JP2007010714A - 電子写真用ベルト及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水玉状画像抜けや縞状の濃度ムラなどの、微細領域で起きる剥離放電に起因する画像不良の問題や飛び散り、濃度ムラのない高い画質が得られ、且つ環境安定性に優れた電子写真用ベルトを提供する。
【解決手段】表面にトナー像を一時的に担持する電子写真用ベルトであって、前記電子写真用ベルトは、熱可塑性樹脂を含有する材料を溶融成形して得られる、少なくとも2層以上の層を有し、引張弾性率が600MPa以上であり、前記電子写真用ベルト表面の帯電電位の絶対値をV1[V]、表面抵抗率をRs1[Ω/□]とし、電子写真用ベルト裏面の帯電電位の絶対値をV2[V]、表面抵抗率をRs2[Ω/□]とし、表面層の厚さをT1[μm]とし、前記電子写真用ベルト全体の厚さから表面層の厚さT1を除いた厚さをT2[μm]としたとき、V1が20[V]以上、V2が5[V]以上であり、且つ下記式(1)を満足することを特徴とする。
Figure 2007010714


【選択図】 なし

Description

本発明は電子写真用ベルト及び電子写真用画像形成装置に関する。本発明は、特に、電子写真方式を用いた複写機やプリンター等において、転写搬送ベルトや中間転写ベルトとして好適に用いられる電子写真用ベルト及びそれを用いた画像形成装置に関するものである。
中間転写ベルトや転写搬送ベルト等の電子写真用ベルトを使用した画像形成装置は、フルカラー画像情報や多色画像情報に基づいて複数の成分色画像を順次積層転写することにより、フルカラー画像や多色画像を合成再現した画像形成物を出力するフルカラー画像形成装置や多色画像形成装置、又はフルカラー画像形成機能や多色画像形成機能を具備させた画像形成装置として有効である。
例えば、中間転写ベルト等を用いたフルカラー画像形成装置は、従来の技術である、転写ドラム上に転写材を張り付け、又は吸着させ、そこへ電子写真感光体から画像を転写する方式のフルカラー画像形成装置と比較すると、転写材への加工(例えばグリッパーに把持させる、吸着する、曲率をもたせる等)を必要とせずに中間転写ベルトから画像を転写することができる。このため、封筒、ハガキ、ラベル紙等、薄い紙(40g/m紙)から厚い紙(200g/m紙)まで、幅の広狭、長さの長短によらず、転写材を多種多様に選択することができるという利点を有している。
更に、必要な色数に応じた複数の電子写真感光体を配置し、中間転写ベルト上又は転写搬送ベルトに支持された転写材上に1パスで各色の画像を連続転写して色を重ね合わせる方式はプリント速度を大幅に向上する手段として有効である。
また、モノクロの画像形成装置の場合でもプリントスピードを向上し、同時に優れた画質を得るために転写搬送ベルトを使用することがある。転写搬送ベルトは、予め転写材を吸着、支持して画像転写部位に供給できるので転写状態が安定し、更に転写材が電子写真感光体へ巻きつくことを防止する効果も得られる為である。
更に、中間転写ベルトを転写部材として使用した際には、中間転写ドラムのような剛体のシリンダーを用いる場合と比較して上記中間転写ベルトを画像形成装置内部に配置する際の自由度が増し、スペースの有効利用による装置本体の小型化やコストダウンを行うことができる。
しかし、これらの電子写真用ベルトは使用する目的に応じて様々な特性を満たすことが必要であり、解決すべき問題も多い。特に、近年は画質向上のため、LBP(レーザービームプリンター)や複写機等の画像形成装置本体において、露光スポット径や現像剤(トナー)粒径の微細化を進めたり、現像及び転写電界の制御の緻密化等の様々な手段を取り入れたりしている。この結果、非常に高精彩な画像が得られるようになってきているが、一方でコストダウンも重要な課題であり、部品点数を削減する方法や一つの部品に多くの機能を待たせる等、できる限り装置の小型化や軽量化が進められている。また、本体価格の低下に伴い、購買層が広がって、小規模オフィスや一般家庭等の、従来に比べ低温低湿又は高温高湿の広範囲な環境で使用することを想定した設計も求められるようになってきている。その結果、中間転写ベルトや転写搬送ベルト等の電子写真用ベルトにも画質向上、コストダウン、広範囲の環境への対応、更には画像形成装置本体の構成に合わせた最適設計が今まで以上に重要となっていると言える。
電子写真用ベルトにおいては、抵抗を調整するために何らかの抵抗制御物質をベルトの材料に混合する手段が使われる。しかし、いずれの手段にも一長一短がある。例えば、カーボンブラックや導電性金属酸化物粒子等の導電性フィラーは低抵抗化しやすいが、粒子の凝集や分散の不均一に起因する抵抗ムラが発生し易い。特に非常に抵抗の低い導電性粒子の凝集物はその部位の転写電界に大きな影響を与え、転写画像に凝集物の大きさ以上の範囲で斑点状に色抜けを生じたり、絶縁破壊(所謂リーク現象)による欠損を生じたりするなどの問題がある。このため、導電性フィラーは使用量の低減や分散手段の改善が必要となっている。一方で、各種の無機塩類や界面活性剤等の低分子量の所謂イオン導電剤や高分子量の帯電防止樹脂等を添加する手段もあるが、これらは抵抗の均一性化に寄与するが、電子写真用ベルトの抵抗を下げる効果が導電性フィラーより低い。
更に、その抵抗の均一性においても非常に難しい問題がある。例えば、低分子量のイオン導電剤を分散させ、体積抵抗率や表面抵抗率を十分に下げ、且つ抵抗均一性を高めたベルトを中間転写ベルトとして用いた場合でも、放電現象に起因する画像問題が発生することがある。この現象は、低温低湿の環境下で全面ベタやハーフトーンの画像をプリントすると一次転写部や二次転写部で剥離放電を生じてトナー画像が乱され、水玉状の転写不良が発生するものである。
一方で高温高湿の環境下では、電子写真用ベルトの幅方向にスジ状の濃度ムラを生じることもある。高温高湿の環境では、各部の抵抗が低下して放電現象は減少するが、トナーの帯電量も低下しているため、一次転写部で非常に微弱であっても剥離放電が発生すると一次転写されたトナーに不均一な電荷を与えることになり、帯電量のバラツキから二次転写効率が部分的に変化して縞状の画像ムラが発生するものと考えられる。この現象は導電性フィラー等で電子写真用ベルト中に数μmから数十μm程度の導電剤の不均一分散状態を作ることで、表面抵抗率や体積抵抗率が同等であっても改善の方向に向かうことから、ミクロ的に電荷を逃がすポイントが必要と推測され、全体の抵抗を制御するだけでは問題を解決できないことを示している。
しかし、分散状態を最適に制御することは簡単ではない。例えば、高温高湿の環境下で、ハーフトーン画像に、電子写真用ベルトの抵抗ムラに起因してベルト周期に対応する濃度ムラが発生する場合がある。この現象は、前述の微弱な剥離放電による縞状のムラとは異なり、電子写真用ベルトの抵抗の変化に伴って局所的に転写効率が変動したり、一度中間転写ベルト又は転写材上に転写されたトナーが、次色を転写する際に逆に感光体上に戻ってしまう再転写が発生するなどにより、画像濃度が変化していると考えられる。このように電子写真用ベルトの電気特性は単純ではなく、表面抵抗率や体積抵抗率の最適化とその均一化に加えて更に別の観点からの改良が必要となっている。
一方で、カラー画像を形成する際の問題として転写飛び散りの増大が挙げられる。特に中間転写方式では同極性に帯電しているトナーをベルト上で重ね合わせることが必要となる為、トナー間で静電的な反発を招き、ライン状の画像で後から転写されたトナーが周囲に飛び散って文字などのカラー画像の輪郭が不明瞭となる、画像飛び散りという問題を招く。これを抑えるには一般的には中間転写ベルトの抵抗を高くすることが有効であるが、より放電現象が発生しやすくなるだけでなく、中間転写ベルトの抵抗を高くすると転写電源の大型化を招き、コストアップや本体の大型化に繋がる。また転写特性を改善した中間転写ベルト又は転写搬送用ベルトとして複数の層からなる所謂多層ベルトも提案されているが(例えば、特許文献1参照)、転写効率の改善や飛び散りの低減を主たる目的としてベルト表面の離型性(転写性)を向上させたり各層の体積抵抗率又は表面抵抗率を制御するものであり、微弱な剥離放電における画像不良については何ら考慮されていない。
また、電子写真用ベルトの引張弾性率も重要となる。引張弾性率が低いとベルト駆動にかかる張力により画像形成中にベルトの伸縮が発生し、カラー画像において重ね合わせる色がずれて、画質の低下を招く。同時に放電現象における画像不良に関しても電子写真用ベルトの引張弾性率が低いと問題になる場合がある。放電現象は感光体と電子写真用ベルト又は転写材が接触している極近傍で発生するものであるが、通常、電子写真用ベルトと感光体はそれぞれ別に駆動されており、若干の周速差を有している。この時に電子写真用ベルトの引張弾性率が低いとベルトと感光体の駆動力差によってごく僅かであるが、ベルトの伸びが発生する。その際に電子写真用ベルト内に抵抗を調整する為に配合されている導電剤、特に導電性粒子等はその間隔が伸びた状態になる為、最も放電を抑制する機能が要求される時点でその性能が低下し、高温高湿下で縞状の不良が発生するなどの問題を生じる。
