JPWO2007004556A1 - 固体電解コンデンサ素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、誘電体酸化皮膜を有する導電体表面に電解重合により半導体層を形成しその上に電極層を順次積層する固体電解コンデンサ素子の製造方法において、誘電体層を形成した導電体を正極とし、電解液中に配置された陰極板を負極として通電する電解重合時に、一時的に逆電圧を印加する期間を設けて通電する固体電解コンデンサ素子の製造方法、その方法で作製された固体電解コンデンサ素子、その固体電解コンデンサ素子から得られる固体電解コンデンサ及びその用途に関する。本発明によれば、良質の半導体層を短時間に形成して、ESRの良好な固体電解コンデンサを作製できる固体電解コンデンサ素子が製造できる。

Description

本発明は、表面に誘電体層を形成した導電体に電解重合により半導体層を効率よく形成する固体電解コンデンサ素子の製造方法に関する。さらに詳しく言えば、導電体を正極とし、電解液中に配置された陰極板を負極として通電して半導体層を形成する電解重合工程の前あるいは途中に一時的に正負極を入れかえることにより半導体層形成時間を短縮しても充分な容量を持った固体電解コンデンサを得ることのできる固体電解コンデンサ素子の製造方法、その方法により得られる固体電解コンデンサ素子、固体電解コンデンサ及びその用途に関する。
各種電子機器に使用される高容量なコンデンサの一つとして導電体に、誘電体酸化皮膜、半導体層及び電極層を順次積層した固体電解コンデンサ素子を外装樹脂で封口した固体電解コンデンサがある。
固体電解コンデンサは、表面層に微細な細孔を有するアルミニウム箔や、内部に微小な細孔を有するタンタル粉の焼結体を一方の電極(導電体)として、その電極の表層に形成した誘電体層とその誘電体層上に設けられた他方の電極(通常は、半導体層)および他方の電極上に積層された電極層とから構成されたコンデンサ素子を封口して作製されている。同一体積の導電体で、細孔が小さく細孔量が多いほど導電体内部の表面積が大きくなるために、その導電体から作製したコンデンサの容量は大きなものとなる。
昨今の固体電解コンデンサは、低ESR(等価直列抵抗)であることが要求されるために、内部の半導体層としてもっぱら導電性高分子が使用される。そのような半導体層は、化学重合または電解重合という方法で形成される。
電解重合は、通常表面に誘電体層を形成した導電体を正極とし、電解液中に配置された陰極板を負極として直流電源を用いて行うが、電解重合の際に、交流電流を使用する方法も報告されている(特開平2−299213号公報;特許文献1)。しかしこの方法では、陰極にも重合体が多量に形成されるためショート(短絡)の原因になる。
特開平2−299213号公報
本発明の課題は、表面に誘電体酸化皮膜を有する導電体に、導電体を陽極として、電解重合によって半導体層を形成する際に、良質の半導体層を短時間に形成して、ESRの良好な固体電解コンデンサを製造できる固体電解コンデンサ素子の製造方法を提供することにある。
本発明者は、電解重合を、表面に誘電体層を形成した導電体を正極に、電解液中に配置された陰極板を負極として直流電源を用いて行い、電解重合工程の前または途中に一時的に正負極を入れかえ逆電圧を印加すると半導体層形成時間が短くても充分な容量を持った固体電解コンデンサが得られ、製造工程が短縮され、歩留まりも向上することを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の固体電解コンデンサ素子の製造方法、その製造方法により作製した固体電解コンデンサ及びその用途に関する。
1.誘電体酸化皮膜を有する導電体表面に電解重合により半導体層を形成しその上に電極層を順次積層する固体電解コンデンサ素子の製造方法において、誘電体層を形成した導電体を正極とし、電解液中に配置された陰極板を負極として通電する電解重合時に、一時的に逆電圧を印加する期間を設けて通電することを特徴とする固体電解コンデンサ素子の製造方法。
2.電解重合工程前または電解重合工程の途中で逆電圧を印加する前記1に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
3.逆電圧を印加する時間が全通電時間の10%以下である前記1または2に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
4.逆電圧が1V以下である前記1乃至3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
5.半導体層形成工程と再化成工程とを複数回繰り返す前記1乃至4のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
6.複数回繰り返す半導体層形成工程中、逆電圧を印加しない工程が存在する前記5に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
