JPWO2006134661A1 - エレベータのロープブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

かごを吊り下げる主ロープは、第1のローラを含む第1のロープ挟み体と、第2のローラを含む第2のロープ挟み体との間に挟まれている。第1のローラ及び第2のローラのそれぞれは、主ロープの移動に伴って回転されるようになっている。また、第1のローラ及び第2のローラの少なくともいずれか一方は、制動ローラとされている。制動装置は、制動ローラと一体に回転される回転体と、回転体に接触する接触位置と回転体から開離される開離位置との間で変位可能な制動体と、制動体を変位させる制動体変位装置とを有している。制動装置は、制動体を回転体に接触させることにより、回転体及び制動ローラの回転を制動するようになっている。主ロープの移動は、制動ローラの回転を制動することにより制動される。

Description

この発明は、かごを吊り下げる主ロープの移動を制動するためのエレベータのロープブレーキ装置に関するものである。
従来、2枚のブレーキシューの間で主ロープを把持して主ロープの移動を制動するエレベータのロープブレーキ装置が提案されている。各ブレーキシューには、主ロープを把持しているときに主ロープに接触するライニングが貼られている。主ロープの移動は、ライニングと主ロープとの間の摩擦力により制動される(特許文献1参照)。
特表平7−509212号公報
このように従来では、主ロープの移動を制動するときに、主ロープがライニングを摺動されるようになっているので、主ロープやライニングの摩耗が激しくなる。これにより、主ロープに与えられる制動力の大きさが変動しやすくなる。また、主ロープやブレーキシュー等の部品の交換作業が頻繁になり、ランニングコストも高くなってしまう。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、主ロープに与える制動力の大きさを安定させることができるとともに、ランニングコストの低減化を図ることができるエレベータのロープブレーキ装置を得ることを目的とする。
この発明によるエレベータのロープブレーキ装置は、第1のローラを含む第1のロープ挟み体と、第2のローラを含む第2のロープ挟み体とを有し、かごを吊り下げる主ロープを第1のロープ挟み体と第2のロープ挟み体との間に挟み、第1のローラ及び第2のローラのそれぞれが主ロープの移動に伴って回転されるようになっており、かつ、第1のローラ及び第2のローラの少なくともいずれか一方が制動ローラとされているロープ挟み装置、及び制動ローラと一体に回転される回転体と、回転体に接触する接触位置と回転体から開離される開離位置との間で変位可能な制動体と、接触位置と開離位置との間で制動体を変位させる制動体変位装置とを有し、制動体を回転体に接触させることにより、回転体及び制動ローラの回転を制動する制動装置を備え、制動ローラの回転を制動することにより、主ロープの移動を制動するようになっている。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 図1のロープブレーキ装置を示す縦断面図である。 図2のロープブレーキ装置を示す平面図である。 図3のロープブレーキ装置を示す正面図である。 この発明の実施の形態2によるエレベータのロープブレーキ装置を示す正面図である。 この発明の実施の形態3によるエレベータのロープブレーキ装置を示す正面図である。 この発明の実施の形態4によるエレベータのロープブレーキ装置を示す平断面図である。 この発明の実施の形態5によるエレベータのロープブレーキ装置を示す平断面図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、昇降路1の上部には、機械室2が設けられている。機械室2内には、駆動装置である巻上機3と、巻上機3と間隔を置いて配置されたそらせ車4とが設けられている。巻上機3は、モータを含む巻上機本体5と、巻上機本体5により回転される駆動シーブ6とを有している。
機械室2の床部7には、機械室2内と昇降路1内とを連通する貫通穴8が設けられている。駆動シーブ6及びそらせ車4には、貫通穴8を通された複数本の主ロープ9が巻き掛けられている。昇降路1内には、各主ロープ9の一端部に接続されたかご10と、各主ロープ9の他端部に接続された釣合おもり11とがそれぞれ昇降可能に設けられている。かご10及び釣合おもり11は、各主ロープ9により昇降路1内に吊り下げられている。かご10及び釣合おもり11は、駆動シーブ6の回転により昇降路1内を昇降される。
また、機械室2内には、各主ロープ9の移動を制動するためのエレベータのロープブレーキ装置(以下、単に「ロープブレーキ装置」という)12が設けられている。ロープブレーキ装置12は、床部7上に固定された支持体13により支持されている。
巻上機3及びロープブレーキ装置12には、エレベータの運転を制御する制御装置14が電気的に接続されている。巻上機3及びロープブレーキ装置12のそれぞれの動作は、制御装置14からの指令(情報)に基づいて制御される。なお、制御装置14は、機械室2内に設けられている。
図2は、図1のロープブレーキ装置12を示す縦断面図である。また、図3は、図2のロープブレーキ装置12を示す平面図である。さらに、図4は、図3のロープブレーキ装置12を示す正面図である。図において、支持体13は、床部7上に固定された固定部15(図3)と、固定部15に設けられ、ロープブレーキ装置12の奥行き方向(厚さ方向)について互いに対向する一対の対向部16,17とを有している。
