JP2004250217A - エレベータロープの制振装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エレベータが設置された建物の揺れを検出する揺れ検出センサ23と、エレベータロープとしてのメインロープ4の水平方向の変位を計測するロープ変位センサ33と、前記揺れ検出センサ23およびロープ変位センサ33の出力信号が入力される制御装置21と、前記メインロープの水平方向の移動を拘束するロープ拘束部材26と、このロープ拘束部材26を駆動するアクチュエータ25とを設け、建物が揺れた際に、前記変位センサ33および検出センサ23の出力信号を制御装置21に入力し、それに対応する制御信号を制御装置21から出力して、建物とメインロープ4との相対変位が小さくなるようにロープ拘束部材26をアクチュエータ25を介して動作させる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベータロープとしてのメインロープやコンペンロープの揺れを抑えるエレベータロープの制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9には従来のエレベータロープの制振装置を示してあり、昇降路1の上部の機械室2に巻上機3が設置されている。巻上機3にはメインロープ4が巻き掛けられ、このメインロープ4の一端部にかご5が、他端部にカウンターウエイト6がそれぞれ連結され、このメインロープ4を介してかご5およびカウンターウエイト6が昇降路1内に吊り下げられている。
【0003】
また、かご5の下端部とカウンターウエイト6の下端部との間にはコンペンロープ7が掛け渡され、このコンペンロープ7が昇降路1の下部に設けられたコンペンシーブ8に巻き掛けられている。
【0004】
機械室2には、メインロープ4の水平方向の変位を規制するロープ制振装置9が設けられている。このロープ制振装置9はメインロープ4を走行自在に支持してその水平方向の変位を規制するガイド9aを備えている。
【0005】
エレベータの運転時には、巻上機3によりメインロープ4が駆動され、かご5およびカウンターウエイト6が互いに反対方向に昇降する。そしてかご5およびカウンターウエイト6の昇降に応じるかご5側とカウンターウエイト6側とのメインロープ4の重量差がコンペンロープ7により補償される。
【0006】
地震や強風等により建物が揺れたときには、機械室2と共に巻上機3やメインロープ4等も揺れる。かご5の位置によっては、建物の揺れの振動数とメインロープ4の固有振動数が接近し、メインロープ4の揺れが大きくなり、メインロープ4が昇降路1内の機器等に衝突したり絡まったりする恐れがある。
【0007】
なお、かご5およびカウンターウエイト6は、その昇降案内用のガイドレール(図示せず)によってそれぞれ水平方向の動きが規制されており、したがってかご5およびカウンターウエイト6が個々に揺れるようなことはない。
【0008】
メインロープ4の揺れに対応するために、機械室2にはロープ制振装置9が設けられている。しかし、従来のロープ制振装置9は機械室2に固定して設置され、単にガイド9aを介してメインロープ4の水平方向の変位を規制するだけであり、建物が揺れたときにはロープ制振装置9も一体に揺れてしまい、このためメインロープ4の揺れを有効に抑えることができない。
【0009】
そこで、図10に示すような制振装置が提案されている。この制振装置は建物の揺れを検出する揺れ検出センサ12と、メインロープ4の揺れを抑える制振機構13とを備えている。揺れ検出センサ12および制振機構13は機械室2の床上に設置されている。
【0010】
制振機構13は、メインロープ4の水平方向の変位を規制する作動子13aと、この作動子13aを水平方向に移動させる作動機13bとを備えている。
【0011】
建物が揺れたときには、その揺れが検出センサ12により検出され、その信号に基づいて作動機13bによりその揺れと逆方向に作動子13aが駆動され、この作動子13aによりメインロープ4を建物の揺れと逆方向に水平移動させてメインロープ4の揺れを抑えようとするものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの制振装置においては、建物の揺れを検出し、その揺れと逆方向にロープを移動させるだけで、制振対象のロープの揺れ量を検出していない。建物が揺れたときには、ロープ自体が加振し応答する。この応答(ロープ変位)は、初期条件、境界条件等に依存するため、建物の揺れだけでは一義的に決定することはできない。したがって、建物の揺れのデータのみでは、充分にロープの揺れを低減できないという問題がある。
