JPWO2007037385A1 - エピセサミン高含有組成物の製造方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

セサミンとエピセサミンとの合計重量に基づいて、50重量%を越える濃度のエピセサミンを含有する組成物を簡便かつ高収率に製造する方法及び装置を提供すること。セサミン又はセサミン含有組成物にエピマー化処理を施して、セサミンの少なくとも一部をエピセサミンにする工程、及び再結晶法を用いてエピセサミンを選択的に晶析させる工程を含み、50重量%を越える濃度でエピセサミンを含有する組成物を簡便かつ高収率に製造する方法及び装置を提供する。

Description

本発明はエピセサミンを50重量%を越える濃度で含有するエピセサミン高含有組成物の製造方法及び製造装置に関し、更に、詳細には、セサミン又はセサミン含有組成物にエピマー化処理を施すことによりセサミンをエピマー化してエピセサミン含有比率を高めたセサミンとエピセサミンとを含む混合物を得、次いでエピマー化された、エピセサミンとセサミンとの混合物を再結晶することによりエピセサミンを50重量%を越える量で、好ましくは60重量%以上、更に好ましくは、70重量%以上含有するエピセサミン高含有組成物の製造方法及び装置に関する。
エピセサミンおよびセサミンは立体異性体の関係にある。
すなわち、セサミン(sesamin)は、式I:
Figure 2007037385
で示される構造を有する光学活性化合物であり、そして、その異性体であるエピセサミン(episesamin)は、式II:
Figure 2007037385
で示される構造を有する光学活性化合物である。上記式に示されるように、セサミンが平面上で対称構造を有するのに対して、エピセサミンは非対称構造を有する。
セサミンはゴマの主要なリグナン化合物の一つであり、ゴマ種子中に0.1〜0.5%含まれている。これに対して、エピセサミンは本来ゴマ種子には存在しておらず、搾油されたゴマ油をサラダ油などの純度の高い油に精製する処理工程において、セサミンがエピマー化を受け副次的に生成してくるものであり(非特許文献1)、このような精製ゴマ油から精製、分離されるセサミン類は、セサミンとエピセサミンとをほぼ1:1(重量比)の割合で含有することが知られている(非特許文献2 )。
セサミンとエピセサミンの混合物(およそ1:1)を用いた実験から、セサミン類の以下の生理活性が明らかとなっている。例えば、Δ5不飽和化酵素阻害作用(非特許文献3〜4、特許文献1)、脂質に対する抗酸化作用(特許文献2〜3)、抗高血圧作用(特許文献4)、肝機能改善作用(特許文献5)、活性酸素消去作用(特許文献6)、血中コレステロール低下作用及び/又はコレステロール低下作用(特許文献7〜8)、高度不飽和脂肪酸の生体内安定化作用(特許文献9)、悪酔防止作用(特許文献10)等である。
また、近年、セサミンとエピセサミンの生理活性の違いが明らかになっている。例えば、セサミンとエピセサミンの混合物(およそ1:1)をラットに経口投与した後の体内分布を調べたところ、エピセサミンの臓器への移行量がセサミンの2倍以上高かったことが報告されている(非特許文献5)。また、セサミンとエピセサミンを各々ラットに経口投与した実験から、エピセサミンがセサミンに比べて肝臓のβ酸化系酵素の遺伝子発現ならびに酵素活性を顕著に上昇させること、脂肪酸合成酵素の阻害活性についてはセサミンとエピセサミンで差がないことが報告されている(非特許文献6)。以上のようにエピセサミンの優れた効果が報告され始めている。
一方、ゴマリグナンの製造法としては、ゴマ油をメタノール等のアルコール、アセトン、石油エーテル及びアセトニトリル等の有機溶媒、またはそれらと水との混合溶媒を用いて抽出する方法や、ゴマ油を分子蒸留に供することを特徴とするゴマリグナンの製造法が提案されている(特許文献11)。
特開平3−27319号公報 特開平5−051388号公報 特開2001−139579号公報 特開平8−268887号公報 特開平4−099331号公報 特開平6−227977号公報 特許第3001589号公報 特開平4−159221号公報 特開平11−269456号公報 特許第3124062号公報 特開平10−120695号公報 並木ら、「ゴマその科学と機能性」、丸善プラネット株式会社(1998) Fukuda, Y., et al., J. Am. Oil. Chem. Soc., 63, 1027-1031 (1986) S. Shimizu, et al, J. Am. Oil Chem. Soc., 66, 237-241 (1989) S. Shimizu, et al., Lipid, 26, 512 (1991) Sawada R., et al., Lipids, 34, 633 (1999) Kushiro M., et al. J. Nutr. Biochem., 13, 289-295 (2002)
上記のとおり、エピセサミンの優れた効果が報告されている。これまでエピセサミンを50重量%を越える濃度で含有するエピセサミン高含有組成物を入手するには、エピセサミンを含む混合物から、例えばカラムクロマトグラフィーで単離するなどの方法が知られていた。しかしながらこれらの方法は煩雑な操作が必要なばかりか、一度に得られる組成物の量も少なく、効率の悪いものであることから、より簡便で高収率な製造方法及び製造装置の確立が待たれている。