対向部16,17間には、ロープブレーキ装置12の幅方向へ互いに並べて配置された第1のロープ挟み体18及び第2のロープ挟み体19が設けられている。各主ロープ9は、第1のロープ挟み体18と第2のロープ挟み体19との間に通されている。各主ロープ9は、ロープブレーキ装置12の奥行き方向へ互いに間隔を置いて一列に並んでいる。
第1のロープ挟み体18は、ロープブレーキ装置12の奥行き方向へ延びる第1の回転軸21と、第1の回転軸21に固定された第1のローラ22とを有している。第1の回転軸21は、対向部16,17に軸受け25を介して回転自在に設けられている。第1の回転軸21及び第1のローラ22は、第1の回転軸21の軸線を中心として一体に回転されるようになっている。
第2のロープ挟み体19は、ロープブレーキ装置12の奥行き方向へ延びる第2の回転軸23と、第2の回転軸23に固定された第2のローラ24とを有している。第2の回転軸23は、対向部16,17に軸受け25を介して回転自在に設けられている。第2の回転軸23及び第2のローラ24は、第2の回転軸23の軸線を中心として一体に回転されるようになっている。
第1のローラ22及び第2のローラ24は、一方の対向部16と他方の対向部17との間に配置されている。第1のローラ22の外径は、第2のローラ24の外径よりも大きくされている。
第1のローラ22の外周部には、第1のローラ22の回転方向へ延びる複数本の第1のロープ溝26が設けられている。また、第2のローラ24の外周部には、第2のローラ24の回転方向へ延びる複数本の第2のロープ溝27が設けられている。
各主ロープ9は、第1のロープ溝26及び第2のロープ溝27のそれぞれに挿入された状態で、第1のローラ22と第2のローラ24との間に挟まれている。第1のローラ22及び第2のローラ24は、互いに近づく方向へ押圧されている。これにより、第1のローラ22及び第2のローラ24のそれぞれと各主ロープ9との間には、摩擦力が発生している。第1のローラ22及び第2のローラ24は、各主ロープ9の移動に伴って、各主ロープ9に接触しながら回転されるようになっている。なお、第1のローラ22及び第2のローラ24のそれぞれの外周部の材料は、各主ロープ9への損傷を防止するための摩擦材とされている。摩擦材としては、例えばナイロン(登録商標)やウレタン樹脂等が用いられる。
第2の回転軸23及び第2のローラ24の回転は、支持体13に支持された制動装置28によって制動されるようになっている。即ち、第2のローラ24は、その回転が制動装置28によって制動される制動ローラとされている。
制動装置28は、第2の回転軸23と一体に回転される円板状のディスク(回転体)29と、ディスク29に接触する接触位置とディスク29から開離される開離位置との間を変位可能な制動体30と、接触位置と開離位置との間で制動体30を変位させる制動体変位装置31とを有している。なお、図2及び図3には、制動体30が接触位置にあるときのロープブレーキ装置12を示している。
第2の回転軸23の一部は、突出軸部23aとして一方の対向部16から支持体13の外側へ突出している(図2)。ディスク29は、スプロケット32を介して突出軸部23aに設けられている。
突出軸部23aには、第2の回転軸23の軸線方向へ延びる複数の嵌合溝33が設けられている。スプロケット32は、各嵌合溝33にスライド可能に嵌め合わされている。ディスク29は、スプロケット32の外周部に設けられた歯部にスライド可能に嵌め合わされている。これにより、スプロケット32及びディスク29は、第2の回転軸23に対して、第2の回転軸23の回転方向については固定され、第2の回転軸23の軸線方向については変位可能とされている。
一方の対向部16のディスク29側の面には、円板状の取付板34が固定されている。取付板34のディスク29に対向する面には、ライニング35が貼られている。取付板34の外周部には、ディスク29の径方向外側に配置された複数の支持ボルト36が螺合されている。各支持ボルト36は、第2の回転軸23の軸線方向に沿って延びている。制動体30及び制動体変位装置31は、各支持ボルト36に設けられている。即ち、制動体30及び制動体変位装置31は、各支持ボルト36を介して取付板34に支持されている。
制動体変位装置31は、第2の回転軸23の軸線方向について、ディスク29よりも取付板34から離れた側に配置されている。制動体30は、制動体変位装置31とディスク29との間に配置されている。ディスク29は、取付板34と制動体30との間に配置されている。なお、制動体30、制動体変位装置31及び取付板34のそれぞれには、突出軸部23aが貫通している。
制動体30の開離位置は、第2の回転軸23の軸線方向について、接触位置よりも取付板34から離れた側に位置している。即ち、制動体30の開離位置は、接触位置よりも制動体変位装置31に近い位置とされている。制動体30は、開離位置から接触位置に達するまでの間に、ディスク29に当たり、ディスク29とともに取付板34に近づく方向へ変位されるようになっている。ディスク29は、制動体30が接触位置に達すると、制動体30に接触されたまま取付板34に押圧されるようになっている(制動動作)。また、ディスク29は、制動体30が接触位置から開離位置へ変位されることにより、制動体30及び取付板34のそれぞれから開離されるようになっている(解放動作)。
制動体30は、第2の回転軸23の軸線方向へ各支持ボルト36に沿って案内されるアーマチュア37と、アーマチュア37のディスク29に対向する面に貼られたライニング38とを有している。
制動体30が接触位置にあるときには、ライニング35,38がディスク29に接触している。このとき、ライニング35,38とディスク29との間には摩擦力が発生している。これにより、ディスク29には、第2の回転軸23及び第2のローラ24の回転を制動する制動力が与えられる。ディスク29に与えられる制動力の大きさは、第2のローラ24と各主ロープ9との間に発生する摩擦力の大きさよりも小さくなるように設定されている。