また、転写搬送ベルトの場合はベルトと感光体の間に転写材(紙)が入る為、中間転写ベルトほど顕著ではないが同様の傾向があり、それぞれ解決しなければならない問題である。更に、転写搬送ベルトには転写材を吸着保持して搬送する能力が必要である。一般に転写搬送ベルトの表面抵抗を高くすることで吸着性は向上するが、表面抵抗をむやみに高くすると放電現象により画像に水玉や鳥足状の不良が出るなどの問題が発生する。
電子写真用ベルトの電気的特性の調整がより複雑になってきた要因は定かではないが、例えば装置のコストダウンのため分離帯電器や二次転写前帯電器を省略したり、電源装置の数を減らす等、本体側の設計により電子写真用ベルト表面で発生する微弱な剥離放電を抑制したり、トナーに均一な帯電量を付与したりするのが難しくなっていることが考えられる。現像方式も二成分現像方式より小型化できる非磁性一成分方式が多くなりつつあるが、この方式はキャリアを使用した二成分現像方式と比較すると、高温高湿の環境下でトナー帯電量の低下を生じる場合もある。また、他の要因として現像像の均一化が進んだ結果、従来は目立たなかったレベルの転写の不均一性が顕在化したものとも推定される。これらに加えて、使用環境が拡大していることが、更に放電現象や濃度ムラを増大させており、電子写真用ベルトの設計をより難しくしている。
更に、電子写真用ベルト上に残留したトナーのクリーニングは、帯電装置により転写残トナーに一次転写と逆の極性の電荷を与え、一次転写と同時に電子写真感光体へ戻し、電子写真感光体のクリーニング機構で回収する方法により行うことが好ましい。この手段によれば、電子写真用ベルトにファーブラシやブレード等のクリーニング装置を設けて電子写真感光体と別にクリーニングする場合より、廃トナーボックスの数を減らすことができたり、又は廃トナーの搬送機構を作る必要が無く、装置本体の小型化やコストダウンを可能にする。廃トナーボックスを複数交換する必要が無いため、メンテナンス性も向上する。しかし、中間転写ベルト上の転写残トナーに均一で適正な電荷を与えないとクリーニング不良や一次転写されるトナーへの干渉が発生し、画像問題となる。従って、中間転写ベルトと、導電性ローラやコロナ帯電器などのクリーニング用帯電機構との間で均一な電流が流れることが必要である。即ち、中間転写ベルトの抵抗や放電現象の均一化が転写同時クリーニングを行う上でも必須な要素となっている。
以上のように、電子写真用ベルトを使用した画像形成装置において様々な課題を完全に解決した画像形成装置は未だ得られていない。
特開2000−321882号公報
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、水玉状画像抜けや縞状の濃度ムラなどの、微弱な剥離放電に起因する画像不良の問題や飛び散り、電子写真用ベルトピッチの
(ベルトの周期に対応した)濃度ムラのない高い画質が得られ、長期間の輸送がなされたり、短期間に環境が変動したりしても良好な画像が得られる電子写真用ベルト及び画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、検討の結果、電子写真用ベルトの表面及び裏面における電気的物性に着目し、これらを特定の値とすることによって、環境によらず、均質で優れた画像を得られる電子写真用ベルトが得られることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、電子写真方式の画像形成装置に使用される、表面にトナー像を一時的に担持する電子写真用ベルトであって、
前記電子写真用ベルトは、熱可塑性樹脂を含有する材料を溶融成形して得られる、少なくとも2層以上の層を有し、
引張弾性率が600MPa以上であり、
前記電子写真用ベルト表面の帯電電位の絶対値をV1[V]、表面抵抗率をRs1[Ω/□]とし、電子写真用ベルト裏面の帯電電位の絶対値をV2[V]、表面抵抗率をRs2[Ω/□]とし、表面層の厚さをT1[μm]とし、前記電子写真用ベルト全体の厚さから表面層の厚さT1を除いた厚さをT2[μm]としたとき、V1が20[V]以上、V2が5[V]以上であり、且つ下記式(1)を満足することを特徴とする電子写真用ベルトに関する。
Figure 2007010714
また、本発明は、感光体上に形成された静電潜像を現像剤により顕在化して画像を形成し、得られた画像を転写材に静電的に転写する電子写真方式の画像形成装置であって、上記本発明の電子写真用ベルトを転写搬送ベルトまたは中間転写ベルトとして具備していることを特徴とする画像形成装置に関する。
上述したように、本発明によれば、幅広い環境で水玉状転写抜けや画像濃度のムラ、飛び散り等のない高画質な画像が得られ、高温高湿下での長期間の輸送に際しても良好な画像が得られる電子写真用ベルト、及びこの電子写真用ベルトを備えた画像形成装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明において、上記各種の問題を解決する為には、少なくとも2層以上の層からなる電子写真用ベルトの表と裏の帯電電位を制御することが重要である。帯電電位は、ある一定の電圧をベルト上に印加した際にベルトにどの程度の電荷が残るかを示すもので、ベルトからの微弱な剥離放電やトナーの転写飛び散りに大きく関与する重要な特性である。この値は電子写真用ベルトの体積抵抗及び表面抵抗とある程度は関係がある。どちらかと言えば表面抵抗との関わりがあるが、帯電電位はこれらの抵抗とは異なる特性であり、同一視することはできない。このことは、前記の背景技術の説明において述べたように、電子写真用ベルトを中間転写ベルト又は転写搬送ベルトとして用いた場合に、微弱な剥離放電現象による画像不良が、電子写真用ベルトの表面抵抗率や体積抵抗率の調整だけでは改善
できないことからも明らかである。
更に、別の問題点であるトナーの転写飛び散り現象を改善する為には、電子写真用ベルトの表面の表面抵抗率や帯電電位を高くなるような構成を選択すれば良いが、飛び散りの改善だけを考慮した設計を行うと放電現象に伴う画像不良が悪化してしまう。また、電子写真用ベルトの引張弾性率も高く保つ必要があり、低くなると前述のようにやはり放電現象に起因する画像不良を生じてしまう。
このように電子写真用ベルトにおいて発生する画像上の問題を解決する為にはベルトを2以上の層からなる構成とし、該電子写真用ベルトの表と裏の表面抵抗率、帯電電位、及び各層の厚さ、並びにベルト全体の引張強度のすべてを特定の範囲に制御する必要がある。
そこで、本発明の電子写真用ベルトは、電子写真方式の画像形成装置に使用される、表面にトナー像を一時的に担持する電子写真用ベルトであって、電子写真用ベルトは、熱可塑性樹脂を含有する材料を溶融成形して得られる、少なくとも2層以上の層を有する。また、本発明の電子写真用ベルトは、引張弾性率が600MPa以上であり、該電子写真用ベルト表面の帯電電位の絶対値をV1[V]、表面抵抗率をRs1[Ω/□]とし、電子写真用ベルト裏面の帯電電位の絶対値をV2[V]、表面抵抗率をRs2[Ω/□]とし、表面層の厚さをT1[μm]とし、前記電子写真用ベルト全体の厚さから表面層の厚さT1を除いた厚さをT2[μm]としたとき、V1が20[V]以上、V2が5[V]以上であり、且つ下記式(1)を満足することを特徴とする。
Figure 2007010714
以下に本発明の効果を述べる。電子写真用ベルトの表面はある程度の電荷を保持することが必要であり、そのため、ベルト表面の帯電電位の絶対値V1が20V以上であることが必要である。この帯電電位V1は好ましくは50V以上であり、より好ましくは55〜400Vである。この値を下回ると転写飛び散りが悪化したり、転写効率や転写材の搬送性の低下を招く。一方、本発明の電子写真用ベルトの裏面の帯電電位の絶対値V2があまり低いと表面の電位にも影響を与え、画像不良を招く場合がある為、5V以上は必要である。この帯電電位V2は好ましくは10〜350Vであり、より好ましくは15〜50Vである。電子写真用ベルトの裏面の帯電電位V2が5Vより小さいとトナー飛び散りが悪化したり、転写材搬送性に問題が出る場合がある。
また、本発明では、電子写真用ベルトの引張弾性率を600MPa以上、好ましくは800MPa以上、より好ましくは1000〜3500MPaに保つことで、感光体との当接位置(即ち転写領域)前後で電子写真用ベルトが伸びることによって生じる放電現象に起因する画像不良の抑制が可能となる。
その上で、電子写真用ベルトの表面及び裏面の帯電電位V1及びV2、表面の抵抗率Rs1、裏面の表面抵抗率Rs2、表面層の厚さT1、並びに電子写真用ベルトの厚さから表面層の厚さT1を除いた厚さT2を、上記式(1)を満たす値とすることで、剥離放電に起因する画像不良と、転写飛び散り又は転写材搬送性能の問題を同時に解決することができ、高画質の画像を得ることができる。