本発明の課題は、エピマー化してセサミンをエピセサミンに転化し、次いで、セサミンとエピセサミンとを含む混合物を再結晶処理することにより、セサミンとエピセサミンとの合計重量に基づいて、エピセサミンを50重量%を越える比率で含有する、好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%以上含有する組成物を簡便かつ高収率で製造する方法及び装置を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するべく検討を重ねた結果、ある特定の油脂においては、セサミンとエピセサミンの溶解度が異なることを見出した。そして、この溶解度の差を利用して、特定の油脂中での再結晶法を試みた結果、構造が類似したセサミンとエピセサミンの混合物から、エピセサミンを分離することが可能であることを見出した。すなわち、本発明者らは、セサミンとエピセサミンとを含む混合物(以下、セサミン/エピセサミン混合物と表記する)を油脂に加熱溶解する工程及び再結晶法を用いてエピセサミンを選択的に晶析させる工程を経ることによってエピセサミンを50重量%を越える比率で含有し、好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%以上含有する組成物を簡便かつ高収率に製造する方法を確立し、本発明を完成した。
また、本発明者等は、セサミンを酸性触媒処理することによりエピマー化する技術を、エピセサミン高含有組成物を工業的に製造するために利用できることを見出した。したがって、この酸性触媒処理によるエピマー化と上記の特定の油脂中での再結晶法とを組み合わせることにより、エピセサミン含有比率の高いセサミン/エピセサミン混合物を製造する本発明を完成した。
すなわち、本発明者らは、次の(1)又は(2)により、エピセサミンを50重量%越える濃度、好ましくは、60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上含有する組成物を簡便かつ高収率に製造する方法及びそれに使用する装置を確立し、本発明を完成した。
(1)セサミン又はセサミン含有組成物(セサミン/エピセサミン混合物を含む)を酸性触媒処理してセサミンをエピマー化する工程と、得られたセサミンとエピセサミンとを含有する混合物(以下、セサミン/エピセサミン混合物と表記する)から再結晶法を用いてエピセサミンを選択的に晶析させる工程とを組合せることにより、エピセサミンを高濃度で含有する組成物を得る。
(2) セサミン/エピセサミン混合物を原料として使用し、酸性触媒処理を行うことなく、油脂中の再結晶法だけで、50重量%越える高濃度でエピセサミンを含有するセサミン/エピセサミン混合物を得る。この方法で原料として使用されるセサミン/エピセサミン混合物は、セサミンを酸性触媒処理によりエピマー化して得られるものでも良いし、また他の方法、例えば、特定の精製、抽出法で得られたセサミン/エピセサミン混合物でも良い。
さらに、本発明者らは、セサミン又はセサミン含有組成物中のセサミンを酸性触媒処理してエピマー化する異性化装置と、油脂を利用したセサミン/エピセサミン混合物の再結晶法を行う晶析装置と、異性化装置と晶析装置とを連絡する流路とを有する装置、更に、具体的には、セサミン含有油脂と酸性触媒とを混合して異性化反応させる反応部(混合槽)と、ろ過手段を有しても良い、反応部の反応液を晶析槽に送るための送液管(流路)と、再結晶を行う晶析部(晶析槽)とを備えた装置を開発することにより、セサミン含有油脂からエピセサミンを高濃度で含有するセサミン/エピセサミン混合物を簡便かつ高収率で得られることを確認し、本発明の装置を完成するに至った。
本発明を用いることにより、セサミンから、又はセサミン含有組成物から、エピセサミンを50重量%を越える濃度で含有する組成物を工業的に簡便かつ高収率で製造することが可能である。
本発明の、高濃度でエピセサミンを含有する組成物の製造装置の一態様を示す概略図である。 本発明の、高濃度でエピセサミンを含有する組成物の製造装置の一態様を示す外観図である。
符号の説明
1:製造装置、 2:異性化装置、 3:再結晶装置、 4:ろ過手段、
51、52:流路
(エピマー化)
本発明の製造方法では、まずセサミン又はセサミン含有組成物にエピマー化処理を施して、セサミンの少なくとも一部をエピマー化して、セサミンとエピセサミンとを含む混合物を調製する。原料となるセサミンまたはセサミン含有組成物は、公知の方法で胡麻種子中から単離またはゴマ油から精製することによって得ることができる。典型的には、例えば、次の手順で行うことができる。
まず、本発明で用いるセサミン含有組成物を主成分とする抽出物を胡麻油から得るには、胡麻油とは実質的に非混和性であり且つセサミン含有組成物を抽出・溶解することができる種々の有機溶剤を用いて抽出・濃縮する。このような有機溶剤として、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メタノール、エタノール等を挙げることができる。