【0013】
また、かごの位置に関するデータを追加しても、ロープ自体の変位が計測されていないため、同様にロープの変位を一義的に決定することができず、充分にロープの揺れを低減できない。
【0014】
この発明はこのような点に着目してなされたもので、その目的とするところは、ロープの変位を計測し、そのデータを用いてロープの変位を制御することによりロープの揺れを的確に低減することができるエレベータロープの制振装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明は、エレベータロープの水平方向の変位を計測するロープ変位センサと、このロープ変位センサの出力信号を入力して、それに対応する制御信号を出力する制御装置と、この制御装置が出力する制御信号に基づいて動作するアクチュエータと、このアクチュエータにより駆動され、前記エレベータロープの変位を制御するロープ拘束部材とを備えることを特徴としている。
【0016】
また、この発明は、エレベータが設置された建物の揺れを検出する揺れ検出センサと、エレベータロープの水平方向の変位を計測するロープ変位センサと、前記揺れ検出センサおよびロープ変位センサの出力信号を入力して、それに対応する制御信号を出力する制御装置と、この制御装置が出力する制御信号に基づいて動作するアクチュエータと、このアクチュエータにより駆動され、前記エレベータロープの変位を制御するロープ拘束部材とを備えることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図1ないし図8を参照して説明する。なお、従来の構成と対応する部分には同一符号を付してその重複する説明を省略する。
【0018】
図1には第1の実施形態を示してあり、この実施形態においては、機械室2の下方に機械室(建物)床プレート20が設けられ、機械室2に設置された巻上機3からは機械室2の床および前記機械室床プレート20を貫通してメインロープ4がその下方に導出され、このメインロープ4によりかご5およびカウンターウエイト6が昇降路1内に吊り下げられ、またかご5の下端部とカウンターウエイト6の下端部との間にコンペンロープ7が掛け渡され、このコンペンロープ7が昇降路1の下部に設けられたコンペンシーブ8に巻き掛けられている。
【0019】
機械室2の床上には、制御装置21と、この制御装置21からの信号によって動作する制振器22と、機械室2(建物)の揺れを検出する加速度センサ等からなる揺れ検出センサ23と、エレベータの運転を制御する制御盤24とが設けられている。
【0020】
前記制振器22は、駆動源としてのアクチュエータ25と、このアクチュエータ25により駆動されるロープ拘束部材26とを備え、アクチュエータ25は例えばリニアモータであって、図2に示すように、固定部27と可動部28とを備え、その可動部28にロッド29を介して前記ロープ拘束部材26が取り付けられている。
【0021】
ロープ拘束部材26は、フレーム30の内側に一対のローラ31を互いに平行にかつ回転自在に架設してなり、その一対のローラ31間にエレベータロープとしてのメインロープ4が挿入されて水平方向の移動が拘束されている。
【0022】
かご5およびカウンターウエイト6は、ほぼ平行に引き揃えられた複数本のメインロープ4によって昇降路1内に吊り下げられている。したがって、ロープ拘束部材26における各ローラ31の周面には、図2(A)に示すように、その複数本のメインロープ4に対応する数の断面ほぼU字状をなす係合溝31aが形成され、これらの係合溝31a内に各メインロープ4が適度な遊びをもって係合している。
【0023】
前記支持機械室床プレート20の上には、メインロープ4の水平方向の変位を計測する画像センサ等からなるロープ変位センサ33が設けられている。このロープ変位センサ33は、前記ロープ拘束部材26と所定の間隔を保つようにそのロープ拘束部材26の下方に配設されている。
【0024】
また、前記制御盤24は、かご5の位置を逐次検出してかご5の運行を制御する制御手段を備えている。
【0025】
図3には電気回路の構成を示してあり、制御装置21には、揺れ検出センサ23による建物の揺れに関するデータの信号、ロープ変位センサ33によるメインロープ4の水平方向の変位に関するデータの信号、および制御盤24によるかご5の位置に関するデータの信号がそれぞれ入力され、またその入力に基づく信号がアクチュエータ25に送信されるようになっている。