7.導電体が、タンタル、ニオブ、チタン及びアルミニウムから選ばれる少なくとも1種を主成分とする金属あるいは合金、酸化ニオブ、またはこれら金属、合金及び酸化ニオブから選ばれる少なくとも2種以上の混合物である前記1乃至6のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
8.導電体が、陽極リードを接続した焼結体である前記1乃至7のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
9.陽極リードの材質が、タンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン、またはこれら弁作用金属を主成分とする合金である前記8に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
10.前記陽極リードが、線、箔または板状である前記8または9に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
11.半導体層が、有機半導体層から選ばれる少なくとも1種である前記1乃至10のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
12.有機半導体が、ベンゾピロリン4量体とクロラニルからなる有機半導体、テトラチオテトラセンを主成分とする有機半導体、テトラシアノキノジメタンを主成分とする有機半導体、下記一般式(1)または(2)
(式中、R〜Rは各々独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、Xは酸素、イオウまたは窒素原子を表し、RはXが窒素原子のときのみ存在して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、RとR及びRとRは、互いに結合して環状になっていてもよい。)
で示される繰り返し単位を含む高分子にドーパントをドープした導電性高分子を主成分とした有機半導体から選択される少なくとも1種である前記11に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
13.一般式(1)で示される繰り返し単位を含む導電性高分子が、下記一般式(3)
(式中、R及びRは各々独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、または該アルキル基が互いに任意の位置で結合して、2つの酸素原子を含む少なくとも1つ以上の5〜7員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表す。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニレン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレン構造のものが含まれる。)
で示される構造単位を繰り返し単位として含む導電性高分子である前記12に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
14.導電性高分子が、ポリアニリン、ポリオキシフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチルピロール、及びこれらの置換誘導体及び共重合体から選択される前記12に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
15.導電性高分子が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である前記13または14に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
の製造方法。
16.半導体の電導度が10−2〜10S/cmの範囲である前記11に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
17.前記1乃至16のいずれかに1項に記載の製造方法により得られる固体電解コンデンサ素子。
18.前記17に記載の固体電解コンデンサ素子を外装樹脂で封口してなる固体電解コンデンサ。
19.前記18に記載の固体電解コンデンサを使用した電子回路。
20.前記18に記載の固体電解コンデンサを使用した電子機器。
本発明によれば、半導体層形成の時間が短縮でき、したがって製造工程全体の時間が短縮され、製品歩留まりも向上する。例えば、半導体層形成工程が60分間×8回の場合には、工程間の作業時間を考慮すると1日(24時間)で3回の生産は不可能であるが、60分間×6回で同等の半導体層が形成できる本発明によれば1日(24時間)で3回の生産ができ、生産効率が向上する。