本発明で用いるセサミンを主成分とする抽出物を得るには、例えば、胡麻油と上記の溶剤のいずれかを均一に混合した後、低温において静置し、遠心分離等の常法に従って相分離を行い、溶剤画分から溶剤を蒸発除去することにより得られる。さらに具体的には、胡麻油を2〜10倍、好ましくは6〜8倍容量のアセトンに溶かし、使用する有機溶剤の種類にもよるが、氷点下の温度、通常、−10℃以下、好ましくは、−20℃以下、例えば、約−80℃で一晩放置する。その結果油成分が沈澱となり、濾過により得た濾液から有機溶剤を留去して、セサミンを主成分とする抽出物が得られる。
あるいは、別法として、胡麻油を熱メタノール又は熱エタノールで混合した後、室温で静置し、溶剤画分から溶剤を蒸発除去することにより得られる。具体的には、胡麻油を2〜10倍、好ましくは5〜7倍容量の熱メタノール(50℃以上)又は熱エタノール(50℃以上)と混合し、激しく撹拌して抽出する。次いで、室温に静置するか、あるいは遠心分離等の常法に従って相分離を行い、溶剤画分から溶剤を留去して、セサミンを主成分とする抽出物を得る。又超臨界ガス抽出も利用できる。
これらの抽出物より、本発明で用いる出発原料であるセサミン含有組成物を得るためには、抽出物をカラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、再結晶、蒸留、液々交流分配クロマトグラフィー等の常法に従って処理することにより目的とする混合物を単離すればよい。
これらの単離方法をさらに具体的に説明すれば、逆相カラム(ODS)、溶離液にメタノール/水(60:40)を使って、上記抽出物を高速液体クロマトグラフィーで分取し、溶媒を留去した後、得られた結晶をエタノールで再結晶化することで本発明に用いるセサミン、またはセサミン含有組成物が得られる。
本発明で用いる胡麻油は精製品でもよく、また胡麻油の製造過程で脱色工程前のいずれの粗製品でも良い。さらに、胡麻油に代えて、胡麻種子あるいは胡麻粕(脱脂胡麻種子、残油分8〜10%)を用いることもできる。この場合、胡麻種子あるいは胡麻粕を必要により破砕した後、任意の溶剤、例えば胡麻油からの抽出について前記した溶剤を用いて常法により抽出することができる。抽出残渣を分離した後、抽出液から蒸発等により溶剤を除去することにより抽出物が得られる。
このように調製された胡麻種子抽出物、胡麻粕抽出物あるいは粗製品の胡麻油からセサミン、またはセサミン含有組成物を同様の手法で得ることができる。なお、細辛から得られるセサミンも胡麻種子、胡麻粕及び胡麻油より得られるセサミンと同等の効果を有し、これら光学活性体も本願発明に用いることが可能である。さらに、胡麻油製造過程の副産物からも本発明の原料として用いることができる混合物が得られる。
なお、本発明で用いるセサミン、およびセサミン含有組成物の精製法及び抽出物を得る方法は、これに限られるものではない。さらに、上記本発明で使用するセサミン含有組成物は胡麻油、胡麻粕、及び胡麻種子から得たものに限定されるものでなく、上記本発明のセサミン類化合物を含む天然物をすべて使用できる。これらの天然物としては、例えば、五加皮、桐木、白果樹皮、ヒハツ、細辛等をあげることができる。
本発明のエピセサミン高含有組成物の製造方法では、上記のようにして得られたセサミン又はセサミン含有組成物にエピマー化処理を施して、セサミンの少なくとも一部をエピマー化して、セサミンとエピセサミンとを含む混合物を調製する。本発明者らがエピマー化のメカニズムを検討した結果、式I:
Figure 2007037385
で示される構造を有するセサミンをプロトン化して開環反応を起こさせることにより、異性体であるエピセサミンが生成することを見出した。したがって、本発明の製造方法におけるエピマー化とは、セサミンに開環反応を起こさせ、エピセサミンを生成できるものであれば、特に制限されるものではなく、例えば、酸性触媒処理や鉱酸下での加熱処理等を例示することができる。中でも、エピマー化の効率(転化のしやすさ)及び操作性の観点から酸性触媒処理が好ましい。
上記の酸性触媒処理で用いる酸触媒としては硫酸、塩酸、リン酸、ホウ酸のような無機又は有機のブレンステッド酸類、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化スズ、塩化チタンのようなルイス酸類、そして酸性白土、活性白土などのモンモリロナイト系触媒、ゼオライト、シリカアルミナ触媒に代表される固体触媒等の中からそれぞれ単独又は2種以上の複合系で使用することが出来るが、反応の効率、後処理等を考慮すると活性白土を用いることが好ましい。なお、本発明者らは、pHが5以上と高い酸性白土の5%水性懸濁液に、反応の際に反応溶液中に塩酸などの強酸を添加してpHを低下させる(5%水性懸濁液として好ましいpHはpH3.7以下)ことにより、活性白土使用と同様の高いエピマー化効率が得られることを見出している。したがって、酸を添加してpHを低下させた酸性白土も好適に用いることができる。
なお、上記のセサミン又はセサミン含有組成物を得る際、精製処理を施したゴマ油を用いた場合には、精製処理の際にエピマー化処理が行われている場合があり、結果として、セサミン/エピセサミン混合物を得ることができる。この場合は、本発明のエピマー化処理の工程を省いてもよいが、本発明者らによると、出発原料としてセサミン/エピセサミン混合物を用いた場合にも、酸性触媒処理(活性白土処理)を施すと得られる結晶中のエピセサミン濃度が高まることが判明している。酸性触媒処理を施すとよい理由は不明であるが、セサミン/エピセサミン混合物を用いた場合にも酸性触媒処理を施すのが好ましい。
