JPH04361966A - エレベーター装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、主索により昇降体が
吊持されたエレベーター装置、特に高揚程のエレベータ
ー装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４及び図５は、周知のエレベーター装
置を示す図である。図において、１は建物２に設けられ
た昇降路、３は昇降路１の直上部に設けられて床３ａと
床３ａを貫通したロープ穴３ｂを有する機械室、４は機
械室３に配置された巻上機、５は巻上機４の綱車に巻き
掛けられて両端がそれぞれロープ穴３ｂから昇降路１へ
垂下された主索、６は主索５の一端に吊持されて昇降路
１の所定経路を昇降するかごからなる昇降体、７は主索
５の他端に吊持されて昇降体６と並行に昇降する昇降体
からなるつり合おもり、８は両端がそれぞれ昇降路６及
びつり合おもり７に連結されて下降湾曲部に、つり合車
９によって張力が付与されたつり合ロープ、１０はロー
プ穴３ｂの縁部に固定されて主索５に対向した滑車１０
ａを有す振れ止め具である。

【０００３】従来のエレベーター装置は上記のように構
成されて巻上機４が付勢されると主索５が駆動されて昇
降体６とつり合おもり７が互いに反対方向に昇降する。 また、昇降体６の高さ方向位置によるつり合おもり７側
との主索５の重量差がつり合ロープ８によって補償され
る。

【０００４】そして、地震、強風等によって建物２が揺
動すると垂下した主索５中間部も揺動して水平方向に変
位する。この変位は昇降体６等が上昇するに従って大き
くなってロープ穴３ｂ縁部に接触することになる。この
ため、振れ止め具１０によって主索５の摺擦損傷を防ぐ
ようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーター装置では、主索５の揺動による損傷が防止さ
れるものの、主索５の揺動に起因する昇降路１内機器へ
の引っ掛かり事故、昇降路６の縦揺れ発生の防止作用が
得られないという問題点があった。

【０００６】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたものであり、建物の揺動による主索の揺動が
生じにくいエレベーター装置を得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
ター装置においては、建物の水平方向変位により方向出
力を発する検出手段と、機械室又は昇降体に主索を対向
した制振手段が設けられる。

【０００８】また、検出手段の出力値から適正動揺規正
量を演算する制振制御装置が設けられる。

【０００９】

【作用】上記のように構成されたエレベーター装置の検
出手段が動作すると、制振手段が作動して方向出力とは
逆向きに主索を押圧する。

【００１０】また、制振制御装置によって制振手段に主
索の動揺規制のための適正押圧量が指令される。

【００１１】

【実施例】実施例１．図１及び図２は、この発明の一実
施例を示す図で、図中、図４及び図５と同一符号は相当
部分を示し、１１は床３ａに設けられて建物２が揺動し
たときに動作して建物２の水平方向変位に対応した方向
出力を発する検出手段、１２Ａ，１２Ｂはそれぞれ制振
手段で、作動機１２Ｃに装着されて主索５の水平方向の
両側に配置され滑車からなる作動子１２ｄが設けられ、
制振手段１２Ａは昇降体６側のロープ穴３ｂに対応して
床３ａに配置され、また、制振手段１２Ｂはつり合おも
り７側のロープ穴３ｂに対応して床３ａに配置されてい
る。１３はエレベーターの制御盤で、昇降路１における
昇降体６、つり合おもり７の位置情報を発生する。１４
は検出手段１１の方向出力に対し逆向きの動作を制振手
段１２Ａ，１２Ｂに指令する制振制御装置で、また、検
出手段１１の出力値から制振のための主索５の最適押圧
要領を演算して制振手段１２Ａ，１２Ｂに指令する。

【００１２】上記のように構成されたエレベーター装置
においては、建物２が揺動すると検出手段１１が方向出
力を発生する。この方向出力によって制振制御装置１４
を介して制振手段１２Ａ，１２Ｂが方向出力とは逆向き
に動作して対向した主索５を押圧する。これによって主
索５の揺動変位が規制されて、主索５の過大な揺動によ
る不具合発生が抑制される。したがって、建物２の揺動
に対して安全に良い乗り心地で正常運転できるエレベー
ター装置を得ることができる。