第2の回転軸23及び第2のローラ24の回転は、制動装置28の制動動作により制動されるようになっている。各主ロープ9の移動は、第2のローラ24の回転が制動されることにより制動されるようになっている。また、第2の回転軸23、第2のローラ24及び各主ロープ9に与えられる制動力は、制動装置28の解放動作により解除される。
制動体変位装置31は、制動体30が接触位置に変位する方向へ制動体30を付勢する複数のばね(付勢部材)39と、各ばね39の付勢力に逆らって制動体30を開離位置に変位させるための電磁マグネット40とを有している。電磁マグネット40は、電磁コイル41を有している。また、電磁マグネット40は、電磁コイル41への通電により、制動体30を開離位置へ変位させる電磁吸引力を発生するようになっている。
制動体30は、電磁コイル41への通電が停止されているときには、各ばね39の付勢力により接触位置へ変位されている。また、制動体30は、電磁コイル41への通電が行われたときには、電磁マグネット40が発生する電磁吸引力により、各ばね39の付勢力に逆らって開離位置へ変位される。
なお、各主ロープ9を挟むロープ挟み装置42は、第1のロープ挟み体18及び第2のロープ挟み体19を有している。また、ロープブレーキ装置12は、ロープ挟み装置42及び制動装置28を有している。
次に、動作について説明する。かご10が停止しているときには、制御装置14の制御により、電磁コイル41への通電が停止されている。このときの制動体30は、接触位置に変位されている。これにより、ディスク29及び第2のローラ24には、制動力が与えられている。
かご10の移動が開始されるときには、制御装置14の制御により、電磁コイル41への通電が行われる。これにより、制動体30は、接触位置から開離位置へ変位される。これにより、ディスク29及び第2のローラ24に与えられる制動力は解除される。
かご10が昇降路1内を移動されると、第1のローラ22及び第2のローラ24は、かご10の移動に伴って各主ロープ9に接触しながら回転される。また、ディスク29は、第2のローラ24と一体に回転される。
この後、かご10が目的階に到達すると、電磁コイル41への通電は、制御装置14の制御により停止される。これにより、制動体30は、開離位置から接触位置に変位される。これにより、ディスク29及び第2のローラ24に制動力が与えられ、各主ロープ9の移動が制動される。
このようなエレベータのロープブレーキ装置12では、第1のローラ22及び第2のローラ24が各主ロープ9の移動に伴って回転され、ディスク29が第2のローラ24と一体に回転されるようになっており、ディスク29の回転が制動体30のディスク29への接触により制動されるようになっているので、第1のローラ22及び第2のローラ24を回転させながら各主ロープ9に制動力を与えることができ、各主ロープ9が第1のローラ22及び第2のローラ24に対して摺動することを防止することができる。これにより、各主ロープ9、第1のローラ22及び第2のローラ24のそれぞれの摩耗量を抑制することができ、ロープブレーキ装置12の各主ロープ9に与える制動力の大きさを安定させることができる。また、主ロープ9、第1のローラ22及び第2のローラ24の部品交換を行う作業の頻度も少なくすることができるので、ランニングコストの低減化も図ることができる。また、加工精度の高いディスク29に制動体30を接触させてディスク29の回転を制動するようになっているので、さらに安定的な制動力を第2のローラ24に与えることができ、各主ロープ9の移動をさらに安定して制動することができる。
また、制動体変位装置31は、制御装置14からの情報に基づいて、接触位置と開離位置との間で制動体30を変位させるようになっているので、エレベータの運転に合わせてロープブレーキ装置12の動作を制御することができる。これにより、例えば、ロープブレーキ装置12の制動動作によって巻上機3に負荷を与えることを防止することができる。
また、第2のローラ24と各主ロープ9との間の摩擦力の大きさは、制動装置28の第2のローラ24に対する制動力の大きさよりも大きくなるように設定されているので、制動装置28によって第2のローラ24の回転が制動されているときに、第2のローラ24の各主ロープ9に対する滑りの発生を防止することができる。これにより、各主ロープ9及び第2のローラ24のそれぞれの摩耗量の抑制をさらに図ることができる。
なお、上記の例では、第2のローラ24のみに制動力が与えられるようになっている、即ち第2のローラ24のみが制動ローラとされているが、第1のローラ22のみを制動ローラとしてもよいし、第1のローラ22及び第2のローラ24のそれぞれを制動ローラとしてもよい。
また、上記の例では、制動体30が接離する回転体が円板状のディスク29とされているが、回転体を環状のドラムとしてもよい。この場合、ドラムに接離する制動体、及び制動体を変位させる制動体変位装置は、ドラムの内側に配置される。
また、上記の例では、1つの第1のローラ22と1つの第2のローラ24との間に各主ロープ9が挟まれているが、各主ロープ9の長さ方向へ複数の第1のローラ22と複数の第2のローラ24とを並べて、各第1のローラ22と各第2のローラ24との間に各主ロープ9を挟むようにしてもよい。この場合、第1のローラ22及び第2のローラ24の少なくともいずれか一方が、制動装置28によって制動される制動ローラとされる。このようにすれば、各第1のローラ22及び第2のローラ24の各主ロープ9に対する接触面積を大きくすることができ、各主ロープ9の損傷を小さくすることができる。
実施の形態2.