本発明の固体電解コンデンサ素子の製造方法及び固体電解コンデンサの一形態を説明する。
本発明の固体電解コンデンサ素子は、例えば弁作用金属からなる導電体粉末の焼結体に、誘電体酸化皮膜、半導体層及び電極層を順次積層して作製される。
本発明に使用される焼結体は、導電体の粉末の成形体を焼結して作製できる。成形圧力(例えば、0.1〜50Kg/mm)と焼結条件(例えば、温度800〜1800℃・時間1分〜10時間)を適宜選択することにより焼結体の表面積を大きくすることができる。焼結後に焼結体の表面積をさらに増加させるために、焼結体表面を化学的及び/または電気的にエッチング処理を行っていてもよい。
焼結体の形状は、特に限定されず、通常は柱状形状であるが、角柱形状の場合には、各隅のうち少なくとも1隅を面取りまたは球面状にRをとって、焼結体を使用して作製される固体電解コンデンサの漏れ電流値(LC)の平均値を良好にしておいてもよい。また、成形時に金型から成形体が脱離しやすいようにテーパを切っておいてもよい。この場合は作製焼結体の形状は略角錐台状となる。
弁作用金属としては、タンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン、これら弁作用金属を主成分とする合金または酸化ニオブであるか、または前記弁作用金属、合金及び導電性酸化物から選択された2種以上の混合物が挙げられる。
弁作用金属、前記合金または導電性化合物あるいは前記焼結体等の一部を、炭化、燐化、ホウ素化、窒化、硫化、酸化から選ばれた少なくとも1種の処理を行ってから使用してもよい。
導電体には引き出しリードを直接接続することが可能であるが、粉状の導電体を成形または成形後焼結した形状とする場合は、成形時に別途用意した引き出しリードの一部を導電体と共に成形し、引き出しリードの成形外部の箇所を、コンデンサの一方の電極の引き出しリードとすることもできる。
陽極リードは、線状、箔状、板状のいずれでもよい。また陽極リードを成形体に植設せずに、焼結体を作製した後に接続してもよい。陽極リードの材質としては、タンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン、これら弁作用金属を主成分とする合金が使用される。また、陽極リードの一部を、炭化、燐化、ホウ化、窒化、硫化、酸化から選ばれた少なくとも1種の処理を行ってから使用してもよい。
陽極リードを成形体に植設する場合、陽極リードの焼結体内の深さを、焼結体の1/3以上、好ましくは2/3以上とすると焼結体の強度が維持できて後述するコンデンサ素子の外装封口時の熱的、物理的な封止応力に耐えることができるために好ましい。
後記する半導体層が陽極リードの上部にまで付着してコンデンサがショートすることを防ぐために、焼結体と陽極リードの境界部(陽極リード側)に絶縁性樹脂を鉢巻状に付着させて絶縁を図ってもよい。あるいは、焼結体の根元に陽極リードを通して配置した絶縁板を設けてもよい。
本発明においては、焼結体及び陽極リードの一部の表面に誘電体酸化皮膜層を形成させる。誘電体酸化皮膜層としては、Ta、Al、TiO、Nb等の金属酸化物から選ばれる少なくとも1つを主成分とする誘電体層が挙げられる。該誘電体層は、前記陽極基体を電解液中で化成することによって得ることができる。また、金属酸化物から選ばれた少なくとも1つを主成分とする誘電体層とセラミックコンデンサで使用される誘電体層を混合した誘電体層であってもよい(国際公開第00/75943号パンフレット(US6430026))。
本発明の誘電体層上に形成される半導体層の代表例として、有機半導体から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
有機半導体の具体例としては、下記一般式(1)または(2)で示される繰り返し単位を含む高分子にドーパントをドープした導電性高分子を主成分とした有機半導体が挙げられる。
式(1)及び(2)において、R〜Rは各々独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、Xは酸素、イオウまたは窒素原子を表し、RはXが窒素原子のときのみ存在して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、RとR及びRとRは、互いに結合して環状になっていてもよい。
さらに、本発明においては、前記一般式(1)で示される繰り返し単位を含む導電性高分子は、好ましくは下記一般式(3)で示される構造単位を繰り返し単位として含む導電性高分子が挙げられる。
式中、R及びRは各々独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、または該アルキル基が互いに任意の位置で結合して、2つの酸素原子を含む少なくとも1つ以上の5〜7員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表す。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニレン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレン構造のものも含まれる。