本発明の課題を解決する為には電子写真用ベルトの表面と裏面の特性を個別に制御することが有効であり、複雑な要素が関係している。上記式(1)はこの関係を示すものであって、電子写真用ベルト表と裏面の帯電電位、表面抵抗率、厚さの差異を比率で表したものであり、この比率を特定の範囲に抑える必要がある。
式(1)の中辺(V1×(log Rs1)×T1−1)/(V2×(log Rs2)×T2−1);以下、これを式(A)とする)の値が200を越えると、電子写真用ベルトでは転写飛び散りを良好に抑制することができるが、表面の帯電量が大きくなりすぎ、低温低湿下では、感光体との当接位置における放電現象により水玉状の画像不良が発生することがある。同時に表面と裏面とで特性が大きく乖離しているので、表面層に過大な電圧がかかり、この表面層が薄い場合(例えば30μm以下)にはリーク現象を起こし易く、大きな問題となる。この値は好ましくは50以下である。
一方、式(A)の値が1.1未満の場合は表面と裏面の特性の差異が少なくなり過ぎ、転写飛び散り現象の抑制と放電現象の抑制を両立することが難しくなる。好ましくは4以上である。更に、電子写真用ベルトの体積抵抗率は1×10Ωcmから1×1013Ωcmの範囲、特には1×10Ωcm〜1×1012Ωcmの範囲であることが好ましい。電子写真用ベルトの体積抵抗率をこの範囲内とすることによって、転写電流が不足による転写効率の低下や、画像濃度の低下、更にはハーフトーンや全ベタ画像における部分的な転写抜けによる画像品位の低下を有効に抑えることができる。
以上のように、本発明は電子写真用ベルトの表面に電荷を保持しつつ、放電現象を抑制するものであり、電子写真用ベルトの表面の帯電電位がある程度高くとも、裏面の帯電電位が低ければ微細領域で起きる剥離放電を抑制する効果が得られることを利用したものである。即ち、従来電子写真用ベルトの表面抵抗率及び体積抵抗率の制御だけでは、転写飛び散りと剥離放電の発生を同時に抑制する効果を得ることができなかったが、本発明においてはベルトの表面及び裏面の表面抵抗率と帯電電位及び表面層の厚さを同時に制御することにより、上記の効果を得るに至った。
本発明においては、電子写真用ベルトを2層以上の層構成とすることで、各層に多少の抵抗ムラがあっても画像に影響しにくくなる効果があり、画像の均一性を向上する効果がある。また、表面と裏面で異なる電気的性質を有するものとするためには、電子写真用ベルトの表面と裏面とを異なる材質で構成とすることが好ましい。
また、本発明の電子写真用ベルトは、表面の帯電電位の絶対値V1が50[V]以上であり、且つこのV1と電子写真用ベルトの裏面の帯電電位の絶対値V2が下記式(2)を満足することが好ましい。
式(2)
20 ≧ V1/V2 ≧ 1.01
電子写真用ベルトの表面の帯電電位が50[V]以上であることが好ましいことについては上述した通りである。電子写真用ベルト表面の帯電電位を上記範囲とし、且つ電子写真用ベルトの表面及び裏面の帯電電位の関係が上記式(2)を満足することにより、放電現象による画像不良を生じずに画像飛び散り低減や転写搬送ベルトにおける転写材吸着性能の向上が図れる。また、V1/V2は下記式(2’)の関係を満足することがより好ましい。
式(2’)
10 ≧ V1/V2 ≧ 2
更に、本発明の電子写真用ベルトは、表面における表面粗さRzJIS94が裏面における表面粗さRzJIS94よりも小さいことが好ましい。表面及び裏面における表面粗さRz
JIS94がこのような関係を有する場合、画像飛び散りが低減でき、転写搬送ベルトの場合は転写材の搬送性能が向上する。ここで、RzJIS94は、JIS B 0601:2001の附属書1に記載の方法により測定される十点平均粗さである。
なお、電子写真用ベルトの表面及び裏面における表面粗さRzJIS94は、幾つかの方法で制御することが出来る。例えば、ベルトをチューブ又はシート状に溶融押し出しする製法では冷却速度や押し出し粘度を調整する手段により、RzJIS94を好ましい範囲に制御する手段が採れる。具体的には溶融粘度は低く、冷却速度は遅くする方向で表面平滑性が向上する。また、溶融押し出し時にサイジング用の円筒部材を用いて、まだ固化していないチューブ又はシートの内面又は外面を接触させて冷却速度を調整したり、接触させる部材の表面を転写したりする手段も使用できる。更に、溶融押し出し等で成形したチューブやシートが十分冷却した後に二次加工を行って粗さ制御を行っても良い。その手段としては予め粗さを制御した円筒型を用いて、成形したチューブの表面または裏面を型に押し当てて加熱し、型の面を転写する制御方法や、表面または裏面を研磨して粗さを制御する方法もある。研磨する際の研磨材の種類と研磨条件によりRzJIS94を大きくすることも小さくすることも可能である。ブラストのような手段も使用できる。更に、これらの手段を組み合わせても良い。これらの方法はベルトの表面または裏面の何れかに行っても良いし、両方に行っても良い。
以下、本発明の電子写真用ベルトの材料、製法及び形態の例を具体的に示すが、必ずしも下記に限定されるものではない。
本発明の電子写真用ベルトは、少なくとも、熱可塑性樹脂を含有する材料を溶融成形して得られる2層以上の層を有する。
本発明の電子写真用ベルトを構成する成形用原料のうちの主たる材料である熱可塑性樹脂は、本発明に求められる特性を満たすものであれば特に制約されないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリスチレン系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアセタール樹脂、更にはポリサルホンやポリエーテルサルホン及びポリフェニレンサルファイド等の硫黄含有樹脂、ポリフッ化ビニリデンやポリエチレン−四フッ化エチレン共重合体等のフッ素含有樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリ塩化ビニリデン、熱可塑性ポリイミド、各種熱可塑性エラストマー等やこれらの各種変性樹脂や共重合体を1種類又は2種類以上使用することができる。
また、本発明の電子写真用ベルトの帯電電位や抵抗を制御する目的で、各種添加剤を上記熱可塑性樹脂中に含有してもよい。このような添加剤としては、例えば、カーボンブラック、導電性金属酸化物粒子及び金属粉等のような導電性粒子や、界面活性剤、有機塩類、無機塩類などの固体電解質、グリコール類、ポリエーテル類などの高分子帯電防止剤等の所謂イオン導電剤が挙げられる。しかし、主となる熱可塑性樹脂からブリードを生じない材料を選ぶことが好ましい。更には、主たるバインダーとなる熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーに抵抗の低い材料を選択することにより電子写真用ベルトの抵抗を制御する手段がある。
更に、電子写真用ベルトの離型性や強度の向上や着色が必要な場合に、必要に応じて滑剤や非導電性の金属酸化物粒子や各種の顔料等の他の材料を添加してもよい。例えば、滑剤としてはPTFEやシリコーン樹脂の微粉末、補強材として、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム及び酸化アルミニウム等が挙げられる。
これらの材料の種類と配合量及び製造方法を適宜組み合わせて、少なくとも、帯電電位V1及び表面抵抗率Rs1が上記範囲である表面層、及び帯電電位V2及び表面抵抗率Rs2が上記範囲である裏面層を有する電子写真用ベルトを成形すれば良い。本発明では、電子写真用ベルトの表面及び裏面の帯電電位の調整が重要であり、抵抗値のみで制御できないことは述べてきた通りである。しかし同時に電子写真用ベルトである以上、抵抗の制御も行わなければならない。従って、帯電電位、表面抵抗率、体積抵抗率のそれぞれを個別に制御することが必要であり、具体的な手段の例としては下記のようなものがある。
表面抵抗率を下げたい場合には主バインダーとしての熱可塑性樹脂と相溶しにくい低分子量の界面活性剤や金属塩を添加すると比較的容易に表面抵抗率を下げることができるが、帯電電位や体積抵抗率は下がりにくい特性がある。逆に主バインダーと相溶性の高い界面活性剤を選択すれば体積抵抗率を下げることができる。この手段でも帯電電位は下がり難い。
一方、電子写真用ベルト中に微細な海島構造を形成し、ミクロ的に抵抗値の高い部分と低い部分を作ることで、表面抵抗率及び体積抵抗率が同等であっても帯電電位を低くすることが可能である。これには、高分子帯電防止剤などの主バインダーと非相溶の材料を使用して分散状態を制御する方法や、導電性粒子の種類と大きさ及び分散状態を制御する方法がある。小さい粒子を微細に分散すれば体積及び表面抵抗率は下がるが、比較的帯電電位は下がらない。一方で粒径が1〜20μm程度の大きい導電性粒子を添加したり、粒径1μm以下の粒子でも分散の偏りを作れば帯電電位を引き下げることができる。