上記の例では、第1のローラ22及び第2のローラ24が各主ロープ9に接触しているが、複数の第1のローラ22をまとめて囲むように各第1のローラ22に第1の無端状ベルトを巻き掛け、複数の第2のローラ24をまとめて囲むように各第2のローラ24に第2の無端状ベルトを巻き掛けて、第1の無端状ベルト及び第2の無端状ベルトを各主ロープ9に接触させるようにしてもよい。
即ち、図5は、この発明の実施の形態2によるエレベータのロープブレーキ装置を示す正面図である。図において、支持体13には、第1のロープ挟み体51及び第2のロープ挟み体52が設けられている。各主ロープ9は、第1のロープ挟み体51と第2のロープ挟み体52との間に通されている。
第1のロープ挟み体51は、各主ロープ9の長さ方向へ互いに間隔を置いて配置された複数(この例では、2つ)の第1の回転軸53,54と、各第1の回転軸53,54に固定された複数(この例では、2つ)の第1のローラ55,56と、各第1のローラ55,56をまとめて囲むように各第1のローラ55,56に巻き掛けられた第1の無端状ベルト57とを有している。第1の無端状ベルト57には、各第1のローラ55,56により張力が与えられている。
第2のロープ挟み体52は、各主ロープ9の長さ方向へ互いに間隔を置いて配置された複数(この例では、2つ)の第2の回転軸58,59と、各第2の回転軸58,59に固定された複数(この例では、2つ)の第2のローラ60,61と、各第2のローラ60,61をまとめて囲むように各第2のローラ60,61に巻き掛けられた第2の無端状ベルト62とを有している。第2の無端状ベルト62には、各第2のローラ60,61により張力が与えられている。
第1の無端状ベルト57及び第2の無端状ベルト62は、各主ロープ9の移動に伴って各主ロープ9に接触しながらそれぞれ周回移動されるようになっている。第1の無端状ベルト57の外周部には、第1の無端状ベルト57が周回移動される方向へ延びる複数の第1のベルト溝63が設けられている。第2の無端状ベルト62の外周部には、第2の無端状ベルト62が周回移動される方向へ延びる複数の第2のベルト溝64が設けられている。各主ロープ9は、各第1のベルト溝63及び各第2のベルト溝64のそれぞれに挿入された状態で、第1の無端状ベルト57と第2の無端状ベルト62との間に挟まれている。
第1の回転軸53,54には、第1のローラ55,56間の間隔を所定の間隔に維持するための連結板65が設けられている。連結板65には、第1のローラ55と第1のローラ56との間に配置された第1の中間ローラ66が回転自在に設けられている。第1の中間ローラ66は、第1の無端状ベルト57の内周面に接触している。第1の中間ローラ66は、第1の無端状ベルト57の周回移動に伴って第1の無端状ベルト57の内周面に接触しながら回転されるようになっている。
第2の回転軸58,59には、第2のローラ60,61間の間隔を所定の間隔に維持するための連結板67が設けられている。連結板67には、第2のローラ60と第2のローラ61との間に配置された第2の中間ローラ68が回転自在に設けられている。第2の中間ローラ68は、第2の無端状ベルト62の内周面に接触している。第2の中間ローラ68は、第2の無端状ベルト62の周回移動に伴って第2の無端状ベルト62の内周面に接触しながら回転されるようになっている。
第1のローラ55、第1のローラ56及び第1の中間ローラ66のそれぞれは、各主ロープ9の長さ方向について、第2のローラ60、第2のローラ61及び第2の中間ローラ68のそれぞれと同位置に配置されている。第1のローラ55、第1のローラ56及び第1の中間ローラ66と、第2のローラ60、第2のローラ61及び第2の中間ローラ68とは、それぞれ互いに近づく方向へ押圧されている。これにより、第1の無端状ベルト57及び第2の無端状ベルト62と各主ロープ9との間には、摩擦力が発生している。
また、第1のローラ55,56及び第2のローラ60,61のうち少なくともいずれかは、制動装置28により制動される制動ローラとされている。この例では、各主ロープ9の長さ方向について互いに異なる位置に配置された第1のローラ56及び第2のローラ60が制動ローラとされている。支持体13には、第1のローラ56及び第2のローラ60のそれぞれの回転を個別に制動する2つの制動装置28が支持されている。各制動装置28の構成は、実施の形態1と同様である。
第1のローラ56と第1の無端状ベルト57との間の摩擦力、及び各主ロープ9と第1の無端状ベルト57との間の摩擦力は、第1の回転軸54及び第1のローラ56に与えられる制動装置28の制動力よりも大きく設定されている。また、第2のローラ60と第2の無端状ベルト62との間の摩擦力、及び各主ロープ9と第2の無端状ベルト62との間の摩擦力は、第2の回転軸58及び第2のローラ60に与えられる制動装置28の制動力よりも大きく設定されている。他の構成は実施の形態1と同様になっている。
このようなエレベータのロープブレーキ装置では、第1のローラ55,56に巻き掛けられた第1の無端状ベルト57と、第2のローラ60,61に巻き掛けられた第2の無端状ベルト62との間に各主ロープ9が挟まれるようになっているので、第1のローラ55,56と第2のローラ60,61とを各主ロープ9に直接接触させるよりも、第1のロープ挟み体51及び第2のロープ挟み体52の各主ロープ9に対する接触面積を大きくすることができ、各主ロープ9の損傷をさらに少なくすることができる。
また、第1の無端状ベルト57及び第2の無端状ベルト62と各主ロープ9との間の摩擦力は、第1のローラ56及び第2のローラ60に対する制動装置28の制動力よりも大きく設定されているので、制動装置28によって第1のローラ56及び第2のローラ60の回転が制動されているときに、第1の無端状ベルト57及び第2の無端状ベルト62の各主ロープ9に対する滑りの発生を防止することができる。
なお、上記の例では、第1のローラ56及び第2のローラ60が制動ローラとされているが、第1のローラ55,56及び第2のローラ60,61のうちの少なくともいずれか1つが制動ローラとされていればよい。