このように、本発明の出発原料としては、予め精製されているほぼ100%純度のセサミンの1つであるセサミンを用いてエピマー化処理を施して用いることもできるし、セサミン/エピセサミン混合物を用いることもできる。セサミン/エピセサミン混合物の場合、セサミン対エピセサミンの重量比は、一般的に99.9:0.1〜40:60の混合物が使用できる。
また、合成によりセサミン及び/又はエピセサミンを得ることもできる。例えば、Berozaらの方法、〔J.Am.Chem.Soc.78, 1242(1956)〕Takanoらの方法〔J. Chem. Soc. Chem. Commun、p.189、(1988)〕あるいはSuginomeらの方法〔J. Org. Chem、60、p.3052、(1995)〕で合成することができることが知られている。ここで、セサミン/エピセサミン混合物が得られた場合にも上記エピマー化処理の工程を省いてもよい。
(油脂)
本発明の製造方法では、エピマー化処理の前又は後にセサミン又はセサミン含有組成物(セサミン/エピセサミン混合物を含む)を油脂に加熱溶解して溶解液を調製し、この溶解液中で再結晶法を適用することによってエピセサミンを高濃度で含有する組成物を得ることができる。したがって、本発明においてセサミンまたはセサミン含有組成物(セサミン/エピセサミン混合物を含む)を溶解する油脂としては、セサミンとエピセサミンで溶解度に差があるものが再結晶時における分離のしやすさから好ましい。使用できる油脂の具体例としては、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジアシルグリセロール、ゴマサラダ油、オリブ油、大豆油、ナタネ油、コーン油、米胚芽油、ヒマワリ種子油などが例示できる。とりわけ、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)を用いるのが好ましい。MCTに対するセサミン及びエピセサミンの溶解度は以下のとおりである。
Figure 2007037385
なお、本発明の油脂としては便宜上、オクタン酸、酢酸オクチルといった遊離脂肪酸や脂肪酸エステルも含まれる。
本発明は、油脂中でセサミン含有組成物を再結晶することを特徴としている。また、原料がセサミンであるか、又はエピセサミンの含有量が低いセサミン/エピセサミン混合物である場合は、再結晶に先だって、セサミンをエピマー化し、かつエピマー化されたエピセサミンを再結晶することが好ましい。油脂中での再結晶の利用は、これまで知られていないが、油脂の粘度は、再結晶(晶析)には影響しないものと考えられる(実施例3参照)ことから、本発明で用いる油脂は、上記のとおり、セサミンとエピセサミンとの溶解度に差がある油脂を選択するのが好ましく、油脂の粘度等は特に格別制限されるものではない。
セサミン、またはセサミン含有組成物(セサミン/エピセサミン混合物を含む)を上記の油脂に溶解させるが、その溶解方法は何ら限定されるものではない。セサミン、またはセサミン含有組成物(セサミン/エピセサミン混合物)の濃度、使用する油脂の種類にもよるが、一般的には、60℃〜160℃、好ましくは80℃〜140℃に加熱し、5〜30分間保持することによって溶解させる。
本発明の製造方法では、セサミン、またはセサミン含有組成物(セサミン/エピセサミン混合物)を加熱溶解させた後、必要に応じて、該溶解液に対して酸性触媒処理(エピマー化)を行い、得られるエピマー化生成物について再結晶を行うことによって、50重量%を越える濃度でエピセサミンを含有する組成物を分離するものである。油脂中の再結晶ではあるが、再結晶を行う際の油脂中の溶質(エピセサミン)濃度、種結晶の有無、冷却速度等は特別なものではなく、通常の水又は有機溶剤を用いる再結晶と同様にして行えばよい。具体的には、酸性触媒処理して得られるセサミンとエピセサミンの混合物(およそ1:1)を約2%〜50%の濃度で含有する油脂溶液を、結晶缶にとり、約0.1%〜20%の種結晶存在下で、過飽和を保つ温度、望ましくは5℃〜90℃の範囲で撹拌しながら、もしくは静置により徐冷し、エピセサミンを50重量%を越える濃度で含有する結晶のスラリーを製造する。このようにして得られたスラリーから、例えばエチルアルコール等を加えてろ過し、脱溶媒後、乾燥させることによって目的とするエピセサミン高含有組成物を結晶として分取することができる。
この回収工程において生じるろ液には、再結晶されなかったセサミン(原料中のセサミン又はエピマー化されないセサミン)が残存しているため、このろ液に、必要に応じて新たなセサミンを加えてセサミン濃度を高めた後、本発明の製造方法の出発原料として再循環することができる。セサミンは高価なものであり、再循環して新たなエピセサミンを製造することが経済的にも好ましい。
本発明は、セサミン、またはセサミン含有組成物を油脂に加熱溶解する工程と、この油脂溶液に対して、必要に応じて、酸性触媒処理を行う工程と、さらに、エピマー化によって得られるエピセサミンを再結晶法を用いて選択的に晶析させる工程とを含むエピセサミン高含有組成物の製造方法である。
(製造装置)
次に、本発明の、高濃度でエピセサミンを含有する組成物の製造装置の実施の一形態を図面を参照して詳述する。