電子写真用ベルトにおいて、樹脂に比較して非常に抵抗の低い導電性粒子の層中での偏りは耐電圧の低下によるリークの発生や抵抗ムラに起因する画像濃淡ムラに発展する可能性があり、十分注意しなければならないが、本発明においては2層以上の構成である為、多少であれば問題の発生は回避できる。リークの発生を回避する手段として、例えば表面層以外の層に導電性粒子を使用し、表面層には耐圧の高い高分子導電剤を使用するなどの手段がある。このように、材料それぞれの特徴を組み合わせて使うことにより、電子写真用ベルトに必要な特性を表面と裏面とで個別に制御することが可能である。
また、電子写真用ベルトの表面粗さをコントロールすることで、表面抵抗率などの電気抵抗値は変化させずに帯電電位を制御する手段もある。一例として表面に非常に微細な凹凸を設けて、放電を促進することにより、過大な帯電電位が残らないようにする方法や、逆に非常に平滑にして帯電電位を高く保つ手段などである。具体的な表面粗さ調整手段の例は前述の通りである。なお、これらは電子写真用ベルトの表面及び裏面の表面抵抗率及び帯電電位を調整する方法の一例に過ぎず、これらの方法に限定されるものではない。
また、引張弾性率を高くする手段としては主バインダーとしての熱可塑性樹脂の種類を選択するだけでは無く、無機微粒子を混合するなど添加剤を組み合わせて用いることで改善することができる。
以下に本発明の電子写真用ベルトの製造方法の一例を示す。
本発明の電子写真用ベルトの製造には、シームレスベルトの製造が可能で、且つ製造効率が高くてコストを抑制できる製造方法を好ましく用いることができる。その手段として環状ダイスから成形材料(成形用コンパウンド)を連続溶融押し出しして成形物を得、その後、成形物を必要な長さに切断してベルトを製造する方法が挙げられる。
上記のようにベルトを得る方法として、例えば、チューブ押し出しやインフレーション成形が好適である。インフレーション成形は成形効率が高いだけではなく、1種類のダイスから直径の異なる複数のサイズのチューブを押し出すことが可能であり、多機種に展開
する際の設備投資が低減できる等のメリットもある。更に、押し出し時に溶融状態で膨張させるため、通常の押し出し成形より厚い部分が選択的に周方向に延伸され、厚さムラが低減するという利点もある。
また、別の製造手段としてTダイスによりシート成形した後、所望の長さに切断して、端部を接合し、ベルト化する製造方法がある。この方法では膜厚の均一性が高く、更に二軸延伸装置を使用することができるため、フィルムの機械強度向上ができる等の利点があるが、一方でつなぎ目を避けるため、本体設計に影響が出る等の問題もある。
本発明の電子写真用ベルトの厚さは40〜300μmの範囲であることが好ましい。厚さが40μm未満では成形安定性に欠け、厚さムラを生じ易く、耐久強度も不十分で、ベルトの破断や割れが発生する場合がある。一方で300μmを超えると材料の使用量が増えてコストが高くなる上に、画像形成装置本体に組み込んだ際に張架軸の内面と外面の周速差が大きくなり、中間転写ベルトとして使用した場合には外面の収縮による画像飛び散り等の問題が発生し易い。更に、屈曲耐久性の低下やベルトの剛性が高くなり過ぎて駆動トルクが増大し、本体の大型化やコスト増加を招くといった問題を生じることがある。電子写真用ベルトの厚さは、より好ましくは50〜200μmである。
また、本発明の電子写真用ベルトを構成する表面層及びその他層の厚さは、電子写真用ベルト全体の厚さが上記値を満たす範囲で、それぞれ、本発明に必要とされる他の物性との兼ね合いで適宜決定されるものである。このような前提において各層の厚さの一例として、表面層の厚さT1は好ましくは1〜150μm、より好ましくは5〜30μmであり、T1を除く層の厚さは好ましくは1〜150μm、より好ましくは50〜100μmである。
図5は、本発明の電子写真用ベルトの製造に好ましく用いられる成形装置の一例を示す。本装置は基本的には、押し出し機100、押し出しダイス(環状ダイス103)及び気体吹き込み装置より成る。
まず、成形用樹脂(熱可塑性樹脂)、及び必要に応じて導電剤や添加剤等を所望の処方で予め予備混合後、混練分散させてなる成形用原料を押し出し機100に具備したホッパー102に投入する。押し出し機100では、成形用原料が後工程でのベルト成形が可能となる溶融粘度となり、また原料相互が均一分散するように、設定温度及び押し出し機のスクリュー構成が選択される。成形用原料は押し出し機100中で溶融混練され溶融体となり環状ダイス103に入る。環状ダイス103には、気体導入路104が配設されており、気体導入路104より空気が環状ダイス103の中央に吹き込まれることにより、ダイス103を通過した溶融体は径方向に拡大膨張し、筒状フィルム110となる。
この時吹き込まれる気体は、空気以外に窒素、二酸化炭素又はアルゴン等を選択することができる。膨張した成形体は、外部冷却リング105により冷却されつつ上方向に引き上げられる。通常、インフレーション装置では安定板106で筒状フィルム110を左右から押し潰して、シート状に折り畳み、ピンチローラ107で内部のエアーが抜けないように挟持して一定速度で引き取る方法がとられる。次いで、引き取られたフィルムをカット装置108で切断し、所望の大きさの筒状フィルムを得る。これを組成の異なる材料で繰り返して行い、2種類以上の筒状フィルムを成形し、接着剤を用いて貼り合わせたり、熱や溶剤で溶着する手段を用いたりして多層化することができる。
また、図6に示すような装置を用いて、2層の同時押し出しにより電子写真用ベルトを得ることも可能である。図6に示す成形装置は、更にホッパー109を有する押し出し機101を追加配置されていること以外は図5に示す成形装置と同様の構成を有している。
押し出し機101において溶融混練されてなる溶融体は、押し出し機100で得られた溶融体と同時に2層用の環状ダイス103に送り込まれ、2層が積層された状態で同時に拡大膨張されることにより2層ベルトを得ることができる。
もちろん3層以上の時は、層数に応じて相応数の押し出し機を準備すればよい。このような成形方法を用いることにより、少なくとも2層を有する本発明の電子写真用ベルトのような多層構成の電子写真用ベルトを一段工程で、且つ短時間に寸法精度良く成形することが可能である。この短時間成形が可能ということは、量生産及び低コスト生産が可能であることを十分示唆するものである。
なお、本発明においてインフレーション成形により電子写真用ベルトを製造した場合、環状ダイスと成形された円筒状フィルムの厚さ比、即ち環状ダイスのギャップ(スリット)の幅に対する、成形された円筒状フィルムの厚さの比(円筒状フィルムの厚さ/環状ダイスのギャップ)が1/3以下であることが好ましく、1/5以下であることがより好ましい。また、環状ダイスと成形された円筒状フィルムの直径の比率を、環状ダイス103のダイスリットの外径に対する筒状フィルム110の外径の比(パーセント)で表すと50〜400%の範囲であることが好ましい。
これらは材料の延伸状態を現すものであり、上記厚さの比が1/3より大きい場合は延伸が不十分で得られる円筒状フィルムの強度の低下や抵抗及び厚さのムラ等の不具合が生じることがある。一方で、外径が400%を超える場合や50%未満の場合では過剰に延伸されており、成形安定性が低下したり本発明に必要な厚さを確保することが難しくなったりする。
また、上記のインフレーション成形により得られた筒状フィルムに、表面粗さや寸法を調整することや、成形の際にフィルムについた折り目を除去すること等の目的で、型を使用した加工を行ってもよい。
具体的には、線膨張係数の異なる材料で作られた直径の異なる一組の円筒型を使用する方法がある。小径の円筒型(内型)の線膨張係数が、大径の円筒型(外型)の線膨張係数より大きくなるように、内型及び外型の材質をそれぞれ選択する。一例として、内型をアルミニウム製とし、外型をステンレス製にする等の組み合わせがある。この内型に筒状フィルムを被せた後、その内型を外型内に挿入して、内型と外型で筒状フィルムを挟み込むようにする。この際、内型を筒状フィルムよりやや大きく設計し、フィルムを延ばしつつ内型に被せる方が好ましい。型の間のギャップは、加熱する温度と内型・外型の線膨張係数の差及び必要とされる圧力で計算して求める。内型、筒状フィルム、外型の順でセットされた型を樹脂の軟化点温度付近まで加熱する。加熱により線膨張係数の大きい内型は外型より膨張し、筒状フィルム全面に均一な圧力がかかる。この時、軟化点付近に達した樹脂フィルムの表面は外型内面に、裏面は内型表面に押し付けられるため、それぞれの面粗さを個別に制御することができる。その後、冷却してフィルムを型から外すことで所望の表面性を得ることができる。
内型を金属シリンダーからある程度伸縮する耐熱性樹脂チューブに変更し、筒状フィルムを被せてから外型内に挿入し、チューブにエアを入れて膨張させて筒状フィルムを外型に押し付けた後、加熱してフィルムの表面粗さを調整する手段もある。さらに、異なる材料または配合比で成形した複数の筒状フィルムを内型またはエアチューブに重ねて被せて外型に挿入し、同様の熱加工を行うことで溶融圧着させて、複数の層を有するベルトを成形することも可能である。
