JP4367752B2 - 固体電解コンデンサ素子の製造方法 - Google Patents
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その1つとして、弁作用金属を陽極として、半導体層形成用に設けた反応浴中の外部電極(陰極)との間に通電することにより形成する方法がある。例えば、特許第1868722号公報(特許文献1)、特許2054506号公報(特許文献2)には、通電手法によって有機半導体層を形成する方法が記載され、特許第1985056号公報(特許文献3)には、通電手法によって無機半導体層を形成する方法が記載されている。これらの方法は、誘電体層を形成した弁作用金属から通電するため通電時の電流が微小であり、その結果半導体層形成に時間がかかるという問題があった。
2.通電手法による半導体層の形成が複数回行われる前項1に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
3.弁作用金属が、アルミニウム、タンタル、チタン及びニオブから選択される前項1に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
4.前項1の方法で作製された固体電解コンデンサ素子。
5.前項4に記載された固体電解コンデンサ素子を使用した電子回路。
6.前項4に記載された固体電解コンデンサ素子を使用した電子機器。
本発明のコンデンサ用電極の陽極体は、弁作用金属、弁作用金属を主成分とする合金、弁作用金属の導電性酸化物及びこれら2種以上の混合物から選ばれる少なくとも1種を含む材料からなる。ここで、主成分とは50質量%以上含まれる成分をいう。
さらに、本発明においては、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を含む電導性高分子としては、好ましくは下記一般式(3)で示される構造単位を繰り返し単位として含む電導性高分子が挙げられる。
式(1)乃至(3)で示される繰り返し単位を含む高分子としては、例えば、ポリアニリン、ポリオキシフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチルピロール、およびこれらの置換誘導体や共重合体などが挙げられる。中でも、ポリピロール、ポリチオフェン及びこれらの置換誘導体(例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)等)が好ましい。
これらの中でも、とりわけ樹脂モールド外装を行ったチップ状固体電解コンデンサが、小型化と低コスト化が簡単に行えるので好ましい。
CV9.2万/gのタンタル粉を0.095g使用して、大きさ3.8×3.0×1.5mmの焼結体を多数個作製した(焼結条件:1330℃,30分、焼結体密度5.6g/cm3、0.29mmφのTaリード線を使用)。焼結体を0.1%燐酸水溶液中にリード線の一部を除いて浸漬し、負極のTa板電極との間に10Vを印加し、80度で5時間化成し、Ta2O5からなる誘電体層を形成した。この焼結体に、30%硫酸を加熱して得た硫酸蒸気を5時間さらして、誘電体層に電気的な多数の微小欠陥を形成した。
表1に記載した実施例1〜3の3種の電解液を用意した。ついで焼結体とリード線の一部を、実施例1〜3の電解液に各々漬け、焼結体側を陽極として、別途用意した負極の白金電極との間に12Vの電圧を室温(実施例3のみ5℃)で15分間印加して半導体層を形成するための通電を行った。引き上げ洗浄乾燥した後、0.1%酢酸水溶液中で誘電体層の微小なLCの欠陥を修復するための再化成(80℃、15分、6V)を行った。前記通電と再化成を12回繰り返した後水洗浄乾燥し、陰極である半導体層を形成した。さらにカーボンペースト、銀ペーストを順次積層して固体電解コンデンサ素子を作製した。
容量:ヒューレットパッカード社製LCR測定器を用い、室温、120Hzで容量を測定した。
ESR:コンデンサの交流に対する抵抗性を示すインピーダンスの指標となる100kHZで測定した。
LC:室温において、所定の直流電圧を作製したコンデンサの端子間に30秒間印加し続けた後に測定した。
結果を表2にまとめて示す。
実施例1で通電電圧を8Vにした以外は実施例1と同様にしてチップ状固体電解コンデンサを作製し、同様に性能を測定した。結果を表2に示す。