このような化学構造を含む導電性高分子は、荷電されており、ドーパントがドープされる。ドーパントは特に限定されず公知のドーパントが使用できる。
式(1)〜(3)で示される繰り返し単位を含む高分子としては、例えば、ポリアニリン、ポリオキシフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチルピロール、及びこれらの置換誘導体や共重合体などが挙げられる。中でもポリピロール、ポリチオフェン及びこれらの置換誘導体(例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)等)が好ましい。
上記有機半導体として、電導度10−2〜10S/cmの範囲のものを使用すると、作製したコンデンサのESR値が小さくなり好ましい。
本発明において半導体層は、誘電体層が形成された導電体を電解液に浸漬し、導電体を正極とし、電解液中に配置された陰極板を負極として直流電源を用いて通電する電解重合法により形成するが、本発明の方法は電解重合工程前あるいは電解重合工程の途中で一時的に逆電圧を印加する期間を設けて通電(逆通電)することを特徴とする。その後、半導体層が形成されることによって生じる誘電体層の微小な欠陥を修復するために、再化成を行い、この半導体形成工程と再化成工程を複数回繰り返す。
すなわち、半導体形成用モノマーとドーパントを含有する電解溶液中に、陽極リードが接続された誘電体酸化皮膜を有する弁作用金属焼結体を浸漬して通電し誘電体層上に半導体層を形成する工程、及び前記焼結体を引き上げ洗浄、乾燥し、さらに前記焼結体を電解質(鉱酸、有機酸、それらの塩等)を含有する再化成液中に浸漬して通電し再化成を行った後、焼結体を引き上げ洗浄乾燥する工程を複数回繰り返して半導体層を形成する。
本発明では、電解重合工程前あるいは電解重合工程の途中で一時的に逆電圧を印加する。これにより、半導体形成時間を短縮し、製品の歩留まりも向上し、生産効率を上げることができる。例えば、最初に0.5Vの逆電圧を5分、その後正電圧を55分かける重合時間60分の工程と液から引き上げ再化成する工程を繰り返し6回行った場合、重合時間は計360分で済むが、従来の電解重合のように、正電圧のみ60分の工程と液から引き上げ再化成する工程を8回行うと重合時間は計480分かかる。従って、1日(24時間)で60分×6回の工程を3回行うことが可能になる。
本発明で一時的に逆電圧を印加するとは、導電体を正極とし、電解液中に配置された陰極板を負極として直流電源を用いて通電する工程前に、あるいは工程中に所定の時間、陰極板を正極、導電体を負極として通電、すなわち所定の時間、負電圧(逆電圧)をかけることをいう。
全通電時間に対する逆電圧を印加する時間の割合は10%以下、好ましくは5%以下、特に2%以下が好ましい。例えば、全通電時間が60分の場合、逆電圧をかける時間は、6分以内が好ましく、3分以内が特に好ましい。逆電圧をかける時間を10%を超える時間まで長くしても効果が少ない。すなわち、同等量の半導体層を形成するためには、かえって正電圧の通電時間を長くすることが必要になる。
本発明では、電解重合時の逆電圧は、1V以下が好ましい。逆電圧を1V以上にすると陰極板に半導体層が形成されることがあり、剥がれて電解液中に浮遊した場合、それを除去する操作が必要となる。
電解重合と再化成を繰り返し行う工程のうち、何回かは逆電圧をかけず正通電のみ行ってもよい。要は全通電時間に対する逆通電時間の割合が上述の好ましい範囲となればよい。
本発明では、前述した方法等で形成された半導体層の上に電極層を設ける。電極層は、例えば、導電ペーストの固化、メッキ、金属蒸着、耐熱性の導電樹脂フィルムの付着等により形成することができる。導電ペーストとしては、銀ペースト、銅ペースト、アルミニウムペースト、カーボンペースト、ニッケルペースト等が好ましい。これらは1種を用いても2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合は混合してもよく、または別々の層として重ねてもよい。導電ペーストを適用した後、空気中に放置するか、または加熱して固化させる。固化後の導電ペースト層の厚さは、一層あたり通常約0.1〜約200μmである。
導電性ペーストは、通常導電粉を40〜97質量%含む。40質量%未満であると作製した導電ペーストの導電性が小さく、97質量%を超えると、導電ペーストの接着性が小さくなる。導電ペーストに前述した半導体層を形成する導電性高分子や金属酸化物の粉を混合して使用してもよい。
メッキとしては、ニッケルメッキ、銅メッキ、銀メッキ、金メッキ、アルミニウムメッキ等が挙げられる。また蒸着金属としては、アルミニウム、ニッケル、銅、銀、金等が挙げられる。