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3によるエレベータのロープブレーキ装置を示す正面図である。図において、支持体13には、各主ロープ9を挟むためのロープ挟み装置71が設けられている。ロープ挟み装置71は、第1のロープ挟み体72と、各主ロープ9に接触して第1のロープ挟み体72に各主ロープ9を押圧する作動位置と各主ロープ9から開離される解放位置との間で変位可能な第2のロープ挟み体73と、作動位置と解放位置との間で第2のロープ挟み体73を変位させるロープ挟み体変位装置74とを有している。なお、図6には、第2のロープ挟み体73が作動位置にあるときのロープブレーキ装置を示している。
ロープ挟み体変位装置74は、支持体13に対して回動可能なアーム75と、支持体13に支持され、アーム75を回動させるアーム回動装置76とを有している。固定部15には、ロープブレーキ装置の奥行き方向へ延びる取付ピン77が設けられている。取付ピン77には、アーム75の基端部が取り付けられている。アーム75は、取付ピン77の軸線を中心に回動可能になっている。アーム回動装置76には、アーム75の先端部が連結されている。ロープ挟み体変位装置74は、制御装置14からの指令(情報)に基づいて動作されるようになっている。
第1のロープ挟み体72は、各主ロープ9の長さ方向へ互いに間隔を置いて配置された複数(この例では、2つ)の第1の回転軸21と、各第1の回転軸21に固定された複数(この例では、2つ)の第1のローラ22とを有している。各第1の回転軸21は、軸受けを介して支持体13に回転自在に設けられている。第1の回転軸21及び第1のローラ22は、第1の回転軸21の軸線を中心として一体に回転されるようになっている。
第2のロープ挟み体73は、アーム75に設けられている。また、第2のロープ挟み体73は、アーム75の回動により、作動位置と解放位置との間で変位されるようになっている。さらに、第2のロープ挟み体73は、アーム75の長さ方向へ互いに間隔を置いて配置された複数(この例では、2つ)の第2の回転軸23と、各第2の回転軸23に固定された複数(この例では、2つ)の第2のローラ24とを有している。各第2の回転軸23は、軸受けを介してアーム75に回転自在に設けられている。第2の回転軸23及び第2のローラ24は、第2の回転軸23の軸線を中心として一体に回転されるようになっている。なお、第2の回転軸23の一部は、対向部16から支持体13の外側へ突出する突出軸部とされている。
各第2の回転軸23の突出軸部には、制動装置28がそれぞれ設けられている。各制動装置28は、第2の回転軸23に支持されている。各制動装置28は、アーム75の回動に伴って各第2の回転軸23とともに変位されるようになっている。各制動装置28の構成は、実施の形態1と同様である。
各制動装置28は、第2のロープ挟み体73が作動位置に変位されたときに制動体(図2参照)が接触位置に変位され、第2のロープ挟み体73が解放位置に変位されたときに制動体が開離位置に変位されるように、制御装置14により制御されるようになっている。各第2のローラ24の回転は、制動体の接触位置への変位により制動される。即ち、各第2のローラ24は、制動装置28によって制動される制動ローラとされている。
第1のローラ22の外周部には、第1のローラ22の回転方向へ延びる複数本の第1のロープ溝26が設けられている。また、第2のローラ24の外周部には、第2のローラ24の回転方向へ延びる複数本の第2のロープ溝27が設けられている。
各主ロープ9は、第2のロープ挟み体73が作動位置にあるときに、第1のロープ溝26及び第2のロープ溝27のそれぞれに挿入された状態で、第1のローラ22と第2のローラ24との間に挟まれるようになっている。第2のロープ挟み体73が作動位置にあるときには、第1のローラ22及び第2のローラ24と各主ロープ9との間に摩擦力が発生している。また、第2のロープ挟み体73が作動位置にあるときには、第1のローラ22及び第2のローラ24は、各主ロープ9の移動に伴って各主ロープ9に接触しながら回転されるようになっている。なお、第1のローラ22及び第2のローラ24のそれぞれの構成は、実施の形態1と同様とされている。
各主ロープ9は、第2のロープ挟み体73が解放位置へ変位されると、各第2のローラ24からだけでなく、第1のローラ22からも開離されるようになっている。これにより、第2のロープ挟み体73が解放位置にあるときには、第1のローラ22及び第2のローラ24のそれぞれの回転は、各主ロープ9が移動されても、停止されたままになる。即ち、第2のロープ挟み体73が解放位置にあるときには、各主ロープ9から第1のローラ22及び第2のローラ24への力の伝達が遮断されるようになっている。なお、各主ロープ9は、第2のロープ挟み体73の位置にかかわらず、第1のローラ22に常時接触するようになっていてもよい。
アーム回動装置76は、支持体13に支持されている。アーム回動装置76には、アーム75の先端部が連結ボルト(連結部材)78を介して連結されている。アーム回動装置76は、第2のロープ挟み体73が作動位置と解放位置との間で変位されるように、アーム75を回動させるようになっている。
アーム回動装置76は、アーム75とともに変位される可動体79と、支持体13に支持され、可動体79の変位量を規制するための枠体80と、第2のロープ挟み体73が作動位置に変位される方向へアーム75及び可動体79を付勢する複数のばね(付勢体)81と、各ばね81の付勢力に逆らって、第2のロープ挟み体73が解放位置に変位される方向へアーム75及び可動体79を変位させる電磁マグネット82とを有している。
可動体79は、連結ボルト78を介してアーム75の先端部に取り付けられた可動体本体83と、可動体本体83に固定され、枠体80内で変位可能に設けられた板状のアーマチュア84とを有している。