実施例1で通電電圧を8Vにし、通電時間を20時間とした以外は実施例1と同様にしてチップ状固体電解コンデンサを作製し、性能を測定した。結果を表2に示す。
CV15万/gの一部窒化したニオブ粉(窒素量1万ppm、表面は自然酸化されている。全酸素量は9.6万ppm)を0.08g使用して、大きさ4.0×3.4×1.7mmの焼結体を多数個作製した(焼結条件:1300℃、30分、焼結体密度3.5g/cm3、0.29mmφのNbリード線を使用)。焼結体を0.1%燐酸水溶液中にリード線の一部を除いて浸漬し、負極のTa板電極との間に20Vを印加し、80度で5時間化成し、Nb2O5を主成分とする誘電体層を形成した。この焼結体を3%エチレンジオキシチオフェンアルコール溶液と1.5%過硫酸アンモンが溶解した13%アントラキノンスルホン酸水溶液とに交互に浸漬することを7回繰り返すことにより誘電体層上にエチレンジオキシポリマーを主成分とする複数の微小接触物を付着させ、誘電体層に電気的な微小欠陥部分を複数個作製した。走査型電子顕微鏡(SEM)観察によると微小接触物は誘電体層のおおよそ10%を点状に覆っていた。ついで焼結体を表1の実施例4に記載した電解液(5%酢酸鉛)(実施例5では実施例2と同様の電解液)に漬け、焼結体側を陽極として、電解液中に配置した負極の白金電極との間に室温で24Vの直流電圧を10分間印加し、半導体層を形成するための通電を行った。引き上げ洗浄乾燥した後、0.1%酢酸水溶液中で誘電体層の微小なLCの欠陥を修復するための再化成(80℃、30分、14V)を行った。前記通電と再化成を10回繰り返した後水洗浄乾燥し、陰極の半導体層を形成した。さらにカーボンペースト、銀ペーストを順次積層して固体電解コンデンサ素子を作製した。その後エージング温度のみ85℃にした以外は実施例1と同様にして定格4Vのチップ状固体電解コンデンサを作製した。作製したコンデンサの性能を表2に示す。
実施例5で誘電体層に電気的な微小欠陥部分を作製する代わりに、誘電体層を形成した焼結体を、10%過硫酸アンモン水溶液に浸漬して乾燥させたこと以外は、実施例5と同様にしてチップ状固体電解コンデンサを作製した。作製したコンデンサの性能を表2に示す。
実施例5で通電電圧を6Vにした以外は、実施例5と同様にしてチップ状固体電解コンデンサを作製した。測定したコンデンサの性能を表2に示す。
実施例5で通電電圧を6Vにし、通電時間を24時間にした以外は、実施例5と同様にしてチップ状固体電解コンデンサを作製した。コンデンサの性能を表2に示す。
Claims (6)
- 弁作用金属、弁作用金属を主成分とする合金、弁作用金属の導電性酸化物及びこれら2種以上の混合物から選ばれる少なくとも1種を含む材料からなる陽極体、前記陽極体の電解酸化(化成)により形成される酸化物を主成分とする誘電体層、前記誘電体層上に形成される半導体層及び前記半導体層上に積層した導電体層を有する固体電解コンデンサ素子の製造方法において、前記誘電体層を形成後、前記誘電体層に電気的な複数の微小欠陥を形成し、前記半導体層を化成電圧より高い電圧による通電手法により形成することを特徴とする固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 通電手法による半導体層の形成が複数回行われる請求項1に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 弁作用金属が、アルミニウム、タンタル、チタン及びニオブから選択される請求項1に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 通電手法による半導体層の形成と再化成とを複数回行う請求項2に記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 微小欠陥の形成が、誘電体層を形成した陽極体を硫酸蒸気にさらすことにより行う請求項1〜4のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
- 微小欠陥の形成が、誘電体層に微小接触物を付着させことにより行う請求項1〜4のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子の製造方法。
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