具体的には、例えば半導体層が形成された導電体の上にカーボンペースト、銀ペーストを順次積層し電極層が形成される。
このようにして電極層まで積層して陰極部を形成したコンデンサ素子が作製される。
以上のような構成の本発明のコンデンサ素子は、例えば、樹脂モールド、樹脂ケース、金属性の外装ケース、樹脂のディッピング、ラミネートフイルムによる外装などの外装により各種用途のコンデンサ製品とすることができる。これらの中でも、樹脂モールド外装を行ったチップ状コンデンサが、小型化と低コスト化が簡単に行えるので好ましい。
樹脂モールド外装に使用される樹脂の種類としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等固体電解コンデンサの封止に使用される公知の樹脂が採用できるが、各樹脂とも一般に市販されている低応力樹脂を使用すると、封止時に起きるコンデンサ素子への封止応力の発生を緩和することができるために好ましい。また、樹脂封口するための製造機としてトランスファーマシンが好んで使用される。
このように作製されたコンデンサは、電極層形成時や外装時の熱的及び/または物理的な誘電体層の劣化を修復するために、エージング処理を行ってもよい。エージング方法は、コンデンサに所定の電圧(通常、定格電圧の2倍以内)を印加することによって行われる。エージング時間や温度は、コンデンサの種類、容量、定格電圧によって最適値が変化するので予め実験によって決定されるが、通常、時間は、数分から数日、温度は電圧印加冶具の熱劣化を考慮して300℃以下で行われる。エージングの雰囲気は、空気中でもよいし、アルゴン、窒素、ヘリウム等のガス中でもよい。また、減圧、常圧、加圧下のいずれの条件で行ってもよいが、水蒸気を供給しながら、または水蒸気を供給した後に前記エージングを行うと誘電体層の安定化が進む場合がある。水蒸気の供給方法の1例として、エージングの炉中に置いた水溜めから熱により水蒸気を供給する方法が挙げられる。
電圧印加方法は、直流、任意の波形を有する交流、直流に重畳した交流やパルス電流等の任意の電流を流すように設計することができる。エージングの途中に一旦電圧印加を止め、再度電圧印加を行うことも可能である。
本発明で製造されたコンデンサは、例えば、中央演算回路や電源回路等の高容量で低ESRのコンデンサを必要とする回路に好ましく用いることができる。これらの回路は、パソコン、サーバー、カメラ、ゲーム機、DVD、AV機器、携帯電話等の各種デジタル機器や、各種電源等の電子機器に利用可能である。本発明で製造されたコンデンサは、高容量でESR性能がよいことから、これを用いることにより性能が良好な電子回路及び電子機器を得ることができる。
以下、本発明の具体例についてさらに詳細に説明するが、以下の例により本発明は限定されるものではない。
実施例1:
CV(容量と化成電圧の積)15万μF・V/gのタンタル粉を使用し、焼結温度1320℃、焼結時間20分で、0.40mmφのタンタル(Ta)リード線を焼結体長手方向と平行にリード線の一部が埋設され焼結体から突き出たリード線部(陽極部)を備えた、大きさ4.5×1.0×3.0mmの焼結体(密度6.0g/cm)を作製した。陽極となる焼結体を2質量%トルエンスルホン酸水溶液中にリード線の一部を除いて浸漬し、陰極のTa板電極との間に9Vを印加し、65℃で400分化成してTaからなる誘電体酸化皮膜層を形成した。この焼結体のリード線を除いて、20質量%モリブデン酸ナトリウム水溶液が入った槽に浸漬後乾燥する操作及び10質量%水素化ホウ素ナトリウム水溶液が入った槽に浸漬し乾燥する操作を交互に行い、さらに2質量%トルエンスルホン酸水溶液中65℃で8V、15分再化成する操作を10回繰り返した。
引き続き焼結体を5質量%のトルエンスルホン酸と過飽和量のピロールを含む、エチレングリコールと水の混合溶液(エチレングリコール含有量20質量%)が入った槽(槽自身に外部電極になるタンタル箔が貼られている)に浸漬し、焼結体のリード線を陽極に、外部電極を陰極にして、2℃にて0.5V逆電圧で1分通電後、正電圧で120μA,49分通電し誘電体層上に半導体層を形成した。焼結体を引き上げ、水洗し、アルコールで5分洗浄後乾燥し、さらに1質量%ナフタレンスルホン酸水溶液中65℃、7Vで15分再化成を行った。ついで、引き上げ、水洗、アルコールで5分洗浄後乾燥した。この半導体層形成と再化成の工程を6回繰り返して、トルエンスルホン酸イオンを主ドーパントとするポリピロールからなる半導体層を形成した。続いて半導体層上にカーボンペーストを付着させ乾燥し、さらに銀ペースト層を積層した後乾燥して電極層を形成しコンデンサ素子を30個作製した。別途用意した外部電極であるリードフレームの一対の両先端に、焼結体側のリード線と電極層側の銀ペースト側が載るように置き、前者はスポット溶接で、後者は銀ペーストで電気的・機械的に接続した。その後、リードフレームの一部を除いてエポキシ樹脂でトランスファーモールドし、155℃で60分樹脂のキュワーを行った後にモールド外のリードフレームの所定部を切断後外装に沿って折り曲げ加工して外部端子とした大きさ7.3×4.3×1.8mmのチップ状コンデンサを作製した。続いて、125℃で4V、4時間エージングして最終的にチップ状コンデンサ30個作製した。