枠体80は、可動体79が変位される方向について互いに間隔を置いて配置された第1の規制部85及び第2の規制部86を有している。第1の規制部85は、第2の規制部86よりもアーム75側に配置されている。第2の規制部86には、枠体80内に配置された電磁マグネット82が固定されている。アーマチュア84は、第1の規制部85と電磁マグネット82との間の隙間に配置されている。第2のロープ挟み体73は、アーマチュア84が第1の規制部85に当接されたときに作動位置に変位され、アーマチュア84が電磁マグネット82に当接されたときに解放位置に変位されるようになっている。
各ばね81は、第1の規制部85とアーム75との間に縮められた状態で設けられている。即ち、アーム75は、第1の規制部85から離れる方向へ各ばね81により付勢されている。また、電磁マグネット82は、電磁コイル87を有している。電磁マグネット82は、電磁コイル87への通電により、アーマチュア84を吸引する電磁吸引力を発生するようになっている。
第2のロープ挟み体73は、電磁コイル87への通電が停止されているときには、各ばね81の付勢により作動位置に変位されている。電磁コイル87への通電が行われると、各ばね81の付勢力に逆らって、アーマチュア84が電磁マグネット82により吸引され、第2のロープ挟み体73が作動位置から解放位置へ変位される。他の構成は実施の形態1と同様である。
次に、動作について説明する。かご10が停止しているときには、制御装置14の制御により、各制動装置28の電磁コイルへの通電、及びアーム回動装置76の電磁コイル87への通電がそれぞれ停止されている。このとき、各制動装置28の制動体は接触位置に変位され、第2のロープ挟み体73は作動位置に変位されている。即ち、各第1のローラ22及び各第2のローラ24が各主ロープ9に接触している状態で、第2のローラ24の回転が各制動装置28により制動されている。
かご10の移動が開始されるときには、制御装置14の制御により、各制動装置28の電磁コイル及びアーム回動装置76の電磁コイル87のそれぞれへの通電が行われる。これにより、各制動装置28の制動体が開離位置に変位され、第2のロープ挟み体73が解放位置に変位される。これにより、各主ロープ9に与えられる制動力が解除される。
この後、かご10は、昇降路10内を移動される。かご10が移動されているときには、第1のローラ22及び第2のローラ24は、各主ロープ9から開離されているので、各主ロープ9の移動に伴って回転されることはない。
この後、かご10が目的階に到達すると、制御装置14の制御により、各制動装置28の電磁コイルへの通電、及びアーム回動装置76の電磁コイル87への通電がそれぞれ停止される。これにより、各制動装置28の制動体が開離位置から接触位置へ変位され、第2のロープ挟み体73が解放位置から作動位置へ変位される。これにより、各主ロープ9に制動力が与えられる。
このようなエレベータのロープブレーキ装置では、各主ロープ9に接触して第1のロープ挟み体72に各主ロープ9を押圧する作動位置と、各主ロープ9から開離される解放位置との間で第2のロープ挟み体73が変位されるようになっており、第2のロープ挟み体73が作動位置にあるときに各第2のローラ24の回転を制動することにより、各主ロープ9の移動を制動するようになっているので、第1のローラ22及び第2のローラ24を回転させながら各主ロープ9の移動を制動することができ、各主ロープ9が第1のローラ22及び第2のローラ24に対して摺動することを防止することができる。これにより、ロープブレーキ装置12の各主ロープ9に与える制動力の大きさを安定させることができ、ランニングコストの低減化も図ることができる。また、第2のロープ挟み体73が各主ロープ9を第1のロープ挟み体72に押圧し続けることを防止することができるので、各主ロープ9、第1のロープ挟み体72及び第2のロープ挟み体73のそれぞれのダメージ(損傷)をさらに小さくすることができる。
また、ロープ挟み体変位装置74は、制御装置14からの指令に基づいて、作動位置と解放位置との間で第2のロープ挟み体73を変位させるようになっているので、エレベータの運転に合わせてロープブレーキ装置の動作を制御することができる。これにより、例えば、ロープブレーキ装置の制動動作によって巻上機3に負荷を与えることを防止することができる。
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4によるエレベータのロープブレーキ装置を示す平断面図である。図において、支持体13には、各主ロープ9を挟むためのロープ挟み装置91が設けられている。ロープ挟み装置91は、第1のロープ挟み体92と、各主ロープ9に接触して第1のロープ挟み体92に各主ロープ9を押圧する作動位置と各主ロープ9から開離される解放位置との間で変位可能な第2のロープ挟み体93と、作動位置と解放位置との間で第2のロープ挟み体93を変位させるロープ挟み体変位装置94とを有している。なお、図7には、第2のロープ挟み体93が作動位置にあるときのロープブレーキ装置を示している。
ロープ挟み体変位装置94は、一方の対向部16と他方の対向部17との間に配置されている。また、ロープ挟み体変位装置94は、第2のロープ挟み体93とともに変位される可動体95と、可動体95を変位させる電磁開閉装置96とを有している。
可動体95は、電磁開閉装置96に対向するアーマチュア97と、アーマチュア97に固定され、かつ第1のロープ挟み体92側に凹部98が設けられた取付部99とを有している。電磁開閉装置96は、第2のロープ挟み体93が作動位置へ変位される方向へ可動体95を付勢する複数のばね(付勢体)100と、各ばね100に逆らって、第2のロープ挟み体93が解放位置へ変位される方向へ可動体95を変位させる電磁マグネット101とを有している。
電磁マグネット101は、電磁コイル102を有している。電磁マグネット101は、電磁コイル102への通電により、アーマチュア97を吸引する電磁吸引力を発生するようになっている。電磁コイル102への通電及び通電の停止は、制御装置14により制御される。また、第2のロープ挟み体93は、電磁コイル102への通電により解放位置へ変位され、電磁コイル102への通電の停止により作動位置へ変位される。