図1は、本発明のエピセサミン含有組成物の製造装置1の概略を示す図で、図2はその外観を示す図である。エピセサミン含有組成物の製造装置1は、異性化装置2と再結晶を行う晶析装置3とを備えている。異性化装置2は、セサミン含有組成物を油脂に溶解したセサミン含有油脂と酸性触媒とを混合する混合槽21を備えている。混合槽21は、セサミンと酸性触媒とを接触させて異性化反応を行う反応槽であり、異性化反応を進行させるために、加熱手段(図示せず)を設けておくことが好ましく、その温度は、60〜160℃、好ましくは80〜140℃で、5〜60分、好ましくは10〜30分間加熱保持できる加熱手段がよい。加熱手段としては電気ヒーター、加熱水蒸気を用いる手段などの通常の加熱手段が使用できる。さらに、混合槽内の反応液の温度を均一にすること、および/またはセサミン含有油脂と酸性触媒との接触頻度を多くして反応を促進させる目的で、混合槽の略中心部に攪拌手段22を設けておくのがよい。攪拌手段22は、攪拌軸221aと攪拌翼221bとで構成される攪拌機221と、攪拌機221の上部に設けられた駆動装置222とからなる。
なお、上記セサミン油脂は、晶析装置にて結晶化される程度のセサミンを含有する油脂であればよく、例えば、超臨界抽出ごま油を例示できるが、効率よくエピセサミンを析出させるには、油脂にセサミン又はセサミン含有組成物を混合して加熱溶解させたものを用いるのがよい。この加熱溶解には、セサミンと酸性触媒とを混合する混合槽21を兼用することができる。この場合、混合槽21には、粉体投入口と投入ホッパー(図示せず)を設けることが好ましい。
異性化装置2においてエピマー化されたエピセサミンを含有する反応液は、混合槽21の取出口23からろ過手段4を併有した流路(51、52)を通って、晶析装置3に送られる。取出口23の開閉には、開閉バルブ(図示せず)を設けておき、混合槽21内でエピマー化反応が行われている際にはバルブを閉めておき、反応が終了して反応液を送液する際にはバルブを開けるようにする。混合槽21から排出された反応液は、流路(反応液送液管51)を通ってろ過手段4に送られる。ろ過手段は、酸性触媒を除去するものであればどのようなものでもよく、具体的にはメンブレンフィルターを例示できるが、反応液の温度(高温)で使用可能なものを選択する必要がある。ろ過手段4は、ろ過を迅速に行うために、加圧手段又は吸引手段を設けておくことが好ましい。また、反応液の液温が低下すると、セサミン又はエピセサミンの結晶が析出する可能性があることから、ろ過手段4には加熱手段を設けておくことが好ましい。ここでいう加熱手段には、反応液の液温が低下することを抑制するもの、すなわち高温保持手段も含まれるものとする。高温保持手段としては、保温材で反応液送液管51やろ過手段4を覆うこと等が例示できる。
ろ過手段4によってろ別されたろ液は、ろ液送液管52を通って、晶析装置3の晶析槽31に送られる。本発明のエピセサミン含有組成物の製造装置は、セサミンとエピセサミンとの溶解度の差を利用して、油脂中での再結晶法を利用し、構造が類似したセサミンとエピセサミンの混合物から、エピセサミンを分離するものである。すなわち、エピセサミンが含まれる高温状態の反応液を、晶析槽31にて飽和溶解度よりも低い溶解度を与える値まで冷却することによって、過飽和になったエピセサミンを析出させるものである。したがって、晶析槽31には冷却手段(図示せず)を設けることが好ましい。冷却手段の冷却手段は、冷媒との熱交換による冷却であっても、減圧下で溶媒の一部を気化することにより冷却するものであってもよいが、冷却速度が速すぎると、析出する結晶の密度が粗となって、溶媒である油脂を結晶が多く含有する恐れがあることから、冷媒による冷却の場合は、冷媒として氷等を用いるのではなく、0〜常温程度、好ましくは5〜20℃程度の水または空気を用いるのがよい。晶析槽31には、槽内のろ液の温度を均一にする目的で、晶析槽31の略中心部に攪拌手段32を設けておくのがよい。攪拌手段32は、攪拌軸321aと攪拌翼321bとで構成される攪拌機321と、攪拌機321の上部に設けられた駆動装置322とからなる。さらに、晶析槽31内のろ液が、ある程度除冷された時点で、安定した晶析を行うことを目的として種結晶を投入することが好ましく、晶析槽31には種結晶投入口を設けておくことが好ましい。
なお、上記混合槽21や晶析槽31に覗き窓を設けておくと、セサミン、エピセサミンが加熱溶解されたことや白土処理が行われたこと、再結晶(晶析による結晶析出)を確認することができる。
析出した結晶を含むスラリーを、晶析槽31の取出口33より取り出すことによって、目的とするエピセサミンを得る。スラリーから結晶を単離する目的で、本発明の、高濃度エピセサミン含有組成物製造装置と、連続的または非連続的に、結晶分離手段、例えば吸引ろ過等のろ過装置や遠心分離装置を設けてもよい。加えて、目的の結晶を取り除いたろ液を再度混合槽21に投入する手段を用いて、溶媒となる油脂の再利用を図ることも可能である。また、エピセサミンの純度を高める目的で、本発明のエピセサミン含有組成物製造装置と、連続的または非連続的に、分離されたエピセサミン結晶を、エチルアルコール等の有機溶媒を加えて洗浄、ろ過し、更に、必要に応じて乾燥させる手段を設けてもよい。
以下の実施例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[試験例]セサミンのエピマー化
(試験例1)