実施例2:
実施例1において、正電圧で120μA,20分通電後、逆電圧で0.5V,1分通電し、さらに正電圧で120μA,29分通電し半導体層を形成した以外は実施例1と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
実施例3:
実施例1において、正電圧で120μA,20分通電後、逆電圧で0.5V,1分通電し、さらに正電圧で120μA,29分通電し半導体層を形成し、半導体層形成と再化成の繰り返し工程6回のうち、2回目と5回目は正電圧のみで半導体層形成を行った以外は実施例1と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
比較例1:
実施例1において、正電圧で120μA,50分通電し半導体層を形成した以外は実施例1と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
比較例2:
実施例1において、正電圧で120μA,50分通電し半導体層を形成し、半導体層形成と再化成の工程を8回繰り返した以外は実施例1と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
実施例4:
ニオブインゴットの水素脆性を利用して粉砕したニオブ一次粉(平均粒径0.30μm)を造粒し平均粒径115μmのニオブ粉(微粉であるために表面が自然酸化されていて全体として酸素110000ppm存在する)を得た。次に450℃の窒素雰囲気中に放置しさらに700℃のアルゴン中に放置することにより、窒化量8500ppmの一部窒化したニオブ粉(CV295000μF・V/g)とした。このニオブ粉を0.40mmφのニオブ線と共に成形した後1250℃で焼結することにより、大きさ4.5×3.0×1.7mm(質量0.084g。ニオブ線がリード線となり焼結体内部に3.7mm、外部に10mm存在する。)の焼結体(導電体)を30個作製した。続いて、1質量%アントラキノンスルホン酸水溶液中で80℃、20V、7時間化成することにより、焼結体表面とリード線の一部に五酸化二ニオブを主成分とする誘電体層を形成した。引き続き、該焼結体を30質量%トルエンスルホン酸鉄水溶液に浸漬した後乾燥して水分を除去し、さらに30質量%トルエンスルホン酸水溶液中80℃、15V、15分再化成することを交互に8回繰り返した。さらに3,4−エチレンジオキシチオフェンと1質量%アントラキノンスルホン酸が溶解した水と30質量%エチレングリコール混合溶液が入った槽(槽自身に外部電極になるタンタル箔が貼られている)に浸漬し、焼結体のリード線を陽極に、外部電極を陰極にして23℃で逆電圧0.9V,3分通電後、正電圧で90μA,57分通電し誘電体層上に半導体層を形成した。焼結体を水溶液から引き上げ、水洗、アルコール15分洗浄、乾燥を行った後、1質量%アントラキノンスルホン酸水溶液中で80℃、14V、15分間再化成を行った。この電解重合と再化成を8回繰り返して誘電体層上にアントラキノンスルホン酸イオンを主ドーパントとするポリチオフェン誘導体からなる半導体層を形成した。
続いて半導体層上にカーボンペーストを積層して乾燥し、さらに銀ペーストを積層した後乾燥して電極層を形成し固体電解コンデンサ素子を複数個作製した。別途用意した外部電極であるリードフレームの一対の両先端に、焼結体側のリード線と電極層側の銀ペースト側が載るように置き、前者はスポット溶接で、後者は銀ペーストで電気的・機械的に接続した。その後、リードフレームの一部を除いてエポキシ樹脂でトランスファーモールドし、モールド外のリードフレームの所定部を切断後外装に沿って折り曲げ加工して外部端子とした大きさ7.3×4.3×2.8mmのチップ状コンデンサを作製した。続いて、125℃で7V、3時間エージングし、さらにピ−ク温度270℃で230℃の領域が35秒のトンネル炉を3回通過させて最終的なチップ状コンデンサ30個を作製した。
実施例5:
実施例4において、正電圧で90μA,10分通電後、逆電圧で0.2V,1分通電し、さらに正電圧で90μA,49分通電し半導体層を形成した以外は実施例4と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
実施例6:
実施例4において、正電圧で90μA,10分通電後、逆電圧で0.2V,1分通電し、さらに正電圧で90μA,49分通電し半導体層を形成し、半導体層形成と再化成の繰り返し工程8回のうち、1〜4回目までは正電圧のみで半導体層形成を行った以外は実施例4と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
実施例7:
