図14に示す蓋105は径方向に内部を横断する貫通孔106を有している。貫通孔106は直線状であって、貫通孔106はオイル環流路97の一部であるオイル中間通路100を構成し、オイル環流路97における密閉状のオイル絞り部に相当する。貫通孔106の両端の開口は蓋105の外周面105aに夫々配設され、両開口は内壁面33bにおけるオイル上流通路98及びオイル下流通路99の開口位置に対応する位置に存在する。従って、蓋105を円筒孔33に圧入するとき、貫通孔106の向きをオイル上流通路98及びオイル下流通路99の開口位置に合わせてから蓋105を円筒孔33に圧入する。なお、この貫通孔106は、例えば、ドリル加工により容易に形成される。
貫通孔106の通路断面積はオイル上流路98及びオイル下流通路99の通路断面積よりも小さい。これは、貫通孔106をオイル環流路97におけるオイル絞り部として機能させるためである。オイル環流路97を通過するオイルは、オイル中間通路100において貫通孔106内を流れる。
第11の実施形態に係る圧縮機は、第9の実施形態に係る圧縮機の利点(2)、(3)と同等の利点を有する。また、貯油室47から低圧領域である吸入室25へオイルを供給するオイル環流路97を設けているが、蓋105に貫通孔106を加工するだけで簡単にオイル中間通路100を形成することができる。従って、オイル環流路97の取り回しが容易となる。
また、オイル絞り部としてのオイル中間通路100が貫通孔106によって形成されるので、オイル絞り部の通路断面積を精度よく設定することができる。蓋105の内部を通るオイル絞り部が形成されているので、蓋105の外周面105aにオイル絞り部を形成する場合と比較して、リヤハウジング部材14に対する蓋105の圧入による固定をより強固に維持することができる。また、オイル環流路97におけるオイルが分離室72や吐出室25へ漏れにくい。
次に、第9〜第11の実施形態に係る圧縮機の変形例について図15(a)及び図15(b)に従って説明する。説明の便宜上、第1の実施形態及び第9の実施形態に係る圧縮機と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。図15(a)に示す蓋110は、円筒状の外環部111を有し、該外環部111は、例えば金属板をプレス加工することにより形成される。外環部111の軸方向中間部には径方向中心に向けて屈曲された小径部が形成され、小径部と対応する外環部111の外周面には溝112が形成されている。蓋110が円筒孔33に圧入された状態で、密閉状の溝112がオイル上流通路98及びオイル下流通路99と一致する位置にあるときにオイル環流路97が構成される。
図15(b)に示す蓋115は、円筒孔33に対して圧入ではなくスナップリングにより固定されている。円筒孔33は蓋115の径に対応する大径部331と、蓋115の径よりも小さい小径部332とを有し、大径部331と小径部332との間には段差333が形成されている。蓋115は円柱状であり、蓋115の外周面115aの軸方向両側にはシール用溝117が形成され、シール用溝117の間には、オイル中間通路100としての溝116が形成されている。
一方、大径部331の内壁面331aの開口寄りにはスナップリング用の環状溝334が形成されている。蓋115のシール用溝117にシール部材118を装着し、蓋115を段差333に突き当たるまで大径部331に挿入する。そして、スナップリング119を環状溝334に装着することにより、蓋115の円筒孔33からの脱落が防止される。シール部材118が設けられていることで、オイル環流路97のオイルが分離室42や吐出室26へ漏れることは殆どない。
次に、その他の別例について図16及び図17に従って説明する。図16に示す第1の別例は、第1の実施形態及び第9の実施形態に係る圧縮機の構成と一部共通する。第1及び第9の実施形態に係る圧縮機と共通する構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。この第1の別例では円筒孔33に絞り通路38を形成するための段差33cが形成され、蓋120の外周面を臨む環状空間にオイル通路39が連通するほか、貯油室47から低圧領域である吸入室25へオイルを供給するオイル環流路97が設けられている。
円筒孔33の入口部(図16において左側)には、円筒孔33の径より大きい径を有する拡径孔33aが形成されている。この入口部に、吐出室26と円筒孔33で形成された吐出通路とを仕切る蓋120が取り付けられている。蓋120はフランジ部120aと外環部120bとを有し、蓋120の外周面120cにはフランジ部120aと外環部120bとにより段差部が形成されている。蓋120は、外環部120bを円筒孔33の内壁面33bに嵌合させ、フランジ部120aを拡径孔33aに嵌合させることにより円筒孔33に固定されている。外環部120bと拡径孔33aとにより環状空間37が形成されている。フランジ部120aに対応する蓋120の外周面120cには、環状の溝121が形成されている。溝121はオイル環流路97の一部であるオイル中間通路100を構成し、オイル環流路97におけるオイル絞り部に相当する。