100ml容3ツ口フラスコに溶媒としてトルエン20gを秤量し、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が99.1/0.9)を4.0g投入した後、オイルバス中で110℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させた。そこに酸性触媒として活性白土(水澤化学工業株式会社製、商品名『ガレオンアースV2R』)を0.6g加えて110℃にて撹拌した。以後、以下の条件でHPLC分析により経時的に反応追跡を行った結果、5分後には生成率約48%の割合でエピセサミンの生成が認められた。
(HPLC条件)
カラム:Inertsil ODS-3 (GL-SCIENCE社製) 4.6×150mm
カラム温度:25℃
移動層:メチルアルコール/水=7:3
流速:1ml/min
検出器:UV290nm
(試験例2)
100ml容3ツ口フラスコに溶媒としてベンゼン20gを秤量し、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が99.1/0.9)を4.0g投入した後、オイルバス中で80℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させた。そこに酸性触媒として活性白土(水澤化学工業株式会社製、商品名『ガレオンアースV2R』)を0.6g加えて110℃にて撹拌した。以後、試験例1と同様の条件でHPLC分析により経時的に反応追跡を行った結果、1時間後には、生成率約49%の割合でエピセサミンの生成が認められた。
(試験例3)
100ml容3ツ口フラスコに溶媒としてトルエン20gを秤量し、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が99.1/0.9)を4.0g投入した後、オイルバス中で110℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させた。そこに酸性触媒としてD−ショウノウ−10−スルホン酸(ナカライテスク株式会社製)を0.78g加えて110℃にて撹拌した。以後、試験例1と同様の条件でHPLC分析により経時的に反応追跡を行った結果、エピセサミンの生成量が徐々に増加し、20時間後には、生成率約48%の割合でエピセサミンの生成が認められた。尚、D−ショウノウ−10−スルホン酸の添加量を1.30gに増量すると、2時間後には生成率約43%でエピセサミンが生成し、終夜反応させた18時間後には生成率約49%となり、セサミンとほぼ1:1の生成比となった。
(試験例4)
70ml容蓋付き試験管に溶媒としてエタノール5.0mlを秤量し、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が99.1/0.9)を96mg投入した後、蓋をして、オイルバス中で83℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させた。そこに酸性触媒として塩酸(ナカライテスク社製、塩化水素35%含有)を1.2ml加え、再び蓋をした状態で110℃にて撹拌した。以後、試験例1と同様の条件でHPLC分析により経時的に反応追跡を行った結果、2時間後に、生成率約49%の割合でエピセサミンの生成が認められた。
(試験例5)
20ml容ナスフラスコに塩化エチレン5.0mlとセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が99.1/0.9)を96mg投入した後、これを−83℃に下げ、窒素バブリングを行いながら10分間撹拌した。そこに、酸性触媒として、塩化アルミニウム(シグマ・アルドリッチ社製)72mgを加えた。以後、試験例1と同様の条件でHPLC分析により経時的に反応追跡を行った結果、30分後に生成率約21%の割合で、エピセサミンの生成が認められた。
[実施例1]
50ml容ナスフラスコに油脂を20g秤量し、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が99.1/0.9)を2.8g投入した後、オイルバス中で120℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させた。そこに酸性触媒として活性白土(水澤化学工業株式会社製、商品名『ガレオンアースV2R』)を0.4g加えて120℃で30分間処理後、ろ過して廃白土を除いた。得られた液から一部サンプリングしてHPLC分析用の試料とした。(試料1)
残りの液を20℃の環境下に静置することで徐冷し、液温が60℃になったところでエピセサミン100%の種結晶を2.8mg投入し、20℃の環境下で30分間晶析させた。結晶が析出した液を吸引ろ過にて固液分離した後、99.5%のエチルアルコールで結晶混合物中に残った溶媒を洗い流した。このようにして得られた結晶混合物(試料2)を以下の条件でHPLCに供しセサミン/エピセサミンの組成を分析した。分析結果は表1に示した。(表1中、エピセサミンの純度とは、結晶混合物中のエピセサミンの濃度(重量%)を示す。)
(HPLC条件)
カラム:Inertsil ODS-3 (GL-SCIENCE社製) 4.6×150mm
カラム温度:40℃
移動層:メチルアルコール/水=7:3
流速:1ml/min
検出器:UV290nm
また、粘度はビスコテスターVT−04(リオン株式会社製)3号ローターにて測定し、油脂の液温は20℃とした。回転数は62.5rpmで、ローター回転開始10秒後の目盛りを読んでこれを対象とする油脂の粘度とした。