実施例4において、半導体層形成と再化成の繰り返し工程8回のうち、1〜4回目までは正電圧のみで半導体層形成した以外は実施例4と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
実施例8:
実施例4において、逆電圧で0.9V,3分通電後、正電圧で150μA,57分通電し半導体層を形成した以外は実施例4と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
比較例3:
実施例4において、正電圧で90μA,60分通電し半導体層を形成した以外は実施例4と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
比較例4:
実施例4において、正電圧で90μA,60分通電し半導体層を形成し、半導体層形成と再化成の工程を10回繰り返した以外は実施例4と全く同様にしてチップ状コンデンサを作製した。
実施例9:
平均粒径3μmのNb粒子を真空下850℃でマグネシウムで還元した後、室温に取り出して副産物の酸化マグネシウムを塩酸で除去し、導電性酸化物であるNbO粉を得た(還元時に造粒が起こり平均粒径が150μm、CV値 9万μF・V/g)。この粉を0.52mmφのタンタル線を植設して成形した後、真空下1350℃で40分焼結し、大きさ4.0×3.2×1.6mmの焼結体(質量0.05g)を30個作製した。0.5%安息香酸水溶液中65℃、14V、400分化成して焼結体と陽極リード線の一部の表面にNbからなる誘電体層を形成した。次に、20%ナフタレンスルホン酸鉄アルコール溶液中に焼結体部分のみを浸漬後引き上げ60℃で5分乾燥する操作を7回繰り返した。引き続き、3,4−エチレンジオキシチオフェンと3%アントラキノンスルホン酸が溶解した水と30%エチレングリコール溶液中に焼結体を浸漬し、焼結体のリード線を陽極とし、溶液中に別途設けられたタンタル板を陰極として25℃、電流50μAで30分電解重合した。引き上げ水洗後、エタノール洗浄、乾燥した。さらに、上記した化成槽で65℃、9V、15分再化成した後、槽から引き上げ、水洗・乾燥を行った。この電解重合と再化成の一連の操作を20回繰り返したが、20回のうち、1回目、3回目、5回目、7回目、9回目は、各電解重合30分の途中10分目に陽極と陰極を入れかえて0.5Vで1分電圧を印加した。その後、実施例1と同様にして電極層形成及び封止と後処理を行い、大きさ7.3×4.3×2.8mmのチップ状固体電解コンデンサを30個作製した。作製したコンデンサの容量は、270μFであった。
比較例5:
実施例9で電解重合中、逆電圧を印加しなかった以外は実施例9と同様に固体電解コンデンサを作製した。コンデンサの容量は、225μFであった。
試験例:固体電解コンデンサの容量の測定
以上の実施例1〜8、比較例1〜4で作製した各コンデンサについて容量を以下の方法により測定した。
コンデンサの容量:ヒューレットパッカード社製LCR測定器を用い、室温120Hzで測定した。測定結果(平均値)を表1に示す。
実施例1〜2及び実施例4〜5、比較例1〜4より、正電圧通電のみで電解重合を行うよりも、電解重合の前あるいは途中で一時的に逆電圧を通電したほうが容量の大きなコンデンサが得られることがわかる。また、実施例1〜2と実施例3、また実施例4〜5と実施例6〜7をそれぞれ比較すると、半導体層形成と再化成の繰り返し工程のうち数回正電圧通電のみで電解重合を行ってもコンデンサ容量にそれほど影響しないことがわかる。
比較例4では半導体層形成と再化成の繰り返し工程を増やしたが、半導体層形成時の逆電圧をかけた場合ほどの効果は得られず、しかも時間もかかるので工業的に不向きである。

Claims (20)

  1. 誘電体酸化皮膜を有する導電体表面に電解重合により半導体層を形成しその上に電極層を順次積層する固体電解コンデンサ素子の製造方法において、誘電体層を形成した導電体を正極とし、電解液中に配置された陰極板を負極として通電する電解重合時に、一時的に逆電圧を印加する期間を設けて通電することを特徴とする固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  2. 電解重合工程前または電解重合工程の途中で逆電圧を印加する請求項1に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  3. 逆電圧を印加する時間が全通電時間の10%以下である請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  4. 逆電圧が1V以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  5. 半導体層形成工程と再化成工程とを複数回繰り返す請求項1乃至4のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  6. 