JPWO2007000821A1 - 中間転写ベルト - Google Patents
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Abstract
Description
中間転写ベルト20は従動ローラ21、転写ローラ22、テンションローラ23、除電ローラ27、駆動ローラ24等に張架され、これらのローラと中間転写ベルト20、転写器25、クリーニング装置28、転写補助ローラ29等でベルトユニット3を構成する。中間転写ベルト20の走行は不図示の駆動モータによる駆動ローラ24の回転によって行われる。
当該感光体10上に形成されたYのトナー像は、Yの転写器25の作用により、中間転写ベルト20上に転写される。
そこで、本発明は、高品位なトナー画像を形成することができる中間転写ベルトを提供することをその目的とする。
(1)少なくとも一対の支持軸に巻け渡され、感光体上のトナー像が転写される中間転写ベルトであって、少なくとも一層の樹脂層を有し、当該樹脂層は、その基体樹脂材料中に、フェレ径の個数平均粒径が5〜300nmであり且つ一次粒子が個数基準で5%以上であるカーボンブラックが分散されている中間転写ベルト。
(2)前記樹脂層は複数の樹脂層を含み、これら複数の樹脂層のうち、少なくとも一つの樹脂層に前記カーボンブラックが分散されている(1)に請求項1記載の中間転写ベルト。
(3)前記複数の樹脂層は、基層と、当該基層上に形成された表層と、を含む(2)に記載の中間転写ベルト。
(4)前記基層に前記カーボンブラックが分散されている(3)に記載の中間転写ベルト。
(5)前記表層に前記カーボンブラックが分散されている(3)に記載の中間転写ベルト。
(6)前記カーボンブラックの表面が有機化合物で表面処理されている(1)から(5)の何れかに記載の中間転写ベルト。
(7)前記有機化合物が、少なくともフェノール系化合物及びまたはアミン系化合物を含む(6)に記載の中間転写ベルト。
(1)フェレ径の個数平均粒径
本発明のカーボンブラックは、フェレ径の個数平均粒径が5〜300nmの範囲である。好ましくは、10〜100nmであり、特に好ましくは10〜80nmである。
このような範囲をとることによって、例えば樹脂成型物へ表面に緻密に分散することができ、表面性を向上させることが可能となる。
この個数平均粒径に制御するには、凝集体として存在するカーボンブラックの基本粒子径が上記の範囲に入るものを適宜選択して処理を行うことや、凝集体を一次粒子に分断する製造時の条件を変更することで達成すること出来る。
カーボンブラック単体からこのフェレ径の個数平均粒径を求めるときは、走査型電子顕微鏡(SEM)により、10万倍に拡大して撮影し、100個の粒子を適宜選択して算出する。
本発明のカーボンブラックは、一次粒子をカーボンブラック中に個数基準で、5%以上含有する。上限としては、100%である。これらの割合は、適用する工業分野によって好適な割合が変わるが、一次粒子の存在割合が多いほど、適用する工業分野での製品の性能を良好にすることが可能となる。樹脂成型物であれば、機械的強度、表面光沢性などが向上する。具体的には、10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上の順で好ましくなる。一次粒子の割合を測定するときは、上述の電子顕微鏡を用いて同様に行うが、測定粒子数はカーボンブラック粒子1000個中に存在する一次粒子をカウントして計算する。
本発明のカーボンブラックは、最終的に安定して存在するカーボンブラック粒子表面が、有機化合物などで表面処理(グラフト化を含む)されていることが好ましい。
グラフト化率は下記で定義される。
グラフト化率は、反応前有機化合物量をY、抽出された有機化合物をZとするとき、((Y−Z)/Y)×100(%)で表される。
グラフト化率は50%以上が好ましい。表面に均一に処理されているほど分散性が向上する。
本発明のカーボンブラックの好適な製法について説明する。
本発明で使用できる好適な製法としては、少なくとも以下の工程を有するものである。
(A)活性遊離基を有するかまたは生成することができる有機化合物で少なくとも基本粒子の凝集体(ストラクチャー)からなる二次粒子を含むカーボンブラックの表面を処理する表面処理工程、
(B)少なくとも二次粒子を含むカーボンブラックに機械的剪断力を付与して一次粒子化させ、且つ、二次粒子から分離した分離目に有機化合物をグラフト化する工程。