Figure 2007037385
表1から明らかなように、油脂として、MCT、ジアシルグリセロール、オリブ油、ゴマサラダ油、大豆油、米胚芽油、ナタネ油、コーン油、ヒマワリ種子油、オクタン酸、酢酸オクチルを用いた場合には、エピセサミンが65重量%以上となる組成物を製造できた。なかでも、ジアシルグリセロール、オリブ油、大豆油、米胚芽油、ヒマワリ種子油を用いた場合には、エピセサミンを80重量%以上含有する組成物を製造でき、MCT、オクタン酸、酢酸オクチルを用いた場合にはエピセサミンを90重量%以上含有する組成物を製造できることがわかった。
[実施例2]
50ml容ナスフラスコに油脂を20g秤量し、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が55/45)を4.0g投入した後、オイルバス中で120℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させる。そこに酸性触媒として活性白土(水澤化学工業株式会社製、商品名『ガレオンアースV2R』)を0.57g加えて120℃で30分間処理後、ろ過して廃白土を除いた。得られた液から一部サンプリングしてHPLC分析用の試料とした。(試料1)残りの液を20℃の環境下に静置することで徐冷し、液温が60℃になったところでエピセサミン100%の種結晶を4.0mg投入し、20℃の環境下で30分間晶析させた。結晶が析出した液を吸引ろ過にて固液分離した後、99.5%のエチルアルコールで結晶混合物中に残った溶媒を洗い流した。このようにして得られた結晶混合物を(試料2)とした。
また、同様にして50ml容ナスフラスコに油脂(MCT;理研ビタミン株式会社製、『アクターM-1』)を20g秤量し、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が55/45)を4.0g投入した後、オイルバス中で120℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させ、一部サンプリングしてHPLC分析用の試料とした(試料3)。残りの液を20℃の環境下に静置することで徐冷し、液温が60℃になったところでエピセサミン100%の種結晶を4.0mg投入し、20℃の環境下で30分間晶析させた。結晶が析出した液を吸引ろ過にて固液分離した後、99.5%のエチルアルコールで結晶混合物中に残った溶媒を洗い流した。このようにして得られた結晶混合物(試料4)をHPLCに供しセサミン/エピセサミンの組成を分析した。HPLCの条件は実施例1と同様である。結果を表2に示す。
Figure 2007037385
表2より明らかなように、白土処理を行った場合に最終的に得られる組成物におけるエピセサミンの含有率が高くなることがわかった。
[実施例3]
50ml容ナスフラスコに油脂(MCT;理研ビタミン株式会社製、『アクターM-1』)を20g秤量し、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が99.1/0.9)を2.8g投入した後、オイルバス中で120℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させる。そこに酸性触媒として酸性白土及び活性白土(いずれも水澤化学工業株式会社製)を0.4g加えて120℃で30分間処理後、ろ過して廃白土を除いた。得られた液から一部サンプリングしてHPLC分析用の試料とした。このようにして得られた試料を以下の条件でHPLCに供しセサミン/エピセサミンの組成を分析した。分析結果は表3に示した。
(HPLC条件)
カラム:Inertsil ODS-3 (GL-SCIENCE社製) 4.6×150mm
カラム温度:40℃
移動層:メチルアルコール/水=7:3
流速:1ml/min
検出器:UV290nm
Figure 2007037385
[実施例4]
実施例3に示したように酸性白土では、異性化反応が十分に起こらなかったので、反応溶液中に強酸を添加し、活性白土と同様な結果が得られるかどうかを検討した(pH試験紙により測定した懸濁液のpHは約1)。
50ml容ナスフラスコにMCT(理研ビタミン株式会社製、『アクターM-1』)を16ml、5Nの塩酸を4ml入れ、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が99.1/0.9)を2.8g投入した後、還流管を装着し、オイルバス中で120℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させた。その後、酸性白土(ミズカエース#400、水澤化学工業株式会社製)を0.4g加えて120℃で15分間反応させた。反応終了後、ろ過により廃白土を除き、ろ液の一部をサンプリングし、HPLC分析を行った。分析条件は、実施例1と同様に行った。HPLC分析の結果、セサミン/エピセサミンの比率は53.7/41.0となり、活性白土と同様に異性化反応が十分に起きることが明らかとなった。
[実施例5]