複数回繰り返す半導体層形成工程中、逆電圧を印加しない工程が存在する請求項5に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  7. 導電体が、タンタル、ニオブ、チタン及びアルミニウムから選ばれる少なくとも1種を主成分とする金属あるいは合金、酸化ニオブ、またはこれら金属、合金及び酸化ニオブから選ばれる少なくとも2種以上の混合物である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  8. 導電体が、陽極リードを接続した焼結体である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  9. 陽極リードの材質が、タンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン、またはこれら弁作用金属を主成分とする合金である請求項8に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  10. 前記陽極リードが、線、箔または板状である請求項8または9に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  11. 半導体層が、有機半導体層から選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至10のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  12. 有機半導体が、ベンゾピロリン4量体とクロラニルからなる有機半導体、テトラチオテトラセンを主成分とする有機半導体、テトラシアノキノジメタンを主成分とする有機半導体、下記一般式(1)または(2)
    (式中、R〜Rは各々独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、Xは酸素、イオウまたは窒素原子を表し、RはXが窒素原子のときのみ存在して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、RとR及びRとRは、互いに結合して環状になっていてもよい。)
    で示される繰り返し単位を含む高分子にドーパントをドープした導電性高分子を主成分とした有機半導体から選択される少なくとも1種である請求項11に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  13. 一般式(1)で示される繰り返し単位を含む導電性高分子が、下記一般式(3)
    (式中、R及びRは各々独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、または該アルキル基が互いに任意の位置で結合して、2つの酸素原子を含む少なくとも1つ以上の5〜7員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表す。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニレン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレン構造のものが含まれる。)
    で示される構造単位を繰り返し単位として含む導電性高分子である請求項12に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  14. 導電性高分子が、ポリアニリン、ポリオキシフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチルピロール、及びこれらの置換誘導体及び共重合体から選択される請求項12に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  15. 導電性高分子が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である請求項13または14に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
    の製造方法。
  16. 半導体の電導度が10−2〜10S/cmの範囲である請求項11に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
  17. 請求項1乃至16のいずれかに1項に記載の製造方法により得られる固体電解コンデンサ素子。
  18. 請求項17に記載の固体電解コンデンサ素子を外装樹脂で封口してなる固体電解コンデンサ。
  19. 請求項18に記載の固体電解コンデンサを使用した電子回路。
  20. 請求項18に記載の固体電解コンデンサを使用した電子機器。
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