このような加工を行うことにより、例えば、電子写真用ベルト表面は鏡面にして帯電電
位を上昇させ、裏面はある程度の粗さを有して帯電電位を引き下げられるようにするなどの制御を行うことができる。また、上記の内型のみを使用し、これに成形した筒状フィルムを被せて加熱する方法でも折り目の除去や寸法の微調整を行うことができる。
この後、必要に応じて補強部材やガイド部材、位置検知部材の取り付けや精密カットを行って電子写真用ベルトを製造する。
また、押し出し機100(及び101)に投入される成形用原料を得る工程において、材料を分散する手段は通常の方法が使用できるが、二軸押し出し機を用いて溶融押し出しする方法を用いれば高いせん断力(シェア)が得られるため、材料の均一分散に好適である。特に、無機の導電性粒子を添加剤として使用する際は、その分散状態に注意が必要であり、二軸押し出し機で溶融混練するだけではなく、それ以前に材料を予備混合しておく方法や、各種カップリング剤で導電性粉体を処理する方法を併せて用いることが好ましい。また、粉末の樹脂を使用すると予備混合時に樹脂と導電性粒子とが混ざり易く、且つ溶融押し出しする際に粉末樹脂がすぐに溶けて導電性粒子の凝集体を造りにくくすることができる。このように、無機の微粒子の樹脂への分散状態を良化する様々な手段があり、導電、非導電に関わらず無機の粉末を使用する際にはいずれかの方法を用いることが好ましい。
本発明の電子写真用ベルトを備えた画像形成装置は、公知のいずれのトナーをも用いることが可能であり、特に限定されないが、本発明の電子写真用ベルトの効果をより高めるためには、トナーの円形度頻度分布において得られる平均円形度を0.920〜0.995、好ましくは0.950〜0.995、より好ましくは0.970〜0.990とすることが良い。このようなトナーは転写効率が高いため、本発明の電子写真用ベルトと組み合わせて使用することにより、特に高温高湿下において転写性が低下する際に発生する縞状の画像不良を改善する効果が非常に大きくなる。更に、トナーの円形度頻度分布において得られる円形度標準偏差を0.040未満、好ましくは0.035未満、より好ましくは0.015以上0.030未満とするとトナーの帯電均一性が向上し、更に好ましい。また、トナーの円相当個数平均径D1(μm)が2〜10μmの範囲が好ましい。なお、本発明における円形度はトナーの凹凸の度合いを示す指標であり、トナーが完全な球形の場合に1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。
次に、本発明の電子写真用ベルトを好適に用いることができる画像形成装置の一例について説明する。本発明の電子写真用ベルトは、中間転写ベルトや転写搬送ベルトなどに好適に用いられる。図1は電子写真プロセスを利用したフルカラー画像形成装置(複写機又はレーザービームプリンター)の構成を示す概略断面図である。
第1の画像担持体として繰り返し使用される回転ドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」と記す)1は、矢示の方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。感光ドラム1は回転過程で、一次帯電器2により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。32は一次帯電器の電源であり、ここでは直流に交流を重畳した電圧を印加しているが、直流のみでもよい。次いで図示せぬ露光手段(フルカラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナによる走査露光系等)から発せられる露光光3を受けることにより、目的のフルカラー画像の第1の色成分像(例えばイエロー色成分像)に対応した静電潜像が感光ドラム1上に形成される。
次いで、その静電潜像が第1の現像器(イエロー色現像器41)により、第1色のトナーであるイエロートナーYにより現像される。この時、第2〜第4の現像器(マゼンタ色現像器42、シアン色現像器43、ブラック色現像器44)の各現像器は作動状態がオフになっていて感光ドラム1には作用せず、このため上記第1色のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像器により影響を受けない。
本発明の電子写真用ベルトである中間転写ベルト5は、矢印方向に感光ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。感光ドラム1上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像が、感光ドラム1と中間転写ベルト5とのニップ部を通過する過程で、一次転写ローラ6から中間転写ベルト5に印加される一次転写バイアスにより形成される電界の作用により、中間転写ベルト5の外周面に順次一次転写されていく。そして、中間転写ベルト5に上記第1色のイエロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、クリーニング装置13により清掃される。
以下、同様にして第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像及び第4色のブラックトナー画像が順次中間転写ベルト5上に重ね合わせて転写され、目的のフルカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。なお、感光ドラム1から中間転写ベルト5に第1〜第4色のトナー画像を順次重畳転写するための一次転写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源30から印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜2kVの範囲である。
二次転写ローラ7は、二次転写対向ローラ8に対応して平行に軸受させて、中間転写ベルト5の回転方向において感光ドラム1とのニップ部より下流の表面に対して離間可能な状態に配設してある。また、感光ドラム1から中間転写ベルト5への第1〜第3色のトナー画像の一次転写工程では、二次転写ローラ7を中間転写ベルト5から離間させておくことも可能である。
中間転写ベルト5上に転写された合成カラートナー画像を転写材Pへの転写は以下のように行われる。二次転写ローラ7が中間転写ベルト5に当接されると共に、転写材Pが給紙ローラ11から転写材ガイド10を通って、中間転写ベルト5と二次転写ローラ7との当接ニップに所定のタイミングで給送される。すると、二次転写バイアスが電源31から二次転写ローラ7に印加される。この二次転写バイアスにより中間転写ベルト5から第2の画像担持体である転写材Pへ合成カラートナー画像が二次転写される。この際に中間転写ベルト上の二次転写前のトナー画像の帯電を補助する装置は、本装置には付加されていない。トナー画像の転写を受けた転写材Pは、定着器15へ導入され、加熱定着される。
転写材Pへの画像転写終了後、中間転写ベルト5には離接自在に配置されたクリーニング用帯電部材9が当接され、感光ドラム1とは逆極性のバイアスを印加する。これにより、転写材Pに転写されずに中間転写ベルト5上に残留している転写残トナーに一次転写時と逆極性の電荷が付与される。なお、33はバイアス電源であり、ここでは直流に交流を重畳した電圧を印加している。一次転写時と逆極性に帯電された転写残トナーは、感光ドラム1とのニップ部及びその近傍において感光ドラム1に静電的に転写されることにより、中間転写ベルト5がクリーニングされる。この工程は、一次転写と同時に行うことができるためスループットの低下を生じない。
続いて、中間転写ベルトと電子写真感光体が一体に支持されたプロセスカートリッジについて、図2を参照して説明する。本発明に用いられるプロセスカートリッジは、少なくとも中間転写ベルト5と電子写真感光体1及び一次転写手段6が一体に支持されており、画像形成装置本体から着脱自在となるように構成されていればよい。図2では、更に中間転写ベルトクリーニング機構13、電子写真感光体のクリーニング機構9も一体ユニットとして付属している。本発明の中間転写ベルトのクリーニングは、前述のように転写残トナーを一次転写と逆の極性に帯電させ、一次転写部で電子写真感光体に戻すために必要な機構であり、本実施形態では中抵抗の弾性体からなるクリーニングローラ9を装備してい
る。電子写真感光体のクリーニング形態はブレードクリーニングである。本プロセスカートリッジでは廃トナー容器も一体となっており、中間転写ベルト−電子写真感光体双方の転写残トナーもカートリッジ交換時に同時に廃棄されるため、メンテナンス性の向上に貢献している。