(A)活性遊離基を有するかまたは生成することができる有機化合物で少なくとも基本粒子の凝集体(ストラクチャー)からなる二次粒子を含むカーボンブラックの表面を処理する表面処理工程
本工程では、凝集体からなるカーボンブラックの表面を上記有機化合物で表面処理する工程である。
本工程では、最小凝集単位であるストラクチャの表面上に熱や機械的な力によりラジカルを発生させ、このラジカルを捕捉することが可能である有機化合物で表面処理する。この工程によって、カーボンブラック同士の強い凝集力により、再び凝集していた再凝集部位を効果的に減少させ、ストラクチャやカーボンブラックの一次粒子が凝集付着を防止することができる。
表面処理工程においては、機械的剪断力を付与できる装置が好ましい。
Z=Q/A
Z:充満度(%) Q:充填物体積(m2) A:混合部空隙量(m2)
本工程は、上記表面処理工程で再凝集部位が少なくなったカーボンブラックを開裂させ、二次粒子から一次粒子化させると同時に表面に有機化合物にてグラフト化し、安定な一次粒子化する工程である。すなわち、例えば、機械的剪断力を前記有機化合物で表面処理したカーボンブラックに付与し、基本粒子の凝集部に亀裂を生じさせつつその部分に有機化合物をグラフト化させ、カーボンブラックの再凝集を抑制していく。当該カーボンブラックに継続して機械的剪断力を付与することにより亀裂部分を拡大させ、一次粒子化させつつ有機化合物を開裂で生じた分離面にグラフト化させ、最終的に一次粒子として分離した時点では、凝集可能な活性部が存在しない状態とさせることで安定な次粒子として存在させる工程である。この場合、添加されている有機化合物にも同様の機械的剪断力が付与されているため、有機化合物自体も機械的剪断力にて活性化されており、グラフト化が促進される。
なお、本明細書でいう「有機化合物をグラフト化させたカーボンブラック」とは、カーボンブラック部分に有機化合物部分がグラフト化されたカーボンブラックをいう。さらに、ここでいう「グラフト化」とは、ドネ(Jean−Baptiste Donnet)らがその著書「カーボンブラック」(1978年 5月 1日株式会社講談社発行)にて定義しているように、カーボンブラックのような基質に対する有機化合物の不可逆的な付加のことである。
ここでの機械的剪断力とは前述の表面処理工程での機械的剪断力と同様な剪断力を加えることが好ましい。
使用可能なカーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等、いずれの市販のものが使用できるが、凝集体構造を有しているカーボンブラックである。この凝集体構造とは、基本粒子である一次粒子が凝集して形成されて、ストラクチャー構造を有するもので、いわゆる一次粒子の凝集体からなる、二次粒子化されたカーボンブラックを意味する。また、カーボンブラックへの有機化合物の表面処理やグラフト反応を円滑にするために、カーボンブラックの表面に十分なカルボキシル基、キノン基、フェノール基やラクトン基などの酸素含有官能基及び層面周縁の活発な水素原子が多く存在していることが望ましい。そのため、本発明で使用されるカーボンブラックについて、酸素含有量が0.1%以上であり、水素含有量は0.2%以上であることが好ましい。特には、酸素含有量が、10%以下、水素含有量は、1%以下である。ここで酸素含有量、水素含有量はそれぞれ、酸素元素数又は水素元素数を全元素数(炭素、酸素、水素の元素の和)で割った値で求められる。
このような範囲を選択することにより、カーボンブラックへの有機化合物の表面処理やグラフト反応を円滑にすることができる。
表面処理工程でカーボンブラックを表面処理するために、もしくはグラフト工程でカーボンブラックにグラフト化するために使用する有機化合物は、遊離基を備えているかまたは生成することができる有機化合物である。
(有機化合物1〜88)
(有機化合物1)
(有機化合物2)
(有機化合物3)
(有機化合物4)
(有機化合物5)
(有機化合物6)
(有機化合物7)
(有機化合物8)
(有機化合物9)
(有機化合物10)
(有機化合物11)
(有機化合物12)
(有機化合物13)
(有機化合物14)
(有機化合物15)
(有機化合物16)
(有機化合物17)
(有機化合物18)
(有機化合物19)
(有機化合物20)
(有機化合物21)
(有機化合物22)
(有機化合物23)
(有機化合物24)
(有機化合物25)