図1に示す高濃度エピセサミン含有組成物製造装置1を用いて、セサミン含有油脂からエピセサミンを製造した。具体的には、混合槽21に油脂(MCT;理研ビタミン株式会社製、『アクターM-1』)を2500g秤量し、そこにセサミン・エピセサミン混合物(セサミン/エピセサミン組成比が99.1/0.9)を360g投入した後、120℃に加熱して撹拌しながら十分に溶解させて、セサミン含有油脂溶液を調製した。この油脂溶液の入った混合槽21中に酸性触媒(活性白土;水澤化学工業株式会社製、商品名『ガレオンアースV2R』)を54g加えて120℃で30分間処理後、加圧しながらメンブレンフィルター(ろ過手段4)を介して送液し、同時に廃白土を除いた。得られた液(約100℃)を晶析装置3の晶析槽31に受け、冷水で徐冷した。約15分後、液温が60℃になったところで種結晶としてエピセサミン(純度99.9%)を720mg投入し、緩やかに撹拌しながら90分間晶析させた。得られたスラリー(約25〜30℃)を取出口33より払い出した。
その後、吸引ろ過にて固液分離し、更に結晶をエタノールで洗浄し目的の結晶を90.8g(収率26.0%)得た。このようにして得られた試料を以下の条件でHPLCに供しセサミン/エピセサミンの組成を分析したところ、エピセサミン純度95.6%であった。
(HPLC条件)
カラム:Inertsil ODS-3 (GL-SCIENCE社製) 4.6×150mm
カラム温度:40℃
移動層:メチルアルコール/水=7:3
流速:1ml/min
検出器:UV290nm
本発明では、100%純度のセサミンまたはセサミン含有組成物、例えば、セサミンとエピセサミンとを含有する混合物を出発原料として用いることにより、50重量%を越える濃度でエピセサミンを含有する組成物を工業的に簡便かつ高収率で製造することが可能である。

Claims (20)

  1. セサミン又はセサミン含有組成物にエピマー化処理を施して、セサミンの少なくとも一部をエピセサミンにする工程、及び
    再結晶法を用いてエピセサミンを選択的に晶析させる工程、
    を有する、エピセサミンが50重量%を越える濃度であるエピセサミン高含有組成物の製造方法。
  2. エピセサミン高含有組成物が晶析された結晶であり、そのエピセサミン濃度が60重量%以上である、請求項1に記載の組成物の製造方法。
  3. エピセサミン高含有組成物が70%以上である、請求項1又は2に記載の組成物の製造方法。
  4. エピマー化処理の前又は後にセサミン又はセサミン含有組成物を油脂に加熱溶解して溶解液を調製する工程、を更に含む請求項1〜3のいずれかの項に記載の組成物の製造方法。
  5. 油脂が、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジアシルグリセロール、ゴマサラダ油、オリブ油、大豆油、ナタネ油、コーン油、米胚芽油、ヒマワリ種子油から選ばれる少なくとも一種である、請求項4に記載の組成物の製造方法。
  6. 油脂がMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)である、請求項3に記載の組成物の製造方法。
  7. エピマー化処理が、酸性触媒処理である請求項1〜6のいずれかの項に記載の組成物の製造方法。
  8. 酸性触媒処理が、活性白土または酸性白土と接触させる処理である、請求項7に記載の組成物の製造方法。
  9. 前記活性白土または酸性白土が、5%水性懸濁液としてのpHが3.7以下であるように調整された活性白土または酸性白土である、請求項8に記載の組成物の製造方法。
  10. 活性白土または酸性白土の比表面積が、150〜350m2/gであることを特徴とする、請求項8または9に記載の組成物の製造方法。
  11. 再結晶により晶析した結晶をろ過により回収する工程、を更に含む請求項1〜10のいずれかの項に記載の組成物の製造方法。
  12. 前記ろ過による回収工程において生じたろ液を、溶解液を調製する工程に再循環する請求項1〜11のいずれかの項に記載の組成物の製造方法。
  13. 出発原料がほぼ100%のセサミンであるか、セサミン対エピセサミンの重量比が99.9:0.1〜40:60であるセサミン及びエピセサミンの混合物である、請求項1〜12のいずれかの項に記載の組成物の製造方法。
  14. セサミンまたはセサミン含有組成物を含有する油脂と酸性触媒とを混合して反応させる混合槽を備えた異性化装置と、再結晶を行う晶析槽を備えた晶析装置と、前記混合槽と前記晶析槽とを連絡する流路とを備えたエピマー化セサミンの製造装置。
  15. 前記流路がろ過手段を有する、請求項14に記載のエピマー化セサミンの製造装置。
  16. 前記流路が、混合槽から反応液をろ過手段に送るための反応液送液管と、ろ過手段によってろ別されたろ液を晶析槽に送るためのろ液送液管である、請求項15に記載のエピマー化セサミンの製造装置。
  17. 異性化装置が、混合槽を加熱する手段を有している、請求項14〜16のいずれかの項に記載のエピマー化セサミンの製造装置。
  18. ろ過手段が、加熱する手段を有している、請求項15〜17のいずれかの項に記載のエピマー化セサミンの製造装置。
  19. ろ過手段が、加圧する手段を有している、請求項15〜17のいずれかに記載のエピマー化セサミンの製造装置。
  20. 晶析槽が、冷却する手段を有している、請求項15〜19のいずれかに記載のエピマー化セサミンの製造装置。
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