第1のロープ挟み体92は、支持体13に回転自在に設けられた第1の回転軸21と、第1の回転軸21に固定された第1のローラ22とを有している。第1の回転軸21及び第1のローラ22は、第1の回転軸21の軸線を中心として一体に回転されるようになっている。
第2のロープ挟み体93は、一部が凹部98内に配置された状態で、可動体95に設けられている。また、第2のロープ挟み体93は、可動体95に回転自在に設けられた第2の回転軸23と、第2の回転軸23に固定された第2のローラ24とを有している。第2の回転軸23及び第2のローラ24は、第2の回転軸23の軸線を中心として一体に回転されるようになっている。
第1のローラ22の外周部には、第1のローラ22の回転方向へ延びる複数本の第1のロープ溝26が設けられている。また、第2のローラ24の外周部には、第2のローラ24の回転方向へ延びる複数本の第2のロープ溝27が設けられている。
各主ロープ9は、第2のロープ挟み体93が作動位置にあるときに、第1のロープ溝26及び第2のロープ溝27のそれぞれに挿入された状態で、第1のローラ22と第2のローラ24との間に挟まれるようになっている。第2のロープ挟み体93が作動位置にあるときには、第1のローラ22及び第2のローラ24と各主ロープ9との間に摩擦力が発生している。また、第2のロープ挟み体93が作動位置にあるときには、第1のローラ22及び第2のローラ24は、各主ロープ9の移動に伴って各主ロープ9に接触しながら回転されるようになっている。
各主ロープ9は、第2のロープ挟み体93が解放位置へ変位されると、各第2のローラ24からだけでなく、第1のローラ22からも開離されるようになっている。即ち、第2のロープ挟み体93が解放位置にあるときには、各主ロープ9から第1のローラ22及び第2のローラ24への力の伝達が遮断されるようになっている。なお、各主ロープ9は、第2のロープ挟み体93の位置にかかわらず、第1のローラ22に常時接触するようになっていてもよい。
一方の対向部16と第1のローラ22との間には、第1の回転軸21及び第1のローラ22の回転を制動する制動装置103が設けられている。即ち、第1のローラ22は、制動装置103によって制動される制動ローラとされている。制動装置103は、第1のローラ22に固定された摺動板(回転体)104と、摺動板104に接触する制動体105と、制動体105を摺動板104に押圧するための押圧装置106とを有している。
押圧装置106は、制動体105を摺動板104に押圧する押圧力を発生する複数の押しばね(付勢体)107と、一方の対向部16に設けられ、各押しばね107の押圧力の大きさを調整するための複数の調整ボルト108とを有している。各押しばね107の押圧力の大きさは、各調整ボルト108の一方の対向部16に対する螺合量の調整により調整されるようになっている。
制動体105は、各押しばね107が収容されるばね収容溝109が設けられた制動体本体110と、制動体本体110に設けられ、摺動板104に接触する摩擦部材111とを有している。制動体105は、摺動板104に接触しながら、押圧装置106によって常時押圧されている。これにより、摺動板104と摩擦部材111との間には、摩擦力が常時発生している。第1の回転軸21及び第1のローラ22の回転は、摺動板104と摩擦部材111との間に発生する摩擦力により制動される。なお、摺動板104と摩擦部材111との間に発生する摩擦力の大きさは、各調整ボルト108の螺合量の調整により、第1のローラ22及び第2のローラ24と各主ロープ9との間に発生する摩擦力の大きさよりも小さくされている。他の構成は実施の形態1と同様である。
次に、動作について説明する。第1のローラ22に固定された摺動板104には、制動体105が押圧装置106により常時押圧されている。これにより、第1の回転軸21及び第1のローラ22には、制動力が常時与えられている。
かご10が停止しているときには、制御装置14の制御により、電磁コイル102への通電が停止されている。このときの第2のロープ挟み体93は、作動位置に変位されている。これにより、各主ロープ9には、制動力が与えられている。
かご10の移動が開始されるときには、制御装置14の制御により、電磁コイル102への通電が行われる。これにより、第2のロープ挟み体93は、各ばね100の付勢力に逆らって、作動位置から解放位置へ変位される。これにより、第1のロープ挟み体92及び第2のロープ挟み体93は各主ロープ9から開離され、各主ロープ9に与えられる制動力が解除される。この後、第1のローラ22及び第2のローラ24が各主ロープ9から開離されたまま、かご10が昇降路1内を移動される。
この後、かご10が目的階に到達すると、制御装置14の制御により、電磁コイル102への通電が停止される。これにより、第2のロープ挟み体93が解放位置から作動位置へ変位される。これにより、各主ロープ9が第1のローラ22に押し付けられ、各主ロープ9に制動力が与えられる。
このように、制動体105を摺動板104に常時接触させることにより、第1のローラ22の回転を常時制動するようにしたので、制動体105を動作させるための機構をなくすことができ、制動装置103の構造を簡単にすることができる。また、制動装置103の保守点検作業も容易にすることができる。
また、第1のローラ22と摺動板104とを一体にしたので、部品点数をさらに少なくすることができ、第1のロープ挟み体92及び制動装置103の構造をさらに簡単にすることができる。
なお、上記の例では、第1のローラ22のみが制動ローラとされているが、第2の制動ローラ24のみを制動ローラとしてもよい。
また、上記の例では、制動体105が接触する回転体が摺動板104とされているが、回転体を環状のドラムとしてもよい。この場合、ドラムに接触する制動体、及び制動体をドラムに押圧する押圧装置は、ドラムの内側に配置される。
実施の形態5.