蓋120が固定されている状態では、溝121と拡径孔33aの内壁面とにより囲われる密閉状のオイル中間通路100が形成される。オイル環流路97は、溝121及び内壁面により形成される密閉状のオイル中間通路100と、貯油室47と溝121とを連通するオイル上流通路98と、溝121と低圧領域である吸入室とを連通するオイル下流通路99とを含む。この第1の別例によれば、吐出冷媒ガスより分離されて分離室42の底部分に貯まったオイルGは、絞り通路38を通って環状空間37の方へ流れ、さらにオイル通路39を通り貯油室47へ供給される。貯油室47のオイルはオイル環流路97を通り吸入室25へ供給される。
次に、図17に示す第2の別例について説明する。第2の別例は、第2の実施形態及び第9の実施形態に係る圧縮機の構成と一部共通する。第2及び第9の実施形態に係る圧縮機と共通する構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。この第2の別例では図17に示すように蓋125に絞り通路127が形成され、蓋125の外周面125cを臨む環状空間37にオイル通路39が連通するほか、貯油室47から低圧領域である吸入室25へオイルを供給するオイル環流路97が設けられている。
円筒孔33の入口部(図17において左側)には、円筒孔33の径より大きい径を有する拡径孔33aが形成されている。蓋125は、図17に示されるように、フランジ部125aと外環部125bとを有し、蓋125の外周面125cにはフランジ部125aと外環部125bにより段差部が形成されている。蓋125の外環部125bは円筒孔33に固定されている。フランジ部125aに対応する外周面125cには、環状の溝126が形成されている。溝126はオイル環流路97の一部であるオイル中間通路100を構成し、オイル環流路97におけるオイル絞り部に相当する。
この実施形態における絞り通路127は、蓋125の外環部125bの最下位置に設けられるとともに蓋125の軸線に対して垂直方向(図17で上方向)に延びる貫通孔128によって形成されている。この絞り通路127は、分離室42を環状空間37に連通させる。従って、吐出冷媒ガスより分離されて分離室42の底部分に貯まったオイルGは、絞り通路127を通って環状空間37の方へ流れ、さらにオイル通路39を通り貯油室へ供給される。貯油室のオイルはオイル環流路97を通り吸入室へ供給される。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
第1〜第8の実施形態において説明した吐出通路を圧縮機の軸線方向に対して斜めに延びるように配設し、この吐出通路内にオイルセパレータを配設してもよい。
第1〜第4の実施形態における蓋は、第5〜第8の実施形態で説明したように、圧入によって丸孔に固定されてもよい。る。
第3及び第5の実施形態において、台座部64,76を円筒孔33に圧入により固定し、蓋62、74の外周面にシール部材を設けても良い。このような構成は、部材61、73の組み付けを容易にする。なお、シール部材は蓋62、74の外周面に限らず、円筒孔33の内壁面33bに形成した段差部と蓋62、74の端面との間に設けても良い。
第1〜第8の実施形態において、オイル通路39は油溜まりの下部に設けてもよい。このように構成すれば、自重により下部に溜まるオイルを排出し易くなる。
第1〜第8の実施形態では、分離室の上方に貯油室を設けたが、貯油室を分離室の横或いは下方等、最も適切な位置に配置可能である。
第1〜第5の実施形態及び第7の実施形態において、吐出通路を構成する丸孔の内壁面、蓋の外周面又はその双方に形成された段差をテーパ状に形成されても良い。
第1及び第5の実施形態におけるガス通路孔63a,75cは管路65、77の中心軸線に対して直角に延びているが、中心線軸と交差する方向であれば、中心軸線に対して直角以外の角度をなすように延びていてもよい。また、ガス通路孔63a、75cは4箇所に設けたものを示したが、4箇所以外の複数箇所に配設することが可能である。
第1〜第4の実施形態及び第7の実施形態では、蓋の周辺に形成される環状空間の断面形状を四角形としたが、これに限定されるものではなく、断面三角形でも良いし断面丸形でも良いし断面楕円形でも良い。要は、オイルを通すことが可能であれば、環状空間はどのような断面形状でも構わない。
第1、第3及び第4の実施形態では、蓋の下部に設けられる絞り通路を、分離室の内壁面に段差部を設けることにより形成したがする、蓋の外環部に段差を設けることにより形成してもよい。
第8の実施形態において、蓋92を厚くするか、蓋92にフランジ部を設けることによって、蓋92の一部がオイル通路39の開口部に迫り出すようにしてもよい。これにより、オイル通路39の開口部を小さくして、絞り効果を高めるようにすることが可能である。