また、中間転写ベルトは、駆動ローラ8とテンションローラ12の2本のローラで張架されており、部品点数の削減と小型化を図っている。この駆動ローラ8は、同時にクリーニングローラの対向ローラとなっている。中間転写ベルトに従動して回転するテンションローラ12はスライドする機構を有しており、圧縮ばねにより矢印の方向に圧接され、中間転写ベルトに張力を与えている。そのスライド幅は1〜5mm程度で、ばねの圧力合計は5〜100N程度である。また、電子写真感光体1と駆動ローラ8は図示せぬカップリングを有し、本体から回転駆動力が伝達されるようになっている。
更に、別の画像形成装置の例を図3及び図4に示す。図3及び図4は電子写真感光体1を画像形成に必要な現像剤の数と同数具備したもので、フルカラープリントの印字スピードが飛躍的に向上させる利点がある。
図3は中間転写ベルトを使用したものであり、図1と同様に感光ドラム1に形成されたトナー画像は本発明の電子写真用ベルトである中間転写ベルト5に順次転写されて重ね合わされた後、二次転写ローラ7によりトナーと逆極性のバイアスを印加され、転写材Pの上に一括転写される。中間転写ベルト5に残留した現像剤は、クリーニング装置18で除去される。
図4は転写搬送ベルト方式の画像形成装置の一例を示すものである。転写材Pは吸着ローラ63によりバイアスを印加され、転写搬送ベルト16に吸着して搬送される。感光ドラム1上に形成された各色のトナー画像は、転写搬送ベルト上に吸着された転写材Pに転写ローラ17からトナーと逆極性のバイアスが印加されることにより順次転写され、重ね合わされた後、定着装置15で加熱定着される。
次に、本発明に用いられる各物性の測定方法を説明する。
<電子写真用ベルトの帯電電位の測定方法>
図7及び図8に示す測定装置を用いて電子写真用ベルトの帯電電位を測定する。図7はベルト表面の帯電電位を測定する装置であり、電子写真用ベルト120は予め幅200mmになるようカットし、蛇行防止リブなどの付属物はできる限り取り除く。4本のローラ(122〜125)に懸けられた電子写真用ベルト120を矢印の方向に120mm/secのスピードで回転させる。なお、電子写真用ベルト120を張架する駆動ローラ124及びテンションローラ125、並びに電子写真用ベルト120を帯電させるための帯電ローラ121は、それぞれ導電性ゴムローラからなる。テンションローラ125は矢印方向に500gの荷重で張力を加える。123は帯電ローラに対向する金属ローラであり、122は帯電電位測定部の対向ローラである。なお、122、123、124の各ローラは接地されている。126は表面電位計の測定部であり、ベルトのほぼ中央部に設定されている。
電源127から、直流+500Vと交流2kVppのサイン波を重畳してなる電圧を、帯電ローラ121(導電性ゴムローラ)を介して回転している電子写真用ベルトに印加する。電圧印加20秒後の帯電電位を表面電位計126で読み取り、100ms毎の電位をベルト2回転分連続して記録し、平均したものを電子写真用ベルト表面の帯電電位V1[V]とする。この装置において、対向ローラ122の径はφ16mmであり、該対向ローラ122以外のローラの径は全てφ23.5mmである。また、帯電ローラ121とローラ123の接触部分から対向ローラ122の中央部までの水平距離L1は30mm、同垂直距離は20mmである。更に、ローラ123と駆動ローラ124の中心間距離は150mmである。導電性ゴムローラ121、124(駆動ローラ)及び125(テンションローラ)の体積抵抗は、電子写真用ベルトに対して十分低くなるように1×10Ω以下とする。この導電性ローラの抵抗値は以下のように測定した。図7において帯電ローラ121の位置に測定したいローラをセットし、ベルトを張架せず、金属の対抗ローラ123と接触させて回転させ100Vを印加した際に生じた電流値を読み取り、100をその電流値で除したものである。なお、印加電圧は電子写真用ベルトの使用状況に応じて−500Vの直流に2kVppのサイン波を重畳したものとしても良い。
また、電子写真用ベルトの裏面の帯電電位は図8に示す装置を用いて測定した。図8の装置は図7の装置と比較して、帯電ローラ121とその対向ローラ123が逆転しており、測定部対向ローラ122の位置関係が変化している以外、L1、L2、ローラ径等は全て図7の装置と同じであり、測定方法も同様である。
<電子写真用ベルトの表面抵抗率及び体積抵抗の測定方法>
電気用プラスチックフィルム試験方法 JIS-C2151に順して測定する。測定装
置は、抵抗計として超高抵抗計R8340A(アドバンテスト社製)、試料箱として超高抵抗測定用試料箱TR42(アドバンテスト社製)を使用する。
測定サンプルは次のように作製する。まず、電子写真用ベルトを直径83mmの円形に、打ち抜き機又は鋭利な刃物で切り抜く。切り抜いた円形片の片面は、その全面にPt−Pd蒸着膜を形成することにより対電極を設ける。もう一方の面にはマスキングを施した後、Pt−Pd蒸着を施し、その後マスキング部材を分離して、直径50mmの主電極と内径70mm、外径80mmのガード電極を設ける。Pt−Pd蒸着膜は、マイルドスパッタE1030(日立製作所製)で蒸着操作を2分間行うことにより得られる。蒸着操作を終了したものを測定サンプルとする。
測定雰囲気は23℃/55%とし、測定サンプルは予め同雰囲気下に12時間以上放置しておく。測定はディスチャージ10秒、チャージ30秒、メジャー30秒とし、印加電圧は100Vとして測定を行う。なお、体積抵抗率も同様の装置とサンプルで測定を行う。
<電子写真用ベルトの引張弾性率の測定方法>
電子写真用ベルトからサンプルを幅20mm、長さ100mmで周方向に切り出し、厚さを測定した後、引っ張り試験機(テンシロンRTC−1250A:オリエンテック社製)に装着する。厚さはサンプル内5点の平均とする。測定間隔は50mm、試験速度は5mm/minとして引っ張り試験を行い、伸びと応力をレコーダーで記録し、伸びが0.2%と0.5%の時の応力を読み取とり、下記式より引張弾性率を計算する。この測定を5回行い、平均した値を本発明で用いる引張弾性率とする。
引張弾性率[MPa] = (f2−f1)/(20×t)×1000
(式中、f1は伸びが0.2%の時の応力[N]、f2は伸びが0.5%の時の応力[N]、tはサンプルの厚さ[mm]をそれぞれ示す。)
<電子写真用ベルトの厚さの測定方法>
本発明の電子写真用ベルトの厚さは、1つのベルトから3片のサンプルを切り出し、その断面を光学顕微鏡又は走査電子顕微鏡を用いて観察し、表面層、該表面層を除く層、及びベルト全体の厚さを測定し、それぞれを平均して求めた。
<電子写真用ベルトの表面粗さの測定方法>
JIS B0601−2001 附属書1の記載に準拠し、表面及び裏面の粗さ(Rz
JIS94)を測定する。測定方向は軸方向(張架される軸に平行な方向)として、表面及び裏面それぞれ3点のRzJIS94を測定し、平均して求める。
<トナーの円形度の測定方法>
本発明におけるトナーの円相当径、円形度及びそれらの頻度分布とは、トナー粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いられるものであり、本発明ではフロー式粒子像測定装置「FPIA−1000型」(東亜医用電子社製)を用いて測定を行い、下記式を用いて算出する。
Figure 2007010714
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは該トナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。本発明における円形度はトナーの凹凸の度合いを示す指標であり、トナーが完全な球形の場合に1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。本発明において、トナーの個数基準の粒径頻度分布の平均値を意味する円相当個数平均径D1(μm)と粒径標準偏差SDdは、粒度分布の分割点iでの粒径(中心値)をdi、頻度をfiとすると次式から算出される。
Figure 2007010714
以下に、具体的な実施例をもって本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の%は質量%を意味する。
〈電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例1〉
PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 67.4%
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタットNC6321) 5 %
フッ素界面活性剤(パーフルオロブタンスルホン酸カリウム) 0.5%
酸化亜鉛1種(非導電性フィラー) 27.0%
シランカップリング剤 0.1%