【0026】
地震や強風時に建物が揺れると、かご5の位置によっては、建物の揺れの振動数とメインロープ4の固有振動数とが接近してメインロープ4の揺れが大きくなる。
【0027】
この際、建物の揺れ(加速度または変位)が揺れ検出センサ23により検出され、メインロープ4の変位がロープ変位センサ33により検出され、それぞれその検出のデータの信号が制御装置21に入力される。また、併せて制御盤24が把握しているかご5の位置に関するデータの信号が制御装置21に入力され、所定の演算が行なわれる。なお、ロープ変位センサ33として画像センサを用いた場合には、メインロープ4と非接触でその変位を計測することができる。
【0028】
そして制御装置21から前記入力信号に対応する制御信号がアクチュエータ25に送信され、その制御信号に基づいてロープ拘束部材26がアクチュエータ25により水平方向に駆動され、巻上機3とかご5との間の区間のメインロープ4の上端部付近が強制的に所定の水平方向に動かされる。
【0029】
すなわち、ロープ変位センサ33によりフィードバックされるメインロープ4の変位に関する信号と、揺れ検出センサ23で検出される建物の揺れに関する信号をもとに、建物とメインロープ4との相対変位が小さくなるようにロープ拘束部材26が制御され、メインロープ4が所定の水平方向に駆動される。
【0030】
これにより、建物に対するメインロープ4の変位つまり揺れを的確に抑えることができ、メインロープ4と昇降路1内の機器との衝突や絡みを防止することができる。
【0031】
なお、ロープ拘束部材26は巻上機3の近くに配置され、巻上機3とかご5との間の区間のメインロープ4の上端部付近がそのロープ拘束部材26により駆動される状態にあるから、かご5が昇降路1内の最上部まで上昇してもそのロープ拘束部材26と干渉するようなことはない。
【0032】
ロープ拘束部材26に対する制御の方式として、制御盤24からのかご5の位置に関する信号をもとに、巻上機3とかご5との間のメインロープ4の長さLを求め、メインロープ4の固有振動数fを下式により計算し、ロープ変位センサ33からの信号や、揺れ検出センサ23が検出する加振源となる機械室2の加速度または変位についての信号をもとに、制御装置21においてメインロープ4の応答を予測してロープ拘束部材26の移動量を決定してメインロープ4の変位が小さくなるように制御することが可能であり、これによりさらにメインロープ4の揺れを低減することができる。
【0033】
【数1】
【0034】
なお、ロープ変位センサ33により計測されるメインロープ4の変位量が所定値以下であるときには、許容範囲内の揺れとして制振器22を動作させず、また大きな地震等によりロープ変位センサ33により計測されるメインロープ4の変位量が所定値を大きく上回り、制振器22ではその変位を抑えることができないときには、制振器22を動作させず、エレベータの運転を停止させる。これにより、制振器22の無用な動作を避けて消費電力を少なくすることができる。
【0035】
図2(A)に示すように、メインロープ4はロープ拘束部材26を構成する一対のローラ31の係合溝31a内に遊びをもって挿入されており、このため通常時にはメインロープ4とローラ31の係合溝31aとはほぼ非接触状態に保たれ、このためその相互の摩耗を小さく抑えてその交換寿命を長くすることができる。
【0036】
制振器22のアクチュエータ25としては、リニアモータを用いる場合のほか、固定部と可動部を備えるリニアガイドを設け、その固定部と可動部とのいずれか一方にボールねじのボールねじ軸を、他方にそのボールねじ軸に係合するボールナットを設け、そのボールねじ軸をサーボモータで駆動して可動部をロープ拘束部材と一体的に水平移動させる構成とすることも可能である。
【0037】
ところで、図4に示すように、ロープ拘束部材26を構成するローラ31の係合溝31aの内面を含むその周面の全体に弾性体としてのウレタンゴムからなる所定の厚さの被覆層40を設けることも可能である。
【0038】
ロープ拘束部材26やメインロープ4が水平移動したときには、そのメインロープ4がローラ31の係合溝31aに接触してその係合溝31aの周面に水平方向の衝撃的な荷重が加わって摩耗の原因となるが、ローラ31の周面にウレタンゴムからなる被覆層40を設けた場合には、その荷重を低減して摩耗を抑え、ローラ31の交換寿命をより長くすることができる。