【００１３】なお、昇降体６、つり合おもり７のいずれ
かが建物２の最上階近くにいる場合には、主索５の下端
部に上部側に近い揺れを生じる。このような状況に対し
て制振手段１２Ａ，１２Ｂの主索５押圧量は、建物２の
水平変位量の２０％から３０％にとどめるのが適正であ
る。ただし、他の主索５押圧量であっても所要の揺動規
制作用を得ることができる。

【００１４】また、揺動に際して建物２の最上部の水平
変位量と、建物２の高さの任意位置における水平変位量
は揺動モードごとに一義的に決まる。したがって、検出
手段１１の方向出力値及び揺れ周期と、制御盤１３によ
る昇降体６、つり合おもり７の位置とによって制振制御
装置１４の演算を介して、主索５上部側の水平変位量が
、昇降体６、つり合おもり７の水平変位量と同じになる
ような逆変位を与えることが可能である。すなわち、昇
降体６、つり合おもり７の高さ方向位置により、その位
置での昇降体６、つり合おもり７の水平変位量を計算し
、機械室３の水平変位量との差に相当する量の逆変位押
圧を制振手段１２Ａ，１２Ｂに制振制御装置１４から指
令することによって一層良好な揺動規制作用を得ること
ができる。

【００１５】実施例２．図３は、この発明の他の実施例
を示す図で、図において、図１及び図２と同一符号は相
当部分を示し、１２Ｅ，１２Ｆはそれぞれ制振手段１２
Ａ，１２Ｂと同様な制振手段であり、１２Ｅは昇降体６
に設けられて主索５端部と対向した制振手段、１２Ｆは
つり合おもり７に設けられて主索５端部に対向した制振
手段である。

【００１６】上記のように構成されたエレベーター装置
においても、制振手段１２Ａ，１２Ｂ，１２Ｅ，１２Ｆ
はそれぞれ建物２の揺動時に検出手段１１の方向出力と
逆向きに動作して対向した主索５を押圧する。したがっ
て、詳細な説明を省略するが、図３の実施例においても
図１及び図２の実施例と同様な作用が得られることは明
白である。

【００１７】なお、図３の実施例において、上下の制振
手段の中間、すなわち、例えば制振手段１２Ａと制振手
段１２Ｂの間の主索５は、上部及び下部がそれぞれ同方
向へ押圧されるので、建物２の揺動時にも水平方向へ変
位しない。したがって、さらに有効に揺動による障害を
防ぐことができる。

【００１８】

【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に述べる効果を得ることができる。

【００１９】建物の水平方向変位による検出手段の方向
出力とは逆向きに主索を押圧する制振手段によって主索
の揺動が規制される。これにより、主索の過大な揺動に
よる不具合を抑制して建物の揺動に対して安全性、乗り
心地を向上することができる。

【００２０】また、検出手段の出力値から制振制御装置
により適正動揺規正量を制振手段に指令して、一層良好
な主索揺動規制作用を得ることができ、建物の揺動時の
安全性、乗り心地を一層向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１を示す図で、後述する図５
相当図。

【図２】図１の機器の電気的概念接続図。

【図３】この発明の実施例２を示す図で、後述する図４
相当図。

【図４】従来のエレベーター装置の概念構成図。

【図５】図５の機械室部分の拡大図。

【符号の説明】

２　　　　建物 ３　　　　機械室 ３ａ　　床 ５　　　　主索 ６　　　　昇降体 １１　　　　検出手段 １２Ａ　　制振手段 １２Ｂ　　制振手段 １２Ｅ　　制振手段 １２Ｆ　　制振手段 １４　　　　制振制御装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　建物の機械室床を貫通して垂下した主
   索に吊持された昇降体と、上記建物の水平方向変位によ
   り動作し方向出力を発する検出手段と、上記機械室床近
   くに設けられた可動機構からなり上記検出手段の出力と
   は逆向きに動作して上記主索の動揺変位を規制する制振
   手段とを備えたエレベーター装置。
2. 【請求項２】　　主索に吊持された昇降体と、この昇降
   体が設けられた建物の水平方向変位により動作し方向出
   力を発する検出手段と、上記昇降体に設けられた可動機
   構からなり上記検出手段の出力とは逆向きに動作して上
   記主索の動揺変位を規制する制振手段とを備えたエレベ
   ーター装置。
3. 【請求項３】　　検出手段の出力値から適正動揺規正量
   を演算し、制振手段に動作要領を指令する制振制御装置
   を備えた請求項１又は２記載のエレベーター装置。