上記の材料のうち、まず、酸化亜鉛1種をヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)で撹拌しつつ、これにシランカップリング剤を滴下し、十分混合した。その後、他のすべての材料を投入して各材料が均一になるまで撹拌し、材料の予備混合とした。続いてこの粉体混合物を二軸の押し出し機(PCM30 池貝鉄工所(株)製)で溶融混練して各材料
を均一に分散し、直径2mm程度のストランドで押し出してカットし、ペレットとした。尚、分散性を向上する為、液体のシランカップリング剤を除き固形の材料はすべて粒径300μm以下の粉末状のものを使用した。粉末の材料が入手困難な場合は粉砕加工を行って粉末とした。これをベルト成形用コンパウンド1とした。
〈電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例2〉
配合量を下記に示すように変更した他は電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例1と同様の方法を用いてベルト成形用コンパウンド2を製造した。この際、上記製造例1と同様に酸化亜鉛1種とシランカップリング剤をヘンシェルミキサーで撹拌混合した後、他の材料を投入するようにした。
PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 79.2%
フッ素界面活性剤(パーフルオロブタンスルホン酸カリウム) 0.7%
酸化亜鉛1種 20.0%
シランカップリング剤 0.1%
〈電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例3〉
配合量を下記に示すように変更した他は電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例1と同様の方法を用いてベルト成形用コンパウンド3を製造した。この際、上記製造例1と同様に酸化亜鉛1種とシランカップリング剤をヘンシェルミキサーで撹拌混合した後、他の材料を投入するようにした。
PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 66.8%
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタットNC6321) 12 %
フッ素界面活性剤(パーフルオロブタンスルホン酸カリウム) 0.8%
無機金属塩(過塩素酸リチウム) 0.3%
酸化亜鉛1種(非導電性フィラー) 20.0%
シランカップリング剤 0.1%
〈電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例4〉
配合量を下記に示すように変更した他は電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例1と同様の方法を用いてベルト成形用コンパウンド4を製造した。この際、上記製造例1と同様に酸化亜鉛1種とシランカップリング剤をヘンシェルミキサーで撹拌混合した後、他の材料を投入するようにした。
PC(ポリカーボネート) 64.9%
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタットNC6321) 25 %
酸化亜鉛1種(非導電性フィラー) 10.0%
シランカップリング剤 0.1%
〈電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例5〉
配合量を下記に示すように変更した他は電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例1と同様の方法を用いてベルト成形用コンパウンド5を製造した。この際、酸化亜鉛1種に代えて導電性カーボンブラックとシランカップリング剤をヘンシェルミキサーで撹拌混合した後、PVDFを投入するようにした。
PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 81.7%
導電性カーボンブラック(デンカブラック) 18 %
シランカップリング剤 0.3%
〈電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例6〉
配合量を下記に示すように変更した他は電子写真用ベルト成形用コンパウンドの製造例1と同様の方法を用いてベルト成形用コンパウンド6を製造した。この際、酸化亜鉛1種に代えて導電性カーボンブラックとシランカップリング剤をヘンシェルミキサーで撹拌混合した後、PCを投入するようにした。
PC(ポリカーボネート) 77.7%
導電性カーボンブラック(デンカブラック) 22 %
シランカップリング剤 0.3%
〈実施例1〉
図6の成形装置を使用して電子写真用ベルトの成形を行った。図6において、成形用ダイス103を2層用環状ダイスとし、環状のスリットの外径がφ100mmのものを用いた。ダイスリットは1.0mmとした。この成形装置で表面層用押し出し機の材料ホッパー102には十分に加熱乾燥させた上記ベルト成形用コンパウンド1を投入し、裏面層用の材料ホッパー109にはベルト成形用コンパウンド5を投入した。これらの2種の材料をそれぞれ加熱溶融して環状ダイス103からベルト成形用コンパウンド1が表面層になるように2層の円筒状で押し出した。環状ダイス103の周囲には外部冷却リング105が設置されており、押し出されたフィルムに周囲から空気を吹き付け、冷却を行う。押し出された筒状フィルムの内部に気体導入路104より空気を吹き込み、直径139mmまで拡大膨張させた後、引き取り装置で一定の速度で連続的に引き取った。筒状フィルムの厚さは全体で100μm、表面層の厚さは35μm、内面層の厚さは65μmになるよう吐出量を調整した。なお、空気の導入は直径が所望の値になった時点で停止した。更に、ピンチローラに続くカット装置108で筒状フィルムをカットして、筒状フィルム1を得た。
この筒状フィルムを線膨張係数の異なる金属からなる一組の円筒型を用いてサイズ及び表面平滑性の調整と折り目除去を行った。まず、アルミニウム製で表面にブラスト加工により微細な凹凸を設けた直径140mmの内型に、直径139mmで製造した筒状フィルム1をやや延ばしつつ被せた。続いて、その内型を内面を鏡面に加工したステンレス製外型に挿入し、樹脂が溶融する温度まで加熱した。温度上昇に伴い、線膨張係数の大きい内形が筒状フィルム1を外型に押し当て、裏、表それぞれの表面粗さと寸法の調整が行われた。温度上昇後、1分間保持して冷却した。冷却後、型から外して幅250mmになるよう端部を精密にカットし、ベルト両端部裏面にゴム製の蛇行防止部材を取り付けて直径140mmの2層からなる電子写真用ベルト1を作製した。
この電子写真用ベルト1の引張弾性率は955[MPa]、表面の帯電電位V1は120[V]、裏面の帯電電位V2は35[V]、表面の表面抵抗率Rs1は1.8×1011[Ω/□]、裏面の表面抵抗率Rs2は8.5×10[Ω/□]、表面層の厚さT1は36[μm]、電子写真用ベルト全体の厚さから表面層を除いた厚さT2は67[μm]、ベルト表面の表面粗さRzJIS94は0.6μm、裏面の表面粗さは5.5μm、式(A)(式(1)の中辺)の値は8.0、体積抵抗率は5.6×10Ωcmであった。
得られた電子写真用ベルト1を用いて、下記のプリント試験を行った。
<プリント試験>
直径140mmの電子写真用ベルト1を図1に示す画像形成装置に装着した。トナーは粒径6.2μm、円形度0.985、円形度標準偏差0.020で、円形度0.95未満のトナー粒子数が2.6個数%の、懸濁重合法で製造したものを用い、現像方式は非磁性一成分方式とした。プロセススピードは120mm/secで中間転写ベルトと感光体は
個別に駆動され、感光体の速度100に対して中間転写ベルトの速度が100.3になるようにした。23℃/55%の環境で毎分4枚のスピードで、A4サイズでレッド、ブルー、グリーンの二次色全面ベタ画像のハーフトーン画像、更に印字率4%のフルカラー文字画像で初期プリントアウト試験を行った。その結果、画像の濃度ムラや部分的な転写抜け等の特に問題となる画像はなく、良好な結果が得られた。その後更に4%の印字率でフルカラー画像6,000枚のプリントアウト耐久試験を行った後、前述の初期プリントアウト試験と同様のパターンで画像を確認したが、特に問題はなく良好な結果が得られた。
次に、高温高湿(H/H)32℃/80%と低温低湿(L/L)10℃/10%の環境下で同様にプリント試験を行ったところ特に問題の無い良好な画像が得られた。実施例1で得られた電子写真用ベルト1の物性及び評価結果を表1に示す。なお、表中、○は良好、△は実用上問題なし、×は不良をそれぞれ示す。
〈実施例2〉
実施例1において押し出し時に入れる空気の量を調整して直径219mmの筒状フィルムを成形し、調整用の内型のサイズを直径220mmに変更した以外は、実施例1と同様の方法を用いて直径220mmの電子写真用ベルト2を製造した。