第9〜第11の実施形態及びその変形例では、オイル絞り部を簡単に形成するために、オイル環流路におけるオイル中間通路をオイル絞り部として機能させているが、必ずしもオイル中間通路がオイル絞り部として機能しなくともよく、オイル絞り通路はオイル環流路の途中に自由に設定してもよい。例えば、オイル上流通路やオイル下流通路にオイル絞り部を設けてもよい。
第1〜第11の実施形態では、圧縮機を可変容量型斜板式圧縮機として説明したが、圧縮機は固定容量型でもよく、ワッブル式でも構わない。また、圧縮機は斜板式に限らず、スクロール式やベーン式等でもよい。

Claims (17)

  1. オイルを含む冷媒ガスを圧縮する圧縮機において、
    圧縮された冷媒ガスが吐出される吐出室と、
    前記吐出室内に形成される吐出通路と、
    前記吐出通路に設けられ、該吐出通路を前記吐出室から仕切る蓋と、
    前記吐出通路に設けられるオイルセパレータであって、該オイルセパレータと前記蓋との間に分離室が形成されることと、
    前記冷媒ガスを前記吐出室から前記分離室に導入するための導入通路であって、前記オイルセパレータは前記分離室に導入された冷媒ガスからオイルを分離することと、
    前記蓋の周囲に設けられ、前記冷媒ガスから分離されたオイルを溜める油溜まりと、
    前記分離されたオイルを貯留するための貯油室であって、該貯油室は前記吐出室の圧力よりも低い圧力を有する圧縮機内の低圧領域に連通していることと、
    前記油溜まりを前記貯油室に連通させるオイル通路と
    を備える圧縮機。
  2. 前記吐出通路は前記圧縮機の駆動軸の軸線に沿って延びている請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記油溜まりは、前記蓋の外周面と前記吐出通路の内壁面との間に形成された環状空間である請求項1又は請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記環状空間は絞り通路を介して前記分離室に連通する請求項3に記載の圧縮機。
  5. 前記油溜まりは、前記蓋の外周面及び前記吐出通路の内壁面の少なくともいずれか一方に段差部を設けることにより形成される請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の圧縮機。
  6. 前記オイルセパレータと前記蓋とは別体で形成されている請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の圧縮機。
  7. 前記オイルセパレータは、前記蓋と対向するように前記分離室に開口する管路を有し、その管路は外部冷媒回路に連通する請求項6に記載の圧縮機。
  8. 前記吐出室及び前記吐出通路を形成するリヤハウジングをさらに備え、前記オイルセパレータは前記リヤハウジングに一体形成され、前記蓋は前記リヤハウジングとは別体で形成される請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の圧縮機。
  9. 前記オイルセパレータと前記蓋とは一体形成されている請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の圧縮機。
  10. 前記オイルセパレータは、外部冷媒回路に連通する管路と、該管路を前記分離室に連通させるガス通路孔とを有し、ガス通路孔は前記管路の中心軸線と交差する方向に沿って延びる軸線を有し、前記ガス通路孔が形成されたオイルセパレータの部位は、分離室との間の空間を拡大すべく、オイルセパレータの他の部位に比べて小さな外径を有する請求項9に記載の圧縮機。
  11. 前記蓋は板材で形成されている請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の圧縮機。
  12. 前記蓋は、フランジ部と、フランジ部よりも小さい径を有する円筒状の外環部とを有し、前記油溜まりは前記外環部の外周面と前記吐出通路の内壁面との間に形成された環状空間であり、その環状空間が絞り通路を介して前記分離室に連通する請求項11に記載の圧縮機。
  13. 前記蓋及び前記オイルセパレータの少なくともいずれか一方は、前記吐出通路に圧入される請求項1〜請求項12の何れか一項に記載の圧縮機。
  14. 前記貯油室に溜められたオイルを前記低圧領域へ供給するオイル環流路をさらに備え、前記オイル環流路は、前記吐出通路の内壁面と前記蓋の外周面との間又は前記蓋の内部を通るオイル中間通路を有する請求項1〜請求項13の何れか一項に記載の圧縮機。
  15. 前記オイル環流路はさらに、前記貯油室を前記オイル中間通路に連通させるオイル上流通路と、前記オイル中間通路を前記低圧領域に連通させるオイル下流通路と、オイル絞り部とを含む請求項14に記載の圧縮機。
  16. 前記オイル絞り部は前記オイル中間通路に形成されている請求項15に記載の圧縮機。
  17. 前記オイル中間通路は、前記蓋の外周面及び前記内壁面の少なくともいずれか一方に形成される溝である請求項14〜請求項16の何れか一項に記載の圧縮機。
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