(有機化合物26)
(有機化合物27)
(有機化合物28)
(有機化合物29)
(有機化合物30)
(有機化合物31)
(有機化合物32)
(有機化合物33)
(有機化合物34)
(有機化合物35)
(有機化合物36)
(有機化合物37)
(有機化合物38)
(有機化合物39)
(有機化合物40)
(有機化合物41)
(有機化合物42)
(有機化合物43)
(有機化合物44)
(有機化合物45)
(有機化合物46)
(有機化合物47)
(有機化合物48)
(有機化合物49)
(有機化合物50)
(有機化合物51)
(有機化合物52)
(有機化合物53)
(有機化合物54)
(有機化合物55)
(有機化合物56)
(有機化合物57)
(有機化合物58)
(有機化合物59)
(有機化合物60)
(有機化合物61)
(有機化合物62)
(有機化合物63)
(有機化合物64)
(有機化合物65)
(有機化合物66)
(有機化合物67)
(有機化合物68)
(有機化合物69)
(有機化合物70)
(有機化合物71)
(有機化合物72)
(有機化合物73)
(有機化合物74)
(有機化合物75)
(有機化合物76)
(有機化合物77)
(有機化合物78)
(有機化合物79)
(有機化合物80)
(有機化合物81)
(有機化合物82)
(有機化合物83)
(有機化合物84)
(有機化合物85)
(有機化合物86)
(有機化合物87)
(有機化合物88)
アミン系化合物
(有機化合物89〜144)
(有機化合物89)
(有機化合物90)
(有機化合物91)
(有機化合物92)
(有機化合物93)
(有機化合物94)
(有機化合物95)
(有機化合物96)
(有機化合物97)
(有機化合物98)
(有機化合物99)
(有機化合物100)
(有機化合物101)
(有機化合物102)
(有機化合物103)
(有機化合物104)
(有機化合物105)
(有機化合物106)
(有機化合物107)
(有機化合物108)
(有機化合物109)
(有機化合物110)
(有機化合物111)
(有機化合物112)
(有機化合物113)
(有機化合物114)
(有機化合物115)
(有機化合物116)
(有機化合物117)
(有機化合物118)
(有機化合物119)
(有機化合物120)
(有機化合物121)
(有機化合物122)
(有機化合物123)
(有機化合物124)
(有機化合物125)
(有機化合物126)
(有機化合物127)
(有機化合物128)
(有機化合物129)
(有機化合物130)
(有機化合物131)
(有機化合物132)
(有機化合物133)
(有機化合物134)
(有機化合物135)
(有機化合物136)
(有機化合物137)
(有機化合物138)
(有機化合物139)
(有機化合物140)
(有機化合物141)
(有機化合物142)
(有機化合物143)
(有機化合物144)
チオール系及びチオエーテル系化合物
(有機化合物145〜153)
(有機化合物145)
(有機化合物146)
(有機化合物147)
(有機化合物148)
(有機化合物149)
(有機化合物150)
(有機化合物151)
(有機化合物152)
(有機化合物153)
リン酸エステル系化合物
(有機化合物154〜160)
(有機化合物154)
(有機化合物155)
(有機化合物156)
(有機化合物157)
(有機化合物158)
(有機化合物159)
(有機化合物160)
フェノール系有機化合物
(有機化合物161)
(中間転写ベルトの基本構成)
本実施形態の中間転写ベルト200は、図4に示されるように、複数のローラに掛け渡されて使用される無端状のベルトであり、半導電性フィルム基体201と、この基体201の外周面に形成されたトナーフィルミング防止層202とを備えた2層構造を有する。半導電性フィルム基体201は、例えばその体積抵抗率が106〜1012Ω・cmであり、例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックにカーボンブラック等の導電付与剤を分散して構成され、その厚さは0.1〜1.0mmである。トナーフィルミング防止層202は、例えばその厚さが5〜50μmのフッ素コーティングである。ベルトの基体201としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半導電性ゴムベルトを使用することもできる。