図8は、この発明の実施の形態5によるエレベータのロープブレーキ装置を示す平断面図である。なお、図8には、第2のロープ挟み体93が作動位置にあるときのロープブレーキ装置を示している。図において、第2の回転軸23の一部は、突出軸部23aとして一方の対向部16から支持体13の外側へ突出している。突出軸部23aには、第2の回転軸23の回転を制動するための制動装置121が設けられている。即ち、第2のローラ24は、制動装置121によって制動される制動ローラとされている。制動装置121と一方の対向部16との間には、突出軸部23aが通された取付部材122が配置されている。取付部材122は、一方の対向部16に固定されている。
制動装置121は、突出軸部23aと一体に回転される回転体123と、回転体123と取付部材122との間に配置され、回転体123が接触する摺動板(制動体)124と、回転体123を摺動板124に押圧する押圧装置125とを有している。制動装置121は、支持体13及び取付部材122に対して、第2のロープ挟み体93とともに変位されるようになっている。
回転体123と突出軸部23aとの間には、第2の回転軸23の軸線方向へ延びるキー126が配置されている。これにより、回転体123は、突出軸部23aに対して、第2の回転軸23の軸線方向については変位可能とされ、回転体123の回転方向については固定されている。
摺動板124は、突出軸部23aが中央部を通された円板である。摺動板124の外周部には、第2のロープ挟み体93が変位される方向へ延びる複数のボルト通し長穴127が設けられている。各ボルト通し長穴127には、取付部材122に取り付けられた複数のストッパボルト128が通されている。これにより、摺動板124は、取付部材122に対して、ボルト通し長穴127の長さ方向については変位可能になっており、摺動板124の周方向については固定されている。
押圧装置125は、突出軸部23aと一体に回転されるようになっている。また、押圧装置125は、回転体123が摺動板124に押圧される方向へ回転体123を付勢する皿ばね(付勢体)129と、皿ばね129が突出軸部23aから外れることを防止するための外れ防止板130とを有している。皿ばね129は、外れ防止板130と回転体123との間で縮められている。
回転体123は、回転体本体131と、回転体本体131に設けられ、摺動板124に接触する摩擦部材132とを有している。回転体123は、摺動板124に接触しながら、押圧装置125によって摺動板124に常時押圧されている。これにより、摺動板124と摩擦部材132との間には、摩擦力が常時発生している。第2の回転軸23及び第2のローラ24の回転は、摺動板124と摩擦部材132との間に発生する摩擦力により制動される。なお、摺動板124と摩擦部材132との間に発生する摩擦力の大きさは、第1のローラ22及び第2のローラ24と各主ロープ9との間に発生する摩擦力の大きさよりも小さくされている。他の構成及び動作は実施の形態4と同様である。
このように、第1のローラ22の回転を制動装置103により常時制動するとともに、第2のローラ24の回転を制動装置121により常時制動するようにしたので、各主ロープ9に与える制動力の大きさを制動装置103及び制動装置125で分担することができ、制動装置103及び制動装置121のそれぞれを小形化することができる。
なお、各上記実施の形態では、制御装置14によるロープブレーキ装置の制御は、かご10の通常停止時にのみ、各主ロープ9の移動を制動するようになっているが、例えばかご10の落下を阻止するための非常止め装置が動作したとき等の非常時に、各主ロープ9の移動を制動するようにしてもよい。

Claims (9)

  1. 第1のローラを含む第1のロープ挟み体と、第2のローラを含む第2のロープ挟み体とを有し、かごを吊り下げる主ロープを上記第1のロープ挟み体と上記第2のロープ挟み体との間に挟み、上記第1のローラ及び上記第2のローラのそれぞれが上記主ロープの移動に伴って回転されるようになっており、かつ、上記第1のローラ及び上記第2のローラの少なくともいずれか一方が制動ローラとされているロープ挟み装置、及び
    上記制動ローラと一体に回転される回転体と、上記回転体に接触する接触位置と上記回転体から開離される開離位置との間で変位可能な制動体と、上記接触位置と上記開離位置との間で上記制動体を変位させる制動体変位装置とを有し、上記制動体を上記回転体に接触させることにより、上記回転体及び上記制動ローラの回転を制動する制動装置
    を備え、
    上記制動ローラの回転を制動することにより、上記主ロープの移動を制動するようになっていることを特徴とするエレベータのロープブレーキ装置。
  2. 上記制動体変位装置は、エレベータの運転を制御する制御装置からの情報に基づいて、上記接触位置と上記開離位置との間で上記制動体を変位させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータのロープブレーキ装置。
  3. 第1のローラを含む第1のロープ挟み体と、第2のローラを含み、かごを吊り下げる主ロープに接触して上記第1のロープ挟み体に上記主ロープを押圧する作動位置と上記主ロープから開離される解放位置との間で変位可能な第2のロープ挟み体と、上記作動位置と上記解放位置との間で上記第2のロープ挟み体を変位させるロープ挟み体変位装置とを有し、上記第2のロープ挟み体が上記作動位置にあるときに、上記第1のローラ及び上記第2のローラのそれぞれが上記主ロープの移動に伴って回転されるようになっており、かつ上記第1のローラ及び上記第2のローラの少なくともいずれか一方が制動ローラとされているロープ挟み装置、及び
    上記制動ローラと一体に回転される回転体と、上記回転体に接触する制動体とを有し、上記制動体の上記回転体への接触により、上記制動ローラの回転を制動する制動装置
    を備え、
    上記制動ローラの回転を制動し、かつ上記第2のロープ挟み体を上記作動位置へ変位させることにより、上記主ロープの移動を制動するようになっていることを特徴とするエレベータのロープブレーキ装置。
  4. 上記ロープ挟み体変位装置は、エレベータの運転を制御する制御装置からの情報に基づいて、上記作動位置と上記解放位置との間で上記第2のロープ挟み体を変位させるようになっていることを特徴とする請求項3に記載のエレベータのロープブレーキ装置。
  5. 上記第1のローラ及び上記第2のローラは、上記主ロープに接触しながら回転されるようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエレベータのロープブレーキ装置。
  6. 上記制動ローラと上記主ロープとの間の摩擦力は、上記制動装置によって上記回転体に与えられる制動力よりも大きくなっていることを特徴とする請求項5に記載のエレベータのロープブレーキ装置。
  7. 上記第1のロープ挟み体は複数の上記第1のローラを有し、上記第2のロープ挟み体は複数の第2のローラを有していることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のエレベータのロープブレーキ装置。
  8. 上記第1のロープ挟み体は、複数の上記第1のローラと、各上記第1のローラをまとめて囲むように各上記第1のローラに巻き掛けられた第1の無端状ベルトとを有し、
    上記第2のロープ挟み体は、複数の上記第2のローラと、各上記第2のローラをまとめて囲むように各上記第2のローラに巻き掛けられた第2の無端状ベルトとを有しており、
    上記主ロープは、上記第1の無端状ベルトと上記第2の無端状ベルトとの間に挟まれていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のエレベータのロープブレーキ装置。
  9. 上記制動ローラに巻き掛けられた無端状ベルトと上記主ロープとの間の摩擦力は、上記制動装置によって上記回転体に与えられる制動力よりも大きくなっていることを特徴とする請求項8に記載のエレベータのロープブレーキ装置。



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