この電子写真用ベルト2を図3に示す画像形成装置にセットし、感光体4個を有するタンデム方式の画像形成装置の中間転写ベルトとして用いて実施例1と同様にプリント試験を行った。この際の中間転写ベルトのプロセススピードは95mm/secであり、フルカラー画像のプリントスピードはA4サイズの用紙で毎分16枚である。その結果、実施例1と同様に良好な画像を得ることができた。結果を表1に示す。
〈実施例3〉
実施例1において押し出し時に入れる空気の量を調整して直径164mmの筒状フィルムを成形し、調整用の内型のサイズを直径165mmに変更した以外は、実施例1と同様の方法を用いて直径165mmの電子写真用ベルト3を製造した。
この電子写真用ベルト3を図4に示す画像形成装置にセットし、転写搬送ベルトとして用いて実施例1と同様にプリント試験を行った。この際の転写搬送ベルトのプロセススピードは95mm/secでフルカラー画像のプリントスピードはA4サイズの用紙で毎分16枚である。その結果、実施例1と同様に良好な画像を得ることができた。結果を表1に示す。
〈実施例4〉
実施例3において、ベルト成形用コンパウンド1の代わりにベルト成形用コンパウンド2を用いることにより、電子写真用ベルトの表面層をベルト成形用コンパウンド2で成形した。また、表面層の厚さを電子写真用ベルト3の表面層よりもやや薄くし、一方で裏面層の厚さを電子写真用ベルト3の裏面層よりやや厚くした。これらの変更点以外は実施例3と同様の方法を用いて電子写真用ベルト4を成形し、プリント試験を行った。その結果実施例1と同様に良好な画像を得ることができた。結果を表1に示す。
〈実施例5〉
実施例2においてベルト成形用コンパウンド1の代わりにベルト成形用コンパウンド3を用いることにより、電子写真用ベルトの表面層をベルト成形用コンパウンド3で成形した。また、表面層の厚さを電子写真用ベルト2の表面層よりもやや厚くし、一方で裏面層の厚さを電子写真用ベルト2の裏面層よりやや薄くした。これらの変更点以外は実施例2と同様の方法を用いて電子写真用ベルト4を成形し、プリント試験を行った。その結果、実施例1と同様に良好な画像を得ることができた。結果を表1に示す。
〈実施例6〉
実施例2においてベルト成形用コンパウンド1の代わりにベルト成形用コンパウンド4を用い、ベルト成形用コンパウンド5の代わりにベルト成形用コンパウンド6を用いた以外は、実施例2と同様の方法を用いて、ベルト成形用コンパウンド4からなる表面層とベルト成形用コンパウンド6からなる裏面層とを有する電子写真用ベルト5を成形し、プリント試験を行った。その結果、実施例1と同様に良好な画像を得ることができた。結果を表1に示す。
〈実施例7〉
実施例1において内型の粗さを変更してベルト裏面のRzJIS94を小さくし、更にトナーとして粒径6.5μm、円形度0.912、円形度標準偏差0.36の粉砕法で製造したものを用い、現像方式は非磁性一成分方式とした。その結果、H/Hで耐久試験を行った際に、縞状のムラが若干発生したが実用可能と判断した。結果を表1に示す。
〈比較例1〉
実施例1において、ベルト成形用コンパウンド1の代わりにポリカーボネート樹脂(添加材なし)を用い、ベルト成形用コンパウンド5の代わりにベルト成形用コンパウンド6を用いた。また、表面層の厚さを電子写真用ベルト1の表面層よりも厚くし、更に、実施例7で用いたものと同様の金型を用いて調整を行った。これらの変更点以外は実施例1と同様の方法を用いて、ポリカーボネート樹脂からなる表面層とベルト成形用コンパウンド6からなる裏面層を有する電子写真用ベルト7を成形し、プリント試験を行った。その結果、飛び散りは良好だったが、初期よりL/Lで水玉状の転写抜け、H/Hで縞状ムラが発生し、耐久試験後は更に悪化していた。結果を表1に示す。
〈比較例2〉
実施例1において、ベルト成形用コンパウンド5の代わりに電子写真用ベルトコンパウンド2に変更し、表面層の厚さを電子写真用ベルト1の表面層よりも薄くした。これらの変更点以外は実施例1と同様の方法を用いて、ベルト成形用コンパウンド1からなる表面層とベルト成形用コンパウンド2からなる裏面層を有する電子写真用ベルト7を成形し、プリント試験を行った。その結果、耐久試験後にL/L環境で水玉状転写抜け、H/H環境で縞状ムラが発生し、飛び散りのレベルも悪化していた。結果を表1に示す。
Figure 2007010714
本発明の電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして用いた4プロセスのフルカラー画像形成装置の概略構成を示す図 本発明の電子写真用ベルトとしての中間転写ベルトと電子写真感光体が一体に支持されたプロセスカートリッジの概略構成を示す図 本発明の電子写真用ベルトを中間転写ベルトとして用いた4連感光体方式のフルカラー画像形成装置の概略構成を示す図 本発明の電子写真用ベルトを転写搬送ベルトとして用いたフルカラー画像形成装置の概略構成を示す図 本発明で用いられる単層のベルトの成形装置の概略構成を示す図 本発明の電子写真用ベルト(2層)の成形装置の概略構成を示す図 本発明の電子写真用ベルトの表面帯電電位の測定方法を示す図 本発明の電子写真用ベルトの裏面帯電電位の測定方法を示す図
符号の説明
1 感光ドラム
2 一次帯電器
3 露光光
5 中間転写ベルト
6 一次転写ローラ
7 二次転写ローラ
8 二次転写対向ローラ
9 クリーニング用帯電部材
10 転写材ガイド
11 給紙ローラ
12 テンションローラ
13、18 クリーニング装置
15 定着器
16 転写搬送ベルト
17 転写ローラ
30、31、32、33 バイアス電源
41 イエロー色現像装置
42 マゼンタ色現像装置
43 シアン色現像装置
44 ブラック色現像装置
63 吸着ローラ
100、101 1軸押し出し機
102、109 材料ホッパー
103 環状ダイス
104 気体導入路
105 外部冷却リング
106 安定板
107 ピンチローラ
108 カット装置
110 筒状フィルム
120 電子写真用ベルト
121 帯電ローラ(導電性ゴムローラ)
122 測定部対向ローラ(金属ローラ)
123 帯電対向ローラ(金属ローラ)
124 駆動ローラ(導電性ゴムローラ)
125 テンションローラ(導電性ゴムローラ)
126 表面電位測定プローブ
127 電源
P 転写材

Claims (5)

  1. 電子写真方式の画像形成装置に使用される、表面にトナー像を一時的に担持する電子写真用ベルトであって、
    前記電子写真用ベルトは、熱可塑性樹脂を含有する材料を溶融成形して得られる、少なくとも2層以上の層を有し、
    引張弾性率が600MPa以上であり、
    前記電子写真用ベルト表面の帯電電位の絶対値をV1[V]、表面抵抗率をRs1[Ω/□]とし、電子写真用ベルト裏面の帯電電位の絶対値をV2[V]、表面抵抗率をRs2[Ω/□]とし、表面層の厚さをT1[μm]とし、前記電子写真用ベルト全体の厚さから表面層の厚さT1を除いた厚さをT2[μm]としたとき、V1が20[V]以上、V2が5[V]以上であり、且つ下記式(1)を満足することを特徴とする電子写真用ベルト。
    Figure 2007010714
  2. 前記電子写真用ベルトの表面の帯電電位の絶対値V1が50[V]以上であり、且つこのV1と電子写真用ベルトの裏面の帯電電位の絶対値V2が下記式(2)を満足することを特徴とする請求項1記載の電子写真用ベルト。
    式(2)
    20 ≧ V1/V2 ≧ 1.01
  3. 前記電子写真用ベルトの表面における表面粗さRzJIS94が裏面における表面粗さRzJIS94より小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真用ベルト。
  4. 前記電子写真用ベルトの体積抵抗率が1×10Ωcm〜1×1013Ωcmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子写真用ベルト。
  5. 感光体上に形成された静電潜像を現像剤により顕在化して画像を形成し、得られた画像を転写材に静電的に転写する電子写真方式の画像形成装置であって、請求項1〜4の何れかに記載の電子写真用ベルトを転写搬送ベルトまたは中間転写ベルトとして具備していることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010145631A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Bridgestone Corp 導電性エンドレスベルト
WO2013151132A1 (ja) * 2012-04-06 2013-10-10 株式会社ブリヂストン 導電性エンドレスベルト
JP2018130834A (ja) * 2017-02-13 2018-08-23 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 積層造形用粉体

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