【0039】
被覆層40の材料としてウレタンゴムを用いた場合には、メインロープ4が被覆層40に衝突する際のウレタンゴムの摩耗量を他の材料の場合よりも著しく低減させることができる。
【0040】
図5には各弾性体材料の機械的特性を、図6には各弾性体材料の衝撃荷重に対する摩耗量の関係を示してあり、図5(B)に示すように、ウレタンゴムは一定荷重に対する耐摩耗性は他の材料に比べて多少良い程度であるが、図6に示すように、衝撃荷重に対する摩耗量は他の材料に比べて著しく小さい。これは、図5(A)に示すように、ウレタンゴムが他の材料に比べて機械的強度が高いことと、金属材料に比べれば弾性が大きく、衝撃荷重が緩和されるからである。
【0041】
図6に示すように、メインロープ4が被覆層40としてのウレタンゴムに衝突する際に発生する荷重領域では、衝突1回当りの摩耗量は10−5mm程度であり、1年間のロープ衝突回数を105回程度と想定しても、1年間の摩耗量は1mm程度となり、ウレタンゴムの厚さによりその交換頻度を大幅に低くすることができる。
【0042】
また、被覆層40の材料としてウレタンゴムを用いることにより、メインロープ4に対する損傷や摩耗を抑えることができるため、メインロープ4の健全性を確保することができる。なお、被覆層40の材料としては、ポリエチレン等のエチレン系でも所望の特性を得ることができるならば、選択して使用することができる。
【0043】
図7には制振器22の変形例を示してあり、この制振器22は、水平移動が可能な第1のアクチュエータ25aと、この第1のアクチュエータ25aの上に取り付けられ、第1のアクチュエータ25aとは直角の水平方向に移動が可能な第2のアクチュエータ25bとを備え、その第2のアクチュエータ25bにロッド29を介してロープ拘束部材26が取り付けられ、このロープ拘束部材26によりメインロープ4の水平方向の移動が規制されている。
【0044】
また、この場合には、メインロープ4の変位を検出するロープ変位センサがそのメインロープ4の水平二方向分の変位を計測し、機械室(建物)の加速度または変位を検出する揺れ検出センサがその機械室(建物)の水平二方向分の加速度または変位を計測するようになっており、他の構成は前記第1の実施形態の場合と同様となっている。
【0045】
地震や強風時に建物が揺れた際には、その揺れによる建物(機械室)の水平二方向分の変位が揺れ検出センサにより検出され、メインロープ4の水平二方向分の変位がロープ変位センサにより検出される。
【0046】
そして、それぞれその検出のデータの信号および制御盤が把握しているかごの位置に関するデータの信号がそれぞれ制御装置に入力され、所定の演算が行なわれ、この制御装置から前記入力信号に対応する制御信号が制振器22の第1のアクチュエータ25aおよび第2のアクチュエータ25bに送信され、その制御信号に基づいてロープ拘束部材26が水平二方向に駆動され、このロープ拘束部材26によりメインロープ4の建物に対する相対変位が小さくなるように制御され、これにより建物に対するメインロープ4の変位つまり揺れが小さく抑えられ、メインロープ4と昇降路1内の機器との衝突や絡みが防止される。
【0047】
ところで、前記第1の実施形態においては、図1に示すように、巻上機3とかご5との間の区間のメインロープ4の上部、つまり巻上機3の近くにロープ拘束部材26やロープ変位センサ33を設けるようにしたが、前記メインロープ4の下部つまりかご5の上にロープ拘束部材26やロープ変位センサ33を設け、そのロープ拘束部材26でメインロープ4の建物に対する相対変位が小さくなるように制御してメインロープ4の揺れを抑えるようにすることも可能である。
【0048】
また、前記第1の実施形態においては、巻上機3とかご5との間の区間のメインロープ4を対象としてその揺れを抑えるようにしたが、図8に第2の実施形態として示すように、エレベータロープとしてのコンペンロープ7を対象とし、例えばかご5とコンペンシーブ8との間の区間のコンペンロープ7の下部に前記第1の実施形態の場合と同様に、アクチュエータ25、ロープ拘束部材26、ロープ変位センサ33を設けてそのコンペンロープ7の揺れを抑えるように構成することも可能である。
【0049】
さらに、図示しないが、巻上機3とカウンターウエイト6との間の区間のメインロープ4に対して同様の制振装置を設けたり、あるいはカウンターウエイト6とコンペンシーブ8との間の区間のコンペンロープ7に対して同様の制振装置を設けることも可能である。