上記の中間転写ベルトは、例えば遠心成形法や押出し成形法によって製造できる。以下、実施例、比較例で適用する押出し成形法について図5を参照して説明する。図5において、シームレスベルト製造装置510は、成形金型511と、成形金型511の樹脂注入口512に接続されたギアポンプ515、押出機514、成形金型511の出口の下方に配置されたサイジング金型517、円筒状フイルムFを引き取る引取機518、及び切断機519を有する。
(カーボンブラック#1)
カーボンブラック(N220、三菱化学株式会社製:フェレ径の個数平均粒径=210nm)と同カーボンブラックに対して100重量部に対して有機化合物48(分子量=741、融点=125℃)50重量部を添加し、二軸押し出し機に投入した。この二軸押し出し機は、2本のスクリューにて混合するもので、PCM−30(池貝製作所製)を使用した。連続式に混練できる構成とはせず、出口を密閉し2本のスクリューにて攪拌することができるように改造したものである。両者を充満度が94%となるように装置内に投入後、第一温度(Tp1)160℃(融点+35℃)に加熱した状態で、攪拌を行った。
ついで、混合装置の攪拌条件として第二攪拌速度(Sv2)をスクリューの回転数で毎分50回転とし、第二温度(Tp2)を180℃(融点+55℃)とし、より機械的剪断力が高い条件へ変更し、第二処理時間(T2)を60分間とし処理を行った。その後、冷却し、処理されたカーボンブラックを取り出した。そのカーブンブラックの表面には前記有機化合物が91%のグラフト化率でグラフト化されていた。また、一次粒子が65個数%存在していた。また、カーボンブラックのフェレ径の個数平均粒径は42nmであった。このカーボンブラックを「カーボンブラック#1」とする。
カーボンブラック#1において、製造条件を、表1及び表2に示す通りとした以外は同様にしてカーボンブラック#2,#3,#4を得た。
カーボンブラック(N220、三菱化学株式会社製)100重量部と、同カーボンブラックに対して有機化合物47(分子量=784、融点=221℃)80重量部を充満度が94%となるように、実施例1で使用したバッチ式二軸押し出し機に投入した。ついで、240℃(融点+19℃)(Tp1)に加熱した状態で、攪拌を行った。攪拌は、攪拌速度(Sv1)をスクリュー回転で毎分35回転とし、15分間(T1)攪拌処理を実施した。攪拌処理後、サンプリングをし、ソックスレー抽出にてグラフト化の状態を確認すると、約32%のグラフト化率であることがわかった。すなわち、表面にグラフト化が進行している状態となっていることが確認された。ついで、攪拌条件として、攪拌速度(Sv2)をスクリューの回転数で毎分55回転とし、加熱温度(第二温度Tp2)を270℃(融点+49℃)とし、より機械的剪断力が高い条件へ変更し、処理時間(T2)として70分間、処理を行った。その後、冷却し、処理されたカーボンブラックを取り出した。表面には前記有機化合物が72%のグラフト化率でグラフト化されていた。また、一次粒子が53個数%存在していた。また、フェレ径の個数平均粒径は48nmであった。このカーボンブラックを「カーボンブラック#5」とする。
カーボンブラック#1において、製造条件を、表1及び表2に示す通りとした以外は同様にしてカーボンブラック#6〜#9を得た。
カーボンブラック#1において、カーボンブラック(N220、三菱化学株式会社製)の代わりにRaven1035(コロンビア化学工業社製)とし、その他の条件を、表1及び表2に示す通りとした以外は同様にしてカーボンブラック#10を得た。
カーボンブラック#5において、カーボンブラック(N220、三菱化学株式会社製)の代わりにRaven1035(コロンビア化学工業社製)とし、その他の条件を、表1及び表2に示す通りとした以外は同様にしてカーボンブラック#11を得た。
カーボンブラック#1において、製造条件を表1及び表2に示す通りとした以外は同様にしてカーボンブラック#12〜#13を得た。
表面処理及びグラフト工程を受けていないカーボンブラック(N220、三菱化学株式会社製)をカーボンブラック#14とする。
カーボンブラック#1において、第一処理時間(T1)1分経過後、試料を取り出した。このものをカーボンブラック#15とする。
カーボンブラック#1において、有機化合物を、遊離基が発生しないステアリン酸(分子量=284、融点=70℃)(比較化合物1)に変更した以外は、同様に処理した。このものをカーボンブラック#16とする。