【0050】
勿論、巻上機3とかご5との間の区間のメインロープ4、かご5とコンペンシーブ8との間の区間のコンペンロープ7、巻上機3とカウンターウエイト6との間の区間のメインロープ4、カウンターウエイト6とコンペンシーブ8との間の区間のコンペンロープ7のそれぞれに対して同様の制振装置を設けることも可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、地震や強風等で建物が揺れたときのエレベータロープの揺れを的確に低減することができ、したがってエレベータロープと昇降路内の機器との衝突や絡まりを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す側面図。
【図2】その実施形態における制振器の構造を示し、(A)は制振器の平面図、(B)は制振器の側面図。
【図3】その実施形態の電気回路の構成を示すブロック図。
【図4】その実施形態におけるロープ拘束部材のローラに弾性体からなる被覆層を設ける場合の例を示す断面図。
【図5】各弾性体材料の機械的特性を示す図。
【図6】各弾性体材料の衝撃荷重と摩耗量との関係を示すグラフ図。
【図7】制振器の変形例を示す平面図。
【図8】この発明の第2の実施形態を示す側面図。
【図9】従来のエレベータロープの制振装置を示す側面図。
【図10】従来のさらに異なるエレベータロープの制振装置を示す側面図。
【符号の説明】
1…昇降路、2…機械室、3…巻上機、4…メインロープ、5…かご、6…カウンターウエイト、7…コンペンロープ、8…コンペンシーブ、21…制御装置、22…制振器、23…揺れ検出センサ、24…制御盤、25…アクチュエータ、26…ロープ拘束部材、31…ローラ、33…ロープ変位センサ。
Claims (9)
- エレベータロープの水平方向の変位を計測するロープ変位センサと、
このロープ変位センサの出力信号を入力して、それに対応する制御信号を出力する制御装置と、
この制御装置が出力する制御信号に基づいて動作するアクチュエータと、
このアクチュエータにより駆動され、前記エレベータロープの変位を制御するロープ拘束部材と、
を備えることを特徴とするエレベータロープの制振装置。 - エレベータが設置された建物の揺れを検出する揺れ検出センサと、
エレベータロープの水平方向の変位を計測するロープ変位センサと、
前記揺れ検出センサおよびロープ変位センサの出力信号を入力して、それに対応する制御信号を出力する制御装置と、
この制御装置が出力する制御信号に基づいて動作するアクチュエータと、
このアクチュエータにより駆動され、前記エレベータロープの変位を制御するロープ拘束部材と、
を備えることを特徴とするエレベータロープの制振装置。 - 請求項1または2に記載のエレベータの制振装置において、
前記制御装置には、前記ロープ変位センサの出力信号、または前記ロープ変位センサおよび揺れ検出センサの出力信号とともに、かごの位置についての信号が入力され、それに対応する制御信号が前記制御装置から前記アクチュエータに出力されることを特徴とするエレベータの制振装置。 - 前記アクチュエータがリニアモータまたはサーボモータを駆動源とする機器で構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエレベータの制振装置。
- 前記ロープ拘束部材がアクチュエータにより水平二方向に駆動されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のエレベータの制振装置。
- 前記ロープ変位センサとして画像センサが用いられていることを特徴とする請求項1ないし5に記載のエレベータの制振装置。
- 前記ロープ拘束部材が一対のローラを備え、そのローラ間に前記エレベータロープが挿入されていることを特徴とする請求項1ないし6に記載のエレベータの制振装置。
- 前記各ローラの周面にはウレタンゴム等の弾性体からなる被覆層が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のエレベータの制振装置。
- 前記エレベータロープは前記ローラ間に遊びをもって挿入されていることを特徴とする請求項7または8に記載のエレベータの制振装置。
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