カーボンブラック#16において、カーボンブラックをフェレ径の個数平均粒径が500μmのカーボンブラックに、変更した以外は、同様に処理した。
この処理したカーボンブラック155質量部を100質量部のカーボンブラック1に、混合して、フェレ径の個数平均径が320μm、一次粒子の個数割合26%のカーボンブラックを作成した。このものをカーボンブラック#17とする。
各カーボンブラック1〜17におけるカーボンブラックのフェレ径の個数平均粒径、一次粒子の個数割合を表3に示した。
実施例1の中間転写ベルトとして、上述のシームレスベルト製造装置を用いた。樹脂材料としてポリフェニレンサルファイド(東レ社製、商品名E2180)を使用し、この樹脂材料100質量部に、導電性付与剤としてカーボンブラック#1を30質量部、滑剤としてモンタン酸カルシウムを2質量部を配合して配合材料を得た。この配合材料を上述のシームレスベルト製造装置10に投入し、樹脂材料の融点(280℃)より10℃高い290℃の加工温度で押出し加工を行い、膜厚500μm、周長400mm、表面抵抗1×107Ω/cm2の無端状ベルトを得た。
この無端状ベルトの外周面に、フッ素樹脂ディスパージョン(四フッ化エチレン−六フッ化エチレン共重合体50質量部含有のダイキン工業社製商品名ネオフロンFFP)をスプレーコートして40μmの厚さの誘電体層(トナーフィルミング防止層)を形成して中間転写ベルトを製造した。
実施例2〜12、比較例1〜5として、実施例1の中間転写ベルトの導電性付与剤として使用したカーボンブラック#1に代え、カーボンブラック#2〜#17を使用した以外は実施例1と同じ製法、材料を用いた。カーボンブラック#2から#12までは実施例2〜12であり、カーボンブラック#13から#16までは比較例1〜5である。
上記のようにして得られた実施例1〜15、及び比較例1〜5の現像ローラの各々を、コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製bizhub Pro C500に適用し、普通紙上にベタ画像をプリントした。そして、プリント結果をサクラ濃度計(コニカ株式会社製)を用いて、任意の10点について透過濃度光量を測定した。その結果を表4に示す。
上記実施例、比較例において、中間転写ベルトを製造する方法として押出し成形法を例にとって説明したが、本発明の中間転写ベルトはこの製造方法によって製造されたものに限られる訳ではなく、特開昭61−95361号公報に紹介されているような遠心成形法により製造されたものであってもよい。遠心成形法を採用した場合、旧来のカーボンブラックは二次凝集体の粒子径の分布がブロードであるため、中間転写ベルトの厚み方向に粒子径の分布が生じて均一な導電性能が得られないといった不具合があったが、カーボンブラック1〜12に例示される、フェレ径の個数平均粒径が5〜300nmであり且つ一次粒子が個数基準で5%以上であるカーボンブラックを使用することで、このような不具合も解消される。
201:半導電性フィルム基体
202:トナーフィルミング防止層
Claims (7)
- 少なくとも一対の支持軸に巻け渡され、感光体上のトナー像が転写される中間転写ベルトであって、
少なくとも一層の樹脂層を有し、当該樹脂層は、その基体樹脂材料中に、フェレ径の個数平均粒径が5〜300nmであり且つ一次粒子が個数基準で5%以上であるカーボンブラックが分散されていることを特徴とする中間転写ベルト。 - 前記樹脂層は複数の樹脂層を含み、これら複数の樹脂層のうち、少なくとも一つの樹脂層に前記カーボンブラックが分散されていることを特徴とする請求項1記載の中間転写ベルト。
- 前記複数の樹脂層は、基層と、当該基層上に形成された表層と、を含むことを特徴とする請求項2記載の中間転写ベルト。
- 前記基層に前記カーボンブラックが分散されていることを特徴とする請求項3記載の中間転写ベルト。
- 前記表層に前記カーボンブラックが分散されていることを特徴とする請求項3記載の中間転写ベルト。
- 前記カーボンブラックの表面が有機化合物で表面処理されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の中間転写ベルト。
- 前記有機化合物が、少なくともフェノール系化合物及びまたはアミン系化合物を含むことを特徴とする請求項6記載の中間転写ベルト。
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